JP2014222217A - 磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法 - Google Patents

磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】単一の磁気センサによって全方位の磁界が検出できる磁気抵抗ブリッジ回路を提供する。【解決手段】磁気抵抗ブリッジ回路は、第1のMR素子と第2のMR素子は直列接続され、第3のMR素子と第4のMR素子は直列接続され、直列接続された第1のMR素子及び第2のMR素子と第3のMR素子及び第4のMR素子とが並列接続され、第1のMR素子、第2のMR素子、第3のMR素子及び第4のMR素子はそれぞれ、直線形状が順次折り返されたつづら折り状の磁気抵抗部を備え、第1のMR素子の最大磁界検出方向と第2のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、第3のMR素子の最大磁界検出方向と第4のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、かつ第3のMR素子及び第4のMR素子は、第1のMR素子の最大磁界検出方向及び第2のMR素子の最大磁界検出方向とは実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向に配置している。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法に関し、特に単品でより広い角度範囲の磁界を検出する磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法に関する。
Ni、FeやCo及びそれらの合金のような強磁性の遷移金属から成る層では、電気抵抗が材料を貫く磁界の大きさ及び方向に関係して変化する。このような層において生ずる効果は、異方性の磁気抵抗効果と呼ばれる。このような特性を備える4つの磁気抵抗素子でブリッジ回路を構成し、ブリッジ回路の接続点の電位差から磁界方向を検出する磁気センサが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。本件明細書では、磁気抵抗素子をMR素子とも称することとする。
ところで、ガス・水道メーターの流量検出には、羽根車型磁石の回転数を磁気センサで読み取る方式がある。昨今、メーターの外部から強力な磁石を近づけて磁気センサを誤動作させることで、流量のカウントを偽る案件が増えている。このような本来の流量検出目的以外の外部から加えられる不正な磁界は、磁石の配置や極性の向きが定められていないため、あらゆる方向から磁界が印加されることを想定する必要がある。複数の磁気センサをメーター内に配置することで、このような不正磁界を検出することが可能だが、実装領域及びバッテリーの制約から、単品でより広い範囲の磁界を検出することのできる磁気センサが望まれている。
特開平11−94512号公報 特開2011−180001号公報
上述した背景技術の磁気センサには、以下のような課題がある。まず、背景技術の磁気センサについて説明する。
背景技術の異方性磁気抵抗素子を用いた磁気センサは、4つの磁気抵抗素子MR1〜MR4からなるブリッジ構造からなり、各素子を対向して配置した抵抗回路と、一定検出レベルを持つコンパレータ回路とで構成される。ブリッジ構造の抵抗回路は、任意の磁気抵抗素子MR1〜MR4の調整により、コンパレータ回路の検出レベルより低くなるようにオフセット電圧が設定されている。
磁気センサは、磁界が印加されると磁気抵抗素子MR1〜MR4の抵抗値変化により、差動入力電圧が、コンパレータ回路の検出レベルを超える。これにより、磁気センサは信号を出力する。
背景技術の磁気センサの等価回路を図8に、素子形状を図9に示す。背景技術の磁気センサの異方性磁気抵抗素子は、折り返し形状のパターン構造である。磁界印加時の抵抗変化量(ΔR)は、素子の長さ方向に対して垂直の磁界(90°)が印加された時に最大となり、平行な磁界(0°)が印加された時に最小となる特性を持つ。したがって、磁気抵抗素子の抵抗Rは、以下の(式1)に従う。
Figure 2014222217
ここで、R0は無磁界中の磁気抵抗素子の抵抗値であり、ΔRは抵抗変化量であり、θは磁界方向を示す角度である。(式1)から、印加電圧がVの時の中点電位差Vabは以下の(式2)に従う。
Figure 2014222217
(式2)によるコンパレータの差動電圧は、図10に示すようになる。図10は、図8の磁気センサの入力電圧と検出磁界角度との関係を示すグラフである。図10に示す検出磁界角度によるVabの曲線から理解されるように、45°<θ<135°方向の磁界範囲のときのみ、4つの磁気抵抗素子MR1〜MR4からなるブリッジ構造の抵抗回路は一定検出レベル以上の中点電位差を出力する。
このため、図8に示される磁気センサを用いて、磁気抵抗素子と同平面上の0°<θ<360°の磁界検出を実現するには、少なくとも3個以上の磁気センサを配置する必要がある。
