JP6354902B2 - カフ圧制御装置、カフ付き気管チューブおよび人工呼吸器 - Google Patents

カフ圧制御装置、カフ付き気管チューブおよび人工呼吸器 Download PDF

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Description

本発明は、カフ圧制御装置、カフ付き気管チューブおよび人工呼吸器に関する。より詳細には、カフの内圧を適切に維持するために用いられる、カフ圧制御装置、それを備えるカフ付き気管チューブおよび人工呼吸器に関する。
人工呼吸器等に関する医療分野において、医師等の作業者が気管チューブを口腔や鼻腔から被検体(主に人体)の気管内に挿入して気道を確保し、気管チューブを介して酸素を肺に送り込む気管挿管が知られている。気管挿管の際に、気管チューブと気管の内壁との間に隙間が生じると、気管内に唾液や胃液等の分泌物が流入し、被検体が人工呼吸器関連肺炎を発症するおそれがある。このような分泌物の流入を防止するため、気管チューブの外壁にはカフが設けられる。
カフは、その内部に気体を供給することによって膨張する袋状の部材である。エアポンプから接続経路を介して気体をカフの内部に供給し、カフを膨張させることにより、気管チューブと気管の内壁との隙間を閉塞することができる。これにより、気管への分泌物の流入を防止することができる。
しかし、カフ圧が所定の範囲より大きくなったとき、膨張したカフが気管の粘膜組織の血管を圧迫することとなる。血管が圧迫されると虚血状態となり、その結果、壊死、出血等が引き起こされるおそれがある。一方、カフ圧が所定の範囲より小さくなったとき、カフの膨張が不十分となり、カフの外周面と気管の内壁との間に隙間が生じて、気管内に唾液や胃液等の分泌物が流入することがある。
このため、カフ圧をモニタリングして、カフ圧が所定の範囲になるように制御する必要がある。例えば、特許文献1(特開2011−194222号公報)には、カフ圧を所定の範囲内になるよう制御するためのカフ圧制御装置が開示されている。
カフ圧を制御するためにはカフ圧を知る必要があるため、通常のカフ圧制御装置はカフ圧を測定するための圧力センサを備えている。ただし、特許文献1に記載されるような従来のカフ圧制御装置では、気管内に配置されたカフ圧を直接測定することは困難であるため、カフに連通する装置内の配管(内部配管)の内圧を圧力センサで測定することにより、カフ圧を間接的に測定している。
特開2011−194222号公報
しかしながら、実際のカフ圧(真のカフ圧)を直接測定している訳ではないため、カフ圧を正確に測定することができない状況があるという問題があった。
例えば、カフ圧制御装置は、カフに常時接続した状態で連続使用することが、常にカフ圧を一定に保つことができるためには理想的であるが、実際には、一旦カフを適正値まで膨らませた後、カフ圧制御装置をカフから取り外すような使い方(スポット使用)も想定される。このようなスポット使用の場合、所定時間ごとに、カフ圧制御装置をカフに接続し、カフ圧をチェックし、適正圧力にしてから、カフ圧制御装置を取り外すといった作業を行う。
ここで、カフ圧をチェックする目的は、カフ圧が適正値かどうか確認することに加え、カフからのエアリークが発生していないかどうかをチェックするためである。カフ圧が適正圧力より低下している場合は、エアリークが発生していることが分かる。エアリークが発生している場合は、気管チューブを交換する等の処置が必要である。
しかしながら、カフ圧制御装置をカフに接続すると、カフに連通する空間の体積が、カフ圧制御装置の内部配管や接続チューブ等の内部容積の分だけ増加するため、接続前と比べてカフ圧は低下する。このため、本来測定すべき接続前のカフ圧を測定することができず、エアリークの発生の有無を正確に判断することが難しいという問題があった。
また、ポンプが停止しているときは、内部配管の内圧はカフ圧と等しいため、圧力センサによって内部配管の内圧を測定することで、カフ圧を測定することができる。しかし、ポンプが作動し、カフを加圧している途中においては、カフに接続された細い流路(インフレーションチューブ等)の中を空気が流れるため、その流路の圧力損失分だけ内部配管の内圧が実際のカフ圧より高くなる。このため、内部配管の内圧を圧力センサで測定するだけでは、カフ圧を正確に測定することができないという問題があった。そして、内部配管の内圧の測定値に基づいてカフ圧を制御すると、実際のカフ圧が設定値に到達する前にポンプを停止してしまい、カフの加圧が不十分になる虞があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、カフ圧を正確に測定することのできるカフ圧制御装置、カフ付き気管チューブおよび人工呼吸器を提供することを目的とする。
[1]
カフの内部の圧力であるカフ圧を適切に維持するために用いられるカフ圧制御装置であって、
