JP2014215682A - 静電容量型入力装置及びその製造方法 - Google Patents

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Shoji Yamazaki
章司 山崎
小松 博登
Hiroto Komatsu
博登 小松
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Abstract

【課題】製造中あるいは製造後の静電気放電により、検出電極やその導電性ナノワイヤ等が損傷するのを抑制し、導電性を向上させ得る安価な静電容量型入力装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】絶縁性の基材1と、基材1に形成される複数の検出電極10と、基材1に形成されて複数の検出電極10の周縁部に接続される複数の配線ライン20とを備え、基材1周縁部の延長接続片2に複数の配線ライン20を延長配列した静電容量型入力装置であり、基材1表面の銀ナノワイヤ等の導電性ナノワイヤ11に所定の加工を施すことにより、複数の検出電極10を間隔をおき形成し、延長接続片2における複数の配線ライン20の延長部に、複数の接続端子30を重ねて形成し、複数の接続端子30にグラウンド用の導電テープ40を着脱自在に重ねて粘着し、導電テープ40により、静電気放電に伴う検出電極10の導電性ナノワイヤ11の損傷を防止する。【選択図】図2

Description

本発明は、各種の家電製品や自動車の車載装置等に利用される静電容量型入力装置及びその製造方法に関するものである。
従来、静電容量型入力装置を製造する場合には、図示しないが、先ず、大きな基材の表面に銀ナノワイヤインクを塗布して所定の加工を施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成し、基材の表面に導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の配線ラインを形成し、各検出電極と配線ラインとを電気的に接続する。基材には、例えば絶縁性を有する透明のフィルムが選択して使用される。また、銀ナノワイヤインクに含有される銀ナノワイヤは、導電性ポリマーよりも光線透過率、導電性、自然な色調に優れ、検出電極に高い透明性を付与する。
検出電極と配線ラインとを接続したら、基材の表面に、複数の検出電極と配線ラインの視認を可能とする透明保護層を積層して粘着し、この透明保護層に、ユーザに剥離される剥離保護紙を着脱自在に粘着した後、基材を製品形状にカットして出荷する(特許文献1、2参照)。透明保護層には、例えば絶縁性や粘着性を有する透明の粘着テープが選択して使用される。
このような静電容量型入力装置は、例えば四輪自動車の車載装置等に設置され、複数の検出電極のうち、選択された任意の検出電極に導体である指が近接すると、任意の検出電極と指との間にキャパシタを形成し、静電容量の変化を検出してスイッチとして機能する。
特開2012−237746号公報 特開2012−155514号公報
従来における静電容量型入力装置は、以上のように絶縁性の基材、透明保護層、及び剥離保護紙が積層されるので、摩擦帯電、剥離帯電、あるいは静電誘導を招きやすく、製造中あるいは製造後の静電気放電(ESD)により、悪影響を蒙ることがある。例えば、静電容量型入力装置の製造時に基材に透明保護層を積層すると、静電気放電が生じて極細の銀ナノワイヤを断線させることがある。また、製造された静電容量型入力装置の剥離保護紙をユーザが剥離すると、静電気放電が生じて銀ナノワイヤを断線させたり、検出電極と配線ラインとの接続部を損傷させ、導電性が低下することがある。
銀ナノワイヤの断線を防止するには、銀ナノワイヤの代わりにITOを使用するという方法が考えられる。しかしながら、この方法の場合には、微細な接続に困難を生じたり、静電容量型入力装置の可撓性が低下し、しかも、ITOの主原料であるインジウムが希少金属であるため、コストの増大を招くこととなる。
本発明は上記に鑑みなされたもので、製造中あるいは製造後の静電気放電により、検出電極やその導電性ナノワイヤ等が損傷するのを抑制し、導電性を向上させることのできる安価な静電容量型入力装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、絶縁性の基材と、この基材に形成される複数の検出電極と、基材に形成されて複数の検出電極の周縁部に接続される複数の配線ラインとを備え、基材の周縁部に延長接続片を設け、この延長接続片に複数の配線ラインを延長して配列した装置であって、
基材上の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成し、延長接続片の片面における複数の配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の接続端子を重ねて形成し、この複数の接続端子にグラウンド用の導電テープを着脱自在に重ねて粘着し、この導電テープにより、静電気放電に伴う検出電極の導電性ナノワイヤの損傷を防止するようにしたことを特徴としている。
なお、基材に、複数の検出電極と配線ラインの視認を可能とする絶縁性の透明保護層を積層接着し、この透明保護層を剥離可能な絶縁性の剥離保護層で被覆することができる。
また、基材を、光透過性を有する絶縁接着材により重ねて接着される透明の第一、第二の基材とし、これら第一、第二の基材の周縁部に、相互にオーバーラップしないよう延長接続片を設け、
複数の検出電極を、第一の基材の片面X方向あるいはY方向に複数形成される第一の検出電極と、第二の基材の片面Y方向あるいはX方向に複数形成される第二の検出電極とから形成し、
複数の配線ラインを、第一の基材の片面に複数形成されて複数の第一の検出電極の周縁部に接続される第一の配線ラインと、第二の基材の片面に複数形成されて複数の第二の検出電極の周縁部に接続される第二の配線ラインとから形成し、
