JP2014218539A - イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、ラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルム - Google Patents

イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、ラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】酸素バリア性に優れ、さらには表面硬度の高いイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の提供。
【解決手段】環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって得られる、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、およびイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、ラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルムに関する。
近年、内容物保存を目的とする包装材料としては、透明性、軽量性などの理由からプラスチックフィルムや容器の使用が主流になっている。食品、医薬品、化粧品などの包装に用いられるプラスチックフィルムには、各種ガスに対するバリア性、透明性のほか、内容物に応じて、多様な機能が要求されるため、異種の樹脂材料や樹脂材料と金属材料とを組み合わせた複合フィルムが広く用いられている。かかる複合フィルムとしては、例えば、機能性を付与する樹脂や金属材料を基材フィルム上にコーティング等することによりコートフィルムを基材フィルム上に設けたものや、異種の樹脂を共押出等により貼り合わせる押し出しラミネートや、フィルムとフィルムを接着剤等で貼り合わせるドライラミネート等によりラミネートフィルムを基材フィルム上に設けたものが知られている。
前記ドライラミネートに用いられる接着剤としては、接着性が高い点から、水酸基等の活性水素基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型ポリウレタン系接着剤が主流となっている。
ところで、包装材料には、内容物の性能を保持するという目的から、特に、酸素に対する高いバリア性が要求される。
包装材料にバリア性を付与する目的で、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)や塩化ビニリデン樹脂(PVDC)がバリア層として広く使用されているが、使用に際して制限がある。例えば、EVOHは、ポリプレピレン(PP)などの樹脂と共押出し等することにより複合フィルムに使用されるが、有機溶剤への溶解性に劣ることからコーティング法によるフィルムの作成には不向きである。PVDCは、コーティング法による成形が可能であるため、コートフィルムとして食品包装用途等で使用されているものの、塩素を含むため、廃棄する際の問題点が指摘されている。
そこで、EVOHやPVDCの代替樹脂が検討されている。例えば、特許文献1では、少なくとも2つの五員環環状カーボネートを有する化合物と、少なくとも2つのアミノ基を有するアミン化合物とをモノマー単位とし、これらモノマー単位の付加反応により得られる特定構造のポリヒドロキシウレタン樹脂から構成されるガスバリア性フィルムが開示されており、溶融成型法及びコーティング法のいずれによっても成形が可能であることが記載されている。
特開2012−172144号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところ、ラミネート用接着剤として広く使用されている二液型ポリウレタン系接着剤は、酸素バリア性が十分ではなく、また、表面硬度が低いため、ベタツキ等の問題があり、ラミネートフィルムやコートフィルムとして使用する場合に取り扱い性等の観点から問題があることが判明した。
また、前記特許文献1で開示されている樹脂も、酸素バリア性が十分ではなく、また、具体的に開示されている樹脂は、溶剤がテトラヒドロフラン等の特定のものに限られるなど、コートフィルムとして使用するのに制限がある。また、本発明者らが検討したところ、塗膜の表面硬度が低いため、ベタツキ等の問題があり、ラミネートフィルムやコートフィルムとして使用する場合に取り扱い性等の観点から問題があることが判明した。
本発明は、酸素バリア性に優れ、さらには表面硬度の高いイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を提供することを目的とする。また、酸素バリア性に優れ、さらには表面硬度の高いラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定構造を有するポリヒドロキシウレタン樹脂に、特定のイソシアネート変性を施すことにより、前記本発明の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
下記式(1)〜(4)で表される水酸基含有化学構造の少なくとも1つを繰り返し単位に有し、かつ前記化学構造中の水酸基の少なくとも一部がポリイソシアネート化合物で架橋されているイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
(1)
(2)
(3)
(4)
(式(1)〜(4)中のA、Bは、各々独立して、構造中に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のいずれかを含むか又は含まない、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。)
[2]
前記ポリイソシアネート化合物が芳香環含有脂肪族ポリイソシアネートである、[1]記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[3]
前記式(1)〜(4)中のAが、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である、[1]又は[2]に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
(式(i)中、nは0〜50の整数である。)
