JP2014212496A - 冷凍サイクル機器の遠隔制御システム - Google Patents

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真和 粟野
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Abstract

【課題】ネットワーク上で通信障害が発生した場合に、冷凍サイクル機器の運転状態に応じて、安全サイドへ状態を移行させると伴に、その旨を使用者に的確に知らせることができる遠隔制御システムを提供する。【解決手段】携帯端末装置と冷凍サイクル機器の間に配置されたメールサーバと無線LAN接続アダプタ間で通信が途絶した場合、メールサーバ側で検出した場合は「携帯端末装置から、冷凍サイクル機器を制御できない」旨を携帯端末装置に通知する。無線LAN接続アダプタ側で検出した場合は、冷凍サイクル機器が運転中の場合は、無線LAN接続アダプタにより、冷凍サイクル機器の運転を停止させると伴に、「通信障害により、安全のため冷凍サイクル機器の運転を停止した」旨のメールを無線LAN接続アダプタから、携帯端末装置のメールサーバに対して通知する。【選択図】図4

Description

本発明は、住宅外からインターネット等の通信回線を介して、冷凍凍サイクル機器を携帯端末装置から遠隔操作可能な制御システムに関する。
近年、住宅外(遠隔地)から住宅内のエアーコンディショナーやヒートポンプ給湯機などの冷凍サイクル機器を遠隔操作して快適な環境を提供するシステムが提案されている。
例えば、特許文献1の遠隔制御システムは、携帯電話からエアーコンディショナーの運転モード(冷房・暖房・除湿等)や設定温度の変更・運転停止等の操作をインターネットおよび遠隔操作アダプタを介して行うことが開示されている。
特許文献2は、サービス会社とネットワークでつながる複数の個別ネットワークとで構成され、個別ネットワークは、無線通信機能を備えた複数の制御媒体装置と、統括制御部と、パソコンシステムと、ルータとから構成され、サービス会社は、個別ネットワークの機器情報を管理し、統括制御部は、制御媒体装置の情報をパソコンシステムに送受信し、制御媒体装置のエラーをサービス会社に送信する。これにより、機器管理情報をサービス会社で管理し、各個別システムで集中操作や運転状況モニタを行う簡易型のホームネットワークシステムを提供する情報提供方法およびホームネットワークシステムが開示されている。
また、特許文献3の空調制御システムは、通常運転禁止状態にある空調機と、公衆ネットワークと、公衆ネットワークを介して空調機と通信可能な中央管理装置と、空調機と通信可能であり、空調機の不正使用を防止する不正使用防止ユニットとを備える。この不正使用防止ユニットの制御部は、不正アクセスの回数をカウントし、前記回数が所定回数以下である場合は、空調機の運転禁止状態を解除する。これにより、遠隔から不正使用されている空調機の運転を自動的に禁止する空調機の不正使用防止ユニットを備えた空調制御システム及び不正使用防止プログラムが開示されている。
特許文献4は、端末装置からコントローラに送信される電子メールにより、コントローラに接続されている対象機器の制御、監視が可能な機器管理システムである。この機器管理システムは、監視結果の確認メールを一定の送信間隔でメールサーバを介してメンテナンスサーバに送信する。メンテナンスサーバは、上記確認メールの受信間隔が送信間隔に一定の遅延時間を付加した監視時間を上回るとシステム異常であると判断する。システム異常と判断したメンテナンスサーバは、端末装置のメールアドレスにシステム異常を報知する報知メールを送信する。これにより、ユーザの操作を必要とすることなく、コントローラの動作状態を監視できることが開示されている。
特許4359004号公報 特開2004−287641号公報 特許4586859号公報 特開2009−232099号公報
上記特許文献1および特許文献2は、携帯端末機器と自宅との間がネットワークで確実につながっていることを前提にしているため、携帯端末機器で住宅内の電気機器を制御する操作をしている時に、ネットワークに障害が発生して通信が遮断されると、電気機器が正常に制御できなくなる恐れがある。
このように、外部の情報端末機器と住宅内の機器との間の通信が障害により遮断するような事態が発生した時には、フェールセーフで冷凍サイクル機器が安全サイドに制御されることが重要である。
特許文献3では外部からの不正アクセスをチェックして、空調機の運転禁止を解除するか否か決めているが、外部との通信が遮断した時にどのように制御するかについては考慮されていない。
特許文献4では外部から住宅内のコントローラへの通信が障害により遮断した時に外部の端末装置にシステム異常の報知メールを送信することが記載されているが、このように通信が遮断した時に、コントローラに接続された対象機器をどのように制御するかついての記載はない。
また、携帯端末装置やパーソナルコンピュータ等の通信機能を備える情報端末機器と住宅内の機器との間の通信が障害により遮断された場合には、機器の運転は通信障害の発生前と同じ運転状態が継続されるのが一般的である。しかし、エアーコンディショナーやヒートポンプ給湯機等の冷凍サイクル機器の場合はフェールセーフで安全サイドに制御することが重要である。
本発明が解決しようとする課題は、住宅内のエアーコンディショナーやヒートポンプ給湯機などの冷凍サイクル機器を住宅外の情報端末機器から遠隔制御するものに関し、この遠隔制御のための通信が所定時間遮断した場合に、その旨を使用者に知らせて冷凍サイクル機器の運転を安全サイドに制御する、若しくは制御を促す冷凍サイクル機器を提供することにある。
或いは、住宅内の冷凍サイクル機器と住宅外の情報端末機器との間の通信が所定時間遮断した場合に、その旨を使用者に知らせると共に、冷凍サイクル機器の運転情報またはその他の情報を基に、冷凍サイクル機器の運転を安全サイドへ移行させる冷凍サイクル機器を提供することにある。
請求項1に記載の本発明が解決しようとする課題は、住宅内に設置された冷凍サイクル機器と、前記、冷凍サイクル機器の運転を住宅外から通信回線により、遠隔制御する情報端末機器と、前記、冷凍サイクル機器と、前記、情報端末機器の通信を仲介するメールサーバと、前記、冷凍サイクル機器と、前記、メールサーバとの間に配置される無線LAN接続アダプタから構成される、遠隔操作可能な冷凍サイクル機器システムにおいて、前記、メールサーバが、前記、携帯端末装置から、操作指令のメールを受信後、通信障害により、第1の所定時間以上、前記、無線LAN接続アダプタよりアクセスされず、未読状態が継続した場合に、「携帯端末装置により、冷凍サイクル機器を制御できない」旨のメールを、前記、メールサーバから、前記、携帯端末装置へ通知することにより達成される。
