JP2014226739A - 部品払出装置および部品払出方法 - Google Patents

部品払出装置および部品払出方法 Download PDF

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諭 矢島
浩 杉田
Hiroshi Sugita
浩 杉田
勇二 堀江
Yuji Horie
勇二 堀江
則夫 松井
Norio Matsui
則夫 松井
悠揮 小栗
Yuki Oguri
悠揮 小栗
卓也 中澤
Takuya Nakazawa
卓也 中澤
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Tsunahiro Mizuno
綱大 水野
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Abstract

【課題】作業の変更に短時間で柔軟に対応可能な部品払出装置を得ること。【解決手段】実施の形態の部品払出装置は、ボルトの形状および寸法の種類毎に設けられそれぞれ1つ以上の同種類の前記ボルトを収納するパーツボックスと、組立作業で必要となる複数のボルトを組立作業における組立の順番に挿入して並べるための穴を有する払出ボードと、複数の払出ボードを格納する払出ボード棚と、払出ボードを保持するセット台と、認識手段を有しパーツボックスに収納されたボルトの1つずつを認識手段により認識して把持するロボットと、ロボットを制御する制御装置を備える。ロボットは、払出ボード棚から指令された払出ボードを取り出してセット台にセットし、組立の順番にボルトをパーツボックスから取り出し、取り出したボルトをセット台にセットされた払出ボードの組立の順番に対応する位置に挿入し、ボルトが全て挿入された払出ボードを払出ボード棚へ戻す。【選択図】図1

Description

本発明は、オフラインで、複数の組立作業に必要なボルト等の小物部品を所定の組立の順番に払出ボードにセットする部品払出装置および部品払出方法に関する。
一般に、自動車のエンジン等の組立ラインでは、作業員が組立作業を行う作業台または組立ロボット等の組立装置の周囲に部品供給装置が設置されている。しかしながら、部品供給装置は部品ごとに必要であり、多種の部品を使用する場合には、部品の種類だけの部品供給装置が必要となった。
作業者が組立作業に必要となるボルトを所定の組立の順番に並べる動作をする技術として、特許文献1に記載の技術が開示されている。
特開2010−275093号公報
特許文献1においては、作業台に隣接して配置されるロボットの周囲に、この作業台で必要となるボルトの種類ごとに貯留する複数のホッパが配置され、この複数のホッパに貯留されているボルトを、組立ラインの作業台の作業者用トレーに所定の組立の順番に並べる。したがって、この技術において作業が変更になった場合には、ロボットの周囲に配置されるホッパを必要となるボルトを貯留したホッパに変更しなければならず、段取り替えに時間が掛かるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、作業の変更に短時間で柔軟に対応することが可能な部品払出装置および部品払出方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ボルトの形状および寸法の種類毎に設けられ、それぞれ1つ以上の同種類の前記ボルトを収納するパーツボックスと、組立作業で必要となる複数の前記ボルトを前記組立作業における組立の順番に挿入して並べるための穴を有する払出ボードと、複数の前記払出ボードを格納する払出ボード棚と、前記払出ボードを保持するセット台と、認識手段を有し、前記パーツボックスに収納された前記ボルトの1つずつを前記認識手段により認識して把持するロボットと、前記ロボットを制御する制御装置と、を備えた部品払出装置において、前記ロボットは、前記払出ボード棚から指令された払出ボードを取り出して前記セット台にセットし、前記組立の順番に前記ボルトを前記パーツボックスから取り出し、取り出した前記ボルトを前記セット台にセットされた前記払出ボードの前記組立の順番に対応する位置に挿入し、前記ボルトが全て挿入された前記払出ボードを前記払出ボード棚へ戻すことを特徴とする。
