JP2014221433A - 麻雀卓 - Google Patents

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Abstract

【課題】和了時における対局者が、和了牌を他の手牌と視覚的に区別することが可能な麻雀卓を提供する。【構成】麻雀卓であって、麻雀卓枠内側に対局者毎に設けられた4箇所の凹所と、が設けられ、前記各凹所は、門前牌と、副露牌と、前記門前牌と前記副露牌との間の和了牌と、を前記地の上に互いに区別して置けるように形成され、前記麻雀卓枠は、各対局者から見た、前記凹所の左端に門前牌を当接させて置き、かつ、前記凹所の右端に副露牌を当接させて置いたとき、各対局者の門前牌が左側の対局者の副露牌と接触しないように、前記対局者の凹所右端の面と前記右隣りの対局者の凹所左側の麻雀卓枠上端の面とが同一面により形成されている。この麻雀卓では、門前牌と、副露牌と、前記門前牌と前記副露牌との間の和了牌と、を互いに区別して置けるようになっているので、対局者は和了牌を他の手牌と視覚的に明確に区別することができる。【選択図】図33

Description

本出願に係る発明は、和了者の和了牌と他の手牌を、和了者以外の他の対局者が区別して認識できるようにする機能を有する麻雀卓に係るものである。
ゲーム内容が変化に富む麻雀ゲームは、ゲーム用具として美麗な牌を用いることもあり、室内ゲームとして多くの人々に好まれており、特に近年これまで麻雀ゲームを嗜んでこなかった中高年齢者間に普及してきている。
しかしながら、麻雀ゲームはゲーム自体は困難ではなく初心者でも和了(ホーラ・アガリ)することができるが、複雑な組合せが可能であり組合せによって和了点が大きく変化し、得点計算も複雑であるためそれらの習得はきわめて困難である。このことが、初心者が麻雀ゲームを習得する際の大きな負担となっている。
麻雀においても、特開平1−254188号公報,特開平10−179930号公報,特開平10−222623号公報,特開2001−58085号公報,特開2003−126539号公報,特開2003−154161号公報,特開2004−8701号公報等に非接触型ICタグを麻雀牌に内蔵して点数計算に用いることが示されている。
図1に特開平10−179930号公報に記載された、回路素子のインピーダンスを識別信号とするアナログ式の非接触型ICチップを内蔵した麻雀牌を用いる先行技術の麻雀卓を示す。
図1(a)に示す麻雀卓1には、対局が行われる場所である地2の周囲に枠3が取り付けられ、地2の中心に全対局者に共通の操作・表示装置4が設けられ、自動卓の場合にはその周囲にホッパ5が設けられ、その外側にリフト6が設けられている。
地2には各ゲーム参加者毎に門前牌読取エリア7,副露牌読取エリア8,ドラ牌読取エリア9,打牌読取エリア10が設定され、枠3には各対局者に個別の操作・表示装置11が設けられている。
対戦中の操作・表示装置4は(b)に示すように各ゲーム参加者の持ち点が表示されると共に、和了したことを入力するための和了ボタンが表示されている。
和了したゲーム参加者が操作・表示装置4の和了ボタンを操作し、牌を門前牌読取エリア7,副露牌読取エリア8,ドラ牌読取エリア9にそれぞれ置き、和了牌を門前牌読取エリア7の右端におくと、牌読み取りが行われ、(c)に示すように門前牌,副露牌,和了牌が表示形態を変えて表示されるとともに、得点が表示される。
和了役には、和了牌を含む手牌の内容で決まる和了役の他に、どのようにして和了したかによって決まる和了役がある。
そのような和了役として、副露牌がない状態で自摸牌で和了する門前清自摸和了、最後の自摸牌で和了する海底摸月(ハイテーモーユエ)和了、最後の打牌で和了する河底撈魚(ホーテーラオユイ)和了、カンにおいて自摸った嶺上(リンシャン)牌で和了した嶺上開花(リンシャンカイホー)和了、他の対局者の明槓(ミンカン)牌で和了する搶槓(チャンカン)和了、親が配牌時に和了している天和(テンホー)和了、親の第1打牌で子が和了する地和(チーホー)和了、チー・ポン・明カンのない状態の第1巡目の和了である人和(ジンホー)和了がある。
図2に特開2004−8701号公報に記載されたもう一つの先行技術である本発明者らによる麻雀卓を麻雀卓を示す。
この麻雀卓はデジタル識別記号(ID)を記憶する非接触型ICチップを内蔵した麻雀牌を用いる。
(a)に示す。図2(a)に示す麻雀卓20には枠2が取り付けられ、麻雀卓の中心にサイコロ表示・麻雀卓操作装置2が設けられ、自動卓の場合にはその周囲にホッパ24が設けられ、その外側にリフト25が設けられている。
枠22の内側には読み取りの対象となる麻雀牌の置き位置を規制して麻雀牌の読み取りを行う麻雀牌読取エリア29が設けられている。
牌読取エリア29の左端壁、左下端壁、右端壁、右下端壁に、牌検出スイッチ31a,31b,31c,31dが設けられている。
和了したゲーム参加者が操作・表示装置23にある和了ボタンを操作し、麻雀牌読取エリア29の左端に門前牌32aを、右端に副露牌32fを、和了牌32cを門前牌32aとの間に間隔32bを空けて置くと、牌検出スイッチ31a,31b,31c,31dにより門前牌32aの存在と副露牌32fの存在が検知されることにより、門前牌32a,副露牌32f及び和了牌32cが読み取られ、得点が計算され、表示装置38に表示される。なお、32eは和了牌32cと副露牌31dの間に生じる空所である。
和了役には、和了牌を含む手牌の内容で決まる和了役の他に、副露牌がない状態で自摸牌で和了する門前清自摸和了、最後の自摸牌で和了する海底摸月(ハイテーモーユエ)和了、最後の打牌で和了する河底撈魚(ホーテーラオユイ)和了、カンにおいて自摸った嶺上(リンシャン)牌で和了した嶺上開花(リンシャンカイホー)和了、他の対局者の明槓(ミンカン)牌で和了する搶槓(チャンカン)和了、親が配牌時に和了している天和(テンホー)和了、親の第1打牌で子が和了する地和(チーホー)和了、チー・ポン・明カンのない状態の第1巡目の和了である人和(ジンホー)和了がある。
これらの和了役中、天和,地和及び人和を除く他の和了役は、手牌を読むことによってのみ和了点数を計算する従来の麻雀卓によっては、コンピュータが自動的に判定することはできない。
また、従来の麻雀卓によっては、副露牌(明牌)成立、栄和(ロン)、振聴(フリテン)をコンピュータが自動的に確認することはできない。
特開平10−179930号公報 特開2004−8701号号公報
ところで、特に初心者にありがちな行為であるが、和了者が和了したときに和了牌を自分の手牌の中に組み込んでしまうことがある。これでは、聴牌状態の手牌内容を知らない他の対局者には、点数に大きな影響を与えることがある和了牌がどの牌であるかを判別できない。そのため、他の対局者が和了牌を他の手牌と区別して認識できるようにすることが望ましい。この出願においては、和了時に和了牌を他の手牌と確実に区別して和了者以外の他の対局者が認識可能な麻雀卓を提供することを課題とする。
これらの課題を解決するためにこの出願に係る発明では、次のような構成を採る。
(請求項1記載の発明の特徴)
請求項1記載の発明に係る麻雀卓(以下、「請求項1の麻雀卓」という)は、各対局者が対局を行う場所である地と、前記地の周囲を囲む麻雀卓枠と、を有する麻雀卓であって、前記麻雀卓枠内側に対局者毎に設けられた4箇所の凹所と、が設けられ、
前記各凹所は、門前牌と、副露牌と、前記門前牌と前記副露牌との間の和了牌と、を前記地の上に互いに区別して置けるように形成され、前記麻雀卓枠は、各対局者から見た、前記凹所の左端に門前牌を当接させて置き、かつ、前記凹所の右端に副露牌を当接させて置いたとき、各対局者の門前牌が左側の対局者の副露牌と接触しないように、前記対局者の凹所右端の面と前記右隣りの対局者の凹所左側の麻雀卓枠上端の面とが同一面により形成されていることを特徴とする。
(請求項2記載の発明の特徴)
請求項2記載の発明に係る麻雀卓(以下、「請求項1の麻雀卓」という)は、請求項1の麻雀卓であって、前記4箇所の凹所内のそれぞれの前記地の上面には、対局者それぞれから見た、前記凹所の左端に門前牌置き場を、前記凹所の右端に副露牌置き場を、そして、当該門前牌置き場と当該副露牌置き場の間に和了牌置き場を、それぞれ他の対局者が目視可能に明示されていることを特徴とする。
(請求項3記載の発明の特徴)
請求項3記載の発明に係る麻雀卓(以下、「請求項3の麻雀卓」という)は、請求項2の麻雀卓であって、前記門前牌置き場、前記副露牌置き場、そして、前記和了牌置き場は、いずれも外枠線あるいは着色部により区分けされていることを特徴とする。
(請求項4記載の発明の特徴)
請求項4記載の発明に係る麻雀卓(以下、「請求項4の麻雀卓」という)は、請求項2又は3の麻雀卓であって、前前記門前牌置き場、前記副露牌置き場、そして、前記和了牌置き場には、それぞれに置くべき牌の種類が表示されている
ことを特徴とする。
本発明によれば、麻雀卓について、和了時に和了牌を他の手牌と確実に区別して和了者以外の他の対局者が認識することが可能となる。
非接触型ICタグを内蔵した麻雀牌を使用する従来の麻雀卓の説明図。 非接触型ICタグを内蔵した麻雀牌を使用する他の従来の麻雀卓の説明図。 チーの説明図。 ポンの説明図。 暗カンの説明図。 第1の明カンの説明図。 第2の明カンの説明図。 搶槓(チャンカン)の説明図。 実施例1の麻雀卓の構成説明図。 実施例1の麻雀卓の表示・制御系統説明図。 本発明で使用する麻雀牌の説明図。 本発明で使用する非接触型ICタグメモリ構成図及び牌種別コードの例。 実施例1の全対局者共通の操作・表示装置の対局開始前の表示画面例。 実施例1の全対局者共通の操作・表示装置の対局中の表示画面例。 実施例1の対局者個別の表示装置の対局中の表示画面例。 個別表示装置に置ける表示内容選択画面例及びカードによる表示内容選択例。 実施例2の麻雀卓の構成説明図。 実施例2の麻雀卓の表示・制御系統説明図。 実施例2の対局者個別の表示装置の対局中の表示画面例。 実施例3の麻雀卓の構成説明図。 実施例4の麻雀卓の構成説明図。 実施例5の麻雀卓の構成説明図。 実施例6の麻雀卓の構成説明図。 実施例7の麻雀卓の構成説明図。 実施例8の麻雀卓の構成説明図。 実施例8の麻雀卓の表示・制御系統説明図。 実施例9の麻雀卓の構成説明図。 実施例9の麻雀卓の表示・制御系統説明図。 実施例10の麻雀卓の構成説明図。 実施例10の麻雀卓の表示・制御系統説明図。 実施例11である、地の表示。 実施例12である、麻雀卓枠。 実施例13である、麻雀卓枠。 実施例14である、操作・表示部の構成。 実施例15である、読取基板の他の構成。 他の種別情報を有する麻雀牌及び製造法。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
いくつかの実施例では和了者の手牌のみによって和了点数を計算するが、いくつかの実施例では対局中の牌の動きに基づいても和了点数を計算する。
初めに、そのために必要な牌の動き、及びその動きをどの様に検出し、その内容をどの様に判定するかついて概要を説明する。
板位(席決め),起家(初めの親)決めまでは、従来の麻雀卓が有している機能を利用して行われる。
サイコロを電子サイコロとし、席決め時のサイコロの目数に基づく板位(席決め)、荘風(場の風)、門風(各対局者毎の風)、開門(配牌開始)位置、和了又は平局は麻雀卓のコンピュータが把握しており、表示・操作装置の表示部に表示し、麻雀ゲーム進行に関する全ての情報は一元的に管理される。
荘家(親)が決まれば、各対局者の風は自動的に決定される。
荘家は散家(子)が和了した場合、親が錯和(チョンボ)した場合あるいは親が聴牌していなかった場合には、左回りで移動する。
また、荘風(場の風)は、「東」で開始されるが、起家が再び親になったときに東→南→西→北の順で変わる。
[対局]
対局は136枚の牌を各対局者毎に13枚配牌して手牌とし、最後に14枚の王牌を残すことを原則として、136−(13×4+14)=70枚の牌を親である東家から南家、西家、北家・・・の順で山札を自摸(ツモ)って門前牌とし、あるいは他家が打牌した牌を取って手牌に加えて副露牌とし、門前牌から不要な牌を打牌する(捨てる)ことにより手牌を揃え、最終的に和了させることで進行する。
[手牌]
手牌は、他の対局者には見せない門前牌と他の対局者に見せる副露牌と門前牌ではあるが例外的に他の対局者に見せる脇出し暗槓子(カンツ)から構成される。
