JP2014212159A - 可変容量コンデンサ - Google Patents

可変容量コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP2014212159A
JP2014212159A JP2013086384A JP2013086384A JP2014212159A JP 2014212159 A JP2014212159 A JP 2014212159A JP 2013086384 A JP2013086384 A JP 2013086384A JP 2013086384 A JP2013086384 A JP 2013086384A JP 2014212159 A JP2014212159 A JP 2014212159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode portion
capacitor
drive
drive electrode
capacitor electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2013086384A
Other languages
English (en)
Inventor
尚信 大川
Naonobu Okawa
尚信 大川
村田 眞司
Shinji Murata
眞司 村田
矢澤 久幸
Hisayuki Yazawa
久幸 矢澤
亨 宮武
Toru Miyatake
亨 宮武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP2013086384A priority Critical patent/JP2014212159A/ja
Publication of JP2014212159A publication Critical patent/JP2014212159A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B3/00Devices comprising flexible or deformable elements, e.g. comprising elastic tongues or membranes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G5/00Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture
    • H01G5/16Capacitors in which the capacitance is varied by mechanical means, e.g. by turning a shaft; Processes of their manufacture using variation of distance between electrodes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、交流の入力信号が入力されることによる静電容量変動を抑制することが可能な可変容量コンデンサを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、第1の容量電極部と、第1の容量電極部に対向して配置された第2の容量電極部と、第1の駆動電極部と、第1の駆動電極部に対向して配置された第2の駆動電極部とを有し、第1の容量電極部または第2の容量電極部に交流の入力信号が入力されて、第1の容量電極部と第2の容量電極部との間で形成される静電容量に応じた出力信号が出力される可変容量コンデンサにおいて、第1の容量電極部と第1の駆動電極部とは、弾性を有する連結部を介して連動可能に連結されるとともに、連結された第1の容量電極部と第1の駆動電極部の固有周波数が、入力信号の周波数よりも小さいことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、可変容量コンデンサに関し、特にMEMS技術を利用した可変容量コンデンサに関する。
携帯電話機などの無線通信機器では、高周波回路の小型化の要求が高まっている。この要求に応えるため、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術を利用した可変容量コンデンサを、可変周波数発信器、同調増幅器、インピーダンス整合回路などの高周波回路に用いることが検討されている。このような可変容量コンデンサについて、下記の特許文献1に記載されている。
図9は、特許文献1に記載されている従来例の可変容量コンデンサ110を示し、図9(a)は可変容量コンデンサ110の平面図を、図9(b)は、図9(a)のIX−IX線で切断して矢印方向から見たときの可変容量コンデンサ110の断面図を示す。
図9(b)に示すように、従来例の可変容量コンデンサ110は、基板130に設けられた下部プレート129と、下部プレート129の上方に設けられた上部プレート123とを有して構成される。図9(a)及び図9(b)に示すように、基板130の中央部に支持体125が設けられており、上部プレート123は、スプリング124を介して支持体125に接続されている。また、上部プレート123の外周には、突起127が形成されており、これにより上部プレート123の最大変位が設定される。
