JP2014233209A - 細胞分離方法および細胞分離装置 - Google Patents

細胞分離方法および細胞分離装置 Download PDF

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香村 幸夫
Yukio Komura
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Abstract

【課題】 塊状細胞を含む細胞溶液から、同一の装置によって、細胞を容易に分離することが可能な細胞分離方法等を提供する。
【解決手段】 弁19aを開き、弁19b、19cは閉じておく。所定量の細胞含有溶液を溶液保持部5に充填した後、溶液保持部5内の細胞含有溶液に圧力を付与すると、細胞含有溶液が細胞分離部7aに送られる。細胞分離部7aに送られた細胞含有溶液は、細胞分離部7a内に配置されたフィルター23を通過して、細胞分離部7bへ送られる。例えば100μm以上のサイズの細胞(塊状細胞)を分離回収した後の細胞含有溶液は、溶液貯留部9に貯留される。所定量の細胞含有溶液が溶液貯留部9に貯留すると、次に、弁19aを閉じ、弁19b、19cを解放する。次に、解放部11から圧力を加えることで、溶液貯留部9内の細胞含有溶液が細胞分離部15へつながる流路21へ送り出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、サイズによって細胞(塊状細胞を含む)を分離可能な細胞分離方法および細胞分離装置に関するものである。
細胞を含む溶液から特定の細胞を分離する方法として、分注用ノズルと基板の間に正極性の高電圧をかけ、静電誘導によってノズル先端の液にプラスの電荷を付与し、静電吸引力によって液を基板側に飛ばす方法がある。例えばΦ100μm〜Φ200μmのマイクロチャネル内に細胞を溶液と共に流し、超音波で液滴を作り、その中に蛍光によって色分けされた細胞を入れる。この時に液滴が帯電されるので、高電界を用いて液滴と共に細胞を左右に分離することができる。
この方法では、数万Cells/sの速度が可能である。このため、この装置は、価格は高価であるが、細胞の選別機として世界中に普及している。しかし、この装置では、分離時の細胞のダメージが大きいという問題がある。また、塊状細胞が存在すると、細胞ごとにバラバラになる。このため、分離回収した細胞を再生医療に用いることはできない。
これに対して、マイクロ管内に細胞を流し細胞表面の蛍光によって細胞を識別し、ウェルプレートを動かして分離する方法がある。この方法は、ウェルプレートに入れられた微細粒子にレーザ光や水銀ランプを照射して微細粒子から蛍光を発生させる。計測用チップと回収プレートは、計測部に対してX方向とY方向に移動して位置決めを行うことができ、回収部はZ方向に移動する。吸引・吐出キャピラリによって、蛍光を発する微細粒子を含めた全数の微細粒子を選択的に吸引し、回収プレートの所定の位置に排出することで、細胞を選択的に回収することができる(特許文献1)。
一方、溶液の流れによって細胞を分離する方法がある。まず、複数の入口から、粒子を含む流体と粒子を含まない流体をそれぞれ導入する。それぞれの流路の合流部は、粒子を含む流体の流れの幅を分離対象とする粒子の径よりも狭くしておく。さらに、合流部の下流側に、幅広の流路を接続する。これにより、合流部に続く幅の広い流路において、層流のプロファイルが拡大することを利用して、流れと垂直な方向に粒子の分離を行うことができる(特許文献2)。
また、上述した層流を利用したものではなく、細胞を濃縮して、サイズごとに分離する方法がある。これは、所定の方向に延長される主流路と、主流路の途中において、幅などが異なる分岐流路を複数有する流路構造を用いる方法である。主流路の一端から粒子を含む流体を連続的に導入した際、分岐点において、主流路の下流への流量と分岐流路への流量の比を主流路と分岐流路のスケールによって調節することで、ある一定サイズ以上の大きさを持つ粒子は、分岐点において分岐流路へ導入されないことを利用して、粒子の分離を行うことができる(特許文献3)。
特開2008−249679号公報 特開2005−205387号公報 特開2007−021465号公報
しかし、特許文献1の方法は、細胞のダメージは小さいものの、機械的にウェルプレートを動かすために10Cells/s程度の速度が限界である。したがって、多数の細胞を選別収集して、再生医療などに用いるためには、分離の効率が悪く、相当の時間を要するという問題がある。
これに対し、特許文献2、3の方法では、1000Cells/s程度の速度で、細胞を分離することが可能である。また、細胞含有溶液の流れを利用して、細胞のサイズによる分離を行うため、細胞をレーザ光などによって計測する必要がない。したがって、装置がコンパクトであり、複数種類の細胞の分離も容易である。
