JP2014232830A - Ledチップ接続構造体及びその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、高い生産性で実施可能な、LEDチップ接続構造体及びその製造方法の提供。
【解決手段】下記工程:(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、を含む、LEDチップ接続構造体の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】下記工程:(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、を含む、LEDチップ接続構造体の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、基板電極が形成された基板上に、LEDチップが接続された接続構造体及びその製造方法に関する。
LED(発光ダイオード)上のカソード及びアノード電極と基板上電極とは、一般的にはワイヤーボンディングにより電気的に接続されている。そのワイヤーボンディングされたLEDチップは、ロケット型、砲弾型等に封止材でモールドされた状態で一個一個のLEDモジュールとして使用されている。
また、最近では、用途の多様化に伴い、照明装置では、高出力の、例えば、出力1w以上のLEDが使用されるようになってきている。
高出力のLEDを用いると、ワイヤーボンディングによる電気的な接続では、発光による熱を排熱する際、数十ミクロンの細いボンディングワイヤーに頼るしかなく、LEDチップの温度が上昇し、そのためLED性能が低下してしまうという問題があった。また、ワイヤーボンディングの配線が、発光面と同一側に存在するため、配線の影により発光効率が低下してしまうという問題もあった。
また、最近では、用途の多様化に伴い、照明装置では、高出力の、例えば、出力1w以上のLEDが使用されるようになってきている。
高出力のLEDを用いると、ワイヤーボンディングによる電気的な接続では、発光による熱を排熱する際、数十ミクロンの細いボンディングワイヤーに頼るしかなく、LEDチップの温度が上昇し、そのためLED性能が低下してしまうという問題があった。また、ワイヤーボンディングの配線が、発光面と同一側に存在するため、配線の影により発光効率が低下してしまうという問題もあった。
このため、以下の特許文献1、特許文献2では、LEDをフリップ接続、すなわちLEDの発熱部に最も近い電極と基板電極とを直接接続することで、発光時の排熱性を向上させる方法が提案されている。
特許文献1には、LEDをフリップして超音波などで基板電極と接続する方法が開示されている。
また、特許文献2には、LEDをフリップ接続する方法において、異方導電性ペースト(以下、「ACP」ともいう。)を基板上にディスペンス塗布して、その後、塗布部にLEDチップ設置し、加熱、加圧してLED上の電極と基板電極とを電気的に接続する方法が開示されている。
特許文献1には、LEDをフリップして超音波などで基板電極と接続する方法が開示されている。
また、特許文献2には、LEDをフリップ接続する方法において、異方導電性ペースト(以下、「ACP」ともいう。)を基板上にディスペンス塗布して、その後、塗布部にLEDチップ設置し、加熱、加圧してLED上の電極と基板電極とを電気的に接続する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載される接続方法においては、特に、薄型化されたLEDチップにおいて、超音波をかけて加圧する際に、LEDチップが割れる危険性がある。また、超音波実装機で一つ一つ接続しなければならず、生産性の点でもさらなる改善の余地があった。
また、特許文献2に記載される接続方法においては、ACPによる接続を行うためには、ACP中に多量の導電粒子を含有させる必要があり、ACP中の導電粒子による絶縁不良が発生しやすかった。
本発明が解決しようとする課題は、従来技術におけるこれらの問題点に鑑み、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、高い生産性で実施可能な、LEDチップ接続構造体及びその製造方法を提供することである。
また、特許文献2に記載される接続方法においては、ACPによる接続を行うためには、ACP中に多量の導電粒子を含有させる必要があり、ACP中の導電粒子による絶縁不良が発生しやすかった。
本発明が解決しようとする課題は、従来技術におけるこれらの問題点に鑑み、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、高い生産性で実施可能な、LEDチップ接続構造体及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、かかる課題を解決すべき鋭意検討し実験を重ねた結果、所定の工程を含むLEDチップ接続構造体の製造方法により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下に示すものである。
[1]下記工程:
(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、