第一の基材の延長接続片に複数の第一の配線ラインを延長して配列し、この複数の第一配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の第一の接続端子を重ねて形成するとともに、第二の基材の延長接続片に複数の第二の配線ラインを延長して配列し、この複数の第二の配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の第二の接続端子を重ねて形成し、複数の第一、第二の接続端子に、導電テープを着脱自在に重ねて粘着することができる。
また、本発明においては上記課題を解決するため、絶縁性の基材上の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成し、基材とその周縁部から突出する延長接続片の片面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の配線ラインを形成し、複数の検出電極と配線ラインとを電気的に接続する静電容量型入力装置の製造方法であって、
延長接続片の片面における複数の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、導電性を有する複数の接続端子を重ねて形成し、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、グラウンド用で導電性の静電気対策層を形成し、この静電気対策層を複数の接続端子に導通させることを特徴としている。
なお、基材に透光性樹脂を含有した導電性ナノワイヤを塗布して乾燥させることにより、導電性ナノワイヤ層を形成し、この導電性ナノワイヤ層にエッチングとレーザ加工とを施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成することができる。
また、基材に、複数の検出電極と配線ラインの視認を可能とする絶縁性の透明保護層を積層接着し、この透明保護層を剥離可能な絶縁性の剥離保護層で被覆することができる。
また、複数の接続端子にグラウンド用の導電テープを着脱自在に重ねて粘着し、その後、延長接続片の最自由端部の静電気対策層を除去することが可能である。
さらに、基材を第一、第二の基材に分割し、これら第一、第二の基材の周縁部に、相互にオーバーラップしないよう延長接続片を設け、
第一の基材の表面の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の第一の検出電極をX方向あるいはY方向に配列形成し、第一の基材とその延長接続片の表面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の検出電極に導通する第一の配線ラインを複数形成し、第一の基材の延長接続片における各第一の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の接続端子を積層形成するとともに、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の接続端子に導通する静電気対策層を形成し、
第二の基材の表面の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の第二の検出電極をY方向あるいはX方向に配列形成し、第二の基材とその延長接続片の表面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の検出電極に導通する第二の配線ラインを複数形成し、第二の基材の延長接続片における各第二の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の接続端子を積層形成するとともに、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の接続端子に導通する静電気対策層を形成し、
第一、第二の基材を絶縁接着材により積層接着し、これらの第一、第二の接続端子が重ならないよう配列し、第一、第二の接続端子にグラウンド用の導電テープを重ねて粘着し、その後、第一、第二の基材の延長接続片の静電気対策層を除去することが可能である。
ここで、特許請求の範囲における基材は、一枚でも良いし、複数枚でも良く、屈曲性の有無を問わない。複数の検出電極は、必要に応じ、基材の片面や両面に形成することができる。この複数の検出電極は、規則的あるいは不規則に間隔をおいて形成することができる。
各検出電極は、平面円形、楕円形、矩形、多角形等に形成することが可能である。また、延長接続片は、基材の周縁部と一体でも良いし、別部材の別体でも良い。この延長接続片の最自由端部は、複数の接続端子よりも幅広の平面円形、楕円形、矩形、多角形等に形成することができる。また、導電材料を印刷する場合には、例えばスクリーン印刷法、グラビア印刷法、インクジェット法等を採用することが可能である。
本発明によれば、静電容量型入力装置の製造時、あるいは製造後の組立工程等で複数の接続端子に導電テープを粘着してグラウンドしておけば、例え静電気放電が生じても、検出電極の導電性ナノワイヤに作用する高電圧を逃がすことができる。したがって、静電気放電で検出電極の導電性ナノワイヤが損傷したり、検出電極と配線ラインとの接続部が損傷するのを有効に防ぐことができる。
また、本発明によれば、静電容量型入力装置の製造時に導電テープを使用することなく、静電気放電で導電性ナノワイヤが損傷するのを防ぎたい場合には、基材の延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、グラウンド用の静電気対策層を形成し、この静電気対策層を複数の接続端子に導通させる。
静電気対策層を複数の接続端子に導通させたら、基材に少なくとも透明保護層等の絶縁層を積層して静電容量型入力装置を製造すれば良いが、この際、摩擦帯電、剥離帯電、あるいは静電誘導の生じることがある。しかし、導電性の静電気対策層をグラウンドしておけば、検出電極の導電性ナノワイヤに作用する高電圧を逃がすことができるので、静電気放電で導電性ナノワイヤが損傷するのを抑制することができる。
