JP2014230708A - 内視鏡 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れを改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができるようにする。
【解決手段】観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡において、被写体を撮像する撮像部4と、被写体を照明する照明部5a,5bと、撮像部および照明部を制御するとともに撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部5aおよび第2の照明部5bを有し、制御部は、第1の照明部および第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行うものとする。
【選択図】図14
【解決手段】観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡において、被写体を撮像する撮像部4と、被写体を照明する照明部5a,5bと、撮像部および照明部を制御するとともに撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部5aおよび第2の照明部5bを有し、制御部は、第1の照明部および第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行うものとする。
【選択図】図14
Description
本発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡に関するものである。
内視鏡には、人の身体などの観察対象の内部に挿入される挿入部の先端部に撮像素子を配置して、この撮像素子による撮像で得られた画像をモニターに表示させるようにした、いわゆる電子内視鏡が広く普及している。この種の内視鏡では、被写体を照明する光を挿入部の先端部から出射して撮像に必要な光量を確保するようにしているが、鮮明な画像が厳しく要求されるため、適切な配光分布が得られるように構成することが望まれる。
このような内視鏡において適切な配光分布を得る技術として、複数の光源を2次元的に配列して、点灯させる光源の組合せを変えた複数の点灯パターンを切り換える技術(特許文献1参照)や、同じく複数の光源を2次元的に配列して、光源の光量を個別に制御する技術(特許文献2参照)や、広い配光角を有する第1の照明光学系と狭い配光角を有する第2の照明光学系とを設ける技術(特許文献3参照)や、配光特性が異なる2種類の照明光学系を2つずつ縦方向および横方向に並べて設ける技術(特許文献4参照)が知られている。
しかしながら、前記従来の技術はいずれも、照明範囲の全体の配光分布を均一化することに重点をおいて案出されたものであり、画像内に明るい部分と暗い部分とが混在する場合に、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れ(黒沈み)を十分に改善することができないという問題があった。
また、特許文献2に開示されたように、光源の光量を個別に制御する技術を用いて、撮像範囲を複数に分割した領域ごとの照明強度を補正制御する領域分割制御を行えば、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れの問題を解消することができるが、単なる領域分割制御では、例えば消化器管の内壁などのように凹凸状態が連続的に変化する被写体の場合に、不自然に明るさが変化して局所的に不自然な画像が得られるという問題があった。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れを改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができるように構成された内視鏡を提供することにある。さらに、本発明は、制御の簡素化、カメラ部の小型化、および使用者の利便性の向上を図ることも目的とする。
本発明の内視鏡は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行う構成とする。
本発明によれば、第1の照明部および第2の照明部の各々の配光分布を合成した配光分布のピーク位置をずらすことにより、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れを改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる。
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行う構成とする。
これによると、第1の照明部および第2の照明部の各々の配光分布を合成した配光分布のピーク位置をずらすことにより、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れを改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる。
また、第2の発明は、前記第1の照明部および前記第2の照明部は、前記撮像部による撮像範囲を複数に分割した分割領域ごとに設けられ、前記制御部は、前記分割領域ごとに前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、前記配光分布制御を前記分割領域ごとに行う領域分割制御を行う構成とする。
これによると、撮像画像内の明るさを細かく調整することができるため、白飛びおよび黒潰れを改善して、より一層適切な撮像画像を得ることができる。この場合、撮像画像から分割領域ごとの明るさを検出し、その検出結果に基づいて、第1の照明部および第2の照明部を制御すればよい。
また、第3の発明は、前記第1の照明部および前記第2の照明部は、配光分布のピーク位置が前記撮像部の光軸の径方向にずれた配光特性に設定されるとともに、前記撮像範囲を前記撮像部の光軸の周方向に複数分割された分割領域ごとに設けられ、前記制御部は、前記分割領域ごとに前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を前記撮像部の光軸の径方向に変更する径方向配光分布制御を行い、該径方向配光分布制御を前記分割領域ごとに実行することにより、周方向領域分割制御を行う構成とする。
これによると、配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を径方向に関して行い、配光分布制御を分割領域ごとに行う領域分割制御を周方向に関して行うことにより、撮像画像内の明るさを細かく調整することができるため、白飛びおよび黒潰れを改善して、より一層適切な撮像画像を得ることができる。
また、第4の発明は、前記撮像部による撮像範囲を拡大および縮小するズーム手段をさらに備え、前記第1の照明部および前記第2の照明部は、配光分布のピーク位置が前記撮像部の光軸の径方向にずれた配光特性に設定され、前記制御部は、前記ズーム手段のズーム倍率に応じて、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を前記撮像部の光軸の径方向に変更するズーム連動配光分布制御を行う構成とする。
これによると、ズーム倍率に応じた適切な配光分布を得ることができる。
また、第5の発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、前記制御部は、露光量を変更して取得した高露光画像および低露光画像の少なくとも2つの撮像画像を用いてダイナミックレンジ拡大処理を行うとともに、前記高露光画像および前記低露光画像をそれぞれ取得するための高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記撮像部の露光時間を変更せずに前記照明部の制御で調整する構成とする。
これによると、ダイナミックレンジ拡大処理により、白飛びおよび黒潰れを同時にかつ大幅に改善することができる。そして、適切なダイナミックレンジ拡大画像を得るには、高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率である露光比を調整する必要があるが、露光量の調整を照明部の制御のみで行えばよいため、制御が簡単になる。また、露光量の調整を撮像素子の制御で行う必要がないため、撮像素子に構成を簡素化して小型化したものを採用することができるため、カメラ部を小型化することができる。
また、第6の発明は、前記制御部は、前記高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記照明部の投光時間および投光強度のいずれか一方のみで調整する構成とする。
これによると、照明部の投光時間または投光強度のみを制御すればよいため、制御が簡単になる。特に、投光時間を大きく変更することができない場合には投光強度のみを制御することで大きな露光比を得ることができる。
また、第7の発明は、前記制御部は、前記高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記照明部の投光時間および投光強度の双方で調整する構成とする。
これによると、大きな露光比を得ることができる。
また、第8の発明は、前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行う構成とする。
これによると、配光分布制御およびダイナミックレンジ拡大処理の相乗効果により、白飛びおよび黒潰れを大幅に改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる。
また、第9の発明は、前記撮像部は、ローリングシャッタ方式で撮像が行われるものであり、前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間と、前記撮像部で2回の読取サイクルが実行されるとともにその2回の読取サイクルの間に前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われる第2の期間とが順次繰り返される構成とする。
これによると、ローリングシャッタ方式により全ての画素で読取サイクルが順次実行される読み出し期間と照明期間とが重複することを避けることができるため、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。また、2つの期間(制御期間)で高露光画像および低露光画像が出力されるため、ダイナミックレンジ拡大画像のフレームレートを高めることができる。
また、第10の発明は、前記撮像部は、ローリングシャッタ方式で撮像が行われるものであり、前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間と、前記撮像部で読取サイクルが実行される第2の期間と、前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われる第3の期間と、前記撮像部で読取サイクルが実行される第4の期間とが順次繰り返される構成とする。
これによると、ローリングシャッタ方式により全ての画素で読取サイクルが順次実行される読み出し期間と照明期間とが重複することを避けることができるため、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。
