JP2014219604A - 偏光素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】挿入損失が大きくなることを抑制することが可能な偏光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】形状異方性を有する複数の金属粒子を含む偏光素子の製造方法であって、金属を含む複数の粒子3aが分散された誘電体基材を第1の方向(図中Z軸方向)に圧縮することにより、複数の粒子を扁平化する第1の工程と、扁平化された複数の粒子の扁平率を低下させる第2の工程と、誘電体基材を第1の方向と交差する方向(図中V3方向)に延伸する第3の工程と、を含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、偏光素子の製造方法に関する。
偏光素子の一種として、偏光ガラスが知られている。偏光ガラスは無機物のみで構成できるため、有機物を含む偏光板に比べ、光に対する劣化が著しく少ない。したがって、近年高輝度化が進んでいる液晶プロジェクターにおいて有効な光学デバイスとして注目されている。
一般的な偏光ガラスとしては、特許文献1に記載されたものが公知であり、その製造方法は以下の通りである。
(1)塩化物、臭化物、及びヨウ化物の群から選択した少なくとも1つのハロゲン化物及び銀を含有する組成物から、所望の形状のガラス製品を作製する。
(2)そのガラス製品を、該ガラス製品中にAgCl、AgBr、又はAgIの結晶を生成せしめるのに十分な期間にわたり、歪み点より高いが、ガラスの軟化点からは約50℃は高くない温度にまでに加熱し、結晶含有製品を作製する。
(3)この結晶含有製品を、結晶が少なくとも5:1のアスペクト比に延伸されるように、アニール点より高いが、ガラスが約108ポアズの粘度を示す温度より低い温度において応力下で延伸せしめる。
(4)その製品を、該製品上に化学的な還元表面層を発達せしめるのに十分な期間にわたり、約250℃より高いが、ガラスのアニール点からは約25℃は高くない温度の還元雰囲気に曝露する。これにより、延伸ハロゲン化銀粒子の少なくとも一部が銀元素に還元される。
一方、特許文献2の偏光素子の製造方法では、金属粒子層と透明誘電体層とを交互に積層し、この積層体を加熱するとともに金属粒子層を第1の方向に延伸して金属粒子を回転楕円体となし、次いで熱処理して金属粒子の光吸収異方性を除去し、その後第1の方向と直交する第2の方向に延伸している。
特開昭56−169140号公報 特開平11−133230号公報
しかしながら、特許文献1の偏光素子の製造方法では、原理的に延伸後の金属粒子の短軸方向の間隔が狭くなってしまう。そのため、挿入損失が大きくなり、実用に供し得ないという問題があった。
特許文献2の偏光素子の製造方法では、原理的に金属粒子の長軸方向の間隔が狭くなってしまう。そのため、挿入損失が大きくなり、実用に供し得ないという問題があった。特に、高アスペクト比(例えばアスペクト比が4〜5)の金属粒子を得ようとした場合には、第2の方向の延伸倍率を高くする必要がある一方で、金属粒子の短軸方向の間隔を十分確保するために第1の方向の延伸倍率を高くしなければならず、上記問題の発生が顕著であった。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、挿入損失が大きくなることを抑制することが可能な偏光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用した。
(1)すなわち、本発明の一態様における偏光素子の製造方法は、形状異方性を有する複数の金属粒子を含む偏光素子の製造方法であって、金属を含む複数の粒子が分散された誘電体基材を第1の方向に圧縮することにより、前記複数の粒子を扁平化する第1の工程と、扁平化された前記複数の粒子の扁平率を低下させる第2の工程と、前記誘電体基材を前記第1の方向と交差する方向に延伸する第3の工程と、を含むことを特徴とする。
この製造方法によれば、第1の工程における誘電体基材への圧縮作用により、複数の粒子には誘電体基材の面内方向(第1の方向と垂直な方向)に概ね等方的な延伸力が働く。そのため、第3の工程において誘電体基材を延伸しても、隣り合う2つの金属粒子のある方向における中心間距離が小さくなり過ぎることを抑制することができる。そのため、高アスペクト比(例えばアスペクト比が4〜5)の金属粒子を得ようとした場合であっても、金属粒子の短軸方向の間隔を所望の長さにすることができる。従って、挿入損失が大きくなることを抑制することができる。
(2)上記(1)に記載の偏光素子の製造方法では、前記第1の工程において、前記誘電体基材を、前記第1の方向と、前記第1の方向と直交する第2の方向とに2軸圧縮し、