請求項2は、請求項1に記載の遠隔制御システムにおいて、前記、メールサーバで第1の所定時間以上、通信障害を検出後、更に、前記、無線LAN接続アダプタにおいて、第1の所定時間よりも長い、第2の所定時間以上、通信障害が継続した場合に、冷凍サイクル機器が運転中の場合は、無線LAN接続アダプタからの指令により、冷凍サイクル機器の運転を停止させると伴に「通信障害により、安全のため冷凍サイクル機器の運転を停止した」旨のメールを無線LAN接続アダプタから、携帯端末装置のメールサーバに対して、通知するものである。
請求項3は、請求項2に記載の遠隔制御システムにおいて、前記、第2の所定時間が経過しても、通信障害が続き、運転中の冷凍サイクル機器を停止する場合に、無線LAN接続アダプタもしくは冷凍サイクル機器のLED、ブザー、音声等の報知手段により、在室者に対して通信障害により、安全のため冷凍サイクル機器の運転を停止したことを報せることにより達成される。
本発明によれば、住宅内の冷凍サイクル機器を住宅外の情報端末機器から遠隔制御するための通信が所定時間遮断したと判定した場合に、その旨を使用者に知らせるので、冷凍サイクル機器の運転を安全サイドに制御する、若しくは制御を促すことができる。
或いは、住宅内の冷凍サイクル機器と住宅外の情報端末機器との間の通信が所定時間遮断した場合に、その旨を使用者に知らせると共に、冷凍サイクル機器の運転情報、またはその他の情報を基に、冷凍サイクル機器の運転を安全サイドへ移行させることができる。
冷凍サイクル機器の遠隔制御システムの構成を示す概念図 冷凍サイクル機器の遠隔制御システムの装置構成図 初期設定概略フロー図 遠隔制御概略フロー図(1) 遠隔制御概略フロー図(2) 所定時間設定概略フロー図 停止メール発信制御概略フロー図
以下、この実施例に係る冷凍サイクル機器の遠隔制御システムについて図1、図2を用いて説明する。図1は遠隔制御システムの構成を示す概念図である。図2は遠隔制御システムの装置構成図である。
実施例の遠隔制御システムは、多機能携帯電話(携帯端末装置)100を使用して、住宅外1から住宅内3のエアーコンディショナー400Aやヒートポンプ給湯機(図示せず)などの冷凍サイクル機器(制御媒体装置)400を遠隔制御するために、多機能携帯電話100からインターネット10を介して接続される多機能携帯電話用のメールサーバ500と専用メールサーバ200及び住宅内の無線LAN接続アダプタ300を主体に構築される。
尚、実施例の冷凍サイクル機器は、エアーコンディショナー400Aを例に説明している。
また、LAN接続アダプタ300は、図1に図示のようにエアーコンディショナー400が複数台(400A・400B)の場合、それに対応して複数(300A・300B)設ける。
実施例の遠隔制御システムは、専用メールサーバ200を備え、インターネット10に接続している。このシステムは、専用メールサーバ200を介して、インターネット10上にサービスサイトを開設し、このサービスサイトに接続する複数の多機能携帯電話100とその持ち主の住宅内3に多機能携帯電話100による住宅内3の制御媒体装置400の遠隔操作サービスを提供する。
多機能携帯電話に遠隔制御システムのアプリケーションソフトをインストールすることにより、遠隔制御システムに対応した入力操作・制御部110、コマンド編集・送信部120、表示更新・制御部、メール受信・解析部130などの機能が加えられる。
尚、本発明の実施例に記載の遠隔制御システムは一実施例であり、種々の構成が考えられる。更には、採用台数が多くなる場合や技術の進歩等の状況の変化により、具体的構成および具体的機能は変化していくものである。例えば、採用台数が多くなった場合は、空気調和機等の冷凍サイクル機器に、上記実施例の無線LANアダプタ300の機能と同様な処理が可能な手段を内蔵させ、これにより更に高機能な制御を可能とする。或いは、日々進歩する技術変化・技術進歩に対応して、例えば冷凍サイクル機器に搭載されるカメラ機能を加えて、更に正確に判断可能とする情報として用いる。これにより、通信が遮断した場合でも、冷凍サイクル機器の運転を在室者の有無・状態を考慮して、快適性を充分考慮した上で安全サイドへ運転状態を移行することを可能にできる。
例えば、エアーコンディショナーの場合は、暖房又は冷房運転を在室者が居ると検出されると、通信が遮断した場合でも快適性を考慮して運転を止めるような制御を回避できる。ヒートポンプ給湯機の場合も同様に、ヒートポンプ運転によりお湯を生成し床パネル若しくは天井パネル等に循環供給して暖房、室温が高い場合は水に切り替えて天井パネル若しくは壁パネル等に循環供給して室内空間を冷却する冷房を行うことを、上記在室者の有無や、その他の情報等を考慮して快適且つ安全な運転制御を精度良く行うことを可能にする。
上記遠隔制御システムの実施例による初期設定を図3を用いて説明する。図3は初期設定概略フロー図である。
多機能携帯電話などの携帯端末装置により遠隔地からエアーコンディショナーなどの制御媒体装置を制御しようとする使用者は、遠隔制御システムのアプリケーションソフトと住宅内のエアーコンディショナーと対になる無線LAN接続アダプタを入手する。無線LANに接続できる機能を内蔵している場合は、無線LAN接続アダプタの必要はない。
実施例の専用メールサーバ200に図3のステップS200で無線LAN接続アダプタ300を登録する。登録された無線LAN接続アダプタ300を、エアーコンディショナー400と通信可能になるように設置し、ステップS301で、無線LAN接続アダプタ300を、例えば、「寝室エアーコンディショナー」のように、携帯端末装置100から識別のための名称を付けて、遠隔制御の制御媒体装置(以下、図3〜図7の説明では対象機と言う)と関係付けして登録する。
さらに、一般的な無線LAN装置30、ホームゲートウェイ20を住宅内に設置し、無線LAN接続アダプタ200が無線LAN装置30、ホームゲートウェイ20を介してインターネット10に接続できるように、通信環境を整備する。また、住宅内のエアーコンディショナーを遠隔制御しようとする携帯端末装置100の所有者は、携帯端末装置100に図3のステップS102で遠隔制御システムのアプリケーションソフトを携帯端末装置100にインストールする。