一方、被検者から採取した癌細胞や、iPS細胞などの培養された細胞には、複数の細胞が塊状になったものがある。例えば、20〜30個の細胞が球状に集合した塊状細胞(スフェロイド)や、細胞が長手方向に成長した棒状の塊状細胞(ダクト)などがある。このような塊状細胞は、例えば100μm以上の大きさのものが含まれる。
しかし、細胞分離法として、このような塊状細胞を分離することが考慮されているものは存在しなかった。例えば、このような塊状細胞を含む細胞含有溶液から、数百μmの塊状細胞と、10〜30μm程度の単独の種々の細胞を、一つの装置(プレート)で、サイズごとに容易に分離することはできなかった。このため、まず、大きな塊状細胞を所定の装置で分離した後、別の装置で残りの細胞をサイズごとに分離する必要があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、塊状細胞を含む細胞溶液から、同一の装置によって、塊状細胞と、その他の種々の細胞を容易に分離することが可能な細胞分離方法等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、細胞を複数のサイズに分離して回収する細胞分離方法であって、塊状細胞を含む細胞含有溶液を、溶液保持部から第1細胞分離部へ流し、前記第1細胞分離部で、少なくとも塊状細胞を分離し、前記第1細胞分離部を通過した前記細胞含有溶液を溶液貯留部に貯留した後、搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記溶液貯留部から第2細胞分離部に前記細胞含有溶液を送り、前記第2細胞分離部で、サイズによって細胞を分離して、分離された細胞を回収部でそれぞれ回収することを特徴とする細胞分離方法である。
前記溶液貯留部に接続される解放部と、前記第1細胞分離部と、前記溶液貯留部との間に設けられる第1弁と、前記解放部と前記溶液貯留部との間に設けられる第2弁と、前記第2細胞分離部と前記回収部の間に設けられる第3弁と、をさらに具備する細胞分離装置を用い、前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送り、前記第1細胞分離部で、少なくとも塊状細胞を分離し、前記溶液貯留部に前記細胞含有溶液が貯留された後、前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に前記細胞含有溶液を送ってもよい。
前記第1細胞分離部または前記第2細胞分離部の少なくとも一方は、前記細胞含有溶液を、導入側流路よりも広い流路に層流で導入して、その際に細胞のサイズに応じて流路内の細胞の流れる位置が異なることを利用して細胞をサイズによって分離してもよい。
前記第1細胞分離部または前記第2細胞分離部の少なくとも一方は、前記細胞含有溶液を主流路に導入し、前記主流路に接続される複数の副流路から細胞を除く溶液を排出して、前記細胞含有溶液内の細胞濃度を高め、細胞濃度の高い前記細胞含有溶液を、前記主流路に略垂直に形成された分離流路に流し、サイズによって細胞を前記主流路から分離してもよい。
前記第1細胞分離部はフィルターであり、前記フィルターによって、100μm以上の塊状細胞を回収することが望ましい。
前記溶液保持部には、第1圧送部が接続され、前記溶液貯留部には、第2圧送部が接続され、前記解放部には、第3圧送部が接続され、前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記第1圧送部を稼働して、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送り、前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記第2圧送部および前記第3圧送部を稼働して、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記細胞含有溶液を前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に送ってもよい。
第1の発明によれば、第1細胞分離部と第2細胞分離部を有するため、塊状細胞を第1細胞分離部で分離回収し、単体の細胞を、サイズに応じて第2細胞分離部で分離回収することができる。この際、中間に溶液貯留部を設け、第1位細胞分離部で分離を終えた細胞含有溶液を一旦貯留し、弁を切り替えた後、第2細胞分離部に細胞含有溶液を送ることができる。このように、溶液貯留部への溶液の貯留と弁の切り替えによって、塊状細胞から単体の細胞まで、きわめて大きなサイズ分布の各細胞を、サイズに応じて一つの装置で分離回収することができる。
また、細胞含有溶液を、導入側流路よりも広い流路に層流で導入して、その際に細胞のサイズに応じて流路内の細胞の流れる位置が異なることを利用することで、サイズによって細胞を容易に分離することができる。
