図1は、本実施の形態に係る遊技機システムの構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、遊技機システムSは、端末装置3001と、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001とを有する。端末装置3001は、通信回線NWを介してサーバ4001とデータのやり取りを行うことができる。端末装置3001は、通信回線NWを介してサーバ4001に格納されている所定のアプリケーションプログラムを受信し、このプログラムをメモリ等に記憶する。通信回線NWとしては、例えば公衆回線またはインターネット等が用いられる。端末装置3001は、記憶したプログラムをCPUにより実行する。
端末装置3001は、撮影機能および画像表示機能を備えた情報処理端末であればよく、例えば、スマートフォン、携帯電話、パーソナルコンピュータまたはPDA(Personal Digital Assistant)等である。以下、端末装置3001としてスマートフォンが用いられる場合を例に説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1001およびパチスロ遊技機2001のいずれかを遊技している際に、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001により表示された画像を端末装置3001により撮影することができる。撮影された画像中にマーカーが含まれている場合には、端末装置3001は当該マーカーを認識して、撮影された画像に所定の画像(当該マーカーに対応する付加情報を含む。以下、同じ。)を合成した合成画像を表示する。
なお、端末装置3001は赤外線等を外部に送信することができ、パチンコ遊技機1001およびパチスロ遊技機2001のいずれにも赤外線等を送信することが可能である。パチンコ遊技機1001およびパチスロ遊技機2001は、端末装置3001から送信された赤外線等を受信可能である。このように、端末装置3001およびパチンコ遊技機1001間と、端末装置3001およびパチスロ遊技機2001間とにおいて、単方向での光通信が可能である。
本実施の形態に係る遊技機システムSは、端末装置3001と、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001とから構成されている。この遊技機システムSにおいて、遊技者はパチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001を遊技しながら、端末装置3001を用いてAR技術等(画像認識・画像解析の抽出に関する技術などを含む。以下、同じ。)により、実際の画像とは異なる画像(付加情報が合成された画像を含む。以下、同じ)を見ることができる。
以下に、本実施の形態に係る端末装置3001、パチンコ遊技機1001およびパチスロ遊技機2001について、順にそれぞれの構成および動作について説明する。
[端末装置]
以下に、本実施の形態に係る端末装置の構成および動作について説明する。
図2及び図3を用いて、本実施の形態に係る端末装置の構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る端末装置のハードウェア構成の一例を示す図であり、図3は、本実施の形態に係る端末装置の機能的構成の一例を示す図である。
端末装置3001は、図2に示すように、カメラ3010、CPU(Central Processing Unit)3020、タッチパネルディスプレイ3030、各種メモリ3040、各種入出力インタフェース3050、周辺機能回路3060、通信インタフェース3070および赤外線送信部3080等によって構成され、各部材が、内部バスを介して相互に接続されている。
撮影手段であるカメラ3010は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の個体撮像素子により構成されている。なお、撮影とは撮像も含む概念である。
各種メモリ3040は、例えばROMなどの書換え不能な不揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの書換え可能な不揮発性メモリ及びRAMなどの揮発性メモリ等が適宜組み合わされて構成される。また、各種メモリ3040は、磁気メモリ(例えばHDDなど)や光学メモリ(例えばCDなど)といった不揮発性の記録媒体を含んでいてもよい。
各種メモリ3040には、図3に示すような認識手段3021、合成画像生成手段3022、入力データ解析手段3023及び送信データ生成手段3024等を、CPU3020により実現するための所定のプログラムおよびデータが記憶されている。なお、CPU3020によって実行されるコンピュータプログラムとしては、端末装置3001のハードウェア制御などを行うための基本ソフトウェア(OS)及び端末装置3001において特定の機能を実現する目的で設計された応用ソフトウェア(アプリケーションプログラム)等があり、これらは各種メモリ3040に記憶されている。なお、各種メモリ3040は、CPU3020の演算処理により生じるデータを一時的に格納する等の働きもする。
各種入出力インタフェース3050としては、例えば電源投入用のボタン、マイク、スピーカ、動作指示用のLEDおよび振動モータ等が挙げられる。なお、端末装置3001がスマートフォンではなく、例えばパーソナルコンピュータ等である場合には、テンキー等の操作キー、タッチパッド、タッチパネル、マウス、トラックボール、スティックコントローラ、プッシュスイッチ、スライドスイッチ、ロータリースイッチ、マイク、スピーカ及びLED等も各種入出力インタフェース3050に含まれる。
周辺機能回路3060は、端末装置3001において各種機能を実現するための信号処理などを実行するための回路である。例えば、現在位置特定機能、現在日時特定機能、方位特定機能、音声認識機能、音声再生機能などを実現するための回路である。
例えば、端末装置3001が現在位置特定機能を備える場合は、3060が測地衛星からのGPS信号を受信するGPS受信機を含んでいればよい。端末装置3001が現在日時特定機能を備える場合は、周辺機能回路3060が時刻情報やカレンダ情報を生成するリアルタイムクロックを含んでいればよい。端末装置3001が方位特定機能を備える場合は、周辺機能回路3060が地磁気を検出して方位信号を生成する地磁気センサや、回転角度を検出するジャイロセンサ等を含んでいればよい。端末装置3001が音声認識機能を備える場合は、周辺機能回路3060が音声信号から音声特徴量を抽出する特徴量抽出回路を含んでいればよい。端末装置3001が音声再生機能を備える場合は、周辺機能回路3060がデジタル形式の音声データをアナログ形式の音声信号に変換する音声コーデックや音声信号を増幅する増幅回路やボリュームを含んでいればよい。
通信インタフェース3070は、外部装置とのデータ通信などを実行するための通信信号を送受信するために用いられる。例えば無線通信用のアンテナや有線通信用のケーブルコネクタである。端末装置3001は通信インタフェース3070により、サーバ4001からプログラムおよびデータ等を受信する。
赤外線送信部3080は、赤外線を送信して無線通信を可能とする赤外線モジュールであり、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001にデータを送信するために用いられる。なお、端末装置3001は赤外線の送受信が可能としてもよい。
タッチパネルディスプレイ3030は、カメラ3010により撮影した画像を表示する等、表示装置として用いられる。また、タッチパネルディスプレイ3030は、端末装置3001に対する各種の入力操作を行うためにも用いられる。
タッチパネルディスプレイ3030は、遊技者に対してメッセージまたは指示を与えるための画面、ユーザが所望する処理の種類および条件を入力するための画面、及びCPU3020等で実行された処理の結果を示す画面等を表示する。
なお、端末装置3001がスマートフォンでない場合には、タッチパネルディスプレイ3030の代わりに例えば液晶ディスプレイ(LCD)等の表示装置を有していればよい。この場合には、タッチパネルによる入力ができないことから、各種入出力インタフェース3050を用いて端末装置3001への入力操作がなされることとすればよい。
このような端末装置3001において、上述した所定のプログラムがCPU3020により実行されることにより、上述したように認識手段3021、合成画像生成手段3022、入力データ解析手段3023及び送信データ生成手段3024等を実現する。この端末装置3001により、所望の被写体が撮影される場合の動作について以下に説明する。
端末装置3001により所望の被写体を撮影する際には、遊技者はタッチパネルディスプレイ3030を用いて、端末装置3001がカメラとして機能するように指示する。具体的には、遊技者はタッチパネルディスプレイ3030上に表示されたアイコンのうち当該機能を実現することを指示している所定のアイコンが表示された位置を指で触れる。タッチパネルディスプレイ3030は指で触れられた位置を認識する。さらに、当該位置に当該アイコンが表示されていることを認識すると、CPU3020により上記所定のプログラムが実行される。
上記所定のプログラムが実行されている端末装置3001について、遊技者がカメラ3010を所望の被写体に向けることにより、カメラ3010のレンズにより被写体像が取り込まれ、光信号が電気信号に変換されて画像データが生成される。生成された画像データは各種メモリ3040に格納される。なお、画像データは、静止画像データでもよいし、動画像データでもよい。
認識手段3021は、各種メモリ3040に格納された画像データ中にマーカーが存在しないかを確認し、マーカーを認識する。
ここで、マーカーとは、AR技術において仮想オブジェクトの表示位置の基準を示す記号等のことである。AR技術は、実際には存在していない仮想オブジェクトを撮影画像に合成して表示する技術であるが、マーカーはこの仮想オブジェクトを画像上のどの位置に合成するかを指示するためのものである。なお、マーカーとしては特定の記号を用いてもよいが、数字や、キャラクタ、アイテム等、画像として認識できるものであればマーカーとして用いることができる。
被写体中にマーカーが存在する場合には、認識手段3021は画像データからマーカーの存在を認識し、合成画像生成手段3022はそのマーカーに応じた仮想オブジェクトの画像データを各種メモリ3040から読み取り、撮影された画像データにおいてマーカーにより指示された位置に合成して、合成画像データを生成する。
ここで、仮想オブジェクトは、キャラクタ、アイテム、背景、文字(伝達情報を含む。以下、同じ。)等の画像データである。仮想オブジェクトは2次元の画像データに限られず、3次元の画像データでもよく、動画像データであってもよいし、静止画像データであってもよい。なお、仮想オブジェクトは、上記プログラムと同様に通信回線NWを介してサーバ4001から送信され各種メモリ3040に格納されている。
合成画像生成手段3022で生成された合成画像データにより、タッチパネルディスプレイ3030には撮影された被写体中に仮想オブジェクトが存在する画像が表示される。なお、仮想オブジェクトはマーカー上に配置されるように表示されてもよいし、マーカー以外の場所に配置されるように表示されていてもよい。
遊技者は、さらに仮想オブジェクトを操作することができる。例えば、タッチパネルディスプレイ3030上に表示された仮想オブジェクトを指で触れて、タッチパネルディスプレイ3030上を指でなぞることにより、指の動きに合わせて仮想オブジェクトが動くように表示される。
端末装置3001において入力操作が行われ、仮想オブジェクトが操作された場合には、入力データ解析手段3023がその入力操作に関してのデータを解析する。そして、入力データ解析手段3023は、仮想オブジェクトにどのような操作がなされたかについて、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001に伝達するためのデータを生成する。
入力データ解析手段3023により生成されたデータは、赤外線送信部3080から外部に送信するための送信データに、送信データ生成手段3024によって変換される。
送信データは赤外線送信部3080に送られ、赤外線送信部3080によって赤外線信号に変換されて外部に送信される。この赤外線信号がパチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001で受信される。この赤外線信号に基づいて、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001において、端末装置3001になされた操作が反映された演出が行われる。
次に、端末装置3001の処理の流れを図4〜図8を用いて説明する。
図4は、本実施の形態に係る端末装置の制御に関するメインフローチャートである。まず、電源が投入されると、端末装置3001において初期化処理がなされる。上述したように、遊技者はタッチパネルディスプレイ3030を操作して上記所定のプログラムを起動させる。これにより、端末装置3001は仮想オブジェクトの合成表示が可能であり、AR技術を利用できる状態となる。
端末装置3001は撮影処理(S6001)により被写体を撮影し、撮影画像取得処理を行う(S6002)。具体的には、撮影した被写体の画像データを各種メモリ3040に格納する。
端末装置3001は、画像データに基づいて、被写体内のマーカーを認識する認識処理を行う(S6003)。認識処理によりマーカーが認識された場合には、そのマーカーに応じて仮想オブジェクトを画像データに合成してタッチパネルディスプレイ3030に表示する表示処理を行う(S6004)。
遊技者が、タッチパネルディスプレイ3030を操作して、表示された仮想オブジェクトを操作した場合には、その操作についてのデータを赤外線信号として外部に送信する赤外線送信処理を行う(S6005)。
図5は、本実施の形態に係る端末装置の撮影処理に関するフローチャートである。CPU3020は撮影中か否かを判断し(S6021)、撮影中であった場合は撮影終了操作がなされたかを判断する(S6022)。撮影終了操作がなされた場合は撮影終了処理を行う(S6023)。撮影終了処理は、カメラ3010での撮影動作を終了するとともに、タッチパネルディスプレイ3030での表示も終了させる処理である。撮影中であり、撮影終了操作がなされていない場合は、撮影を継続する。
また、撮影中ではない場合には、CPU3020は撮影操作がなされているかを判断し(S6024)、撮影操作がなされている場合には撮影開始処理を行い(S6025)、撮影を開始し、撮影操作がなされていない場合には、撮影開始処理は行わない。ここで、撮影操作としては、例えば、端末装置3001をカメラとして機能させる操作とすればよい。例えば、遊技者がタッチパネルディスプレイ3030上に表示されたアイコンのうち当該機能を実現するための所定のアイコンを選択する操作である。この操作により、端末装置3001はAR技術を実現できるようになる。つまり、端末装置3001において、カメラ3010のレンズにより被写体像が取り込まれ、画像データが生成され、タッチパネルディスプレイ3030に随時表示される。この際に、画像データは一時的ではあるが各種メモリ3040に格納され、この一時的に格納された画像データに基づいてマーカーを認識して、画像データに仮想オブジェクトが合成されてタッチパネルディスプレイ3030に表示される。
なお、撮影操作として、遊技者が端末装置3001に設けられた例えばシャッターボタンを操作することとしてもよい。この場合は、シャッターボタンが操作された後、生成された画像データが各種メモリ3040に格納されていき、画像データに仮想オブジェクトが合成されてタッチパネルディスプレイ3030に表示される。
シャッターボタンを操作する前の、画像データが各種メモリ3040に一時的に格納されている状態、及び、遊技者が端末装置3001のシャッターボタン等を操作した後の、画像データが各種メモリ3040に格納されている状態のいずれにおいても、撮影処理の状態に含まれることとすればよい。
図6は、本実施の形態に係る端末装置の撮影画像取得処理に関するフローチャートである。CPU3020はカメラ3010に撮影処理を行わせ、画像データが送信されてきたかを判断し(S6041)、画像データが送信されてきた場合には、各種メモリ3040に画像データを記憶させる(S6042)。
図7は、本実施の形態に係る端末装置の認識処理に関するフローチャートである。CPU3020は、撮影画像取得処理により各種メモリ3040に記憶された画像データにマーカーとして認識可能な画像が含まれているか否かを判断し(S6061)、マーカーが認識された画像データを認識対象画像データとして決定する(S6062)。
図8は、本実施の形態に係る端末装置の表示処理に関するフローチャートである。CPU3020は、撮影された画像データが認識対象画像データか否かを判断し(S6081)、認識対象画像でない場合には、撮影された画像データに基づいて被写体の画像をタッチパネルディスプレイ3030に表示させる(S6082)。
一方、撮影された画像データが認識対象画像データであると判断した場合には、タッチパネルディスプレイ3030に合成画像が表示されているか否かを判断する(S6083)。合成画像が表示されていない場合は、認識されたマーカーに応じた仮想オブジェクトを画像データに合成して合成画像を生成し、タッチパネルディスプレイ3030に合成画像を表示する(S6086)。すでに、合成画像がタッチパネルディスプレイ3030に表示されている場合には、表示中の合成画像に、認識対象画像データに対応する画像(仮想オブジェクトの画像)が含まれているか否かを判断する(S6084)。表示中の合成画像に、認識対象画像データに対応する画像(仮想オブジェクトの画像)が含まれている場合には、合成画像の表示を継続する(S6085)。これに対して、表示中の合成画像に、認識対象画像データに対応する画像(仮想オブジェクトの画像)が含まれていない場合には、タッチパネルディスプレイ3030に合成画像を表示する(S6086)。
図9は、本実施の形態に係る端末装置の赤外線送信処理に関するフローチャートである。CPU3020は、端末装置3001に対して外部から入力があるか否かを判断する(S6101)。入力がある場合は当該入力が仮想オブジェクトの操作に関するものであるか否かを判断し(S6102)、入力がない場合は赤外線送信処理を終了する。
入力が仮想オブジェクトの操作に関するものである場合は、入力されたデータを解析する(S6103)。この処理において、仮想オブジェクトにどのような操作がなされたかについて、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001に伝達するためのデータを解析する。
入力されたデータを解析することにより得られたデータを、外部へ送信する形式に変換して送信データを生成し(S6104)、赤外線送信部3080によって赤外線信号に変換して外部に送信する(S6105)。
上述したように、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001に表示されたマーカーを含む画像が、端末装置3001により撮影された場合は、仮想オブジェクトを含む合成画像が端末装置3001に表示される。これにより、遊技者は、パチンコ遊技機1001またはパチスロ遊技機2001の表示とともに、仮想オブジェクトの画像による演出を楽しむこと(仮想オブジェクトの画像の付加情報を取得することを含む。以下、同じ。)ができる。
[パチンコ遊技機]
以下に、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の構成および動作について説明する。
[パチンコ遊技機の概観]
まず、図10〜図15を用いて、パチンコ遊技機1001の概観について説明する。図10は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機における外観を示す斜視図である。図11は、図10に示したパチンコ遊技機の分解斜視図である。図12は、図10に示したパチンコ遊技機における遊技盤の正面図である。図13は、図10に示したパチンコ遊技機における遊技盤の裏面側におけるスイッチ類の配置を示す概略図である。図14は、図10に示したパチンコ遊技機におけるLEDユニットの正面図である。
図10及び図11に示すように、パチンコ遊技機1001は、ガラスドア1010、皿ユニット1011、発射装置1012、液晶表示装置1013、及び遊技盤1014が、ベースドア1015に支持された構造を有している。ベースドア1015は、裏面側に排出ユニット1016および基板ユニット1017を支持しており、本体1018の開口1181に嵌め込まれている。
ガラスドア1010は、ベースドア1015に対して開閉自在に軸着されている。このガラスドア1010は、中央に形成された開口1101を有しており、その開口1101には透過性を有する保護ガラス1019が配設されている。この保護ガラス1019は、ガラスドア1010が閉鎖された状態で遊技盤1014の前面に対面するように配設されている。ガラスドア1010には、上部にスピーカ1021が配設され、左右にランプ1022が配置されている。スピーカ1021は、例えば音声での告知や演出、エラー報知を行うためのものである。ランプ1022は、演出や告知など各種の報知を行うものである。
ガラスドア1010の右側縁部には、端末装置スタンド1023が配設されている。端末装置3001により液晶表示装置1013が撮影されるように、端末装置3001を固定するものであり、端末装置スタンド1023は端末装置3001を把持可能な構成を有している。
図15は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の端末装置スタンドの構成を示す図である。図15に示すように、端末装置スタンド1023は駆動装置であるモータ1231を有している。なお、モータ1231はガラスドア1010の右側縁部に埋め込まれており、通常は遊技者には見えないように配置されている。モータ1231は、基板ユニット1017に電気的に接続されている。モータ1231が駆動することにより、端末装置スタンド1023がモータ1231を中心として回転運動し、その位置を移動させる。
端末装置スタンド1023は、液晶表示装置1013を撮影可能な位置に端末装置3001を固定する撮影位置と、撮影位置から、遊技者から見て右回りに端末装置スタンド1023が回転して、端末装置スタンド1023がガラスドア1010の右側縁部に沿うような退避位置とを有している。端末装置スタンド1023の所定の部分は、端末装置3001をネジ、ベルト等により把持できるような構成とされる。
端末装置3001が液晶表示装置1013の撮影を行う必要がない場合、すなわち液晶表示装置1013の表示にマーカーが存在しない場合には、端末装置スタンド1023は退避位置となる。また、撮影を行う場合、すなわち液晶表示装置1013の表示にマーカーが存在する場合には、端末装置スタンド1023は撮影位置となる。このような位置となるように、モータ1231が駆動する。
端末装置スタンド1023が設けられていることにより、遊技者がパチンコ遊技機1001を遊技しながらであっても、ぶれることなく端末装置3001により液晶表示装置1013を撮影することができる。
なお、端末装置スタンド1023が自動で動くのではなく、モータ1231の駆動を制御するためのボタン等を設けておき、遊技者が端末装置スタンド1023の位置を自ら操作できるようにしてもよい。
また、端末装置3001から、端末装置スタンド1023の位置を制御する信号を送ることとしてもよい。例えば、端末装置スタンド1023にサブCPU1071(図16参照)と接続されるコネクタ等を設けて、端末装置3001を端末装置スタンド1023に設置することにより端末装置3001からサブCPU1071に信号を送ることができる構造とする。そして、端末装置3001が撮影画像中にマーカーが存在するか否かを判断して、マーカーが存在しないと判断した場合は、端末装置3001がサブCPU1071にモータ1231を駆動させるよう信号を送り、端末装置スタンド1023を退避位置に移動させることとすればよい。なお、退避位置から撮影位置への移動については、遊技者がボタン操作により行うこととしてもよいし、例えば所定の時間が経過したとき等の適当な移動タイミングにおいて行われることとすればよい。端末装置3001によるマーカーの検出は、端末装置3001が例えば1秒間に50か60枚程度のフレーム数の撮影を行い、これらの撮影画像を用いてマッチング処理により行うこととすればよい。
また、端末装置スタンド1023はモータ1231を有さなくてもよい。例えば、遊技者が手動により端末装置スタンド1023の位置を操作し、端末装置3001が最適の撮影位置となるように調整できるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、端末装置スタンド1023がガラスドア1010の右側縁部に配設されることとしたが、配設される位置はこの部分に限定されるわけではなく、遊技者の遊技の邪魔にならない位置であればよい。また、端末装置スタンド1023はパチンコ遊技機1001に設置されているのではなく、例えば、椅子、パチンコ遊技機1001が設置された台、または天井等に設置されていてもよい。
また、端末装置スタンド1023は、端末装置3001に電力を供給できる構成を有しておいてもよい。このような構成であれば、遊技者は端末装置3001の充電持続時間を気にすることなく、長時間にわたってパチンコ遊技機1001の遊技を楽しむことができる。
皿ユニット1011は、遊技球を貯留するためのものであり、ガラスドア1010の下部においてベースドア1015に配設されている。この皿ユニット1011は、上皿1111の下方に下皿1112を一体化したユニットとして構成されている。
上皿1111は、後述する遊技領域1140に発射させる遊技球を貯留するためのものである。上皿1111には、払出口1113、操作ボタン1020及び赤外線受信部1024が設けられている。この払出口1113は、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うためのものであり、所定の払出条件が成立した場合には、遊技球が排出される。操作ボタン1020は、所謂「CHANCEボタン」あるいは「プッシュボタン」等と呼ばれるものであり、例えば上述する液晶表示装置1013において表示されるCHNCE演出(いわゆるカットイン演出や可動体の可動の有無等)を行うか否かを選択するために、あるいは大当りの期待度を報知する演出(例えば会話演出の会話内容や文字色)において期待度を報知させるときに遊技者によって操作されるものである。なお、この操作ボタン1020を用いて、端末装置スタンド1023の位置を移動させることができることとしてもよい。
赤外線受信部1024は、赤外線を受信して無線通信を可能とする赤外線モジュールであり、端末装置3001からデータを受信するために用いられる。なお、規制の問題から、パチンコ遊技機1001は外部に情報を送信する構成を有さないが、このような規制の問題がなければ、パチンコ遊技機1001が赤外線送信のための構成を有し、外部機器と送受信できるようにしてもよい。
下皿1112には、払出口1114が設けられている。この払出口1114は、払出口1113と同様に、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行い、所定の払出条件が成立した場合に遊技球が排出するものである。
発射装置1012は、後述する遊技領域1140に、上皿1111に貯留された遊技球を発射するためのものである。この発射装置1012は、パネル体1121の表面側に発射ハンドル1122を設けたものであり、ベースドア1015の右下部に配設されている。
パネル体1121は、皿ユニット1011及び発射装置1012をベースドア1015に配設するとき、皿ユニット1011の右下部と一体化されるものである。このパネル体1121の裏側には、遊技球を発射するための駆動装置(図示略)が設けられている。駆動装置としては、例えば発射ソレノイドが使用される。
図10〜図13に示すように、液晶表示装置1013は、第1始動口1034及び第2始動口1035への遊技球の入賞に基づく大当り抽選の結果の他、遊技に関する各種の画像、例えば演出用の識別図柄(装飾図柄)、通常状態での演出画像、大当り中の演出画像、デモ演出、及び保留球数を表示するものである。液晶表示装置1013は、遊技盤1014の略中央に配設されている。
なお、演出手段としては、液晶表示装置に代えて、又は液晶表示装置に加えて、例えばプラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRTディスプレイ、ランプ、スピーカあるいは可動役物を単独又は組み合わせて使用してもよい。
遊技盤1014は、保護ガラス1019の後方に位置するように、ベースドア1015の前方に配設されている。この遊技盤1014は、発射された遊技球が転動流下可能な遊技領域1140を有している。この遊技領域1140は、外レール1031に囲まれ、複数の遊技釘が打ち込まれたものである。
特に図12に示すように、遊技盤1014には、ガイドレール1031、1032、ステージ1033、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、第1及び第2保留表示部1037、1038、大入賞口1039、シャッタ1040、及び一般入賞口1041、1042、1043、1044、及びLEDユニット1005が設けられている。
ガイドレール1031、1032は、外レール1031及び内レール1032を含んでいる。外レール1031は、遊技領域1140を区画(画定)するために遊技領域1140を囲むように配置されている。内レール1032は、外レール1031とともに遊技球を遊技盤1014の上部に案内するためのものであり、遊技盤1014の左側において外レール1031の内側に配設されている。
ステージ1033は、遊技領域1140における遊技球の流化領域を振り分けるものであり、遊技盤1014の上部に設けられている。発射装置1012によって発射された遊技球は、遊技盤1014に打ち込まれた遊技釘(図示せず)、ステージ1033などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤1014の下方に向かって流下する。この過程において、第1始動口1034、第2始動口1035、通過ゲート1036、大入賞口1039、あるいは一般入賞口1041〜1044に、遊技球が入賞し、入賞しなかった遊技球はアウト口1045から排出される。遊技球は、発射ハンドル1122の回動角度が小さい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が小さいために主としてステージ1033の左側を流下する一方で、発射ハンドル1122の回転角度が大きい場合には遊技球に与えられる打ち出し力が大きいために主としてステージ1033の右側を流下する。一般に、ステージ1033の左側に遊技球を流下させる打ち方は左打ち、ステージ1033の右側に遊技球を流下させる打ち方は右打ちと呼ばれている。
第1始動口1034及び第2始動口1035は、遊技球の入賞(通過)を条件に大当り抽選の契機を与えるとともに、大当り抽選の結果を第1及び第2特別図柄表示部1052、1053(図14参照)や液晶表示装置1013において表示させる契機を与えるものである。
第1始動口1034は、遊技盤1014の中央やや下方位置に設けられている。第1始動口1034の後方には、図13の第1始動口スイッチ1340が配置されている。第1始動口スイッチ1340によって遊技球が検出された場合、遊技機の内部(図11の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113又は払出口1114を介して上皿1111又は下皿1112に払い出される。
第2始動口1035は、第1始動口1034の直下に設けられており、その後方に図13の第2始動口スイッチ1350が配置されている。第2始動口スイッチ1350によって遊技球が検出された場合、パチンコ遊技機1001の内部(図11の基板ユニット1017)において大当り抽選が行われるとともに、予め設定されている数の遊技球が払出口1113又は払出口1114を介して上皿1111又は下皿1112に払い出される。この第2始動口1035は、普通電動役物としての羽根部材1046によって入賞困難性が決定される。
羽根部材1046は、左右方向に回動するものであり、第2始動口1035への遊技球の入賞を可能とする開放状態と、第2始動口1035への遊技球の入賞を不可能又は困難とする閉鎖状態と、を選択可能とするものである。羽根部材1046は、後述する普通図柄表示部1050において所定の図柄で停止表示(点灯・消灯の組合せ)されたときに、所定の時間、所定の回数だけ開放状態となり、第2始動口1035に遊技球が入りやすくなる。
例えば、普通図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における当り確率は、例えば1/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が0.3秒間、1回開放する。高確率状態(時短状態)における当り確率は、例えば255/256であり、これに当選した場合に、羽根部材1046が1.3秒間、3回開放する。また、普通図柄ゲームの1回の当り遊技に対する第2始動口1035への最大入賞カウント数は8カウントである。
なお、普通電動役物は、羽根部材1046を左右に回動させるものに限らず、例えば、舌状部材が遊技盤1014の前後に移動するもの、あるいは遊技盤1014の前後に回動して第2始動口1035を開閉する開閉扉であってもよい。
通過ゲート1036は、第2始動口1035を開放するための普通図柄抽選を行う契機を与えるものであり、遊技盤1014の左側中央位置に設けられている。この普通図柄抽選の結果は、後述する普通図柄表示部1050において表示される。後述の普通図柄表示部1050において特定の図柄が停止表示された場合には、普通図柄抽選の結果が当選であることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131に表示されるようにしてもよい。
パチンコ遊技機1001では、大当り遊技終了後に、通常状態、あるいは大当り確率が通常状態よりも高くなる確率変動状態に移行する。確率変動状態では、普通図柄抽選の当選確率が高確率状態となるため、普通電動役物としての羽根部材1046のサポートによって第2始動口1035への入賞が容易となる。この状態は、「電サポ」と呼ばれる状態であり、特別図柄ゲームの保留球が貯まりやすくなるとともに、第2始動口1035への入賞により遊技球の目減りを抑制することができる。「電サポ」状態は、次に大当りに当選するまで継続するため、遊技者は短時間で、しかも遊技球の減少が抑制された状態で大当りに当選することが可能となる。
一方、大当り遊技終了後に大当り確率が通常状態とされる場合にも、「電サポ」状態に移行する。この場合の「電サポ」状態は、所定回数分(例えば100回分)の大当り抽選の結果を、第1及び第2特別図柄表示部1052、1053(図14参照)において表示するまで継続する。このような有限回数の「電サポ」状態は、「時短状態」と呼ばれている。
第1及び第2保留表示部1037、1038は、後述する第1又は第2特別図柄表示部1052、1053が変動表示しているときに、第1又は第2始動口スイッチ1340、1350によって遊技球が検出された場合、第1又は第2特別図柄表示部1052、1053において変動表示中の第1又は第2特別図柄が停止表示されるまで、第1又は第2始動口1034、1035への遊技球の入球に基づく第1又は第2特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留されることを表示する。変動表示していた第1又は第2特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた第1又は第2特別図柄の変動表示が開始される。ここで、第1及び第2特別図柄の変動表示の優先順位は、本実施形態では、第2特別図柄のほうが第1特別図柄よりも高くされている。もちろん、第1及び第2始動口1034、1035への入賞順にしたがって、対応する第1及び第2特別図柄を順次変動表示させるようにしてもよい。
ここで、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、本実施形態においては、第1始動口1034及び第2始動口1035への入球による第1及び第2特別図柄の変動表示の保留数は、それぞれ最大で4個としている。第1特別図柄に対する第1特別図柄ゲームが4回分保留されている場合には、変動中の第1特別図柄に対応する特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図16参照)の第1特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の特別図柄ゲームの情報は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。第2特別図柄ゲームについても同様に、4回分保留されている場合には、変動中の第2特別図柄に対応する第2特別図柄ゲームの情報が、メインRAM1062(図16参照)の第2特別図柄始動記憶領域(0)に始動記憶として記憶され、保留されている4回分の第2特別図柄ゲームの情報は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に始動記憶として記憶される。したがって、第1及び第2特別図柄の双方、すなわち第1始動口1034および第2始動口1035への入賞保留数は、合計で最大8個となる。
なお、第1及び第2保留表示部1037、1038に代えて、あるいは第1及び第2保留表示部1037、1038に加えて、液晶表示装置1013において、第1始動口1034への入賞の保留、及び第2始動口1035への入賞の保留を表示するようにしてもよい。
大入賞口1039は、遊技者に有利な遊技状態である特別遊技状態(大当り遊技状態又は小当り遊技状態)のときに開放される部分であり、第1始動口1034の直下に設けられている。この大入賞口1039には、図13のカウントスイッチ1390(図16参照)が設けられている。このカウントスイッチ1390は、大入賞口1039への遊技球の入賞数をカウントするためのものであり、遊技球の入賞が確認されると、予め設定されている数の遊技球が払出口1113又は払出口1114を介して上皿1111又は下皿1112に払い出される。
シャッタ1040は、大入賞口1039を開放状態あるいは閉鎖状態に制御するものであり、大入賞口1039を覆うように配置されている。すなわち、シャッタ1040は、大入賞口1039に遊技球の入賞が可能な開放状態と、遊技球の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態と、に変化するように駆動される。シャッタ1040による大入賞口1039の開放駆動は、後述する第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053において特別図柄が特定の停止表示態様となって、大当り遊技状態、又は小当り遊技状態に移行された場合に行われる。
ここで、大当り遊技状態は、通常状態よりも遊技球を獲得できる状態(出玉あり大当り遊技状態)と、実質的に遊技球を獲得できない状態(出玉なし大当り遊技状態)も含まれる。本実施形態では、出玉なし大当り遊技状態の終了後は、大当り当選確率が通常状態よりも高い確率変動状態に移行する。このような出玉なし大当り遊技状態の終了後に移行する確率変動遊技状態を、突然確率変動という。この突然確率変動は、「突然確変」あるいは「突確」とも呼ばれる。
一方、小当り遊技状態は、シャッタ1040は開放するものの、シャッタ1040の開閉速度が速く、実質的に遊技球を獲得できない状態である。この小当りにおけるシャッタ1040の開閉態様は、出玉なし大当り遊技状態におけるシャッタ1040の開放状態と同一または類似しており、シャッタ1040の開放態様を確認しただけでは、どちらの当りが成立したか区別するのは困難である。