前記カフの内部に気体を供給するポンプと、
前記ポンプに接続された内部配管と、
前記内部配管の内部の圧力を測定する圧力センサと、
前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御する制御部と、を備え、
前記カフは前記カフ圧制御装置と分離可能であり、前記カフが前記カフ圧制御装置と分離されている分離状態において、前記カフと連通する第1空間が気密に維持されることで、前記カフ圧が一定の設定圧力に維持され、
前記制御部は、さらに、
前記分離状態にあった前記カフが前記カフ圧制御装置に接続され、前記カフと前記内部配管とが連通している接続状態において、前記カフ圧制御装置内の圧力を、前記カフが前記カフ圧制御装置に接続される前の前記第1空間の圧力に調整することを特徴とする、カフ圧制御装置。
[2]
前記制御部は、さらに、
前記ポンプを作動させずに、前記カフおよび前記内部配管と連通する第2空間の圧力P2を前記圧力センサによって測定し、
前記接続状態の直前の前記分離状態における前記第1空間の圧力P1と等しい前記カフ圧を、前記第2空間の圧力P2を用いて、下記式(1)により算出する、[1]に記載のカフ圧制御装置。
P1=P2・V2/V1 ・・・(1)
(式中、V1は前記第1空間の体積であり、V2は前記第2空間の体積である。)
[3]
前記制御部は、さらに、
(i)前記分離状態において、所定時間だけ前記ポンプを作動させて、前記内部配管に連通する第3空間を加圧し、加圧前の前記第3空間の圧力P30および加圧後の前記第3空間の圧力P31を前記圧力センサによって測定し、P30に対するP31の比率αを求め、
(ii)前記接続状態であり、かつ、前記カフが膨らんでおり、さらに前記第1空間を加圧したときの前記カフの体積増加量が無視できる状態において、前記所定時間と同じ時間だけ前記ポンプを作動させて前記第2空間を加圧し、加圧前の前記第2空間の圧力P20および加圧後の前記第2空間の圧力P21を前記圧力センサによって測定し、P20に対するP21の比率βを求め、
(iii)αとβを用いて、下記式(2)より、V2/V1を求める、[1]または[2]に記載のカフ圧制御装置。
V2/V1=(β−1)/(α−β)+1 ・・・(2)
[4]
前記制御部は、さらに、P1が前記設定圧力より小さい場合に、前記分離状態において前記第1空間が気密に維持されていないエアリーク状態を検知し、前記エアリーク状態の通知を発する、[1]〜[3]のいずれかに記載のカフ圧制御装置。
[5]
カフの内部の圧力であるカフ圧を適切に維持するために用いられるカフ圧制御装置であって、
前記カフ内に気体を供給するポンプと、
前記ポンプに接続された内部配管と、
前記内部配管の内部の圧力を測定する圧力センサと、
前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、さらに、
萎んだ状態にある前記カフ内に前記ポンプによって気体を供給する際に、前記圧力センサによって前記内部配管の内部の圧力を継続的に測定し、
前記カフ内に気体を供給し始めた後、最初に前記内部配管の内部の圧力が平衡状態となった時点以後の第1の時点において、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力である第1圧力を取得すると共に、前記ポンプの作動を一旦停止し、
前記ポンプの作動を停止した後、前記内部配管の内部の圧力が平衡状態になった時点以後の第2の時点において、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力である第2圧力を取得し、
前記第2の時点の後、前記ポンプを作動させ、その際に、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力から、前記第1圧力と前記第2圧力との差の絶対値を差し引いた値を前記カフ圧の補正値として算出し、該補正値に応じて前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御することを特徴とする、カフ圧制御装置。
[6]
前記ポンプは圧電ポンプである、[1]〜[5]のいずれかに記載のカフ圧制御装置。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載のカフ圧制御装置と、
気管内に気体を供給するための主流路を有する気管チューブと
前記カフとを備える、カフ付き気管チューブ。
[8]
[7]に記載のカフ付き気管チューブを備える人工呼吸器。
本発明によれば、カフ圧を正確に測定することのできるカフ圧制御装置、カフ付き気管チューブおよび人工呼吸器を提供することができる。
