JP2014209832A - ハブダイナモ - Google Patents

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Abstract

【課題】LEDランプに電力を供給した場合の発光時のちらつきを抑制することができると共に、簡素な構成で、コストダウン及びコンパクト化が可能なハブダイナモを提供する。
【解決手段】ロータは内周部に永久磁石を有する。ステータ13は、ステータコア26とコイルを備えた第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを軸方向に組み合わせることで構成されている。ステータコア26は、外周部に永久磁石に対向したティース22を有し、第1、第2のステータユニットは、各ステータユニットのティース22の位置を角度αだけずらして組み合わせられている。αはティースのピッチの1/2であり、これにより、電気角で90°位相のずれた2相の交番電流・電圧を出力する。
【選択図】図4

Description

この発明は、ハブダイナモに関するものである。
自転車の前照灯や尾灯等に電力を供給するため、車輪の回転によって発電する発電機が広く普及している。このような発電機には様々な構造のものが存在するが、車輪軸に取り付けられる、いわゆるハブダイナモが知られている。
従来のハブダイナモは、単相交流発電機として構成されたものが主流であった。単相交流発電機は、図19に示すような電圧波形を出力する。
ところで、最近では自転車用ランプとして、省電力化のために発光ダイオード(LED)を使用したランプ(以下、LEDランプという)が用いられるようになってきた。従って、単相交流発電機の出力をランプに供給する場合は、図19に示す電圧波形を全波整流した後の図20に示すような波形の出力を供給することになる。
しかし、LEDランプは発光応答性がきわめて良いため、低速走行時に、ちらついてしまうことが分かった。ちらつきの原因は、図20に示すように、整流後の電圧波形において、0ボルトまで出力電圧が落ちる点が存在するためである。LEDランプではなく、フィラメント式の電球を使用している場合は、電球の発光応答性が悪いために、図20に示すような電圧波形をランプに供給しても、ちらつきが起きることはなかったが、LEDランプを使用する場合はちらつきの改善が必要であることが分かった。
このため、LEDランプを使用する場合のちらつきを防止するために、3相交流発電機を使用する例が示されている(例えば、特許文献1参照)。この例では、3相交流を整流し合成することで、途切れることのない電圧及び電流をLEDランプに供給して、ちらつきのない照明光を発光できるようにしている。
特開2007−129887号公報
しかしながら、上述の従来技術のように3相交流発電機を用いる場合は、装備が過剰になり、コスト高になる上、コンパクト化が難しくなることがあった。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、LEDランプに電力を供給した場合の発光時のちらつきを抑制することができると共に、簡素な構成で、コストダウン及びコンパクト化が可能なハブダイナモを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るハブダイナモは、車輪と共に回転し、円周方向にN極とS極の磁極が交互に配列された永久磁石を備えたロータと、前記車輪を回転自在に支持する車輪軸に回転不能に固定され、前記ロータの内周側に配置されたステータと、を有し、前記ロータの回転により、前記ステータのコイルから出力される交番電流を全波整流して発光ダイオードに供給するように構成され、前記ステータに、位相のずれた交番電流を出力する多相のコイルが設けられていることを特徴とする。
この構成においては、多相のコイルのうち、例えば2相のコイルの出力する電圧をA相電圧とB相電圧とした場合、A相電圧とB相電圧が同時に0Vになることはない。従って、2相の出力の全波整流後の合成出力に0Vに落ちる点がなくなり、この出力をLEDランプに供給することで、発光時のちらつきを抑制することができる。また、2相であるため、ちらつきを防止する上での必要最小限の装備で済み、コストダウンとコンパクト化に貢献することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記ステータは、前記車輪軸の周りに環状に巻かれたコイルと、該コイルを包囲すると共に、外周部に前記永久磁石と対向し且つ前記磁極の数に対応した極数のティースを有したステータコアと、をそれぞれ備えるクローポール型の複数のステータユニットを前記車輪軸の軸方向に組み合わせることで構成されていることを特徴とする。
この構成においては、ロータの永久磁石とステータコアのティースとが対向しており、ロータが回転することによってステータコアに交番磁束が発生し、これによりステータのコイルに電流が流れて発電が行われる。具体的には、円周方向に配列されたティースが交互にN極またはS極になり、ステータコアに交番磁束が発生して、コイルから交番電流が出力される。
本発明に係るハブダイナモは、前記永久磁石は、前記複数のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた複数の磁石領域を有し、これら複数の磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、それにより、各ステータユニットのコイルに、相互に位相のずれた交番電流が出力されることを特徴とする。
この構成においては、ロータの永久磁石とステータコアのティースとが対向しており、ロータが回転することによってステータコアに交番磁束が発生し、これによりステータのコイルに電流が流れて発電が行われる。具体的には、円周方向に配列されたティースが交互にN極またはS極になり、ステータコアに交番磁束が発生して、コイルから交番電流が出力される。この際、ロータに設けられた永久磁石は、複数のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた複数の磁石領域を有し、各磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されているので、各ステータユニットのコイルから出力される交番電流の位相がずれることになり、交番電圧が0Vに落ちる点がなくなる。従って、多相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする。
この構成においては、第1のステータユニットのコイルから出力される交番電流と第2のステータユニットのコイルから出力される交番電流の位相がずれており、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がない。従って、2相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向に配列された磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記第1のステータユニットのティースと前記第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度をαとしたとき、極数P及びピッチ角θは、α=θ/2=(360°/P)/2を満たすように設定されていることを特徴とする。
この構成においては、第1のステータユニットのティースと第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度αを上記のように設定したことにより、2相のコイルの出力の位相ずれを電気角で90°にすることができる。従って、90°位相のずれた電圧波形の全波整流後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを効果的に抑制することができる。例えば、従来の単相発電と同じ速度でロータが回転する場合には、LEDランプちらつきを半分以下にすることができる。また、従来の単相発電と同程度のちらつきを許容する場合には、ステータの極数及び永久磁石の磁極の極数を半減することができ、コスト低減に貢献することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの円周方向の位置を互いに一致させて組み合わせられ、一方、前記永久磁石は、前記第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする。