(式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
(式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
[4]
前記式(1)〜(4)中のAが-CHOCHCHOCH−である、[1]又は[2]記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[5]
前記式(1)〜(4)中のBが芳香環含有脂肪族炭化水素基である、[1]から[4]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[6]
前記式(1)〜(4)中のBがキシリレン基である、[1]から[4]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[7]
前記ポリイソシアネート化合物がキシリレンジイソシアネートである、[1]から[6]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[8]
環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって得られる、[1]から[7]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
[9]
下記式(5)で表される環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させるイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法。
(5)
(式(5)中のAは、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。)
[10]
前記式(5)中のAが、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である、[9]記載の製造方法。
(式(i)中、nは0〜50の整数である。)
(式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
(式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
[11]
前記環状カーボナート含有化合物が下記式(6)で表される環状カーボナート含有化合物である、[9]記載の製造方法。
(6)
(式(6)中、nは0〜50の整数である。)
[12]
下記式(5)で表される環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって得られるイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
(5)
(式(5)中のAは、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である。)
(式(i)中、nは0〜50の整数である。)
(式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
(式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
[13]
[1]〜[8]及び[12]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するラミネート用接着剤。
[14]
[1]〜[8]及び[12]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するラミネートフィルム。
[15]
[1]〜[8]及び[12]いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するコートフィルム。
本発明によれば、酸素バリア性、更には表面硬度の高いイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、ラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルムに優れるウレタン樹脂を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂]
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、下記式(1)〜(4)で表される水酸基含有化学構造の少なくとも1つを繰り返し単位に有し、かつ前記化学構造中の水酸基の少なくとも一部がポリイソシアネート化合物で架橋されていることにより、酸素バリア性に優れ、表面硬度が高い。
(1)
(2)
(3)
(4)
前記式(1)〜(4)中のA、Bは、各々独立して、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。ここで、A、Bは、構造中に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子を含んでもよい。
前記式(1)〜(4)中のAは、炭素数1〜100の炭化水素基であれば特に限定されない。該炭化水素基は、芳香環及び/又は脂環の炭素環を含有してもよい。Aは、構造中に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子を含んでもよく、溶解性の点から、エーテル結合を含有することが好ましい。
前記式(1)〜(4)中のAは、例えば、下記構造式のものが挙げられる。
ガスバリア性の点から、Aは、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基であることが好ましい。
(式(i)中、nは0〜50の整数である。)
(式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
(式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
溶解性の観点から、Aは、-CHOCHCHOCH−であることが好ましい。
前記式(1)〜(4)中のBは、炭素数1〜30の炭化水素基であれば特に限定されず、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、へキシレン基、オクチレン基、デシレン基、ドデシレン基などの鎖状脂肪族炭化水素基;イソホロニレン基などの環状脂肪族炭化水素基;キシリレン基などの芳香環を有する脂肪族炭化水素基;メタフェニレン基、ジフェニルメチレン基などの芳香族炭化水素基が挙げられる。
