JP2014221119A - 超音波診断装置及び制御プログラム - Google Patents

超音波診断装置及び制御プログラム Download PDF

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文康 坂口
Fumiyasu Sakaguchi
文康 坂口
和俊 貞光
Kazutoshi Sadamitsu
和俊 貞光
義徳 後藤
Yoshinori Goto
後藤  義徳
篤司 鷲見
Tokuji Washimi
篤司 鷲見
尚之 中沢
Naoyuki Nakazawa
尚之 中沢
淳 中井
Atsushi Nakai
淳 中井
治郎 樋口
Jiro Higuchi
治郎 樋口
洋一 小笠原
Yoichi Ogasawara
洋一 小笠原
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Masami Takahashi
正美 高橋
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Abstract

【課題】3次元の超音波画像データの画質を向上させることができる超音波診断装置及び制御プログラムを提供すること。【解決手段】実施形態の超音波診断装置は、回転制御部と、送受信制御部とを備える。回転制御部は、一列に配置された複数の超音波振動子を回転させることで、超音波プローブによって走査される走査断面を回転させる。送受信制御部は、前記複数の超音波振動子が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面と重なった場合に、当該走査位置での超音波送受信を前記超音波プローブに実行させる。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、超音波診断装置及び制御プログラムに関する。
従来、超音波診断装置において、TEE(transesophageal echocardiography:経食道心エコー用超音波)プローブが利用されている。このTEEプローブは、食道や胃等の上部消化管に経口で挿入されることで、心臓等を超音波で撮像するための超音波プローブである。例えば、TEEプローブには、2次元の超音波画像データ(断層像)を撮像するために、複数の超音波振動子が一列で配置されたものがある。また、例えば、TEEプローブには、3次元の超音波画像データを撮像するために、複数の超音波振動子が格子状に2次元で配置されたものがある。超音波振動子が格子状に2次元で配置されたTEEプローブは、高集積多チャンネルの小型化して搭載する技術が採用されており、高価なものとなっている。
特開2010−158475号公報
本発明が解決しようとする課題は、3次元の超音波画像データの画質を向上させることができる超音波診断装置及び制御プログラムを提供することである。
実施形態の超音波診断装置は、回転制御部と、送受信制御部とを備える。回転制御部は、一列に配置された複数の超音波振動子を回転させることで、超音波プローブによって走査される走査断面を回転させる。送受信制御部は、前記複数の超音波振動子が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面と重なった場合に、当該走査位置での超音波送受信を前記超音波プローブに実行させる。
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成を説明するための図である。 図2Aは、TEEプローブについて説明するための図である。 図2Bは、TEEプローブについて説明するための図である。 図2Cは、TEEプローブについて説明するための図である。 図2Dは、TEEプローブについて説明するための図である。 図2Eは、TEEプローブについて説明するための図である。 図3は、従来技術の課題を説明するための図である。 図4Aは、送受信制御部によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。 図4Bは、送受信制御部によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。 図4Cは、送受信制御部によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。 図4Dは、送受信制御部によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。 図4Eは、送受信制御部によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。 図5は、送受信制御部によって各走査位置が走査される時間について説明するための図である。 図6は、第1の実施形態に係る超音波診断装置の処理手順を示すフローチャートである。 図7は、第2の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図8は、第3の実施形態に係る超音波診断装置の構成を説明するための図である。 図9は、第3の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図10Aは、第3の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図10Bは、第3の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図10Cは、第3の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図10Dは、第3の実施形態に係る回転制御部の処理を説明するための図である。 図11Aは、複数の走査位置がハニカム格子状に設定される場合の走査順について説明するための図である。 図11Bは、複数の走査位置がハニカム格子状に設定される場合の走査順について説明するための図である。 図11Cは、複数の走査位置がハニカム格子状に設定される場合の走査順について説明するための図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係る超音波診断装置及び制御プログラムを説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を説明するための図である。図1に示すように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11と、入力装置12と、モニタ13と、装置本体100とを有する。
超音波プローブ11は、複数の超音波振動子(圧電振動子)を有する。これら複数の超音波振動子は、後述する装置本体100が有する送受信部110から供給される駆動信号に基づいて、超音波を発生させる。超音波プローブ11は、複数の超音波振動子から発生する超音波を集束させることでビーム状の超音波(超音波ビーム)を被検体Pの体内へ送信し、さらに、被検体Pからの反射波を受信して電気信号に変換する。また、超音波プローブ11は、圧電振動子に設けられる整合層と、圧電振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材などを有する。
超音波プローブ11から被検体Pに超音波ビームが送信されると、送信された超音波ビームは、被検体Pの体内組織における音響インピーダンスの不連続面で次々と反射され、反射波信号として複数の超音波振動子にて受信される。受信される反射波信号の振幅は、超音波ビームが反射される不連続面における音響インピーダンスの差に依存する。なお、送信された超音波パルスが移動している血流や心臓壁などの表面で反射された場合の反射波信号は、ドプラ効果により、移動体の超音波送信方向に対する速度成分に依存して、周波数偏移を受ける。
第1の実施形態に係る超音波プローブ11は、複数の超音波振動子が一列で配置されており、これら複数の超音波振動子を回転させることで、被検体Pを3次元で走査する。超音波プローブ11は、複数の超音波振動子を回転させるために、回転駆動部11aを有する。回転駆動部11aは、例えば、モータを有し、後述する制御部170の指示に基づいて、複数の超音波振動子を回転させる。
