JP2014213315A - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】175℃以下の可能な限りの低温域を含む温度範囲でCOおよび炭化水素の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を提供する。【解決手段】基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層とからなる触媒層を有し、前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属含有触媒を含む層との2層構造をなしている排ガス浄化用触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、排ガス浄化用触媒に関し、さらに詳しくは特定の2層構造を有することにより低温域を含む温度範囲での排ガス中のCOおよび炭化水素(以下、HCと略記することもある。)の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒に関する。
近年、大気中に排出される排ガスの浄化は環境上の重要課題であり、大気汚染防止の観点から規制が強化されている。自動車等の内燃機関その他の燃焼機関から生じる排気中の有害成分を除去するために、排ガス浄化用触媒を用いた処理が行われている。
例えば、エンジンから排出される排ガスは排ガス浄化用触媒により浄化されて大気中に放出される。しかし、エンジン始動直後は低温のため、排ガス浄化用触媒内の触媒が不活性状態であり、排ガスが十分浄化されない。
一方、一般に排ガス浄化に用いられる触媒には担体上に貴金属、例えば白金族金属(PGM)、例えばPtやPdなどを担持したものが用いられており、これらの貴金属は高価であって資源的な観点からも使用量を低減することが求められている。
このため、触媒の活性を向上させるために種々の検討がされており、その1つとしてスピネル型構造を有する複合酸化物を用いる技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、パティキュレートフィルタの捕集表面にAB(Aは2価の金属、例えばSr、Cu、Mo、Mn、Fe、Co、Mg、Ni、Znなどであり、BはAl又はCrである。)で表されるスピネル構造を有する金属酸化物の被覆層を形成し、さらにその上に銅又は銅酸化物層を形成してなる加熱による触媒の劣化を防止し得るディーゼルパティキュレート捕集用フィルタが記載されている。しかし、前記公報にはスピネル構造の有無を評価した例は示されているが、被覆層の種類によって触媒活性にどのような影響を及ぼすか、特に低温でのCO酸化活性にどのような影響を及ぼすかについては示されていない。
また、特許文献2には、MgO・xAlで示される不定比性スピネル型複合酸化物(1<x≦9)からなる担体にロジウムを担持した触媒組成物の第1層が、セリア系複合酸化物を含有する第2層を部分的に被覆している排ガス浄化用触媒が記載されている。そして、具体例として一酸化炭素(CO)および炭化水素(THC:CとCとの全量)の50%浄化温度が約210〜230℃である排ガス浄化用触媒を得た例が示されている。
また、特許文献3には、AB(AはFe、Cr、CoおよびCuから選ばれ、BはMn、Fe、Cr、CoおよびAから選ばれ、AlおよびBは同一ではなく、AがFeでBがAlであるもの、AがCrでBがAlであるもの、AがCoでBがAlであるものを除く。)で表されるスピネル型の複合酸化物からなる触媒粒子を含有する排ガス浄化触媒が記載されている。そして、具体例として、一酸化炭素(CO)、炭化水素(THC)の50%浄化温度がそれぞれ269℃、302℃又はそれ以上である排ガス浄化用触媒を得た例が示されている。
特開平1−199613号公報 特開2012−130895号公報 特開2013−27858号公報
このように、公知の排ガス浄化用触媒によっては、175℃以下の低温での排ガス中のCOおよび炭化水素の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を得ることは困難であった。
従って、本発明の目的は、175℃以下であって可能な限り低温域を含む温度範囲でCOおよび炭化水素の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を提供することである。
本発明は、基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層とからなる触媒層を有し、前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属含有触媒を含む層との2層構造をなしている排ガス浄化用触媒に関する。
本発明によれば、175℃以下の低温域を含む温度範囲でCOおよび炭化水素の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を得ることができる。
