JP2014189090A - ハブダイナモ - Google Patents
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Abstract
【課題】スポークが連結されるハブシェルのフランジ部の強度を十分に確保しながら、ハブシェルを鉄板でプレス加工する際の素材の厚みをできるだけ薄くし、それにより、ハブシェルの軽量化とコストダウンを図る。
【解決手段】プレス加工するハブシェル本体60Aの外周の2つのフランジ部62を、金属板をU字状に折り曲げて重ね合わせた二重積層板構造にすることで、ハブシェル本体60Aの全体の厚みを薄くした。
【選択図】図3
【解決手段】プレス加工するハブシェル本体60Aの外周の2つのフランジ部62を、金属板をU字状に折り曲げて重ね合わせた二重積層板構造にすることで、ハブシェル本体60Aの全体の厚みを薄くした。
【選択図】図3
Description
この発明は、ハブダイナモに関するものである。
自転車の前照灯や尾灯等に電力を供給するため、車輪の回転によって発電する発電機が広く普及している。このような発電機には様々な構造のものが存在するが、車輪軸に取り付けられる、いわゆるハブダイナモが知られている。
ハブダイナモは、車輪と共に回転するロータと、車輪を回転自在に支持する車輪軸に回転不能に固定されてロータの内周側に配置されたステータとを有している。ロータの主体をなすハブシェル(ダイナモケースとも呼ばれる)は、内周に永久磁石が配置される円筒状の胴部と、胴部の両端開口を塞ぐエンドプレートとからなり、ハブシェルの外周には、軸方向に間隔をあけて車輪のスポークが連結される2つのフランジ部が設けられている。そして、ロータが、両側のエンドプレートに嵌合されたベアリングを介して車輪軸に回転自在に支持されている。
従来、この種のハブダイナモにおいては、ロータの主体をなすハブシェルがアルミの削り出し部品で構成されているのが一般的であったが、主にコストの関係で、ハブシェルの大部分を鉄板のプレス加工品で構成することが提案されるようになってきた。
例えば、磁気回路を構成するヨークとして、プレス加工した鉄製のハブシェルを用い、ハブシェルにケースの役割とヨークの役割を兼用させたハブダイナモが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、磁気回路を構成するヨークとして、プレス加工した鉄製のハブシェルを用い、ハブシェルにケースの役割とヨークの役割を兼用させたハブダイナモが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、スポークが連結されるフランジ部は一番応力が高くなる部分であり、必要な厚さを確保して十分な強度を持たせなくてはならない。このため、特許文献1では、ハブシェルとは別の鉄板で、このハブシェルよりも厚肉となるようにフランジ部を形成している。そして、このように構成されたフランジを、リベット等の固定部材を用いてハブシェルに結合している。
しかしながら、上述の従来技術にあっては、フランジ部の肉厚を確保するために、プレス加工する際の素材である鉄板の厚みを厚くせざるを得ず、その結果として、全体の重量が増加して、コストアップに繋がるという課題があった。
また、それぞれ別体のハブシェルとフランジ部とを結合するように構成されているので、部品点数が増加すると共に、ハブシェルとフランジ部との相対位置の精度が低下してしまうという課題があった。
また、それぞれ別体のハブシェルとフランジ部とを結合するように構成されているので、部品点数が増加すると共に、ハブシェルとフランジ部との相対位置の精度が低下してしまうという課題があった。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、スポークが連結されるハブシェルのフランジ部の強度を十分に確保しながら、ハブシェルを鉄板でプレス加工する際の素材の厚みをできるだけ薄くして、ハブシェルの軽量化を図ると共に、コストダウンを図れるようにしたハブダイナモを提供することを目的とする。
また、部品点数の増加を抑えることができると共に、製作精度を向上させることができるハブダイナモを提供することを目的とする。
また、部品点数の増加を抑えることができると共に、製作精度を向上させることができるハブダイナモを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係るハブダイナモは、車輪と共に回転するロータと、前記車輪を回転自在に支持する車輪軸に回転不能に固定されて前記ロータの内周側に配置されたステータとを有し、前記ロータの主体をなすハブシェルが、内周に永久磁石が配置される円筒状の胴部と、該胴部の両端開口を塞ぐエンドプレートとからなり、前記ハブシェルの外周に、該ハブシェルの軸方向に間隔をあけて前記車輪のスポークが連結される2つのフランジ部が設けられ、前記ロータが、前記エンドプレートに嵌合されたベアリングを介して車輪軸に回転自在に支持されたハブダイナモにおいて、前記胴部と前記2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に有するハブシェル本体を備えており、該ハブシェル本体が、磁性金属板のプレス成形体で構成され、且つ、前記ハブシェル本体に設けられた前記フランジ部が、前記磁性金属板を折り曲げて重ね合わせた多重積層板構造とされていることを特徴とする。
このように構成することで、ハブシェル本体がプレス成形体で構成されているので、切削加工品で構成されている場合に比べてコストダウンを図ることができる。また、内周に永久磁石が配置される胴部が磁性金属板で構成されているので、胴部そのものを磁気回路を構成するヨークとして機能させることができる。従って、アルミ製のハブシェルを採用する場合のように、胴部の内周に別体のヨークを組み込む必要がなく、部品点数を低減でき、且つコストダウンが図れる。