例えば、第1の実施形態に係る超音波プローブ11は、TEE(transesophageal echocardiography:経食道心エコー用超音波)プローブである。TEEプローブである超音波プローブ11は、被検体Pの体内に経口で挿入される。そして、超音波プローブ11は、被検体Pの食道や胃等の上部消化管に当接され、複数の超音波振動子を回転させることで、任意の断面を撮像したり、3次元の超音波画像データ(ボリュームデータ)を撮像したりする。
入力装置12は、キーボード、マウス、フットスイッチ、トラックボール、タッチコマンドスクリーン、各種ボタン等であり、超音波診断装置1の操作者からの各種指示を受け付け、装置本体100に対して受け付けた各種指示を転送する。
例えば、入力装置12は、3次元の超音波画像データの撮像を開始する旨の撮像開始指示を操作者から受け付ける。入力装置12は、受け付けた撮像開始指示を後述する制御部170へ出力する。
モニタ13は、超音波診断装置1の操作者が入力装置12を用いて各種指示を入力するためのGUI(Graphical User Interface)を表示したり、装置本体100において生成された超音波画像データを超音波画像として表示したりする。
装置本体100は、超音波プローブ11が受信した反射波に基づいて、超音波画像データを生成する装置である。図1に示す装置本体100は、2次元の反射波信号に基づいて2次元の超音波画像データを生成可能であり、3次元の反射波信号に基づいて3次元の超音波画像データを生成可能である。
装置本体100は、図1に示すように、送受信部110と、Bモード処理部120と、ドプラ処理部130と、画像生成部140と、画像メモリ150と、内部記憶部160と、制御部170と、インターフェース部180とを有する。
送受信部110は、後述する制御部170の指示に基づいて、超音波プローブ11が行う超音波送受信を制御する。送受信部110は、パルス発生器、送信遅延部、パルサ等を有し、超音波プローブ11に駆動信号を供給する。パルス発生器は、所定のレート周波数で、送信超音波を形成するためのレートパルスを繰り返し発生する。また、送信遅延部は、超音波プローブ11から発生される超音波をビーム状に集束させ、かつ送信指向性を決定するために必要な圧電振動子ごとの遅延時間を、パルス発生器が発生する各レートパルスに対し与える。また、パルサは、レートパルスに基づくタイミングで、超音波プローブ11に駆動信号(駆動パルス)を印加する。送信遅延部は、各レートパルスに対し与える遅延時間を変化させることで、圧電振動子面から送信される超音波ビームの送信方向を任意に調整する。
また、送受信部110は、プリアンプ、A/D(Analog/Digital)変換器、受信遅延部、加算器等を有し、超音波プローブ11が受信した反射波信号に対して各種処理を行って反射波データを生成する。プリアンプは、反射波信号をチャネル毎に増幅する。A/D変換器は、増幅された反射波信号をA/D変換する。受信遅延部は、受信指向性を決定するために必要な遅延時間を与える。加算器は、受信遅延部によって処理された反射波信号の加算処理を行って反射波データを生成する。加算器の加算処理により、反射波信号の受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調され、受信指向性と送信指向性とにより超音波送受信の総合的なビームが形成される。
なお、被検体Pが2次元走査される場合、後述する制御部170は、回転駆動部11aを制御して、操作者が所望する走査断面となるまで、複数の超音波振動子を回転する。かかる場合、送受信部110は、上記の走査断面にて超音波受信を超音波プローブ11に実行させて、2次元の反射波データを生成する。また、被検体Pが3次元走査される場合、後述する制御部170は、回転駆動部11aを制御して、複数の超音波振動子を回転させることによって、走査断面を回転させる。かかる場合、送受信部110は、回転される走査断面により形成される3次元空間にて超音波受信を超音波プローブ11に実行させて、複数の走査断面それぞれの2次元の反射波データを生成する。複数の走査断面それぞれの2次元の反射波データは、上記の3次元空間における3次元の反射波データとなる。
このように、送受信部110は、超音波の送受信における送信指向性と受信指向性とを制御する。なお、送受信部110は、後述する制御部170の制御により、遅延情報、送信周波数、送信駆動電圧、開口素子数などを瞬時に変更可能な機能を有している。特に、送信駆動電圧の変更においては、瞬時に値を切り替えることが可能であるリニアアンプ型の発振回路、又は、複数の電源ユニットを電気的に切り替える機構によって実現される。また、送受信部110は、1フレームもしくはレートごとに、異なる波形を送信して受信することも可能である。
Bモード処理部120及びドプラ処理部130は、送受信部110が反射波信号から生成した反射波データに対して、各種の信号処理を行う信号処理部である。Bモード処理部120は、送受信部110から反射波データを受信し、対数増幅、包絡線検波処理等を行って、信号強度が輝度の明るさで表現されるデータ(Bモードデータ)を生成する。また、ドプラ処理部130は、送受信部110から受信した反射波データから速度情報を周波数解析し、ドプラ効果による速度、分散、パワー等の移動体情報を多点について抽出したデータ(ドプラデータ)を生成する。ここで、移動体とは、例えば、血流や、心壁等の組織、造影剤である。なお、図1に例示するBモード処理部120及びドプラ処理部130は、2次元の反射波データ及び3次元の反射波データの両方について処理可能である。
画像生成部140は、Bモード処理部120及びドプラ処理部130が生成したデータから超音波画像データを生成する。すなわち、画像生成部140は、Bモード処理部120が生成した2次元のBモードデータから反射波の強度を輝度で表した2次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成部140は、ドプラ処理部130が生成した2次元のドプラデータから移動体情報を表す2次元ドプラ画像データを生成する。2次元ドプラ画像データは、速度画像データ、分散画像データ、パワー画像データ、又は、これらを組み合わせた画像データである。
ここで、画像生成部140は、一般的には、超音波走査の走査線信号列を、テレビ等に代表されるビデオフォーマットの走査線信号列に変換(スキャンコンバート)し、表示用の超音波画像データを生成する。具体的には、画像生成部140は、超音波プローブ11による超音波の走査形態に応じて座標変換を行うことで、表示用の超音波画像データを生成する。また、画像生成部140は、スキャンコンバート以外に種々の画像処理として、例えば、スキャンコンバート後の複数の画像フレームを用いて、輝度の平均値画像を再生成する画像処理(平滑化処理)や、画像内で微分フィルタを用いる画像処理(エッジ強調処理)等を行う。また、画像生成部140は、超音波画像データに、付帯情報(種々のパラメータの文字情報、目盛り、ボディマーク等)を合成する。
すなわち、Bモードデータ及びドプラデータは、スキャンコンバート処理前の超音波画像データであり、画像生成部140が生成するデータは、スキャンコンバート処理後の表示用の超音波画像データである。なお、Bモードデータ及びドプラデータは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。画像生成部140は、スキャンコンバート処理前の2次元超音波画像データである「2次元Bモードデータや2次元ドプラデータ」から、表示用の2次元超音波画像データである「2次元のBモード画像データや2次元ドプラ画像データ」を生成する。
また、画像生成部140は、Bモード処理部120が生成した3次元のBモードデータに対して座標変換を行うことで、3次元Bモード画像データを生成する。また、画像生成部140は、ドプラ処理部130が生成した3次元のドプラデータに対して座標変換を行うことで、3次元ドプラ画像データを生成する。画像生成部140は、「3次元のBモード画像データや3次元ドプラ画像データ」を「3次元超音波画像データ(ボリュームデータ)」として生成する。
また、画像生成部140は、ボリュームデータをモニタ13にて表示するための各種2次元画像データを生成するために、ボリュームデータに対してレンダリング処理を行う。画像生成部140が行うレンダリング処理としては、例えば、断面再構成法(MPR:Multi Planer Reconstruction)を行ってボリュームデータからMPR画像データを生成する処理がある。また、画像生成部140が行うレンダリング処理としては、例えば、3次元の情報を反映した2次元画像データを生成するボリュームレンダリング(VR:Volume Rendering)処理がある。
