JP2014231297A - ハイブリッド作業機械 - Google Patents

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和也 関根
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裕一 國友
聡 関野
Satoshi Sekino
聡 関野
昌輝 日暮
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昌輝 日暮
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Abstract

【課題】蓄電装置に異常が発生した場合でも、直流母線の電圧変動を抑え、電動機を安定して駆動する。
【解決手段】ホイールローダは、エンジン21と、エンジン21によって駆動される発電機27と、発電機27により発電された電力によって駆動される走行電動機31と、発電機27と走行電動機31とに接続される直流母線29と、直流母線29に接続される蓄電装置34と、発電機27、走行電動機31、蓄電装置34を制御するハイブリッド制御装置37とを備えている。蓄電装置34の異常時には、ハイブリッド制御装置37が、発電機27の出力を直流母線29A,29Bの電圧に基づいて電圧制御すると共に、走行電動機31のトルクを制限する。これにより、走行電動機31が要求する電力に対して発電機27から過不足なく電力を供給することができ、走行電動機31を安定して駆動することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベル、ホイールローダ等の作業機械に関し、特に、動力源としてエンジンと電動機(電動モータ)とを併用したハイブリッド作業機械に関する。
一般に、油圧ショベル等の作業機械は、走行用、作業用の動力源としてエンジンを備え、このエンジンによって油圧ポンプを駆動することにより、油圧ポンプから吐出した圧油によって油圧モータ、油圧シリンダ等の油圧アクチュエータを作動させる構成となっている。
これに対し、走行用、作業用の動力源としてエンジンと電動機とを併用したハイブリッド作業機械が知られており、例えばハイブリッド式の油圧ショベルとして、上部旋回体を旋回させる旋回モータを電動機によって構成したものが提案されている。このハイブリッド作業機械は、エンジンと、エンジンによって駆動される発電機と、発電機により発電された電力によって駆動される電動機と、発電機と電動機とに接続された直流母線と、直流母線に接続された蓄電装置とを備えている(特許文献1参照)。
一方、走行モータを電動機によって構成したハイブリッド式のホイールローダも提案されており、このホイールローダは、エンジンに機械的に接続された発電機からの電力によって走行用の電動機を駆動している。ここで、ホイールローダが走行時に急加速したり、急停止した場合には、電動機の急峻な電力変動に発電機が応答することができず、電動機に対し過渡的な電力不足や過剰な電力供給が発生する。
これに対し、蓄電装置によって直流母線の電圧を一定に保ち、発電機が発生した余剰電力を蓄電装置に充電し、または電動機の不足電力を蓄電装置から電動機に供給することにより、電動機による電力の消費と発電機による電力の供給とのバランスを維持することができる。
従って、蓄電装置に異常が発生した場合には、発電機と電動機とが正常であるにも拘わらず、電動機の急峻な電力変動に発電機が応答しきれずに、直流母線が過電圧もしくは低電圧となり、ハイブリッド式のホイールローダの走行機能が停止してしまう虞れがある。
このため、蓄電装置に異常が発生した場合の対策として、発電機に対する制御モードを、正常時のトルク制御モードから電圧制御モードに切換えることが知られている。具体的には、蓄電装置の正常時には、電動機が必要とする電力を算出し、算出された電力が得られるように発電機の発電トルクを制御するトルク制御モードで発電機を制御する。一方、蓄電装置の異常時には、直流母線の電圧を目標の電圧とするための電圧指令値と、実際の直流母線の電圧との偏差に基づいて発電機を制御する電圧制御モードで発電機を制御することが知られている。
特開2010−178508号公報
上述の如く、蓄電装置に異常が発生した場合には、発電機を電圧制御モードで制御することにより、蓄電装置の異常時においても直流母線の電圧を制御することができ、走行用の電動機を駆動することができる。しかし、発電機はエンジンによって駆動されるため、発電機の応答性を蓄電装置と同程度にまで高めることは難しい。
このため、蓄電装置に異常が発生した場合には、ホイールローダの急加速や急停止に伴う急峻な電力変動に発電機が応答しきれずに、直流母線の電圧が低電圧あるいは過電圧となって走行用の電動機を安定して駆動することができず、走行機能が停止してしまう虞れがある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、蓄電装置に異常が発生した場合でも、直流母線の電圧変動を抑え、電動機を安定して駆動することができるようにしたハイブリッド作業機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため、本発明は、自走可能な車体に搭載されたエンジンと、該エンジンによって駆動され電力を発生する発電機と、該発電機により発電された電力によって駆動される電動機と、前記発電機と前記電動機とに接続され両者間で電力を伝達する直流母線と、該直流母線に接続され前記発電機および前記電動機との間で電力の充放電を行う蓄電装置と、該蓄電装置の異常を検出する蓄電装置異常検出手段と、前記エンジン、前記発電機、前記電動機、前記蓄電装置の出力を制御するハイブリッド制御装置とを備えてなるハイブリッド作業機械に適用される。
そして、請求項1の発明の特徴は、前記発電機の出力を当該発電機のトルクに基づいて制御するトルク制御モードと前記発電機の出力を前記直流母線の電圧に基づいて制御する電圧制御モードとを選択的に実行する発電機制御装置を備え、前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記発電機制御装置を電圧制御モードに設定し、かつ、前記電動機および/または前記エンジンの出力に制限を加える構成としたことにある。