本発明によれば、静電容量型入力装置の製造中あるいは製造後の静電気放電により、検出電極やその導電性ナノワイヤ等が損傷するのを抑制し、導電性を向上させることができるという効果がある。また、導電性ナノワイヤの代わりに高価なITOを使用する必要がないので、静電容量型入力装置を安価に製造することができる。
請求項3、4、又は5記載の本発明によれば、静電容量型入力装置の製造中には静電気対策層にグラウンド機能を発揮させ、静電容量型入力装置の製造後には導電テープにグラウンド機能を発揮させるので、電荷のバランスを保つことができる。また、検出電極を色味のある導電性ポリマーではなく、ヘーズ値の小さい銀ナノワイヤ等の導電性ナノワイヤで形成するので、例え検出電極と非検出電極の隙間が広くても、隙間がパターンとして視覚的に見えてしまうことが少ない。また、基材に可撓性を付与して屈曲可能とすれば、設置箇所に静電容量型入力装置を隙間なく適切に設置することが可能になる。
本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の実施形態における導電テープの粘着前の状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の実施形態における導電テープの粘着後の状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の実施形態における静電容量型入力装置の出荷状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の第2の実施形態における第一の基材を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の第2の実施形態における第二の基材を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の第2の実施形態における第一、第二の基材の積層接着状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の第2の実施形態における第一、第二の基材の第一、第二の接続端子に導電テープを粘着した状態を模式的に示す平面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法の第2の実施形態における静電容量型入力装置の出荷状態を模式的に示す平面説明図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における静電容量型入力装置は、図1ないし図3に示すように、絶縁性の薄い基材1と、この基材1に形成されて導体である指に近接される複数の検出電極10と、基材1に形成されて複数の検出電極10に接続される複数の配線ライン20とを備え、基材1の延長接続片2に複数の配線ライン20を延長配列した静電容量スイッチであり、基材1の導電性ナノワイヤ11により透明の検出電極10をパターン形成し、延長接続片2における複数の配線ライン20の延長部に導電性の接続端子30を形成し、この複数の接続端子30にグラウンド用の導電テープ40を重ねて粘着するようにしている。
基材1は、例えば透明のプラスチックフィルムや各種のガラス板等からなり、その表裏面のいずれかに静電容量型入力装置の輪郭線が描かれ、この輪郭線に沿って打ち抜かれたり、切断されることで形成される。この基材1は、透明のプラスチックフィルムの場合、屈曲可能なポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、塩化ビニル樹脂製のフィルム、芳香族ポリアミド樹脂フィルム、ポリイミドフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、アクリル樹脂フィルム等が使用される。
これらのプラスチックフィルムの中では、寸法安定性、強度、耐熱性、光学特性等に優れるポリエチレンテレフタレートフィルムが最適である。また、基材1の厚さは、特に制限されるものではないが、プラスチックフィルムが使用される場合には、寸法安定性を向上させる観点から、25〜200μm、好ましくは50〜150μm、より好ましくは50〜125μm程度とされる。
基材1は、図1ないし図3に示すように、左右横方向に細長い平面矩形に形成され、周縁部後方の中央から細長い平面略T字形の延長接続片2が屈曲可能に突出する。この延長接続片2は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの輪郭線に沿って打ち抜かれたり、切断されることにより形成される。延長接続片2の左右横方向に太く大きく張り出す幅広の最自由端部3は、静電容量型入力装置の製造時には、製造中の静電気放電を防止するグラウンド用で導電性の静電気対策層4が形成され、静電容量型入力装置の出荷時には、不要物として延長接続片2の自由端部5から除去される。
静電気対策層4は、図1や図2に示すように、例えば複数の接続端子30の形成時に、延長接続片2の最自由端部3の全表面にカーボンブラック等の安価な導電材料がスクリーン印刷されて乾燥硬化することにより、複数の接続端子30よりも大面積の平面矩形に薄く形成される。この静電気対策層4は、複数の接続端子30に電気的に導通した状態でグラウンドされることにより、製造時の静電気放電に伴う検出電極10の導電性ナノワイヤ11の断線を防止するよう機能する。
延長接続片2の自由端部5の裏面には、延長接続片2に剛性を付与する補強板(図示せず)が選択的に貼着され、この補強板が延長接続片2の図示しない回路基板の電気コネクタに対する挿着を容易にしたり、スペーサとして機能する。補強板は、例えばエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等により、平面矩形に形成される。
このような基材1は、静電気対策層4と複数の接続端子30とが形成されると、複数の検出電極10と配線ライン20の視認を可能とする絶縁性の透明保護層(図示せず)が積層粘着され、透明保護層の表面に、ユーザに剥離される絶縁性の剥離保護紙(図示せず)が着脱自在に粘着される。透明保護層は、例えば透明の両面粘着テープからなり、表面に剥離保護紙が予め粘着されたり、後から粘着される。
