JP2014219842A - 長尺物本数測定装置、長尺物本数測定方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

長尺物本数測定装置、長尺物本数測定方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 段積みされている複数の長尺物の本数を自動的に且つ正確に測定できるようにする。
【解決手段】 カメラ20a〜20cで撮像された元画像のそれぞれに対して画像処理を行って、鋼管10の夫々に対応する領域が相互に分離されて表現された2値化画像である補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cを作成する。そして、補正領域分離2値化画像1410a〜1410cのうち、相互に隣接する領域分離2値化画像から、相互に対応するブロブ群1411b、1412a等を導出し、当該ブロブ群同士が合うように、領域分離2値化画像1410a〜1410cを合成して合成画像1510を作成する。この合成画像1510に基づいて鋼管10の本数を決定する。
【選択図】 図15

Description

本発明は、長尺物本数測定装置、長尺物本数測定方法、及びコンピュータプログラムに関し、特に、長尺物の画像を撮像し、撮像した画像に基づいて長尺物の本数を測定するために用いて好適なものである。
従来から、鉄鋼業では、棒鋼や鋼管等、製造された長尺物の本数を計数することが行われている。例えば、出荷前に出荷ロットの荷揃え等のために、製造された鋼管を、同一の仕様の鋼管毎に、スタックと呼ばれる保管場所に保管することが行われている。そして、出荷する鋼管の本数の確認等のために、スタックに保管されている鋼管の本数を出荷前に測定することが必要になる。そこで、従来は、スタックに保管されている鋼管を作業員が目視で計数するようにしていた。1つのロットに含められる鋼管の数が多くなると、多数の鋼管が1つのスタックに段積みされることになるので、このように作業員が目視で鋼管を計数すると、ヒューマンエラーが発生し、出荷すべき本数の鋼管を出荷できなくなる虞がある。そこで、このような長尺物の計数を人手によらずに自動的に計数する技術が望まれていた。この種の技術として、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に記載の技術では、まず、照明されている状態で棒鋼材の端面を撮像した端面画像と、棒鋼材の側面を撮像した側面画像とを取得し、端面画像に基づいて、棒鋼材が積み重なっているか否かを判定する。そして、棒鋼材が積み重なっている場合には、端面画像に基づく棒鋼材の計数値と、側面画像に基づく計数値とのうち、大きい方を棒鋼材の本数とする。
特開2003−99755号公報
前述したように、1つのロットに含められる長尺物の数が多くなると、多数の長尺物が段積みされることになる。そして、例えば、端部にソケットが形成されているソケット付きの鋼管を段積みする場合には、先端部を揃えた状態で段積みすることができず、例えば、先端部の位置が上下の段のソケットの根元付近の位置になるように、1段おきに先端部が後退した状態で段積みされる(図1(a)を参照)。
このようにして段積みされた場合に、特許文献1に記載の技術で端面画像を撮像すると、撮像装置における撮像範囲に死角が生じることや、後退している鋼管に照明が届かないことにより、鋼管を認識することができない虞がある。
以上のように、段積みされている複数の長尺物の一部の先端が他の長尺物よりも後退した状態であっても、当該段積みされている複数の長尺物の本数を正確に測定する技術が望まれている。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、段積みされている複数の長尺物の一部の先端が他の長尺物よりも後退した状態であっても、当該段積みされている複数の長尺物の本数を自動的に且つ正確に測定できるようにすることを目的とする。
本発明の長尺物本数測定装置は、段積みされている複数の長尺物の端面を含む領域が、相互に間隔を有する複数の位置でそれぞれ撮像されることにより得られた複数の元画像を画像処理した結果に基づいて前記複数の長尺物の本数を測定する長尺物測定装置であって、前記複数の位置のうち相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像に、前記複数の長尺物の少なくとも一部が共通して含まれるように、前記複数の位置でそれぞれ撮像された複数の前記元画像を取得する元画像取得手段と、前記元画像取得手段により取得された前記複数の元画像のそれぞれから、前記長尺物の端面に対応するブロブである長尺物対応ブロブであって相互に分離された長尺物対応ブロブにより表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する領域分離2値化画像作成手段と、前記領域分離2値化画像導出手段により導出された前記領域分離2値化画像のうち、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブを比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像における位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブをそれぞれ決定する合成位置決定手段と、前記合成位置決定手段により決定された長尺物対応ブロブに基づいて、前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像をそれぞれ合成した合成画像を作成する画像合成手段と、前記画像合成手段により作成された合成画像に基づいて、前記複数の長尺物の本数を決定する本数決定手段と、前記本数決定手段により決定された前記複数の長尺物の本数を識別するための情報を出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
本発明の長尺物本数測定方法は、段積みされている複数の長尺物の端面を含む領域が、相互に間隔を有する複数の位置でそれぞれ撮像されることにより得られた複数の元画像を画像処理した結果に基づいて前記複数の長尺物の本数を測定する長尺物測定方法であって、前記複数の位置のうち相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像に、前記複数の長尺物の少なくとも一部が共通して含まれるように、前記複数の位置でそれぞれ撮像された複数の前記元画像を取得する元画像取得工程と、前記元画像取得工程により取得された前記複数の元画像のそれぞれから、前記長尺物の端面に対応するブロブである長尺物対応ブロブであって相互に分離された長尺物対応ブロブにより表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する領域分離2値化画像作成工程と、前記領域分離2値化画像導出工程により導出された前記領域分離2値化画像のうち、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブを比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像における位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブをそれぞれ決定する合成位置決定工程と、前記合成位置決定工程により決定された長尺物対応ブロブに基づいて、前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像をそれぞれ合成した合成画像を作成する画像合成工程と、前記画像合成工程により作成された合成画像に基づいて、前記複数の長尺物の本数を決定する本数決定工程と、前記本数決定工程により決定された前記複数の長尺物の本数を識別するための情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする。
本発明のコンピュータプログラムは、前記長尺物本数測定装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
本発明によれば、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの元画像に、段積みされている複数の長尺物の少なくとも一部が共通して含まれるように、複数の位置でそれぞれ撮像された複数の元画像のそれぞれから、相互に分離された長尺物対応ブロブにより表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する。そして、相互に隣接する位置にある2つの領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブを比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像における位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブをそれぞれ決定し、決定した長尺物対応ブロブに基づいて、当該2つの領域分離2値化画像をそれぞれ合成した合成画像を作成し、作成した合成画像に基づいて、前記段積みされている複数の長尺物の本数を決定する。したがって、段積みされている複数の長尺物の一部の先端が他の長尺物よりも後退した状態であっても、当該段積みされている複数の長尺物の本数を自動的に且つ正確に測定することができる。
複数の鋼管と、撮像装置と、照明装置の配置の一例を示す図である。 長尺物本数測定装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 鋼管抽出部の詳細な機能構成の第1の例を示すブロック図である。 元画像が処理される様子の一例を概念的に示す図である。 鋼管の候補が鋼管であるか否かを判定するための第1の処理の一例を概念的に説明する図である。 鋼管の候補が所望の鋼管であるか否かを判定するための第2、第3の処理の一例を概念的に説明する図である。 ブロブに対して外接する複数の矩形を導出した結果の一例を概念的に示す図である。 領域分離2値化画像の第1の例を示す図である。 各カメラにより得られた元画像から作成された領域分離2値化画像の一例を示す図である。 ブロブ群を設定する方法の一例を説明する図である。 X軸方向の両端にある2つの鋼管対応ブロブの重心の一例を示す図である。 各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線と、X軸方向とのなす角度の一例を示す図である。 傾きが補正された後の各ブロブ群の間隔割合を導出する方法の一例を説明する図である。 相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像を合成する位置を決定する方法の一例を説明する図である。 補正後領域分離2値化画像を合成して表示する方法の一例を説明する図である。 長尺物本数測定装置の動作の一例を説明するフローチャートである。 図16−1に続くフローチャートである。 図16−2に続くフローチャートである。 鋼管対応ブロブを元画像に合成する方法の変形例を示す図である。 鋼管抽出部の詳細な機能構成の第2の例を示すブロック図である。 色空間要素選択テーブルの一例を示す図である。 第1のグレースケール画像の一例を示す図である。 グレースケール2値化画像の一例を示す図である。 隙間補完後2値化画像の一例を示す図である。 第2のグレースケール画像の一例を示す図である。 計数対象領域抽出画像の一例を示す図である。 計数対象領域2値化画像の一例を示す図である。 計数対象領域2値化画像を複数の領域に分離する様子の一例を概念的に示す図である。 領域分離2値化画像の第2の例を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。尚、各図では、表記の都合上、一部の構成を簡略化又は省略化している。また、各図に示しているX、Y、Z座標は、各図の方向の関係を示すものであり、X、Y、Z座標の原点は、必ずしも各図に示す位置にはない。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。
(長尺物の配置と長尺物を撮像するための装置の構成)
図1は、計数の対象となる複数の鋼管10と、当該複数の鋼管の端面の画像を撮像するための3つのカメラ20a〜20c(撮像装置)と、当該複数の鋼管10の端面を照明するための照明装置30a〜30fの配置の一例を示す図である。具体的に図1(a)は、複数の鋼管10及びカメラ20a〜20cをその側方向(X軸に沿う方向)から見た図であり、図1(b)は、カメラ20a〜20c及び照明装置30a〜30fをその正面から見た図であり、図1(c)は、複数の鋼管10の端面をその正面から見た図である。
図1(a)、(c)に示すように、複数の鋼管10は、スタックにおいて、バンド40により束ねられている。
また、図1(a)に示すように、複数の鋼管10は、少なくとも一端部にソケットが形成されたソケット付きの鋼管であり、それぞれ同一の仕様のものである。また、図1(a)に示すように、下から偶数段目にある鋼管10の端部であって、ソケットが形成されている側の端部の位置が、その上下の段の鋼管10(下から奇数段目にある鋼管10)のソケットの根元付近の位置になるように、1段おきに端部が後退した状態で複数の鋼管10が段積みされている。本実施形態では、このようにして段積みされた複数の鋼管10の、ソケットが形成されている側の端面の画像をカメラ20a〜20cで撮像する。