請求項2の発明は、前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記電動機のトルクを制限する構成としたことにある。
請求項3の発明は、前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記エンジンの回転数を一定の回転数に設定する構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記電動機の回生動作を禁止する構成としたことにある。
請求項1の発明によれば、蓄電装置に異常が発生したときには、ハイブリッド制御装置が発電機制御装置を電圧制御モードで制御することにより、直流母線の電圧を制御することができ、電動機を駆動することができる。この場合、ハイブリッド制御装置が、電動機および/またはエンジンの出力に制限を加えることにより、電動機が要求する電力に対して発電機から過不足なく電力を供給することができ、発電機が直流母線の電圧を制御するときの応答性を維持することができ、蓄電装置の異常時においても電動機を安定して駆動することができる。
請求項2の発明によれば、ハイブリッド制御装置が電動機のトルクを制限することにより、電動機のトルクが過大となるのを抑え、電動機が要求する電力に対して発電機から過不足なく電力を供給することができる。この結果、蓄電装置の異常時においても電動機を安定して駆動することができる。
請求項3の発明によれば、ハイブリッド制御装置がエンジンの回転数を一定の回転数に設定することにより、エンジンによって駆動される発電機の回転速度が低下するのを抑えることができ、発電機が直流母線の電圧を制御するときの応答性を維持することができる。この結果、蓄電装置の異常時においても電動機を安定して駆動することができる。
請求項4の発明によれば、蓄電装置に異常が発生したときには、電動機の制動時における回生動作が禁止されるので、電動機からの電力(回生電力)の発生を抑えることができる。従って、電動機が発生した電力によって直流母線が過電圧になるのを防止することができ、電動機を安定して駆動することができる。
本発明の実施の形態に適用されるホイールローダを示す正面図である。 ホイールローダに搭載される油圧システムと電動システムを示すブロック図である。 発電機に対する制御モードの切換えを示すブロック図である。 第1の実施の形態によるハイブリッド制御装置が走行電動機の出力を制限する処理のフローチャートである。 ハイブリッド制御装置が走行電動機制御装置に指令するトルク指令値の一例を示す特性線図である。 図5のトルク指令値の絶対値を制限したトルク指令値を示す特性線図である。 図6のトルク指令値の変化速度を制限したトルク指令値を示す特性線図である。 第2の実施の形態によるハイブリッド制御装置がエンジンの回転数を一定にする処理のフローチャートである。 第3の実施の形態によるハイブリッド制御装置が走行電動機の出力を制限すると共にエンジンの回転数を一定にする処理のフローチャートである。 第4の実施の形態によるハイブリッド制御装置が走行電動機の出力を制限すると共にエンジンの回転数を一定にし、走行電動機の回生動作を禁止する処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態に係るハイブリッド作業機械としてホイールローダを例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図中、1はハイブリッド式のホイールローダを示している。このホイールローダ1は、左,右の前車輪2が設けられた前部車体3と、左,右の後車輪4が設けられた後部車体5とを有し、前部車体3と後部車体5とは、連結機構6を介して左,右方向に屈曲可能に連結されている。
前部車体3と後部車体5との間にはステアリングシリンダ7が設けられ、このステアリングシリンダ7を伸縮させることにより、前部車体3と後部車体5とが連結機構6を中心として屈曲する。このように、ホイールローダ1は、前部車体3と後部車体5とが連結機構6を中心として左,右方向に屈曲することにより、走行時の舵取りを行うアーティキュレート式の作業機械として構成されている。
前部車体3には、左,右方向に延びる前車軸8が設けられ、前車軸8の両端側には前車輪2が取付けられている。前車軸8の中間部にはデファレンシャル機構8Aが設けられ、該デファレンシャル機構8Aは、プロペラ軸9を介して後述の走行電動機31に接続されている。
一方、後部車体5には、左,右方向に延びる後車軸10が設けられ、後車軸10の両端側には後車輪4が取付けられている。後車軸10の中間部にはデファレンシャル機構10Aが設けられ、該デファレンシャル機構10Aは、プロペラ軸9を介して後述の走行電動機31に接続されている。
従って、走行電動機31によってプロペラ軸9が回転すると、プロペラ軸9の回転が、デファレンシャル機構8Aを介して前車軸8に伝達されると共に、デファレンシャル機構10Aを介して後車軸10に伝達される。これにより、左,右の前車輪2と左,右の後車輪4とが同時に回転駆動され、ホイールローダ1は4輪駆動の状態で走行動作を行う。
11は前部車体3に設けられた作業装置を示し、該作業装置11は、前部車体3に俯仰動可能に取付けられた左,右のアーム12と、該各アーム12の先端側に回動可能に取付けられたローダバケット13と、前部車体3に対してアーム12を俯仰動させるアームシリンダ14と、アーム12に対してローダバケット13を回動させるバケットシリンダ15とにより大略構成されている。作業装置11は、アームシリンダ14によってアーム12を俯仰動させると共に、バケットシリンダ15によってローダバケット13を回動させることにより、ローダバケット13によって掬った土砂等をダンプトラックの荷台等に排出する土木作業を行うものである。
16は後部車体5に設けられたキャブを示し、該キャブ16は、ホイールローダ1を運転するオペレータの運転室を画成するものである。キャブ16内には、オペレータが着席する運転席、オペレータによって操作されるステアリングホイール、アクセルペダル、ブレーキペダル、作業用の操作レバー等(いずれも図示せず)が設けられている。
ここで、ハイブリッド式のホイールローダ1は、前部車体3および後部車体5の走行動作を制御する電動システムと、作業装置11の動作を制御する油圧システムとを搭載しており、以下、ホイールローダ1のシステム構成について図2を参照して説明する。