門前牌は面子(メンツ)を構成する牌の組と、面子を構成しない牌ら構成され、副露牌は面子のみから構成される。門前牌の面子は固定されておらず随時変化するが、副露牌の面子は明刻子から明カンをする場合を除いて、固定されており変化することはない。
門前牌中の面子には未完成面子と完成面子がある。
未完成面子には関連する2枚の数配からなる搭子(トーツ)と同種の2枚の牌からなる対子(トイツ)がある。
搭子には「一萬」と「二萬」の形の辺搭子、「一萬」と「三萬」の形の嵌搭子、「二萬」と「三萬」の形の両面搭子がある。
完成面子には、連続する3枚の数牌からなる順子(シュンツ)、同種の3枚の牌から成る刻子(コーツ)及び同種の4枚の牌から成る槓子がある。
[打牌順]
自摸あるいはチーだけで対局が進行する場合には、打牌の順は自摸の順と同じ東家→南家→西家→北家→東家・・・の順であるが、対局者が上家以外の対局者の打牌を取り込んで、ポンあるいはカンを行うと打牌順は打牌した対局者からポンあるいはカンを行った対局者に動く。
打牌が完了することにより、下家のツモ、あるいは他家によるチー・ポン・カンが可能になる。
自摸,チー・ポンあるいは嶺上自摸後に打牌しなければ、多牌になり、自摸、チー・ポンあるいは嶺上自摸をしない状態で打牌すれば、少牌になり、このときその対局者は和了することができない。
[打牌数]
自摸だけで対局が進行する場合は打牌される牌は70枚である。
対局中にポン,チーが有った場合には、ポン,チーに伴う打牌が行われるため、打牌数はポン,チーの数だけ増加する。
カンがあった場合には嶺上牌が自摸られ、王牌の数14枚は変わらないため、最後に自摸られる牌(海底牌)が変化し、その結果自摸られる牌の数がカンの数だけ減少する。
したがって、最終打牌は70枚にポン,チーの回数を加え、カンの数を減じた数の打牌となる。
[チー]
図3を用いてチーを説明する。
チーでは、図3(1)に示したように、門前牌中の2枚の関連する数牌(搭子:トーツ)に上家が打牌した1枚の数牌を組み合わせて順子(シュンツ)を構成し、図3(2)に示すように副露牌とし、不要な牌を打牌する。
チーによって、上家の打牌がチーをした対局者の手牌に移動し、門前牌中の搭子と組み合わされて、明順子(ミンシュンツ)とされ門前牌とは別のものとされて副露牌置き場に置かれる。
チーにより打牌の総数は増える。打牌の順は変化しない。
[ポン]
図4を用いてポンを説明する。
ポンでは、図4(1)に示したように、門前牌中の2枚の同種牌である対子(トイツ)に他家が打牌した1枚の同種牌を組み合わせて刻子(コーツ)を構成し、不要な牌を打牌し、図4(2)に示すように副露牌とする。
ポンによって、他家の打牌がポンをした対局者の手牌に移動し、門前牌中の対子と組み合わされて、明刻子(ミンコーツ)とされ門前牌とは別のものとされて副露牌置き場に置かれる。
ポンにより打牌の総数は増える。打牌の順は上家の打牌をポン牌とした場合は変化しないが、下家あるいは対面の打牌をポン牌とした場合は、打牌した対局者の次にポンをした対局者が打牌するので、打牌順は変化する。
[カン]
カンは暗カンであるか明カンであるかを問わず、同種牌が4枚組になったときに行われ、カンをした対局者は不足する手牌を補充するために嶺上(リンシャン)牌を自摸る。
[暗カン]
図5を用いて暗カンを説明する。
暗カンでは、図5(1)に示したように、門前牌中の3枚の同種牌(暗刻子)に自摸った1枚の同種牌を組み合わせて暗槓子(カンツ)を構成し、図5(2)に示したように暗槓の脇出しルールに従って暗槓子であることを明示して脇出しを行う。
次に、図5(3)に示したように、王牌の最後の牌である嶺上(リンシャン)牌を自摸った後、不要な牌を打牌する。
嶺上牌が和了牌となったときは、嶺上開花(リンシャンカイホー)和了となる。
図5(4)に示したように、暗カンによって、門前牌中の同種の4枚の牌が脇出しされ、門前牌とは別の固定された組み合わせとされる。
暗カンにより打牌の総数は、減る。打牌の順は、変化しない。
[明カン1]
明カンには2種類あり、その1は槓子の素材である刻子が門前牌中の暗刻子である場合、その2は槓子の素材である刻子が副露牌中の明刻子である場合である。
明カン1では、図6(1)に示したように、門前牌中の3枚の同種牌(暗刻子)に他家が打牌した1枚の同種牌を組み合わせて明槓子(カンツ)とされ、図6(2)に示したように門前牌とは別のものとされて副露牌置き場に置かれる。
次に、図6(3)に示したように王牌の最後の牌である嶺上(リンシャン)牌を自摸った後、不要な牌を打牌する。
嶺上牌が和了牌となったときは、嶺上開花(リンシャンカイホー)和了となる。
図6(4)に示したように、明カン1によって、他家の打牌が明カンをした対局者の手牌に移動し、門前牌中の刻子と組み合わされて、明槓子(ミンカンツ)とされ門前牌とは別のものとされて副露牌置き場に置かれる。
明カン1により、打牌の順は上家の打牌をカン牌とした場合は変化しないが、下家ある
いは対面の打牌をカン牌とした場合は、打牌した対局者の次に明カンをした対局者が打牌することになり、打牌順は変化する。明カン1により打牌の総数は変化しない。
[明カン2]
明カン2では、図7(1)に示したように、副露牌中の3枚の同種牌(明刻子)に自摸った1枚の同種牌を組み合わせて明槓子(カンツ)とされ、図7(2)に示したように副露牌置き場に置かれる。
次に、図7(3)に示したように王牌の最後の牌である嶺上(リンシャン)牌を自摸った後、不要な牌を打牌する。
嶺上牌が和了牌となったときは、嶺上開花(リンシャンカイホー)和了となる。
図7(4)に示したように、明カン2によって、自摸牌が副露牌中の明刻子と組み合わされて、明槓子(ミンカンツ)とされ副露牌置き場に置かれる。
明カン2により打牌の順は変化しない。明カン2により打牌の総数は減少する。
[チャンカン(搶槓)]
明カン2の特別な形態である搶槓(チャンカン)を図8により説明する。
搶槓はカンをした対局者に有利な役ではなく逆に不利になる役である。
図8(1)に示したように、明カン2をしたときに、その牌を他の対局者が和了牌として和了する栄和(ロン)和了である。
[コンピュータによる読み取り]
この出願に係る発明では、コンピュータが牌読取アンテナにより麻雀牌に内蔵されている非接触型デジタルICタグのデータ(牌種データ)をその牌がある位置とともに読み取り、読み取られた牌種データにより和了しているか否か、和了しているならばその点数を判定し、振り聴、錯和等の有無も判定する。
そのためにコンピュータは門前牌中の搭子、順子、刻子及び槓子の存在を検出する。
この検出は対局者は次の事項を行うことにより、コンピュータに種々の状態にある麻雀牌の種類と麻雀牌の状況を正確に検出される。
自摸牌は一旦手牌置き場に置き、牌種を読み取らせた後、門前牌中への組み込み、打牌あるいは明刻がある場合には明槓組み込みを行う。
打牌をポン・チー・カンするときは、一旦手牌置き場に置き、牌種を読み取らせ、その後門前牌中の所用の搭子,対子,刻子牌とともに副露牌置き場に置く。
打牌は必ず打牌置き場に置き、コンピュータに読み取らせる。そのために、上家の打牌前に下家が打牌したときは警告する。
このようにして得られた、牌種情報に基づき、コンピュータは次に説明する判断を行う。
図3を用いて説明したチーは、辺搭子,両面搭子あるいは嵌搭子を構成する2枚の牌が門前牌から除かれ、上家の打牌を取り込んで明順子とされたことをコンピュータが検出することによって判定することができる。
このときに、打牌総数が増加することもコンピュータは認識する。
図4を用いて説明したポンは、対子を構成する同種の2枚の牌が門前牌から除かれたこと及び他家の打牌を取り込んで明刻子とされたことをコンピュータが検出することによって判定することができる。
このときに、打牌総数が増加すること及び打牌順が変わることもコンピュータは認識する。
図5を用いて説明した暗カンは、暗刻子が同種の自摸牌とともに暗槓子として、暗槓脇出しルールに従い門前牌から除かれたことをコンピュータが検出することによって判定することができる。
このときに、嶺上牌自摸によって打牌総数が減少することもコンピュータが認識する。
図6を用いて説明した打牌を取り込む明カンは、暗刻子を構成する同種の3枚の牌が門前牌から除かれ、他家の打牌を取り込んで明槓子とされたことをコンピュータが検出することによって判定することができる。
このときに、嶺上牌自摸によって打牌総数が減少し、打牌をとりこむことによって打牌総数が増加し、結果として打牌総数が変化しないこと及び打牌順が変わることもコンピュータは認識することができる。
図7を用いて説明した明刻子を利用する明カンは、同種の3枚の牌からなる明刻子と同種の牌が自摸られ、その牌が門前牌とも打牌ともされなかったこと、すなわち明槓子とされたこと、をコンピュータ検出することによって判定することができる。
このときに、嶺上牌自摸によって打牌総数が減少することもコンピュータは認識することができる。
図8を用いて説明した搶槓和了は、同種の3枚の牌からなる明刻子と同種の牌が自摸られ、その牌が門前牌とも打牌ともされなかったこと、すなわち明槓子とされたこと、及び他の対局者がその牌を和了牌としたことをコンピュータ検出することによって判定することができる。
コンピュータは各々の読取アンテナの上に置かれた麻雀牌に内蔵された非接触型ICタグに書き込まれた牌の種類データ及び必要に応じて非接触型ICタグの固有IDを読み取り、記憶し、読み取られたデータに基づいて、和局/平局の判断,和了の成立/不成立,ドラ牌の数、振聴の有無、和了役の判定、副露牌の成立/不成立,和了点数の計算,受取点数の計算,支払い点数の計算、点数の移動を行う。 具体的には次に述べる動作を行う。
門前牌の種類データが読み取られることにより、コンピュータが門前牌の内容を把握する。
副露牌の種類データが読み取られることにより、コンピュータはポン,チーあるいはカンが成立しているか否かを判断し、成立している場合にはその副露牌は固定した組合せとして記憶する。
ただし、ポンによる明刻に新たに自摸牌を付加する明槓が行われる場合だけ例外的に固定された組合せが変更される。
そのため、136枚の牌個々を識別するようにすると読み取りを確実に行うことができる。
和了牌が読み取られたことにより、コンピュータは自摸和あるいは栄和(ロン)の和了宣言があったと判断し、門前牌,副露牌及び和了牌により和了の有無を判断し、和了点数及び受取/支払い点数を計算する。
和了牌として読み取られた牌によって和了していない場合は錯和(チョンボ)であるか
ら、チョンボに伴う処理が行われる。
メクリ牌さらに立直後の和了の場合にはメクリ牌の下にある裏ドラ用のメクリ牌の種類が読み込まれると、コンピュータはメクリ牌の次の牌、例えばメクリ牌が「東」の場合には「南」を、メクリ牌が「發」の場合には「中」を、メクリ牌が「九萬」の場合には「一萬」をドラ牌であると判定する。
打牌の種類が読み込まれると、コンピュータはその牌を記憶する。
打牌された牌がポン,チーあるいはカンによりたの対局者の副露牌とされた場合でも、打破された牌種の記憶は維持され、振聴の確認に利用される。この場合、牌種だけでなく非接触型ICチップのIDも記憶しておくと振聴の確認にさらに有用である。
自摸牌の数は通常は70枚であるが、打牌の数はポン,チーがされなければ同じ70枚である。しかし、ポン,チーが有った場合にはポン,チーの数だけ増加し、カンがあった場合には自摸牌の数がカンの数だけ減少する。
したがって、コンピュータは50枚にポン,チーの回数を加え、カンの数を減じた数の打牌が最終打牌であると判定する。
最終打牌の直前の牌が打牌された後に自摸った、最終自摸牌で和了した場合は海底摸月(ハイテイモーユエ)和了ということになり、最終打牌で和了した場合は河底撈魚(ホーテーラオユイ)和了ということになるが、これらは打牌数をコンピュータが数えることにより、判定される。
門前清自摸和は、副露牌がない状態で、他の対局者が打牌した牌及びその直前にカンが行われた牌ではない牌を和了牌としたことで判定される。
他の対局者が打牌した牌を和了牌とする場合の和了は栄和(ロン)である。
栄和は、打牌された牌を和了牌読取アンテナ上に移動させることにより、判定される。
搶槓(チャンカン)和了は、他の対局者が既に副露牌としてあった刻子に自摸牌を加えて明槓とした牌を取って和了牌とする和了であり、搶槓和了は他の対局者が明槓した牌を和了牌として読み取らせることで判定される。
槓は暗槓であるか明槓であるかを問わず、同種牌が4枚組になったときに行われ、その時カンをした対局者は不足する手牌を補充するために嶺上(リンシャン)牌を自摸る。カンをしたことは副露牌置き場に4枚の同種牌が槓子として置かれたことによりコンピュータが把握する。
