JP2014213233A - 放射性汚染水または工場排水の浄化方法および浄化装置、並びに減容方法 - Google Patents

放射性汚染水または工場排水の浄化方法および浄化装置、並びに減容方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オキソ酸化合物の吸着除去に有効で、温度コントロールが容易で安全性があり、吸着した後の処理にあたって高い減容化率が得られ、しかも希土類のような高価な吸着剤を大量に用いる必要のない処理方法および処理装置を提供する。
【解決手段】放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を酸化セリウム担持活性炭に吸着することで放射性汚染水または工場排水を浄化する放射性汚染水または工場排水浄化方法であり、オキソ酸化合物が、アンチモン、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素の内のいずれかあるいはそれら複数の元素からなるオキソ酸化合物であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射性汚染水または工場排水の浄化方法および浄化装置、これらに用いるに適した活性炭、ならびに減容方法に関する。
福島原発の汚染水には、放射性のアンチモン(Sb−125)、セレン(Se−79)テルル(Te−123m、Te−127、他)、ヨウ素(I−131、I−129)が含まれ、工場排水には放射性物質ではないが上述の元素が含まれる場合がある。また、排水に、ヒ素(As)あるいはホウ素(B)が含まれる場合がある。これらの物質を除去してきれいな水にするために各種の方法が開発され、運用されている。
その一つとして、ホウ素吸着剤が知られ、市販されている。この吸着剤は、ホウ素を選択的に回収することが出来る。また、希土類吸着剤が知られている。この吸着剤は、ホウ素除去技術を基にして開発された吸着剤であり、現在ではフッ素、ヒ素、ホウ素、リンについての吸着剤としても用いられている。この吸着剤は、吸着内部に微細な空隙を多数有することで、内部まで水が浸透しやすいため、吸着体との接触面積が大きいことで高い吸着性能を有している。また、放射性物質除去吸着剤として、希土類のセリウムを用いた酸化セリウム含有吸着剤が知られている。これは酸化セリウムを有機バインダで固めて吸着剤としたもので、汚染水から上述した放射性の物質を吸着除去するに有効とされている。
特許文献1には、上述した各種物質の吸着に用いられるものではなく、イソチオシアン酸エステルの臭気を除去するものであるが、活性炭に酸化セリウムを担持させた酸化セリウム添着活性炭が記載されている。
特許文献2には、樹脂ビーズに酸化セリウムを担持させた酸化セリウム吸着剤が記載され、汚染水に適用されることが記載されている。
特開平8−994号公報 特開2006−320847号公報
原発の汚染水には、放射性のアンチモン、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素が含まれる。工場排水には、これらの元素が放射性ではない有害物質として含まれている場合がある。原発の汚染水または工場排水に含まれるこれらの物質を含むこれらの有害物質は、オキソ酸化合物の形態である場合が多い。有害物質が、オキソ酸形態をとると、一般的な吸着剤では除去しにくい。上述した酸化セリウム含有吸着剤は、原発の汚染水に用いて有効であるが、主成分が希土類のセリウムを主成分として少量の有機バインダで固めた形態として形成されるものであるので、高価な吸着剤となり、汚染水の処理法が高価なものとなる。また、セリウムは、焼却して減容し処分する時に、有機物バインダを低温で燃焼させる作用があるので、温度コントロール、すなわち安全性に慎重を期することが求められ、上述した有害物質を吸着した後の焼却減容化のときに主成分として使用された大容量の酸化セリウムが残差として残されることのために減容率を向上させることに問題があった。
本発明は、かかる点に鑑み上述した有害物質であるオキソ酸化合物の吸着除去に有効で、温度コントロールが容易で安全性があり、吸着した後の処理にあたって高い減容化率が得られ、しかも希土類のような高価な吸着剤を大量に用いる必要のない処理方法および処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を酸化セリウム担持活性炭に吸着することで放射性汚染水または工場排水を浄化する放射性汚染水または工場排水浄化方法であり、オキソ酸化合物が、アンチモン、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素の内のいずれかの元素からなるオキソ酸化合物であることを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化方法および放射性汚染水または工場排水を浄化することを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化装置を提供する。