前記第3の工程において、前記誘電体基材を前記第2の方向に延伸してもよい。
この製造方法によれば、第1の工程において2軸の圧縮比を適宜調整することにより、複数の粒子の分散状態を制御することができる。そのため、第3の工程において誘電体基材を延伸しても、隣り合う2つの金属粒子のある方向における中心間距離が小さくなり過ぎることを抑制しやすくなる。
(3)上記(1)又は(2)に記載の偏光素子の製造方法では、前記第2の工程において、扁平化された前記複数の粒子を加熱してもよい。
この製造方法によれば、加熱温度や加熱時間を適宜調整することにより、複数の金属粒子の扁平率を所望の値にすることができる。
(4)上記(1)から(3)のうちいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法では、前記誘電体基材は、誘電体基板の上に設けられた島状金属層を有していてもよい。
この製造方法によれば、島状金属層を構成する複数の金属粒子のサイズや配置を適宜調整することにより、所望の偏光作用を実現することができる。
第1実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す斜視図である。 (a)〜(d)第1実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す工程図である。 (a)〜(d)第2実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す工程図である。 押出用金型を示す斜視図である。 押出用金型の内面形状を示す斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。かかる実施の形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等が異なっている。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態について説明する。
本実施形態に係る偏光素子の製造方法は、形状異方性を有する複数の金属粒子を含む偏光素子の製造方法であって、金属を含む複数の粒子が分散された誘電体基材を第1の方向に圧縮することにより、複数の粒子を扁平化する第1の工程と、扁平化された複数の粒子の扁平率を低下させる第2の工程と、誘電体基材を第1の方向と交差する方向に延伸する第3の工程と、を含むものである。
ここで、「扁平化」した形状とは、直角座標(デカルト座標)の原点に球の中心を配置し、球の寸法を例えばX軸方向に縮小して得られる形状(扁球形)のほか、球の寸法を例えばX軸方向に縮小するとともにZ軸方向に拡大することにより得られる形状をも含む。尚、このような形状に完全に一致する形状に限らず、このような形状に概ね一致する形状であってもよい。
以下、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す斜視図である。
図2(a)〜(d)は、本実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す工程図である。
図2(a)〜(d)においては、誘電体基材1のうち島状金属層3を除いた他の層の図示を省略し、島状金属層3(金属粒子3a)が延伸される様子を示している。
先ず、図1に示すように、誘電体基板2の上面に複数の島状の金属粒子3a(粒子)が分布するように島状金属層3をスパッタ法等の成膜方法により成膜する。
島状金属層3は、複数の金属粒子3aが誘電体基板2の面内方向に分散された層である。金属粒子3aの平面形状は略円形である。金属粒子3aの直径は約100nmである。島状金属層3の成膜は、誘電体基板2を約500℃に加熱した状態で行い、成膜時間は5分程度とする。
誘電体基板2は、例えば、BK7ガラス(ホーヤガラス社製商品名)、パイレックスガラス(コーニンググラスワークス社製商品名、登録商標)、石英ガラス等の透明基板を用いることができる。本実施形態では、誘電体基板2としてBK7ガラスを用いる。
金属粒子3aの材料は、例えば、銅、金、銀、白金、ロジウム、鉄、ニッケル、クロム等の光吸収性が高い材料を用いることができる。本実施形態では、金属粒子3aの材料として銅を用いる。
次に、島状金属層3において金属粒子3aを所望の大きさに成長させるために、誘電体基板2をガラス転移点以下の温度で熱処理する。
次に、島状金属層3の上面に、スパッタ等の成膜方法により、誘電体層4を形成する。誘電体層4の厚さは、加熱による脱ガス処理を効率良く行う観点から、150nm以上200nm以下の範囲とする。本実施形態では、誘電体層4の厚さは約150nmである。