気管チューブが口腔から気管内に挿入された様子を示す模式図である。 実施形態1のカフ圧制御装置の構成を概略的に示すブロック図である。 (a)は、実施形態1のカフ圧制御装置を備えるカフ付き気管チューブを示す模式図である。(b)は、(a)に示すカフ付き気管チューブの先端部を拡大して示す模式図である。(c)は、(b)のA−A’断面での概略断面図である。 カフ圧制御装置をカフに接続する前後での内部配管内の圧力変動を示す模式的なグラフである。 カフの加圧中におけるカフ圧制御装置の内部配管内の圧力と真のカフ圧との関係を示す模式的なグラフである。 実施形態2におけるカフ圧制御装置の内部配管内の圧力変動を示す模式的なグラフである。 実施形態2の変形例におけるカフ圧制御装置の内部配管内の圧力変動と真のカフ圧の変動を示す模式的なグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表すものである。また、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
なお、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。実施形態2以降では実施形態1と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
[実施形態1]
まず、本実施形態のカフ圧制御装置の特徴について説明する前に、本実施形態のカフ圧制御装置およびカフ付き気管チューブの一般的な構成および機能について図面を参照して説明する。
図1は、気管チューブ8が口腔から気管内に挿入された様子を示す模式図である。人工呼吸器の使用時に気管挿管で気道を確保する場合、被検体の口腔94から気管91へ気管チューブ(気管内チューブ、挿管チューブ)8を挿入する。このとき、喉頭蓋93は常に開かれた状態となるため、挿入された気管チューブ8と気管91の内壁91aとの間の隙間から、気管91内に唾液等の分泌物が流入し、被検体が人工呼吸器関連肺炎(VAP)を発症するおそれがある。
このような分泌物の流入を防止するため、気管チューブ8の外周の所定の位置にカフ2が設けられている。このカフ2は、後述の空気供給管(図示せず)を介した体外からの空気の供給によって膨張させることができる。カフ2を膨張させることにより、カフ2の外周面が気管91の内壁91aに接触して気管チューブ8と気管91の内壁91aとの隙間が閉塞される。このようなカフ付き気管チューブを用いることで、気管チューブ8により気道を確保しつつ、カフ2により気管91への分泌物等の流入を防止することができる。
この場合、カフ2の内圧(カフ圧)は適正に保たれる必要がある。カフ圧が低いと、気管チューブ8と気管91の内壁91aとの間に隙間が生じてしまう。一方、カフ圧が高すぎると、気道粘膜の血流を阻害し、損傷させてしまう。一例として、カフが低圧大容量タイプのものである場合、適正なカフ圧は、20cmHO以上30cmHO以下である。
なお、本発明において、「カフ」とは、内部を所定量の気体で満たすことにより内部を所定の圧力にすることのできる袋状の部材であり、その内圧の調整が可能な部材であれば特に限定されず、一般にカフと呼ばれるものだけでなく、例えば、バルーンカテーテルのバルーン等も含まれる。
図2は、本実施形態のカフ圧制御装置1の構成を概略的に示すブロック図である。図2を参照して、本実施形態のカフ圧制御装置1は、カフ圧(カフ2の内部の圧力)を適切に維持するために用いられるカフ圧制御装置1であって、基本的に、カフ2の内部に空気などの気体を供給するポンプ4と、ポンプ4に接続された内部配管20と、内部配管20の内部の圧力(ゲージ圧)を測定する圧力センサ5と、ポンプ4を作動させることによりカフ圧を制御する制御部3とを備える。なお、ゲージ圧とは、絶対圧力と大気圧の差であり、大気圧をゼロとしたときの相対的な圧力である。
圧力センサ5の具体例としては、特に限定されないが、一般的に用いられているものとして、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems:微小電気機械システム)であるピエゾ抵抗式の圧力センサが挙げられる。この圧力センサでは、大気圧を0とするゼロ点調整(ゼロオフセット)が一般的に行われる。
ポンプ4としては、特に限定されないが、カフ2の内部への気体供給量の微調整が容易であり、カフ圧を高精度に制御可能である点で、圧電ポンプを用いることが好ましい。なお、ポンプ4と接続される内部配管20に、ポンプ4の停止時にカフ圧を維持するための逆止弁(チェックバルブ)41を設けてもよいが、ポンプ4自体が逆止機能を有している場合、逆止弁41は特に必要ない。
カフ圧制御装置1は、さらに、排気バルブ6を備えている。排気バルブ6としては、特に限定されないが、例えば、電磁バルブ(ソレノイドバルブ)を用いることができる。ただし、本実施形態のカフ圧制御装置において、排気バルブ6は必須ではない。
カフ圧制御装置1のポンプ4は、内部配管20を含む接続経路を介してカフ2に接続されており、カフ2の内部のゲージ圧(カフ圧)は、カフ圧制御装置1により上述のような適正な値に制御される。
