JP2014208422A - 液体収容容器および液体供給システム - Google Patents

液体収容容器および液体供給システム Download PDF

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Hiroyuki Kawate
寛之 川手
野澤 泉
Izumi Nozawa
泉 野澤
忠弘 水谷
Tadahiro Mizutani
忠弘 水谷
中村浩之
Hiroyuki Nakamura
浩之 中村
小林 淳
Atsushi Kobayashi
淳 小林
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Abstract

【課題】液体収容容器の液体供給部と液体消費装置の液体導入部とを良好に接触させる。【解決手段】プリンター50の液体導入部640に液体を供給可能なカートリッジ20であって、液体を収容する液体収容部200と、液体収容部200に連通し、液体導入部640に液体を排出可能な排出口291と、を含むケース22と、排出口291に設けられており、液体導入部640に接触可能な容器側フィルター273と、を備え、容器側フィルター273は液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出する突出部を有する。【選択図】図10

Description

本発明は、液体収容容器および液体供給システムに関する。
液体収容容器が装着される液体消費装置では、特許文献1に記載されているように、液体収容容器を液体消費装置に装着する際に、液体収容容器に設けられた液体供給部と、液体消費装置に設けられた液体導入部とを接触させることで、液体収容容器から液体消費装置に液体が供給される。例えば、特許文献2に記載のインクジェットプリンターでは、インクカートリッジの液体供給部にはフォームが備えられ、インクジェットプリンターの液体導入部には、金属製フィルターが備えられており、これらが接触することで液体の供給が行われている。
特開2005−205893号公報 特開2011−207066号公報 特開平8−132633号公報
しかし、特許文献1や特許文献2に記載された技術では、液体供給部や液体導入部の幅のバラツキや、設置環境の変化、繰り返し脱着に伴う劣化などが考慮されていなかった。そのため、これらの問題が生じた場合でも、液体供給部と液体導入部とを良好に接触させることが可能な技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]液体消費装置の液体導入部に液体を供給可能な液体収容容器であって、前記液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に連通し、前記液体導入部に前記液体を排出可能な排出口と、を含む容器と、前記排出口に設けられており、前記液体導入部に接触可能な第1多孔部材と、を備え、前記第1多孔部材は前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出する突出部を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例の液体収容容器では、第1多孔部材が液体収容部から排出口に向かう方向に突出する突出部を有するので、液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、第1多孔部材は、突出部から液体導入部に接触する。このため、第1多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気は、液体導入部に接触した第1多孔部材の突出部から外側に向かって徐々に排除されていく。この結果、第1多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすくすることができる。
[適用例2]上記の液体収容容器であって、前記第1多孔部材の前記収容部側に設けられ、前記第1多孔部材を前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に付勢する付勢部材を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、第1多孔部材が付勢部材によって液体収容部から排出口に向かう方向に付勢されるので、排出口や導入部の幅のバラツキや、設置環境の変化、繰り返し脱着に伴う劣化等の問題が生じた場合でも、第1多孔部材と液体導入部とを良好に接触させることができる。そのため、液体収容容器内の液体を液体消費装置に安定して供給することができる。なお、付勢部材は、多孔部材を直接的に付勢してもよいし、他の部材を介して間接的に付勢してもよい。
[適用例3]上記の液体収容容器と、前記液体収容容器から前記液体を導入可能な前記液体消費装置と、を備え、前記液体消費装置は前記液体排出口から前記液体を導入可能な前記液体導入部を有し、前記液体導入部は筒状体と前記筒状体に設けられた第2多孔部材とを有し、前記第1多孔部材は前記第2多孔部材に向かって凸となる凸形状を有し、前記第2多孔部材は前記第1多孔部材に向って凹となる凹形状を有し、前記第1多孔部材の前記凸形状のうち前記第2多孔部材に向かう方向における頂部が前記第2多孔部材の前記凹形状の一部に接触可能である、ことを特徴とする液体供給システム。
この適用例の液体供給システムでは、液体導入部が筒状体と筒状体に設けられた第2多孔部材とを有し、第2多孔部材は第1多孔部材に向って凹となる凹形状を有する。このため、例えば、液体消費装置に装着された液体収容容器を液体消費装置から外したときに、液体収容容器からたれた液体を液体導入部の凹みで受けやすくすることができる。これにより、液体収容容器からたれた液体が飛散することを避けやすくすることができる。また、この液体供給システムでは、第1多孔部材は第2多孔部材に向かって凸となる凸形状を有し、第1多孔部材の凸形状のうち第2多孔部材に向かう方向における頂部が第2多孔部材の凹形状の一部に接触可能である。このため、液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、多孔部材は、凸形状のうち頂部から液体導入部に接触する。このため、排出口の第1多孔部材と液体導入部の第2多孔部材との間に存在していた空気は、第2多孔部材に接触した第1多孔部材の凸形状のうち頂部から外側に向かって徐々に排除されていく。この結果、排出口と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすくすることができる。
[適用例4]上記の液体収容容器と、前記液体収容容器から前記液体を導入可能な前記液体消費装置と、を備え、前記液体消費装置は前記液体排出口から前記液体を導入可能な前記液体導入部を有し、前記液体導入部は筒状体と前記筒状体に設けられた第2多孔部材とを有し、前記第1多孔部材は前記第2多孔部材に向かって凸となる凸形状を有し、前記第2多孔部材は前記第1多孔部材に向って凸となる凸形状を有し、前記第1多孔部材の前記凸形状のうち前記第2多孔部材に向かう方向における頂部が前記第2多孔部材の前記凸形状の一部に接触可能である、ことを特徴とする液体供給システム。
この適用例の液体供給システムでは、液体導入部の第2多孔部材が第1多孔部材に向かって凸となる凸形状を有するので、排出口の第1多孔部材と液体導入部の第2多孔部材とを、互いに凸形状の部位同士で接触させることができる。これにより、排出口と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを一層避けやすくすることができる。
[適用例5]液体消費装置の液体導入部に液体を供給可能な液体収容容器であって、前記液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に連通し、前記液体導入部に前記液体を排出可能な排出口と、を含む容器と、前記排出口に設けられており、前記液体導入部に接触可能な多孔部材と、を備え、前記多孔部材は前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出する突出部を有し、前記突出部は前記液体導入部に接触可能な頂部を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例の液体収容容器では、多孔部材が液体収容部から排出口に向かう方向に突出する突出部を有する。このため、液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、多孔部材は突出部から液体導入部に接触する。そして、多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気は液体導入部に接触した多孔部材の突出部の頂部を中心に外側に向かって徐々に排除されていく。この結果、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすくすることができる。
[適用例6]上記の液体収容容器であって、前記突出部は、前記頂部が前記液体導入部と点接触可能である形状を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、頂部が液体導入部と点接触可能である。このため、液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、頂部が液体導入部と点接触可能である。そして、多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気は液体導入部に点接触した多孔部材の突出部の頂部を中心に外側に向かって徐々に排除されていく。この結果、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすくすることができる。
[適用例7]上記の液体収容容器であって、前記頂部を通る面で前記突出部を切った断面の形状が変曲点を含まない曲線部を有し、前記頂部が常に前記曲線部上に位置する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、頂部を通る面で突出部を切った断面の形状が、変曲点を含まない曲線部を有している。そして、頂部が常に曲線部上に位置する。ここで、例えば、頂部を通る面で突出部を切った断面の形状が変曲点を含む曲線を有する場合、変曲点において多孔部材と液体導入部との間に空気が挟み込まれやすい。しかし、本適用例では、頂部を通る面で突出部を切った断面の形状が、変曲点を含まない曲線部を有しており、且つ頂部が常に曲線部上に位置するので、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすい。
[適用例8]上記の液体収容容器であって、前記突出部のうち前記液体導入部に接触可能な部分を、前記液体収容部から前記排出口に向かう方向において切った断面の形状が、楕円または真円を含む円形状である、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、突出部のうち液体導入部に接触可能な部分を、液体収容部から排出口に向かう方向において切った断面の形状が、楕円または真円を含む円形状であるので、液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、頂部が液体導入部と点接触可能である。これにより、多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気は液体導入部に点接触した多孔部材の突出部の頂部を中心に外側に向かって徐々に排除されていく。この結果、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことを避けやすくすることができる。
[適用例9]上記の液体収容容器であって、前記頂部は直線状に延在する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、多孔部材の突出部の頂部が直線状に延在する。液体収容容器が液体消費装置に装着されるときに、多孔部材は突出部から液体導入部に接触する。そして、多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気は、液体導入部に接触した多孔部材の突出部から外側に向かって徐々に排除されていく。このとき、頂部が点状である場合よりも直線状に延在するほうが、単位時間あたりの多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気の排出量を増加させることができる。この結果、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことをより避けやすくすることができる。
[適用例10]上記の液体収容容器であって、前記排出口から前記液体導入部に前記液体を排出する方向に対し直交するふたつの方向を第1方向と第2方向とし、前記第1方向と前記第2方向とが互いに直交するとき、前記多孔部材は前記第1方向における第1の幅と前記第2方向における第2の幅とを有し、前記第1の幅は前記第2の幅より大きく、前記頂部は前記第1方向に沿って直線状に延在する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、排出口から液体導入部に液体を排出する方向に対し直交するふたつの方向を第1方向と第2方向とし、第1方向と第2方向とが互いに直交するとき、多孔部材は第1方向における第1の幅と第2方向における第2の幅とを有する。そして、第1の幅は前記第2の幅より大きい。この形状において、頂部が第1方向に沿って直線状に延在する。ここで、多孔部材と液体導入部との間に存在していた空気の単位時間当たりの排出量は、多孔部材の頂部の長さに依存する。多孔部材の頂部を幅の小さい第2方向に沿わせた場合より、幅の大きい第1方向に沿わせたほうが、空気の排出の効率を上げることができる。この結果、多孔部材と液体導入部との間に空気を挟みこんでしまうことをより避けやすくすることができる。
[適用例11]上記の液体収容容器であって、前記多孔部材は前記頂部を含む第1の部分と、前記頂部を含まない第2の部分とを有し、前記液体収容容器が前記液体消費装置に装着される過程において、前記第1の部分が前記第2の部分より先に前記液体導入部に接触するよう、前記第1の部分は前記第2の部分より前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出している、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、多孔部材は頂部を含む第1の部分と、頂部を含まない第2の部分とを有する。そして、液体収容容器が液体消費装置に装着される過程において、第1の部分が第2の部分より先に液体導入部に接触できるよう、第1の部分は第2の部分より液体収容部から排出口に向かう方向に突出している。これによれば、装着過程における第1の期間に液体導入部に接触する多孔部材は第1の部分のみであり、第1の期間に続く第2の期間に新たに接触を開始するのは第2の部分のみとなる。ここで、同時に接触する面積が大きいと、挟み込まれた空気が多孔部材の外部に逃げるのに要する時間が増えるため、空気が挟み込まれる可能性が高まる。しかし、本適用例のように同時に接触する面積を小さくすれば、接触時に多孔部材の外部に逃げ遅れる空気の量を減らすことができる。その結果、多孔部材と導入部との間に存在していた空気を、多孔部材と導入部との間から排除しやすい。
