JP2014223667A - 合金材の成形方法及びプレス成形機 - Google Patents

合金材の成形方法及びプレス成形機 Download PDF

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Abstract

【課題】合金材の成形にかかるコストの増大を抑制しつつ、合金材を好適に成形することができる合金材の成形方法を提供する。
【解決手段】本発明の合金材の成形方法は、成形前の合金材(板材W)の全体を、成形温度域まで急速加熱する急速加熱工程S1と、成形温度域に達した急速加熱後の合金材(板材W)をプレス成形する合金材成形工程S3とを備える。合金材がアルミニウム合金材でJIS規格のA6061である場合、急速加熱工程S1において、急速加熱は、毎秒13℃以上となる加熱速度となっており、合金材がアルミニウム合金材でJIS規格のA2024である場合、急速加熱工程S1において、急速加熱は、毎秒6℃以上となる加熱速度となっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、アルミニウム合金またはチタン合金等の合金材の成形を行う合金材の成形方法及びプレス成形機に関するものである。
従来、合金材の成形方法として、アルミニウム合金板をプレス成形するアルミニウム合金板のプレス成形方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。このプレス成形方法では、プレス成形されるアルミニウム合金板のうち、シワ押さえ部分を加熱部とし、パンチが接触する部分を非加熱部としており、アルミニウム合金板の加熱部を加熱する部分的加熱処理を施して、プレス成形を行う。これにより、成形性が高く、また、生産性の高いプレス成形方法としている。
また、他のアルミニウム合金板のプレス成形方法として、特許文献2に示すアルミニウム合金板のプレス成形方法がある。このプレス成形方法では、ポンチ、ダイス、ブランクホルダーから成るプレス成形用金型を用いて、アルミニウム合金板をプレス成形している。このとき、プレス成形方法では、ブランクホルダーの温度を高くし、ポンチの温度をブランクホルダーの温度よりも低くして、アルミニウム合金板をプレス成形する。これにより、プレス加工時の割れの発生やシワの発生がなく、成形されたアルミニウム合金板を、十分な強度とするプレス成形方法としている。
特開2010−227954号公報 特開2009−241143号公報
しかしながら、特許文献1の成形方法では、アルミニウム合金板を部分的に加熱することから、アルミニウム合金板を部分的に加熱するためのヒータを用意することになる。同様に、特許文献2の成形方法では、プレス成形用金型を部分的に加熱することから、アルミニウム合金板を部分的に加熱するヒータを組み込んだプレス成形用金型を用意することになる。この場合、部分的に加熱するヒータの構成が複雑となったり、ヒータによる加熱制御のための構成が複雑になったりすることから、成形にかかるコストが増大する可能性がある。
そこで、本発明は、合金材の成形にかかるコストの増大を抑制しつつ、合金材を好適に成形することができる合金材の成形方法を提供することを課題とする。
本発明の合金材の成形方法は、成形前の合金材の全体を、成形温度域まで急速加熱する急速加熱工程と、前記成形温度域に達した急速加熱後の前記合金材を成形する合金材成形工程と、を備えることを特徴とする。
この場合、前記急速加熱工程における前記合金材の加熱速度は、急速加熱後の前記合金材の硬度が所定の硬度以上となるような加熱速度であることが好ましい。
この構成によれば、急速加熱工程を行うことで、合金材全体を、成形温度域まで急速加熱することができる。ここで、成形温度域とは、所定の寸法公差内に収まるように合金材の成形を行うことができる温度域であり、急速加熱とは、合金材の組織に影響を与え難い、つまり、加熱後の合金材の硬度を所定の硬度以上にすることができる加熱速度である。また、所定の硬度とは、成形後の合金材に要求される要求硬度である。このため、急速加熱を行うことで、加熱後の合金材の硬度を所定の硬度以上にしつつ、成形温度域まで合金材を加熱することができる。この後、合金材成形工程を行うことで、成形温度域に達した合金材を成形することができる。このため、成形後の合金材を、所定の寸法公差内に収めつつ、所定の硬度以上となる合金材とすることができる。また、合金材全体を急速加熱すればよいため、部分的に加熱を行う加熱機構を設ける必要がなく、合金材の成形にかかるコストの増大を抑制することができる。なお、合金材の全体とは、成形する合金材のほぼ全ての部位という意味である。つまり、合金材の全体を急速加熱した結果、合金材の全ての部位が急速加熱される場合だけでなく、合金材の成形に影響を与えない一部が急速加熱されずに、合金材のほぼ全ての部位が急速加熱される場合も含む。
また、前記合金材は、アルミニウム合金材であることが好ましい。
この構成によれば、合金材として、アルミニウム合金材を適用することができる。
また、前記加熱速度は、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、前記成形温度域に達したときの前記アルミニウム合金材のビッカース硬さHVが135以上となるような加熱速度であり、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、前記成形温度域に達したときの前記アルミニウム合金材のビッカース硬さHVが100以上となるような加熱速度であることが好ましい。
この構成によれば、アルミニウム合金材の種類に応じた適切な加熱速度にすることができる。このため、加熱後のアルミニウム合金材の硬度を所定の硬度以上にすることができる。
また、前記急速加熱工程では、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、前記加熱速度が、毎秒6℃以上となっており、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、前記加熱速度が、毎秒13℃以上となっていることが好ましい。
この構成によれば、アルミニウム合金材に適した加熱速度で急速加熱を行うことができる。このため、アルミニウム合金材の組織に影響を与え難い、つまり、加熱後のアルミニウム合金材の硬度を所定の硬度以上にすることが可能な加熱速度で急速加熱を行うことができる。