複数の検出電極10は、図1ないし図3に示すように、基材1表面の周縁部以外の大部分の領域にマトリックス(例えば、1×4)に配列形成され、隣り合う検出電極10と検出電極10との間に隙間が区画されており、各検出電極10が導電性ナノワイヤ層により薄い平面円形に形成されるとともに、導電性ナノワイヤ層がバインダである透光性樹脂を含有する導電性ナノワイヤ11の塗布乾燥により形成される。導電性ナノワイヤ層の透光性樹脂としては、例えばアクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリウレタン、アクリルウレタン、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアセタール、ポリイミド、ポリビニルアルコール、セルロース、シリコーン等があげられる。
導電性ナノワイヤ11には、例えば銅、白金、金、銀、ニッケル等からなる金属ナノワイヤ、金属ナノチューブ、シリコンナノワイヤやシリコンナノチューブ、金属酸化物ナノチューブ、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリル等の繊維状物、及びその金属被覆部材が該当する。これらの中では、優れた透明性や導電性を得る観点から、銀を主成分とする金属ナノワイヤ、すなわち銀ナノワイヤが最適である。
導電性ナノワイヤ11は、特に制限されるものではないが、長軸長さが5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm〜300μmであるのが良い。これは、導電性ナノワイヤ11の長軸長さが5μm未満の場合には、金属同士の接合点が減少し、導通性が悪化するからである。
導電性ナノワイヤ11の短軸長さは、20〜300nm、好ましくは20〜250nm、より好ましくは20〜200nmであるのが良い。これは、導電性ナノワイヤ11の短軸長さが300nmを超える場合には、光散乱によりヘーズが目立ち、透明性の低下を招くからである。これら導電性ナノワイヤ11の長軸長さや短軸長さについては、例えば電子顕微鏡により観察し、任意に選択した複数の導電性ナノワイヤ11の平均値として求めることが可能である。
検出電極10の形成に際しては、限定されるものではないが、導電性ナノワイヤ11による印刷が技術的に困難であるのに鑑み、微細化に適するドライエッチング法とレーザ加工法とが採用される。
複数の配線ライン20は、図1ないし図3に示すように、基材1の表面に印刷されて検出電極10の周縁部から延長接続片2まで伸長される。各配線ライン20は、例えば微細化に資する幅100μm以下の細長い線条に形成されてその一端部21が平面リング形に形成され、この一端部21が検出電極10の周縁部に一体接続される。また、配線ライン20の中央部22は、基材1の表面周縁部から延長接続片2の中央部付近まで屈曲しながら伸び、配線ライン20の他端部23は、延長接続片2の自由端部5付近に揃えられる。
配線ライン20は、導電性ナノワイヤ11ではなく、導電性ナノワイヤ11よりも光透過性に劣る銀インクで印刷される。これは、導電性ナノワイヤ11で幅の狭い配線ライン20を細長く印刷すると、抵抗値が上昇して導電性が悪化し、静電容量型入力装置の感度が低下するので、これを防止するためである。また、銀インクは、酸化しにくく、低抵抗なので、長期の使用が期待できるという理由に基づく。
配線ライン20の印刷に際しては、量産性の向上や低コスト化を図る観点から、スクリーン印刷法が採用される。但し、特に限定されるものではなく、画像の再現性が高く、高精細な印刷が期待できるグラビア印刷法やインクジェット法等でも良い。
複数の接続端子30は、図1ないし図3に示すように、例えば延長接続片2における複数の配線ライン20の延長部表面に導電材料が印刷され、乾燥硬化することにより積層形成される。各接続端子30は、例えば導電性や補強機能に優れるカーボンブラックにより、細長く印刷され、延長接続片2の静電気対策層4に電気的に導通される。接続端子30の印刷に際しては、量産性を向上させたり、コストを削減する観点から、スクリーン印刷法が好ましい。但し、特に限定されるものではなく、画像の再現性が高く、高精細な印刷が可能なグラビア印刷法等でも良い。
導電テープ40は、例えば幅の広い薄いポリエチレンテレフタレートフィルムにカーボン粒子が配合され、剥離テープが剥離可能に粘着されることにより形成され、静電気対策層4と略同じ長さとされる。この導電テープ40は、図2や図3に示すように、剥離テープが剥離された後、複数の接続端子30に交差するよう着脱自在に重ねて粘着され、グラウンドされることにより、製造された静電容量型入力装置の静電気放電に伴う検出電極10の導電性ナノワイヤ11の断線を防止する。導電テープ40は、不要になった場合には、ユーザにより複数の接続端子30から剥離される。
上記において、静電容量型入力装置を製造する場合には、先ず、大きな透明の基材1を用意し、この基材1の全表面に透光性樹脂含有の導電性ナノワイヤ11を塗工して乾燥させることにより、導電性ナノワイヤ層を形成し、この導電性ナノワイヤ層にドライエッチングとレーザ加工とを順次施すことにより、光透過性を有する複数の検出電極10を間隔をおいて配列形成する。
こうして複数の検出電極10を配列形成したら、基材1の表面から不要となった導電性ナノワイヤ層を除去し、基材1と延長接続片2の表面に銀インクをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、複数の配線ライン20を形成し、各検出電極10の周縁部に配線ライン20の一端部21を電気的に接続する。
次いで、延長接続片2における各配線ライン20の延長部に、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、導電性の接続端子30を重ねて積層形成するとともに、延長接続片2の最自由端部3に、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることでグラウンド用の静電気対策層4を形成し、この導電性の静電気対策層4を複数の接続端子30の端部に導通(図1参照)させ、静電気対策層4をグラウンドする。