(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び
(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、
を含む、LEDチップ接続構造体の製造方法。
(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、
(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び
(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、
を含む、LEDチップ接続構造体の製造方法。
[2]前記(3)工程における加熱・加圧時間が0.1秒〜30秒である、前記[1]に記載の方法。
[3]前記バンプが、金、銅、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種類以上の金属を含む、前記[1]又は[2]に記載の方法。
[4]前記接着剤が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂を含む、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の方法。
[5]前記接着剤が、カチオン硬化性、アニオン硬化性又は光硬化性のいずれかである、前記[1]〜[4]いずれかに記載の方法。
[6]前記(3)工程における加熱温度が80℃〜240℃である、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記基板が、ポリイミド、ガラスエポキシ、ガラス、アルミナ、及び窒化アルミからなる群から選ばれる材料からなる、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記[1]〜[7]のいずれかに記載の方法によって製造されたLEDチップ接続構造体。
[9]1枚の基板に複数個のLEDチップが接続されている、前記[8]に記載のLEDチップ接続構造体。
[10]前記複数個のLEDチップ間の平均距離が5mm以下である、前記[9]に記載のLEDチップ接続構造体。
本発明に係るLEDチップ接続構造体の製造方法により、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、高い生産性で実施可能である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
本実施の形態では、下記工程:
(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、を含むLEDチップ接続構造体の製造方法を提供する。
本実施の形態では、下記工程:
(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、を含むLEDチップ接続構造体の製造方法を提供する。
(LEDチップ)
本実施の形態で用いるLEDチップは、ワイヤーボンディング法により形成されるバンプを有している。
ワイヤーボンディング法により形成されるバンプは、一般に、ICチップで用いられているメッキバンプに対し、バンプ先端の平均径が根元の平均径に対して小さく、短時間で樹脂を排除して、バンプが対向する基板電極との電気的接続を容易に達成することができる。
ワイヤーボンディング法によるバンプの形成は、例えば、ボンディングワイヤーの先端をLED上のアノード又はカソード電極上にボンディングし、打ち込まれたボンディングワイヤーを数十から数百ミクロン長さ程度の大きさに切断して形成される。
上記バンプは、良好な導電性を得る観点から、金、銅、アルミニウムなどの材料を有していることが好ましい。
本実施の形態で用いるLEDチップは、ワイヤーボンディング法により形成されるバンプを有している。
ワイヤーボンディング法により形成されるバンプは、一般に、ICチップで用いられているメッキバンプに対し、バンプ先端の平均径が根元の平均径に対して小さく、短時間で樹脂を排除して、バンプが対向する基板電極との電気的接続を容易に達成することができる。
ワイヤーボンディング法によるバンプの形成は、例えば、ボンディングワイヤーの先端をLED上のアノード又はカソード電極上にボンディングし、打ち込まれたボンディングワイヤーを数十から数百ミクロン長さ程度の大きさに切断して形成される。
上記バンプは、良好な導電性を得る観点から、金、銅、アルミニウムなどの材料を有していることが好ましい。
上記バンプの根元の平均径は、5μm以上200μm以下であることが好ましい。
上記バンプは、上記(3)の工程において、基板電極とバンプとの間の接着剤を短時間で排除するために、バンプの先端の平均径がバンプ根元の平均径より小さくなっている状態が好ましい。
具体的には、上記バンプは、バンプ根元の平均径に対して、バンプ先端の平均径の比が0.67以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.33以下であることがさらに好ましく、0.25以下であることが特に好ましい。バンプ先端の形状を調整する方法としては、ボンディングワイヤーによりバンプを形成した後、バンプの先端に力をあたえて先端の平均径を小さくすること等が挙げられるが、当該方法に限らず、上記の規定を満たす方法であれば制限されない。