図1は、本発明の1実施態様の排ガス浄化用触媒を示す断面模式図である。 図2は、本発明の他の実施態様の排ガス浄化用触媒を示す断面模式図である。 図3は、本発明の範囲内の排ガス浄化用触媒および本発明の範囲外の排ガス浄化用触媒の50%CO浄化温度を比較して示すグラフである。 図4は、本発明の範囲内の排ガス浄化用触媒および本発明の範囲外の排ガス浄化用触媒の50%C浄化温度を比較して示すグラフである。 図5は、触媒層が白金族金属含有触媒を含む層の単一層又はCo−Cu複合酸化物を含む層の単一層である排ガス浄化用触媒のCO酸化活性を比較して示すグラフである。 図6は、触媒層が白金族金属含有触媒を含む層の単一層又はCo−Cu複合酸化物を含む層の単一層である排ガス浄化用触媒のHC酸化活性を比較して示すグラフである。
特に、本発明において、以下の実施態様を挙げることができる。
1)前記触媒層が、排ガスの通過方向の上流側から下流側に順に、前記Co−Cu複合酸化物を含む層の単一層、前記2層構造の層および前記白金族金属含有触媒を含む層の単一層からなる前記の排ガス浄化用触媒。
2)前記Co−Cu複合酸化物を含む層が、酸素吸放出能を有する担体にCo−Cu複合酸化物を担持したものである前記の排ガス浄化用触媒。
3)前記酸素吸放出能を有する担体が、CeO又はCeO−ZrO複合体である前記の排ガス浄化用触媒。
4)前記Co−Cu複合酸化物を含む層が、バインダーとしてCeO系、TiO系又はZrO系を含む前記の排ガス浄化用触媒。
5)前記白金族金属含有触媒を含む層が、Pd又はPtをAl粉末に担持したものである前記の排ガス浄化用触媒。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
本発明の実施態様において、排ガス浄化用触媒1は、図1に示すように、基材2上にCo−Cu複合酸化物を含む層3と白金族金属含有触媒を含む層4からなる触媒層5を有し、前記触媒層5が、基材上に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層3と下層の白金族金属含有触媒を含む層4との2層構造をなしている。
また、本発明の好適な実施態様において、排ガス浄化用触媒1は、図2に示すように、排ガスの通過方向10の上流側から下流側に順に、前記Co−Cu複合酸化物を含む層3の単一層、上層のCo−Cu複合酸化物を含む層3と下層の白金族金属含有触媒を含む層4との2層構造の層6、および前記白金族金属含有触媒を含む層4の単一層からなる。前記の実施態様においては、基材上の触媒層の上流側の端部はCo−Cu複合酸化物を含む層からなる。
本発明の実施態様の排ガス浄化用触媒においては、基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層とからなる触媒層を有し、且つ前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属含有触媒を含む層との2層構造をなしていることによって、図3および図4に示すように、50%CO浄化温度および50%C浄化温度ともに160℃以下を達成し得る。
これに対して、触媒層が白金族金属を担体に担持させた白金族金属含有触媒を含む層の単一層からなる排ガス浄化用触媒では50%C浄化温度が165℃以上であり、触媒層がCo−Cu複合酸化物を含む層の単一層からなる排ガス浄化用触媒では50%C浄化温度が190℃以上であり、いずれも満足のいく低温での排ガス中のCOおよびHCの酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を得ることができない。
また、触媒層が2層構造を有するものであっても、2層構造が、下層のCo−Cu複合酸化物を含む層と上層の白金族金属含有触媒を含む層である排ガス浄化用触媒では、図3および図4に示すように、50%CO浄化温度および50%C浄化温度ともに本発明の排ガス浄化用触媒に比べて約10℃程度高くなり、好ましくない。
本発明の排ガス浄化用触媒が排ガス中のCOおよびHCの低温での酸化活性を併せ持つ理論的な解明は十分にはなされていないが、以下のように考えられる。すなわち、基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層からなる触媒層を有し、前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属を含む層との2層構造をなしていることによって、排ガスが先ず触媒層の排ガスの通過方向上流側の上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と接触し、図5および図6に示すように白金族金属含有触媒を含む層に比べて高いCO酸化活性を有するCo−Cu複合酸化物を含む層によって、先ずCOが酸化される。このCO酸化に伴う発熱反応により触媒層が暖気され、下層の白金族金属含有触媒を含む層によるにHC酸化反応を効率的に行わせ得る。これによって、白金族金属含有触媒を含む層に特有の問題である低温で顕著なHC被毒がCo−Cu複合酸化物を含む層のCO酸化反応熱により緩和され、白金族金属含有触媒を含む層がHC被毒を受けることなく効率的にHCを酸化して浄化できることによると考えられる。
また、触媒層が基材上に2層構造を有するものであっても、前記2層構造が、上層の白金族金属含有触媒を含む層と下層のCo−Cu複合酸化物を含む層である排ガス浄化用触媒では、上記の効果が十分には発現せず、触媒活性が低下すると考えられる。