本発明によれば、形状、径及び長さの異なる複数種類のボルトをパーツボックスに入れ、この複数のパーツボックスを部品棚として、ロボットの稼動範囲に配置したことにより、大型の部品供給装置を使用することなく、簡単な構成でかつ多様のボルトに容易に対応することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる部品払出装置の全体構成を示す図である。 図2は、本実施の形態にかかる仮置台の構成を示す図である。 図3は、本実施の形態にかかる多関節ロボットの構成を示す図である。 図4は、本実施の形態にかかる多関節ロボットの動作の一例を説明するフローチャートである。 図5は、本実施の形態にかかる仕様1の組立の順番通りに左下から並べる払出ボードの例を示す図である。 図6は、本実施の形態にかかる仕様2の組立の順番通りに左下から並べる払出ボードの例を示す図である。 図7は、本実施の形態において共通払出ボードと仕様別ボードを用いる例を示す図である。 図8は、本実施の形態にかかる部品払出の動作フローの一例を示すフローチャートである。 図9は、本実施の形態にかかる部品払出の動作フローの別の例を示すフローチャートである。
以下に、本発明にかかる部品払出装置および部品払出方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態にかかる部品払出装置100の全体構成を示す図である。部品払出装置100は、多関節ロボット11と、多関節ロボット11の稼動範囲に配置される、径および長さの異なる複数のボルト(小物部品)を入れた複数のパーツボックスAを設置する部品棚15(15a、15b、15c)と、組立作業で必要となる複数のボルトを所定の組立の順番に並べるための払出ボード16と、複数の作業で使用される複数の払出ボードを格納する払出ボード棚12(12a、12b、12c、12d)と、該当するボルトを挿入するために指定された払出ボード16をセットするセット台13と、2Dビジョンセンサ21(サイズ判定手段)を有し(図1では示さず)、パーツボックスAから取り出したボルトを仮置きする仮置台14と、制御装置200と、を備えている。
多関節ロボット11の動作は、制御装置200により制御される。パーツボックスAは、ボルトのサイズの種類ごとに設けられており、基本的に1つのパーツボックスAには1つ以上の同種類のボルトが収納されている。従って、パーツボックスAは、ボルトのサイズの種類ごとに存在する。払出ボード16には該当するボルトを挿入するための穴が組立工程の順番に開いており、セット台13は払出ボード16に多関節ロボット11がボルトを挿入するときに払出ボード16を固定するためのものである。
図2は、本実施の形態にかかる仮置台14の構成を示す図である。仮置台14において、2Dビジョンセンサ21、ボルト仮置台22、照明具23はそれぞれ図2に示すような配置で構成されている。ボルト仮置台22の下面側から照明具23によって仮置きされたボルトに照明を照射することで、2Dビジョンセンサ21の認識精度を向上させている。ボルト仮置台22の上面はウレタン樹脂とすることで、ボルトを仮置きする際のボルトの転がりや傷つきによる認識力低下を抑えている。さらに、ボルト仮置台22の上面をウレタン樹脂とすることで、下面側からの照明を透過させることができる。この材質は、必要に応じてガラスや塩ビなどに変更することが出来る。また例えば、照明を上面側や側面側から照射する構成としても良い。
このような構成の仮置台14を備えて、パーツボックスAからボルトを取り出してボルト仮置台22に置き、置かれたボルトの形状と寸法(径と長さ)を2Dビジョンセンサ21によって認識させる。2Dビジョンセンサ21は制御装置200に接続されており、2Dビジョンセンサ21の測定結果に基づいて、制御装置200はボルトの寸法を測定し、所定のボルトであるか否かを判定することができる。
多関節ロボット11は、パーツボックスAから指定された払出ボード16に挿入するボルトを取り出して、仮置台14に置く。仮置台14に仮置きされたボルトの形状、径及び長さは、2Dビジョンセンサ21により検査される。仮置台14に仮置きされたボルトが指定のものであった場合は、多関節ロボット11は、仮置台14からボルトを取り出して、セット台13に置かれた払出ボード16の所定位置に挿入する。多関節ロボット11は、以上の処理を繰り返し実行するとともに、所定のボルトの挿入を完了した払出ボード16を払出ボード棚12に返却する。
図3は、本実施の形態にかかる多関節ロボット11の構成を示す図である。本実施の形態にかかる部品払出装置100においては、ロボットハンド部である多関節ロボット11の1台で全ての機能をまかなう為、多関節ロボット11は、図3に示すように3Dビジョンセンサ31(認識手段)、エアハンド32、電動ハンド33を1つにまとめた構成となっている。3Dビジョンセンサ31は、パーツボックスA内の個々のボルトを認識することができる。