また、第11の発明は、前記撮像部は、グローバルシャッタ方式で撮像が行われるものであり、前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われた後に前記撮像部で読取サイクルが実行される第1の期間と、前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われた後に前記撮像部で読取サイクルが実行される第2の期間とが順次繰り返される構成とする。
これによると、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。
また、第12の発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、このカメラ部の光軸周りの回転を検出する回転センサと、を備え、前記照明部は、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置されて、前記カメラ部を回転させることで配光分布が変化し、前記制御部は、適切な配光分布を得るために前記カメラ部を回転させると、前記回転センサの検出結果に基づいて、前記撮像部による撮像画像の向きが実際の上下関係と一致するように、その撮像画像を回転する処理を行う構成とする。
これによると、カメラ部において照明部を周方向の一部に偏って配置することにより、カメラ部を小型化することができる。そして、配光分布を調整するためにカメラ部を回転させても、撮像画像の向きが変化しないことから、撮像画像が見やすくなるため、使用者の利便性が向上する。
また、第13の発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、このカメラ部の光軸周りの回転を検出する回転センサと、を備え、前記照明部は、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置されて、前記カメラ部を回転させることで配光分布が変化し、前記制御部は、適切な配光分布を得るために前記カメラ部を回転させると、前記回転センサの検出結果に基づいて、前記撮像画像上で実際の上下方向を表す画像を前記撮像画像に重ね合わせた出力画像を生成する構成とする。
これによると、カメラ部において照明部を周方向の一部に偏って配置することにより、カメラ部を小型化することができる。そして、配光分布を調整するためにカメラ部を回転させることで、撮像画像の向きが実際の上下関係と異なる状態となっても、撮像画像上で実際の上下方向を表す画像に基づいて、使用者が表示画像の上下関係を把握することができるため、使用者の利便性が向上する。
また、第14の発明は、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、前記被写体を撮像する撮像部と、前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、を備え、前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置され、前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行う構成とする。
これによると、カメラ部において照明部を周方向の一部に偏って配置することにより、カメラ部を小型化することができる。そして、照明部を周方向の一部に偏って配置することにより、撮像部による撮像領域に対して配光分布が偏った状態になり、また、配光分布が距離に応じて変化する問題が生じるが、配光分布制御を行うことによりこれらの問題を解消することができる。また、配光分布制御により、白飛びおよび黒潰れを改善するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る内視鏡1の全体構成図である。この内視鏡1は、人の身体(観察対象)の内部の臓器などの被写体を撮像するために身体の内部に挿入される挿入部2の先端部にカメラ部3を備えている。
図1は、第1実施形態に係る内視鏡1の全体構成図である。この内視鏡1は、人の身体(観察対象)の内部の臓器などの被写体を撮像するために身体の内部に挿入される挿入部2の先端部にカメラ部3を備えている。
カメラ部3は、被写体を撮像する撮像部4を備えている。この撮像部4は、CCD(Charge Coupled Device)などで構成される撮像素子6を有している。撮像部4にはこの他に、複数のレンズなどで構成される光学系(図示せず)が設けられており、被写体からの光がカバーレンズ(撮像窓)7から入射して光学系により撮像素子6の撮像面に結像される。
また、カメラ部3は、被写体を照明する照明部(光出射部)5a,5bを備えている。この照明部5a,5bには、光源(LEDなど)8a,8bが発する光が光ファイバー9a,9bを介して導かれる。なお、本実施形態では、照明部5a,5bが、光源8a,8bが発する光を光ファイバー9a,9bを介して出射する照明窓として構成されているが、光ファイバー9a,9bをなくして、照明部5a,5bを光源として構成する、すなわち、カメラ部3に光源を直接設けるようにしてもよい。
撮像素子6および光源8a,8bは制御部11に接続されている。この制御部11は、撮像素子6および光源8a,8bを制御するとともに撮像素子6で撮像された画像に対して画像処理を行うものである。制御部11にはモニター(表示装置)12が接続されており、撮像素子6で撮像された画像が制御部11で画像処理された上でモニター12に表示される。また、制御部11には操作入力部13が接続されており、操作入力部13で使用者が入力操作を行うことで、制御部11で行われる撮像素子6および光源8a,8bの制御ならびに画像処理に関する動作設定が行われる。
次に、制御部11で行われる制御について説明する。図2は、被写体としての管状臓器を撮像した画像の状況を説明する説明図である。
この図2(A),(B)に示すように、管状臓器を撮像した画像では、カメラ部3に近い被写体の部分では、照度が過度に高くなることで画像に白飛びが発生し、逆にカメラ部3から離れた被写体の部分では、照度が過度に低くなることで画像に黒潰れ(黒沈み)が発生している。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、制御部11において、撮像部4による撮像で取得した撮像画像に基づいて、撮像範囲を複数に分割した各分割領域の明るさを検出し、各分割領域の明るさが一定の範囲に収まるように、各分割領域の照明強度、具体的には投光時間(光源8a,8bの点灯から消灯までの期間)および投光強度(光源8a,8bの発光量)を個別に制御する領域分割照明制御が行われ、さらに画像のダイナミックレンジを拡大するダイナミックレンジ拡大処理が行われ、これにより白飛びおよび黒潰れを改善するようにしている。
図3は、図1に示した制御部11の概略構成を示すブロック図である。制御部11は、撮像制御部21と、照明制御部22と、画像記憶部23と、ダイナミックレンジ拡大部24と、画像圧縮部25と、計測部26と、入力制御部27と、動作条件記憶部28と、を備えている。
撮像制御部21では、撮像部4の撮像素子6の駆動を制御する処理が行われる。照明制御部22では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの照明強度(投光時間および投光強度)を制御する処理が行われる。画像記憶部23では、撮像部4から出力される撮像画像が記憶される。ダイナミックレンジ拡大部24では、撮像画像よりも広いダイナミックレンジを持つ合成画像を生成する処理が行われる。画像圧縮部25では、ヒストグラム均等化法などを用いた信号レベル圧縮伸張処理が行われる。計測部26では、撮像画像およびダイナミックレンジ拡大画像から照明制御に必要となる値を取得する処理が行われる。入力制御部27では、使用者による操作入力部13の操作に応じて所要の情報を取得する処理が行われる。動作条件記憶部28では、照明強度などの動作条件に関する情報が記憶される。
また、本実施形態では、撮像部4が、撮像素子6による撮像範囲を拡大および縮小するズームレンズ(ズーム手段)15を備えている。一方、制御部11は、ズームレンズ15を制御するズーム制御部29を備えている。このズーム制御部29では、使用者による操作入力部13の操作に応じてズームレンズ15のズーム倍率を変更し、標準からワイド(広角)およびテレ(望遠)に切り替えることができる。また、ズーム制御部29から照明制御部22にズーム倍率に関する情報が出力される。なお、本実施形態でのズーム手段は、撮像素子6との間の焦点距離を変化させる光学ズームであるが、撮像画像を切り取って拡大するデジタルズームも可能である。
次に、図1に示したカメラ部3に設けられた照明部5a,5bについて説明する。図4は、カメラ部3に設けられた照明部5a,5bの配置状況を示す正面図である。
本実施形態では、カメラ部3の正面にカバーレンズ7が配置され、そのカバーレンズ7の周囲に、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが配置されている。第1の照明部5aは、図1に示した光源8aおよび光ファイバー9aとともに第1の照明系を構成する。第2の照明部5bは、図1に示した光源8bおよび光ファイバー9bとともに第2の照明系を構成する。
第1の照明部5aおよび第2の照明部5bは、周方向に複数配置されている。特に、図4(A)に示す例では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、周方向に交互に並んだ状態で配置されている。図4(B)に示す例では、第1の照明部5aが、径方向の内側に周方向に並んだ状態で配置され、第2の照明部5bが、径方向の外側に周方向に並んだ状態で配置されている。この第1の照明部5aおよび複数の第2の照明部5bは、カメラ部3の中心点Cから放射状に延びた境界線L1〜L6により、周方向に並んだ照明群A〜Fにそれぞれグループ分けされている。
図5は、被写体上の撮像範囲を複数の分割領域に分割した状況を説明する説明図である。本実施形態では、撮像範囲が、その中心点Cを中心とした円形の境界線L0により、撮像範囲の中心側(径方向内側)の領域Iと外周側(径方向外側)の領域IIとに分割され、図4に示した第1の照明部5aが中心側の領域Iを主に照明し、第2の照明部5bが外周側の領域IIを主に照明する。
また、本実施形態では、撮像範囲が、その中心点Cから放射状に延びた境界線L1〜L6により、周方向に並んだ領域A〜Fにそれぞれ分割され、これらの領域A〜Fを、図4に示した照明群A〜Fの各々の第1の照明部5aおよび第2の照明部5bにそれぞれ担当させる。すなわち、照明群A〜Fの各々の第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、周方向に並んだ領域A〜Fをそれぞれ照明する。
なお、後に詳しく説明するが、第1の照明部5aは、領域I内に光量のピークが存在し、その照明領域が領域Iと領域IIとにまたがる。また、第2の照明部5bは、領域II内に光量のピークが存在し、その照明領域が領域Iと領域IIとにまたがる。例えば照明群Aに属する第1の照明部5aは、領域Iに属する領域A1を主に照明し、その照明領域が領域IIに属する領域A2にまたがる。照明群Aに属する第2の照明部5bは、領域IIに属する領域A2を主に照明し、その照明領域が領域Iに属する領域A1にまたがる。