制御部3は、記憶部31に登録された設定圧力(設定圧力は入力部32で変更可能)と、圧力センサ5によって測定されるカフ圧とを比較し、その差に応じて少なくともポンプ4の動作を制御する。ただし、圧力センサ5は、直接的には内部配管20の内部のゲージ圧を測定しており、これによってカフ2の内部のゲージ圧(カフ圧)を間接的に測定している。制御部3は、例えばメモリ制御装置(MCU)から構成される。
具体的に、まず、始めはカフ圧が設定圧力よりも小さいため、ポンプ4を作動させて空気をカフ2の内部に供給し、カフ圧を上昇させる。なお、このとき排気バルブ6はN.C.(ノーマルクローズ)であり、閉じている。ポンプ4を作動させながらカフ圧を継続的に測定し、カフ圧が上昇して設定圧力に達するとポンプ4を停止させる。
なお、ポンプ4を停止させた後に、例えば、患者の姿勢変化などによって気管の径が変化すると、設定圧力よりもカフ圧が大きくなる場合がある。このように設定圧力よりもカフ圧の値が大きくなった場合に、カフ2にカフ圧制御装置1が接続されていれば、排気バルブ6を開放してカフ2の内部から空気を排出し、カフ圧を減少させることができる。カフ圧が減少して、設定圧力に戻ると排気バルブ6を閉じる。このように、制御部3は、カフ圧が設定圧力になるように排気バルブ6を制御してもよい。
なお、表示部33は、カフ圧の測定値(補正値)、カフ圧の設定圧力、何らかの異常が発生したときの警告などの表示を行うものであり、発音部34は、何らかの異常が発生したときなどに警報を発するものである。
図3(a)は、本実施形態のカフ圧制御装置を備えるカフ付き気管チューブを示す模式図である。図3(b)は、図3(a)に示すカフ付き気管チューブの先端部を拡大して示す模式図である。図3(c)は、図3(b)のA−A’断面での概略断面図である。
本実施形態のカフ付き気管チューブにおいては、気管チューブ8に設けられたカフ2の内部に連通したインフレーション流路と、カフ圧制御装置1の内部配管20とが、接続チューブ21を介して接続されている。なお、接続チューブ21の一端は、ルアーコネクタ23aによって、インフレーションチューブ22bに接続されている。また、接続チューブ21の他端は、ルアーコネクタ23bによって、カフ圧制御装置1内の内部配管20(図2)に接続されている。
ここで、第1空間は、カフ2の内部とインフレーション流路(流路22aおよびインフレーションチューブ22bの内部)とからなる。また、第3空間は、内部配管20の内部と接続チューブ21の内部とからなる。第2空間は、第1空間と第3空間とが結合されてなる空間である。
このように、ポンプ4とカフ2とを接続する接続経路は、内部配管20と、接続チューブ21と、インフレーション流路(流路22aおよびインフレーションチューブ22b)とから構成されている。なお、カフ2、接続チューブ21、インフレーションチューブ22bおよび気管チューブ8は、例えば、ポリ塩化ビニル、オレフィン系エラストマーから構成される。
ここで、インフレーション流路は、流路22a(図3(b)および図3(c))とインフレーションチューブ22b(図3(a))とからなる。図3(c)に示すように、流路22aは、気管チューブ8の主流路8aを構成する壁部内に、主流路8aと並列して形成された流路であり、気管チューブ8の主流路8aとは連通していない。流路22aは、気管チューブ8の外側に開口した孔22cを介して、カフ2の内部と連通している。また、流路22aは、気管チューブ8の外側に開口した孔22dを介して、インフレーションチューブ22bの内部と連通している。このようなインフレーション流路(インフレーションチューブ22bおよび流路22a)の内径は、通常、接続チューブ21の内径よりも小さい。
なお、気管チューブ8に設けられたカフ2の内部に連通したインフレーション流路と、カフ圧制御装置1の内部配管20とが、接続チューブ21を介さず直接接続されていてもよい。
次に、本実施形態のカフ圧制御装置等の特徴的部分について説明する。なお、本実施形態においては、一旦カフ2を所定の適正値(設定圧力)まで膨らませた後、カフ圧制御装置1をカフ2から取り外すような使い方(スポット使用)が想定されている。すなわち、所定時間ごとに、カフ圧制御装置1をカフ2に接続し、カフ圧をチェックし、適正圧力にしてから、カフ圧制御装置1を取り外すといった作業が行われる。なお、カフ圧をチェックする際は、カフ圧が適正値かどうかを確認すると共に、カフ2からのエアリークが発生していないかどうかを確認する。
本実施形態のカフ圧制御装置1においては、ポンプ4を作動させることで気体をカフ2の内部に送り、カフ圧が設定圧力に達した後は、インフレーションチューブ22bのカフ2と反対側の端部に設けられたルアーコネクタ23aから、接続チューブ21を引き抜くことにより、カフ圧制御装置1をカフ2から分離することができる。
