JP2014226673A - 抵抗溶接装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スポット溶接とスタッド溶接とを兼用することができる抵抗溶接装置を提供する。【解決手段】抵抗溶接装置10は、固定電極14と可動電極18とを有しており、両方の電極の間に溶接対象物を配置することにより、重ねられた状態の複数枚のパネル材をスポット溶接することがきる。抵抗溶接装置10は、ボルト等を収容するスタッド収容ユニット21と、この中のボルト等が装填されるスタッド電極26が設けられた揺動アーム25とを有している。ボルト等は、可動電極18を駆動するための往復動軸17を駆動すると、カムブロック34によりスタッド電極26に装填される。ボルトB1は母材Mに対しスタッド電極26によりスタッド溶接される。【選択図】図2

Description

本発明は、重ね合わされた板材のスポット溶接と、ボルト等のスタッド類の母材に対するスタッド溶接とのいずれの溶接作業をも行い得るようにした抵抗溶接装置に関する。
抵抗溶接は、溶接対象物つまりワークとしての金属製の部材の接合面に大電流を流し、接合面での抵抗発熱によって局部的溶融を起こさせてワークを接合する溶接方法であり、スポット溶接とスタッド溶接等がある。スポット溶接は、重ね合わされた複数枚の板状のワークを電極により挟み込んだ状態のもとでワークに電流を流し、接触面にナゲットを生成させてワークを接合する溶接方法である。一方、スタッド溶接は、ボルトや丸棒等のスタッド類を溶接対象物としてこれを他の溶接対象物である母材に押し付けた状態のもとでスタッド類と母材との間に電流を流し、スタッド類と母材との接触面にナゲットを生成させてスタッド類を母材に植え付けるための溶接方法である。
スポット溶接とスタッド溶接は、いずれも抵抗発熱により部材の接触面に局部的溶融を起こさせて金属部材を溶接する方法であるが、従来では、スポット溶接とスタッド溶接は、それぞれ専用の溶接装置が使用されている。特許文献1には、フランジに溶接用の突起が設けられたプロジェクションボルトを、可動電極に設けられた収容孔に挿入するためのパーツフィーダが記載されており、パーツフィーダからは水平移動するロッドにより可動電極に搬送される。特許文献2には、複数枚の鋼板のスポット溶接と、軸部にフランジが設けられたボルトの鋼板に対するスタッド溶接とを同時に行うようにしたスタッド溶接方法が記載されており、ボルトは上部電極に形成された収容孔に軸部が収容されて上部電極に支持される。
特許文献3には、スタッドボルトをパーツフィーダから溶接装置に供給するための保持筒を有する溶接装置が記載されている。特許文献4には、母材に溶接対象物を押し付けて抵抗溶接を行うようにしたバキューム式のスタッドガンが記載されており、溶接対象物は減圧状態となる吸着パッドにより保持するようにしている。
特開平5−24644号公報 特開平8−1341号公報 特開平8−300161号公報 特開平9−141447号公報
上述のように、スタッドボルトを母材に抵抗溶接するためのスタッド溶接装置においては、パーツフィーダやマガジンに収容されたスタッドボルトが順次電極に供給される。また、スタッド溶接装置においては、可動電極に設けられた収容孔にスタッドボルトを保持するようにしており、スポット溶接を行うことはできない。
スポット溶接装置とスタッド溶接装置とを溶接対象物の近傍に配置することなく、1台の溶接装置によって、複数枚の金属板のスポット溶接と、ボルト等のスタッド類の母材に対するスタッド溶接とを行うようにできると、溶接対象物の近傍に多数の溶接装置を配置することが不要となる。しかも、スポット溶接を行わないときに、スタッド溶接を行うようにできるので、溶接装置の稼働率を向上させることができる。
本発明の目的は、スポット溶接とスタッド溶接とを兼用することができる抵抗溶接装置を提供することにある。