本実施形態では、カメラ20a〜20cは、同一の仕様のデジタルスチルカメラである。図1(a)、図1(b)に示すように、カメラ20a〜20cは、Y軸方向(高さ方向)において略等間隔で並べられている。すなわち、カメラ20a〜20cのX軸方向及びZ軸方向の位置は略同じ位置であるが、カメラ20a〜20cのY軸方向の位置(高さ位置)は、カメラ20aが最も高く、カメラ20cが最も低くなるようにしている。また、相互に隣接するカメラ20(例えばカメラ20a、20b)の撮像範囲は、少なくとも一段の鋼管10が共通して含まれるように、相互に共通する領域を有する。
図1(a)に示すように、カメラ20a〜20c(のレンズ)は、複数の鋼管10の端面とZ軸方向において間隔を有して正対しており、複数の鋼管10のうち撮像範囲内にある鋼管10の端面のカラー静止画像を撮像する。
以下の説明では、カメラ20a〜20cにより撮像された「鋼管10の端面の画像」を必要に応じて「元画像」と称する。
照明装置30a、30bは、それぞれカメラ20aの左、右から、少なくともカメラ20aの撮像範囲内にある鋼管10の端面を可及的に一様に照明できる位置に配置される。同様に、照明装置30c、30d・30e、30fは、それぞれカメラ20b・20cの左、右から、少なくともカメラ20b・20cの撮像範囲内にある鋼管10の端面を可及的に一様に照明できる位置に配置される。
(長尺物本数測定装置の構成)
図2は、長尺物本数測定装置100の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
長尺物本数測定装置100は、照明装置30a〜30fにより照明された複数の鋼管10の端面を、当該端面と正対する位置からカメラ20a〜20cによって撮像されることにより得られた画像(元画像)を画像処理して、複数の鋼管10の本数を自動的に計数するものである。
図2に示す長尺物本数測定装置100は、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、及び各種のインターフェースを備えたコンピュータ(例えばPC)を用いることにより実現することができる。以下に、長尺物本数測定装置100が有する機能の一例を説明する。尚、長尺物本数測定装置100とカメラ20a〜20cは、USBケーブル等により、相互に通信可能に接続されている。
[鋼管抽出部101]
鋼管抽出部101は、各カメラ20a〜20cで撮像された元画像のそれぞれに対して画像処理を行って、鋼管10の夫々に対応する領域が相互に分離されて表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する。
図1に示すように、本実施形態では、計数対象の鋼管10の形状は、パイプ状である。そこで、本実施形態では、鋼管抽出部101は、本出願人が提案した特願2012−187969号明細書に記載の技術を利用して、各カメラ20a〜20cで撮像された元画像から、鋼管10の本数をカメラ20a〜20c毎に個別に計数する。以下に、特願2012−187969号明細書に記載の技術に基づいた鋼管抽出部101の構成及び処理の一例について説明する。
図3は、鋼管抽出部101の詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。尚、鋼管抽出部101は、例えば、CPU、ROM、RAM、ユーザインターフェース、及び通信インターフェースを用いることにより実現される。
鋼管情報取得部101aは、スタックに保管されるべき鋼管10の管理本数と、当該鋼管10のパイプ径(ここでは、パイプ径が鋼管10の内径であるとする)とを含む鋼管情報を、上位コンピュータ200から取得する。このとき、鋼管情報取得部101aは、上位コンピュータ200に要求を行うことにより鋼管情報を取得しても、要求を行わずに上位コンピュータ200から鋼管情報を取得してもよい。この他、バーコードリーダにより読み取ったQRコード(登録商標)(2次元バーコード)に含まれる鋼管情報を取得してもよい。
元画像取得部101bは、カメラ20a〜20cで撮像された元画像を個別に取得する。
図4は、元画像が処理される様子の一例を概念的に示す図である。以下に、元画像取得部101bにより取得された元画像の処理の一例を説明する。カメラ20a〜20cで撮像された元画像のそれぞれに対して、以下の処理が個別に行われる。尚、図4以降では、便宜上、画像に対するX、Y座標が、それぞれ水平方向、高さ方向に一致するように示しているが、必ずしもこのようになるものではない。また、図4以降の画像を示す図は、実際に得られた画像ではなく、説明のために、図面化したものであり、説明に必要な部分を必要に応じてデフォルメして示す。
シェーディング補正部101cは、元画像取得部101bにより読み出された元画像に対してシェーディング補正を行い、元画像の濃度レベルのむらを補正し、高精細な元画像を得るためのものである。尚、シェーディング補正は、公知の技術で実現できるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
2値化部101dは、シェーディング補正部101cでシェーディング補正が行われた元画像に対して2値化処理を行い、当該元画像を2値化する。例えば、2値化部101dは、元画像において、諧調が閾値以上である画素には論理「1」を、当該閾値未満である画素には論理「0」を割り当てる。鋼管10は、鋼材で形成されているため、鋼管10からの反射光は、その周囲からの反射光よりも高い輝度を有する。したがって、閾値を適切に設定することによって、元画像において、鋼管10の領域については論理「1」が、その他の領域については論理「0」が、それぞれ割り当てられることになる。尚、以下の説明では、2値化された元画像を、必要に応じて、2値化元画像と称する。図4(a)は、2値化元画像410の一例を示す図である。尚、ここでは、表記の都合上、図1に示した鋼管の一部についての2値化元画像410を示している。
図4(a)において、黒で塗り潰されている領域が、論理「0」が割り当てられた領域であることを示し、白抜きの領域が、論理「1」が割り当てられた領域であることを示している。尚、このような2値化処理は、公知の技術で実現できるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
ブロブ処理部101eは、2値化元画像410において、諧調が前記閾値未満の「連続する複数の画素」(すなわち、論理「0」が割り当てられている「連続する複数の画素」)で構成される閉領域(ブロブ)を導出し、各ブロブに対してラベリング処理(番号の割り振り)を行う。ブロブ処理部101eは、例えば、隣接する画素に割り当てられた論理が共に「0」である場合、当該画素は、同じブロブに含まれるものとしてブロブを導出する。このとき、ブロブ処理部101eは、ブロブの中に含まれる「論理「1」が割り当てられた画素」の数が閾値以下の場合、当該画素の論理を「1」から「0」に変更するようにするようにしてもよい。尚、ブロブ処理は、公知の技術で実現できるので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
図4(a)に示す例では、鋼管の中空部分に対応するブロブ411a〜411pと、鋼管10の隙間部分に対応するブロブ412a〜412nと、背景部分に対応するブロブ413と、が導出される。
鋼管候補抽出部101fは、ブロブ処理部101eで導出された各ブロブ411、412、413から、鋼管10の中空部分のブロブとは異なるブロブを排除し、鋼管10の中空部分の候補となるブロブを鋼管の候補として抽出する。このようにするための具体例を示すと、鋼管候補抽出部101fは、まず、鋼管情報取得部101aで取得された鋼管情報に含まれているパイプ径を直径とする円の面積を導出し、導出した面積に所定の2つの倍率K1、K2(K1<1、K2>1)を乗算した値を第1、第2の閾値として導出する。また、鋼管候補抽出部101fは、ブロブ処理部101eで導出された各ブロブ411、412、413の面積を導出する。そして、鋼管候補抽出部101fは、面積が、第1の閾値以上、第2の閾値以下のブロブを鋼管の候補として設定する。
図4(b)に示す例では、鋼管の中空部分に対応するブロブ411a〜411pが鋼管の候補として抽出された様子を示している。
図4に示す例では、ブロブ411nの形状及び大きさが、その他のブロブ411a〜411m、411o〜411pのものと異なることを示している。
鋼管判定部101gは、鋼管候補抽出部101fで設定された鋼管の候補(ブロブ411a〜411p)が、所望の鋼管10であるか否かを判定する。具体的に本実施形態では、鋼管の候補のそれぞれについて、以下の処理を行うようにしている。
図5は、鋼管の候補が鋼管10であるか否かを判定するための第1の処理の一例を概念的に説明する図である。図5では、鋼板の候補としてブロブ411aを例に挙げて説明する。
まず、鋼管判定部101gは、所定の2次元直交座標系(前述したように本実施形態では、地面に対して水平な方向の軸をX軸とし、地面に対して垂直な方向(高さ方向)の軸をY軸とする)を設定する。次に、鋼管判定部101gは、鋼管の候補のブロブ411aの重心Oを、2次元直交座標系の所定の座標(例えば原点)に配置する。次に、鋼管判定部101gは、ブロブ411aの中心Oを通り、且つ、X軸に平行な直線501を設定する(図5(a)を参照)。
次に、鋼管判定部101gは、論理「0」が割り当てられている画素が、直線501上に存在しているか否かを判定する。この判定の結果、論理「0」が割り当てられている画素が、直線501上に存在している場合、鋼管判定部101gは、直線501を、Y軸の正の方向に1画素分移動する。次に、鋼管判定部101gは、移動した直線501に、論理「0」が割り当てられている画素が存在しているか否かを判定する。このような直線501の移動と判定とを繰り返し行う(図5(b)を参照)。そして、鋼管判定部101gは、論理「0」が割り当てられている画素が、直線501に存在しなくなったところで直線501を固定する(図5(c)を参照)。
鋼管判定部101gは、以上と同様の処理を、Y軸の負の方向についても行い、直線502を設定する。そして、論理「0」が割り当てられている画素が存在しなくなったところで直線502を固定する(図5(d)を参照)。
次に、鋼管判定部101gは、ブロブaの重心Oを通り、且つ、Y軸に平行な直線を設定し、以上の処理と同様の処理を行う。この処理は、前述した処理の説明において、例えば、「Y軸」を「X軸」に置き換えることで実現できるので、この処理の詳細な説明を省略する。
以上の処理により、図5(d)に示すように、ブロブ411aに対して4つの接線(直線501〜504)が得られる。そして、鋼管判定部101gは、図5(e)に示すように、これら4つ接線で囲まれる矩形を、ブロブ411aに対して外接する矩形510として導出し、この矩形510のX軸方向(横)の長さa1とY軸方向(縦)の長さb1とを導出する。
図6は、鋼管の候補が所望の鋼管10であるか否かを判定するための第2、第3の処理の一例を概念的に説明する図である。図6でも、図5と同様に、鋼管の候補としてブロブ411aを例に挙げて説明する。鋼管判定部101gは、第1の処理が終わった後に、第2の処理、第3の処理を行う。
第1の処理(図5を参照)では、ブロブ411aに対する4つの接線(直線501〜504)として、所定の2次元直交座標系のX軸及びY軸に平行な方向の接線を導出するようにした。これに対し、第2の処理では、図6(a)に示すように、鋼管判定部101gは、所定の2次元直交座標系のX軸及びY軸に平行な直線のそれぞれを、所定の方向(図6では時計回りの方向)に22[°]傾けた直線601又は602に平行な4つの直線を、ブロブ411aに対する4つの接線として導出する。そして、鋼管判定部101gは、これら4つ接線で囲まれる矩形を、ブロブ411aに対して外接する矩形610として導出し、この矩形610について、X軸方向に対して所定の方向に22[°]傾いた辺(横)の長さa2と、Y軸方向に対して所定の方向に22°傾いた辺(横)の長さb2とを導出する。
また、第3の処理では、図6(b)に示すように、鋼管判定部101gは、所定の2次元直交座標系のX軸及びY軸に平行な直線のそれぞれを、所定の方向(図6では時計回りの方向)に44[°]傾けた直線603又は604に平行な4つの直線を、ブロブ411aに対する4つの接線として導出する。そして、鋼管判定部101gは、これら4つ接線で囲まれる矩形を、ブロブ411aに対して外接する矩形620として導出し、この矩形620について、X軸方向に対して所定の方向に44[°]傾いた辺(横)の長さa3と、Y軸方向に対して所定の方向に44[°]傾いた辺(横)の長さb3とを導出する。
以上のような第2、第3の処理は、それぞれ、鋼管の候補のブロブ411aの重心Oを、前述した2次元直交座標系の所定の座標(例えば原点)に配置した後、前述した第1の処理の説明において、例えば、「X軸の方向」を「X軸方向に対して時計回りの方向に22[°]、44[°]傾いた方向」とし、「Y軸の方向」を「Y軸方向に対して時計回りの方向に22[°]、44[°]傾いた方向」とすることで実現できるので、これら第2、第3の処理の詳細な説明を省略する。
以上のようにして、鋼管の候補となるブロブ411aに対して外接する複数の矩形510、610、620を導出することができる。尚、以下の説明では、X軸、Y軸に対する角度を、必要に応じて、傾き角度と称する。
図7は、他の鋼管の候補と形状及び大きさが異なるブロブ411nに対して、第1〜第3の処理を行い、ブロブ411jに対して外接する複数の矩形710、720、730を導出した結果の一例を概念的に示す図である。
鋼管の候補となるブロブ411が真円に近ければ、図5(e)、図6に示すように、当該ブロブ411に対して外接する複数の矩形の各辺の長さは、それ程変わらない。一方、鋼管の候補となるブロブ411が真円からずれるようになると、図7に示すように、当該ブロブ411に対して外接する複数の矩形の各辺の長さは、矩形毎に異なることになる。