誘電体層4の材料は、誘電体基板2と同じ材料を用いる。仮に、誘電体層4の材料が誘電体基板2の材料と異なると、熱膨張係数の違いから膜応力が発生する場合がある。この場合、誘電体基板2と誘電体層4との間で剥離が生じ、金属粒子3aに光吸収異方性を付与することが困難となるという問題が生じる。本実施形態では、誘電体層4の材料として、誘電体基板2と同じ材料を用いるため、上記問題の発生を抑制できる。
次に、誘電体基板2を、300℃以上ガラス転移点(580℃程度)以下の温度で加熱し、誘電体層4に混入したアルゴン等のスパッタガスの脱ガス処理を行う。
次に、所望の消光比及び挿入損失が得られるまで、島状金属層3と誘電体層4との成膜及び上記熱処理を複数回繰り返し、島状金属層3と誘電体層4とが交互に積層された積層体5を形成する。本実施形態では、島状金属層3上に誘電体層4を成膜する工程を5回繰り返し、島状金属層3と誘電体層4との組を5組積層することにより、積層体5を形成する。これにより、誘電体基板2上に積層体5が形成された誘電体基材1を得る。
誘電体基材1は、一辺の長さが20mmの立方体である。尚、次の工程において誘電体基材1が圧縮される方向をZ軸方向とし、誘電体基材1が延伸される方向をX軸方向とする。Y軸方向は、X軸方向とZ軸方向のそれぞれに直交する方向である。本実施形態の場合、偏光素子の製造方法によって得られる偏光素子の金属粒子の長軸方向はX軸方向と一致し、金属粒子の短軸方向はY軸方向と一致する。
次に、図2(a)、(b)に示すように、誘電体基材1を第1の方向(Z軸と平行な方向)に圧縮することにより、複数の金属粒子3aを扁平化する(第1の工程)。
具体的には、誘電体基材1を、540℃まで加熱し、1000kgfの圧縮荷重を負荷する(一軸圧縮)。圧縮荷重の負荷開始から6分経過後、圧縮荷重を維持しつつ降温を開始する。さらに4分経過後、誘電体基材1の温度が450℃になったところで除荷する。その後、誘電体基材1の温度が室温になるまで降温させる。圧縮後の誘電体基材1のX軸方向の大きさは28mm、Y軸方向の大きさは28mm、Z軸方向の大きさは10mmである。
これにより、金属粒子3aの形状は、図2(b)に示すように、平面視円形の扁平形状となる。本実施形態では第1の工程において誘電体基材1を第1の方向に一軸圧縮しているため、金属粒子3aの第2の方向V2(Y軸と平行な方向)における延伸倍率と、金属粒子3aの第3の方向V3(X軸と平行な方向)における延伸倍率とは概ね等しい。
ここで、「第2の方向V2における延伸倍率Ey」は、第2の方向V2における金属粒子3aの圧縮前の寸法をDy1、第2の方向V2における金属粒子3aの圧縮後の寸法をDy2とすると、Ey=Dy2/Dy1で表される。
「第3の方向V3における延伸倍率Ex」は、第3の方向V3における金属粒子3aの圧縮前の寸法をDx1、第3の方向V3における金属粒子3aの圧縮後の寸法をDx2とすると、Ex=Dx2/Dx1で表される。
本実施形態においては、1<Ey≒Exである。そのため、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1と、第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P2との比P2/P1は、圧縮前後において概ね同じである。
一方、複数の金属粒子3aを扁平化する方法として、誘電体基材1を加熱ロール等で圧延する方法が考えられる。しかしこの方法では、金属粒子3aを第2の方向V2に長軸を有する回転楕円体とする場合、誘電体基材1を第2の方向V2に圧延する必要がある。そのため、圧延後においては、第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P2が第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1よりも小さくなる(P2<P1)。
これに対し、本実施形態では、第1の工程において誘電体基材1を第1の方向に一軸圧縮しているため、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1と、第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P2との比P2/P1を、圧縮前後において概ね同じくすることができる。
次に、扁平化された複数の金属粒子3aを加熱することにより、扁平化された複数の金属粒子3aの扁平率を低下させる(第2の工程)。
具体的には、誘電体基材1を300℃以上ガラス転移点程度(630℃)以下の範囲で熱処理して、金属粒子3aの扁平率を低下させる。これにより、金属粒子3aは、図2(c)に示すように、球状となる。