また、ハブシェル本体を磁性金属板のプレス成形体で構成するものの、最も応力の高くなるフランジ部を、金属板の多重積層板構造としているので、素材の金属板の厚さをできるだけ薄くしながら、強度の必要なフランジ部の厚みを厚くすることができ、フランジ部に十分な強度を持たせることができる。従って、ハブシェル本体の素材の厚みを薄くできる分、軽量化を図ることができると共に、コスト低減に寄与することができる。
さらに、胴部と2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に形成するので、ハブシェル全体の製作精度を向上させることができる。
そして、フランジ部を形成するために折り曲げた部分の内周側に微小な環状凹部ができるので、その環状凹部をシール材の溜まり部として利用することができ、防水・防塵に有利となる。
また、ハブシェル本体を磁性金属板のプレス成形体で構成するものの、最も応力の高くなるフランジ部を、金属板の多重積層板構造としているので、素材の金属板の厚さをできるだけ薄くしながら、強度の必要なフランジ部の厚みを厚くすることができ、フランジ部に十分な強度を持たせることができる。従って、ハブシェル本体の素材の厚みを薄くできる分、軽量化を図ることができると共に、コスト低減に寄与することができる。
さらに、胴部と2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に形成するので、ハブシェル全体の製作精度を向上させることができる。
そして、フランジ部を形成するために折り曲げた部分の内周側に微小な環状凹部ができるので、その環状凹部をシール材の溜まり部として利用することができ、防水・防塵に有利となる。
本発明に係るハブダイナモは、前記胴部と、該胴部の両端開口を塞ぐエンドプレートのうちの一方のエンドプレートと、前記2つのフランジ部のうちの少なくとも前記一方のエンドプレートに近い位置にあるフランジ部とが、前記ハブシェル本体に一体に形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、ベアリングを嵌合するエンドプレートを胴部と一体に製作することができるので、胴部とベアリングの同軸度を高めることができる。
本発明に係るハブダイナモは、前記ハブシェル本体に、前記2つのフランジ部が共に形成されており、前記両フランジ部が多重積層板構造とされていることを特徴とする。
このように構成することで、両方のフランジ部を胴部と一体に製作できるので、両方のフランジ部の相互位置精度を高めることができる。
本発明によれば、スポークの連結されるフランジ部の強度を十分に確保しながら、プレス加工する際の素材の厚みをできるだけ薄くすることができる。従って、軽量化が図れると共にコストダウンが図れる。
また、胴部と2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に形成するので、従来よりも部品点数を低減できると共に、ハブシェル全体の製作精度を向上させることができる。
また、胴部と2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に形成するので、従来よりも部品点数を低減できると共に、ハブシェル全体の製作精度を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態のハブダイナモについて図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるハブダイナモの取付概要図である。なお、以下の説明では、本発明のハブダイナモ10を自転車1の車輪軸11に取り付け、自転車1の前照灯4に電力を供給する場合について説明する。なお、この前照灯4には、ランプとして、フィラメント式の電球ではなく、LED(発光ダイオード)ランプが使用されている。また、LEDランプの駆動回路には、ハブダイナモ10の出力を整流し合成する回路が組み込まれているものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態におけるハブダイナモの取付概要図である。なお、以下の説明では、本発明のハブダイナモ10を自転車1の車輪軸11に取り付け、自転車1の前照灯4に電力を供給する場合について説明する。なお、この前照灯4には、ランプとして、フィラメント式の電球ではなく、LED(発光ダイオード)ランプが使用されている。また、LEDランプの駆動回路には、ハブダイナモ10の出力を整流し合成する回路が組み込まれているものとする。
(ハブダイナモの取付態様)
図1に示すように、自転車1の前輪5は、フレームの一部を構成するフロントフォーク3により車輪軸11を介して回転可能に軸支されている。車輪軸11は、両側がフロントフォーク3にナット(不図示)等により回転不能に締結固定されている。車輪軸11の軸方向中央の大部分には、ハブダイナモ10が車輪軸11と同軸に取り付けられている。このハブダイナモ10は、前輪5の側方に配置された前照灯4に電力を供給している。
図1に示すように、自転車1の前輪5は、フレームの一部を構成するフロントフォーク3により車輪軸11を介して回転可能に軸支されている。車輪軸11は、両側がフロントフォーク3にナット(不図示)等により回転不能に締結固定されている。車輪軸11の軸方向中央の大部分には、ハブダイナモ10が車輪軸11と同軸に取り付けられている。このハブダイナモ10は、前輪5の側方に配置された前照灯4に電力を供給している。
ハブダイナモ10は、前輪5のスポーク2に接続されて前輪5と共に車輪軸11の周囲を回転するロータ12と、ロータ12の内周側に位置する状態で車輪軸11に回転不能に取り付けられたステータ13と、を備えている。
以下、車輪軸11の中心軸Oの軸方向を単に軸方向といい、軸方向に直交する方向を径方向といい、中心軸O周りに沿った方向を周方向という。なお、車輪軸11のうち、少なくともステータ13が取り付けられた部分よりも軸方向外側に位置する部分には、雄ねじ部が形成されている。
図2はハブダイナモの側面図、図3はハブダイナモの断面図、図4はハブダイナモのステータの斜視図、図5はハブダイナモのロータを構成するハブシェル本体の断面図、図6は図5のVI−VI矢視図、図7はハブシェルを構成する部品であるハブシェル本体と第2のエンドプレートを取り出して示す断面図である。
