JP2014222824A - 光信号の波長を特定する方法、及び、光トランシーバの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】受光デバイスとしてAPDを用いた光トランシーバ1において、受信光の波長を特定する方法を提供する。【解決手段】APD2aをPDモードで動作させて入力光F1を受信し、APD2aの第1の光電流を得、APD2aをAPDモードで動作させて入力光F1を受信し、APD2aの第2の光電流を得、第1の光電流と第2の光電流との光電流比を算出し、この光電流比と、予め算出された基準データDを比較して、入力光F1の波長を特定する。【選択図】図5
Description
本発明は、波長多重通信(Wavelength Division Multiplexing:WDM)、特に、CWDM(Coarse WDM)光通信に対応した光トランシーバによる波長特定方法、及び、光トランシーバの初期化方法に関する。
特許文献1は、WDM光通信システムに適用される光受信器を開示する。光受信器は、受光部、波長監視回路を備え、異なる複数の波長の光信号が多重されてなる光波長多重信号を用いて多重通信を行う。光受光部は、光波長多重信号を受信して、光波長多重信号のそれぞれの波長に依存した光電流を発生させる。波長監視回路は、光波長多重信号のそれぞれの波長を監視する。波長監視回路は、光電流のモニタによって得られた受光感度の変化量に基づいて光波長多重信号の波長を算出する。光受信器は、入力光信号を二分し、一方を既知の波長依存性を有する光学部品を介し、他方を直接受光し、両信号の強度比を採ることで現在入力している光信号の波長を特定する。特許文献2は、アバランシェフォトダイオード(Avalanche Photodiode:APD)を搭載した光トランシーバを開示する。
光トランシーバの一規格では、ホストシステムのポートに光トランシーバが適宜挿入され、光コネクタと係合することによって光通信を実現する。この機能を有する光トランシーバを総称してプラガブル(Pluggable)光トランシーバと呼ぶ。この規格は、光トランシーバの外形を規定するほか、ホストシステムとの間の電気通信規格と、対応する光信号(入力光)の仕様とを定めている。ある仕様では−24dBmの微弱な入力光に対応することが求められているため、光受信デバイスに自身で増幅機能を有するAPDが使用される。APDは、一個のフォトンに対し一個以上の電子−正孔対を形成することで、増幅機能を発揮する。この増幅度は、M値(増倍係数)によって表され、APDに印加するバイアス電圧とAPDの動作温度とに依存する。
図6はAPDのバイアス電圧(Vapd)と、APDから出力される光電流(Iapd)との関係を示している。IapdはVapdが比較的に小さい範囲にある場合には一定であるが、Vapdが特定の値(図6に示す場合では28ボルト(V)程度)を越えるとVapdに依存して急激に増加する。増倍係数(M)は、後者のバイアス電圧範囲においては、1より大きくなっている。一方、前者のバイアス電圧範囲(IapdがVapdに依存せずほぼ一定)においては、M=1(Unity)である。
以下の説明ではM>1となるようなバイアス電圧範囲における動作モードをAPDモードと称し、M=1となるようなバイアス電圧範囲における動作モードをPDモード(PD:Photodiode)と称する。APDは通常、前者のモードすなわちAPDモードでの使用を前提としているので、APDに印加するVapdは数十ボルトに達する。
一方、Iapdは、波長依存性を有するので、波長分割多重通信のうち、一台の光トランシーバにおける受光波長が広帯域にわたるCWDM方式による通信では、各光部品の波長特性を考慮した設計が必要になる。波長分割多重通信の一方式であるCWDMでは、約1300nm〜1700nmの広い波長範囲を利用するので、各光部品の波長特性を考慮した設計が必要になる。受光特性に波長依存性を有するAPDを用いた光トランシーバをCWDM方式に用いるには、信号光の波長を特定し、特定した波長に応じた信号処理を行うことが必要とされる場合がある。本発明は受光デバイスとしてAPDを用いた光トランシーバにおいて、信号光の波長を特定する簡便な方法を提供する。