シャッタ1040による大入賞口1039の開放状態は、図13のカウントスイッチ1390(図16参照)によるカウント値(遊技球の通過数)が所定個数(例えば7個)となるか、あるいは開放時間が所定時間(例えば約25秒又は0.1秒)を経過するまで維持される。一方、遊技球の通過数が所定数となった場合、又はシャッタ1040の開放時間が所定時間となった場合には、シャッタ1040は大入賞口1039を閉鎖するように駆動される。
大当り遊技状態では、大入賞口1039の開放状態と閉鎖状態が繰り返される。本実施形態での大当り遊技状態は、大入賞口1039の開放状態が15回又は2回に設定されている。大当り遊技状態において、大入賞口1039が開放状態とされている遊技状態は「ラウンドゲーム」といい、大入賞口1039が開放状態から閉鎖状態にされてから次に大入賞口1039が開放状態とされるまでの大入賞口1039の閉鎖状態を「ラウンド間ゲーム」あるいは「インターバル」という。
ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド(1R)、2回目を第2ラウンド(2R)と呼称する場合がある。本実施形態では、大当り遊技状態での大入賞口1039の開放回数は15回又は2回であるが、開放回数が15回の大当りを「15R大当り」、開放回数が2回の大当りを「2R大当り」と呼ぶこともできる。
「15R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の最大開放時間が比較的長い時間、例えば約25秒に設定されている。そのため、「15R大当り」となった場合には、遊技者は多くの遊技球を獲得することができる。
一方、「2R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の開放時間を15R大当りよりも短い時間、例えば0.1秒程度に設定され、実質的に遊技球の獲得が困難とされている。すなわち、「2R大当り」は、「15R大当り」に比べて、大入賞口1039の最大合計開放時間が短く設定されている。この場合、シャッタ1040による大入賞口1039の開閉制御を小当り状態と同一又は類似とし、遊技者に「2R大当り」と「小当り」の区別が困難となるようにしてもよい。
ただし、「2R大当り」は、各ラウンドにおける大入賞口1039の開放時間を「15R大当り」と同程度の時間に設定し、大入賞口1039の開放状態での遊技球の入賞を容易として一定数の遊技球を獲得可能なように構成してもよい。また、「2R大当り」として、一定数の遊技球が獲得できる「第1の2R大当り」と遊技球を実質的に獲得できない「第2の2R大当り」とを併用してもよい。
なお、大入賞口1039の開放回数は15R大当り(第1の15R大当り)と同じであるが、大入賞口1039の開放時間が短く実質的に遊技球を獲得できない15R大当り(第2の15R大当り)を設け、第2の15R大当りにおける大入賞口1039の開放制御と同一又は類似する小当りを設けて、第2の15R大当り及び小当りの何れかが成立したかが大入賞口1039の開放態様からでは、判別困難又は判別不可能としてもよい。また、第2の15R大当り後は、第2の15R大当り前の遊技状態に関わらず、確変状態に移行してもよいし、通常状態に移行してもよい。
一般入賞口1041〜1044は、遊技球の入賞を条件に規定個数の遊技球を払い出させる役物である。これらの一般入賞口1041〜1044は、装飾部材を配置することにより遊技盤1014の左下部及び右下部にそれぞれ2個ずつ形成されている。一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したときには、予め設定されている数の遊技球が払出口1113又は払出口1114を介して上皿1111又は下皿1112に払い出される。
また、図13に示すように、上述した第1始動口1034、第2始動口1035、大入賞口1039、一般入賞口1041〜1044の後方には、それぞれ、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440が配設され、通過ゲート1036の内部には通過ゲートスイッチ1360が配設され、それぞれの入球又は通過が検知される。また、シャッタ1040及び羽根部材1046の後方には、それぞれ、大入賞口ソレノイド1400及び普通電動役物ソレノイド1460が配設され、それぞれの可動部材の駆動が行われる。
図14に示したように、LEDユニット1005は、普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、第1特別図柄表示部1052、第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、及び第2特別図柄用保留表示部1055を有している。
普通図柄表示部1050は、普通電動役物(羽根部材1046(図12及び図13参照))を駆動して第2始動口1035を開放するか否かを決定する「普通図柄ゲーム」に対する抽選結果を表示するものであり、2つのLEDランプ1501、1502を含んでいる。LEDランプ1501、1502は、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって普通図柄として変動表示された後、停止表示される。羽根部材1046(図12及び図13参照)は、普通図柄表示部1050におけるLEDランプ1501、1502の点灯・消灯の組合せが所定の態様となったときに、羽根部材1046(図12及び図13参照)を所定のパターンで開閉駆動して、第2始動口1035の入球困難性の選択を行う。
普通図柄用保留表示部1051は、2つのLEDランプ1511、1512の点灯、消灯又は点滅によって保留されている普通図柄の変動表示の実行可能回数を表示するものである。LEDランプ1511、1512による保留表示は、例えば保留数が「1」の場合にはLEDランプ1511が点灯し、LEDランプ1512が消灯する。保留数が「2」の場合にはLEDランプ1511及びLEDランプ1512ともに点灯し、保留数が「3」の場合にはLEDランプ1511が点滅し、LEDランプ1512が点灯し、保留数が「4」の場合にはLEDランプ1511及びLEDランプ1512ともに点滅する。
第1及び第2特別図柄表示部1052、1053は、「特別図柄ゲーム」に対する大当り抽選の結果を示すものであり、それぞれ8個のLEDランプ1520、1530を含んでいる。第1特別図柄表示部1052は、第1始動口1034への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第1始動口1034への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第2特別図柄表示部1053は、第2始動口1035への始動入賞を契機として変動表示を行うとともに、第2始動口1035への入賞に基づく大当り抽選結果を表示するものである。第1及び第2特別図柄表示部1052、1053の変動表示は、各LEDランプ1520、1530が個別に点灯・消灯を繰り返すことにより行われる。大当り抽選の結果は、第1及び第2特別図柄表示部1052、1053の8つのLEDランプ1520、1530の点灯・消灯によって形成される表示パターン(特別図柄)によって表示される。例えば、第1及び第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれにおいて、8つのLEDランプ1520、1530の全てが点灯した場合に15R確変大当り、8つのLEDランプ1520、1530のうちの上部3つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に15R通常大当り、8つのLEDランプ1520、1530のうちの下部3つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に突然確変大当り、8つのLEDランプ1520、1530のうちの中部2つが点灯し、残りのランプが消灯した場合に小当り、8つのLEDランプ1520、1530のうちの最上部1つが点灯し、残りのランプが消灯した場合にハズレの表示パターンとすることができる。第1及び第2特別図柄表示部1052、1053は、大当り抽選結果を表示するものであるため、遊技者は8つのLEDランプ1520、1530の表示パターンによって突然確変(例えば下部3つのランプが点灯)と小当り(中部2つのランプが点灯)とを判別することができる。もちろん、8つのLEDランプ1520、1530の点灯・消灯の組合せと、それに対応する大当り抽選の結果は、先の例には限定されず、種々に変更可能である。
なお、ラウンドランプを設け、15R大当りが発生した場合には15R用のラウンドランプが点灯し、2R大当りが発生した場合には2R用のラウンドランプが点灯することとし、どのラウンドの大当りが発生したかわかるようにしてもよい。
大当り抽選に当選した場合には、特別図柄が特定の停止表示態様に停止表示された後、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行させられる。この当り遊技状態となった場合には、上述のようにシャッタ1040(図12および図13参照)が駆動制御され、大入賞口1039(図12および図13参照)が開放状態とされて遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、大当り当選しなかった場合(小当りを除く)には、特別図柄として、ハズレ図柄が停止表示されて遊技状態が維持される。また、小当りに当選した場合には、小当りに対応する表示パターンに特別図柄が停止表示され、所定のパターンでシャッタ1040が駆動される。
液晶表示装置1013の表示領域1131では、第1特別図柄表示部1052及び第2特別図柄表示部1053において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。例えば、第1特別図柄表示部1052及び第2特別図柄表示部1053で表示される特別図柄の変動表示中においては、特定の場合を除いて、液晶表示装置1013の表示領域1131において、数字からなる識別図柄(装飾図柄)、例えば、「0」、「1」、「2」・・・「9」のような数字が3列変動表示される。一方、第1特別図柄表示部1052(図14参照)及び第2特別図柄表示部1053(図14参照)において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置1013の表示領域1131でも装飾図柄が停止表示される。
また、第1特別図柄表示部1052及び第2特別図柄表示部1053において、変動、停止された特別図柄が特定の停止表示態様の場合には、当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。具体的には、第1特別図柄表示部1052及び第2特別図柄表示部1053のいずれか一方において特別図柄が、例えば、多くの出球が獲得可能な大当りに対応する特定の表示態様で停止表示された場合には、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される演出用の識別図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに同一の図柄が全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、大当り用の演出画像が液晶表示装置1013の表示領域1131において表示される。なお、出球を得ることが困難な当り(小当り)の場合は、当りであることを遊技者に把握させる演出画像を、液晶表示装置1013の表示領域1131において表示しなくてもよい。
第1特別図柄用保留表示部1541、1542及び第2特別図柄用保留表示部1551、1552は、点灯、消灯又は点滅によって保留されている特別図柄の変動表示の実行可能回数(保留個数)を表示するものである。第1特別図柄用保留表示部1541、1542及び第2特別図柄用保留表示部1551、1552は、それぞれ第1および第2保留表示1037、1038に対応しており、第1特別図柄用保留表示部1541、1542及び第2特別図柄用保留表示部1551、1552での保留個数の表示態様は、普通図柄用保留表示部1511、1512による保留個数の表示態様と同一である。
[パチンコ遊技機の電気的構成]
図16は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機における制御回路を示すブロック図である。図16に示すように、パチンコ遊技機1001は、遊技の制御を行う主制御回路1006と、遊技の進行に応じた演出の制御を行う副制御回路1007と、を備えている。
主制御回路1006は、メインCPU1060、メインROM1061(読み出し専用メモリ)、メインRAM1062(読み書き可能メモリ)、初期リセット回路1063、I/Oポート1064、コマンド出カポート1065、及びバックアップコンデンサ1066を備えているとともに、各種の装置や各種のスイッチと接続されている。
メインCPU1060は、メインROM1061及びメインRAM1062と接続されており、メインROM1061に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。
メインROM1061は、メインCPU1060によりパチンコ遊技機1001の動作を制御するためのプログラム、例えば、図19〜図24に示す処理をメインCPU1060に実行させるためのプログラムの他、各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM1062は、メインCPU1060の一時記憶領域として、種々のフラグ及び変数の値を記憶する機能を有する。メインCPU1060の一時記憶領域としては、メインRAM1062に代えて、他の読み書き可能な記憶媒体を用いることもできる。
初期リセット回路1063は、電源投入時においてリセット信号を生成するものであり、メインCPU1060に接続されている。
I/Oポート1064は、各種のデバイスからの入力信号をメインCPU1060に、メインCPU1060からの出力信号を各種のデバイスに送信するものである。
コマンド出カポート1065は、メインCPU1060からのコマンドを副制御回路1007に送信するものである。
バックアップコンデンサ1066は、電断時において、例えば、メインRAM1062に対して速やかに電源を供給することにより、メインRAM1062に記憶されている各種データを保持することに用いられる。
主制御回路1006に接続される各種の装置としては、LEDユニット1005の他、ソレノイド1400、1460、外部端子板1080が含まれる。
上記図14に示すように、LEDユニット1005は、上述のように普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示を行う普通図柄表示部1050、普通図柄用保留表示部1051、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示を行う第1特別図柄表示部1052及び第2特別図柄表示部1053、第1特別図柄用保留表示部1054、第2特別図柄用保留表示部1055を含んでいる。
ソレノイド1400、1460には、シャッタ1040を駆動させて大入賞口1039を開放状態又は閉鎖状態とする大入賞口ソレノイド1400、及び普通電動役物としての羽根部材1046を開閉とする普通電動役物ソレノイド1460が含まれる。
外部端子板1080は、ホール係員を呼び出す機能や当り回数を表示するといった機能を有する図示しない呼出装置、あるいはホール全体のパチンコ遊技機を管理するホールコンピュータ等の外部機器1090にデータ送信するためのものである。
主制御回路1006に接続される各種のスイッチとしては、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350、通過ゲートスイッチ1360、カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440、及びバックアップクリアスイッチ1081が含まれる。第1始動口スイッチ1340及び第2始動口スイッチ1350は、第1及び第2始動口1034、1035を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。通過ゲートスイッチ1360は、通過ゲート1036を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。カウントスイッチ1390は、大入賞口1039の所定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440は、一般入賞口1041、1042、1043、1044を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路1006に供給するものである。バックアップクリアスイッチ1081は、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアするものである。
主制御回路1006にはさらに、払出・発射制御回路1082が接続されている。払出・発射制御回路1082は、払出装置1083及び発射装置1012を制御するものであり、払出装置1083、発射装置1012及びカードユニット1084が接続されている。カードユニット1084は、遊技者の操作によって、カードユニット1084に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する球貸し操作パネル1085との間で送受信可能である。払出・発射制御回路1082は、主制御回路1006から供給される賞球制御コマンド、カードユニット1084から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置1083に対して所定の信号を送信することにより、払出装置1083に遊技球を払い出させる。払出・発射制御回路1082はさらに、発射装置1012の発射ハンドル1122が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力を供給し、遊技球を発射させる制御を行う。
副制御回路1007は、コマンド出力ポート1065及びコマンド入力ポート1070を介して主制御回路1006に接続されており、主制御回路1006からコマンドが供給されるように構成されている。この副制御回路1007は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに応じて、各種の制御を行うものであり、サブCPU1071、プログラムROM1072、ワークRAM1073、表示制御回路1074、音声制御回路1075、ランプ制御回路1076及び駆動制御回路1077を備えている。
サブCPU1071は、プログラムROM1072に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU1071は、主制御回路1006から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路1007の制御を行う。
プログラムROM1072には、サブCPU1071によりパチンコ遊技機1001の遊技演出を制御するためのプログラムや各種のテーブルが記憶されている。プログラムや各種のテーブルは、プログラムROM1072に代えて、あるいはプログラムROM1072に加えて、コンピュータにおいて読み取り可能な他の記憶媒体に記録されたものを使用することができる。この場合の記憶媒体としては、例えばハードディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM、ROMカートリッジを使用することができる。また、上述のプログラムやテーブルは、電源投入後にパチンコ遊技機1001の外部のサーバからダウンロードし、ワークRAM1073に記録するようにしてもよい。
ワークRAM1073は、サブCPU1071の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶するものである。サブCPU1071の一時記憶領域としては、ワークRAM1073に代えて、あるいはワークRAM1073に加えて、他の読み書き可能な記憶媒体を使用することができる。
表示制御回路1074はサブCPU1071から供給されるデータに応じて、液晶表示装置1013における表示制御を行うためのものであり、画像データプロセッサ(VDP)、各種の画像データを生成するためのデータが記憶されている画像データROM、画像データをバッファするフレームバッファ、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ等から構成されている。表示制御回路1074は、サブCPU1071から供給される画像表示命令に応じて、液晶表示装置1013に表示させるための画像データを一時的にフレームバッファに格納する。画像データとしては、例えば装飾図柄画像データ、背景画像データ、各種演出用画像データが含まれる。
表示制御回路1074はさらに、所定のタイミングで、フレームバッファに格納された画像データをD/Aコンバータに供給する。D/Aコンバータは、画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置1013に供給する。液晶表示装置1013では、D/Aコンバータからの画像信号に基づいて画像が表示される。
音声制御回路1075は、スピーカ1021から発生させる音声に関する制御を行うためのものであり、例えば音声に関する制御を行う音源IC、各種の音声データを記憶する音声データROM、音声信号を増幅するための増幅器(AMP)を含んでいる。音源ICは、スピーカ1021から発生させる音声の制御を行うものである。音源ICは、サブCPU1071から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択することができる。音源ICはさらに、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号をAMPに供給することもできる。AMPは、音声信号を増幅させ、スピーカ1021から音声を発生させる。
ランプ制御回路1076は、装飾ランプ等を含むランプ1022の制御を行うためのものであり、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路、複数種類のランプ装飾パターンが記憶されている装飾データROM等から構成されている。
駆動制御回路1077は、端末装置スタンド1023の位置の制御を行うためのものであり、モータ1231のドライブ回路等から構成されている。端末装置スタンド1023の位置は、液晶表示装置1013により表示される画像の内容に応じて制御される。液晶表示装置1013にマーカーが表示される際には、液晶表示装置1013を撮影できる位置に端末装置3001を配置できるように端末装置スタンド1023の位置が制御される。これにより、遊技者は遊技に集中しながら、端末装置3001により仮想オブジェクトが含まれる画像を楽しむことができる。
副制御回路1007はさらに、操作ボタン1020の操作に応じて所定の信号を出力する操作ボタンスイッチ1201に接続されている。副制御回路1007は、操作ボタンスイッチ1201から出力される信号に基づいて、例えば表示制御回路1074、音声制御回路1075、及びランプ制御回路1076を制御してチャンス演出を行う。
また、副制御回路1007は、赤外線受信部1024に接続されている。副制御回路1007は、赤外線受信部1024から入力される、端末装置3001から送信された信号に基づいて、例えば表示制御回路1074、音声制御回路1075、及びランプ制御回路1076を制御して、遊技者が端末装置3001に行った操作に対応した演出を行う。
図16では、主制御回路1006から副制御回路1007に信号を供給し、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を供給できないように構成された状態が示されているが、副制御回路1007から主制御回路1006に対して信号を送信できるように構成してもよい。
[パチンコ遊技機の特別図柄決定テーブル]
図17は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄決定テーブルを示す図である。特別図柄決定テーブルに関するデータは、第1特別図柄及び第2特別図柄の別を問わず共通化されたテーブルとして、メインROM1061に記憶されている。
特別図柄ゲームにおいて、低確率状態(通常状態)における大当り確率は、第1始動口1034及び第2始動口1035のいずれの始動入賞の場合であっても共通に1/150、高確率状態(確変状態)における大当り確率は、第1始動口1034及び第2始動口1035のいずれの入賞の場合であっても共通に1/15である。すなわち、0〜149の150個の乱数値のうち、低確率状態(通常状態)では1個(乱数値5)が大当りとされ、高確率状態(確変状態)では10個(乱数値5〜14)が大当りとされる。小当り確率は、第1始動口1034及び第2始動口1035のいずれの始動入賞の場合であっても共通に1/150(乱数値100が当り)である。特別図柄ゲームにおいて大当り又は小当りに当選した場合、主制御回路1006において大当り図柄決定用乱数値の抽選が0〜3の数値範囲で行われる。
図17に示すように、第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)及び第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合でも、大当り図柄決定用乱数値が「0」の場合が15R通常大当り、「1」の場合が15R確変大当り、「2」及び「3」の場合が2R確変大当り(突然確変)とされており、低確率状態(通常状態)及び高確率状態の別を問わず、確変当選確率は75%である。第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)及び第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの大当りでも、15R確変大当り及び2R確変大当り(突然確変)の場合には、次回大当りまで時短に突入又は継続し、15R通常大当りの場合には時短が100回となる。すなわち、第1始動口1034の入賞及び第2始動口1035への入賞での大当りの振り分けでは、15R通常大当り(時短100回)が25%、15R確変大当り(次回大当りまで時短)が25%、突然確変(次回大当りまで時短)が50%となっている。
図17に示したように、第1始動口1034への入賞(第1特別図柄)及び第2始動口1035への入賞(第2特別図柄)のいずれの場合でも、低確率状態(通常状態)及び高確率状態の別を問わず、0〜149の150個の乱数値のうち、1個(乱数値100)が小当りとされており、小当り確率は1/150である。特別図柄ゲームにおいて小当りに当選した場合には、大当り時と同様に大当り図柄決定用乱数値が0〜3の数値範囲で抽選される。ただし、小当りの場合には、大当り図柄決定用乱数値の値に関係なく、小当り終了後には小当り当選前の遊技状態に戻る。すなわち、小当り当選前が通常状態であれば、小当り終了後に通常状態に戻って大当り抽選が行われ、小当り当選前が高確率状態であれば、小当り終了後に高確率に戻って大当り抽選が行われる。また、小当り当選前が非時短状態で有れば小当り終了後に非時短状態に戻り、小当り当選前が時短状態で有れば小当り終了後に時短状態に戻る。
大当り図柄決定用乱数値は、所定の大当り図柄及び図柄指定コマンドに対応付けられている。
大当り図柄又は小当たり図柄は、その数値が当りの種類に対応しており、変動パターンを決定する際(図18参照)に参照されるものである。大当り図柄において、15R通常大当りは「0」、15R確変大当りは「1」、2R確変大当り(突然確変)は「2」に対応しており、小当たり図柄において、小当りは「3」に対応している。また、これら0〜3のそれぞれに、第1及び第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれの8つのLEDランプ1520、1530の点灯パターンが対応している。例えば「1」が決定された場合は、第1及び第2特別図柄表示部1052、1053のそれぞれにおいて、8つのLEDランプ1520、1530の全てが点灯する。また、例えば「0」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のうちの上部3つが点灯し、残りのランプが消灯する。また、例えば「2」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のうちの下部3つが点灯し、残りのランプが消灯する。また、例えば「3」が決定された場合は、8つのLEDランプ1520、1530のうちの中部2つが点灯し、残りのランプが消灯する。
図柄指定コマンドは、そのコマンドが当りの種類に対応しており、大当り中演出を決定する際に参照されるものである。図柄指定コマンドにおいて、15R通常大当りは「z0」、15R確変大当りは「z1」、2R確変大当り(突然確変)は「z2」、小当りは「z3」とされる。なお、ハズレの場合には、図柄指定コマンドは一律に「z4」とされる。
[パチンコ遊技機の変動パターンテーブル]
図18は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の変動パターンテーブルを示す図である。変動パターンテーブルは、変動パターンを決定するためのテーブルである。変動パターンテーブルは、第1特別図柄及び第2特別図柄の別、あるいは通常遊技状態及び確変状態の別を問わず共通化されたテーブルとして、メインROM1061に記憶されている。
変動パターンテーブルでは、大当り図柄又は小当り図柄と演出条件選択用乱数値とに基づいて変動パターンを決定することができる。なお、大当り図柄及び小当り図柄は、先に説明した通り図17に示した特別図柄決定テーブルにおいて当りの種類に応じて決定され、演出条件用乱数値は、主制御回路1006における抽選によって、0〜9の数値範囲から決定される。変動パターンが決定された場合、変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドが決定される。この変動パターン指定コマンドは、副制御回路1007のワークRAM1073(図16参照)にセットされ、後述するように演出データを決定する際に利用される。
ここで、大当り図柄が「0」である15R確変大当り及び大当り図柄が「1」である15R通常大当りの場合、演出条件選択用乱数値が0〜4のときに変動時間が5sの変動パターン(1)及び変動パターン指定コマンド「h0」が決定され、演出条件選択用乱数値が5〜9のときに変動時間が10sの変動パターン(2)及び変動パターン指定コマンド「h1」が決定される。大当り図柄が「2」である2R確変大当り(突然確変)の場合には、変動時間が5sの変動パターン(3)及び変動パターン指定コマンド「h2」が決定される。小当り図柄が「3」である小当りの場合は、演出条件選択用乱数値に関係なく、変動時間が5sである変動パターン(4)及び変動パターン指定コマンド「h3」が決定される。一方、ハズレの場合には、演出条件選択用乱数値が0〜4のときに変動時間が5sの変動パターン(5)及び変動パターン指定コマンド「h4」が決定され、演出条件選択用乱数値が5〜9のときに変動時間が10sの変動パターン(6)及び変動パターン指定コマンド「h5」が決定される。
なお、プログラムROM1072には、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出内容を決定するための演出決定テーブル(図示せず)が記憶されている。この演出決定テーブルでは、変動パターン指定コマンドと演出決定用乱数値とに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う演出を実行するための演出データを決定することができる。
演出データとしては、大当り演出、突然確変演出、小当り演出、及びハズレ演出に対応する演出データを含んでいる。大当り演出は、例えば液晶表示装置1013において表示される数字などの装飾図柄が全て同じ図柄で揃う演出である。この場合、例えば装飾図柄が数字で1〜9の数字であるときには、揃った数字が奇数のときに15R確変大当り、偶数のときに15R通常大当りとなる。突然確変大当り演出及び小当り演出は共通化されている。突然確変大当り演出及び小当り演出は、例えば左右の装飾図柄が同一であるリーチ状態において中図柄に「当」の文字が表示(例えば「7当7」)される演出である。ハズレ演出は、装飾図柄が揃わない演出(突然確変大当り演出及び小当り演出を除く)である。
なお、本実施例では、変動パターン指定コマンド、つまり、図柄指定コマンド(当りの種類)に応じて演出データが決定される場合を例にとって説明したが、図柄指定コマンドに加えて、乱数値を用いた抽選結果に応じて演出データを決定し、同一種類の大当りであっても、複数の異なる演出が実行されるようにしてもよい。
[パチンコ遊技機のメイン処理]
主制御回路1006(メインCPU1060)によって行われるメイン処理について図19を参照して説明する。図19は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機のメイン処理のフローチャートである。
図19に示したように、メインCPU1060は、まず初期化処理を行う(S7001)。この処理において、メインCPU1060は、バックアップ復帰処理、初期化設定処理等を行う。
初期化処理の後、メインCPU1060は、乱数値更新処理を行う(S7002)。この処理において、メインCPU1060は、初期値乱数値カウンタ、演出条件選択用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、タイマ更新処理を行う(S7003)。この処理において、メインCPU1060は、メインCPU1060とサブCPU1071との同期をとるためのタイマ、大入賞口1039の開放時間タイマ等、各種タイマの更新を行う。
タイマ更新処理の後、メインCPU1060は、特別図柄に対する制御を行う(S7004)。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350からの検知信号に応じて、大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される当り判定テーブルを参照し、特別図柄抽選(大当り又は小当り)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。
特別図柄制御処理の後、メインCPU1060は、普通図柄に対する制御を行う(S7005)。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM1061に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM1062に記憶する処理を行う。なお、普通図柄抽選に当選した場合、普通電動役物(羽根部材1046(図12及び図13参照))が開放状態となって、第2始動口1035に遊技球が入球しやすくなる。
普通図柄制御処理の後、メインCPU1060は、図柄表示装置制御処理を行う(S7006)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS7004、ステップS7005でメインRAM1062に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053と、普通図柄表示部1050と、を駆動するための制御信号をメインRAM1062に記憶する処理を行う。メインCPU1060は、制御信号を特別図柄表示部1052、1053に制御信号を送信する。第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053は受信した制御信号に基づき特別図柄を変動表示及び停止表示する。普通図柄表示部1050は受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。
図柄表示装置制御処理の後、メインCPU1060は、遊技情報出力処理を行う(S7007)。この処理において、メインCPU1060は、外部機器1090(例えばホールコンピュータや呼出装置)へ、遊技情報を出力する。
遊技情報出力処理の後、メインCPU1060は、ポート出力処理を行う(S7008)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039(シャッタ1040)や第2始動口1035(羽根部材1046)を駆動制御するための信号を出力する。
ポート出力処理の後、メインCPU1060は、コマンド出力処理を行う(S7009)。この処理において、メインCPU1060は、副制御回路1007(サブCPU1071)に対して各種コマンドを送信する。
コマンド出力処理の後、メインCPU1060は、払出処理を行う(S7010)。この処理において、メインCPU1060は、大入賞口1039、第1始動口1034、第2始動口1035、一般入賞口1041〜1044に遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路1082に送信する。この処理が終了した場合には、メインCPU1060は、ステップS7002に処理を移し、S7002〜S7010の処理を繰り返し行う。
[パチンコ遊技機のシステムタイマ割込処理]
主制御回路1006(メインCPU)によって行われるシステムタイマ割込処理について図20を参照して説明する。図20は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機のシステムタイマ割込処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、レジスタ退避処理を行う(S7011)。この処理において、メインCPU1060は、レジスタ(記憶領域)に記憶されている実行中のプログラムを退避させる。
レジスタ退避処理の後、メインCPU1060は、乱数値更新処理を行う(S7012)。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタ、大当り図柄決定用乱数値カウンタ等の更新を行う。
乱数値更新処理の後、メインCPU1060は、スイッチ入力処理を行う(S7013)。この処理において、メインCPU1060は、第1及び第2始動口スイッチ1340、1350、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440等への信号の入力の有無を判定する。
スイッチ入力処理の後、メインCPU1060は、レジスタ復帰処理を行う(S7014)。この処理において、メインCPU1060は、退避させたプログラムをレジスタ(記憶領域)に復帰させる。この処理が終了した場合、本ルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機の特別図柄制御処理]
図19のステップS7004において実行されるサブルーチン(特別図柄制御処理)について図21を用いて説明する。図21は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄処理のフローチャートである。図21において、ステップS7022からステップS7029の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する特別図柄制御状態フラグを示し、メインRAM1062における特別図柄制御状態フラグとして機能する記憶領域に記憶されている。メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている特別図柄制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。また、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判定する。この特別図柄制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS7022からステップS7029における処理のいずれかを実行可能にするものである。それに加えて、メインCPU1060は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期で図20に示したシステムタイマ割込処理も実行する。