さらに、本発明の実施態様の排ガス浄化用触媒によれば、後述の実施例の欄に示すように、触媒層が白金族金属含有触媒を含む層の単一層と比較して、白金族金属含有触媒のコート量を半分としても同等以上の浄化性能を達成し得る。
前記の基材としては、セラミックス材料、例えばコージェライトなどやメタル基材、例えばステンレス鋼などが挙げられる。
前記基材の形状はストレートフロー型、フィルター型、その他の形状が挙げられ、形状に限定されることなく本発明の効果を発揮し得る。
前記のCo−Cu複合酸化物は、スピネル型構造を有する複合酸化物であることが知られており、本明細書においてはCoCuOと表示される場合もある。
前記のCo−Cu複合酸化物は、担体粉末、例えば酸素吸放出能を有する担体にCo−Cu複合酸化物を担持して用いられ得る。
前記酸素吸放出能を有する担体としては、CeO又はCeO−ZrO複合体(CZと表示される場合もある。)が挙げられる。
また、前記の担体粉末として、酸素吸放出能を有する担体にZr、Pr、La、Y、Baなどの元素が固溶されているものが高耐熱性、高OSC能の観点から好適である。
前記Co−Cu複合酸化物は、例えば、コバルト塩、例えば硝酸コバルト、酢酸コバルト、硫酸コバルトと、銅塩、例えば硝酸銅、酢酸銅、硫酸銅を、担持後の金属モル比がCo:Cu=2:1となる各金属塩を含む水溶液を用いて、それ自体公知の方法、例えばクエン酸錯体法、共沈法、ゾルゲル法などによりCo−Cu複合酸化物前駆体又はCo−Cu複合酸化物を調製した後、前記の担体に含浸担持させる方法によって、担体に担持された形態で得ることができる。
前記のコバルト塩と銅塩を含む水溶液中の金属塩の濃度(2成分の合計)は、均一反応と生産性との観点から0.01M〜0.2M程度であり得る。
前記のCo−Cu複合酸化物の担持量(Co−Cu複合酸化物と担体との合計量中のCo−Cu複合酸化物の割合)としては、1〜100wt%(Co−Cu複合酸化物自体が担体となる。)の範囲内で選択され得て、例えばCo換算で2〜5wt%、典型的には5wt%であり得る。
本発明の排ガス浄化用触媒における前記のCo−Cu複合酸化物を含む層は、例えば前記のCo−Cu複合酸化物を含むスラリーを塗布面にコーティングし、典型的には500℃以上の温度で加熱して乾燥することによって形成し得る。
前記のCo−Cu複合酸化物を含むスラリーは、通常、前記Co−Cu複合酸化物を担体粉末に担持させた粉末およびバインダーを含有する水性スラリーであり得る。
前記バインダーとしては、CeO系、TiO系、ZrO系、SiO系、Al系など、好適にはCeO系、TiO系又はZrO系が挙げられる。前記のバインダーの量(全固形分中のバインダーの割合)は1〜10wt%であり得る。
前記バインダーの種類や量、添加水量などは水性スラリーを調製できる条件であれば特に限定的な範囲はない。
前記白金族金属含有触媒としては、高耐熱性担体粉末、例えばAl粉末に白金族金属(PGMと表示される場合もある。)、例えばPt、Pd、Ru、Rh、Os、Irなど、好適にはPd又はPtを担持したものが挙げられる。
前記の白金族金属含有触媒は、白金族金属含有薬液、例えば白金族金属塩、例えば白金族金属のアンミン塩、酢酸塩又は硝酸塩の所定量を水に溶解し、耐熱性担体粉末に含浸担持させる方法によって得ることができる。
前記の白金族金属の担持量(白金族金属と担体との合計量中の全白金族金属の割合)としては、1〜5wt%の範囲内で選択され得て、典型的にはPt1wt%、Pd2wt%であり得る。
前記白金族金属含有触媒を含む層は、例えば前記の白金族金属含有触媒を含むスラリーを塗布面にコーティングし、乾燥することによって形成し得る。
前記の白金族金属含有触媒を含むスラリーは、通常、前記白金族金属含有触媒粉末および必要であればバインダーを含有する水性スラリーであり得る。
本発明の実施態様の排ガス浄化用触媒は、例えば、先ず前記基材の全表面に前記白金族金属含有触媒を含むスラリーをコーティングし、乾燥することによって前記白金族金属含有触媒を含む層を形成し、次いで、前記白金族金属含有触媒を含む層の全表面に前記のCo−Cu複合酸化物を含むスラリーをコーティングし、乾燥することによってCo−Cu複合酸化物を含む層を形成することによって得ることができる。
本発明における好適な実施態様の図2に断面模式図を示す排ガス浄化用触媒は、例えば先ず、排ガスの通過方向の下流側と想定される端部方向から、一部、例えば基材のガス通過方向の長さに対して前記下流側の端部から50〜90%程度の割合、の基材の表面に前記白金族金属含有触媒を含むスラリーをコーティングし、乾燥することによって前記白金族金属含有触媒を含む層を形成し、次いで、排ガスの通過方向の上流側と想定される端部方向から、触媒層の表面の一部、例えば基材のガス通過方向の長さに対して前記下流側の端部から10〜50%程度までが白金族金属含有触媒を含む層の単一層として残るように、前記のCo−Cu複合酸化物を含むスラリーをコーティングし、乾燥することによってCo−Cu複合酸化物を含む層を形成することによって得ることができる。