本発明に係る光光信号の波長を特定する方法は、アバランシェフォトダイオード(APD)をその増倍係数Mが実質M=1となるモードでバイアスして光信号を受信し、このAPDから第1の光電流を得るステップと;APDを増倍係数MがM>1となる別のモードでバイアスしてこの光信号を受信し、APDから第2の光電流を得るステップと;この第1の光電流と第2の光電流の光電流比を計算するステップと;この光電流比と、予め求められている電流比と波長との関係とを比較し、光信号の波長を特定するステップをを含む。このように、特別な部品を追加することなく、入力光の波長が特定できるので、波長に応じた好適な信号処理が容易に行える。
本発明に係る、アバランシェフォトダイオード(APD)を受光素子として搭載する光トランシーバの制御方法は、この光トランシーバがホストシステムに搭載され電気的に活性化された後最初に光信号を入力した際に、行われることを特徴とする。すなわち、APDをその増倍係数Mが実質M=1となる条件でバイアスして前光信号を受信し、このAPDから第1の光電流を得るステップと、APDを増倍係数MがM>1の条件でバイアスして光信号を受信し、第2の光電流を得るステップと、これら第1の光電流と前記第2の光電流との光電流比を算出するステップと、この光電流比と、予め求められている光電流比と波長との関係とを比較し、光信号の波長を特定するステップを含んでいる。このように、特別な部品を追加することなく信号光の波長が特定できるので、波長に応じた信号処理が容易に行える。
本発明に係る、APDを受光素子として搭載する光トランシーバの他の制御方法は、この光トランシーバのLOS(Los of Signal)が解除された後直ちに行われることを特徴とする。すなわち、APDをその増倍係数Mが実質M=1となる条件でバイアスして光信号を受信し、このAPDから第1の光電流を得るステップと、APDを増倍係数MがM>1の条件でバイアスして光信号を受信し、第2の光電流を得るステップと、これら第1の光電流と前記第2の光電流との光電流比を算出するステップと、この光電流比を予め求められている電流比と波長との関係とを比較し、光信号の波長を特定するステップを含んでいる。このように、特別な部品を追加することなく入力光の波長特定できるので、波長に応じた信号処理が容易に行える。
本発明によれば、受信装置にAPDを用いた光トランシーバが、CWDM方式等の比較的に広い波長帯域が用いられる場合でも、好適に動作可能とする方法を、提供できる。
以下、図面を参照して本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において可能な場合には同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。図1は一実施形態に係る光トランシーバ1のブロック図である。図1に示す光トランシーバ1は、ホストシステム100と電気的に接続している。光トランシーバ1は二芯の光ファイバと光結合し、この光ファイバを介して入力光F1を受信し出力光F2を送信する。光トランシーバ1は、受光装置Rx、送信装置Tx、ポストアンプ3、ドライバ4、コントローラ5、記憶装置6を備える。受光装置Rxは、APD2a、TIA2bを含む。コントローラ5は、高電圧発生回路5a、光電流検出部5b、抵抗5c、メモリ5dを備える。図1に示す光トランシーバ1ではコントローラ5外に記憶装置6を搭載しているが、この記憶装置6をコントローラ5内のメモリ5dと一体とすることができる。また、コントローラ5が高電圧発生回路5a、抵抗5c、光電流検出部5bを内蔵しているが、これら回路5a〜5cをコントローラ5とは独立に設けてもよい。
受光装置Rxは入力光F1を受ける。受光装置Rxはポストアンプ3に電気的に接続され、信号線L1aを介してコントローラ5に電気的に接続されている。受光装置Rxは入力光F1を受けると、入力光F1の光信号を電気的な受信信号に変換し、この受信信号をポストアンプ3に送る。