特別図柄制御処理においては、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグをロードする処理を実行する(S7021)。この処理が終了した場合には、ステップS7022からステップS7029に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄記憶チェック処理を実行する(S7022)。この処理の詳細については後述する。
特別図柄記憶チェック処理の後、メインCPU1060は、特別図柄変動時間管理処理を実行する(S7023)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01H)であり、先の特別図柄変動において、所定の変動時間が経過した場合(特別図柄変動が変動停止した場合)に、特別図柄表示時間管理を示す値(02H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS7024の処理を実行するように設定する。
特別図柄変動時間管理処理の後、メインCPU1060は、特別図柄表示時間管理処理を実行する(S7024)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02H)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、当り(大当り又は小当り)か否かを判定する。メインCPU1060は、当りである場合に、当り開始インターバル管理を示す値(03H)を特別図柄制御状態フラグにセットし、当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS7025の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU1060は、当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)をセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS7029の処理を実行するように設定する。
特別図柄表示時間管理処理の後、メインCPU1060は、当り開始インターバル管理処理を実行する(S7025)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが当り開始インターバル管理を示す値(03H)であり、その当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM1061から読み出された大入賞口1039を開放させるためのデータをメインRAM1062に記憶する。メインCPU1060はメインRAM1062に記憶された大入賞口1039を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口1039を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド1400に供給する。このように、メインCPU1060などは、大入賞口1039の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口1039が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口1039が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供されるラウンドゲームを、15回又は2回繰り返し行う大当り遊技、又は大入賞口1039を2回開放させる小当り遊技が実行されることになる。
さらに、メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば約25秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS7027の処理を実行するように設定する。
当り開始インターバル管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する(S7026)。この処理において、メインCPU1060は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU1060は、大入賞口開放中を示す値(04H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。メインCPU1060は、開放上限時間(例えば約25秒又は0.1秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS7027の処理を実行するように設定する。
大入賞口再開放前待ち時間管理処理の後、メインCPU1060は、大入賞口開放中処理を実行する(S7027)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04H)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定値(例えば“7”)以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件のいずれかを満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口1039を閉鎖させるために、メインRAM1062に位置付けられた変数を更新する。そして、大入賞口開放回数カウンタが大入賞口開放回数最大値以上である(最終ラウンドである)という条件を満たすか否かを判定する。メインCPU1060は、最終ラウンドであると判定した場合に、当り終了インターバルを示す値(06H)を特別図柄制御状態フラグにセットする一方、最終ラウンドでない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(05H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。
大入賞口開放中処理の後、メインCPU1060は、当り終了インターバル処理を実行する(S7028)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが当り終了インターバルを示す値(06H)であり、当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)を特別図柄制御状態フラグにセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS7029の処理を実行するように設定する。
当り終了インターバル処理の後、メインCPU1060は、特別図柄ゲーム終了処理を実行する(S7029)。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(07H)である場合に、特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をセットする。すなわち、メインCPU1060は、ステップS7022の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、特別図柄制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU1060は、遊技状態が、大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果がハズレであるときには、特別図柄制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、及び“07H”と順にセットすることにより、図21に示すステップS7022、ステップS7023、ステップS7024、及びステップS7029の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU1060は、遊技状態が大当り又は小当り遊技状態ではない場合において、当り判定の結果が大当り又は小当りであるときには、特別図柄制御状態フラグを“00H”、“01H”、“02H”、及び“03H”と順にセットすることにより、図21に示すステップS7022、ステップS7023、ステップS7024、及びステップS7025の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU1060は、大当り又は小当り遊技状態への制御が実行された場合には、特別図柄制御状態フラグを“04H”及び“05H”と順にセットすることにより、図21に示すステップS7027及びステップS7026の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を実行することとなる。なお、大当り又は小当り遊技の終了条件が成立した場合には、特別図柄制御状態フラグを“04H”、“06H”、及び“07H”と順にセットすることにより、図21に示すステップS7026、ステップS7028からステップS7029の処理を所定のタイミングで実行し、大当り又は小当り遊技を終了することになる。
[パチンコ遊技機の特別図柄記憶チェック処理]
図21のステップS7022において実行されるサブルーチン(特別図柄記憶チェック処理)について図を用いて説明する。図22は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄記憶チェック処理のフローチャートである。
メインCPU1060は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00H)であるか否かの判定を行う(S7031)。メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS7032に処理を移す。一方、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判定しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7032において、始動記憶の有無を判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、特別図柄ゲームの始動記憶がないと判定した場合、すなわち第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)又は第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていない場合には、ステップS7033に処理を移す。一方、メインCPU1060は、始動記憶があると判定した場合には、第1及び第2特別図柄の少なくともいずれかに対応する始動記憶が存在するため、ステップS7034に処理を移す。
ステップS7033において、デモ表示処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062にデモ表示許可値をセットする処理を行う。さらに特別図柄ゲームの始動記憶(大当り判定用乱数値が記憶されている第1特別図柄始動記憶領域又は第2特別図柄始動記憶領域)の個数が「0」である状態が所定時間(例えば、25秒)維持された場合、デモ表示許可値として、デモ表示の実行を許可する値をセットする。そして、メインCPU1060は、デモ表示許可値が所定値であった場合に、デモ表示コマンドデータをセットする処理を行う。このように記憶されたデモ表示コマンドデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071にデモ表示コマンドとして供給される。これによって、副制御回路1007において、デモ表示が液晶表示装置1013おいて実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7034において、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータの有無を判別し、第2特別図柄に対応する始動記憶の個数が「0」である、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されていないと判定した場合には、ステップS7036に処理を移す。第2特別図柄に対応する始動記憶に個数が「0」でない、すなわち第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されている判定した場合には、ステップS7035に処理を移す。
ステップS7035において、メインCPU1060は、変動状態番号として第2特別図柄の変動であることを示す値(02H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。ここで、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)にデータが記憶されている判定された場合、少なくとも第2特別図柄に対応する始動記憶が存在するが、S7032では始動記憶の確認しか行われていないために、第1特別図柄に対応する始動記憶については存在する場合と存在しない場合がある。すなわち、第1特別図柄に対応する始動記憶と第2特別図柄に対応する始動記憶とが共に存在することがあるが、S7035は第2特別図柄に対応する始動記憶の処理を優先して行う(第2始動口1035への入賞(電サポ入賞)による大当りの抽選を優先して行う)ことを意味している。この処理が終了した場合には、ステップS7036に処理を移す。
ステップS7036において、メインCPU1060は、変動状態番号として第1特別図柄の変動であることを示す値(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を実行する。すなわち、始動記憶が存在し、かつ第2特別図柄に対応する始動記憶が存在しないために、メインCPU1060は第1特別図柄に対応する始動記憶のみが存在すると判断できる。そのため、メインCPU1060は、第1特別図柄の変動であることを示す変動番号(01H)をメインRAM1062の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS7037に処理を移す。
ステップS7037において、メインCPU1060は、特別図柄制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01H)をセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS7038に処理を移す。
ステップS7038において、特別図柄記憶転送処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、変動表示させる特別図柄が第1特別図柄の場合には、第1特別図柄始動記憶領域(1)から第1特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第1特別図柄始動記憶領域(0)から第1特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行し、変動表示させる特別図柄が第2特別図柄の場合には、第2特別図柄始動記憶領域(1)から第2特別図柄始動記憶領域(4)のデータのそれぞれを、第2特別図柄始動記憶領域(0)から第2特別図柄始動記憶領域(3)にシフト(記憶)する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS7039に処理を移す。
ステップS7039において、大当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU1060は、高確率フラグを読み出し、読み出した高確率フラグに基づいて、大当りとなる判定値(大当り判定値)の数が異なる複数の当り判定テーブルから1つの当り判定テーブルを選択する。すなわち、高確率フラグが所定の値である場合には、大当り判定値の数が多い高確率用の当り判定テーブルが参照され、高確率フラグが所定の値でない場合には、大当り判定値が少ない通常用の当り判定テーブルが参照される。このように、遊技状態フラグが所定の値である場合、つまり遊技状態が高確率状態(確率変動状態)である場合には、大当り遊技状態に移行する確率は、通常時よりも向上することとなる。
そして、メインCPU1060は、始動入賞時に抽出され、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、選択された当り判定テーブルとを参照する。そして、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値と大当り判定値が一致している場合には、すなわち通常状態では大当り判定用乱数値が「5」であれば大当りと判定し、高確状態では大当り判定用乱数値が「5〜14」であれば大当りと判定する。つまり、メインCPU1060は、遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS7040に処理を移す。
ステップS7040において、小当り判定処理を実行する。この小当り判定処理は、ステップS7039における大当り判定処理において、大当り判定ではなかった場合に実行される。この処理において、メインCPU1060は、第1特別図柄始動記憶領域(0)と第2特別図柄始動記憶領域(0)において先にセットされた特別図柄始動記憶領域の大当り判定用乱数値と、予め設定されている小当りの判定値が一致しているか否かを判定し、大当り判定用乱数値と小当り判定値が一致している場合には、小当りであると判定する。一致していない場合にはハズレであると判定する。
特別図柄始動記憶領域に記憶されている大当り判定用乱数値と照合する当り判定テーブルは、第1特別図柄及び第2特別図柄に共通するテーブルである。本実施形態では、このように1種類のテーブルのみを記憶していることとしたが、始動記憶領域毎に異なるテーブルを記憶していてもよいし、さらに、通常用と高確率用(確率変動状態用)とで異なるテーブルを記憶していてもよい。
本実施形態では、通常遊技の第1始動口1034への入賞による小当り確率は、第2始動口1035への入賞による小当り確率と同じに設定されているが、第1始動口1034への入賞と第2始動口1035への入賞とで、小当り確率が異なったものに設定してもよい。
このように、ステップS7039及びS7040の処理によって、特別図柄ゲームの結果として大当り、小当り、ハズレのいずれかが決定される。この処理が終了した場合には、ステップS7041に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄決定処理を実行する(S7041)。この処理において、メインCPU1060は、当り判定の結果が大当りの場合には、大当り図柄を決定し、当り判定の結果が小当りの場合には、小当り図柄を決定し、大当りでも小当りでもない場合、すなわちハズレの場合には、ハズレ図柄を決定する処理を行う。なお、メインCPU1060は、特別図柄決定テーブルを用いて、大当り判定処理又は小当り判定処理における判定結果と、大当り図柄決定用乱数値とに基づいて、特別図柄を決定している。この処理が終了した場合には、ステップS7042に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動パターン決定処理を実行する(S7042)。この処理において、メインCPU1060は、ステップS7041の処理において決定された特別図柄と、ステップS7039の処理において決定された当り判定の結果に基づいて、特別図柄変動パターンを決定するための変動パターン決定テーブル(図18参照)を選択する。そして、メインCPU1060は、演出条件選択用乱数値カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン決定テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM1062の所定領域に記憶する。メインCPU1060は、このような変動パターンを示すデータに基づいて、第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053における特別図柄の変動表示態様を決定する。
このように記憶された変動パターンを示すデータは、第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053に供給される。これによって、第1特別図柄表示部1052又は第2特別図柄表示部1053に、特別図柄が決定した変動パターンで変動表示することとなる。また、このように記憶された変動パターンを示すデータは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に特図変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路1007のサブCPU1071は、受信した特図変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS7043に処理を移す。
メインCPU1060は、特別図柄変動時間設定処理を行う(S7043)。この処理において、メインCPU1060は、決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS7044に処理を移す。
そして、メインCPU1060は、今回の変動表示に用いられた始動記憶領域(0)の値をクリアする処理を実行する(S7044)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機のスイッチ入力処理]
図20のステップS7013において実行されるサブルーチン(スイッチ入力処理)について図を用いて説明する。図23は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機に係るスイッチ入力処理のフローチャートである。
まず、賞球関連スイッチチェック処理が行われる(S7051)。この処理において、メインCPU1060は、カウントスイッチ1390、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440及び第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定する。そして、メインCPU1060は、カウントスイッチ1390の入力があったと判定した場合には、大入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、一般入賞口スイッチ1410、1420、1430、1440の入力があったと判定した揚合には、一般入賞口賞球カウンタの値に1加算する処理を行い、第1始動口スイッチ1340、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には、始動口賞球カウンタの値に1加算する処理を行う。
次に、特別図柄関連スイッチチェック処理が行われる(S7052)。特別図柄関連スイッチチェック処理については後述する。
次に、普通図柄関連スイッチチェック処理が行われる(S7053)。この処理において、メインCPU1060は、通過ゲートスイッチ1360の入力があったか否か、言い換えれば遊技球を検知したか否かを判定し、入力があったと判定した場合には、保留個数が上限(例えば4個)である否かを判定し、上限であると判定した場合には本サブルーチンを終了する。上限であると判定しない場合には、普通図柄ゲームの当り判定用乱数値カウンタから当り判定用乱数値を抽出し、さらに当り図柄決定用乱数値カウンタから当り図柄決定用乱数値を抽出し、メインRAM1062の普通図柄記憶領域に格納する処理を行う。
次に、異常関連スイッチチェック処理が行われる(S7054)。この処理において、メインCPU1060は、異常関連スイッチに異常があったか否か、例えばガラスドア1010の開閉スイッチが開放してガラスドア1010が開放されていることが検知されたか否かを判定する。異常が検知された場合には、異常を報知するための処理を行い、異常が検知されない場合には、そのまま本サブルーチンにおける処理を終了する。
[パチンコ遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理]
図23に示すステップS7052の特別図柄関連スイッチチェック処理について、図を用いて説明する。図24は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の特別図柄関連スイッチチェック処理のフローチャートである。
ステップS7061において、第1始動口1034への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1始動口スイッチ1340の入力があった否かを判定する。第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定した場合には、ステップS7062に処理を移し、第1始動口スイッチ1340の入力があったと判定しない場合には、ステップS7067に処理を移す。
ステップS7062において、第1特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第1特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS7063に処理を移す。
ステップS7063において、第1特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第1特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS7064に処理を移す。
ステップS7064において、各種乱数値取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値を抽出し、演出条件判定用乱数値カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第1特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第1特別図柄始動記憶領域は、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第1特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種の乱数値は、第1特別図柄始動記憶領域(1)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS7065に処理を移す。このように、メインCPU1060は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に通常遊技状態よりも遊技者が多量の遊技球を獲得可能な15R大当り遊技状態、15R大当り遊技状態に比較して少量の遊技球を獲得可能な2R大当り遊技状態、実質的に遊技球を獲得できない小当り遊技状態、に移行させるか否かの抽選を行う当り抽選手段の一例である。
ステップS7065において、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS7066に処理を移す。
ステップS7066において、メインCPU1060は、始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、始動口に入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
ステップS7067において、第2始動口1035への始動入賞が検出されたか否かを判断する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2始動口スイッチ1350の入力があった否かを判定する。第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定した場合には、ステップS7068に処理を移し、第2始動口スイッチ1350の入力があったと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7068において、第2特別図柄の始動記憶が4以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、第2特別図柄の始動記憶、すなわち保留個数が4以上であるか否かを判定する。保留個数が4以上であると判定した場合には、本サブルーチンを終了し、保留個数が4以上でないと判定した場合には、ステップS7069に処理を移す。
ステップS7069において、第2特別図柄の始動記憶に1加算する処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062に記憶されている第2特別図柄の保留個数の値に1加算する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS7070に処理を移す。
ステップS7070において、各種乱数値の取得処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、大当り判定用乱数値カウンタから特別図柄ゲームの大当り判定用乱数値の抽出(所謂、特別図柄抽選)を行い、さらに、大当り図柄決定用乱数値カウンタから大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、演出条件判定用乱数値カウンタから演出条件判定用乱数値を抽出して、メインRAM1062の第2特別図柄始動記憶領域に格納する処理を行う。本実施形態においては、第2特別図柄始動記憶領域は、第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)まであって、第2特別図柄始動記憶領域(0)に記憶された大当り判定用乱数値に基づく判定結果が、特別図柄によって導出表示され、特別図柄の変動中に始動入賞したことによって取得した各種乱数値は、第2特別図柄始動記憶領域(1)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に順に記憶される。この処理が終了した場合、ステップS7071に処理を移す。このように、メインCPU1060は、遊技球が始動領域を通過したことを条件に、15R大当り遊技状態、2R大当り遊技状態、及び小当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う当り抽選手段の一例である。
ステップS7071において、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU1060は、メインRAM1062の所定領域に第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS7072に処理を移す。
ここで、第1特別図柄変動状態データ、第2特別図柄変動状態データは、第1特別図柄始動記憶領域(0)〜第1特別図柄始動記憶領域(4)及び第2特別図柄始動記憶領域(0)〜第2特別図柄始動記憶領域(4)に記憶された始動記憶において、変動表示させる順番を決定するためのデータである。
ステップS7072において、メインCPU1060は、始動口入賞コマンドをメインRAM1062の所定領域にセットする。始動口入賞コマンドは、主制御回路1006のメインCPU1060から副制御回路1007のサブCPU1071に供給されることにより、副制御回路1007が、始動口に入賞があったことや当り抽選結果の当否を認識するようになる。始動口入賞コマンドのデータには、入賞演出、例えば演出表示される保留球の表示態様を変更するといった演出を実行させるデータが含まれている。これにより、変動実行前の始動記憶情報に基づいて演出を実行するといった、いわゆる「先読演出」が可能となる。この処理が終了した場合、本サブルーチンを終了する。
なお、本実施形態において、主制御回路1006のメインRAM1062にセットされた各種コマンドは、図19のステップS7009において副制御回路1007に供給されているが、主制御回路1006の各処理において供給されてもよい。
[パチンコ遊技機のサブ制御メイン処理]
図を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。図25は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機のサブ制御メイン処理のフローチャートである。
副制御回路1007は、主制御回路1006からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
まず、初期化処理が行われる(S7081)。この処理において、サブCPU1071は、電源投入に応じて、初期化設定する処理を行う。
次に、乱数値更新処理が行われる(S7082)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶される乱数値(演出決定用乱数値、大当り演出決定用乱数値、及び停止図柄決定用乱数値等)を更新する処理を行う。
次に、コマンド解析処理が行われる(S7083)。この処理において、サブCPU1071は、主制御回路1006から受信し、ワークRAM1073の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS7084に処理を移す。
次に、赤外線検出解析処理が行われる(S7084)。この処理において、サブCPU1071は、赤外線受信部1024が受信した赤外線に基づいて(例えば、図9に示す赤外線送信処理により送信された赤外線に基づいて)、端末装置3001において遊技者によりなされた操作を判断し、その操作に合わせた演出が行われるようにする。
次に、表示制御処理が行われる(S7085)。この処理において、サブCPU1071は、液晶表示装置1013において表示を行うためのデータを表示制御回路1074に送信する。表示制御回路1074において、VDP(図示せず)は、サブCPU1071からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、識別図柄のデータ、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROMから読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置1013の表示領域1131上に表示させる。
次に、音・ランプ等制御処理が行われる(S7086)。この処理において、サブCPU1071は、スピーカ1021から発生させる音の制御を行う音声制御処理、各種のランプ1022等の発光制御を行うランプ制御処理を実行する。この処理が終了した場合には、再度、乱数値更新処理(ステップS7082)に処理を移す。
[パチンコ遊技機のコマンド受信割込処理]
図25に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、サブメイン処理を中断させ、コマンド受信割込処理を実行する場合がある。図を用いて、コマンド受信割込処理について以下に説明する。図26は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機のコマンド受信割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S7091)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、受信コマンドをバッファに格納する処理が行われる(S7092)。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S7093)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS7091で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機のタイマ割込処理]
図25に示すサブメイン処理を実行している状態であっても、サブメイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。図を用いて、タイマ割込処理について以下に説明する。図27は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機に係るタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、レジスタを退避させる処理が行われる(S7101)。この処理において、サブCPU1071は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。
次に、タイマ更新処理が行われる(S7102)。この処理において、サブCPU1071は、ワークRAM1073に記憶されるタイマを更新する処理を行う。具体的には、装飾図柄の変動に伴う演出等のタイマを更新する処理を行う。
次に、スタンド駆動制御処理が行われる(S7103)。この処理において、サブCPU1071は、液晶表示装置1013により表示される画像に応じて端末装置スタンド1023の位置を、撮影位置または退避位置に移動するように、モータ1231の駆動制御処理を行う。
次に、操作ボタン入力検出処理が行われる(S7104)。この処理において、サブCPU1071は、操作ボタン1020の操作による操作ボタンスイッチ1201の入力の有無を検出する処理を行う。なお、この操作ボタン入力検出処理をタイマ割込処理において実行しているが、他の割り込みでもよい。
次に、レジスタを復帰させる処理が行われる(S7105)。この処理において、サブCPU1071は、ステップS7101で退避した値を各レジスタ(記憶領域)に復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機のコマンド解析処理]
図25のステップS7083において実行されるサブルーチン(コマンド解析処理)について図を用いて説明する。図28は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機のコマンド解析処理のフローチャートである。
ステップS7111において、コマンドを受信したか否かを判定する処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信コマンドありと判定した場合には、ステップS7112に処理を移し、サブCPU1071が受信コマンドありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7112において、受信したコマンドデータの読み出し処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、受信バッファに格納されているコマンドを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS7113に処理を移す。
ステップS7113において、受信コマンドが始動入賞コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが始動入賞コマンドであると判定した場合には、ステップS7114に処理を移し、受信コマンドが始動入賞コマンドであると判定しない場合には、ステップS7115に処理を移す。
ステップS7114において、始動記憶表示更新処理が行われる。この処理の詳細については後述する。この処理により、マーカーとしての始動記憶の表示が更新される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7115において、受信コマンドが変動パターンコマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定した場合には、ステップS7116に処理を移し、受信コマンドが変動パターン指定コマンドであると判定しない場合には、ステップS7117に処理を移す。