(ロータ)
図2及び図3に示すように、ロータ12は、ハブシェル100Aを主体に構成されている。ハブシェル100Aは、円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向両端開口を塞ぐ第1のエンドプレート70及び第2のエンドプレート80と、からなる。
図2及び図3に示すように、ロータ12は、ハブシェル100Aを主体に構成されている。ハブシェル100Aは、円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向両端開口を塞ぐ第1のエンドプレート70及び第2のエンドプレート80と、からなる。
図3に示すように、胴部61の軸方向一方P側(図3における左側)の開口は、製作時には開放されており、その開口を塞ぐように、胴部61と別体に製作された第2のエンドプレート80が、所定の組立工程後に胴部61の軸方向一方P側の端部に圧入固定されている。
胴部61の軸方向他方Q側(図3における右側)の開口は、胴部61と一体に形成された第1のエンドプレート70により製作時から閉塞されている。円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向Q側の開口を塞ぐ第1のエンドプレート70とは、一体部品のハブシェル本体60Aとして製作されている。ハブシェル本体60Aと、それと別体の第2のエンドプレート80は、それぞれに一定厚の磁性金属板(主に鉄板)をプレス成形することで製作されている。
胴部61の軸方向他方Q側(図3における右側)の開口は、胴部61と一体に形成された第1のエンドプレート70により製作時から閉塞されている。円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向Q側の開口を塞ぐ第1のエンドプレート70とは、一体部品のハブシェル本体60Aとして製作されている。ハブシェル本体60Aと、それと別体の第2のエンドプレート80は、それぞれに一定厚の磁性金属板(主に鉄板)をプレス成形することで製作されている。
図5〜図7に示すように、ハブシェル本体60Aの胴部61の軸方向両端部外周には、径方向外側に向かって張り出す左右一対のフランジ部62が形成されている。各フランジ部62は、プレス成形の際に素材である金属板をU字形に折り返し、軸方向内側のフランジ板62aと軸方向外側のフランジ板62bとを互いに密着状態で重ね合わせることで、二重積層板構造として形成されている。
ここで、このようにフランジ部62を形成するために金属板をU字状に折り曲げて重ね合わせた際に、2枚のフランジ板(軸方向内側のフランジ板62aと軸方向外側のフランジ板62b)の重ね合わせ部分の内周側に微小な環状凹部66ができることになる。
ここで、このようにフランジ部62を形成するために金属板をU字状に折り曲げて重ね合わせた際に、2枚のフランジ板(軸方向内側のフランジ板62aと軸方向外側のフランジ板62b)の重ね合わせ部分の内周側に微小な環状凹部66ができることになる。
各フランジ部62には、軸方向に貫通する支持孔63が周方向に等間隔で複数形成されている。支持孔63には、図1に示すように、前輪5のリム5aから内径側に延在する複数のスポーク2の内側端部が係合されている。なお、左右のフランジ部62の支持孔63は、半ピッチ分だけ位相がずれて配置されている。
図3及び図5〜図7に示すように、胴部61の軸方向Q側の開口61aを閉塞する第1のエンドプレート70は、軸方向外側(Q側)に円錐形に膨らんだ環状の側壁71と、この側壁71の内周縁で軸方向内側(P側)に折れ曲がった円筒状のベアリング嵌合壁73と、このベアリング嵌合壁73の軸方向内側(P側)端で径方向内側に折れ曲がったベアリング押え壁74と、前記側壁71の外周縁から径方向外側に向けて連設されたフランジ部75と、を有している。
このフランジ部75が、胴部61の軸方向Q側のフランジ部62の外側のフランジ板62bと一体に連続していることで、胴部61と第1のエンドプレート70とが一体化されている。これにより、一体部品としてのハブシェル本体60Aが構成される。
このフランジ部75が、胴部61の軸方向Q側のフランジ部62の外側のフランジ板62bと一体に連続していることで、胴部61と第1のエンドプレート70とが一体化されている。これにより、一体部品としてのハブシェル本体60Aが構成される。
また、図3及び図7に示すように、胴部61の軸方向P側の開口61aを閉塞する第2のエンドプレート80は、環状の側壁81と、この側壁81の内周縁で軸方向内側(Q側)に折れ曲がった円筒状のベアリング嵌合壁83と、このベアリング嵌合壁83の軸方向内側(Q側)端で径方向内方に折れ曲がったベアリング押え壁84と、前記側壁81の外周縁で軸方向内側(Q側)に折れ曲がった円筒状の圧入嵌合壁85と、を有している。
第2のエンドプレート80は、この円筒状の圧入嵌合壁85を、シェル本体60の胴部61の軸方向P側の開口の内周に圧入嵌合させることで、胴部61に固定されている。
第2のエンドプレート80は、この円筒状の圧入嵌合壁85を、シェル本体60の胴部61の軸方向P側の開口の内周に圧入嵌合させることで、胴部61に固定されている。
第1のエンドプレート70及び第2のエンドプレート80のベアリング嵌合壁73、83の径方向内側は、同軸上に位置する貫通孔72、82として開口しており、これら貫通孔72、82を画成するベアリング嵌合壁73、83の内周にベアリング(軸受)21、22の外輪がそれぞれ嵌合され、ベアリング21、22の外輪の側面が、ベアリング押え壁74、84に軸方向に当接している。そして、ハブシェル100を主体として構成されるロータ12は、ベアリング21、22を介して車輪軸11に回転可能に支持されることで、前輪5の回転と共に車輪軸11を中心に回転するようになっている。すなわち、ロータ12は、前輪5を回転可能に支持するハブとして機能している。