[適用例12]上記の液体収容容器であって、前記排出口から前記液体導入部に前記液体を排出する方向に対し平行する面で前記多孔部材を切断したときの前記多孔部材の断面は曲線を有し、前記頂部は前記曲線上に位置する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、排出口から液体導入部に液体を排出する方向に対し平行する面で多孔部材を切断したときの多孔部材の断面は曲線を有する。そして頂部は曲線上に位置する。液体収容容器が液体消費装置に装着される過程において、頂部から液体導入部に接触することで、多孔部材と液体導入部との間における空気の挟み込みを減らすという効果がある。さらに、多孔部材の断面は曲線を有するので、多孔部材が液体導入部に接触し、当該断面の形状が曲線から直線に変形していく過程で、多孔部材の表面に不均一な皺などが生じにくくなる。これにより、多孔部材と液体導入部との間に挟み込まれた空気を押し出す際、空気をより押し出しやすく、より残留しにくくさせることができる。
[適用例13]上記の液体収容容器であって、前記多孔部材と前記液体収容部との間に突出する突出構造を備え、前記液体収容容器が前記液体消費装置に装着される前の状態において、前記多孔部材の前記頂部は前記突出構造により形成される、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、突出構造の突出によって、多孔部材の一部を盛り上げ、容易に突出部を形成することができる。例えば、液体収容容器を製造する際、シート状の多孔部材を突出構造に押し当てて凸形状を持たせることができる。これにより、液体収容容器を製造する際、多孔部材を予め突出部に合わせた形状に成形しておく必要がなくなり、製造工程を簡略化することができる。
[適用例14]上記の液体収容容器であって、前記突出構造は流路形成部材を含み、前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、前記多孔部材に接触する面に凸部を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、流路形成部材は多孔部材と液体収容部との間に多孔部材に接触するよう位置し、多孔部材に接触する面に凸部を有する。このように、凸部を有する流路形成部材を予め加工しておくことで、液体収容容器に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。
[適用例15]上記の液体収容容器であって、前記突出構造は流路形成部材と凸部材とを含み、前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、前記凸部材は前記多孔部材と前記流路形成部材との間に前記多孔部材に接触するよう位置する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、流路形成部材は多孔部材と液体収容部との間に多孔部材に接触するよう位置し、凸部材は多孔部材と流路形成部材との間に多孔部材に接触するよう位置する。このように、流路形成部材と凸部材とを別体に形成することで、突出構造を構成する各部材の加工成形を容易にすることができる。
[適用例16]上記の液体収容容器であって、前記突出構造は流路形成部材と付勢部材とを含み、前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、前記付勢部材は前記流路形成部材と前記液体収容部との間に前記流路形成部材に接触するよう位置し、前記流路形成部材に接触する面に凸部を有する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、突出構造は流路形成部材と付勢部材とを含み、流路形成部材は多孔部材と液体収容部との間に多孔部材に接触するよう位置し、付勢部材は流路形成部材と液体収容部との間に流路形成部材に接触するよう位置し、流路形成部材に接触する面に凸部を有する。付勢部材は流路形成部材を付勢する機能を持つ構造であるため、流路形成部材よりも硬質である。凸部のような構造を形成する場合、軟質のものより硬質のもののほうが加工に適している。このように、付勢部材に凸部を持たせることで、突出構造を構成する各部材の加工成形を容易にすることができる。
[適用例17]上記の液体収容容器であって、前記突出構造は流路形成部材と付勢部材と凸部材とを含み、前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、前記凸部材は前記流路形成部材と前記付勢部材との間に前記流路形成部材に接触するよう位置する、ことを特徴とする液体収容容器。
この適用例では、突出構造は流路形成部材と付勢部材と凸部材とを含み、流路形成部材は多孔部材と液体収容部との間に多孔部材に接触するよう位置し、凸部材は流路形成部材と付勢部材との間に流路形成部材に接触するよう位置する。このように、付勢部材と凸部材とを別体に形成することで、突出構造を構成する各部材の加工成形を容易にすることができる。
液体供給システムの構成を示す斜視図である。 カートリッジが装着されるホルダーの斜視図である。 カートリッジの構成を示す斜視図である。 カートリッジのZX断面を示す図である。 液体供給部の分解斜視図である。 液体供給部が液体導入部に接触している状態のZX断面図である。 カートリッジの装着動作を示す説明図である。 カートリッジの装着動作を示す説明図である。 カートリッジの装着動作を示す説明図である。 カートリッジがホルダーに装着されるときの液体供給部の動作を示す説明図である。 カートリッジがホルダーに装着されるときの液体供給部の動作を示す説明図である。 第1実施形態での実施例A1における液体供給部の分解斜視図である。 第1実施形態における容器側フィルターをXZ平面で切断したときの断面図である。 実施例A2における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A3における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A4における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A5における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A6における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A7における液体供給部の分解斜視図である。 実施例A8におけるカートリッジとキャップとを示す斜視図である。 実施例A8におけるキャップを示す斜視図である。 実施例A8におけるキャップをXZ平面で切断したときの断面図である。 実施例A8におけるカートリッジにキャップを装着したときの部分断面図である。 第2実施形態での実施例B1における液体供給部の分解斜視図である。 第2実施形態における容器側フィルターをYZ平面で切断したときの断面図である。 実施例B2における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B3における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B4における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B5における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B6における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B7における液体供給部の分解斜視図である。 実施例B8におけるカートリッジとキャップとを示す斜視図である。 実施例B8におけるキャップを示す斜視図である。 実施例B8におけるキャップをYZ平面で切断したときの断面図である。 実施例B8におけるカートリッジにキャップを装着したときの部分断面図である。 第3実施形態における液体供給部の斜視図である。 実施例C2における液体供給部の分解斜視図である。 実施例C3における液体供給部の分解斜視図である。 実施例C4におけるカートリッジとキャップとを示す斜視図である。 実施例C4におけるキャップを示す斜視図である。 実施例C4におけるキャップをXZ平面で切断したときの断面図である。 実施例C4におけるカートリッジにキャップを装着したときの部分断面図である。 第4実施形態における液体供給部の斜視図である。 実施例D2における液体供給部の分解斜視図である。 実施例D3における液体供給部の分解斜視図である。 装置側フィルターの他の形態を示す説明図である。 装置側フィルターの他の形態を示す説明図である。 変形例6のカートリッジを示す斜視図。 変形例7のカートリッジを示す斜視図。 変形例8のカートリッジを示す斜視図。
図1は、本実施形態における液体供給システム10の構成を示す斜視図である。液体供給システム10は、内部にインクが収容された液体収容容器としてのカートリッジ20と、液体消費装置としてのプリンター50とを備える。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。図1のXYZ軸は他の図のXYZ軸に対応している。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸を付している。プリンター50の使用姿勢では、−Z軸方向が鉛直下方向であり、プリンター50の+X軸方向の面が正面である。
プリンター50は、主走査送り機構と、副走査送り機構と、ヘッド駆動機構とを有している。主走査送り機構は、キャリッジモーター522の動力を用いて、駆動ベルト524に接続されたキャリッジ520を主走査方向に往復動させる。副走査送り機構は、紙送りモーター532を動力とする紙送りローラー534を用いて印刷用紙90を副走査方向に搬送する。本実施形態において、プリンター50の主走査方向はY軸方向であり、副走査方向はX軸方向である。ヘッド駆動機構は、キャリッジ520に備えられた印刷ヘッド540を駆動してインクの吐出を行う。プリンター50は、上述した各機構を制御するための制御ユニット510を備えている。制御ユニット510は、フレキシブルケーブル517を介してキャリッジ520と接続されている。
キャリッジ520は、カートリッジ20が装着されるホルダー60と、インクを吐出するための複数のノズル541(図6参照)が印刷用紙90に対向するように配置された印刷ヘッド540とを備えている。ホルダー60は、複数のカートリッジ20を装着可能に構成されており、印刷ヘッド540の上側に配置されている。ホルダー60に装着されたカートリッジ20は、Y軸方向に並ぶ。図1に示す例では、ホルダー60には、6つのカートリッジが独立に装着可能であり、例えば、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ライトシアン、ライトマゼンタの6種類のカートリッジが1つずつ装着される。ホルダー60としては、これ以外の任意の複数種類のカートリッジを装着できるものを利用可能である。
図2は、カートリッジ20が装着されるホルダー60の斜視図である。図2には、ホルダー60に1つのカートリッジ20が装着された状態を示している。ホルダー60は、カートリッジ20が上方から装着されるカートリッジ収容室602を備えている。カートリッジ収容室602は、仕切り壁607によって、各カートリッジ20を受け入れ可能な複数のスロット(装着空間)に分割されている。このような仕切り壁607は、スロットにカートリッジ20を挿入する際のガイドとして機能する。なお、仕切り壁607は省略することも可能である。
カートリッジ収容室602には、スロット毎に、レバー80と、凹部620と、突起部636と、液体導入部640と、接点機構70と、が設けられている。
レバー80は、カートリッジ収容室602の+X軸方向側に設けられており、凹部620は、カートリッジ収容室602の−X軸方向側の壁面に設けられている。カートリッジ20が、カートリッジ収容室602の上方から仕切り壁607に沿って装着されると、これらレバー80と凹部620とによってカートリッジ20が係止される。カートリッジ20がカートリッジ収容室602に装着されると、カートリッジ収容室602の底面601に設けられた液体導入部640に、カートリッジ20の液体供給部280(図3参照)が接続される。
液体導入部640は、カートリッジ収容室602の底面601に設けられた装置側筒状体645と、装置側筒状体645の先端面(+Z軸側の面)に設けられた、装置側多孔部材としての装置側フィルター642とを有する。装置側フィルター642は、例えば、金属メッシュや金属不織布、樹脂フィルターなどの多孔部材によって形成されている。装置側筒状体645の内部には、印刷ヘッド540に連通するインク流路646が、Z軸方向に沿って漏斗状に形成されている(図6参照)。装置側筒状体645の先端に設けられた装置側フィルター642は、カートリッジ20の液体供給部280に設けられた容器側フィルター273に接触する(図6参照)。液体導入部640の周囲には、弾性部材648が設けられている。弾性部材648は、カートリッジ20がホルダー60に装着されている状態において、カートリッジ20の液体供給部280の周囲を密閉する。これにより、弾性部材648は、液体供給部280から周囲にインクが漏出することを防止する。
接点機構70は、フレキシブルケーブル517を介して制御ユニット510に電気的に接続されている。接点機構70は、カートリッジ20がホルダー60に装着された状態において、カートリッジ20の回路基板40(図3参照)に設けられた端子群400と電気的に接触する。こうして接点機構70とカートリッジ20の端子群400とが電気的に接触することで、制御ユニット510とカートリッジ20との間で各種情報の伝達が可能となる。
図3は、カートリッジ20の構成を示す斜視図である。カートリッジ20は、ポリプロピレン(PP)等の合成樹脂により形成されたケース22と、ケース22内に形成された液体収容部200と、ケース22の底面に設けられた液体供給部280と、回路基板40と、を備える。
ケース22の前面203(+X軸方向側の面)には、第1突出部210が設けられている。第1突出部210は、カートリッジ20がホルダー60に装着された際に、カートリッジ収容室602に設けられたレバー80(図2参照)によって係止される。
ケース22の背面204(−X軸方向の面)には、第2突出部220が設けられている。第2突出部220は、カートリッジ20がホルダー60に装着された際に、カートリッジ収容室602に設けられた凹部620によって係止される。
ケース22の前面203および底面201(−Z軸方向の面)が交わる角部には、斜面208が設けられている。斜面208には、回路基板40が設けられている。回路基板40の表面408には、ホルダー60の接点機構70(図2)に接触する端子群400が設けられている。回路基板40の裏面には、端子群400に電気的に接続されたEEPROM等の記憶装置が実装されている。
