JP2014221151A - 送気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の体腔の内部からその外部へのガスの漏れおよび所望の体腔内に十分な量のガスが供給されたことを速やかに検知してガスの供給を早期に停止する。
【解決手段】生体Xの体腔Y内にガスを送る送気手段3,4と、体腔Y内の圧力を測定する体腔内圧測定部5と、該体腔内圧測定部5によって測定された体腔Y内の圧力の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否かを判定する判定部13と、該判定部13によって体腔Y内の圧力の変化量が所定の範囲よりも小さいと判定されたときに、送気手段3,4による体腔Y内への送気を停止させる制御部13とを備える送気装置1を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、送気装置に関するものである。
従来、内視鏡の視野および処置空間を確保するために、体腔内にガスを送り、体腔を拡張する送気装置が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。特許文献1,2に記載の装置は、体腔内の圧力が所定の値となるようにガスの供給と停止とを繰り返しつつ、終末呼気炭酸ガス分圧や血圧、心拍などの患者の生体情報の変化に基づいてガスの送気量を調整している。
特開2006−61702号公報 特開2006−167122号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の装置は、所望の体腔の内部からその外部へガスが漏れている場合、操作者が体腔内の圧力の上昇が鈍いことに気付くか、または、ガスの漏れによる影響が生体情報に現れるまで、体腔内へのガスの供給を続けることになる。特に、心膜腔は容積が小さいため、心膜腔内へ送気する場合には、腹腔に送気する場合と比べて、細かな送気制御が必要とされる。そのため、ガスの漏れや十分に送気されたことをより速やかに検知してガスの供給をより早期に停止することが望まれる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、所望の体腔の内部からその外部へのガスの漏れおよび所望の体腔内に十分な量のガスが供給されたことを速やかに検知してガスの供給を早期に停止することができる送気装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、生体の体腔内にガスを送る送気手段と、前記体腔内の圧力を測定する体腔内圧測定部と、該体腔内圧測定部によって測定された前記体腔内の圧力の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否かを判定する判定部と、該判定部によって前記体腔内の圧力の前記変化量が前記所定の範囲よりも小さいと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる制御部とを備える送気装置を提供する。
本発明によれば、送気手段によって体腔内へ送気されている間、体腔内圧測定部によって体腔内の圧力が測定され、測定された圧力の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否か、すなわち、送気に従って体腔内の圧力が正常に上昇しているか否かが監視される。
この場合に、所望の体腔の内部からその外部へガスが漏れている場合には、送気を開始しても所望の体腔内の圧力が十分な変化量で上昇しない。したがって、送気開始後速やかに、前記圧力の前記変化量が所定の範囲よりも小さくなることによってその旨が判定部によって判定される。これにより、制御部は、所望の体腔の内部からその外部へのガスの漏れを速やかに検知して、それ以上の送気を停止することができる。さらに、制御部は、所望の体腔内に十分な量のガスが供給されたことも検知して、それ以上の送気を停止することができる。
上記発明においては、前記判定部は、さらに、前記体腔内圧測定部によって測定された前記体腔内の圧力が所定の範囲内であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力およびその前記変化量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させてもよい。