ポストアンプ3は受光装置Rxが出力した受信信号に対して、データ回復、クロック抽出等の処理を行い、処理後のデータ、クロック等をホストシステム100に信号線L1bを介して送信する。ポストアンプ3は信号線L1cを介してコントローラ5に電気的に接続されており、コントローラ5に光受信状態に係る制御信号LOS(Loss of Signal)を出力する。LOSは入力光F1が断となり、正常なデータ回復、クロック抽出が不可能な場合にセットされる。
送信装置Txは出力光F2を送出する。送信装置Txはドライバ4から電気的な送信信号を受け、この送信信号を光信号F2に変換して光ファイバに出力する。
ドライバ4は信号線L2aを介してホストシステム100に、信号線L2bを介してコントローラにそれぞれ電気的に接続されており、電気的な送信信号を、信号線L2aを介してホストシステム100から受け送信装置Txを電気的に駆動する。具体的には、送信装置Txに搭載されている発光デバイス、例えば半導体レーザダイオード、を駆動する。一方ドライバ4は、コントローラ5から信号線L2bを介して制御信号TxDisableを受ける。TxDisableは、送信装置Txの発光状態を強制的に断とする場合にセットされる。
コントローラ5は、メモリ5dに格納されているファームウェアを実行して、光トランシーバ1の全体を制御する。また、コントローラは図5の処理を実行した結果得られる各種のデータをメモリ5dに格納する。
コントローラ5は信号線L3を介してホストシステム100と通信する。一方、信号線L1aを介して受光装置Rxに高電圧発生回路5aで生成したAPDバイアス電圧を供給し、信号線L1cを介してポストアンプ3からLOSを取得し、信号線L2bを介してドライバ4にTxDisableを送出する。また、記憶装置6に接続されており、記憶装置6から各種データを読み出し、あるいは各種データをに書き込む。
受光装置Rxをさらに説明する。受光装置RxはAPD2aとTIA2bを含む。APD2aのアノードは、TIA2bに接続されており、入力光F1によりAPD2aが生成した光電流をTIA2bに送出する。TIA2bはこの光電流を電圧信号に変換し、これをポストアンプ3に出力する。APD2a(APD2aの受光層(活性層)など)は波長1450〜1650nmに感度を有する半導体材料、たとえば、InGaAs、で主に構成されている。APD2aのカソードには信号線L1aを介して高電圧発生回路5aから数十ボルトのバイアス電圧Vapdが印可されている。さらに、コントローラ5では、光電流検出部5bによりAPD2aが生成した光電流の平均値を検出する。
具体的には、APD2aのカソードに生ずる光電流はアノードに生ずる光電流と同じである。カソードには、バイアス電圧Vapdを安定化させるためのCR積分回路を設けており、カソードから得られる信号は、入力光F1の平均光強度に対応した電流となる。光電流検出部5bはこの平均光電流を、抵抗5cにおける電位降下と関連づけて検知する。すなわち、光電流検出部5bの検知結果は入力光F1の平均光強度に対応する。
次にAPD2aの特性について説明する。APD(APD2aを含む)は一般に、一定の強度の光を受けるとその強度、波長に依存する光電流を出力する。図2にAPDの光電流、すなわち感度の波長依存性の一例を示す。図2の横軸は入力光の波長(nm)を表し、縦軸はAPDの光電流(μA)を表す。図2は増倍係数M=1(PDモード)に対応するバイアス電圧が印加された状態で、入力光強度Pin=−20dBm、温度Ta=25℃の条件でAPDを動作させて得られた。APDの波長特性はその構成材料(半導体)に本来的に依存する。APDの構成材料は、III−V族化合物半導体が一般的であり、特に赤外領域に基礎吸収端を有するようなGaAs、InP、InAs等の直接遷移型の半導体が主に用いられる。これら材料の吸収係数は、基礎吸収端(Eg)において急峻に(略0/cmから104/cm〜105/cm程度に至るまで)立ち上がり、次いで波長が短くなるにつれて、緩やかに上昇する。1.3μmあるいは、1.55μm帯域の受光素子として広く採用されているInGaAsについても同様の特性を示す。図2に示す例では、基礎吸収端(Eg)は、略1.63μmに位置する。基礎吸収端(Eg)よりも長波長側では実質的に透明となり、APDに光電流は生じない。本実施形態は波長が、APDを構成する半導体材料、特に、活性層の半導体材料の基礎吸収端(Eg)よりも短波長側に関してのものである。