静電気対策層4をグラウンドしたら、複数の検出電極10、配線ライン20、及び接続端子30の状態を検査し、基材1と延長接続片2の表面に透明保護層と剥離保護紙とを積層して複数の接続端子30と静電気対策層4とを露出させ、基材1、透明保護層、及び剥離保護紙を所定の形に打ち抜いて静電容量型入力装置を製造する。
透明保護層や剥離保護紙を積層すると、摩擦帯電、剥離帯電、あるいは静電誘導に伴う静電気放電の生じることがあるが、静電気対策層4を予めグラウンドしておけば、静電気を放出しやすくなり、帯電性が小さくなるので、静電気放電により極細の導電性ナノワイヤ11が断線するのを防止することができる。
次いで、複数の接続端子30にグラウンド用の導電テープ40を重ねて粘着(図2参照)した後、延長接続片2の最自由端部3、すなわち不要となった静電気対策層4を除去(図3参照)すれば、完全な形の静電容量型入力装置を出荷することができる。
出荷された静電容量型入力装置は、ユーザにより導電テープ40の剥離保護紙が剥離されて組立に供されるが、剥離保護紙の剥離の際、静電気放電の生じることがある。しかし、幅広の長い導電テープ40を予めグラウンドしておけば、静電気を放出しやすくなり、帯電性が低下するので、静電気放電により導電性ナノワイヤ11が断線したり、検出電極10と配線ライン20との接続部が損傷し、導電性が低下するのを有効に防止することができる。
このような静電容量型入力装置は、複数の接続端子30から導電テープ40が剥離され、回路基板の電気コネクタに延長接続片2の自由端部5が挿着されて複数の接続端子30を導通させた後、複数の検出電極10のうち、選択された任意の検出電極10に導体である指が近接すると、任意の検出電極10と指との間にキャパシタを形成し、静電容量の変化を検出してスイッチとして機能する。
上記によれば、静電容量型入力装置の製造中には静電気対策層4が、静電容量型入力装置の製造後には導電テープ40がそれぞれグラウンド機能を発揮して電荷のバランスを保つので、静電容量型入力装置が静電気放電により、悪影響を蒙ることがない。したがって、導電性ナノワイヤ11が断線したり、検出電極10と配線ライン20との接続部が損傷して導電性の低下を招くのを防止することができる。また、高価なITOを使用する必要がないので、微細な接続が可能となり、静電容量型入力装置の可撓性が低下することもなく、しかも、安価な製造が大いに期待できる。
また、検出電極10を色味のある導電性ポリマーではなく、ヘーズ値の小さい銀ナノワイヤ等の導電性ナノワイヤ11で形成するので、例え検出電極10と非検出電極との隙間が広くても、隙間がパターンとして視覚的に見えてしまうことがない。また、延長接続片2の最自由端部3や静電気対策層4を複数の接続端子30よりも幅広に形成するので、グラウンドのインピーダンス低下が期待できる。
また、基材1が可撓性に優れるので、静電容量型入力装置を隙間なく適切に設置することが可能になる。また、基材1をポリエチレンテレフタレートフィルム等の屈曲可能な材料により形成した場合、静電気対策層4を特殊な工具なしでも簡単に切除することができ、しかも、グラウンドに落とす場合の取り回しが実に容易となる。さらに、配線ライン20の幅が100μm以下なので、延長接続片2の幅を狭くすることが可能になる。
次に、図4ないし図8は本発明の第2の実施形態を示すもので、この場合には、基材1を、相対向する光透過性の第一、第二の基材1A・1Bに分割し、複数の検出電極10を、光透過性を有する複数の第一、第二の検出電極10A・10Bから形成し、複数の配線ライン20を、複数の第一、第二の配線ライン20A・20Bから形成するとともに、これら複数の第一、第二の配線ライン20A・20Bの延長部に導電性の第一、第二の接続端子30A・30Bをそれぞれ重ねて形成し、これら複数の第一、第二の接続端子30A・30Bには、静電気放電を防止する導電テープ40Aを着脱自在に重ねて粘着するようにしている。
第一の基材1Aは、基材1と同様の材料からなり、その表裏面のいずれかに静電容量型入力装置の輪郭線が描かれ、この輪郭線に沿って打ち抜かれたり、切断されることにより形成される。この第一基材1Aの厚さは、特に制限されるものではないが、プラスチックフィルムが使用される場合、寸法安定性を向上させる観点から、25〜200μm、好ましくは50〜150μm、より好ましくは50〜125μm程度とされる。
第一の基材1Aは、図4に示すように、縦長の平面矩形に形成され、周縁部後方の中央からやや一側方に偏位した箇所に平面略L字形の延長接続片2Aが屈曲可能に一体形成される。この延長接続片2Aの横方向に太く大きく張り出す幅広の最自由端部3Aは、図4ないしや図8に示すように、静電容量型入力装置の製造時には、製造中の静電気放電を防止するグラウンド用の静電気対策層4Aが形成され、静電容量型入力装置の出荷時には、不要物として延長接続片2Aの自由端部5Aから除去される。
静電気対策層4Aは、例えば第一の接続端子30Aの形成時に、延長接続片2Aの最自由端部3Aの全表面にカーボンブラック等の安価な導電材料がスクリーン印刷されて乾燥硬化することにより、複数の第一の接続端子30Aよりも大面積の平面矩形に薄く形成される。この静電気対策層4Aは、第一の接続端子30Aに電気的に導通した状態でグラウンドされることにより、製造時の静電気放電に伴う導電性ナノワイヤ11の断線を防止する。
延長接続片2Aの自由端部5Aの裏面には、延長接続片2Aに剛性を付与する補強板(図示せず)が選択的に貼着され、この補強板が延長接続片2Aの図示しない回路基板の電気コネクタに対する挿着を容易にしたり、スペーサとして機能する。
第二の基材1Bは、図5に示すように、基本的には第一の基材1Aと同様の大きさ・形状に形成されるが、周縁部後方の中央からやや他側方に偏位した箇所に平面略L字形の延長接続片2Bが屈曲可能に一体形成され、この延長接続片2Bの横方向に太く大きく張り出す幅広の最自由端部3Bの全表面に、複数の第二の接続端子30Bよりも大面積の静電気対策層4Bが形成される。延長接続片2Bの最自由端部3Bは、延長接続片2Aの最自由端部3Aの反対側の方向に突出する。