また、特許文献1は磁界センサ素子を用いた角度センサに関するものであり、2個の測定ブリッジ回路を用意して、これらが相互に45°回転した位置に配置することを提案している。これにより、0°乃至360°の間で測定対象の角度位置を一義的に決定することが提案されている。
特許文献2は磁気抵抗素子を用いた回転角度を検出する回転センサに関するものであり、第1及び第2のブリッジ回路を、各ブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子が同心円状に交互に配置されるように、配置することを提案している。このような複数のブリッジ回路の配置により、回転角度の検出精度を高めながら小型化することが提案されている。
しかしながら、特許文献1の角度センサ及び特許文献2の回転センサでも、4個の磁気抵抗素子からなるブリッジ構造の磁気センサを2個必要とするという課題がある。
このように関連する磁気センサにおいては、全方位の磁界を検出するためには複数個の磁気センサが必要である、という課題があった。
したがって、本発明の目的は、上述した課題である、全方位の磁界を検出するためには複数個の磁気センサが必要である、という課題を解決する磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る磁気抵抗ブリッジ回路は、第1のMR素子と、第2のMR素子と、第3のMR素子と、第4のMR素子とを有し、
第1のMR素子と第2のMR素子は直列接続され、
第3のMR素子と第4のMR素子は直列接続され、
直列接続された第1のMR素子及び第2のMR素子と第3のMR素子及び第4のMR素子とが並列接続され、
第1のMR素子、第2のMR素子、第3のMR素子及び第4のMR素子はそれぞれ、直線形状が順次折り返されたつづら折り状の磁気抵抗部を備え、
第1のMR素子の最大磁界検出方向と第2のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
第3のMR素子の最大磁界検出方向と第4のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
かつ第3のMR素子及び第4のMR素子は、第1のMR素子の最大磁界検出方向及び第2のMR素子の最大磁界検出方向とは実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向に配置している。
本発明に係る磁気センサは、第1のMR素子と第2のMR素子の直列接続体と、第3のMR素子と第4のMR素子の直列接続体とが並列接続されたブリッジ回路と、
直列接続された第1の抵抗素子、第2の抵抗素子及び第3の抵抗素子と、
第1の抵抗素子と第2の抵抗素子との接続点における電位と、第1のMR素子と第2のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第1のコンパレータと、
第2の抵抗素子と第3の抵抗素子との接続点における電位と、第1のMR素子と第2のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第2のコンパレータと、
第1の抵抗素子と第2の抵抗素子との接続点における電位と、第3のMR素子と第4のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第3のコンパレータと、
第2の抵抗素子と第3の抵抗素子との接続点における電位と、第3のMR素子と第4のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第4のコンパレータと、を有する。
本発明に係る磁気検出方法は、第1のMR素子と第2のMR素子と第3のMR素子と第4のMR素子からなる磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された第1のMR素子と第2のMR素子の接続点の電位である第1の接続点電位を検出し、
磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された第3のMR素子と第4のMR素子の接続点の電位である第1の接続点電位を検出し、
第1の接続点電位と第1の基準電位との比較結果を取得し、
第1の接続点電位と第2の基準電位との比較結果を取得し、
第2の接続点電位と第1の基準電位との比較結果を取得し、
第2の接続点電位と第2の基準電位との比較結果を取得する。
本発明の磁気抵抗ブリッジ回路、磁気センサ及び磁気検出方法によれば、単一の磁気センサによって全方位の磁界を検出することができる。
本発明の第1実施形態による磁気センサの等価回路図である。 図1の磁気センサを構成する磁気抵抗素子のレイアウトを示す平面図である。 図1の磁気センサの入力電圧と検出磁界角度との関係を示すグラフである。 検出磁界角度と磁気センサ出力との関係を示すチャート図である。 印加電界と電圧変動量との関係を示すグラフである。 本発明の第2実施形態による磁気センサの等価回路図である。 本発明の第3実施形態による磁気センサの等価回路図である。 背景技術の磁気センサの等価回路図である。 図8の磁気センサを構成する磁気抵抗素子のレイアウトを示す平面図である。 図8の磁気センサの入力電圧と検出磁界角度との関係を示すグラフである。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、異方性磁気抵抗素子(AMR)を用いた磁気センサに関するものであり、一例として、同一チップ上に形成される磁気抵抗素子と半導体集積回路との組み合わせにより、磁気抵抗素子と同一平面上のあらゆる方向の磁界検出を特徴とするものである。