ハブシェル本体60Aの胴部61の内周には、例えばフェライト等により形成された永久磁石19が配置されている。永久磁石19の外周面の曲率半径は、胴部61の内周面の半径と同等に設定されており、永久磁石19は、ヨークを介さずに磁性材料製の胴部61の内周に直接密着した状態で配置され、例えば接着剤等により貼付されている。永久磁石19を、胴部61の内周面に沿って円筒状に配置することで、永久磁石19はステータ13の外周面全体を覆っている。なお、永久磁石19は、周方向に複数に分割された状態で胴部61の内周に組み込まれている。
この円筒状に配置された永久磁石19の内周面には、N極及びS極の磁極が周方向に沿って交互に着磁されている。具体的には、N極及びS極がそれぞれ14極ずつ、合計28極の磁極が交互に着磁されている。
(ステータ)
図4に示すように、ステータ13は、クローポール型の第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを車輪軸11の軸方向に組み合わせることで構成されており、第1のステータユニット20AはA相の交番電流・電圧を出力し、第2のステータユニット20BはB相の交番電流・電圧を出力するようになっている。
図4に示すように、ステータ13は、クローポール型の第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを車輪軸11の軸方向に組み合わせることで構成されており、第1のステータユニット20AはA相の交番電流・電圧を出力し、第2のステータユニット20BはB相の交番電流・電圧を出力するようになっている。
図3に示すように、各ステータユニット20A、20Bは、車輪軸11の周りにボビン(図示略)を介して環状に巻かれたコイル24と、コイル24を包囲すると共に外周部に永久磁石19と対向し且つ磁極の数に対応した極数のティース22(22−1、22−2)を有したステータコア26と、をそれぞれ備えている。
ステータコア26は、環状のコイル24の内周に配置された中心部ヨーク25と、環状のコイル24の軸方向の一方側(Q側)及び他方側(P側)に互いに対向して配置されて内周部が中心部ヨーク25の一端及び他端に磁気的に結合された一対の円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)と、ステータコア26の外周部に配されてロータ12の永久磁石19の内周側に空隙を介して対向し、各側部ヨーク21−1、21−2の外周部に磁気的に結合されて円周方向に交互に配置されたティース22(22−1、22−2)と、からなる。
ティース22(22−1、22−2)は、円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)にそれぞれ一体に形成されている。そして、軸方向の一方側(Q側)の側部ヨーク21−1に一体に形成されたティース22−1と、軸方向の他方側(P側)の側部ヨーク21−2に一体に形成されたティース22−2とが、円周方向に微小間隔を開けて交互に配列されている。なお、各側部ヨーク21−1、21−2は、それぞれ14個のティース22−1、22−2を有し、全ティース22(22−1、22−2)の極数が永久磁石19の磁極数に対応している。
ティース22(22−1、22−2)を一体に有した軸方向Q側及び軸方向P側の側部ヨーク21(21−1、21−2)は同形状のものである。そして、軸方向Q側の側部ヨーク21−1は、ティース22−1を軸方向P側に向け、軸方向P側の側部ヨーク21−2は、ティース22−2を軸方向Q側に向けて、両者は車輪軸11上で互いに組み合わせられている。円板状の側部ヨーク21(21−1、21−2)の中央には、車輪軸11の外周に嵌合する中心孔23が形成されており、この中心孔23によりステータ13は車輪軸11に固定されている。
(第1のステータユニットと第2のステータユニット組み合わせ)
図4に示すように、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bは、各ステータユニット20A、20Bのティース22の位置を所定角度αだけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、これにより、各ステータユニット20A、20Bの各コイル24から、位相のずれたA相とB相の2相の交番電流・電圧が出力されるようになっている。
図4に示すように、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bは、各ステータユニット20A、20Bのティース22の位置を所定角度αだけ円周方向に相互にずらして組み合わせられており、これにより、各ステータユニット20A、20Bの各コイル24から、位相のずれたA相とB相の2相の交番電流・電圧が出力されるようになっている。
本実施形態では、第1及び第2の各ステータユニット20A(A相)、20B(B相)におけるティース22(22−1、22−2)の極数をP、ティース22(22−1、22−2)のピッチ角をθ、第1のステータユニット20Aのティース22(22−1、22−2)と第2のステータユニット20Bのティース(22−1、22−2)の円周方向のずれ角度をαとしたとき、角度αは、
α=θ/2=(360°/P)/2・・・(1)
を満たすように設定されている。
α=θ/2=(360°/P)/2・・・(1)
を満たすように設定されている。
角度αが式(1)を満たすことにより、第1のステータユニット20Aのコイル24と、第2のステータユニット20Bのコイル24とが、ロータ12の回転に応じて、相互に電気角で90°位相のずれた交番電流・電圧を出力する。
なお、第1のステータユニット20Aと第2のステータユニット20Bとを、ずれ角αだけ周方向に位相ずれした関係に組み合わせるために、図示しない周方向位置決め手段が設けられている。また、図3に示すように互いに隣接する、第1のステータユニット20Aの軸方向P側の側部ヨーク21−2と第2のステータユニット20Bの軸方向Q側の側部ヨーク21−1とは、背中合わせに密着して配置されている。
(規制部)