ここで、ルアーコネクタ23aは逆止弁を有しており、ルアーコネクタ23aから接続チューブ21を抜いても、カフ2側の空気が抜けないように構成されている。このようにして、カフ圧制御装置1(カフ圧制御装置1および接続チューブ21)と、カフ2(カフ2、インフレーション流路、および気管チューブ8)とを、カフ圧を維持したまま分離可能である。なお、その後、カフ圧制御装置1のルアーコネクタ23bから接続チューブ21を引き抜いてもよい。
すなわち、本実施形態において、カフ2はカフ圧制御装置1と分離可能である。また、カフ2がカフ圧制御装置1と分離されている状態(本明細書において、この状態を単に「分離状態」という場合がある)において、カフ2と連通する第1空間(カフ2の内部とインフレーション流路とからなる空間)が気密に維持されることで、カフ圧が一定の設定圧力に維持される。なお、設定圧力は、カフ2のサイズ等に応じて、上述の適正なカフ圧などから選択される値である。
そして、制御部3は、分離状態にあったカフ2がカフ圧制御装置1に接続され、カフ2と内部配管20とが連通している状態(本明細書において、この状態を単に「接続状態」という場合がある)において、カフ圧制御装置内の圧力を、カフがカフ圧制御装置に接続される前の第1空間の圧力に調整する。
具体的には、まず、制御部3は、上記の「接続状態」において、ポンプ4を作動させずに、圧力センサ5によって内部配管20の内部のゲージ圧(内部配管20の内圧)を測定する。この内部配管20の内圧は、第2空間(カフ2および内部配管20と連通する空間)のゲージ圧に等しいため、第2空間のゲージ圧を圧力センサ5によって測定することができる。
次に、制御部3は、接続状態の直前の分離状態(カフ圧制御装置1をカフ2に接続する前)における第1空間のゲージ圧P1と等しいカフ圧を、第2空間のゲージ圧P2を用いて、下記式(1)により算出する。
P1=P2・V2/V1 ・・・(1)
なお、上記式(1)中、V1は第1空間の体積であり、V2は第2空間の体積である。
これにより、予め膨らませたカフ2にカフ圧制御装置1を繋いで、カフ圧をチェックする際、カフ圧制御装置1を繋ぐことによって生じる圧力低下(図4参照)を補正することができる。このため、正しいカフ圧をモニタすることができ、カフ圧の補正値が設定圧力より低くなっていれば、カフ2のエアリークが発生していると容易に判断することができる。したがって、エアリーク等による圧力低下を正確に検知することができ、カフを用いた処置の安全性を向上させることができる。
本実施形態において、制御部3は、上述の第1空間の体積V1に対する第2空間の体積V2の比(V2/V1)を、予め以下の(i)〜(iii)の方法により求める。
(i)カフ2と分離された分離状態において、所定時間Tだけ(カフ2が接続されていない状態の)カフ圧制御装置1のポンプ4を作動させて、内部配管20に連通する第3空間を加圧し、(圧力センサ5によって内部配管20の内圧を測定することで、)加圧前の第3空間のゲージ圧P30および加圧後の第3空間のゲージ圧P31を圧力センサ5によって測定し、P30に対するP31の比率α(P31/P30)を求める。
なお、このとき、カフ圧制御装置1に接続された接続チューブ21のエア出口を塞いでおくことで、第3空間が加圧される。比率αの算出は、この作業は接続チューブ21等の寸法が変わらない限り最初の1回だけ行えばよい。
(ii)次に、カフ2とカフ圧制御装置1が接続された接続状態であり、かつ、カフ2が膨らんでおり、さらに第1空間を加圧したときのカフ2の体積増加量が無視できる状態において、所定時間T(上記(i)と同じ時間)だけポンプ4を作動させて第2空間を加圧し、(圧力センサ5によって内部配管20の内圧を測定することで、)加圧前の第2空間のゲージ圧P20および加圧後の第2空間のゲージ圧P21を圧力センサ5によって測定し、P20に対するP21の比率β(P21/P20)を求める。
例えば、予め膨らませたカフ2の圧力をチェックするため、電源OFF状態でカフ圧制御装置1をカフ2に接続して接続状態とする。その後、電源をONすると、まずポンプ4が一定時間(上記(i)におけるTと同じ時間)作動し、第2空間を加圧する。このとき、圧力センサ5によって、第2空間のゲージ圧P20および加圧後の第2空間のゲージ圧P21が測定され、制御部3によりβ=P21/P20が算出される。
(iii)次に、αとβを用いて、下記式(2):
V2/V1=(β−1)/(α−β)+1 ・・・(2)
より、V2/V1を求める。
以下、上記式(2)の根拠を説明する。
上記(i)で求めたαについて、ポンプ4による注入エアの体積をQとし、第3空間の体積をV3とすると、
α=P11/P10=(V3+Q)/V3
と表される。したがって、V3は、
V3=Q/(α−1) ・・・(A)
と表される。
また、上記(ii)で求めたβについて、第2空間の体積V2は、第1空間の体積V1と第3空間の体積V3の和(V1+V3)であることから、
β=P21/P20=(V2+Q)/V2=(V1+V3+Q)/(V1+V3)