本発明の抵抗溶接装置は、固定電極と当該固定電極に向けて接近離反移動自在の可動電極とを有し、溶接対象物の接触面に局部的溶融を起こさせて溶接対象物を溶接する抵抗溶接装置であって、前記固定電極が設けられる支持フレーム、および前記可動電極が設けられ前記固定電極に向けて前記可動電極を接近離反駆動する往復動軸が装着された基台と、前記基台に基端部が揺動自在に装着され、ボルト等のスタッド類が装填されるスタッド電極が先端部に設けられ、前記スタッド電極を前記可動電極に対向する溶接位置と当該溶接位置から離れた待機位置との間で揺動自在の揺動アームと、前記スタッド類を整列して収容し、前記待機位置の前記スタッド電極に隣接する供給位置と当該供給位置から離れた退避位置とに往復動自在に前記基台に装着されるスタッド収容ユニットと、前記待機位置の前記スタッド電極に対向して前記基台に直線往復動自在に設けられる突き出しロッドと、前記往復動軸に設けられ、前記可動電極を前記固定電極に向けて接近移動させるときに、前記突き出しロッドを、前記スタッド収容ユニットを貫通させて前記スタッド類を前記スタッド電極に装填するカムブロックと、を有する。
この抵抗溶接装置は、固定電極とこれに対して接近離反移動する可動電極とを有しており、両方の電極の間に溶接対象物を配置することにより、重ねられた状態の複数枚のパネル材つまり板材をスポット溶接することがきる。この抵抗溶接装置は、ボルト等のスタッド類を収容するスタッド収容ユニットと、このユニット内に収容されたスタッド類が装填されるスタッド電極が設けられた揺動アームとを有している。このユニット内に収容されたスタッド類は、可動電極を駆動するための往復動軸により駆動されるカムブロックによりスタッド収容ユニットから揺動アームのスタッド電極に装填される。スタッド類とこれが接合される母材とからなる溶接対象物は、固定電極と可動電極との間に配置されるスタッド電極を介して通電されてスタッド溶接される。
この抵抗溶接装置は、溶接対象物の種類に応じてスポット溶接とスタッド溶接とを行うことができるので、抵抗溶接装置の稼働率を大幅に向上させることができる。
抵抗溶接装置の全体を示す斜視図である。 揺動アームが待機位置になり、スタッド収容ユニットが退避位置になった状態における図1の一部を拡大して示す正面図である。 スタッド収容ユニットが供給位置になった状態における図1の一部を拡大して示す正面図である。 スタッド類がスタッド電極に装填された状態における図1の一部を拡大して示す正面図である。 揺動アームが溶接位置になり、スタッド類が母材に配置された状態における図1の一部を拡大して示す正面図である。 スタッド電極を拡大して示す縦断面図である。 図6における7−7線横断面図である。 フランジ付きのボルトを母材に溶接している状態におけるスタッド電極を拡大して示す縦断面図である。 ストレートのボルトを母材にスタッド溶接している状態におけるスタッド電極を拡大して示す縦断面図である。 (A)〜(D)は、スタッド溶接手順を示す溶接工程図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1に示されるように、抵抗溶接装置10は、2枚の支持板11a,11bを備えた基台12を有している。基台12は図示しない溶接用ロボットのアームに取り付けられ、自動車車体を構成する溶接対象物としてのパネル材つまり板材に向けてアームにより抵抗溶接装置10は移動される。基台12に取り付けられた支持フレーム13の下端部には固定電極14が設けられている。基台12に取り付けられた台座部15には、駆動ユニット16が装着されており、駆動ユニット16に設けられた往復動軸17の先端には可動電極18が設けられている。駆動ユニット16には、往復動軸17を直線往復動して可動電極18を固定電極14に向けて接近離反駆動するために、電極駆動手段としてサーボモータ19が設けられている。
可動電極18は固定電極14に対して上方に配置されており、往復動軸17を上下方向に往復動することにより、可動電極18は固定電極14に対して接近離反移動自在となっている。溶接対象物であるワークは、下側の固定電極14の上に配置された状態のもとで、可動電極18を固定電極14に向けて接近移動させることにより、固定電極14と可動電極18の間で加圧される。この状態のもとで電極14,18からワークの接合面に電流を流すことにより、接合面での抵抗発熱によってワークに局部的溶融を起こさせてワークが接合される。