バンプの平均高さは、特に限定されないが、基板とバンプ間との平行度ばらつきを吸収できる観点から、5μm以上300μm以下であることが好ましい。
上記バンプは、上記(3)の工程において、基板電極とバンプとの間の接着剤を短時間で排除するために、バンプの先端の平均径がバンプ根元の平均径より小さくなっている状態が好ましい。
具体的には、上記バンプは、バンプ根元の平均径に対して、バンプ先端の平均径の比が0.67以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましく、0.33以下であることがさらに好ましく、0.25以下であることが特に好ましい。バンプ先端の形状を調整する方法としては、ボンディングワイヤーによりバンプを形成した後、バンプの先端に力をあたえて先端の平均径を小さくすること等が挙げられるが、当該方法に限らず、上記の規定を満たす方法であれば制限されない。
バンプの平均高さは、特に限定されないが、基板とバンプ間との平行度ばらつきを吸収できる観点から、5μm以上300μm以下であることが好ましい。
(加熱条件)
本実施の形態の(3)工程における加熱温度は、樹脂の十分な硬化の観点から80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、また、LED熱劣化防止の観点から、240℃以下であることが好ましく、220℃以下であることがより好ましい。上記加熱温度は、(3)工程における最高温度を示す。
本実施の形態の(3)工程における加熱温度は、樹脂の十分な硬化の観点から80℃以上であることが好ましく、100℃以上であることがより好ましく、また、LED熱劣化防止の観点から、240℃以下であることが好ましく、220℃以下であることがより好ましい。上記加熱温度は、(3)工程における最高温度を示す。
(加圧条件)
本実施の形態の(3)工程における加圧圧力は、良好な接続を実現する観点から、LEDチップ面積当たり、0.01N/mm2以上であることが好ましく、0.02N/mm2以上であることがより好ましく、また、LEDチップの割れを防止する観点から、200N/mm2以下であることが好ましく、50N/mm2以下であることがより好ましく、30N/mm2以下であることがさらに好ましい。当該加圧圧力は、複数のLEDチップを一括加圧する場合には、一個あたりの加圧圧力である。
尚、従来から提案されている、ICチップのフリップチップ接続において、接続時の加圧圧力は、充分な導電接続を得る観点から、例えば、500〜1000N/mm2といった、高い圧力であることが一般的であった。ICチップは、LEDチップに比較して、チップが厚く、バンプ数も多いため、このような高い加圧圧力をかけても割れることはなかった。他方、LEDチップのフリップチップ接続の場合に適用されるべき加圧圧力は従来明らかではなかった。本実施の形態における「LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2」という加圧条件は、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、かつ、高い生産性で実施可能な加圧条件であって、本発明者が初めて見出したものである。
本実施の形態の(3)工程における加圧圧力は、良好な接続を実現する観点から、LEDチップ面積当たり、0.01N/mm2以上であることが好ましく、0.02N/mm2以上であることがより好ましく、また、LEDチップの割れを防止する観点から、200N/mm2以下であることが好ましく、50N/mm2以下であることがより好ましく、30N/mm2以下であることがさらに好ましい。当該加圧圧力は、複数のLEDチップを一括加圧する場合には、一個あたりの加圧圧力である。
尚、従来から提案されている、ICチップのフリップチップ接続において、接続時の加圧圧力は、充分な導電接続を得る観点から、例えば、500〜1000N/mm2といった、高い圧力であることが一般的であった。ICチップは、LEDチップに比較して、チップが厚く、バンプ数も多いため、このような高い加圧圧力をかけても割れることはなかった。他方、LEDチップのフリップチップ接続の場合に適用されるべき加圧圧力は従来明らかではなかった。本実施の形態における「LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2」という加圧条件は、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、かつ、高い生産性で実施可能な加圧条件であって、本発明者が初めて見出したものである。
(加熱・加圧時間)
本実施の形態の(3)工程における加熱・加圧時間は、樹脂を充分に硬化させる観点から、0.1秒以上であることが好ましく、1秒以上であることがより好ましく、2秒以上であることがさらに好ましく、また、生産性を向上させる観点、及び加熱劣化を防止する観点から、30秒以下であることが好ましく、25秒以下であることがより好ましく、20秒以下であることがさらに好ましい。