21は後部車体5に搭載されたエンジンを示し、該エンジン21は、例えばディーゼルエンジン等の内燃機関によって構成される。エンジン21の出力側には、後述の油圧ポンプ23と発電機27とが取付けられ、これら油圧ポンプ23と発電機27とは、エンジン21によって駆動される。ここで、エンジン21の作動はエンジン制御装置22によって制御され、エンジン制御装置22は、後述するハイブリッド制御装置37からの指令信号に基づいて、エンジン21の回転速度を制御する。
23はエンジン21によって駆動される油圧ポンプを示し、該油圧ポンプ23は、タンク24内に貯溜された作動油を加圧し、ステアリングシリンダ7、作業装置11のアームシリンダ14、バケットシリンダ15等に圧油として吐出するものである。ここで、油圧ポンプ23の作動は油圧ポンプ制御装置25によって制御され、油圧ポンプ制御装置25は、ハイブリッド制御装置37からの指令信号に基づいて、油圧ポンプ23の出力トルクを制御する。
油圧ポンプ23及びタンク24と各シリンダ7,14,15との間を接続する主管路の途中には、コントロールバルブ26が設けられている。コントロールバルブ26は、キャブ16内に配置された作業用の操作レバーに対する操作に応じて、油圧ポンプ23から吐出した圧油を各シリンダ7,14,15に選択的に給排(供給または排出)するものである。
27はエンジン21によって駆動される発電機を示し、該発電機27は、第1のインバータ28を介して一対の直流母線29A,29Bに接続されている。発電機27は、エンジン21によって駆動されることにより発電し、発電した電力を直流母線29A,29Bを介して後述の走行電動機31または蓄電装置34に供給するものである。また、発電機27は、後述する蓄電装置34からの電力によって駆動されることにより、エンジン21による油圧ポンプ23の駆動を補助(アシスト)するものである。
30は発電機27を制御する発電機制御装置を示し、該発電機制御装置30は、第1のインバータ28と後述するハイブリッド制御装置37とに電気的に接続されている。即ち、発電機制御装置30は、発電機27と後述のコンバータ35との間に位置して直流母線29A,29B間に設けられた第1のインバータ28に電気的に隣接して設けられている。
ここで、第1のインバータ28は、例えばトランジスタ、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)等からなる複数のスイッチング素子を用いて構成され、発電機制御装置30によって各スイッチング素子のオン/オフが制御されるものである。直流母線29A,29Bは、正極側と負極側とで対をなし、例えば数百V程度の直流電圧が印加されている。
発電機27の発電時には、第1のインバータ28は、発電機27からの交流電力を直流電力に変換して走行電動機31または蓄電装置34に供給する。一方、発電機27を補助電動機として用いるときには、第1のインバータ28は、直流母線29A,29Bの直流電力から三相交流電力を生成し、この三相交流電力を発電機27に供給する。
発電機制御装置30は、ハイブリッド制御装置37からの指令信号に基づいて、第1のインバータ28の各スイッチング素子のオン/オフを制御することにより、発電機27の出力を制御する。そして、発電機制御装置30は、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常がないとき(正常時)には、発電機27の出力を当該発電機27のトルクに基づいて制御するトルク制御を行う。一方、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、直流母線29A,29Bの電圧に基づいて発電機27の駆動を制御する電圧制御を行う構成となっている。
31は発電機27により発電された電力によって駆動される電動機としての走行電動機を示し、該走行電動機31は、第2のインバータ32を介して直流母線29A,29Bに接続されている。走行電動機31は、発電機27または蓄電装置34あるいはその両方から電力が供給されることにより駆動され、プロペラ軸9を回転駆動することにより、ホイールローダ1を走行させるものである。
第2のインバータ32も第1のインバータ28と同様に、複数のスイッチング素子を用いて構成され、走行電動機制御装置33によって各スイッチング素子のオン/オフが制御されることにより、直流母線29A,29Bの直流電力から三相交流電力を生成し、この三相交流電力を走行電動機31に供給する。走行電動機制御装置33は、ハイブリッド制御装置37からの指令信号に基づいて第2のインバータ32の各スイッチング素子のオン/オフを制御することにより、走行電動機31の出力を制御する。
34は発電機27によって発電された電力や走行電動機31の回生による電力を蓄電する蓄電装置を示し、該蓄電装置34は、例えばキャパシタによって構成され、コンバータ35を介して直流母線29A,29Bに接続されている。ここで、蓄電装置34は、発電機27の発電時には発電機27から供給される電力を充電し、発電機27のアシスト駆動時には発電機27に向けて駆動電力を供給する。また、蓄電装置34は、走行電動機31の回生動作時には走行電動機31から供給される回生電力を充電し、走行電動機31の力行動作時には走行電動機31に向けて駆動電力を供給する。このように、蓄電装置34は、発電機27によって発電された電力を蓄電することに加え、ホイールローダ1の制動時に走行電動機31が発生した回生電力を吸収し、直流母線29A,29Bの電圧を一定に保つ。これにより、蓄電装置34は、ホイールローダ1の走行時における急発進や急停止によって走行電動機31が急峻な電力変動を生じたときに、この電力変動を吸収することにより、走行電動機31に一定の電圧を供給する機能を有している。なお、蓄電装置34は、リチウムイオン電池等の充電池によって構成してもよい。
コンバータ35は、IGBT等からなる複数のスイッチング素子とリアクトルを用いて構成され、各スイッチング素子のオン/オフは、蓄電装置制御装置36によって制御される。そして、コンバータ35は、蓄電装置34の充電時には、発電機27から出力される発電電力を降圧して蓄電装置34に供給する。また、コンバータ35は、蓄電装置34を用いて発電機27、走行電動機31を駆動するときには、蓄電装置34から出力される電力を昇圧して第1,第2のインバータ28,32に供給する。蓄電装置34の作動は蓄電装置制御装置36によって制御され、蓄電装置制御装置36は、ハイブリッド制御装置37からの指令信号に基づいて、蓄電装置34の出力を制御する。