固定電極14と可動電極18の先端面は円弧状となっており、溶接対象物としての複数枚のパネル材を重ねた状態でスポット溶接するときには、それぞれの電極14,18の先端面がパネル材の表面に押し付けられる。それぞれの電極14,18は図示しない通電ケーブルにより電源ユニットに接続されている。なお、サーボモータ19に代えて空気圧や油圧シリンダを電極駆動手段として使用するようにしても良い。
この抵抗溶接装置10により、金属板からなる母材とボルトとを溶接対象物として母材にボルトをスタッド溶接するときに、ボルトを整列して収容するために、基台12にはマガジンがスタッド収容ユニット21として装着されている。スタッド収容ユニット21には、先端にフランジが設けられた軸部を有するフランジ付きのボルトと、先端面から基端面までストレートとなった軸部を有するフランジ無しのボルトとをいずれも収容できる。さらに、この抵抗溶接装置10は、ピンや丸棒等の棒状の部材を母材にスタッド溶接することができる。ボルト、ピン等のように棒状の部材を総称してスタッド類と言われており、スタッド類を溶接対象物としてスタッド類を母材にスタッド溶接することができ、スタッド収容ユニット21にはこれらのスタッド類を収容することができる。
スタッド収容ユニット21は、基台12に取り付けられた駆動部材22によって往復動軸17に平行な方向に往復動自在となっている。この駆動部材22としては、空気圧によりピストンロッド23を駆動するようにした空気圧シリンダが使用されており、ピストンロッド23の先端はスタッド収容ユニット21に取り付けられている。
基台12に突出して設けられた揺動軸24には、揺動アーム25がその基端部で取り付けられており、揺動アーム25の先端部には、スタッド電極26が設けられている。スタッド電極26には、図2〜図5に示されるように、ボルト等のスタッド類を収容する収容孔27が設けられている。揺動アーム25は、図5において実線で示されるようにスタッド電極26が可動電極18に対向する溶接位置と、二点鎖線で示されるように溶接位置から離れた待機位置との間で、揺動軸24により揺動自在となっている。この揺動運動と同期して、揺動アーム25が溶接位置から待機位置に移動するときには、図1において二点鎖線で示されるように、揺動軸24は外方に向けて突出運動し、揺動アーム25が待機位置から溶接位置に移動するときには、揺動軸24は後退移動する。このように、揺動アーム25を揺動運動させるときに、基台12に対して軸方向運動つまり直線運動させることにより、揺動アーム25が基台12に設けられた部材と干渉することを防止できる。
揺動軸24は、基台12の内部に組み込まれた図示しない空気圧シリンダのピストンロッドにより形成されている。この空気圧シリンダとしては、ロータリクランプシリンダまたはツイストシリンダ等のように、ピストンロッドが軸方向に直線往復動するとともに軸方向の直線往復動に同期して旋回往復動するタイプのものが使用されている。これらの空気圧シリンダは、ピストンロッドに螺旋状の溝が形成されており、その溝に係合するガイドピンがシリンダケースに取り付けられている。なお、揺動軸24を直線往復動と旋回往復動する駆動部材としては、ピストンロッドが貫通するピニオンギヤと、ピストンロッドの往復動方向に対して直角方向に往復動自在に設けられてピニオンギヤに噛み合うラックギヤを有するタイプの空気圧シリンダを使用しても良い。このタイプの空気圧シリンダは、スイングシリンダと言われている。さらに、駆動部材としては電動モータを使用するようにしても良い。
図2〜図5には、先端にフランジfが設けられた軸部sを有するフランジ付きの複数のボルトB1が整列してスタッド収容ユニット21に収容された状態が示されている。図2に示されるように、揺動アーム25が待機位置となったときに、スタッド電極26側に位置させて、スタッド収容ユニット21の下端部には、ボルト取り出し孔28が設けられており、その対向部にはロッド挿入孔29が設けられている。上述のように、スタッド収容ユニット21は、往復動軸17に平行な方向往復動自在となっており、図3に示されるように、揺動アーム25が待機位置となった状態のもとで、待機位置のスタッド電極26に隣接する供給位置と、この供給位置から離れた退避位置との間をスタッド収容ユニット21は往復動する。図2はスタッド収容ユニット21が退避位置となった状態を示す。