嶺上開花(リンシャンカイホー)和了は、カンをした対局者が嶺上(リンシャン)牌で和了したものであるが、このことはカンをした対局者が打牌することなく和了したことで判定される。
これらの事項の多くは打牌読取アンテナが読み取った打牌状況に基づいてコンピュータが判断する。
[麻雀卓の構成]
図9に、実施例1の麻雀卓を示す。
図9(a)に示した麻雀卓40は、麻雀卓40の対局を行う場所である地41の中央に操作・表示装置43が設けられ、操作・表示装置43の周囲に設けられているホッパ45の下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板47が配置されており、さらに、麻雀卓枠42の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置49が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがポン・チー・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
(c)に示す手牌読取基板47には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
打牌読み取りを確実にするために、打牌が読み取られたことを報知する表示あるいは音響を発させ、さらには打牌を読み上げるようにすることもでき、このようにすると、視覚障害者が麻雀を行う助けになる。
また、音声読み上げはメクリ牌,ポン・チー・カンが行われたときの副露牌及び脇出し牌についても行うようにする。
さらに、門前牌を読み取りその内容はその対局者にのみ、イヤホンで報せるようにする。
また、打牌が確認されない状態で次の対局者が打牌したときに打牌が確認されていないことを警告し、再度の読み取り動作を促すようにすることも可能である。
この打牌読み取り構成は、他の全ての実施例の麻雀卓で使用可能であり、他の実施例において再度の説明は省略する。
なお、ホッパ45を有する麻雀卓の場合には、打牌読取基板48はホッパ45の裏側に設けられる。
ホッパ45及びリフト46はこの麻雀卓40に必須ではない。
ホッパを有しない麻雀卓の場合には、打牌読取基板48と手牌読取基板47を一体とし、牌読取基板を1枚で構成することも可能である。
読取アンテナは、そこに置かれるべき最多枚数の牌が占める面積に対応した面積を有する数ターンのコイルと共振用のキャパシタで構成される電磁誘導式のループアンテナから構成される。
図10により、実施例1の麻雀卓の制御装置を構成を説明する。
図10(a)に示す麻雀卓は、全対局者共通の操作装置,各対局者別の操作装置,各対局者別の読取ユニット,全対局者共通の表示装置,各対局者別の表示装置がコンピュータに接続されて制御される。
各対局者別の読取ユニットには、(b)に示すように、門前牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ,メクリ牌読取アンテナ及び打牌読取アンテナが含まれている。
この麻雀卓制御装置は、メクリ牌読取アンテナが各対局者毎に個別に設けられている全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
同時に複数存在する非接触型ICタグの読み取りを衝突を回避しながら読み取る方式には、配置空間によるSDMA(Space Divisional Multi Access),順番に読み取るTDMA(Time Divisional Multi Access),周波数を変更するFDMA(Frequency Divisional Multi Access),符号を変えるCDMA(Code Divisional Multi Access)が、規格化されている。
対局者毎の牌を読み取る読取ユニット(東),読取ユニット(南),読取ユニット(西),読取ユニット(北)は、何れも手牌読取基板47及び打牌読取基板48から構成されている。
各対局者別の4個の読取ユニットはカスケード接続され、最後の読取ユニット、ここでは読取ユニット(北)には終端抵抗器が接続されている。
各対局者別の読取ユニットには、(b)に示すように、門前牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ,メクリ牌読取アンテナ及び打牌読取アンテナが含まれている。
全対局者共用の麻雀卓中央に配置された共通の表示装置及び各対局者毎の個別の表示装置はコンピュータに並列接続されている。
なお、読み取りユニットとコンピュータとの接続は、適宜なバス構成を採用することも可能である。
[麻雀牌の構成]
図11により、この出願の発明に係る麻雀卓で使用する麻雀牌を説明する。
この図において、(a)は特開2008−289763号公報に開示された自動卓では用いない麻雀牌60を長手方向から見た図であり、(b)は短手方向から見た断面図である。
この麻雀牌はこの出願で説明する全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
また、(c)は同じく特開2008−289763号公報に開示された磁性体を内蔵し自動卓で用いられる麻雀牌70を長手方向から見た分解図であり、(d)は短手方向から見た分解図である。
さらに、(e)は特開2008−289763号公報には開示されていない磁石を内蔵する自動卓で用いられる麻雀牌75を長手方向から見た分解図であり、(f)は短手方向から見た分解図である。
またさらに、(g)は麻雀牌に内蔵される非接触型ICタグの説明図である。
(a)及び(b)に示した麻雀牌60は、露出する背面部材62と露出していない箱形の内部部材61が一体に成形されたユリア樹脂からなる背面部と、この背面部と組み合わされる同じくユリア樹脂からなる箱形の印字面部材63が一体に成型された自動機で使用しない麻雀牌である。
74はICチップであり、65はICチップ64が取り付けられる基板であり、(g)に示すように基板65上には導電パターンがアンテナとして形成されて非接触型ICタグが構成されている。
牌成型時に加えられる圧力から非接触型ICタグを保護するために、非接触型ICタグを収納する凹部を有する保護部材66が用いられる。
ICチップ64及び基板65からなる非接触型ICタグは箱形の内部部材61の底、いいかえれば背面部62の上に配置され、その上に十分な厚みを有する保護部材66が配置され、さらにその上に印字面部材63が形成されている。
(c)及び(d)に示す麻雀牌70は自動卓で用いられる麻雀牌であり、牌整列のための円筒状磁性体71が保護部材72に収納されている。
(e)及び(f)に示す麻雀牌75は自動卓で用いられる他の種類の麻雀牌であり、牌整列のため背面−印字面方向に着磁された板状の磁石76が保護部材77に収納されている。
図12により、麻雀牌に内蔵されるICチップの内容について説明する。
一般的に行われている麻雀ゲームにおいて使用される牌の種類は、萬子(マンズ)牌が一萬〜九萬までの9種類、餅子(ピンズ)牌が一餅〜九餅までの9種類、索子(ソウズ)牌が一索〜九索までの九種類、四喜(スーシー・風)牌が東・西・南・北の4種類、三元牌が白・發・中の3種類、計34種類である。
さらに、赤牌等の特殊な牌が7種類使用されることがあり、その場合の牌の種類は41種類となる。
26=32<41<27=64であるから、8ビット=256あれば使用される牌の種類を全て表現することができる。
牌の種類を読み取るためには、牌の種類と牌に内蔵されるICチップとを対応させる必要があるが、その場合にICチップとして書込不能なものを使用し、各々のICチップのIDを読み取ることにより牌の種類を読み取る方法と、ICチップとして書込可能なものを使用し、牌の種類を書き込み、書き込まれた牌の種類を読み取る方法がある。
書込不能なICチップはICチップ自体は安価であるが、読み取り装置が高価なことがある。これに対して、書込可能なICチップは書込不能なものに対して安価ではないが、読み取り装置が比較的安価である。
そこで、この出願の実施例では、書込可能なEEPROMを使用したものを示すが、書込不能なROMを使用することも当然に可能である。
(a)に示したのは、実施例で使用したPhilips Semiconductors社製SL21CS20のメモリ構成である。
このメモリは1024ビットのメモリ領域を有しており、初めの64ビット(8バイト)は固有ID(Unique Identifier)に使用され、次の64ビット(8バイト)はメモリ内部で使用され、残りの896ビット(112バイト)が32ビット(4バイト)単位の2
8のブロックに区分されたユーザ領域とされている。
この例では、ユーザ領域の最初のブロックである第0ブロックの最上位部の8ビット(1バイト)に麻雀牌の種別コードを書き込む。
(b)に、牌種別コードの例を示す。
前に述べたように、牌の種別コードは1バイトあれば表現可能であるから、これを2桁の16進数(Hexadecimal Number)で表現する。
この図に示した例では、萬子牌の上位桁は1H、餅子牌の上位桁は2H、索子牌の上位桁は4H、四喜牌及び三元牌の上位桁は8H、特殊牌の上位桁は0Hとする。
また、萬子牌それぞれの下位桁には1H〜9Hが、餅子牌のそれぞれの下位桁には1H〜9Hを、索子牌それぞれの下位桁には1H〜9Hを、四喜牌それぞれの下位桁には1H〜4Hを,三元牌それぞれの下位桁には5H〜7Hを,特殊牌それぞれの下位桁に1H〜7Hが割りあてる。
牌の種類の検出はユーザ領域の第0ブロックに書き込まれている種別コードを読み取ることにより行われる。
麻雀牌は同種牌が4枚ある。この4枚を識別するために、さらに2ビットの識別情報を付加する。
非接触型ICタグメモリとしてEPROM等を用いる場合には牌製造時にあるいは牌出荷時に牌の種類データの書込を行っておくが、非接触型ICタグのメモリとしてROMを用いる場合には、ROMの内容と牌の種類データの対照表をコンピュータのメモリに記憶しておく。
この場合は使用される136枚の牌を個々に識別することが可能である。
[麻雀卓の動作]
実施例1の麻雀卓の各読取アンテナと制御装置の動作を説明する。
コンピュータは各々の読取アンテナの上に置かれた麻雀牌に内蔵された非接触型ICタグに書き込まれた牌の種類データ及び必要に応じて非接触型ICタグの固有IDを読み取り、記憶し、読み取られたデータに基づいて、和局/平局の判断,和了の成立/不成立,ドラ牌の数、振聴の有無、和了役の判定、副露牌の成立/不成立,和了点数の計算,受取点数の計算,支払い点数の計算、点数の移動を行う。
具体的には次に述べる動作を行う。
門前牌読取アンテナ50の上に配置された門前牌の種類データが読み取られることにより、コンピュータが門前牌の内容を把握する。
副露牌読取アンテナ52の上に配置された副露牌の種類データが読み取られることにより、コンピュータはポン,チーあるいはカンが成立しているか否かを判断し、成立している場合にはその副露牌は固定した組合せとして記憶する。
ただし、ポンによる明刻に新たに自摸牌を付加する明槓が行われる場合だけ例外的に固定された組合せが変更される。
そのため、136枚の牌個々を識別するようにすると読み取りを確実に行うことができる。
和了牌読取アンテナ51の上に牌が置かれたことにより、コンピュータは自摸和あるいは栄和(ロン)の和了宣言があったと判断し、門前牌,副露牌及び和了牌により和了の有無を判断し、和了点数及び受取/支払い点数を計算する。
和了牌読取アンテナ51の上に牌が置かれたにも拘わらず、和了していない場合は錯和(チョンボ)であるから、チョンボに伴う処理が行われる。
メクリ牌読取アンテナ53の上にメクリ牌をさらに立直後の和了の場合にはメクリ牌の下にある裏ドラ用のメクリ牌を置くとメクリ牌の種類が読み込まれ、コンピュータがメクリ牌の次の牌、例えばメクリ牌が「東」の場合には「南」を、メクリ牌が「發」の場合には「中」を、メクリ牌が「九萬」の場合には「一萬」をドラ牌であると判定する。
打牌読取アンテナ54の上に牌が置かれると、牌の種類が読み込まれ、コンピュータはその牌を記憶する。
打牌された牌がポン,チーあるいはカンによりたの対局者の副露牌とされた場合でも、打破された牌種の記憶は維持され、振聴の確認に利用される。この場合、牌種だけでなく非接触型ICチップのIDも記憶しておくと振聴の確認にさらに有用である。