37はハイブリッド制御装置を示し、該ハイブリッド制御装置37は、例えばマイクロコンピュータによって構成されると共に、CAN(Control Area Network)通信等を用いてエンジン制御装置22、油圧ポンプ制御装置25、発電機制御装置30、走行電動機制御装置33、蓄電装置制御装置36に電気的に接続されている。
ハイブリッド制御装置37は、例えばアクセルペダル、ブレーキペダル(いずれも図示せず)に対する操作等に応じて各制御装置22,25,30,33,36に対する指令信号を出力し、システム全体が最高の性能を発揮するように、エンジン21、油圧ポンプ23、発電機27、走行電動機31、蓄電装置34の駆動制御、異常監視、エネルギ管理を行う構成となっている。
ホイールローダ1は一般道路を走行するため、走行時に蓄電装置34等に異常が発生したときには、この異常を検出してホイールローダ1を安全に停止させる必要がある。このため、蓄電装置34の異常を検出する蓄電装置異常検出手段38が設けられ、この蓄電装置異常検出手段38からの検出信号はハイブリッド制御装置37に入力されている。
そして、発電機制御装置30は、後述するように、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常がないとき(正常時)には、発電機27の出力を当該発電機27のトルクに基づいて制御するトルク制御を行う。一方、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、直流母線29A,29Bの電圧に基づいて発電機27の駆動を制御する電圧制御を行う。
本実施の形態によるハイブリッド式のホイールローダ1は、上述の如き構成を有するもので、以下、その動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ16に搭乗して運転席に着席する。そして、オペレータがアクセルペダル等(いずれも図示せず)を操作することにより、エンジン21によって油圧ポンプ23と発電機27とが駆動される。
これにより、発電機27からの電力が直流母線29A,29Bを介して走行電動機31に供給され、走行電動機31はプロペラ軸9を回転駆動する。プロペラ軸9の回転は、デファレンシャル機構8Aを介して前車軸8に伝達されると共に、デファレンシャル機構10Aを介して後車軸10に伝達され、ホイールローダ1は、左,右の前車輪2と左,右の後車輪4とが同時に回転する4輪駆動の状態で走行動作を行う。
この状態で、オペレータがステアリングホイール(図示せず)を操舵することにより、油圧ポンプ23から吐出した圧油が、コントロールバルブ26を介してステアリングシリンダ7に供給される。これにより、ホイールローダ1は、前部車体3と後部車体5とが連結機構6を中心として左,右方向に屈曲し、旋回走行を行うことができる。
ホイールローダ1の加速走行時には、走行電動機31の動作状態が力行動作となり、走行電動機31は、発電機27からの電力によって駆動される電動機(モータ)として作動する。一方、ホイールローダ1の制動時には、走行電動機31の動作状態が回生動作となり、走行電動機31はプロペラ軸9によって回転駆動される発電機として作動し、走行電動機31が発電した電力(回生電力)は、直流母線29A,29Bを通じて蓄電装置34に充電される。
ここで、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常がない場合には、発電機制御装置30は、発電機27をそのトルクに基づいて制御するトルク制御モードを実行する。
具体的には、図3に示すように、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31が必要とする電力が得られるような発電機27の発電トルクを演算し、この発電トルクに応じたトルク指令値S1が発電機制御装置30に入力される。一方、実際の発電機27の電流が電流センサ39によって検出され、この検出値が発電機制御装置30のトルク変換部30Aによってトルク値S2に変換される。
これにより、ハイブリッド制御装置37からのトルク指令値S1とトルク変換部30Aからのトルク値S2との偏差がトルク補償部30Bに供給され、トルク補償部30Bは、トルク指令値S1とトルク値S2との偏差に基づいて電流指令を求める。このとき、切換スイッチ30Cは、ハイブリッド制御装置37から切換信号S5が出力されない間はトルク補償部30Bと信号生成部30Dとを接続し、信号生成部30Dは、トルク補償部30Bからの電流指令に基づいてスイッチング指令信号を生成し、このスイッチング指令信号を第1のインバータ28に出力する。
この結果、蓄電装置34およびコンバータ35に異常がないときには、発電機制御装置30がトルク制御モードを実行し、ハイブリッド制御装置37が演算した発電トルクと実際の発電機27のトルクとの偏差に基づいて、発電機27の駆動を制御することができる。
一方、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合には、蓄電装置34によって直流母線29A,29Bの急峻な電圧変動を吸収することができず、走行電動機31に対して一定の電圧を供給することができないため、ホイールローダ1の安定した走行動作が損なわれる。
このため、発電機制御装置30は、トルク制御モードから電圧制御モードに切換えることにより、直流母線29A,29Bの電圧に基づいて発電機27の駆動を制御する。
具体的には、図3に示すように、ハイブリッド制御装置37から発電機制御装置30に対し、直流母線29A,29Bを目標の電圧とするための電圧指令値S3が入力される。一方、実際の直流母線29A,29Bの電圧が電圧センサ40によって検出され、検出された電圧値S4が発電機制御装置30に入力される。