また、前記成形温度域は、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、400℃〜450℃であり、前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、300℃〜450℃であることが好ましい。
この構成によれば、アルミニウム合金材の種類に応じた適切な成形温度域にすることができる。このため、成形後のアルミニウム合金材を、所定の寸法公差内に収まるように成形することができる。
また、前記合金材は、チタン合金材であることが好ましい。
この構成によれば、合金材として、チタン合金材を適用することができる。
また、前記合金材成形工程では、前記合金材を成形しつつ、前記合金材を急速冷却することが好ましい。
この構成によれば、合金材成形工程において、合金材を成形しつつ、合金材を急速冷却することができる。このため、加熱された合金材を迅速に除熱することができるため、熱による合金材の硬度の低下を抑制することができる。なお、好ましくは、成形温度域内で合金材を成形した後、成形後の合金材を急速冷却することがよい。
本発明のプレス成形機は、成形前の合金材の全体を、成形温度域まで急速加熱する加熱機構と、前記成形温度域に達した急速加熱後の前記合金材を成形するプレス機構と、を備えることを特徴とする。
この場合、前記加熱機構による前記合金材の加熱速度は、急速加熱後の前記合金材の硬度が所定の硬度以上となるような加熱速度であることが好ましい。
この構成によれば、加熱機構により、合金材全体を、成形温度域まで急速加熱することができる。このため、急速加熱を行うことで、加熱後の合金材の硬度を所定の硬度以上にしつつ、成形温度域まで合金材を加熱することができる。この後、プレス機構により、成形温度域に達した合金材を成形することができる。このため、成形後の合金材を、所定の寸法公差内に収めつつ、所定の硬度以上となる合金材とすることができる。また、合金材全体を急速加熱すればよいため、部分的に加熱を行う加熱機構を設ける必要がなく、合金材の成形にかかるコストの増大を抑制することができる。
また、前記プレス機構は、前記合金材に接触する成形金型を有し、前記成形金型は、常温となっていることが好ましい。
この構成によれば、成形金型にヒータ等の加熱機構を組み込む必要がなく、成形金型をそのまま使用することができるため、合金材の成形にかかるコストの増大をさらに抑制することができる。
また、前記加熱機構により急速加熱された前記合金材を、前記プレス機構に搬送する搬送機構をさらに備えることが好ましい。
この構成によれば、搬送機構により、急速加熱された合金材を、加熱機構からプレス機構に搬送することができる。
また、前記加熱機構は、前記合金材を挟む一対の挟持部材と、前記合金材全体に高周波の電磁波を照射して、前記合金材を急速加熱する加熱部と、を有し、一対の前記挟持部材は、その一方の前記挟持部材が、前記合金材とは異なる金属を含んで構成され、その他方の前記挟持部材が、断熱材を含んで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、一対の挟持部材により合金材を挟持した状態で、加熱部により合金材全体に高周波の電磁波を照射して、合金材を急速加熱することができるため、合金材を均一に加熱することができる。このため、加熱後の合金材における温度のばらつきを抑制することができるため、合金材の急速加熱を好適に行うことができると共に、合金材の成形を好適に行うことが可能となる。
また、前記加熱機構は、内部に前記合金材を収容し、収容した前記合金材全体に赤外線を照射して、前記合金材を急速加熱する加熱炉を有し、前記加熱炉は、内部に設けられる熱源が、前記合金材を均一に加熱可能な配置となっていることが好ましい。
この構成によれば、加熱炉内に収容された合金材を、熱源を用いて合金材全体に赤外線を照射して、合金材を急速加熱することができるため、合金材を均一に加熱することができる。このため、加熱後の合金材における温度のばらつきを抑制することができるため、合金材の急速加熱を好適に行うことができると共に、合金材の成形を好適に行うことが可能となる。
また、前記加熱機構は、前記合金材の両端をそれぞれ挟持すると共に、前記合金材全体に通電して、前記合金材を急速加熱する電極を有することが好ましい。
この構成によれば、電極により合金材の両端をそれぞれ挟持した状態で、電極を介して合金材全体に通電を行って、合金材を急速加熱することができるため、合金材を均一に加熱することができる。このため、加熱後の合金材における温度のばらつきを抑制することができるため、合金材の急速加熱を好適に行うことができると共に、合金材の成形を好適に行うことが可能となる。
また、前記加熱機構は、前記合金材の温度を計測する温度計を有することが好ましい。
この構成によれば、温度計により、合金材が均一の温度になっているか否かを検出することができるため、加熱機構は、合金材の温度が均一の温度であることを保証することができる。
図1は、実施例1に係る合金材の成形方法に用いられるプレス成形機を側面から見たときの模式図である。 図2は、プレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。 図3は、実施例1に係る合金材の成形方法の一連の動作を示すフローチャートである。 図4は、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合における、加熱温度と曲げ角度との関係を示すグラフである。 図5は、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合における、加熱温度と曲げ角度との関係を示すグラフである。 図6は、加熱時間とビッカース硬さとの関係を示すグラフである。 図7は、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合における、加熱温度とビッカース硬さとの関係を示すグラフである。 図8は、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合における、加熱温度とビッカース硬さとの関係を示すグラフである。 図9は、実施例1の合金材の成形方法における合金材の温度変化に関するグラフである。 図10は、実施例2に係るプレス成形機を側面から見たときの模式図である。 図11は、実施例2に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。 図12は、実施例3に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。 図13は、実施例4に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。