画像メモリ150は、画像生成部140によって生成された画像データを記憶する。また、画像メモリ150は、画像生成部140による処理結果を記憶する。さらに、画像メモリ150は、送受信部110を経た直後の出力信号や画像の輝度信号、種々の生データ、ネットワークを介して取得した画像データなどを必要に応じて記憶する。画像メモリ150が記憶する画像データのデータ形式は、後述する制御部170によりモニタ13に表示されるビデオフォーマット変換後のデータ形式であっても、Bモード処理部120及びドプラ処理部130によって生成されたRawデータである座標変換前のデータ形式でもよい。
内部記憶部160は、超音波送受信、画像処理および表示処理を行うための制御プログラムや、診断情報(例えば、患者ID、医師の所見など)や、診断プロトコルや各種ボディマーク等の各種データを記憶する。また、内部記憶部160は、必要に応じて、画像メモリ150が記憶する画像の保管などにも使用される。なお、内部記憶部160が記憶するデータは、後述するインターフェース部180を経由して、外部の周辺装置へ転送することができる。
制御部170は、超音波診断装置1における処理全体を制御する。具体的には、制御部170は、入力装置12を介して操作者から入力された各種指示や、内部記憶部160から読込んだ各種制御プログラムおよび各種設定情報に基づき、送受信部110、Bモード処理部120、ドプラ処理部130および画像生成部140の処理を制御したり、画像メモリ150が記憶する超音波画像データ等をモニタ13にて表示するように制御したりする。
インターフェース部180は、入力装置12と装置本体100との間での各種情報のやり取りを制御するインターフェースである。また、インターフェース部180は、ネットワークと接続されても良い。
以上、第1の実施形態に係る超音波診断装置の全体構成について説明した。かかる構成のもと、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、以下、詳細に説明する処理により、3次元の超音波画像データの画質を向上させることが可能となるように構成されている。
ここで、従来のTEEプローブについて説明する。図2A〜図2Eは、TEEプローブについて説明するための図である。図2Aには、TEEプローブである超音波プローブ11を当接面側から見た図を例示する。図2Aに示すように、超音波プローブ11は、当接面側に振動子群21を有する。この振動子群21は、複数の超音波振動子が一列で配置されたものである。
図2Bには、当接面における超音波ビームの送信位置を例示する。従来のTEEプローブにおいて、超音波ビームの送信位置22は、各超音波振動子(チャンネル)の配列方向に応じて設定される。例えば、図2Bに示すように、振動子群21の各超音波振動子が左右方向に配置される場合には、超音波ビームの送信位置22は、当接面の左右方向において等間隔に設定される。なお、図2Bでは、説明の都合上、送信位置22が11箇所である場合を例示したが、これに限定されるものではなく、超音波診断装置1の操作者が任意数の送信位置22を設定して良い。
図2Cには、TEEプローブである超音波プローブ11によって走査される走査断面を例示する。図2Cに示すように、超音波プローブ11は、振動子群21から超音波ビーム23を順次送信することで、走査断面24を走査する。
図2Dには、当接面において超音波ビームの送信位置22が回転する様子を例示する。図2Dに示すように、回転駆動部11aは、例えば、振動子群21の中心を通り、当接面に直行する直線を回転軸25として、振動子群21を回転させることで、送信位置22を回転させる。これにより、回転駆動部11aは、超音波プローブ11によって走査される走査断面24を回転させる。つまり、TEEプローブである超音波プローブ11は、回転軸25を中心として振動子群21を回転させながら、各送信位置22において超音波送受信を行う。例えば、超音波プローブ11は、振動子群21を180度回転させることで、1ボリューム分のボリュームデータを生成する。なお、超音波プローブ11は、振動子群21を回転させることで、直行2断面等、任意の2断面の超音波画像を撮影するBi−Plane撮影を行うこともできる。
なお、図2Dの例では、回転軸25が振動子群21の中心である場合を説明したが、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、回転軸25が振動子群21の中心からずれていても良い。また、例えば、実施形態は、回転軸25が振動子群21の一端にあり、回転軸25を中心として360度回転させる場合であっても良い。
図2Eには、TEEプローブによって撮像された被検体Pの心臓のボリュームレンダリング画像を例示する。図2Eに示すように、超音波診断装置1は、TEEプローブである超音波プローブ11を用いて被検体Pの心臓を3次元で走査し、生成されたボリュームデータに対してボリュームレンダリングを実行することで、被検体Pの心臓を3次元的に描出する。なお、超音波診断装置1が生成する3次元の超音波画像データは、ボリュームレンダリング画像に限定されるものではない。例えば、超音波診断装置1は、被検体Pのボリュームデータを用いて、超音波診断装置1の操作者が任意に設定した任意の断面のMPR画像データ(断層像)であっても良い。
このように、TEEプローブである超音波プローブ11を用いることで、超音波診断装置1は、3次元の超音波画像データを生成する。
しかしながら、従来技術では、必ずしも高画質の3次元の超音波画像データを生成することができなかった。以下、図3を用いて、従来技術の課題について説明する。
図3は、従来技術の課題を説明するための図である。図3には、振動子群21が回転される回転面26における送信位置22を例示する。図3に示すように、従来技術では、当接面において振動子群21を回転させながら、振動子群21の配列方向に沿って設定された各送信位置23で超音波送受信を行うので、回転軸25から遠いほど走査線密度が低くなり、回転軸25に近いほど走査線密度が高くなる。すなわち、回転軸25から遠い位置でも高い空間分解能の超音波画像データを生成するためには、回転軸25に近い位置では空間分解能が必要以上に高くなってしまう。このため、回転軸25の付近では、必要以上に超音波ビームが送信されることとなり、被検体Pの体内に送信される音響パワーが増大して発熱する恐れがあった。そして、この発熱を防止するために、送信する超音波ビームの送信電圧を下げることとなり、S/N比(Signal to Noise ratio)が低下する結果、生成される3次元の超音波画像データの画質が低下していた。
そこで、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、3次元の超音波画像データの画質を向上させるために、以下に説明する制御部170の処理を実行する。第1の実施形態に係る制御部170は、図1に示すように、回転制御部171と、送受信制御部172とを有する。
第1の実施形態に係る回転制御部171は、振動子群21を回転させることで、超音波プローブ11によって走査される走査断面24を回転させる。
例えば、回転制御部171は、撮像開始指示を入力装置12から受け付けると、振動子群21を回転させる回転制御を開始する。具体的には、第1の実施形態に係る回転制御部171は、回転軸25を中心として振動子群21を一定の速度で回転させる旨の指示を回転駆動部11aに出力する。これにより、回転駆動部11aは、回転軸25を中心として振動子群21を一定の速度で回転させる。
また、例えば、回転制御部171は、振動子群21を180度回転させるごとに、回転方向を反転させる。これは、振動子群21にそれぞれ接続された複数の配線が、振動子群21の回転によって捻られるのを戻すためである。具体的には、回転制御部171は、振動子群21が180度回転するのに要する所用時間を、回転速度に基づいて算出する。そして、回転制御部171は、算出した所用時間が経過すると、振動子群21の回転方向を反転させる旨の指示を回転駆動部11aに出力する。例えば、回転駆動部11aは、時計回りの回転開始から所要時間が経過すると、振動子群21の回転を一旦停止させ、振動子群21を一定の速度で反時計回りに回転させる。このように、回転制御部171は、振動子群21の回転を反転させてから所要時間が経過するごとに、繰り返し振動子群21の回転を反転させる。