前記の白金族金属含有触媒を含むスラリーおよびCo−Cu複合酸化物を含むスラリーのコート量は、それぞれの固形分(例えば、白金族金属/Al固形分、CoCuO/CZ固形分)のコート量が25〜100g/L(基材の容積)となる量であり得る。
前記のそれぞれのコート量が少な過ぎると特異的な触媒性能が発現せず、多過ぎると背圧が上昇し望ましくない。
前記の方法によって、基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層とからなる触媒層を有し、前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に、例えば基材のガス通過方向の長さに対して10〜100%の割合、好適には10〜80%の割合で、上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属含有触媒を含む層との2層構造をなしていて、175℃以下の低温域、特に160℃以下の低温域を含む温度範囲で高いCOおよび炭化水素の酸化活性を併せ持つ排ガス浄化用触媒を得ることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒は、自動車エンジン、例えばディーゼルエンジンだけでなく低温でCOを発生し得る全ての内燃機関、例えば、直噴の火点火式内燃機関であるリーンバーンガソリンエンジンにも適用し得る。
以下に、実施例に基いて本発明を説明する。本発明は以下の実施例に限定されない。
以下の各例において、排ガス浄化用触媒の活性を以下の試験条件で評価した。
試験条件:ディーゼル模擬排ガス雰囲気
下記のモデルガスを用いて、50%CO浄化温度(℃)、50%C浄化温度(℃)の測定を行った。
CO:C:NO:O=0.08:0.04:0.01:10(vol%)、N=バランス、A/F=663、水添加なし、SV=150000h−1
実施例1
1.CoCuO粉末の調製
硝酸コバルトと硝酸銅とを、担持後の金属モル比がCo:Cu=2:1となるように秤量し、クエン酸錯体法でCoCuO粉末を調製した。
2.CoCuO/CZスラリーの調製
スラリー中の全固形分(触媒粉末重量+バインダー固形分)中のバインダー固形分が7.2wt%となるように、バインダーとしてのCeO系バインダーおよびZrO系のバインダーのバインダー溶液を添加した後、適宜水を加えてスラリー粘度を調整し、プロペラシャフト又はボールミルを用いて粘度を調整した。
3.PGM/Al粉末の調製
PGM(Pd、Pt)含有薬液を所定量秤量し、蒸留水に溶解した後、担体であるAlに1%Pt、2wt%Pdの担持量で含浸担持させた。
4.PGM/Alスラリーの調製
CoCuO/CZスラリーの調製法とバインダーとしてAl系バインダーを用いた他は同様にして調製した。
5.排ガス浄化用触媒の調製
先ず、PGM/Alスラリーを、排ガス浄化用触媒をエンジンに装着した場合に排ガス流れの下流(Rr.)と想定される方向からコージェライトハニカム基材に、乾燥後の重量が所定量(3.15g、90g/L−ハニカム容積換算)となるまで複数回コートした後、500℃で4時間乾燥した。
次に、CoCuO/CZスラリーを、ガス流れの上流(Fr.)と想定される方向からコージェライトハニカム基材に、乾燥後の重量が所定量(3.15g、90g/L−ハニカム容積換算)となるまで複数回コートした後、500℃で4時間乾燥して、図2に断面模式図を示す、下記の構成の排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒F)を調製した。
上層:Fr.5wt%CoCuO/CZ
下層:Rr.(2wt%Pd+1wt%Pt)/Al
2層構造部分:基材の排ガス通過方向の長さに対して約50%(目視観察より)
6.排ガス浄化用触媒の評価
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。
得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
実施例2
PGM/AlスラリーとCoCuO/CZスラリーとを、それぞれ下層、上層と塗り分けて、排ガス流れに対して上流、下流から均一にコートした他は実施例1と同様にして、図1に断面模式図を示す、下記の構成の排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒G)を調製した。
上層:5wt%CoCuO/CZ
下層:(2wt%Pd+1wt%Pt)/Al
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。
得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
比較例1
5wt%CoCuO/CZスラリーをコージェライトハニカム基材に、乾燥後のコート量が所定量(6.3g、180g/L−ハニカム容積換算)となるまで一層コートした他は実施例1と同様にして、触媒層が単一層である排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒E)を調製した。
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。結果を他の結果とまとめて図3、4、5、6に示す。
比較例2