ステップS7116において、演出パターン決定処理が行われる。この処理において、サブCPU1071は、副制御回路1007のプログラムROM1072に記憶された演出決定テーブルに従って、予め定められた複数の演出パターンの中から、変動パターン指定コマンド及び演出決定用乱数値に基づいて演出パターン(演出データ)の決定を行う。演出決定用乱数値は、副制御回路1007において0〜9の乱数値から決定される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7117において、受信コマンドが図柄指定コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定した場合には、ステップS7118に処理を移し、受信コマンドが図柄指定コマンドであると判定しない場合には、ステップS7119に処理を移す。
ステップS7118において、サブCPU1071は、図柄指定コマンドに基づいて停止図柄を決定する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7119において、受信コマンドが大当り開始コマンドであるか否かを判定する処理が行われる。この処理において、受信コマンドが大当り開始コマンドであると判定した場合には、ステップS7120に処理を移し、受信コマンドが大当り開始コマンドであると判定しない場合には、ステップS7121に処理を移す。
ステップS7120において、サブCPU1071は、始動記憶表示態様を変更する処理を行う。例えば、図柄「△(三角)」の始動記憶が表示されている場合は、図柄「○(丸)」の始動記憶の表示に変更する処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7121において、サブCPU1071は、受信したその他のコマンドに対応した処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[パチンコ遊技機の始動記憶表示更新処理]
図28のステップS7114において実行されるサブルーチン(始動記憶表示更新処理)について図を用いて説明する。図29は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の始動記憶表示更新処理のフローチャートである。
ステップS7131において、サブCPU1071は、受信した始動入賞コマンドが第1特別図柄に対応しているか否かを判定する。この処理において、第1特別図柄に対応していると判定した場合には、ステップS7132に処理を移し、第1特別図柄に対応していると判定しない場合には、ステップS7133に処理を移す。
ステップS7132において、サブCPU1071は、第1特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に始動記憶を示す図柄を表示するためのデータをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7133において、サブCPU1071は、第1の特定条件が成立したか否かを判定する。この処理において、第1の特定条件が成立していると判定した場合には、ステップS7134に処理を移し、第1の特定条件が成立していると判定しない場合には、ステップS7135に処理を移す。第1の特定条件としては、例えば、「第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に、1回前の始動記憶である図柄「□(四角)」が表示されている」とすればよい。この場合には、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に、1回前の始動記憶である図柄「□(四角)」が表示されていれば、第1の特定条件が成立したと判定される。
ステップS7134において、サブCPU1071は、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に、始動記憶である図柄「△(三角)」を表示するためのデータをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS7135において、サブCPU1071は、受信した始動入賞コマンドが大当り変動に関するものであるか否かを判定する。この処理において、大当り変動に関するものであると判定した場合には、ステップS7136に処理を移し、大当り変動に関するものであると判定しない場合には、ステップS7138に処理を移す。
ステップS7136において、サブCPU1071は、第2の特定条件が成立したか否かを判定する。この処理において、第2の特定条件が成立していると判定した場合には、ステップS7137に処理を移し、第2の特定条件が成立していると判定しない場合には、ステップS7138に処理を移す。第2の特定条件としては、例えば、「第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に、始動記憶である図柄「○(丸)」が2つだけ表示されている」とすればよい。この場合には、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に、始動記憶である図柄「○(丸)」が2つだけ表示されていれば、第2の特定条件が成立したと判定される。
ステップS7137において、サブCPU1071は、第2特別図柄に対応する始動記憶である図柄「□(四角)」を、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に表示するための始動記憶表示データをセットする。
ステップS7138において、サブCPU1071は、第2特別図柄に対応する始動記憶である図柄「○(丸)」を、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示領域に表示するための始動記憶表示データをセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
なお、第1特別図柄に対応する始動記憶の表示と、第2特別図柄に対応する始動記憶の表示とは同一のものとしてもよい。
ここで、第1の特定条件は、表示されている始動記憶に関係なく成立するようにしてもよい。また、第2の特定条件は、大当りの始動入賞コマンドではなく、ハズレの始動入賞コマンドを受信した場合でも成立するようにしてもよい。第1の特定条件及び第2の特定条件について、始動記憶の表示個数は上述した数に限定されるわけではなく、始動記憶の図柄も上述したものに限定されるわけではない。
[パチンコ遊技機の液晶表示画面での演出および端末装置の表示]
パチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013に表示される演出と、その表示された演出を端末装置3001で撮影した場合にタッチパネルディスプレイ3030に表示される画像について説明する。
図30は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示画面の表示および本発明に係る端末装置のタッチパネルディスプレイの表示について説明するための図であり、図30(A)はパチンコ遊技機の表示を示す図であり、図30(B)は端末装置の表示を示す図である。
所定の条件の場合に、パチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013は、マーカーが含まれた画像を表示する。図30(A)は液晶表示装置1013に表示された画像の例を示している。液晶表示装置1013には、3つの装飾図柄が変動している様子が表示されている。また、始動記憶1521、1531が表示されている。図30(B)は、この液晶表示装置1013を端末装置3001により撮影した際に、タッチパネルディスプレイ3030に表示される画像の例を示している。
この例では、2つの始動記憶1521、1531がマーカーとなっている。これらを撮影した場合には、タッチパネルディスプレイ3030には、撮影された画像において第1仮想オブジェクト3521がマーカー上に合成されて表示される。
なお、マーカーとして用いることができるのは、特定の記号だけでなく、キャラクタ、アイテム等の画像として表示されるものを用いることができる。例えば、液晶表示装置1013において表示される画像の背景、キャラクタ、アイテム等をマーカーとしてもよい。また、液晶表示装置1013において変動・停止表示される数字等の装飾図柄をマーカーとしてもよく、1つの数字をマーカーとしてもよいし、複数の数字の組合せをマーカーとしてもよい。
以下に、液晶表示装置1013における表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイ3030での表示の例について説明する。
図31は、液晶表示装置における表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイの表示の実施例を示す第1の図である。なお、図31に示す例では、特定の始動記憶または始動記憶の特定の組合せがマーカーとして認識される場合を示している。
図31(A)〜(E)のそれぞれにおいて、左側に示されているのが液晶表示装置1013であり、右側に示されているのがその画像を端末装置3001により撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。なお、図31(A)〜(E)は時系列で並んでおり、図31(A)から図31(B)、図31(B)から図31(C)と、下に行くほど時間が経過している。
図31(A)において、停止している3つの装飾図柄「7−6−5」と始動記憶1521、1522、1531とが液晶表示装置1013に表示されている。しかし、これらの始動記憶1521、1522、1531の組合せはマーカーに該当しないことから、タッチパネルディスプレイ3030には仮想オブジェクトは表示されていない。
図31(B)において、変動している3つの装飾図柄と始動記憶1521、1531とが液晶表示装置1013に表示されている。始動記憶1521、1531の組合せはマーカーであり、始動記憶1521の左側において始動記憶の表示がないことで、マーカーと認識されるものである。タッチパネルディスプレイ3030の表示において、このマーカー上に第1仮想オブジェクト3521が表示されている。なお、第1仮想オブジェクト3521内の数字は、連続予告の回数を示している。このように、遊技者は、実際には存在しない第1仮想オブジェクト3521が表示された画像を楽しむことができる。また、連続予告の回数といった、パチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013には表示されていない情報も知ることができる。
図31(C)において、停止している3つの装飾図柄「7−6−6」と始動記憶1521、1531とが液晶表示装置1013に表示されている。このとき、始動記憶1521、1531の組合せがマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030にはマーカー上に第1仮想オブジェクト3521が表示されている。第1仮想オブジェクト3521の位置が図31(B)に示した位置に比べて左上方に移動している。第1仮想オブジェクト3521は同じ場所に固定されているのではなく、このように時間の経過とともに移動するようにしてもよい。例えば、マーカーの表示が消滅した後も、一度表示された第1仮想オブジェクト3521は、一定時間、タッチパネルディスプレイ3030に示されつづけることとしてもよい。
図31(D)において、変動している3つの装飾図柄と始動記憶1531とが液晶表示装置1013に表示されている。このとき、始動記憶1531がマーカーであり、始動記憶1521の左側において始動記憶の表示がないことで、マーカーと認識されるものである。タッチパネルディスプレイ3030にはこのマーカー上において第1仮想オブジェクト3521とは異なる第2仮想オブジェクト3531が表示されている。なお、第2仮想オブジェクト3531内には、連続予告が2回目であることを示す数字が示されている。
また、第2仮想オブジェクト3531の位置を遊技者が操作することができるようにしてもよい。例えば、遊技者がタッチパネルディスプレイ3030上で第2仮想オブジェクト3531に触れることにより、第2仮想オブジェクト3531の表示位置を移動できるようにしてもよい。さらに、端末装置3001はパチンコ遊技機1001へと赤外線信号を送信できることから、第2仮想オブジェクト3531を操作することにより、液晶表示装置1013の表示を操作できることとしてもよい。例えば、図31(D)の状態で、タッチパネルディスプレイ3030において、第2仮想オブジェクト3531を操作して、変動している装飾図柄上あるいはその近くに移動させることにより、その情報を赤外線受信部1024に送信して通常停止前よりも先に、図31(E)に示すように、液晶表示装置1013において両端の2つの装飾図柄が停止するといった演出を行ってもよい。これにより、端末装置3001自体に、装飾図柄が変動中において通常停止よりも先に停止表示させることができる演出ボタンのような役割を持たせることができ、遊技者は液晶表示装置1013に表示される演出画像を自らが操作しているような気分になるため、演出に対して一体感が生じ、遊技をより楽しむことができる。また、装飾図柄が大当り態様で停止表示されたときに、ラウンド数や大当り終了後において確変状態又は時短状態に移行するか否かをわからないようにしておき、タッチパネルディスプレイ3030に表示されている液晶表示装置1013に停止表示された大当り態様の装飾図柄を操作することにより、ラウンド数や大当り終了後において確変状態又は時短状態に移行するか否かを報知するようにしてもよい。例えば、液晶表示装置1013ではどの大当りでも「0−0−0」と表示し、タッチパネルディスプレイ3030の仮想オブジェクトにより、大当り終了後において確変状態及び時短状態に移行する15ラウンド大当りなら「7−7−7」、大当り終了後において時短状態に移行する15ラウンド大当りなら「6−6−6」、大当り終了後において確変状態に移行する2ラウンド大当りなら「1−1−1」、大当り終了後において通常状態に移行する2ラウンド大当りなら「2−2−2」等の表示がなされるようにすればよい。さらに、タッチパネルディスプレイ3030において大当り態様の装飾図柄を操作しないと、ラウンド数や大当り終了後において確変状態又は時短状態に移行するか否かがわからないようにしてもよい。これにより、遊技者は積極的に大当り態様の装飾図柄を操作するようになる。なお、第2仮想オブジェクト3531を動かして、タッチパネルディスプレイ3030上でゲームができる構成にし、そのゲームでの成績に応じて、液晶表示装置1013での演出が変化するようにしてもよい。
図32は、液晶表示装置における表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイの表示の実施例を示す第2の図である。
図32(A)〜(E)のそれぞれにおいて、左側に示されているのが液晶表示装置1013であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図32(A)において、停止している3つの装飾図柄「7−6−6」と始動記憶1531、1561とが液晶表示装置1013に表示されている。このとき、始動記憶1531、1561の組合せがマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030にはマーカー上に第2仮想オブジェクト3531が表示されている。
ここで、図31(D)においても図32(A)と同様の第2仮想オブジェクト3531が表示されているが、両者のマーカーは異なっている。このように、マーカーが異なっていても、同一の仮想オブジェクトを表示させてもよい。なお、図31(D)と、図32(A)とでは、第2仮想オブジェクト3531の表示位置が異なっている。これは、マーカーの違いによるものである。このように、マーカーは、仮想オブジェクトの種類を指示するだけでなく、表示位置についても指示している。マーカーには、この他の情報を含むこととしてもよい。
図32(B)において、変動している3つの装飾図柄と始動記憶1561とが液晶表示装置1013に表示されている。このとき、始動記憶1561がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030にはマーカー上に第3仮想オブジェクト3561が表示されている。
ここで、第3仮想オブジェクト3561内には連続予告が3回目であることを示す数字が表示されている。第3仮想オブジェクト3561は、連続予告開始後において、第2始動口1035へ新たに遊技球が入賞することにより出現した始動記憶1561に基づいて表示されるものであるから、第2仮想オブジェクト3531の表示後、第3仮想オブジェクト3561を表示させることで、連続予告を継続させたいと考える遊技者は、第2始動口1035へ遊技球を発射するようになる。このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機1001は、遊技球の発射を促すこともできる。
図32(C)において、3つの装飾図柄のうち両端が停止し中央は変動した状態で、始動記憶1561が液晶表示装置1013に表示されている。このとき、始動記憶1561がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030にはマーカー上に第3仮想オブジェクト3561が表示されている。装飾図柄の両端が「7」であり、中央の装飾図柄が「7」に停止すれば大当りになる状態である。このような場合は、装飾図柄の両端の「7」及び始動記憶1561が全体でマーカーとなり、第3仮想オブジェクト3561が中央の装飾図柄を「7」で停止させるような動きをすることとしてもよい。
図32(D)において、停止している3つの装飾図柄「7−7−7」と始動記憶1561とが液晶表示装置1013に表示されている。これは、確変大当りの状態を示している。このとき、装飾図柄「7−7−7」及び始動記憶1561がマーカーであり、第3仮想オブジェクト3561と、仮想オブジェクトである「確変大当り」の文字がタッチパネルディスプレイ3030に表示されている。
図32(E)において、液晶表示装置1013では、3つの装飾図柄「7−7−7」が表示された後、「大当り」の文字が表示される。そして、始動記憶1561は非表示となり、始動記憶1561が表示されていた箇所には、「7−7−7」が表示される。このこの「7−7−7」がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030では、「7−7−7」の位置に仮想オブジェクトである「確変大当り」の文字が表示される。
図33は、液晶表示装置における表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイの表示の実施例を示す第3の図である。
図33(A)〜(E)のそれぞれにおいて、左側に示されているのが液晶表示装置1013であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図33(A)において、3つの装飾図柄の両端が停止し、中央の装飾図柄のみが回転している。さらに、「PUSH」との表示がなされている。この表示は、遊技者に所定の操作ボタン1020を押すように促す表示である。この表示がなされた場合は、大当りが確定している場合である。そこで、「PUSH」の表示をマーカーとして、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「大当り確定」が表示されるようになっている。
図33(B)において、液晶表示装置1013に表示されているのは、複数の変動にわたった先読み連続予告をする際に、大当りを報知する図柄とは異なる別の図柄である「力力力」が表示されるパターンである。このときは、この図柄をマーカーとして、先読み連続予告を実行するゾーンである「力ゾーン突入」の仮想オブジェクトを表示させる。液晶表示装置1013でも「力力力」が表示された後に「力ゾーン突入」の表示をする。遊技者は端末装置3001を用いることにより、液晶表示装置1013に「力力力」が表示されたと同時に「力ゾーン突入」を知ることができる。また、液晶表示装置1013で表示される「力力力」の右下に遊技者が認識困難なようなドット表示を行い(「力力力.」のようなイメージ)、これを端末装置3001で撮影することにより、「力力力ゾーン」よりも大当りの可能性が高い「超力力力ゾーン突入」をタッチパネルディスプレイ3030に表示してもよい。なお、液晶表示装置1013において「力力力.」が表示された後には「力力力ゾーン突入」が表示されるため、端末装置3001で撮影した遊技者のみが液晶表示装置1013に表示されている「力力力ゾーン」における大当りの期待度を知ることができる。
図33(C)において、液晶表示装置1013に表示されている「VVV」は、1つの始動記憶で複数回の変動表示を行ういわゆる疑似連続予告のパターンである。このときは、この図柄をマーカーとしてタッチパネルディスプレイ3030では、「気合を入れてボタンを押すんだ!!!」の仮想オブジェクトが表示されて、遊技者に操作ボタン1020を押すことが促される。ただし、液晶表示装置1013においても、「VVV」が表示された後、所定期間経過後に「VVV」の表示が「気合を入れてボタンを押すんだ!!!」との表示に変更される。なお、その際には、マーカーである「VVV」の図柄がなくなることから仮想オブジェクトも表示されなくなるが、タッチパネルディスプレイ3030では液晶表示装置1013の表示をそのまま表示することになるので、引き続き「気合を入れてボタンを押すんだ!!!」の表示がなされている。遊技者が、表示に促されて操作ボタン1020を押して、「Z」図柄が液晶表示装置1013に表示されれば、疑似連開始又は継続となる。このように仮想オブジェクトにより、液晶表示装置1013の表示よりも早くに、遊技者に操作指示を与える表示を行う。これにより、タッチパネルディスプレイ3030を見ている遊技者は、有利に遊技を楽しむことができる。
図33(D)、(E)は、いずれも、液晶表示装置1013において、疑似連続予告の図柄が表示されている。図33(D)は装飾図柄の中央に特殊図柄が表示されている。また、図33(E)は装飾図柄が例えば順目等の特定の組合せとなっている。いずれにおいても、各図柄をマーカーとして、タッチパネルディスプレイ3030には「変動継続」の仮想オブジェクトが表示されている。
次に、操作ボタンにより端末装置スタンドの位置を移動するタイプのパチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013の表示の例について説明する。
図34は、操作ボタンにより端末装置スタンドの位置を移動する、本実施の形態に係るパチンコ遊技機の液晶表示装置の表示の例を示す図である。
図34は、操作ボタン1020を押すことで端末装置スタンド1023は液晶表示装置1013を撮影するための位置に移動される場合である。図34(A)では、液晶表示装置1013に「PUSH」を表示することにより、操作ボタンを押すことを遊技者に促している。始動記憶1521、1522、1531の組合せは、マーカーであり現在の表示を端末装置3001により撮影することにより、遊技者は仮想オブジェクトの表示を楽しむことができ、連続予告を見ることができる。
図34(B)は、操作ボタン1020が押され、端末装置スタンド1023の位置が撮影位置に移動した場合である。液晶表示装置1013には、端末装置3001を用いて撮影することを指示する言葉が表示される。
図34(C)に示すように、装飾図柄がすべて停止した後も、撮影することを指示する言葉が表示されたままである。
図34(D)は、図34(C)の状態から、装飾図柄が変動し始めた状態を示している。この状態ではマーカーが表示されていないので、撮影することを指示する言葉が消滅する。
図34(E)は、図34(A)において操作ボタン1020が押されないまま、装飾図柄がすべて停止した場合を示している。つまり、端末装置スタンド1023は退避位置である。したがって、撮影することを指示する言葉は表示されていない。なお、このとき、図34(E)では、図34(A)で表示されていていた「□(四角)」の始動記憶1531の代わりに、「○(丸)」の始動記憶1523が表示されている。このため、図34(A)において表示されていたマーカーが表示されておらず、仮に、この状態の液晶表示装置1013を端末装置3001で撮影しても、仮想オブジェクトは表示されない。このように、図34(A)の状態において、遊技者が液晶表示装置1013における「PUSH」の表示に従わなかった場合、すなわち操作ボタン1020を押さなかった場合は、仮想オブジェクトの表示を楽しむことができず、連続予告を見ることができない。
[パチスロ遊技機]
以下に、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の構成および動作について説明する。
[パチスロ遊技機のRTに関する遊技フロー]
図35を参照して、本実施形態に係るパチスロ遊技機の遊技フローについて説明する。図35は、本実施形態に係るパチスロ遊技機の遊技フローを示す図である。
図35に示すように、本実施の形態に係るパチスロ遊技機は、一般遊技状態、ボーナスゲーム、第1のリプレイタイム(以下、RT1とする)及び第2のリプレイタイム(以下、RT2とする)を設けている。
本実施の形態に係るパチスロ遊技機は、まず、ボーナスゲーム(S8002)が終了することを条件に、RT1を開始する(S8003)。RT1は、予め定められた回数の遊技が行われることを条件に終了する。RT1が終了すると、一般遊技状態を開始する(S8004)。また、本実施の形態に係るパチスロは、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、ボーナス役)が決定されたことを条件に、RT2を開始する(S8001)。RT2は、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せが表示され、ボーナスゲームが開始する(S8002)ことを条件に終了する。
ここで、本実施の形態では、一般遊技状態において再遊技役が決定される確率を基準として、再遊技役が決定される確率を変動させるようにしている。本実施の形態の一般遊技状態は、リプレイタイムを含む他の状態のなかで、再遊技役が最も高い確率(例えば49932/65536)で決定される。したがって、一般遊技状態では、再遊技が行われる機会が増加することになるから、遊技者は、所有するメダル等の消費を抑えながら、メダル等の払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、小役)やボーナス役が決定されるのを待つことができるようになる。
これに対して、本実施の形態のリプレイタイムでは、一般遊技状態に比べて、再遊技役が決定される確率が低くなる。そして、RT1は、RT2に比べて、再遊技役がより低い確率(例えば8980/65536)で決定される。
つまり、本実施の形態では、一般遊技状態を、再遊技役が相対的に高い確率で決定される状態(再遊技高確率状態)として位置づける一方で、RT1を再遊技役が相対的に低い確率で決定される状態(再遊技通常確率状態)として位置づける。
このような構成によれば、ボーナスゲームが終了すると、再遊技役が決定される確率を低く変動させた状態が開始し、予め定められた回数の遊技が行われることを条件にその状態が終了する。つまり、ボーナスゲームが終了した後、予め定められた回数の遊技が行われることを条件に、再遊技役が決定される確率が低確率から高確率に転じるように遊技者に見せることができる。
[パチスロ遊技機の構造]
本実施の形態に係るパチスロ遊技機の遊技フローについての説明は以上である。次に、図36〜図39を参照して、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の構造について説明する。
〈パチスロ遊技機の外部構造〉
図36は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の外部構造を示す図である。
(リールと表示窓)
パチスロ遊技機2001は、リール2003L、2003C、2003Rや回路基板等を収容するキャビネット2001aと、キャビネット2001aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2002とを備える。キャビネット2001aの内部には、3つのリール2003L、2003C、2003Rが横並びに設けられている。各リール2003L、2003C、2003Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア2002の中央には、液晶表示装置2005が設けられている。液晶表示装置2005は、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rを含む表示画面2005aを備え、正面から見て3つのリール2003L、2003C、2003Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域2021L、2021C、2021Rは、3つのリール2003L、2003C、2003Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール2003L、2003C、2003Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール2003L、2003C、2003Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rを含めた表示画面2005aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域(以下、表示窓)2021L、2021C、2021Rは、その背後に設けられたリール2003L、2003C、2003Rの回転が停止されたとき、リール2003L、2003C、2003Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓2021L、2021C、2021Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組み合わせてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)2008として定義する。
本実施の形態では、各表示窓2021L、2021C、2021Rの上段を組み合わせてなるトップライン、各表示窓2021L、2021C、2021Rの中段を組み合わせてなるセンターライン、各表示窓2021L、2021C、2021Rの下段を組み合わせてなるボトムライン、左表示窓2021Lの上段、中表示窓2021Cの中段及び右表示窓2021Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン、左表示窓2021Lの下段、中表示窓2021Cの中段及び右表示窓2021Rの上段を組み合わせてなるクロスアップラインの5つを入賞判定ライン2008として設けている。
(操作装置)
フロントドア2002には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口2010は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口2010に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン2011は、パチスロ内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン2012は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー2006は、全てのリール2003L、2003C、2003Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン2007L、2003C、2007Rは、3つのリール2003L、2003C、2003Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール2003L、2003C、2003Rの回転を停止するために設けられる。
(その他装置)
7セグ表示器2013は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ(LED等)2014は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ2009は、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口2015は、後述のメダル払出装置の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口2015から排出されたメダルは、メダル受皿2016に貯められる。
図39は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の端末装置スタンドの構成を示す図である。フロントドア2002の左側縁部には、端末装置スタンド2025が配設されている。端末装置スタンド2025は端末装置3001を把持し、端末装置3001により液晶表示装置2005が撮影されるように、端末装置3001を固定するものである。より具体的には、端末装置スタンド2025は、少なくとも図柄表示領域2021L、2021C、2021Rを含めた表示画面2005aの全体が撮影できる位置に、端末装置3001を固定する。
端末装置スタンド2025は、上述のパチンコ遊技機1001の端末装置スタンド1023と同様の構成とすればよい。
図39に示すように、端末装置スタンド2025は駆動装置であるモータ2025aを有している。なお、モータ2025aはフロントドア2002の左側縁部に埋め込まれており、通常は遊技者には見えないように配置されていて、制御回路に接続されている。モータ2025aが駆動することにより、端末装置スタンド2025がモータ2025aを中心として回転運動することができる。
端末装置スタンド2025は、液晶表示装置2005を撮影可能な位置に端末装置3001を固定する撮影位置と、撮影位置から、遊技者から見て左回りに端末装置スタンド2025が回転して、端末装置スタンド2025がフロントドア2002の左側縁部に沿うような退避位置とを有している。端末装置スタンド2025の所定の部分は、端末装置3001をネジ、ベルト等により把持できるような構成とされる。
端末装置3001が液晶表示装置2005の撮影を行う必要がない場合には、端末装置3001がフロントドア2002の縁部に沿った状態である。撮影を行う必要がある場合には、端末装置3001が、液晶表示装置2005を撮影するために最適な位置に位置するように、モータ2025aが駆動する。
端末装置3001が液晶表示装置2005の撮影を行う必要がない場合、すなわち液晶表示装置2005の表示にマーカーが存在しない場合には、端末装置スタンド2025は退避位置となる。また、撮影を行う場合、すなわち液晶表示装置2005の表示にマーカーが存在する場合には、端末装置スタンド2025は撮影位置となる。このような位置となるように、モータ2025aが駆動する。
端末装置スタンド2025が設けられていることにより、遊技者がパチスロ遊技機2001を遊技しながらであっても、ぶれることなく端末装置3001により液晶表示装置2005を撮影することができる。
なお、端末装置スタンド2025が自動で動くのではなく、モータ2025aの駆動を制御するためのボタン等を設けておき、遊技者が端末装置スタンド2025の動作を自ら操作できるようにしてもよい。
また、端末装置3001から、端末装置スタンド2025の位置を制御する信号を送ることとしてもよい。例えば、端末装置スタンド2025にサブCPU2081(図41参照)と接続されるコネクタ等を設けて、端末装置3001を端末装置スタンド2025に設置することにより端末装置3001からサブCPU2081に信号を送ることができる構造とする。そして、端末装置3001が撮影画像中にマーカー存在するか否かを判断して、マーカーが存在しないと判断した場合は、端末装置3001がサブCPU2081にモータ2025aを駆動させるよう信号を送り、端末装置スタンド2025を退避位置に移動させることとすればよい。なお、退避位置から撮影位置への移動については、遊技者がボタン操作により行うこととしてもよいし、例えば所定の時間が経過したとき等の適当な移動タイミングにおいて行われることとすればよい。端末装置3001によるマーカーの検出は、端末装置3001が例えば1秒間に50か60枚程度のフレーム数の撮影を行い、これらの撮影画像を用いてマッチング処理により行うこととすればよい。
また、端末装置スタンド2025はモータ2025aを有さなくてもよい。例えば、遊技者が手動により端末装置スタンド2025の位置を操作し、端末装置3001が最適の撮影位置となるように調整できるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、端末装置スタンド2025がフロントドア2002の左側縁部に配設されることとしたが、配設される位置はこの部分に限定されるわけではなく、遊技者の遊技の邪魔にならない位置であればよい。また、端末装置スタンド2025はパチスロ遊技機2001に設置されているのではなく、例えば、椅子、パチスロ遊技機2001が設置された台、または天井等に設置されていてもよい。
また、端末装置スタンド2025は、端末装置3001に電力を供給できる構成を有しておいてもよい。このような構成であれば、遊技者は端末装置3001の充電持続時間を気にすることなく、長時間にわたってパチスロ遊技機2001の遊技を楽しむことができる。
赤外線受信部2024は、赤外線を受信して無線通信を可能とする赤外線モジュールであり、端末装置3001から情報を受信するために用いられる。赤外線受信部2024は、上述のパチンコ遊技機1001の赤外線受信部1024と同様の構成とすればよい。なお、規制の問題から、パチスロ遊技機2001は外部に情報を送信する構成を有さないが、このような規制の問題がなければ、パチスロ遊技機2001が赤外線送信のための構成を有し、外部機器と送受信できるようにしてもよい。
(1回の遊技の流れ)
ここで、本実施の形態に係るパチスロ遊技機2001において行われる1回の遊技の結果が得られるまでの流れを説明する。
まず、パチスロ遊技機2001は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー2006が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
続いて、パチスロ遊技機2001は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、前述の入賞判定ライン2008に沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、パチスロ遊技機2001は、複数のリール2003L、2003C、2003Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されると、内部当籤役とストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール2003L、2003C、2003Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ遊技機2001では、基本的に、ストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール2003L、2003C、2003Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール2003L、2003C、2003Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