このようにすることで、ガスの漏れおよび体腔内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、体腔内の圧力が過剰に高くなったことを、体腔内の圧力に基づいて速やかに検知し、それ以上の送気を停止することができる。
また、上記発明においては、前記生体の血圧を測定する血圧測定部を備え、前記判定部は、さらに、前記血圧測定部によって測定された血圧の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記血圧の前記変化量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させてもよい。
このようにすることで、ガスの漏れおよび体腔内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、特に心膜腔に送気する場合に、心膜腔の拡張が困難であることを、血圧の変化量に基づいて速やかに検知し、それ以上の送気を停止することができる。
また、上記発明においては、前記生体の血圧を測定する血圧測定部を備え、前記判定部は、さらに、前記血圧測定部によって測定された血圧が所定の範囲内であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記血圧のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させてもよい。
このようにすることで、ガスの漏れおよび体腔内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、特に心膜腔に送気する場合に、心膜腔内への送気によって心臓に影響が及んでいることを血圧に基づいて速やかに検知し、それ以上の送気を停止することができる。
また、上記発明においては、前記送気手段によって前記ガスの送気を開始してからの前記ガスの総送気量を計測する総送気量測定部を備え、前記判定部は、さらに、前記総送気量測定部によって測定された前記総送気量が所定の範囲内であるか否かを判定し、前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記総送気量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させてもよい。
このようにすることで、ガスの漏れおよび体腔内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、所望の体腔が十分に拡張されたことを総送気量に基づいて速やかに検知し、それ以上の送気を停止することができる。
本発明によれば、所望の体腔の内部からその外部へのガスの漏れおよび所望の体腔内に十分な量のガスが供給されたことを速やかに検知してガスの供給を早期に停止することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る送気装置の全体構成図である。 記憶部に取得される(a)心膜腔内圧および(b)血圧の時間変化を示すグラフである。 図1の送気装置による送気異常判定方法において、所望の体腔内圧の変化量および血圧の変化量と制御部による判定結果との対応を示すテーブルである。 (a)正常時、(b)異常Aの発生時、(c)異常Bの発生時および(d)異常Cの発生時における、心膜腔内圧の変化量(上段)、血圧の変化量(中段)ならびに心膜腔内圧および血圧(下段)の時間変化を示すグラフである。 図1の送気装置の動作を示すフローチャートである。 図1の送気装置によるもう1つの送気異常判定方法において、心膜腔内圧の変化量および血圧の変化量と判定結果との対応を示すテーブルである。 異常Dの発生時における、心膜腔内圧の変化量(上段)、血圧の変化量(中段)ならびに心膜腔内圧および血圧(下段)の時間変化を示すグラフである。 図1の送気装置の第1の変形例による送気異常判定方法において、心膜腔内圧の変化量および血圧と判定結果との対応を示すテーブルである。 図1の送気装置の第2の変形例による送気異常判定方法において、心膜腔内圧の変化量および心膜腔内圧と判定結果との対応を示すテーブルである。 図1の送気装置の第3の変形例の全体構成図である。 図10の送気装置の送気異常判定方法において、心膜腔内圧の変化量および総送気量と判定結果との対応を示すテーブルである。
以下に、本発明の一実施形態に係る送気装置1について図面を参照して説明する。
なお、本実施形態においては、生体X内の心膜腔Yへガスを供給して心膜腔Yを拡張する場合を例に挙げて説明するが、本実施形態に係る送気装置1は、心膜腔Y以外の他の体腔の拡張にも適用可能である。