このような第一、第二の基材1A・1Bは、図6に示すように、第一の基材1Aの表面に第二の基材1Bが光透過性を有する絶縁接着材により重ねて積層接着され、その後、第二の基材1Bの表面に絶縁性の透明保護層が積層粘着され、この透明保護層の表面に絶縁性の剥離保護紙が着脱自在に粘着される。第一の基材1Aに第二の基材1Bが積層接着されると、第一、第二の基材1A・1Bの延長接続片2A・2Bは、相互にオーバーラップすることなく、間隔をおいて左右に並べて配列される。また、光透過性を有する絶縁接着材としては、例えばアクリル系の透明の絶縁接着剤や両面粘着シート等があげられる。
複数の第一の検出電極10Aは、図4や図6に示すように、第一の基材1A表面の周縁部以外の領域のY方向に所定のピッチで配列形成される複数のY検出電極ライン12を備え、各Y検出電極ライン12がX方向に所定のピッチで一列に並ぶ複数のY検出電極13により連接形成されており、各Y検出電極13が指のタッチ操作の対象とされる。
各Y検出電極13は、導電性ナノワイヤ層により薄い平面略菱形あるいは半菱形に形成され、導電性ナノワイヤ層が透光性樹脂を含有する導電性ナノワイヤ11の塗布乾燥により形成される。導電性ナノワイヤ11は、制限されるものではないが、長軸長さが5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは30μm〜300μm、短軸長さが20〜300nm、好ましくは20〜250nm、より好ましくは20〜200nmが良い。このY検出電極13の形成に際しては、限定されるものではないが、微細化に適するドライエッチング法とレーザ加工法とが採用される。
複数の第二の検出電極10Bは、図5や図6に示すように、第二の基材1B表面の周縁部以外の領域のX方向に所定のピッチで配列形成される複数のX検出電極ライン12Bを備え、各X検出電極ライン12BがY方向に所定のピッチで一列に並ぶ複数のX検出電極13Bにより連接形成されており、各X検出電極13Bが指のタッチ操作の対象となる。各X検出電極13Bは、Y検出電極13同様に形成されるが、第一、第二の基材1A・1Bが積層されると、平面視で複数のY検出電極13間に位置する。
複数の第一の配線ライン20Aは、図4や図6に示すように、第一の基材1Aの表面に印刷されて複数のY検出電極ライン12の周縁部から延長接続片2Aまで伸長される。この第一の配線ライン20Aは、導電性ナノワイヤ11ではなく、導電性ナノワイヤ11よりも光透過性に劣る銀インクでスクリーン印刷あるいはグラビア印刷される。
各第一の配線ライン20Aは、例えば微細化に資する幅100μm以下の細長い線条に形成されてその一端部21AがY検出電極ライン末端のY検出電極13の周縁部に一体接続されており、中央部22Aが第一の基材1Aの表面周縁部から延長接続片2Aの中央部付近まで屈曲しながら伸長する。第一の配線ライン20Aの他端部23Aは、延長接続片2Aの自由端部5A付近に位置し、第一の接続端子30Aが印刷される。
複数の第二の配線ライン20Bは、図5や図6に示すように、第二の基材1Bの表面に印刷されて複数のX検出電極ライン12Bの周縁部から延長接続片2Bまで伸長される。この第二の配線ライン20Bも、導電性ナノワイヤ11よりも光透過性に劣る銀インクでスクリーン印刷あるいはグラビア印刷される。
各第二の配線ライン20Bは、例えば微細化に資する幅100μm以下の細長い線条に形成されてその一端部21BがX検出電極ライン末端のX検出電極13Bの周縁部に一体接続されており、中央部22Bが第二の基材1Bの表面周縁部から延長接続片2Bの中央部付近まで伸長する。第二の配線ライン20Bの他端部23Bは、延長接続片2Bの自由端部5B付近に位置し、第二の接続端子30Bが印刷される。
第一の接続端子30Aは、図4や図6に示すように、例えば各第一の配線ライン20Aの延長部表面に導電材料が印刷され、乾燥硬化することにより積層形成される。この第一の接続端子30Aは、例えば導電性や補強機能に優れるカーボンブラックにより、細長く印刷され、第一の基材1Aの静電気対策層4Aに電気的に導通される。第一の接続端子30Aの印刷は、量産性を向上させたり、コストを削減する観点から、スクリーン印刷法が最適だが、画像の再現性が高く、高精細な印刷が可能なグラビア印刷法等でも良い。
第二の接続端子30Bは、図5や図6に示すように、例えば各第二の配線ライン20Bの延長部表面に導電材料が印刷され、乾燥硬化することにより積層形成される。この第二の接続端子30Bも、カーボンブラックにより細長く印刷され、第二の基材1Bの静電気対策層4Bに電気的に導通される。第二の接続端子30Bを印刷する場合にも、第一の接続端子30A同様、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法等が採用される。
導電テープ40Aは、図7や図8に示すように、例えば幅の広い薄いポリエチレンテレフタレートフィルムにカーボン粒子が配合され、剥離テープが剥離可能に粘着されることにより形成され、静電気対策層4Aから静電気対策層4Bまでの長さと略同じ長さとされる。この導電テープ40Aは、剥離テープが剥離された後、複数の第一、第二の接続端子30A・30Bに交差するよう着脱自在に重ねて粘着され、グラウンドされることにより、製造された静電容量型入力装置の静電気放電に伴う導電性ナノワイヤ11の断線を防止する。
上記において、静電容量型入力装置を製造する場合には、先ず、大きな透明の第一の基材1Aを用意し、この第一の基材1Aの全表面に透光性樹脂含有の導電性ナノワイヤ11を塗工して乾燥させることにより、導電性ナノワイヤ層を形成し、この導電性ナノワイヤ層にドライエッチングとレーザ加工とを順次施すことにより、複数のY検出電極13を間隔をおいて配列形成する。
複数のY検出電極13を配列形成したら、第一の基材1Aの表面から不要となった導電性ナノワイヤ層を除去し、第一の基材1Aとその延長接続片2Aの表面とに銀インクをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の配線ライン20Aを形成し、各X検出電極ライン末端のY検出電極13の周縁部に第一の配線ライン20Aを電気的に接続する。