パチスロ遊技機2001は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ライン2008に沿って極力表示されるようにリール2003L、2003C、2003Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ライン2008に沿って表示されることがないようにリール2003L、2003C、2003Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール2003L、2003C、2003Rの回転がすべて停止されると、パチスロ遊技機2001は、入賞判定ライン2008に沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。パチスロは、入賞に係るものであるとの判定を行うと、メダルの払い出し等の特典を遊技者に与える。以上のような一連の流れがパチスロ遊技機2001における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ遊技機2001は、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置2005により行う映像の表示、各種ランプ2014により行う光の出力、スピーカ2009により行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出を行う。
パチスロ遊技機2001は、遊技者によりスタートレバー2006が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)を抽出する。演出用乱数値が抽出されると、パチスロ遊技機2001は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、パチスロ遊技機2001は、リール2003L、2003C、2003Rの回転が開始されるとき、各リール2003L、2003C、2003Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ遊技機2001では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
また、本実施形態に係るパチスロ遊技機2001は、上述のパチンコ遊技機1001と同様に、端末装置3001と組み合わせて遊技を楽しむことができる。端末装置3001により図柄表示領域2021L、2021C、2021Rまたは表示画面2005aを撮影することにより、各リール2003L、2003C、2003Rの特定の図柄、または各リール2003L、2003C、2003Rの図柄の特定の組合せをマーカーとして認識し、タッチパネルディスプレイ3030に表示される撮影された画像に仮想オブジェクトを合成表示することができる。なお、液晶表示装置2005にマーカーとなる記号やキャラクタ等を表示してもよい。
遊技者は、各リール2003L、2003C、2003Rを端末装置3001により撮影することで、例えばキャラクタが合成された画像や図柄の色や大きさが実際の画像とは異なった画像等、液晶表示装置2005の表示とは異なる演出を端末装置3001により楽しむことができる。
また、例えば、タッチパネルディスプレイ3030に仮想オブジェクトを用いて、ボーナス役が決定されたこと等の、遊技者が遊技を有利に行うための手助けとなる情報を遊技者に報知してもよい。それにより、遊技者は有利に遊技を進めることができる。
また、端末装置3001は赤外線送信部3080(図2参照)により、パチスロ遊技機2001に対して赤外線信号を送信することができ、その信号をパチスロ遊技機2001は赤外線受信部2024により受信することができる。
例えば、遊技者がタッチパネルディスプレイ3030上で仮想オブジェクトを操作すると、その操作に関してのデータが端末装置3001からパチスロ遊技機2001に送信されることとすればよい。これにより、遊技者によりなされた操作が反映された演出をパチスロ遊技機2001において行うことができる。それにより、遊技者は自らの操作が液晶表示装置2005における表示に反映されている気分を楽しむことができ、より遊技を楽しむことができる。
ここで、赤外線通信により行われる演出の具体例について、図面を用いて簡単に説明する。図37は、本実施の形態に係る遊技機システムにおける赤外線通信により行われる演出の一例を示すための図である。図37(A)〜(C)のそれぞれにおいて、左側に示されているのが液晶表示装置2005であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図37(A)において、液晶表示装置2005には家等の背景と、2つの「ベル」の図柄が表示されている。これらの図柄の左には図柄を表示するスペースはあるが、図柄が表示されていない。この画像において、例えば背景がマーカーであり、端末装置3001により液晶表示装置2005を撮影した場合には、タッチパネルディスプレイ3030には仮想オブジェクトであるキャラクタが表示される。タッチパネルディスプレイ3030に指を接触することにより、画像中でこのキャラクタを操作することができる。
図37(B)において、遊技者は、タッチパネルディスプレイ3030上で、キャラクタがハンマーを用いて図柄が表示されていない箇所を叩くように操作する。この際、タッチパネルディスプレイ3030上では、当該箇所にひびが入り、徐々に壊れていくような演出がなされるが、それと同様に、液晶表示装置2005においても当該箇所にひびが入り、徐々に壊れていく。
図37(C)において、タッチパネルディスプレイ3030上において、当該箇所が壊れて代わりに「ベル」の図柄が表示される。それと同時に、液晶表示装置2005においても「ベル」の図柄が表示される。このように、赤外線通信により、遊技者によりなされた操作が反映された演出が液晶表示装置2005に表示される。なお、遊技者がキャラクタを操作しなかった場合は、図柄が表示されていない箇所についてはそのまま図柄を表示しないようにしておくことが好ましい。
〈パチスロの内部構造〉
図38は、本実施の形態に係るパチスロの内部構造を示す図である。フロントドア2002が開放され、フロントドア2002の裏面側の構造及びキャビネット2001aの内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット2001aの内部の上方には、主制御回路2071を構成する主基板が設けられている。主制御回路2071は、内部当籤役の決定、リール2003L、2003C、2003Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ遊技機2001における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路2071の具体的な構成は後述する。
キャビネット2001aの内部の中央には、3つのリール2003L、2003C、2003Rが設けられている。各リール2003L、2003C、2003Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ2049L、2049C、2049R(図40参照)が接続されている。
3つのリール2003L、2003C、2003Rの左側には、副制御回路2072を構成する副基板が設けられている。副制御回路2072は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路2072の具体的な構成は後述する。
キャビネット2001aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)2040が設けられている。ホッパー2040の左側には、パチスロ遊技機2001が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置2043が設けられている。
フロントドア2002裏側の中央、表示窓2021L、2021C、2021Rの下方には、セレクタ2042が設けられている。セレクタ2042は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口2010に受け入れられた適正なメダルをホッパー2040へ案内する。なお、セレクタ2042内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ2042Sが設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
[パチスロ遊技機が備える回路の構成]
パチスロ遊技機の構造についての説明は以上である。次に、図40及び図41を参照して、本実施の形態に係るパチスロ遊技機が備える回路の構成について説明する。本実施の形態に係るパチスロ遊技機は、主制御回路、副制御回路及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
〈主制御回路〉
図40は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の主制御回路の構成を示す図である。
(マイクロコンピュータ)
主制御回路2071は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ2030を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ2030は、CPU(以下、メインCPU)2031、ROM(以下、メインROM)2032及びRAM(以下、メインRAM)2033により構成される。
メインROM2032には、メインCPU2031により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路2072に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM2033には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
(乱数発生器等)
メインCPU2031には、クロックパルス発生回路2034、分周器2035、乱数発生器2036及びサンプリング回路2037が接続されている。クロックパルス発生回路2034及び分周器2035は、クロックパルスを発生する。メインCPU2031は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器2036は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路2037は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
(スイッチ等)
マイクロコンピュータ2030の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU2031は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ2049L、2049C、2049R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ2007Sは、3つのストップボタン2007L、2007C、2007Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ2006Sは、スタートレバー2006が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ2042Sは、メダル投入口2010に受け入れられたメダルが前述のセレクタ2042内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ2011Sは、ベットボタン2011が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ2012Sは、精算ボタン2012が遊技者により押されたことを検出する。
(周辺装置及び回路)
マイクロコンピュータ2030により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ2049L、2049C、2049R、7セグ表示器2013及びホッパー2040がある。また、マイクロコンピュータ2030の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路2039は、各リール2003L、2003C、2003Rに対応して設けられたステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動を制御する。リール位置検出回路2050は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール2003L、2003C、2003Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール2003L、2003C、2003Rに応じて検出する。
ステッピングモータ2049L、2049C、2049Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール2003L、2003C、2003Rに伝達される。ステッピングモータ2049L、2049C、2049Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール2003L、2003C、2003Rは一定の角度で回転する。
メインCPU2031は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ2049L、2049C、2049Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール2003L、2003C、2003Rの回転角度(主に、リール2003L、2003C、2003Rが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール2003L、2003C、2003Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路2048は、7セグ表示器2013の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路2041は、ホッパー2040の動作を制御する。また、払出完了信号回路2051は、ホッパー2040に設けられたメダル検出部2040Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー2040から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
〈副制御回路〉
図41は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の副制御回路の構成を示す図である。
副制御回路2072は、主制御回路2071と電気的に接続されており、主制御回路2071から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路2072は、基本的に、CPU(以下、サブCPU)2081、ROM(以下、サブROM)2082、RAM(以下、サブRAM)2083、レンダリングプロセッサ2084、描画用RAM2085、ドライバ2087、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)2088、オーディオRAM2089及びA/D変換器2090、アンプ2091及び駆動制御回路2092を含んで構成されている。
サブCPU2081は、主制御回路2071から送信されたコマンドに応じて、サブROM2082に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM2083は、例えば「第1の記憶手段」に相当するものであり、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路2071から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM2082は、例えば「第2の記憶手段」に相当するものであり、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU2081が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路2071との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置2005による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ2014による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ2009による音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路2072には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置2005、スピーカ2009、ランプ2014、赤外線受信部2024及び端末装置スタンド2025が接続されている。
サブCPU2081、レンダリングプロセッサ2084、描画用RAM(フレームバッファ2086を含む)2085及びドライバは、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置2005により表示する。
また、サブCPU2081、DSP2088、オーディオRAM2089、A/D変換器2090及びアンプ2091は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ2009より出力する。また、サブCPU2081は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ2014の点灯及び消灯を行う。
また、サブCPU2081及び駆動制御回路2092は、端末装置スタンド2025の位置の制御を行うための信号を出力する。端末装置スタンド2025の位置は、液晶表示装置2005により表示されている画像や表示窓2021L、2021C、2021Rから露呈されるリール2003L、2003C、2003Rの表示に応じて制御される。パチスロ遊技機2001においてマーカーが表示される際には、液晶表示装置2005を撮影できる位置に端末装置3001を配置できるように端末装置スタンド2025の位置が制御される。これにより、遊技者は遊技に集中しながら、端末装置3001により仮想オブジェクトが含まれる画像を楽しむことができる。
また、サブCPU2081は、赤外線受信部2024から入力される、端末装置3001から送信された信号に基づいて、液晶表示装置2005において遊技者により端末装置3001に行われた操作に対応した演出を行う。例えば、遊技者がタッチパネルディスプレイ3030に表示された仮想オブジェクトを操作して所定の動作をさせることにより、液晶表示装置2005にはその動作に対応した表示がなされる。また、タッチパネルディスプレイ3030上で遊技者がゲームを行いその勝敗に応じて、液晶表示装置2005に表示される演出が変更されるようにしてもよい。
これにより、遊技者は液晶表示装置2005に表示される演出画像を自らが操作しているような気分になるため、演出に対して一体感が生じ、遊技をより楽しむことができる。また、タッチパネルディスプレイ3030上が仮想オブジェクトを操作して、タッチパネルディスプレイ3030上でゲームができる構成にし、そのゲームでの成績に応じて、液晶表示装置2005での演出が変化するようにしてもよい。
[パチスロ遊技機のメインROMに記憶されているデータテーブルの構成]
パチスロが備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図42〜図50を参照して、メインROM2032に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
〈図柄配置テーブル〉
図42を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図42は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の図柄配置テーブルを示す図である。図柄配置テーブルは、各リール2003L、2003C、2003Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓2021L、2021C、2021R内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リールの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓2021L、2021C、2021Rの中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。なお、図柄の種類は、図柄コードによって規定されている。
〈図柄組合せテーブル〉
図43を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。図43は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の図柄組合せテーブルについて示す図である。本実施の形態では、入賞判定ライン2008に沿って各リール2003L、2003C、2003Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ライン2008に沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リール2003L、2003C、2003Rの図柄「ベル」が入賞判定ライン2008に沿って表示されたとき、表示役として「ベル(00000010)」が決定される。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてチェリー、ベル、スイカ、1枚役A又は1枚役Bが決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBB1又はBB2が決定されたとき、ボーナスゲームの作動が行われる。なお、入賞判定ライン2008に沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
ここで、本実施の形態に係るパチスロでは、ストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたときに入賞判定ライン2008上にある図柄から最大滑り駒数(図柄4個分)の範囲内にある各図柄の何れかが入賞判定ライン2008上に到達するのを待ってリールの回転を停止することが可能となっている。
前述の図42に示す図柄配置テーブルを参照すると、各リールの図柄「ベル」及び図柄「リプレイ」は、いずれの図柄位置であっても上記最大滑り駒数の範囲内に含まれるように配されている。したがって、図柄「ベル」から構成されるベルの図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」及び図柄「リプレイ」から構成されるリプレイの図柄の組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」は、遊技者によりストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたタイミングにかかわらず、入賞判定ライン2008上に表示される。
これに対して、図柄「赤7」、図柄「チェリー」及び図柄「スイカ」は、リールの種別及び図柄位置によっては、上記最大滑り駒数の範囲内に含まれないように配されている。したがって、図柄「赤7」から構成される赤7の図柄の組合せ「赤7−赤7−赤7」、図柄「チェリー」を含んで構成されるチェリーの図柄の組合せ「チェリー−ANY−ANY」及び図柄「スイカ」から構成されるスイカの図柄の組合せ「スイカ−スイカ−スイカ」等は、遊技者によりストップボタンが押されたタイミングによって、入賞判定ライン2008上に表示されるか否かが決定される。
〈ボーナス作動時テーブル〉
図44を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。図44は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のボーナス作動時テーブルを示す図である。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動が行われるときに、メインRAM2033に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
作動中フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として2つのビッグボーナスゲーム(第1種特別役物に係る役物連続作動装置に相当し、以下、BB1及びBB2とする)及びレギュラーボーナスゲーム(第1種特別役物に相当し、以下、RBとする)を設けている。RBの作動は、BB1またはBB2の作動が行われている間、連続的に行われる。
BB1またはBB2の作動は、規定枚数に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数に達する遊技が行われた場合、規定回数に達する入賞が有った場合、又は、BB1もしくはBB2の作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスゲームの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスゲームの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスゲームの作動が終了する。
〈内部当籤役決定テーブル〉
図45及び図46を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
データポインタは、後述の内部抽籤テーブルを参照して行う内部抽籤の結果として取得されるデータであり、内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ライン2008に沿って表示を許可する各リールの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
図45は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す図である。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役(本実施の形態ではチェリー、ベル、スイカ、1枚役A及び1枚役B)又は再遊技役(本実施の形態ではリプレイ)を規定している。図46は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す図である。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス役(本実施の形態ではBB1及びBB2)を規定している。
例えば、小役・リプレイ用データポインタが「4」であるとき、内部当籤役として「リプレイ(00001000)」が決定される。この場合、左リール2003Lの図柄「リプレイ」、中リール2003Cの図柄「リプレイ」及び右リール2003Rの図柄「リプレイ」からなるリプレイの図柄の組合せの表示が許可される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
〈内部抽籤テーブル〉
図47〜図50を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
本実施の形態では、ボーナスゲームやリプレイタイムであるか否かといった状態に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させる。
図47は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す図である。本実施の形態に係るパチスロ遊技機の一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、ボーナスゲーム及びリプレイタイムのいずれでもない場合に使用される。
図48は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のRT1作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。図49は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のRT2作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。RT1作動中用内部抽籤テーブル及びRT2作動中用内部抽籤テーブルは、小役・リプレイ用データポインタのそれぞれが決定されるときの抽籤値が、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。
このように、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT1作動中用内部抽籤テーブル及びRT2作動中用内部抽籤テーブルを参照したとき、リプレイが決定される確率はそれぞれ異なるが、その他の小役が決定される確率はいずれも同様である。また、図50は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のRB作動中用内部抽籤テーブルを示す図である。
[パチスロ遊技機のメインRAMに設けられる格納領域の構成]
メインROM2032に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図51〜図53を参照して、メインRAM2033に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
〈内部当籤役格納領域〉
図51を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。図51は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の内部当籤役格納領域の構成について説明するための図である。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが“0”であるとき、その内容はハズレとなる。
なお、メインRAM2033には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様である。すなわち、対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン2008上に表示されたことを示す。
〈持越役格納領域〉
図52を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。図52は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の持越役格納領域の構成について説明するための図である。前述の内部抽籤テーブルを参照して行われた抽籤の結果、ボーナス役が決定されたときは、持越役格納領域に格納される。
持越役格納領域に格納されたボーナス役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ライン2008上に表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている(いわゆる持ち越しと呼ばれる)。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
〈作動中フラグ格納領域〉
図53を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。図53は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の作動中フラグ格納領域の構成について説明するための図である。作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる作動中フラグを格納する。作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスゲーム又はリプレイタイムが割り当てられている。対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応するボーナスゲームやリプレイタイムの作動が行われていることになる。なお、本実施の形態では、全ビットが“0”であるときの状態を一般遊技状態としている。
[パチスロ遊技機において実行されるプログラムフロー]
メインRAM2033に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図54〜図61を参照して、主制御回路のメインCPUにより実行されるプログラムの内容について説明する。
〈主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート〉
まず、図54を参照して、メインCPU2031の制御によるメインフローチャートについて説明する。図54は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のメインCPUの制御によるメインフローチャートである。パチスロ遊技機2001に電源が投入されると、はじめに、メインCPU2031は、初期化処理を行う(S8011)。次に、メインCPU2031は、メインRAM2033における指定格納領域のクリアを行う(S8012)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU2031は、後で図55を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S8013)。この処理では、メダルセンサ2042Sやスタートスイッチ2006Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU2031は、乱数値を抽出し、メインRAM2033に設けられた乱数値格納領域に格納する(S8014)。次に、メインCPU2031は、後で図56を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S8015)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。次に、メインCPU2031は、スタートコマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8016)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU2031は、全リール2003L、2003C、2003Rの回転開始を要求する(S8017)。なお、全リール2003L、2003C、2003Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図61)によってステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動が制御され、各リール2003L、2003C、2003Rの回転が開始される。
次に、メインCPU2031は、後で図57を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S8018)。この処理では、ストップスイッチ2007Sの入力のチェックが行われ、ストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リール2003L、2003C、2003Rの回転が停止される。
次に、メインCPU2031は、入賞判定ライン2008に沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(S8019)。検索の結果、入賞判定ライン2008に沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU2031は、表示コマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8020)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU2031は、メダル払出処理を行う(S8021)。決定された払出枚数に基づいて、ホッパー2040の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU2031は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S8022)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
次に、メインCPU2031は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S8023)。メインCPU2031は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、後で図59を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S8024)。ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスゲームの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU2031は、ステップS8024の後、又は、ステップS8023においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、後で図60を参照して説明するRT制御処理を行う(S8025)。リプレイタイムの作動を終了するか否かがチェックされる。次に、メインCPU2031は、後で図58を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S8026)。ボーナスゲームの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、ステップS8002に移る。
(メダル受付・スタートチェック処理)
次に、図55を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。図55は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のメダル受付・スタートチェック処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S8031)。自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S8032)。セレクタ2042のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ2042内のメダルの通過が促される。
メインCPU2031は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S8033)。次に、メインCPU2031は、自動投入カウンタをクリアする(S8034)。ステップS8033及びステップS8034は再遊技を行うための処理である。
メインCPU2031は、ステップS8032又はステップS8034の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S8035)。次に、メインCPU2031は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S8036)。メインCPU2031は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、投入枚数カウンタの最大値を変更する(S8037)。例えば、最大値が2に変更される。