上部プレート123と下部プレート129との間に駆動電圧が印加されると、クーロン力(静電引力)により、上部プレート123が下部プレート129に向かい移動する。そして、上部プレート123は、スプリング124のばね弾性力とクーロン力(静電引力)とが釣り合う位置で静止する。これにより、上部プレート123と下部プレート129との間の静電容量を変化させることができる。
特開2003−297671号公報
従来例の可変容量コンデンサ110を可変周波数発信器、同調増幅器、インピーダンス整合回路などの高周波回路に使用する場合、上部プレート123または下部プレート129の一方に交流の入力信号が印加されて、上部プレート123または下部プレート129の他方から出力信号が取り出される。この際、上部プレート123と下部プレート129との間の静電容量に応じた出力信号が出力される。
しかしながら、上部プレート123または下部プレート129に印加される交流の入力信号によって、上部プレート123と下部プレート129との間に静電引力が発生する。そのため、駆動電圧によって設定された上部プレート123と下部プレート129との間の距離が入力信号により変化して、上部プレート123と下部プレート129との間の静電容量が変動するという課題が生じる。
本発明は、上記課題を解決して、交流の入力信号が入力されることによる静電容量変動を抑制することが可能な可変容量コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の可変容量コンデンサは、第1の容量電極部と、前記第1の容量電極部に対向して配置された第2の容量電極部と、第1の駆動電極部と、前記第1の駆動電極部に対向して配置された第2の駆動電極部とを有し、前記第1の容量電極部または前記第2の容量電極部に交流の入力信号が入力されて、前記第1の容量電極部と前記第2の容量電極部との間で形成される静電容量に応じた出力信号が出力される可変容量コンデンサにおいて、前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部とは、弾性を有する連結部を介して連動可能に連結されるとともに、連結された前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部の固有周波数が、前記入力信号の周波数よりも小さいことを特徴とする。
これによれば、連結された第1の容量電極部と第1の駆動電極部の固有周波数が、入力信号の周波数よりも小さいため、交流の入力信号が入力されることにより第1の容量電極部と第2の容量電極部との間に生じる静電引力に対して、第1の容量電極部の変位が追従し難くなる。よって、交流の入力信号が入力されることにより生じる第1の容量電極部の変位量を抑制して、前記第1の容量電極部と前記2の容量電極部との間の静電容量変動を抑制することが可能である。
本発明の可変容量コンデンサにおいて、前記固有周波数が、前記入力信号の周波数の10分の1よりも小さいことが好適である。これによれば、交流の入力信号が入力されることによる第1の容量電極部の変位量を1%以下に低減できるため、静電容量変動が効果的に抑制される。
本発明の可変容量コンデンサは、前記第1の容量電極部と前記第2の容量電極部との間、及び前記第1の駆動電極部と前記第2の駆動電極部との間には、電気絶縁性流体が介在しており、臨界減衰比が1以上であることが好ましい。これによれば、電気絶縁性流体の粘性抵抗により、共振の鋭さを示すQ値を小さくすることができるため、連結された第1の容量電極部と第1の駆動電極部との固有周波数の近傍の周波数において、第1の容量電極部の変位量を小さくすることができる。よって、静電容量の変動を抑制できる。
本発明の可変容量コンデンサにおいて、前記第1の容量電極部及び前記第1の駆動電極部に質量調整層が設けられていることが好ましい。これによれば、質量を大きくして固有周波数を小さくすることができる。よって、入力信号の周波数よりも固有周波数を小さくすることが容易に実現できる。
前記第1の容量電極部に設けられた容量側連結部と、前記第1の駆動電極部に設けられた駆動側連結部と、支点部が設けられたリンク部とを有し、前記リンク部は、前記容量側連結部と前記駆動側連結部とを接続して、前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部とは、前記支点部を支点にして前記リンク部により連動可能に設けられており、前記第1の駆動電極部が前記第2の駆動電極部に接近する方向に移動する際、前記第1の容量電極部が前記第2の容量電極部から離れる方向に移動し、前記第1の駆動電極部が前記第2の駆動電極部から離れる方向に移動する際、前記第1の容量電極部が前記第2の容量電極部に接近する方向に移動することが好適である。