また、細胞含有溶液を主流路に導入し、細胞のサイズよりも狭い複数の副流路から溶液を排出して、細胞含有溶液内の細胞濃度を高め、細胞濃度の高い細胞含有溶液を、分離流路に流すことで、サイズによって細胞を容易に分離することができる。上記のようにすることで、細胞濃度を高めて、細胞を濃縮することと、細胞を分離することを連続して行うことができる。
また、塊状細胞は、その大きさに応じたフィルターによって、分離回収することができる。フィルターを用いることで、従来の方法では分離の困難であった100μm以上の大きさの細胞も分離回収することができる。
また、溶液保持部、溶液貯留部、解放部のそれぞれに圧送部を接続し、これらの稼働と弁を切り替えることで、細胞含有溶液を確実に各部に送ることができる。
第2の発明は、細胞含有溶液を保持する溶液保持部と、前記溶液保持部から前記細胞含有溶液が送られる第1細胞分離部と、前記第1細胞分離部を通過した前記細胞含有溶液を貯留する溶液貯留部と、前記溶液貯留部から前記細胞含有溶液が送られる第2細胞分離部と、前記第2細胞分離部で分離された前記細胞含有溶液を回収する回収部と、前記溶液貯留部に接続される解放部と、前記溶液貯留部と前記第2細胞分離部とをつなぐ流路に接続される搬送液導入部と、前記第1細胞分離部と、前記溶液貯留部との間に設けられる第1弁と、前記解放部と前記溶液貯留部との間に設けられる第2弁と、前記第2細胞分離部と前記回収部の間に設けられる第3弁と、を具備し、前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送ることで、前記第1細胞分離部で、少なくとも塊状細胞が分離され、前記溶液貯留部に前記細胞含有溶液が貯留された後、前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記細胞含有溶液を前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に送ることで、前記第2細胞分離部で、少なくともサイズによって細胞が分離され、分離された細胞が前記回収部でそれぞれ回収されることを特徴とする細胞分離装置である。
少なくとも、前記溶液保持部と、前記第1細胞分離部と、前記溶液貯留部と、前記第2細胞分離部と、前記回収部と、前記溶液保持部と前記第1細胞分離部とをつなぐ流路と、前記第1細胞分離部と前記溶液貯留部とをつなぐ流路と、前記溶液貯留部と前記第2細胞分離部とをつなぐ流路と、前記第2細胞分離部と前記回収部とをつなぐ流路には親水性処理が施されており、前記溶液貯留部と解放部とをつなぐ流路には、親水性処理が施されていないことが望ましい。
第2の発明によれば、特に従来困難であった100μm以上の塊状細胞を含む細胞含有溶液から、同一装置によって、サイズに応じた細胞を分離回収することができる。
また、所望の部位に親水性処理を施すことで、細胞含有溶液を流すことが容易である。この際、解放部へ続く流路に親水性処理を施さないことで、解放部への細胞含有溶液の漏れを防止することができる。
本発明によれば、塊状細胞を含む細胞溶液から、同一の装置によって、細胞を容易に分離することが可能な細胞分離方法等を提供することができる。
細胞分離装置1を示す平面図。 細胞分離装置1を示す断面図で、図1のA−A線断面図。 第1細胞分離部10aにより細胞を分離している状態の細胞分離装置1を示す図で、(a)は平面図、(b)は部分断面図。 (a)、(b)は第1細胞分離部10aにより細胞を分離している状態の細胞分離装置1を示す部分断面図。 第2細胞分離部10bにより細胞を分離している状態の細胞分離装置1を示す図で、(a)は平面図、(b)は部分断面図。 第2細胞分離部10bの構造を示す図で、(a)は細胞分離部15の部分拡大図、(b)は細胞分離部15aの部分拡大図。 細胞分離装置1aを示す平面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は細胞分離装置1を示す平面概略図であり、図2は、図1のA−A線断面図である。細胞分離装置1は、主に溶液保持部5、溶液貯留部9、第1細胞分離部10a、第2細胞分離部10b、解放部11、搬送液導入部13、回収部17、弁19a、19b、19c等が、基板3上に形成される。
溶液保持部5は、塊状細胞を含む細胞含有溶液が保持される部位である。溶液保持部5は、流路21を介して細胞分離部7a、7bと接続される。細胞分離部7a、7bは、例えば塊状の大きな細胞を分離する部位である。図2に示すように、溶液保持部5と細胞分離部7aは、流路21によって下部で連通する。また、細胞分離部7aの上部と細胞分離部7bの下部は、流路21によって連通する。
細胞分離部7a、7bを合わせて第1細胞分離部10aとする。なお、図示した例では、第1細胞分離部10aが、細胞分離部7a、7bの二段階で構成される例について示すが、一段または三段階以上で構成してもよい。細胞分離部7a、7bの詳細は後述する。