これらの準備が整ったところで、ステップS303で無線LAN接続アダプタ300から、エアーコンディショナー400の遠隔制御を許可する携帯端末装置100の電話番号などの使用者識別符号(以下、IDと略す)とパスワード(以下、PWと略す)を入力して登録する。ステップS304で遠隔操作を許可する住宅内の対象機(例えば、寝室エアーコンディショナー)と遠隔操作を許可する携帯端末装置100のID,PWの情報を専用メールサーバ(図では、専用MSと略す)200に送信する。
無線LAN接続アダプタ300からの、対象機、ID,PWの情報を、ステップS206で受信した専用メールサーバ200は、ステップS207で記憶装置にこの対象機、ID,PWを記憶する。また、ステップS305で対象機400の情報を携帯端末装置100に送信し、これをステップS108で受信した携帯端末装置100はステップS109で対象機400の情報を記憶装置に記憶する。
なお、住宅内の複数の機器を遠隔制御の対象機400として登録しても良く、また、1台の対象機400の遠隔制御を複数の携帯端末装置100に許可するようにしても良い。
住宅外1から住宅内3の制御媒体装置であるエアーコンディショナーA(400A)を操作しようとする場合、上記のアプリケーションソフトをインストールした多機能携帯電話100の入力操作・制御部110から、予め登録された住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)を選択し、運転の開始、停止、設定温度の変更、運転状態の確認などの指令内容を指定する。
指令内容に対応して、コマンド編集・送信部120で入力内容がコマンドに編集され、入力画面に操作内容が表示される。操作内容を確認し、送信操作するとコマンドに編集された指令内容が専用メールサーバ200に送信される。
ここで、遠隔制御の手順について図4〜図7を用いて説明する。図4は遠隔制御概略フロー図(1)である。
住宅内の制御媒体装置400を携帯端末装置100で制御しようとする場合は、ステップS120でインストールした遠隔制御システムのアプリケーションソフトを起動し、遠隔制御を開始するためのID,PWを入力し、登録してある遠隔制御の対象機の中から、制御する対象機を選択し、制御の内容を、例えば、自動運転開始、冷房運転開始、設定温度変更、風速変更などの指令として表示の中から選択し、ステップS121でこの指令を専用メールサーバ200に送信する。
尚、アプリケーションソフトが音声認識対応の場合は、制御の内容のキーワードを携帯端末装置100等に声で知らせ、この声で知らせた制御の内容のキーワードを認識して、具体的制御内容の確認を音声により表示若しくは画面表示してやり取りして制御媒体装置400を制御するようにしても良い。声で知らせるキーワードとしては、例えば「自動運転開始」「冷房運転開始」「冷房運転停止」「設定温度変更」「風速変更」など。
上記専用メールサーバ200は、ステップS222で受信した内容と記憶している対象機のID,PWと一致するか否かをステップS223でチェックし、不一致であれば、ステップS224に進み、不一致である旨の表示をして再入力を促す。
ステップS223でID,PWが一致している場合は、ステップS227に進み、無線LAN接続アダプタ300に指令の内容を伝える指令メールを生成し、専用メールサーバ200内のLANアダプタメールサーバ(図ではADMSと略す)220にこれを保持し、ステップS230に進み、無線LAN接続アダプタ300からの送信要求を受信するのを待つ。
他方、無線LANアダプタ300は初期設定の終了後、図5のステップS326で定期的にLANアダプタメールサーバ220に送信要求を発信している。専用メールサーバ200は図4のステップS230で無線LAN接続アダプタ300からの送信要求を受信した場合は、ステップS234に進み、LANアダプタメールサーバ220に携帯端末装置100からの指令メールが有るか否かをチェックする。
ステップS234で指令メールが有る場合は、ステップS238、S239で、指令メールと返信日時を無線LAN接続アダプタ300に返信し、ステップS234で指令メールが無い場合は、ステップS239に進み、返信日時を無線LAN接続アダプタ300に返信して、ステップS255で、記憶している最新の返信日時を更新し、ステップS230に戻り、次の送信要求があるまで待機する。
ステップS230で無線LAN接続アダプタ300からの送信要求を受信しない場合は、ステップS256に進み、第1の所定時間が経過しているか否かをチェックし、第1の所定時間が経過していない場合は、ステップS230に戻り、次の送信要求があるまで待機する。
ここで、第1の所定時間とは何らかの原因で専用メールサーバ200と無線LAN接続アダプタ300との間で通信が遮断した場合、通信の遮断と判断するまでの時間であり、前述の最新の返信日時から現在時刻までの経過時間がこの値を超えた場合に通信が遮断していると判断する。
上記第1の所定時間と第2の所定時間の具体的時間の決め方については、追って説明するが、例えば前回の操作が手元のリモートコントローラで操作された場合は、在宅者が自分で操作可能であるので第1の所定時間を1時間、第2の所定時間を2週間と長めにし、前回の操作が住宅外から遠隔操作された場合は、第1の所定時間を1時間、第2の所定時間を24時間と短めにする。
ステップS256で第1の所定時間が経過している場合は、ステップS257に進み、通信が遮断したことにより、住宅内の対象機400が「制御不能状態にある」旨のメールを携帯端末装置100に送信する。ステップS158でメールを受信した携帯端末装置100の所持者は、ステップS159においてメールで受信した内容、つまり「エアーコンディショナーが制御不能状態にある」旨の表示を見ることで、住宅内の対象機400が 制御不能状態になっていることを知り、適切な処置、行動をとることができる。
次に、無線LAN接続アダプタの動作について図5を用いて説明する。図5は遠隔制御概略フロー図(2)である。
前述したように、無線LANアダプタ300は初期設定の終了後、ステップS326で定期的にLANアダプタメールサーバ220に送信要求を発信し、専用メールサーバ200はこの送信要求に対して、ステップS238,S239で携帯端末装置100からの指令メール、返信日時を送信している。
無線LANアダプタ300はステップS341で専用メールサーバ200からの返信を受信した場合、ステップS342に進み、自身が記憶している最新の返信日時を更新し、ステップS344に進み、指令メールの有無をチェックする。指令メールが有る場合は、ステップS346に進み、指令メールを解析して、対象機400へのコマンドに変換し、ステップS347で対象機400に送信する。