これによれば、リンク部に設けられた支点部の位置によって、駆動電圧が印加されたときの第1の容量電極部の変位量を設定することができる。すなわち、第1の容量電極部と第2の容量電極部との対向面積を変えることなく可変容量範囲を大きくできる。よって、可変容量範囲を大きくする場合であっても、第1の容量電極部および第1の駆動電極部の質量、連結部のばね定数を変える必要がないため、固有周波数を入力信号の周波数以下にすることが容易である。
本発明の可変容量コンデンサによれば、交流の入力信号が入力されることにより生じる静電容量変動を抑制することが可能である。
本発明の第1の実施形態における可変容量コンデンサの分解斜視図である。 第1の実施形態の可変容量コンデンサの平面図である。 図2のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの可変容量コンデンサの断面図であり、(a)駆動電圧を印加していない状態の断面図、(b)駆動電圧を印加した状態の断面図である。 固有周波数を変えたときの、入力信号の周波数と、第1の容量電極部の単位力当たりの変位量との関係を示すグラフである。 第1の実施形態の変形例を示す可変容量コンデンサの断面図である。 第2の実施形態の可変容量コンデンサの断面図である。 臨界減衰比を変えたときの、入力信号の周波数と、第1の容量電極部の単位力当たりの変位量との関係を示すグラフである。 第3の実施形態の可変容量コンデンサの断面図である。 従来例の可変容量コンデンサの(a)平面図、及び(b)図9(a)のIX−IX線で切断して矢印方向から見たときの断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の具体的な実施形態の可変容量コンデンサについて説明をする。なお、各図面の寸法は適宜変更して示している。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における可変容量コンデンサの分解斜視図である。図2は、第1の実施形態の可変容量コンデンサの平面図である。
図1に示すように、本実施形態の可変容量コンデンサ10は、固定部20と可動部22とを有して構成される。可動部22は、第1の容量電極部31、第1の駆動電極部41、第1のリンク部51及び第2のリンク部52を有して構成されている。第1の容量電極部31と第1の駆動電極部41とは、第1のリンク部51及び第2のリンク部52により連動するように連結されている。固定部20は、基板23と、基板23に形成された第2の容量電極部32と第2の駆動電極部42とを有して構成される。第2の容量電極部32は、第1の容量電極部31に対向する位置に設けられており、第2の駆動電極部42は第1の駆動電極部41に対向する位置に設けられている。
図2に示すように、第1の駆動電極部41は、第1の容量電極部31を囲むように枠状に設けられている。第1のリンク部51は、第1の駆動電極部41に設けられた駆動側連結部43aに連結されるとともに、第1の容量電極部31のX1側端部に設けられた容量側連結部33a、33bに連結されている。また、第2のリンク部52は、第1のリンク部51と点対称に設けられており、容量側連結部33c、容量側連結部33d及び駆動側連結部43bに連結されている。このように、第1のリンク部51、及び第2のリンク部52によって、第1の容量電極部31と第1の駆動電極部41とが連結されている。
さらに、第1のリンク部51及び第2のリンク部52を補助して第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41を支持するための第1の補助リンク部53及び第2の補助リンク部54が設けられている。
図2に示すように、可動部22には、複数の接合部55a〜55dが設けられており、第1のリンク部51と接合部55a、55cとは、支点部56a、56cを介して連結されており、第2のリンク部52と接合部55b、55dとは、支点部56b、56dを介して連結されている。
図1に示すように、固定部20には複数の接合支持部21a〜21dが設けられており、接合支持部21a〜21dは、それぞれ可動部22の接合部55a〜55dと接合され、これにより、固定部20と可動部22とが接合される。
第1のリンク部51及び第2のリンク部52は、それぞれ支点部56a〜56dを支点として回転動作可能に設けられている。よって、第1のリンク部51及び第2のリンク部52によって連結された第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41は、支点部56a〜56dを支点として連動して回転するように動作する。すなわち、第1の駆動電極部41がZ2方向に変位して第2の駆動電極部42に接近するとき第1の容量電極部31が第2の容量電極部32から離れるようにZ1方向に変位し、または、第1の駆動電極部41がZ1方向に変位して第2の駆動電極部42から離れる方向に変位するとき第1の容量電極部31が第2の容量電極部32に接近するようにZ2方向に変位する。なお、第1の補助リンク部53は接合部55aに設けられた支点部56aと連結されて、第1のリンク部51と連動可能となっている。第2の補助リンク部54についても同様に第2のリンク部52と連動可能となっている。
図3は、図2のIII−III線で切断して矢印方向から見たときの可変容量コンデンサの断面図を示し、図3(a)は、駆動電圧を印加していない状態の断面図であり、図3(b)は、駆動電圧を印加した状態の断面図である。