基台12には、図2〜図5に示されるように、ロッドホルダー31が取り付けられており、図1にはロッドホルダー31は図示省略されている。このロッドホルダー31には、往復動軸17の往復動方向に対してほぼ直角な方向に直線往復動自在に突き出しロッド32が装着されている。この突き出しロッド32は、図2に示されるように、待機位置のスタッド電極26の収容孔27に対向する。
往復動軸17には、締結部材33によりカムブロック34が設けられており、カムブロック34は往復動軸17によって直線往復動される。カムブロック34には、突き出しロッド32の基端部に設けられたカムローラ35に接触するカム面36が設けられており、カム面36は突き出しロッド32の移動方向に対し、図4に示されるように、ロッドホルダー31に向けて上向きに角度θ傾斜している。傾斜角度θは、図示する場合には、約45度となっている。往復動軸17がサーボモータ19により固定電極14に向けて接近する方向に駆動されると、往復動軸17に取り付けられたカムブロック34も固定電極14に接近する方向に駆動される。これにより、突き出しロッド32はカムブロック34によりスタッド電極26に向かう方向に駆動される。図4に示されるように、スタッド電極26が待機位置になり、スタッド収容ユニット21が供給位置になった状態のもとで、カムブロック34が駆動されると、突き出しロッド32はスタッド収容ユニット21のロッド挿入孔29を貫通し、スタッド収容ユニット21内のボルトB1は、ボルト取り出し孔28から取り出されてスタッド電極26の収容孔27に装填される。
ロッドホルダー31には突き出しロッド32に対してカムブロック34に向かう方向のばね力つまり付勢力を加えるための付勢部材としてばね部材37が組み込まれている。これにより、カム面36が固定電極14から離れる方向にカムブロック34が駆動されると、ばね力によって突き出しロッド32はスタッド電極26から離れる方向に駆動される。
なお、カム面36の傾斜方向を逆向きとすると、往復動軸17が固定電極14から離れる方向に駆動されるときに、突き出しロッド32がスタッド電極26に向かう方向に駆動されることになる。また、カムローラ35をカムブロック34に設けた溝に係合させるようにすると、カムブロック34は確動カムとなり、ばね部材37をロッドホルダー31に設けることは不要となる。
スタッド電極26は、ばね部材38a,38bを介して揺動アーム25に設けられており、スタッド電極26は揺動アーム25に対して揺動アーム25の揺動向に移動自在となっている。スタッド電極26に揺動アーム25の揺動方向に外力が加わると、スタッド電極26は揺動アーム25に対して移動する。外力が解除されると、スタッド電極26はばね力により揺動アーム25に対して所定の基準位置に戻される。
スタッド収容ユニット21に収容されたボルトB1を、固定電極14の上に配置された母材Mの上に供給するには、図2および図3に示されるように、揺動アーム25が待機位置になった状態のもとで、スタッド収容ユニット21を図3に矢印で示されるように供給位置に駆動する。スタッド収容ユニット21は、駆動部材22により退避位置から供給位置に駆動される。これにより、待機位置のスタッド電極26の収容孔27と、スタッド収容ユニット21内の最下段のボルトB1と、突き出しロッド32は一直線状となる。
この状態のもとで、往復動軸17を電極駆動手段としてのサーボモータ19により固定電極14に向けて接近移動させる。これにより、図4に矢印で示されるように、カムブロック34により突き出しロッド32は収容孔27に向けてスタッド収容ユニット21を貫通し、ボルトB1がスタッド電極26の収容孔27に装填される。装填後には、往復動軸17を固定電極14から離反させる方向に移動し、さらに、スタッド収容ユニット21を退避位置に移動する。この状態のもとで、揺動アーム25を、図5に示すように、揺動軸24により待機位置から溶接位置に揺動させる。