液体供給部280は、ケース22内部の液体収容部200に連通している。液体供給部280は、先端(−Z軸方向の端部)が開口した容器側筒状体288を備えている。容器側筒状体288の先端部は、カートリッジ20がホルダー60に装着された状態において、ホルダー60の底面601に設けられた弾性部材648に密着する。
図4は、カートリッジ20のZX断面を示す図である。カートリッジ20の内部には、液体収容部200が形成されている。液体収容部200の底面には、液体供給部280に液体を供給するための連通口281が設けられている。連通口281の上部には、液体収容部200を上部空間200aと下部空間200bとに仕切る仕切板230が設けられている。仕切板230は、ケース22の2つの側面(+Y軸方向側の面および−Y軸方向側の面)および背面204に接しており、背面204側から前面203側にかけて−Z軸方向(鉛直下方)に向けて傾斜している。この仕切板230により形成された下部空間200bは、液体供給部280から空気(気泡)がカートリッジ20内に流入した場合に、その気泡が溜まる空間となる。なお、この仕切板230は、省略してもよい。
図5は、液体供給部280の分解斜視図である。図6は、液体供給部280が液体導入部640に接触している状態のZX断面図である。これらの図に示すように、液体供給部280は、ケース22の底面201に設けられた凹部270に、板バネ271と、流路形成部材としてのフォーム272と、容器側多孔部材としての容器側フィルター273とが配置されることで構成されている。凹部270の底には、液体収容部200内の下部空間200bと連通する連通口281が配置される。また、凹部270の連通口281側とは反対側には、図6に示すように、排出口291が形成されている。
容器側フィルター273は、液体供給部280の最外面に設けられる多孔部材である。容器側フィルター273の周縁部273aは、凹部270の周囲のケース22に溶着される。容器側フィルター273は、排出口291を覆っている。容器側フィルター273の中央部273bは、図5に示すように、容器側フィルター273の板バネ271側から容器側フィルター273の板バネ271側とは反対側に向かって、すなわち+Z軸方向から−Z軸方向に向かって凸となる凸形状の突出部を有する。また、中央部273bは、容器側フィルター273の周縁部273aよりも外側(−Z軸方向側)に向けて突出している。カートリッジ20がホルダー60に装着されている状態においては、容器側フィルター273の中央部273bに、ホルダー60に設けられた装置側フィルター642が接触する。容器側フィルター273の周縁部273aと中央部273bとの間の傾斜部273cは、カートリッジ20がホルダー60に装着されている状態においては、装置側フィルター642には接触せずに、インクのメニスカスが形成される(図6参照)。このメニスカスにより、カートリッジ20がホルダー60に装着されている状態において、容器側フィルター273の傾斜部273cから液体が漏出することが抑制される。
容器側フィルター273としては、ケース22に溶着可能で、圧力損失が小さく、メニスカス耐圧の高いフィルターを採用することが好ましい。このようなフィルターとしては、例えば、プレス加工などでフィルム貫通孔をあけて形成するフィルターや、PALL社製のMMM膜などの非対称膜、または例えば織布のような対称膜を採用することができる。なお、織布としては、例えば、FILTRONA社製の織布などが採用され得る。
容器側フィルター273は、例えば、上記のフィルターを型で押圧することによって、成型され得る。型で押圧することは、型押しと呼ばれる。容器側フィルター273の凸状態(盛り上がり)は、フィルターに型押しを施すことによって形成され得る。
また、型押しをしない場合、例えば平坦な織布をケース22に溶着する過程で、織布を凸状態に変形させることも可能である。
なお、「メニスカス耐圧」とは、インク(液体)のメニスカスが破壊されずに耐え得る圧力をいい、「バブルポイント圧力」ともいう。
板バネ271は、付勢部材274と支持部材275とを一体的に備えている。板バネ271は、ケース22に設けられた凹部270の奥行きとほぼ同じかそれよりも若干高い高さを有している。板バネ271は、支持部材275側を容器側フィルター273(−Z軸方向側)に向けて凹部270内に配置される。付勢部材274は、長板状の支持部材275の両端に設けられた脚部が+Z軸方向側で交差するように折り曲げられることで形成されている。平板状の支持部材275には、Z軸方向に貫通する流通孔276が複数設けられている。付勢部材274は、カートリッジ20をホルダー60に装着する際に、容器側フィルター273をフォーム272を介して間接的に装置側フィルター642に押し付けながら接触させる機能を有する。支持部材275は、この押し付け時に、フォーム272を介して間接的に容器側フィルター273を面状に支持し、容器側フィルター273を装置側フィルター642に面接触させる。なお、本実施形態では、付勢部材274と支持部材275とが一体的に形成されているが、これらは別の部材として構成されていてもよい。また、付勢部材274は、コイルバネや弾性ゴムなど、他の弾性体によって構成されていてもよい。
なお、フォーム272としては、例えば、ウレタン系のフォーム材や、ポリエチレン系のフォーム材などが採用され得る。また、フォーム272の材料としては、例えば、スポンジや、不織布、フェルトなども採用され得る。板バネ271と容器側フィルター273との間にフォーム272を介在させることによって、排出口291から印刷ヘッド540側に流出するインクの流量を排出口291の領域にわたって均一にしやすい。連通口281や板バネ271の流通孔276は、排出口291の領域において部分的に位置している。このため、排出口291から印刷ヘッド540側に流出するインクの流量が部分的に偏りやすい。しかし、本実施形態では、板バネ271と容器側フィルター273との間にフォーム272が介在するので、インクの流量が排出口291の領域にわたって均一になりやすい。
フォーム272は、板バネ271と容器側フィルター273との間に配置される多孔部材である。フォーム272は、板バネ271の支持部材275に設けられた流通孔276を通じて液体収容部200内から供給された液体を、容器側フィルター273に面状に拡散させて供給する。フォーム272の厚みは、流通孔276から供給された液体を、面状に拡散させることが可能な厚みに設定されている。また、フォーム272の剛性は、板バネ271によって容器側フィルター273が装置側フィルター642に付勢されている状態において、フォーム272内の流路が閉塞されない程度の剛性となっている。フォーム272の+X軸方向側の端部と−X軸方向側の端部とには板バネ271側に折り曲げられた突状部277が設けられている。この突状部277は、板バネ271の+X軸方向側の端部と−X軸方向側の端部とに設けられた凹部278に嵌る。これにより、フォーム272が板バネ271に対して位置決めされる。
また、フォーム272は液体収容部200と容器側フィルター273との間で、容器側フィルター273に接触するよう位置することで、容器側フィルター273を凸状態に変形させることができる。
図7、図8、及び図9は、カートリッジ20をホルダー60に対して装着する際の動作(装着動作)を示す説明図である。図7、図8、及び図9は、カートリッジ20およびホルダー60のZX断面を示しており、図7、図8、及び図9の順で時系列となっている。
カートリッジ20をホルダー60に装着する際には、図7に示すように、カートリッジ20をホルダー60に対して傾けた状態で、カートリッジ20を、図中の矢印方向D1に沿って第2突出部220側からホルダー60に挿入する。このとき、カートリッジ20は、液体供給部280がホルダー60の底面601に向けられた状態で、背面204側から前面203側に向かうにつれて底面201と底面601との間の距離が広がる向きに傾けられる。矢印方向D1は、カートリッジ20をホルダー60に装着するときの装着方向である。以下において、方向D1は、装着方向D1と表記される。装着方向D1は、ホルダー60に対するカートリッジ20の傾きと同一の傾きを有する。装着方向D1は、カートリッジ20の延在方向と同一の方向である。つまり、図4に示すように、カートリッジ20単独では、装着方向D1は、X方向に沿っている。
なお、本実施形態において装着方向とは、カートリッジ20をホルダー60に装着する際、XY平面において容器側フィルター273の装置側フィルター642に対する挿入方向をいう。例えば仕切り壁607等によりカートリッジ20の挿入姿勢が規制されたあと、カートリッジ20の容器側フィルター273がホルダー60の装置側フィルター642に挿入する方向は一義的に定められる。その結果、装着方向D1は−X軸方向となる。
次に、図8(a)に示すように、第2突出部220を凹部620に挿入する。図8(a)に示す状態では、カートリッジ20の第1突出部210は、ホルダー60側のレバー80にある規制部651の+Z軸方向側に位置する。
次に、図8(a)に示す状態から、凹部620に挿入されている第2突出部220を回転支点として、+Y軸方向から見て時計回りに、つまり、前面203側をホルダー60の底面601に向って押し込むようにカートリッジ20を回転(回動)させる。すると、図8(b)に示すように、第1突出部210は、レバー80の案内部653によって、Y軸及びX軸方向の動きが制限されながら、−Z軸方向に進む。
さらに、図8(b)に示す状態から、カートリッジ20の前面203側を押し込むように回転させると、第1突出部210がさらに−Z軸方向側に押し込まれる。すると、図9(a)に示すように、レバー80は、第1突出部210によって+X軸方向に押されて、+Y軸方向から見て反時計回りに回転(回動)する。その際、レバー80は、弾性部材655に接触して、+Y軸方向から見て時計回りにレバー80を押し戻す方向への付勢力を弾性部材655から受ける。この付勢力は、−X軸方向の成分を含む外力である。つまり、レバー80の回動領域は、弾性部材655によって制限される。レバー80が弾性部材655に接触して付勢される状態は、図9(a)に示す状態から、カートリッジ20をさらに押し込んで、第1突出部210がレバー80の案内部653を乗り越えるまで維持される。
さらに、図9(a)に示す状態から、カートリッジ20の前面203側を押し込むように回転させて、第1突出部210がレバー80の案内部653を乗り越えると、図9(b)に示すように、第1突出部210が−X軸方向側に移動するようにレバー80が回転する。これにより、規制部651が、第1突出部210を係止する。第1突出部210が規制部651によって係止されると、カートリッジ20の+Z軸方向への動き及び+X軸方向側への動きが規制される。カートリッジ20の液体供給部280が液体導入部640と接続し、第2突出部220と凹部620とが係合し、第1突出部210と規制部651とが係合することで、カートリッジ20のホルダー60への装着が完了する。また、設計された装着位置に正しくカートリッジ20が装着されることで、回路基板40の端子群400(図3)と装置側の端子群(図示せず)とが互いに電気的に接続され、カートリッジ20とプリンター50との間で信号の伝達が行われる。
図10及び図11は、カートリッジ20がホルダー60に装着されるときの液体供給部280の動作を示す説明図である。図10及び図11は、液体供給部280及び液体導入部640のZX断面を示している。
本実施形態では、容器側フィルター273は、図10(a)に示すように、−Z軸方向に盛り上がっている。カートリッジ20がホルダー60に装着されるとき、カートリッジ20がホルダー60に押し込まれる。このため、カートリッジ20のケース22が、ホルダー60の装置側筒状体645に対して−Z軸方向に下降する。
カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、液体供給部280では、図10(b)に示すように、まず、容器側フィルター273が装置側フィルター642に接触する。このとき、容器側フィルター273において、−Z軸方向に最も突出した部位である頂部が、装置側フィルター642に接触し始める。このとき、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間には、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが互いに接触し始める部位を挟んでX軸方向の両側に隙間がある。以下において、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが互いに接触し始める部位は、接触開始部と表記される。
容器側フィルター273と装置側フィルター642との間の隙間は、接触開始部を基点として、+X軸方向及び−X軸方向のそれぞれに向かって広くなっていく。
カートリッジ20がホルダー60にさらに押し込まれると、容器側フィルター273は、装置側フィルター642から反力を受ける。これにより、図11(a)に示すように、容器側フィルター273の凸状態(盛り上がり)が緩和する。この結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間の隙間が、図10(b)の状態に比較して狭くなる。
カートリッジ20がホルダー60にさらに押し込まれると、容器側フィルター273は、装置側フィルター642とフォーム272とによって挟持される。これにより、図11(b)に示すように、容器側フィルター273の凸状態(盛り上がり)が一層緩和する。この結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間の隙間が、図11(a)の状態に比較して一層狭くなる。
そして、カートリッジ20がホルダー60にさらに押し込まれると、容器側フィルター273が装置側筒状体645によって凹部270側に押される。これにより、板バネ271が圧縮力を受け、板バネ271は、液体収容部200側に向かって収縮する。そして、板バネ271の収縮により、フォーム272及び容器側フィルター273のケース22に対する位置が連通口281側に向かって変位する。この結果、凹部270と容器側フィルター273とによって囲まれる空間292が縮小する。
ここで、液体収容部200と空間292との間には、連通口281が設けられている。連通口281によって、液体収容部200から空間292内に流入するインクの量が絞られる。このため、板バネ271の収縮によって空間292が縮小すると、空間292内のインクが容器側フィルター273からカートリッジ20の外側に滲み出てくる。容器側フィルター273から滲み出たインクが、装置側フィルター642に伝わることによって、インクがカートリッジ20からインク流路646へ流通し始める。
上記の動作により、液体供給部280の−Z軸方向への下降にともなって、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間の隙間は、接触開始部を基点として、X軸方向に遠ざかる向きに徐々に解消する。換言すれば、液体供給部280の−Z軸方向への下降にともなって、接触開始部を基点として、互いに接触する領域(以下、接触領域と呼ぶ)がX軸方向に遠ざかる向きに広がっていく。つまり、液体供給部280の−Z軸方向への下降にともなって、容器側フィルター273と装置側フィルター642との接触領域が、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが重なり合う領域(以下、重畳領域と呼ぶ)の外側に向かって広がっていく。容器側フィルター273と装置側フィルター642との接触領域の広がりによって、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間の空気が、容器側フィルター273と装置側フィルター642との重畳領域から外側に押し出される。この結果、カートリッジ20をホルダー60に装着するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができる。