また、本発明は、放射性汚染水または工場排水浄化方法および放射性汚染水または工場排水を浄化することを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化装置に用いられる酸化セリウムを担持する活性炭であって、150〜200℃内の加熱処理がなされて形成されたオキソ酸化合物を特異的に吸着する活性炭を提供する。
また、本発明は、オキソ酸化合物を吸着した酸化セリウム担持活性炭を燃焼することで、燃焼前の酸化セリウム担持活性炭の重量に比して減容された残渣の重量が3〜16%にまで減容できることを特徴とする酸化セリウムを含有する酸化セリウム担持活性炭の燃焼減容方法を提供する。
本発明は、上述したように、放射性汚染水または工場排水浄化に際して、オキソ酸化合物を、酸化セリウム担持活性炭を用いて放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を吸着するようにしているので、担持量が少なくてオキソ酸化合物の吸着除去に有効で、温度コントロールが容易で安全性があり、吸着した後の処理にあたって高い減容化率が得られ、しかも高価な希土類のセリウムを大量に吸着剤として用いないで済む処理方法および処理装置を構成することができる。
セリア(酸化セリウム)担持活性炭の製造工程を示す図。 Sb吸着量の比較図。 オキソ酸イオン(Sb)吸着率を示す図。 オキソ酸イオン(Te)吸着率を示す図。 オキソ酸イオン(As)吸着率を示す図。 オキソ酸イオン(Se)吸着率を示す図。 ヨウ化物イオン(I-)吸着率を示す図。 オキソ酸イオン(IO )吸着率を示す図。 125Sbカラム吸着ゾーンを示す図。 125Sbカラム出口濃度を示す図。 Ce溶脱率の比較図。 焼却による減容効果の比較図。
オキソ酸とは、ある原子にヒドロキシル基とオキソ基が結合しており、かつそのヒドロキシル基が酸性プロトンを与える化合物のことを指す。本実施例が対象とするオキソ酸化合物は、アンチモン、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素の内のいずれかの元素からなるオキソ酸化合物である。
図1は、セリア担持活性炭、すなわち酸化セリウム担持活性炭の製法を示す。
図1において、乾燥した粒状あるいは粉末状の活性炭1に、セリウム水溶液をスプレーし、含浸2させる。その後に空気中で、100〜200℃で低温加熱3する。放冷することで酸化性セリウム担持活性炭を形成する。このように低温加熱することでセリウムをセリア(酸化セリウム)の形態で活性炭に安定的に担持してセリア(酸化セリウム)担持活性炭を形成させる。加熱は、低温ほど望ましいが、活性炭の燃焼を防止し、放冷する上で150〜200℃が適している。
この低温加熱よって、セリウムの原子価が3価から4価に変換した酸化セリウムが形成され、オキソ酸イオンに対して吸着性が増え、同時に水に対して不溶性となるため、水中に長期間浸漬して使用可能な酸化セリウム担持活性炭4を得ることが出来る。
このようにして、150〜200℃内での加熱処理がなされて形成された水に不溶性の酸化セリウムを担持する活性炭が形成される。
酸化セリウム担持活性炭の吸着作用について:
形成された酸化セリウム担持活性炭を用いて、放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を酸化セリウム担持活性炭に吸着することで放射性汚染水または工場排水を浄化する。酸化セリウム担持粉末活性炭および酸化セリウム担持粒状活性炭では次のようになる。
1)酸化セリウム担持粉末活性炭: Sb, As, Se, Teなどの有害物質や放射性物質を含む汚染水に酸化セリウム担持粉末活性炭を添加し充分に撹拌混合させる。その後、放置沈降あるいは凝集剤を添加し沈殿除去することで、液中から有害物質を除去し汚染水を浄化する。
2)酸化セリウム担持粒状活性炭: 吸着塔に充填し、Sb, Asなどの有害物質や放射性物質を含む汚染水を通液することで、有害物質を除去し、汚染水を浄化する。
対象とするオキソ酸イオンの例
[As] AsO4 3-
[Sb] SbO3-, Sb(OH)6 -
[Se] SeO4 2-
[Te] TeO3 2-
[I] IO3 -
[B] BO3 3-, B(OH)4 -
酸化セリウム担持活性炭のオキソ酸吸着の基本式は次のようになる。
CeO2-OH(吸着ヒドロキシル基) + オキソ酸[例; Sb(OH)6 -] →CeO2-Sb(OH)6 + OH-
CeO2-OH(吸着ヒドロキシル基)は、酸化セリウム担持活性炭CeO2/ACの水和状態である。
除去対象のオキソ酸についての化学反応式は次のようである。
[アンチモン] CeO-OH + Sb(OH) -→ CeO-Sb(OH) + OH-