メインCPU2031は、ステップS8037の後、又は、ステップS8036においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S8038)。メインCPU2031は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S8039)。メインCPU2031は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S8040)。次に、メインCPU2031は、有効ラインカウンタに5を格納する(S8041)。次に、メインCPU2031は、メダル投入コマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8042)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU2031は、ステップS8039において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S8043)。メインCPU2031は、ステップS8043の後、ステップS8042の後、又は、ステップS8038においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチ2011Sのチェックを行う(S8044)。ベットボタン2011に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
次に、メインCPU2031は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S8045)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、ステップS8038に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチ2006Sはオンであるか否かを判別する(S8046)。
メインCPU2031は、スタートスイッチ2006Sはオンではないと判別したときには、ステップS8038に移る一方で、スタートスイッチ2006Sはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S8047)。セレクタ2042のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
(パチスロ遊技機の内部抽籤処理)
次に、図56を参照して、内部抽籤処理について説明する。図56は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の内部抽籤処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を決定する(S8051)。作動中フラグ格納領域が参照され、ボーナスゲームの作動の有無等に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU2031は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S8052)。次に、メインCPU2031は、当籤番号の初期値として1をセットする(S8053)。
次に、メインCPU2031は、内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S8054)。次に、メインCPU2031は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S8055)。次に、メインCPU2031は、桁かりが行われたか否かを判別する(S8056)。メインCPU2031は、桁かりが行われていないと判別したときには、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(S8057)。
次に、メインCPU2031は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S8058)。メインCPU2031は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、ステップS8054に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S8059)。
メインCPU2031は、ステップS8056において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S8060)。メインCPU2031は、ステップS8060又はステップS8059の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S8061)。
次に、メインCPU2031は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域に格納する(S8062)。次に、メインCPU2031は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S8063)。メインCPU2031は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S8064)。次に、メインCPU2031は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S8065)。
次に、メインCPU2031は、持越役格納領域に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S8066)。メインCPU2031は、持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したとき、つまりボーナスゲームの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、RT作動中フラグ及びRTゲーム数カウンタをクリアする(S8067)。次に、メインCPU2031は、RT2作動中フラグをオンにする(S8068)。
メインCPU2031は、ステップS8068の後、ステップS8063において持越役格納領域に格納されているデータは0ではないと判別したとき、又はステップS8066において持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役格納領域との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域に格納する(S8069)。つまり、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
(リール停止制御処理)
次に、図57を参照して、リール停止制御処理について説明する。図57は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のリール停止制御処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたか否かを判別する(S8071)。メインCPU2031は、有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されていないと判別したときには、これが押されるまで待機する。
メインCPU2031は、有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたと判別したときには、該当ストップボタン2007L、2007C、2007Rの操作を無効化する(S8072)。各ストップボタン2007L、2007C、2007Rの有効及び無効の状態は、メインRAM2033に設けられた所定の格納領域において管理される。
次に、メインCPU2031は、チェック回数として5をセットする(S8073)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「4」としていることから、ストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたときに該当表示窓2021L、2021C、2021Rの中段にある図柄の位置を含め、そこから4個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。つまり、「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」の5つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
次に、メインCPU2031は、内部当籤役に基づいて、ストップボタン2007L、2007C、2007Rが押されたときに該当表示窓2021L、2021C、2021Rの中段にある図柄の位置(以下、停止開始位置)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄の位置の中で、最も優先順位の高い図柄の位置を検索する(S8074)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン2008に沿って表示することが可能となる図柄の位置が、最も優先順位の高い図柄の位置として決定される。
次に、メインCPU2031は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(S8075)。停止開始位置から上記最も優先順位の高い図柄の位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。次に、メインCPU2031は、停止予定位置待ちへ移行する(S8076)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理によってステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リール2003L、2003C、2003Rの回転が停止される。
次に、メインCPU2031は、リール停止コマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8077)。リール停止コマンドは、停止したリール2003L、2003C、2003Rの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
次に、メインCPU2031は、操作が有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rがあるか否かを判別する(S8078)。つまり、まだ回転中のリール2003L、2003C、2003Rがあるか否かが判別される。メインCPU2031は、操作が有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rがあると判別したときには、ステップS8071に移る一方で、操作が有効なストップボタン2007L、2007C、2007Rがないと判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
(ボーナス作動チェック処理)
次に、図58を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。図58は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のボーナス作動チェック処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、表示役はBBであるか否かを判別する(S8081)。メインCPU2031は、表示役はBB1またはBB2であると判別したときには、ボーナス作動時テーブルを参照し、BBの種別に応じたBB作動時処理を行う(S8082)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
次に、メインCPU2031は、持越役格納領域をクリアする(S8083)。次に、メインCPU2031は、RT作動中フラグをクリアする(S8084)。次に、メインCPU2031は、ボーナス開始コマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8085)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU2031は、ステップS8081において表示役はBB1およびBB2のいずれでもないと判別したときには、表示役はリプレイであるか否かを判別する(S8086)。メインCPU2031は、表示役はリプレイであると判別したときには、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(S8087)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU2031は、S8086において表示役はリプレイではないと判別したときには、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S8088)。メインCPU2031は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。一方で、メインCPU2031は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S8089)。
メインCPU2031は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。一方で、メインCPU2031は、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動時テーブルを参照し、RB作動時処理を行う(S8090)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
(ボーナス終了チェック処理)
次に、図59を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。図59は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のボーナス終了チェック処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S8101)。メインCPU2031は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(S8102)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスゲームの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。
次に、メインCPU2031は、RT1作動中フラグをオンにして、RTゲーム数カウンタに1000を格納する(S8103)。次に、メインCPU2031は、ボーナス終了コマンドを副制御回路2072に対して送信する(S8104)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
メインCPU2031は、ステップS8101においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタを更新する(S8105)。遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算される。次に、メインCPU2031は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S8106)。
メインCPU2031は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(S8107)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
(RT制御処理)
次に、図60を参照して、RT制御処理について説明する。図60は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のRT制御処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、RT1作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S8111)。メインCPU2031は、RT1作動中フラグはオンではないと判別したときには、RT制御処理を終了する。一方で、メインCPU2031は、RT1作動中フラグはオンであると判別したときには、RTゲーム数カウンタを1減算する(S8112)。
次に、メインCPU2031は、RTゲーム数カウンタは0であるか否かを判別する(S8113)。メインCPU2031は、RTゲーム数カウンタは0ではないと判別したときには、RT制御処理を終了する。一方で、メインCPU2031は、RTゲーム数カウンタは0であると判別したときには、RT1作動中フラグをオフにする(S8114)。この処理が終了すると、RT制御処理を終了する。
(メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec))
次に、図61を参照して、メインCPU2031の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。図61は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機のメインCPUの制御による割込処理のフローチャートである。はじめに、メインCPU2031は、レジスタ(記憶領域)の退避を行う(S8121)。次に、メインCPU2031は、入力ポートチェック処理を行う(S8122)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU2031は、リール制御処理を行う(S8123)。この処理では、全リール2003L、2003C、2003Rの回転開始が要求されたときに、各リール2003L、2003C、2003Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リール2003L、2003C、2003Rの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ2049L、2049C、2049Rの駆動が制御される。
次に、メインCPU2031は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S8124)。次に、メインCPU2031は、レジスタ(記憶領域)の復帰を行う(S8125)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
〈副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー〉
主制御回路2071のメインCPU2031により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図62〜図64を参照して、副制御回路2072のサブCPU2081により実行されるプログラムの内容について説明する。
(主基板通信タスク)
図62を参照して、サブCPU2081により行われる主基板通信タスクについて説明する。図62は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の主基板通信タスク処理のフローチャートである。はじめに、サブCPU2081は、主制御回路2071から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S8131)。次に、サブCPU2081は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(S8132)。
次に、サブCPU2081は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S8133)。サブCPU2081は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、ステップS8131に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、メッセージキューに格納し(S8134)、ステップS8131に移る。
(演出登録タスク)
次に、図63を参照して、サブCPU2081により行われる演出登録タスクについて説明する。図63は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の演出登録タスク処理のフローチャートである。はじめに、サブCPU2081は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S8141)。次に、サブCPU2081は、メッセージは有るか否かを判別する(S8142)。サブCPU2081は、メッセージは有ると判別したときには、メッセージから遊技情報を複写する(S8143)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリール2003L、2003C、2003Rの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM2083に設けられた格納領域に複写される。
次に、赤外線検出解析処理が行われる(S8144)。この処理において、サブCPU2081は、赤外線受信部2024が受信した赤外線に基づいて(例えば、図9に示す赤外線送信処理により送信された赤外線に基づいて)、端末装置3001において遊技者によりなされた操作を判断し、その操作に合わせた演出が行われるようにする。
次に、サブCPU2081は、後で図64を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S8145)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU2081は、ステップS8145の後、又は、ステップS8142においてメッセージは無かったと判別したときには、アニメーションデータの登録を行う(S8146)。次に、サブCPU2081は、サウンドデータの登録を行う(S8147)。次に、サブCPU2081は、ランプデータの登録を行う(S8148)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、S8141に移る。
(演出内容決定処理)
次に、図64を参照して、サブCPU2081により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。図64は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機の演出内容決定処理のフローチャートである。はじめに、サブCPU2081は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S8151)。サブCPU2081は、スタートコマンド受信時であると判別したときには、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定し、登録する(S8152)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU2081は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S8153)。演出データは、アニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。演出データが登録されると、対応するアニメーションデータ等が決定され、映像の表示等の演出が実行される。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU2081は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S8154)。サブCPU2081は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号とストップボタンの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(S8155)。
次に、サブCPU2081は、全てのリール2003L、2003C、2003Rが停止しているか否かを判別する(S8156)。サブCPU2081は、全てのリール2003L、2003C、2003Rが停止していると判別したときには、停止態様が特定の停止態様であるか否かを判別する(S8157)。サブCPU2081は、停止態様が特定の停止態様であると判別した場合には、端末装置スタンド2025の駆動データを登録する(S8158)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
また、サブCPU2081は、全てのリール2003L、2003C、2003Rが停止していないと判別したとき、及び停止態様が特定の停止態様ではないと判別したときも、演出内容決定処理を終了する。
この処理により、全てのリール2003L、2003C、2003Rが停止し、かつ、リール2003L、2003C、2003Rにより表示されている図柄が特定の態様の場合に、端末装置スタンド2025は液晶表示装置2005を撮影できる位置に端末装置3001を固定できる態様となるようにすることができる。このときのマーカーは、リール2003L、2003C、2003Rにより表示されている図柄のすべてまたは一部をマーカーとして認識する。
次に、サブCPU2081は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S8159)。サブCPU2081は、表示コマンド受信時であると判別したときには、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(S8160)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU2081は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S8161)。サブCPU2081は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス開始用の演出データを登録する(S8162)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU2081は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S8163)。サブCPU2081は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、演出内容決定処理を終了する一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、ボーナス終了用の演出データを登録する(S8164)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
[パチスロ遊技機のリールによる図柄の表示および端末装置の表示]
パチスロ遊技機2001のリール2003L、2003C、2003Rが停止した際に表示された図柄と、その図柄を端末装置3001で撮影した場合にタッチパネルディスプレイ3030に表示される画像について説明する。
図65は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示について説明するための図であり、図65(A)はパチスロ遊技機のリールの図柄の表示を示す図であり、図65(B)は端末装置の表示を示す図である。
所定の条件の場合に、パチスロ遊技機2001のリール2003L、2003C、2003Rの図柄によりマーカーが構成される。図65(A)はパチスロ遊技機2001のリール2003L、2003C、2003Rの図柄の例を示している。図65(B)は、この図柄を端末装置3001により撮影した際に、タッチパネルディスプレイ3030に表示される画像の例を示している。
パチスロ遊技機2001のリール2003L、2003C、2003Rの図柄「赤7」が上段に並んで表示されており、BB1が決定した状態である。この場合は、タッチパネルディスプレイ3030において撮影画像の「赤7」の位置に実際のものよりもさらに大きな「赤7」の仮想オブジェクトが表示されている。また、それ以外の段には、それぞれキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
このとき、図柄「赤7−赤7−赤7」をマーカーとしてもよいし、9つの図柄のすべてをマーカーとしてもよい。また、液晶表示装置2005にマーカーとして記号、キャラクタ、アイテム、文字等を表示してもよい。
以下に、リール2003L、2003C、2003Rの図柄の表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイ3030での表示の例について示す。
図66は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第1の図である。
図66(A)〜(D)のそれぞれにおいて、左側に示されているのがリール2003L、2003C、2003Rの図柄であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図66(A)は、RT2の「ハズレ」の際にのみ表示される図柄の表示態様を示している。この表示態様は、いわゆるリーチ目であり、ボーナスが確定している状態を示している。このとき、図柄の全体がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「ボーナス確定7を揃えろ!」の文字が図柄に重ねて表示されている。これにより、遊技者は、リーチ目であることを知ることができ、遊技を有利に進めることができる。
なお、図柄の一部でリーチ目であることが認識できるであれば、図柄の一部をマーカーとしてもよい。また、タッチパネルディスプレイ3030には、パチスロ遊技機2001に表示された図柄とは異なる図柄が表示されるようにしてもよい。その場合には、図柄の種類は同一で、そのデザインが異なるようにすればよい。
図66(B)は、上段に「赤7」がそろった状態の図柄の表示態様を示している。このとき、上段の「赤7−赤7−赤7」の図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、「赤7」の図柄の表示が強調されるような仮想オブジェクトが「赤7」に重ねて表示されている。さらに、中段および下段にはそれぞれキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
なお、中段、下段の図柄をマーカーとして、これらに応じてさらに異なる仮想オブジェクトを表示することとしてもよい。
図66(C)は、中段に「赤7」がそろった状態の図柄の表示態様を示している。このとき中段の「赤7−赤7−赤7」の図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「白7」が「赤7」に重ねて表示されている。さらに、中段および下段にはそれぞれキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
なお、中段に「赤7」がそろう場合でも、「赤7−赤7−赤7」以外の上段または下段の図柄に応じて、仮想オブジェクトによる演出を異ならせてもよい。中段に「赤7」がそろう場合は、上段または下段に「赤7」がそろう場合とは異なる演出としてもよい。例えば、中段に「赤7」がそろう場合は、特定のフラグ時(7+チェリー等)にしか停止しないようにして、上下段揃いと仮想オブジェクトによる演出を異ならせてもよい。特に、中段に「赤7」がそろう場合は、上段または下段に「赤7」がそろう場合とは異なり遊技者に特典を付与する可能性が高いものする。そして、遊技者が、タッチパネルディスプレイ3030上の演出によりそのことを認識できることとすればよい。遊技者に付与する特典としては、例えば、BB中のART当籤確率が向上する等とすればよい。これにより、遊技者は、タッチパネルディスプレイ3030の表示から、何か特典があるのではないかと期待感を膨らませることになる。
図66(D)は、下段に「赤7」がそろった状態の図柄の表示態様を示している。このとき、下段の「赤7−赤7−赤7」の図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、「赤7」の図柄の表示が強調されるような仮想オブジェクトが「赤7」に重ねて表示されている。さらに、中段および下段にはそれぞれキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
仮想オブジェクトを表示する場合の例について説明したが、必ずしも1ゲームごとに仮想オブジェクトを表示しなくてもよい。
また、リーチ目の表示態様の際に仮想オブジェクトが表示されないようにし、遊技者に違和感を与えることによりリーチ目であることを報知してもよい。
図67は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第2の図である。
図67(A)〜(D)のそれぞれにおいて、左側に示されているのがリール2003L、2003C、2003Rの図柄であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図67(A)は、右下がりに「赤7」がそろった状態の図柄の表示態様を示している。このとき、右下がりの「赤7−赤7−赤7」の図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、「赤7」の図柄の代わりにキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
図67(B)は、右上がりに「赤7」がそろった状態の図柄の表示態様を示している。このとき、右上がりの「赤7−赤7−赤7」の図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、「赤7」の図柄の代わりにキャラクタの仮想オブジェクトが表示されている。
図67(C)は、「1枚役A」を取りこぼした場合に表示される図柄の表示形態(チャンス目)を示している。ここで、左上段から右下段にかけての「スイカ−スイカ−Replay」が第1チャンス目である。このとき、図柄の全体がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトであるキャラクタが中央の図柄位置に表示される。これにより、遊技者は何らかの報知が行われていることを認識できる。なお、このように図柄の全体をマーカーとしてもよいし、第1チャンス目の図柄(「スイカ−スイカ−Replay」)のみをマーカーとしてもよい。
図67(D)は、「1枚役B」を取りこぼした場合に表示される図柄の表示形態を示している。ここで、左上段から右下段にかけての「スイカ−スイカ−チェリー」が第2チャンス目である。このとき、図柄の全体がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトであるキャラクタが中段の右と左図柄位置に表示される。これにより、遊技者は何らかの報知が行われていることを認識できる。なお、このように図柄の全体をマーカーとしてもよいし、第2チャンス目の図柄(「スイカ−スイカ−チェリー」)のみをマーカーとしてもよい。
「1枚役A」のBB重複期待度は20%であるのに対して、「1枚役B」のBB重複期待度は90%である。そこで、仮想オブジェクトのキャラクタが、図67(C)に比べて1つ多く出現するようにしている。このように、仮想オブジェクトのキャラクタの数を異ならせることにより、遊技中の遊技機について詳しくない遊技者であってもBB重複期待度が異なることを予想することができる。なお、仮想オブジェクトとして表示するものをキャラクタとしたが、第1チャンス目の場合は「20%」、第2チャンス目の場合は「90%」というように、BB重複期待度の数値を仮想オブジェクトとして表示するようにしてもよい。
仮想オブジェクトを表示する場合の例について上述したが、必ずしも1ゲームごとに仮想オブジェクトを表示しなくてもよい。
また、通常時において停止されたリール2003L、2003C、2003Rを撮影すると、必ず仮想オブジェクトが表示されるようにし、リーチ目の表示態様の際に仮想オブジェクトが表示されないようにすることで、遊技者に違和感を与えることによりリーチ目であることを報知してもよい。
以下に、本実施の形態に係るパチスロ遊技機2001について変形例を示す。
(1)例えば1セット50ゲームのART機であって、セット数をストックするタイプである場合に、タッチパネルディスプレイ3030に表示される仮想オブジェクトにより、遊技者に様々な報知を行う例について説明する。ここで、ART機とは、AT(アシストタイム)及びRT(リプレイタイム)のそれぞれの特典を付与する機能を有する機種である。なお、ATとは、停止操作の順序や狙うべき図柄を遊技者が知らなければ、入賞することが困難な小役について、停止操作の順序や狙うべき図柄を報知する遊技期間である。また、RTとは、再遊技の当籤確率が高く設定された遊技期間である。ART機では、AT及びRTが所定期間付与される。この遊技期間は、リプレイが内部当籤役として決定される確率が高くなるとともに、内部当籤役(小役)の報知が行われ、獲得メダル(入賞による払い出しメダルから投入メダルを差し引いたメダル数)が増加する可能性が高い有利な期間である。
なお、この機種では、BB中において、「ベル」以外でセット数の抽籤をすることとする。
「1枚役A」はBB中においては、セット数の上乗せ期待度が10%である。この際に、「1枚役A」に対応する図柄を狙った場合は、「1枚役A」の表示態様の図柄が停止し、狙わなかった場合は、例えば上述の「スイカ−スイカ−Replay」といった第1チャンス目以外の第3チャンス目の表示態様の図柄が表示される。そして、この図柄をマーカーとしてタッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「チャンス」の文字が表示される。
また、「1枚役B」はBB中においては、セット数の上乗せ期待度が100%である。この際に、「赤7」の図柄そろいを狙った場合は、ストップボタン2007L、2003C、2007Rの操作タイミングに応じて、上段または下段に「赤7」がそろう。そして、タッチパネルディスプレイ3030には、通常時の上段または下段に「赤7」がそろったときと、同じ演出がなされるように、仮想オブジェクトが表示される。また、「赤7」の図柄そろいを狙わなかった場合には、例えば上述の「スイカ−スイカ−チェリー」といった第2チャンス目以外の第4チャンス目の表示態様の図柄が表示される。そして、この図柄をマーカーとしてタッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「激アツ〜」の文字が表示される。
また、「ハズレ」はBB中においては、セット数の上乗せ期待度が100%である。さらに大量ストックの放出もあり得る。この際に、「赤7」の図柄そろいを狙った場合は、中段に「赤7」がそろう。そして、この図柄をマーカーとしてタッチパネルディスプレイ3030では、「赤7」を強調表示した仮想オブジェクトが表示される。この場合は、上下段の「赤7」そろいに比べて有利な特典が与えられるので、上下段の「赤7」そろいのときよりも強調度合いを大きくすればよい。例えば、仮想オブジェクトの「7」が、白色、金色、虹色等であることとすればよい。また、「赤7」の図柄そろいを狙わなかった場合には、上述した第1〜第4チャンス目以外の第5チャンス目の表示態様の図柄が表示される。そして、この図柄をマーカーとしてタッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトであるキャラクタ及び「確定!!」の文字が表示され、「確定」に応じたアクションをキャラクタが行う。
これにより、遊技者が狙い忘れた場合、遊技者が目押しが苦手な場合、又は、遊技者がチャンス目の判別ができない場合等においても、遊技者は端末装置3001を用いて有利に遊技を行うことができる。そのため、端末装置3001の使用が促進される。
有利なBB1と不利なBB2とを備える場合に、出目に応じて仮想オブジェクトによる演出を変化させてもよい。例えば、第2チャンス目が出た場合には、第1チャンス目が出た場合に比べてBB1の可能性が高いため、仮想オブジェクトによりBB1濃厚演出を行うこととすればよい。この場合に、BB1でなくBB2であった場合には、遊技者の落胆を抑制するためにART当籤を行うこととすればよい。つまり、BB1濃厚演出の矛盾による遊技者の落胆を、BB2+ARTを確定させることにより抑制する。