これにより、ハイブリッド制御装置37からの電圧指令値S3と電圧センサ40からの電圧値S4との偏差が電圧補償部30Eに供給され、電圧補償部30Eは、電圧指令値S3と電圧値S4との偏差に基づいて電流指令を求める。このとき、切換スイッチ30Cは、ハイブリッド制御装置37から切換信号S5が出力されることにより電圧補償部30Eと信号生成部30Dとを接続する。信号生成部30Dは、電圧補償部30Eからの電流指令に基づいてスイッチング指令信号を生成し、このスイッチング指令信号を第1のインバータ28に出力する。
この結果、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、発電機制御装置30が電圧制御モードに切換えられ、ハイブリッド制御装置37からの目標電圧と実際の直流母線29A,29Bの電圧との偏差に基づいて、発電機27の駆動を制御することができる。
ここで、蓄電装置34あるいはコンバータ35の異常時には、発電機制御装置30が電圧制御モードで発電機27を制御するが、発電機27は、エンジン21によって駆動されるものであるため、蓄電装置34に比較して電力供給の応答性が低い。これにより、発電機27は、走行電動機31が要求する電力を供給できなくなる場合があり、ホイールローダ1の安定した走行が損なわれる虞れがある。
これに対し、本実施の形態によるホイールローダ1は、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合には、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限することにより、走行電動機31が要求する電力に対して発電機27から過不足なく電力を供給し、走行電動機31を安定して駆動することができるようになっている。
そこで、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限する制御処理について、図4を参照して説明する。
この制御処理は、ホイールローダ1の起動スイッチ(図示せず)を投入することによりスタートし、ステップ1において、アクセルペダル(図示せず)の操作、速度段(変速段)、車速等に基づいて、走行電動機31へのトルク指令値を算出する。そして、続くステップ2において、蓄電装置異常検出手段38からの検出信号に基づいて蓄電装置34あるいはコンバータ35の異常があるか否かを判定する。
ステップ2において「NO」と判定した場合には、蓄電装置34等の異常がない(正常)のでステップ3に進み、ステップ1で算出したトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力してステップ1に戻る。
従って、蓄電装置34等の異常がない場合には、ステップ1,2,3の処理を繰返し、例えば図5に示す特性線41のように、走行用電動機31のトルクは最大値T1まで増大する。
一方、ステップ2において「YES」と判定した場合には、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生しているのでステップ4に進み、ステップ1で算出したトルク指令値の絶対値を制限すると共に変化速度を制限し、この制限を加えたトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力してステップ1に戻る。即ち、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理のステップ4が、蓄電装置34の異常時に走行電動機31のトルクを制限するトルク制限手段を構成している。
従って、蓄電装置34等が異常を生じた場合には、ステップ1,2,4の処理を繰返し、ステップ1で算出されたトルク指令値の絶対値を制限すると共にトルクの変化速度を制限する。これにより、例えば図6に示す特性線42のように、走行電動機31のトルクの最大値T2は、図5に示す特性線41の最大値T1よりも小さい値(T2<T1)に抑えられる。さらに、絶対値が制限されたトルク指令値の変化速度を制限することにより、例えば図7に示す特性線43のように、最大値がT2に抑えられると共にトルクがなだらかに変化するトルク指令値が形成される。
なお、図6に示す走行電動機31のトルクの特性線42は、図5に示す特性線41を全体的に低下させた場合を例示したが、所定のトルク値(例えばT2)を超過する範囲だけを、当該所定のトルク値以下に制限してもよい。
このように、蓄電装置34等に異常がない場合には、走行電動機制御装置33は、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて算出されたトルク指令値、例えば図5に示す特性線41のようなトルク指令値に基づいて、走行電動機31を制御する。
一方、蓄電装置34等に異常が発生した場合には、走行電動機制御装置33は、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて算出されたトルク指令値に制限を加えたトルク指令値、例えば図7に示す特性線43のようなトルク指令値に基づいて、走行電動機31を制御する。
これにより、蓄電装置34等の異常時において、発電機制御装置30が電圧制御モードで発電機27を制御する場合においても、ハイブリッド制御装置37が走行電動機31のトルクを制限することにより、走行電動機31が要求する電力に対して発電機27から過不足なく電力を供給することができる。この結果、蓄電装置34あるいはコンバータ35が異常を発生した場合でも、発電機27によって走行電動機31を安定して駆動することができ、ホイールローダ1を安定して走行させることができる。
次に、図8は本発明の第2の実施の形態によるハイブリッド制御装置37が実行する制御処理を示している。第2の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、エンジン21の回転数(回転速度)を制限する構成としている。なお、第2の実施の形態は、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理が、第1の実施の形態とは異なるもので、それ以外の構成については第1の実施の形態と同様である。
第2の実施の形態においても、ホイールローダ1に搭載された蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、発電機制御装置30が電圧制御モードに切換えられ、ハイブリッド制御装置37からの目標電圧と実際の直流母線29A,29Bの電圧との偏差に基づいて、発電機27の駆動が制御される。