と表される。ここで、上記式(A)を代入すると、
β={V1+Q/(α−1)+Q}/{V1+Q/(α−1)}
となる。したがって、V1は、
V1=Q/(α−1)×(α−β)/(β−1) ・・・(B)
と表される。
上記の式(A)および式(B)より、
V3/V1=(β−1)/(α−β) ・・・(C)
と表される。したがって、上記式(C)より、
V2/V1=(V3+V1)/V1=V3/V1+1=(β−1)/(α−β)+1
となり、上記式(2)が導かれる。
なお、ポンプ4による注入エアの体積Qは圧力によって変化するため、上記(i)と(ii)におけるQの値は厳密には異なるが、その差はP10とP20の差に対して僅かであるため、(i)と(ii)におけるQの値を同一として近似できる。
なお、上記所定時間Tは、例えば、10ミリ秒以上100ミリ秒以下といった短い時間であることが好ましい。Tが長くなると、圧力の増加量が大きくなるため、上記(i)と(ii)におけるQの値の差が無視できなくなってしまう。特にこのように短時間でポンプ4の作動と停止を高精度に行うことを可能とする観点から、ポンプ4として圧電ポンプを用いることが有利である。
ただし、上記の方法に限られず、直接的に体積V1およびV2を測定することにより、予めV2/V1を求めておくことも可能である。しかし、この場合、種々のカフがあるため、それを一つ一つ測定するのは手間がかかる。これに対して、上記の方法によりV2/V1を求めることで、そのような手間をかけずに簡便な方法でエアリークの発生を正確に検出することが可能となる。
制御部3は、さらに、カフ圧が設定圧力より小さい場合に、分離状態において第1空間が気密に維持されていないエアリーク状態(カフ2のエアリーク)を検知し、エアリーク状態の通知を発してもよい。具体的には、例えば、エアリーク状態(カフ2のエアリーク)が発生したときに、発音部34が警報(通知)を発してもよく、表示部33が警告メッセージを表示してもよい。これにより、医療従事者等の使用者がより確実にエアリーク状態を認知することが可能となる。
ただし、圧力センサ5の測定誤差により、カフ圧が実際のカフ圧より小さく測定される可能性もあるため、設定圧力に対するカフ圧の低下量が一定の誤差範囲を超える場合にのみ、エアリーク状態を検知するようにしてもよい。この場合、エアリークの誤検知を減らすことができ、誤検知の度にエアリークの有無を確認するといった使用者の負担増加を抑制することできる。なお、誤差範囲は、例えば、±4cmHOである。
以上説明したように、本実施形態において、制御部3は、カフ圧制御のための機能だけでなく、圧力センサ5の測定値をカフ圧に補正する機能(カフ圧制御装置1の内部配管20や接続チューブ21等の体積による圧力低下分を補正する機能)を有している。これにより、予め膨らませたカフ2が分離状態にあるときのカフ圧を正しく測定することが可能となる。
なお、カフ2のエアリークが発生していないことが確認できた場合は、ポンプ4を作動させることで、内部配管20、接続チューブ21およびインフレーション流路を介して、カフ2の内部に気体(空気)を供給し、カフ圧を適正な設定圧力まで上昇させる。
本実施形態によれば、カフ圧を正確に測定することができ、カフ2のエアリークを正確に検出することができる。これにより、医療従事者等のカフ圧制御装置1の使用者は、容易にカフ2のエアリークの有無を知ることができ、カフ2のエアリークが発生した場合に適切な処置を実施することができる。したがって、カフ2のエアリークによりカフ圧が低下し、カフ2の外周面と気管の内壁との間に隙間が生じて、気管内に唾液や胃液等の分泌物が流入することを防止することができる。
[実施形態2]
本実施形態のカフ圧制御装置は、ポンプ4による加圧中等のカフ圧を設定圧力に制御している途中において、実際のカフ圧を正しく測定するための機能を有している。すなわち、加圧中等にポンプ4からカフ2までの接続経路(気体の流路)において生じる圧力損失に起因する誤差を補正する手段を有している。この点で、本実施形態は実施形態1とは異なる。他の一般的な構成および機能は、実施形態1と同様であるため、重複する説明は省略する。
具体的に、本実施形態においては、制御部3は、以下の(a)〜(c)の手順により、カフ圧を制御する。
(a)まず、萎んだ状態にあるカフ2の内部にポンプ4によって気体を供給し、その際に、圧力センサ5によって内部配管20の内圧を継続的に測定する。次に、カフ2の内部に気体を供給し始めた後、最初に内部配管20の内圧が平衡状態となった時点以後の第1の時点(図6および図7参照)において、圧力センサ5によって測定された内部配管20の内圧である第1圧力を取得すると共に、(同時に)ポンプ4の作動を一旦停止する。
(b)ポンプ4の作動を停止した後、内部配管20の内圧が平衡状態になった時点以後の第2の時点(図6および図7参照)において、圧力センサ5によって測定された内部配管20の内圧である第2圧力を取得する。