ここで、容器側フィルター273は頂部を含む第1の部分と、頂部を含まない第2の部分とを有する。そして、カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、第1の部分が第2の部分より先に装置側フィルター642に接触できるよう、第1の部分は第2の部分より液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出している。これによれば、装着過程における第1の期間に装置側フィルター642に接触する容器側フィルター273は第1の部分のみであり、第1の期間に続く第2の期間に新たに接触を開始するのは第2の部分のみとなる。ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが同時に接触する面積が大きいと、挟み込まれた空気が容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から外に逃げるのに要する時間が増えるため、空気が閉じ込められる可能性が高まる。しかし、同時に接触する面積を小さくすれば、接触時に容器側フィルター273の外部に逃げ遅れる空気の量を減らすことができる。その結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に存在していた空気を、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から排除しやすい。
本実施形態において、カートリッジ20が液体収容容器に対応し、プリンター50が液体消費装置に対応し、ケース22が容器に対応し、容器側フィルター273が第1多孔部材に対応し、装置側フィルター642が第2多孔部材に対応し、板バネ271がバネに対応している。
本実施形態によれば、カートリッジ20がホルダー60に装着された際に、容器側フィルター273が、付勢部材274によって装置側フィルター642側に付勢されるので、装置側フィルター642に対する容器側フィルター273の押し付け力のバラツキを吸収することができる。この結果、カートリッジ20(液体供給部280)やプリンター50(液体導入部640)の個体差や環境変化、繰り返し着脱による塑性変形などがあっても、容器側フィルター273と装置側フィルター642との接触状態を良好にすることができる。この結果、カートリッジ20内のインクをプリンター50に安定して供給することができる。
また、本実施形態では、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができるので、カートリッジ20とプリンター50との間のインクの流路が狭くなってしまうことを避けることができる。
ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に空気が挟み込まれると、挟み込まれた空気がインクの流通を阻害してしまうことがある。このため、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に挟み込まれた空気によって、インク流路の流路抵抗が増大してしまう。この結果、印刷ヘッド540におけるインクの吐出性能が低下してしまうことがあるので、印刷の品位が低下しやすいという課題がある。また、このような場合、カートリッジ20を交換した際に、例えば、カートリッジ20からプリンター50側に強制的にインクを吸引することによって流路抵抗を回復させることができる。しかしながら、カートリッジ20から強制的にインクを吸引するので、インクの消費量が増大するという課題がある。
これに対して、本実施形態では、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができるので、インク流路の流路抵抗が増大してしまうことを避けることができる。このため、本実施形態では、印刷ヘッド540におけるインクの吐出性能を維持しやすいので、印刷の品位が低下することを避けやすい。そして、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができるので、カートリッジ20から強制的にインクを吸引することを避けやすくすることができる。
また、本実施形態では、板バネ271は、平板状の支持部材275を備えており、この支持部材275を介して容器側フィルター273が付勢部材274により付勢される。そのため、容器側フィルター273を装置側フィルター642に均一に接触させることができる。
また、本実施形態では、板バネ271が、図10(a)に示すように、複数(本実施形態では2つ)の付勢部材274を有している。本実施形態では、Y軸方向から見て、2つの付勢部材274が相互に交差している。
このような板バネ271であれば、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間の接触圧を、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが互いに接触する面内でX軸方向に均一にしやすい。
また、本実施形態では、板バネ271と容器側フィルター273との間にフォーム272を配置したため、支持部材275の流通孔276によって絞られるインクの流路面積をフォーム272内で再び広げることができる。そのため、支持部材275の流通孔276によって生じる圧力損失を緩和することが可能になる。また、フォーム272内でインクの流路面積を広げることができるので、容器側フィルター273に対して面状に均一にインクを流すことが可能になる。また、本実施形態によれば、板バネ271と容器側フィルター273との間にフォーム272を配置しているので、容器側フィルター273が、支持部材275の流通孔276に入り込むことを防止することができる。そのため、カートリッジ20をホルダー60に装着したときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に隙間が空くことが防止され、その隙間に気泡が生じることを抑制することができる。
また、本実施形態では、容器側フィルター273は、装置側フィルター642に向かって突出した形状を有しているので、容器側フィルター273と装置側フィルター642とを接触させる際に、容器側フィルター273に引張応力が働くことを抑制することができる。この結果、例えば、液体導入部640の装置側筒状体645によって容器側フィルター273が上方に引っ張られることにより、容器側フィルター273が破れたり損傷したりすることを抑制することができる。
また、本実施形態では、付勢部材274と支持部材275とを一体的に形成することとしたため、カートリッジ20の製造コストが低減され、また、カートリッジ20の組み立て工数も削減することができる。
(第1実施形態)
第1実施形態のカートリッジ20では、図12に示すように、容器側フィルター273が、凸部700を有している。凸部700は、+Z軸方向から−Z軸方向に向かって凸となる凸形状である突出部を有する。また、カートリッジ20では、装着方向D1における凸部700の幅H1が、直交方向D2における凸部700の幅H2よりも大きい。なお、直交方向D2は、容器側フィルター273を平面視したとき、すなわちカートリッジ20単独の状態でXY平面を平面視したときに、装着方向D1とは直交する方向である。
第1実施形態では、容器側フィルター273の凸部700の頂部701が、直交方向D2に沿って延在している。また、頂部701は、破線で図示するような、直交方向D2に沿って直線状に延在するため、頂部701は仮想直線に沿って延在するともいえる。このため、頂部701は、図13に示すように、容器側フィルター273をXZ平面で切断したときの断面に出現する。つまり、装着方向D1に沿って容器側フィルター273を切断したときの容器側フィルター273の断面形状が、凸部700の頂部701を含む。頂部701は、XZ平面を平面視したときに、−Z軸方向に最も突出した部位である。なお、第1実施形態では、容器側フィルター273の凸部700は、XZ平面で切断したときの断面においては、曲線703を含む線によって構成されている。そして、頂部701は、曲線703上に位置している。
他方で、容器側フィルター273を頂部701に重なる部位で直交方向D2に沿って切断したときを除いて、頂部701は、容器側フィルター273をYZ平面で切断したときの断面に出現しない(図示せず)。つまり、容器側フィルター273の凸部700の頂部701は、装着方向D1及び直交方向D2のうち直交方向D2だけに延在している。このことは、容器側フィルター273の凸部700の頂部701が装着方向D1には延在していないともみなされ得る。
ここで、容器側フィルター273は頂部701を含む第1の部分と、頂部701を含まない第2の部分とを有する。そして、カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、第1の部分が第2の部分より先に装置側フィルター642に接触できるよう、第1の部分は第2の部分より液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出している。これによれば、装着過程における第1の期間に装置側フィルター642に接触する容器側フィルター273は第1の部分のみであり、第1の期間に続く第2の期間に新たに接触を開始するのは第2の部分のみとなる。ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが同時に接触する面積が大きいと、挟み込まれた空気が容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から外に逃げるのに要する時間が増えるため、空気が閉じ込められる可能性が高まる。しかし、同時に接触する面積を小さくすれば、接触時に容器側フィルター273の外部に逃げ遅れる空気の量を減らすことができる。その結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に存在していた空気を、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から排除しやすい。
さらに、第1の部分のうち、カートリッジ20の装着方向における幅が小さければ小さいほど、容器側フィルター273が装置側フィルター642に初期に接触する面積が小さくなるため、空気を挟み込む可能性も小さくなる。そのため、第1の部分がほとんど面積をもたない直線に近い形状であればより効果が大きい。また、頂部701が第1の部分のうち装着方向における幅の中間に位置するとより効果が大きい。
(実施例A1)
第1実施形態のカートリッジ20における実施例について説明する。以下において、第1実施形態における実施例は、実施例Aと表記される。そして、以下では、複数の実施例Aがあるので、それぞれに番号を付記することによって、複数の実施例Aが相互に識別される。前述したように、第1実施形態のカートリッジ20では、容器側フィルター273の凸部700は、例えば、フィルターに型押しを施すことによって形成され得る。フィルターに型押しを施すことによって容器側フィルター273の凸部700を形成する例を実施例A1とする。実施例A1によれば、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
しかしながら、容器側フィルター273の凸部700を形成する方法は、実施例A1に限定されない。容器側フィルター273の凸部700を形成する方法としては、例えば、容器側フィルター273よりも液体収容部200側に、凹部270の内側から外側、すなわち容器側フィルター273側に向かって凸となる凸部を設ける方法も採用され得る。この場合、容器側フィルター273は、凸部によって、液体収容部200の内側から外側に向かって凸となる向きに盛り上げられる。以下に、凸部によって、容器側フィルター273の凸部700を形成する例を説明する。
(実施例A2)
実施例A2では、容器側フィルター273の凸部700を形成するための突出構造が、図14に示すように、フォーム272に設けられている凸部705を含む。凸部705は、フォーム272の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部705は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部705の装着方向D1における幅は、凸部700の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも小さい。また、凸部705の直交方向D2における幅は、凸部700の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも小さい。実施例A2では、フォーム272に凸部705が設けられているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
フォーム272は容器側フィルター273と液体収容部200との間に容器側フィルター273に接触するよう位置し、容器側フィルター273に接触する面に凸部705を有する。このように、凸部705を有するフォーム272を予め成形しておくことで、カートリッジ20に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。
(実施例A3)
実施例A3では、容器側フィルター273の凸部700を形成するための突出構造が、図15に示すように、フォーム272に設けられている凸部705を含む。凸部705は、フォーム272の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部705は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部705の装着方向D1における幅は、凸部705の直交方向D2における幅よりも小さい。実施例A3では、凸部705が、直交方向D2に沿って延在している。
凸部705の装着方向D1における幅は、凸部700の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも小さい。また、凸部705の直交方向D2における幅は、凸部700の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも小さい。また、実施例A3での凸部705の装着方向D1における幅は、実施例A2(図14)での凸部705の装着方向D1における幅よりも小さい。実施例A3では、フォーム272に凸部705が設けられているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
(実施例A4)