揺動アーム25が待機位置となっているときには、図1に二点鎖線で示すように、揺動軸24は基台12から突き出しており、揺動アーム25を溶接位置に移動させると、揺動アーム25は旋回運動しながら直線運動する。したがって、揺動アーム25を揺動運動させてスタッド電極26を溶接位置に移動させるときには、スタッド電極26は、ロッドホルダー31と突き出しロッド32と干渉することなく、これらを避けるように迂回して溶接位置にまで移動する。図5は、このようにして、スタッド電極26が溶接位置となって、スタッド電極26に装填されたボルトB1が母材Mの上に供給された状態を示す。
ボルトB1が母材Mの上に供給された状態のもとで、往復動軸17を固定電極14に向けて接近移動させることにより、溶接対象物である母材MとボルトB1は固定電極14と可動電極18とにより加圧されて挟み付けられる。このときには、スタッド電極26は揺動アーム25に対してばね部材38a,38bにより揺動アーム25の揺動方向に移動自在となっているので、揺動アーム25の位置決め誤差が発生しても、スタッド電極26とボルトB1とを所定の加圧力で挟み付けることができる。
図6はスタッド電極26を拡大して示す縦断面図であり、図7は図6における7−7線横断面図である。
スタッド電極26は、ほぼ直方体形状の電極本体41を有し、この電極本体41は、固定電極14および可動電極18と同様に、クロム銅等の電極材料により形成されている。電極本体41には円筒形状の取付孔42が設けられており、取付孔42は電極本体41の一端に設けられた開口部43で外部に開口している。電極本体41の他端にはねじ孔が設けられており、このねじ孔には閉塞電極44のねじ部がねじ結合されている。閉塞電極44は電極本体41の他端を閉塞する加圧壁を構成しており、電極本体41には加圧壁が設けられた底付きの筒形の取付孔42が設けられている。閉塞電極44も、クロム銅等の電極材料により形成されている。
取付孔42には、図7に示されるように、内周面および外周面が円弧形状となったカラー45が装着されており、カラー45は絶縁性材料により形成されている。カラー45にはスリット46が設けられており、スリット46により区画された2つのセグメント45a,45bは、径方向にスリット46の幅寸法の範囲で移動自在となっている。それぞれのセグメント45a,45bの外周面が、図6および図7に示されるように、取付孔42に接触した状態のもとでは、セグメント45a,45bにより形成される収容孔27の内径Dは、ボルトB1の径よりも大きい寸法に設定されている。それぞれのセグメント45a,45bに径方向内方に向かう方向にばね力つまり付勢力を加えるために、電極本体41には、芯出しロッド47が設けられた芯出しプラグ48が付勢部材として設けられている。芯出しプラグ48は、セグメントの数に対応させて2つ設けられている。カラー45を径方向に移動自在の複数のセグメント45a,45bにより形成し、セグメント45a,45bに径方向内方への付勢力を加えると、スタッド電極26内へのボルトの装填操作と、溶接終了後におけるスタッド電極26の移動操作とを円滑に行うことができる。
芯出しプラグ48内には、芯出しロッド47を突出させる方向にばね力を加えるための図示しないばね部材が組み込まれている。なお、セグメントの数は、2つに限られることなく、3つあるいはそれ以上でも良く、複数のセグメントを径方向に移動自在に設けることにより、ボルトの芯出し機能つまり調心機能を達成することができる。
図8は母材Mにフランジ付きボルトB1をスタッド溶接している状態におけるスタッド電極を示す縦断面図である。ボルトB1が母材Mに供給された状態のもとでは、軸部sの先端に設けられたフランジfが電極本体41の開口部の端面49に突き当てられる。このときには、軸部sの基端面は加圧壁としての閉塞電極44から離れている。したがって、固定電極14に向けて可動電極18を加圧すると、スタッド電極26によりフランジfと母材Mとが加圧された状態となり、この状態のもとで両電極に電流を供給すると、フランジfと母材Mとの間にスタッド電極26を介して電流が流れて、図8に示されるように、フランジfと母材Mとの接触面に抵抗発熱によって局部的溶融が起こり、接触面の部分にナゲットNが形成される。
