JP2014227579A - アルミニウム合金部材 - Google Patents

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【課題】高品質かつ低コストなアルミニウム合金部材を提供する。【解決手段】アルミニウム合金部材1は、アルミニウム合金よりなるベース部材2と、ベース部材2に他の部材をはんだ付け接合するためのはんだ付け面部3とを有している。はんだ付け面部3は、ベース部材2の表面に接合されたろう材層4と、ろう材層4にろう付け接合されたNi箔層5とから構成されている。ろう材層4は、Si:6〜13%(質量%、以下同じ)を含有し、さらにLi:0.004〜0.1%、Be:0.005〜0.04%、Ba:0.007〜0.05%、Ca:0.005〜0.03%、Mg:0.05〜0.4%のうち1種または2種以上を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、はんだ付け接合により表面に他の部材を接合可能に構成されたアルミニウム合金部材に関する。
アルミニウム合金部材は、表面に緻密な酸化皮膜が形成されやすく、はんだ付け接合により表面に他の部材を接合することが困難である。そのため、アルミニウム合金部材に直接はんだ付け接合を行うに当たって、めっきにより接合部分に金属皮膜を形成する方法が一般的に用いられている。例えば、特許文献1には、アルミニウムフィンと銅板との接合面にニッケル含有めっきを施してなるヒートシンクの例が開示されている。
特開2002−324880号公報
しかしながら、アルミニウム合金部材にめっきを施す場合には、ジンケート法等の下地処理を行う必要があり、めっき処理工程の短縮化が困難である。また、めっきを施す場合には、処理コストが高くなるという問題がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、高品質かつ低コストなアルミニウム合金部材を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、アルミニウム合金よりなるベース部材と、該ベース部材に他の部材をはんだ付け接合するためのはんだ付け面部とを有するアルミニウム合金部材であって、
上記はんだ付け面部は、上記ベース部材の表面に接合されたろう材層と、
該ろう材層にろう付け接合されたNi箔層とから構成されており、
上記ろう材層は、Si:6〜13%(質量%、以下同じ)を含有し、さらにLi:0.004〜0.1%、Be:0.005〜0.04%、Ba:0.007〜0.05%、Ca:0.005〜0.03%、Mg:0.05〜0.4%のうち1種または2種以上を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金部材にある。
上記アルミニウム合金部材は、Ni箔層とベース部材とをろう材層により接合している。つまり、アルミニウム合金部材は、ベース部材と、これとは別に準備したNi箔層とをろう付け接合して形成することができるよう構成されている。そのため、表面にはんだ付け面部を形成するに当たってめっきを施す必要がない。その結果、アルミニウム合金部材は、より低コストで製造可能なものとなる。
また、ろう材層は、上記特定の化学成分組成を有している。これにより、ベース部材とNi箔層とのろう付け接合を、不活性ガス雰囲気下においてフラックスを用いずに行うことができる。そのため、Ni箔層のろう付け接合をする際に、フラックスからのガス発生に伴う接合不良や凹凸発生等の問題が発生しにくい。その結果、アルミニウム合金部材は、Ni箔層の表面が、凹凸のほとんどない平滑な面となり、Ni箔層の表面のはんだ付け接合の品質に優れたものになりやすい。また、アルミニウム合金部材は、接合不良や凹凸発生等の問題が発生しにくいため、導電性や熱伝導性に優れたものとなりやすい。
以上のように、上記アルミニウム合金部材は、高品質かつ低コストなものとなる。
実施例における、アルミニウム合金部材の断面図。
上記アルミニウム合金部材において、アルミニウム合金とは、狭義のアルミニウム合金だけでなく、純アルミニウムも含むアルミニウムを主成分とする金属の総称である。また、ベース部材としては、例えば圧延板、押出形材あるいは鍛造品など、用途に応じて種々のものを用いることができる。