実施例A4では、図16に示すように、凸部705がフォーム272によって構成されている。凸部705としてのフォーム272は、板バネ271と容器側フィルター273との間に設けられている。凸部705は、板バネ271側から容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部705の装着方向D1における幅は、凸部705の直交方向D2における幅よりも小さい。実施例A4では、凸部705が、直交方向D2に沿って延在している。
凸部705の装着方向D1における幅は、凸部700の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも小さい。また、凸部705の直交方向D2における幅は、凸部700の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも小さい。また、実施例A4での凸部705の装着方向D1における幅は、実施例A2(図14)での凸部705の装着方向D1における幅よりも小さい。実施例A4では、凸部705がフォーム272によって構成されているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
(実施例A5)
実施例A5では、図17に示すように、凸部705は、フォーム272と容器側フィルター273との間に設けられている。また、実施例A5では、凸部705は、2つのスペーサー707を有している。2つのスペーサー707は、それぞれ、直交方向D2に延在している。2つのスペーサー707は、互いに隙間をあけた状態で、装着方向D1に沿って並べられる。凸部705は、フォーム272側から容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。2つのスペーサー707間の隙間を含めた凸部705の装着方向D1における幅は、凸部705の直交方向D2における幅よりも小さい。
2つのスペーサー707間の隙間を含めた凸部705の装着方向D1における幅は、凸部700の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも小さい。また、凸部705の直交方向D2における幅は、凸部700の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも小さい。また、実施例A5での凸部705の装着方向D1における幅は、2つのスペーサー707間の隙間を含めて、実施例A2(図14)での凸部705の装着方向D1における幅よりも小さい。スペーサー707の材料としては、フォーム272と同じ材料でも、フォーム272の材料とは異なる材料でも、いずれも採用することができる。実施例A5では、凹部270内に板バネ271、フォーム272及び凸部705を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
(実施例A6)
実施例A6では、図18に示すように、凸部705が板バネ271に設けられている。凸部705は、板バネ271の容器側フィルター273側に設けられている。板バネ271において、凸部705は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部705の装着方向D1における幅は、凸部705の直交方向D2における幅よりも小さい。実施例A6では、凸部705が、直交方向D2に沿って延在している。
凸部705の装着方向D1における幅は、凸部700の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも小さい。また、凸部705の直交方向D2における幅は、凸部700の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも小さい。図18に示す例では、凸部705は、板バネ271の支持部材275に曲げ加工を施すことによって形成されている。実施例A6では、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着すると、フォーム272が凸部705によって、−Z軸方向に向かって凸となる向きに盛り上げられる。これにより、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
(実施例A7)
実施例A7では、図19に示すように、凸部705は、板バネ271とフォーム272との間に設けられている。実施例A7における凸部705は、配置位置が異なることを除いて、実施例A5における凸部705と同様の構成を有している。このため、以下においては、2つのスペーサー707を有する凸部705についての詳細な説明を省略する。実施例A7では、凹部270内に板バネ271、凸部705及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着すると、フォーム272が凸部705によって、−Z軸方向に向かって凸となる向きに盛り上げられる。これにより、容器側フィルター273の凸部700を構成することができる。
(実施例A8)
実施例A8では、図20に示すように、カートリッジ20にキャップ711が付属している。カートリッジ20が未使用の状態において、キャップ711が液体供給部280に被せられている。キャップ711によって、液体供給部280を塞ぐことができる。液体供給部280をキャップ711で塞ぐことによって、液体供給部280からインクが漏れたり、液体供給部280からインクの液体成分が蒸発したりすることを低く抑えることができる。なお、作業者は、カートリッジ20をプリンター50に装着するときに、キャップ711を液体供給部280から外してからカートリッジ20をプリンター50に装着する。つまり、カートリッジ20は、キャップ711が液体供給部280から外された状態で、プリンター50に装着される。
キャップ711は、図21に示すように、カバー713と、シール部材715と、を有している。カバー713は、例えば、ナイロンやポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。カバー713には、凹部717と、係合爪719と、係合爪721と、着脱レバー723と、が設けられている。凹部717は、−Z軸方向に向かって凹となる向きに設けられている。凹部717は、隔壁725と、隔壁726と、隔壁727と、隔壁728とによって囲まれている。隔壁725と隔壁726とは、Y軸方向に互いに隙間をあけた状態で、互いに対峙している。隔壁727と隔壁728とは、X軸方向に互いに隙間をあけた状態で、互いに対峙している。
シール部材715は、凹部717内に収容されている。係合爪719は、隔壁727の隔壁728側に設けられている。係合爪719と隔壁728との間には、隙間が設けられている。係合爪719と隔壁728との間に、シール部材715が収容されている。このため、係合爪719は、隔壁727とシール部材715との間に設けられている。係合爪721は、隔壁728のシール部材715側とは反対側に設けられている。つまり、係合爪721は、平面視で、凹部717内の領域の外側に設けられている。係合爪719と係合爪721とは、平面視で、シール部材715及び隔壁728を挟んで互いに対峙している。
着脱レバー723は、隔壁728のシール部材715側とは反対側に設けられている。着脱レバー723は、隔壁728から凹部717の外側に向かって遠ざかる向きに、且つZ軸正方向に向かって延びている。なお、係合爪721は、着脱レバー723に設けられている。シール部材715には、凹部735が設けられている。凹部735は、図22に示すように、−Z軸方向に向かって凹となる向きに設けられている。凹部735の装着方向D1における幅H3は、凸部700(図12)の幅H1と同等又は、凸部700の幅H1よりも大きい。また、図21に示すように、凹部735の直交方向D2における幅H4は、凸部700(図12)の幅H2と同等又は、凸部700の幅H2よりも大きい。キャップ711は、図20に示すように、係合爪719をカートリッジ20の被係合部731に係合させ、係合爪721をカートリッジ20の被係合部732に係合させることによって、カートリッジ20に装着される。
キャップ711がカートリッジ20に装着された状態において、液体供給部280は、図23に示すように、キャップ711のカバー713によって外側から覆われる。なお、キャップ711がカートリッジ20に装着された状態で、着脱レバー723をカートリッジ20側とは反対側に(−Z軸方向)たわませることによって、係合爪721を被係合部732から外すことができる。これにより、キャップ711をカートリッジ20から外すことができる。キャップ711がカートリッジ20に装着された状態では、シール部材715が液体供給部280に対面する。シール部材715は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性を有する材料で構成されている。そして、シール部材715が容器側筒状体288に押圧された状態で、シール部材715が液体供給部280を封止する。シール部材715が液体供給部280を封止した状態では、シール部材715の容器側筒状体288が接触する部位が凹む。これにより、シール部材715が液体供給部280を封止した状態において、液体供給部280の気密性が高められる。
キャップ711がカートリッジ20に装着された状態において、凹部735は、容器側フィルター273を挟んでフォーム272に対向する。そして、凹部735は、容器側フィルター273に接触する。このとき、フォーム272は、容器側フィルター273を介してシール部材715の凹部735によって+Z軸方向に向かって押圧される。これにより、容器側フィルター273に凸部700が構成され得る。つまり、実施例A8では、キャップ711をカートリッジ20に装着することによって、容器側フィルター273の凸部700が形成される。
実施例A8において、カートリッジ20からキャップ711を外すと、時間の経過とともに、フォーム272や容器側フィルター273の変形が回復していく。このため、カートリッジ20からキャップ711を外すと、時間の経過とともに、容器側フィルター273の凸部700が軽減していく。しかしながら、カートリッジ20からキャップ711を外してから、カートリッジ20をプリンター50に装着するまでにかかる時間では、凸部700の盛り上がりが維持される。このため、実施例A8においても、実施例A1から実施例A7までのそれぞれと同様の効果が得られる。つまり、実施例A8においても、カートリッジ20をホルダー60に装着するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができる。なお、カートリッジ20をプリンター50に装着した後に凸部700が解消してしまっても、カートリッジ20やプリンター50の機能は、なんら損なわれない。
上述した第1実施形態では、実施例A1から実施例A8のそれぞれを単独で採用することができる。また、上述した第1実施形態では、実施例A1から実施例A8のうちのいくつかを組み合わせた構成も採用され得る。さらに、実施例A1から実施例A8のうちのすべてを組み合わせた構成も採用され得る。
(第2実施形態)
第2実施形態のカートリッジ20では、図24に示すように、容器側フィルター273が、凸部800を有している。凸部800は、+Z軸方向から−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。装着方向D1における凸部800の幅H5は、直交方向D2における凸部800の幅H6よりも大きい。第2実施形態におけるカートリッジ20は、凸部800が装着方向D1に沿って延在していることを除いて、第1実施形態と同様の構成を有している。このため、以下においては、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、容器側フィルター273の凸部800の頂部801が、装着方向D1に沿って延在している。また、頂部801は装着方向D1に沿って、破線で図示する仮想直線を描くため、頂部801は仮想直線に沿って延在するともいえる。このため、頂部801は、図25に示すように、容器側フィルター273をYZ平面で切断したときの断面に出現する。つまり、直交方向D2に沿って容器側フィルター273を切断したときの容器側フィルター273の断面形状が、凸部800の頂部801を含む。頂部801は、YZ平面を平面視したときに、−Z軸方向に最も突出した部位である。なお、第2実施形態では、容器側フィルター273の凸部800は、YZ平面で切断したときの断面においては、曲線803を含む線によって構成されている。そして、頂部801は、曲線803上に位置している。
他方で、容器側フィルター273を頂部801に重なる部位で装着方向D1に沿って切断したときを除いて、頂部801は、容器側フィルター273をXZ平面で切断したときの断面に出現しない(図示せず)。つまり、容器側フィルター273の凸部800の頂部801は、装着方向D1及び直交方向D2のうち装着方向D1だけに延在している。このことは、容器側フィルター273の凸部800の頂部801が直交方向D2には延在していないともみなされ得る。
ここで、容器側フィルター273が装置側フィルター642に接触する際、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気が挟みこまれる課題がある。この空気の挟み込み現象は、容器側フィルター273の中央部273bの全領域が同時に装置側フィルター642に接触する場合に顕著に現れる。ここで、容器側フィルター273の中央部273bのうち頂部801を含む部分を第1の部分とし、頂部801を含まない部分を第2の部分とする。そして、第1の部分が第2の部分より、カートリッジ20の内側から外側に向かう方向に突出している。この構造によれば、カートリッジ20がホルダー60に装着されるとき、第1の部分が装置側フィルター642に接触したあと、第2の部分が装置側フィルター642に接触する。このため、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に抱き込まれた空気を、第1の部分から第2の部分に押し出すことができる。
さらに、第1の部分のうち、カートリッジ20の装着方向とは直交する直交方向における幅が小さければ小さいほど、容器側フィルター273が装置側フィルター642に初期に接触する面積が小さくなるため、空気を挟み込む可能性も小さくなる。そのため、第1の部分がほとんど面積をもたない直線に近い形状であればより効果が大きい。また、頂部801が第1の部分のうち直交方向における幅の中間に位置するとより効果が大きい。
なお、図25に示すように、排出口291から装置側フィルター642に液体を排出する方向に対し平行する面で容器側フィルター273を切断したときの容器側フィルター273の断面は曲線803を有する。そして頂部801は曲線上に位置する。カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、頂部801から液体導入部640に接触することで、容器側フィルター273と液体導入部640との間における空気の挟み込みを減らすという効果がある。さらに、容器側フィルター273の断面は曲線803を有するので、容器側フィルター273が液体導入部640に接触し、当該断面の形状が曲線から直線に変形していく過程で、容器側フィルター273の表面に不均一な皺などが生じにくくなる。これにより、容器側フィルター273と液体導入部640との間に挟み込まれた空気を押し出す際、空気をより押し出しやすく、より残留しにくくさせることができる。