図4は、本実施の形態にかかる多関節ロボット11の動作の一例を説明するフローチャートである。以下、多関節ロボット11の動作の一例を図4を用いて説明する。まず、エアハンド32で払出ボード棚12に格納されている払出ボード16を把持し、セット台13へ運搬し、払出ボード16をセットする(ステップS11)。次に、3Dビジョンセンサ31でパーツボックスA内のボルトを認識する(ステップS12)。予めどの種類のボルトが収納されているパーツボックスAがどの位置にあるかは後述するように制御装置200が把握しており、3Dビジョンセンサ31は、個々のボルトの位置を掴むために認識することができればよい。従って、仮置台14で用いられる2Dビジョンセンサ21のようにボルトのサイズまで判定できなくても構わない。
ステップS12でパーツボックスA内のボルトを認識すると、電動ハンド33でボルトを把持する(ステップS13)。電動ハンド33は、把持したボルトを仮置台14のボルト仮置台22まで運搬して離し、ボルト仮置台22の上にボルトを置く(ステップS14)。ボルト仮置台22に置かれたボルトは、2Dビジョンセンサ21によりボルトの形状と寸法(径と長さ)が認識されて所定のボルトであるか否かが判定される(ステップS15)。所定のボルトである場合は、その後、電動ハンド33がボルト仮置台22から再度ボルトを把持する(ステップS16)。そして、セット台13にセットされた払出ボード16の所定の穴に、電動ハンド33がボルトを挿入する(ステップS17)。最後に、払出ボード16をエアハンド32で把持し払出ボード棚12に戻す(ステップS18)。
また、位置決めブロック17(17a、17b、17c)は、部品棚15(15a、15b、15c)を追加するための位置決めのためのブロックである。位置決めブロック17(17a、17b、17c)は、パーツボックスAの個数を追加するために使用するもので、部品棚15(15a、15b、15c)の上部に2段目の部品棚をセットできるようにするものである。図1では、位置決めブロック17(17a、17b、17c)を下段にある部品棚15(15a、15b、15c)と同じ構成とした例を示したが、ロボット11の稼動範囲であれば、必ずしも同じ構成とする必要はない。
図1では、パーツボックスAは容量が同じであるとして記載したが、容量の異なるパーツボックスとして、組合せと配置も自由にすることができる。部品棚15を数段の棚として、駆動装置を設けることで、異なるパーツボックスAの配置を持つ部品棚との入れ替えを容易にする、もしくは入れ替えを自動化することができるようにしても良い。
また、上記では、多関節ロボット11がパーツボックスAから取り出したボルトを一旦仮置台14に仮置きした後、2Dビジョンセンサ21により形状、径及び長さを検査し、指定のものであった場合に、セット台13に置かれた払出ボード16の所定位置に挿入するとして説明した。しかし、仮置台14を使用しないで、パーツボックスAから取り出したボルトを、そのままセット台13に置かれた払出ボード16の所定位置に挿入するようにしても良い。
本実施の形態にかかる部品払出装置100においては、多関節ロボット11は、制御装置200としてロボットコントローラにより制御されるが、上位コントローラとして、PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を用いる事で、周辺機器も含めた制御を行うようにしてもよい。
また、上記では、パーツボックスAにボルトを格納した例で説明したが、本実施の形態にかかる部品払出装置100においては、ボルトだけでなく、例えば、ケーブルをクランプする板金部材やナットなどの小物部材をパーツボックスAへ格納するようにしてもよい。即ち、複数種類のパーツをそれぞれ収納する複数のパーツボックスを備えた部品棚15を設けてもよい。そして、これら複数種類のパーツの取り出しにおいて、本実施の形態で説明する技術を応用することができる。
払出ボード16は、使用する機種毎に工程毎に分け、例えば組立作業工程が4工程となっている場合、組立の順番通りに左下から並べることで、組立作業で使用しやすい様に工夫する。したがって、機種の仕様により使用するボルトが異なる場合は、異なる仕様別に払出ボード16を作る。
図5は、一例として仕様1の組立の順番通りに左下から並べる払出ボード16の例を示す。
図5の工程1では、左下から、