また、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bは、前記のように、主に照明する領域が異なり、これには第1の照明部5aおよび第2の照明部5bから出射される光の方向をずらせばよく、具体的には、同一構成のものを取付角度を変えて設けたり、あるいはプリズムなどの光学素子で配光特性を変えたものを用いたりすればよい。
次に、図3に示したダイナミックレンジ拡大部24で行われるダイナミックレンジ拡大処理について説明する。図6は、ダイナミックレンジ拡大部24で行われるダイナミックレンジ拡大処理の概要を説明する説明図であり、図6(A)に、低露光画像および高露光画像の特性を示し、図6(B)に、ダイナミックレンジ拡大画像の特性を示す。
図6(A)に示すように、露光量を大きく設定して撮像された高露光画像では、明るさが比較的低い段階で飽和レベルとなり、露光量を小さく設定して撮像された低露光画像では、明るさが比較的高い段階まで飽和レベルとならない。
ダイナミックレンジ拡大部24では、低露光画像および高露光画像を合成して、広いダイナミックレンジを有するダイナミックレンジ拡大画像を生成する処理が行われる。このダイナミックレンジ拡大処理では、図6(B)に示すように、被写体の明るさに対するレベル値の傾き特性が一致するように、低露光画像のダイナミックレンジを拡大して、比較的暗い領域の画像情報を高露光画像から取得し、比較的明るい領域の画像情報を低露光画像から取得して、低露光画像と高露光画像とを合成する。
低露光画像は明るい部分を重視した画像であり、高露光画像は暗い部分を重視した画像であり、明るい部分に低露光画像を用いることで白飛びを改善することができ、暗い部分に高露光画像を用いることで黒潰れを改善することができる。低露光画像で白飛びが改善されない場合には、低露光撮像時の露光量をさらに小さく設定すればよく、高露光画像で黒潰れが改善されない場合には、高露光撮像時の露光量をさらに大きく設定すればよい。
図6では、ダイナミックレンジを4倍に拡大する例を示しており、高露光撮像時の露光量は低露光撮像時の露光量の4倍となっており、高露光画像では、低露光画像に比較して4倍暗い部分まで撮像でき、また低露光画像では高露光画像に比較して4倍明るい部分まで撮像でき、低露光画像の信号を高露光画像の信号レベルに合わせて信号レベルを4倍に拡大して、低露光画像と高露光画像とを合成することで、ダイナミックレンジを4倍に拡大した1つのダイナミックレンジ拡大画像を取得することができる。
なお、露光比、すなわち高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率に応じて、ダイナミックレンジ拡大処理での拡大率が異なり、ダイナミックレンジ拡大部24では、露光比を動作条件記憶部28から取得して、この露光比に基づいて拡大率を設定する。
また、露光比が極端に大きいと、ダイナミックレンジ拡大画像のS/Nが低下するため、このような場合には、露光段階を増やして対応する。すなわち、高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の中間の露光量を有する中間露光を設定し、3段階の露光量で撮像を行うとよい。これにより、高露光画像、低露光画像および中間露光画像を取得してダイナミックレンジ拡大処理を行うと、ダイナミックレンジ拡大画像に発生するS/Nの低下を抑制することができる。この場合、露光比は、高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率と、中間露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率との2種類になる。
次に、図3に示した計測部26で行われる処理について説明する。図7は、計測部26の概略構成を示すブロック図である。
計測部26では、適切な高露光画像および低露光画像を取得するために高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量に対応する照明強度の補正に必要となる値を高露光画像および低露光画像から検出する処理が行われ、これに関するものとして、計測部26は、第1,第2の領域分割部31a,31bと、第1,第2の領域別代表値取得部32a,32bと、を備えている。
第1,第2の領域分割部31a,31bでは、画像記憶部23から取得した高露光画像および低露光画像をそれぞれ複数の領域(図5参照)に分割する処理が行われる。この領域分割処理では、各画素の画素値(輝度値)が領域ごとに振り分けられる。なお、全ての画素を領域に振り分ける必要はなく、領域内に位置する画素の座標を予め複数設定しておき、その座標の画素値を取得するようにすればよい。
第1,第2の領域別代表値取得部32a,32bでは、第1,第2の領域分割部31a,31bで取得した高露光画像および低露光画像における領域ごとの各画素の画素値から、領域ごとの明るさを表す領域別代表値を取得する処理が行われる。
特に本実施形態では、第1の領域別代表値取得部32aでは、高露光画像における領域ごとの各画素の画素値から、領域別代表値として、領域別平均値、すなわち領域ごとに画素値の平均値を求める処理が行われる。また、第2の領域別代表値取得部32bでは、低露光画像における領域ごとの各画素の画素値から、領域別代表値として、領域別ピーク値、すなわち領域ごとに画素値の最大値を求める処理が行われる。
ここで、高露光画像は、暗い部分を重視した画像であるため、暗い部分が十分に明るくなるように高露光撮像時の露光量を制御する必要があり、前記のように、平均値に基づく制御を行うことで、高露光画像では一部が飽和した状態となるが、暗い部分を明るくすることができる。
一方、低露光画像は、明るい部分を重視した画像であるため、明るい部分が飽和しない、すなわち、画像全体で飽和がないように低露光撮像時の露光量を制御する必要があり、前記のように、ピーク値に基づく制御を行うことで、明るい部分が飽和しない低露光画像を得ることができる。
また、内視鏡1の通常の使用環境では、照明部5a,5bによる照明光以外の光がないものと考えることができるため、露光比、すなわち高露光撮像時および低露光撮像時の露光量の比率は、高露光撮像時および低露光撮像時の照明強度の比率と等しくなることから、高露光撮像時および低露光撮像時の照明強度の比率から露光比を求めればよい。
このように、照明部5a,5bによる照明光以外の光がないものと考えると、露光比を簡単に算出することができるが、照明部5a,5bによる照明光以外の光が存在する場合は、誤差が発生する。そこで、計測部26では、照明部5a,5bによる照明光以外の光がある場合でも適切な露光比を求めることができるようにするために、実際の画像から露光比を求めるために必要となる値を検出する処理が行われ、これに関するものとして、計測部26は、第1,第2の非飽和領域値取得部35a,35bを備えている。
この第1,第2の非飽和領域値取得部35a,35bでは、第1,第2の領域分割部31a,31bで取得した高露光画像および低露光画像における領域ごとの各画素の画素値から、高露光画像および低露光画像の各々について飽和が発生していない領域を抽出し、その領域について領域別代表値を取得する。この領域別代表値は、例えば各領域内の画素値の平均値とすればよい。
次に、図3に示した照明制御部22で行われる処理について説明する。図8は、照明制御部22の概略構成を示すブロック図である。
照明制御部22は、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの照明強度(投光時間および投光強度)を制御する処理が行われ、これに関するものとして、照明制御演算部41と、照明調光制御部42と、を備えている。
照明制御演算部41では、計測部26から取得した高露光画像および低露光画像における領域別代表値に基づいて領域別照明補正量を算出し、この領域別照明補正量により現在の領域別照明制御値(領域別照明強度)を補正して新しい領域別照明制御値を設定する処理が行われる。
照明調光制御部42では、照明制御演算部41で取得した領域別照明制御値に基づいて、光源8a,12bの照明強度を個別に調整する制御が行われる。この照明調光制御では、例えばLEDからなる光源8a,12bをPWM調光制御で駆動し、デューティ比を変更することで照明強度が調整される。また、単に発光時の電流の大きさによって照明強度を直接調整してもよい。領域I照明用の第1の光源8aは照明群A〜Fごとに照明強度を個別に調整することができ、領域II照明用の第2の光源8bも照明群A〜Fごとに照明強度を個別に調整することができる。
次に、図3に示した照明制御演算部41で行われる処理について説明する。図9は、照明制御演算部41の概略構成を示すブロック図である。
照明制御演算部41は、領域別照明制御値(領域別照明強度)を補正する処理に関するものとして、第1,第2の領域別差分算出部43a,43bと、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bと、を備えている。
第1,第2の領域別差分算出部43a,43bでは、計測部26の第1,第2の領域別代表値取得部32a,32bで取得した高露光画像および低露光画像における領域別代表値の基準値に対する差分を算出する処理が行われる。特に本実施形態では、領域別代表値の基準値に対する差分比率、すなわち、領域別代表値と基準値との差分の基準値に対する割合が求められる。
具体的には、第1の領域別差分算出部43aでは、高露光画像の領域別平均値の基準平均値に対する差分比率が求められる。また、第2の領域別差分算出部43bでは、低露光画像の領域別ピーク値の基準ピーク値に対する差分比率が求められる。基準値(基準平均値および基準ピーク値)は、予め設定されて動作条件記憶部28に記憶される。なお、基準平均値は、例えば画素値(輝度値)の上限値と下限値との間で適切な値とすればよい。また、基準ピーク値は、例えば白飛びと視認されない、すなわち信号の飽和レベルよりも少し小さい値に設定するという動作を考慮した限界値に基づいて定めればよい。
第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bでは、第1,第2の領域別差分算出部43a,43bから取得した高露光画像および低露光画像における各領域の差分比率に基づいて、高露光撮像時および低露光撮像時の領域ごとの照明強度を補正する領域別照明補正量を設定して、この領域別照明補正量に基づいて高露光撮像時および低露光撮像時の制御値を設定する処理が行われる。
特に本実施形態では、領域別照明補正量として、現在の領域別照明強度(領域別照明制御値)に対する新しい領域別照明強度の比率を表す領域別照明補正率を設定し、この領域別照明補正率を現在の領域別照明強度にそれぞれ乗じることで新しい領域別照明強度が求められる。
また、照明制御演算部41では、露光比、すなわち高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率を算出する処理が行われ、これに関するものとして、領域別露光比算出部45を備えている。
この領域別露光比算出部45では、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bで取得した高露光撮像時および低露光撮像時の領域別制御値に基づいて露光比を算出する処理が行われる。この領域別露光比算出処理では、同じ領域の高露光撮像時の領域別制御値と低露光撮像時の領域別制御値とを比較することで、領域ごとに露光比を算出する。