尚、本実施形態では、扁平化された複数の金属粒子3aを第2の工程において加熱しているが、これに限らない。例えば、第1の工程において誘電体基材1に加えた熱を利用してもよい。要は、扁平化された複数の金属粒子3aの扁平率を低下させることができればよい。
次に、誘電体基材1を第1の方向と交差する方向に延伸する(第3の工程)。
本実施形態では、図2(c)、(d)に示すように、誘電体基材1を第1の方向と直交する第3の方向V3に延伸する。
ここで、第1の方向と第3の方向V3とは厳密に直交する必要はなく、例えば、第1の方向と第3の方向V3とのなす角度が60°以上120°以下の範囲であればよく、好ましくは80°以上100°以下の範囲がよい。
具体的には、誘電体基材1を、300℃以上ガラス転移点程度(630℃)以下の範囲で加熱した状態で、第3の方向V3における延伸倍率を3倍として延伸する。これにより、図2(d)に示すように、金属粒子3aは回転楕円体となり、アスペクト比が2の銅粒子が得られる。
第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P2’は、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1’よりも大きくなる(P2’>P1’)。
また、誘電体基材1を第3の方向V3に延伸すると、延伸後の第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1’は、延伸前の第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1よりも小さくなる(P1’<P1)。
延伸後の島状金属層3の面内における金属粒子3aの短軸方向の平均間隔(以下、平均間隔と称する)は100nm以上500nm以下の範囲とすることが好ましい。その理由は以下の通りである。ここで、「平均間隔」は、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1’の平均値である。
平均間隔が100nm未満の場合、複数の金属粒子3aが一つの粒子としてではなく、集合体として光を吸収するようになり、挿入損失が大きくなりやすい。一方、平均間隔が500nmよりも大きくなると、複数の金属粒子3aの数(面密度)が少なくなり、消光比が低下しやすくなる。
平均距離を100nm以上500nm以下の範囲とすれば、上記問題を解消することができる。本実施形態では、平均距離を200nmとする。
以上の工程を経ることにより、本実施形態に係る偏光素子を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、第1の工程において誘電体基材1を第1の方向に一軸圧縮しているため、複数の金属粒子3aには島状金属層3の面内方向(第1の方向と垂直な方向)に概ね等方的な延伸力が働く。そのため、第3の工程において誘電体基材1を第3の方向V3に延伸しても、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1’ が小さくなり過ぎることを抑制することができる。すなわち、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離P1’を所望の長さにすることができる。そのため、高アスペクト比(例えばアスペクト比が4〜5)の金属粒子3aを得ようとした場合であっても、金属粒子3aの短軸方向の間隔を所望の長さにすることができる。従って、挿入損失が大きくなることを抑制することができる。
また、本実施形態の製造方法では、第2の工程において、扁平化された複数の金属粒子3aを加熱するため、加熱温度や加熱時間を適宜調整することにより、複数の金属粒子3aの扁平率を所望の値にすることができる。
また、本実施形態の製造方法では、誘電体基材1が誘電体基板2の上に設けられた島状金属層3を有するため、島状金属層3を構成する複数の金属粒子3aのサイズや配置を適宜調整することにより、所望の偏光作用を実現することができる。
また、本実施形態の製造方法では、誘電体基板2の上に島状金属層3と誘電体層4とが交互に積層された積層体5を形成しているため、積層数を適宜調整することにより、良好な消光比を実現することができる。
尚、本実施形態では、誘電体基材1として、誘電体基板2上に積層体5が形成されたものを用いているが、これに限らない。例えば、誘電体基材として、ハロゲン化金属の粒子を分散して含有するガラスを用いてもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る偏光素子の製造方法は、第1の工程において、誘電体基材1を、第1の方向(Z軸に平行な方向)と、第1の方向と直交する第3の方向V3(X軸と平行な方向)とに2軸圧縮し、第3の工程において、誘電体基材1を第3の方向V3に延伸するものである。