ここで、発電機27によって直流母線29A,29Bの電圧を制御する場合には、その制御の応答性は、エンジン21によって駆動される発電機27の回転速度に依存する。従って、エンジン21の回転数が低下して発電機27の回転速度が低くなると、発電機27の電圧制御の応答性が低下し、直流母線29A,29Bの電圧を制御することができず、走行電動機31を安定して駆動することができなくなる虞れがある。
これに対し、第2の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合には、ハイブリッド制御装置37が、エンジン21の回転数を制限することにより発電機27の電圧制御の応答性を維持し、直流母線29A,29Bの電圧を制御することにより、走行電動機31を安定して駆動することができるようになっている。
そこで、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、エンジン21の回転数(回転速度)を制限する制御処理について、図8を参照して説明する。
この制御処理は、ホイールローダ1の起動スイッチを投入することによりスタートし、ステップ11において、蓄電装置異常検出手段38からの検出信号に基づいて蓄電装置34あるいはコンバータ35の異常があるか否かを判定する。
ステップ11において「NO」と判定した場合には、蓄電装置34等に異常がないのでステップ12に進む。そして、ステップ12において、走行電動機31の出力、エンジン21の出力、蓄電装置34の充電状態、油圧ポンプ23の出力等に基づいてエンジン21の回転数指令値を算出し、この回転数指令値をエンジン制御装置22に出力した後、ステップ11に戻る。従って、蓄電装置34等の異常がない場合には、ステップ11,12の処理を繰返す。
一方、ステップ11において「YES」と判定した場合には、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生しているのでステップ13に進む。そして、ステップ13において、予め定められた回転数指令値をエンジン制御装置22に出力した後、ステップ11に戻る。即ち、本実施の形態では、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理のステップ13が、蓄電装置34の異常時にエンジン21の回転数を制限する回転数制限手段を構成している。
この場合、例えばエンジン21の最大回転数が2000rpm、アイドル回転数が800rpmである場合には、エンジン21の回転数の中間値は1400rpmとなる。従って、エンジン21の高回転域は1400rpm以上となり、ステップ13においてエンジン制御装置22に出力される回転数指令値は、エンジン21の高回転域である1400rpm以上の回転数に設定されている。なお、直流母線29A,29Bの電圧制御の応答性を高めるためには、エンジン21の回転数は高い方が良く、できるだけ最大回転数に近い回転数(例えば、1800rpm〜2000rpm)に設定するのが望ましい。
このように、第2の実施の形態によれば、蓄電装置34等に異常が発生した場合には、ハイブリッド制御装置37は、エンジン制御装置22に対し、エンジン21の高回転域である1400rpm以上となる一定の回転数指令値を出力する。
これにより、蓄電装置34等の異常時において、発電機制御装置30が電圧制御モードで発電機27を制御する場合においても、ハイブリッド制御装置37が、エンジン21の回転数を高回転域である1400rpm以上の一定の回転数に設定することにより、エンジン21によって駆動される発電機27の回転速度が低下するのを抑えることができる。この結果、発電機27による直流母線29A,29Bの電圧に対する制御応答性を維持することができるので、蓄電装置34あるいはコンバータ35が異常を発生した場合でも、発電機27によって走行電動機31を安定して駆動することができ、ホイールローダ1を安定して走行させることができる。
次に、図9は本発明の第3の実施の形態によるハイブリッド制御装置37が実行する制御処理を示している。第3の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31の出力を制限すると共に、エンジン21の回転数を制限する構成としている。なお、第3の実施の形態は、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理が、第1の実施の形態とは異なるもので、それ以外の構成については第1の実施の形態と同様である。
第3の実施の形態においても、ホイールローダ1に搭載された蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、発電機制御装置30が電圧制御モードに切換えられ、ハイブリッド制御装置37からの目標電圧と実際の直流母線29A,29Bの電圧との偏差に基づいて、発電機27の駆動が制御される。
そして、第3の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合には、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限することにより、走行電動機31を安定して駆動することができると共に、エンジン21の回転数を制限することにより発電機27の電圧制御の応答性を維持するようになっている。
そこで、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限すると共に、エンジン21の回転数を制限する制御処理について、図9を参照して説明する。
この制御処理は、ホイールローダ1の起動スイッチを投入することによりスタートし、ステップ21において、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて、走行電動機31へのトルク指令値を算出する。そして、続くステップ22において、蓄電装置34あるいはコンバータ35の異常があるか否かを判定する。
ステップ22において「NO」と判定した場合には、蓄電装置34等の異常がないのでステップ23に進み、ステップ21で算出したトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力してステップ24に進む。