鋼管判定部101gは、以上のようにして得られた複数の矩形(例えば、矩形510、610、620、710〜730)の2辺(横・縦)の長さa1、a2、a3・b1、b2、b3が、以下の鋼管判定条件式((1)式〜(8)式)を満たす場合に、当該複数の矩形の元となるブロブ411が所望の鋼管10に対応するものであると判定し、そのブロブ411の情報を記憶する。尚、本実施形態では、鋼管判定条件式は、予め設定されているものとする。
a1×0.8<b1<a1×1.2 ・・・(1)
b1×0.8<a1<b1×1.2 ・・・(2)
a2×0.8<b2<a2×1.2 ・・・(3)
b2×0.8<a2<b2×1.2 ・・・(4)
a3×0.8<b3<a3×1.2 ・・・(5)
b3×0.8<a3<b3×1.2 ・・・(6)
{(a1+b1)/2]2×π×0.8<{(a2+b2)/2]2×π<{(a1+b1)/2]2×π×1.2 ・・・(7)
{(a1+b1)/2]2×π×0.8<{(a3+b3)/2]2×π<{(a1+b1)/2]2×π×1.2 ・・・(8)
尚、図4に示す例では、ブロブ411a〜411m、411o〜411pについては、鋼管判定条件式を満たし、その他のブロブ411nについては、鋼管判定条件式を満たさないものとする(図5〜図7を参照)。
領域分離2値化画像作成部101hは、2値化部101dで得られた2値化元画像410から、ブロブ処理部101eで得られたブロブ411、412、413のうち、鋼管判定部101gで所望の鋼管10であると判定されたブロブを抽出して領域分離2値化画像を作成する。
図8は、領域分離2値化画像の一例を示す図である。前述したように、図4に示す例では、ブロブ411a〜411pのうち、ブロブ411a〜411m、411o〜411pが所望の鋼管に対応するものとなる。そこで、領域分離2値化画像作成部101hは、2値化元画像410のブロブ411a〜411m、411o〜411pの領域の画素に論理「1」をその他の領域の画素に論理「0」を割り当てて、領域分離2値化画像810を生成する。このようにして、複数の鋼管10の1つ1つに対応するブロブが、相互に分離された状態になる。以下の説明では、このような複数の鋼管10の1つ1つに対応するブロブを必要に応じて鋼管対応ブロブ(長尺物対応ブロブ)と称する。
本実施形態では、3つのカメラ20a〜20cによりそれぞれ1つずつ元画像が得られるので、3つの領域分離2値化画像810が得られる。図9は、カメラ20a〜20cにより得られた元画像から作成された領域分離2値化画像810a、810b、810cの一例を示す図である。
図9(a)に示す領域分離2値化画像810aは、カメラ20aにより得られた元画像から作成されたものであり、図9(b)に示す領域分離2値化画像810bは、カメラ20bにより得られた元画像から作成されたものであり、図9(c)に示す領域分離2値化画像810cは、カメラ20cにより得られた元画像から作成されたものである。尚、図8は、図9(c)に示すものと同じである。すなわち、図4〜図8は、カメラ20cにより得られた元画像に対する処理を説明するものである。尚、領域分離2値化画像810a、810b、810cと、それらの基となる元画像の撮像範囲はそれぞれ同じである。また、ここでも、表記の都合上、図1に示した鋼管の一部についての領域分離2値化画像810を示している。また、図9以降では、表記の都合上、2値化画像についても輪郭のみを示す。
[間隔導出部102]
図2の説明に戻り、間隔導出部102は、領域分離2値化画像810において、X軸方向に並ぶn個以上の鋼管対応ブロブの間隔であって、相互に隣接する鋼管対応ブロブの間隔の、当該n個以上の鋼管対応ブロブのX軸方向の全体の長さに対する割合(間隔割合)を導出する。以下に、間隔導出部102の具体的な処理の一例を説明する。間隔導出部102は、鋼管抽出部101により得られた全ての領域分離2値化画像810に対して以下の処理を個別に行う。
まず、間隔導出部102は、領域分離2値化画像810に含まれる鋼管対応ブロブから、X軸方向に並んでいるn個以上の鋼管対応ブロブからなるブロブ群を設定する。
図10は、ブロブ群を設定する方法の一例を説明する図である。ここでは、図9(a)に示す領域分離2値化画像810aからブロブ群を抽出する場合を例に挙げて説明する。
間隔導出部102は、領域分離2値化画像810aに含まれる全ての鋼管対応ブロブ1001a〜1001qのY軸方向の最大値1002a〜1002qと最小値1003a〜1003qを導出する。
次に、間隔導出部102は、Y軸方向の最大値1002と最小値1003の双方が所定の範囲内で一致する鋼管対応ブロブ1001を選択する。次に、間隔導出部102は、抽出した鋼管対応ブロブ1001の数がn個以上であるか否かを判定する。この判定の結果、抽出した鋼管対応ブロブ1001の数がn個以上である場合、間隔導出部102は、抽出した鋼管対応ブロブ1001を同一のブロブ群に属するものとする。一方、抽出した鋼管対応ブロブ1001の数がn個以上でない場合、間隔導出部102は、抽出した鋼管対応ブロブ1001が何れのブロブ群にも属さないようにする。ブロブ群とする鋼管対応ブロブ1001の数がnを「3」とした場合、図10に示す例では、鋼管対応ブロブ1001a〜1001fが第1のブロブ群に属し、鋼管対応ブロブ1001g〜1001kが第2のブロブ群に属し、鋼管対応ブロブ1001l〜1001qが第3のブロブ群に属する。
次に、間隔導出部102は、同一のブロブ群に属する鋼管対応ブロブのうち、X軸方向の両端にある2つの鋼管対応ブロブの重心を導出する。図11は、X軸方向の両端にある2つの鋼管対応ブロブの重心の一例を示す図である。ここでは、図10に示す鋼管対応ブロブ1001l〜1001qから設定されたブロブ群を例に挙げて説明する。図11に示す例では、第1のブロブ群の両端の鋼管対応ブロブ1001a、1001fの重心1101a、1101fと、第2のブロブ群の両端の鋼管対応ブロブ1001g、1001kの重心1101g、1101kと、第3のブロブ群の両端の鋼管対応ブロブ1001l、1001qの重心1101l、1101qと、が導出される。
次に、間隔導出部102は、各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線を導出する。図11に示す例では、第1のブロブ群に対して直線1102aが導出され、第2のブロブ群に対して直線1102bが導出され、第3のブロブ群に対して直線1102cが導出される。
次に、間隔導出部102は、各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線と、X軸方向とのなす角度θを導出する。図12は、各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線と、X軸方向とのなす角度θの一例を示す図である。ここでは、図11に示す第1のブロブ群を例に挙げて説明する。尚、説明の都合上、図12では、第1のブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブ1001a、1001fの重心1101a、1101fを相互に接続する直線1102aを水平方向(X軸方向)に対して大きく傾けて示す。
図12に示すように、本実施形態では、角度θは、X軸方向を基準として、紙面に向かって反時計回りの方向に値が増加するものとする。図11に示す例では、3つのブロブ群があるので、このような角度θが3つ導出される。
そして、間隔導出部102は、各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線と、X軸方向とのなす角度θの算術平均値を、各ブロブ群のX軸方向に対する傾きとして導出する。図11に示す例では、3つのブロブ群があり、角度θが3つ導出されるので、これら3つの角度の算術平均値が導出される。
次に、間隔導出部102は、各ブロブ群のX軸方向に対する傾き(角度)の値が0°になるように、各ブロブ群を回動させて、各ブロブ群の傾きを補正する。第1のブロブ群のX軸方向に対する傾きが、図12に示す角度θである場合、間隔導出部102は、図12の紙面に向かって時計回りに角度θだけ各ブロブ群(第1〜第3のブロブ群)を回動させる。このような傾きを補正することによって、各領域分離2値化画像810a〜810c(カメラ20a〜20cにより得られる元画像)のX−Y座標の座標軸のずれを補正することができる。以下の説明では、このようにして補正がされた領域分離2値化画像を必要に応じて補正後領域分離2値化画像と称する。
次に、間隔導出部102は、傾きが補正された後の各ブロブ群の間隔割合を導出する。図13は、傾きが補正された後の各ブロブ群の間隔割合を導出する方法の一例を説明する図である。ここでは、図11に示す第1のブロブ群の傾きが補正された場合を例に挙げて説明する。
まず、間隔導出部102は、第1のブロブ群のX軸方向における両端の鋼管対応ブロブ1001a、1001fの重心1101a、1101fの長さWを導出する。次に、間隔導出部102は、第1のブロブ群のX軸方向における両端以外の鋼管対応ブロブ1001b〜1001eの重心1101b〜1101eを導出する。次に、間隔導出部102は、第1のブロブ群の相互に隣接する2つの鋼管対応ブロブ1001の間隔D1〜D5を導出する。そして、間隔導出部102は、各間隔D1〜D5を長さWで割ることにより、間隔割合(=D1/W、D2/W、D3/W、D4/W、D5/W)を導出する。
間隔導出部102は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを用いることにより実現される。尚、間隔割合の単位は百分率[%]であっても無次元[−]であってもよい。
[合成位置決定部103]
合成位置判定部103は、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像(ブロブ群の傾きが補正された領域分離2値化画像)を合成する位置を決定する。
図14は、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像を合成する位置を決定する方法の一例を説明する図である。図14に示す補正後領域分離2値化画像1410aは、図9(a)に示す領域分離2値化画像810a(カメラ20aにより得られた元画像)に対応し、補正後領域分離2値化画像1410bは、図9(b)に示す領域分離2値化画像810b(カメラ20bにより得られた元画像)に対応する。ここでは、図14に示す補正後領域分離2値化画像1410a、1410bを合成する位置を決定する場合を例に挙げて説明する。尚、図14の補正後領域分離2値化画像1410bの破線は、X軸方向に並ぶn個以上の鋼管対応ブロブが並んでいないため、間隔導出部102によりブロブ群として設定されなかった鋼管対応ブロブを仮想的に表す。
合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群の1つと補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群の1つとの組み合わせを選択し、それらのブロブ群に属する鋼管対応ブロブの数が同じであるか否かを判定する。この判定を、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群と補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群との全ての組み合わせについて行う。
そして、この判定を、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群と補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群との全ての組み合わせについて行っても、鋼管対応ブロブの数が同じブロブ群の組み合わせがない場合、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bを合成することができないと判定する。
図14に示す例では、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411a、1411cに属する鋼管対応ブロブの数と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412bに属する鋼管対応ブロブの数と、が一致する。また、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411bに属する鋼管対応ブロブの数と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412aに属する鋼管対応ブロブの数が一致する。
このように、鋼管対応ブロブの数が同じブロブ群の組み合わせがあった場合、合成位置決定部103は、当該ブロブ群の間隔割合が所定の範囲内で一致するか否かを判定する。この判定の結果、鋼管対応ブロブの数が同じ2つのブロブ群の間隔割合が所定の範囲内で一致する場合、合成位置決定部103は、当該ブロブ群の組み合わせを、位置合わせ候補のブロブ群として一時的に記憶する。例えば、相互に対応する位置の間隔割合の差の2乗の総和が所定の範囲内にある場合に、間隔割合が所定の範囲内で一致すると判定することができる。
以上の判定を、鋼管対応ブロブの数が同じブロブ群の組み合わせの全てについて行った結果、鋼管対応ブロブの数が同じブロブ群の組み合わせの全てにおいて、間隔割合が所定の範囲内で一致しない場合(位置合わせ候補のブロブ群が得られなかった場合)、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bを合成することができないと判定する。
一方、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが1つだけ得られた場合、合成位置決定部103は、当該ブロブ群の組み合わせを、位置合わせを行うブロブ群として決定する。