また、RT2中に、BB1のみに内部当籤している際に、BB2(「7−7−BAR」)を狙ってはずれたときには、左上段が7、中上段が7、右中段がBARの出目が出現する。この図柄をマーカーとして仮想オブジェクトによりBB1確定演出を行うこととすればよい。これにより、遊技者はBB1が内部当籤していることを即座に知ることができる。なお、左上段が「7」、中上段が「7」、右中段が「BAR」の出目は、RT2中のBB1に当籤しているときのみ出現するようにしてもよいし、他の状態のBB1に当籤しているときに出現するようにしてもよいが、状態に関わらずBB1に当籤していないときには出現しないようにすることが好ましい。
(3)また、例えば、端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030において、仮想オブジェクトを表示している場合に、スクリーンショット又は仮想オブジェクト毎に表示記憶等を行い、その仮想オブジェクトを用いて専用のURLに基づく専用のWebサイトに接続できることとしてもよい。これにより、コレクション数に応じた特典を与えることができる。また、仮想オブジェクトについては遊技を行わなくても、コレクションが可能であるため、誰でも参加可能なコンテンツとなる。
(4)また、図柄自体がマーカーになっていることから、リール2003L、2003C、2003Rに対し正面座した遊技者以外の者が、端末装置3001を用いてマーカーを撮影し、仮想オブジェクトの表示を楽しむ可能性がある。そこで、例えば、正面以外からは図柄が認識できないように、表示窓である図柄表示領域(以下、表示窓)2021L、2021C、2021Rの大きさと同等となる大きさの図柄を用いることとすればよい。これにより、正面以外から図柄を見た場合は、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rにより図柄の一部が遮られる。このような構成とすることにより、遊技者以外の者が仮想オブジェクトの表示を楽しむことを防ぐことができる。なお、正面以外からマーカーを読み取ることができないようにすればよいことから、すべての図柄を大きくする必要はなく、マーカーとなる特定の図柄のみ大きくしてもよい。また、例えば、各表示窓2021L、2021C、2021Rの枠に囲いを設置してもよい。この囲いは、有色又は透明偏光レンズのようなものが望ましい。これにより、遊技者以外はマーカーを読み取ることがさらに困難となる。
(5)上述したように、マーカーは図柄以外を用いてもよい。例えば、液晶表示、役物演出、筐体ランプ等をマーカーとして用いることができる。これらを適宜組み合わせてマーカーとしてもよい。例えば、図柄のみをマーカーとして用いた場合には、図柄の組合せは9261通りであるが、図柄に加えて、上述の液晶表示、役物演出、筐体ランプ等を組み合わせることにより、マーカーのパターンは無限に作り出すことができる。
例えば、遊技機の設計上、第1の液晶演出+第1の出目は、BB1のときにしか選択されない場合には、リール2003L、2003C、2003Rおよび液晶表示装置2005の表示をマーカーとすればよい。そして、端末装置3001によりリール2003L、2003C、2003Rおよび液晶表示装置2005の表示を撮影することにより、「BB1確定!」等の文字の仮想オブジェクトがタッチパネルディスプレイ3030に表示されることとすればよい。なお、第1の液晶演出は静止画が好ましい。
また、例えば、遊技機の設計上、第1の役物演出が「スイカ」対応であり、「スイカ」ハズレでART潜伏が確定するとする。なお、第1の役物演出は、通常は遊技者が視認できない退避位置に退避している演出役物が、遊技者が視認できる出現位置に移動してくる演出である。第1の役物演出+第2の出目(スイカ以外の出目)が表示された場合にART潜伏が確定する。この場合に、リール2003L、2003C、2003Rおよび演出役物をマーカーとすればよい。第1の役物演出において出現位置に移動してそのまま出現位置にとどまっている演出役物およびリール2003L、2003C、2003Rにより表示された第2の出目を、端末装置3001により撮影することで、「ART潜伏確定!」等の文字の仮想オブジェクトがタッチパネルディスプレイ3030に表示されることとすればよい。なお、第2の出目は例えば「ベル」ぞろい等とすればよい。ここで、役物演出とは、パチスロ遊技機2001に設けられた演出役物と呼ばれる可動部材が可動することにより行われる演出のことをいう。なお、第2の出目は各リール2003L、2003C、2003Rにおいて有効ライン上に「スイカ」を引き込める範囲内で停止操作をしたときに表示される。
このように、リール2003L、2003C、2003R、及び、液晶表示装置2005の表示又は演出役物をマーカーとしている場合は、各演出が表示され、かつ、第1の出目又は第2の出目が出た場合に上記仮想オブジェクトは表示される。第1の出目又は第2の出目が出ただけでは、上記仮想オブジェクトは表示されない。
(6)また、リール2003L、2003C、2003Rの図柄により演出が行われる際に、その演出にあわせて仮想オブジェクトによる演出を行うようにしてもよい。図68は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第3の図である。
図68(A)〜(C)のそれぞれにおいて、左側に示されているのがリール2003L、2003C、2003Rの図柄であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
リール2003L、2003C、2003Rで行われる演出は、図68(B)に示すような「スイカ」のみが表示された図柄の表示態様と、図68(C)に示すような「赤7」のみが表示された図柄の表示態様と、が交互に繰り返され、その後図68(A)に示すような「スイカ」および「赤7」のすべてが表示された図柄の表示態様となるものである。図68(A)は、リール2003L、2003C、2003Rのバックライトが全点灯状態である。図68(B)及び図68(C)のそれぞれについては、図面上黒い部分については、バックライトが消灯状態である。
このような表示態様に合わせて、タッチパネルディスプレイ3030での表示について説明する。図68(B)に示すような「スイカ」のみが表示された図柄の表示態様の場合はこの図柄をマーカーとして、タッチパネルディスプレイ3030では、大きな「スイカ」を仮想オブジェクトとして図柄に重ねて表示される。また、図68(C)に示すような「赤7」のみが表示された図柄の表示態様の場合はこの図柄をマーカーとして、タッチパネルディスプレイ3030では、大きな「赤7」を仮想オブジェクトとして図柄に重ねて表示される。そして、図68(A)に示すような「スイカ」および「赤7」のすべてが表示された図柄の表示態様の場合は、この全図柄をマーカーとして、タッチパネルディスプレイ3030では、図68(C)の「赤7」よりもさらに大きな「赤7」が仮想オブジェクトとして表示される。
なお、この場合は、パチスロ遊技機2001は、リール2003L、2003C、2003R以外に演出用のメカリールをサブリールとして有することとし、このサブリールにより図柄の演出を行うことが好ましい。なお、サブリールはメカリールでなく、液晶表示装置2005に表示されることとしてもよい。
(7)また、上乗せタイプのART機の場合に、所定の抽籤に当籤した際に、ロックを行い、ロックと組み合わせてARTゲームの上乗せゲーム数を、仮想オブジェクトにより報知することにしてもよい。なお、ロックとは、スタートレバー2006を操作(開始操作)後に、遊技者による停止操作を所定期間無効化し、この所定期間中にリール2003L、2003C、2003Rを停止又は変動させる機能である。
例えば、図柄がロックしたときに、端末装置3001により、撮影すると、パチスロ遊技機の場合は、例えば、上乗せゲーム数を示す仮想オブジェクトが表示されることとしてもよい。
図69は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第4の図である。図69(A)〜(C)のそれぞれにおいて、左側に示されているのがリール2003L、2003C、2003Rの図柄であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図69(A)〜(C)のそれぞれは、リール2003L、2003C、2003Rがロックされた際の図柄である。このパチスロ遊技機2001において、ロックされた際の出目の図柄により上乗せゲーム数が異なる。しかし、上乗せゲーム数は随時報知されることはなく、ARTの最終ゲームにおいて一括で全ての上乗せゲーム数が報知される。したがって遊技者が、上乗せゲーム数を示すリール2003L、2003C、2003Rの図柄を知らない場合は、どのタイミングでどれだけのゲーム数が上乗せされたかがわからない。しかし、ロックされた際のリール2003L、2003C、2003Rの図柄をマーカーとすることにより、遊技者は端末装置3001を介して、上乗せされたゲーム数を随時知ることができる。
図69(A)は、上乗せゲームが10Gである場合に、表示されるリール2003L、2003C、2003Rの図柄を示す。この図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「10G上乗せ」の文字が図柄に重ねて表示される。
図69(B)は、上乗せゲームが200Gである場合に、表示されるリール2003L、2003C、2003Rの図柄を示す。この図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「200G上乗せ」の文字が図柄に重ねて表示される。
図69(C)は、上乗せゲームが500Gである場合に、表示されるリール2003L、2003C、2003Rの図柄を示す。この図柄がマーカーであり、タッチパネルディスプレイ3030には、仮想オブジェクトである「500G上乗せ」の文字が図柄に重ねて表示される。ここで、図69(A)〜(C)の図柄は、ART中又はロック中にしか表示されない。
以上、本実施の形態の遊技機システムS、パチンコ遊技機1001、パチスロ遊技機2001及び端末装置3001について説明した。
本実施形態において、サーバ4001からダウンロードしたアプリケーションプログラム等によりAR技術を用いることができるため、このアプリケーションプログラム等を修正することにより、タッチパネルディスプレイ3030における仮想オブジェクトの演出を変更することができる。そのため、遊技者は新たにアプリケーションプログラムをダウンロードするだけで、新たな演出を楽しむことができる。このため、同一の機種であっても長期間稼働させても、遊技者が飽きることがない。
また、遊技者は、液晶表示装置を有する端末装置3001により演出を楽しむことができるため、仮に、パチンコ遊技機1001やパチスロ遊技機2001において、液晶表示装置1013や液晶表示装置2005を設置しないことしても、遊技者は液晶画面による演出を楽しむことができる。
アプリケーションプログラムが未完成の状態であっても、パチンコ遊技機1001やパチスロ遊技機2001が完成していれば、先にホールに出荷することができる。そのため、遊技機の納入が遅れるといった不具合を抑制できる。
[新たな演出]
次に、新たな演出として、マーカーに対応する付加情報が表示される例を説明する。
[パチスロ遊技機]
但し、ここでは、上述したパチスロ遊技機2001に代えて、図70に示されたパチスロ遊技機5001が使用される。図70は、そのパチスロ遊技機5001の外部構造を示す概略斜視図である。図70に示されたパチスロ遊技機5001では、以下に指摘する点を除いては、上述したパチスロ遊技機2001と同様な構成をもつ。
そこで、図70に示されたパチスロ遊技機5001について、上述したパチスロ遊技機2001と同様な構成は、図面では同じ符号を付すると共に、明細書での詳細な説明は記述済みなので省略する。
先ず、図70に示されたパチスロ遊技機5001においては、液晶表示装置2005に代えて、透過型液晶表示装置5005が設けられている。透過型液晶表示装置5005は、正面から見て3つのリール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)に重畳する手前側に位置するように設けられている。透過型液晶表示装置5005では、その背後に設けられた全リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)を透過することが可能な構成を備えている。
つまり、透過型液晶表示装置5005では、全図柄表示領域2021L、2021C、2021R(上記図36参照)に代えて、全リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)を透過することが可能な図柄表示領域5021が設けられ、その図柄表示領域5021を含む表示画面5005aを備えている。
図柄表示領域5021では、全リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)の表面に配された複数種類の図柄のうち、それぞれ1個の図柄を透過することが可能である。よって、入賞判定ラインは1本である。この点、図柄表示領域5021は、入賞判定ラインを何本も設けることが可能なものであってもよい。但し、図70及び下記の図71乃至図76に表す図柄表示領域5021については、入賞判定ラインが1本のときの例である。
さらに、図柄表示領域5021では、全リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)の図柄を透視可能(遊技者側から視認可能)にした状態でも、表示機能を発揮することができる。また、図柄表示領域5021では、全リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)の図柄を透視不可能にした状態(遊技者側から視認不可能)でも、表示機能を発揮することができる。
つまり、図70に示されたパチスロ遊技機5001は、リール2003L、2003C、2003R(上記図36参照)というメカニカルリールと、透過型液晶表示装置5005とを備えた、所謂ハイブリッド型の遊技機である。
よって、図70に示されたパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005では、図柄表示領域5021を含めた表示画面5005aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
尚、図70の概略斜視図では、端末装置スタンド2025(上記図36参照)は省略している。
[新たな演出の具体例]
ここからは、新たな演出として、マーカーに対応する付加情報が表示される例を図面を用いて具体的に説明する。
図71は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第5の図である。図71において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図71では、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された図柄5051,5052,5053の配列パターンを端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図71では、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された図柄5051,5052,5053の配列パターンがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
図72は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第6の図である。図72において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図72では、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された普遍的な図柄単体を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図72では、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された3つの図柄5051,5052,5053のうち、左側の図柄5051がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
尚、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された3つの図柄5051,5052,5053のうち、中央の図柄5052をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
また、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された3つの図柄5051,5052,5053のうち、右側の図柄5053をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報として、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
また、表示画面5005aの図柄表示領域5021に表示された普遍的な図柄単体をそれぞれ端末装置3001側で解析した上で、同一種類の図柄の個数をカウントし、そのカウント数が特定数に到達した種類の図柄単体をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。例えば、「チェリー」の図柄5051について、カウント数が「10」に到達すると、マーカーとされ、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。ちなみに、その解析・カウントは、上記図7のS6062の認識処理で行われる。
図73は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第7の図である。図73において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図73では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号の配列パターンを端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図73では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号5054,5055,5056,5057の配列パターンがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
図74は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第8の図である。図74において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図74では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号単体を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図74では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された4つの図形・記号5054,5055,5056,5057のうち、左側の図形・記号5054がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
尚、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号5054,5055,5056,5057のうち、左側から2番目の図形・記号5055をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
また、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号5054,5055,5056,5057のうち、右側の図形・記号5057をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
また、表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号5054,5055,5056,5057のうち、右側から2番目の図形・記号5056をマーカーとし、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
図75は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第9の図である。図75において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図75では、表示画面5005aの画面全体を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図75では、表示画面5005aの画面全体5058がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
図76は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第10の図である。図76において、左側に示されているのが表示画面5005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図76では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示された内部情報表示(例えば、総獲得枚数や残りゲーム数カウンタなど)を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図73では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示された内部情報表示5059がマーカーである。その内部情報表示5059については、図76では、総獲得枚数を示す「TOTAL 1000 GETS」が表示されている。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「おめでとう!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
もっとも、図76に表すように、総獲得枚数を示す「TOTAL 1000 GETS」が内部情報表示5059である場合には、内部情報表示5059の「1000」の数字は、総獲得枚数の増減に従って変動することになる。そこで、例えば、内部情報表示5059の数字が「5000」になったときは、「大儲け!!」の付加情報Fが、タッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。さらに、内部情報表示5059の数字が5桁の「10000」になったときは、「4桁突破!大金持ち!!」の付加情報Fが、タッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。ちなみに、総獲得枚数を示す内部情報表示5059の表示は、遊技者のこれまでの総獲得枚数とそれを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
尚、表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示される内部情報表示を、遊技者の過去の履歴情報を示す表示色などで表してもよい。例えば、パチスロ遊技機5001において、遊技者のこれまでの総獲得枚数が5000枚に到達すると、表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示される内部情報表示として、遊技者のこれまでの総獲得枚数が5000枚である旨を示す緑色で表示し、その緑色の内部情報表示を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、パチスロ遊技機5001では、表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に緑色で表示された内部情報表示がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報として、遊技者のこれまでの総獲得枚数が5000枚である旨がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。ちなみに、その緑色の表示は、遊技者のこれまでの総獲得枚数が5000枚に到達したときに、その旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。また、緑色の表示の解析は、上記図7のS6062の認識処理で行われる。
[パチンコ遊技機への応用例]
図71乃至図76で示した具体的な演出は、パチンコ遊技機1001にも応用できる。ここでは、図71に表した具体的な演出をパチンコ遊技機1001に応用した例について説明する。
図77は、パチンコ遊技機の液晶表示装置における表示及びそれを撮影した場合のタッチパネルディスプレイの表示の実施例を示す第4の図である。
図77において、左側に示されているのがパチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013であり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図77では、パチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013に表示された識別図柄(装飾図柄)の配列パターンを端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図77では、パチンコ遊技機1001の液晶表示装置1013に表示された識別図柄(装飾図柄)1097,1098,1099の配列パターンがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「力ゾーン突入」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
[パチスロ遊技機]
次に、ここでは、上述したパチスロ遊技機2001に代えて、図78に示されたパチスロ遊技機6001が使用される。図78は、そのパチスロ遊技機6001の外部構造を示す概略斜視図である。図78に示されたパチスロ遊技機6001では、以下に指摘する点を除いては、上述したパチスロ遊技機2001と同様な構成をもつ。
そこで、図78に示されたパチスロ遊技機6001について、上述したパチスロ遊技機2001と同様な構成は、図面では同じ符号を付すると共に、明細書での詳細な説明は記述済みなので省略する。
先ず、図78に示されたパチスロ遊技機6001においては、液晶表示装置2005に代えて、液晶表示装置6005が設けられている。液晶表示装置6005は、正面から見て3つのリール2003L、2003C、2003Rの上方側に位置するように設けられている。つまり、液晶表示装置6005の表示画面6005aには、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rを含まない。よって、図柄表示領域2021L、2021C、2021Rを含まない表示画面6005aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
尚、図78の概略斜視図では、端末装置スタンド2025(上記図36参照)は省略している。
[新たな演出の具体例その1]
ここからは、新たな演出として、マーカーに対応する付加情報が表示される例を図面を用いて具体的に説明する。
図79は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第10の図である。図79において、左側に示されているのが全リール2003L、2003C、2003Rの図柄及び表示画面6005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際のタッチパネルディスプレイ3030である。
図79では、リール2003Lの上段、リール2003Cの中段及びリール2003Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン上の図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのクロスダウンラインの延長上に表示された図柄を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図79では、リール2003Lの上段、リール2003Cの中段及びリール2003Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン上の図柄6051,6052,6053の配列パターンと表示画面6005aでそのクロスダウンラインの延長上に表示された図柄6054がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
また、左表示窓2021Lの下段、中表示窓2021Cの中段及び右表示窓2021Rの上段を組み合わせてなるクロスアップライン上の図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのクロスアップラインの延長上に表示された図柄を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材としてもよい。つまり、この場合では、リール2003Lの下段、リール2003Cの中段及びリール2003Rの上段を組み合わせてなるクロスアップライン上の図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのクロスアップラインの延長上に表示された図柄がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報として、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
また、左表示窓2021Lの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでその左表示窓2021Lの延長上に表示された図柄を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材としてもよい。つまり、この場合では、リール2003Lの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのリール2003Lの延長上に表示された図柄がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報として、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
また、中表示窓2021Cの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでその中表示窓2021Cの延長上に表示された図柄を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材としてもよい。つまり、この場合では、リール2003Cの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのリール2003Cの延長上に表示された図柄がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報として、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
また、右表示窓2021Rの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでその右表示窓2021Rの延長上に表示された図柄を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材としてもよい。つまり、この場合では、リール2003Rの下段、中段及び上段を組み合わせてなる図柄の配列パターンと表示画面6005aでそのリール2003Rの延長上に表示された図柄がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報として、「7を揃えろ!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示される。
[新たな演出の応用例]
尚、上記図71乃至図77や上記図79で示した新たな演出においては、マーカーに対応する付加情報として、拡張現実(AR技術)がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置に表示されてもよい。
[新たな演出の具体例その2]
ここからは、図78に示されたパチスロ遊技機6001における新たな演出として、マーカーに対応する付加情報が表示される例を図面を用いて具体的に説明する。
以下の具体例におけるパチスロ遊技機6001の基本仕様は、上乗せタイプのART搭載機であって、以下(1)乃至(3)の特徴を有する。すなわち、
(1)通常遊技中にリプレイの内部当籤役に3連続当籤するとART抽籤が行われる。
(2)通常遊技中にチェリーの内部当籤役に2連続当選するとART抽籤が行われ、さらに、通常遊技中にチェリーの内部当籤役に3連続当籤するとART遊技が確定される。
(3)ART遊技中にスイカの内部当籤役に当籤すると、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる。
図80乃至図85において、左側に示されているのがパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aであり、右側に示されているのがその画像を撮影した際の端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030である。
さらに、図80乃至図85において、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aには、上側に遊技状態が表示され、下側に3つの履歴表示枠6006,6007,6008が設けられ、上側と下側の中央に遊技状態に応じた演出領域6009が確保される。
3つの履歴表示枠6006,6007,6008のうち、左側の履歴表示枠6006は3ゲーム前の内部当籤役の表示領域であり、中央の履歴表示枠6007は2ゲーム前の内部当籤役の表示領域であり、右側の履歴表示枠6008は1ゲーム前の内部当籤役の表示領域である。
図80は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第12の図である。
図80では、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aにおいて、上側に「通常遊技中」の遊技状態が表示され、3つの履歴表示枠6006,6007,6008に、「リプレイ」の図柄6010,6011,6012がそれぞれ表示されている。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図80に表されたようになったときは、通常遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でリプレイの内部当籤役に3連続当籤しており、副制御回路2072においてART抽籤が行われる状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図80では、3つの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された「リプレイ」の図柄6010,6011,6012の配列パターンを端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図80では、表示画面6005aの3つの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された「リプレイ」の図柄6010,6011,6012の配列パターンがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「ART抽籤!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の近傍(演出領域6009に相当する位置)に表示される。
尚、主制御回路2071における内部抽籤でリプレイの内部当籤役に3連続当籤し、且つ、副制御回路2072におけるART抽籤に当籤した場合において、さらに、副制御回路2072における表示抽籤を行い、その表示抽籤に当籤したときには、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに設けられた3つの履歴表示枠6006,6007,6008に表示される「リプレイ」の図柄6010,6011,6012を、全て大文字(の「REPLAY」)で表示してもよい。このようなケースでも、端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030に表示される「リプレイ」の図柄が、全て大文字(の「REPLAY」)で表示されなくても、図80のように表示されれば、遊技者はART抽籤に当籤したことを期待することができる。
図81は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第13の図である。
図81の表示実施例は、上述した図80の表示実施例に続くものであり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに、上側に「通常遊技中」の遊技状態が表示され、3つの履歴表示枠6006,6007,6008には、「リプレイ」の図柄6010,6011,6013がそれぞれ表示されている。
図81の表示実施例は、図80の表示実施例と比べると、右側の履歴表示枠6008の「リプレイ」の図柄が、先頭のみが大文字で他が小文字の図柄6012から全部が大文字の図柄6013に変更されている。この表示変更は、副制御回路2072で行われるART抽籤に当籤したときに、副制御回路2072によってなされる。そうすることで、図81の表示画面6005aは、図80の表示画面6005aと一見同じように見えるが、端末装置3001で撮影された場合に、先頭のみが大文字で他が小文字の「リプレイ」の図柄6012が履歴表示枠6008に表示されたとき(図80の表示実施例のとき)とは異なる付加情報Fの表示が行われるようにする。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図81に表されたようになったときは、通常遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でリプレイの内部当籤役に3連続当籤して、副制御回路2072におけるART抽籤が行われ、その結果、ART抽籤に当籤し、ART遊技が確定された状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図81では、3つの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された「リプレイ」の図柄6010,6011,6013の配列パターンを図80における配列パターンと比較して変更部分を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図81では、表示画面6005aの右側の履歴表示枠6008に表示された「リプレイ」の図柄について、図80の図柄6012から図81の図柄6013に変更された部分がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「ART確定!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の近傍(演出領域6009に相当する位置)に表示される。