〔第1実施形態〕
初めに、本発明の第1実施形態による磁気センサについて、説明する。図1は、本発明の第1実施形態による磁気センサの等価回路図である。図2は、図1の磁気センサを構成する磁気抵抗素子のレイアウトを示す平面図である。図3は、図1の磁気センサの入力電圧と検出磁界角度との関係を示すグラフである。図4は、検出磁界角度と磁気センサ出力との関係を示すチャート図である。図5は、印加電界と電圧変動量との関係を示すグラフである。
本実施形態による磁気センサは、図1に示すように、第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2の直列接続体と、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4の直列接続体とが、第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に並列接続されたブリッジ回路を備える。
さらに、本実施形態による磁気センサは、第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に直列接続された第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R7及び第3の抵抗素子R6を備える。本実施形態の第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R7及び第3の抵抗素子R6はブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子とは異なり、異方性の磁気抵抗効果を持たない抵抗素子である。異方性の磁気抵抗効果を持たない抵抗素子は、例えば半導体抵抗で構成される。
さらに、本実施形態による磁気センサは、第1のコンパレータA、第2のコンパレータB、第3のコンパレータC及び第4のコンパレータDを備える。第1のコンパレータAは、第1の抵抗素子R5と第2の抵抗素子R7との接続点における電位と、第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2との接続点における電位をそれぞれ入力し、接続点間の電位差VAに応じた電圧を出力する。第2のコンパレータBは、第2の抵抗素子R7と第3の抵抗素子R6との接続点における電位と、第1の磁気抵抗素子MR1と前記第2の磁気抵抗素子MR2との接続点における電位をそれぞれ入力し、接続点間の電位差VBに応じた電圧を出力する。第3のコンパレータCは、第1の抵抗素子R5と第2の抵抗素子R7との接続点における電位と、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4との接続点における電位をそれぞれ入力し、接続点間の電位差VCに応じた電圧を出力する。さらに、第4のコンパレータDは、第2の抵抗素子R7と第3の抵抗素子R6との接続点における電位と、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4との接続点の電位を入力して、接続点間の電位差VDに応じた電圧を出力する。
そして本実施形態による磁気センサを用いた磁気検出方法は、第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2と第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4からなる磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2の接続点の電位である第1の接続点電位を検出し、磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4の接続点の電位である第1の接続点電位を検出するものである。
さらに、上記第1の接続点電位と、第2の基準電位の一例としての、第2の抵抗素子R7と第3の抵抗素子R6との接続点における電位との比較結果を取得し、上記第2の接続点電位と、第1の基準電位の一例としての、第1の抵抗素子R5と第2の抵抗素子R7との接続点における電位との比較結果を取得し、上記第2の接続点電位と上記第1の基準電位との比較結果を取得し、上記第2の接続点電位と上記第2の基準電位との比較結果を取得するものである。
図1のブリッジ回路を構成する第1の磁気抵抗素子MR1、第2の磁気抵抗素子MR2、第3の磁気抵抗素子MR3及び第4の磁気抵抗素子MR4の構成やレイアウトについて説明する。図2に示すように、第1の磁気抵抗素子MR1、第2の磁気抵抗素子MR2、第3の磁気抵抗素子MR3及び第4の磁気抵抗素子MR4はそれぞれ、直線形状が順次折り返されたつづら折り状の磁気抵抗部を備えている。ここで、各磁気抵抗素子の最大磁界検出方向は、素子の長手方向と垂直な方向である。