本実施形態に係る送気装置1は、図1に示されるように、ガス供給源2と、心膜腔Y内に挿入されるチューブ(送気手段)3と、ガス供給源2とチューブ3との間に接続された送気量調整部(送気手段)4と、心膜腔Y内の圧力(以下、心膜腔内圧ともいう。)を測定する圧力センサ(体腔内圧測定部)5と、生体Xの血圧を測定する血圧センサ(血圧測定部)6と、送気量調整部4を制御する中央演算処理装置(CPU)7と、送気状態の異常を通知する通知部15とを備えている。
ガス供給源2は、二酸化炭素などのガスを高圧状態で収容している。
送気量調整部4は、ガス供給源2からチューブ3へのガスの送気量を調整するものであり、ガス供給源2から排出されるガスを減圧する減圧器8と、該減圧器8によって減圧されたガスの送気圧を調整する電空比例弁などの圧力調整器9と、該圧力調整器9とチューブ3との間に接続された開閉弁10とを備えている。
圧力センサ5は、チューブ3の途中位置において、心膜腔Y内と連通するチューブ3内の圧力を、心膜腔内圧として測定し、測定された心膜腔内圧をCPU7に送信する。
血圧センサ6は、生体Xに取り付けられ、該生体Xの血圧を測定し、測定された血圧をCPU7に送信する。
CPU7は、圧力センサ5および血圧センサ6から受信した心膜腔内圧および血圧の値を記憶する記憶部11と、心膜腔内圧および血圧の、単位時間当たりの変化量(以下、単に「変化量」という。)を計算する演算部12と、該演算部12によって算出された変化量に基づいて送気量調整部4を制御する制御部(判定部)13とを備えている。
記憶部11は、心膜腔内圧および血圧をそれぞれ時系列に記憶する。これにより、心膜腔内圧および血圧の時間変化が取得される。
演算部12は、記憶部11に記憶されている心膜腔内圧および血圧の時間変化から、心膜腔内圧および血圧の変化量を計算し、算出された変化量を制御部13に出力する。
ここで、記憶部11に取得される心膜腔内圧の時間変化は、図2(a)に示されるように、心拍および呼吸に同期して周期的に変化する波形となり、血圧の時間変化は、図2(b)に示されるように、心拍に同期して周期的に変化する波形となる。そこで、演算部12は、心膜腔内圧および血圧の代表値P,Sとして、心膜腔内圧および血圧の振幅の変動中心(オフセット値)をそれぞれ計算し、算出された代表値P,Sの単位時間当たりの変化量を、心膜腔内圧および血圧の変化量ΔP,ΔSとして計算する。以下、心膜腔内圧および血圧の代表値P,Sを、心膜腔内圧Pおよび血圧Sと呼ぶ。
なお、演算部12は、オフセット値に代えて、1周期内における心膜腔内圧および血圧の最大値または最小値を代表値P,Sとして扱い、これら代表値P,Sの単位時間当たりの変化量を、変化量ΔP,ΔSとして計算してもよい。
制御部13は、各変化量ΔP,ΔSに対して設定された所定の閾値a,bを保持している。閾値aは、心膜腔内圧Pの変化量ΔPの正常範囲の下限値であり、閾値bは、血圧Sの変化量ΔSの正常範囲の下限値である。制御部13は、開閉弁10を開放させてガス供給源2から心膜腔Y内へのガスの供給を開始した後、演算部12から受け取った2つの変化量ΔP,ΔSが正常範囲内であるか否かを監視する。そして、制御部13は、2つの変化量ΔP,ΔSのうち少なくとも一方が正常範囲内から外れたときに、開閉弁10を閉じることによって送気を停止させるとともに、2つの変化量ΔP,ΔSに基づいて送気異常の原因を判定し、判定結果を、通知部15によって、例えば、パネル表示や音を用いて操作者に通知する。
次に、この制御部13による送気異常の判定方法について、図3および図4を参照して説明する。
制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、血圧Sの変化量ΔSが閾値b以上であるときに、正常に送気されていると判定する。すなわち、心膜腔Yへの送気が正常に行われているときは、図4(a)に示されるように、心膜腔内圧Pが時間の経過とともに上昇するとともに、心臓に作用する圧力が上昇することによって血圧Sが時間の経過とともに低下する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、血圧Sの変化量ΔSが閾値bよりも小さいときに、心膜が拡張し難い状態である(異常A)と判定する。すなわち、心膜が、例えば、心膜炎による周囲の臓器との癒着または石灰化によって硬化していて拡張し難くなっている場合、図4(b)に示されるように、正常時と比べて、心膜腔内圧Pの上昇が急峻になるとともに、心臓に作用する圧力がより大きくなることによって血圧Sの低下が急峻になる。