細胞分離部7bは、流路21を介して溶液貯留部9と接続される。例えば、細胞分離部7bの上部と溶液貯留部9の下部が、流路21によって連通する。溶液貯留部9は、第1細胞分離部10aで細胞が分離された後の細胞含有溶液を一旦貯留する部位である。細胞分離部7bと溶液貯留部は、それぞれ上部同士、下部同士で連結されていても良い。
溶液貯留部9には、エア流路を介して解放部11と接続される。例えば、溶液貯留部9の上部と解放部11の上部または下部が連通する。解放部11は、大気に解放された部位である。
溶液貯留部9には、流路21を介して、細胞分離部15が接続される。また、溶液貯留部9と細胞分離部15とをつなぐ流路21には、さらに搬送液導入部13が接続される。搬送液導入部13は、細胞分離部15に対して、細胞含有溶液に搬送液を層流で合流させる部位である。すなわち、溶液貯留部9から流れる細胞含有溶液と、搬送液導入部13から流れる搬送液が、流路21で合流し、細胞分離部15に導入する。
細胞分離部15は、第2細胞分離部10bとなる。細胞分離部15では、細胞のサイズに応じて、細胞を分離する。分離された細胞は、流路21を介して接続された回収部17でそれぞれ回収される。なお、図示した例は、第2細胞分離部10bにおいて、三水準で細胞を分離する例について示すが、二水準または、四水準以上で構成してもよい。第2細胞分離部10bの詳細は後述する。
細胞分離部7bと溶液貯留部9とを接続する流路には、第1弁である弁19aが設けられる。また、溶液貯留部9と細胞分離部15とを接続する流路21と、搬送液導入部13とを接続する流路には、第2弁である弁19bが設けられる。また、細胞分離部15と回収部17とを接続するそれぞれの流路21上には、第3弁である弁19cが設けられる。弁19a、19b、19cの構造は特に限定されないが、例えばボールバルブやダイアフラム弁などの構造を適用することができる。但し、弁19a、19b、19cが解放した状態での弁内流路面積(形状)と、弁前後の流路面積(形状)とが変わらないことが望ましい。
なお、各流路のサイズは、そこを流れる細胞含有溶液に含まれる最大細胞径に応じて決定される。例えば、第1細胞分離部10aの流路21は、流す細胞の最大径よりは大きくする必要があるので数百μm〜1mm程度である。また、第2細胞分離部10b以降では、100μm以下であるが、径の小さな細胞を回収する流路の場合は、数十μm程度である。
次に、基板3の製造方法について説明する。基板3の素材は特に限定されないが、例えば樹脂やガラスを用いることができる。基板3上の各部および流路は、例えば、エッチングにより形成してもよく、または、印刷によって、流路等以外の部位を肉盛りして形成してもよい。また、複数の素材を積層してもよい。これらの加工は、印刷法としては、3Dプリンターを利用したり、削りだし法としては、光造形技術などを利用して行うことができる。
また、細胞含有溶液または搬送液が流れる部位には、親水性処理が施されることが望ましい。具体的には、溶液保持部5、第1細胞分離部10a、溶液貯留部9、第2細胞分離部10b、回収部17には親水性処理が施される。また、溶液保持部5と第1細胞分離部10aとをつなぐ流路21、第1細胞分離部10aと溶液貯留部9とをつなぐ流路21、溶液貯留部9と第2細胞分離部10bとをつなぐ流路21、第2細胞分離部10bと回収部17とをつなぐ流路21には親水性処理が施される。
このような親水性処理としては、例えば、日本油脂株式会社製のMPC系ポリマーをコートすることができる。MPC系ポリマーは、極性部位が代表的なリン脂質であるホスホリルコリン基であり、生体膜表面と同様のホスホリルコリン基が存在することから、単なる親水性でなく、優れた生体適合性を有する。したがって、MPC系ポリマーで被覆することが望ましい。
なお、親水処理方法としては、この他に樹脂の表面改質を行う方法もある。この方法としては、UV照射、コロナ放電、プラズマ処理、プライマー処理などの表面改質方法が知られており、これらの方法を用いることもできる。
なお、解放部11および解放部11へ接続される流路には、親水性処理を施す必要がない。解放部11には、細胞含有溶液または搬送液を流すことがないためである。
次に、細胞分離装置1を用いた細胞分離方法について説明する。図3(a)は、細胞分離装置1を示す平面図、図3(b)は第1細胞分離部10a近傍の部分断面図である。まず、あらかじめ調整された細胞含有溶液を、溶液保持部5に充填する。細胞含有溶液は、塊状細胞を含む。なお、溶液は、生理食塩水でもよく、細胞の培養液であってもよい。
この際、弁19aを開き、弁19b、19cは閉じておく。なお、以下の図においては、閉じられている状態の弁を黒塗りで示し、開いている状態の弁を白抜きで示す。
所定量の細胞含有溶液を溶液保持部5に充填した後、溶液保持部5内の細胞含有溶液に圧力を付与すると(図3(b)の矢印F)、細胞含有溶液が細胞分離部7aに送られる(図3(a)の矢印B)。細胞分離部7aに送られた細胞含有溶液は、細胞分離部7a内に配置されたフィルター23を通過して(図3(b)の矢印G)、細胞分離部7bへ送られる(図3(a)の矢印C)。なお、フィルター23の向きは、図示した例には限られない。