第1の実施形態に係る送受信制御部172は、振動子群21が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なった場合に、走査断面24と重なった走査位置での超音波送受信を超音波プローブ11に実行させる。
例えば、回転制御部171は、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なる時間を、回転制御部171によって回転される速度から算出し、算出した時間に基づいて、超音波プローブ11に超音波送受信を実行させる。
また、例えば、送受信制御部172は、回転中の走査断面24と重なる走査位置が複数である場合、振動子群21の回転軸から遠い走査位置から順に、超音波プローブ11に超音波送受信を実行させる。
以下において、送受信制御部172の処理を具体的に説明する。図4A〜図4Eは、送受信制御部172によって走査される走査位置及び走査順について説明するための図である。
図4Aには、回転面26における複数の走査位置27を例示する。図4Aに示すように、送受信制御部172は、回転面26において、四角格子状に設定された複数の走査位置27に対して、超音波送受信を実行させる。なお、図4Aに示した走査位置27の配置は一例であり、回転面26における走査位置27の密度は、超音波診断装置1の操作者が任意に変更して良い。また、複数の走査位置27は、回転軸25と直交する直交断面において均一に設定された位置を、回転面26での位置に変換されることで設定されても良い。
図4Bには、図4Aに示した複数の走査位置27の走査順を例示する。図4Bにおいて、各矩形の内部に記した数は、各矩形が示す走査位置27の送信順に対応する。なお、回転軸25に位置する走査位置27は、1番目から32番目までの走査位置27とは異なって、全ての走査断面24で重なるため、ここでは説明の都合上、0番目と表記する。0番目の走査位置27に対する超音波ビームの送信順については、以下に詳述する。
図4C〜図4Fを用いて、走査断面24の回転に伴って送受信制御部172が超音波送受信を実行させる処理を具体的に説明する。なお、ここでは、走査断面24の初期位置が図4Cに例示の位置である場合を説明する。
図4Cに示すように、回転制御部171が振動子群21を回転させる回転制御を開始すると、送受信制御部172は、各走査位置27に超音波送受信を実行させる送受信制御を開始する。この場合、送受信制御部172は、走査断面24が0番目から10番目までの各走査位置27と重なっているので、これら0番目から10番目までの各走査位置27において、超音波送受信を実行させる。具体的には、送受信制御部172は、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、超音波送受信を実行させる旨の指示を送受信部110に出力する。これにより、超音波プローブ11は、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行する。
なお、図4Cにおいて、回転制御部171は、振動子群21の回転、つまり、走査断面24の回転を開始する。すなわち、超音波プローブ11は、走査断面24が一定の速度で回転している間に、超音波送受信を実行する。このため、超音波プローブ11は、走査断面24と同時に重なる走査位置27が複数存在する場合には、必ずしも設定した走査位置27で超音波送受信を実行できない場合がある。例えば、超音波プローブ11が2番目の走査位置27を走査する場合には、1番目の走査位置27を走査する間に走査断面24が回転するため、この回転量に応じて位置ずれ(回転誤差)が生じてしまう。具体的には、PRF(Pulse Repetition Frequency)が約4kHzであれば、超音波ビームの1回の送受信に要する時間は約250マイクロ秒であるので、この間の回転量に応じて位置ずれが生じる。単位時間当たりの位置ずれは、回転軸25からより遠い走査位置27ほど、回転軸25により近い走査位置27よりも大きくなってしまう。
そこで、第1の実施形態に係る送受信制御部172は、走査断面24が複数の走査位置27と重なった場合に、回転軸25から遠い走査位置27ほど先に、超音波送受信を実行させる。換言すると、送受信制御部172は、回転軸25に近い走査位置27ほど後に、超音波送受信を実行させる。図4Cに示す例では、送受信制御部172は、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、超音波送受信を実行させる。このため、送受信制御部172は、回転量に応じた位置ずれを軽減することができる。
続いて、走査断面24が図4Dに例示の位置まで回転した場合を説明する。図4Dでは、走査断面24が11番目及び12番目の走査位置27と重なっている。この場合、送受信制御部172は、11番目、12番目、0番目の順に、超音波送受信を実行させる旨の指示を送受信部110に出力する。これにより、超音波プローブ11は、11番目、12番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行する。
続いて、走査断面24が図4Eに例示の位置まで回転した場合を説明する。図4Eでは、走査断面24が13番目及び14番目の走査位置27と重なっている。この場合、送受信制御部172は、13番目、14番目、0番目の順に、超音波送受信を実行させる旨の指示を送受信部110に出力する。これにより、超音波プローブ11は、13番目、14番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行する。
同様に、送受信制御部172は、走査断面24の回転に伴って、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させることで、32番目の走査位置27まで超音波送受信を実行させる。
ここで、図5を用いて、送受信制御部172によって各走査位置27が走査される時間について説明する。図5は、送受信制御部172によって各走査位置27が走査される時間について説明するための図である。図5において、横方向は、時間に対応する。また、下向きの矢印は、走査位置27が走査される時間に対応し、矢印の上に記した数は、図4C〜図4Eに示した各走査位置27の走査順に対応する。また、t1は、入力装置12が撮像開始指示を受け付けた時間に対応し、t1=0とする。また、t2は、1回目に0番目の走査位置27を走査する時間に対応し、t3は、走査断面24が11番目及び12番目の走査位置27と重なる時間に対応し、t4は、2回目に0番目の走査位置27を走査する時間に対応し、t5は、走査断面24が13番目及び14番目の走査位置27と重なる時間に対応する。
図5に示すように、送受信制御部172は、回転制御部171が振動子群21を回転させる回転制御を開始すると、各走査位置27に超音波送受信を実行させる送受信制御を開始する(t1=0)。この場合、送受信制御部172は、走査断面24が0番目から10番目までの各走査位置27と重なっているので、これら0番目から10番目までの各走査位置27において、超音波送受信を実行させる。具体的には、送受信制御部172は、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。
続いて、送受信制御部172は、t3において、11番目、12番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。なお、送受信制御部172は、t1からt3までの時間を、図4Cの走査断面24と図4Dの走査断面24とがなす角度と、回転速度とから算出する。
続いて、送受信制御部172は、t5において、13番目、14番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。なお、送受信制御部172は、t3からt5までの時間を、図4Dの走査断面24と図4Eの走査断面24とがなす角度と、回転速度とから算出する。
同様に、送受信制御部172は、走査断面24が各走査位置27と重なる時間になると、重なった走査位置27に対して超音波送受信を実行させることで、32番目の走査位置27まで超音波送受信を実行させる。