以下に、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、実施例1に係る合金材の成形方法に用いられるプレス成形機を側面から見たときの模式図であり、図2は、プレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。実施例1に係る合金材の成形方法は、合金材として、アルミニウム合金材が用いられ、板状のアルミニウム合金材をプレス成形している。なお、アルミニウム合金材は、例えば、大きさが250mm×300mmの長方形状に形成され、板厚が1.27mm〜1.6mmとなる板材Wである。なお、アルミニウム合金材の板材Wは、この大きさに限定されない。また、アルミニウム合金材の板材Wは、板厚が0.8mm〜3.0mmの範囲内であればよい。さらに、アルミニウム合金材としては、例えば、JIS規格のA2024、JIS規格のA6061が用いられる。
ここで、図1を参照し、合金材の成形方法に用いられるプレス成形機1について説明する。図1に示すように、プレス成形機1は、加熱機構5と、搬送機構6と、プレス機構7とを備え、これら各機構5,6,7が基台11上に設置されている。プレス成形機1は、加熱機構5によりアルミニウム合金材の板材Wを加熱し、搬送機構6により板材Wを加熱機構5からプレス機構7に搬送し、プレス機構7により板材Wをプレス成形している。
図2に示すように、加熱機構5は、基台11上に設けられる加熱台12と、加熱台12上に設けられる載置部材13と、加熱台12の内部に配置される加熱部14と、を有している。この加熱機構5において、板材Wは、載置部材13上に載置される。また、加熱機構5は、板材Wを挟んで、載置部材13の反対側(上方側)に設けられる断熱部材17を有し、断熱部材17は、断熱部材17の上方に設けられる上方支持部材16により支持されている。このとき、加熱機構5において、載置部材13と断熱部材17とが、板材Wをその両面から挟持する一対の挟持部材となっている。
載置部材13は、その上面が、板材Wを載置する載置面となっており、板材Wと異なる金属で構成されている。載置部材13は、例えば、ステンレス鋼材またはチタン合金材を用いて構成されている。
加熱部14は、載置部材13上に載置された板材Wへ向けて、高周波の電磁波を照射する高周波加熱装置である。この加熱部14は、板材Wの全体を、下記する合金材の成形方法に従って、急速加熱している。
この加熱機構5を用いて板材Wを急速加熱する場合、先ず、載置部材13上に板材Wが載置される。この後、上方支持部材16が下降することで、板材Wが載置部材13と断熱部材17により挟持され、この状態で、加熱部14により、板材Wが急速加熱される。急速加熱された板材Wは、載置部材13と断熱部材17とにより挟持されていることから、温度分布が一様となる。このため、板材Wは、加熱機構5により均一に急速加熱される。
搬送機構6は、基台11上に支持部材22を介して設置されるキッカー21と、加熱機構5とプレス機構7との間に配置される搬送ガイド23とを有している。キッカー21は、加熱機構5を挟んで、搬送ガイド23の反対側に設けられている。キッカー21は、載置部材13上に載置された板材Wを側方から押すことで、搬送ガイド23を介してプレス機構7へ向けて板材Wをスライド移動させている。搬送ガイド23は、基台11上に設置されており、その上面が、載置部材13の上面と、鉛直方向において略同じ位置に形成されている。搬送ガイド23は、キッカー21によりスライド移動する板材Wを、プレス機構7へ向けて案内している。なお、実施例1において、搬送機構6は、搬送ガイド23を有する構成としているが、加熱機構5とプレス機構7との間が、板材Wが移動可能に狭ければ、搬送ガイド23を省いた構成であってもよい。
プレス機構7は、上成形金型25と、下成形金型26とを有しており、各成形金型25,26は、常温となっている。下成形金型26は、基台11上に設置されており、その上面に、加熱機構5から搬送ガイド23を介してスライド移動した板材Wが載置される。上成形金型25は、板材Wを挟んで、下成形金型26の反対側(上方側)に設けられている。上成形金型25は、上成形金型25の上方に設けられる上方支持部材16により支持されている。
このプレス機構7を用いて板材Wを成形する場合、下成形金型26上に板材Wが設置された状態において、上方支持部材16が下降する。すると、板材Wは、上成形金型25と下成形金型26とにより挟持されることで、所定の形状に成形される。
次に、図3を参照して、上記のプレス成形機1を用いて合金材を成形する合金材の成形方法について説明する。この合金材の成形方法では、急速加熱工程S1と、搬送工程S2と、合金材成形工程S3とが実行される。
急速加熱工程S1では、成形前の板材Wを、成形温度域まで急速加熱している。成形温度域とは、所定の寸法公差内に収まるように板材Wの成形を行うことが可能な温度域である。ここで、板材Wを成形加工することで得られる成形品としては、例えば、容器である。板材Wを成形加工して得られる容器は、その底面と側面との曲げ角度が、例えば、90°となるように成形される。このとき、所定の寸法公差、つまり、スプリングバック角度は、±1°となっている。このため、実施例1の成形温度域は、板材Wを成形加工して得られる容器の底面と側面との曲げ角度を90°とした場合、曲げ角度が90°±1°内に収まるように板材Wの成形を行うことが可能な温度域となっている。
図4は、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合における、加熱温度と曲げ角度との関係を示すグラフであり、図5は、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合における、加熱温度と曲げ角度との関係を示すグラフである。図4及び図5は、その横軸が、加熱温度となっており、その縦軸が、曲げ角度となっている。なお、図4及び図5では、人工時効前と人工時効後との計測結果をプロットしている。