本実施の形態の(3)工程における加熱・加圧時間は、樹脂を充分に硬化させる観点から、0.1秒以上であることが好ましく、1秒以上であることがより好ましく、2秒以上であることがさらに好ましく、また、生産性を向上させる観点、及び加熱劣化を防止する観点から、30秒以下であることが好ましく、25秒以下であることがより好ましく、20秒以下であることがさらに好ましい。
(接着剤)
本実施の形態で使用する接着剤は、特に限定されないが、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂から選ばれる樹脂を含有することが好ましい。
また、上記接着剤は、さらに短時間接続による高生産性を実現する観点から、カチオン硬化性、アニオン硬化性又は光硬化性のいずれかであることができる。
カチオン硬化性、アニオン硬化性接着剤を用いる場合には、必要に応じ、重合開始剤、硬化促進剤、重合禁止剤を用いることができる。
本実施の形態で使用する接着剤は、特に限定されないが、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂から選ばれる樹脂を含有することが好ましい。
また、上記接着剤は、さらに短時間接続による高生産性を実現する観点から、カチオン硬化性、アニオン硬化性又は光硬化性のいずれかであることができる。
カチオン硬化性、アニオン硬化性接着剤を用いる場合には、必要に応じ、重合開始剤、硬化促進剤、重合禁止剤を用いることができる。
(基板)
本実施の形態において、LEDチップが接続される基板は、特に限定されないが、LEDチップの発光により劣化、分解、変形することを防止する観点から、ポリイミド基板、ガラスエポキシ基板、ガラス基板、アルミナ基板、及び窒化アルミ基板からなる群から選ばれる材料からなることが好ましい。
基板上には、電気的な回路として、銅、銀、金、アルミニウム、タングステン、モリブデンなどの電極材料を用いた電気的回路を形成されていることが好ましい。
また、基板の色、透明性については、特に制限されないが、LEDの発光による劣化が防止できる態様であることが好ましい。
本実施の形態において、LEDチップが接続される基板は、特に限定されないが、LEDチップの発光により劣化、分解、変形することを防止する観点から、ポリイミド基板、ガラスエポキシ基板、ガラス基板、アルミナ基板、及び窒化アルミ基板からなる群から選ばれる材料からなることが好ましい。
基板上には、電気的な回路として、銅、銀、金、アルミニウム、タングステン、モリブデンなどの電極材料を用いた電気的回路を形成されていることが好ましい。
また、基板の色、透明性については、特に制限されないが、LEDの発光による劣化が防止できる態様であることが好ましい。
(LEDチップ接続構造体)
本実施の形態では、上記方法によって得られた、1枚の基板に複数個のLEDチップが接続されたLEDチップ接続構造体を提供する。
本実施の形態の製造方法を用いることで、複数のLEDチップの間の距離を狭く(例えば、5mm以下)することができるため、LEDチップを高密度に配列した発光構造体を効率良く得ることができる。
本実施の形態のLEDチップ接続構造体は、例えば、基板上にLEDチップを高密度に配列した照明体とすることができる。このような照明体は、薄く、軽く、高輝度であるという特徴を有し、照明、マクロセンサー発光体、医療用照明体、手術用、ヘルスケアー用などの用途に好適に用いることができる。
また、LEDチップ接続構造体は、カバーフィルムや樹脂で表面を保護することもできる。
本実施の形態では、上記方法によって得られた、1枚の基板に複数個のLEDチップが接続されたLEDチップ接続構造体を提供する。
本実施の形態の製造方法を用いることで、複数のLEDチップの間の距離を狭く(例えば、5mm以下)することができるため、LEDチップを高密度に配列した発光構造体を効率良く得ることができる。
本実施の形態のLEDチップ接続構造体は、例えば、基板上にLEDチップを高密度に配列した照明体とすることができる。このような照明体は、薄く、軽く、高輝度であるという特徴を有し、照明、マクロセンサー発光体、医療用照明体、手術用、ヘルスケアー用などの用途に好適に用いることができる。
また、LEDチップ接続構造体は、カバーフィルムや樹脂で表面を保護することもできる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本実施の形態を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
(LEDチップ、ICチップ)
以下の表1に、実施例で用いたLEDチップとICチップの寸法、バンプの特性を示す。
(LEDチップ、ICチップ)
以下の表1に、実施例で用いたLEDチップとICチップの寸法、バンプの特性を示す。
メッキバンプはバンプ先端がほぼ平坦状態であり、バンプ先端の平均径/根元の平均径の比は1であった。
(接着剤)
以下の表2に示す組成、比率で各成分を混合し、接着剤を作製した。
以下の表2に示す組成、比率で各成分を混合し、接着剤を作製した。
なお、表2中の各成分として下記の製品を用いた。
ビスA型エポキシ:旭化成エポキシ社製、AER2600
ジシクロペンタジエン型エポキシ:DIC社製、HP7200