この構成においては、ロータに設けられた永久磁石は、第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されている。このため、第1のステータユニットのコイルから出力される交番電流と第2のステータユニットのコイルから出力される交番電流の位相がずれることになり、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がなくなる。従って、2相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向に配列された磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と前記第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、極数P及びピッチ角θは、β=θ/2=(360°/P)/2を満たすように設定されていることを特徴とする。
この構成においては、ロータの永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度βを上記のように設定したことにより、第1のステータユニット及び第2のステータユニットの2相のコイルの出力の位相ずれを電気角で90°にすることができる。従って、90°位相のずれた電圧波形の全波整流後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを効果的に抑制することができる。例えば、従来の単相発電と同じ速度でロータが回転する場合には、LEDランプちらつきを半分以下にすることができる。また、従来の単相発電と同程度のちらつきを許容する場合には、ステータの極数及び永久磁石の磁極の極数を半減することができ、コスト低減に貢献することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられ、一方、前記ロータに設けられた永久磁石は、前記第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする。
この構成においては、第1のステータユニットと第2のステータユニットは、各ステータユニットのティースの位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられ、一方、ロータに設けられた永久磁石は、第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されている。このため、第1のステータユニットのコイルから出力される交番電流と第2のステータユニットのコイルから出力される交番電流の位相がずれることになり、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がなくなる。従って、2相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向の磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記第1のステータユニットのティースと前記第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度をα、前記永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と前記第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、極数P及びピッチ角θは、α+β=θ/2=(360°/P)/2を満たすように設定されていることを特徴とする。
この構成においては、第1のステータユニットのティースと第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度αと、永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度βとの関係を上記のように設定したことにより、2相のコイルの出力の位相ずれを電気角で90°にすることができる。従って、90°位相のずれた電圧波形の全波整流後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを効果的に抑制することができる。例えば、従来の単相発電と同じ速度でロータが回転する場合には、LEDランプちらつきを半分以下にすることができる。また、従来の単相発電と同程度のちらつきを許容する場合には、ステータの極数及び永久磁石の磁極の極数を半減することができ、コスト低減に貢献することができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記永久磁石は、各磁石領域をそれぞれ別々に構成する複数の磁石部品からなることを特徴とする。
この構成においては、各磁石領域の磁石部品を別々に製作して組み合わせることにより永久磁石を構成することができるので、各磁石部品の着磁を容易に行うことができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記永久磁石は1つの磁石部品からなり、各磁石領域を、前記磁石部品上において円周方向及び軸方向に着磁することで形成したことを特徴とする。
この構成においては、同一の磁石部分上に各磁石領域の磁極を着磁するので、部品の取り扱いの容易化を図ることができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記永久磁石は、該永久磁石の円周方向に配列された磁極が、前記ロータの軸線方向に対して斜めに形成されていることを特徴とする。
この構成においては、各磁石領域における磁極の位置を円周方向に相互にずらすことが容易にできるようになる。
本発明に係るハブダイナモは、各ステータユニットの間に、それぞれのステータユニット間での磁束の漏れを防止する磁束漏れ防止部が設けられていることを特徴とする。
この構成においては、各ステータユニットの間に設けられた磁束漏れ防止部によって、各ステータユニットの相互間での磁束の漏れを防止することができる。
例えば、複数のステータユニットのうち、第1のステータユニットのN極のティースに生じる磁束が、隣の第2のステータユニットのS極のティースに流れてしまうことを防止できる。また、第2のステータユニットのN極のティースに生じる磁束が、隣の第1のステータユニットのS極のティースに流れてしまうことを防止できる。そのため、第1のステータユニットのティースで生じた磁束は、第2のステータユニットに流れることなく、第1のステータユニットのコイルのみを通ることになり、また、第2のステータユニットのティースで生じた磁束は、第1のステータユニットに流れることなく、第2のステータユニットのコイルにみを通ることになる。その結果、位相の異なる第1のステータユニット及び第2のステータユニットの磁路の相互間での漏れ磁束が無くなることにより、ハブダイナモの特性が向上する。
本発明に係るハブダイナモは、前記磁束漏れ防止部として、各ステータユニットの間に、それぞれの前記ステータユニットを離間させる空間が確保されていることを特徴とする。
この構成においては、各ステータユニットの間に確保された空間によって、各ステータユニットの相互間での磁束の漏れを防止することができる。そのため、各ステータユニットの間に空間を確保するだけの簡単な構成の採用により、ハブダイナモの特性の向上が図れる。
本発明に係るハブダイナモは、各ステータユニットの間に、前記空間を確保するためのスペーサが配置されていることを特徴とする。
この構成においては、各ステータユニットの間にスペーサが配置されることで前記空間が確保されているので、一定の空間の確保が容易にできるようになる。
本発明に係るハブダイナモは、各ステータユニットの互いに対向する端面間に、前記磁束漏れ防止部として、非磁性材料よりなるスペーサが配置されていることを特徴とする。
この構成においては、各ステータユニットの互いに対向する端面間に配置された非磁性材料よりなるスペーサの作用で、各ステータユニットの相互間での磁束の漏れを防止することができる。
本発明に係るハブダイナモは、各ステータユニットの互いに対向する端面のうち少なくとも一方の端面に、前記スペーサが取り付けられていることを特徴とする。
この構成においては、前記スペーサを配置する手間を簡略化することができる。