図4に示すように、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合、曲げ角度を90°とし、所定の寸法公差(スプリングバック角度)を±1°とすると、成形温度域は、300℃〜500℃となる。一方で、板材Wを、450℃よりも大きい温度にすると、板材Wの組織の一部が液相となり、板材Wの強度が不足しまう。このため、アルミニウム合金材としてJIS規格のA6061を用いた場合、成形温度域は、300℃〜450℃の温度域となる。つまり、成形温度域は、その下限温度が、板材Wの成形性によって規定され、その上限温度が、板材Wの強度によって規定される。
一方で、図5に示すように、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合、曲げ角度を90°とし、所定の寸法公差(スプリングバック角度)を±1°とすると、成形温度域は、400℃〜450℃となる。なお、図5においても、板材Wを、450℃よりも大きい温度にすると、板材Wの組織の一部が液相となり、板材Wの強度が不足してしまう。このため、アルミニウム合金材としてJIS規格のA2024を用いた場合、成形温度域は、400℃〜450℃の温度域となる。
ここで、急速加熱とは、合金材の組織に影響を与え難い、つまり、加熱後の合金材の硬度が所定の硬度以上に維持することが可能な加熱速度となっている。なお、所定の硬度とは、成形後の合金材に要求される要求硬度である。図6は、加熱時間と合金材の硬度との関係を示すグラフである。図6は、その横軸が、加熱時間となっており、その縦軸が、合金材の硬度となっている。図6では、上記した成形温度域に達するまでの時間を変化させたときの、合金材の硬度の変化を示すグラフとなっている。
図6に示すように、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合、要求される硬度を、ビッカース硬さHVの100とし、成形温度(加熱温度)を400℃とする。この場合、ビッカース硬さHVを100以上とするには、合金材の温度が常温から400℃に達するまでの時間を、約30秒よりも短くする必要があることが分かった。このため、加熱速度は、毎秒約13℃以上となる。なお、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合、加熱速度は、毎秒20℃以上が好ましく、毎秒67℃以上が最も好ましい。
一方で、図5に示すように、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合、要求される硬度を、ビッカース硬さHVの135とし、成形温度(加熱温度)を400℃とする。この場合、ビッカース硬さHVを135以上とするには、合金材の温度が常温から400℃に達するまでの時間を、約60秒よりも短くする必要があることが分かった。このため、加熱速度は、毎秒約6℃以上となる。なお、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合、加熱速度は、毎秒20℃以上が好ましく、毎秒67℃以上が最も好ましい。
次に、図7及び図8を参照し、板材Wを所定の成形温度域まで急速加熱したときの合金材の硬度の変化について説明する。図7は、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合における、加熱温度と合金材の硬度との関係を示すグラフである。図8は、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合における、加熱温度と合金材の硬度との関係を示すグラフである。図7及び図8は、その横軸が、加熱温度となっており、その縦軸が、合金材の硬度となっている。なお、図7では、急速加熱の合金材の硬度の変化について、3回分の計測結果をプロットしており、図8では、2回分の計測結果をプロットしている。
図7に示すように、アルミニウム合金材としてA6061を用いた場合、板材Wを所定の加熱温度まで急速加熱すると、板材Wの硬度(ビッカース硬さHV)は、加熱温度に関わらず、30HV程度の範囲内となることから、板材Wの硬度にほぼ変化がない。このため、所定の成形温度域(300℃〜450℃)まで急速加熱を行った場合、板材Wの組織に影響を与え難い、つまり、加熱後の板材Wの硬度を所定の硬度(ビッカース硬さ100)以上に維持できることが確認された。
図8に示すように、アルミニウム合金材としてA2024を用いた場合、板材Wを所定の加熱温度まで急速加熱すると、板材Wの硬度(ビッカース硬さHV)は、図7と同様に、加熱温度に関わらず、10HVの範囲内となることから、板材Wの硬度にほぼ変化がない。このため、図8の場合も、所定の成形温度域(400℃〜450℃)まで急速加熱を行った場合、板材Wの組織に影響を与え難い、つまり、加熱後の板材Wの硬度を所定の硬度(ビッカース硬さ135)以上に維持できることが確認された。
そして、急速加熱工程S1では、加熱機構5により、板材Wに対して高周波の電磁波を照射することで、板材Wの全体を上記の加熱速度で急速加熱している。急速加熱された板材Wは、その硬度が低下することなく、成形温度域まで加熱される。ここで、板材Wの全体とは、成形する板材Wのほぼ全ての部位という意味である。つまり、板材Wの全体を急速加熱した結果、板材Wの全ての部位が急速加熱される場合だけでなく、板材Wの成形に影響を与えない一部が急速加熱されずに、板材Wのほぼ全ての部位が急速加熱される場合も含む。
続いて、搬送工程S2では、搬送機構6により、成形温度域に達した急速加熱後の板材Wを、プレス機構7へ向けて搬送している。搬送機構6は、急速加熱後の板材Wを、キッカー21により、搬送ガイド23上をスライド移動させることで、プレス機構7の下成形金型26に移動させる。なお、板材Wの加熱機構5からプレス機構7までの搬送時間は、数秒程度となっている。
合金材成形工程S3では、成形温度域に達した急速加熱後の板材Wを、上成形金型25及び下成形金型26によりプレス成形することで、所定の形状となる成形品、例えば容器を成形する。このとき、上成形金型25及び下成形金型26は、常温となっていることから、板材Wは、成形時に上成形金型25及び下成形金型26が接触することで、急速冷却される。このとき、成形開始から成形終了までの成形時間のうち、板材Wをプレス成形するプレス時間(つまり、上成形金型25及び下成形金型26により板材Wが挟持されるまでの時間)は、1秒未満となっており、残りの時間は、上成形金型25及び下成形金型26による挟持状態を維持する時間となる。なお、合金材成形工程S3において、板材Wの急速冷却の冷却速度は、板材Wの除熱を迅速に行うために、毎秒20℃以上にすることが好ましい。