潜在性硬化剤:旭化成エポキシ社製、ノバキュアHX3932
フェノキシ樹脂:インケム社製、PKHC
シリコーン粘着剤:東レダウコーニング社製、SD4560
シランカップリング剤:信越化学社製、KBM903
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル社製、セロキサイド2021P
脂環式エポキシ:サンケミカル社製、TTA21
シアノアクリレートメチル:東亞合成社製、EXTRA2000
多官能アクリレート:東亞合成社製、911T5
ビスA型エポキシ:旭化成エポキシ社製、AER2600
ジシクロペンタジエン型エポキシ:DIC社製、HP7200
潜在性硬化剤:旭化成エポキシ社製、ノバキュアHX3932
フェノキシ樹脂:インケム社製、PKHC
シリコーン粘着剤:東レダウコーニング社製、SD4560
シランカップリング剤:信越化学社製、KBM903
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート:ダイセル社製、セロキサイド2021P
脂環式エポキシ:サンケミカル社製、TTA21
シアノアクリレートメチル:東亞合成社製、EXTRA2000
多官能アクリレート:東亞合成社製、911T5
(基板)
以下の表3に、実施例で用いた基板を示す。
以下の表3に、実施例で用いた基板を示す。
表3中、硬質とはリジッドであるものであり、軟質とは、フレキシブルな基板を表す。基材上の電極は、LEDのバンプに対向して接続される電極を示す。
銅−金、銅−ニッケルは、それぞれ、銅に金メッキされているもの、銅にニッケルメッキされているものを示す。
銅−金、銅−ニッケルは、それぞれ、銅に金メッキされているもの、銅にニッケルメッキされているものを示す。
(LEDの基板への接続)
以下の表4に記載するチップ、基板、接着剤を用い、基板に接着剤を塗布し、基板の電極にチップのバンプを対向するように設置した。
以下の表4に記載するチップ、基板、接着剤を用い、基板に接着剤を塗布し、基板の電極にチップのバンプを対向するように設置した。
その後、熱圧着装置を用いて、表4に記載する接続温度、圧力、時間の条件で加熱、加圧を行うことにより、チップと基板の接続を行った。なお、加圧圧力はLEDチップ面積当たりの圧力である。
(チップの割れ性の評価)
チップの割れ性(チップ割れ)の評価は、光学顕微鏡10倍でLEDチップ10個の接続後の割れ有無を確認した。LEDチップ中に1箇所以上の亀裂、割れが生じているものを割れと判断し、割れたものの数を表記した。
チップの割れ性(チップ割れ)の評価は、光学顕微鏡10倍でLEDチップ10個の接続後の割れ有無を確認した。LEDチップ中に1箇所以上の亀裂、割れが生じているものを割れと判断し、割れたものの数を表記した。
(LED点灯性の評価)
点灯性の評価方法としては、基板電極と接続されたLEDチップを10個作製し、アノード、カソードに対応する基板電極間に2.5Vの電圧を印加してLEDの点灯良否を目視で確認し、点灯したものの数を表記した。
表4に、各実施例のLEDチップ、接着剤、基板、接続温度、加圧圧力、接続時間において接続を行った際の、点灯性の評価結果を記載した。
点灯性の評価方法としては、基板電極と接続されたLEDチップを10個作製し、アノード、カソードに対応する基板電極間に2.5Vの電圧を印加してLEDの点灯良否を目視で確認し、点灯したものの数を表記した。
表4に、各実施例のLEDチップ、接着剤、基板、接続温度、加圧圧力、接続時間において接続を行った際の、点灯性の評価結果を記載した。
実施例1〜8と比較例1、2を比較すると、ワイヤーボンディング法により作製され、根元の平均径に対する、先端の平均径の比が適切であった各実施例においては、接着剤のバンプによる排除性がよく、バンプと基板電極との電気接続が容易に得られたため、LED点灯性の評価において、すべてのLEDチップが点灯する結果となった。
ワイヤーボンディング法により形成され、根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.9であるバンプを有するLEDチップDを用いた比較例1と、メッキ法により作製され、根元の平均径に対する、先端の平均径の比が1であるバンプを有するLEDチップEを用いた比較例2では、バンプの先端がほぼ平坦であり、接着剤の短時間における排除性が不十分なため、バンプと基板電極とが十分に電気接続できず、LED点灯性の評価において、点灯しないLEDチップがあった。
また、実施例1〜8と、比較例3を比較すると、加圧圧力が適切であった各実施例においては、チップの割れ性の評価において、割れが生じず良好であったが、上記加圧圧力が300N/mm2である比較例3では、10個中10個のLEDが割れ、割れたLEDチップは点灯しなかった。
また、参考例1として、ワイヤーボンディング法で作製したバンプを、チップあたり200個有する通常のICチップで接続を行ったが、300N/mm2の荷重で接続してもICチップは割れなかった。