また、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが複数得られた場合、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、2つのブロブ群(ブロブ群のペア)を選択すると共に、当該ブロブ群のペアに対応するブロブ群を、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれる位置合わせ候補のブロブ群から選択する。
そして、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれる位置合わせ候補のブロブ群から選択した2つのブロブ群のペアのY軸方向の間隔を導出する。同様に、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれる位置合わせ候補のブロブ群から選択した2つのブロブ群のペアのY軸方向の間隔を導出する。そして、合成位置決定部103は、導出したY軸方向の間隔が所定の範囲内で一致するか否かを判定する。
このような判定を、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bに含まれる位置合わせ候補のブロブ群から選択し得るブロブ群のペアの全ての組み合わせについて行う。そして、全ての組み合わせについてこのような判定を行った結果、全ての組み合わせにおいてY軸方向の間隔が所定の範囲内で一致する場合、合成位置決定部103は、位置合わせ候補のブロブ群を、位置合わせを行うブロブ群として決定し、そうでない場合、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bを合成することができないと判定する。
尚、Y軸方向の間隔としては、例えば、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bにおける、ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線(図11の直線1102a、1102b、1102cを参照)の間隔を採用することができる。
図14に示す例では、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411cの間隔割合と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412bの間隔割合は、所定の範囲内で一致するが、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411aの間隔割合と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412bの間隔割合は、所定の範囲内で一致しないものとする。また、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411bの間隔割合と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412aの間隔割合が所定の範囲内で一致するものとする。尚、本発明者らの知見によれば、段数が異なる鋼管においては、ほとんどの場合、鋼管のX軸方向の間隔は異なるので、ほとんどの場合、以上のように、異なる段のブロブ群の間隔割合は、所定の範囲内で一致しないものとなる(無視できない程度に異なる値になる)。
そうすると、図14の両矢印線で示すように、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411cと、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412bとが、位置合わせ候補のブロブ群の一つになる。さらに、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれるブロブ群1411bと、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群1412aとが、位置合わせ候補のブロブ群の他の一つになる。
ここでは、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせ(ブロブ群1411c、1412b、ブロブ群1411b、1412a)が2つ得られる。したがって、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410aに含まれる位置合わせ候補のブロブ群1411c、1412bのY軸方向の間隔と、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれる位置合わせ候補のブロブ群1411b、1412aのY軸方向の間隔と、を導出する。そして、合成位置決定部103は、これら2つのY軸方向の間隔が所定の範囲内で一致するか否かを判定する。これら2つのY軸方向の間隔が所定の範囲内で一致する場合、合成位置決定部103は、ブロブ群1411c、1412b、ブロブ群1411b、1412aを、位置合わせを行うブロブ群として決定する。
以上の処理を、図9(b)に示す領域分離2値化画像810b(カメラ20bにより得られた元画像)に対応する補正後領域分離2値化画像1410bと、図9(c)に示す領域分離2値化画像810c(カメラ20cにより得られた元画像)に対応する補正後領域分離2値化画像1410bについても行う。
合成位置決定部103は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを用いることにより実現される。
[画像合成部104]
画像合成部104は、合成位置決定部103により決定された、位置合わせを行うブロブ群の位置に基づいて、相互に隣接する補正後領域分離2値化画像を合成する。
図15は、補正後領域分離2値化画像を合成して表示する方法の一例を説明する図である。
図15において、補正後領域分離2値化画像1410a、1410b、1410cは、図9(a)、図9(b)、図9(c)に示す領域分離2値化画像810a、810b、810c(カメラ20a、20b、20cにより得られた元画像)に対応する。すなわち、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bが相互に隣接するものであり、補正後領域分離2値化画像1410b、1410cが相互に隣接するものである。ここでは、これらの補正後領域分離2値化画像1410a、1410b、1410cを合成する場合を例に挙げて説明する。
まず、画像合成部104は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410bを、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合わせて拡縮する。
本実施形態では、画像合成部104は、補正後領域分離2値化画像1410bに含まれるブロブ群のうち、合成位置決定部103により決定された位置合わせを行うブロブ群のX軸方向における両端の鋼管対応ブロブの重心の長さ(図13の長さWを参照)の算術平均値を導出する。以下の説明では、この長さを必要に応じて基準長さと称する。
同様に、画像合成部104は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410cに含まれるブロブ群のうち、合成位置決定部103により決定された位置合わせを行うブロブ群のX軸方向における両端の鋼管対応ブロブの重心の長さの算術平均値をそれぞれ導出する。以下の説明では、この長さを必要に応じて比較対象長さと称する。
そして、画像合成部104は、補正後領域分離2値化画像1410aにおける比較対象長さと基準長さとの比に応じて、補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合うように、補正後領域分離2値化画像1410aの大きさを拡縮する。
同様に、画像合成部104は、補正後領域分離2値化画像1410cにおける比較対象長さと基準長さとの比に応じて、補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合うように、補正後領域分離2値化画像1410cの大きさを拡縮する。
このように補正後領域分離2値化画像1410a、1410cの大きさを補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合うように拡縮することにより、カメラ20a、20b、20cのZ軸方向の位置のずれ等を補正することができる。
次に、画像合成部104は、大きさが拡縮された補正後領域分離2値化画像1410aと、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bとを、それらの位置合わせを行うブロブ群の位置が可及的に近くなるように合成する(図15の最上段の左図と中央図を参照)。同様に、画像合成部104は、大きさが拡縮された補正後領域分離2値化画像1410cと、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bとを、それらの位置合わせを行うブロブ群の位置が可及的に近くなるように合成する(図15の最上段の右図と中央図を参照)。こうして補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cが1つの合成画像1510となる(図15の中段の図を参照)。
画像合成部104は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを用いることにより実現される。
[本数決定部105]
本数決定部105は、画像合成部104で得られた合成画像1510に基づいて、鋼管の本数を決定する。
合成画像1510は、3つの補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cを合成したものであるので、同じ鋼管に対応する複数の鋼管対応ブロブが存在することがある。そこで、本数決定部105は、合成画像1510に含まれる鋼管対応ブロブのうち、所定の割合以上、相互に重複している鋼管対応ブロブを、1つを残して削除する。このときに残す鋼管対応ブロブは、例えば、3つの補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cに対して予め定められた優先順に従って決めることができる。ここでは、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bにおける鋼管対応ブロブを優先的に残すようにする。そして、本数決定部105は、最終的に合成画像1510に残っている鋼管対応ブロブの数を、鋼管10の本数として決定する。
本数決定部105は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを用いることにより実現される。
[出力画像作成部106]
出力画像作成部106は、本数決定部105により鋼管の数を決定する際に使用された鋼管対応ブロブを、カメラ20bで撮像された元画像に合成した画像と、本数決定部105で決定された鋼管10の本数とを含む出力画像1520を表示するための表示データを作成する。鋼管対応ブロブが所定の色で着色されるようにする(図15の最下段に示す黒塗りの部分と「22」と示されている部分を参照)。
また、出力画像作成部106は、合成位置決定部103により、補正後領域分離2値化画像を合成することができないと判定されると、鋼管10の本数を計数することができなかった旨の情報を表示するための表示データを作成する。
出力画像作成部106は、例えば、CPU、ROM、及びRAMを用いることにより実現される。
[出力画像出力部107]
出力画像出力部107は、出力画像作成部106により作成された表示データを、表示装置に出力する。これにより、長尺物本数測定装置100に接続された表示装置(コンピュータディスプレイ)に鋼管10の本数を含む出力画像が表示される。
出力画像出力部107は、例えば、CPU、ROM、RAM、及び通信インターフェースを用いることにより実現される。
(動作フローチャート)
次に、図16のフローチャートを参照しながら、長尺物本数測定装置100の動作の一例を説明する。尚、ここでは、長尺物本数測定装置100は、カメラ20a〜20cで撮像された元画像と、鋼管情報を既に取得しているものとして説明を行う。
まず、ステップS1601において、鋼管抽出部101は、カメラ20a〜20cで撮像された3つの元画像の1つを選択する。
次に、ステップS1602において、鋼管抽出部101は、ステップS1601で選択した元画像から、領域分離2値化画像810a、810b又は810cを作成する(図9を参照)。
次に、ステップS1603において、鋼管抽出部101は、カメラ20a〜20cで撮像された3つの元画像の全てを選択したか否かを判定する。この判定の結果、カメラ20a〜20cで撮像された3つの元画像の全てを選択していない場合には、ステップS1601に戻り、カメラ20a〜20cで撮像された3つの元画像の全てから、領域分離2値化画像810a、810b、810cを作成するまで、ステップS1601〜S1603の処理を繰り返し行う。
そして、カメラ20a〜20cで撮像された3つの元画像の全てを選択すると、ステップS1604に進む。ステップS1604に進むと、間隔導出部102は、3つの領域分離2値化画像810a、810b、810cの1つを選択する。
次に、ステップS1605において、間隔導出部102は、領域分離2値化画像810に含まれる鋼管対応ブロブに基づいて、X軸方向に並んでいるn個以上の鋼管対応ブロブからなるブロブ群を設定する。
次に、ステップS1606において、間隔導出部102は、各ブロブ群のX軸方向に対する傾きを導出する。ここでは、各ブロブ群の両端の2つの鋼管対応ブロブの重心を相互に接続する直線と、X軸方向とのなす角度θの算術平均値を、各ブロブ群のX軸方向に対する傾きとする(図12を参照)。