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値aよりも小さいときに、送気開始後早期の段階(例えば、送気時間が所定の閾値g以下)であれば、心膜腔Y内からガスの漏れが発生している(異常B)と判定し、送気開始後十分な時間が経過した後(例えば、送気時間が所定の閾値gよりも大きい)であれば、心膜腔Y内に供給されたガスの総量が過剰である(異常C)と判定する。すなわち、心膜腔Yの内部から外部へガスが漏れている場合、図4(c)に示されるように、正常時と比べて、早期の段階において心膜腔内圧Pの上昇および血圧Sの低下が緩やかになる。一方、心膜が既に十分に拡張している状態でさらに送気された場合、図4(d)において枠内に示されるように、送気を開始してから早期の段階と比べて、心膜腔内圧Pの上昇が緩やかになる。
次に、このように構成された送気装置1の作用について、図5を参照して説明する。
本実施形態に係る送気装置1を用いて心膜腔Yを拡張するには、操作者は、チューブ3の先端を心膜腔Y内へ挿入し、血圧センサ6を生体Xに取り付ける。そして、操作者は、例えば図示しないスイッチの操作によって、送気装置1に送気動作を開始させる。
送気装置1は、まず、心膜腔内圧Pおよび血圧Sを測定してから(ステップS1)、開閉弁10を開放することによって(ステップS2)、ガス供給源2からチューブ3を介して心膜腔Y内への送気を開始する。送気開始後、送気装置1は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPおよび血圧Sの変化量ΔSを監視しながら(ステップS3,S4)送気を行う。
心膜腔Y内へガスの送気によって心膜が正常に拡張しているときには(ステップS5のYES,ステップS6のYES)、送気装置1は、心膜が十分に拡張するまで送気を続け、心膜が十分に拡張したときに(ステップS5のNO,ステップS7のNO)、異常Cを検知して(ステップS8)送気を終了する(ステップS12)。
一方、心膜が癒着や石灰化などが要因で拡張し難いときには(ステップS5のYES,ステップS6のNO)、送気装置1は、異常Aを検知して(ステップS9)送気を停止する(ステップS12)。一方、心膜に穴が空いているなどして心膜の内部から外部へガスが漏れているときには(ステップS5のNO,ステップS7のYES)、送気装置1は、異常Bを検知して(ステップS10)送気を停止する(ステップS12)。送気装置1は、異常A〜Cの検知によって送気を停止した場合、その異常A〜Cの内容を通知部15によって操作者に対して通知する(ステップS11)。
この場合に、本実施形態によれば、心膜が硬化していたり心膜に穴が空いていたりするなど、生体X側の異常によって心膜腔Yを正常に拡張することが困難である場合に、送気を開始した後、速やかにその旨が心膜腔内圧Pの変化量ΔPまたは血圧Sの変化量ΔSの異常として検知される。これにより、送気を開始してから早期の段階で送気を停止し、不要な心膜腔Yへのガスの供給を防ぐことができるという利点がある。
また、心膜腔Yの容積や心膜の硬さには個人差があるため、心膜腔Yを十分に拡張するために必要なガスの総送気量は個人によって異なり、心膜腔内圧Pの測定値そのものからでは十分な量のガスが送気されたか否かを判断することが難しい。本実施形態によれば、このような個人差に依らずに、送気を続けることによって心膜腔内圧Pが飽和することに因る心膜腔内圧Pの変化量ΔPの低下から、心膜腔Y内に十分な量のガスが送気されたことを速やかに検知することができるという利点がある。
さらに、正常時の血圧Sも個人差があるため、血圧Sの測定値そのものからでは、心膜腔Y内のガスが心臓に及ぼしている影響を正確に判断することは難しい。特に、正常範囲内における血圧Sの低下は、血圧Sの測定値のみを監視していたのでは、感度良く検知することが難しい。これに対し、本実施形態によれば、血圧Sの変化量ΔSから、心膜腔Y内のガスが心臓に及ぼしている影響を、感度良く検知することができるという利点がある。
なお、本実施形態においては、所定の閾値a以上を心膜腔内圧Pの変化量ΔPの正常範囲に設定したが、これに代えて、図6に示されるように、変化量ΔPに対して、閾値aよりも大きい所定の閾値c、すなわち、変化量ΔPの正常範囲の上限値を設定し、上述した3種類の異常A〜Cに加えて、異常Dを判定してもよい。