ステップS448でコマンドを受信した対象機400は、ステップS449でコマンドに従って対象機400を制御し、制御結果をステップS450で無線LANアダプタ300に送信する。ステップS351で制御結果を受信した無線LANアダプタ300はステップS352で制御結果を携帯端末装置100にメールで送信する。
インターネット10を介してステップS160で制御結果のメールを受信した携帯端末装置100の所持者は、ステップS161でメールを表示させ、対象機400の制御結果を確認することができる。
ステップS344で指令メールが無かった場合は、ステップS345に進み、次の送信要求の時間が来たか否かをチェックする。次の送信要求の時間が来た場合は、ステップS326に戻り、専用メールサーバ200に送信を要求する。次の送信要求の時間が来ていない場合は、ステップS341に戻り、専用メールサーバ200からの返信を待つ。
ステップS341で専用メールサーバ200からの返信が無い場合は、ステップS343に進み、記憶している最新の返信日時から現在までの経過時間が第2所定時間を越えているか否かをチェックする。第2の所定時間を越えていない場合は、ステップS345に進み、前述したように、ステップS326、又はステップS341に戻る。
ここで、第2の所定時間は無線LAN接続アダプタ300と専用メールサーバ200との間の通信の遮断を判断する時間であり、記憶している最新の返信日時から現在までの経過時間が第2の所定時間を越えない場合は、通信は正常な状態であるとして、通常の動作を継続し、第2の所定時間を越えた場合は、通信が遮断したと判断する。
次に、停止メールの発信動作について図7を用いて説明する。図7は停止メール発信制御概略フロー図である。
前記、図5のステップS343で記憶している最新の返信日時から現在までの経過時間が第2の所定時間を越えている場合は、通信が遮断しているとして、図7のステップS370に進む。無線LAN接続アダプタ300はステップS370で停止コマンドを対象機400に送信し、ステップS471でこれを受信した対象機400はステップS472で対象機400の運転を停止し、ステップS473で制御結果を無線LAN接続アダプタ300に送信する。
ステップS374で制御結果を受信した無線LAN接続アダプタ300はステップS375で対象機400が停止した旨の停止メールを携帯端末装置100に送信する。この場合、無線LAN接続アダプタ300と専用メールサーバ200との間の通信が途切れているので、無線LAN接続アダプタ300と多機能携帯電話メールサーバ500との間の通信も不通となっている恐れが大きい。
しかし、インターネット10の性質上、無線LAN接続アダプタ300と多機能携帯電話メールサーバ500との間の通信は障害部位を迂回して、確保されている場合も有るので、この可能性にかけて、携帯端末装置100に対象機400が停止していることをメールで伝達する。次に、ステップS376に進み、警報を発信して、住宅内の人にも対象機400が停止していることを報知する。
ステップS177で停止メールを受信した携帯端末装置100の所持者はステップS178でメールを表示し、対象機400が停止していることを知り、適切な処置を講ずることができる。
次に、所定時間の設定方法について図6を用いて説明する。図6は所定時間設定概略フロー図である。
第1の所定時間は無線LAN接続アダプタ300と専用メールサーバ200の間の通信が途切れた時に、住宅外にある専用メールサーバ200で通信遮断と判断するまでの時間であり、第2の所定時間は、住宅内にある無線LAN接続アダプタ300で通信遮断と判断するまでの時間である。
各所定時間は、対象機400が住宅外から遠隔制御されているか、否かに応じて、その長さを変えている。通信遮断が長引いた場合、対象機400が2次的な災害の原因となる恐れを低減するために、運転中の対象機400の運転を停止する場合もある。これは、対象機400の操作を許可された携帯端末装置100の所持者や住宅内の人に報知して、対象機400の停止・その他の適切な行動を促す。
このとき、対象機400の運転が住宅外の人からの遠隔制御による場合は、住宅内にいる人が病人や歩行困難者等の冷凍サイクル機器の操作が容易にできない場合を考慮して、安全のため所定時間を短くして、住宅内の人の操作である場合は、状況に応じて、在室者が手元のリモコンにて、対象機を操作できるため、所定時間を長くする。
対象機400はステップS480でコマンドを受信するとステップS481に進み、対象機400を制御し、ステップS482で制御結果を無線LAN接続アダプタ300に送信する。ステップS383で制御結果を受信した無線LAN接続アダプタ300はステップS480のコマンドが自身から発したコマンドであるか否かをステップS384でチェックする。
ステップS384でコマンドが自身の外部遠隔制御より発したコマンドでない場合は、住宅内の人により室内から対象機400が操作されたとして、ステップS385に進み、第1及び、第2の所定時間を設定する。実施例では第1の所定時間を1時間に定め、第2の所定時間を2週間とした。
コマンドが自身の外部遠隔制御より発したコマンドである場合は、外部からの遠隔制御により、対象機400が操作されたとして、ステップS386に進み、第1及び、第2の所定時間を設定する。実施例では第1の所定時間は、通信の遮断を携帯端末装置100の所持者に報知するので、コマンドの出処で区別するものではないとして、前述と同じ1時間に定め、第2の所定時間は在室者が手元のリモコンで操作可能な場合の2週間と比べて、短めの24時間とした。
第1の所定時間は専用メールサーバ200で使用するものであるので、ステップS387で第1の所定時間を専用メールサーバ200に送信する。ステップS288で第1の所定時間を受信した専用メールサーバ200は、これを保存し、図4のステップS256のチェックの時に使用する。なお、第2の所定時間は無線LAN接続アダプタ300が図5のステップS343で使用する。
専用メールサーバ200はメール生成用サーバ210とLANアダプタメールサーバ220から構成され、編集された指令内容をメール生成用サーバ210で受信し、指令内容を後述する住宅内3の無線LANアダプタ300A宛のメールにしてLANアダプタメールサーバ220に送る。LANアダプタメールサーバ220は送信された無線LANアダプタ300A宛のメールを無線LANアダプタ300Aからの送信要求があるまで保持し、無線LANアダプタ300Aからの送信要求に応じて送信する。