本発明に係るハブダイナモによれば、LEDランプに電力を供給した場合の発光時のちらつきを抑制することができる。また、2相交流を出力するため、ちらつきを防止する上での必要最小限の装備で済み、コストダウンとコンパクト化が図れる。
本発明の第1実施形態におけるハブダイナモの取付概要図である。 本発明の第1実施形態におけるハブダイナモの側面図である。 本発明の第1実施形態におけるハブダイナモの断面図である。 本発明の第1実施形態におけるハブダイナモを構成するステータの斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるA相のステータコアのティースとB相のステータコアのティースの位相のずれを説明するための図である。 本発明の第1実施形態におけるハブダイナモの出力する電圧波形を示す図である。 図6の出力を全波整流した後の波形を示す図である。 本発明の第1実施形態におけるハブダイナモのステータコアの側部ヨークの構成を示す正面図である。 本発明の第1実施形態における側部ヨークの変形例の正面図である。 本発明の第2実施形態におけるハブダイナモの断面図である。 本発明の第2実施形態におけるハブダイナモを構成するステータの一部の構成を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態におけるハブダイナモの断面図である。 本発明の第4実施形態におけるハブダイナモの断面図である。 本発明の第5実施形態におけるハブダイナモを構成するステータの側面図である。 本発明の第5実施形態におけるハブダイナモを構成するロータの構成図で、(a)は側断面図、(b)は軸方向から見た正面図である。 本発明の第5実施形態におけるA相のステータコアのティースに対応したA相用の第1の磁石領域の磁極の位置とB相のステータコアのティースに対応したB相用の第2の磁石領域の磁極の位置との位相のずれを説明するための図である。 本発明の第6実施形態におけるハブダイナモを構成するロータの構成図で、(a)は側断面図、(b)は軸方向から見た正面図である。 本発明の第6実施形態におけるA相のステータコアに対応したA相用の第1の磁石領域の磁極の位置とB相のステータコアに対応したB相用の第2の磁石領域の磁極の位置との位相のずれを説明するための図である。 従来の単相交流発電機の出力する電圧波形を示す図である。 図19の出力を全波整流した後の波形を示す図である。
以下、本発明の実施形態のハブダイナモについて図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のハブダイナモの取付概要図である。なお、以下の説明では、本発明のハブダイナモ10を自転車1の車輪軸11に取り付け、自転車1の前照灯4に電力を供給する場合について説明する。この前照灯4には、ランプとして、フィラメント式の電球ではなく、LEDランプが使用されている。また、LEDランプの駆動回路には、ハブダイナモ10の出力を整流し合成する回路が組み込まれているものとする。
(ハブダイナモの取付態様)
図1に示すように、自転車1の前輪5は、フレームの一部を構成するフロントフォーク3により車輪軸11を介して回転可能に軸支されている。車輪軸11は、両側がフロントフォーク3にナット(不図示)等により回転不能に締結固定されている。車輪軸11の軸方向中央の大部分には、ハブダイナモ10が車輪軸11と同軸に取り付けられている。このハブダイナモ10は、前輪5の側方に配置された前照灯4に電力を供給している。
ハブダイナモ10は、前輪5のスポーク2に接続されて前輪5と共に車輪軸11の周囲を回転するロータ12と、ロータ12の内周側に位置する状態で車輪軸11に回転不能に取り付けられたステータ13と、を備えている。
以下、車輪軸11の中心軸Oの軸方向を単に軸方向といい、軸方向に直交する方向を径方向といい、中心軸O周りに沿った方向を周方向という。なお、車輪軸11のうち、少なくともステータ13が取り付けられた部分よりも軸方向外側に位置する部分には、雄ねじ部が形成されている。
(ロータ)
図2はハブダイナモの側面図であり、図3はハブダイナモの断面図である。
図2及び図3に示すように、ロータ12は、ハブシェル100を主体に構成されている。ハブシェル100は、円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向両端開口を塞ぐ第1のエンドプレート70及び第2のエンドプレート80と、からなる。
図3に示すように、胴部61の軸方向一方P側(図3における左側)の開口は、製作時には開放されており、その開口を塞ぐように、胴部61と別体に製作された第2のエンドプレート80が、所定の組立工程後に胴部61の軸方向一方P側の端部に圧入固定されている。
胴部61の軸方向他方Q側(図3における右側)の開口は、胴部61と一体に形成された第1のエンドプレート70により製作時から閉塞されている。円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向他方Q側の開口を塞ぐ第1のエンドプレート70とは、一体部品のハブシェル本体60として製作されている。ハブシェル本体60と、それと別体の第2のエンドプレート80は、それぞれに一定厚の磁性金属板(主に鉄板)をプレス成形することで製作されている。
ハブシェル本体60の胴部61の軸方向両端部外周には、径方向外側に向かって張り出す左右一対のフランジ部62が形成されている。各フランジ部62は、プレス成形の際に素材である金属板をU字形に折り返し、軸方向内側のフランジ板62aと軸方向外側のフランジ板62bとを互いに密着状態で重ね合わせることで形成されている。各フランジ部62には、軸方向に貫通する支持孔63が周方向に等間隔で複数形成されている。
支持孔63には、図1に示すように、前輪5のリム5aから内径側に延在する複数のスポーク2の内側端部が係合されている。なお、左右のフランジ部62の支持孔63は、半ピッチ分だけ位相がずれて配置されている。
胴部61の軸方向他方Q側の開口を閉塞する第1のエンドプレート70は、軸方向外側(Q側)に円錐形に膨らんだ環状の側壁71と、この側壁71の内周縁で軸方向内側(P側)に折れ曲がった円筒状のベアリング嵌合壁73と、このベアリング嵌合壁73の軸方向内側(P側)端で径方向内側に折れ曲がったベアリング押え壁74と、前記側壁71の外周縁から径方向外側に向けて連設されたフランジ部75と、を有している。
このフランジ部75が、胴部61の軸方向他方Q側のフランジ部62の外側のフランジ板62bと一体に連続していることで、胴部61と第1のエンドプレート70とが一体化されている。これにより、一体部品としてのハブシェル本体60が構成される。
また、胴部61の軸方向一方P側の開口を閉塞する第2のエンドプレート80は、環状の側壁81と、この側壁81の内周縁で軸方向内側(Q側)に折れ曲がった円筒状のベアリング嵌合壁83と、このベアリング嵌合壁83の軸方向内側(Q側)端で径方向内方に折れ曲がったベアリング押え壁84と、前記側壁81の外周縁で軸方向内側(Q側)に折れ曲がった円筒状の圧入嵌合壁85と、を有している。
第2のエンドプレート80は、この円筒状の圧入嵌合壁85を、ハブシェル本体60の胴部61の軸方向一方P側の開口の内周に圧入嵌合させることで、胴部61に固定されている。
第1のエンドプレート70及び第2のエンドプレート80のベアリング嵌合壁73、83の径方向内側は、同軸上に位置する貫通孔72、82として開口しており、これら貫通孔72、82を画成するベアリング嵌合壁73、83の内周に、ベアリング(軸受)21、22がそれぞれ嵌合されている。そして、ハブシェル100を主体として構成されるロータ12は、ベアリング91、22を介して車輪軸11に回転可能に支持されることで、前輪5の回転と共に車輪軸11を中心に回転するようになっている。すなわち、ロータ12は、前輪5を回転可能に支持するハブとして機能している。
ハブシェル本体60の胴部61の内周には、例えばフェライト等により形成された永久磁石19が配置されている。永久磁石19の外周面の曲率半径は、胴部61の内周面の半径と同等に設定されており、永久磁石19は、ヨークを介さずに磁性材料製の胴部61の内周に直接密着した状態で配置され、例えば接着剤等により貼付されている。永久磁石19を、胴部61の内周面に沿って円筒状に配置することで、永久磁石19はステータ13の外周面全体を覆っている。なお、永久磁石19は、周方向に複数に分割された状態で胴部61の内周に組み込まれている。