これらのうちで、ガスバリア性の観点から、キシリレンジアミンなどの芳香環を有する脂肪族炭化水素基が好ましく、より好ましくはキシリレン基であり、さらに好ましくはメタキシリレン基である。
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、下記式(1)〜(4)で表される水酸基含有化学構造中の水酸基の少なくとも一部がポリイソシアネート化合物で架橋されていることにより、酸素バリア性に優れ、表面硬度が高い。
前記イソシアネート化合物は、特に限定されないが、ガスバリア性の観点から、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートが好ましく、より好ましくは、芳香環含有脂肪族ポリイソシアネートであり、特に好ましくは、メタキシリレンジイソシアネートである。
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、特に限定されないが、環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって好適に得られる。
(環状カーボナート含有化合物)
前記環状カーボナート含有化合物は、下記式(5)で示される。
(5)
前記式(5)中のAは、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。ここで、Aは、構造中に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子を含んでもよく、溶解性の点から、エーテル結合を含有することが好ましい。
本実施形態で用いられる環状カーボナート含有化合物は、前記式(5)で表される構造を有していればよく、特に限定されない。
これらのうちで、溶解性の観点から、前記式中のAが式(i)〜(iv)が好ましく、ガスバリア性の観点から、式(i)が好ましい。
(式(i)中、nは0〜50の整数が好ましく、1〜22の整数がより好ましく、1〜10の整数が特に好ましい。)
(式(ii)中、nは、1〜50の整数が好ましく、1〜22の整数がより好ましく、1〜10の整数が特に好ましい。。)
(式(iii)中、nは3〜50の整数が好ましく、3〜22の整数がより好ましく、3〜10の整数が特に好ましい。)
本実施形態で用いられる環状カーボナート含有化合物は、式(6)で表される構造を有していることが好ましく、式(6)のnは0〜50の整数であることが好ましく、より好ましく1〜22の整数であり、1〜10の整数が特に好ましい。
(6)
本実施形態で用いられる環状カーボナート含有化合物は、IR分析において、1800cm−1付近にカーボナート基由来の吸収が認められることにより、その構造を確認できる。
本実施形態で用いられる環状カーボナート含有化合物は、特に限定されないが、例えば、式(6)の化合物の場合、下記式(7)で表されるエポキシ化合物をカーボナート化することにより製造できる。カーボナート化は、例えば、原材料であるエポキシ化合物を、触媒の存在下、0℃〜160℃の温度にて、大気圧〜1MPa程度に加圧した二酸化炭素雰囲気下で4〜24時間反応させる方法等により実施できる。
(7)
(式(7)中、nは0〜50の整数であることが好ましく、1〜22の整数であることがより好ましく、1〜10の整数が特に好ましい。)
前記エポキシ化合物と二酸化炭素との反応に使用される触媒は、特に限定されないが、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウムなどのハロゲン化塩類や、4級アンモニウム塩が好ましいものとして挙げられる。その使用量は、原料のエポキシ化合物100質量部当たり1〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜20質量部である。また、これら触媒となる塩類の溶解性を向上させるために、トリフェニルホスフィンなどを同時に使用してもよい。
前記エポキシ化合物と二酸化炭素との反応は、有機溶剤の存在下で行うこともできる。この際に用いる有機溶剤としては、前述の触媒を溶解するものであれば使用可能である。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤が、好ましい有機溶剤として挙げられる。
(多官能アミン化合物)
本実施形態で用いられる多官能アミン化合物は、特に限定されず、例えば、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノへキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカン、1,12−ジアミノドデカンなどの鎖状脂肪族ポリアミン;イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン、1,6−シクロヘキサンジアミン、ピペラジン、2,5−ジアミノピリジンなどの環状脂肪族ポリアミン;キシリレンジアミンなどの芳香環を有する脂肪族ポリアミン;メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタンなどの芳香族ポリアミンが挙げられる。
これらのうちで、ガスバリア性の観点から、キシリレンジアミンなどの芳香環を有する脂肪族ポリアミンが好ましく、より好ましくはメタキシリレンジアミンである。
(ポリイソシアネート化合物)
本実施形態で用いられるイソシアネート化合物は、ガスバリア性の観点から、イソホロンジイソシアネートなどの環状脂肪族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの鎖状脂肪族イソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香環を有する脂肪族イソシアネートが好ましく、特に、メタキシリレンジイソシアネートが好ましい。
(イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂)