例えば、図4(a)に示すように、フィルター23を鉛直方向に向けて配置してもよい。この場合、図4(b)に示すように、上部を密閉してもよい。
また、図3(b)に示す例では、溶液保持部5と細胞分離部7aは、下部で連通し、細胞分離部7aの上部と細胞分離部7bの下部が、流路21によって連通する。また、細胞分離部7bの上部と溶液貯留部9の下部が流路21で接続され、溶液貯留部9と細胞分離部15はそれぞれの下部で流路21を介して接続される。また、溶液貯留部9と細胞分離部15とをつなぐ流路21には、さらに搬送液導入部13がそれぞれの下部を結んで接続されるが、これらの各部における接続は、上述のように、それぞれの上部と下部、または下部同士を接続する組み合わせに限られず、この際に、空気の巻き込みを防止するように溶液を連続させて連通させることができれば、それぞれ上部同士を接続することも可能である。
例えば、図4(b)に示すように、溶液保持部5と細胞分離部7aの間と、細胞分離部7aと細胞分離部7bとの間は、それぞれ、上部同士を連通する流路21で接続されてもよい。図4(b)のように、上部を密閉していると空気を巻き込むことがない。
細胞分離部7aでは、例えば、300μm以上のサイズの細胞(塊状細胞)がフィルター23によって分離回収される。例えば、300μm以上の径のスフェロイドや、長さが300μm以上のダクトが分離回収される。
細胞分離部7bに送られた細胞含有溶液は、細胞分離部7b内に配置されたフィルター23を通過して(図3(b)の矢印H)、溶液貯留部9へ送られる(図3(a)の矢印D)。細胞分離部7bでは、例えば、100μm以上(100〜300μm)のサイズの細胞(塊状細胞)がフィルター23によって分離回収される。
このようにして、例えば100μm以上のサイズの細胞(塊状細胞)を分離回収した後の細胞含有溶液は、溶液貯留部9に貯留される(図3(b)の矢印I)。なお、弁19b、19cが閉じられているため、細胞含有溶液が搬送液導入部13や細胞分離部15へ流れることはない。
また、溶液保持部5から細胞含有溶液を送り始めてから、溶液貯留部9に細胞含有溶液が貯留されるまでは、各部に充填されていた気体は、解放部11から外部に開放される(図3(a)の矢印E)。したがって、背圧の影響を受けることなく、溶液保持部5から細胞含有溶液を送ることができる。また、溶液貯留部9内の細胞含有溶液へ空気が巻き込まれることを防止することができる。
また、前述したように、細胞含有溶液が接する部位には、親水性処理が施されているため、細胞含有溶液が流れやすい。また、解放部11へ接続される流路には、親水性処理が施されていないため、気体とともに溶液の一部が解放部11へ流れ出すことを抑制することができる。
所定量の細胞含有溶液が溶液貯留部9に貯留すると、次に、図5に示すように、弁19aを閉じ、弁19b、19cを解放する。次に、解放部11から圧力を加えることで(図5(a)の矢印J)、溶液貯留部9内の細胞含有溶液が細胞分離部15へつながる流路21へ送り出される(図5(a)の矢印L)。この際、同時に、搬送液導入部13からも、あらかじめ内部に充填された搬送液を細胞分離部15へつながる流路21へ送り出す(図5(a)の矢印K)。したがって、細胞含有溶液と搬送液は合流して細胞分離部15へ送られる(図6(a)の矢印M)。
図6(a)は、細胞分離部15の拡大図である。細胞含有溶液が流れる細胞含有溶液導入流路21bと、搬送液が流れる搬送液導入流路21aが合流部21cで合流する。
細胞含有溶液には、例えば、サイズの異なる細胞25a、25bが含まれる。まず、細胞含有溶液および搬送液を、合流部21cに連続的に供給する。なお、合流部21cの幅は、細胞25a、25bが流れることが可能な幅であることは言うまでもない。この時、合流部21cでは、それぞれの流体が安定な層流を保ちながら流れる。すなわち、細胞含有溶液および搬送液は、互いに混ざり合わずに境界を維持して流れる。細胞含有溶液および搬送液の流量を調節することで、合流部21cにおける細胞含有溶液の幅を、分離対象とする最小の細胞のサイズよりも小さくなるようにすることができる。すなわち、合流部21cの幅内において、細胞含有溶液が流れる幅を、細胞25a、25bの大きさよりも小さくなるようにすることができる。これにより、分離対象とする全ての細胞は、細胞含有溶液の流れに引きずられ、合流部21cにおける片方の壁面(細胞含有溶液が流れる側)に沿って流れるようになる。
分離部21dは、合流部21cに対して流路幅が広くなる。このため、合流部21cと分離部21dの境界において、流線は点線に示されているように広がる。合流部21cにおける流れと垂直な方向における細胞の位置は、細胞の大きさによってそれぞれ異なるため、合流部21cと分離部21dの境界において、大きい細胞25bの運動ベクトルと小さい細胞25aの運動ベクトルの方向に差が生じる。このため、分離部21dおいて、細胞の大きさごとに分離される。このような分離方法は、前述した特許文献2に記載されている。