基礎吸収端(Eg)よりも短波長側でAPD2aの光吸収特性のバイアス電圧依存性(モード依存性)は特徴的な挙動を示す。図3はその一例である。図3の横軸は入力光の波長(nm)を表し、縦軸はAPD2aの光電流(任意単位)を表す。これら二つの光電流の挙動は、何れも、APD2aのカソードから出力され信号線L1aを介して光電流検出部5bによって検出された。図3は波長が1470nmの光電流で規格化されている。挙動G1はM=1(PDモード)で得られた結果であり、挙動G2はAPD2aにバイアス電圧として40V与え、APDモードとしてM=8の場合に得られた結果である。図3に示す様に、入力光の波長の増加に伴うAPD2aの光電流の減少は、APDモード(グラフG2)が、PDモード(グラフG1)を上回る。なお、APDモードでの光電流の絶対値は、PDモードでのAPD2aの光電流の絶対値よりも大きい。
図4は、図3に示す二つの挙動、G1、G2の比、K(λ)=c(λ)/c(1470nm)を波長1470nmでの光電流比(c(@1470nm))で規格化した結果である。横軸は入力光の波長(nm)を表し、横軸はこの規格化比Kを表す。c(λ)は、c(λ)=IM=1(λ)/IM=8(λ)である。IM=1(λ)はM=1(PDモード)のバイアス条件で、入力光の波長がλの時の光電流を表す。IM=8(λ)は、M=8(APDモード)のバイアス条件で、入力光の波長がλの場合の光電流を表す。c(1470nm)は、c(1470nm)=IM=1(1470nm)/IM=8(1470nm)である。
これより、M=1、M=8それぞれのバイアス条件下で光電流を測定することによって、受光装置Rxに今現在入力している入力光F1の波長の特定することができる。すなわち、図4に対応する値(基準データD)を予め記憶装置6に保持しておき、コントローラ5が、M=1、M=8それぞれの場合のバイアス条件を設定してAPD2aに生ずる光電流を、光電流検出部5bを用いて検知し、両者の比c1を計算し、この比c1と記憶装置6に格納された基準データDにより、K1=c1/c(1470nm)を求め、このK1を記憶装置6に保持されている波長λについての一連の値と比較することによって、現時点における入力光F1の波長λが特定される。基準データDはAPDモードでの光電流とPDモードでの光電流の比と、入力光F1の波長λとを対応付けるためのデータであり、図4挙動K(λ)に対応している。
以上述べたような入力光F1の波長λの特定は、光トランシーバ1の初期化処理に合わせて実施することが可能である。この初期化処理は光トランシーバ1がホストシステム100に搭載された後、光トランシーバ1が最初に入力光F1を受信した際に行われる。
図5は光トランシーバ1による入力光の波長を特定するフローチャートを示す。ステップS1で、光トランシーバ1をホストシステム100に搭載した後最初に入力光F1が入力されたことをコントローラ5が確認する。たとえば、メモリ5dの所定アドレスにフラグ(以下、本実施形態において、リセットフラグと称する)を用意しておき、光トランシーバ1をホストシステム100に最初に搭載する、パワーオンリセットの処理中に、このリセットフラグをセットする。リセットフラグがセットされている状態で受光装置Rxが入力光F1を受信すると、この受信は光トランシーバ1搭載後の最初の光受信であり、入力光F1の波長を特定する必要があると判断できる。
ステップS1において、コントローラ5はさらに、雑音光ではなく光信号を受信したことを信号線L1cを介して取得するLOSを参照することで確認する。そして、LOSの原因が次の二つのモードであるか否かを確認する。第1は、光受信レベルが実際に非常に小さくなり、すなわち、信号光自体が実質的に消失した場合であって、光伝送系に何らかのトラブルが発生しているモードである。第2は、相応の強度の入力光を受信しているものの、この入力光からデータ/クロック再生、抽出が適正に行えない場合である。
