JP2014224489A - エンジン始動装置 - Google Patents
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Abstract
Description
アイドリングストップではリングギアは、エンジン停止後に惰性回転で減速するが、この場合、ピストンの圧縮膨張によるトルクの変動で回転数が脈動しながら停止する。その間でピニオンとリングギアを噛み合せるために、ピニオンに同期しやすいような形状面を作成し、形状面の衝突によってピニオンがワンウエィクラッチにより空転することで同期する。回転数が脈動することによって停止直前には逆回転するためにそのときはピニオンが軸方向に移動できることで衝突を緩和しながらピニオンとリングギアのトルク伝達面同士が初期噛み合いを行い、ヘリカルスプラインによって引き込まれることで噛みあう。したがって回転中に重要なことは、同期用の面の衝突によってどれだけ早く同期するかとピニオンが軸方向に移動できる構造でのバネなどによる押し込み力である。
図1は、本発明の実施の形態1におけるエンジン始動装置の分解図である。図1に示す本実施の形態1におけるエンジン始動装置は、モータ駆動力部10、軸20、ピニオン部30、吸引コイル部40、プランジャ50、レバー60、ブラケット70、ストッパ80および減速ギア部90で構成されている。
図4に示すように、1方向クラッチ31はピニオン34の回転軸芯32aと複数の円筒31dおよび複数の円筒を支えるバネ31cおよび、外径部31bで構成されている。
逆に図6に示すように空転する方向では、バネ31cが縮められて円筒31dが凸形状部位31b1から離れる方向に移動し、ピニオン軸芯32aと外形部31bとの間では円筒31dが回転することで空転する。しかしこのときの円筒31dの転がりによるピニオン軸芯32aとの摩擦が1方向クラッチの空転時の摩擦トルクとなる。
摩擦トルクを0.1N・m〜0.15N・mに設定する根拠は図8に例示のように、0.15N・m付近から同期時間が比較的急に長くなることが判明したからである。
Tkは、ピニオン34が1方向クラッチ31によって正回転に空転したときの円筒部31dとピニオン軸芯部32aとの摩擦(ころがり摩擦)から発生するピニオン34を回転させる抵抗トルクであり、前述の摩擦トルクTkである。
(1)円筒31dの径を小さくする。
(2)バネ31cのバネ定数をさげる。
(3)円筒31dの剛性を、例えば円筒31dくり貫いて下げる。
(4)図9に例示のように、外形部31bの内周における凸形状部位31b1に続く部分Aの角度を大きくする。
(5)図10に例示のように、ピニオン軸芯32aと円筒31dとの接触部分に軸方向にテーパーをつけてピニオン34のバネ33と連動してピニオン軸芯32aを軸方向に移動して、ピニオン軸芯32aの円筒31dと接触する部位の径を変える。この場合、ピニオン34のバネ33が圧縮された状態の場合に前記摩擦トルクは小さくなる。
特徴1:スタータモータと、前記スタータモータの出力軸側にスプライン結合され、軸方向に摺動するとともに、エンジン回転と反対方向の回転に対しては空転する1方向クラッチを有するピニオン部と、前記ピニオン部をリングギアとの噛み合い位置に移動させる押し出し機構と、前記押し出し機構により押し出された前記ピニオン部のピニオンと噛み合い、前記スタータモータの回転力が伝達されることでエンジンを始動するリングギアとを備え、前記ピニオン部のピニオンギアは、単体で軸方向に移動が可能でありバネで進行方向に押し付けられており、エンジン停止後のエンジン惰性回転中にも再始動要求が発生した場合に所定の条件によってピニオン押し出しとモータ回転をひとつの連動したソレノイドスイッチで再始動を実施するエンジン始動装置において、ギアを噛み合せる際にピニオン先端の面取り部とリングギアの面取り部もしくはリングギアの歯面エッジ部の衝突によって得られるトルクTpが前記1方向クラッチの空転する摩擦トルクTkよりも大きくなるように(Tk<Tp)に1方向クラッチの摩擦トルクとピニオン押し付けのバネ荷重が設定されていることを特徴とするエンジン始動装置である。
特徴2:特徴1のエンジン始動装置において、前記ピニオン部のバネによってピニオンギアをリングギアに対して軸方向に押しけ力Fbがピニオンとリングギアの端面同士の接触によって発生する摩擦力Fb・μによってピニオン回転させるトルクTbが前記クラッチの空転する摩擦力Tkよりも小さく(Tb<Tk)なるようにピニオンのバネ荷重とクラッチ空転トルクが設定されていることを特徴とするエンジン始動装置である。
特徴3:特徴1または特徴2のエンジン始動装置において、1方向クラッチの摩擦トルクを上記範囲内とし、さらにTb値に近づけるために1方向クラッチ内のころがり部材の表面を研磨することを特徴とするエンジン始動装置である。
特徴4:前記1方向クラッチのトルクが0.10N・m〜0.15N・mであることを特徴とするエンジン始動装置である。