この円筒状に配置された永久磁石19の内周面には、N極及びS極の磁極が周方向に沿って交互に着磁されている。具体的には、N極及びS極がそれぞれ14極ずつ、合計28極の磁極が交互にN極及びS極が並ぶように着磁されている。この場合、N極及びS極の磁極は、軸方向の一端から他端まで、周方向にずれることなく、軸方向に平行に形成されている。
(ステータ)
図4はハブダイナモを構成するステータの斜視図である。
図4に示すように、ステータ13は、クローポール型の第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを車輪軸11の軸方向に組み合わせることで構成されており、第1のステータユニット20AはA相の交番電流・電圧を出力し、第2のステータユニット20BはB相の交番電流・電圧を出力するようになっている。
図3に示すように、各ステータユニット20A、20Bは、車輪軸11の周りにボビン(図示略)を介して環状に巻かれたコイル24と、コイル24を包囲すると共に外周部に永久磁石19と対向し且つ磁極の数に対応した極数のティース22(22−1、22−2)を有したステータコア26と、をそれぞれ備えている。
ステータコア26は、環状のコイル24の内周に配置された中心部ヨーク25と、環状のコイル24の軸方向の一方側(Q側)及び他方側(P側)に互いに対向して配置されて内周部が中心部ヨーク25の一端及び他端に磁気的に結合された一対の円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)と、ステータコア26の外周部に配されてロータ12の永久磁石19の内周側に空隙を介して対向し、各側部ヨーク21−1、21−2の外周部に磁気的に結合されて円周方向に交互に配置されたティース22(22−1、22−2)と、からなる。
ティース22(22−1、22−2)は、円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)にそれぞれ一体に形成されている。そして、軸方向の一方側(Q側)の側部ヨーク21−1に一体に形成されたティース22−1と、軸方向の他方側(P側)の側部ヨーク21−2に一体に形成されたティース22−2とが、円周方向に微小間隔を開けて交互に配列されている。なお、各側部ヨーク21−1、21−2は、それぞれ14個のティース22−1、22−2を有し、全ティース22(22−1、22−2)の極数が永久磁石19の磁極数に対応している。
ティース22(22−1、22−2)を一体に有した軸方向他方Q側及び軸方向一方P側の側部ヨーク21(21−1、21−2)は同形状のものである。そして、軸方向他方Q側の側部ヨーク21−1は、ティース22−1を軸方向一方P側に向け、軸方向一方P側の側部ヨーク21−2は、ティース22−2を軸方向他方Q側に向けて、両者は車輪軸11上で互いに組み合わせられている。円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)の中央には、車輪軸11の外周に嵌合する中心孔23が形成されており、この中心孔23によりステータ13は車輪軸11に固定されている。
(第1のステータユニットと第2のステータユニット組み合わせ)
図4に示すように、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bは、各ステータユニット20A、20Bのティース22の位置を所定角度αだけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、これにより、各ステータユニット20A、20Bの各コイル24から、位相のずれたA相とB相の2相の交番電流・電圧が出力されるようになっている。
本実施形態では、図5に示すように、第1及び第2の各ステータユニット20A(A相)、20B(B相)におけるティース22(22−1、22−2)の極数及び永久磁石19の磁極の極数をP、ティース22(22−1、22−2)のピッチ角をθ、第1のステータユニット20Aのティース22(22−1、22−2)と第2のステータユニット20Bのティース(22−1、22−2)の円周方向のずれ角度をαとしたとき、角度αは、
α=θ/2=(360°/P)/2・・・(1)
を満たすように設定されている。
角度αが式(1)を満たすことにより、第1のステータユニット20Aのコイル24と、第2のステータユニット20Bのコイル24とが、ロータ12の回転に応じて、相互に電気角で90°位相のずれた交番電流・電圧を出力する。
なお、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを、ずれ角αだけ周方向に位相ずれした関係に組み合わせるために、図示しない周方向位置決め手段が設けられている。また、図3に示すように互いに隣接する、第1のステータユニット20Aの軸方向一方P側の側部ヨーク21−2と第2のステータユニット20Bの軸方向他方Q側の側部ヨーク21−1とは、背中合わせに配置されている。
(規制部)
図3に示すように、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向両側に位置する部分には、ステータ13の軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。本実施形態の規制部は、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向一方P側に設けられたスペシャルナット30と、軸方向他方Q側に設けられたステータ固定部材37と、を備えている。ステータ13は、車輪軸11の外周に固定されたこれらスペシャルナット30とステータ固定部材37とで、軸方向の定位置に挟持固定されている。
スペシャルナット30は、軸方向一方P側に形成されたスリーブ部30aと、軸方向一方P側に形成されてスリーブ部30aに対して外径が拡大されたフランジ部30bとを備えている。そして、内周に形成されている雌ネジ部を車輪軸11の雄ねじ部に螺着することで、車輪軸11の外周に固定されている。
スリーブ部30aの外周面は、第2のエンドプレート80のベアリング嵌合壁83に外輪を嵌合させたベアリング92の内輪の内周に、圧入等により固定されている。フランジ部30bは外径がベアリング92の内径よりも大径に形成され、軸方向一方P側に位置する端面がベアリング92の内輪に軸方向で当接している。これにより、ベアリング92は、外輪側が車輪軸11周りに回転自在となるように装着されている。
一方、フランジ部30bにおける軸方向一方P側に位置する端面は、ステータ13の内周部に軸方向で当接している。なお、図4に示すように、スペシャルナット30の外周面には、コイル24を構成する導線の端部をハブダイナモ10の外部に引き出すための溝30cが形成されている。
図3に示すように、第2のエンドプレート80の外側にはコネクタ40が配設され、このコネクタ40にコイル24の導線(図示略)が導入されている。この導線の端部は、スペシャルナット30の溝30c(図4参照)内を経由してコネクタ40の導線引出部43に導かれ、導線引出部43を通ってハブダイナモ10の外部に引き出されている。コネクタ40の内周部には、スペシャルナット30のスリーブ部30aが挿通され、コネクタ40はワッシャ45を介して、ナット46により車輪軸11に固定されている。
車輪軸11におけるステータ固定部材37よりも軸方向他方Q側には、スリーブ部材50が設けられている。このスリーブ部材50は、内周面に雌ねじ部が形成された筒状の部材であり、軸方向他方Q側から車輪軸11の雄ねじ部に煉着されている。具体的に、スリーブ部材50は、軸方向一方P側に形成されたスリーブ本体50aと、軸方向他方Q側に形成されてスリーブ本体50aに対して外径が拡大されたフランジ部50bとを備えている。
このフランジ部50bは、多角筒状に形成されており、軸方向一方P側の端面が、第1のエンドプレート70側のベアリング91の内輪に軸方向で当接している。スリーブ本体50aは、円筒状に形成されており、第1のエンドプレート70側のベアリング91の内輪の内周に内嵌されている。具体的に、スリーブ本体50aは、外径がベアリング91の内径と同等か若干大径に設定されており、ベアリング91の内輪の内周に圧入等により固定されている。
第1のエンドプレート70の外側には、ベアリング91及びスリーブ部材50を覆うようにカバー54が装着されている。カバー54は、椀形状に形成された部材であり、外部からロータ12の内部に水や塵浜等が浸入するのを防止している。カバー54の内周部には、スリーブ部材50を緩み止めするために車輪軸11に螺着されたナット52が配置されている。
(発電の仕組み)
このように構成されたハブダイナモの発電は、以下の要領で行われる。