ステップ24では、走行電動機31の出力、エンジン21の出力、蓄電装置34の充電状態、油圧ポンプ23の出力等に基づいてエンジン21の回転数指令値を算出し、この回転数指令値をエンジン制御装置22に出力した後、ステップ21に戻る。従って、蓄電装置34等の異常がない場合には、ステップ21,22,23,24の処理を繰返す。
一方、ステップ22において「YES」と判定した場合には、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生しているのでステップ25に進み、ステップ21で算出したトルク指令値の絶対値を制限すると共に変化速度を制限し、この制限を加えたトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力する。
そして、ステップ25を実行した後には、ステップ26に進み、予め定められた回転数指令値、例えばエンジン21の高回転域である1400rpm以上となる一定の回転数指令値を出力した後、ステップ21に戻る。即ち、本実施の形態では、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理のステップ25が、蓄電装置34の異常時に走行電動機31のトルクを制限するトルク制限手段を構成し、ステップ26が、エンジン21の回転数を制限する回転数制限手段を構成している。
このように、第3の実施の形態によれば、蓄電装置34等に異常が発生した場合には、走行電動機制御装置33は、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて算出されたトルク指令値に制限を加えたトルク指令値、例えば図7に示す特性線43のようなトルク指令値に基づいて走行電動機31を制御すると共に、エンジン制御装置22に対し、エンジン21の高回転域である1400rpm以上となる一定の回転数指令値を出力する。
これにより、発電機制御装置30が電圧制御モードで発電機27を制御する場合においても、走行電動機31が要求する電力に対して発電機27から過不足なく電力を供給することができ、かつ、エンジン21によって駆動される発電機27の回転速度が低下するのを抑えることができ、発電機27の制御応答性を維持することができる。
次に、図10は本発明の第4の実施の形態によるハイブリッド制御装置37が実行する制御処理を示している。第4の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31の出力を制限すると共にエンジン21の回転数を制限し、かつ、走行電動機31の回生動作を禁止する構成としている。なお、第4の実施の形態は、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理が、第1の実施の形態とは異なるもので、それ以外の構成については第1の実施の形態と同様である。
第4の実施の形態においても、ホイールローダ1に搭載された蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生したときには、発電機制御装置30が電圧制御モードに切換えられ、ハイブリッド制御装置37からの目標電圧と実際の直流母線29A,29Bの電圧との偏差に基づいて、発電機27の駆動が制御される。
そして、第4の実施の形態では、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合には、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限すると共にエンジン21の回転数を制限することにより、走行電動機31を安定して駆動すると共に発電機27の電圧制御の応答性を維持し、かつ、走行電動機31の回生動作を禁止することにより、直流母線29A,29Bが過電圧になるのを抑えるようになっている。
そこで、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生した場合に、ハイブリッド制御装置37が、走行電動機31のトルクを制限すると共にエンジン21の回転数を制限し、かつ、走行電動機31の回生動作を禁止する制御処理について、図10を参照して説明する。
この制御処理は、ホイールローダ1の起動スイッチを投入することによりスタートし、ステップ31において、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて、走行電動機31へのトルク指令値を算出する。そして、続くステップ32において、蓄電装置34あるいはコンバータ35の異常があるか否かを判定する。
ステップ32において「NO」と判定した場合には、蓄電装置34等の異常がないのでステップ33に進み、ステップ31で算出したトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力してステップ34に進む。
ステップ34では、走行電動機31の出力、エンジン21の出力、蓄電装置34の充電状態、油圧ポンプ23の出力等に基づいてエンジン21の回転数指令値を算出し、この回転数指令値をエンジン制御装置22に出力した後、ステップ31に戻る。従って、蓄電装置34等の異常がない場合には、ステップ31,32,33,34の処理を繰返す。
一方、ステップ32において「YES」と判定した場合には、蓄電装置34あるいはコンバータ35に異常が発生しているのでステップ35に進み、ステップ31で算出したトルク指令値の絶対値を制限すると共に変化速度を制限し、この制限を加えたトルク指令値を走行電動機制御装置33に出力する。
そして、ステップ35を実行した後には、ステップ36に進み、予め定められた回転数指令値、例えばエンジン21の高回転域である1400rpm以上となる一定の回転数指令値を出力した後、ステップ37に進む。即ち、本実施の形態では、ハイブリッド制御装置37が実行する制御処理のステップ35が、蓄電装置34の異常時に走行電動機31のトルクを制限するトルク制限手段を構成し、ステップ36が、エンジン21の回転数を制限する回転数制限手段を構成している。
ステップ37では、走行電動機31が回生動作を行っているか否かを判定し、ステップ37において「NO」と判定した場合には、走行電動機31は力行動作を行っているため、ステップ31に戻る。