ワイヤーボンディング法により形成され、根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.9であるバンプを有するLEDチップDを用いた比較例1と、メッキ法により作製され、根元の平均径に対する、先端の平均径の比が1であるバンプを有するLEDチップEを用いた比較例2では、バンプの先端がほぼ平坦であり、接着剤の短時間における排除性が不十分なため、バンプと基板電極とが十分に電気接続できず、LED点灯性の評価において、点灯しないLEDチップがあった。
また、実施例1〜8と、比較例3を比較すると、加圧圧力が適切であった各実施例においては、チップの割れ性の評価において、割れが生じず良好であったが、上記加圧圧力が300N/mm2である比較例3では、10個中10個のLEDが割れ、割れたLEDチップは点灯しなかった。
また、参考例1として、ワイヤーボンディング法で作製したバンプを、チップあたり200個有する通常のICチップで接続を行ったが、300N/mm2の荷重で接続してもICチップは割れなかった。
本発明に係るLEDチップ接続構造体の製造方法により、接続時のLEDチップの割れを防止でき、高い絶縁信頼性を有する接続が可能であり、高い生産性で実施可能である。したがって、本発明に係るLEDチップ接続構造体の製造方法は、照明用、医療用、ヘルスケアー用のLEDチップ接続構造体の製造に好適に利用可能である。
Claims (10)
- 下記工程:
(1)基板電極が形成された基板上に、該基板電極を覆うように接着剤を塗布するか又はフィルムとして貼り合わせる工程、
(2)ワイヤーボンディング法によりバンプが形成され、該バンプの根元の平均径に対する、先端の平均径の比が0.67以下であるLEDチップを、該基板電極に該バンプが対向するように設置する工程、及び
(3)LEDチップ面積あたり0.01〜200N/mm2の加圧をしながら加熱することにより、該基板電極と該バンプの間の該接着剤を排除しながら該接着剤を硬化させる工程、
を含む、LEDチップ接続構造体の製造方法。 - 前記(3)工程における加熱・加圧時間が0.1秒〜30秒である、請求項1に記載の方法。
- 前記バンプが、金、銅、及びアルミニウムからなる群から選ばれる1種類以上の金属を含む、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記接着剤が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、及びポリイミド樹脂からなる群から選ばれる1種以上の樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記接着剤が、カチオン硬化性、アニオン硬化性又は光硬化性のいずれかである、請求項1〜4いずれか1項に記載の方法。
- 前記(3)工程における加熱温度が80℃〜240℃である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記基板が、ポリイミド、ガラスエポキシ、ガラス、アルミナ、及び窒化アルミからなる群から選ばれる材料からなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法によって製造されたLEDチップ接続構造体。
- 1枚の基板に複数個のLEDチップが接続されている、請求項8に記載のLEDチップ接続構造体。
- 前記複数個のLEDチップ間の平均距離が5mm以下である、請求項9に記載のLEDチップ接続構造体。
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---|---|---|---|
JP2013113729A JP2014232830A (ja) | 2013-05-30 | 2013-05-30 | Ledチップ接続構造体及びその製法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016129329A1 (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-18 | コニカミノルタ株式会社 | 透明耐熱性積層フィルムの製造方法、透明耐熱性積層フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルディスプレイ用基板、フレキシブルディスプレイ用前面板、led照明装置及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置 |
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2013
- 2013-05-30 JP JP2013113729A patent/JP2014232830A/ja active Pending
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WO2016129329A1 (ja) * | 2015-02-09 | 2016-08-18 | コニカミノルタ株式会社 | 透明耐熱性積層フィルムの製造方法、透明耐熱性積層フィルム、フレキシブルプリント基板、フレキシブルディスプレイ用基板、フレキシブルディスプレイ用前面板、led照明装置及び有機エレクトロルミネッセンス表示装置 |
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