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、必要に応じて各種添加剤を含有してもよい。例えば、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系など)、光安定剤(ヒンダードアミン系など)、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系など)、ガス変色安定剤(ヒドラジン系など)、加水分解防止剤(カルボジイミドなど)金属不活性剤などを、1種以上あるいは2種類以上含有してもよい。
[イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法]
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、環状カーボナート含有化合物と、前記多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、前記ポリイソシアネート化合物を反応させることによって好適に得られる。
前記反応において、多官能アミン化合物/環状カーボナート含有化合物/ポリイソシアネート化合物の反応比(モル比)は、特に限定されないが、加工性、樹脂硬度の点から、1/1.0〜1.5/0.2〜0.8であることが好ましく、1/1.2〜1.3/0.3〜0.6であることがより好ましい。
本実施形態におけるポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法は、特に限定されないが、例えば、溶剤の存在下あるいは非存在下で、前記環状カーボネート化合物と多官能アミン化合物とを混合し、40〜200℃の温度で4〜24時間反応させることで製造できる。 前記溶剤としては、特に限定されず、使用する原料及び得られたポリヒドロキシウレタン樹脂に対して不活性な有機溶剤が好ましく、例えば、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、パークロルエチレン、トリクロルエチレン、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。
本実施形態におけるポリヒドロキシウレタン樹脂を製造する際、特に触媒を使用する必要はないが、反応を促進させるために、触媒を使用することも可能である。そのような触媒は、特に限定されないが、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)トリエチレンジアミン(DABCO)、ピリジンなどの塩基性触媒、テトラブチル錫、ジブチル錫ジラウリレートなどのルイス酸触媒などが挙げられる。これらの触媒の使用量は、特に限定されないが、使用するカーボネート化合物とアミン化合物の総量(100質量部)に対して、0.01〜10質量部であることが好ましい。
前記ポリヒドロキシウレタン樹脂と前記イソシアネート化合物とを反応させる方法は、特に限定されないが、例えば、溶剤の存在下あるいは非存在下で、触媒の存在下あるいは非存在下で、両者を混合し、好適には10〜80℃の温度で、より好ましくは25〜60℃の温度で1分間〜24時間程度、より好ましくは1分間〜3時間反応させる方法などが挙げられる。
本発明においては、無触媒で反応が進行するため、触媒は使用しないことが好ましい。
本実施形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、フィルム、シート等に成形することにより、ガスバリア性を有する包装材として利用できる。
前記成形方法は、特に限定されず、例えば、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を溶融成型する方法、該樹脂を含有する溶液をコーティング法によって基材上に形成させる方法等、のいずれの方法によっても得ることができる。溶融成型法においては、例えば、温度100〜250℃の範囲で、インフレーション法やTダイ法により、単独層からなるフィルムやシートを得ることができる。多層フィルムを得る方法も、特に限定されないが、例えば、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂と他の樹脂とを共押出法により多層化する方法や、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有する溶液をコーティング法やラミネート法によって基材フィルム上に形成する方法や、逆に、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有する単層フィルムの上或いは上下両方に、他の樹脂層をラミネート法により形成する方法などが挙げられる。
前記多層フィルムの場合、他の樹脂は、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム;ナイロン6やナイロン66、メタキシレンアジパミド(N−MXD6)などのポリアミド系樹脂フィルム;ポリ乳酸などの生分解性フィルム;ポリアクリロニトリル系フィルム;ポリ(メタ)アクリル系フィルム;ポリカーボネート系フィルム;エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)系フィルム;ポリビニルアルコール系フィルム;その他ポリイミド等とこれらの樹脂の共重合体フィルム等が挙げられる。
また、これらの高分子材料には必要に応じて、例えば、公知の帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を含ませることができる。接着性の観点から、これらの中でもポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアミド系フィルム等が好ましい。
本実施の形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、厚さ5μmのフィルムに成形した状態で、JIS K−7126(ガスクロ法)に準拠して温度23℃の条件下で測定される酸素透過率(cc/m・day・atm)が、好ましくは10〜50cc/m・day・atmであり、より好ましくは、10〜30cc/m・day・atmである。
本実施の形態のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂は、厚さ5μmのフィルムに成形した状態で、JIS K−5400に準拠し、鉛筆引っかきを用いて測定される鉛筆硬度が、好ましくは2B〜Hであり、より好ましくは、B〜Hである。
[ラミネート用接着剤]