ステップS1の後、ステップS2(第1ステップ)及びステップS3(第2ステップ)を実行する。まず、APD2aに供給するバイアス電圧Vapdを、増倍係数がM=1(PDモード)となる値に設定する。PDモードを実現するVapdは、通常、TIA2b等のフロントエンド回路に供給されている電源電圧(3.3ボルトが主)である。そして、APD2aをPDモードで動作させながら、APD2aに入力光F1を受信し光電流I(M=1)(第1の光電流)を得る。
ステップS3において、バイアス電圧Vapdを増倍係数がM=8(APDモード)となる所定の値に設定する。APDモードを実現するバイアス電圧Vapdは数十ボルト(例えば、40ボルト)程度である。このようにして、APD2aをAPDモードで動作させ、APD2aから光電流I(M=8)(第2の光電流)を得る。
なお、バイアス電圧Vapdは、APD2aの温度、入力光F1の強度、等に依存して、可変で与えられる場合が多い。すなわち、強度が所定範囲にある入力光F1が入力された際に、所定強度の平均光電流を得る様に、バイアス電圧Vapdが帰還制御される。これに対し、本発明に係る方法においては、APDモードに設定するバイアス電圧Vapdを一定値(例えば40ボルト)に固定する。APD2aの光電流は、バイアス電圧Vapdを固定すると、その時の入力光F1の強度に依存するものとなる。その場合であっても、APDモードでの光電流IM=8とPDモードでの光電流IM=1との光電流比c1(=IM=8/IM=1)を計算することにより、光電流の波長依存性を、入力光F1の強度に依存せず取得できる。
PDモードとAPDモードとは時分割で順次切り替えられるので、入力光F1の強度は二つのモード間で、特に伝送系に起因して変動する可能性がある。そこで、コントローラ5は、PDモードでの受信時とAPDモードでの受信時において、入力光F1の強度が変化する場合には、例えば、以下の処理によりこの変動の影響を緩和することができる。例えば、PDモードとAPDモードとを順次以下のように切り替える:PD1→APD1→PD2→APD2→…→PDn→APDn→…、そして、各モードにおいて、APD2aの光電流をそれぞれ測定し、以下の光電流比を順次計算する:IM=8 n/IM=1 n−1、IM=8 n/IM=1 n、IM=8 n+1/IM=1 n、…(nは自然数)。ここで、PDiは、i番目(iは自然数)のPDモードを表し、APDiは、i番目のAPDモードを表す。IM=8 iは、i番目のAPDモードで測定された光電流を表し、同様に、IM=1 iは、i番目のPDモードで測定された光電流を表す。すなわち、コントローラ5は、ステップS2〜ステップS5を、繰り返し実行する。その間、ステップS4においてM=8の場合の光電流とM=1の場合の光電流との光電流比として、IM=8 n/IM=1 n−1、IM=8 n/IM=1 n、IM=8 n+1/IM=1 n、等を計算する。コントローラ5は、この計算値が収斂した時をもって、その収斂値を入力光F1の波長の特定に用いる。
次いで、コントローラ5は記憶装置6に格納されている基準データDと光電流比c1とを比較して、入力光F1の波長λを特定し、この波長情報を信号線L3を介してホストシステム100に伝える。
その後、光トランシーバ1の実際の運用を開始する(実際の光信号の送受を開始する)。
以上説明した光トランシーバ1によれば、特別な部品を追加することなくコントローラ5による一連の初期化処理を変更することのみによって、入力光F1の波長λが特定できるる。特に、光トランシーバ1のパワーオンリセットの後、最初に光入力F1を受光した際に、入力光F1の波長λの特定が行われる。この情報がホストシステムに伝えられるので、ホストシステムにとっては、空きグリッド(波長)を当該光トランシーバ1以外に適切に割り当てることができる。