このようにして、細胞25aが流れる位置(図6(a)の矢印S)と、細胞25bが流れる位置(図6(a)の矢印R)を分離して回収することで、それぞれのサイズの細胞を分離回収することができる。
なお、図6(a)では、簡略化のため、大小の2水準の細胞25a、25bが分離された状態を示したが、分離部21dの流路に垂直な方向の細胞の流れる位置が細胞のサイズによって異なることを利用すれば、3水準以上の細胞サイズに分離することも可能である。なお、図1〜図5において、回収部17は3水準に細胞を分離した例を示す。例えば、30μm〜100μmの細胞と、20μm〜30μmの細胞と、20μm未満の細胞とを分離することができる。
なお、細胞分離装置1の各流路において、レーザ光等によって細胞の個数を計数することで、分離されたそれぞれの細胞のサイズと個数の分布を知ることもできる。また、各弁19a、19b、19cは、各流路上に設けたが、それぞれ搬送液導入部13、回収部17の上部に設けて、大気解放できるようにしてもよい。
また、上述した例では、溶液保持部5および解放部11等から、各溶液を圧送する場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、溶液保持部5から細胞含有溶液を送り出す際に、解放部11から負圧により吸引してもよい。同様に、溶液貯留部9から細胞含有溶液を送り出す際に、各回収部17から負圧により吸引してもよい。
また、サイズによって細胞を複数の水準に分離する方法としては、細胞分離部15に示した構造でなくてもよい。例えば、図6(b)に示すように、細胞分離部15aのような構造としてもよい。
細胞分離部15aは、中央に主流路21eが設けられ、主流路21eに略垂直に、複数の副流路21fが接続される。主流路21eに細胞含有溶液を連続的に流すと(図6(b)の矢印T方向)、細胞含有溶液は、副流路21fとの分岐点において副流路21fへ流れる(図6(b)の矢印U方向)。この際、主流路21eの下流への細胞含有溶液の流量と副流路21fへの流量の比を、主流路21eと副流路21fの寸法を適当に調整することで、所定以上の大きさの細胞は副流路21fへは流れずに、主流路21eを直進するようにすることができる。
すなわち、このようにすることで、副流路21fには溶液のみが流れるため、主流路21eの下流に行くにつれて細胞含有溶液中の細胞の濃度を高めることが可能となる。これにより、主流路を流れる細胞含有溶液中の細胞の濃縮が可能になる。
また、主流路21eの下流側には、複数の分離流路21g、21hが主流路21eに対して略垂直に接続される。この分離流路21g、21hの幅や深さなどを適当に設計することで、それぞれの分離流路21g、21hへ流れる流量が設計される。逆に、主流路21eの下流への流量と分離流路21gへの流量の比を、主流路21eと分離流路21gの寸法を適当に調整することで、分離流路21gへは所定以下の大きさの細胞は流れるが、所定値を超える大きさの細胞を主流路21eを直進するようにすることができる。例えば、分離流路21gには、細胞25aよりも小さな細胞のみが流れ、それより大きな細胞が直進するように設計することで、分離流路21gから細胞25aを回収することができる(図6(b)の矢印V方向)。同様にして、細胞25bを分離流路21hから回収することができる(図6(b)の矢印W方向)。このような細胞の濃縮分離方法は、前述した特許文献3に記載されている。
なお、図6(b)では、簡略化のため、大小の2水準の細胞25a、25bが分離された状態を示したが、分離流路を適切に設計すれば、3水準以上の細胞サイズに分離することも可能である。
このように、本発明では、第2細胞分離部10bでの細胞の分離方法は、特に限定されず、公知のいずれの方法も適用することができる。また、前述した例では、第1細胞分離部10aでは、フィルター23を用いた細胞の分離方法を示したが、図6(a)、図6(b)の構成を、第1細胞分離部10aに対して適用することもできる。この場合、例えば、塊状細胞のみを第1細胞分離部10aで分離し、第2細胞分離部10bでは、単体の細胞のサイズによって分離するように、各部の条件を設定すればよい。
以上、本実施の形態の細胞分離装置1によれば、サイズによって、細胞を分離回収することができる。特に、第1細胞分離部10aでは、従来考慮されていなかった塊状細胞を分離し、その後、第2細胞分離部10bでは、細胞の単体のサイズによって分離することができる。このため、このため、例えば数μm〜数百μmのサイズ分布を有する細胞含有溶液から、一つの装置で所望のサイズの細胞を分離回収することができる。
また、第1細胞分離部10a、第2細胞分離部10bそれぞれの分離操作は、弁19a、19b、19cの操作のみで行われるため、迅速かつ容易に細胞の分離作業を行うことができる。また、これらの分離作業が同一の基板3上で行われるため、各細胞分離部での分離作業間で、溶液の移送や処理を行う必要もない。