また、前記のように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bによる照明光以外の光がある場合には実際の画像から露光比を求める必要があり、このような場合には、領域別露光比算出部45では、計測部26で取得した高露光画像の非飽和領域の領域別代表値および低露光画像の非飽和領域の領域別代表値に基づいて露光比を算出する処理が行われる。この領域別露光比算出処理では、同じ領域の高露光画像の領域別代表値と低露光画像の領域別代表値とを比較することで、領域ごとに露光比を算出する。
このように、飽和が発生した領域を排除して露光比を求めるようにすると、正確な露光比を求めることができる。飽和が発生した領域では露光量が不明なため、飽和が発生した領域の値が含まれると、正確な露光比を求めることができない。
領域別露光比算出部45で取得した露光比は、動作条件記憶部28に記憶され、ダイナミックレンジ拡大部24および画像圧縮部25での各処理に用いられる。
なお、領域別露光比算出部45で行われる露光比算出処理では、制御値から露光比を求める制御モードと、画像から露光比を求める制御モードとの切り換えを使用者が行うようにすればよい。第1の照明部5aおよび第2の照明部5bによる照明光以外の外部光があるか否かは使用者が簡単に判断することができ、外部光の有無に応じて使用者が操作入力部13を操作して制御モードを切り換える。特に、制御値から露光比を求める制御モードが簡便であり、演算負担を軽減することができることから、制御周波数を上げることが可能になる。このため、制御値から露光比を求める制御モードを標準として、外部光がある場合に、画像から露光比を求める制御モードに切り換えるものとするとよい。
次に、図3に示した画像圧縮部25で行われる画像圧縮処理について説明する。図10は、画像圧縮部25の概略構成を示すブロック図である。
画像圧縮部25は、ダイナミックレンジ拡大部24で取得したダイナミックレンジ拡大画像に対して、ヒストグラム均等化法を用いたダイナミックレンジ圧縮処理を行うものであり、エッジ抽出部51と、ヒストグラム生成部52と、ヒストグラム均等化部53と、パラメータ決定部54と、を備えている。
エッジ抽出部51では、ダイナミックレンジ拡大部24から取得したダイナミックレンジ拡大画像からエッジ部分を抽出する処理が行われる。ヒストグラム生成部52では、エッジ抽出部51で取得したエッジ部輝度情報に基づいて、画素値(輝度値)のヒストグラムを生成する処理が行われる。ヒストグラム均等化部53では、ヒストグラム生成部52で取得したヒストグラムから、出力画像の階調数に対応した階調変換カーブを生成して、その階調変換カーブを用いて画素値を階調変換する処理が行われ、ヒストグラム均等化部53から圧縮された出力画像が出力される。
このように、本実施形態では、エッジ部分を用いたヒストグラム均等化法により階調変換するようにしており、通常のヒストグラム均等化法では、画像上での面積に大きな影響を受けるのに対して、本実施形態のようにエッジ部分を用いたヒストグラム均等化法では、全体の信号レベルを圧縮しながら画像のコントラストをより一層強調することができる。
パラメータ決定部54では、ヒストグラム均等化部53での処理に用いられるパラメータを決定する処理が行われる。ここでは、使用者による操作入力部13の入力操作に応じて、明暗の変換特性(ガンマ変換など)やコントラスト強調特性などに関する出力画像特性設定情報を入力制御部27が取得し、この出力画像特性設定情報に基づいてパラメータが決定される。
また、動作条件記憶部28からダイナミックレンジ拡大率に関する情報を取得してダイナミックレンジ拡大率に基づいてパラメータが決定される。例えばダイナミックレンジ拡大画像のダイナミックレンジが広い場合には画像の信号レベルの圧縮率が大きくなるので、コントラストを十分に強調する処理を行う。
なお、ダイナミックレンジ拡大処理での拡大率に応じて画像の信号レベルの圧縮率が異なるため、画像圧縮部25では、ダイナミックレンジ拡大処理での拡大率を動作条件記憶部28から取得して、この拡大率に基づいて画像の信号レベルの圧縮率を設定する。また、露光比を動作条件記憶部28から取得して、この露光比に基づいて画像の信号レベルの圧縮率を設定する。具体的には、露光比が予め設定された限界値よりも大きい場合には、信号レベルの圧縮率を大きく設定する。なお、露光比からダイナミックレンジ拡大処理での拡大率を求めることもできる。
次に、図3に示した制御部11で行われる処理の手順について説明する。図11は、制御部11で行われる処理の手順を示すフロー図である。
制御部11では、まず、高露光撮像時および低露光撮像時の領域別制御値(領域別照明強度)の初期値を設定する処理が行われる(ST101)。そして、この領域別制御値の初期値に基づいて撮像部4で高露光撮像および低露光撮像が行われ(ST102,ST103)、高露光画像および低露光画像が制御部11に入力されて画像記憶部23に記憶される。
ついで、ダイナミックレンジ拡大部24にて高露光画像および低露光画像からダイナミックレンジ拡大画像を生成するダイナミックレンジ拡大処理が行われる(ST104)。そして、画像圧縮部25にてダイナミックレンジ拡大画像に対する圧縮処理が行われ(ST105)、圧縮処理された画像が制御部11から出力される。
一方、高露光撮像および低露光撮像が行われると(ST102,ST103)、高露光画像を対象にして、計測部26の第1の領域分割部31aにて領域分割の処理が行われ(ST106)、ついで、第1の領域別代表値取得部32aにて領域別平均値を取得する処理が行われ(ST107)、ついで、照明制御演算部41の第1の領域別差分算出部43aにて領域別の差分比率を算出する処理が行われ(ST108)、ついで、第1の領域別制御値設定部44aにて高露光撮像時の領域別制御値を設定する処理が行われる(ST109)。なお、ST102において高露光撮像が行われたあと、直ちにST106〜ST109での高露光撮像時の領域別制御値の設定処理へ移行するようにしても良い。
また、低露光画像を対象にして、計測部26の第2の領域分割部31bにて領域分割の処理が行われ(ST110)、ついで、第2の領域別代表値取得部32bにて領域別ピーク値を取得する処理が行われ(ST111)、ついで、照明制御演算部41の第2の領域別差分算出部43bにて領域別の差分比率を算出する処理が行われ(ST112)、ついで、第2の領域別制御値設定部44bにて低露光撮像時の領域別制御値を設定する処理が行われる(ST113)。
このようにして、新たな高露光撮像時および低露光撮像時の領域別制御値が設定されると(ST109,ST113)、新たな領域別制御値に基づいて撮像部4で高露光撮像および低露光撮像が行われ(ST102,ST103)、このようなフローが繰り返されることで、領域ごとの明るさが所定の範囲に収まるように制御される。
次に、図9に示した第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bで行われる領域別制御値設定処理(図11のST109,ST113)について説明する。図12は、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bで行われる領域別制御値設定処理の要領を説明する説明図である。図13は、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bで行われる領域別制御値設定処理の手順を示すフロー図である。なお、この領域別制御値設定処理は、高露光撮像および低露光撮像の各々で行われる。
前記のように、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bでは、第1,第2の領域別差分算出部43a,43bから取得した各領域の差分比率に基づいて、領域ごとの照明強度(領域別制御値)を補正する領域別照明補正率(領域別照明補正量)を設定して、この領域別照明補正率を現在の領域別照明強度にそれぞれ乗じることで、新しい領域別照明強度を求めるようにしており、図12に示すように、領域別照明補正率が差分比率に応じて設定されている。
特に本実施形態では、差分比率の許容範囲、すなわち領域別照明補正率を変更する必要がない範囲を規定する第1しきい値(ここでは−10および+10)、および領域別照明補正率の大きさを変更する範囲を規定する第2しきい値(ここでは−20および+20)と差分比率とを比較して(図13のST201〜ST204)、両者の値の大小に応じて領域別照明補正率が設定される。なお、この領域別照明補正率の設定は、各領域の差分比率に基づいて領域ごとに行われる。
差分比率が−20%以下となる場合には、照明補正率が+10%に設定され、照明強度が現在の照明強度から10%増加される(図13のST205)。また、差分比率が−20%〜−10%となる場合には、照明補正率が+5%に設定され、照明強度が現在の照明強度から5%増加される(図13のST206)。また、差分比率が±10%以内となる場合には、照明補正率が0%に設定され、現在の照明強度が維持される(図13のST207)。また、差分比率が+10%〜+20%となる場合には、照明補正率が−5%に設定され、照明強度が現在の照明強度から5%減少される(図13のST208)。また、差分比率が+20%以上となる場合には、照明補正率が−10%に設定され、照明強度が現在の照明強度から10%減少される(図13のST209)。
このようにして領域別照明補正率が設定されると、この領域別照明補正率を現在の領域別照明強度(領域別照明制御値)に乗じて新しい領域別照明強度を取得する(図13のST210)。
このように差分比率がプラス側となる場合には照明補正率がマイナス側となって照明強度を下げる制御が行われ、差分比率がマイナス側を示す場合には照明補正率がプラス側となって照明強度を上げる制御が行われる。また、差分比率の絶対値が大きな値を示す場合には照明補正率の絶対値も大きくなって照明強度が中速で補正され、差分比率の絶対値が小さな値を示す場合には照明補正率の絶対値も小さくなって照明強度が低速で補正される。
なお、第1,第2の領域別制御値設定部44a,44bで用いられる差分比率に関するしきい値や、第1,第2の領域別差分算出部43a,43bで用いられる基準値は、予め設定しておけばよいが、使用者による操作入力部13の入力操作に応じて、しきい値や基準値を、領域分割照明制御の特性(応答特性や応答感度など)を設定する照明設定情報として入力制御部27が取得し、この照明設定情報に基づいて領域分割照明制御が行われるようにしてもよい。
次に、図3に示した照明制御部22で行われる径方向配光分布制御について説明する。図14は、照明制御部22で行われる径方向配光分布制御を説明する説明図である。
本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、各々の照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布(照度分布)のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定されている。特に、本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、配光分布のピーク位置が撮像部4の光軸(画角の中心線)の径方向にずれた配光特性に設定され、第1の照明部5aが、撮像部4の光軸の径方向内側に照明領域が設定され、第2の照明部5bは、径方向外側に照明領域が設定されている。