(実施例B1)
第2実施形態のカートリッジ20における実施例について説明する。以下において、第2実施形態における実施例は、実施例Bと表記される。そして、以下では、複数の実施例Bがあるので、それぞれに番号を付記することによって、複数の実施例Bが相互に識別される。前述したように、第2実施形態のカートリッジ20では、容器側フィルター273の凸部800は、例えば、フィルターに型押しを施すことによって形成され得る。フィルターに型押しを施すことによって容器側フィルター273の凸部800を形成する例を実施例B1とする。実施例B1によれば、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
さらに、図26から図31に示すように、第2実施形態では、排出口291から液体導入部640に液体を排出する方向に対し直交する第1方向(X軸方向)と第2方向(Y軸方向)がある。第1方向と第2方向は互いに直交する。そして、容器側フィルター273は第1方向における第1の幅と第2方向における第2の幅とを有し、第1の幅は第2の幅より大きい。このとき、頂部801は第1方向に沿って直線状に延在する。ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に存在していた空気の単位時間当たりの排出量は、容器側フィルター273の頂部801の長さに依存する。頂部801を幅の小さい第2方向に沿わせた場合より、幅の大きい第1方向に沿わせたほうが、空気の排出の効率を上げることができる。この結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気を挟みこんでしまうことをより避けやすくすることができる。
しかしながら、容器側フィルター273の凸部800を形成する方法は、実施例B1に限定されない。容器側フィルター273の凸部800を形成する方法としては、例えば、容器側フィルター273よりも液体収容部200側に、凹部270の内側から外側、すなわち容器側フィルター273側に向かって、または液体収容部200から排出口291に向かって突出する突出構造を設ける方法も採用され得る。この場合、容器側フィルター273は、突出構造によって、液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出している。以下に、凸部によって、容器側フィルター273の凸部800を形成する例を説明する。
(実施例B2)
実施例B2では、容器側フィルター273の凸部800を形成するための凸部805が、図26に示すように、フォーム272に設けられている。凸部805は、フォーム272の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部805は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部805の装着方向D1における幅は、凸部800の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも小さい。また、凸部805の直交方向D2における幅は、凸部800の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも小さい。実施例B2では、フォーム272に凸部805が設けられているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B3)
実施例B3では、容器側フィルター273の凸部800を形成するための凸部805が、図27に示すように、フォーム272に設けられている。凸部805は、フォーム272の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部805は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部805の装着方向D1における幅は、凸部805の直交方向D2における幅よりも大きい。実施例B3では、凸部805が、装着方向D1に沿って延在している。
凸部805の装着方向D1における幅は、凸部800の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも小さい。また、凸部805の直交方向D2における幅は、凸部800の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも小さい。また、実施例B3での凸部805の装着方向D1における幅は、実施例B2(図26)での凸部805の装着方向D1における幅よりも小さい。実施例B3では、フォーム272に凸部805が設けられているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B4)
実施例B4では、図28に示すように、凸部805がフォーム272によって構成されている。凸部805としてのフォーム272は、板バネ271と容器側フィルター273との間に設けられている。凸部805は、板バネ271側から容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部805の装着方向D1における幅は、凸部805の直交方向D2における幅よりも大きい。実施例B4では、凸部805が、装着方向D1に沿って延在している。
凸部805の装着方向D1における幅は、凸部800の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも小さい。また、凸部805の直交方向D2における幅は、凸部800の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも小さい。また、実施例B4での凸部805の直交方向D2における幅は、実施例B2(図26)での凸部805の直交方向D2における幅よりも小さい。実施例B4では、凸部805がフォーム272によって構成されているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B5)
実施例B5では、図29に示すように、凸部805は、フォーム272と容器側フィルター273との間に設けられている。また、実施例B5では、凸部805は、スペーサー807を構成している。凸部805としてのスペーサー807は、装着方向D1に延在している。凸部805としてのスペーサー807は、フォーム272側から容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部805の装着方向D1における幅は、凸部805の直交方向D2における幅よりも大きい。実施例B5では、凸部805が、装着方向D1に沿って延在している。
凸部805の装着方向D1における幅は、凸部800の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも小さい。また、凸部805の直交方向D2における幅は、凸部800の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも小さい。また、実施例B5での凸部805の直交方向D2における幅は、実施例B2(図26)での凸部805の直交方向D2における幅よりも小さい。凸部805としてのスペーサー807の材料としては、フォーム272と同じ材料でも、フォーム272の材料とは異なる材料でも、いずれも採用することができる。実施例B5では、凹部270内に板バネ271、フォーム272及び凸部805を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B6)
実施例B6では、図30に示すように、凸部805が板バネ271に設けられている。凸部805は、板バネ271の容器側フィルター273側に設けられている。板バネ271において、凸部805は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部805の装着方向D1における幅は、凸部805の直交方向D2における幅よりも大きい。実施例B6では、凸部805が、装着方向D1に沿って延在している。
凸部805の装着方向D1における幅は、凸部800の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも小さい。また、凸部805の直交方向D2における幅は、凸部800の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも小さい。図30に示す例では、凸部805は、板バネ271の支持部材275に曲げ加工を施すことによって形成されている。実施例B6では、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着すると、フォーム272が凸部805によって、−Z軸方向に向かって凸となる向きに盛り上げられる。これにより、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B7)
実施例B7では、図31に示すように、凸部805は、板バネ271とフォーム272との間に設けられている。実施例B7における凸部805は、配置位置が異なることを除いて、実施例B5における凸部805と同様の構成を有している。このため、以下においては、凸部805についての詳細な説明を省略する。実施例B7では、凹部270内に板バネ271、凸部805及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着すると、フォーム272が凸部805によって、−Z軸方向に向かって凸となる向きに盛り上げられる。これにより、容器側フィルター273の凸部800を構成することができる。
(実施例B8)
実施例B8では、図32に示すように、カートリッジ20にキャップ811が付属している。カートリッジ20が未使用の状態において、キャップ811が液体供給部280に被せられている。キャップ811によって、液体供給部280を塞ぐことができる。液体供給部280をキャップ811で塞ぐことによって、液体供給部280からインクが漏れたり、液体供給部280からインクの液体成分が蒸発したりすることを低く抑えることができる。なお、作業者は、カートリッジ20をプリンター50に装着するときに、キャップ811を液体供給部280から外してからカートリッジ20をプリンター50に装着する。つまり、カートリッジ20は、キャップ811が液体供給部280から外された状態で、プリンター50に装着される。
キャップ811は、図33に示すように、シール部材815を有している。シール部材815には、凹部817が設けられている。キャップ811は、シール部材815を除いて、第1実施形態におけるキャップ711と同様の構成を有している。このため、以下においては、キャップ711と同一の構成については、キャップ711と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
凹部817は、図34に示すように、−Z軸方向に向かって凹となる向きに設けられている。凹部817の直交方向D2における幅H8は、凸部800(図24)の幅H6と同等又は、凸部800の幅H6よりも大きい。また、図33に示すように、凹部817の装着方向D1における幅H7は、凸部800(図24)の幅H5と同等又は、凸部800の幅H5よりも大きい。
キャップ811がカートリッジ20に装着された状態において、凹部817は、図35に示すように、容器側フィルター273を挟んでフォーム272に対向する。そして、凹部817は、容器側フィルター273に接触する。このとき、フォーム272は、容器側フィルター273を介してシール部材815の凹部817によって+Z軸方向に向かって押圧される。これにより、容器側フィルター273に凸部800が構成され得る。つまり、実施例B8では、キャップ811をカートリッジ20に装着することによって、容器側フィルター273の凸部800が形成される。
実施例B8において、カートリッジ20からキャップ811を外すと、時間の経過とともに、フォーム272や容器側フィルター273の変形が回復していく。このため、カートリッジ20からキャップ811を外すと、時間の経過とともに、容器側フィルター273の凸部800が軽減していく。しかしながら、カートリッジ20からキャップ811を外してから、カートリッジ20をプリンター50に装着するまでにかかる時間では、凸部800の盛り上がりが維持される。このため、実施例B8においても、実施例B1から実施例B7までのそれぞれと同様の効果が得られる。つまり、実施例B8においても、カートリッジ20をホルダー60に装着するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができる。なお、カートリッジ20をプリンター50に装着した後に凸部800が解消してしまっても、カートリッジ20やプリンター50の機能は、なんら損なわれない。
上述した第2実施形態では、実施例B1から実施例B8のそれぞれを単独で採用することができる。また、上述した第2実施形態では、実施例B1から実施例B8のうちのいくつかを組み合わせた構成も採用され得る。さらに、実施例B1から実施例B8のうちのすべてを組み合わせた構成も採用され得る。
(第3実施形態)
第3実施形態のカートリッジ20では、図36に示すように、容器側フィルター273が、凸部900を有している。図36では、構成をわかりやすく示すため、容器側筒状体288の一部を切断した状態が示されている。第3実施形態におけるカートリッジ20は、容器側フィルター273が凸部900を有していることを除いて、第1実施形態と同様の構成を有している。このため、以下においては、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
凸部900は、+Z軸方向から−Z軸方向に向かって凸となる、すなわち液体収容部200(図11)側から排出口291側に向かう向きに凸となる突出部を有する。装着方向D1における凸部900の幅H7は、直交方向D2における凸部900の幅H8よりも大きい。第3実施形態のカートリッジ20では、凸部900の頂部901が点(頂点)として存在している。つまり、容器側フィルター273において、頂点としての頂部901が、−Z軸方向に最も突出している。なお、第3実施形態では、頂部901は、球面903上に位置している。
容器側フィルター273は頂部901を含む第1の部分と、頂部901を含まない第2の部分とを有する。第1の部分は、第2の部分より液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出している。このため、カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、第1の部分が第2の部分よりも先に装置側フィルター642に接触する。これにより、装着過程における第1の期間に装置側フィルター642に接触する容器側フィルター273は第1の部分のみである。そして、第1の期間に続く第2の期間に新たに接触を開始するのは第2の部分のみとなる。
ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが同時に接触する面積が大きいと、挟み込まれた空気が容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から外に逃げるのに要する時間が増えるため、空気が閉じ込められる可能性が高まる。しかし、同時に接触する面積を小さくすれば、接触時に容器側フィルター273の外部に逃げ遅れる空気の量を減らすことができる。その結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に存在していた空気を、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から排除しやすい。
さらに、第3実施形態では、頂部901が点(頂点)として存在するので、第1の部分が装置側フィルター642に接触するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが互いに点接触することができる。点接触であれば、容器側フィルター273が装置側フィルター642に初期に接触する面積が極めて小さくなるため、空気を挟み込む可能性も極めて小さくなる。そのため、第1の部分がほとんど面積をもたない点に近い形状であればより効果が大きい。また、頂部901が第1の部分のうち装着方向における幅の中間に位置するとより効果が大きい。
(実施例C1)
第3実施形態のカートリッジ20における実施例について説明する。以下において、第3実施形態における実施例は、実施例Cと表記される。そして、以下では、複数の実施例Cがあるので、それぞれに番号を付記することによって、複数の実施例Cが相互に識別される。前述したように、第3実施形態のカートリッジ20では、容器側フィルター273の凸部900は、例えば、フィルターに型押しを施すことによって形成され得る。フィルターに型押しを施すことによって容器側フィルター273の凸部900を形成する例を実施例C1とする。実施例C1によれば、容器側フィルター273の凸部900を構成することができる。
しかしながら、容器側フィルター273の凸部900を形成する方法は、実施例C1に限定されない。容器側フィルター273の凸部900を形成する方法としては、例えば、容器側フィルター273よりも液体収容部200側に、凹部270の内側から外側、すなわち容器側フィルター273側に向かって凸となる突出構造を設ける方法も採用され得る。この場合、容器側フィルター273は、突出構造によって、液体収容部200の内側から外側に向かって凸となる向きに盛り上げられる。以下に、突出構造によって、容器側フィルター273の凸部900を形成する例を説明する。
(実施例C2)
実施例C2では、容器側フィルター273の凸部900を形成するための突出構造が、フォーム272に設けられている。突出構造を有するフォーム272は、図37に示すように、凸部905を含む。実施例C2では、凸部905が突出構造の少なくとも一部を構成している。凸部905は、フォーム272の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部905は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部905の装着方向D1における幅は、凸部900の幅H7と同等又は、凸部900の幅H7よりも小さい。また、凸部905の直交方向D2における幅は、凸部900の幅H8と同等又は、凸部900の幅H8よりも小さい。
実施例C2では、フォーム272に凸部905が設けられているので、凹部270内に板バネ271及びフォーム272を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部900を構成することができる。フォーム272は容器側フィルター273と液体収容部200との間に容器側フィルター273に接触するよう位置し、容器側フィルター273に接触する面に凸部905を有する。このように、凸部905を有するフォーム272を予め成形しておくことで、カートリッジ20に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。
(実施例C3)
実施例C3のカートリッジ20では、液体供給部280が、図38に示すように、容器側フィルター273と、フォーム910と、を有している。実施例C3のカートリッジ20は、実施例C2のカートリッジ20における板バネ271が省略され、且つフォーム273がフォーム910に替えられていることを除いて、実施例C2のカートリッジ20と同様の構成を有している。このため、以下においては、実施例C2と同一の構成については、実施例C2と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
フォーム910は、凹部270内に嵌入される。そして、フォーム910は、凹部270内に嵌入された状態において、凹部270よりも液体収容部200側とは反対側に、すなわち凹部270よりも−Z軸方向に突出している。実施例C3では、容器側フィルター273の凸部900を形成するための突出構造が、フォーム910に設けられている。突出構造を有するフォーム910は、凸部911を含む。実施例C3では、凸部911が突出構造の少なくとも一部を構成している。凸部911は、フォーム910の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム272において、凸部911は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部911の装着方向D1における幅は、凸部900の幅H7と同等又は、凸部900の幅H7よりも小さい。また、凸部911の直交方向D2における幅は、凸部900の幅H8と同等又は、凸部900の幅H8よりも小さい。
実施例C3では、板バネ271が省略されているので、実施例C2に比較して、カートリッジ20にかかるコストを軽減したり、カートリッジ20の製造工程を簡略化したりすることができる。また、実施例C3では、フォーム910に凸部911が設けられているので、凹部270内にフォーム910を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部900を構成することができる。フォーム910は容器側フィルター273と液体収容部200との間に容器側フィルター273に接触するよう位置し、容器側フィルター273に接触する面に凸部911を有する。このように、凸部911を有するフォーム272を予め成形しておくことで、カートリッジ20に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。
(実施例C4)
実施例C4では、図39に示すように、カートリッジ20にキャップ920が付属している。カートリッジ20が未使用の状態において、キャップ920が液体供給部280に被せられている。キャップ920によって、液体供給部280を塞ぐことができる。液体供給部280をキャップ920で塞ぐことによって、液体供給部280からインクが漏れたり、液体供給部280からインクの液体成分が蒸発したりすることを低く抑えることができる。なお、作業者は、カートリッジ20をプリンター50に装着するときに、キャップ920を液体供給部280から外してからカートリッジ20をプリンター50に装着する。つまり、カートリッジ20は、キャップ920が液体供給部280から外された状態で、プリンター50に装着される。
キャップ920は、図40に示すように、シール部材921を有している。シール部材921には、凹部923が設けられている。キャップ920は、シール部材921を除いて、第1実施形態におけるキャップ711と同様の構成を有している。このため、以下においては、キャップ711と同一の構成については、キャップ711と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
凹部923は、図41に示すように、−Z軸方向に向かって凹となる向きに設けられている。凹部923の直交方向D2における幅H12は、凸部900(図36)の幅H10と同等又は、凸部900の幅H10よりも大きい。また、図40に示すように、凹部923の装着方向D1における幅H11は、凸部900(図36)の幅H9と同等又は、凸部900の幅H9よりも大きい。
キャップ920がカートリッジ20に装着された状態において、凹部923は、図42に示すように、容器側フィルター273を挟んでフォーム272やフォーム910に対向する。そして、凹部923は、容器側フィルター273に接触する。このとき、フォーム272やフォーム910は、容器側フィルター273を介してシール部材921の凹部923によって+Z軸方向に向かって押圧される。これにより、容器側フィルター273に凸部900が構成され得る。つまり、実施例C4では、キャップ920をカートリッジ20に装着することによって、容器側フィルター273の凸部900が形成される。
実施例C4において、カートリッジ20からキャップ920を外すと、時間の経過とともに、フォーム272やフォーム910、及び容器側フィルター273の変形が回復していく。このため、カートリッジ20からキャップ920を外すと、時間の経過とともに、容器側フィルター273の凸部900が軽減していく。しかしながら、カートリッジ20からキャップ920を外してから、カートリッジ20をプリンター50に装着するまでにかかる時間では、凸部900の盛り上がりが維持される。このため、実施例C4においても、実施例C1から実施例C3までのそれぞれと同様の効果が得られる。つまり、実施例C4においても、カートリッジ20をホルダー60に装着するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に空気を挟み込んでしまうことを避けることができる。なお、カートリッジ20をプリンター50に装着した後に凸部900が解消してしまっても、カートリッジ20やプリンター50の機能は、なんら損なわれない。
なお、第3実施形態では、実施例C1から実施例C4のそれぞれを単独で採用することができる。また、第3実施形態では、実施例C1から実施例C4のうちのいくつかを組み合わせた構成も採用され得る。実施例C1から実施例C4のうちの組み合わせとしては、例えば、実施例C1と実施例C2との組み合わせや、実施例C1と実施例C3との組み合わせ、実施例C2と実施例C4との組み合わせ、実施例C3と実施例C4との組み合わせ、実施例C1と実施例C2と実施例C4との組み合わせ、実施例C1と実施例C3と実施例C4との組み合わせなどが挙げられる。
(第4実施形態)
第4実施形態のカートリッジ20では、図43に示すように、容器側フィルター273が、凸部950を有している。図43では、構成をわかりやすく示すため、容器側筒状体288の一部を切断した状態が示されている。第4実施形態におけるカートリッジ20は、XY平面を平面視したときに凸部950が円形を呈していることを除いて、第1実施形態と同様の構成を有している。このため、以下においては、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
凸部950は、+Z軸方向から−Z軸方向に向かって凸となる、すなわち液体収容部200(図11)側から排出口291側に向かう向きに凸となる突出部を有する。装着方向D1における凸部950の幅と、直交方向D2における凸部950の幅とは、互いに等しい。第4実施形態のカートリッジ20では、凸部950の頂部951が点(頂点)として存在している。つまり、容器側フィルター273において、頂点としての頂部951が、−Z軸方向に最も突出している。なお、第4実施形態では、頂部951は、球面953上に位置している。
容器側フィルター273は頂部951を含む第1の部分と、頂部951を含まない第2の部分とを有する。第1の部分は、第2の部分より液体収容部200から排出口291に向かう方向に突出している。このため、カートリッジ20がホルダー60に装着される過程において、第1の部分が第2の部分よりも先に装置側フィルター642に接触する。これにより、装着過程における第1の期間に装置側フィルター642に接触する容器側フィルター273は第1の部分のみである。そして、第1の期間に続く第2の期間に新たに接触を開始するのは第2の部分のみとなる。
ここで、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが同時に接触する面積が大きいと、挟み込まれた空気が容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から外に逃げるのに要する時間が増えるため、空気が閉じ込められる可能性が高まる。しかし、同時に接触する面積を小さくすれば、接触時に容器側フィルター273の外部に逃げ遅れる空気の量を減らすことができる。その結果、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間に存在していた空気を、容器側フィルター273と装置側フィルター642との間から排除しやすい。
さらに、第4実施形態では、頂部951が点(頂点)として存在するので、第1の部分が装置側フィルター642に接触するときに、容器側フィルター273と装置側フィルター642とが互いに点接触することができる。点接触であれば、容器側フィルター273が装置側フィルター642に初期に接触する面積が極めて小さくなるため、空気を挟み込む可能性も極めて小さくなる。そのため、第1の部分がほとんど面積をもたない点に近い形状であればより効果が大きい。また、頂部951が第1の部分のうち装着方向における幅の中間に位置するとより効果が大きい。
(実施例D1)
第4実施形態のカートリッジ20における実施例について説明する。以下において、第4実施形態における実施例は、実施例Dと表記される。そして、以下では、複数の実施例Dがあるので、それぞれに番号を付記することによって、複数の実施例Dが相互に識別される。前述したように、第4実施形態のカートリッジ20では、容器側フィルター273の凸部950は、例えば、フィルターに型押しを施すことによって形成され得る。フィルターに型押しを施すことによって容器側フィルター273の凸部950を形成する例を実施例D1とする。実施例D1によれば、容器側フィルター273の凸部950を構成することができる。
ここで、第4実施形態では、ケース22の凹部270は、図44に示すように、XY平面を平面視したときに、円形を呈している。そして、容器側フィルター273は、凹部270を覆う大きさを有している。そして、容器側フィルター273は、凹部270を覆っている。
容器側フィルター273の凸部950を形成する方法は、実施例D1に限定されない。容器側フィルター273の凸部950を形成する方法としては、例えば、容器側フィルター273よりも液体収容部200側に、凹部270の内側から外側、すなわち容器側フィルター273側に向かって凸となる突出構造を設ける方法も採用され得る。この場合、容器側フィルター273は、突出構造によって、液体収容部200の内側から外側に向かって凸となる向きに盛り上げられる。以下に、突出構造によって、容器側フィルター273の凸部950を形成する例を説明する。
(実施例D2)
実施例D2のカートリッジ20では、液体供給部280が、図44に示すように、容器側フィルター273と、フォーム955と、コイルバネ957と、を有している。コイルバネ957と、フォーム955とは、この順に凹部270内に挿入される。そして、容器側フィルター273が、フォーム955よりも液体収容部200側とは反対側において、すなわちフォーム955よりも−Z軸方向側においてケース22に溶着されている。実施例D2のカートリッジ20は、液体供給部280の構成が第1実施形態とは異なることを除いて、第1実施形態と同様の構成を有している。このため、以下においては、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