また、32番目以降の走査位置27についても上述した処理と同様に、送受信制御部172は、振動子群21が時計回りに180度回転する間に、回転中の走査断面24と重なった走査位置27で超音波送受信を実行させる。これにより、画像生成部140は、1ボリューム目のボリュームデータを生成する。
このように、送受信制御部172は、回転面に均一に設定された複数の走査位置27のうち、いずれかが回転中の走査断面24と重なった場合に、走査断面24と重なった走査位置での超音波送受信を超音波プローブ11に実行させる。
また、振動子群21が180度まで回転すると、回転方向が反転され、反時計回りの回転が開始される。この場合にも、送受信制御部172は、上述した処理と同様に、振動子群21が反時計回りに180度回転する間に、回転中の走査断面24と重なった走査位置27で超音波送受信を実行させる。具体的には、走査断面24が反時計回りで回転する場合の各走査位置27の走査順が設定されており、送受信制御部172は、この走査順にしたがって各走査位置27に対して超音波送受信を実行する。例えば、図4C〜図4Eにおいて、走査断面24が反時計回りに、図4Eの位置、図4Dの位置、図4Cの位置の順に回転する場合には、送受信制御部172は、次の順序で超音波送受信を実行させる。まず、送受信制御部172は、13番目、14番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。続いて、送受信制御部172は、走査断面24が11番目及び12番目の走査位置27と重なる時間になると、11番目、12番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。そして、送受信制御部172は、走査断面24が1番目から10番目の走査位置27と重なる時間になると、1番目、2番目、3番目・・・9番目、10番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。これにより、画像生成部140は、2ボリューム目のボリュームデータを生成する。
以下同様に、送受信制御部172は、振動子群21の回転が反転するごとに、180度回転する間に走査断面24と重なった走査位置27で超音波送受信を実行させる。これにより、画像生成部140は、被検体Pの体内を3次元で撮像したボリュームデータを生成する。
そして、画像生成部140は、生成したボリュームデータから表示用の超音波画像データを生成する。例えば、画像生成部140は、ボリュームデータに対してレンダリング処理を行って、任意の断面のMPR画像データを生成したり、ボリュームレンダリング画像を生成したりする。そして、画像生成部140は、生成した表示用の超音波画像データをモニタ13に表示させる。
なお、ここでは、走査断面24が複数の走査位置27と重なるごとに、0番目の走査位置27を走査する場合を説明したが、必ずしも0番目の走査位置27を走査しなくても良い。例えば、送受信制御部172は、図4Cの位置で0番目の走査位置27を走査した場合には、次に走査断面24が図4Cの位置に戻るまで0番目の走査位置27を走査しなくても良い。
また、ここでは、走査断面24が複数の走査位置27と重なるごとに、重なった他の走査位置27より後に0番目の走査位置27を走査する場合を説明したが、これに限らず、最初に0番目の走査位置27を走査しても良い。例えば、送受信制御部172は、走査断面24が1番目から10番目の走査位置27と重なった場合には、0番目、1番目、2番目、3番目・・・9番目、10番目の順に、各走査位置27に対して超音波ビームを送受信させても良い。
次に、図6を用いて、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理手順について説明する。図6は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の処理手順を示すフローチャートである。図6に示すように、入力装置12が撮像開始指示を受け付けると(ステップS101肯定)、回転制御部171は、回転制御を開始する(ステップS102)。これにより、例えば、回転駆動部11aは、回転軸25を中心として振動子群21を一定の速度で回転させる。また、回転制御部171は、振動子群21が180度回転するごとに、回転方向を反転させる。
続いて、送受信制御部172は、送受信制御を開始する(ステップS103)。そして、送受信制御部172は、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なった場合に、超音波送受信を実行させる(ステップS104)。例えば、送受信制御部172は、複数の走査位置27それぞれが回転中の走査断面24と重なる時間を、回転制御部171によって回転される速度から算出する。そして、送受信制御部172は、算出した時間が経過すると、超音波プローブ11に超音波送受信を実行させる。
そして、送受信制御部172は、振動子群21が180度回転するまで(ステップS105否定)、送受信制御部172は、ステップS104の処理を繰り返し実行する。つまり、送受信制御部172は、画像生成部140が1ボリューム分のボリュームデータを生成するまで、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なった場合に、超音波送受信を実行させる。
そして、送受信制御部172は、振動子群21が180度回転すると(ステップS105肯定)、撮像を終了する旨の撮像終了指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。
撮像終了指示を受け付けていない場合には(ステップS106否定)、回転制御部171は、回転方向を反転し(ステップS107)、ステップS104の処理へ移行する。
一方、撮像終了指示を受け付けた場合には(ステップS106肯定)、回転制御部171及び送受信制御部172は、処理を終了する。
なお、図6において説明した処理手順は一例であり、必ずしも上記の処理手順に限定されなくても良い。例えば、回転制御部171が回転制御を開始する処理であるステップS102の処理と、送受信制御部172が送受信制御を開始する処理であるステップS103の処理とは、同時に実行されても良い。
上述してきたように、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ11において、走査断面24を一定の速度で回転させる。そして、超音波診断装置1は、振動子群21が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なった場合に、走査断面24と重なった走査位置での超音波送受信を超音波プローブ11に実行させる。
例えば、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、振動子群21を回転させることで、走査断面24を回転させながら、均一に設定された複数の走査位置27を走査するので、生成するボリュームデータの空間分解能を均一にすることができる。このため、超音波診断装置1は、従来と比較して必要以上に超音波ビームを送受信することが無くなり、被検体Pの体内に送信される音響パワーを抑制でき、発熱の恐れも低下する。このため、超音波診断装置1は、必要な送信電圧の超音波ビームを送信できるので、S/N比を適切なレベルに保てる結果、生成される3次元の超音波画像データの画質を向上させることができる。
また、例えば、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、振動子群21を一定の速度で回転させるので、超音波送受信を実行しない待機時間を生じる。図5の例では、t2からt3までの時間やt4からt5までの時間が、待機時間に対応する。このため、超音波診断装置1は、被検体Pの体内に送信される音響パワーを抑制でき、発熱の恐れも低下する。このため、超音波診断装置1は、必要な送信電圧の超音波ビームを送信できるので、S/N比を適切なレベルに保てる結果、生成される3次元の超音波画像データの画質を恒常させることができる。
また、例えば、第1の実施形態に係る超音波診断装置1は、振動子群21の中心を回転軸として回転させることで、回転軸の両側を交互に走査する。このため、超音波診断装置1は、隣り合う走査位置27で送信されたビームの残留多重を軽減することができる結果、生成される3次元の超音波画像データの画質を恒常させることができる。