LANアダプタメールサーバ220には、前述のアプリケーションソフトをインストールした多機能携帯電話100の持ち主のIDと遠隔制御システムにアクセスするときのパスワードが登録されるようになっていて、他人からの住宅内機器の操作ができないようになっている。
住宅内には複数の制御媒体装置(例えば、エアーコンディショナー)400とこれと一対を成す複数の無線LANアダプタ300が備えられ、無線LANアダプタ300と無線LANで情報の伝達が可能な無線LAN装置30を介して、ホームゲートウェイ20、インターネット10につながり、専用メールサーバ200、多機能携帯電話メールサーバ500と通信が可能となっている。
これにより、住宅内3の複数の制御媒体装置400の無線LANアダプタ300が1台の無線LAN装置30でインターネット10に接続可能になり、住宅内3の機器の設置が大幅に簡略化される。
無線LAN接続アダプタA(300A)は制御媒体装置(実施例ではエアーコンディショナーA)400Aと対になり、エアーコンディショナーA(400A)を制御する。この場合、エアーコンディショナーA(400A)の制御がエアーコンディショナーA(400A)の本体やエアーコンディショナーA(400A)用のリモートコントローラ(図示せず)でも制御できるようになっていて、優先順が設定できるようになっていても構わない。
無線LAN接続アダプタA(300A)は前述の遠隔制御システムのアプリケーションソフトをサービス会社から購入する時に、遠隔制御システムを構成する機器として、対象となる制御媒体装置400毎に設置され、この無線LAN接続アダプタA(300A)に遠隔制御システムを使用してアクセスする時に必要となるID、パスワードをこの無線LAN接続アダプタA(300A)から入力し、LANアダプタメールサーバ220に登録する。
無線LAN接続アダプタA(300A)は定期的(実施例では1分間隔)に専用メールサーバ200のLANアダプタメールサーバ220にメールの送信を要求し、LANアダプタメールサーバ220は多機能携帯電話100からの指令内容を記した無線LAN接続アダプタA(300A)宛のメールが有れば、そのメールと送信日時を送信し、無線LAN接続アダプタA(300A)宛のメールがなければ、送信日時を送信する。
無線LAN接続アダプタA(300A)は多機能携帯電話100からの指令内容を記した無線LAN接続アダプタA(300A)宛のメールを受信し、メール解析・コマンド送信部301Aで多機能携帯電話100からの指令内容をエアーコンディショナーA(400A)へのコマンドに変えてエアーコンディショナーA(400A)に送信する。
エアーコンディショナーA(400A)は無線LAN接続アダプタA(300A)からのコマンドの送信をコマンド受信・空調制御部401Aで受信し、エアーコンディショナーAを多機能携帯電話100からの制御指令に応じて制御する。更に、エアーコンディショナーA(400A)は制御結果を運転開始、運転停止、設定温度、現在室温などの運転状態、室内状態を空調運転結果送信部406Aから無線LAN接続アダプタA(300A)に送信する。
空調運転結果送信部406Aから運転結果を受信した無線LAN接続アダプタA(300A)は運転結果メール送信部306Aで運転結果を文字情報に変換し、無線LAN装置30、ホームゲートウェイ20及びインターネットを介して多機能携帯電話100宛に送信する。
無線LAN接続アダプタA(300A)から送信された運転結果メールはインターネット10上の多機能携帯電話メールサーバを介して多機能携帯電話100に送られる。多機能携帯電話100はメール受信・解析部130でこれを受信、解析して、多機能携帯電話100の表示更新・制御部140に応じた形態にして、多機能携帯電話100の所持者に伝える。
このように構成することで、住宅外1の多機能携帯電話100から、住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)を制御し、運転結果をメールで確認できるので、多機能携帯電話100の所持者は思い立った時に、随時、住宅内3の制御媒体装置の制御を指示し、その結果を記録性の有るメールで受けることができるので、音声での通知のように、聞き漏らしたりすることがなく、確実に制御媒体装置の運転状態を把握することができる。
インターネット10は網の目のようなネットワークでつながれているので、どこか一箇所で支障が発生しても、その部を迂回することで、全体的な支障が出ることはほとんど考えられないが、例えば、実施例の専用メールサーバ200の近くで雷などで急激な電界の変化が生じたり、瞬間的に電源が遮断されると言ったことは十分に考えられ、この場合、本発明の遠隔制御システムは機能しなくなる。
この時、無線LAN接続アダプタA(300A)はLANアダプタメールサーバ220に定期的に送信要求を出しているので、この要求にたいするLANアダプタメールサーバ220からの返信がない場合、どこかで、通信障害が起きていることが判る。軽度の通信障害は、短時間に復旧することが多いので、この間、無線LAN接続アダプタA(300A)はエアーコンディショナーA(400A)に新たな指示を出さず、エアーコンディショナーAの運転状態を維持し、LANアダプタメールサーバ220に定期的に送信要求を出すことを継続する。
無線LAN接続アダプタA(300A)は送信の要求に対して、LANアダプタメールサーバ220からの返信が何回か連続してない場合、インターネット10に重度の通信障害が起きている可能性が高いので、通信が遮断したと判断し、エアーコンディショナーA(400A)に運転の停止を指示して、エアーコンディショナーA(400A)を停止させる。
この場合、エアーコンディショナーA(400A)が停止した旨を住宅内3に在宅している人に報知するため、住宅内3にある無線LAN接続アダプタA(300A)又はエアーコンディショナーA(400A)から、ブザー、音声または警報表示を発するようにすると、在宅している人が停止に対する適切な処置を行うのに役立つ。
なお、運転中のエアーコンディショナーA(400A)の運転開始から現在までの間に、多機能携帯電話100から本発明の遠隔制御システムを介した運転開始、運転の変更や運転状態の確認の指令が有ったときにはエアーコンディショナーA(400A)の運転を停止し、運転中のエアーコンディショナーA(400A)の運転開始から現在までの間に、多機能携帯電話100から本発明の遠隔制御システムを介した運転開始、運転の変更や運転状態の確認の指令が無かった時にはエアーコンディショナーA(400A)の運転を継続するようにするのも良い。