[ヒ素] CeO-3OH + AsO 3-→ CeO-AsO + 3OH-
[セレン] CeO-2OH + SeO42- → CeO-SeO + 2OH-
[テルル] CeO-2OH + TeO 2- → CeO-TeO + 2OH-
[ヨウ素] CeO-OH + I- → CeO-I + OH-
CeO-OH + IO - → CeO-IO + OH-
[ホウ素] CeO-OH + B(OH) - → CeO-B(OH) + OH-
酸化セリウム担持活性炭は、活性炭としての機能をあわせ持つため、上述した化学反応を阻害するような物質を吸着する。酸化セリウム担持活性炭に一般的な活性炭を混合して上述した化学反応を阻害する物質を吸着させるようにしてもよい。
オキソ酸化合物を吸着した酸化セリウム担持活性炭を減容処理する。
使用済み酸化セリウ担持活性炭の廃棄方法について:
酸化セリウム担持担持活性炭を、Sb, As, Se, Teなどの有害物質や放射性物質を含む汚染水と接触反応させて有害物質が吸着した酸化セリウム担持活性炭の廃棄方法として、温風(70~80℃程度)で乾燥後、250℃前後で活性炭を低温燃焼させ減容する方法が採用される。
この低温燃焼で、酸化セリウム担持活性炭の廃棄物の体積・重量は80~95%程度(灰分残量 5~20%程度)に減少させることが出来る。
低温燃焼のため、吸着有害物質の焼却に伴う揮発・揮散を低減できる。
焼却残さ(灰分残量 5~20%)をコンクリートなどで固化することで、有害物をコンパクトに安全に封じ込めることができる。
図2は、酸化セリウム担持活性炭のSb吸着性能を示す。図2は、0.1mg-Sb添加/100ml蒸留水ベースにおけるSb吸着量の比較を示す。ここで、市販の酸化セリウム吸着剤は、酸化セリウムを有機バインダで固めた吸着剤で、Sb吸着性能を有する。未処理ACとは、活性炭についてアルカリ処理しない状態での活性炭を示し、中和AC活性炭とは、活性炭についてアルカリ処理して中和した活性炭を示す。AC活性炭としては、日本エンバイロケミカルズ社の粒状の白鷺(登録商標)LH2c32/60ssおよび株式会社クラレ社のクラレコール(登録商標)GW-H32/60を用いたが、活性炭基材の差異は認められない。
図2から、0.1mmol- CeO/g(AC)は、いずれの活性炭についても、Sb吸着量において市販の酸化セリウム吸着剤と同等の性能を示すことが分かる。活性炭(AC)1gに対する酸化セリウム担持量として、0.1mmol以上において同等性能を示すが、セリウムは高価格のため、酸化セリウム担持量は0.1mmolでよい。このことは、酸化セリウム担持量を1.0mmolとすることが出来るが、0.1mmolあれば性能は十分に確保されることを示す。
図3から図8は、各種オキソ酸イオン類吸着率についてのカラム法による試験結果を示す。
試験の条件は、次の通りである。
[試験液]Sb,Te,As,Se,I-,IO3 -各250ppb/純粋ベース
[吸着剤]酸化セリウム担持量;(0.1mmol)/g(AC), 製作時の加熱温度;160℃、AC活性炭母材;GW-H32/60(5cm)、市販のCeO2吸着剤(5cm
[通液条件]SV 40h-1,LV 2.8m/h
図9および図10は、酸化セリウム担持活性炭への125Sbのカラム法による吸着試験結果を示す。
カラム試験条件は、次の通りである。
カラム試験条件
吸着剤 酸化セリウム担持活性炭
吸着剤体積 10cm
Sb125試験液 6Bq/ml
Sb濃度 Sb8.35ppb
Sb試験液量 500ml
SV 28.4h-1
LV 4m/h
カラム内径 0.952cm
カラム断面積 0.711cm
吸着剤充てん層高 14.1cm
通液速度 4.74ml/min
284ml/h
図9に示されるように、放射性Sbは、125Sbカラム吸着ゾーンのカラム入口付近で酸化セリウム担持活性炭にほぼ全量吸着され、酸化セリウム担持活性炭に、オキソ酸イオンの有効な吸着性能があることが分かる。
図10に示すように、この有効性は、カラム通液量が変わっても変化がないことが分かる。このように、酸化セリウム担持活性炭に、オキソ酸イオンの有効な吸着性能があることが分かる。
ここで、市販の酸化セリウム吸着剤のCe含有量分析結果を示す。
Figure 2014213233
市販の酸化セリウム吸着剤の酸化セリウム含有量を測定した結果、およそ3.9mmol/cm3であった。
実施例の酸化セリウム担持活性炭の0.1mmol/g-活性炭は、およそ0.04mmol/cm3であるので酸化セリウム担持活性炭の酸化セリウム量は、同体積の市販の酸化セリウム吸着剤の約1/100であることがわかった。
これらの図に示すデータおよび上述の市販の酸化セリウム吸着剤のCe含有量分析結果から酸化セリウム担持活性炭は、市販の酸化セリウム吸着剤に比べて、酸化セリウムの吸着量は1/100でありながらSbおよびその他のオキソ酸化合物の吸着量が同程度の性能を示すことが分かる。