(c)第2の時点の後、ポンプ4を再度作動させる。その際に、圧力センサ5によって測定された内部配管20の内圧から、第1圧力と第2圧力との差の絶対値(圧力損失による圧力増加分)を差し引いた値をカフ圧の補正値として算出する。その補正値(真のカフ圧)に応じてポンプ4を作動させることにより、カフ圧を制御する。
なお、上記(a)において、第1の時点は、図6に示すように、カフ2の内部に気体を供給し始めた後、最初に内部配管20の内圧が平衡状態となっている間の一時点であってもよく、図7に示すように、当該平衡状態の後の一時点であってもよい。
前者(図6)の場合、カフ2が膨らみ切っていない状態でポンプ4が停止されるため、接続流路の気体が圧力損失により遅れてカフ2内に移動してもカフ圧は上がらず、図6に示されるように、ポンプ4の停止後の平衡状態ではカフ圧も内部配管20の内圧も0になると考えられる。したがって、第1圧力は、ポンプ4からカフ2までの接続経路において生じる圧力損失と等しいため、上記(b)における第2圧力の取得を省略し、第1圧力を圧力損失とみなして上記(c)と同様の補正を行ってもよい。
なお、後者(図7)の場合は、カフ2が膨らみ切ってカフ圧が上がり始めた後にポンプ4が停止されるため、図7に示されるように、ポンプ4の停止後の平衡状態ではカフ圧も内部配管20の内圧も0より大きくなると考えられる。この場合、圧力損失を求めるためには、上記(b)における第2圧力の取得が必要である。したがって、上記(a)〜(c)の手順を実施すれば、前者および後者のいずれの場合でも圧力損失を求めることができる。
また、図5に示されるように、カフ圧が上昇するに伴いポンプ4から供給される気体の流量は減少するため、圧力損失も減少する。したがって、より厳密に圧力損失を求めるためには、上記の圧力損失と気体流量との関係を求めておき、上記(c)において、「第1圧力と第2圧力との差の絶対値」をその時点の気体流量に応じて修正することが望ましい。
図5は、カフ2の加圧中における圧力センサ5によって測定される内部配管20の内圧(実線)と真のカフ圧(破線)との関係を示す模式的なグラフである。図5に示されるように、ポンプ4が接続チューブ21や比較的細い流路であるインフレーション流路を介してカフ2に接続されていると、ポンプ4を作動させることにより、カフ圧が設定圧力に達するまでの僅かな間(例えば、1〜30秒)でも、インフレーション流路などに起因する圧力損失(例えば、3cmHO以上20cmHO以下)によって、圧力センサ5によって測定される内部配管20の内圧は、実際のカフ圧よりも高くなる。
このため、従来のように、内部配管20の内圧を測定するだけでは、実際のカフ圧が設定圧力まで上昇する前にポンプ4を停止してしまい、カフ圧を設定圧力まで上昇させることができない虞があった。また、特にスポット使用において、使用者が実際のカフ圧が設定圧力に達していない状態であっても、設定圧力になったと思いカフ圧制御装置を取り外してしまう恐れがあった。
なお、図示していないが、排気バルブ6によってカフ圧を減圧している途中においては、カフ2に接続されたインフレーション流路の圧力損失により、内部配管20の内圧が実際のカフ圧より低くなる。このため、内部配管20の内圧を測定するだけでは、実際のカフ圧が設定圧力まで低下する前に排気バルブ6を閉じてしまい、カフ圧を設定圧力まで低下させることができない恐れもある。
これに対して、本実施形態においては、圧力センサ5によって測定される内部配管20の内圧を実際のカフ圧に補正した値に基づいて、カフ圧の制御を行うことができる。このため、カフ圧を設定圧力に調整するまでの僅かな時間においても、正確なカフ圧をモニタリングすることで、カフ圧を従来よりも正確に適正な設定圧力に制御することができる。これにより、カフ圧が適正値より低くなることによって唾液等の分泌液が肺に達することを防止できる。また、カフ圧が適正値より高くなることによって気管壁を過度に圧迫することも防止できる。
なお、本実施形態においては、特に、このようなカフ圧を設定圧力に調整する僅かな時間において、ポンプ4の作動と停止を高精度に行うことを可能とする観点から、ポンプ4として圧電ポンプを用いることが有利である。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 カフ圧制御装置、10 筐体、2 カフ、20 内部配管、21 接続チューブ、22a 流路、22b インフレーションチューブ、22c,22d 孔、23a,23b ルアーコネクタ、3 制御部、30a,30b 電源、31 記憶部、32 入力部、33 表示部、34 発音部、4 ポンプ、41 逆止弁、5 圧力センサ、6 排気バルブ、8 気管チューブ、8a 主流路、91 気管、91a 内壁、92 食道、93 喉頭蓋、94 口腔。

Claims (8)

  1. カフの内部の圧力であるカフ圧を適切に維持するために用いられるカフ圧制御装置であって、