自摸牌の数は通常は70枚であるが、打牌の数はポン,チーがされなければ同じ70枚である。しかし、ポン,チーが有った場合にはポン,チーの数だけ増加し、カンがあった場合には自摸牌の数がカンの数だけ減少する。
したがって、コンピュータは50枚にポン,チーの回数を加え、カンの数を減じた数の打牌が最終打牌であると判定する。
最終打牌の直前の牌が打牌された後に自摸った、最終自摸牌で和了した場合は海底摸月(ハイテイモーユエ)和了ということになり、最終打牌で和了した場合は河底撈魚(ホーテーラオユイ)和了ということになるが、これらは打牌数をコンピュータが数えることにより、判定される。
門前清自摸和は、副露牌がない状態で、他の対局者が打牌した牌及びその直前にカンが行われた牌ではない牌を和了牌としたことで判定される。
他の対局者が打牌した牌を和了牌とする場合の和了は栄和(ロン)である。
栄和は、打牌された牌を和了牌読取アンテナ上に移動させることにより、判定される。
搶槓(チャンカン)和了は、他の対局者が既に副露牌としてあった刻子に自摸牌を加えて明槓とした牌を取って和了牌とする和了であり、搶槓和了は他の対局者が明槓した牌を和了牌読取アンテナ上に移動させるこで判定される。
槓は暗槓であるか明槓であるかを問わず、同種牌が4枚組になったときに行われ、その時カンをした対局者は不足する手牌を補充するために嶺上(リンシャン)牌を自摸る。カンをしたことは副露牌置き場に4枚の同種牌が槓子として置かれたことによりコンピュータが把握する。
嶺上開花(リンシャンカイホー)和了は、カンをした対局者が嶺上(リンシャン)牌で和了したものであるが、このことはカンをした対局者が打牌することなく和了したことで判定される。
これらの事項は打牌読取アンテナが読み取った打牌状況に基づいてコンピュータが判断する。
[共通操作・表示装置]
図13及び図14により、実施例1の麻雀卓の操作・表示装置43を説明する。
この操作・表示装置は、この出願で説明する全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
図13に示すのは、操作・表示装置43の対局開始に当たって行われるサイコロ操作が行われた状態である。
形状が正方形である操作・表示装置43はその中央に配置された共通表示装置44とその周囲に配置された操作スイッチ80,81,82から構成されいる。
各操作スイッチは対局の進行状況に応じて異なる機能を有する。
すなわち、各対局者毎に割り当てられ各対局者の前に配置された4個のスイッチ80はサイコロ操作用兼リーチ宣言用スイッチとして機能し、対角線上に配置された2個のスイッチ81はゲーム情報入力用スイッチとして機能し、他の対角線上に配置された2個のスイッチ82は牌セッター操作用兼ゲーム情報訂正用スイッチとして機能する。
操作スイッチ80,81,82は、表示装置44の周囲に配置された通常の押しボタンスイッチで構成することも、表示装置44に貼付されたタッチパネルスイッチで構成することも、ともに可能である。
サイコロ操作用兼リーチ宣言用スイッチ80は東第1局が開始される前及び和了(アガリ),平局(ナガレ)あるいは錯和(チョンボ)により対局が終了したときに、親である対局者の前のもののみがサイコロ操作用スイッチとして操作可能であり、対局中は全対局者の前のスイッチがリーチ宣言スイッチとして機能する。
牌セッター操作用兼ゲーム情報訂正用スイッチ82は東第1局が開始される前にはゲーム情報入力用スイッチ81を用いて入力されたゲーム情報の訂正に使用され、その後は、対局終了後の麻雀牌をホッパーに投入するためにホッパーを開き、ホッパーを閉じてリフトを動作させるための牌セッター操作用スイッチとして使用される。
共通表示装置44は、正方形である適宜な表示装置を用いて構成されており、最も重要な表示事項である各対局者の持ち点84の他に、場の風83,築牌状態の山札86が表示され、対局開始時にはサイコロ85が表示され、さらにここには示されていない積棒及びリーチ棒も表示される。
全体の対局を開始する前に席決め,席決めに基づく仮親決め及び起家(最初の親)決めが操作・表示装置43の周辺部に設けられたサイコロ操作スイッチ80を操作し、操作・表示装置43の中央に設けられた共通表示装置44に表示される電子サイコロ及び四喜牌(風牌)によって行われる。
この操作はコンピュータに接続されたサイコロ操作スイッチとして機能しているスイッチ80を操作することによって行われる。
サイコロは電子サイコロであるため、コンピュータは仮親の席,最初の親の席及び荘風牌(場の風)を把握している。また、荘家(親)の位置,各散家(子)の位置,親及び子の門風牌(風牌)もコンピュータは把握している。
図13(a)に示す共通表示装置44の画面には、場の風83(この場合は「東」)が親の前に表示され、各対局者の持点数84が各対局者の前に、築牌状態の山札のイメージ86が周辺に、サイコロのイメージ85が中央に表示されている。
サイコロ操作スイッチ80は親の前のものだけが使用可能となっており、親がサイコロ操作スイッチ80を操作すると電子サイコロのイメージ85が変化し、例えばこの図に示す合計8の目が表示される。
サイコロの目数はコンピュータが決定したものであるから、コンピュータの指示により、合計の目数8に対応する下側の山札の開門(最初の牌の取り出し)位置が矢印87で表示される。
併せて、ドラ牌を決定するためのメクリ牌の位置も88のように表示される。
対局者は矢印の位置に従って山札の開門を行い、手牌を揃える。また、メクリ牌をめくり、ドラ牌を明示する。
(b)に示す共通表示画面44では、(a)で用いた矢印87に代えて、親が初めに取り出す2個の対89が表示されている。
なお、(b)では(a)と共通する符号は説明が煩雑にならないよう、記載を省略している。
対局者は表示された2個の対に従って山札の開門を行い、手牌を揃える。また、メクリ牌をめくり、ドラ牌を決定する。
図14により対局中の操作・表示装置43の表示例を説明する。
(a)に示す表示例は、積み棒が2本有る状態で親の対面である「西家」がリーチ宣言ボタンとして機能しているスイッチ80を操作してリーチを宣言し、リーチ棒90を供出した時の共通表示装置44の表示内容例である。
なお、図14では図13と共通する符号は説明が煩雑にならないよう、記載を省略している。
共通表示装置44には、積み棒92が2本表示されている。
「西家」がリーチ宣言スイッチとして機能しているスイッチ80を操作すると、リーチ音が発されるとともに、「西家」の前に1000点のリーチ棒90が表示され、「西家」の持ち点表示は図13に示された19300点から供出されたリーチ棒1000点が減額された18300点に変更された持ち点91が表示される。
和了したことは、和了者が自摸牌あるいは他の対局者の打牌である和了牌を手牌読取基板の和了牌読取アンテナ上に置き、その牌がコンピュータにより読み取られ、手牌と和了牌がコンピュータにより組み合わされた結果、和了していると判断される。
コンピュータは、和了牌読取アンテナからの和了牌情報と手牌の状況から和了しているか否かを判断する。和了していなければ「錯和」(チョンボ)に伴う処理を行い錯和者に罰符を科す処理が行われ、和了していれば「和了」に伴う和了点数計算処理を行う。
また、打牌状況は全てコンピュータに記憶されているので、和了牌が振聴牌であるか否かも判断して、振聴牌であれば錯和処理を行う。
和了が確認されたときにはコンピュータは和了者の獲得点数と他の対局者の支払い点数を計算し表示する。
(b)に示す対局終了状況では、和了した「北家」の和了点数は3900点とする。
この和了点数に供出されたリーチ棒の1000点と、積み棒1本につき300点が加算されて、最終的に「北家」の獲得点数は5600点となる。
和了点数3900点の支払い分担は荘家(親)である「東家」が3900点の1/2である2000点を分担し、散家(子)である「南家」及び「西家」は各々3900点の1/4である1000点を分担することになる。
これらの分担点数に積み棒1本につき各々300点、積み棒2本分計600点が加算され、各々「東家」は2200点、「南家」は1200点、「西家」はリーチ棒100点と併せて1200点を「北家」に支払うことになり、それらの内容が93で示したように表示される。
その対局の最後の打牌が和了牌とならなかったときには、その対局は荒局による平局となる。
コンピュータは、各対局者の聴牌の有無を把握しているから、聴牌の有無に応じて罰符の支払い、荘家の移動/不移動、積み棒の追加等の平局処理が行われる。
[個別表示装置]
図15に、個別表示装置49の表示内容例を示す。
この個別表示装置は、メクリ牌読取アンテナが各対局者毎に個別に設けられている実施例の麻雀卓で使用される。
ここに示すのは、場の風が「東」であるときの荘家(親)の上家であり「北家」である散家の個別表示装置の表示例であり、個別表示装置49は長方形の適宜な表示装置を用いて構成されている。
この図において(a)は対局中の表示内容例、(b)は和了可能となった聴牌(テンパイ)時の表示内容例、(c)は立直(リーチ)が可能となったときの表示内容例、(d)は和了した時の表示内容例である。
なお、(b)〜(d)ではその前に説明したものと共通する符号は説明が煩雑にならないよう、記載を省略している。
(a)に示した個別表示装置49には、風牌101及び風牌であることを示す表示103の他に手牌100及び手牌であることを示す表示102が表示されている。さらに、この表示例では上家である「西家」の打牌読取アンテナが読み取った打牌がチー可能である場合にその牌105及びチーすることが可能であることを示す表示104が表示されている。
なお、他の対局者が打牌した牌をポンあるいはカンすることが可能であるときにも、同様な表示が行われる。
このような表示を行うことにより、初心者がポン・カン・チーを見逃すことを防止できる。
(b)に示すのは、「北家」が副露牌がある状態で聴牌した場合の表示例である。
この手牌は門前牌106と副露牌107から構成され、2飜役である混一色役で聴牌している。待ち牌108は「一萬」,「四萬」及び「七萬」の3面待ちであり、初心者には全ての待ち牌を把握できないことがある。
また、和了牌が「四萬」又は「七萬」である場合には混一色役だけであり、和了点数は3900点であるが、和了牌が「一萬」である場合にはさらに2飜役である一気通貫役が加わり、和了点数は萬貫である8000点になる。
この状況を明瞭にするため、門前牌106と副露牌107とを区別して表示し、和了となる可能性がある牌108をその位置に表示し、聴牌していることの表示109を行い、それぞれの和了点数110を表示する。
門前牌と副露牌とは和了役及び得点に影響するので、区別して表示する必要があり、そのため、間隔を空けて表示するかあるいは色を変える等表示方法を変化させる。
このような表示を行うことにより、初心者が和了を見逃すことを防止できる。
また、和了牌置き場を自摸牌置き場とし、初心者の場合には自摸牌は一旦自摸牌置き場に置くと、コンピュータが門前牌への組み込み、和了、明槓組み込みのいずれかに該当するか否かを判断し、門前牌とするか打牌するかを対局者が決定するようにすることもできる。
(c)に示すのは、「北家」が副露牌がない門前牌111のみによって聴牌した場合、すなわち立直(リーチ)宣言が可能になったときの表示例である。
(b)に示した混一色がある聴牌と異なり聴牌した状態で何らの和了役がない(c)に示す手牌では、和了は他の対局者の明槓(ミンカン)牌で和了する搶槓(チャンカン)、最後の自摸牌で和了する海底摸月(ハイテーモーユエ)、最後の打牌で和了する河底撈魚(ホーテーラオユイ)以外には立直宣言しかない。
そのようなときには、ここに示したように立直が可能で有ることを表示する立直可の表示112を行うとともに、和了牌となる可能性がある牌108をその位置に表示し、それぞれの和了点数110を表示する。
このような表示を行うことにより、初心者がリーチ宣言を見逃すことを防止できる。
(d)に示すのは、(b)に示した混一色役が「四萬」で和了した場合の表示例である。
聴牌している状態で他の対局者が打牌した牌又は自摸牌が和了牌になりうるときには和了することができる。和了する場合には、和了したことを「ツモ」あるいは「ロン」と宣言して他の対局者に告知し、門前牌を含む手牌と和了牌を他の対局者に見せ、メクリ牌読取アンテナ53でメクリ牌を読み取ることにより、ドラ牌の有無を調べドラ牌116が表示されるとともにドラ牌の表示117がなされる。
このような表示を行うことにより、初心者が和了を見逃すことを防止できる。