また、細胞の分離には、ウェルプレートを機械的に移動させる必要がなく、細胞の分離を高速で行うことができる。例えば、3ml程度の細胞含有溶液(200万個〜400万個の細胞または塊状細胞が存在する)を溶液保持部5に導入すると、30〜40分程度で分離を終えることができる。また、細胞の分離の際に、高電圧が付与されることもないため、細胞が損傷を受けたり、塊状細胞が分解されることもない。
また、細胞含有溶液や搬送液が接する部位には、親水性処理が施されるため、各溶液を容易に各部に流すことができる。また、解放部11への接続部にのみ、親水性処理を行わないことで、溶液の一部が解放部11へ漏れだすことを抑制することができる。
次に、第2の実施の形態について説明する。図7は、第2の実施の形態にかかる細胞分離装置1aを示す概略平面図である。なお、以下の説明において、細胞分離装置1と同一の機能を奏する構成については、図1等と同様の符号を付し、重複した説明を省略する。
細胞分離装置1aは、細胞分離装置1とほぼ同様の構成であるが、ポンプ27a、27b、27cが設けられる点で異なる。なお、図7では、ポンプ27a、27b、27cを基板3上に示すが、基板3とは別に配置されても良いことは言うまでもない。
溶液保持部5には、第1圧送部であるポンプ27aが接続される。また、溶液貯留部9に接続する解放部11には、解放部11の代わりに第2圧送部であるポンプ27bが流路21を介して溶液貯留部9に接続される。また、搬送液導入部13には、第3圧送部であるポンプ27cが接続される。なお、細胞分離装置1aでは、ポンプ27と溶液貯留部9を結ぶ流路の途中に分岐を設けて、弁19dを設ける。
まず、あらかじめ調整された、塊状細胞を含む細胞含有溶液を溶液保持部5に充填する。この際、弁19a、19dを開き、弁19b、19cは閉じておく。この状態で、ポンプ27aを稼働することで、溶液保持部5内の細胞含有溶液が、第1細胞分離部10aに圧送される。このようにして、第1細胞分離部10aで、例えば100μm以上のサイズの細胞(塊状細胞)を分離回収した後の細胞含有溶液は、溶液貯留部9に貯留される。
なお、弁19b、19cが閉じられているため、細胞含有溶液が搬送液導入部13や細胞分離部15へ流れることはない。また、弁19dが解放しているため、各部に充填されていた気体は、解放部11(弁19d)から外部に開放される。したがって、背圧の影響を受けることなく、溶液保持部5から細胞含有溶液を送ることができる。また、溶液貯留部9内の細胞含有溶液へ空気が巻き込まれることを防止することができる。
所定量の細胞含有溶液が溶液貯留部9に貯留すると、次に、弁19a、19dを閉じ、弁19b、19cを解放する。次に、ポンプ27bを稼働することで、溶液貯留部9内の細胞含有溶液が細胞分離部15へつながる流路21へ送り出される。同時に、ポンプ27cを稼働することで、搬送液導入部13からも、あらかじめ内部に充填された搬送液が細胞分離部15へつながる流路21へ送り出される。このようにして、細胞含有溶液と搬送液を合流して細胞分離部15へ圧送することができる。
第2細胞分離部10b以後の細胞の回収方法は、前述した方法と同様である。
第2の実施形態にかかる細胞分離装置1aによれば、細胞分離装置1と同様の効果を得ることができる。また、各部にポンプ27a、27b、27cを接続して、これらを適宜稼働させることで、溶液を確実に圧送することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a………細胞分離装置
3………基板
5………溶液保持部
7a、7b………細胞分離部
9………溶液貯留部
10a………第1細胞分離部
10b………第2細胞分離部
11………解放部
13………搬送液導入部
15、15a………細胞分離部
17………回収部
19a、19b、19c………弁
21………流路
21a………搬送液導入流路
21b………細胞含有溶液導入流路
21c………合流部
21d………分離部
21e………主流路
21f………副流路
21g………分離流路
21h………分離流路
23………フィルター
25a、25b……細胞
27a、27b、27c………ポンプ

Claims (8)

  1. 細胞を複数のサイズに分離して回収する細胞分離方法であって、
    塊状細胞を含む細胞含有溶液を、溶液保持部から第1細胞分離部へ流し、前記第1細胞分離部で、少なくとも塊状細胞を分離し、
    前記第1細胞分離部を通過した前記細胞含有溶液を溶液貯留部に貯留した後、搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記溶液貯留部から第2細胞分離部に前記細胞含有溶液を送り、前記第2細胞分離部で、サイズによって細胞を分離して、分離された細胞を回収部でそれぞれ回収することを特徴とする細胞分離方法。
  2. 前記溶液貯留部に接続される解放部と、