2wt%Pd/Alスラリーをコージェライトハニカム基材に、乾燥後のコート量が所定量(6.3g、180g/L−ハニカム容積換算)となるまで一層コートした他は実施例1と同様にして、触媒層が単一層である排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒A)を調製した。
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
比較例3
2wt%Pd/CZスラリーをコージェライトハニカム基材に、乾燥後のコート量が所定量(6.3g、180g/L−ハニカム容積換算)となるまで一層コートした他は実施例1と同様にして、触媒層が単一層である排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒B)を調製した。
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
比較例4
(2wt%Pd+1wt%Pt)/Alスラリーをコージェライトハニカム基材に、乾燥後のコート量が所定量(6.3g、180g/L−ハニカム容積換算)となるまで一層コートした他は実施例1と同様にして、触媒層が単一層である排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒C)を調製した。
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図3、4、5、6に示す。
比較例5
(2wt%Pd+1wt%Pt)/CZスラリーをコージェライトハニカム基材に、乾燥後のコート量が所定量(6.3g、180g/L−ハニカム容積換算)となるまで一層コートした他は実施例1と同様にして、触媒層が単一層である排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒D)を調製した。
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
比較例6
PGM/AlスラリーとCoCuO/CZスラリーとを、それぞれ上層、下層とし、触媒層の上層、下層を逆にした他は実施例1と同様にして、下記の構成の排ガス浄化用触媒(排ガス浄化用触媒H)を調製した。
上層:(2wt%Pd+1wt%Pt)/Al
下層:5wt%CoCuO/CZ
得られた排ガス浄化用触媒を用いて活性評価試験を行った。得られた結果を他の結果とまとめて図3、4に示す。
図3および4から、触媒層がCuCoO活性種を含む層の単一層からなる排ガス浄化用触媒はCO酸化活性は高いもののPGM含有触媒の単一層からなる排ガス浄化用触媒に比べてHC酸化活性が大きく劣る。また、触媒層がPGM含有触媒の単一層からなる排ガス浄化用触媒はCOCuO活性種を含む層の単一層からなる排ガス浄化用触媒に比べてHC酸化活性は高いがHC被毒の影響を受けるためCO酸化活性が劣り、いずれの活性も十分ではない。また、比較例5の排ガス浄化用触媒はCO酸化発熱反応による触媒層暖気の効果が発現しないため実施例1、2の排ガス浄化用触媒に比べて活性が低い。これに対して、実施例1、2の排ガス浄化用触媒はCO酸化活性、HC酸化活性ともに高いことが理解される。
本発明の排ガス浄化用触媒は、175℃未満の低温域を含む温度範囲で高い排ガス中のCOおよびHCの酸化活性を併せ持つので、自動車などの内燃機関の排ガス浄化用触媒として、高い触媒性能を実現し得る。
1 本発明の排ガス浄化用触媒
2 基材
3 Co−Cu複合酸化物を含む層
4 白金族金属含有触媒を含む層
5 触媒層
6 2層構造の層
10 排ガスの通過方向

Claims (6)

  1. 基材上にCo−Cu複合酸化物を含む層と白金族金属含有触媒を含む層とからなる触媒層を有し、前記触媒層が、基材上の少なくとも一部に上層のCo−Cu複合酸化物を含む層と下層の白金族金属含有触媒を含む層との2層構造をなしている排ガス浄化用触媒。
  2. 前記触媒層が、排ガスの通過方向の上流側から下流側に順に、前記Co−Cu複合酸化物を含む層の単一層、前記2層構造の層および前記白金族金属含有触媒を含む層の単一層からなる請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記Co−Cu複合酸化物を含む層が、酸素吸放出能を有する担体にCo−Cu複合酸化物を担持したものである請求項1又は2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記酸素吸放出能を有する担体が、CeO又はCeO−ZrO複合体である請求項3に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記Co−Cu複合酸化物を含む層が、バインダーとしてCeO系、TiO系又はZrO系を含む請求項3又は4に記載の排ガス浄化用触媒。
  6. 前記白金族金属含有触媒を含む層が、Pd又はPtをAl粉末に担持したものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の排ガス浄化用触媒。
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