JP2014230713A - 血圧計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脈波信号を取得する脈波信号取得手段(5)と、少なくとも前記脈波信号に基き血圧を算出する血圧算出手段(9)と、以下の(a)〜(e)から選択される1以上を含む信頼性に関する情報を表示する表示手段(13)と、を備えることを特徴とする血圧計(1)。(a)脈波波形、(b)脈波波形の1階微分波形、(c)脈波波形の2階微分波形、(d)心電波形、(e)前記(a)〜(d)のいずれか1以上から得られる特徴量。
【選択図】図1
Description
(a)脈波波形
(b)脈波波形の1階微分波形
(c)脈波波形の2階微分波形
(d)心電波形
(e)前記(a)〜(d)のいずれか1以上から得られる特徴量
本発明の血圧計は、信頼性に関する情報を表示するので、使用者(例えば医療従事者)は、表示された信頼性に関する情報から、算出した血圧がどの程度信頼できるかを判断することができる。
(c1)前記脈波波形におけるホワイトノイズの大きさが閾値以上であること。
(c3)前記2階微分波形に閾値以上の大きさのインバンドが存在すること。
(c4)前記脈波波形に閾値以上の大きさのアウトライヤが存在すること。
前記脈波信号取得手段は、例えば、光電容積脈波を用いて前記脈波信号を取得することができる。この場合、患者に不快感を与えず、また、信頼性を判断しながらの血圧計測が容易となる。
前記表示手段は、例えば、前記(a)〜(d)のいずれかの波形について、過去1分間の波形情報から1拍の時間幅を算出し、前記1拍の時間幅の2倍以上(好ましくは2.5倍以上)の時間幅で、前記(a)〜(d)のいずれかの波形を表示することができる。
この場合、2拍より大きい(好ましくは2拍半程度)の時間幅で波形を表示することができるので、医療従事者は2つ以上の波形の形状や特徴点を比較し、差異が大きい倍には信頼性が低い、差異が小さい場合には信頼性が高いなどの判断が容易となる。
1.血圧計1の構成
血圧計1の構成を図1、及び図2に基き説明する。血圧計1は、心電電極3、脈波センサ5、マニュアル入力部7、演算部9、メモリ11、及び表示部13を備える。
2.血圧計1が実行する処理
血圧計1(特に演算部9)が実行する処理を図3〜図9に基き説明する。図3に示す処理は、マニュアル入力部7に対し、測定開始の操作が行われたときに実行される。図3のステップ1では、心電電極3を用いて被験者の心電信号を取得するとともに、脈波センサ5を用いて被験者の脈波信号を取得する。
また、図4に示すように、脈波波形から、その1階微分波形を作成する。そして、1階微分波形から、特徴量であるvを抽出する。vは、1階微分波形における波高である。
式(1):BP=K*PTT*(v/ΔP)
ここで、Kは定数であり、*は乗算の演算子である。なお、式(1)の右辺は、血圧BPと高い相関を有することが知られている(特許第4645259号公報参照)。
ステップ5では、前記ステップ3で算出した血圧の信頼性に関する情報を表示部13に表示する。ここで、信頼性に関する情報とは、その情報を見れば、前記ステップ3で算出した血圧の信頼性を判断できる情報を意味する。信頼性に関する情報としては、以下のものが挙げられる。
(b)脈波波形の1階微分波形
(c)脈波波形の2階微分波形
(d)心電波形
(e)前記(a)〜(d)のいずれか1以上から得られる特徴量
ここで、(a)の情報は脈波波形そのものであり、この波形を表示することにより、ホワイトノイズやアウトライヤのノイズが重畳しているかを判断することが可能となる。また、脈波波形の表示おける時間幅を長くすることで、脈波の低周波揺らぎノイズの重畳も判断できる。これらノイズが重畳している場合には血圧値の信頼性が低いと判断される。
これら(a)〜(e)を計測環境等に合わせて適切に表示することで、医療従事者が血圧値の信頼性を評価することが可能となる。
(c2)脈波波形における低周期の揺らぎの大きさが閾値以上であること。
(c3)2階微分波形に閾値以上の大きさのインバンドが存在すること。
信頼性条件(c1)を図6に基き説明する。ホワイトノイズは、図6に示すように、脈波における1拍の長さよりも顕著に短い周期のノイズを意味する。信頼性条件(c1)は、このホワイドノイズの振幅が所定の閾値以上であるという条件である。信頼性条件(c1)は、脈波センサ5のフォトダイオード19に外乱光が入った場合に充足されやすい条件である。
低周波揺らぎが大きい場合には、拍ごとの特徴量ばらつきが大きくなり、一拍ごとの血圧算出精度が低下する。低周波揺らぎを閾値とし、(a)の表示方法を、予め対応付けられた表示方法にすることで、医療従事者の着目点を、この低周波揺らぎの大きさに誘導することができる。
インバンドノイズが大きい場合は、1階微分波形や2階微分波形からの特徴量抽出精度が低下する。インバンドノイズを閾値とし、(b)及び(c)の表示方法を、予め対応付けられた表示方法にすることで、医療従事者の着目点を、この低周波揺らぎの大きさに誘導することができる。
このインバンドノイズの大きさは、特徴量に対する該当するノイズピークの大きさやインバンドノイズを低減するために加算平均処理などを行なって作成されたテンプレート波形との波形相関の程度から算出できる。
ステップ7では、前記ステップ4で表示した血圧の信頼性が低い原因を表示部13に表示する。その原因は、信頼性条件(c1)〜(c4)に予め対応付けられた表示である。例えば、前記ステップ6で信頼性条件(c1)が充足された場合は、表示部13に「外乱光が入っている可能性があります。」を表示する。