特徴5:スタータモータと、前記スタータモータの出力軸側にスプライン結合された軸方向に摺動するピニオン部と、前記ピニオン部はエンジン回転と反対側の回転に対しては空転するような1方向クラッチを有し、前記ピニオン部をリングギアとの噛み合い位置に移動させる押し出し機構を有し、前記押し出し機構により押し出された前記ピニオン部のピニオンと噛み合うエンジン始動装置において、前記ピニオン部は、ピニオンのみで軸方向に対して移動できてピニオン部に軸方向にバネ支持されており、ピニオン同期用面との衝突で同期しやすいように空転する1方向クラッチの摩擦力を極小にしながら、バネによってピニオンをリングギアに押し付けて端面同士の接触によって発生する摩擦力からのトルクよりも1方向クラッチが回転する摩擦力の方が大きくなるように設定されたスタータである。
特徴6:エンジンが惰性回転中で回転数差が大きくてもピニオンギアとリングギアが瞬時に噛みあうことが可能でありながら、ピニオンとリングギアの完全噛みあい位置までロス無く噛み合せることができる。
特徴7:アイドリングストップ時にまだエンジンが惰性回転で回転している中で再始動要求が発生した場合に、エンジンのリングギア回転中にスタータのピニオンギアのモータを回転させることなく噛み合せるために、一方向クラッチとピニオンを押し付ける力の関係により、噛み合い時間のロスをなくして瞬時に噛みあいさらに噛み合いの失敗を抑制にするエンジン始動装置である。
なお、各図中、同一符合は同一または相当部分を示す。
31b 外径部、31b1 突起部、31c バネ、31d 円筒部、
32 軸芯、32a ピニオン軸芯(回転軸芯)、33 コイルバネ、
34 ピニオンギア、35 保持部品、40 吸引コイル部、
41 吸引コイル、42 芯、43 移動接点部、44a モータ接点、
44b モータ接点、45 バネ、50 プランジャ、60 レバー、
61 レバー回転軸中心、70 ブラケット、80 ストッパー、
90 減速ギア部、100 リングギア。
Claims (3)
- エンジンに連結されたリングギアに噛み合うピニオン、前記ピニオンギアを1方向クラッチを介して回転駆動させるモータ駆動力部、および前記ピニオンギアを前記リングギアと噛み合う位置に移動させるレバーを備えたエンジン始動装置であって、
前記ピニオンがそのバネによって前記リングギアに押つけられる力から発生する摩擦力Fμと、前記ピニオンが1方向クラッチによって空転したときの前記1方向クラッチの円筒部と前記ピニオンのピニオン軸芯との摩擦から発生する前記ピニオンを回転させる摩擦トルクTkとの関係が、Fμ<Tkに設定されている
ことを特徴とするエンジン始動装置。 - 請求項1に記載のエンジン始動装置において、
前記摩擦トルクTkが、0.1N・m〜0.15N・mの範囲内に設定されている
ことを特徴とするエンジン始動装置。 - 請求項2に記載のエンジン始動装置において、
前記摩擦トルクTkが0.1N・m〜0.15N・mの範囲内に設定されるように、前記1方向クラッチの前記円筒部および前記ピニオンの前記ピニオン軸芯の少なくとも一方の表面が研磨されている
ことを特徴とするエンジン始動装置。
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JP2013103658A JP2014224489A (ja) | 2013-05-16 | 2013-05-16 | エンジン始動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013103658A JP2014224489A (ja) | 2013-05-16 | 2013-05-16 | エンジン始動装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2014224489A true JP2014224489A (ja) | 2014-12-04 |
JP2014224489A5 JP2014224489A5 (ja) | 2016-04-28 |
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ID=52123336
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JP2013103658A Pending JP2014224489A (ja) | 2013-05-16 | 2013-05-16 | エンジン始動装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2014224489A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009138656A (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-25 | Denso Corp | スタータおよびエンジン始動装置 |
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2013
- 2013-05-16 JP JP2013103658A patent/JP2014224489A/ja active Pending
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