本実施形態のラミネート用接着剤は、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有する。
本実施形態のラミネート用接着剤中のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の含有量は、特に限定されないが、酸素バリア性の観点から、50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは70〜100質量%、さらに好ましくは80〜100質量%である。
本実施形態のラミネート用接着剤中の他の成分は、特に限定されないが、例えば、該ラミネート用接着剤には、各種フィルム材料に塗布時の表面の湿潤を助けるために、必要に応じてシリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤剤を添加してもよい。具体的にはビックケミー社から入手し得るBYK331、BYK333、BYK348、BYK381等が挙げられる。これらを添加する場合、その添加量は特に限定されないが、接着剤の全質量を基準として0.01質量%〜2.0質量%の範囲が好ましい。
本実施形態のラミネート用接着剤にはラミネート直後の各種フィルム材料に対する粘着性を向上させるために、必要に応じてキシレン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与剤を添加してもよい。これらを添加する場合、その添加量は特に限定されないが、接着剤の全質量を基準として0.01質量%〜5.0質量%の範囲が好ましい。
本実施形態のラミネート用接着剤により形成される接着層のガスバリア性、耐衝撃性、耐熱性等の諸性能を向上させるために、該接着剤中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレーク等の無機充填剤を添加してもよい。これらを添加する場合、その添加量は特に限定されないが、接着剤の全質量を基準として0.01質量%〜10.0質量%の範囲が好ましい。
さらに、本実施形態のラミネート用接着剤により形成される接着層のプラスチックフィルム材料に対する接着性を向上させるために、該接着剤中にシランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤を添加してもよい。これらを添加する場合、その添加量は特に限定されないが、接着剤の全質量を基準として0.01質量%〜5.0質量%の範囲が好ましい。
本実施形態のラミネート用接着剤が適用できるフィルムは特に限定されないが、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなどのポリオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルム;ナイロン6やナイロン66、メタキシレンアジパミド(N−MXD6)などのポリアミド系樹脂フィルム;ポリ乳酸などの生分解性フィルム;ポリアクリロニトリル系フィルム;ポリ(メタ)アクリル系フィルム;ポリカーボネート系フィルム;エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(EVOH)系フィルム;ポリビニルアルコール系フィルム;その他ポリイミド等とこれらの樹脂の共重合体フィルム等が挙げられる。接着性の観点から、ポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアミド系フィルム等が好ましい。また、これらの高分子材料には必要に応じて、例えば、公知の帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を含ませることができる。
またフィルムは未延伸フィルムであっても、一軸または二軸延伸配向フィルムであっても、また、コロナ放電等の表面処理を施してあってもよい。これらのフィルムの厚みは、特に限定されないが、1〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜150μmである。さらに、これらの樹脂フィルムとは、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよく、アルミニウムなどの金属やシリカなどの金属酸化物が蒸着されたフィルムも用いることができる。
[ラミネートフィルム]
本実施形態のラミネートフィルムは、前記イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有し、基材フィルム等の他のフィルムとラミネート法により貼り合わせたものをいう。
本実施形態のラミネートフィルムの厚みは、特に限定されないが、酸素バリア性や表面硬度の観点から、1〜50μmであることが好ましい。
本実施形態のラミネートフィルム中の他の成分は、特に限定されず、例えば、必要に応じて公知の帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を必要量含ませることができる。
また、本発明のラミネートフィルムの各層を構成するフィルムの表面には、適切な表面処理がなされた後で、必要に応じて印刷層を設けることもできる。印刷層を設ける際には、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、オフセット印刷機等の公知のポリマーフィルムへの印刷に用いられている一般的な印刷設備が同様に適用され得る。印刷層を形成するインキについても、特に限定されず、例えば、アゾ系、フタロシアニン系等の顔料、ロジン、ポリアミド樹脂、ポリウレタン等の樹脂、メタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の溶剤等から形成される公知のポリマーフィルムへの印刷に用いられているインキが同様に適用され得る。
前記ラミネートフィルムを他のフィルム上に形成する方法は特に限定されず、例えば、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂と基材フィルムを構成する樹脂とを共押出法により溶融ラミネートする方法や、イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有する液を基材フィルム上にグラビアコーター、ナイフコーター、リバースコーター、バーコーター、スプレーコーター、スリットコーター等によって塗布し、溶剤を揮発させる方法などが挙げられる。