更に、通信障害になった時に、多機能携帯電話100からの指令で運転中の場合のみ、エアーコンディショナーA(400A)を停止する機能と、指令の出処に関わらず、運転中のエアーコンディショナーA(400A)を停止する機能とを、無線LAN接続アダプタA(300A)に設けた切替スイッチで選択できるようにすることで、本発明の遠隔制御システムの多様な使用の方法に対応することが可能となる。
これは、遠隔制御システムを使用して住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)を操作している場合、通信が遮断すると、当然のことながら遠隔制御システムを使用しての住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)の操作ができなくなる。この場合、住宅内3にエアーコンディショナーA(400A)を操作できる人が在宅していれば、前述したブザー、音声または警報表示により、適切な処置をとることもできるが、そのような人が居ない場合は、エアーコンディショナーA(400A)は遠隔操作も住宅内3での操作もできなくなり、エアーコンディショナーA(400A)は一種の暴走状態になる。
このような場合、エアーコンディショナーA(400A)は自らの制御アルゴリズムで自分自身を制御し、運転を継続するが、一種の暴走状態であることには変わりは無く、この状態を解消すべく、無線LAN接続アダプタA(300A)からエアーコンディショナーA(400A)に運転の停止を指示し、エアーコンディショナーA(400A)を停止させることで、この暴走状態から抜け出すことができる。
なお、実施例では制御媒体装置をエアーコンディショナーとしたが、エアーコンディショナー以外にも、空気清浄機、除湿機、暖房機などのエアーコンディショナー器や給湯器、ボイラー、洗濯機、テレビ、照明器具などの家庭電器製品にも、この遠隔制御システムを適用できることは言うまでもない。これらの機器に適用することで、住宅内3の空調で在宅者の体調維持や、擬似在宅状態の演出で防犯効果を期待することができる。
遠隔地(住宅外)から住宅内の冷凍サイクル機器の運転状況および室温等の環境情報、人(特に幼児・老人・病人等)やペット等の在室状況などの情報を確認し、これらの情報に合わせてエアーコンディショナーやヒートポンプ給湯機などの冷凍サイクル機器を遠隔操作して快適な環境を提供することもできる。
実施例の遠隔制御システムでは、無線LAN接続アダプタは定期的(実施例では1分毎)に、専用メールサーバのLANアダプタメールサーバにアクセスし、登録してある多機能携帯電話から制御媒体装置への指令が届いているかを確認する。このとき、LANアダプタメールサーバへのアクセスが第2の所定時間中にできなかった場合に、インターネットに障害が生じ、通信が遮断したと判断する。
インターネットに障害が生じたと判断した場合は、住宅内側の機器(例えば、インターネットと、遠隔制御の対象となっているエアーコンディショナー、電気ストーブ、衣類乾燥機などの制御媒体装置と、を接続するアダプタであり、実施例では無線LAN接続アダプタ)から運転中の対象となる制御媒体装置に停止の指令を出して、運転を停止させる。
このように、通信の遮断により、遠隔制御によって運転を指令した人が、その制御媒体装置をコントロールできなくなった場合には、住宅内側の機器により通信の遮断を判断し、遠隔制御によって運転を指令した人からの指令を待つことなく、遠隔制御によって運転中の制御媒体装置の運転が停止する。
これにより、インターネットに障害が生じた場合、遠隔制御によって運転中の制御媒体装置の運転が停止する。これは、運転を継続した場合、制御媒体装置に発熱装置が組込まれていると、過熱による火災が生ずる可能性があるため、これを防止するためである。
また、制御媒体装置に発熱装置が組込まれていなくても、地震などの時には、内部の短絡などにより制御媒体装置の安全性が損なわれることも懸念され、更には、前述のように、多種のインフラの一部が生き、他がダウンしている場合など、住宅内がどのような被害状況になっているかも不明の状態になるので、2次的な災害の要因となりうる制御媒体装置の運転を停止し、2次的な災害の可能性を少なくする。
また、通信が遮断したときには、遠隔制御によって運転中の制御媒体装置の運転が停止すると言う単純な論理を記憶するだけで、制御媒体装置の停止状態を把握することができ、「そのままでいい」か、「運転再開の必要性がある」かの判断を素早く下せ、次の行動に移る時の迷いがなくなり、次の行動に速やかに移ることができる。
この場合、制御媒体装置が遠隔制御に因らずに運転中の時にも、運転中の制御媒体装置の運転を停止しても良い。こうすることで、更に、論理が単純化され、忘れたころにやってくる災害の時にも、迅速にとるべき行動をとることができ、結果的に、こうむる被害を小さくすることができる。
このため、通信障害が起きた場合でも、適切に制御媒体装置の運転を停止する遠隔制御システムを提供することができる。
また、実施例の遠隔制御システムは、前記制御媒体装置と前記ネットワーク間の通信が遮断した時間が第2の所定の時間を超えた場合に、該遠隔制御システムの住宅内の機器より通信遮断を示す警報を表示、ブザー又は音声で発する。
これにより、住宅内にある遠隔制御システムの該制御媒体装置側の機器から、通信遮断を示す警報(実施例では無線LAN接続アダプタの表示部のランプの点滅)が発せられるので、住宅内に居る制御媒体装置の使用者は、外部からの遠隔操作が不可になったことを知り、制御媒体装置の運転を自分で指令しなければならないことが判り、適切な判断で制御媒体装置の再運転、停止の継続、又は運転条件の変更などを速やかに行うことができる。
このため、通信障害をいち早く知り、速やかに制御媒体装置の運転/停止を指示することができる遠隔制御システムを提供することができる。
また、実施例の遠隔制御システムは、前記制御媒体装置と前記ネットワーク間の通信が遮断した時間が第2の所定の時間を超えた場合に、該制御媒体装置が該遠隔制御システムを通じた指令で運転中の場合は、運転中の該制御媒体装置の運転を停止し、該制御媒体装置が該遠隔制御システムを通じた指令以外の指令で運転中の場合は運転を継続する。
一般に、インターネットを経由した遠隔操作で住宅内の制御媒体装置が運転中である場合、インターネットで通信障害が発生した時には、障害が発生中のインターネットを経由した遠隔操作ができなくなるので、遠隔操作で住宅内の制御媒体装置の運転を指示した人の指示が伝わらなくなる。