具体的には、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値cよりも大きく、かつ、血圧Sの変化量ΔSが閾値b以上であるときに、送気装置1側に異常がある(異常D)と判定する。すなわち、ガス供給源2からチューブ3へガスが供給されているにも関わらず、チューブ3の途中位置が詰まっているなどして心膜腔Y内へガスが供給されていない場合、図7に示されるように、正常時と比べて、心膜腔内圧Pの上昇が急峻になるとともに、血圧Sの低下が緩やかになる。
本変形例において、制御部13は、正常および異常Aを判定するときの心膜腔内圧Pの変化量ΔPの範囲が閾値a以上閾値c以下であることを除いて、上述の実施形態と同様に正常および異常A〜Cを判定する。
このようにすることで、送気動作の異常の原因をさらに詳細に特定することができる。
また、本実施形態においては、制御部13が、心膜腔内圧Pの変化量ΔPおよび血圧Sの変化量ΔSを用いて送気動作の良否を判定することとしたが、制御部13は、心膜腔Yの内部から外部へのガスの漏れを早期に検知するために、少なくとも心膜腔内圧Pの変化量ΔPを判定用のパラメータとして用いればよく、この変化量ΔPと他のパラメータとの組み合わせを判定に用いてもよい。
次に、血圧Sの変化量ΔSに代えて、心膜腔内圧P、血圧S、および総送気量Tを用いて送気動作の良否を判定する送気装置1の変形例について説明する。なお、以下の変形例においては、心膜腔内圧Pの変化量ΔPを、心膜腔内圧P、血圧S、および総送気量Tのうち1つと組み合わせた場合について説明するが、制御部13は、血圧S、該血圧Sの変化量ΔS、心膜腔内圧Pおよび総送気量Tのうち任意の2以上のパラメータを、変化量ΔPと組み合わせて判定に用いてもよい。
(第1の変形例)
本実施形態の第1の変形例に係る送気装置は、図8に示されるように、制御部13が、血圧Sの正常範囲の下限値である所定の閾値dを保持し、心膜腔内圧Pの変化量ΔPと血圧Sとを用いて、送気動作の良否を判定する。
すなわち、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、血圧Sが所定の閾値d以上であるときに、正常に送気されていると判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが所定の閾値aよりも小さいときに、異常Bまたは異常Cと判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、血圧Sが所定の閾値dよりも小さいときに、血圧Sが正常値よりも低い(異常E)と判定する。
本変形例によれば、ガスの漏れおよび心膜腔Y内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、心膜腔Yが拡張し、それによって心臓が圧迫されて血圧が低下していることを血圧に基づいて速やかに検知し、それ以上の送気を停止することができる。したがって、心臓への影響の有無を把握しつつガスの漏れを検知すれば足りる場合に、好適である。
(第2の変形例)
本実施形態の第2の変形例に係る送気装置は、図9に示されるように、制御部13が、心膜腔内圧Pの正常範囲の上限値である所定の閾値eを保持し、心膜腔内圧Pとこれの変化量ΔPとを用いて、送気動作の良否を判定する。
具体的には、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、心膜腔内圧Pが閾値eよりも小さいときに、正常に送気されていると判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、心膜腔内圧Pが閾値e以上であるときに、心膜腔内圧Pが正常値よりも高い(異常F)と判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値aよりも小さいときに、異常Bまたは異常Cと判定する。
本変形例によれば、心膜腔Yの内部から外部へのガスの漏れと、心膜腔内に十分な量のガスが供給されたことに加えて、心膜腔内圧Pが過剰に高くなったことを速やかに検知することができる。また、血圧のセンシングや計算が不要になる。したがって、心膜腔内圧Pの変化のみで心臓への負荷の有無を大まかに把握しつつガスの漏れを検知すれば足りる場合に、好適である。
(第3の変形例)
本実施形態の第3の変形例に係る送気装置1’は、図10に示されるように、心膜腔Yへ供給するガスの流量を測定する流量センサ(総送気量測定部)14をさらに備え、制御部13が、ガスの総送気量Tに対して設定された所定の閾値fを保持し、心膜腔内圧Pの変化量ΔPと総送気量Tとを用いて、送気動作の良否を判定する。