すなわち、前輪5が回転すると、スポーク2により前輪5に接続されたロータ12が前輪5と共に車輪軸11周りに回転し、永久磁石19がステータ13周りを回転する。
回転する永久磁石19の磁束により、軸方向他方Q側の側部ヨーク21−1に設けられた第1のティース22−1がN極、軸方向一方P側の側部ヨーク21−2に設けられた第2のティース22−2がS極となる状態と、第1のティ−ス22−1がS極、第2のティース22−2がN極となる状態と、が交互に繰り返される。これにより、A相の第1のステータユニット20Aのステータコア26とB相の第2のステータユニット20Bのステータコア26に交番磁束が発生し、この交番磁束により、第1及び第2のステータユニット20A、20Bの各コイル24に電流が流れて発電が行われる。
この際、第1のステータユニット20Aのコイル24から出力される交番電流・電圧と、第2のステータユニット20Bのコイル24から出力される交番電流・電圧とは、位相がずれており、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がない。
特に、第1のステータユニット20Aのティース22(22−1、22−2)と第2のステータユニット20Bのティース22(22−1、22−2)の円周方向のずれ角度αがティース22のピッチ角θの1/2に設定されていることにより、図6に示すように、A相とB相の2相のコイル24の電圧波形の位相ずれがちょうど電気角で90°になる。
(効果)
したがって、上述の実施形態によれば、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとから、それぞれ電気角で90°位相のずれた波形の交番電流・電圧が出力され、これら交番電流・電圧を全波整流すると、図7に示すような電圧波形とすることができる。このため、全波整流後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDに供給することで、LEDの発光時のちらつきを効果的に抑制することができる。
例えば、従来の単相発電と同じ速度でロータ12が回転する場合には、LEDのちらつきを半分以下にすることができる。また、従来の単相発電と同程度のちらつきを許容する場合には、ステータ13の極数(ティースの数)を半減することができ、コスト低減に貢献することができる。
また、本実施形態のハブダイナモ10は、3相ではなく2相の交流発電を行うものであるため、ちらつきを防止する上での必要最小限の装備で済み、コストダウンとコンパクト化に貢献することができる。
(ステータコアの側部ヨークの作用・効果)
ここで、図8、図9に基づいて、側部ヨーク21の作用効果について説明する。
図8はハブダイナモのステータコアの側部ヨークの構成を示す正面図、図9は同側部ヨークの別案を示す正面図である。
図8に示す側部ヨーク21には、渦電流損が減少するために、中心孔23から径方向外方に放射状に複数のスリット27が形成されている。また、スリット27のうちの1つが、コイルの導線引き出し用スリットとして外周まで連通している。
このように、中心孔23からスリット27を形成すると、ステータの径方向の位置を決める機能が弱まり、車輪軸11とステータ13の同軸度が低下する可能性がある。
(側部ヨークの変形例)
それを改善するものとして、図9に示す側部ヨーク121では、中心孔23からではなく、外周からスリット29を径方向内方に向けて形成している。これにより、車輪軸11とステータ13の同軸度を向上させることができ、精度の向上により、外周のエアギャップ(ステータ13の外周と永久磁石19との間の空隙)を減少させることができて、それにより特性の向上もしくはコストダウンが可能となる。
また、任意のスリット29でコイル引き出し部を兼ねることができ、それにより、組付時の方向性(周方向の方向性)を無くすことができて、組付工数の削減・誤組付防止を図ることが可能になる。
ところで、上記第1実施形態においては、第1のステータユニット20Aのステータコア26と第2のステータユニット20Bのステータコア26とが近接配置されており、しかも、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとが位相をずらして配置されているので、一方のステータユニット20A(または20B)のN極に磁化したティース22から他方のステータユニット20B(または20A)のS極に磁化したティース22に磁束漏れが起こる懸念があることが分かった。
そこで、以下においては、そのような磁束漏れの懸念を解消できるようにした実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同一構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
(第2実施形態)
図10は、本発明の第2実施形態のハブダイナモの断面図である。
この第2実施形態のハブダイナモでは、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間にスペーサ211、212が設けられることにより、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に、両ステータを軸方向に離間させる所定寸法の空間210が確保されている。そして、この空間210が、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bの相互間での磁束漏れを防止する磁束漏れ防止部として機能するようになっている。なお、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを隔てる空間210の幅は、永久磁石19とステータ13の外周面(ティース22の外周面)との間のギャップ(空隙部)よりも大きく設定されている。
スペーサ211、212は、樹脂やアルミ等の非磁性材料で構成されたもので、一方のスペーサ211はリング状に形成され、もう一方のスペーサ212はピン状に形成されている。これらリング状及びピン状のスペーサ211、212は、例えば、図11に示すように、第1のステータユニット20Aの側部ヨーク21−2の外側面(この外側面は、第2のステータユニット20Bの側部ヨーク21−1の外側面に対向する面である)の中心部と、中心部から半径方向に離れた位置とにそれぞれ接着や圧入などの方法によって取り付けられている。ここで、ピン状のスペーサ212は、同一円周上に周方向に間隔をおいて複数設けられている。
このように、スペーサ211、212を第1のステータユニット20Aに予め取り付けておくことにより、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを組み合わせてステータ13を組み立てた際に、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に、磁束漏れ防止部として機能する所定幅の空間210を確保することができる。
なお、リング状のスペーサ211やピン状のスペーサ212は、第1のステータユニット20に取り付けるのではなく、第2のステータユニット20Bに取り付けておいてもよい。あるいは、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bの両方に分けて取り付けておいてもよい。
この第2実施形態のハブダイナモは、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に敢えて空間210を確保しているので、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bの相互間での磁束の漏れを防止することができる。例えば、第1のステータユニット20AのN極のティース22に生じる磁束が、隣の第2のステータユニット20BのS極のティース22に流れてしまうことを防止できる。また、第2のステータユニット20BのN極のティース22に生じる磁束が、隣の第1のステータユニット20AのS極のティース22に流れてしまうことを防止できる。
そのため、第1のステータユニット20Aのティース22で生じた磁束は、第2のステータユニット20Bに流れることなく、第1のステータユニット20Aのコイル24のみを通ることになり、また、第2のステータユニット20Bのティース22で生じた磁束は、第1のステータユニット20Aに流れることなく、第2のステータユニット20Bのコイル24にみを通ることになる。その結果、位相の異なる第1のステータユニット20A及び第2のステータユニット20Bの磁路の相互間での漏れ磁束が無くなることにより、ハブダイナモの特性が向上する。