尚、本実施形態では、第2の方向V2(Y軸と平行な方向)における圧縮比を第3の方向V3における圧縮比よりも小さくして2軸圧縮する。
ここで、「第1の方向における圧縮比」とは、第1の方向における誘電体基材1の圧縮前の寸法Lz1と第1の方向における誘電体基材1の圧縮後の寸法Lz2との比Lz1/Lz2である。「第2の方向V2における圧縮比」とは、第2の方向V2における誘電体基材1の圧縮前の寸法Ly1と第2の方向V2における誘電体基材1の圧縮後の寸法Ly2との比Ly1/Ly2である。「第3の方向V3における圧縮比」とは、第3の方向V3における誘電体基材1の圧縮前の寸法Lx1と第3の方向V3における誘電体基材1の圧縮後の寸法Lx2との比Lx1/Lx2である。
本実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成要素については、適宜、上記の実施形態と同様の符号を付してその説明を簡略化、あるいは省略する。
以下、図面を参照しながら説明する。
図3(a)〜(d)は、本実施形態に係る偏光素子の製造方法を示す工程図である。
本実施形態においては、誘電体基材として、ハロゲン化銀粒子を含有するガラスバッチを用いる。ハロゲン化銀粒子の直径は約130nmである。
先ず、このガラスバッチを溶融し、溶融体を冷却して、30mm×300mm×100mmの角柱状の誘電体基材1を得る。
次に、図3(a)、(b)に示すように、誘電体基材1を、第1の方向と第3の方向V3とに2軸圧縮する。これにより、複数の金属粒子3aを扁平化する(第1の工程)。2軸圧縮において、第2の方向V2における圧縮比が第3の方向V3における圧縮比よりも小さくなるように、第1の方向の圧縮比と第3の方向V3の圧縮比とを設定する。
本実施形態においては、押出用金型を用いて誘電体基材1を2軸圧縮する。
図4は、押出用金型10を示す斜視図である。
図4に示すように、押出用金型10は、コンテナ部11と、コンテナ部11に固定されたダイス12と、を備えている。コンテナ部11は、入口開口11hを有する。ダイス12は、出口開口12hを有する。
誘電体基材1をコンテナ部11の入口開口11hから挿入し、挿入された誘電体基材1に対してピストン13を押圧することにより、誘電体基材1を圧縮加工することができる。ダイス12の出口開口12hからは、押出成形体(押出加工された誘電体基材)が取り出される。
図5は、押出用金型10の内面形状を示す斜視図である。図5に示す押出用金型10の内面形状は、誘電体基材1をX軸方向及びZ軸方向の双方の方向に圧縮(2軸圧縮)させるための形状である。
図5に示すように、押出用金型10の出口開口12hは、X軸方向及びZ軸方向において、入口開口11hよりも縮小されている。コンテナ部11の内面とダイス12の内面とは、傾斜面11a、11bで段差なく滑らかに繋がっている。
尚、押出用金型10の内面形状はこれに限らず、押出用金型10の出口開口2hがX軸方向とZ軸方向のうち1方向にのみ入口開口11hよりも縮小されていてもよい。
また、押出用金型10の内面形状は、押出用金型10の出口開口2hがX軸方向とZ軸方向のうち1方向に入口開口11hよりも縮小されており、かつ、X軸方向とZ軸方向のうち他の方向に入口開口11hよりも拡大されていてもよい。
本実施形態に係る第1の工程においては、2軸圧縮用の押出用金型10を用いる。例えば、押出用金型10の入口開口11hの寸法は30mm×300mmであり、出口開口12hの寸法は20mm×150mmである。
具体的には、誘電体基材1を押出用金型10の入口開口11hから挿入し、630°まで加熱し、挿入した誘電体基材1に対して50000kgfの押出荷重をかける(2軸圧縮)。これにより、押出用金型10の出口開口12hからは、20mm×150mm×300mmの角柱状の押出成形体が取り出される。
これにより、金属粒子3aは、図3(b)に示すように、平面視楕円形の扁平形状となる。
本実施形態では第1の工程において第1の方向と第3の方向V3とに2軸圧縮しているため、金属粒子3aの第2の方向V2における延伸倍率と、金属粒子3aの第3の方向V3における延伸倍率とが異なる。2軸圧縮による延伸倍率は、任意の値に調整可能である。本実施形態では、金属粒子3aの第2の方向V2における延伸倍率を3とし、金属粒子3aの第3の方向V3における延伸倍率を2/3としている。