続いて、図9を参照して、上記の合金材の成形方法により成形される板材Wの温度変化について説明する。図9は、実施例1の合金材の成形方法における合金材の温度変化のグラフである。図9は、その横軸が時間となっており、その縦軸が合金材の温度となっている。図9に示すように、加熱開始時刻がt1、加熱終了時刻がt2、成形開始時刻がt3、成形終了時刻がt4となっている。急速加熱工程S1は、t1からt2までの間で行われ、搬送工程S2は、t2からt3までの間で行われ、合金材成形工程S3は、t3からt4までの間で行われる。つまり、t1からt2までの間は、加熱機構5による板材Wの急速加熱が行われ、t2からt3までの間は、搬送機構6による板材Wの搬送が行われ、t3からt4までの間は、プレス機構7による板材Wのプレス成形が行われる。
図9に示すように、成形前(加熱開始時刻t1の前)の板材Wは常温となっている。この常温の板材Wを、加熱機構5を用いて、加熱開始時刻t1から加熱終了時刻t2まで急速加熱する。すると、板材Wは、その温度が、常温から成形温度域まで所定の加熱速度で急速加熱されることで、一定に温度上昇する。この後、急速加熱後の板材Wを、搬送機構6を用いて、加熱終了時刻t2から成形開始時刻t3までの間において、下成形金型26上に設置させる。このとき、板材Wは、外気によって僅かに温度低下する。そして、下成形金型26上に設置された板材Wを、プレス機構7を用いて、成形開始時刻t3から成形終了時刻t4までの間において、プレス成形を行う。このとき、上成形金型25及び下成形金型26は、常温であることから、急速加熱された板材Wは、上成形金型25及び下成形金型26によって急速冷却される。そして、板材Wは、成形開始時刻t3から成形終了時刻t4までの間で冷却されることで、常温となる。板材Wが常温になると、上成形金型25と下成形金型26とが離れ、成形後の板材Wが下成形金型26から離型される。なお、板材Wは、必ずしも常温まで冷却せずともよく、成形温度域よりも低い所定の温度まで冷却したら、下成形金型26から離型させてもよい。
以上のように、実施例1の構成によれば、加熱機構5を用いて急速加熱工程S1を実行することで、板材W全体を、成形温度域まで急速加熱することができる。このとき、成形温度域は、所定の寸法公差内に収まるように板材Wの成形を行うことが可能な温度域となっており、また、急速加熱は、板材Wの組織に影響を与え難い、つまり、加熱後の板材Wの硬度が所定の硬度以上となる加熱速度となっている。このため、急速加熱を行うことで、加熱後の板材Wの硬度を所定の硬度以上にしつつ、成形温度域まで板材Wを加熱することができる。この後、プレス機構7を用いて合金材成形工程S3を実行することで、成形温度域に達した板材Wをプレス成形することができる。このため、実施例1では、成形後の板材Wを、所定の寸法公差内に収めて成形することができ、また、所定の硬度以上となるように成形することができる。また、板材W全体を急速加熱すればよいため、加熱機構5において、部分的に加熱を行う機構を設ける必要がない。よって、実施例1の合金材の成形方法及びプレス成形機1では、板材Wの成形性を向上させることができ、また、板材Wの加熱に関するコストの増大を抑制することができる。
また、実施例1の構成によれば、アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、ビッカース硬度HVが135以上となるような加熱速度にすることができ、アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、ビッカース硬度HVが100以上となるような加熱速度にすることができる。このため、アルミニウム合金材の種類に応じた適切な加熱速度にできることから、急速加熱後のアルミニウム合金材の板材Wの硬度を所定の硬度以上にすることができる。
また、実施例1の構成によれば、アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、急速加熱の加熱速度を、毎秒6℃以上とすることができ、アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、急速加熱の加熱速度を、毎秒13℃以上とすることができるため、アルミニウム合金材に適した加熱速度で急速加熱を行うことができる。このため、アルミニウム合金材の組織に影響を与え難い、つまり、加熱後のアルミニウム合金材の硬度を所定の硬度以上にすることが可能な加熱速度で急速加熱を行うことができる。
また、実施例1の構成によれば、アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、成形温度域を400℃〜450℃とし、アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、成形温度域を300℃〜450℃とすることができる。このため、アルミニウム合金材の種類に応じた適切な成形温度域にできることから、成形後の板材Wを、所定の寸法公差内に収まるように成形することができ、板材Wの成形性を向上させることができる。
また、実施例1の構成によれば、合金材成形工程S3において、板材Wを成形しつつ、板材Wを急速冷却することができる。このため、加熱された板材Wを迅速に除熱することができるため、熱による板材Wの硬度の低下を抑制することができる。なお、好ましくは、成形温度域内で板材Wを成形した後、成形後の板材Wを急速冷却することがよい。また、冷却速度は、毎秒20℃以上であることが好ましい。
また、実施例1の構成によれば、合金材成形工程S3において、板材Wの成形に用いられる上成形金型25及び下成形金型26を常温にすることができる。このため、上成形金型25及び下成形金型26に、ヒータ等の加熱機構を組み込む必要がなく、簡易な構成とすることができるため、コストの増大を抑制することができる。なお、上成形金型25及び下成形金型26は、合金材をプレス成形することにより温度上昇することから、上成形金型25及び下成形金型26の温度上昇を抑制するために、上成形金型25及び下成形金型26に、冷却機構を設けてもよい。
また、実施例1の構成によれば、載置部材13及び断熱部材17により、板材Wを挟持した状態で、加熱部14により板材W全体に高周波の電磁波を照射して、板材Wを急速加熱することができるため、板材Wを均一に加熱することができる。このため、加熱後の板材Wにおける温度のばらつきを抑制することができるため、板材Wの急速加熱を好適に行うことができると共に、板材Wの成形を好適に行うことが可能となる。