図3(a)に示すように、第1の容量電極部31に対向する位置に第2の容量電極部32が設けられており、第1の駆動電極部41に対向する位置に第2の駆動電極部42が設けられている。なお、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41は導電性材料であり、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41がそれぞれ電極として機能している。
可動部22は、シリコン基板を用いて形成される。まず、シリコン基板に、各部材の形状に対応するレジスト層を形成する。そして、レジスト層が存在していない部分で、シリコン基板をディープRIE(ディープ・リアクティブ・イオン・エッチング)等のエッチング工程で切断することにより、第1の容量電極部31、第1の駆動電極部41、第1のリンク部51、第2のリンク部52等の各部材が形成される。
可変容量コンデンサ10には、静電容量を制御するための制御部(図示しない)が接続されており、第1の駆動電極部41と第2の駆動電極部42との間に静電力を発生させるための駆動電圧が制御部から与えられる。
図3(a)に示すように、第1の駆動電極部41と第2の駆動電極部42との間隔をD1’として、第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との間隔をD2’とする。駆動電圧が印加されていない状態では、間隔D1’と間隔D2’とがほぼ等しい状態で、第1の容量電極部31と第1の駆動電極部41とが静止する。
1対の駆動電極である第1の駆動電極部41と第2の駆動電極部42とに駆動電圧が与えられると、図3(b)に示すように、静電引力により第1の駆動電極部41はZ2方向にΔD1だけ変位する。そして、第1のリンク部51及び第2のリンク部52により連結された第1の容量電極部31と第1の駆動電極部41とは、支点部56a〜56d(図2に示す)を支点として連動して、第1の容量電極部31はZ1方向にΔD2だけ変位する。
このとき、容量側連結部33a〜33d、駆動側連結部43a〜43d、及び支点部56a〜56dは、ねじれ変形する。このねじれ変形は弾性変形であって、容量側連結部33a〜33d、駆動側連結部43a〜43d、及び支点部56a〜56dは、ねじれ変形に対して元に戻ろうとするばね弾性を有している。駆動電圧による静電引力とばね弾性の復元力とが釣り合った位置で第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41は静止して、このときの第1の容量電極部31と第2の容量電極部32とで形成される容量が、可変容量コンデンサ10の静電容量となる。このように、駆動電圧により生じる静電引力とばね弾性の復元力との均衡によって第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41の変位量を制御して、可変容量コンデンサ10の静電容量を所望の値とすることができる。
図2に示すように、本実施形態の可変容量コンデンサ10において、支点部56aと駆動側連結部43aとの距離をLとし、支点部56aと容量側連結部33bとの距離をLとしたときに、LがLよりも大きくなるように第1のリンク部51が設けられている。また、第2のリンク部52についても同様に設けられている。これにより、第1の駆動電極部41の変位量ΔD1に対して、第1の容量電極部31の変位量ΔD2を大きくすることができる。したがって本実施形態の可変容量コンデンサ10の可変容量範囲を大きくすることができる。
また、第1の容量電極部31と第2の容量電極部32とが平行平板を形成するように対向面が平面に形成されている。第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との対向面は、可動方向であるZ1−Z2方向に垂直な平面領域を有し、第1の容量電極部31は第2の容量電極部32に対して平行状態を保ちながらZ1−Z2方向に変位する。なお、ここで言う「平行平板」とはコンデンサの物理的原理を表わす表現であり、厳密な平行状態に限定されない。
本実施形態の可変容量コンデンサ10が高周波回路に組み込まれて使用される際に、第1の容量電極部31または第2の容量電極部32に所定の周波数の入力信号が入力されて、第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との間に形成される静電容量に応じた出力信号が出力される。
本実施形態の可変容量コンデンサ10は、質量mとばね定数kとのバネマス系のモデルで表すことができる。質量mは、可動部22の第1の容量電極部31、第1の駆動電極部41等の合計質量であり、ばね定数kは容量側連結部33a〜33d、駆動側連結部43a〜43d、及び各支点部56a〜56fの合計のばね定数である。したがって、可変容量コンデンサ10について、下記(数1)の式(1)の運動方程式が成立する。なお、式(1)のdは、第1、第2の容量電極部31、32と第1、第2の駆動電極部41、42の間に介在する気体の粘性係数を示し、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41の動きを妨げようとする働きを示す係数である。