この場合、制御媒体装置への指示が無いと、運転中の制御媒体装置は、自身に内蔵した制御アルゴリズムで運転を継続することになるが、この状態は、運転を指示した人の意思とは無関係な運転になるので、一種の暴走状態と同じである。
請求項3の遠隔制御システムでは、遠隔操作で住宅内の制御媒体装置の運転を指示した人との、通信が遮断した時には、インターネットを経由した遠隔操作で運転中の制御媒体装置の運転を停止する。
また、通信が遮断したときには、遠隔制御によって運転中の制御媒体装置の運転が停止すると言う単純な論理を記憶するだけで、制御媒体装置の停止状態を把握することができ、「そのままでいい」か、「運転再開の必要性がある」かの判断を素早く下せ、次の行動に移る時の迷いがなくなり、次の行動に速やかに移ることができる。
但し、遠隔操作以外の指示で運転中、つまり、住宅内の人が手元で制御媒体装置の運転を指示した場合は、住宅内の人が制御媒体装置に継続して指示を出せるので、通信障害が生じた場合も、運転を継続する。
このため、通信障害が起きて、運転制御の指示の無い状態での、制御媒体装置の暴走運転を防ぐ遠隔制御システムを提供することができる。
次に、通信障害が起きた時の専用メールサーバ200の動作について説明する。前述したように、軽度の通信障害は、短時間に復旧することが多いので、この場合、専用メールサーバ200は通常の処理手順で動作を継続する。
専用メールサーバ200は住宅内3の無線LANアダプタA(300A)からの送信要求が第1の所定時間の間、遮断した場合、通信が遮断したと判断し、多機能携帯電話100に無線LANアダプタA(300A)との間の通信が遮断し、住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)が制御できない状態にあることをメールで伝える。
これは、本発明の遠隔制御システムを利用する多機能携帯電話100を所持している人は、多機能携帯電話100で住宅内3の制御媒体装置400を何時でも操作できると思っているので、現在、通信が遮断しているため、住宅内3の制御媒体装置400を操作することができなくなっていることを報知するためである。
このメールにより、多機能携帯電話100を所持している人は、通信が遮断して、住宅内3の制御媒体装置400を遠隔操作することができないことを知り、必要な処置のための行動に移ることができる。
このように、実施例の遠隔制御システムは、前記制御媒体装置と前記ネットワーク間の通信が遮断した状態が、第1の所定時間を超えた場合に、該携帯端末装置に住宅外の機器から該制御媒体装置が制御できない状態にあることを通報するメールを発信する。
本発明の専用メールサーバは、無線LAN接続アダプタからの定期的(実施例では1分毎)なアクセスに応答して、登録してある多機能携帯電話からの指令を伝える。この場合、無線LAN接続アダプタからの定期的なアクセスが、第1の所定時間中になかった時には、インターネットに障害が生じ、住宅内との通信が遮断したと判断する。
インターネットに障害が生じ、住宅内との通信が遮断したと判断した場合、専用メールサーバは登録してある多機能携帯電話に制御媒体装置の運転が停止した可能性があることを通報するメールを発信する。
これにより、登録されている携帯端末装置を持っている人への「通信遮断により制御媒体装置が停止した可能性」をいち早く知らせることができる。
このため、知らせを受けた人は、住宅内の制御端末装置の停止の状態をいち早く知ることができ、とるべき次の行動に素早く移ることができる遠隔制御システムを提供することができる。
これまで、1台の多機能携帯電話100で住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)を制御することについて述べてきたが、複数の多機能携帯電話のそれぞれに、前述した本発明の遠隔制御システムのアプリケーションソフトをインストールし、無線LAN接続アダプタA(300A)に、対となるエアーコンディショナーA(400A)の遠隔制御を許可する多機能携帯電話を複数登録することもできる。
これにより、複数の多機能携帯電話から1台のエアーコンディショナーA(400A)を遠隔操作することができるようになり、例えば、家族みんなが外出していても、家族の誰もが住宅内3のエアーコンディショナーA(400A)を遠隔操作できるので、安心して、外出することができる。
また、1台の多機能携帯電話100を住宅内3の複数の無線LAN接続アダプタ300に遠隔操作可能な多機能携帯電話として登録することで、1台の多機能携帯電話100で住宅内3の複数の無線LAN接続アダプタ300を介して、複数の制御媒体装置400を遠隔操作できるようになり、利便性を高めることができる。
また、実施例の遠隔制御システムは、前記制御媒体装置が該遠隔制御システムを通じた指令で運転中の場合の前記第2の所定の時間、及び、前記制御媒体装置が該遠隔制御システムを通じた指令以外の指令で運転中の場合の前記第2の所定の時間を住宅内の機器により設定可能である。
このように、無線LAN接続アダプタに遠隔制御システムを通じた指令で運転中の場合の第2の所定の時間、及び、該遠隔制御システムを通じた指令以外の指令で運転中の場合の第2の所定の時間を設定できる機能を有し、受益者、操作者が使用する制御媒体装置の使い方に合わせて、時間を設定する。
この場合、制御媒体装置の一般的な使われ方に応じて、初期値を予め設定しておいても良いが、制御媒体装置を遠隔制御しようとする人がその日の行動に合わせて、その都度、時間を設定しなおすこともできる。
これにより、登録された多機能携帯電話からインターネットを介した指令でエアーコンディショナーが運転中に、通信障害が起きた時、上記のように、その日の行動に合わせた時間設定がなされていることで、制御媒体装置の停止制御、停止メール、停止予想メール発信が設定された時になされ、躊躇なく、とるべき次の行動に移ることができる。
このため、受益者、操作者のその日、その時の行動に合わせて適切に、制御媒体装置の停止制御、停止メール発信がなされ、躊躇なく、とるべき次の行動に移ることができる遠隔制御システムを提供することができる。
また、実施例の遠隔制御システムは、前記制御媒体装置がエアーコンディショナーである。
これにより、自分では冷凍サイクル機器を操作することができない人を、自宅に残して外出しなければならない場合で、熱中症や風邪を引くのを防ぐため、室内をエアーコンディショナー、ファンヒーター、電気ストーブ、除湿機、空気清浄機などのエアーコンディショナーで適正な状態に維持しておきたい時に、登録された多機能携帯電話を持ち歩くことで、住宅内のエアーコンディショナーの運転、停止などの制御を行い、また、その運転状態を確認することができる。