一方、ステップ37において「YES」と判定した場合には、走行電動機31が回生動作を行っているため、ステップ38に進み、例えば走行電動機31のステータに対する励磁を制御することにより、走行電動機31から回生電力が発生する(回生動作)を禁止した後、ステップ31に戻る。
このように、第4の実施の形態によれば、蓄電装置34等に異常が発生した場合には、走行電動機制御装置33は、アクセルペダルの操作、速度段、車速等に基づいて算出されたトルク指令値に制限を加えたトルク指令値、例えば図7に示す特性線43のようなトルク指令値に基づいて走行電動機31を制御すると共に、エンジン制御装置22に対し、エンジン21の高回転域である1400rpm以上となる一定の回転数指令値を出力する。
これにより、発電機制御装置30が電圧制御モードで発電機27を制御する場合においても、走行電動機31が要求する電力に対して発電機27から過不足なく電力を供給することができ、かつ、エンジン21によって駆動される発電機27の回転速度が低下するのを抑えることができ、発電機27の制御応答性を維持することができる。
さらに、蓄電装置34等の異常時には、走行電動機31の回生動作を禁止することにより、走行電動機31からの回生電力の発生を抑え、回生電力によって直流母線29A,29Bが過電圧になるのを防止することができる。この結果、蓄電装置34あるいはコンバータ35が異常を発生した場合でも、発電機27によって走行電動機31を安定して駆動することができ、ホイールローダ1を安定して走行させることができる。
なお、第1の実施の形態は、蓄電装置34の異常時に走行電動機31のトルクを制限する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば走行電動機31のトルクを制限すると共に、走行電動機31の回生動作を禁止する構成としてもよい。
また、第2の実施の形態は、蓄電装置34の異常時にエンジン21の回転数を一定の回転数に設定する場合を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えばエンジン21の回転数を一定の回転数に設定すると共に、走行電動機31の回生動作を禁止する構成としてもよい。さらに、蓄電装置34の異常時に、走行電動機31の回生動作のみを禁止する構成としてもよい。
また、実施の形態では、ハイブリッド式作業機械としてホイールローダ1を例示している。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば走行電動機を用いてホイールを走行駆動するホイール式油圧ショベル等に適用してもよい。
これに加え、実施の形態では、発電機からの電力によって駆動される電動機として、ホイールローダ1の前車輪2と後車輪4とを駆動するための走行電動機31を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧ショベル、油圧クレーン等の旋回式作業機械に搭載され、下部走行体に対して上部旋回体を旋回させるための旋回モータとして、電動機を用いる構成としてもよい。
また、実施の形態では、左,右の前車輪2と左,右の後車輪4に動力を伝達するプロペラ軸9を駆動するため、1個の走行電動機31を備えた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば前車輪を駆動する1個の走行電動機と、後車輪を駆動する他の1個の走行電動機との合計2個の走行電動機を備える構成としてもよい。さらに、左,右の前車輪をそれぞれ独立に駆動する2個の走行電動機と、左,右の後車輪をそれぞれ独立に駆動する他の2個との合計4個の走行電動機を備える構成としてもよい。
3 前部車体(車体)
5 後部車体(車体)
21 エンジン
22 エンジン制御装置
27 発電機
29 直流母線
30 発電機制御装置
31 走行電動機(電動機)
33 走行電動機制御装置
34 蓄電装置
36 蓄電装置制御装置
37 ハイブリッド制御装置
38 発電機異常検出手段

Claims (4)

  1. 自走可能な車体に搭載されたエンジンと、該エンジンによって駆動され電力を発生する発電機と、該発電機により発電された電力によって駆動される電動機と、前記発電機と前記電動機とに接続され両者間で電力を伝達する直流母線と、該直流母線に接続され前記発電機および前記電動機との間で電力の充放電を行う蓄電装置と、該蓄電装置の異常を検出する蓄電装置異常検出手段と、前記エンジン、前記発電機、前記電動機、前記蓄電装置の出力を制御するハイブリッド制御装置とを備えてなるハイブリッド作業機械において、
    前記発電機の出力を当該発電機のトルクに基づいて制御するトルク制御モードと前記発電機の出力を前記直流母線の電圧に基づいて制御する電圧制御モードとを選択的に実行する発電機制御装置を備え、
    前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記発電機制御装置を電圧制御モードに設定し、かつ、前記電動機および/または前記エンジンの出力に制限を加える構成としたことを特徴とするハイブリッド作業機械。
  2. 前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記電動機のトルクを制限する構成としてなる請求項1に記載のハイブリッド作業機械。
  3. 前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記エンジンの回転数を一定の回転数に設定する構成としてなる請求項1または2に記載のハイブリッド作業機械。
  4. 前記蓄電装置異常検出手段によって前記蓄電装置の異常が検出されたときには、前記ハイブリッド制御装置は、前記電動機の回生動作を禁止する構成としてなる請求項1,2または3に記載のハイブリッド作業機械。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112865652A (zh) * 2021-01-04 2021-05-28 宝能(西安)汽车研究院有限公司 增程式电动汽车及其控制方法和系统

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