    前記第1細胞分離部と、前記溶液貯留部との間に設けられる第1弁と、
    前記解放部と前記溶液貯留部との間に設けられる第2弁と、
    前記第2細胞分離部と前記回収部の間に設けられる第3弁と、
    をさらに具備する細胞分離装置を用い、
    前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送り、
    前記溶液貯留部に前記細胞含有溶液が貯留された後、前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に前記細胞含有溶液を送ることを特徴とする請求項1記載の細胞分離方法。
  3. 前記第1細胞分離部または前記第2細胞分離部の少なくとも一方は、前記細胞含有溶液を、導入側流路よりも広い流路に層流で導入して、その際に細胞のサイズに応じて流路内の細胞の流れる位置が異なることを利用して細胞をサイズによって分離することを特徴とする請求項1または請求項2記載の細胞分離方法。
  4. 前記第1細胞分離部または前記第2細胞分離部の少なくとも一方は、前記細胞含有溶液を主流路に導入し、前記主流路に接続される複数の副流路から細胞を除く溶液を排出して、前記細胞含有溶液内の細胞濃度を高め、
    細胞濃度の高い前記細胞含有溶液を、前記主流路に略垂直に形成された分離流路に流し、サイズによって細胞を前記主流路から分離することを特徴とする請求項1または請求項2記載の細胞分離方法。
  5. 前記第1細胞分離部はフィルターであり、前記フィルターによって、100μm以上の塊状細胞を回収することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の細胞分離方法。
  6. 前記溶液保持部には、第1圧送部が接続され、
    前記溶液貯留部には、第2圧送部が接続され、
    前記解放部には、第3圧送部が接続され、
    前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記第1圧送部を稼働して、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送り、
    前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記第2圧送部および前記第3圧送部を稼働して、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記細胞含有溶液を前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に送ることを特徴とする請求項2記載の細胞分離方法。
  7. 細胞含有溶液を保持する溶液保持部と、
    前記溶液保持部から前記細胞含有溶液が送られる第1細胞分離部と、
    前記第1細胞分離部を通過した前記細胞含有溶液を貯留する溶液貯留部と、
    前記溶液貯留部から前記細胞含有溶液が送られる第2細胞分離部と、
    前記第2細胞分離部で分離された前記細胞含有溶液を回収する回収部と、
    前記溶液貯留部に接続される解放部と、
    前記溶液貯留部と前記第2細胞分離部とをつなぐ流路に接続される搬送液導入部と、
    前記第1細胞分離部と、前記溶液貯留部との間に設けられる第1弁と、
    前記解放部と前記溶液貯留部との間に設けられる第2弁と、
    前記第2細胞分離部と前記回収部の間に設けられる第3弁と、
    を具備し、
    前記第1弁および前記第2弁を開き、前記第3弁を閉じた状態で、前記細胞含有溶液を前記溶液保持部から前記第1細胞分離部に送ることで、前記第1細胞分離部で、少なくとも塊状細胞が分離され、
    前記溶液貯留部に前記細胞含有溶液が貯留された後、前記第1弁および前記第2弁を閉じ、前記第3弁を開いた状態で、前記搬送液導入部から導入された搬送液とともに、前記細胞含有溶液を前記溶液貯留部から前記第2細胞分離部に送ることで、前記第2細胞分離部で、少なくともサイズによって細胞が分離され、分離された細胞が前記回収部でそれぞれ回収されることを特徴とする細胞分離装置。
  8. 少なくとも、
    前記溶液保持部と、
    前記第1細胞分離部と、
    前記溶液貯留部と、
    前記第2細胞分離部と、
    前記回収部と、
    前記溶液保持部と前記第1細胞分離部とをつなぐ流路と、
    前記第1細胞分離部と前記溶液貯留部とをつなぐ流路と、
    前記溶液貯留部と前記第2細胞分離部とをつなぐ流路と、
    前記第2細胞分離部と前記回収部とをつなぐ流路には親水性処理が施されており、
    前記溶液貯留部と前記解放部とをつなぐ流路には、親水性処理が施されていないことを特徴とする請求項7記載の細胞分離装置。
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