図3に示すように、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向両側に位置する部分には、ステータ13の軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。本実施形態の規制部は、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向P側に設けられたスペシャルナット30と、軸方向Q側に設けられたステータ固定部材37と、を備えている。ステータ13は、車輪軸11の外周に固定されたこれらスペシャルナット30とステータ固定部材37とで、軸方向の定位置に挟持固定されている。
図3に示すように、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向両側に位置する部分には、ステータ13の軸方向の移動を規制する規制部が設けられている。本実施形態の規制部は、車輪軸11のうち、ステータ13の軸方向P側に設けられたスペシャルナット30と、軸方向Q側に設けられたステータ固定部材37と、を備えている。ステータ13は、車輪軸11の外周に固定されたこれらスペシャルナット30とステータ固定部材37とで、軸方向の定位置に挟持固定されている。
スペシャルナット30は、軸方向P側に形成されたスリーブ部30aと、軸方向P側に形成されてスリーブ部30aに対して外径が拡大されたフランジ部30bとを備えている。そして、内周に形成されている雌ネジ部を車輪軸11の雄ねじ部に螺着することで、車輪軸11の外周に固定されている。
スリーブ部30bの外周面は、第2のエンドプレート80のベアリング嵌合壁83に外輪を嵌合させたベアリング22の内輪の内周に圧入等により固定されている。フランジ部30bは外径がベアリング22の内径よりも大径に形成され、軸方向P側に位置する端面がベアリング22の内輪に軸方向で当接している。これにより、ベアリング22は、外輪側が車輪軸11周りに回転自在となるように装着されている。
一方、フランジ部30bにおける軸方向P側に位置する端面は、ステータ13の内周部に軸方向で当接している。なお、図4に示すように、スペシャルナット30の外周面には、コイル24を構成する導線の端部をハブダイナモ10の外部に引き出すための溝30cが形成されている。
一方、フランジ部30bにおける軸方向P側に位置する端面は、ステータ13の内周部に軸方向で当接している。なお、図4に示すように、スペシャルナット30の外周面には、コイル24を構成する導線の端部をハブダイナモ10の外部に引き出すための溝30cが形成されている。
図3に示すように、第2のエンドプレート80の外側にはコネクタ40が配設され、このコネクタ40にコイル24の導線(図示略)が導入されている。この導線の端部はスペシャルナット30の溝30c(図4参照)内を経由してコネクタ40の導線引出部43に導かれ、導線引出部43を通ってハブダイナモ10の外部に引き出されている。コネクタ40の内周部には、スペシャルナット30のスリーブ部30aが挿通され、コネクタ40はワッシャ45を介して、ナット46により車輪軸11に固定されている。
車輪軸11におけるステータ固定部材37よりも軸方向Q側には、スリーブ部材50が設けられている。このスリーブ部材50は、内周面に雌ねじ部が形成された筒状の部材であり、軸方向Q側から車輪軸11の雄ねじ部に煉着されている。具体的に、スリーブ部材50は、軸方向P側に形成されたスリーブ本体50aと、軸方向Q側に形成されてスリーブ本体50aに対して外径が拡大されたフランジ部50bとを備えている。
このフランジ部50bは、多角筒状に形成されており、軸方向P側の端面が、第1のエンドプレート70側のベアリング21の内輪に軸方向で当接している。スリーブ本体50aは、円筒状に形成されており、第1のエンドプレート70側のベアリング21の内輪の内周に内嵌されている。具体的に、スリーブ本体50aは、外径がベアリング21の内径と同等か若干大径に設定されており、ベアリング21の内輪の内周に圧入等により固定されている。
第1のエンドプレート70の外側には、ベアリング21及びスリーブ50を覆うようにカバー54が装着されている。カバー54は、椀形状に形成された部材であり、外部からロータ12の内部に水や塵浜等が浸入するのを防止している。カバー54の内周部には、スリーブ50を緩み止めするために車輪軸11に螺着されたナット52が配置されている。
(発電の仕組み)
このように構成されたハブダイナモの発電は、以下の要領で行われる。
すなわち、前輪5が回転すると、スポーク2により前輪5に接続されたロータ12が前輪5と共に車輪軸11周りに回転し、永久磁石19がステータ13周りを回転する。
このように構成されたハブダイナモの発電は、以下の要領で行われる。
すなわち、前輪5が回転すると、スポーク2により前輪5に接続されたロータ12が前輪5と共に車輪軸11周りに回転し、永久磁石19がステータ13周りを回転する。
回転する永久磁石19の磁束により、軸方向Q側の側部ヨーク21−1に設けられた第1のティース22−1がN極、軸方向P側の側部ヨーク21−2に設けられた第2のティース22−2がS極となる状態と、第1のティ−ス22−1がS極、第2のティース22−2がN極となる状態と、が交互に繰り返される。これにより、A相の第1のステータユニット20Aのステータコア26とB相の第2のステータユニット20Bのステータコア26に交番磁束が発生し、この交番磁束により、第1及び第2のステータユニット20A、20Bの各コイル24に電流が流れて発電が行われる。
この際、第1のステータユニット20Aのコイル24から出力される交番電流・電圧と、第2のステータユニット20Bのコイル24から出力される交番電流・電圧とは、位相がずれており、同時に交番電圧が0Vに落ちる点がない。
特に第1のステータユニット20Aのティース22(22−1、22−2)と第2のステータユニット20Bのティース22(22−1、22−2)の円周方向のずれ角度αがティース22のピッチ角θの1/2に設定されていることにより、A相とB相の2相のコイル24の電圧波形の位相ずれがちょうど電気角で90°になる。
なお、90°位相のずれた電圧波形を全波整流した後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDに供給することで、LEDの発光時のちらつきが効果的に抑制される。