次に、図10及び図11を参照して、実施例2に係るプレス成形機50について説明する。図10は、実施例2に係るプレス成形機を側面から見たときの模式図であり、図11は、実施例2に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。なお、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様の構成については、同じ符号を用いて説明する。実施例1のプレス成形機1において、加熱機構5は、板材Wに、高周波の電磁波を照射して、板材Wの全体を急速加熱したが、実施例2のプレス成形機50において、加熱機構51は、板材Wに、赤外線を照射して、板材Wの全体を急速加熱している。
図10に示すように、実施例2にかかるプレス成形機50は、加熱機構51と、搬送機構52と、プレス機構7とを備え、実施例1と同様に、これら各機構51,52,7が基台11上に設置されている。
加熱機構51は、基台11上に設けられる加熱炉61を有している。図11に示すように、加熱炉61は、いわゆる赤外線イメージ炉であり、内部に板材Wを収容する収容空間が形成され、熱源として、板材Wに赤外線を照射可能なヒータ62が用いられている。加熱炉61は、収容空間の一方に板材Wを投入する投入口が設けられ、収容空間の他方に板材Wを排出する排出口が形成されている。ヒータ62は、収容された板材Wを均一に加熱可能な配置となっており、例えば、板材Wの全周に亘って設けられている。
この加熱機構51を用いて板材Wを急速加熱する場合、先ず、加熱炉61内に板材Wが収容される。この後、ヒータ62により赤外線が照射されることで、板材Wが急速加熱される。急速加熱された板材Wは、加熱炉61内に収容されながら加熱されることから、温度分布が一様となる。このため、板材Wは、加熱機構51により均一に急速加熱される。
搬送機構52は、例えば、ロボットアームを用いて構成され、加熱炉61の排出口から板材Wを取り出すと共に、取り出した板材Wをプレス機構7の下成形金型26の上面に設置する。
以上のように、実施例2の構成によれば、加熱炉61内に収容された板材Wを、ヒータ62を用いて、板材Wの全体に赤外線を照射して、板材Wを急速加熱することができるため、板材Wを均一に加熱することができる。このため、加熱後の板材Wにおける温度のばらつきを抑制することができるため、板材Wの急速加熱を好適に行うことができると共に、板材Wの成形を好適に行うことが可能となる。
次に、図12を参照して、実施例3に係るプレス成形機70について説明する。図12は、実施例3に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。なお、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様の構成については、同じ符号を用いて説明する。実施例1のプレス成形機1において、加熱機構5は、板材Wに、高周波の電磁波を照射して、板材Wの全体を急速加熱したが、実施例3のプレス成形機70において、加熱機構71は、板材Wに通電を行って、板材Wの全体を急速加熱している。
図12に示すように、実施例3にかかるプレス成形機70の加熱機構71は、基台11上に設けられる加熱台72と、加熱台72上に設けられる下絶縁部材73と、下絶縁部材73上に設けられる第1下方電極74及び第2下方電極75とを有している。この加熱機構71において、板材Wは、第1下方電極74及び第2下方電極75上に設置される。また、加熱機構71は、板材Wを挟んで、第1下方電極74及び第2下方電極75の反対側(上方側)に設けられる第1上方電極76及び第2上方電極77と、第1上方電極76及び第2上方電極77の上方に設けられる上絶縁部材78とを有し、上絶縁部材78は、上絶縁部材78の上方に設けられる上方支持部材16により支持されている。
下絶縁部材73は、例えば、セラミック等を用いて構成され、基台11及び加熱台72と、第1下方電極74及び第2下方電極75とを絶縁している。第1下方電極74は、第1上方電極76と対向して設けられており、板材Wの一方の端部を挟持可能な位置に設けられている。また、第2下方電極75は、第2上方電極77と対向して設けられており、板材Wの他方の端部を挟持可能な位置に設けられている。上絶縁部材78は、下絶縁部材73と同様に、例えば、セラミック等を用いて構成され、上方支持部材16と、第1上方電極76及び第2上方電極77とを絶縁している。
この加熱機構71を用いて板材Wを急速加熱する場合、先ず、第1下方電極74及び第2下方電極75上に板材Wが設置される。この後、上方支持部材16が下降することで、板材Wは、その一方の端部が第1下方電極74と第1上方電極76とにより挟持され、その他方の端部が第2下方電極75と第2上方電極77とにより挟持される。板材Wの両端部が各電極74,75,76,77によりそれぞれ挟持されると、第1下方電極74及び第1上方電極76により挟持された板材Wの一方の端部と、第2下方電極75及び第2上方電極77により挟持された板材Wの他方の端部との間に電位差が生じ、これにより、板材Wが通電される。板材Wが通電されると、板材Wの抵抗熱によって、板材Wが急速加熱される。
以上のように、実施例3の構成によれば、各電極74,75,76,77により板材Wの両端をそれぞれ挟持した状態で、各電極74,75,76,77を介して板材W全体に通電を行って、板材Wを急速加熱することができるため、板材Wを均一に加熱することができる。このため、加熱後の板材Wにおける温度のばらつきを抑制することができるため、板材Wの急速加熱を好適に行うことができると共に、板材Wの成形を好適に行うことが可能となる。
次に、図13を参照して、実施例4に係るプレス成形機80について説明する。図13は、実施例4に係るプレス成形機の加熱機構を正面から見たときの模式図である。なお、実施例1と重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明し、実施例1と同様の構成については、同じ符号を用いて説明する。実施例1のプレス成形機1において、加熱機構5は、板材Wに、高周波の電磁波を照射して、板材Wの全体を急速加熱したが、実施例4のプレス成形機80において、加熱機構81は、板材Wに当接する当接部材82a,82bに、高周波の電磁波を照射して、当接部材82a,82bを加熱し、加熱された当接部材82a,82bによって板材Wの全体を急速加熱している。