さらに、第1の磁気抵抗素子MR1の最大磁界検出方向と第2の磁気抵抗素子MR2の最大磁界検出方向とが実質的に直交するように、第1の磁気抵抗素子MR1及び第2の磁気抵抗素子MR2は配置されている。さらに、第3の磁気抵抗素子MR3の最大磁界検出方向と第4の磁気抵抗素子MR4の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、かつ第1の磁気抵抗素子MR1の最大磁界検出方向及び第2の磁気抵抗素子MR2の最大磁界検出方向とは実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向となるように、第3の磁気抵抗素子MR3及び第4の磁気抵抗素子MR4が配置されている。図2では、実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向の一例として、第1の磁気抵抗素子MR1の最大磁界検出方向及び第2の磁気抵抗素子MR2の最大磁界検出方向と略45°をなすように、第3の磁気抵抗素子MR3及び第4の磁気抵抗素子MR4を配置している。すなわち、第1の磁気抵抗素子MR1に対して90°回転させたものが第2の磁気抵抗素子MR2、45°回転させたものが第3の磁気抵抗素子MR3、135°回転させたものが第4の磁気抵抗素子MR4である。
第1の磁気抵抗素子MR1〜第4の磁気抵抗素子MR4は、それぞれ同じ特性を持つ。第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2の中点電位をV12、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4の中点電位をV34とし、抵抗値をR1=R2=R3=R4=aと置くと、磁界印加時の中点電位は以下の(式3)及び(式4)に従う。
Figure 2014222217
Figure 2014222217
また、半導体抵抗である第1の抵抗素子R5と第2の抵抗素子R7の分圧電位をV57、第3の抵抗素子R6と第2の抵抗素子R7の分圧電位をV67とし、第1の抵抗素子R5と第3の抵抗素子R6の抵抗値は同じであり、R5=R6=bと置くとV57とV67は、以下の(式5)及び(式6)に従う。
Figure 2014222217
Figure 2014222217
(式2)〜(式6)より、図4のコンパレータA〜Dの差動入力電圧は、以下の(式7)〜(式10)に従う。
コンパレータAの差動入力電圧VA
Figure 2014222217
コンパレータBの差動入力電圧VB
Figure 2014222217
コンパレータCの差動入力電圧VC
Figure 2014222217
コンパレータDの差動入力電圧VD
Figure 2014222217
(式7)〜(式10)より、差動入力電圧VA〜VDの磁界角度による曲線は、図3で示される。半導体抵抗である第2の抵抗素子R7の定数変更によるオフセット電圧の調整により、検出レベルの設定可能な回路となっている。
ただし、第2の抵抗素子R7の定数変更によって検出レベルを調整するには、第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R7及び第3の抵抗素子R6の抵抗値の比率を高精度で設定する必要がある。これを実現するため、集積回路(IC)上に複数連続してレイアウトした相対精度の高い半導体抵抗から第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R7及び第3の抵抗素子R6を作成するのが望ましい。
図3から、磁界角度が22.5°の奇数倍の時に、差動入力電圧VA〜VDのいずれかが重なり差動入力電圧が最も小さくなる。そのため、コンパレータA〜Dの何れかの出力が最小となる最悪条件となることが分かる。図4に、コンパレータA〜Dの動作に必要な磁界角度の模式図を示す。図5に、V12=V34となる最悪条件でのV12とV34の印加磁界に対する中点電位変動量の絶対値を示す。図5から、最悪条件である磁界角度においても、コンパレータを動作させるのに十分は電圧変動量が得られることが分かる。
これにより、本実施形態によれば、磁気抵抗素子と同平面上のあらゆる磁界方向を4つのコンパレータA〜Dの何れかが検出可能な磁気センサを実現できる。すなわち、背景技術の磁気センサでは3個のブリッジ回路或いは2個のブリッジ回路を必要とするのに対し、本発明の本実施形態の磁気センサによれば、単一のブリッジ回路で平面上のあらゆる磁界方向を検出可能な磁気センサを実現できる。よって、本発明を用いることにより部品点数・製造工数の削減することができる。副次的に、省スペース化に伴い、磁気センサ実装面のレイアウト自由度も増している。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態による磁気センサについて、説明する。上述した第1実施形態と同様な内容については、その詳細な説明は省略することとする。図6は、本発明の第2実施形態による磁気センサの等価回路図である。