特に第1のステータユニット20Aのティース22(22−1、22−2)と第2のステータユニット20Bのティース22(22−1、22−2)の円周方向のずれ角度αがティース22のピッチ角θの1/2に設定されていることにより、A相とB相の2相のコイル24の電圧波形の位相ずれがちょうど電気角で90°になる。
なお、90°位相のずれた電圧波形を全波整流した後の合成出力の最小値と最大値の開きを小さくすることができ、全波整流後の合成出力をLEDに供給することで、LEDの発光時のちらつきが効果的に抑制される。
(効果)
したがって、上述の第1実施形態によれば、ハブダイナモ10において、ハブシェル本体60Aがプレス成形体で構成されているので、切削加工を施す必要がない。このため、切削加工品で構成されている場合に比べて、加工時間を短縮することができ、コストダウンを図ることができる。また、内周に永久磁石19が配置される胴部61が磁性金属板(例えば鉄板)で構成されているので、胴部61そのものを磁気回路を構成するヨークとして機能させることができる。従って、アルミ製のハブシェルを採用する場合のように、胴部の内周に別体のヨークを組み込む必要がなく、部品点数を低減でき、且つコストダウンが図れる。
したがって、上述の第1実施形態によれば、ハブダイナモ10において、ハブシェル本体60Aがプレス成形体で構成されているので、切削加工を施す必要がない。このため、切削加工品で構成されている場合に比べて、加工時間を短縮することができ、コストダウンを図ることができる。また、内周に永久磁石19が配置される胴部61が磁性金属板(例えば鉄板)で構成されているので、胴部61そのものを磁気回路を構成するヨークとして機能させることができる。従って、アルミ製のハブシェルを採用する場合のように、胴部の内周に別体のヨークを組み込む必要がなく、部品点数を低減でき、且つコストダウンが図れる。
また、ハブシェル本体60Aを磁性金属板のプレス成形体で構成するものの、最も応力の高くなるフランジ部62を、金属板の二重積層板構造としているので、素材の金属板の厚さをできるだけ薄くしながら、強度の必要なフランジ部62の厚みを厚くすることができ、フランジ部62に十分な強度を持たせることができる。従って、ハブシェル本体60Aの素材の厚みを薄くできる分だけ、軽量化を図ることができると共にコスト低減に寄与することができる。
また、フランジ部62を形成するために折り曲げた部分の内周側に微小な環状凹部66(図7参照)ができるので、その環状凹部66をシール材の溜まり部としながら、第2のエンドプレート80を胴部61の開口61aの内周に圧入することができる。従って、第2のエンドプレート80の圧入嵌合部のシール性を高めることができて、防水・防塵の向上が図れる。
さらに、ハブシェル本体60Aには、ベアリング21を嵌合する第1のエンドプレート70を胴部61と一体に形成しているので、胴部61とベアリング21の同軸度を高めることができて、ロータ12とステータ13の径方向位置精度の向上に寄与することもできる。
そして、ハブシェル本体60Aの胴部61の外周に左右両側のフランジ部62を一体に形成しているので、リベットが不要となる。このため、外観上にリベットが現れず、美観の向上が図られる。さらに、鉄製のハブシェルを用いているにもかかわらず、胴体部とサイドパネル(ベアリング受け部)が一体で形成されている。このため、ハブシェル100Aの部品点数を低減できると共に、両フランジ部62の相互位置精度を高めることもできる。
そして、ハブシェル本体60Aの胴部61の外周に左右両側のフランジ部62を一体に形成しているので、リベットが不要となる。このため、外観上にリベットが現れず、美観の向上が図られる。さらに、鉄製のハブシェルを用いているにもかかわらず、胴体部とサイドパネル(ベアリング受け部)が一体で形成されている。このため、ハブシェル100Aの部品点数を低減できると共に、両フランジ部62の相互位置精度を高めることもできる。
(第2実施形態)
次に、この発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。尚、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する(以下の実施形態についても同様)。
図8は、第2実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第2実施形態のハブシェル100Bでは、ハブシェル本体60Bにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの円筒状の周壁部64が二重壁構造とされている。
次に、この発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。尚、第1実施形態と同一態様には、同一符号を付して説明する(以下の実施形態についても同様)。
図8は、第2実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第2実施形態のハブシェル100Bでは、ハブシェル本体60Bにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの円筒状の周壁部64が二重壁構造とされている。
つまり、胴部61の開口61aの周壁の先端を内方にU字状に折り曲げて、折り曲げた内側の周壁64aを外側の周壁64bに重ね合わせることで、二重壁構造の周壁部64とされている。第2のエンドプレート80Bに近い方のフランジ部62は、開口61aが設定された周壁部64の端部より僅かに距離をおいた位置に配置されている。
また、第2のエンドプレート80Bの圧入嵌合壁85は、二重壁構造の周壁部64の内周に嵌まるように外径が設定されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
また、第2のエンドプレート80Bの圧入嵌合壁85は、二重壁構造の周壁部64の内周に嵌まるように外径が設定されている。その他の構成は第1実施形態と同様である。
(効果)