具体的には、図14(A−1)に示すように、第1の照明部5aでは、一点鎖線L1方向に配光角θ1で光が出射され、第2の照明部5bでは、一点鎖線L2方向に配光角θ2で光が出射され、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各照明領域が部分的に重なり合う。そして、図14(B−1),(B−2),(B−3)に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布のピーク位置が径方向にずれている。
ここで、本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を個別に調整することで、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布を合成した全体的な配光分布のピーク位置を径方向に変更する径方向配光分布制御が行われる。
図14(B−2)に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を等しく設定すると、合成された配光分布のピーク位置が、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布のピーク位置の中間位置となる。一方、図14(B−1)に示すように、第1の照明部5aの投光強度を低く設定するとともに第2の照明部5bの投光強度を高く設定すると、合成された配光分布のピーク位置が径方向外側に変化する。また、図14(B−3)に示すように、第1の照明部5aの投光強度を高く設定するとともに第2の照明部5bの投光強度を低く設定すると、合成された配光分布のピーク位置が径方向内側に変化する。
なお、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度の比率を一定にした状態で投光強度を調整すると、合成された配光分布のピーク位置を一定にしたままで光量を変化させることができる。
次に、図3に示した照明制御部22で行われる周方向領域分割制御について説明する。図15は、照明制御部22で行われる周方向領域分割制御を説明する説明図である。
本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、撮像範囲を撮像部4の光軸の周方向に複数分割された分割領域ごとに設けられ、その分割領域ごとに第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を撮像部4の光軸の径方向に変更する径方向配光分布制御を分割領域ごとに行う周方向領域分割制御が行われる。
図15(A)に示すように、本実施形態では、第1の照明部5aが中心側の領域Iを主に照明し、第2の照明部5bが外周側の領域IIを主に照明し、径方向配光分布制御では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を径方向に変更する。
また、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、周方向に並んだ照明群A〜Fにそれぞれグループ分けされており(図4参照)、一方、撮像範囲が、周方向に並んだ領域A〜Fにそれぞれ分割されており、照明群A〜Fの各々の第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、周方向に並んだ領域A〜Fをそれぞれ照明し、周方向領域分割制御では、周方向に並んだ照明群A〜Fの各々において径方向配光分布制御が行われる。
この周方向領域分割制御では、領域A〜Fに対応する照明群A〜Fの各々の第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの投光強度を個別に調整することにより、領域A〜Fごとに配光分布のピーク位置を径方向に変更することができるため、明るい部分と暗い部分とが複雑に混在する画像でも、全体を均一な明るさに調整することができる。
例えば、領域Dでは、暗い部分が外側の領域D2から内側の領域D1の一部にまたがるように広がっており、このような状態では、図15(B−1)に示すように、第1の照明部5aの投光強度を低く設定するとともに第2の照明部5bの投光強度を高く設定して、合成された配光分布のピーク位置を径方向外側寄りに変化させることで、領域D内の暗い部分を大きな光量で照明することができるため、領域Dの全体を均一な明るさにすることができる。
また、領域Cでは、明るい部分が全体的に広がっており、このような状態では、図15(B−2)に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を等しく設定することで、合成された配光分布のピーク位置が、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布のピーク位置の中間位置となり、領域Cの全体を均一な光量で照明することができるため、領域Cの全体を均一な明るさにすることができる。
また、領域Aでは、暗い部分が内側の領域A1から外側の領域A2の一部にまたがるように広がっており、このような状態では、図15(B−3)に示すように、第1の照明部5aの投光強度を高く設定するとともに第2の照明部5bの投光強度を低く設定して、合成された配光分布のピーク位置を径方向内側寄りに変化させることで、領域A内の暗い部分を大きな光量で照明することができるため、領域Aの全体を均一な明るさにすることができる。
なお、径方向配光分布制御および周方向領域分割制御では、領域Iに属する領域A1〜F1および領域IIに属する領域A2〜F2(図5参照)の明るさを検出し、その検出結果に基づいて、照明群A〜Fに属する第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を調整すればよい。
以上のように、本実施形態では、配光分布制御により、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布を合成した配光分布のピーク位置を変更することで、撮像画像内の明るさを適正化するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる。
また、本実施形態では、配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を径方向に関して行うとともに、配光分布制御を分割領域ごとに行う領域分割制御を周方向に関して行うため、撮像画像内の明るさを細かく調整することができるため、より一層適切な撮像画像を得ることができる。
なお、本実施形態では、配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を径方向に関して行うようにしたが、この配光分布制御を周方向に関して行うことも可能である。すなわち、周方向に並んだ照明群A〜Fの第1の照明部5aおよび第2の照明部5bを、各々の照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が周方向にずれた配光特性に設定して、それらの投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を光軸の周方向に変更する周方向配光分布制御を行うことができる。また、この周方向配光分布制御と径方向配光分布制御とを組み合わせれば、配光分布のピーク位置を2次元的に変更することができる。
次に、図3に示した照明制御部22で行われるズーム連動配光分布制御について説明する。図16は、照明制御部22で行われるズーム連動配光分布制御を説明する説明図である。
本実施形態では、撮像部4のズームレンズ(ズーム手段)15のズーム倍率に応じて、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を撮像部4の光軸の径方向に変更するズーム連動配光分布制御を行うことができる。このズーム連動配光分布制御では、ズームレンズ15のズーム倍率に応じて、配光分布のピーク位置を径方向に変更することから、ズーム倍率に連動させた径方向配光分布制御といえる。
図16(A)に示すように、撮像範囲は、ズームレンズ15のズーム倍率に応じて変化し、ズーム倍率を標準からワイド(広角)に変更すると、中心Cを中心にして撮像範囲が拡大し、ズーム倍率を標準からテレ(望遠)に変更すると、中心Cを中心にして撮像範囲が縮小する。
ズーム倍率が標準に設定されていると、図16(B−2)に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の投光強度が等しく設定され、合成された配光分布のピーク位置が、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各々の配光分布のピーク位置の中間位置となる。これにより、標準的な大きさの撮像範囲を全体的に均一な光量で照明することができる。
一方、ズーム倍率がワイド(広角)に設定されると、図16(B−1)に示すように、第1の照明部5aの投光強度が低く設定されるとともに第2の照明部5bの投光強度が高く設定され、合成された配光分布のピーク位置が径方向外側に変化する。これにより、撮像範囲の外側の光量が大きくなるため、撮像部4の光学系が明るい(F値が小さい)場合に強く現れる周辺減光を補償することができる。
また、ズーム倍率がテレ(望遠)に設定されると、図16(B−3)に示すように、第1の照明部5aの投光強度が高く設定されるとともに第2の照明部5bの投光強度が低く設定され、合成された配光分布のピーク位置が径方向内側に変化する。これにより、小さな撮像範囲に照明光を集中させることができるため、光の利用効率を高めることができる。
このように、ズーム連動配光分布制御を行うことにより、ズーム倍率に応じた適切な配光分布を得ることができる。
また、このズーム連動配光分布制御では、周方向領域分割制御を組み合わせることも可能であるが、周方向領域分割制御を行わない、すなわち、ズーム倍率に連動させた径方向配光分布制御を全周にわたって均一に行うようにしてもよい。この場合、領域A〜Fに対応する照明群A〜F(図4参照)の第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、ズーム倍率に応じて一様に制御される。
なお、図16では、標準、ワイド(広角)およびテレ(望遠)の3つの状態を示しているが、配光分布特性を3段階に変化させるものではなく、ズーム倍率に応じて配光分布特性を連続的に変化させることができる。
次に、高露光画像および低露光画像を取得するために露光量を変更する制御について説明する。高露光画像は、露光量を大きく設定して撮像する高露光撮像により得られ、また、低露光画像は、露光量を小さく設定して撮像する低露光撮像により得られ、特に本実施形態では、照明強度を制御する照明制御において露光量を調整する。また、照明強度は、投光時間および光強度のいずれか一方または双方で調整する。
まず、撮像部4の撮像素子6がグローバルシャッタ方式で撮像を行う場合について説明する。図17は、撮像素子6がグローバルシャッタ方式で撮像を行う場合のタイミング図である。
撮像素子6をCCD(Charge Coupled Device)で構成した場合、グローバルシャッタ方式で撮像が行われ、このグローバルシャッタ方式では、読取サイクル(読み出し動作およびリセット動作)が全ての画素で同時に行われる。