次に、ステップS1607において、間隔導出部107は、各ブロブ群のX軸方向に対する傾き(角度)の値が0°になるように、各ブロブ群を回動させて、各ブロブ群のX軸方向に対する傾きを補正する。
次に、ステップS1608において、間隔導出部107は、傾きが補正された後の各ブロブ群の間隔割合を導出する。ここでは、各間隔D1〜D5を長さWで割った値(=D1/W、D2/W、D3/W、D4/W、D5/W)を間隔割合とする(図13を参照)。
次に、ステップS1609において、間隔導出部107は、3つの領域分離2値化画像810a、810b、810cの全てを選択したか否かを判定する。この判定の結果、3つの領域分離2値化画像810a、810b、810cの全てを選択していない場合には、ステップS1604に戻る。そして、3つの領域分離2値化画像810a、810b、810cの全てについて、各ブロブ群の間隔割合を導出するまで、ステップS1604〜S1609の処理を繰り返し行う。
そして、3つの領域分離2値化画像810a、810b、810cの全てを選択すると、ステップS1610に進む。ステップS1610に進むと、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410b、1410c(傾きが補正された後の領域分離2値化画像)のうち、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像(例えば、補正後領域分離2値化画像1410a、1410b)の組み合わせを1つ選択する。
次に、ステップS1611において、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像(例えば、補正後領域分離2値化画像1410a)に含まれるブロブ群を1つ選択する。
次に、ステップS1612において、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、他方の補正後領域分離2値化画像(例えば、補正後領域分離2値化画像1410b)に含まれるブロブ群を1つ選択する。
次に、図16−2のステップS1613において、合成位置決定部103は、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群に属する鋼管対応ブロブの数が同じであるか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群に属する鋼管対応ブロブの数が同じでない場合には、ステップS1614、S1615を省略して後述するステップS1616に進む。
一方、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群に属する鋼管対応ブロブの数が同じである場合には、ステップS1614に進む。ステップS1614に進むと、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群の間隔割合が所定の範囲内で一致するか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群の間隔割合が所定の範囲内で一致しない場合には、ステップS1615を省略して後述するステップS1616に進む。
一方、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群の間隔割合が所定の範囲内で一致する場合には、ステップS1615に進む。ステップS1615に進むと、合成位置決定部103は、ステップS1611、S1612で選択したブロブ群の組み合わせを位置合わせ候補のブロブ群として一時的に記憶する。そして、ステップS1616に進む。
ステップS1616に進むと、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、他方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択したか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、他方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択していない場合には、図16−1のステップS1612に戻る。
そして、一方の補正後領域分離2値化画像のブロブ群の1つと、他方の補正後領域分離2値化画像のブロブ群の全てとのそれぞれの組み合わせが、位置合わせ候補のブロブ群になるか否かを判定するまで、ステップS1612〜ステップS1616の処理を繰り返し行う。そして、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、他方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択すると、ステップS1617に進む。
ステップS1617に進むと、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択したか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択していない場合には、図16−1のステップS1611に戻る。そして、一方の補正後領域分離2値化画像のブロブ群と、他方の補正後領域分離2値化画像のブロブ群の全ての組み合わせが、位置合わせ候補のブロブ群になるか否かを判定するまで、ステップS1611〜ステップS1617の処理を繰り返し行う。そして、ステップS1610で選択した2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれるブロブ群の全てを選択すると、ステップS1618に進む。
ステップS1618に進むと、合成位置決定部103は、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせがあるか否かを判定する。この判定の結果、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが1つもない場合には、補正後領域分離2値化画像を合成することができず、鋼管10の本数を計数することができない。そこで、ステップS1619において、出力画像作成部106は、鋼管10の本数を計数することができなかった旨の情報を表示するための表示データを作成する。そして、出力画像出力部107は、当該表示データを、表示装置に出力してエラー表示を行う。そして、図16のフローチャートによる処理を終了する。
一方、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせがある場合には、ステップS1620に進む。ステップS1620に進むと、合成位置決定部103は、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが複数あるか否かを判定する。この判定の結果、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが複数ある場合には、後述するステップS1631に進む。
一方、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが複数ない場合には、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせは1つである。そこで、ステップS1621に進み、合成位置決定部103は、当該位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせを、位置合わせを行うブロブ群として決定する。
次に、図16−3のステップS1622において、合成位置決定部103は、補正後領域分離2値化画像1410a、1410b、1410cのうち、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像の組み合わせを全て選択したか否かを判定する。この判定の結果、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像の組み合わせを全て選択していない場合には、図16−1のステップS1610に戻る。そして、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像の組み合わせの全てについて、位置合わせを行うブロブ群を決定するまで、ステップS1610〜S1622の処理を繰り返し行う。
そして、相互に隣接する2つの補正後領域分離2値化画像の組み合わせを全て選択すると、ステップS1623に進む。ステップS1623に進むと、画像合成部104は、基準となる補正後領域分離2値化画像1410b以外の補正後領域分離2値化画像1410a、1410bの1つを選択する。
次に、ステップS1624において、画像合成部104は、ステップS1523で選択した領域分離2値化画像1410a又は1410bを、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合わせて拡縮する。
次に、ステップS1625において、画像合成部104は、基準となる補正後領域分離2値化画像1410b以外の補正後領域分離2値化画像1410a、1410bの全てを選択したか否かを判定する。この判定の結果、基準となる補正後領域分離2値化画像1410b以外の補正後領域分離2値化画像1410a、1410bの全てを選択していない場合には、ステップS1623に戻る。そして、基準となる補正後領域分離2値化画像1410b以外の補正後領域分離2値化画像1410a、1410bの全てを、基準となる補正後領域分離2値化画像1410bの大きさに合わせて拡縮するまで、ステップS1623〜S1625の処理を繰り返し行う。
そして、基準となる補正後領域分離2値化画像1410b以外の補正後領域分離2値化画像1410a、1410bの全てを選択すると、ステップS1626に進む。ステップS1626に進むと、画像合成部104は、大きさが拡縮された補正後領域分離2値化画像1410a、1410bと基準となる補正後領域分離2値化画像1410bとを、それらの位置合わせを行うブロブ群の位置が可及的に近くなるようにそれぞれ合成して合成画像1510を作成する(図15の最上段及び中段の図を参照)。
次に、ステップS1627において、本数決定部105は、合成画像1510に含まれる鋼管対応ブロブのうち、所定の割合以上、相互に重複している鋼管対応ブロブを、1つを残して削除する。
次に、ステップS1628において、本数決定部105は、最終的に合成画像1510に残っている鋼管対応ブロブの数を、鋼管10の本数として決定する。
次に、ステップS1629において、出力画像作成部106は、本数決定部105により鋼管の数を決定する際に使用された鋼管対応ブロブを、カメラ20bで撮像された元画像に合成した画像と、本数決定部105で決定された鋼管10の本数とを含む出力画像1520を表示するための表示データを作成する。
そして、ステップS1630において、出力画像出力部107は、ステップS1629で作成された表示データを、表示装置に出力する(図15の最下段の図を参照)。そして、図16のフローチャートによる処理を終了する。
前述したように、図16−2のステップS1620において、位置合わせ候補のブロブ群の組み合わせが複数ある場合には、ステップS1631に進む。
ステップS1631に進むと、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択された2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、2つのブロブ群(ブロブ群のペア)を選択する。
次に、ステップS1632において、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択された2つの補正後領域分離2値化画像のうち、他方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、ステップS1631に対応する2つのブロブ群(ブロブ群)を選択する。
次に、ステップS1633において、合成位置決定部103は、ステップS1631で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔と、ステップS1632で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔とを導出する。
次に、図16−3のステップS1634において、合成位置決定部103は、ステップS1631で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔と、ステップS1632で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔とが所定の範囲内で一致するか否かを判定する。この判定の結果、ステップS1631で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔と、ステップS1632で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔とが所定の範囲内で一致しない場合には、ステップS1635に進む。ステップS1635に進むと、出力画像作成部106は、鋼管10の本数を計数することができなかった旨の情報を表示するための表示データを作成する。そして、出力画像出力部107は、当該表示データを、表示装置に出力してエラー表示を行う。そして、図16のフローチャートによる処理を終了する。