M8ボルト→M8ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルトと、
M3ボルト5個、M5ボルト5個、M6ボルト4個、M8ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図5の工程2では、左下から、
M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M8ボルト→M8ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M6ボルト→M6ボルトと、
M3ボルト4個、M5ボルト8個、M6ボルト2個、M8ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図5の工程3では、左下から、
M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルトと、
M3ボルト2個、M5ボルト10個、M6ボルト4個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図5の工程4では、左下から、
M5ボルト→M5ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト4個、M5ボルト6個、M6ボルト6個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図6は、その他の例として仕様2の組立の順番通りに左下から並べる払出ボード16の例を示す。
図6の工程1では、左下から、
M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M6ボルト→M6ボルトと、
M3ボルト7個、M5ボルト7個、M6ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図6の工程2では、左下から、
M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト6個、M5ボルト8個、M6ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図6の工程3では、左下から、
M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト6個、M5ボルト6個、M6ボルト4個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図6の工程4では、左下から、
M5ボルト→M5ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M8ボルト→M8ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト4個、M5ボルト8個、M6ボルト2個、M8ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
組立作業を多関節ロボット11等の組立装置で行う場合には、例えば、図7に示すように、図5と図6において示した払出ボード16で、両者の仕様に共通して使われるボルトを共通払出ボード(図7の「共通1」、「共通2」、および「共通3」の払出ボード)としてまとめ、仕様により変化するボルトを仕様別払出ボード1および仕様別払出ボード2(図7の「仕様別1」および「仕様別2」の払出ボード)へ集約することで、払出ボード16の準備数を低減することができる。
図7の「共通1」では、左下から、
M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M3ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト9個、M5ボルト5個、M6ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図7の「共通2」では、左下から、
M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M5ボルト→M5ボルトと、
M3ボルト2個、M5ボルト10個、M6ボルト4個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図7の「共通3」では、左下から、
M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M3ボルト→M3ボルトと、