前記溶液を構成する溶剤は、特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、パークロルエチレン、トリクロルエチレン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられ、これらのうち、溶解性、加工性の点からは、アセトンが好ましい。
前記方法において、他のフィルムは、未延伸フィルムであっても、一軸または二軸延伸配向フィルムであっても、また、コロナ放電等の表面処理を施してあってもよい。他のフィルムの厚みは1〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜150μmである。さらに、これらの樹脂フィルムとは、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよく、アルミニウムなどの金属やシリカなどの金属酸化物が蒸着されたフィルムも用いることができる。
[コートフィルム]
本実施形態のコートフィルムは、前記イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有し、基材フィルム上にコーティング等することにより形成したものである。
本実施形態のコートフィルムの厚みは、特に限定されないが、酸素バリア性や表面硬度の観点から、1〜50μmであることが好ましい。
本実施形態のラミネートフィルム中の他の成分は、特に限定されず、例えば、必要に応じて公知の帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤などの添加剤を必要量含ませることができる。
コーティング方法は、特に限定されず、例えば、前記イソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有する溶液を、グラビアコーター、ナイフコーター、リバースコーター、バーコーター、スプレーコーター、スリットコーター等によって基材樹脂フィルムに塗布し、溶剤を揮発させる方法等が挙げられる。
前記溶液を構成する溶剤は、特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、パークロルエチレン、トリクロルエチレン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられ、これらのうち、溶解性、加工性の点からは、アセトンが好ましい。
前記方法において、他のフィルムは、未延伸フィルムであっても、一軸または二軸延伸配向フィルムであっても、また、コロナ放電等の表面処理を施してあってもよい。他のフィルムの厚みは1〜200μmが好ましく、より好ましくは5〜150μmである。さらに、これらの樹脂フィルムとは、単層フィルムであっても多層フィルムであってもよく、アルミニウムなどの金属やシリカなどの金属酸化物が蒸着されたフィルムも用いることができる。
以下に実施例、比較例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明は、その主旨を超えない限り本実施例に限定されるものではない。なお、本実施例で用いる評価方法等は下記のとおりである。また、本実施例中の部および%は、特に断らない限り質量基準である。
[評価]
下記の実施例及び比較例において得られたラミネートフィルム及びコートフィルムについて、つぎの方法により評価した。
(1)ガスバリア性
ラミネートフィルムの樹脂層(ガスバリア層)について、JIS K−7126(ガスクロ法)に準拠して酸素透過率(cc/m・day・atm)を測定した。酸素透過率測定装置(GTRテック株式会社製、差圧式ガス・水蒸気透過率測定装置GTR−10XAOK)を用いて、温度23℃の条件下で測定を行った。
(2)表面硬度
コートフィルムについて、JIS K5600−5−4に準拠し、鉛筆引っかきを用いて鉛筆硬度を測定した。
[製造例1](環状カーボナート化合物の製造)
エポキシ化合物1(エチレングリコールジグリシジルエーテル、ナガセケムテックス株式会社製、商品名 デナコールEX−810)224g、N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業株式会社製)200g、LiBr(東京化成工業株式会社製)4.4gをマグネチックスタラー、冷却管を備えた1Lガラス製反応器に仕込んだ。次に攪拌下、二酸化炭素を連続にて吹き込みながら、100℃まで昇温し、8時間反応を継続した。反応液をIR分析したところ、910cm−1付近のエポキシ基由来の吸収からエポキシ転化率は97%となった。また、1800cm−1付近にカーボナート基由来の吸収が認められ、カーボナート化が進行していることを確認した。次に、反応液に酢酸エチル450gを添加し、分液ロートに移した。その後、イオン交換水で水洗し、酢酸エチル層をエバポレーターに移し酢酸エチルを減圧留去させ、液状物を270g取得した。
[実施例1]
マグネチックスタラー、冷却管を備えた50mlフラスコに製造例1で得られた化合物3.43g、アセトン9.94gを仕込み、均一液となった後、メタキシリレンジアミン(東京化成工業株式会社製)1.36gを室温下、滴下した。その後、メタキシリレンジイソシアネート(東京化成工業株式会社製)0.752gを添加して撹拌することにより混合液を取得した。
次に、ラミネートフィルムの作製を行った。バーコーターを用い、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(厚さ:20μm)のコロナ処理面上に上記混合液を塗布した。その後、塗布したフィルムをドライヤーで乾燥し、無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルム(厚さ:40μm)のコロナ処理面上にローラーを用いて貼った。次に、50℃のオーブンで15時間硬化してラミネートフィルム(樹脂層の厚さ:5μm)を得た。得られたラミネートフィルムについて酸素透過率を測定した。評価結果を下表に示す。
また、コートフィルムの作製を行った。バーコーターを用いてPET(厚さ:12μm)の片面に上記混合液をコーティングし、50℃で15時間硬化させることによりコートフィルムを得た。評価結果を下表に示す。
[実施例2]
実施例1のメタキシリレンジイソシアネートを0.940gに代えた以外は、実施例1と同様の方法にてラミネートフィルム及びコートフィルムを作製した。評価結果を下表に示す。
[比較例1]