アルミニウム合金部材を作製するに当たって、別々に準備したベース部材とろう材層とを用いてNi箔層をろう付け接合してもよいが、ベース部材とろう材層とは、ベース部材を芯材とし、ろう材層を皮材とする二層クラッド材を構成していてもよい。
すなわち、上記Ni箔層は、ベース部材を芯材とし、ろう材層を皮材とする二層クラッド材にろう付け接合されていてもよい。この場合には、ろう材層の表面がより凹凸の少ない平らな面となりやすい。そのため、Ni箔層の表面がより平滑なものとなりやすく、Ni箔層の表面のはんだ付け接合の品質をより向上させることができる。
また、ベース部材は、はんだ付け面部に接合する発熱部材の冷却を促進する放熱部材であってもよい。上述したように、アルミニウム合金部材は、熱抵抗が低く、熱伝導性に優れたものとなりやすい。そのため、アルミニウム合金部材は、発熱部材の冷却を促進する放熱部材として好適に使用することができる。放熱部材としては、例えば、ピンフィンやプレートフィン等の放熱フィン部を備えた放熱器や、内部に冷媒流路を備えた熱交換器等が挙げられる。また、発熱部材としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やLED(Light Emitting Diode)等の半導体素子等が挙げられるが、これら以外の発熱部材を用いることも可能である。
また、上述したように、ベース部材そのものが放熱部材等の種々の機能を有する機能部材となるようアルミニウム合金部材を構成していてもよいが、アルミニウム合金部材を別途準備する機能部材に接合させる構成であってもよい。
この場合において、アルミニウム合金部材は、ベース部材が板材よりなるとともに、ろう材層を設けた面の反対側の面に、ろう材層と同じ化学成分組成を有する第2ろう材層が接合されている構成をとることができる。この場合には、アルミニウム合金部材と、これとは別に準備した機能部材とを第2ろう材層によりろう付け接合することができる。そのため、凹凸の大きい形状や曲面を有する形状等の比較的複雑な形状を呈する機能部材であっても、アルミニウム合金部材をろう付け接合することにより、はんだ付け面部を確実かつ容易に配設することができる。
また、ろう材層と第2ろう材層とが同じ化学成分組成を有しているため、ベース部材と機能部材とのろう付け接合を、ベース部材とNi箔層とのろう付け接合と同時に行うことができる。そのため、ろう付け接合工程を短縮することができる。
また、ベース部材とろう材層と第2ろう材層とは、ベース部材を芯材とし、ろう材層及び第2ろう材層を皮材とする三層クラッド材を構成していてもよい。すなわち、Ni箔層は、ベース部材を芯材とし、ろう材層及び第2ろう材層を皮材とする三層クラッド材のろう材層にろう付け接合されていてもよい。この場合には、上述した二層クラッド材を用いる場合と同様に、Ni箔層表面へのはんだ付け接合の品質をより向上させやすくなる。
また、第2ろう材層には、アルミニウム合金よりなり、上記はんだ付け面部に接合する発熱部材の冷却を促進する放熱部材が接合されていてもよい。上述したように、アルミニウム合金部材は、熱抵抗が低く、熱伝導性が高いものとなりやすい。そのため、アルミニウム合金部材を接合した放熱部材は、発熱部材の冷却を効率よく行うことができるものとなりやすい。
また、ろう材層は、Si:6〜13%、Li:0.004〜0.1%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる化学成分組成を有することが好ましい。この場合には、ろう材層や第2ろう材層によるろう付け接合の品質をより向上させやすくなる。
すなわち、ろう材層が6〜13%のSiを含有することより、ろうの供給量を十分に多くすることができる。これにより、不活性ガス雰囲気下でフラックスを使用しないろう付け接合を行う場合にも接合の品質をより高めることができる。
Siの含有量が6%未満の場合には、ろうが不足しやすくなり、また、ろうの流動性が低下するおそれがある。そのため、この場合には接合の品質が低下するおそれがある。一方、Siの含有量が13%を超える場合には、ろう材層の溶解量が過剰になるおそれがあり、また、ろう材層中に粗大な初晶Siが形成されやすくなる。そのため、この場合にはろう付け接合の際にベース部材に溶融穴が発生するおそれがある。