M3ボルト4個、M5ボルト10個、M6ボルト2個の計16個のボルトを挿入する例を示す。
図5の仕様1は、M3ボルト15個、M5ボルト29個、M6ボルト16個、M8ボルト4個の計64個のボルトを挿入する例であり、図6の仕様2は、M3ボルト23個、M5ボルト29個、M6ボルト10個、M8ボルト2個の計64個のボルトを挿入する例である。これに対して、図7の「共通1」〜「共通3」では、M3ボルト15個、M5ボルト25個、M6ボルト8個、M8ボルト0個の計48個のボルトを挿入している。
従って、図7の「仕様別1」では、仕様1と「共通1」〜「共通3」との差分である、M3ボルト0(15−15)個、M5ボルト4(29−25)個、M6ボルト8(16−8)個、M8ボルト4(4−0)個を左下から、
M8ボルト→M8ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M8ボルト→M8ボルト→M6ボルト→M6ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルト→M6ボルトと挿入する例を示す。
また、図7の「仕様別2」では、仕様2と「共通1」〜「共通3」との差分である、M3ボルト8(23−15)個、M5ボルト4(29−25)個、M6ボルト2(10−8)個、M8ボルト2(2−0)個を左下から、
M3ボルト→M3ボルト→M5ボルト→M5ボルト
→M6ボルト→M6ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト→M3ボルト
→M5ボルト→M5ボルト→M8ボルト→M8ボルトと挿入する例を示す。
以上説明したように、図5の仕様1では、工程1〜4の4種の払出ボード16を使用する例が示されており、また図6の仕様2では、工程1〜4の4種の払出ボード16を使用する例が示されていて、仕様1および仕様2の組立作業を行う場合には、計8種の払出ボード16を使用することになる。これに対して、図7では、「共通1」〜「共通3」の3種の払出ボード16に、「仕様別1」および「仕様別2」の払出ボード16を加えた計5種の払出ボード16で対応することができる。
さらに、払出ボード16の穴位置に対してロボット動作のティーチング(教示)が必要であるため、仕様毎に穴位置が異なる場合に多くの手間が掛かるが、図7に示したように共通払出ボート(「共通1」、「共通2」、および「共通3」の払出ボード)と仕様別払出ボード(「仕様別1」および「仕様別2」の払出ボード)に分けることで、払出ボード16の準備数低減とロボットのティーチング(教示)の手間を減らすこともできる。
払出ボード16は、4組の払出ボード棚12(12a、12b、12c、12d)に保管されており、1組当たり12枚の払出ボード16を格納できる。多関節ロボット11は、空の払出ボード16を払出ボード棚12から取り出し、払出ボード16へボルトを全て挿入完了した後、元の払出ボード棚12へ戻す動作を行う。多関節ロボット11による取り出し動作の時間が各払出ボード棚12で同一となり、最小面積で配置できるように、払出ボード棚12は、図1に示すように多関節ロボット11を中心に円形に配置されている。
本実施の形態にかかる部品払出装置100においては、1組12段の払出ボード棚12を4組設置しているが、必要に応じて増減が可能である。また、配置方法についても、例えば直線状に配置してもよいし、或いは、払出ボード棚12の本体を駆動することができる様にすることで、自由な配置にすることも可能である。
多関節ロボット11を含む部品払出装置100は制御装置200により制御されるが、制御装置200(の記憶手段)には、例えば以下のようなデータが格納されている。
1:作業対象の機種データ
2:機種に対して使用するボルトを組立の順番に並べるためのボルトの種類と本数
3:払出ボード16の種類毎のボルト挿入穴の位置データ
4:払出ボード棚12の位置
5:払出ボード棚12への払出ボード16の格納位置データ
6:払出ボードセット台13の位置
7:部品棚15に配置されているパーツボックスAの位置と格納されているボルト種類(形状と寸法(径と長さ))
8:(ボルト)仮置台14の位置