一方、ステップS1631で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔と、ステップS1632で選択した2つのブロブ群のY軸方向の間隔とが所定の範囲内で一致する場合には、ステップS1636に進む。ステップS1636に進むと、合成位置決定部103は、ステップS1610で選択された2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、2つのブロブ群の組み合わせを全て選択したか否かを判定する。
この判定の結果、ステップS1610で選択された2つの補正後領域分離2値化画像のうち、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、2つのブロブ群の組み合わせを全て選択していない場合には、図16−2のステップS1631に戻る。そして、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補の2つのブロブ群の全ての組み合わせと、それらの組み合わせに対応する2つのブロブ群であって、他方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補の2つのブロブ群の全ての組み合わせと、のそれぞれについてY軸方向の間隔が所定の範囲内で一致するか否かを判定するまで、ステップS1631〜S1636の処理を繰り返し行う。
そして、一方の補正後領域分離2値化画像に含まれる位置合わせ候補のブロブ群から、2つのブロブ群の組み合わせを全て選択すると、ステップS1637に進む。ステップS1637に進むと、合成位置決定部103は、位置合わせ候補のブロブ群の全てを、位置合わせを行うブロブ群として決定する。そして、前述したステップS1622に進む。
(まとめ)
以上のように本実施形態では、カメラ20a〜20cで撮像された元画像のそれぞれに対して画像処理を行って、鋼管10の夫々に対応する領域が相互に分離されて表現された2値化画像である補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cを作成する。そして、補正領域分離2値化画像1410a〜1410cのうち、相互に隣接する領域分離2値化画像から、相互に対応するブロブ群1411b、1412a等を導出し、当該ブロブ群同士が合うように、領域分離2値化画像1410a〜1410cを合成して合成画像1510を作成する。この合成画像1510に基づいて鋼管10の本数を決定する。したがって、カメラ20a〜20cの死角となる領域を、他のカメラ20a〜20cで得られる元画像で補うことができると共に、カメラ20a〜20cで得られた元画像において照明が十分に当たらずに十分な輝度が得られていない元画像の領域を、他のカメラ20a〜20cで得られる元画像で補うことができる。したがって、段積みされている複数の鋼管の一部の先端が他の鋼管よりも後退した状態であっても、当該段積みされている複数の鋼管の本数を自動的に且つ正確に測定することができる。
また、本実施形態では、領域分離2値化画像810a〜810cにおけるブロブ群の傾きを補正した補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cを作成すると共に、補正領域分離2値化画像1410bの大きさに合うように補正領域分離2値化画像1410a、1410cを拡縮した。したがって、カメラ20a〜20cの配置や光学系のずれに基づく画像のずれを補正することができる。したがって、当該段積みされている複数の鋼管の本数をより正確に測定することができる。
(変形例)
本実施形態では、本数決定部105により鋼管の数を決定する際に使用された鋼管対応ブロブを、カメラ20bで撮像された元画像に合成する場合を例に挙げて説明した(ステップS1629)。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。その一例を以下に説明する。
図17は、本数決定部105により鋼管の数を決定する際に使用された鋼管対応ブロブを、元画像に合成する方法の変形例を示す図である。
まず、本数決定部105は、前述したように、画像合成部104で得られた合成画像1510に含まれる鋼管対応ブロブのうち、所定の割合以上、相互に重複している鋼管対応ブロブを、1つを残して削除する。
次に、本数決定部105は、鋼管対応ブロブを削除した合成画像に含まれる鋼管対応ブロブのそれぞれを、それらの重心の位置を変えずに同じ割合で拡大させる(図17の最上段の図の矢印線を参照)。本数決定部105は、このような鋼管対応ブロブの拡大を、他の鋼管対応ブロブの何れかと接触するまで行う(図17の中段の図の矢印線を参照)。
次に、本数決定部105は、拡大し終えた鋼管対応ブロブに外接する矩形を導出し、導出した矩形を、その重心の位置を変えずに所定の長さだけ拡大させる(図17の最下段の図の破線を参照)。
次に、本数決定部105は、合成画像をY軸方向において3等分した3つの領域のうち、最も上にある領域1710aに対応する座標を、矩形内の鋼管対応ブロブの位置から割り出し、割り出した座標の範囲にある部分を、最も上に配置されたカメラ20aで撮像された元画像から抽出する。同様に、本数決定部105は、真ん中にある領域1710bに対応する座標を、矩形内の鋼管対応ブロブの位置から割り出し、割り出した座標の範囲にある部分を、真ん中に配置されたカメラ20bで撮像された元画像から抽出し、さらに、最も下にある領域1710cに対応する座標を、矩形内の鋼管対応ブロブの位置から割り出し、割り出した座標の範囲にある部分を、最も下に配置されたカメラ20cで撮像された元画像から抽出する。そして、本数決定部105は、抽出した画像を張り合わせ、当該張り合わせた画像に、本数決定部105により鋼管の数を決定する際に使用された鋼管対応ブロブを合成する。以上のようにして、鋼管対応ブロブを元画像に合成してもよい。
また、本実施形態では、領域分離2値化画像810a〜810cにおけるブロブ群の傾きを補正した補正後領域分離2値化画像1410a〜1410cを作成すると共に、補正領域分離2値化画像1410bの大きさに合うように補正領域分離2値化画像1410a、1410cを拡縮した。しかしながら、カメラ20a〜20cの配置や光学系のずれがない(Y軸方向の位置以外のカメラ20a〜20cの条件が完全に同じであると見なせる)場合には、これらの処理は必ずしも行う必要はない。
また、本実施形態では、3つのカメラ20a〜20cをY軸方向(高さ方向)に並べ、Y軸方向で画像を合成する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、複数のカメラをX軸方向に並べ、X軸方向で画像を合成してもよい。このようにする場合、X軸とY軸を逆にして考えれば、本実施形態と同様にして実現することができる。また、複数のカメラをX軸方向とY軸方向の双方に並べ(すなわち、複数のカメラをマトリックス状に並べ)、X軸方向及びY軸方向の双方で画像を合成してもよい。
また、本実施形態では、3つのカメラ20a〜20cを用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、1つのカメラを用いてもよい。このようにした場合には、当該カメラを、各カメラ20a〜20cの位置に移動させ、それぞれの位置おいて、元画像を撮像することができる。
また、本実施形態では、相互に隣接する2つの鋼管対応ブロブ1001の間隔D1〜D5を、X軸方向における両端の鋼管対応ブロブ1001a、1001fの重心1101a、1101fの長さWで割った値を、間隔情報とした場合を例に挙げて説明した。しかしながら、必ずしもこのようにする必要はない。例えば、カメラ20a〜20cの配置や光学系のずれがない(Y軸方向の位置以外のカメラ20a〜20cの条件が完全に同じであると見なせる)場合には、間隔D1〜D5そのものを間隔情報としてもよいし、長さWを間隔情報としてもよい。
また、本実施形態では、地面に対して水平な直線又は地面に対して垂直な直線に平行な「ブロブ411の4つの接線」により囲まれる矩形と、当該直線を時計回りの方向に22[°]、44[°]傾けた直線に平行な「ブロブ411の4つの接線」により囲まれる2つの矩形と、を求めるようにした。しかしながら、ブロブ411の4つの接線の決め方は、このようなものに限定されない。
また、パイプ判定条件式は、前述したもの((1)式〜(8)式)に限定されない。
また、ブロブ411を固定した状態で、ブロブ411の径を複数の箇所で求め、それらの径が、所定の範囲内に入るか否かを判定するようにしていれば、必ずしも、ブロブ411に対して外接する矩形を導出する必要はない。
また、前述したように、ブロブの中から、鋼管10とは明らかに異なるものを排除するのが好ましいが、必ずしも鋼管10とは明らかに異なるものを排除する必要はない。このようにした場合には、鋼管候補抽出部101f、鋼管判定部101g、及び領域分離2値化画像作成部101hが不要になり、ブロブ処理部101eで得られた結果から、領域分離2値化画像が得られる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、計数対象の鋼管10がパイプ状である場合を例に挙げて説明した。これに対し、本実施形態では、端面が開口していない状態であり且つ所定の色で着色されている状態の長尺物である場合を例に挙げて説明する。このようなものの一例として、端面にキャップがつけられた鋼管や、端面が地色と異なる所定の色で着色された棒鋼等がある。
このようにする場合には、特願2012−187969号明細書に記載の技術を用いて鋼管抽出部101を構成することは容易でない。そこで、本実施形態では、本出願人が提案した特願2012−173112号明細書の技術を用いて鋼管抽出部101を構成する場合を例に挙げて説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、鋼管抽出部101の構成及び処理が主として異なる。したがって、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図17に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
図18は、鋼管抽出部1801の詳細な機能構成の一例を示すブロック図である。鋼管抽出部1801は、第1の実施形態の鋼管抽出部101に置き替わるものである。尚、鋼管抽出部101は、例えば、CPU、ROM、RAM、ユーザインターフェース、及び通信インターフェースを用いることにより実現される。以下に、特願2012−173112号明細書に記載の技術に基づいた鋼管抽出部1801の構成及び処理の一例について説明する。尚、ここでは、計数の対象となる鋼管が、端面に赤色のキャップがつけられた鋼管である場合を例に挙げて説明する。
端面色情報取得部1801aは、計数対象となる長尺物(鋼管10)の端面の色を示す情報を、上位コンピュータ200から取得する。尚、以下の説明では、「計数対象となる長尺物(鋼管20)の端面の色を示す情報」を必要に応じて「端面色情報」と称する。端面色情報取得部1801aは、上位コンピュータ200に要求を行うことにより端面色情報を取得しても、要求を行わずに上位コンピュータ200から端面色情報を取得してもよい。この他、バーコードリーダにより読み取ったQRコード(2次元バーコード)に含まれる端面色情報を取得してもよい。
前述したように、本実施形態では、キャップの色は赤色である。よって、端面色情報取得部1801aは、端面色情報として赤色であることを示す情報を取得する。
色空間要素選択部1801bは、端面色情報取得部1801aにより取得された端面色情報により特定される色に対応する「色空間の要素」を色空間要素選択テーブルから選択する。
図19は、色空間要素選択テーブルの一例を示す図である。
図19に示すように、色空間要素選択テーブル1900には、色と、第1の色空間要素と、第2の色空間要素とが相互に関連付けられて登録されている。
色空間要素選択テーブル1900における「色」は、端面色情報により特定される色を指す。よって、色空間要素選択テーブル1900における「色」として、端面色情報により特定される色として想定される色が予め設定される。
また、「第1の色空間要素」、「第2の色空間要素」は、後述するようにして元画像取得部1801cにより取得される画像から選択する「色空間の要素」を示す。
「第1の色空間要素」としては、鋼管の端面(キャップ)の領域の色(端面色情報により特定される色)である場合と、鋼管(キャップ)の背景の色である場合とで(可及的に大きく)異なる値をとる要素が予め設定される。
「第2の色空間要素」としては、鋼管の端面(キャップ)の領域の色(端面色情報により特定される色)であるときの値と、それらの間の隙間の領域の色(ここでは黒色)であるときの値との差が第1の色空間要素におけるものよりも大きくなる要素が予め設定される。また、「第2の色空間要素」としては、鋼管の端面(キャップ)の色のムラによって値が大きく変化しない要素が好ましい。
図19に示す色空間要素選択テーブル1900では、端面色情報により特定される色が赤色である場合には、第1の色空間要素として、CIE Lab色空間のa*が選択され、第2の色空間要素として、RGB色空間のRが選択される。また、端面色情報により特定される色が緑色である場合には、第1の色空間要素として、CIE Lab色空間のa*が選択され、第2の色空間要素として、RGB色空間のGが選択される。また、端面色情報により特定される色が黄色である場合には、第1の色空間要素として、HSV色空間のV(明度)が選択され、第2の色空間要素として、RGB色空間のRが選択される。また、端面色情報により特定される色が白色である場合には、第1の色空間要素として、HSV色空間のV(明度)が選択され、第2の色空間要素として、RGB色空間のRが選択される。
前述したように、本実施形態では、キャップの色が赤色であるので、端面色情報により特定される色は赤色である。よって、色空間要素選択部1801bは、色空間要素選択テーブル1900から、第1の色空間要素としてCIE Lab色空間のa*を、第2の色空間要素としてRGB色空間のRを、それぞれ選択する。