また、本実施形態では、第2の方向V2における圧縮比が第3の方向V3における圧縮比よりも小さくなるように2軸圧縮しているため、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1は、第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q2よりも大きくなる(Q1>Q2)。
次に、扁平化された複数の金属粒子3aを加熱することにより、扁平化された複数の金属粒子3aの扁平率を低下させる(第2の工程)。
具体的には、押出成形体を670℃まで加熱し、4時間保持して、金属粒子3aの扁平率を低下させる。これにより、金属粒子3aは、図3(c)に示すように、球状となる。
次に、押出成形体を個片化するべく、押出成形体を第1の方向において、60mm間隔で切断する。
次に、個片(個片化した押出成形体)を、図3(c)、(d)に示すように、第3の方向V3に延伸する(第3の工程)。
具体的には、個片を、630℃に加熱した状態で、第3の方向V3における延伸倍率を3倍として延伸する。言い換えると、第3の方向V3における個片の長さが150mmから450mmとなるまで延伸する。そのため、第3の方向V3において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q2’は、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1’よりも大きくなる(Q2’>Q1’)。
また、個片を第3の方向V3に延伸すると、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1’は、延伸前の第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1よりも小さくなる(Q1’<Q1)。
これにより、金属粒子3aは、図3(d)に示すように、回転楕円体となり、アスペクト比が2の銀粒子が得られる。
以上の工程を経ることにより、本実施形態に係る偏光素子を製造することができる。
以上説明したように、本実施形態の製造方法によれば、第1の工程において、第1の方向の圧縮比と第3の方向VAの圧縮比とを適宜調整することにより、複数の金属粒子3aの分散状態を制御することができる。そのため、第3の工程において誘電体基材1を延伸しても、隣り合う2つの金属粒子3aのある方向における中心間距離が小さくなり過ぎることを抑制しやすくなる。
本実施形態では、第1の工程において、誘電体基材1の第2の方向V2における圧縮比が第3の方向V3における圧縮比よりも小さくなるように、誘電体基材1を第1の方向と第3の方向V3とに2軸圧縮しているため、第3の工程において個片を第3の方向V3に延伸しても、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1’が小さくなり過ぎることを確実に抑制することができる。すなわち、第2の方向V2において隣り合う2つの金属粒子3aの中心間距離Q1’を所望の長さにすることができる。そのため、高アスペクト比(例えばアスペクト比が4〜5)の金属粒子3aを得ようとした場合であっても、金属粒子3aの短軸方向の間隔を所望の長さにすることができる。従って、挿入損失が大きくなることを抑制しやすくなる。
以上、図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されないことは言うまでもない。上記の実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1…誘電体基材、2…誘電体基板、3…島状金属層、3a…金属粒子(粒子)、V1…第1の方向、V2…第2の方向、V3…第3の方向

Claims (4)

  1. 形状異方性を有する複数の金属粒子を含む偏光素子の製造方法であって、
    金属を含む複数の粒子が分散された誘電体基材を第1の方向に圧縮することにより、前記複数の粒子を扁平化する第1の工程と、
    扁平化された前記複数の粒子の扁平率を低下させる第2の工程と、
    前記誘電体基材を前記第1の方向と交差する方向に延伸する第3の工程と、
    を含む偏光素子の製造方法。
  2. 前記第1の工程において、前記誘電体基材を、前記第1の方向と、前記第1の方向と直交する第2の方向とに2軸圧縮し、
    前記第3の工程において、前記誘電体基材を前記第2の方向に延伸する請求項1に記載の偏光素子の製造方法。
  3. 前記第2の工程において、扁平化された前記複数の粒子を加熱する請求項1又は2に記載の偏光素子の製造方法。
  4. 前記誘電体基材は、誘電体基板の上に設けられた島状金属層を有する請求項1から3のうちいずれか一項に記載の偏光素子の製造方法。
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