また、Liは、アルミニウム合金の酸化皮膜を脆弱化させるとともに、ろうの流動性を高める作用を有する。これにより、不活性ガス雰囲気下でフラックスを使用しないろう付け接合を行う場合にも接合の品質をより高めることができる。
Liの含有量が0.004%未満の場合には、ろうの流動性が不十分となるおそれがあり、また、酸化皮膜の脆弱化が不十分となるおそれがある。そのため、この場合には接合の品質が低下するおそれがある。一方、Liの含有量が0.1%を超える場合には、ろう付け接合中に形成されるLiOが過剰となるため、接合の品質が低下するおそれがある。
また、ろう材層は、さらに、Be:0.005〜0.04%、Ba:0.007〜0.05%、Ca:0.005〜0.03%、Mg:0.05〜0.4%のうち1種または2種以上を含有していてもよい。これらの化学成分のうち、Be、Ba、Caは、アルミニウム合金の酸化皮膜を脆弱化させる作用を有している。また、Mgは、アルミニウム合金の酸化皮膜を脆弱化させる作用に加えて、ろうの流動性を高める作用を有している。そのため、これらの化学成分を含有するアルミニウム合金よりなるろう材層は、ろう付け接合の品質をより向上させることができる。これらの化学成分の含有量が上記特定の範囲の下限に満たない場合には、酸化皮膜の脆弱化が不十分となりやすく、ろう付け接合の品質を向上させる作用効果を得にくくなる。一方、これらの化学成分の含有量が上記特定の範囲の上限を超える場合には、ろう材層の表面が過剰に酸化するおそれがあり、場合によっては接合の品質が低下するおそれがある。
なお、Be、Ba、Ca及びMgがアルミニウム合金の酸化皮膜を脆弱化させるメカニズムは完全に解明されているわけではないが、Mgについては、以下のメカニズムが現時点において妥当と考えられている。
すなわち、溶融状態のろう中に存在するMgは、不活性ガス雰囲気のため酸化されにくく、反応性の高い状態となっている。そして、上記溶融液内のMgは、接合するべき部分に存在する酸化皮膜(Al)と接触すると、酸化皮膜と反応してAlMgOのスピネル型化合物を生成する。これにより、酸化皮膜を脆弱化させることができると考えられる。
また、ベース部材は、Mg:0.2〜1.3%を含有するアルミニウム合金から構成されていることが好ましい。ベース部材中のMgは、外気と接触しにくくなっているため、反応性の低いMgOの存在比率が少なくなっている。そして、ろう付け接合のための加熱が開始されると、Mgがろう材層側へゆっくりと拡散し始め、ろう材層の溶融開始とともにその溶融液(ろう)中へ急速に拡散する。そのため、この場合には、ろう中に反応性の高いMgをより多く含有させやすくなり、ろう材層や第2ろう材層によるろう付け接合の品質をより向上させやすくなる。
Mgの含有量が1.3%を超える場合には、ベース部材の融点が過度に下がるおそれがあり、ろう付け接合が困難となるおそれがある。一方、Mgの含有量が0.2%未満の場合には、接合の品質を向上させる作用効果を得にくくなる。
なお、ベース部材は、さらにMn:0.05〜1.8%、Si:1.0%以下、Fe:1.0%以下、Cu:0.9%以下、Zn:6.5%以下、Ti:0.2%以下、Zr:0.5%以下よりなる群より選択される1種または2種以上の化学成分を含有していてもよい。このような化学成分組成を有するアルミニウム合金としては、例えば3000系(Al−Mn系)、5000系(Al−Mg系)、6000系(Al−Mg−Si系)または7000系(Al−Zn系)に属する合金を用いることができる。これらのアルミニウム合金は、強度や耐食性、成形性等のアルミニウム合金部材に要求される特性に応じて適宜選択することができる。
また、Ni箔層は、厚さが0.005〜0.05mmであることが好ましい。Ni箔層とベース部材とは熱膨張係数が異なるため、ろう付け接合の後アルミニウム合金部材を冷却する過程において、Ni箔層とベース部材との収縮量に差が生じる。そのため、Ni箔層の厚さが0.05mmを超える場合には、収縮に伴って生じる応力が過度に大きくなり、得られるアルミニウム合金部材に反りが生じるおそれがある。これにより、場合によってはアルミニウム合金部材のはんだ付け接合性が悪化するおそれがある。一方、Ni箔層の厚さの下限は特に限定されないが、厚さが0.005mm未満のNi箔層を製造することは困難である。