ここに示す場合にはドラ牌116が手牌中にないことが確認され、和了点数115が計算され、5200点であると表示される。
リーチ宣言をした上で和了した場合にはメクリ牌の下にある牌によっても裏ドラ牌が決定されるから、その牌もメクリ牌読取アンテナ53で読み取られることにより、裏ドラ牌が決定される。
カンが行われるとその都度メクリ牌が追加され、メクリ牌の下の牌も追加され、最大で合計8枚となる。そのため、メクリ牌読取アンテナは同時に最大8枚の牌を読み取ることができるようにすることが望ましい。
対局において必要な情報には「開門位置」、「荘風牌」(場の風)、「門風牌」(自分の風)、「ドラ牌」、「手牌」、「待ち牌」,「和了牌」、「振聴牌」が何であるか、「ポン」、「カン」、「チー」、「リーチ」、「ツモ」、「ロン」が可能であるか等があり、これらの情報は熟達者は何らの困難もなく把握できても、初心者が把握することは困難である。
図15に示した表示は例であって、必要に応じて適宜他の表示を行うことができることは言うまでもない。
図16(a),(b)に、そのような状況に対応するための構成例を示す。
この操作・表示装置は、この出願で説明する全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
図16(a)に示すように、板位(席決め時)に個別表示装置49にタッチパネルスイッチを設け。そのタッチパネルスイッチを操作することによりこれらの情報の表示事項を選択するようにする。
このようにすることにより、習熟度が異なる者でも対等に対局することが可能となる。 なお、パネルスイッチではなく、表示装置49の周辺に配置された通常の押しボタンスイッチで構成することも可能である。
図16(a)に示した表示は例であって、必要に応じて適宜他の事項及び態様の表示を行
うことが可能である。
この表示事項の選択は(b)に示した、本発明者らによる特開2001−113037号に示された顧客カード119に記録しておき、板位時にこの顧客カード119に記録された表示事項選択情報をコンピュータが読み取るようにすることもできる。
顧客カードがどの読み取り装置で読み取られたか及びその後に板位がどうなっているか、すなわちどの対局者がどこに着席しているのかをコンピュータは把握することができるので、途中で対局者の交代がない限り、顧客カードは最終的に対局が終了するまでそのままにしておくことができる。
これまでに説明してきた[麻雀卓の動作]、[共通操作・表示装置]、[個別表示装置]でコンピュータが行う作業には特別な事項は何もないので、当業者がそのためのプログラムを作成し、実施することは容易であるので、特に説明は要しないものである。
これまでに説明してきた[麻雀卓の動作]、[共通操作・表示装置]、[個別表示装置]に関する事項の多くは他の実施例の麻雀卓にも共通する事項であるので、その実施例に固有の事項を除いて、以後再度の説明は省略する。
図17〜図19により実施例2の麻雀卓を説明する。
図17に示すのは実施例2の麻雀卓の構成、図18に示すのは実施例2の麻雀卓の制御装置の構成、図19に示すのは実施例2の麻雀卓の個別表示装置の表示例である。
麻雀卓120は、ドラ牌用のメクリ牌読取アンテナは全対局者に共通するから、対局者毎に個別に設けられているのではなく、全対局者に共通する操作・表示装置43の下に設けられている。
[麻雀卓の構成]
(a)に示した麻雀卓120は、麻雀卓120の中央に操作・表示装置が設けられ、操作・表示装置43の下にドラ牌用のメクリ牌読取基板121が設けられ、操作・表示装置43の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板123が配置されており、さらに、麻雀卓枠42の他の対局者から読み取られない位置に個別表示装置59が配置されている。
(b)に示すメクリ牌読取基板121には、最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ122が設けられている。
(c)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カ
ンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
(d)に示す手牌読取基板121には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52が配置されている。
ホッパを有しない麻雀卓の場合には、打牌読取基板48と手牌読取基板123を一体とし、牌読取基板を1枚で構成することが可能であること及び各読取アンテナが、そこに置かれるべき最多枚数の牌が占める面積に対応した面積を有する数ターンのコイルと共振用のキャパシタで構成される電磁誘導式のループアンテナから構成されることは、実施例1の場合と同様である。
[麻雀卓制御装置]
図18(a)に実施例2の麻雀卓の制御装置を示すが、実施例1と共通する要素の説明は省略する。
この麻雀卓制御装置は、メクリ牌読取アンテナが全対局者に共通のものとして設けられている全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
実施例2の麻雀卓は、メクリ牌読取ユニットが全対局者に共通とされているため各対局者別の読取ユニットは別に設けられている。そのため実施例2の麻雀卓の制御装置は、全対局者共通の操作装置,各対局者別の操作装置,各対局者別の読取ユニット,メクリ牌読取ユニット,全対局者共通の表示装置,各対局者別の表示装置がコンピュータに接続されて制御される。
対局者毎の牌を読み取る読取ユニット(東),読取ユニット(南),読取ユニット(西),読取ユニット(北)は、何れも手牌読取基板47及び打牌読取基板48から構成されている。
各対局者別の4個の読取ユニット及びメクリ牌読取ユニットはカスケード接続され、最後の読取ユニット、ここではメクリ牌読取ユニットには終端抵抗器が接続されている。
各対局者別の読取ユニットには、(b)に示すように、門前牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ及び打牌読取アンテナが含まれている。
この麻雀卓制御装置は、メクリ牌読取アンテナが全対局者に共通に設けられている全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
[麻雀卓の表示装置]
図19に、実施例2の麻雀卓の個別表示装置59の表示内容例を示すが、実施例1について説明した図13及び図14の表示例は実施例2の場合にも共通するので説明は省略する。
この個別表示装置は、メクリ牌読取アンテナが全対局者に共通するものとして設けられている実施例の麻雀卓で使用可能である。
ここに示すのは、実施例1の場合と同様に、場の風が「東」であるときの荘家(親)の上家であり「北家」である散家の個別表示装置の表示内容例である。
この図において(a)は対局中の表示内容例、(b)は和了可能となった聴牌(テンパイ)時の表示内容例、(c)は立直(リーチ)が可能となったときの表示内容例、(d)は和了した時の表示内容例である。
なお、(b)〜(d)ではその前に説明したものと共通する符号は説明が煩雑にならないよう、記載を省略する。
実施例2のメクリ牌読取基板121は全対局者に共通の操作・表示装置43の下に設けられているため、図13に示した開門表示においてメクリ牌が決定されたときにメクリ牌読取アンテナ121によりメクリ牌を読み取ることができる。
(a)に示した個別表示装置49には、風牌101及び風牌であることを示す表示103の他に手牌100及び手牌であることを示す表示102が表示され、メクリ牌を読み取ることによって得られたドラ牌116「六索」が表示され、ドラ牌であることを示す表示117が表示されている。
ドラ牌を対局開始時から表示することによって、常にドラ牌を意識した対局が行われる。
さらに、この表示例では上家である「西家」の打牌読取アンテナが読み取った打牌がチー可能である場合にその牌105及びチーすることが可能であることを示す表示104が表示されている。
なお、他の対局者が打牌した牌をポンあるいはカンすることが可能であるときにも、同様な表示が行われる。
このような表示を行うことにより、初心者であってもポン,カン,チーを見逃すことを防止できる。
(b)に示すのは、「北家」が副露牌がある状態で聴牌した場合の表示例である。
この手牌は門前牌106と副露牌107から構成され、2飜役である混一色役で聴牌している。待ち牌108は「一萬」,「四萬」及び「七萬」の3面待ちであり、初心者には全ての待ち牌を把握できないことがある。
また、和了牌が「四萬」又は「七萬」である場合には混一色役だけであり、和了点数は3900点であるが、和了牌が「一萬」である場合にはさらに2飜役である一気通貫役が加わり、和了点数は萬貫である8000点になる。
この状況を明瞭にするため、門前牌106と副露牌107とを区別して表示し、和了となる可能性がある牌108をその位置に表示し、聴牌していることの表示109を行い、それぞれの和了点数110を表示する。
門前牌と副露牌とは和了役及び得点に影響するので、区別して表示する必要があり、そのため、間隔を空けて表示するかあるいは色を変える等表示方法を変化させる。
このような表示を行うことにより、初心者であっても和了を見逃すことを防止できる。
(c)に示すのは、「北家」が副露牌がない門前牌111のみによって聴牌した場合、すなわち立直(リーチ)宣言が可能になったときの表示例である。
(b)に示した混一色がある聴牌と異なり聴牌した状態で何らの和了役がない(c)に示す手牌では和了は、他の対局者の明槓(ミンカン)牌で和了する搶槓(チャンカン)、最後の自摸牌で和了する海底摸月(ハイテーモーユエ)、最後の打牌で和了する河底撈魚(ホーテーラオユイ)以外には立直宣言しかない。
そのようなときには、ここに示したように立直が可能で有ることを表示する立直可の表示112を行うとともに、和了牌となる可能性がある牌108をその位置に表示し、それぞれの和了点数110を表示する。
このような表示を行うことにより、初心者がリーチ宣言を見逃すことを防止できる。
(d)に示すのは、(b)に示した混一色役が「四萬」で和了した場合の表示例である。
聴牌している状態で他の対局者が打牌した牌、自摸牌が和了牌になりうるとき和了することができる。和了する場合には、和了したことを「ツモ」あるいは「ロン」と宣言して他の対局者に告知し、門前牌を含む手牌と和了牌を他の対局者に見せ、メクリ牌読取アンテナ53でメクリ牌を読み取ることにより、ドラ牌の有無を調べドラ牌116が表示されるとともにドラ牌の表示117がなされる。
このような表示を行うことにより、初心者が和了を見逃すことを防止できる。
ここに示す場合にはドラ牌116が手牌中にないことが確認され、和了点数115が計算され、5200点であると表示される。
リーチ宣言をした上で和了した場合にはメクリ牌の下にある牌によっても裏ドラ牌が決定されるから、その牌もメクリ牌読取アンテナ53で読み取られることにより、裏ドラ牌が決定される。
カンが行われるとその都度メクリ牌が追加されるが、メクリ牌は読み取り後コンピュータに記憶されていればよいのでその都度1枚だけ読みとれればよいが、裏ドラは和了時に一時に読み取られるため、最大で合計4枚となる。そのため、メクリ牌読取アンテナは同時に最大4枚の牌を読み取ることができるようにすることが望ましい。
図20に、実施例3の麻雀卓を示す。実施例3の麻雀卓は、実施例1及び実施例2の変形である。
初心者にありがちな行為であるが、和了したときに和了牌を手牌の中に組み込んでしまうことがある。コンピュータは聴牌時の手牌を把握しているから、和了牌がどれであるかも把握することができる。しかし、このような行為が行われると他の対局者が符点及び和了役を確認することができなくなる。
このような事態を防止するために、和了牌の置き場を他の手牌とは全く異なる位置、例えば麻雀卓枠に配置する。このような構成を取ることにより、和了者を含む対局者全員が符点及び和了役を確認することができる。
[麻雀卓の構成]
図20(a)に実施例3の麻雀卓130の構成を示す。この説明では、実施例1及び実施例2の麻雀卓と共通し、特に再度の説明を要しない要素については、説明を省略する。