したがって、上述の第2実施形態によれば、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの周壁部64が二重壁構造とされていることにより、当該周壁部64の強度を格段に高めることができる。従って、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する際の開口61aの周壁部64の変形を小さくすることができる。よって、ハブシェル本体60Bと第2のエンドプレート80を組み合わせた際の組立精度を高めることができて、反対側の第1のエンドプレート70と第2のエンドプレート80の同軸度の向上が図れる。
また、開口部61aの周壁部64の剛性を高めることができるので、第2のエンドプレート80を圧入嵌合した際の胴部61と第2のエンドプレート80の間のシール性を高めることができる。
したがって、上述の第2実施形態によれば、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの周壁部64が二重壁構造とされていることにより、当該周壁部64の強度を格段に高めることができる。従って、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する際の開口61aの周壁部64の変形を小さくすることができる。よって、ハブシェル本体60Bと第2のエンドプレート80を組み合わせた際の組立精度を高めることができて、反対側の第1のエンドプレート70と第2のエンドプレート80の同軸度の向上が図れる。
また、開口部61aの周壁部64の剛性を高めることができるので、第2のエンドプレート80を圧入嵌合した際の胴部61と第2のエンドプレート80の間のシール性を高めることができる。
なお、図8に示すように、二重壁構造をなす内側の周壁64aを、フランジ部62の内周を覆う位置まで延ばすことで、フランジ部62の強度アップにも貢献することができる。但し、内側の周壁64aは、必ずしもフランジ部62の内周を覆う位置まで延ばさなくてもよい。
(第3実施形態)
次に、この発明の第3実施形態を図9に基づいて説明する。
図9は、第3実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第3実施形態のハブシェル100Cでは、ハブシェル本体60Cにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの位置が、フランジ部62の軸方向外端面の位置に設定されている。つまり、図8の第2実施形態における円筒状の周壁部64を省略している。
次に、この発明の第3実施形態を図9に基づいて説明する。
図9は、第3実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第3実施形態のハブシェル100Cでは、ハブシェル本体60Cにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの位置が、フランジ部62の軸方向外端面の位置に設定されている。つまり、図8の第2実施形態における円筒状の周壁部64を省略している。
この場合は、フランジ部62の外側のフランジ板62bの内周端を軸方向内方にL字形に折り曲げて内側の周壁62cとしている。そして、その内側の周壁62cを、フランジ部62の内周を覆う位置から胴部61の内周にかかる位置まで延ばして、胴部61の周壁の内面に重ねることで、内側の周壁62cを重ねた部分が二重壁構造とされている。また、第2のエンドプレート80Cの圧入嵌合壁85は、二重壁構造の内側の周壁62cの内周に嵌まるように外径が設定されている。その他の構成は第2実施形態と同様である。
したがって、上述の第3実施形態によれば、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61a側が二重壁構造とされていることにより、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
(第4実施形態)
次に、この発明の第4実施形態を図10に基づいて説明する。
図10は、第4実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第4実施形態のハブシェル100Dでは、ハブシェル本体60Dにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの周壁がフラットな円筒状に形成されており、フランジ部62が省略されている。代わりに、第2のエンドプレート80D側にフランジ部87が設けられている。
次に、この発明の第4実施形態を図10に基づいて説明する。
図10は、第4実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第4実施形態のハブシェル100Dでは、ハブシェル本体60Dにおける、第2のエンドプレート80Bを圧入嵌合する側の胴部61の開口61aの周壁がフラットな円筒状に形成されており、フランジ部62が省略されている。代わりに、第2のエンドプレート80D側にフランジ部87が設けられている。
このフランジ部87は、圧入嵌合壁85の圧入側の軸方向端で径方向外側に金属板をL字形に折り曲げることで形成されている。図示例のフランジ部87は、一重壁のものであるが、第1実施形態のフランジ部62のように、二重壁(二重積層板構造)として形成してもよい。その他の構成は第1実施形態と同様である。
したがって、上述の第4実施形態によれば、ハブシェル本体60Dに、2つのフランジ部のうちの片方のフランジ部62だけを一体に設け、もう一つのフランジ部87は、ハブシェル本体60Dと別体に製作する第2のエンドプレート80D側に設けたので、ハブシェル本体60Dの構成を単純化することができて加工の容易化を図ることができる。
なお、第2のエンドプレート80Dは、ハブシェル本体60Dよりも厚い金属板でプレス加工することで、一重壁のフランジ部87の強度を高めてもよい。また、第2のエンドプレート80Dを削り出しで加工してもよい。
(第5実施形態)