次いで、延長接続片2Aにおける各第一の配線ライン20Aの延長部に、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、導電性の第一の接続端子30Aを重ねて積層形成するとともに、延長接続片2Aの最自由端部3Aに、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることでグラウンド用の静電気対策層4Aを形成し、この導電性の静電気対策層4Aを各第一の接続端子30Aの端部に導通させる。
上記作業に前後して大きな透明の第二の基材1Bを用意し、この第二の基材1Bの全表面に透光性樹脂含有の導電性ナノワイヤ11を塗工して乾燥させることにより、導電性ナノワイヤ層を形成し、この導電性ナノワイヤ層にドライエッチングとレーザ加工とを順次施すことにより、複数のX検出電極13Bを間隔をおいて配列形成する。
複数のX検出電極13Bを配列形成したら、第二の基材1Bの表面から不要の導電性ナノワイヤ層を除去し、第二の基材1Bとその延長接続片2Bの表面とに銀インクをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の配線ライン20Bを形成し、各Y検出電極ライン末端のX検出電極13Bの周縁部に第二の配線ライン20Bを電気的に接続する。
次いで、延長接続片2Bにおける各第二の配線ライン20Bの延長部に、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、導電性の第二の接続端子30Bを重ねて積層形成するとともに、延長接続片2Bの最自由端部3Bに、カーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることでグラウンド用の静電気対策層4Bを形成し、この導電性の静電気対策層4Bを各第二の接続端子30Bの端部に導通させる。
次いで、第一、第二の基材1A・1Bを絶縁接着材により積層接着してこれら1A・1Bの静電気対策層4A・4Bをグラウンドし、露出した第二の基材1Bと延長接続片2A・2Bとの表面に透明保護層と剥離保護紙を積層して第一、第二の接続端子30A・30Bと静電気対策層4A・4Bとを露出させ、第一、第二の基材1A・1B、透明保護層、及び剥離保護紙を打ち抜いて静電容量型入力装置を製造する。この際、延長接続片2A・2Bが間隔をおいて配列されるので、第一、第二の接続端子30A・30Bは、重ならないよう配列される。
透明保護層や剥離保護紙を積層すると、摩擦帯電、剥離帯電、あるいは静電誘導に伴う静電気放電の生じることがあるが、第一、第二の基材1A・1Bの静電気対策層4A・4Bを予めグラウンドしておけば、静電気を放出しやすくなり、帯電性が小さくなるので、静電気放電により極細の導電性ナノワイヤ11が断線するのを防止することができる。
次いで、第一、第二の接続端子30A・30Bにグラウンド用の導電テープ40Aを重ねて粘着(図7参照)した後、延長接続片2A・2Bの最自由端部3A・3B、すなわち静電気対策層4A・4Bをそれぞれ除去(図8参照)すれば、完全な形の静電容量型入力装置を出荷することができる。
出荷された静電容量型入力装置は、ユーザにより導電テープ40Aの剥離保護紙が剥離され、組立工程に供されるが、剥離保護紙の剥離の際、静電気放電の生じることがある。しかし、幅広の長い導電テープ40Aを予めグラウンドしておけば、静電気を放出しやすくなり、帯電性が低下するので、静電気放電により導電性ナノワイヤ11が断線したり、検出電極10と配線ライン20との接続部が損傷し、導電性が低下するのを有効に防止することができる。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、XY方向に複数のY検出電極13とX検出電極13Bとが配列形成されるので、XY方向における高精度な位置検出が期待でき、しかも、マルチタッチにも容易に対応可能なタッチパネルを得ることができるのは明らかである。
なお、上記実施形態では基材1としてPETフィルムを好適に使用したが、何らこれに限定されるものではなく、例えば無延伸のPETフィルムや加工性に優れる光学用のポリカーボネートフィルム(PCフィルム)等を使用しても良い。また、屈曲性等を特に要しない場合には、厚い樹脂パネル等でも良い。また、基材1、第一、第二の基材1A・1Bの全表面に導電性ナノワイヤ層を形成するのではなく、表面に導電性ナノワイヤ層が予め形成された基材1、第一、第二の基材1A・1Bを使用しても良い。
また、延長接続片2の最自由端部5にカーボンブラックをスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、静電気対策層4を形成したが、銀インク等をスクリーン印刷して乾燥硬化させることにより、平面矩形の静電気対策層4を薄く形成しても良い。また、銀インクをグラビア印刷等して乾燥硬化させ、平面矩形の静電気対策層4を薄く形成しても良い。また、複数の検出電極10を1×4のマトリックスに配列したが、これに限定されるものではなく、例えば1×3、2×3、3×3等のマトリックスに配列することも可能である。
また、静電容量型入力装置の製造中には静電気対策層4にグラウンド機能を発揮させても良いが、複数の接続端子30の形成後、この複数の接続端子30に導電テープ40を粘着し、静電容量型入力装置の製造中にも導電テープ40にグラウンド機能を発揮させ、最自由端部3や静電気対策層4の形成を省略することも可能である。また、第一の基材1Aに複数のY検出電極13を配列するのではなく、第一の基材1Aに複数のX検出電極13Bを配列し、第二の基材1Bに複数のY検出電極13を配列することも可能である。
さらに、上記実施形態では基材1から延長接続片2を突出させたが、例えば基材1の延長接続片2を省略し、基材1の周縁部後方の中央に、複数の配線ライン20の中央部22にそれぞれ積層する接続端子30を形成し、この複数の接続端子30に別体のフレキブルプリント基板(FPC)の末端部に位置する接続端子を異方性導電膜(ACF)あるいはゴムコネクタ等の電気コネクタにより接続することもできる。
本発明に係る静電容量型入力装置及びその製造方法は、例えば電気電子、映像機器、家電製品、コンピュータ機器、ゲーム機器、自動車、情報通信機器、複写機、各種時計等の製造分野で使用される。