このグローバルシャッタ方式では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで高露光画像を取得するための照明が行われた後に撮像素子6で読取サイクルが実行される第1の期間(制御期間)と、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで低露光画像を取得するための照明が行われた後に撮像素子6で読取サイクルが実行される第2の期間(制御期間)とが順次繰り返される。
すなわち、1つの制御期間が高露光撮像時の投光期間(高露光投光期間)に割り当てられ、次の制御期間が低露光撮像時の投光期間(低露光投光期間)に割り当てられている。
このようにすると、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。
また、この実施形態では、読取サイクルの間隔、すなわち撮像素子6の露光時間(電荷蓄積時間)が一定であり、所要の露光比を得るための露光量の調整は照明制御で行われる。すなわち、高露光撮像時および低露光撮像時の露光量を、投光時間(光源8a,8bの点灯から消灯までの期間)および投光強度(光源8a,8bの発光量)の双方で調整する。なお、投光時間および投光強度のいずれか一方のみで露光量を調整することもできる。
図17に示す第1例では、高露光撮像時および低露光撮像時の各投光強度を等しくした上で、高露光撮像時の投光期間(高露光投光期間)が長く設定され、低露光撮像時の投光期間(低露光投光期間)が短く設定されている。第2例では、第1例より高露光撮像時の投光強度が高く設定される一方で投光期間が短く設定されている。第3例では、さらに高露光撮像時の投光強度が高く設定される一方で投光期間が短く設定され、また、低露光撮像時の投光強度が高く設定される一方で投光期間が短く設定されている。
露光量、すなわち投光期間中に撮像素子6が受ける光エネルギーは、投光時間と投光強度との積で表され、第1〜第3の各例では、高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量は同じであり、投光強度を高く設定する一方で投光期間を短く設定することにより、露光量が同じ状態のままで、投光期間を短縮することができる。特に、第2例および第3例で示すように、投光強度を高くして投光時間を短くすることで、被写体が動く場合に生じるアーチファクトを低減することができる。
また、投光時間で露光量を調整する場合、高露光画像および低露光画像をそれぞれ取得するための照明が行われる2つの投光期間、すなわち高露光投光期間および低露光投光期間の間隔を一定にして、先に行われる投光期間の長さ(投光時間)を点灯タイミングで調整し、後に行われる投光期間の長さを消灯タイミングで調整するようにするとよい。
図17に示す例では、高露光投光期間が前に設定され、低露光投光期間撮像が後に設定され、高露光投光期間および低露光投光期間の間隔、すなわち高露光投光期間での消灯タイミングと低露光投光期間での点灯タイミングとの間隔を一定として、前に設定された高露光投光期間では点灯タイミングをずらすことで投光時間を変更し、後に設定された低露光投光期間では消灯タイミングをずらすことで投光時間を変更する。
このようにすると、2つの投光期間の統合された長さ、すなわち前に設定された高露光投光期間の開始から後に設定された低露光投光期間の終了までの時間を短縮することができるため、被写体が動く場合に生じるアーチファクトを低減することができる。
次に、撮像部4の撮像素子6がローリングシャッタ方式で撮像を行う場合について説明する。図18および図19は、撮像素子6がローリングシャッタ方式で撮像を行う場合のタイミング図である。
撮像素子6をCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)で構成した場合、ローリングシャッタ方式で撮像が行われる。このローリングシャッタ方式では、読取サイクル(読み出し動作およびリセット動作)が1画素単位で行われ、この読取サイクルは走査方向(例えば上から下に向かって)に順に行われることから、読取サイクルのタイミングが画素ごとにずれる。なお、読取サイクルが1ラインまたは数ライン単位で行われる場合もある。
このローリングシャッタ方式では、図18の比較例で示すように、通常は、垂直同期信号に応じて読取サイクルが実行され、制御期間(垂直同期信号の信号間隔)が露光期間となる。
一方、このようなローリングシャッタ方式で、読取サイクルのタイミングが画素ごとにずれているため、全ての画素で読取サイクルが順次実行される読み出し期間が長くなるが、この読み出し期間と投光期間とが重複すると、画素ごとの投光期間が異なる状態となり、全ての画素の露光量を等しくすることができないため、照明制御により露光量を調整するには、読み出し期間と重複しないように投光期間を設定する必要がある。しかしながら、比較例で示す通常の制御では、読み出し期間の間に十分な長さの投光期間を確保することができない。
そこで、図18に示す実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間(制御期間)と、撮像素子6で読取サイクルが実行される第2の期間(制御期間)と、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで低露光画像を取得するための照明が行われる第3の期間(制御期間)と、撮像素子6で読取サイクルが実行される第4の期間(制御期間)とが順次繰り返される。
すなわち、1つの制御期間内に1回の読取サイクルが実行され、この1回の読取サイクルが制御期間の1つおきに実行される。そして、1つの制御期間が、高露光撮像時の投光期間(高露光投光期間)に割り当てられ、次の制御期間が、読み出し期間に割り当てられ、次の制御期間が、低露光撮像時の投光期間(低露光投光期間)に割り当てられ、次の制御期間が、読み出し期間に割り当てられている。なお、読み出し期間の長さは比較例と同様である。
このようにすると、全ての画素で読取サイクルが順次実行される読み出し期間と投光期間とが重複することを避けることができ、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。
また、この図18に示す実施形態では、図17に示した実施形態と同様に、制御期間読取サイクルの間隔、すなわち撮像素子6の露光時間(電荷蓄積時間)は一定であり、所要の露光比を得るための露光量の調整は照明制御で行われる。すなわち、高露光撮像時および低露光撮像時の露光量を、投光時間(光源8a,8bの点灯から消灯までの期間)および投光強度(光源8a,8bの発光量)の双方で調整する。また、投光時間および投光強度のいずれか一方のみで露光量を調整することもできる。
このように、図18に示す実施形態では、4回の制御期間で高露光画像および低露光画像が出力され、例えば垂直同期信号の周波数を120Hzとすることで30Hzの広ダイナミックレンジレンジ撮像が可能となる。なお、比較例で示すように、1つの制御期間内に1回の読取サイクルが実行される場合と比較すると、1/2の速度で高露光画像および低露光画像が撮像されるため、ダイナミックレンジ拡大画像のフレームレートが低下する。
図19に示す実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間(制御期間)と、撮像素子6で2回の読取サイクルが実行されるとともにその2回の読取サイクルの間に第1の照明部5aおよび第2の照明部5bで低露光画像を取得するための照明が行われる第2の期間(制御期間)とが順次繰り返される。
すなわち、1つの制御期間内に2回の読取サイクルが実行され、この2回の読取サイクルが制御期間の1つおきに実行される。そして、1つの制御期間が、高露光撮像時の投光期間(高露光投光期間)に割り当てられ、次の制御期間が、2回の読み出し期間と低露光撮像時の投光期間(低露光投光期間)に割り当てられている。
この図19に示す実施形態では、1つの制御期間に2回の読み出し期間と低露光投光期間とを割り当てるため、図18に示した実施形態と比較すると、読み出し期間が短くなっている。また、読取サイクルの間隔が長短の2段階で変化する。
このようにすると、全ての画素で読取サイクルが順次実行される読み出し期間と照明期間とが重複することを避けることができ、高露光画像および低露光画像を適切に取得することができる。また、2つの制御期間で高露光画像および低露光画像が出力され、2つの制御期間で1つのダイナミックレンジ拡大画像を生成することができるため、ダイナミックレンジ拡大画像のフレームレートを上げることができる。これは図18に示した実施形態の2倍の速度となり、例えば垂直同期信号の周波数を60Hzとすることで30Hzの広ダイナミックレンジレンジ撮像が可能となる。
また、この図19に示す実施形態では、1つの制御期間に2回の読み出し期間と低露光投光期間とを割り当てるために、読取サイクル速度を高めて読み出し期間を短くしており、これにより、被写体が動く場合に生じるアーチファクトを低減する効果も得られる。
また、この図19に示す実施形態では、撮像素子6の露光時間(電荷蓄積時間)が、高露光撮像時と低露光撮像時とで異なるが、所要の露光比を得るための露光量の調整では撮像素子6の露光時間は変更されず、照明制御のみで露光量の調整が行われる。すなわち、図17に示した実施形態と同様に、高露光撮像時および低露光撮像時の露光量を、投光時間(光源8a,8bの点灯から消灯までの期間)および投光強度(光源8a,8bの発光量)の双方で調整することができる。また、投光時間および投光強度のいずれか一方のみで露光量を調整することもできる。
図19に示す第1例では、高露光撮像時および低露光撮像時の各投光強度を等しくした上で、高露光撮像時の投光期間(高露光投光期間)が長く設定され、低露光撮像時の投光期間(低露光投光期間)が短く設定されている。第2例では、第1例より高露光撮像時の投光強度が高く設定されている。これにより、露光比、すなわち高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量の比率を大きく設定することができる。
また、この図19に示す実施形態では、1つの制御期間に2回の読み出し期間と低露光投光期間とが割り当てられているため、低露光投光期間を長く設定することには限界がある。このため、投光時間のみを制御では適切な露光比を得ることができない場合があるが、投光強度を制御すれば大きな露光比を得ることができる。
なお、図17〜図19に示した各実施形態では、高露光撮像画像および低露光撮像画像を、高露光撮像画像および低露光撮像画像の順で取得してダイナミックレンジ拡大画像を生成するようにしたが、この逆、すなわち高露光撮像画像および低露光撮像画像を、低露光撮像画像および高露光撮像画像の順で取得してダイナミックレンジ拡大画像を生成するようにしてもよい。
また、図17〜図19に示した各実施形態において、ダイナミックレンジ拡大画像を生成する際に、順次出力される高露光画像および低露光画像を重複して選択する、すなわち、N個目の高露光画像とN個目の低露光画像とからダイナミックレンジ拡大画像を生成した後、N個目の低露光画像とN+1個目の高露光画像とからダイナミックレンジ拡大画像を生成するようにしてもよい。このようにすると、ダイナミックレンジ拡大画像の生成速度を2倍にすることができる。例えば、図18に示した実施形態では、ダイナミックレンジ拡大画像のフレームレートが比較例の1/2となるが、順次出力される高露光画像および低露光画像を重複して選択する制御により、比較例と同様の速度でダイナミックレンジ拡大画像を生成することができる。
(第2実施形態)