メタキシリレンジイソシアネートを添加しないこと以外は、実施例1と同様の方法にてラミネートフィルム及びコートフィルムを作製した。評価結果を下表に示す。
[比較例2]
市販のウレタン系ドライラミネート用接着剤(東洋モートン株式会社製、TM−319/CAT−13B)を用いた以外は、実施例1と同様にしてラミネートフィルム及びコートフィルムを作製した。評価結果を下表に示す。
本発明によれば、酸素バリア性、更には表面硬度の高いイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を用いるラミネート用接着剤、ラミネートフィルム及びコートフィルムを提供することができる。
本発明は、食品、医薬品、化粧品などの各種包装材料分野において有用である。

Claims (15)

  1. 下記式(1)〜(4)で表される水酸基含有化学構造の少なくとも1つを繰り返し単位に有し、かつ前記化学構造中の水酸基の少なくとも一部がポリイソシアネート化合物で架橋されているイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
    (1)
    (2)
    (3)
    (4)
    (式(1)〜(4)中のA、Bは、各々独立して、構造中に、酸素原子、窒素原子及び硫黄原子のいずれかを含むか又は含まない、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。)
  2. 前記ポリイソシアネート化合物が芳香環含有脂肪族ポリイソシアネートである、請求項1記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  3. 前記式(1)〜(4)中のAが、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である、請求項1又は2に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
    (式(i)中、nは0〜50の整数である。)
    (式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
    (式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
  4. 前記式(1)〜(4)中のAが-CHOCHCHOCH−である、請求項1又は2記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  5. 前記式(1)〜(4)中のBが芳香環含有脂肪族炭化水素基である、請求項1から4いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  6. 前記式(1)〜(4)中のBがキシリレン基である、請求項1から4いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  7. 前記ポリイソシアネート化合物がキシリレンジイソシアネートである、請求項1から6いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  8. 環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって得られる、請求項1から7いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
  9. 下記式(5)で表される環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させるイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂の製造方法。
    (5)
    (式(5)中のAは、炭素数1〜100の炭化水素基を示す。)
  10. 前記式(5)中のAが、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である、請求項9記載の製造方法。
    (式(i)中、nは0〜50の整数である。)
    (式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
    (式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
  11. 前記環状カーボナート含有化合物が下記式(6)で表される環状カーボナート含有化合物である、請求項9記載の製造方法。
    (6)
    (式(6)中、nは0〜50の整数である。)
  12. 下記式(5)で表される環状カーボナート含有化合物と、多官能アミン化合物との反応によって生成されるポリヒドロキシウレタン樹脂に、ポリイソシアネート化合物を反応させることによって得られるイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂。
    (5)
    (式(5)中のAは、下記式(i)〜(iv)のいずれかで表される基である。)
    (式(i)中、nは0〜50の整数である。)
    (式(ii)中、nは1〜50の整数である。)
    (式(iii)中、nは3〜50の整数である。)
  13. 請求項1〜8及び12いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するラミネート用接着剤。
  14. 請求項1〜8及び12いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するラミネートフィルム。
  15. 請求項1〜8及び12いずれか1項に記載のイソシアネート変性ポリヒドロキシウレタン樹脂を含有するコートフィルム。
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JP2017014417A (ja) * 2015-07-02 2017-01-19 大日精化工業株式会社 ポリヒドロキシウレタン樹脂、該樹脂を含有するポリヒドロキシウレタン樹脂組成物及び接着剤
JP2020117565A (ja) * 2019-01-18 2020-08-06 大日精化工業株式会社 ポリヒドロキシウレタン塗料組成物及び塗料皮膜

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