また、この第2実施形態のハブダイナモにおいては、磁束漏れ防止部として、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に、スペーサ211、212によって空間210を確保するだけであるから、簡単な構成で一定幅の空間210の確保が容易にできる。特に、第1のステータユニット20Aまたは第2のステータユニット20Bの互いに対向する端面のうち少なくとも一方の端面にスペーサ211、212を取り付けているので、スペーサ211、212を、第1のステータユニット20A及び第2のステータユニット20Bと別に組み付ける手間が必要なく、組み付けの簡略化を図ることができる。
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態のハブダイナモの断面図である。
この第3実施形態のハブダイナモでは、第2実施形態のハブダイナモにおいて使用したピン状のスペーサ212を省略し、リング状のスペーサ211のみで、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に空間210を確保している。
このように、スペーサは、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に空間210を確保するだけのものであるから、組み付け安定性が図れる限り省略してもよい。例えば、この第3実施形態では、ピン状のスペーサ212を省略した場合を示したが、替わりに、ピン状のスペーサ211を残して、リング状のスペーサ211を省略してもよい。また、スペーサの形状は任意に変更することができる。また、スペーサの材質は、磁束漏れに影響をあまり及ぼさない限り、必ずしも非磁性体でなくてもよい。また、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとの間に空間210を確保した状態で、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを、車輪軸11上に圧入や接着などの方法で確実に固定できる場合は、スペーサ自体を省力することも可能である。
また、空間210の替わりに、磁束漏れ防止部として非磁性体製のスペーサを介在させることもできる。
(第4実施形態)
図13は、本発明の第4実施形態のハブダイナモの断面図である。
この第4実施形態のハブダイナモでは、第1のステータユニット
20Aと第2のステータユニット20Bとの対向する端面間に、空間210を確保する替わりに、磁束漏れ防止部として、非磁性材料よりなるスペーサ220を配置している。
この第4実施形態のハブダイナモにおいては、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bの互いに対向する端面間に配置した非磁性材料よりなるスペーサ220の作用により、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bの相互間での磁束の漏れを防止することができる。
以上の第1〜第4実施形態においては、ステータ13を構成する第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとが、ティース22の位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、それにより、第1のステータユニット20Aのコイル24と第2のステータユニット20Bのコイル24とが相互に位相のずれた交番電流を出力する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ロータ側の各ステータユニット20A、20Bに対応する位置の永久磁石の磁極の位置を円周方向に所定角度βだけ相互にずらしても、同様の効果を得ることができる。以下においてはその場合の実施形態を説明する。
(第5実施形態)
図14は、第5実施形態におけるハブダイナモを構成するステータの側面図、図15は、ロータの構成図で、(a)は側断面図、(b)は軸方向から見た正面図、図16はA相のステータコアのティースに対応したA相用の第1の磁石領域の磁極の位置とB相のステータコアのティースに対応したB相用の第2の磁石領域の磁極の位置との位相のずれを説明するための図である。
図14に示すように、第5実施形態のハブダイナモで使用するステータ313は、第1〜第4実施形態のハブダイナモで使用したステータ13と違って、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとが、各ステータユニット20A、20Bのティース22の円周方向の位置を互いに一致させて組み合わせられたものである。
ステータとして、図14に示すステータ313を使用するその替わりに、図15及び図16に示すように、ロータ312に設けられた永久磁石319が、第1のステータユニット20A及び第2のステータユニット20Bにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられたA相用の第1の磁石領域319AとB相用の第2の磁石領域319Bとを有し、これら第1と第2の2つの磁石領域319A、319Bの磁極(N極とS極)の位置が、所定角度βだけ円周方向に相互にずらして設定されている。これにより、円周方向にティース22の位置が揃えられた第1、第2のステータユニット20A、20Bの各コイル24から、位相のずれたA相とB相の2相の交番電流・電圧が出力されるようになる。
本実施形態では、図16に示すように、第1の磁石領域319A(A相)及び第2の磁石領域319B(B相)における磁極の極数をP、磁極のピッチ角をθ、第1の磁石領域319A(A相)の磁極の位置と第2の磁石領域319B(B相)の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、角度βは、
β=θ/2=(360°/P)/2・・・(2)
を満たすように設定されている。
角度βが式(2)を満たすことにより、第1のステータユニット20Aのコイル24と、第2のステータユニット20Bのコイル24とが、ロータ312の回転に応じて、相互に電気角で90°位相のずれた交番電流・電圧を出力する。
(発電の仕組み)
このように構成されたハブダイナモの発電は、以下の要領で行われる。
すなわち、前輪5が回転すると、スポーク2により前輪5に接続されたロータ12が前輪5と共に車輪軸11周りに回転し、永久磁石319がステータ13周りを回転する。
回転する永久磁石319の磁束により、軸方向他方Q側の側部ヨーク21−1に設けられた第1のティース22−1がN極、軸方向一方P側の側部ヨーク21−2に設けられた第2のティース22−2がS極となる状態と、第1のティ−ス22−1がS極、第2のティース22−2がN極となる状態と、が交互に繰り返される。これにより、A相の第1のステータユニット20Aのステータコア26とB相の第2のステータユニット20Bのステータコア26に交番磁束が発生し、この交番磁束により、第1及び第2のステータユニット20A、20Bの各コイル24に電流が流れて発電が行われる。
この際、第1のステータユニット20Aのコイル24から出力される交番電流・電圧と、第2のステータユニット20Bのコイル24から出力される交番電流・電圧とは、位相がずれており、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がない。
特に、永久磁石319の第1の磁石領域319A(A相)における磁極の位置と第2の磁石領域319B(B相)における磁極の位置の円周方向のずれ角度βが磁極のピッチ角θの1/2に設定されていることにより、図6に示すように、A相とB相の2相のコイル24の電圧波形の位相ずれがちょうど電気角で90°になる。
(効果)
したがって、この第5実施形態によれば、前述した第1〜第4実施形態と同じ効果を奏することができる。また、この第5実施形態では、ロータ312側の永久磁石319の磁極の位置をずらすことにより、ステータ313側の第1のステータユニット20Aのティース22の位置と第2のステータユニット20Aのティース22の位置を円周方向に揃えることができるので、ステータ313の組み立ての容易化が図れる。
(永久磁石の磁極のずらし方の例)