Figure 2014212159
本実施形態において、可動部22の第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41の固有周波数ωが、入力信号の周波数よりも小さくなるように可変容量コンデンサ10が構成される。固有周波数ωは、(数1)の式(2)に示すように、質量mとばね定数kの関数で表され、各部材の合計の質量m、各連結部などのばね定数kが所定の固有周波数ωとなるように、第1の容量電極部31、第1の駆動電極部41、各連結部33a〜33d、43a〜43d、各支点部56a〜56fが形成される。
本実施形態の可変容量コンデンサ10によれば、連結された第1の容量電極部31と第1の駆動電極部41との固有周波数ωが、入力信号の周波数よりも小さい。よって、交流の入力信号の入力によって第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との間に生じる静電引力に対して、第1の容量電極部31の変位が追従し難くなるため、第1の容量電極部31の変位量を抑制することができる。したがって、交流の入力信号が入力されることによる静電容量変動を抑制することが可能である。
図4は、固有周波数ωを1kHz、2.5kHz、10kHzに変えたときの、入力信号の周波数と、単位力当たりの第1の容量電極部31の変位量との関係について、シミュレーションした結果を示すグラフである。単位力当たりの変位量は(数1)の式(3)に示す、バネマス系モデルのゲイン|G(jω)|から求めることができる。また、下記(表1)には、固有周波数ωを1kHz、2.5kHz、10kHzとするときの、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41の合計の質量m、各連結部33a〜33d、43a〜43d、及び各支点部56a〜56fのばね定数k、粘性係数dの値を示す。
Figure 2014212159
図4に示すように、固有周波数ω近傍の周波数において共振を示している。共振の鋭さは、(数1)の式(4)に示すQ値で表され、粘性係数dを大きくするか、質量m又はばね定数k、または質量m及びばね定数kを小さくすると、共振の鋭さが小さくなる。また、固有周波数ωよりも小さい周波数領域において、第1の容量電極部31の単位力当たりの変位量は、入力信号の周波数に依存せずほぼ一定の値を示す。
そして、図4に示すように、入力信号の周波数が各固有周波数ωよりも大きい周波数領域において、入力信号の周波数が大きくなるにしたがって、単位力当たりの変位量が小さくなる傾向を示す。固有周波数ωを1kHz、2.5kHz、10kHzと変えた場合も、同様の傾きで変位量が小さくなる。よって、固有周波数ωを入力信号の周波数よりも小さくすることにより、入力信号により生じる静電引力に対して第1の容量電極部31の変位が追従し難くなるため、第1の容量電極部31の変位量を抑制することができことが示された。したがって、交流の入力信号が入力されることにより生じる静電容量変動を抑制することが可能である。
図4に示すように、例えば入力信号の周波数が10kHzの場合には、固有周波数ωを1kHzよりも小さくすることにより、固有周波数ω以下の周波数領域における変位量に対して単位力当たりの変位量を1%以下に低減できる。同様に、入力信号の周波数が25kHzの場合には、固有周波数ωを2.5kHzよりも小さく、また、入力信号の周波数が100kHzの場合には、固有周波数ωを10kHzよりも小さくすることにより、単位力当たりの変位量を1%以下に低減できる。以上のように、固有周波数ωを、入力信号の周波数の10分の1よりも小さくすることにより、交流の入力信号が入力されることによる第1の容量電極部31の変位量を1%以下に低減できるため、静電容量変動を効果的に抑制することが可能である。
また、図1から図3に示すように、本実施形態の可変容量コンデンサ10は平行平板型の可変容量コンデンサ10であり、第1、第2のリンク部51、52に設けられた各支点部の位置によって、第1の容量電極部31の変位量を設定することができる。すなわち、第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との対向面積を変えることなく可変容量範囲を大きくできる。よって、可変容量範囲を大きくする場合であっても第1の容量電極部31および第1の駆動電極部41の質量m、各連結部33a〜33d、43a〜43dのばね定数kを変える必要がなく、固有周波数ωを入力信号の周波数以下にすることが容易に実現できる。
図5は、第1の実施形態の変形例を示す可変容量コンデンサ10の断面図である。図5に示す変形例の可変容量コンデンサ10では、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41に質量調整層61が設けられている。質量調整層61として、CuやAu等の金属薄膜を設けることができる。または、絶縁材料であるSiOや、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41と同じ材料であるシリコン薄膜を設けることも可能である。