(第2の実施形態)
上述した実施形態では、走査断面24を一定の速度で回転させる場合を説明したが、これに限定されるものではなく、走査断面24を回転させる速度が可変であっても良い。そこで、第2の実施形態では、走査断面24を回転させる速度が可変である場合を説明する。
第2の実施形態に係る超音波診断装置1の構成は、図1において説明した超音波診断装置1の構成と基本的に同様であるが、回転制御部171における処理の一部が相違する。そこで、第2の実施形態では、第1の実施形態と相違する点について説明することとし、同様の点については説明を省略する。
第2の実施形態に係る回転制御部171は、回転中の走査断面と重なる走査位置の数に応じて、前記複数の超音波振動子を回転させる速度の加減速を行う。例えば、回転制御部171は、複数の走査位置が回転中の走査断面24と重ならない場合に、振動子群21の回転速度を加速させる。そして、例えば、回転制御部171は、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なる場合に、振動子群21の回転速度を減速させる。例えば、回転制御部171は、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なる場合に、振動子群21の回転を停止させたり、一定速度まで減速させて、一定速度に維持させたりする。
また、例えば、回転制御部171は、振動子群21が180度回転するごとに、回転方向を反転させる。なお、この処理は、第1の実施形態において説明した処理と同様であるので、説明は省略する。
図7を用いて、第2の実施形態に係る回転制御部171の処理を説明する。図7は、第2の実施形態に係る回転制御部171の処理を説明するための図である。図7では、複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面24と重なる場合に、振動子群21の回転を停止させる場合を説明する。図7において、横方向は、時間に対応する。また、下向きの矢印は、走査位置27が走査される時間に対応し、矢印の上に記した数は、図4C〜図4Eに示した各走査位置27の走査順に対応する。また、t1は、入力装置12が撮像開始指示を受け付けた時間に対応し、t1=0とする。また、t2は、1回目に0番目の走査位置27を走査する時間に対応し、t3’は、走査断面24が11番目及び12番目の走査位置27と重なる時間に対応する。
図7に示すように、t1では、走査断面24は図4Cの位置であり、走査断面24が0番目から10番目までの各走査位置27と重なっている。この場合、t1〜t2の時間において、回転制御部171は、振動子群21を回転させず、停止させる。ここで、送受信制御部172は、例えば、第1の実施形態と同様に、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、各走査位置27で超音波送受信を実行させる。なお、この場合、回転による位置ずれが生じないので、送受信制御部172は、0番目から10番目までの各走査位置27に対する超音波送受信を、操作者の任意の順序で実行しても良い。
続いて、t2では、回転制御部171は、振動子群21を加速させる旨の指示を回転駆動部11aに出力する。これにより、t2〜t3’の時間において、回転制御部171は、振動子群21を回転させる。ここで、回転制御部171が振動子群21を回転させる速度は、超音波診断装置1の操作者が任意に設定可能であるが、t2〜t3’の時間が最短となるように回転させることが好ましい。これにより、回転制御部171は、t2〜t3’の時間を、図5に示したt2〜t3’の時間よりも短縮させる。
続いて、t3’では、走査断面24は図4Dの位置であり、走査断面24が11番目、12番目及び0番目の各走査位置27と重なっている。この場合、回転制御部171は、振動子群21を停止させる旨の指示を回転駆動部11aに出力する。これにより、t3’〜t4 ’の時間において、回転駆動部11aは、振動子群21を停止させる。ここで、送受信制御部172は、例えば、第1の実施形態と同様に、11番目、12番目、0番目の順に、各走査位置27で超音波送受信を実行させる。なお、この場合、回転による位置ずれが生じないので、送受信制御部172は、11番目、12番目、0番目の各走査位置27に対する超音波送受信を、操作者の任意の順序で実行しても良い。
続いて、t4’では、回転制御部171は、振動子群21を加速させる旨の指示を回転駆動部11aに出力する。これにより、t4’〜t5 ’の時間において、回転制御部171は、振動子群21を回転させる。ここで、回転制御部171が振動子群21を回転させる速度は、超音波診断装置1の操作者が任意に設定可能であるが、t4’〜t5 ’の時間が最短となるように回転させることが好ましい。これにより、回転制御部171は、t4’〜t5 ’の時間を、図5に示したt4’〜t5 ’の時間よりも短縮させる。
以降同様に、回転制御部171は、複数の走査位置27のいずれかが回転中の走査断面24と重なる場合には、振動子群21を停止させる。そして、回転制御部171は、回転中の走査断面24と重ならない場合には、振動子群21を加速させる。
なお、図7に示す例では、走査位置27が回転中の走査断面24と重なると、振動子群21を停止させる場合を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、回転制御部171は、走査位置27が回転中の走査断面24と重なると、振動子群21を停止させず、一定速度に減速させる場合であっても良い。この場合、送受信制御部172は、回転による位置ずれが生じてしまうため、回転中の走査断面24と重なる走査位置27が複数あれば、回転軸25から遠い走査位置27から順に、超音波プローブ11に超音波送受信を実行させる。
また、例えば、回転制御部171は、t1〜t2の時間を、走査断面24と重なっている走査位置27の数に基づいて算出する。例えば、回転制御部171は、走査断面24と重なっている走査位置27の数と、超音波ビームの1回の送受信に要する時間とを乗算することで、t2を算出する。図4Cに示す例では、回転制御部171は、走査断面24が11箇所の走査位置27と重なっているので、「11×250マイクロ秒(PRF=4kHzの場合)=2.75ミリ秒」を算出する。また、例えば、回転制御部171は、t2〜t3’の時間を、図4Cの走査断面24と図4Dの走査断面24とがなす角度と、振動子群21の最大速度とから算出する。また、回転制御部171は、図7に示した他の時間についても同様に算出する。
このように、第2の実施形態に係る超音波診断装置1は、複数の走査位置が回転中の走査断面24と重ならない場合に、振動子群21の回転速度を加速させるので、待機時間を短くすることができる。図7の例では、t2からt3までの時間やt4からt5までの時間が、待機時間に対応する。このため、超音波診断装置1は、ボリュームレートを向上させることができる。
(第3の実施形態)
上記の実施形態において心臓を撮像する場合には、更にECG(Electrocardiogram:心電図)同期を適用しても良い。そこで、第3の実施形態では、超音波診断装置1においてECG同期を適用する場合を説明する。
図8は、第3の実施形態に係る超音波診断装置1の構成を説明するための図である。図9に示すように、第3の実施形態に係る超音波診断装置1は、図1に示した超音波診断装置1と比較して、心電計測部14及び検出部173を有する点と、回転制御部171における処理の一部が相違する。そこで、第3の実施形態では、第1の実施形態と相違する点について説明することとし、同様の点については説明を省略する。
第3の実施形態に係る心電計測部14は、被検体Pの体表に付着され、被検体Pの生体参考信号として、ECG信号を計測する。心電計測部14は、計測したECG信号を後述の検出部173へ送信する。なお、心電計測部14が計測する生体参考信号は、ECG信号に限らず、PCG(Phonocardiography:心音図)信号や、呼吸(Respiration)信号であっても良い。
第3の実施形態に係る検出部173は、心電計測部14によって計測されたECG信号から所定の心時相を検出する。そして、検出部173は、検出した心時相に基づいて、トリガ信号を生成し、生成したトリガ信号を回転制御部171へ出力する。