また、前記ステップ6で信頼性条件(c3)が充足された場合は、表示部13に「脈拍センサとの接触が不安定です。」を表示する。
なお、前記ステップ6において、信頼性条件(c1)〜(c4)のうちの2以上が充足された場合は、その2以上の条件に対応する表示を全て行う。
(1)血圧計1は、血圧とともに、算出した血圧に対する信頼性に関する情報を表示部13に表示する。そのため、血圧計1の使用者(例えば医療従事者)は、算出した血圧がどの程度信頼できるかを判断することができる。
また、血圧計1は、算出した血圧が信頼できないことを直接的には表示しないので、被計測者(患者)に不快感を与え難い。
(7)表示部13における心電波形、脈波波形、及び加速度脈波の表示では、縦軸のスケールは一定である。そのため、血圧計1の使用者は、表示部13の表示から、心電や脈波の強度を知り、それに基いて、算出した血圧に対する信頼性を判断できる。
(1)前記ステップ5で表示部13に表示する、信頼性に関する情報は適宜選択できる。例えば、信頼性に関する情報として、さらに、脈波波形の1階微分波形を表示してもよい。また、PTT、APG Indexに加えて、あるいはそれらに代えて、他の特徴量を表示してもよい。
(3)前記ステップ3で血圧を算出する方法は、他の方法であってもよい。例えば、特開2010−187993号公報に記載された方法を用いることができる。この方法は、生体から検出された心電信号及び脈波信号のうち、少なくとも前記脈波信号から得られる生体情報を用いて、血圧を推定する方法であって、所定の血圧毎に事前学習によって得られた生体情報の特徴量と血圧との関係に基づいて、生体情報の特徴量に対し、その特徴量に対応する血圧が所定の血圧未満か以上かを2値化判別する複数の識別手段と、血圧の推定を行う場合に、識別手段を用い、測定によって得られた生体情報の特徴量に対し、複数の異なる前記所定の血圧について、それぞれ前記2値化判別を行う2値化判別手段と、2値化判別手段の判別結果に基づいて各血圧毎の2値化判別結果を並べた2値数列を作成し、この2値数列と前もって準備された符号表における各血圧毎の数列とを対比して血圧を推定する血圧推定手段とを用いる方法である。
(5)表示部13において、心電波形、脈波波形、及び加速度脈波を表示する領域に、それらの波形の縦軸の絶対量を表す目盛りを表示することができる。その場合、血圧計1の使用者は、波形の強度を一層容易に知ることができる。そして、波形の強度に基き、算出した血圧の信頼性を判断することができる。
Claims (8)
- 脈波信号を取得する脈波信号取得手段と、
少なくとも前記脈波信号に基き血圧を算出する血圧算出手段と、
以下の(a)〜(e)から選択される1以上を含む信頼性に関する情報を表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする血圧計。
(a)脈波波形
(b)脈波波形の1階微分波形
(c)脈波波形の2階微分波形
(d)心電波形
(e)前記(a)〜(d)のいずれか1以上から得られる特徴量 - 前記表示手段は、前記特徴量を、前記(a)〜(d)のいずれかの波形においてその特徴量に対応する位置に表示することを特徴とする請求項1に記載の血圧計。
- 前記表示手段は、さらに、過去に算出した血圧、及び/又は、過去に取得した前記特徴量を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の血圧計。
- 前記(a)〜(e)のいずれか1以上について、算出した血圧の信頼性に関連する予め設定された条件が成立するか否かを判断する判断手段を備え、
前記表示手段は、前記条件が成立する場合、その条件に予め対応付けられた表示を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の血圧計。 - 前記条件は、以下の(c1)〜(c4)のうちのいずれか1以上であることを特徴とする請求項4に記載の血圧計。
(c1)前記脈波波形におけるホワイトノイズの大きさが閾値以上であること。
(c2)前記脈波波形における低周期の揺らぎの大きさが閾値以上であること。
(c3)前記2階微分波形に閾値以上の大きさのインバンドが存在すること。
(c4)前記脈波波形に閾値以上の大きさのアウトライヤが存在すること。 - 前記脈波信号取得手段は、光電容積脈波を用いて前記脈波信号を取得することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の血圧計。
- 前記表示手段は、前記(a)〜(d)のいずれかの波形について、過去1分間の波形情報から1拍の時間幅を算出し、前記1拍の時間幅の2倍以上の時間幅で、前記(a)〜(d)のいずれかの波形を表示することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の血圧計。
- 前記表示手段は、前記(a)〜(d)のいずれかの波形について、過去1分間の波形情報から1拍の振幅を算出し、前記1拍の振幅の1.5〜4倍の振幅幅で、前記(a)〜(d)のいずれかの波形を表示することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の血圧計。
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