    前記カフの内部に気体を供給するポンプと、
    前記ポンプに接続された内部配管と、
    前記内部配管の内部の圧力を測定する圧力センサと、
    前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御する制御部と、を備え、
    前記カフは前記カフ圧制御装置と分離可能であり、前記カフが前記カフ圧制御装置と分離されている分離状態において、前記カフと連通する第1空間が気密に維持されることで、前記カフ圧が一定の設定圧力に維持され、
    前記制御部は、さらに、
    前記分離状態にあった前記カフが前記カフ圧制御装置に接続され、前記カフと前記内部配管とが連通している接続状態において、前記カフ圧制御装置内の圧力を、前記カフが前記カフ圧制御装置に接続される前の前記第1空間の圧力に調整することを特徴とする、カフ圧制御装置。
  2. 前記制御部は、さらに、
    前記ポンプを作動させずに、前記カフおよび前記内部配管と連通する第2空間の圧力P2を前記圧力センサによって測定し、
    前記接続状態の直前の前記分離状態における前記第1空間の圧力P1と等しい前記カフ圧を、前記第2空間の圧力P2を用いて、下記式(1)により算出する、請求項1に記載のカフ圧制御装置。
    P1=P2・V2/V1 ・・・(1)
    (式中、V1は前記第1空間の体積であり、V2は前記第2空間の体積である。)
  3. 前記制御部は、さらに、
    (i)前記分離状態において、所定時間だけ前記ポンプを作動させて、前記内部配管に連通する第3空間を加圧し、加圧前の前記第3空間の圧力P30および加圧後の前記第3空間の圧力P31を前記圧力センサによって測定し、P30に対するP31の比率αを求め、
    (ii)前記接続状態であり、かつ、前記カフが膨らんでおり、さらに前記第1空間を加圧したときの前記カフの体積増加量が無視できる状態において、前記所定時間と同じ時間だけ前記ポンプを作動させて前記第2空間を加圧し、加圧前の前記第2空間の圧力P20および加圧後の前記第2空間の圧力P21を前記圧力センサによって測定し、P20に対するP21の比率βを求め、
    (iii)αとβを用いて、下記式(2)より、V2/V1を求める、請求項に記載のカフ圧制御装置。
    V2/V1=(β−1)/(α−β)+1 ・・・(2)
  4. 前記制御部は、さらに、P1が前記設定圧力より小さい場合に、前記分離状態において前記第1空間が気密に維持されていないエアリーク状態を検知し、前記エアリーク状態の通知を発する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカフ圧制御装置。
  5. カフの内部の圧力であるカフ圧を適切に維持するために用いられるカフ圧制御装置であって、
    前記カフ内に気体を供給するポンプと、
    前記ポンプに接続された内部配管と、
    前記内部配管の内部の圧力を測定する圧力センサと、
    前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、さらに、
    萎んだ状態にある前記カフ内に前記ポンプによって気体を供給する際に、前記圧力センサによって前記内部配管の内部の圧力を継続的に測定し、
    前記カフ内に気体を供給し始めた後、最初に前記内部配管の内部の圧力が平衡状態となった時点以後の第1の時点において、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力である第1圧力を取得すると共に、前記ポンプの作動を一旦停止し、
    前記ポンプの作動を停止した後、前記内部配管の内部の圧力が平衡状態になった時点以後の第2の時点において、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力である第2圧力を取得し、
    前記第2の時点の後、前記ポンプを作動させ、その際に、前記圧力センサによって測定された前記内部配管の内部の圧力から、前記第1圧力と前記第2圧力との差の絶対値を差し引いた値を前記カフ圧の補正値として算出し、該補正値に応じて前記ポンプを作動させることにより、前記カフ圧を制御することを特徴とする、カフ圧制御装置。
  6. 前記ポンプは圧電ポンプである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカフ圧制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のカフ圧制御装置と、
    気管内に気体を供給するための主流路を有する気管チューブと
    前記カフとを備える、カフ付き気管チューブ。
  8. 請求項7に記載のカフ付き気管チューブを備える人工呼吸器。
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