元画像取得部1801cは、カメラ20a〜20cで撮像された元画像を個別に取得する。本実施形態では、元画像は、RGB色空間で表現される画像であるものとする。
第1のグレースケール画像作成部1801dは、元画像取得部1801cにより取得された元画像のそれぞれの画素のデータから、色空間要素選択部1801bにより選択された第1の色空間要素の値を導出し、それぞれの画素が、当該第1の色空間要素の値に応じた画素値を有するグレースケールの画像を作成する。第1のグレースケール画像作成部1801dにより作成されるグレースケールの画像を、以下の説明では必要に応じて「第1のグレースケール画像」と称する。
図20は、第1のグレースケール画像の一例を示す図である。
前述したように、第1の色空間要素は、鋼管の端面(キャップ)の領域の色(端面色情報により特定される色)である場合と、鋼管(キャップ)の背景の色である場合とで異なる値をとる要素である。よって、図20に示すように、赤色であるキャップの領域(キャップが写し出されている領域)の画素値が、他の赤色以外の色の領域の画素値と(大きく)異なる第1のグレースケール画像2000が得られる。
グレースケール2値化画像作成部1801eは、第1のグレースケール画像作成部1801dにより作成された第1のグレースケール画像の各画素の画素値を、予め設定された閾値に基づいて2値化する。具体例を説明すると、色空間要素選択部1801bにより選択された第1の色空間要素に応じて、グレースケール2値化画像作成部1801eは、第1のグレースケール画像の各画素について、画素値が所定の範囲内(又は所定の範囲外)である画素に論理「1」を割り当て、画素値が当該所定の範囲外(又は所定の範囲内)である画素に論理「0」を割り当てることにより第1のグレースケール画像を2値化することができる。本実施形態では、端面色情報により特定される色(ここでは赤色)に応じた画素値を有する画素に可及的に論理「1」が割当てられ、それ以外の色に応じた画素値を有する画素に可及的に論理「0」が割当てられるようにするための閾値が、オペレータによる操作に基づいて予め設定されている。以下の説明では、グレースケール2値化画像作成部1801eにより作成される2値化された画像を、必要に応じて「グレースケール2値化画像」と称する。
図21は、グレースケール2値化画像の一例を示す図である。図21に示すグレースケール2値化画像2100は、図20に示した第1のグレースケール画像2000から得られたものである。
図21に示すように、グレースケール2値化画像600では、概ね、キャップの領域に論理「1」が割当てられ(図21のグレーで塗りつぶされている領域を参照)、且つ、それ以外の領域に論理「0」が割当てられる(図21の白色の領域を参照)。
尚、2値化処理の前にシェーディング補正を行うようにしてもよい。
隙間補完後2値化画像作成部1801fは、グレースケール2値化画像作成部1801eにより作成されたグレースケール2値化画像において、画素値が「1」である領域に囲まれている「画素値が「0」である領域」の画素値を「1」に変更する。
以下の説明では、隙間補完後2値化画像作成部1801fにより画素値が変更されたグレースケール2値化画像を、必要に応じて「隙間補完後2値化画像」と称する。
図22は、隙間補完後2値化画像の一例を示す図である。図22に示す隙間補完後2値化画像2200は、図21に示したグレースケール2値化画像2100から得られたものである。
図22に示すように、図21に示したグレースケール2値化画像2200において、グレーで塗りつぶされている領域(画素値が「1」の領域)に囲まれている白色の領域(画素値が「0」の領域)がグレーで塗りつぶされる(画素値が「0」から「1」に変更される)。このようにすることによって、端面色情報により特定される色(ここでは赤色)が存在する領域(すなわちキャップが存在する一纏まりの領域)を他の領域と明確に区別することができる。
第2のグレースケール画像作成部1801gは、元画像取得部1801cにより取得された元画像のそれぞれの画素のデータから、色空間要素選択部1801bにより選択された第2の色空間要素の値を導出し、それぞれの画素が、当該第2の色空間要素の値に応じた画素値を有するグレースケールの画像を作成する。第2のグレースケール画像作成部1801gにより作成されるグレースケールの画像を、以下の説明では必要に応じて「第2のグレースケール画像」と称する。
図23は、第2のグレースケール画像の一例を示す図である。
前述したように、第2の色空間要素は、色のムラによって値が大きく変化せず、且つ、鋼管の端面(キャップ)の領域の色(端面色情報により特定される色)であるときの値と、それらの間の隙間の領域の色(ここでは黒色)であるときの値との差が第1の色空間要素におけるものよりも大きくなる要素である。よって、図23に示すように、第2のグレースケール画像2300では、元画像に対し、赤色であるキャップの領域の画素値の差が小さくなり(色むらが低減され)、且つ、キャップの領域の画素値とそれらの隙間の領域の画素値との差が大きくなる。
計数対象領域抽出画像作成部1801hは、第2のグレースケール画像作成部1801gにより作成された第2のグレースケール画像から、領域補完後2値化画像作成部106により作成された隙間補完後2値化画像の画素値が「1」である領域を抽出する。以下の説明では、このようにして計数対象領域抽出画像作成部1801hにより得られる画像を、必要に応じて「計数対象領域抽出画像」と称する。
図24は、計数対象領域抽出画像2400の一例を示す図である。図24に示す計数対象領域抽出画像2400は、図22に示した隙間補完後2値化画像2200と、図23に示した第2のグレースケール画像2300とから得られたものである。
前述したように、第2のグレースケール画像2300では、第1のグレースケール画像2000に比べて、赤色であるキャップの領域の画素値の差が小さくなり、且つ、キャップの領域の画素値とそれらの隙間の領域の画素値との差が大きくなる。よって、第2のグレースケール画像2300から、計数対象領域抽出画像2400に基づき、キャップの領域を抽出すると、キャップの領域を、当該キャップを際立たせた状態で抽出することができる。
計数対象領域2値化画像作成部1801iは、計数対象領域抽出画像作成部1801hにより作成された計数対象領域抽出画像2400の各画素の画素値を、予め設定された閾値に基づいて2値化する。具体的に説明すると、色空間要素選択部1801bにより選択された第2の色空間要素に応じて、計数対象領域2値化画像作成部1801iは、計数対象領域抽出画像の各画素について、画素値が所定の範囲内(又は所定の範囲外)である画素に論理「1」を割り当て、画素値が当該所定の範囲外(又は所定の範囲内)である画素に論理「0」を割り当てることにより計数対象領域抽出画像を2値化することができる。本実施形態では、端面色情報により特定される色(ここでは赤色)に応じた画素値を有する画素に可及的に論理「1」が割当てられ、それ以外の色に応じた画素値を有する画素に可及的に論理「0」が割当てられるようにするための閾値が、オペレータによる操作に基づいて予め設定されている。以下の説明では、計数対象領域2値化画像作成部1801iにより作成される2値化された画像を、必要に応じて「計数対象領域2値化画像」と称する。
図25は、計数対象領域2値化画像の一例を示す図である。図25に示す計数対象領域2値化画像2500は、図24に示した計数対象領域抽出画像2400から得られたものである。前述したように、計数対象領域抽出画像2500では、キャップの領域の画素値の差が小さくなり、且つ、キャップの領域の画素値とそれらの隙間の領域の画素値との差が大きくなる。よって、計数対象領域抽出画像2500を2値化すると、キャップの領域と、それらの間の領域とを明確に区別することができる。
領域分離部1801jは、計数対象領域2値化画像作成部1801iにより作成された計数対象領域2値化画像の画素値が「1」である画素と、当該画素に対し縦、横及び斜めの何れかで隣接する画素であって、画素値が「1」である画素とを1つの領域とすることを計数対象領域2値化画像のそれぞれの画素について行うことにより得られた領域を縮小させることにより、計数対象領域2値化画像を複数の領域(個々のキャップの領域)に分離する。
図26は、計数対象領域2値化画像2500を複数の領域に分離する様子の一例を概念的に示す図である。
まず、領域分離部1801jは、画素値が「1」である画素と、当該画素に対し縦、横及び斜めの何れかで隣接する画素であって、画素値が「1」である画素とを1つの領域とすることを計数対象領域2値化画像のそれぞれの画素について行う。これにより、画素値が「1」である画素により構成される閉領域であって、当該外縁の画素に接する画素の少なくとも1つが、画素値が「0」である画素となる閉領域(所謂ブロブ)が導出される。図25に示す例では、計数対象領域2値化画像2500において、グレーで表示されている領域が導出される。
次に、領域分離部1801jは、導出した閉領域の外縁の画素に対し、当該外縁の画素を接点とする接線に垂直な方向であって、当該閉領域が存在している方向に、所定の画素数分だけ離隔した位置を、当該閉領域の外縁の位置に変更することを、当該閉領域の外縁の画素について行う(図26の一番上の図において塗りつぶされている領域の外縁に付されている矢印線を参照)。ここで、導出した閉領域の外縁の位置の変更は、変更前の閉領域の外縁の画素と変更後の閉領域の外側との間に位置する画素の画素値を「1」から「0」に変更することにより行うことができる。
このような処理と共に、領域分離部1801jは、導出した閉領域の内縁の画素に対し、当該外縁の画素を接点とする接線に垂直な方向であって、当該閉領域が存在している方向に、所定の画素数分だけ離隔した位置を、当該閉領域の内縁の位置に変更することを、当該閉領域の内縁の画素について行う(図26の一番上の図において塗りつぶされている領域の内縁に付されている矢印線を参照)。ここで、閉領域の内縁の位置の変更は、変更前の閉領域の外縁の画素と変更後の閉領域の外側との間に位置する画素の画素値を「1」から「0」に変更することにより行うことができる。また、変更前の閉領域の内縁と変更後の閉領域の内縁との間隔(画素数)と、変更前の閉領域の外縁と変更後の閉領域の外縁との間隔(画素数)は(すなわち、前記所定の画素数は)、同じ値となる。
尚、例えば、ある鋼管がずれた状態で段積みされている場合には、カメラ20により撮像される鋼管の端面側において、当該鋼管が他の鋼管と接触していないこと(又は少しの領域でしか接触していないこと)が生じ得る。そうすると、計数対象領域2値化画像作成部1801iにより作成された計数対象領域2値化画像において、内縁が存在しない閉領域が孤立して存在することがある。このような場合、当該内縁が存在しない閉領域については、例えば、当該閉領域の外縁の位置だけを前述したようにして変更することができる。
以上のような処理を、図26に示すように段階的に行うことにより、1つの閉領域となっているキャップの領域を(図26の一番上に示す図を参照)、個々のキャップの領域に分離することができる(図26の一番下に示す図を参照)。
ブロブ処理部1801kは、領域分離部1801jにより個々のキャップの領域が分離された計数対象領域2値化画像から、画素値が「1」である画素により構成される閉領域であって、当該外縁の画素に接する画素の少なくとも1つが、画素値が「0」である画素となる閉領域(所謂ブロブ)を導出する。具体的に説明すると、ブロブ処理部1801kは、領域分離部1801jにより個々のキャップの領域が分離された計数対象領域2値化画像において、画素値が「1」である画素と、当該画素に対し縦、横及び斜めの何れかで隣接する画素であって、画素値が「1」である画素とを1つの領域とすることを、領域分離2値化画像のそれぞれの画素について行うことにより、ブロブを導出する。
次に、ブロブ処理部1801kは、導出した各ブロブに対してラベリング処理(番号の割り振り)を行う。
領域分離2値化画像作成部1801lは、領域分離部1801jにより個々のキャップの領域が分離された計数対象領域2値化画像から、ブロブ処理部1801kで得られたブロブを抽出して領域分離2値化画像を作成する。
図27は、領域分離2値化画像の一例を示す図である。この領域分離2値化画像2700により、個々のキャップの領域(16個の領域)が他のキャップの領域と分離され明確に区別される(すなわち、個々のキャップの領域(16個の領域)が単独で存在するようになる)。領域分離2値化画像2700においてグレーで示しているブロブが鋼管対応ブロブになる。
以上のようにして鋼管対応ブロブが得られた後の処理は、第1の実施形態と同じであるので、その詳細な説明を省略する。
そして、以上のようにして鋼管抽出部1801を構成することにより、計数の対象となる鋼管の端面が開口していない場合であっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例)
本実施形態では、本数を計測する対象となる長尺物の端面の形状が円形である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本数を計測する対象となる長尺物の端面の形状は、撮像を行う端面側において、相互に隣接する長尺物の間の少なくとも一部に隙間が形成されるように段積みされる長尺物であればよい。本数を計測する対象となる長尺物の端面の形状は、例えば、楕円形、多角形、段付鋼管のようなレモン型の形状等であってもよい。
また、第1の色空間要素、第2の色空間要素は、前述したものに限定されない。長尺物の端面の色に応じて、例えば、CIE 1976 L***色空間の要素や、CIE XYZ色空間の要素を第1の色空間要素、第2の色空間要素として採用することができる。