本実施形態による磁気センサは図6に示すように、第1実施形態の磁気センサと同様に、第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2の直列接続体と、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4の直列接続体とが第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に並列接続されたブリッジ回路と、第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に直列接続された第1の抵抗素子R5と第2の抵抗素子R7と第3の抵抗素子R6と、第1のコンパレータA、第2のコンパレータB、第3のコンパレータC及び第4のコンパレータDとを備える。さらに、本実施形態では、第1のコンパレータA、第2のコンパレータB、第3のコンパレータC及び第4のコンパレータDの各出力を入力とする論理和回路(OR回路)をさらに備える。
本実施形態の磁気センサでは、磁気抵抗素子と同平面上の磁界が印加された時に、コンパレータA〜Dの何れかの出力を論理和回路によって一つの信号として出力する。
本実施形態の磁気センサによれば、第1実施形態と同様に、磁気抵抗素子と同平面上のあらゆる磁界方向を検出可能な磁気センサを実現できる。よって、本実施形態によれば部品点数・製造工数の削減をすることができる。第1実施形態と同様に、省スペース化に伴い、磁気センサ実装面のレイアウト自由度も増している。
さらに、本実施形態の磁気センサによれば、第1のコンパレータA、第2のコンパレータB、第3のコンパレータC及び第4のコンパレータDの出力が論理和回路に入力されるので、コンパレータA〜Dの何れかの出力を論理和回路によって一つの信号として出力することができる。これにより、取り扱いが容易な磁気センサを実現できる。
〔第3実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態による磁気センサについて、説明する。上述した第1実施形態や第2実施形態と同様な内容については、その詳細な説明は省略することとする。図7は、本発明の第3実施形態による磁気センサの等価回路図である。
本実施形態による磁気センサは、第1実施形態の磁気センサを構成する第2の抵抗素子R7を磁気抵抗素子としたものである。
本実施形態による磁気センサは図7に示すように、第1実施形態や第2実施形態の磁気センサと同様に、第1の磁気抵抗素子MR1と第2の磁気抵抗素子MR2の直列接続体と、第3の磁気抵抗素子MR3と第4の磁気抵抗素子MR4の直列接続体とが第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に並列接続されたブリッジ回路と、第1のコンパレータA、第2のコンパレータB、第3のコンパレータC及び第4のコンパレータDとを備える。さらに、本実施形態では、第1電源端子Vccと第2電源端子GND間に直列接続された第1の抵抗素子R5、磁気抵抗素子MR7及び第3の抵抗素子R6を備える。
本実施形態では、コンパレータの差動入力電圧の検出レベルの調整は例えば抵抗素子R7で行われる。抵抗素子R7が第1実施形態や第2実施形態のように半導体抵抗である場合、ICの拡散工程で抵抗素子R7の調整する必要がある。このため、微少な感度調節には手間と時間が必要になる。
これに対し本実施形態のように、磁気抵抗素子MR7を採用すると、ICの拡散工程に比べて磁気抵抗素子の成膜工程は短時間で済む。また、マスク1枚の変更で抵抗素子R7の微調整が可能である。これにより、半導体抵抗である場合に比べ、磁気センサの感度調節が容易となる。
ただし、磁気抵抗素子は磁界によって抵抗値が変動する為、磁界による検出レベルへの影響を考慮する必要がある。磁気センサの感度微調整領域における、上記(式7)〜(式10)の第2項で与えられる検出レベル調整値の磁界による変動割合は、半導体抵抗からなる第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R6に比べて、磁気抵抗素子MR7は十分微小である。このため、抵抗素子R7の抵抗変化率とほぼ等しくなる。一般的に、異方性磁気抵抗素子の磁界による抵抗変化率の飽和値は3%程度である。このため、検出レベルの変動割合も最大で3%程度となり、磁気センサの感度に与える影響は微小である。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、第1の抵抗素子R5、第2の抵抗素子R6及び第3の抵抗素子R7は、例えばICの拡散工程とは異なる製造プロセスで製造される半導体抵抗を用いることができる。
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
MR1〜MR4、MR7 磁気抵抗素子(MR素子)
R5〜R7 抵抗素子
A〜D コンパレータ

Claims (10)

  1. 第1のMR素子と、第2のMR素子と、第3のMR素子と、第4のMR素子とを有し、
    前記第1のMR素子と前記第2のMR素子は直列接続され、
    前記第3のMR素子と前記第4のMR素子は直列接続され、