ところで、ロータ312の内周の永久磁石319に、第1のステータユニット20Aに対応した第1の磁石領域319Aと、第2のステータユニット20Bに対応した第2の磁石領域319Bとを形成し、それら第1の磁石領域319Aの磁極の位置と第2の磁石領域319Bの磁極の位置とを、所定角度βだけ円周方向に相互にずらして設定する構成例としては、次のようなものがある。
まず、第1の構成例は、図16の第5実施形態のハブダイナモにおける永久磁石として示すように、永久磁石319を、第1の磁石領域319Aを構成する第1の磁石部品319−1と、第1の磁石部品319−1と別体とされ第2の磁石領域319Bを構成する第2の磁石部品319−2とで組み合わせて構成するものである。この例では、各磁石領域319A、319Bの磁極(N極、S極)は、ロータの軸線方向に平行に延在している。
この構成例においては、第1の磁石部品319−1と第2の磁石部品319−2を別々に製作して組み合わせることにより永久磁石319を構成することができるので、各磁石部品319−1、319−2の着磁を容易に行うことができる。
次に第2の構成例は、図示しないが、第1の磁石領域319Aと第2の磁石領域319Aとを同一磁石部品上に形成し、第1の磁石領域319Aの磁極と第2の磁石領域319Bの磁極とを、同一磁石部品上において円周方向及び軸方向に着磁することで、永久磁石319を構成するものである。
この構成においては、同一の磁石部分上に第1の磁石領域319Aの磁極と第2の磁石領域319Bの磁極とを着磁するので、部品の取り扱いの容易化が図れる。
(第6実施形態)
次に第3の構成例は、図17及び図18の第6実施形態のハブダイナモ用のロータ412として示すように、永久磁石419の円周方向に配列される磁極をロータ412の軸線方向に対して斜めに形成する(スキューさせる)ことにより、第1の磁石領域419Aにおける磁極の位置と第2の磁石領域419Bにおける磁極の位置とを、所定角度βだけ円周方向に相互にずらしたものである。この場合、第1の磁石領域419Aにおける磁極の中心の位置と、第2の磁石領域419Bにおける磁極の中心の位置とが、所定角度βだけ円周方向にずれている。
この構成においては、第1の磁石領域419Aにおける磁極の位置と第2の磁石領域419Bにおける磁極の位置とを円周方向に相互にずらすことが容易にできるようになる。
なお、第5実施形態及び第6実施形態に、第2〜第4実施形態の特徴部分の内容(磁束漏れ防止機能を果たす構成)を盛り込んでも勿論よい。
上記第1〜第4実施形態では、ステータ側の第1のステータユニット20Aのティース22の位置と第2のステータユニット20Bのティース22の位置を円周方向に相互にずらすことで、第1のステータユニット20Aのコイル24と第2のステータユニット20Bのコイル24とが相互に位相のずれた交番電流を出力する場合について説明した。また、第5及び第6実施形態では、ステータ側の第1のステータユニット20Aのティース22と第2のステータユニット20Bのティース22の位置を円周方向に揃え、その代わりに、ロータ側の永久磁石319、419の2つの磁石領域319A、319B、419A、419Bにおける磁極の位置を円周方向にずらすことで、第1のステータユニット20Aのコイル24と第2のステータユニット20Bのコイル24とが相互に位相のずれた交番電流を出力する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、両方の構成を組み合わせることでも同様の効果を得ることが可能である。
(第7実施形態)
図示しないが、第7実施形態のハブダイナモにおいては、第1のステータユニットと第2のステータユニットとが、各ステータユニットのティースの位置を所定角度α(ただし、α<θ/2)だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられている。また、ロータに設けられた永久磁石が、第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有しており、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度β(ただし、β<θ/2)だけ円周方向に相互にずらして設定されている。そしてそれにより、第1のステータユニットのコイルと第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力するようになっている。
しかも、第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び永久磁石の円周方向の磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、第1のステータユニットのティースと第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度をα、永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と前記第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、極数P及びピッチ角θは、
α+β=θ/2=(360°/P)/2・・・(3)
を満たすように設定されている。
角度α+βが式(3)を満たすことにより、第1のステータユニットのコイルと、第2のステータユニットのコイルとが、ロータの回転に応じて、相互に電気角で90°位相のずれた交番電流・電圧を出力する。
この構成においては、第1のステータユニットのコイルから出力される交番電流と第2のステータユニットのコイルから出力される交番電流の位相がずれることになり、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がなくなる。従って、2相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制することができる。
特に、α+βが式(3)を満足することにより、図6に示すように、A相とB相の2相のコイルの電圧波形の位相ずれがちょうど電気角で90°になる。したがって、前述した第1〜第6実施形態と同じ効果を奏することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、磁極の数が28極のハブダイナモ10を例に挙げたが、磁極数等は本実施形態に限られることはなく、変更が可能である。
また、上記実施形態のハブダイナモ10の第1及び第2のステータユニット20A、20Bでは、側部ヨーク21とティース22が一体部品として形成されているが、別部品として製作して後で磁気的に結合するようにしてもよい。
さらに、上記第1〜第4実施形態では、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bのティース22の位相ずれ角度αをティース22のピッチ角θの1/2に設定した場合を示したが、位相ずれ角αの設定はそれに限られない。
また、上記第5及び第6実施形態では、第1の磁石領域319A、419Aの磁極の位置と第2の磁石領域319B、419Bの磁極の位置の円周方向のずれ角度βを磁極のピッチ角θの1/2に設定した場合を示したが、位相ずれ角βの設定はそれに限られない。
さらに、上述の実施形態では、2相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給することで、LEDランプの発光時のちらつきを抑制する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、2相以上の多相のコイルの出力の全波整流後の合成出力をLEDランプに供給するように構成してもよい。
この場合、3つ以上の複数のステータユニットを、それぞれ所定角度だけ円周方向に相互にずらしながら配置してもよい。また、ロータ12に、複数のステータユニットに対応するように、軸方向に分けられた複数の磁極領域を設け、各磁極領域に配置されている磁極を、所定角度だけ円周方向に相互にずらしてもよい。
また、上記実施形態では、クローポール型のステータ13について説明したが、これに限られない。例えば、少なくとも位相のずれた交番電流・電圧を出力する2相のコイルを備えていればよい。
さらに、上述した実施形態では、本発明のハブダイナモによって自転車1の前照灯4に電力を供給する場合について説明したが、これに限らず、ロータ12が車輪軸11に対して回転する構成であれば、自転車1の尾灯等にも採用できる。