図20は、第2実施形態に係る内視鏡1のカメラ部3の正面図である。なお、ここで特に言及しない点は第1実施形態と同様である。
図20は、第2実施形態に係る内視鏡1のカメラ部3の正面図である。なお、ここで特に言及しない点は第1実施形態と同様である。
第1実施形態では、図4に示したように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、カバーレンズ7の外周側において周方向の全体に渡って均一に配置されていたが、この第2実施形態では、図20に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが、カバーレンズ7の外周側において周方向の一部に偏って配置されている。このように構成すると、カメラ部3の小型化が容易になる。
図21は、図20に示したカメラ部3における第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの配光分布状況を説明する説明図である。本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが周方向の一部に偏って配置されているため、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの光軸が撮像素子6の光軸に対して傾斜した状態となり、これにより、カメラ部3から被写体までの距離に応じて配光分布状況、特に配光分布のピーク位置が変化する。
図21に示す例では、図21(A)に示すように、位置IIに被写体がある場合に、図21(B−2)に示すように、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各配光分布を合成した配光分布のピーク位置が、撮像素子6の光軸に一致するように設定されている。なお、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各照明強度は等しく設定され、合成された配光分布のピーク位置は、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの各ピーク位置の中間位置となっている。
このように設定すると、図21(A)に示すように、カメラ部3に対して位置IIより遠い位置Iに被写体がある場合には、図21(B−1)に示すように、合成された配光分布のピーク位置が、撮像素子6の光軸からずれた状態となる。また、図21(A)に示すように、カメラ部3に対して位置IIより近い位置IIIに被写体がある場合には、図21(B−3)に示すように、合成された配光分布のピーク位置が、撮像素子の光軸から反対側にずれた状態となる。
そこで、本実施形態では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの照明強度を個別に調整することで、合成された配光分布のピーク位置を径方向に変更する径方向配光分布制御が行われる。
これにより、図21(B−1),(B−3)に示したように、合成された配光分布のピーク位置が撮像素子6の光軸からずれた状態を修正して、配光分布のピーク位置を撮像素子6の光軸に一致させて、被写体上の撮像範囲の中心位置で配光分布がピークとなるように調整することができる。これにより、カメラ部3から被写体までの距離が変化しても、被写体上の配光分布を適正な状態に維持することができる。
(第3実施形態)
図22は、第3実施形態に係る内視鏡1の要部斜視図である。なお、ここで特に言及しない点は第1,第2実施形態と同様である。
図22は、第3実施形態に係る内視鏡1の要部斜視図である。なお、ここで特に言及しない点は第1,第2実施形態と同様である。
本実施形態では、挿入部2の先端部に設けられたカメラ部3が、撮像部4の光軸に平行となる中心軸周りの回転可能となっている。このカメラ部3は回転機構61により回転させることができ、この回転機構61は、挿入部2の基端側に設けられたハンドル62で駆動され、使用者がハンドル62を操作することでカメラ部3を回転させることができる。
なお、このように回転機構61を使用者が手動で駆動させる他、回転機構61をモータで駆動させる構成も可能である。また、カメラ部3を回転可能に設けずに、挿入部2を使用者が手で把持して挿入部2を回転させることでカメラ部3を回転させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、第2実施形態と同様に、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが周方向の一部に偏って配置されており、このような構成では、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bの配置数が制限されるため、照明制御のみでは被写体の細かい明暗の状態に適切に対応することができないが、使用者がカメラ部3を回転させて配光分布を調整することで、被写体の明暗の状態に適切に対応することができる場合がある。
図23は、図22に示したカメラ部3の回転により配光分布を調整する例を説明する説明図である。図23(A)は撮像画像の一例であり、この撮像画像では、明るい部分が撮像画像の右側に存在し、この部分で白飛びが発生している。図23(B−1)に示すように、カメラ部3が、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが上側に位置する状態であると、図23(B−2)に示すように、上側の部分で光量が大きくなるため、撮像画像の右側に存在する白飛びを十分に改善することができない。
一方、図23(C−1)に示すように、カメラ部3を、第1の照明部5aおよび第2の照明部5bが正面視で右側に位置するように回転すると、図23(C−2)に示すように、光量が大きい部分が左側に変化するため、撮像画像の右側に存在する白飛びを適切に改善することができる。
このようにカメラ部3を回転させることで、撮像画像内の暗い部分を大きな光量で照明して、撮像画像内の暗い部分を明るくすることができる。また、撮像画像内の明るい部分を小さな光量で照明して、撮像画像内の明るい部分を暗くすることができる。これにより撮像画像内の白飛びおよび黒潰れを改善することができる。
しかしながら、このように適切な配光分布を得るためにカメラ部3を回転させると、カメラ部3に第1の照明部5aおよび第2の照明部5bと一体的に設けられた撮像素子6も回転し、これに応じて撮像画像も回転する。このため、画像の上下関係が被写体の実際の上下関係と異なったものとなり、使用者にとって画像が見にくいものとなる。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、カメラ部3を回転させると、それに応じて画像を回転する処理を行って、画像の上下関係を被写体の実際の上下関係に一致させる画像回転制御が行われる。
図24は、第3実施形態に係るカメラ部3および制御部11の概略構成を示すブロック図である。カメラ部3は、撮像素子6の光軸周りの回転を検出する回転センサ71を備えている。この回転センサ71には、球の転動で機械的に傾斜を検出する姿勢センサ、重力加速度を検出する機械式および半導体式の重力センサ(加速度センサ)など、種々の構成のものを用いることができる。
制御部11は、回転角度検出部72と、画像回転制御部73と、画像処理部74と、を備えている。回転角度検出部72では、回転センサ71の出力信号に基づいてカメラ部3の回転角度が検出される。画像処理部74では、回転角度検出部72で取得したカメラ部3の回転角度に基づいて、画像圧縮部25から出力された画像を回転する画像回転処理が行われる。
画像回転制御部73は、使用者による操作入力部13の入力操作に応じて、画像処理部74で行われる画像回転処理を制御するものである。操作入力部13では、画像回転処理を実行するか否かの指定を行うことができる。また、操作入力部13では、画像回転処理を実行する場合に自動回転モードと手動回転モードとを切り換えることができる。自動回転モードでは、回転センサ71で検出されたカメラ部3の回転角度に基づいて画像回転処理が自動で行われ、手動回転モードでは、使用者による操作入力部13の操作に応じて画像回転処理が手動で行われる。
このように、カメラ部3の回転角度に基づいて、撮像画像の向きが実際の上下関係と一致するように、その撮像画像を回転する処理を行うことにより、カメラ部3を回転させてもモニター12に表示される画像は回転しないため、撮像画像が回転して見にくくなることを避けることができ、使用者の利便性が向上する。
図25は、図24に示した制御部11の画像処理部74で画像回転処理を行わない場合に出力される撮像画像を説明する説明図である。制御部11の画像処理部74で画像回転処理を行わない場合には、画像処理部74において、回転センサ71の検出結果に基づいて、撮像画像上での実際の上下方向を表す画像を撮像画像に重ね合わせるスーパーインポーズ(重畳表示)が行われ、ここで生成した合成画像が出力されてモニター12に表示される。
図25(A)は撮像画像の一例であり、図23に示したように、撮像画像の明暗状況に応じて適切な配光分布を得るためにカメラ部3を回転させると、図25(B)に示すように、撮像画像上での実際の上方向を表す矢印の画像81を撮像画像に重ね合わせる処理が画像処理部74で行われる。
このようにすると、撮像画像をモニター12に表示させたときに、カメラ部3を回転させることで撮像画像の上下関係が実際と異なる状態で表示されても、使用者が撮像画像の上下関係を把握することができるため、使用者の利便性が向上する。
なお、ここでの上下方向は必ずしも鉛直方向(重力方向)を示すものではない。すなわち、カメラ部3を上向きあるいは下向きにして撮像する場合には、撮像画像上での上下方向は鉛直方向(重力方向)と一致しない。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態に示した本発明に係る内視鏡の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
例えば、前記の各実施形態では、配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された2つの照明部5a,5bを有する構成としたが、このような異なる配光特性に設定された照明部を3つ以上有する構成も可能である。
また、前記の各実施形態では、図5に示したように、撮像範囲を領域A1〜F1および領域A2〜F2の合計12の領域に分割したが、これに限定されるものではなく、径方向に並んだ領域Iと領域IIとの2つの領域に分割する構成や、径方向の内外に分割せずに、周方向に並んだ領域A〜Fの6つの領域に分割する構成も可能である。また、画質を高めるためにこれより領域数を多く設定する、例えば、領域A1〜F1および領域A2〜F2をさらに細かく分割する構成も可能である。
また、前記の各実施形態では、撮像範囲を円形の境界線L0と放射状に延びた境界線B1〜B6で分割するようにしたが、これに限定されるものではなく、例えば縦横の境界線により矩形の領域に分割するようにしてもよい。
また、前記の各実施形態では、照明部5a,5bから出射される光の強度を光源8a,12bの制御で変化させるようにしたが、この他に、機械的な絞り機構や、デジタルミラーデバイスなどを用いて光の強度を調整することも可能である。
また、前記の各実施形態では、撮像範囲を複数に分割した分割領域ごとの明るさを検出して、その検出結果に基づいて配光分布制御を行い、また、ズーム倍率に基づいて配光分布制御を行うようにしたが、モニター12に表示された画像を見ながら使用者が手動で、すなわち操作入力部13を操作して配光分布を調整するようにしてもよい。