上記アルミニウム合金部材の実施例について、以下に説明する。図1に示すように、アルミニウム合金部材1は、アルミニウム合金よりなるベース部材2と、ベース部材2に他の部材をはんだ付け接合するためのはんだ付け面部3とを有している。そして、はんだ付け面部3は、ベース部材2の表面に接合されたろう材層4と、ろう材層4にろう付け接合されたNi箔層5とから構成されている。
ベース部材2は、板材よりなるとともに、ろう材層4を設けた面の反対側の面に、ろう材層4と同じ化学成分組成を有する第2ろう材層7が接合されている。そして、第2ろう材層7には、アルミニウム合金よりなる基材6がろう付け接合されている。
本例においては、基材6として純アルミニウムよりなる板材を用い、ベース部材2及びろう材層4との化学成分組成を表1に示すように種々変更した試験材(試験材1〜13)を作製し、各試験材についてろう付け接合性、平滑性及びはんだ濡れ性の評価を行った。なお、本例において用いたNi箔層5の厚さは、0.01mmである。
試験材の作製は、以下の手順により行った。まず、ベース部材2を芯材とし、ろう材層4及び第2ろう材層7を皮材とする三層クラッド材を作製し、70mm角の板状に切り出した。得られた三層クラッド材の表面を、炭酸ソーダ系の脱脂剤を用いて脱脂した。
次いで、基材6と第2ろう材層7とが当接し、かつ、Ni箔層5とろう材層4とが当接するようにして基材6、三層クラッド材及びNi箔層5を積層させた。この状態で、Ni箔層5がろう付け接合の際に位置ずれしないように、基材6、三層クラッド材及びNi箔層5を固定した。本例においては、基材6、三層クラッド材及びNi箔層5の固定には耐熱バネを用い、Ni箔層5の全面が0.02MPaの面圧で加圧されるように構成した。
その後、積層した状態の基材6、三層クラッド材及びNi箔層5を窒素雰囲気下にて600℃で3分間加熱し、ろう付け接合を行った。なお、試験材1〜12については、フラックスを用いることなくろう付け接合がなされたが、試験材13については、フラックスを用いない場合にはろう付け接合がなされなかった。そのため、試験材13のみ、三層クラッド材とNi箔層5との間、及び三層クラッド材と基材6との間にフラックスを塗布してろう付け接合を行った。
また、試験材12については、ろう付け接合の後、得られた試験材を常温の硝フッ酸(硝酸2%+フッ酸1%)に60秒程度浸漬した後水洗し、Ni箔層5の表面を酸洗浄した。
以上により得られた各試験材(試験材1〜13)について、以下の方法によりろう付け接合性、平滑性及びはんだ濡れ性の評価を行った。
<ろう付け接合性>
超音波探傷機を用いて、ろう材層4による接合部の面積を測定し、総面積に対する接合部の面積比率を算出した。その結果を表2に示す。接合部の面積比率は、値が大きいほどボイド等の接合不良が少なく、良好な結果である。なお、表2に示す記号のうち、Aは接合部の面積比率が95%以上であることを示し、Bは接合部の面積比率が90%以上95%未満であることを示し、Cは接合部の面積比率が70%以上90%未満であることを示し、Dは接合部の面積比率が70%未満であることを示す記号である。
<平滑性>
Ni箔層5の表面における最高部と最低部との間の高低差を測定した。その結果を表2に示す。Ni箔層5の高低差は、その値が小さいほどNi箔層5の表面の凹凸や湾曲等が小さく、Ni箔層5の表面が平滑であることを示し、良好な結果である。なお、表2に示す記号のうち、Aは高低差が0.1mm以下であることを示し、Bは高低差が0.1mm超え0.3mm以下であることを示し、Cは高低差が0.3mm超え0.5mm以下であることを示し、Dは高低差が0.5mmを超えることを示す記号である。
<はんだ濡れ性>
融点約210℃の鉛フリーはんだをNi箔層5上に置いた状態でホットプレートを用いて試験材を加熱し、試験材の温度が240℃の状態を1分間保持した。その後、試験材をホットプレートから外し、室温まで冷却して鉛フリーはんだを凝固させた。この状態における鉛フリーはんだの接触角を測定した。その結果を表2に示す。接触角は、その値が小さいほどはんだの濡れ性が高く、良好な結果である。なお、表2に示す記号のうち、Aは接触角が30°以下であることを示し、Bは接触角が30°超え60°以下であることを示し、Cは接触角が60°超え90°以下であることを示し、Dは接触角が90°を超えることを示す記号である。
表1及び表2より知られるように、試験材1〜12は、上記特定の化学成分組成を有するろう材層4を具備している。そのため、ろう付け接合性、平滑性及びはんだ濡れ性のいずれの特性についても良好な結果となった。