さらに、上述の実施形態では、ステータ13は、クローポール型の第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを車輪軸11の軸方向に組み合わせることで構成されている場合について説明した。しかしながら、ステータユニットを3つ以上設け、これら軸方向に組み合わせることにより、ステータを構成してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。例えば、ハブダイナモ10の出力を増やし、ロータ12、312、412の高速回転域では、出力を熱に変える等して、前照灯4に過電圧が掛かることを防止する機能を採用してもよい。
4 前照灯(発光ダイオード)
5 前輪
11 車輪軸
12 ロータ
13 ステータ
20A 第1のステータユニット
20B 第2のステータユニット
22,22−1,22−2 ティース
26 ステータコア
24 コイル
10 ハブダイナモ
19 永久磁石
210 空間
211,212 スペーサ
220 非磁性材料製のスペーサ
312,412 ロータ
313 ステータ
319,419 永久磁石
319A,419A 第1の磁石領域
319B,419B 第2の磁石領域
319−1 第1の磁石部品
319−2 第2の磁石部品

Claims (17)

  1. 車輪と共に回転し、円周方向にN極とS極の磁極が交互に配列された永久磁石を備えたロータと、
    前記車輪を回転自在に支持する車輪軸に回転不能に固定され、前記ロータの内周側に配置されたステータと、を有し、
    前記ロータの回転により、前記ステータのコイルから出力される交番電流を全波整流して発光ダイオードに供給するように構成され、
    前記ステータに、位相のずれた交番電流を出力する多相のコイルが設けられていることを特徴とするハブダイナモ。
  2. 前記ステータは、前記車輪軸の周りに環状に巻かれたコイルと、該コイルを包囲すると共に、外周部に前記永久磁石と対向し且つ前記磁極の数に対応した極数のティースを有したステータコアと、をそれぞれ備えるクローポール型の複数のステータユニットを前記車輪軸の軸方向に組み合わせることで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のハブダイナモ。
  3. 前記永久磁石は、前記複数のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた複数の磁石領域を有し、これら複数の磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、
    それにより、各ステータユニットのコイルに、相互に位相のずれた交番電流が出力されることを特徴とする請求項2に記載のハブダイナモ。
  4. 前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、
    前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、
    それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする請求項2〜請求項3のいずれか1項に記載のハブダイナモ。
  5. 前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向に配列された磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記第1のステータユニットのティースと前記第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度をαとしたとき、極数P及びピッチ角θは、
    α=θ/2=(360°/P)/2
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項4に記載のハブダイナモ。
  6. 前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、
    前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの円周方向の位置を互いに一致させて組み合わせられ、
    一方、前記永久磁石は、前記第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、
    それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のハブダイナモ。
  7. 前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向に配列された磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と前記第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、極数P及びピッチ角θは、
    β=θ/2=(360°/P)/2
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項6に記載のハブダイナモ。
  8. 前記ステータは、第1の前記ステータユニット及び第2の前記ステータユニットを有し、
    前記第1のステータユニットと前記第2のステータユニットは、該各ステータユニットの前記ティースの位置を所定角度だけ円周方向に相互にずらして組み合わせられ、
    一方、前記ロータに設けられた永久磁石は、前記第1のステータユニット及び第2のステータユニットにそれぞれ対応するよう軸方向に分けられた第1と第2の2つの磁石領域を有し、これら第1と第2の2つの磁石領域の磁極の位置が所定角度だけ円周方向に相互にずらして設定されており、
    それにより、前記第1のステータユニットのコイルと前記第2のステータユニットのコイルとが相互に位相のずれた交番電流を出力することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のハブダイナモ。
  9. 前記第1及び第2の各ステータユニットにおけるティースの極数及び前記永久磁石の円周方向の磁極の極数をP、ティースのピッチ角をθ、前記第1のステータユニットのティースと前記第2のステータユニットのティースの円周方向のずれ角度をα、前記永久磁石の第1の磁石領域の磁極の位置と前記第2の磁石領域の磁極の位置の円周方向のずれ角度をβとしたとき、極数P及びピッチ角θは、
    α+β=θ/2=(360°/P)/2
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項8に記載のハブダイナモ。
  10. 前記永久磁石は、各磁石領域をそれぞれ別々に構成する複数の磁石部品からなることを特徴とする請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載されたハブダイナモ。
  11. 前記永久磁石は1つの磁石部品からなり、各磁石領域を、前記磁石部品上において円周方向及び軸方向に着磁することで形成したことを特徴とする請求項3〜請求項9のいずれか1項に記載されたハブダイナモ。
  12. 前記永久磁石は、該永久磁石の円周方向に配列された磁極が、前記ロータの軸線方向に対して斜めに形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項11に記載のハブダイナモ。
  13. 各ステータユニットの間に、それぞれのステータユニット間での磁束の漏れを防止する磁束漏れ防止部が設けられていることを特徴とする請求項2〜請求項12のいずれか1項に記載のハブダイナモ。
  14. 前記磁束漏れ防止部として、各ステータユニットの間に、それぞれの前記ステータユニットを離間させる空間が確保されていることを特徴とする請求項13に記載のハブダイナモ。
  15. 各ステータユニットの間に、前記空間を確保するためのスペーサが配置されていることを特徴とする請求項14に記載のハブダイナモ。
  16. 各ステータユニットの互いに対向する端面間に、前記磁束漏れ防止部として、非磁性材料よりなるスペーサが配置されていることを特徴とする請求項13に記載のハブダイナモ。
  17. 各ステータユニットの互いに対向する端面のうち少なくとも一方の端面に、前記スペーサが取り付けられていることを特徴とする請求項13または請求項16に記載のハブダイナモ。
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