これらのエアーコンディショナーは、在宅者の健康を守る上で大きな役割を持っているので、災害時にも、その機能を継続して発揮することが望ましい。しかし、これらのエアーコンディショナーは大きな熱量を扱うため、条件の悪化に伴い、2次災害を引起す虞も大きい。このため、本発明では、通信障害で、外部からのコントロールができなくなった時には、これらのエアーコンディショナーを停止にし、登録してある多機能携帯電話に通知するようにする。
これにより、通信障害が起きて、運転制御の指示の無い状態での、エアーコンディショナーの暴走運転を防ぐことができ、また、通報を受けた人は、住宅内のエアーコンディショナーの停止の状態をいち早く知ることができ、とるべき次の行動に素早く移ることができる。
このため、通報を受けた人は、住宅内のエアーコンディショナーの停止の状態をいち早く知ることができ、とるべき次の行動に素早く移ることができる遠隔制御システムを提供することができる。
以上、説明したように、請求項1の遠隔制御システムによれば、住宅内に設置された冷凍サイクル機器と、冷凍サイクル機器の運転を住宅外から通信回線により、遠隔制御する情報端末機器と、冷凍サイクル機器と、情報端末機器の通信を仲介するメールサーバと、冷凍サイクル機器と、メールサーバとの間に配置される無線LAN接続アダプタから構成される、遠隔操作可能な冷凍サイクル機器システムにおいて、メールサーバが、携帯端末装置から、操作指令のメールを受信後、通信障害により、第1の所定時間以上、無線LAN接続アダプタよりアクセスされず、未読状態が継続した場合に、「携帯端末装置により、冷凍サイクル機器を制御できない」旨のメールを、メールサーバから、携帯端末装置へ通知して、表示させることで、登録している携帯端末装置を持っている人が、その状態を知ることができる。
このため、通知を受けた人は、住宅内の冷凍サイクル機器の状態をいち早く知ることができ、とるべき次の行動に素早く移ることができる遠隔制御システムを得ることができる。
また、請求項2記載の遠隔制御システムによれば、第1の所定時間よりも更に長い、第2の所定時間が経過しても通信障害が続く場合に、冷凍サイクル機器が、該遠隔制御システムからの指令で運転中の場合は運転を停止させ、該遠隔制御システムを通じた指令以外で運転中の場合は、運転状態を継続させる。
これは、インターネットを経由した遠隔操作で、住宅内の冷凍サイクル機器が運転中である場合、インターネットで通信障害が発生した時には、遠隔操作により停止することができなくなるので、安全のため、運転を停止する。
但し、遠隔操作以外の指示で運転中、つまり、住宅内の人が手元で冷凍サイクル機器の運転を指示した場合は、住宅内の人が冷凍サイクル機器に継続して指示を出せるので、通信障害が生じた場合も、運転を継続する。
このため、ネットワーク上で通信障害が発生した場合に、冷凍サイクル機器の運転状態に応じて、安全サイドへ状態を移行させることができる遠隔制御システムを得ることができる。
また、請求項3記載の遠隔制御システムによれば、冷凍サイクル機器とネットワーク間の通信が遮断した時間が、第2の所定時間を超えた場合に、該遠隔制御システムの住宅内の機器より通信遮断を示す警報を表示、ブザー、音声等で発する。
これにより、住宅内の機器から、通信遮断を示す警報(実施例では無線LAN接続アダプタの表示部のランプが点滅)が発せられるので、住宅内に居る冷凍サイクル機器の使用者は、外部からの遠隔操作が不可になったことを知り、冷凍サイクル機器の運転を自分で指令しなければならないことが判り、適切な判断で冷凍サイクル機器の再運転、停止の継続、又は運転条件の変更などを速やかに行うことができる。
1…宅外、3…宅内、10…インターネット、20…ホームゲートウェイ、30…無線LAN装置、100…多機能携帯電話(携帯端末装置)、110…入力操作・制御部、120…コマンド編集・送信部、130…メール受信・解析部、140…表示更新・制御部、200…専用メールサーバ、210…メール生成用サーバ、220…LANアダプタメールサーバ、300…無線LAN接続アダプタ、300A…無線LAN接続アダプタA、 300B…無線LAN接続アダプタB、301A…メール解析・コマンド送信部、306A…運転結果メール送信部、400…エアーコンディショナー(制御媒体装置、対象機)、400A…エアーコンディショナー(制御媒体装置)A、400B…エアーコンディショナー(制御媒体装置)B、401A…コマンド受信・空調制御部、 406A…空調運転結果送信部、500…多機能携帯電話メールサーバ

Claims (3)

  1. 住宅内に設置された冷凍サイクル機器と、前記、冷凍サイクル機器の運転を住宅外から通信回線により、遠隔制御する情報端末機器と、前記、冷凍サイクル機器と、前記、情報端末機器の通信を仲介する専用のメールサーバと、前記、冷凍サイクル機器と、前記、メールサーバとの間に配置される無線LAN接続アダプタから構成される、遠隔操作可能な冷凍サイクル機器システムにおいて、前記、メールサーバが、前記、携帯端末装置から、操作指令のメールを受信後、通信障害により、第1の所定時間以上、前記、無線LAN接続アダプタよりアクセスされず、未読状態が継続した場合に、「携帯端末装置により、冷凍サイクル機器を制御できない」旨のメールを、前記、メールサーバから、前記、携帯端末装置へ通知することを特徴とする冷凍サイクル機器の遠隔制御システム。
  2. 請求項1に記載の遠隔制御システムにおいて、前記、メールサーバで第1の所定時間以上、通信障害を検出後、更に、前記、無線LAN接続アダプタにおいて、第1の所定時間よりも長い、第2の所定時間以上、通信障害が継続した場合に、冷凍サイクル機器が運転中の場合は、無線LAN接続アダプタからの指令により、冷凍サイクル機器の運転を停止させると伴に「通信障害により安全のため冷凍サイクル機器の運転を停止した」旨のメールを無線LAN接続アダプタから携帯端末装置のメールサーバに対して、通知することを特徴とする冷凍サイクル機器の遠隔制御システム。
  3. 請求項2に記載の遠隔制御システムにおいて、前記、第2の所定時間が経過しても、通信障害が続き運転中の冷凍サイクル機器を停止する場合に、無線LAN接続アダプタもしくは冷凍サイクル機器のLED、ブザー、音声等の報知手段により、在室者に対して通信障害により、安全のため冷凍サイクル機器の運転を停止したことを報せることを特徴とする冷凍サイクル機器の遠隔制御システム。
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