流量センサ14は、開閉弁10とチューブ3との間に接続され、チューブ3へ供給されるガスの流量を測定し、測定された流量をCPU7に送信する。CPU7においては、流量センサ14からのガスの流量が時系列で記憶部11に記憶される。演算部12は、記憶部11に記憶されている流量を積算することによって、送気を開始してからチューブ3を介して心膜腔Yに供給されたガスの総送気量Tを計算する。
制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、総送気量Tが閾値f以下であるときに、正常に送気されていると判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値aよりも小さいときに、異常Bまたは異常Cと判定する。
一方、制御部13は、心膜腔内圧Pの変化量ΔPが閾値a以上であり、かつ、総送気量Tが閾値fよりも大きいときに、異常Cと判定する。
本変形例によれば、心膜腔Y内からのガスの漏れと、心膜腔Y内に十分な量のガスが供給されたことを速やかに検知することができるとともに、送気量を任意に決定することで送気し過ぎることを回避でき、送気をさらに速やかに停止することができる。
1,1’ 送気装置
2 ガス供給源
3 チューブ(送気手段)
4 送気量調整部(送気手段)
5 圧力センサ(体腔内圧測定部)
6 血圧センサ(血圧測定部)
7 中央演算処理装置
8 減圧器
9 圧力調整器
10 開閉弁
11 記憶部
12 演算部
13 制御部(判定部)
14 流量センサ(総送気量測定部)
15 通知部
X 生体
Y 心膜腔(体腔)

Claims (6)

  1. 生体の体腔内にガスを送る送気手段と、
    前記体腔内の圧力を測定する体腔内圧測定部と、
    該体腔内圧測定部によって測定された前記体腔内の圧力の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否かを判定する判定部と、
    該判定部によって前記体腔内の圧力の前記変化量が前記所定の範囲よりも小さいと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる制御部とを備える送気装置。
  2. 前記判定部は、さらに、前記体腔内圧測定部によって測定された前記体腔内の圧力が所定の範囲内であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力およびその前記変化量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる請求項1に記載の送気装置。
  3. 前記生体の血圧を測定する血圧測定部を備え、
    前記判定部は、さらに、前記血圧測定部によって測定された血圧の単位時間当たりの変化量が所定の範囲内であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記血圧の前記変化量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる請求項1または請求項2に記載の送気装置。
  4. 前記生体の血圧を測定する血圧測定部を備え、
    前記判定部は、さらに、前記血圧測定部によって測定された血圧が所定の範囲内であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記血圧のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる請求項1から請求項3のいずれかに記載の送気装置。
  5. 前記送気手段によって前記ガスの送気を開始してからの前記ガスの総送気量を計測する総送気量測定部を備え、
    前記判定部は、さらに、前記総送気量測定部によって測定された前記総送気量が所定の範囲内であるか否かを判定し、
    前記制御部は、前記判定部によって、前記体腔内の圧力の前記変化量および前記総送気量のうち少なくとも一方が各々に対して設定された前記所定の範囲から外れたと判定されたときに、前記送気手段による前記体腔内への送気を停止させる請求項1から請求項4のいずれかに記載の送気装置。
  6. 前記判定部が、少なくとも前記体腔内の圧力の前記変化量に基づいて、送気異常の原因を判定し、
    前記判定部によって判定された前記送気異常の原因を通知する通知部を備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の送気装置。
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