図11は、0.1mg-Sb添加/100ml蒸留水ベースにおけるCe溶脱率の比較を示す。ここで、AC母材には図2と同様の活性炭が使用された。酸化セリウム担持活性炭製作時の加熱温度がCe溶脱率に大きく影響を与えることが分かる。酸化セリウム担持活性炭製作時の加熱温度は、140〜220℃、望ましくは150〜200℃である。この範囲で加熱処理することで、オキソ酸化合物の実用的な吸着性能としては十分であり、溶脱率の小さな酸化セリウム担持活性を製作することができる。
図12は、酸化セリウム担持活性炭および市販の酸化セリウム吸着剤の燃焼による減容データ[TG-DTA]を示す。
図12に示されるように、未処理活性炭、酸化セリウム担持活性炭は減率が98.5%、97%、84%と示されるようにかなり大きな減容になるのに比較して、市販の酸化セリウム吸着剤では、25%で示されるように減容率が小さい。
このように、上述した図に示すデータおよび上述の市販の酸化セリウム吸着剤のCe含有量分析結果から酸化セリウム担持活性炭は、市販の酸化セリウム吸着剤に比べて、酸化セリウムの使用量は1/100でありながらSbの吸着量は同程度の性能を示すことに加えて、オキソ酸化合物を吸着した酸化セリウム担持活性炭を燃焼することで、燃焼前の酸化セリウム担持活性炭の重量に比して残渣の重量が3〜16%にまで減容することができる。
オキソ酸化合物を吸着した酸化セリウム担持活性炭を燃焼することで、燃焼前の酸化セリウム担持活性炭の重量に比して焼却残渣の重量として3〜16%にまで減容可能なように酸化セリウムの担持量を調整することが出来る。
燃焼性について見てみると、市販の酸化セリウム吸着剤にあっては、本発明の酸化セリウム担持活性炭に比べCeO2使用量が10〜100倍量のため、100℃付近の低温で燃焼が開始してしまう。このような低温での燃焼特性を有する場合、活性炭の乾燥に日常的に用いられる温風乾燥(通常、70〜80℃程度)程度でも着火し燃焼する恐れがあるなどの安全性に問題があり、温度コントロールを慎重に行わなければならない。 これに対して、酸化セリウム担持活性炭は、200から250℃で燃焼が開始して安全性が確保され、かつ活性炭単独の場合の燃焼開始温度が500℃に比べ省エネ性に優れていることが分かる。
1…粒状〜粉末状活性炭(乾燥品)、2…セリウム水溶液含浸、3…100〜200℃加熱、4…生成されたセリア(酸化セリウム)担持活性炭。

Claims (5)

  1. 放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を酸化セリウム担持活性炭に吸着することで放射性汚染水または工場排水を浄化する放射性汚染水または工場排水浄化方法であり、オキソ酸化合物が、アンチモン、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素の内のいずれかあるいは複数の元素からなるオキソ酸化合物であることを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化方法および放射性汚染水または工場排水を浄化することを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化方法。
  2. 請求項1において、セリウム水溶液含浸後に150から200℃内の加熱処理がなされて形成された酸化セリウム担持活性炭を用いることを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化方法。
  3. 請求項1において、オキソ酸化合物を吸着した酸化セリウム担持活性炭を燃焼することで、燃焼前の酸化セリウム担持活性炭の重量に比して減容された残渣の重量が3〜16%にまで減容できることを特徴とする酸化セリウムを含有する酸化セリウム担持活性炭の燃焼減容方法。
  4. 放射性汚染水または工場排水中のオキソ酸化合物を酸化セリウム担持活性炭に吸着することで放射性汚染水または工場排水を浄化する放射性汚染水または工場排水浄化方法であり、オキソ酸化合物が、アンチモン、ヒ素、セレン、テルル、ホウ素、ヨウ素の内のいずれかあるいは複数の元素からなるオキソ酸化合物であることを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化方法および放射性汚染水または工場排水を浄化することを特徴とする放射性汚染水または工場排水浄化装置。
  5. 請求項4において、放射性汚染水または工場排水浄化方法および 放射性汚染水または工場排水を浄化する放射性汚染水または工場排水浄化装置に用いられるオキソ酸化合物を吸着する活性炭であって、150から200℃内の加熱処理がなされて形成された水に不溶性の酸化セリウムを担持する活性炭。
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