式(2)に示すように、固有周波数ωは質量mとばね定数kとの関数で表され、質量mを大きくすることで、固有周波数ωを小さくすることができる。図5に示すように、質量調整層61を設けることにより、可変容量コンデンサ10のばね定数kを変えずに質量mを大きくできるため、固有周波数ωを小さくすることができる。よって、質量調整層61を設けることにより固有周波数ωを入力信号の周波数よりも小さくすることが容易に実現できる。
また、固有周波数ωを小さくする方法として、ばね定数kを小さくすることも有効である。図2に示す容量側連結部33a〜33d、駆動側連結部43a〜43d、支点部56a〜56fは、シリコン基板から加工された円柱形状または角柱形状のトーションバーであり、これらのねじれ変形によりばね弾性が生じる。したがって、容量側連結部33a〜33d、駆動側連結部43a〜43d、支点部56a〜56fについて、円柱形状の直径、若しくは角柱形状の幅又は厚さを小さくすることにより、ばね定数kを小さくすることができ、固有周波数ωが小さくなる。
<第2の実施形態>
図6は、第2の実施形態の可変容量コンデンサの断面図である。図6に示すように、第2の実施形態の可変容量コンデンサ11において、可動部22を覆うように保護部62が設けられている。保護部62は基板23に接合されて、保護部62と基板23とにより密閉された空間を形成する。第1、第2の容量電極部31、32、及び第1、第2の駆動電極部41、42等の構成は、第1の実施形態と同様である。
図6に示すように、第1の容量電極部31、第2の容量電極部32、第1の駆動電極部41、第2の駆動電極部42は、保護部62と基板23とで形成される空間の内部に配置されており、保護部62と基板23とで形成される空間には、電気絶縁性流体63が充填される。よって、第1の容量電極部31と第2の容量電極部32との間、及び第1の駆動電極部41と第2の駆動電極部42との間には、電気絶縁性流体63が介在しており、各電極部31、32、41、42が変位すると、電気絶縁性流体63はそれに伴い流動する。本実施形態において、電気絶縁性流体63としてNガスを用いている。
電気絶縁性流体63の粘性係数dは、電気絶縁性流体63の種類によって変えることができ、例えばNガスを用いた場合には、気圧や温度によって変化させることができる。(数1)の式(4)に示すように、共振の鋭さを示すQ値は、電気絶縁性流体63の粘性係数dの関数で示されており、粘性係数dを大きくすればQ値が小さくなる。
本実施形態の可変容量コンデンサ11において、臨界減衰比(ダンピング係数)ζが1以上であることが好ましい。ここで、臨界減衰比(ダンピング係数)ζは、下記(数2)の式(5)で示され、電気絶縁性流体63の粘性係数dと臨界粘性係数Dとの比で表される。なお、臨界粘性係数Dは、式(6)に示すように質量m及びばね定数kで決定される値である。
例えば、質量m=2.5×10−9g、ばね定数k=6.2×10−1m/Nとして、電気絶縁性流体63にNガスを用いた場合において、0.3気圧、常温の状態で、臨界減衰比(ダンピング係数)ζ=1.0となる。また、質量m=2.5×10−9g、ばね定数k=6.2×10−1m/Nとして、電気絶縁性流体63に大気を用いた場合において、1.0気圧、常温の状態で、臨界減衰比(ダンピング係数)ζ=3.0となる。
これによれば、臨界減衰比(ダンピング係数)ζを1以上にすることによりQ値を低減して、入力信号の周波数が固有周波数ωの近傍であっても、第1の容量電極部31の変位量を小さくすることができる。よって、静電容量の変動を効果的に抑制できる。
Figure 2014212159
図7は、固有周波数ωを2.5kHz一定として、臨界減衰比(ダンピング係数)ζを変えた可変容量コンデンサについて、入力信号の周波数と、第1の容量電極部31の単位力当たりの変位量との関係についてシミュレーションした結果を示すグラフである。
図7に示すように、臨界減衰比(ダンピング係数)ζを大きくするに従って、すなわち、粘性係数dを大きくするに従って、周波数2.5kHz近傍における第1の容量電極部31の変位量が小さくなることが示されている。これは、粘性係数dを大きくすることにより、第1の容量電極部31及び第1の駆動電極部41の変位が、電気絶縁性流体63によって妨げられるためである。したがって、臨界減衰比(ダンピング係数)ζを1以上とすることで第1の容量電極部31の変位量を低減させることができ、静電容量の変動が抑制される。
なお、本実施形態において電気絶縁性流体63としてNガスを用いているが、他の不活性ガスを用いることも可能である。
<第3の実施形態>
図8は、第3の実施形態の可変容量コンデンサの断面図である。第1の実施形態、第2の実施形態においては、平行平板タイプの可変容量コンデンサ10、11について示したが、これに限定されるものではなく、図8に示す可変容量コンデンサ12の構成であっても本発明を適用して、同様の効果を奏することができる。