麻雀卓140の中央に設けられた操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板131が配置され、麻雀卓枠132の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されており、さらに、麻雀卓枠132上に和了牌置き場133が設けられ、和了牌置き場133の下に和了牌読取基板134が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
(d)に示す手牌読取基板131には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
(c)に示す和了牌読取基板134には、和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51が配置されている。
図21に、実施例4の麻雀卓を示す。実施例4の麻雀卓は、実施例1の変形である。
裏ドラ牌も含めてドラ牌は最大で8枚と多くなるばかりでなく、ドラ牌用のメクリ牌はそれ自身ではなくその次の牌がドラ牌として和了点数に影響する。
そのため、メクリ牌は和了に関係する手牌及び和了牌とは区別して読み取ることが望ましい。
そのため、メクリ牌の置き場を手牌及び和了牌とは全く異なる位置、例えば麻雀卓枠に配置する。このような構成を取ることにより、和了者を含む対局者全員がメクリ牌を確実に識別できる。
[麻雀卓の構成]
図21(a)に実施例4の麻雀卓140の構成を示すが、実施例1の麻雀卓と共通し、特に再度の説明を要しない要素については、説明を省略する。
麻雀卓140の中央に設けられた操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板141が配置され、麻雀卓枠142の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されており、さらに、麻雀卓枠142上にメクリ牌置き場141が設けられ、メクリ牌置き場141の下にメクリ牌読取基板143が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
(c)に示す手牌読取基板121には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51が配置されている。
(d)に示すメクリ牌読取基板143には、最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
実施例3に示した和了牌置き場133とこの実施例に示したメクリ牌置き場141とをともに麻雀卓枠状に配置することも可能であり、そのような構成を採った場合には和了牌読取アンテナ51とメクリ牌読取アンテナ53を1枚の基板上に配置することができる。
図22に、実施例5の麻雀卓を示す。実施例5の麻雀卓は、実施例1及び実施例2の変形である。
打牌は自摸,チー・ポン・カンの最終過程として行われるため、打牌される牌は1個であり、同時に複数の牌が打牌されることはない。
また、打牌された牌がチー・ポン・カンにより他の対局者の副露牌置き場に移動することがある。振聴状況を監視するために、コンピュータはそのような場合に移動した牌を打牌された牌として記憶しておく必要がある。したがって、コンピュータにとって重要なのは最終的に打牌置き場にある牌ではなく、打牌置き場に置かれたことがある牌である。したがって、打牌の読み取りはその都度行い、コンピュータに記憶しておけばよい。
打牌読取アンテナを1枚の打牌を読み取るのに十分な大きさに小型化することができ、一度読み込んだ打牌は再度読み込まないようにする。
そのためには、牌の種類ではなく、内蔵されたICタグのIDを利用する。
[麻雀卓の構成]
図22(a)に実施例5の麻雀卓150の構成を示すが、実施例1及び実施例2の麻雀卓と共通し、特に再度の説明を要しない要素については説明を省略する。
麻雀卓150の中央に設けられた操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の小型の打牌読取基板151が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板151の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板47が配置され、麻雀卓枠の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板151には、1枚の打牌を読み取るために十分な大きさの打牌読取アンテナ152が配置されている。なお、実際には打牌が丁寧に行われることはあまりないため、打牌読取アンテナ152の面積は余裕を持たせてやや大きめにする。
(c)に示す手牌読取基板47には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
メクリ牌読取アンテナ53は対局者毎の手牌読取基板47に設けるのではなく、実施例2に示したように共通のメクリ牌読取アンテナ122とすることも可能である。
図23に、実施例6の麻雀卓を示す。実施例6の麻雀卓は、実施例1及び実施例2の変形である。
チー・ポン・カンによって副露牌とされた刻子(コーツ),順子(シュンツ),槓子(
カンツ)は、刻子に自摸牌を加えて明槓子とする場合を除いてその組合せが変更されることはない。
したがって、副露牌の読み取りはチー・ポン・カンがあったときにだけ行えばよい。また、刻子に自摸牌を加えて明槓子とする場合にはその自摸牌をその時に読み取らせればよい。
そのために、副露牌読取アンテナを1組の副露牌を読み取るのに十分な大きさに小型化し、一度読み込んだ副露牌を再度読み込むことがないようにする。
そのためには、牌の種類ではなく、内蔵されたICタグのIDを利用する。
そのために、副露牌読取アンテナを1組の刻子,順子,槓子を読み取るのに十分な大きさに小型化する。
[麻雀卓の構成]
図23(a)に実施例6の麻雀卓160を示すが、実施例1及び実施例2の麻雀卓と共通し、特にさらなる説明を要しない要素については説明を省略する。
麻雀卓160の中央に設けられた操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板161の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板161が配置され、麻雀卓枠の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
なお、打牌読取アンテナは実施例5に示した小型の打牌読取アンテナ152とすることも可能である。
(c)に示す手牌読取基板161には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置され、さらに、最大で4枚となる刻子,順子,槓子を読み取るのに十分な大きさの副露牌読取アンテナ162が配置されている。
メクリ牌読取アンテナ53は対局者毎の手牌読取基板161に設けるのではなく、実施例2に示したように共通のメクリ牌読取アンテナ122とすることも可能である。
副露牌読取アンテナ162の配置位置は最大で4列に配置される副露牌により読み取りが妨げられることのない位置である4列の最上部に配置するかあるいは副露牌が置かれる位置と少し離れた位置に配置する。
図24に、実施例7の麻雀卓を示す。実施例7の麻雀卓は、実施例2の麻雀卓の変形である。
実施例2では、ドラ牌用のメクリ牌読取アンテナが操作・表示装置の下に設けられているが、操作・表示装置の上にメクリ牌を置いて読み取らせるのはアンテナの形成が必ずしも容易とはいえない。
実施例7では、メクリ牌読取アンテナを操作・表示装置の下ではなく、地の他の場所に配置する。
[麻雀卓の構成]
図24(a)に実施例7の麻雀卓170を示すが、実施例2の麻雀卓と共通し、再度の説明を特に要しない要素については、説明を省略する。
麻雀卓170の中央に設けられた操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板171の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板121が配置され、麻雀卓枠の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
なお、副露牌読取アンテナは図23に実施例6として示した小型の副露牌読取アンテナ162とすることも可能である。
(b)に示すメクリ牌読取基板171には、最大4枚となる裏ドラ用のメクリ牌を読み取る大きさのメクリ牌読取アンテナ172が配置されている。
メクリ牌読取アンテナ172は(a)に示すように、2個以上配置すると便利である。
(c)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
なお、打牌読取アンテナは図22に実施例5として示した小型の打牌読取アンテナ152とすることも可能である。
(d)に示す手牌読取基板121には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51が配置されている。
図25及び図26に実施例8の麻雀卓を示す。
図25に示すのは実施例8の麻雀卓の構成であり、図26に示すのは実施例8の麻雀卓の制御装置である。
麻雀卓180は、これまでに示した実施例の麻雀卓と異なり、個別表示装置を具えていない。
[麻雀卓の構成]
図25(a)に示した実施例8の麻雀卓180は、麻雀卓180の対局を行う場所である地の中央に操作・表示装置が設けられ、操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板47が配置されている。
(b)に示す打牌読取基板48には、最低で17枚又は18枚であるがチー・ポン・カンにより最大22枚になる打牌を読み取る打牌読取アンテナ54が配置されている。
(c)に示す手牌読取基板47には、最多17枚の1列配置された門前牌を読み取る門前牌読取アンテナ50,和了したときに1枚の和了牌を読み取る和了牌読取アンテナ51,最大16枚の4列配置された副露牌を読み取る副露牌読取アンテナ52及び最大8枚となるドラ用のメクリ牌を読み取るメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
メクリ牌読取アンテナ53は対局者毎の手牌読取基板47に設けるのではなく、実施例2に示したように共通のメクリ牌読取アンテナ122とすることも可能である。
打牌読取アンテナは図22に示した小型の打牌読取アンテナ152とすることも可能である。
副露牌読取アンテナは図23に示した小型の副露牌読取アンテナ162とすることも可能である。
なお、ホッパ45を有する麻雀卓の場合には、打牌読取基板48はホッパ45の裏側に設けられる。
ホッパを有しない麻雀卓の場合には、打牌読取基板48と手牌読取基板47を一体とし、牌読取基板を1枚で構成することも可能である。
読取アンテナは、そこに置かれるべき最多枚数の牌が占める面積に対応した面積を有する数ターンのコイルと共振用のキャパシタで構成される電磁誘導式のループアンテナから構成される。
[麻雀卓制御装置]
図26により、実施例8の麻雀卓の制御装置を説明する。
実施例8の麻雀卓は、全対局者共通の操作装置,各対局者別の操作装置,各対局者別の読取ユニット,全対局者共通の表示装置がコンピュータに接続されて制御される。
対局者毎の牌を読み取る読取ユニット(東),読取ユニット(南),読取ユニット(西),読取ユニット(北)は、何れも手牌読取基板47及び打牌読取基板48から構成されている。
各対局者別の読取ユニットには、図10に示した実施例1と同様に、門前牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ,メクリ牌読取アンテナ及び打牌読取アンテナが含まれている。
各対局者別の4個の読取ユニットはカスケード接続され、最後の読取ユニット、ここでは読取ユニット(北)には終端抵抗器が接続されている。
全対局者共用の麻雀卓中央に配置された共通の表示装置はコンピュータに接続されている。
なお、読み取りユニットとコンピュータとの接続は、適宜なバス構成を採用することも可能である。
この麻雀卓制御装置は、メクリ牌読取アンテナが全対局者に共通に設けられている全ての実施例の麻雀卓で使用可能である。
この実施例8に示した麻雀卓180は、個別表示装置に表示される様々な情報を得ることはできないので、全くの初心者が使用するには若干困難が伴うこともあるが、個別表示装置が具えられていない分、構成が簡素である。