また、本実施形態のように、グレースケール2値化画像において、画素値が「1」である領域に囲まれている「画素値が「0」である領域」の画素値を「1」に変更して隙間補完後2値化画像を作成すれば、第2のグレースケール画像から抽出する領域を、キャップの領域に、より確実に一致させることができるので好ましい。しかしながら、必ずしも隙間補完後2値化画像を作成する必要はない。
また、本実施形態では、第1のグレースケール画像と第2のグレースケール画像とを作成し、第1のグレースケール画像からグレースケール2値化画像を、グレースケール2値化画像から隙間補完後2値化画像を、それぞれ作成し、隙間補完後2値化画像に基づいて定められる領域を第2のグレースケール画像から抽出して計数対象領域抽出画像を作成した。しかしながら、第1の色空間要素と第2の色空間要素とが同じ要素になる場合には、グレースケール2値化画像した段階で、計数対象領域2値化画像と同等の2値化画像を得ることができる。よって、このような場合には、第2のグレースケール画像、隙間補完後2値化画像、及び計数対象領域抽出画像は不要となる。
また、本実施形態においても第1の実施形態で説明した種々の変形例を採用することができる。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10 鋼管
20 カメラ
30 照明装置
40 バンド
100 長尺物本数測定装置
101、1801 鋼管抽出部
102 間隔導出部
103 合成位置決定部
104 画像合成部
105 本数決定部
106 出力画像作成部
107 出力画像出力
410 2値化元画像
411 ブロブ
810 領域分離2値化画像
1410 補正後領域分離2値化画像
1411、1412 ブロブ群
1510 合成画像
1520 出力画像

Claims (15)

  1. 段積みされている複数の長尺物の端面を含む領域が、相互に間隔を有する複数の位置でそれぞれ撮像されることにより得られた複数の元画像を画像処理した結果に基づいて前記複数の長尺物の本数を測定する長尺物測定装置であって、
    前記複数の位置のうち相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像に、前記複数の長尺物の少なくとも一部が共通して含まれるように、前記複数の位置でそれぞれ撮像された複数の前記元画像を取得する元画像取得手段と、
    前記元画像取得手段により取得された前記複数の元画像のそれぞれから、前記長尺物の端面に対応するブロブである長尺物対応ブロブであって相互に分離された長尺物対応ブロブにより表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する領域分離2値化画像作成手段と、
    前記領域分離2値化画像導出手段により導出された前記領域分離2値化画像のうち、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブを比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像における位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブを、前記領域分離2値化画像作成手段により作成された前記領域分離2値化画像のそれぞれについて決定する合成位置決定手段と、
    前記合成位置決定手段により決定された長尺物対応ブロブを位置合わせの基準として、前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像を、前記領域分離2値化画像作成手段により作成された前記領域分離2値化画像のそれぞれについて合成した合成画像を作成する画像合成手段と、
    前記画像合成手段により作成された前記合成画像に基づいて、前記複数の長尺物の本数を決定する本数決定手段と、
    前記本数決定手段により決定された前記複数の長尺物の本数を識別するための情報を出力する出力手段と、を有することを特徴とする長尺物本数測定装置。
  2. 前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像には、前記複数の長尺物のうち、所定の方向に並ぶ少なくとも一列の長尺物の画像が共通して含まれており、
    前記合成位置決定手段は、
    前記領域分離2値化画像導出手段により導出された前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブの位置に基づいて、前記所定の方向に一列に並ぶ複数の長尺物対応ブロブからなるブロブ群を設定する設定手段と、
    前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブの数を導出するブロブ数導出手段と、
    前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群の前記所定の方向の長さ、又は、前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔を導出する長さ・間隔導出手段と、
    前記ブロブ数導出手段により導出された前記ブロブの数と、前記長さ・間隔導出手段により導出された前記長さ又は前記間隔と、を、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれるブロブ群同士で比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像の位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブをそれぞれ決定するブロブ決定手段と、を更に有することを特徴とする請求項1に記載の長尺物本数測定装置。
  3. 前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔は、当該ブロブ群の前記所定の方向の長さに対する割合で表されることを特徴とする請求項2に記載の長尺物本数測定装置。
  4. 前記合成位置決定手段は、
    前記ブロブ群の前記所定の方向に対する傾きを導出する傾き導出手段と、
    前記ブロブ群が前記所定の方向を向くように、前記傾き導出手段により導出された前記傾きに基づいて、前記ブロブ群の位置を補正する位置補正手段と、を更に有し、
    前記長さ・間隔導出手段は、前記位置補正手段により位置が補正された前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群の前記所定の方向の長さ、又は、前記ブロブ群に含まれるブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔を導出することを特徴とする請求項2又は3に記載の長尺物本数測定装置。
  5. 前記所定の方向は、水平方向及び高さ方向の少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の長尺物本数測定装置。
  6. 前記複数の元画像は、水平方向及び高さ方向の少なくとも何れか一方の方向において間隔を有して並べられた複数の撮像装置によりそれぞれ撮像された画像であることを特徴とする請求項5に記載の長尺物本数測定装置。
  7. 前記画像合成手段は、
    前記複数の元画像のうち、基準となる元画像から得られた前記領域分離2値化画像の大きさに合うように、当該領域分離2値化画像と異なる前記領域分離2値化画像の大きさを変更する拡縮手段を更に有し、
    前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像の少なくとも何れか1つの大きさが前記拡縮手段により変更された場合には、当該大きさが変更された領域分離2値化画像を用いて前記合成を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の長尺物本数測定装置。
  8. 段積みされている複数の長尺物の端面を含む領域が、相互に間隔を有する複数の位置でそれぞれ撮像されることにより得られた複数の元画像を画像処理した結果に基づいて前記複数の長尺物の本数を測定する長尺物測定方法であって、
    前記複数の位置のうち相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像に、前記複数の長尺物の少なくとも一部が共通して含まれるように、前記複数の位置でそれぞれ撮像された複数の前記元画像を取得する元画像取得工程と、
    前記元画像取得工程により取得された前記複数の元画像のそれぞれから、前記長尺物の端面に対応するブロブである長尺物対応ブロブであって相互に分離された長尺物対応ブロブにより表現された2値化画像である領域分離2値化画像を作成する領域分離2値化画像作成工程と、
    前記領域分離2値化画像導出工程により導出された前記領域分離2値化画像のうち、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブを比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像における位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブを、前記領域分離2値化画像作成工程により作成された前記領域分離2値化画像のそれぞれについて決定する合成位置決定工程と、
    前記合成位置決定工程により決定された長尺物対応ブロブを位置合わせの基準として、前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像を、前記領域分離2値化画像作成工程により作成された前記領域分離2値化画像のそれぞれについて合成した合成画像を作成する画像合成工程と、
    前記画像合成工程により作成された前記合成画像に基づいて、前記複数の長尺物の本数を決定する本数決定工程と、
    前記本数決定工程により決定された前記複数の長尺物の本数を識別するための情報を出力する出力工程と、を有することを特徴とする長尺物本数測定方法。
  9. 前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像には、前記複数の長尺物のうち、所定の方向に並ぶ少なくとも一列の長尺物の画像が共通して含まれており、
    前記合成位置決定工程は、
    前記領域分離2値化画像導出工程により導出された前記領域分離2値化画像に含まれる長尺物対応ブロブの位置に基づいて、前記所定の方向に一列に並ぶ複数の長尺物対応ブロブからなるブロブ群を設定する設定工程と、
    前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブの数を導出するブロブ数導出工程と、
    前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群の前記所定の方向の長さ、又は、前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔を導出する長さ・間隔導出工程と、
    前記ブロブ数導出工程により導出された前記ブロブの数と、前記長さ・間隔導出工程により導出された前記長さ又は前記間隔と、を、相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像に含まれるブロブ群同士で比較した結果に基づいて、当該2つの領域分離2値化画像の位置合わせの基準となる長尺物対応ブロブをそれぞれ決定するブロブ決定工程と、を更に有することを特徴とする請求項8に記載の長尺物本数測定方法。
  10. 前記ブロブ群に含まれる長尺物対応ブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔は、当該ブロブ群の前記所定の方向の長さに対する割合で表されることを特徴とする請求項9に記載の長尺物本数測定方法。
  11. 前記合成位置決定工程は、
    前記ブロブ群の前記所定の方向に対する傾きを導出する傾き導出工程と、
    前記ブロブ群が前記所定の方向を向くように、前記傾き導出工程により導出された前記傾きに基づいて、前記ブロブ群の位置を補正する位置補正工程と、を更に有し、
    前記長さ・間隔導出工程は、前記位置補正工程により位置が補正された前記ブロブ群のそれぞれについて、前記ブロブ群の前記所定の方向の長さ、又は、前記ブロブ群に含まれるブロブのうち相互に隣接する2つの長尺物対応ブロブの間隔を導出することを特徴とする請求項9又は10に記載の長尺物本数測定方法。
  12. 前記所定の方向は、水平方向及び高さ方向の少なくとも何れか一方であることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の長尺物本数測定方法。
  13. 前記複数の元画像は、水平方向及び高さ方向の少なくとも何れか一方の方向において間隔を有して並べられた複数の撮像装置によりそれぞれ撮像された画像であることを特徴とする請求項12に記載の長尺物本数測定方法。
  14. 前記画像合成工程は、
    前記複数の元画像のうち、基準となる元画像から得られた前記領域分離2値化画像の大きさに合うように、当該領域分離2値化画像と異なる前記領域分離2値化画像の大きさを変更する拡縮工程を更に有し、
    前記相互に間隔を有して隣接する位置で撮像された2つの前記元画像から得られた2つの前記領域分離2値化画像の少なくとも何れか1つの大きさが前記拡縮工程により変更された場合には、当該大きさが変更された領域分離2値化画像を用いて前記合成を行うことを特徴とする請求項8〜13の何れか1項に記載の長尺物本数測定方法。
  15. 請求項1〜7の何れか1項に記載の長尺物本数測定装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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