図8に示すように、第3の実施形態の可変容量コンデンサ12は固定部24と可動部25とを有し、固定部24と可動部25とは、ばね弾性を有する連結部27によって連結されている。可動部25のX2側は第1の容量電極部35であり、X1側は第1の駆動電極部45である。固定部24は、基板26、基板26に設けられた第2の容量電極部36及び第2の駆動電極部46を有して構成される。第2の容量電極部36は、第1の容量電極部35に対向する位置に設けられ、第2の駆動電極部46は第1の駆動電極部45に対向する位置に設けられている。
第1の駆動電極部45と第2の駆動電極部46との間に駆動電圧が印加されると、静電引力により第1の駆動電極部45が第2の駆動電極部46方向に変位する。このとき、可動部25と連結部27とが接続された箇所を支点として可動部25が回動して、第1の容量電極部35が第2の容量電極部36から離れる方向へ傾斜して移動する。そして、可動部25は、駆動電圧による静電引力と連結部27のばね弾性とが釣り合う位置で静止して、第1の容量電極部35と第2の容量電極部36との間で所定の静電容量が形成される。
本実施形態においても、可動部25の質量mと、連結部27のばね定数kにより固有周波数ωが決定され、入力信号の周波数よりも固有周波数ωを小さくすることにより、入力信号による第1の容量電極部35と第2の容量電極部36との間の静電容量変動を抑制することができる。
10、11、12 可変容量コンデンサ
20、24 固定部
21a、21b、21c、21d 接合支持部
22、25 可動部
23、26 基板
27 連結部
31、35 第1の容量電極部
32、36 第2の容量電極部
33a、33b、33c、33d 容量側連結部
41、45 第1の駆動電極部
42、46 第2の駆動電極部
43a、43b、43c、43d 駆動側連結部
51 第1のリンク部
52 第2のリンク部
55a、55b、55c、55d 接合部
56a、56b、56c、56d、56e、56f 支点部
61 質量調整層
62 保護部
63 電気絶縁性流体

Claims (5)

  1. 第1の容量電極部と、前記第1の容量電極部に対向して配置された第2の容量電極部と、
    第1の駆動電極部と、前記第1の駆動電極部に対向して配置された第2の駆動電極部とを有し、
    前記第1の容量電極部または前記第2の容量電極部に交流の入力信号が入力されて、前記第1の容量電極部と前記第2の容量電極部との間で形成される静電容量に応じた出力信号が出力される可変容量コンデンサにおいて、
    前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部とは、弾性を有する連結部を介して連動可能に連結されるとともに、
    連結された前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部の固有周波数が、前記入力信号の周波数よりも小さいことを特徴とする可変容量コンデンサ。
  2. 前記固有周波数が、前記入力信号の周波数の10分の1よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の可変容量コンデンサ。
  3. 前記第1の容量電極部と前記第2の容量電極部との間、及び前記第1の駆動電極部と前記第2の駆動電極部との間には、電気絶縁性流体が介在しており、臨界減衰比が1以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可変容量コンデンサ。
  4. 前記第1の容量電極部及び前記第1の駆動電極部に質量調整層が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の可変容量コンデンサ。
  5. 前記第1の容量電極部に設けられた容量側連結部と、前記第1の駆動電極部に設けられた駆動側連結部と、支点部が設けられたリンク部とを有し、
    前記リンク部は、前記容量側連結部と前記駆動側連結部とを接続して、前記第1の容量電極部と前記第1の駆動電極部とは、前記支点部を支点にして前記リンク部により連動可能に設けられており、
    前記第1の駆動電極部が前記第2の駆動電極部に接近する方向に移動する際、前記第1の容量電極部が前記第2の容量電極部から離れる方向に移動して、
    前記第1の駆動電極部が前記第2の駆動電極部から離れる方向に移動する際、前記第1の容量電極部が前記第2の容量電極部に接近する方向に移動することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の可変容量コンデンサ。
JP2013086384A 2013-04-17 2013-04-17 可変容量コンデンサ Withdrawn JP2014212159A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086384A JP2014212159A (ja) 2013-04-17 2013-04-17 可変容量コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086384A JP2014212159A (ja) 2013-04-17 2013-04-17 可変容量コンデンサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014212159A true JP2014212159A (ja) 2014-11-13