例えば、検出部173は、所定の心時相としてR波を検出するごとに、検出した時刻をトリガとするトリガ信号を生成する。そして、検出部173は、トリガ信号を生成するごとに、生成したトリガ信号を回転制御部171へ出力する。すなわち、トリガ信号は、1心拍ごとに回転制御部171へ出力される。なお、検出部173が検出する所定の心時相は、R波に限らず、例えば、QRS波であっても良い。
第3の実施形態に係る回転制御部171は、振動子群21を回転させる角度範囲を分割し、分割した角度範囲ごとに、1心拍に渡って振動子群21を回転させる。
例えば、回転制御部171は、180度をn等分に分割することで、振動子群21を回転させる角度範囲を設定する。ここで、nは、1以上の整数であり、例えば、超音波診断装置1の操作者によって任意の値が設定される。例えば、n=4が設定される場合には、回転制御部171は、45度ごとに4つの角度範囲を設定する。なお、複数の走査位置27が四角格子状に設定される場合には、4つの走査位置27により正方形が形成されることから、45度ごとに4つの角度範囲を設定することが好ましい。
また、例えば、回転制御部171は、検出部173からトリガ信号を受け付けるごとに、設定した角度範囲で振動子群21を反復回転させる旨の指示を回転駆動部11aへ出力する。これにより、回転駆動部11aは、1心拍ごとに、設定した角度範囲で振動子群21を反復回転させる。
図9及び図10A〜Dは、第3の実施形態に係る回転制御部171の処理を説明するための図である。図9には、回転面26における複数の走査位置27を例示する。図9において、角度範囲31は、0〜45度の範囲に対応し、角度範囲32は、45〜90度の範囲に対応し、角度範囲33は、90〜135度の範囲に対応し、角度範囲34は、135〜180度の範囲に対応する。また、角度範囲35は、180〜225度の範囲に対応し、角度範囲36は、225〜270度の範囲に対応し、角度範囲37は、270〜315度の範囲に対応し、角度範囲38は、315〜360度の範囲に対応する。なお、ここでは、走査断面24の初期位置が0度の位置である場合を説明する。
図9に示すように、回転制御部171は、1回目のトリガ信号を受け付けると、角度範囲31で振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。具体的には、回転制御部171は、振動子群21を0度の位置から45度の位置へ時計回りに回転させる。そして、回転制御部171は、振動子群21が45度の位置まで回転した場合には、回転方向を反時計回りに反転させ、振動子群21を0度の位置へ回転させる。そして、回転制御部171は、振動子群21が0度の位置まで回転した場合には、回転方向を時計回りに反転させ、振動子群21を45度の位置へ回転させる。このように、回転制御部171は、角度範囲31で振動子群21を時計回りに回転させる制御と、反時計回りに回転させる制御とを、繰り返し実行する。
ここで、角度範囲35は回転軸25を挟んで角度範囲31に向かい合う位置にある。このため、回転制御部171が角度範囲31で振動子群21を反復回転させることで、角度範囲35においても振動子群21は反復回転される。
また、ここで、送受信制御部172は、角度範囲31及び角度範囲35で振動子群21が反復回転する間に、回転中の走査断面24と重なった走査位置27で超音波送受信を実行させる。図9に示す例では、送受信制御部172は、0番目から30番目までの走査位置27で、超音波送受信を超音波プローブ11に実行させる。図10Aの黒塗りの領域は、回転面26のうち角度範囲31及び角度範囲35に対応する3次元領域を示す。図10Aの黒塗りの領域は、振動子群21が180度回転されることで、超音波プローブ11により3次元走査される3次元領域の4分の1に対応する。すなわち、図10Aの黒塗りの領域は、ボリュームデータの4分の1に対応する部分ボリュームデータ(以下、部分ボリュームデータA)を生成するために走査された3次元領域となる。振動子群21が角度範囲31(角度範囲35)で反復回転することで、図10Aの黒塗りの領域は、複数回3次元走査される。これにより、画像生成部140は、複数の部分ボリュームデータA(以下、部分ボリュームデータ群A)を時系列に沿って生成する。これら複数の部分ボリュームデータAそれぞれに対応する心時相は、異なっている。
続いて、回転制御部171は、2回目のトリガ信号を受け付けると、角度範囲31と時計回りの方向で隣り合う角度範囲32で、振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。ここで、回転制御部171が角度範囲32で振動子群21を反復回転させることで、角度範囲36においても振動子群21は反復回転される。図10Bの黒塗りの領域は、回転面26のうち角度範囲32及び角度範囲36に対応する3次元領域を示す。図10Aを用いて説明した同様の理由から、図10Bの黒塗りの領域は、ボリュームデータの4分の1に対応する部分ボリュームデータ(以下、部分ボリュームデータA)を生成するために走査された3次元領域となる。これにより、画像生成部140は、複数の部分ボリュームデータB(以下、部分ボリュームデータ群B)を時系列に沿って生成する。これら複数の部分ボリュームデータBそれぞれに対応する心時相は、異なっている。
続いて、回転制御部171は、3回目のトリガ信号を受け付けると、角度範囲32と時計回りの方向で隣り合う角度範囲33で、振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。ここで、回転制御部171が角度範囲33で振動子群21を反復回転させることで、角度範囲37においても振動子群21は反復回転される。図10Cの黒塗りの領域は、回転面26のうち角度範囲33及び角度範囲37に対応する3次元領域を示す。図10Aを用いて説明した同様の理由から、図10Cの黒塗りの領域は、ボリュームデータの4分の1に対応する部分ボリュームデータ(以下、部分ボリュームデータC)を生成するために走査された3次元領域となる。これにより、画像生成部140は、複数の部分ボリュームデータC(以下、部分ボリュームデータ群C)を時系列に沿って生成する。これら複数の部分ボリュームデータCそれぞれに対応する心時相は、異なっている。
続いて、回転制御部171は、4回目のトリガ信号を受け付けると、角度範囲33と時計回りの方向で隣り合う角度範囲34で、振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。ここで、回転制御部171が角度範囲34で振動子群21を反復回転させることで、角度範囲38においても振動子群21は反復回転される。図10Dの黒塗りの領域は、回転面26のうち角度範囲34及び角度範囲38に対応する3次元領域を示す。図10Aを用いて説明した同様の理由から、図10Dの黒塗りの領域は、ボリュームデータの4分の1に対応する部分ボリュームデータ(以下、部分ボリュームデータD)を生成するために走査された3次元領域となる。これにより、画像生成部140は、複数の部分ボリュームデータD(以下、部分ボリュームデータ群D)を時系列に沿って生成する。これら複数の部分ボリュームデータDそれぞれに対応する心時相は、異なっている。
ここで、回転制御部171は、各角度範囲での回転速度を、第1又は第2の実施形態で説明した回転制御によって制御する。ただし、回転制御部171は、部分ボリュームデータ群A〜Dそれぞれに、略同一の心時相の部分ボリュームデータA〜Dが存在するように、回転速度を調整する。ここで、各角度範囲が1心拍の間でN回走査されると仮定し、K(1≦K≦N)回目の走査の心時相を第K時相と定義する。かかる場合、振動子群21が180度回転されると、画像生成部140は、「第1時相の部分ボリュームデータA〜D」〜「第N時相の部分ボリュームデータA〜D」を生成する。そこで、画像生成部140は、「第K時相の部分ボリュームデータA〜D」を合成して、「第K時相の合成ボリュームデータ」を生成する。すなわち、画像生成部140は、「第1時相の合成ボリュームデータ」〜「第N時相の合成ボリュームデータ」を生成する。これにより、例えば、画像生成部140は、1心拍分の合成ボリュームデータ(以下、合成ボリュームデータ群)から、1心拍分のレンダリング画像の動画像を生成する。
また、回転制御部171は、角度範囲31〜34で振動子群21を反復回転させたのち、回転制御を行う角度範囲を反転させる。