本実施の形態にかかる部品払出装置100における部品払出動作に先立って段取り作業が必要になる。段取り作業は、まず、払出ボード棚12から払出ボード16を全て取り出し、着手指示のバーコードを読み取る(払出台数分)。そして、払出ボード16に付されたQRコード(登録商標)を読み取り、払出ボード16を払出ボード棚12へ格納する。さらに、格納した払出ボード棚12の棚番号のQRコード(登録商標)を読み取り、払出ボード16を必要数格納する。そして、着手する機種に必要な払出ボード16が揃っているかをチェックし、不足している場合は、次の払出ボード16のQRコード(登録商標)を読取るところから払出ボード16を払出ボード棚12へ格納し、格納した払出ボード棚12の棚番号のQRコード(登録商標)を読み取る工程を繰り返し実施する。ここで、QRコード(登録商標)を別種バーコードとすることも可能である。
上記した段取り作業を完了させた後の部品払出の動作フローの一例を図8のフローチャートに示す。
(1)まず、部品払出装置100が運転開始する(ステップS21)。即ち、制御装置200へ払出を行う機種と台数を入力することで、着手指示を出し、自働運転を開始する。
(2)そして、多関節ロボット11が払出ボード棚12から制御装置200に指定された払出ボード16を取り出す(ステップS22)。
(3)多関節ロボット11は、セット台13上方へ払出ボード16を移動させて、セット台13へ乗せる(ステップS23)。
(4)多関節ロボット11は、パーツボックスA上方へ移動し、3Dビジョンセンサ31でパーツボックスAを撮像し、ボルトの位置を認識する(ステップS24)。
(5)多関節ロボット11は、パーツボックスAからボルトを把持し取り出す(ステップS25)。
(6)多関節ロボット11は、仮置台14のボルト仮置台22上方へ移動し、ボルトをボルト仮置台22へ置く(ステップS26)。
(7)2Dビジョンセンサ21でボルトを撮像し、ボルトのサイズが所定のボルトのサイズと一致しているか否かを、例えば制御装置200が判定する(ステップS27)。
(8)所定のボルトである場合(ステップS27:Yes)は、多関節ロボット11は、仮置台14から再度ボルトを把持し、取り出す(ステップS28)。
(9)多関節ロボット11は、セット台13上方へ移動し、払出ボード16へボルトを挿入する(ステップS29)。
(10)払出ボード16に挿入するボルト全ての挿入が完了したかを制御装置200が判定する(ステップS30)。完了していない場合(ステップS30:No)は、完了するまでステップS24〜S29を繰り返す。
(11)払出ボード16に挿入するボルトが全て完了した場合(ステップS30:Yes)は、多関節ロボット11は、払出ボード16を把持し払出ボード棚12へ戻す(ステップS31)。
(12)着手指示分のボルトの取り出しが全て完了したか否かを制御装置200が判定する(ステップS32)。完了しない場合(ステップS32:No)は、完了するまでステップS22〜S31を繰り返す。完了した場合(ステップS32:Yes)は終了である。
(13)ステップS27の2Dビジョンセンサ21によるサイズ合否判定にて否判定となった場合(ステップS27:No)は、仮置台14に置かれているボルトをNG箱(図示せず)へ排出する(ステップS33)。
(14)さらに、制御装置200は、ステップS27のサイズ合否判定にて否判定(ステップS27:No)となりNG箱への排出が連続して発生したか否かを判定する(ステップS34)。連続したNG箱への排出が発生していない場合(ステップS34:No)は、再度ステップS24に戻り、ボルト取り出し動作を実施する。
(15)ステップS34でNG箱への排出が連続して発生した場合(ステップS34:Yes)は、パーツボックスAに入っているボルトに異常(ボルトサイズ間違えなど)があると考えられるためエラー出力を発生させる(ステップS35)。これは、パーツボックスAに本来収納されるべき種類とは異なる種類のボルトが入っている場合、あるいは、別の種類のボルトが混在している場合などが考えられる。
(16)作業者が対応可能な場合、もしくは、夜間の無人運転中のなど場合で作業者が対応できない場合とで動作フローを変更する(ステップS36)。
(17)作業者が対応できる場合(ステップS36:Yes)は、動作の一時停止処理を実施する(ステップS37)。そして、作業者によりパーツボックスAの中のボルトの確認と対処を実施する(ステップS38)。その後、作業者により再起動処理を実施して(ステップS39)、ステップS24に戻り、再度ボルト取り出し動作を繰り返す。