Family

ID=51931712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013086384A Withdrawn JP2014212159A (ja) 2013-04-17 2013-04-17 可変容量コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014212159A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0821967A (ja) * 1993-07-27 1996-01-23 Texas Instr Inc <Ti> 超小形モノリシック可変電気デバイスおよびそれを含む装置
JPH09153436A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Murata Mfg Co Ltd 可変容量コンデンサ
JPH1070040A (ja) * 1996-08-26 1998-03-10 Murata Mfg Co Ltd 可変容量コンデンサ及びその製造方法並びにその機械的共振周波数設定方法
JP2009253155A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Toshiba Corp 電気部品
WO2010001947A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 アルプス電気株式会社 静電容量検出型の可動センサ
JP5922249B2 (ja) * 2012-10-11 2016-05-24 アルプス電気株式会社 可変容量コンデンサ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0821967A (ja) * 1993-07-27 1996-01-23 Texas Instr Inc <Ti> 超小形モノリシック可変電気デバイスおよびそれを含む装置
JPH09153436A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Murata Mfg Co Ltd 可変容量コンデンサ
JPH1070040A (ja) * 1996-08-26 1998-03-10 Murata Mfg Co Ltd 可変容量コンデンサ及びその製造方法並びにその機械的共振周波数設定方法
JP2009253155A (ja) * 2008-04-09 2009-10-29 Toshiba Corp 電気部品
WO2010001947A1 (ja) * 2008-07-04 2010-01-07 アルプス電気株式会社 静電容量検出型の可動センサ
JP5922249B2 (ja) * 2012-10-11 2016-05-24 アルプス電気株式会社 可変容量コンデンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101122797B1 (ko) 광대역폭을 가진 선형 진동기
CN102947674B (zh) 用于角速率传感器的mems结构
JP5703627B2 (ja) 静電誘導発電デバイス、静電誘導発電機器
US10673403B2 (en) Resonator and resonance device
JP2005292117A (ja) ジャイロセンサおよびそれを用いたセンサ装置
US10680501B2 (en) Vibration actuator
JP6525292B2 (ja) 共振子及び共振装置
JP2018088780A (ja) 振動発電素子
US10884018B2 (en) Piezoelectric rotational MEMS resonator
JP6644355B2 (ja) 共振子及び共振装置
WO2018008198A1 (ja) 共振子及び共振装置
US20230103219A1 (en) Oscillatory actuator
CN104183693A (zh) 压电振动装置
JP2008066801A (ja) 静電振動子
JP2012044747A (ja) 静電誘導発電デバイス
JP2007175577A (ja) Mems振動子
JP2014212159A (ja) 可変容量コンデンサ
JPWO2013108705A1 (ja) 微小可動機構及び可変容量コンデンサ
JP2011108989A (ja) 可変キャパシタ
CN111866675B (zh) 一种扬声器单体、扬声器模组及电子设备
JP5922249B2 (ja) 可変容量コンデンサ
CN104103425B (zh) 变容二极管及变容二极管系统
WO2018020639A1 (ja) 発電装置と発電素子
KR20120126597A (ko) 피에조 액츄에이터
JP4466283B2 (ja) ジャイロセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20161025