図9はストレートのボルトを母材にスタッド溶接している状態におけるスタッド電極を拡大して示す縦断面図である。このボルトB2は、先端面から基端面までストレートとなった軸部sを有しており、図8に示したボルトB1と相違してフランジが設けられていない。このボルトB2が母材Mに供給された状態のもとでは、軸部sの先端部が端面49から突出して先端面は母材Mに突き当てられ、基端面は固定壁としての閉塞電極44に突き当てられている。したがって、固定電極14に向けて可動電極18を加圧すると、閉塞電極44と固定電極14との間で軸部sと母材Mとが加圧された状態となり、この状態のもとで固定電極14と可動電極18に電流を供給すると、軸部sと母材Mとに電流が流れて、図9に示されるように、軸部sの先端面と母材Mとの接触面に抵抗発熱によって局部的溶融が起こり、接触面の部分にナゲットNが形成される。
閉塞電極44は電極本体41にねじ止めされているので、回転させることにより、閉塞電極44と軸部sとの接触位置を変化させることができる。ただし、閉塞電極44を設けることなく、電極本体41に底付きの取付孔42を形成することにより、加圧壁が一体となった電極本体41とすることができる。
図10(A)〜(D)は、スタッド電極26を用いて、ボルトB1を母材Mにスタッド溶接する手順を示す溶接工程図である。
図10(A)に示されるように、固定電極14の上に母材Mが配置される。スタッド収容ユニット21内のボルトB1は、図2〜図4に示したように、カムブロック34の動作によってスタッド電極26の収容孔27に装填される。スタッド電極26に装填されたボルトB1は、図5に示したように、揺動アーム25の旋回運動と直線運動とにより母材Mの上に供給される。図10(B)はボルトB1が母材Mの上に供給された状態を示す。引き続いて、可動電極18を固定電極14に向けて前進移動させると、図10(C)に示すように、ボルトB1のフランジfと母材Mとがスタッド電極26を介して締め付けられて加圧される。このときには、スタッド電極26はばね部材38a,38bにより揺動アーム25の先端部に装着されているので、スタッド電極26の位置決め誤差が発生しても、スタッド電極26は図10において上下方向に変位する。これにより、両方の電極14,18による加圧力は、確実に溶接対象物に加えられる。溶接対象物に加圧力が加えられた状態のもとで、両電極14,18に電力を供給すると、図8に示されるように、フランジfと母材Mとにスタッド電極26を介して電流が流れ、フランジfと母材Mの接触面にナゲットNが形成され、母材Mに対するボルトB1のスタッド溶接が行われる。溶接作業が終了した後には、図10(D)に示されるように、揺動アーム25を溶接位置から待機位置に向けて揺動させると、スタッド電極26はボルトB1から離れる。このときには、図6および図7に示されるように、スタッド電極26にはカラー45が径方向に変位自在となっているので、スムーズにスタッド電極26はボルトB1から離れることになる。
このように、スタッド電極26を介在させたスタッド溶接により、フランジ無しのボルトB2を母材Mにスタッド溶接する場合も同様の手順で行うことができる。一方、両方の電極14,18の形状は、スポット溶接を行うためのものと同様となっているので、複数枚のパネル材を溶接対象物としてこれに対するスポット溶接も、この抵抗溶接装置10を用いて行うことができる。そのときには、揺動アーム25を休止させるとともに、スタッド収容ユニット21は退避位置に位置決めされる。したがって、この抵抗溶接装置10は、スポット溶接作業とスタッド溶接作業とのいずれをも溶接対象物の種類に応じて行うことができ、抵抗溶接装置10の稼働率を向上させることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、図示した抵抗溶接装置10は、溶接ロボットのアームに装着されて、溶接作業を行うようにしているが、自動車製造ラインのステージにこの抵抗溶接装置10を設置するようにして、同一のステージでスポット溶接作業とスタッド溶接作業とを選択的に行うようにすることもできる。