    前記直列接続された前記第1のMR素子及び前記第2のMR素子と前記第3のMR素子及び前記第4のMR素子とが並列接続され、
    前記第1のMR素子、前記第2のMR素子、前記第3のMR素子及び前記第4のMR素子はそれぞれ、直線形状が順次折り返されたつづら折り状の磁気抵抗部を備え、
    前記第1のMR素子の最大磁界検出方向と前記第2のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
    前記第3のMR素子の最大磁界検出方向と前記第4のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
    かつ前記第3のMR素子及び前記第4のMR素子は、前記第1のMR素子の最大磁界検出方向及び前記第2のMR素子の最大磁界検出方向とは実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向に配置している、磁気抵抗ブリッジ回路。
  2. 前記第3のMR素子及び前記第4のMR素子のいずれか一方の最大磁界検出方向が、前記第1のMR素子及び前記第2のMR素子のいずれか一方の最大磁界検出方向と略45度をなしている、請求項1に記載の磁気抵抗ブリッジ回路。
  3. 第1のMR素子と第2のMR素子の直列接続体と、第3のMR素子と第4のMR素子の直列接続体とが並列接続されたブリッジ回路と、
    直列接続された第1の抵抗素子、第2の抵抗素子及び第3の抵抗素子と、
    前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子との接続点における電位と、前記第1のMR素子と前記第2のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、前記接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第1のコンパレータと、
    前記第2の抵抗素子と前記第3の抵抗素子との接続点における電位と、前記第1のMR素子と前記第2のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第2のコンパレータと、
    前記第1の抵抗素子と前記第2の抵抗素子との接続点における電位と、前記第3のMR素子と前記第4のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第3のコンパレータと、
    前記第2の抵抗素子と前記第3の抵抗素子との接続点における電位と、前記第3のMR素子と前記第4のMR素子との接続点における電位をそれぞれ入力し、両接続点間の電位差に応じた電圧を出力する第4のコンパレータと、を有する磁気センサ。
  4. 前記第1乃至前記第4のコンパレータの出力をそれぞれ入力する論理和回路をさらに有する、請求項3に記載の磁気センサ。
  5. 前記第2の抵抗素子が磁気抵抗素子である、請求項3又は請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 前記第1の抵抗素子及び前記第3の抵抗素子が半導体抵抗素子である、請求項5に記載の磁気センサ。
  7. 前記第1のMR素子の最大磁界検出方向と前記第2のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
    前記第3のMR素子の最大磁界検出方向と前記第4のMR素子の最大磁界検出方向とが実質的に直交し、
    かつ前記第3のMR素子及び前記第4のMR素子は、前記第1のMR素子の最大磁界検出方向及び前記第2のMR素子の最大磁界検出方向とは実質的に垂直でも実質的に平行でもない方向に配置している、
    請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  8. 前記第3のMR素子の最大磁界検出方向が、前記第1のMR素子又は前記第2のMR素子のいずれか一方の最大磁界検出方向と略45度をなしている、請求項7に記載の磁気センサ。
  9. 前記第4のMR素子の最大磁界検出方向が、前記第1のMR素子又は前記第2のMR素子のいずれか一方の最大磁界検出方向と略45度をなしている、請求項7に記載の磁気センサ。
  10. 第1のMR素子と第2のMR素子と第3のMR素子と第4のMR素子からなる磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された前記第1のMR素子と前記第2のMR素子の接続点の電位である第1の接続点電位を検出し、
    前記磁気抵抗ブリッジ回路の直列接続された前記第3のMR素子と前記第4のMR素子の接続点の電位である第1の接続点電位を検出し、
    前記第1の接続点電位と前記第1の基準電位との比較結果を取得し、
    前記第1の接続点電位と前記第2の基準電位との比較結果を取得し、
    前記第2の接続点電位と前記第1の基準電位との比較結果を取得し、
    前記第2の接続点電位と前記第2の基準電位との比較結果を取得する、
    磁気検出方法。
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