(18)ステップS36で作業者が対応できない場合(ステップS36:No)、該当するパーツボックスからのボルト取り出し動作をパス処理する(ステップS40)。即ち、該当するパーツボックスからのボルト取り出し動作を行わないようにする。その後、ステップS24に戻り、再度ボルト取り出し動作を繰り返す。これにより夜間の無人運転中でも動作を停止させることなくボルトの払出が可能となるが、無人運転が必要ない場合は、この処理をなくすこともできる。また、パス処理した場合、該当するパーツボックスからは、ボルトの取り出し動作を行わないため、作業者により抜けているボルトの挿入作業を行うなどの対処が必要となる。なお、各動作フローにおいて動作の時間やエラー情報などは制御装置200などでログとして記録することもできる。
段取り作業を完了させた後の部品払出の動作フローの別の例を図9のフローチャートに示す。
図9のフローチャートにおいては、図8のフローチャートにおけるステップS24のボルトの位置を認識する作業をそのままステップS24aとする。しかし、その後のステップS25でのボルトの取り出し作業の後から、ステップS26でボルトをボルト仮置台22へ置く作業までの間に、ステップS24bとして、次のボルトの位置を認識する作業を行うようにしている。具体的には、ステップS25でのボルトの取り出し作業の終了時点で、3Dビジョンセンサ31が次のボルトの入っているパーツボックスAを撮像し、多関節ロボット11がボルトをボルト仮置台22へ置く作業までの間に、画像処理を行って次のボルトの位置を認識する作業を終了させる。
このように、パーツボックスAからボルトを取り出し(ステップS25)たあとに、次に取り出すボルトの入ったパーツボックスA上方へ移動し3Dビジョンセンサ31でパーツボックスAを撮像することで、次のボルトの位置を認識(ステップS24b)している間にボルトをボルト仮置台22へ移動させる(ステップS26)ことができる。これにより、ボルトの位置を認識する間の時間を有効に活用することができる。
図9のフローチャートにおいては、払出ボード16へボルト挿入時(ステップS29)に次のボルトの位置を認識してあるので、ボルト全ての挿入がまだ完了していない場合(ステップS30:No)の繰り返し作業はステップS25以降でよく、時間短縮が可能となる。また、ステップS39の後、ステップS40の後、および連続したNG箱への排出が発生していない場合(ステップS34:No)においても既に次のボルトの位置を認識してあるので、ステップS25に戻ればよい。
また、上記図8及び図9のフローチャートにおいては、パーツボックスAから取り出したボルトを一旦仮置台14に仮置きし、2Dビジョンセンサ21によりボルトの合否判定後、セット台13に置かれた払出ボード16の所定位置に挿入する例について説明した。しかし、類似部品が少ない場合には、仮置台14を設置しないでステップS26〜ステップS28を省略して、パーツボックスAから取り出したボルトを、そのままセット台13に置かれた払出ボード16の所定位置に挿入するようにしても良い。
以上説明したように、本発明の実施の形態にかかる部品払出装置によれば、形状、径及び長さの異なる複数種類のボルトを規模の小さいパーツボックスに入れ、この複数のパーツボックスを部品棚として、ロボットの稼動範囲に配置したことにより、大型の部品供給装置を使用することなく、簡単な構成でかつ多様のボルトに容易に対応することができる。また、仮置き台を設けて、一旦把持したボルトが指定のものか否かを確認するので、パーツボックスの変更などのデータミスがあった場合にも、容易に対応できる。また、ボルトを仮置きする面に光を透過させてボルトを照明する照明手段を備えることで、2Dビジョンセンサなどのサイズ判定手段の認識精度を向上させることができる。
さらに、部品払出装置のロボットハンドは、3Dビジョンセンサを備えるようにしたので、パーツボックス内に入っているボルトを取り出す作業が確実に行える。また、エアハンドおよび電動ハンドを備えているので、払出ボードの把持、ボルトの把持においてロボットハンドを取り替える必要が無く、部品払出の一連の操作が容易になる。また、仕様毎に払出ボードに使用されるボルトを挿入するのではなく、払出ボードを、複数の組立作業で共通に使用されるボルトを挿入する共通ボードと、組立作業ごとに用意した共通に使用されないボルトを挿入する仕様別ボードとで構成することにより、ボルトを挿入するので繰り返し作業が容易になり、またパーツボックスにおけるボルトの残量の管理も容易となる。
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、上記実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかる部品払出装置および部品払出方法は、作業の変更に短時間で柔軟に対応することが可能な部品払出装置および部品払出方法に有用であり、特に、大型の部品供給装置を使用することなく、多様のボルトに容易に対応することが求められる部品払出装置および部品払出方法に適している。