例えば、被写体が管状臓器(腸管、食道および血管など)である場合、カメラ部3から遠い部分が撮像範囲の中央部に写り、カメラ部3に近い部分が撮像範囲の外周部に写り、カメラ部3に近い部分では、照度が過度に高くなることで画像に白飛びが発生し、逆にカメラ部3から離れた部分では、照度が過度に低くなることで画像に黒潰れが発生するが(図2参照)、このような場合に、被写体のいずれの部分に注目するかに応じて、使用者が配光分布のピーク位置を手動で調整することができると、使用者の利便性が向上する。
また、前記の各実施形態では、領域別照明補正量として、現在の領域別制御値に対する新しい領域別制御値の比率を表す領域別照明補正率を用いたが、領域別照明補正量は、このような比率に限定されるものではなく、例えば現在の領域別制御値に加減算されるものであってもよい。
また、前記の各実施形態では、照明制御のみで露光量を調整するようにしたが、この照明制御に加えて、撮像制御により露光量を調整する、すなわち、撮像素子の露光時間(電荷蓄積時間)を変化させることで露光量を調整するようにしてもよい。
また、前記の各実施形態では、内視鏡として観察対象の内部に挿入される挿入部の先端に撮像素子が配置された構成で説明しているが、この構成に限られるものでなく、例えば、挿入部の先端のレンズ系で捕らえた画像を観察対象の外部から撮像する構成を採用しても、本願発明を適用できることは言うまでもない。
本発明にかかる内視鏡は、画像内に部分的に発生する白飛びや黒潰れを低減するとともに、明るさがなだらかに変化する自然な画像を得ることができる効果を有し、観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡などとして有用である。
1 内視鏡
2 挿入部
3 カメラ部
4 撮像部
5a 第1の照明部
5b 第2の照明部
6 撮像素子
8a 第1の光源
8b 第2の光源
11 制御部
12 モニター(表示装置)
15 ズームレンズ(ズーム手段)
22 照明制御部
24 ダイナミックレンジ拡大部
26 計測部
29 ズーム制御部
2 挿入部
3 カメラ部
4 撮像部
5a 第1の照明部
5b 第2の照明部
6 撮像素子
8a 第1の光源
8b 第2の光源
11 制御部
12 モニター(表示装置)
15 ズームレンズ(ズーム手段)
22 照明制御部
24 ダイナミックレンジ拡大部
26 計測部
29 ズーム制御部
Claims (14)
- 観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、
前記被写体を撮像する撮像部と、
前記被写体を照明する照明部と、
前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、
前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、
前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行うことを特徴とする内視鏡。 - 前記第1の照明部および前記第2の照明部は、前記撮像部による撮像範囲を複数に分割した分割領域ごとに設けられ、
前記制御部は、前記分割領域ごとに前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、前記配光分布制御を前記分割領域ごとに行う領域分割制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 前記第1の照明部および前記第2の照明部は、配光分布のピーク位置が前記撮像部の光軸の径方向にずれた配光特性に設定されるとともに、前記撮像範囲を前記撮像部の光軸の周方向に複数分割された分割領域ごとに設けられ、
前記制御部は、前記分割領域ごとに前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を前記撮像部の光軸の径方向に変更する径方向配光分布制御を行い、該径方向配光分布制御を前記分割領域ごとに実行することにより、周方向領域分割制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。 - 前記撮像部による撮像範囲を拡大および縮小するズーム手段をさらに備え、
前記第1の照明部および前記第2の照明部は、配光分布のピーク位置が前記撮像部の光軸の径方向にずれた配光特性に設定され、
前記制御部は、前記ズーム手段のズーム倍率に応じて、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を前記撮像部の光軸の径方向に変更するズーム連動配光分布制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。 - 観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、
前記被写体を撮像する撮像部と、
前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、
前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、を備え、
前記制御部は、露光量を変更して取得した高露光画像および低露光画像の少なくとも2つの撮像画像を用いてダイナミックレンジ拡大処理を行うとともに、前記高露光画像および前記低露光画像をそれぞれ取得するための高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記撮像部の露光時間を変更せずに前記照明部の制御で調整することを特徴とする内視鏡。 - 前記制御部は、前記高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記照明部の投光時間および投光強度のいずれか一方のみで調整することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
- 前記制御部は、前記高露光撮像時および低露光撮像時の各露光量を、前記照明部の投光時間および投光強度の双方で調整することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
- 前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、
前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行うことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記撮像部は、ローリングシャッタ方式で撮像が行われるものであり、
前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間と、前記撮像部で2回の読取サイクルが実行されるとともにその2回の読取サイクルの間に前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われる第2の期間とが順次繰り返されることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記撮像部は、ローリングシャッタ方式で撮像が行われるものであり、
前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われる第1の期間と、前記撮像部で読取サイクルが実行される第2の期間と、前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われる第3の期間と、前記撮像部で読取サイクルが実行される第4の期間とが順次繰り返されることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載の内視鏡。 - 前記撮像部は、グローバルシャッタ方式で撮像が行われるものであり、
前記照明部で前記高露光画像を取得するための照明が行われた後に前記撮像部で読取サイクルが実行される第1の期間と、前記照明部で前記低露光画像を取得するための照明が行われた後に前記撮像部で読取サイクルが実行される第2の期間とが順次繰り返されることを特徴とする請求項5から請求項8のいずれかに記載の内視鏡。 - 観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、
前記被写体を撮像する撮像部と、
前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、
前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、
前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、
このカメラ部の光軸周りの回転を検出する回転センサと、を備え、
前記照明部は、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置されて、前記カメラ部を回転させることで配光分布が変化し、
前記制御部は、適切な配光分布を得るために前記カメラ部を回転させると、前記回転センサの検出結果に基づいて、前記撮像部による撮像画像の向きが実際の上下関係と一致するように、その撮像画像を回転する処理を行うことを特徴とする内視鏡。 - 観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、
前記被写体を撮像する撮像部と、
前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、
前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、
前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、
このカメラ部の光軸周りの回転を検出する回転センサと、を備え、
前記照明部は、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置されて、前記カメラ部を回転させることで配光分布が変化し、
前記制御部は、適切な配光分布を得るために前記カメラ部を回転させると、前記回転センサの検出結果に基づいて、前記撮像画像上で実際の上下方向を表す画像を前記撮像画像に重ね合わせた出力画像を生成することを特徴とする内視鏡。 - 観察対象の内部に挿入されてその観察対象の内部の被写体を照明しながら撮像する内視鏡であって、
前記被写体を撮像する撮像部と、
前記被写体を照明する配光特性の変更可能な複数の照明部と、
前記撮像部および前記照明部を制御するとともに前記撮像部による撮像で取得した撮像画像の処理を行う制御部と、
前記撮像部および前記照明部が一体的に設けられたカメラ部と、を備え、
前記照明部は、照明領域が部分的に重なり合い且つ配光分布のピーク位置が互いにずれた配光特性に設定された少なくとも第1の照明部および第2の照明部を有し、前記撮像部の外周側において周方向の一部に偏って配置され、
前記制御部は、前記第1の照明部および前記第2の照明部の各々の投光強度を調整することで、合成された配光分布のピーク位置を変更する配光分布制御を行うことを特徴とする内視鏡。
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