なお、一連の処理は、パワーオンリセットの起動時に限らず、LOSフラグがリセットされた後、最初に光信号を受信した時に行うこともできる。例えば、LOSフラグは、光トランシーバ1をホストシステム100に搭載した状態で、光コネクタをこの光トランシーバ1から外した場合にもセットされる。この様な場合、送受間の光トランシーバの組み合わせが変更されている場合が容易に想定でき、また、入力光の波長が新たな波長にシフトしていることになる。すなわち、今対象としている光トランシーバ1の相手方の光トランシーバが変更された可能性が大きい。その場合には光トランシーバ1への入力光F1が断となってコントローラ5はLOSフラグをセットする。この後、相手方の光トランシーバから光信号が確定すると、LOSフラグがリセットされる。そして、新たな光信号についてはその波長が従前の波長とは異なっている場合も考えられる。光トランシーバ1のパワーオンリセットの場合だけでなく、このようなLOSフラグのリセットに同期して、一連の処理を行い、新たな入力光F1についてその波長を特定することが好ましい。光トランシーバ1のLOSフラグがリセットされた後最初に入力光F1が生じた際に、その波長λの特定が行われるので、光トランシーバ1の使用時においてLOSが発生した場合でも特別な操作を行うことなく、入力光F1の波長λが自動的に特定できる。
以上、好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
1…光トランシーバ、100…ホストシステム、2a…APD、2b…TIA、3…ポストアンプ、4…ドライバ、5…コントローラ、5a…高電圧発生回路、5b…光電流検出部、5c…抵抗、5d…メモリ、6…記憶装置、D…基準データ、F1…入力光、F2…出力光、G1,G2…グラフ、L1a,L1b,L1c,L2a,L2b,L3…信号線、Rx…受光装置、Tx…送信装置。
Claims (5)
- 光信号の波長を特定する方法であって、
アバランシェフォトダイオード(APD)を増倍係数MがM=1となるPDモードで動作させ、前記光信号を受光し、前記APDから第1の光電流を得るステップと、
前記APDを前記増倍係数がM>1となるAPDモードで動作させ、前記光信号を受光し、前記APDから第2の光電流を得るステップと、
前記第1の光電流と前記第2の光電流との光電流比を算出するステップと、
前記光電流比と、予め求められた前記電流比と波長との関係を比較し、前記光信号の波長を特定するステップ、
を備える光信号の波長を特定する方法。 - 前記APDはInGaAsを含む受光層を備え、前記光信号の波長は1450〜1650nmの帯域にあることを特徴とする請求項1に記載の光信号の波長を特定する方法。
- アバランシェフォトダイオード(APD)を受光素子として搭載する光トランシーバの制御方法であって、
当該光トランシーバが電気的に活性化された後最初に光信号を入力した際に、
前記APDをその増倍係数Mが実質M=1となる条件でバイアスして前記光信号を受信し、前記APDから第1の光電流を得るステップと、
前記APDを前記増倍係数MがM>1の条件でバイアスして前記光信号を受信し、第2の光電流を得るステップと、
前記第1の光電流と前記第2の光電流との光電流比を算出するステップと、
前記光電流比と、予め求められた前記電流比と波長との関係を比較し、前記光信号の波長を特定するステップ、
を備えることを特徴とする光トランシーバの制御方法。 - アバランシェフォトダイオード(APD)を受光素子として搭載する光トランシーバの制御方法であって、
当該光トランシーバのLOS状態が解除された後直ちに、
前記APDをその増倍係数Mが実質M=1となる条件でバイアスして光信号を受信し、前記APDから第1の光電流を得るステップと、
前記APDを前記増倍係数MがM>1の条件でバイアスして前記光信号を受信し、第2の光電流を得るステップと、
前記第1の光電流と前記第2の光電流との光電流比を算出するステップと、
前記光電流比と、予め求められた前記電流比と波長との関係を比較し、前記光信号の波長を特定するステップ、
を備えることを特徴とする光トランシーバの制御方法。 - 前記光トランシーバはホストシステムに搭載されたプラガブル光トランシーバであり、
前記光信号の波長を特定した後、当該光信号の波長を前記ホストシステムに通知する、請求項3又は4に記載の光トランシーバの制御方法。
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