11 多関節ロボット、12,12a,12b,12c,12d 払出ボード棚、13 セット台、14 仮置台、15,15a,15b,15c 部品棚、16 払出ボード、17,17a,17b,17c 位置決めブロック、21 2Dビジョンセンサ、22 ボルト仮置台、23 照明具、31 3Dビジョンセンサ、32 エアハンド、33 電動ハンド、100 部品払出装置、200 制御装置、S11〜S18,S21〜S40 ステップ。

Claims (7)

  1. ボルトの形状および寸法の種類毎に設けられ、それぞれ1つ以上の同種類の前記ボルトを収納するパーツボックスと、
    組立作業で必要となる複数の前記ボルトを前記組立作業における組立の順番に挿入して並べるための穴を有する払出ボードと、
    複数の前記払出ボードを格納する払出ボード棚と、
    前記払出ボードを保持するセット台と、
    認識手段を有し、前記パーツボックスに収納された前記ボルトの1つずつを前記認識手段により認識して把持するロボットと、
    前記ロボットを制御する制御装置と、
    を備えた部品払出装置において、
    前記ロボットは、前記払出ボード棚から指令された払出ボードを取り出して前記セット台にセットし、前記組立の順番に前記ボルトを前記パーツボックスから取り出し、取り出した前記ボルトを前記セット台にセットされた前記払出ボードの前記組立の順番に対応する位置に挿入し、前記ボルトが全て挿入された前記払出ボードを前記払出ボード棚へ戻す
    ことを特徴とする部品払出装置。
  2. 前記パーツボックスから取り出された前記ボルトを仮置きする仮置台と、
    前記仮置台に仮置きされた前記ボルトの形状および寸法を認識するサイズ判定手段と、
    を備え、
    前記ロボットは、前記仮置台に仮置きされた前記ボルトの形状および寸法が指定された形状および寸法と一致する場合に、当該ボルトを前記セット台にセットされた前記払出ボードの前記組立の順番に対応する位置に挿入する
    ことを特徴とする請求項1に記載の部品払出装置。
  3. 前記仮置台の前記ボルトを仮置きする仮置き面はウレタン樹脂であり、
    前記仮置き面の下方から前記仮置き面を透過させて前記ボルトを照明する照明手段を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の部品払出装置。
  4. 前記認識手段は、3Dビジョンセンサであり、
    前記ロボットは、前記払出ボードを把持するエアハンド、および前記ボルトを把持する電動ハンドを備える
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の部品払出装置。
  5. 前記払出ボードは、複数の前記組立作業で共通に使用される前記ボルトを挿入する共通払出ボードと、複数の前記組立作業ごとに用意した共通に使用されない前記ボルトを挿入する仕様別払出ボードと、で構成される
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の部品払出装置。
  6. 組立作業で必要となる複数のボルトを前記組立作業における組立の順番に挿入して並べるための穴を有する払出ボードを、前記払出ボードを格納する払出ボード棚から取り出して、前記払出ボードを保持するセット台にセットする工程と、
    前記ボルトの形状および寸法の種類毎に設けられてそれぞれ1つ以上の同種類の前記ボルトを収納するパーツボックスの中から、前記組立の順番に前記ボルトを認識する工程と、
    前記認識する工程にて認識された前記ボルトを、前記パーツボックスから取り出す工程と、
    取り出された前記ボルトを前記セット台にセットされた前記払出ボードの前記組立の順番に対応する位置に挿入する工程と、
    前記ボルトが全て挿入された前記払出ボードを前記払出ボード棚へ戻す工程と、
    を備える
    ことを特徴とする部品払出方法。
  7. 前記取り出す工程と前記挿入する工程との間に、前記挿入する工程で次に挿入すべきボルトを前記パーツボックスの中から認識する工程を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の部品払出方法。
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