図82は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第14の図である。
図82では、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aにおいて、上側に「通常遊技中」の遊技状態が表示され、左側の履歴表示枠6006には何も表示されていないが、中央の履歴表示枠6007と右側の履歴表示枠6008には「チェリー」の図柄6014,6015がそれぞれ表示されている。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図82に表されたようになったときは、通常遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でチェリーの内部当籤役に2連続当籤しており、主制御回路2071における次の内部抽籤でチェリーの内部当籤役に当籤すれば、副制御回路2072によってART遊技が確定される状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図82では、2つの履歴表示枠6007,6008に表示された「チェリー」の図柄6014,6015の配列パターンを端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図82では、表示画面6005aの2つの履歴表示枠6007,6008に表示された「チェリー」の図柄6014,6015の配列パターンがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「次もチェリーがでれば??」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の近傍(演出領域6009に相当する位置)に表示される。このような付加情報Fの表示によって、次のゲームを期待させる報知が行われる。
尚、主制御回路2071における内部抽籤でチェリーの内部当籤役に2連続当籤し、且つ、副制御回路2072におけるART抽籤に当籤した場合において、さらに、副制御回路2072における表示抽籤を行い、その表示抽籤に当籤したときには、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに設けられた2つの履歴表示枠6007,6008に表示される「チェリー」の図柄6014,6015を、実の色を濃い赤で表示してもよい。このようなケースでも、端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030に表示される「チェリー」の図柄が、実の色を濃い赤で表示されなくても、図82のように実の色を薄い赤で表示されれば、遊技者はART抽籤に当籤したことを期待することができる。
図83は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第15の図である。
図83の表示実施例は、上述した図82の表示実施例に続くものであり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに、上側に「通常遊技中」の遊技状態が表示され、左側の履歴表示枠6006には何も表示されていないが、中央の履歴表示枠6007と右側の履歴表示枠6008には「チェリー」の図柄6014,6016がそれぞれ表示されている。
図83の表示実施例は、図82の表示実施例と比べると、右側の履歴表示枠6008の「チェリー」の図柄が、実の赤色が薄い図柄6015から実の赤色が濃い図柄6016に変更されている。この表示変更は、副制御回路2072で行われるART抽籤に当籤したときに、副制御回路2072によってなされる。そうすることで、図83の表示画面6005aは、図82の表示画面6005aと一見同じように見えるが、端末装置3001で撮影された場合に、実の赤色が薄い「チェリー」の図柄6015が履歴表示枠6008に表示されたとき(図82の表示実施例のとき)とは異なる付加情報Fの表示が行われるようにする。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図83に表されたようになったときは、通常遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でチェリーの内部当籤役に2連続当籤して、副制御回路2072におけるART抽籤が行われ、その結果、ART抽籤に当籤し、ART遊技が確定された状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図83では、2つの履歴表示枠6007,6008に表示された「チェリー」の図柄6014,6016の配列パターンを図82における配列パターンと比較して変更部分を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図83では、表示画面6005aの右側の履歴表示枠6008に表示された「チェリー」の図柄について、図82の図柄6015から図83の図柄6016に変更された部分がマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「チェリー2連だけど当たってるよ」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の近傍(演出領域6009に相当する位置)に表示される。このような付加情報Fの表示によって、ART抽籤に当籤した旨の報知が行われる。
図84は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第16の図である。
図84では、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aにおいて、上側に「ART遊技中」の遊技状態が表示され、左側の履歴表示枠6006と中央の履歴表示枠6007には何も表示されていないが、右側の履歴表示枠6008には「スイカ」の図柄6017が表示されている。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図84に表されたようになったときは、ART遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でスイカの内部当籤役に当籤しており、副制御回路2072においてARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図84では、「ART遊技中」の遊技状態の表示と右側の履歴表示枠6008に表示された「スイカ」の図柄6017を端末装置3001側で解析し、情報取得のための素材とする。つまり、図84では、「ART遊技中」の遊技状態の表示と表示画面6005aの右側の履歴表示枠6008に表示された「スイカ」の図柄6017とがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、「ART上乗せ抽籤!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の中央(演出領域6009に相当する位置)に表示される。このような付加情報Fの表示によって、ARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われる旨の報知が行われる。
尚、ART遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でスイカの内部当籤役に当籤し、且つ、副制御回路2072におけるARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤した場合において、さらに、副制御回路2072における表示抽籤を行い、その表示抽籤に当籤したときには、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに設けられた1つの履歴表示枠6008に表示される「スイカ」の図柄6017を、細い縞模様で表示してもよい。このようなケースでも、端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030に表示される「スイカ」の図柄が、細い縞模様で表示されなくても、図84のように普通の縞模様で表示されれば、遊技者はARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤したことを期待することができる。
図85は、パチスロ遊技機の表示及び端末装置のタッチパネルディスプレイの表示実施例を示す第17の図である。
図85の表示実施例は、上述した図84の表示実施例に続くものであり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aにおいて、上側に「ART遊技中」の遊技状態が表示され、左側の履歴表示枠6006と中央の履歴表示枠6007には何も表示されていないが、右側の履歴表示枠6008には「スイカ」の図柄6018が表示されている。
図85の表示実施例は、図84の表示実施例と比べると、右側の履歴表示枠6008の「スイカ」の図柄が、図柄6017から図柄6017と一見同じように見える図柄6018に変更されている。この表示変更(例えば、「スイカ」の図柄の縞模様の僅かな表示変更)は、副制御回路2072で行われるARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤したときに、副制御回路2072によってなされる。そうすることで、図85の表示画面6005aは、図84の表示画面6005aと一見同じように見えるが、端末装置3001で撮影された場合に、図84の表示実施例のときとは異なる付加情報Fの表示が行われるようにする。
つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図85に表されたようになったときは、ART遊技中において、主制御回路2071における内部抽籤でスイカの内部当籤役に当籤して、副制御回路2072におけるARTゲーム数の上乗せ抽籤が行われ、その結果、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤し、ART上乗せのゲーム数が確定された状態である。ちなみに、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態の表示は、内部抽籤の抽籤結果や遊技状態とそれらを表示する旨のコマンドが主制御回路2071から副制御回路2072に送信され、上記図62のS8134で、その旨のコマンドがメッセージキューに格納されることで行われる。
そして、図85では、右側の履歴表示枠6008に表示された「スイカ」の図柄6018を、図84において右側の履歴表示枠6008に表示された「スイカ」の図柄6017と比較して変更部分を端末装置3001側で解析し、「ART遊技中」の遊技状態の表示とともに情報取得のための素材とする。つまり、図85では、表示画面6005aの右側の履歴表示枠6008に表示された「スイカ」の図柄について、図84の図柄6017から図85の図柄6018に変更された部分と、「ART遊技中」の遊技状態の表示とがマーカーである。そして、当該マーカーに対応する付加情報Fとして、例えば、「ART上乗せ確定!!300G!!」がタッチパネルディスプレイ3030の当該マーカーの位置の中央(演出領域6009に相当する位置)に表示される。
このような付加情報Fの表示によって、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤したことと、確定したART上乗せのゲーム数の報知が行われる。この点、図84の「スイカ」の図柄6017と図85の「スイカ」の図柄6018は一見同じように見えるので、図84の図柄6017から図85の図柄6018に変更された部分(例えば、「スイカ」の図柄の縞模様の僅かな表示変更)を遊技者は気がつかないケースが多い。従って、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aが図85に表されたようになったときに表示画面6005aを端末装置3001で撮影した遊技者のみが、付加情報Fを介して、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤したことと、確定したART上乗せのゲーム数を知ることができる。
尚、図84の「スイカ」の図柄6017と図85の「スイカ」の図柄6018とを全く同じにし、別の表示部分の表示を変えることによって、表示画面6005aの全体をマーカーとしてもよい。例えば、表示画面6005aにおいて「ART遊技中」の遊技状態の表示を「ATR遊技中」の遊技状態の表示に変更したり、表示画面6005aのどこかにドット落ちのような白表示による変更部分を設ける。
また、ARTゲーム数の上乗せ抽籤に当籤したときに確定されるART上乗せのゲーム数は、複数種類が存在する。そこで、ART上乗せのゲーム数に応じて、「スイカ」の図柄の縞模様や種の数、実の色などを、遊技者の認識が困難なように僅かに変化させてもよい。
[まとめその1]
すなわち、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001,6001で停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053)は、マーカーに含まれる。また、端末装置3001は、撮影画像中に認識されたマーカーを解析して付加情報Fを表示することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001,6001に停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053)が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001,6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001,6001に停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053)に対応する付加情報Fを端末装置3001による表示を介して取得することができる(図70乃至図76、図78及び図79参照)。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001で停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005を透かして、端末装置3001で撮影され得る。そのため、端末装置3001は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005を撮影すれば、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示されたマーカーや、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005を透かしたマーカー(識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053))を、個々別々又一緒に撮影することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に対し表示・透過された各マーカーにそれぞれ対応する各付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して個々別々又一緒に取得することができる(図70乃至図76参照)。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001では、マーカーに含まれる識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053)は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005にも表示され得る。そのため、端末装置3001は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005と全リール2003L、2003C、2003Rとを一緒に撮影すれば、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示されたマーカー(識別図柄(例えば、符号6054))とパチスロ遊技機6001の全リール2003L、2003C、2003Rに停止表示されたマーカー(識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053))を、一緒に撮影することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005と全リール2003L、2003C、2003Rとに含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005と全リール2003L、2003C、2003Rに対し表示・停止表示された各マーカー(識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053,6054))にそれぞれ対応する各付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して一緒に取得することができる(図78及び図79参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001でも同様である。つまり、マーカーに含まれる識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005にも表示され得る。そのため、端末装置3001は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005を撮影すれば、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005を透かしたマーカー(識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053))とパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示されたマーカー(識別図柄)を、一緒に撮影することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に対し表示・透過された各マーカー(識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053等))にそれぞれ対応する各付加情報を、端末装置3001による表示を介して一緒に取得することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001では、パチスロ遊技機6001で停止表示された識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053)とパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された識別図柄(例えば、符号6054)については、複数種類存在し、同一種類の個数毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005と全リール2003L、2003C、2003Rとに含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005と全リール2003L、2003C、2003Rとに対し表示・停止表示された同一種類の識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053,6054等)の個数に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して一緒に取得することができる(図79参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001でも同様である。つまり、パチスロ遊技機5001で停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)とパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された識別図柄については、複数種類存在し、同一種類の個数毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に対し表示・透過された同一種類の識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053等)の個数に対応する付加情報を、端末装置3001による表示を介して一緒に取得することができる。
また、パチスロ遊技機5001に停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)についてのみ、同一種類の個数毎に、一つのマーカーとして扱ってもよい。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001で停止表示された同一種類の識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053等)の個数に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して一緒に取得することができる(図72参照)。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された遊技情報(表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示された内部情報(例えば、符号5059))は、マーカーに含まれる。また、端末装置3001は、撮影画像中に認識されたマーカーを解析して付加情報Fを表示することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された遊技情報(例えば、符号5059)が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された遊技情報(例えば、符号5059)に対応する付加情報Fを端末装置3001による表示を介して取得することができる(図76参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001でも同様である。つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された遊技情報は、マーカーに含まれる。また、端末装置3001は、撮影画像中に認識されたマーカーを解析して付加情報を表示することが可能である。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された遊技情報が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された遊技情報に対応する付加情報を端末装置3001による表示を介して取得することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された遊技情報(表示画面5005aの図柄表示領域5021の上方に表示された内部情報(例えば、符号5059))に対応する付加情報Fが遊技者の履歴情報に基づいて生成される。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示された遊技情報が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、遊技者自身の履歴情報に基づいて生成された付加情報Fを端末装置3001による表示を介して取得することができる(図76参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001でも同様である。つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された遊技情報に対応する付加情報が遊技者の履歴情報に基づいて生成される。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示された遊技情報が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、遊技者自身の履歴情報に基づいて生成された付加情報を端末装置3001による表示を介して取得することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005の表示物(例えば、符号5054,5055,5056,5057,5059)とパチスロ遊技機5001で停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)とについては、それらの組み合わせ毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005の表示物(例えば、符号5054,5055,5056,5057,5059)とパチスロ遊技機5001で停止表示された識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053)との組み合わせ(例えば、符号5058を含む)に対応する付加情報を、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図71乃至図746参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001でも同様である。つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示物とパチスロ遊技機6001で停止表示された識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053等)とについては、それらの組み合わせ毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示物とパチスロ遊技機6001で停止表示された識別図柄(例えば、符号6051,6052,6053等)との組み合わせに対応する付加情報を、端末装置3001による表示を介して取得することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に複数のマーカー(表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号(例えば、符号5054,5055,5056,5057)の配列パターン)が表示されている場合には、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示されているマーカーの組み合わせ(表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号(例えば、符号5054,5055,5056,5057)の配列パターン)毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に表示されたマーカーの組み合わせ(表示画面5005aの図柄表示領域5021の下方に表示された普遍的な図形・記号(例えば、符号5054,5055,5056,5057)の配列パターン)に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図73参照)。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001でも同様である。つまり、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に複数のマーカーが表示されている場合には、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示されているマーカーの組み合わせ毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に表示されたマーカーの組み合わせに対応する付加情報を、端末装置3001による表示を介して取得することができる。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001,6001で複数の識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053)が停止表示された場合には、パチスロ遊技機5001,6001で停止表示された複数の識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053)で構成される組み合わせ毎に、一つのマーカーとして扱う。よって、遊技者は、パチスロ遊技機5001,6001に停止表示された識別図柄が含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001,6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001,6001で停止表示された複数の識別図柄(例えば、符号5051,5052,5053,6051,6052,6053等)で構成される組み合わせに対応する付加情報を、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図71参照)。
また、本実施の形態に係るパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、端末装置3001で撮影された画像のマーカーに対応する付加情報を、拡張現実(AR技術)として、端末装置3001に表示させることもできる。
この点は、本実施の形態に係るパチスロ遊技機6001でも同様である。つまり、遊技者は、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005に含まれる普遍的な遊技中の画像を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、端末装置3001で撮影された画像のマーカーに対応する付加情報を、拡張現実(AR技術)として、端末装置3001に表示させることもできる。
[まとめその2]
すなわち、本実施の形態では、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機5001,6001の透過型液晶表示装置5005・液晶表示装置6005の表示画面5005a,6005aに表示された画像データ(例えば、符号5051,5052,5053,5054,5055,5056,5057,5058,5059,6054,6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)は、マーカーに含まれる。また、端末装置3001は、パチスロ遊技機5001,6001の透過型液晶表示装置5005・液晶表示装置6005の表示画面5005a,6005aが撮影された画像から抽出したマーカーに対応する付加情報Fを表示することが可能である。よって、遊技者は、画像データ(例えば、符号5051,5052,5053,5054,5055,5056,5057,5058,5059,6054,6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機5001,6001の透過型液晶表示装置5005・液晶表示装置6005の表示画面5005a,6005aを端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001,6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001,6001の透過型液晶表示装置5005・液晶表示装置6005の表示画面5005a,6005aに表示された画像データ(例えば、符号5051,5052,5053,5054,5055,5056,5057,5058,5059,6054,6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図71乃至図76、図79、図80乃至図85参照)。
また、本実施の形態では、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された履歴(例えば、図柄6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)は、マーカーに含まれる。よって、遊技者は、履歴(例えば、図柄6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された履歴(例えば、図柄6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図80乃至図85)。
また、本実施の形態では、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された履歴の全部又は一部の表示態様の変更の部分(例えば、「リプレイ」の図柄6012,6013の表示変更部分、「チェリー」の図柄6015,6016の表示変更分、「スイカ」の図柄6017,6018の表示変更分等)は、マーカーに含まれる。よって、遊技者は、履歴の全部又は一部の表示態様の変更の部分(例えば、「リプレイ」の図柄6012,6013の表示変更部分、「チェリー」の図柄6015,6016の表示変更分、「スイカ」の図柄6017,6018の表示変更分等)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された履歴の全部又は一部の表示態様の変更の部分(例えば、「リプレイ」の図柄6012,6013の表示変更部分、「チェリー」の図柄6015,6016の表示変更分、「スイカ」の図柄6017,6018の表示変更分等)に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図80乃至図85)。
また、本実施の形態では、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001のリール2003Lの上段、リール2003Cの中段及びリール2003Rの下段を組み合わせてなるクロスダウンライン上の図柄6051,6052,6053と液晶表示装置6005の表示画面6005aでそのクロスダウンラインの延長上に表示された図柄6054(画像データ)とを合わせた全体は、マーカーに含まれる。よって、遊技者は、画像データ(例えば、図柄6054)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aと全リール2003L、2003C、2003Rとを端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aに表示された画像データ(例えば、図柄6054)と全リール2003L、2003C、2003Rによって停止表示された図柄(例えば、符号6051,6052,6053)とを合わせた全体に対応する付加情報Fを端末装置3001による表示を介して取得することができる(図79参照)。
また、本実施の形態において、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005の表示画面5005aに表示された内部情報表示5059(総獲得枚数)は、マーカーに含まれる。よって、遊技者は、内部情報表示5059(総獲得枚数)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005の表示画面5005aを端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機5001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機5001の透過型液晶表示装置5005の表示画面5005aに表示された内部情報表示5059(総獲得枚数)に対応する付加情報F(例えば、「おめでとう!!」「大儲け!!」「4桁突破!大金持ち!!」等)を、端末装置3001による表示を介して取得することができる(図76参照)。
[その他]
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、端末装置3001で撮影された画像のマーカーに対応する付加情報Fは、合成画像を作成することなく、撮影画像に重ね合わせることで端末装置3001に表示されてもよい。
また、図71乃至図76に表示されたパチスロ遊技機5001の表示画面5005aをパチスロ遊技機6001の表示画面6005aとしてもよい。この場合には、図71乃至図76に表示されたパチスロ遊技機5001の表示画面5005aの図柄表示領域5021を、図80乃至図85に表示されたパチスロ遊技機6001の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008として扱う。そのようなケースでは、図75に表されたようになることは希であるので、端末装置3001のタッチパネルディスプレイ3030に表示される付加情報Fを、例えば、「7を揃えろ!!」から「設定6に確定!!」の貴重な情報に替えてもよい。
また、そのようなケースでは、普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された図柄(例えば、符号6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)のうち、表示された数が特定数に到達した図柄(例えば、符号6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)は、マーカーに含まれる。よって、遊技者は、表示された数が特定数に到達した図柄(例えば、符号6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)が表示された普遍的な遊技中のパチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008を端末装置3001で任意のタイミングで撮影することで、パチスロ遊技機6001における遊技の連続性を損なうことなく、パチスロ遊技機6001の液晶表示装置6005の表示画面6005aの履歴表示枠6006,6007,6008に表示された数が特定数に到達した図柄(例えば、符号6010,6011,6012,6013,6014,6015,6016,6017,6018等)に対応する付加情報Fを、端末装置3001による表示を介して取得することができる。
また、本発明は、以下の遊技システムとしての特徴を備える。つまり、画像から抽出したマーカーに対応する付加情報を前記画像に表示する端末装置と、前記端末装置によって前記画像の対象物として撮影される遊技機と、を有する遊技システムであって、前記遊技機では、前記マーカーを表示することが可能なディスプレイと、メイン抽籤が行われるメイン基板と、前記メイン基板でのメイン抽籤の結果に基づいて識別図柄の変動表示又は停止表示が行われるリールと、前記リールによって停止表示された識別図柄の組合せに対応する数の遊技媒体を払い出す利益供与手段と、前記メイン基板でのメイン抽籤の結果に関する情報が記憶される第1の記憶手段と、前記メイン抽籤の結果に関する情報及び複数の画像データが関連付けられて記憶された第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段と前記第2の記憶手段とが搭載されたサブ基板と、前記第1の記憶手段に記憶されたメイン抽籤の結果に関する情報を参照にして、前記第2の記憶手段に記憶された複数の画像データの中から選出された画像データを前記ディスプレイに表示することにより、前記ディスプレイに表示された画像データを前記端末装置に対し前記マーカーとして示すマーカー表示手段と、が備えられる一方、前記端末装置は、前記遊技機の全体又は一部を対象物として撮影した画像内で、前記遊技機の前記ディスプレイに表示された画像データを、前記マーカーとして取り扱うこと、を特徴とする遊技システム。