1 基材
1A 第一の基材
1B 第二の基材
2 延長接続片
2A 延長接続片
2B 延長接続片
3 最自由端部
3A 最自由端部
3B 最自由端部
4 静電気対策層
4A 静電気対策層
4B 静電気対策層
5 自由端部
5A 自由端部
5B 自由端部
10 検出電極
10A 第一の検出電極
10B 第二の検出電極
11 導電性ナノワイヤ
12 Y検出電極ライン
12B X検出電極ライン
13 Y検出電極
13B X検出電極
20 配線ライン
20A 第一の配線ライン
20B 第二の配線ライン
30 接続端子
30A 第一の接続端子
30B 第二の接続端子
40 導電テープ
40A 導電テープ

Claims (5)

  1. 絶縁性の基材と、この基材に形成される複数の検出電極と、基材に形成されて複数の検出電極の周縁部に接続される複数の配線ラインとを備え、基材の周縁部に延長接続片を設け、この延長接続片に複数の配線ラインを延長して配列した静電容量型入力装置であって、
    基材上の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成し、延長接続片の片面における複数の配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の接続端子を重ねて形成し、この複数の接続端子にグラウンド用の導電テープを着脱自在に重ねて粘着し、この導電テープにより、静電気放電に伴う検出電極の導電性ナノワイヤの損傷を防止するようにしたことを特徴とする静電容量型入力装置。
  2. 基材を、光透過性を有する絶縁接着材により重ねて接着される透明の第一、第二の基材とし、これら第一、第二の基材の周縁部に、相互にオーバーラップしないよう延長接続片を設け、
    複数の検出電極を、第一の基材の片面X方向あるいはY方向に複数形成される第一の検出電極と、第二の基材の片面Y方向あるいはX方向に複数形成される第二の検出電極とから形成し、
    複数の配線ラインを、第一の基材の片面に複数形成されて複数の第一の検出電極の周縁部に接続される第一の配線ラインと、第二の基材の片面に複数形成されて複数の第二の検出電極の周縁部に接続される第二の配線ラインとから形成し、
    第一の基材の延長接続片に複数の第一の配線ラインを延長して配列し、この複数の第一配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の第一の接続端子を重ねて形成するとともに、第二の基材の延長接続片に複数の第二の配線ラインを延長して配列し、この複数の第二の配線ラインの延長部に、導電性を有する複数の第二の接続端子を重ねて形成し、複数の第一、第二の接続端子に、導電テープを着脱自在に重ねて粘着するようにした請求項1記載の静電容量型入力装置。
  3. 絶縁性の基材上の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の検出電極を間隔をおいて形成し、基材とその周縁部から突出する延長接続片の片面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の配線ラインを形成し、複数の検出電極と配線ラインとを電気的に接続する静電容量型入力装置の製造方法であって、
    延長接続片の片面における複数の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、導電性を有する複数の接続端子を重ねて形成し、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、グラウンド用で導電性の静電気対策層を形成し、この静電気対策層を複数の接続端子に導通させることを特徴とする静電容量型入力装置の製造方法。
  4. 複数の接続端子にグラウンド用の導電テープを着脱自在に重ねて粘着し、その後、延長接続片の最自由端部の静電気対策層を除去する請求項3記載の静電容量型入力装置の製造方法。
  5. 基材を第一、第二の基材に分割し、これら第一、第二の基材の周縁部に、相互にオーバーラップしないよう延長接続片を設け、
    第一の基材の表面の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の第一の検出電極をX方向あるいはY方向に配列形成し、第一の基材とその延長接続片の表面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の検出電極に導通する第一の配線ラインを複数形成し、第一の基材の延長接続片における各第一の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の接続端子を積層形成するとともに、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第一の接続端子に導通する静電気対策層を形成し、
    第二の基材の表面の導電性ナノワイヤに所定の加工を施すことにより、複数の第二の検出電極をY方向あるいはX方向に配列形成し、第二の基材とその延長接続片の表面とに導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の検出電極に導通する第二の配線ラインを複数形成し、第二の基材の延長接続片における各第二の配線ラインの延長部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の接続端子を積層形成するとともに、延長接続片の最自由端部に、導電材料を印刷して乾燥硬化させることにより、複数の第二の接続端子に導通する静電気対策層を形成し、
    第一、第二の基材を絶縁接着材により積層接着し、これらの第一、第二の接続端子が重ならないよう配列し、第一、第二の接続端子にグラウンド用の導電テープを重ねて粘着し、その後、第一、第二の基材の延長接続片の静電気対策層を除去する請求項4記載の静電容量型入力装置の製造方法。
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