なお、この麻雀卓制御装置は、メクリ牌読取アンテナが全対局者に共通に設けられた図18に示された実施例2の麻雀卓でも使用可能である。
図27及び図28により、実施例9の麻雀卓を説明する。
対局において、その時に打牌出来る対局者は1人だけである。自摸が行われたときには自摸をした対局者、ポン・チー・カンが行われたときには、ポン・チー・カンを行った対局者だけが打牌することができる。
自摸が行われたことは上家が打牌した後にポン・チー・カンが行われることなく、打牌が行われたことで、下家が打牌したことがコンピュータに判別される。
ポン・チー・カンは、他の対局者が打牌した牌を手牌に取り込むことによって行われるから、ポン・チー・カンが行われたことは、打牌が対局者間で移動したことによって確認することができる。
したがって、打牌読取アンテナは各対局者毎に設ける必要はなく、共通の単一のアンテナがあればよい。
しかし、現実には各々の対局者が他の対局者の打牌を確認する必要があるので、打牌読取アンテナは各対局者毎に配置することが望ましい。
ポン・チー・明カンは、他の対局者の打牌を門前牌中の、ポンの場合は対子(トイツ)、チーの場合は搭子(トーツ)、明カンの場合は刻子(コーツ)と組み合わせて明刻子、明順子、明槓子として副露牌置き場に置くことで行われる。
一旦打牌置き場に置かれた打牌が打牌置き場から取り去られることでコンピュータはポン・チー・明カンが行われたことを把握し、打牌した対局者以外の対局者の門前牌から打牌と組み合わされる対子、搭子あるいは刻子が副露牌置き場に移動したことで、どの対局者がポン,チーあるいは明カンを行ったかが把握される。
したがって、副露牌読取アンテナを省略することができる。
「ツモ」であれ、「ロン」であれ、和了したときの和了牌は手牌となる。
聴牌状態の手牌と比較することによりその牌が和了牌であるかは明瞭であるから、コンピュータは門前牌を監視することにより、和了牌が門前牌中に組み込まれても、和了牌がどの牌であるかを判別することができる。
[麻雀卓の構成]
図27に、これらの事項を充足する実施例9の麻雀卓の構成を示す。
図27において、(a)に示すのは、読み取りアンテナの配置、(b)に示すのは、麻雀卓上面の表示例である。
(a)に示す麻雀卓190は、全対局者に共通の操作・表示装置43、各対局者毎に設けられている4個の門前読取アンテナ192及び各対局者毎に設けられているが実質的には1個である打牌読取アンテナ193を有している。
門前牌読取アンテナ192は、和了したときの最大門前牌数18枚より若干多い、例えば余裕を持って20枚の門前牌を読み取ることが可能な大きさとされている。
しかしながら、聴牌状態の手牌内容を知らない他の対局者には、点数に大きな影響を与えることがある和了牌がどの牌であるかを判別できない。そのため、他の対局者が和了牌を他の手牌と区別して認識できるようにすることが望ましい。
(b)に示す麻雀卓190の地41の上面には、全対局者に共通の操作・表示装置43、各対局者毎に設けられている4個の門前牌置き場表示194、各対局者毎に設けられている4個の和了牌置き場表示195及び各対局者毎に設けられている打牌置き場表示196が設けられている。
この実施例ではドラ牌を認識するためのメクリ牌読取アンテナは設けられていない。ドラ牌の認識は対局者が行い何らかの手段で入力するようにしてもよいが、図9に実施例1として示した各対局者毎のメクリ牌読取アンテナあるいは図17に実施例2として示した全対局者の共通のメクリ牌読取アンテナを設け、それぞれの置き場表示をさらに付加することも可能である。
この実施例9の麻雀卓190において、門前牌は門前牌置き場194上に置かれ、その下の門前読取アンテナ192によって門前牌の種類が読み取られる。
自摸牌を門前牌に取り入れるときそのまま門前牌置き場194に置くと、門前読取アンテナ192によって門前牌として読み込まれる。
自摸牌を打牌するときはそのまま打牌置き場196に置くと、打牌読取アンテナ193により牌種が読み込まれ、コンピュータのメモリに記憶される。
門前牌中に暗刻子があり、自摸牌を暗刻子と組み合わせて暗槓子とするときには、暗槓の脇出しルールに従い、暗刻子をその自摸牌と組み合わせた暗槓として図示しない副露牌置き場に置く。
暗刻子が門前牌置き場194から副露牌置き場に移動することは暗槓以外にはないから、このことによりコンピュータは暗槓が行われたことを把握する。
明カンは、門前牌中に暗刻子があるときに、他の対局者の打牌をその暗刻子と組み合わせて明槓子とし、その明槓子を副露牌置き場に置くことによって行われる。
暗刻子が門前牌から副露牌に移動して他の対局者の打牌と組み合わされることは明槓以外にはないから、このことによりコンピュータは明槓が行われたことを把握する。
打牌置き場196に置かれた打牌はその都度打牌読取アンテナ193によって読み取られ、コンピュータのメモリに牌種が記憶される。
ポン・チー・明カンは、他の対局者の打牌を門前牌中の、ポンの場合は対子(トイツ)、チーの場合は搭子(トーツ)、明カンの場合は刻子(コーツ)と組み合わせて明刻子、明順子、明槓子として副露牌置き場に置くことで行われる。
一旦打牌置き場に置かれた打牌が打牌置き場から取り去られることでコンピュータはポン・チー・明カンのどれかが行われたことを把握し、打牌した対局者以外の対局者の門前牌から打牌と組み合わされる対子、搭子あるいは刻子が副露牌置き場に移動したことで、どの対局者がポン,チーあるいは明カンを行ったかを把握する。
したがって、打牌読取アンテナは全対局者に共通するものが1個あればよいが、1個にした場合には対局者にはどの打牌をどの対局者が打牌したのか把握することができない。
そのため、実際には各対局者毎に打牌読取アンテナを配置し、それらを接続したものをコンピュータは1つの打牌読取アンテナとして扱う。
和了牌読取は他の門前牌とともに行われるが、和了時に和了牌を門前牌と区別できるようにする必要がある。しかしながら、自摸牌が和了牌である場合あるいは和了牌が嶺上牌である嶺上開花は、和了者が門前牌に和了牌を組み込んでしまうことがある。そうするとコンピュータはどの牌が和了牌であるかを把握しているが、他の対局者には符点及び和了役に関係することがある和了牌の区別ができない。
そのような事態を防止するために(b)に示すように門前牌読取アンテナの上面に設けられた和了牌置き場195を明示して設け、そこに和了牌を置く。
和了牌が他の対局者の打牌である「ロン」は、和了牌が他の対局者の打牌であることを、和了牌が他の対局者の明カン牌である搶槓はその直前に他の対局者によってその牌について明カンが行われたことをコンピュータも他の対局者も把握しているので和了牌を門前牌と区別して明示する必要はないが、その場合でも和了牌を和了牌置き場195に置くと、和了が他の対局者にとって明確になる。
牌の読み取りを確実にするために、さらに、門前牌置き場194及び打牌置き場196を明示して設けることもできる。
また、ドラ牌を手入力によらず共通のメクリ牌読取アンテナを用いる場合には、メクリ牌読取アンテナの上にメクリ牌置き場を明示してもよい。
さらに、副露牌は読み取りを行う必要がないため副露牌読取アンテナは不要であるが、同様に副露牌置き場を明示してもよい。
図28により、図27に示した実施例9の麻雀卓の制御装置を説明する。
実施例9の麻雀卓は、(a)に示すように、全対局者共通の操作装置,各対局者別の読取ユニット,全対局者共通の打牌読取ユニット,全対局者共通の表示装置がコンピュータに接続されて制御される。
説明を簡略にするためにメクリ牌読取ユニットを示していないが、共通のメクリ牌読取ユニットを付加することもできる。
各対局者別の読取ユニットは、これまでに示した実施例と異なり、門前牌読取アンテナのみが含まれている。
なお、共通のメクリ牌ユニットに代えて、各対局者別の読取ユニットにメクリ牌読取アンテナを設けることも可能である。
各対局者別の4個の読取ユニット及び共通の打牌読取ユニットはカスケード接続され、最後の読取ユニット、ここでは打牌読取ユニットには終端抵抗器が接続されている。
麻雀卓中央に配置された全対局者共通の表示装置はコンピュータに接続されている。
なお、読み取りユニットとコンピュータとの接続は、適宜なバス構成を採用することも可能である。
各対局者毎に配置されている打牌読取アンテナは、(b)に示すように打牌読取ユニットに含まれ、1個の打牌読取アンテナとして機能する。
図29に、実施例10の麻雀卓を示す。実施例10の麻雀卓は他の実施例と異なり、打牌読み取りを行わず、代わりに山札の読み取りを行う。したがって、使用するのは築牌時に山札の読み取りを行う山札読取アンテナと門前牌読み取りアンテナであるため、ドラ牌の入力を手入力にすれば、麻雀卓の構成は非常に簡素である。
図29に示す麻雀卓200は、全対局者に共通の操作・表示装置43、各対局者毎に設けられている4個の門前読取アンテナ192及びこの図では抽象的にリフトで示しているが、実際には築牌装置の牌搬送機構上にある山札読取アンテナ201を有している。
門前牌読取アンテナ192は、和了したときの最大門前牌数18枚より若干多い、例えば余裕を持って20枚の門前牌を読み取ることが可能な大きさとされている。
麻雀卓の上面には、図示は省略したが、実施例9で示したと同様に各対局者毎に設けられている4個の門前牌置き場表示及び各対局者毎に設けられている4個の和了牌置き場表示が設けられている。
自動築牌装置を有する麻雀卓では築牌を行うときに麻雀牌を整列させる。特開平10−179930号公報に記載されているように、麻雀牌搬送通路に山札読取アンテナを設置することにより、築牌された山札のどこにどの牌があるかをコンピュータは掌握することができる。
全体の対局を開始する前に席決め,席決めに基づく仮親決め及び起家(最初の親)決めが操作・表示装置43の周辺部に設けられたサイコロ操作スイッチを操作し、操作・表示装置43の中央に設けられた共通表示装置に表示される電子サイコロ及び四喜牌(風牌)によって行われる。
この操作はコンピュータに接続されたサイコロ操作スイッチを操作することによって行われ、サイコロは電子サイコロであるため、コンピュータは仮親の席,最初の親の席及び荘風牌(場の風)を把握している。また、荘家(親)の位置,各散家(子)の位置,親及び子の門風牌(風牌)もコンピュータは把握している。
親がサイコロ操作スイッチを操作するが、サイコロの目数はコンピュータが決定したものであるから、サイコロの目数に従って行われる配牌の内容、メクリ牌及びメクリ牌に続くドラ牌及び裏ドラ牌もコンピュータは掌握している。
ポン・チー・打牌を取り込む明カンがなければ対局は山札からの自摸、門前牌からの打牌により進行する。
打牌された牌は、自摸前の門前牌に自摸牌を加えた中から打牌された後の門前牌を除いたものである。
コンピュータは山札からの自摸牌を知っており、自摸前の門前牌及び打牌後の門前牌も知っているから、打牌された牌を掌握することができ、その牌をコンピュータは記憶する。
ポン・チー・打牌を取り込む明カンがなされた場合には、ポン・チー・打牌を取り込む明カンを行った対局者の門前牌から対子,搭子あるいは刻子が他の対局者が打牌した牌とともに副露牌置き場に移動するので、コンピュータはどの対局者がどの対局者の打牌をポン・チー・打牌を取り込む明カンをしたかを掌握することができ、このことを記憶する。
自摸和,海底摸月和,河底撈魚和,嶺上開花和は和了牌を門前牌置き場で読み取ることにより、コンピュータが把握する。
栄和は該当牌を他の対局者の打牌置き場から和了牌を門前牌置き場に移動させることにより、搶槓は明カンために他の対局者の門前牌あるいは自摸牌から副露牌置き場に移動した牌を和了牌としたことにより、コンピュータが把握する。
図30により、図29に示した実施例10の麻雀卓の制御装置を説明する。
実施例10の麻雀卓は、全対局者共通の操作装置,各対局者別の読取ユニット,全対局者共通の山札読取ユニット,全対局者共通の表示装置がコンピュータに接続されて制御される。
各対局者別の読取ユニットは、これまでに示した実施例9の麻雀卓と同様に、門前牌読取アンテナのみが含まれている。
各対局者別の4個の読取ユニット及び共通の山札読取ユニットはカスケード接続され、最後の読取ユニット、ここでは山札読取ユニットには終端抵抗器が接続されている。
麻雀卓中央に配置された全対局者共通の表示装置はコンピュータに接続されている。
なお、読み取りユニットとコンピュータとの接続は、適宜なバス構成を採用することも可能である。