また、試験材10〜12は、上記特性の化学成分組成を有するろう材層4に加えて、上記特定の化学成分組成を有するベース部材2を具備している。そのため、ろう付け接合性がより良好であった。
また、試験材12は、上記特定の化学成分組成を有するろう材層4及びベース部材2に加えて、Ni箔層5の酸洗浄を行っている。そのため、ろう付け接合後にNi箔層5の表面に存在する酸化物や汚れ等が除去されており、はんだ濡れ性がより良好であった。
一方、試験材13は、上述したようにフラックスを用いずにろう付け接合を行うことができなかったため、フラックスを使用してろう付け接合を行った。そのため、フラックスから発生したガスに伴ってボイド等が発生し、未接合部が多く、かつ、平滑性が悪いものとなった。
Figure 2014227579
Figure 2014227579
1 アルミニウム合金部材
2 ベース部材
3 はんだ付け面部
4 ろう材層
5 Ni箔層
6 基材
7 第2ろう材層

Claims (10)

  1. アルミニウム合金よりなるベース部材と、該ベース部材に他の部材をはんだ付け接合するためのはんだ付け面部とを有するアルミニウム合金部材であって、
    上記はんだ付け面部は、上記ベース部材の表面に接合されたろう材層と、
    該ろう材層にろう付け接合されたNi箔層とから構成されており、
    上記ろう材層は、Si:6〜13%(質量%、以下同じ)を含有し、さらにLi:0.004〜0.1%、Be:0.005〜0.04%、Ba:0.007〜0.05%、Ca:0.005〜0.03%、Mg:0.05〜0.4%のうち1種または2種以上を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金部材。
  2. 上記Ni箔層は、上記ベース部材を芯材とし、上記ろう材層を皮材とする二層クラッド材にろう付け接合されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金部材。
  3. 上記ベース部材は、上記はんだ付け面部に接合する発熱部材の冷却を促進する放熱部材であることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム合金部材。
  4. 上記ベース部材は、板材よりなるとともに、上記ろう材層を設けた面の反対側の面には上記ろう材層と同じ化学成分組成を有する第2ろう材層が接合されていることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金部材。
  5. 上記Ni箔層は、上記ベース部材を芯材とし、上記ろう材層及び上記第2ろう材層を皮材とする三層クラッド材の上記ろう材層にろう付け接合されていることを特徴とする請求項4に記載のアルミニウム合金部材。
  6. 上記第2ろう材層には、アルミニウム合金よりなり、上記はんだ付け面部に接合する発熱部材の冷却を促進する放熱部材がろう付け接合されていることを特徴とする請求項4または5に記載のアルミニウム合金部材。
  7. 上記ろう材層は、Si:6〜13%、Li:0.004〜0.1%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなる化学成分組成を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金部材。
  8. 上記ろう材層は、さらに、Be:0.005〜0.04%、Ba:0.007〜0.05%、Ca:0.005〜0.03%、Mg:0.05〜0.4%のうち1種または2種以上を含有していることを特徴とする請求項7に記載のアルミニウム合金部材。
  9. 上記ベース部材は、Mg:0.2〜1.3%を含有するアルミニウム合金からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のアルミニウム合金部材。
  10. 上記Ni箔層は、厚さが0.005〜0.05mmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のアルミニウム合金部材。
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