図13に示すように、実施例4にかかるプレス成形機80の加熱機構81は、基台11上に設けられる加熱台83と、加熱台83の上面に設けられる当接部材82aと、加熱台83の内部に設けられる複数のコイル84aと、板材Wの下面の温度を計測する複数の熱電対(温度計)85aとを有している。また、加熱機構81は、上方支持部材16に支持される上構造部材86と、上構造部材86の下面に設けられる当接部材82bと、上構造部材86の内部に設けられる複数のコイル84bと、板材Wの上面の温度を計測する複数の熱電対(温度計)85bとを有している。
加熱台83は、その上方側に中空の内部空間83aが形成されており、内部空間83aの上方側に当接部材82aが配置されている。この内部空間83aには、複数のコイル84aが配置されると共に、複数の熱電対85aが配置される。
加熱台83の上方に設けられる当接部材82aは、上構造部材86の下方に設けられる当接部材82bに対向して設けられている。板材Wは、当接部材82aの平坦な上面と当接部材82bの平坦な下面との間に挟まれ、この状態で加熱される。当接部材82a及び当接部材82bは、例えば、炭素材を用いて構成されており、板材Wよりも大きく形成されている。なお、当接部材82a及び当接部材82bは、炭素材に限らず、タングステンまたはニクロムといった融点、透磁率及び抵抗値が高い材料を用いて構成してもよい。
複数のコイル84aは、加熱台83の内部空間83aに設けられており、当接部材82aへ向けて、高周波の電磁波を照射し、当接部材82aを急速加熱している。複数のコイル84aは、当接部材82aの面内において、所定の間隔を空けて配置されており、例えば、格子状または千鳥状に配置されている。
複数の熱電対85aは、板材Wの下面の温度を計測している。複数の熱電対85aは、板材Wの面内において、所定の間隔を空けて配置されており、例えば、格子状または千鳥状に配置されている。各熱電対85aは、その先端側を板材Wに当接させるべく、当接部材82aに形成される貫通穴から上方側へ突出可能となっている。このとき、各熱電対85aは、その基端側にスプリング87aが設けられており、スプリング87aは、各熱電対85aを先端側に付勢すると共に、各熱電対85aの後端側への移動を許容している。このため、板材Wの下面が当接部材82aの上面に当接すると、複数の熱電対85aは、スプリング87aにより先端側に付勢されることで、板材Wの下面に当接した状態に維持される。
上構造部材86は、その下方側に中空の内部空間86aが形成されており、内部空間86aの下方側に当接部材82bが配置されている。この内部空間86aには、複数のコイル84bが配置されると共に、複数の熱電対85bが配置される。
上構造部材86の下方に設けられる当接部材82bは、加熱台83の上方に設けられる当接部材82aに対向して設けられている。当接部材82bは、当接部材82aと同様の構成であるため、説明を省略する。
複数のコイル84bは、上構造部材86の内部空間86aに設けられており、当接部材82bへ向けて、高周波の電磁波を照射し、当接部材82bを急速加熱している。複数のコイル84bは、複数のコイル84aと同様に、当接部材82bの面内において、所定の間隔を空けて配置されており、例えば、格子状または千鳥状に配置されている。
複数の熱電対85bは、板材Wの上面の温度を計測している。複数の熱電対85bは、板材Wの面内において、所定の間隔を空けて配置されており、例えば、格子状または千鳥状に配置されている。各熱電対85bは、熱電対85aと同様に、その先端側を板材Wに当接させるべく、当接部材82bに形成される貫通穴から下方側へ突出可能となっている。このとき、各熱電対85bは、その基端側にスプリング87bが設けられており、スプリング87bは、各熱電対85bを先端側に付勢すると共に、各熱電対85bの後端側への移動を許容している。このため、板材Wが当接部材82bの下面に当接すると、複数の熱電対85bは、スプリング87bにより先端側に付勢されることで、板材Wに当接した状態に維持される。
この加熱機構81を用いて板材Wを急速加熱する場合、先ず、当接部材82a上に板材Wが載置される。この後、上方支持部材16が下降することで、板材Wは、当接部材82aと当接部材82bとにより挟持され、この状態で、コイル84a及びコイル84bにより、当接部材82a及び当接部材82bが急速加熱される。当接部材82a及び当接部材82bに挟持された板材Wは、急速加熱された当接部材82a及び当接部材82bから熱が伝達されることで急速加熱される。
このとき、加熱機構81は、複数の熱電対85aにより、急速加熱された板材W(の下面)の温度を計測することで、板材Wが均一な温度になっているか否かを判定している。同様に、加熱機構81は、複数の熱電対85bにより、急速加熱された板材W(の上面)の温度を計測することで、板材Wが均一な温度になっているか否かを判定している。
以上のように、実施例4の構成によれば、当接部材82aと当接部材82bとの間に板材Wを挟持し、複数のコイル84aにより、当接部材82a及び当接部材82bを急速加熱することで、当接部材82a及び当接部材82bからの熱伝達により、板材W全体を急速加熱することができるため、板材Wを均一に加熱することができる。このため、加熱後の板材Wにおける温度のばらつきを抑制することができるため、板材Wの急速加熱を好適に行うことができると共に、板材Wの成形を好適に行うことが可能となる。
また、実施例4の構成によれば、複数の熱電対85a及び複数の熱電対85bにより、板材Wが均一の温度になっているか否かを検出することができるため、加熱機構81は、板材Wの温度が均一の温度であることを保証することができる。
なお、実施例4では、複数の熱電対85a及び複数の熱電対85bにより、板材Wが均一な温度になっているか否かを検出したが、加熱機構81は、板材Wが均一な温度になっていない場合、複数の熱電対85a及び複数の熱電対85bの計測結果に基づいて、複数のコイル84a及び複数のコイル84bを制御してもよい。つまり、加熱機構81は、急速加熱された板材W(の下面)が均一の温度となるように、複数の熱電対85aの計測結果に基づいて、複数のコイル84aによる当接部材82aの加熱を調整してもよい。同様に、加熱機構81は、急速加熱された板材W(の上面)が均一の温度となるように、複数の熱電対85bの計測結果に基づいて、複数のコイル84bによる当接部材82bの加熱を調整してもよい。