図31に、実施例11として麻雀卓の地の上面の表示例を示す。
この地上面の表示は、図27(b)に示した実施例9の拡張した実施例である。
この出願に係る発明の麻雀卓により麻雀牌を読み取るためには読み取るべき麻雀牌を読取アンテナの上に確実に置く必要がある。
麻雀卓の対局を行う場所である地は一般的に緑色の均一のフェルトで構成されており、読み取り用のアンテナが配置された位置は漠然としている。
図31に示す麻雀卓210は、麻雀卓210の中央に操作・表示装置が設けられ、操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板が配置されており、さらに、麻雀卓枠の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
打牌読取基板には、打牌読取アンテナが配置されており、手牌読取基板には、門前牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ及びメクリ牌読取アンテナが配置されている。
地41の上面の門前牌読取アンテナ,和了牌読取アンテナ,副露牌読取アンテナ及びメクリ牌読取アンテナに各々対応する位置に、門前牌置き場211,和了牌置き場212,副露牌置き場213,メクリ牌置き場215及び打牌置き場214が明示されている。
牌置き場を明示する構成としてはこの図に示すように外枠線を明確に区分すると確実である。
牌読取アンテナにより、置き場の許容範囲が大きい場合には、単なる外枠線のみあるいは着色部のみにより区分けすることもできる。
また、初心者の便のために、それぞれの牌置き場に置くべき牌の種類、すなわち、メンゼン牌,サラシ牌,アガリ牌,メクリ牌,ステ牌というような表示をする。
図32に、実施例12を示す。実施例12は実施例11と同様に読み取るべき麻雀牌を読取アンテナの上に確実に置くための他の構成であり、特開2004−8701号に示された麻雀卓の改良構造を採る。
図32(a)に示す麻雀卓220は、麻雀卓220の中央に操作・表示装置が設けられ、操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板47が配置されており、さらに、麻雀卓枠の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
打牌読取基板48には、打牌読取アンテナ54が配置されており、手牌読取基板47には、門前牌読取アンテナ50,和了牌読取アンテナ51,副露牌読取アンテナ52及びメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
麻雀卓枠221の内側中央部に和了牌を除いて最大で17枚となる手牌と1枚の和了牌とを区別して置くことができる凹222が各対局者毎に4箇所形成されている。
(b)に(a)で鎖線で囲んだ部分の拡大図を示す。
(b)に示すように、凹所から離れた位置に置いた門前牌223を読み取ることが可能なように門算牌読取アンテナを大きくすることにより、対局中に牌を見ることができるように麻雀卓枠から離れた位置に置いた場合でも門前牌読取アンテナによる読み取りと目視による読み取りが同時に可能である。
図33に、実施例13を示す。実施例13は実施例12のさらなる変形である。
図33(a)に示す麻雀卓230は、麻雀卓230の中央に操作・表示装置が設けられ、操作・表示装置の周囲に設けられているホッパの下に対局者毎に4個の打牌読取基板48が設けられ、対局者毎の4個の打牌読取基板48の外側に対局者毎に4個の手牌読取基板47が配置されており、さらに、麻雀卓枠231の他の対局者から読みとられない位置に個別表示装置が配置されている。
打牌読取基板48には、打牌読取アンテナ54が配置されており、手牌読取基板47には、門前牌読取アンテナ50,和了牌読取アンテナ51,副露牌読取アンテナ52及びメクリ牌読取アンテナ53が配置されている。
麻雀卓枠231の内側中央部に和了牌を除いて最大で17枚となる手牌(門前牌233)と1枚の和了牌とを区別して置くことができる凹部232が各対局者毎に4箇所形成されているが、この凹所232は副露牌置き場にまで延長されている。この結果、各凹所232は、図33(a)の最下段にいる対局者(図示を省略)から見た左端に門前牌233を寄せ、同じく右端に副露牌(図示を省略)を寄せたとき、門前牌233と副露牌との間に和了牌(図示を省略)を隙間を介し区別しておけるようになる。このとき、右端に寄せた副露牌は最下段にいる対局者の右隣りの対局者(図示を省略)が左端(図33(a)で下側)に寄せた門前牌と接触しないように、最下段にいる対局者の凹所右側の麻雀卓枠上端が右隣りの対局者の凹所左端(図33(a)で下段)と同一面が形成されている。
図34に、実施例14を示す。実施例14は打牌を読取アンテナの上に確実に置くための構成である。
図34に示す操作・表示部240は、正方形形状の各頂点に打牌242の位置を規制する突起241が形成されている。
この突起を基準にして打牌242を置くことにより、読取アンテナの上に確実に置くことが容易になる。
この位置規制突起と併せて実施例9で示した牌単位の打牌置き場214を明示するとより効果的である。
図35に、実施例15を示す。実施例15は読取アンテナの他の構成である。
図35に示す手牌読み取り基板250に形成された手牌読取アンテナ及び打牌読取基板255に形成された打牌読取アンテナは、これまでに説明した実施例のそこに置かれるべき最多枚数の牌が占める面積に対応した面積を有する数ターンのコイルと共振用のキャパシタで構成される電磁誘導式のループアンテナではなく、そこに置かれるべき牌に対応した面積を有する数ターンのコイルと共振用のキャパシタで構成される電磁誘導式の複数のループアンテナ251,252,253,254及び256で構成される。
図36により、実施例1の説明で簡単に触れたメモリとしてROMのみを有する非接触型ICタグを用い、ROMの内容と牌の種類データの対照表をコンピュータのメモリに記憶しておく麻雀牌について説明する。
(a)に示したのは同時に製造されるロット、ここでは1ロットを25セットとする、の麻雀牌中「東」の25枚である。このロットに含まれる他の牌種の牌も各々25枚あるのは言うまでもない。
各々の麻雀牌は図11に示した構造を有し、ICタグを内蔵している。
(b)に示すのは各々の「東」牌のICタグのROMに書き込まれているIDである。
2バイトのIDを使用すると、65536枚の麻雀牌の識別が可能であり、1セットの麻雀牌を136枚で構成した場合に、481セットの麻雀牌の各々を識別することができる。
(c)に示したのは、(b)に示したICタグのチップIDを読み込み記録するための麻雀牌ID読込装置260であり、25枚の麻雀牌を収容可能であり収容された麻雀牌のチップIDを読み取る読取アンテナ261を有している。
(d)に示すように25枚の「東」牌を麻雀牌ID読込装置260の上に収容し、(e)に示した各々の麻雀牌に収容されたチップのIDを読込、これらのIDを全てこのロットの「東」牌のIDとして読み込み、種類データの対照表に記録する。
このようにして、全種類の麻雀牌について読み込んでも麻雀牌IDの情報量は481セットの麻雀牌でも32768バイトにすぎない。
このロットの中ならば、どの様に組み合わせても全ての牌種を読み取ることが可能であるので、麻雀牌の破損、汚損、紛失,故障があっても補充が容易である。
また、ロット毎に背面あるいは印字面の色、あるいは柄を変更することにより、異なるロット間での混入を防止できる。
なお、実施例1で示したEEPROMのIDを利用することが可能であることは言うまでもない。
以上説明したこの出願に係る麻雀卓は、和了者の和了牌と他の手牌を、和了者以外の他の対局者が区別して認識できるようにする機能を有する麻雀卓、有用な麻雀卓である。
この麻雀卓は加えて打牌に種類を読み取り、コンピュータが記憶しておくことにより、振り聴、錯和等のルール違反の検出も可能である。
また、打牌の種類と和了牌の種類とを関連づけることにより栄和の検出を行うことができる。
また、打牌数と、チー・ポン・カンの数を関連づけることにより、海底摸月,河底撈魚,搶槓,嶺上開花という、自動判別が困難な和了役を検出することができる。
さらに、個別表示装置を設けることにより初心者には把握が困難な状況について報知することが可能である。
この出願で提供する発明に係る麻雀卓は、従来使用されている麻雀卓と全く同一の使用方法で麻雀卓上に近接して存在する麻雀牌の中から点数計算に必要なもののみを読み取ることが可能であることにより、使い勝手が良く実用性に富む。
この麻雀卓は、麻雀ゲーム進行に関する全ての情報を一元的に管理することができ、ゲーム参加者の技量に応じて個別に助言をすることができるため、麻雀ゲームの基本的牌揃えルールである刻子,順子,槓子及び雀頭の組合せによる牌揃えさえできれば、どの様な初心者であっても麻雀ゲームを楽しむことができる、有用な麻雀卓である。
1,20,40,118,120,130,140,150,160,170,180,190,200,210,220,230 麻雀卓
4,23,43 操作・表示装置
3,22,42,132,142,183,221,231 麻雀卓枠
7,50,192,251 門前牌読取アンテナ
8,52,162 副露読取アンテナ
9,53,122,172 メクリ牌読取アンテナ
10 打牌検出アンテナ
11,28,49,59 個別表示装置
44 共通表示装置
45 ホッパ
46 リフト
47,123,131,161,250 手牌読取基板
48,151,255 打牌読取基板
51,252 和了牌読取アンテナ
54,152、256 打牌読取アンテナ
60,70,75 麻雀牌
61 背面部
62 内部部材
63 印字面
64 ICチップ
65 基板
66,72,77 保護部材
67 アンテナ
80,81,82 操作スイッチ
85 サイコロ表示
86 山札表示
87 開門位置
88 メクリ牌
89 開門対
90 リーチ棒表示
91 持ち点表示
92 積み棒
100 手牌
101 風牌
102 手牌表示
103 風牌表示
104 チー可能表示
105 チー可能牌
106 門前牌
107 副露牌
108 待ち牌
109 聴牌表示
110 和了予定点数
113 和了牌
115 和了点数
116 ドラ牌
117 ドラ牌表示
119 カード
121,171 メクリ牌読取基板
143,171 メクリ牌読取基板
134 和了牌読取基板
152,214 打牌読取基板
194,211 門前牌置き場
195,212 和了牌置き場
196 打牌置き場
213 副露牌置き場
215 メクリ牌置き場
222,232 凹部
223,233 門前牌
240 操作・表示部
241 突起
242 打牌
260 麻雀牌ID読込装置
261 ID読取アンテナ

Claims (4)

  1. 各対局者が対局を行う場所である地と、前記地の周囲を囲む麻雀卓枠と、を有する麻雀卓であって、
    前記麻雀卓枠内側に対局者毎に設けられた4箇所の凹所と、が設けられ、
    前記各凹所は、門前牌と、副露牌と、前記門前牌と前記副露牌との間の和了牌と、を前記地の上に互いに区別して置けるように形成され、前記麻雀卓枠は、各対局者から見た、前記凹所の左端に門前牌を当接させて置き、かつ、前記凹所の右端に副露牌を当接させて置いたとき、各対局者の門前牌が左側の対局者の副露牌と接触しないように、前記対局者の凹所右端の面と前記右隣りの対局者の凹所左側の麻雀卓枠上端の面とが同一面により形成されている
    ことを特徴とする麻雀卓。
  2. 前記4箇所の凹所内のそれぞれの前記地の上面には、対局者それぞれから見た、前記凹所の左端に門前牌置き場を、前記凹所の右端に副露牌置き場を、そして、当該門前牌置き場と当該副露牌置き場の間に和了牌置き場を、それぞれ他の対局者が目視可能に明示されている
    ことを特徴とする請求項1記載の麻雀卓。
  3. 前記門前牌置き場、前記副露牌置き場、そして、前記和了牌置き場は、いずれも外枠線あるいは着色部により区分けされている
    ことを特徴とする請求項2記載の麻雀卓。
  4. 前記門前牌置き場、前記副露牌置き場、そして、前記和了牌置き場には、それぞれに置くべき牌の種類が表示されている
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の麻雀卓。
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