図11は、第5実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第5実施形態のハブシェル100Eでは、ハブシェル本体60Eには、第1のエンドプレート70Eも第2のエンドプレート80Eも一体に設けられていず、第1のエンドプレート70E及び第2のエンドプレート80Eは、ハブシェル本体60Eと独立した部品として製作されている。
図11は、第5実施形態におけるハブダイナモのハブシェルの構成を示す断面図である。
同図に示すように、この第5実施形態のハブシェル100Eでは、ハブシェル本体60Eには、第1のエンドプレート70Eも第2のエンドプレート80Eも一体に設けられていず、第1のエンドプレート70E及び第2のエンドプレート80Eは、ハブシェル本体60Eと独立した部品として製作されている。
すなわち、ハブシェル本体60Eには、円筒状の胴部61と、胴部61の軸方向両端外周の2つの二重積層板構造のフランジ部62だけが設けられており、胴部61の軸方向両端の開口61aは共に開放された状態になっている。そして、両側のエンドプレート70E、80Eの側板71、81の径方向外側に、胴部61の軸方向両端の開口61aの内周に圧入嵌合する円筒状の圧入嵌合部76、86が連設されている。
このように、両方のエンドプレート70E、80Eを、胴部61とフランジ部62を有するハブシェル本体60Eと別体に製作することにより、フランジ部62を有するハブシェル本体60Eのプレス加工の簡略化を図ることができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、スポークを連結するフランジ部62を二重積層板構造にした場合を示したが、三重以上に金属板を折り曲げて重ね合わせた多層積層板構造にしてもよい。
例えば、上記実施形態では、スポークを連結するフランジ部62を二重積層板構造にした場合を示したが、三重以上に金属板を折り曲げて重ね合わせた多層積層板構造にしてもよい。
また、上記に述べた実施形態以外に、本発明は、ハブシェル本体に、胴部61と、2つのフランジ部62のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に設け、ハブシェル本体に設けたフランジ部を、磁性金属板を折り曲げて重ね合わせた多重積層板構造として構成してあればよい。すなわち、図10に示した第4実施形態のハブシェル100Dでは、第1のエンドプレート70をハブシェル本体60Eに一体的に設けていたが、第1のエンドプレートを、図11に示す第5実施形態のように別体に形成して、後からハブシェル本体に組み合わせるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、本発明のハブダイナモによって自転車1の前照灯4に電力を供給する場合について説明したが、これに限らず、ロータ12が車輪軸11に対して回転する構成であれば、自転車1の尾灯等にも採用できる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
2 スポーク
5 前輪
10 ハブダイナモ
11 車輪軸
12 ロータ
13 ステータ
19 永久磁石
21,22 ベアリング
60A〜60E ハブシェル本体
61 胴部
61a 開口
62 フランジ部
70 第1のエンドプレート
80 第2のエンドプレート
100A〜100E ハブシェル
5 前輪
10 ハブダイナモ
11 車輪軸
12 ロータ
13 ステータ
19 永久磁石
21,22 ベアリング
60A〜60E ハブシェル本体
61 胴部
61a 開口
62 フランジ部
70 第1のエンドプレート
80 第2のエンドプレート
100A〜100E ハブシェル
Claims (3)
- 車輪と共に回転するロータと、
前記車輪を回転自在に支持する車輪軸に回転不能に固定され、前記ロータの内周側に配置されたステータとを有し、
前記ロータの主体をなすハブシェルが、内周に永久磁石が配置される円筒状の胴部と、該胴部の両端開口を塞ぐエンドプレートとからなり、
前記ハブシェルの外周に、該ハブシェルの軸方向に間隔をあけて前記車輪のスポークが連結される2つのフランジ部が設けられ、
前記ロータが、前記エンドプレートに嵌合されたベアリングを介して車輪軸に回転自在に支持されたハブダイナモにおいて、
前記胴部と前記2つのフランジ部のうちの少なくとも一方のフランジ部とを一体に有するハブシェル本体を備えており、
該ハブシェル本体が、磁性金属板のプレス成形体で構成され、且つ、前記ハブシェル本体に設けられた前記フランジ部が、前記磁性金属板を折り返して重ね合わせた多重積層板構造とされていることを特徴とするハブダイナモ。 - 前記胴部と、該胴部の両端開口を塞ぐエンドプレートのうちの一方のエンドプレートと、前記2つのフランジ部のうちの少なくとも前記一方のエンドプレートに近い位置にあるフランジ部とが、前記ハブシェル本体に一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のハブダイナモ。
- 前記ハブシェル本体に、前記2つのフランジ部が共に一体に形成されており、前記両フランジ部が多重積層板構造とされていることを特徴とする請求項1または2に記載のハブダイナモ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013064701A JP2014189090A (ja) | 2013-03-26 | 2013-03-26 | ハブダイナモ |
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Publication Number | Publication Date |
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Country | Link |
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-
2013
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