また、実施例4では、板材Wの上下面の温度を計測するものとして、熱電対85a,85bを適用したが、板材Wの上下面の温度を計測可能な温度計であれば、いずれの構成であってもよい。
なお、実施例1から4では、加熱機構5,51,71,81により、板材W全体を急速加熱したが、この構成に限定されない。急速加熱を実行可能な加熱機構として、加熱された粒子が流動することで流動層が形成される加熱機構を用意し、板材Wを流動層に接触させて、板材W全体を急速加熱してもよい。
また、実施例1から4では、合金材として、アルミニウム合金材に適用して説明したが、チタン合金材に適用してもよい。
1 プレス成形機
5 加熱機構
6 搬送機構
7 プレス機構
11 基台
12 加熱台
13 載置部材
14 加熱部
16 上方支持部材
17 断熱部材
21 キッカー
22 支持部材
23 搬送ガイド
25 上成形金型
26 下成形金型
50 プレス成形機(実施例2)
51 加熱機構(実施例2)
52 搬送機構(実施例2)
61 加熱炉
62 ヒータ
70 プレス成形機(実施例3)
71 加熱機構(実施例3)
72 加熱台(実施例3)
73 下絶縁部材
74 第1下方電極
75 第2下方電極
76 第1上方電極
77 第2上方電極
78 上絶縁部材
80 プレス成形機(実施例4)
81 加熱機構(実施例4)
82a,82b 当接部材
83 加熱台(実施例4)
84a,84b コイル
85a,85b 熱電対
86 上構造部材
W 板材
t1 加熱開始時刻
t2 加熱終了時刻
t3 成形開始時刻
t4 成形終了時刻

Claims (16)

  1. 成形前の合金材の全体を、成形温度域まで急速加熱する急速加熱工程と、
    前記成形温度域に達した急速加熱後の前記合金材を成形する合金材成形工程と、を備えることを特徴とする合金材の成形方法。
  2. 前記急速加熱工程における前記合金材の加熱速度は、急速加熱後の前記合金材の硬度が所定の硬度以上となるような加熱速度であることを特徴とする請求項1に記載の合金材の成形方法。
  3. 前記合金材は、アルミニウム合金材であることを特徴とする請求項1または2に記載の合金材の成形方法。
  4. 前記急速加熱工程では、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、前記成形温度域に達したときの前記アルミニウム合金材のビッカース硬さHVが135以上となるような加熱速度であり、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、前記成形温度域に達したときの前記アルミニウム合金材のビッカース硬さHVが100以上となるような加熱速度であることを特徴とする請求項3に記載の合金材の成形方法。
  5. 前記急速加熱工程では、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、前記加熱速度が、毎秒6℃以上となっており、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、前記加熱速度が、毎秒13℃以上となっていることを特徴とする請求項4に記載の合金材の成形方法。
  6. 前記成形温度域は、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA2024である場合、400℃〜450℃であり、
    前記アルミニウム合金材がJIS規格のA6061である場合、300℃〜450℃であることを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の合金材の成形方法。
  7. 前記合金材は、チタン合金材であることを特徴とする請求項1に記載の合金材の成形方法。
  8. 前記合金材成形工程では、前記合金材を成形しつつ、前記合金材を急速冷却することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の合金材の成形方法。
  9. 成形前の合金材の全体を、成形温度域まで急速加熱する加熱機構と、
    前記成形温度域に達した急速加熱後の前記合金材を成形するプレス機構と、を備えることを特徴とするプレス成形機。
  10. 前記加熱機構による前記合金材の加熱速度は、急速加熱後の前記合金材の硬度が所定の硬度以上となるような加熱速度であることを特徴とする請求項9に記載のプレス成形機。
  11. 前記プレス機構は、前記合金材に接触する成形金型を有し、
    前記成形金型は、常温となっていることを特徴とする請求項9または10に記載のプレス成形機。
  12. 前記加熱機構により急速加熱された前記合金材を、前記プレス機構に搬送する搬送機構をさらに備えることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のプレス成形機。
  13. 前記加熱機構は、
    前記合金材を挟む一対の挟持部材と、
    前記合金材全体に高周波の電磁波を照射して、前記合金材を急速加熱する加熱部と、を有し、
    一対の前記挟持部材は、その一方の前記挟持部材が、前記合金材とは異なる金属を含んで構成され、その他方の前記挟持部材が、断熱材を含んで構成されていることを特徴する請求項9から12のいずれか1項に記載のプレス成形機。
  14. 前記加熱機構は、
    内部に前記合金材を収容し、収容した前記合金材全体に赤外線を照射して、前記合金材を急速加熱する加熱炉を有し、
    前記加熱炉は、内部に設けられる熱源が、前記合金材を均一に加熱可能な配置となっていることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載のプレス成形機。
  15. 前記加熱機構は、
    前記合金材の両端をそれぞれ挟持すると共に、前記合金材全体に通電して、前記合金材を急速加熱する電極を有することを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載のプレス成形機。
  16. 前記加熱機構は、
    前記合金材の温度を計測する温度計を有することを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のプレス成形機。
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