10 抵抗溶接装置
12 基台
13 支持フレーム
14 固定電極
16 駆動ユニット
17 往復動軸
18 可動電極
21 スタッド収容ユニット
24 揺動軸
25 揺動アーム
26 スタッド電極
27 収容孔
31 ロッドホルダー
32 突き出しロッド
34 カムブロック
36 カム面
37 ばね部材
38a,38b ばね部材
41 電極本体
42 取付孔
44 閉塞電極
45 カラー
45a,45b セグメント
47 芯出しロッド
48 芯出しプラグ
49 端面

Claims (7)

  1. 固定電極と当該固定電極に向けて接近離反移動自在の可動電極とを有し、溶接対象物の接触面に局部的溶融を起こさせて溶接対象物を溶接する抵抗溶接装置であって、
    前記固定電極が設けられる支持フレーム、および前記可動電極が設けられ前記固定電極に向けて前記可動電極を接近離反駆動する往復動軸が装着された基台と、
    前記基台に基端部が揺動自在に装着され、ボルト等のスタッド類が装填されるスタッド電極が先端部に設けられ、前記スタッド電極を前記可動電極に対向する溶接位置と当該溶接位置から離れた待機位置との間で揺動自在の揺動アームと、
    前記スタッド類を整列して収容し、前記待機位置の前記スタッド電極に隣接する供給位置と当該供給位置から離れた退避位置とに往復動自在に前記基台に装着されるスタッド収容ユニットと、
    前記待機位置の前記スタッド電極に対向して前記基台に直線往復動自在に設けられる突き出しロッドと、
    前記往復動軸に設けられ、前記可動電極を前記固定電極に向けて接近移動させるときに、前記突き出しロッドを、前記スタッド収容ユニットを貫通させて前記スタッド類を前記スタッド電極に装填するカムブロックと、
    を有する抵抗溶接装置。
  2. 請求項1記載の抵抗溶接装置において、前記揺動アームは、前記基台に旋回運動と軸方向運動とを行う揺動軸に設けられており、前記スタッド電極が前記溶接位置と前記待機位置との間を揺動運動するときに、突き出しロッドを迂回して前記スタッド電極を移動させる、抵抗溶接装置。
  3. 請求項1または2記載の抵抗溶接装置において、前記突き出しロッドは、前記基台に取り付けられるロッドホルダーに直線往復動自在に装着され、前記突き出しロッドを前記カムブロックに向かう方向に付勢力を加える付勢部材を前記ロッドホルダーに設けた、抵抗溶接装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の抵抗溶接装置において、前記スタッド電極は、一端に開口部が設けられ他端に加圧壁が設けられた底付き筒形の取付孔を有する電極本体と、当該電極本体内に装着され径方向に移動自在に絶縁性のカラーとを有し、先端にフランジが設けられた軸部を有するスタッド類を母材に溶接するときには、基端面を前記加圧壁から離し、前記電極本体の開口部に前記フランジを突き当てて前記母材と前記フランジとの接触面にナゲットを形成する、抵抗溶接装置。
  5. 請求項4記載の抵抗溶接装置において、先端面から基端面までストレートとなった軸部を有するスタッド類を母材に溶接するときには、前記先端面を前記母材に突き当て、基端面を前記加圧壁に突き当てて前記先端面と前記母材との接触面にナゲットを形成する、抵抗溶接装置。
  6. 請求項4または5記載の抵抗溶接装置において、前記カラーは内周面が円弧形状となった複数のセグメントを有し、それぞれの前記セグメントに径方向内方に向かう方向に付勢力を加える付勢部材を前記電極本体に設けた、抵抗溶接装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の抵抗溶接装置において、前記スタッド電極を前記揺動アームにばね部材を介して装着し、前記スタッド電極を前記揺動アームの揺動方向に移動自在である、抵抗溶接装置。
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