すなわち、回転制御部171は、5回目のトリガ信号を受け付けると、角度範囲34と反時計回りの方向で隣り合う角度範囲33で、振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。これにより、画像生成部140は、部分ボリュームデータ群Cを生成する。そして、画像生成部140は、新規に生成された部分ボリュームデータ群Cで、合成ボリュームデータ群を更新する。具体的には、画像生成部140は、生成済みの合成ボリュームデータ群のうち、部分ボリュームデータ群Cに対応する部分を新規に生成された部分ボリュームデータ群Cで更新する。
以下同様に、回転制御部171は、次のトリガ信号を受け付けるごとに、反時計回りの方向で隣り合う角度範囲33で、振動子群21を反復回転させる回転制御を開始する。そして、回転制御部171は、180度に対応する角度範囲で振動子群21を反復回転させるごとに、回転制御を行う角度範囲を反転させる。そして、画像生成部140は、反復空き点を行った角度範囲に対応する部分ボリュームデータ群を新規に生成する。そして、画像生成部140は、部分ボリュームデータ群を新規に生成するごとに、合成ボリュームデータ群を更新する。
このように、第3の実施形態に係る超音波診断装置1は、心電同期により心臓を撮像する場合には、例えば、複数の走査位置27の配置パターンに基づいて設定された複数の角度範囲それぞれで、R波をトリガ信号とする1心拍に渡って反復回転を行う。第3の実施形態では、均一に配置された複数の走査位置27を用いることで、高画質な部分ボリュームデータ群を生成して、高画質な合成ボリュームデータ群を生成することができる。従って、第3の実施形態では、心電同期により心臓を撮像する場合に、各心時相の3次元超音波画像データの画質を向上させることができる。
(第4の実施形態)
さて、これまで第1から第3の実施形態について説明したが、上述した実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてもよい。
(走査位置のハニカム格子状配列)
例えば、第1から第3の実施形態では、複数の走査位置27が、回転面26において四角格子状に設定される場合を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、ハニカム格子状に設定されても良い。以下、図11A〜図11Cを用いて、複数の走査位置27がハニカム格子状に設定される場合の走査順について説明する。
図11A〜図11Cは、複数の走査位置27がハニカム格子状に設定される場合の走査順について説明するための図である。なお、図11A〜図11Cでは、走査断面24の初期位置が図11Aに例示の位置であり、回転制御部171が一定の速度で振動子群21を回転させる場合を説明する。
図11Aに示すように、回転制御部171が振動子群21を回転させる回転制御を開始すると、送受信制御部172は、各走査位置27に超音波送受信を実行させる送受信制御を開始する。この場合、送受信制御部172は、1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、10番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。
続いて、走査断面24が図11Bに例示の位置まで回転した場合を説明する。図11Bでは、走査断面24が11番目及び12番目の走査位置27と重なっている。この場合、送受信制御部172は、11番目、12番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。
続いて、走査断面24が図11Cに例示の位置まで回転した場合を説明する。図11Cでは、走査断面24が13番目及び14番目の走査位置27と重なっている。この場合、送受信制御部172は、13番目、14番目、0番目の順に、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。
以下同様に、送受信制御部172は、走査断面24の回転に伴って、各走査位置27に対して超音波送受信を実行させる。なお、ここでは、回転制御部171が一定の速度で振動子群21を回転させる場合を説明したが、回転制御部171が振動子群21を回転させる速度を加減速させる場合であっても良い。
このように、複数の走査位置27がハニカム格子状に設定される場合にも、超音波診断装置1は、3次元の超音波画像データの画質を向上させることができる。なお、複数の走査位置27をハニカム格子状に設定する実施形態は、第1から第3の実施形態のいずれにも適用可能である。
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、3次元の超音波画像データの画質を向上させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、図1及び図8に例示した超音波診断装置1の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く超音波診断装置1が有することを要しない。すなわち、超音波診断装置1の各構成要素の分散・統合の具体的形態は図示のものに限定されるものではない。
1 超音波診断装置
170 制御部
171 回転制御部
172 送受信制御部

Claims (8)

  1. 一列に配置された複数の超音波振動子を回転させることで、超音波プローブによって走査される走査断面を回転させる回転制御部と、
    前記複数の超音波振動子が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面と重なった場合に、当該走査位置での超音波送受信を前記超音波プローブに実行させる送受信制御部と
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記回転制御部は、前記複数の超音波振動子を一定の速度で回転させ、
    前記送受信制御部は、前記複数の走査位置それぞれが回転中の走査断面と重なる時間を前記速度から算出し、算出した時間に基づいて、前記超音波プローブに超音波送受信を実行させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  3. 前記回転制御部は、回転中の走査断面と重なる走査位置の数に応じて、前記複数の超音波振動子を回転させる速度の加減速を行い、
    前記送受信制御部は、前記複数の走査位置それぞれが回転中の走査断面と重なる時間を前記速度から算出し、算出した時間に基づいて、前記超音波プローブに超音波送受信を実行させることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
  4. 前記送受信制御部は、回転中の走査断面と重なる走査位置が複数である場合、前記複数の超音波振動子の回転軸から遠い走査位置から順に、前記超音波プローブに超音波送受信を実行させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  5. 前記回転制御部は、前記複数の超音波振動子を回転させる角度範囲を分割し、分割した角度範囲ごとに、1心拍に渡って前記複数の超音波振動子を反復回転させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  6. 前記複数の走査位置は、前記回転面において四角格子状に設定されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  7. 前記複数の走査位置は、前記回転面においてハニカム格子状に設定されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の超音波診断装置。
  8. 一列に配置された複数の超音波振動子を回転させることで、超音波プローブによって走査される走査断面を回転させる回転制御手順と、
    前記複数の超音波振動子が回転される回転面に均一に設定された複数の走査位置のいずれかが回転中の走査断面と重なった場合に、当該走査位置での超音波送受信を前記超音波プローブに実行させる送受信制御手順と
    をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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