実施例D2では、容器側フィルター273の凸部950を形成するための突出構造が、フォーム955に設けられている。突出構造を有するフォーム955は、図44に示すように、凸部959を含む。実施例D2では、凸部959が突出構造の少なくとも一部を構成している。凸部959は、フォーム955の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム955において、凸部959は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部959の装着方向D1における幅は、凸部950の幅と同等又は、凸部950の幅よりも小さい。また、凸部959の直交方向D2における幅は、凸部950の幅と同等又は、凸部950の幅よりも小さい。さらに、凸部959の装着方向D1における幅と、凸部959の直交方向D2における幅とは、互いに等しい。
実施例D2では、フォーム955に凸部959が設けられているので、凹部270内にコイルバネ957及びフォーム955を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部950を構成することができる。フォーム955は容器側フィルター273と液体収容部200との間に容器側フィルター273に接触するよう位置し、容器側フィルター273に接触する面に凸部959を有する。このように、凸部959を有するフォーム955を予め成形しておくことで、カートリッジ20に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。なお、実施例D2において、フォーム955を容器側フィルター273側に向かって付勢する部材は、コイルバネ957に限定されない。フォーム955を容器側フィルター273側に向かって付勢する部材としては、例えば、板バネやゴムなどの種々の弾性部材が採用され得る。
(実施例D3)
実施例D3のカートリッジ20では、液体供給部280が、図45に示すように、容器側フィルター273と、フォーム960と、を有している。実施例D3のカートリッジ20は、実施例D2のカートリッジ20におけるコイルバネ957が省略され、且つフォーム955がフォーム960に替えられていることを除いて、実施例D2のカートリッジ20と同様の構成を有している。このため、以下においては、実施例D2と同一の構成については、実施例D2と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
フォーム960は、凹部270内に嵌入される。そして、フォーム960は、凹部270内に嵌入された状態において、凹部270よりも液体収容部200側とは反対側に、すなわち凹部270よりも−Z軸方向に突出している。実施例D3では、容器側フィルター273の凸部950を形成するための突出構造が、フォーム960に設けられている。突出構造を有するフォーム960は、凸部961を含む。実施例D3では、凸部961が突出構造の少なくとも一部を構成している。凸部961は、フォーム960の容器側フィルター273側に設けられている。フォーム960において、凸部961は、容器側フィルター273側に向かって、すなわち−Z軸方向に向かって突出する突出部を有する。凸部961の装着方向D1における幅は、凸部950の幅と同等又は、凸部950の幅よりも小さい。また、凸部961の直交方向D2における幅は、凸部950の幅と同等又は、凸部950の幅よりも小さい。さらに、凸部961の装着方向D1における幅と、凸部961の直交方向D2における幅とは、互いに等しい。
実施例D3では、コイルバネ957が省略されているので、実施例D2に比較して、カートリッジ20にかかるコストを軽減したり、カートリッジ20の製造工程を簡略化したりすることができる。また、実施例D3では、フォーム960に凸部961が設けられているので、凹部270内にフォーム960を収容した状態で、容器側フィルター273をケース22に溶着することによって、容器側フィルター273の凸部950を構成することができる。フォーム960は容器側フィルター273と液体収容部200との間に容器側フィルター273に接触するよう位置し、容器側フィルター273に接触する面に凸部961を有する。このように、凸部961を有するフォーム272を予め成形しておくことで、カートリッジ20に突出構造を組み込む製造工程を簡略化することができる。
(実施例D4)
第4実施形態においても、第1実施形態〜第3実施形態のそれぞれと同様に、キャップ711、キャップ811、及びキャップ920のそれぞれに相当するキャップによって、容器側フィルター273に凸部950を構成することができる。第4実施形態において、カートリッジ20に付属するキャップによって容器側フィルター273に凸部950を構成する例を実施例D4とする。実施例D4においても、実施例C4と同様の効果が得られる。
なお、第4実施形態では、実施例D1から実施例D4のそれぞれを単独で採用することができる。また、第4実施形態では、実施例D1から実施例D4のうちのいくつかを組み合わせた構成も採用され得る。実施例D1から実施例D4のうちの組み合わせとしては、例えば、実施例D1と実施例D2との組み合わせや、実施例D1と実施例D3との組み合わせ、実施例D2と実施例D4との組み合わせ、実施例D3と実施例D4との組み合わせ、実施例D1と実施例D2と実施例D4との組み合わせ、実施例D1と実施例D3と実施例D4との組み合わせなどが挙げられる。
第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれにおける変形例について説明する。
(変形例1)
上記第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれに対して、図46に示すように、装置側フィルター642が容器側フィルター273側(+Z軸方向)に向かって凸となる凸状に盛り上がっている形態も採用され得る。この形態によれば、容器側フィルター273と装置側フィルター642とを凸形状同士で接触させることができるので、容器側フィルター273と装置側フィルター642と間に空気を挟み込んでしまうことを一層避けることができる。
(変形例2)
上記第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれに対して、図47(a)に示すように、装置側フィルター642が容器側フィルター273側とは反対側(−Z軸方向)に向かって凹となる凹状に凹んでいる形態も採用され得る。この形態によれば、例えば、カートリッジ20をホルダー60から外したときなどに、外したカートリッジ20からたれたインクを装置側フィルター642の凹みで受けやすくすることができる。これにより、カートリッジ20からたれたインクが飛散することを避けやすくすることができる。
なお、この形態では、図47(a)中のA部の拡大図である図47(b)に示すように、装置側フィルター642を支持する支持部649によって囲まれる領域Ae内において、容器側フィルター273の突出量Fhが、装置側フィルター642の凹み量Fdよりも大きい。この要件は、容器側フィルター273の盛り上がりと、装置側フィルター642の凹みとがともに球面である場合には、装置側フィルター642の曲率が容器側フィルター273の曲率よりも大きいと表現される。
あるいはこの構成は、容器側フィルター273が装置側フィルター642に向かって凸となる凸形状を有し、装置側フィルター642が容器側フィルター273に向って凹となる凹形状を有するとき、容器側フィルター273の凸形状のうち装置側フィルター642に向かう方向における頂部が装置側フィルター642の前記凹形状の一部に接触可能である状態とも換言できる。
この要件によって、液体供給部280の−Z軸方向への下降にともなって、容器側フィルター273と装置側フィルター642との接触開始部を基点として、互いの接触領域が、X軸方向に遠ざかる向きに広がっていく。これにより、上記実施形態と同様の効果が得られる。
装置側フィルター642の凹みは、例えば、装置側フィルター642を−Z軸方向に押圧した状態で、装置側フィルター642を支持部649に溶着することによって形成され得る。
(変形例3)
上記第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれにおける支持部材275とフォーム272とは、例えば、硬質な多孔質部材を用いることで一体的に形成されていてもよい。または、付勢部材274と、支持部材275と、フォーム272とを一体的に形成してもよい。たとえば、フォーム272を厚く形成することで、フォーム272を付勢部材として機能させることができる。そしてフォーム272の付勢力を利用して、容器側フィルター273を液体収容部200から排出口291に向かう方向に付勢することができる。また、容器側フィルター273とフォーム272とについても、一体的に形成されていてもよい。
(変形例4)
上記第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれにおける容器側フィルター273の傾斜部273cには、孔が設けられていなくてもよい。すなわち、容器側フィルター273は、装置側フィルター642と接触する部分のみが多孔質であればよく、その他の部分については、孔が設けられていない構成としてもよい。
(変形例5)
上記第1実施形態〜第4実施形態のそれぞれでは、容器側フィルター273は、装置側フィルター642に向けて突出した形態を有している。これに対して、例えば、容器側フィルター273は、内側に窪んだ形態であってもよい。つまり、容器側フィルター273は、装置側フィルター642の反対側に向けて突出していてもよい。ただし、この場合には、カートリッジ20装着時に気泡が発生することを抑制するため、装置側フィルター642は容器側フィルター273に向けて突出していることが好ましい。また、容器側フィルター273が、装置側フィルター642に向けて突出した形態では、装置側フィルター642は、容器側フィルター273に向けて突出してもよいし、容器側フィルター273と反対側に向けて突出していてもよい。
(変形例6)
変形例6のカートリッジ20Aでは、図48に示すように、外殻を構成するケース22が曲面を含む面で構成されている。カートリッジ20Aにおいても、カートリッジ20と同様の効果が得られる。図48には、カートリッジ20の輪郭の領域である輪郭領域820が二点鎖線で示されている。このように、ケース22の輪郭が輪郭領域820の範囲内であれば、曲面や平面を含む種々の輪郭形態が採用され得る。
(変形例7)
変形例7のカートリッジ20Bでは、図49に示すように、ケース22が、第1部材831と、第2部材833と、を有している。第1部材831と第2部材833とは、互いに別体で構成されている。第1部材831には、インクが収容される液体収容部200が設けられている。さらに、第1部材831には、凹部270及び排出口291(図示せず)が設けられている。第1部材831の凹部270内には、板バネ271及びフォーム272(図示せず)が収容される。そして、第1部材831には、凹部270を外側から覆う容器側フィルター273が設けられている。第1部材831の液体収容部200の内部には、インクが収容されている。
第2部材833には、回路基板40、液体供給部280、第1突出部210、及び第2突出部220が設けられている。第2部材833には、凹部835が設けられている。第1部材831は、凹部835内に収容可能に構成されている。液体供給部280は、第1部材831の容器側フィルター273に重なる領域に設けられている。液体供給部280には、底面201を貫通する開口部(図示せず)が設けられている。この開口部を介して、凹部835の内部と外部とが通じている。このため、第1部材831が第2部材833の凹部835内に収容された状態で、第1部材831の容器側フィルター273が、液体供給部280の開口部を介して露呈する。
上記の構成により、第2部材833をホルダー60に装着することができる。そして、第2部材833をホルダー60に装着した状態で、第1部材831の容器側フィルター273に装置側フィルター642(図2)を接続することができる。カートリッジ20Bにおいても、カートリッジ20と同様の効果が得られる。さらに、カートリッジ20Bでは、作業者は、カートリッジ20B内のインクがなくなったら、第1部材831を新たな第1部材831に交換することができる。これにより、新たな第1部材831に収容されたインクを利用することができる。また、作業者は、カートリッジ20B内のインクがなくなったら、第1部材831に新たなインクを補充することもできる。これにより、第1部材831に補充された新たなインクを利用することができる。このように、カートリッジ20Bでは、第2部材833を反復して利用することができる。
(変形例8)
変形例8のカートリッジ20Cは、図50に示すように、第2部材833の側面836の一部が除去されている。そして、第1部材831は、側面836の除去された領域に及んでいる。これらの点を除いて、カートリッジ20Cは、カートリッジ20Bと同様の構成を有している。このため、以下において、カートリッジ20Bと同様の構成については、カートリッジ20Bと同一の符号を付して詳細な説明を省略する。カートリッジ20Cにおいても、カートリッジ20やカートリッジ20Bと同様の効果が得られる。さらに、カートリッジ20Cでは、カートリッジ20Bに比較して、側面836を除去した分だけ第1部材831を拡張することができる。この結果、カートリッジ20Cでは、カートリッジ20Bに比較して、液体収容部200におけるインクの収容量を増大させることができる。
10…液体供給システム、20,20A,20B,20C…カートリッジ、22…ケース、40…回路基板、50…プリンター、60…ホルダー、70…接点機構、80…レバー、90…印刷用紙、200…液体収容部、200a…上部空間、200b…下部空間、201…底面、203…前面、204…背面、208…斜面、210…第1突出部、220…第2突出部、230…仕切板、270…凹部、271…板バネ、272…フォーム、273…容器側フィルター、273a…周縁部、273b…中央部、273c…傾斜部、274…付勢部材、275…支持部材、276…流通孔、277…突状部、278…凹部、280…液体供給部、281…連通口、288…容器側筒状体、291…排出口、292…空間、400…端子群、408…表面、517…フレキシブルケーブル、520…キャリッジ、522…キャリッジモーター、524…駆動ベルト、532…紙送りモーター、534…紙送りローラー、540…印刷ヘッド、541…ノズル、601…底面、602…カートリッジ収容室、607…仕切り壁、620…凹部、636…突起部、640…液体導入部、642…装置側フィルター、645…装置側筒状体、646…インク流路、648…弾性部材、649…支持部、651…規制部、653…案内部、655…弾性部材、700…凸部、701…頂部、703…曲線、705…凸部、707…スペーサー、711…キャップ、713…カバー、715…シール部材、717…凹部、719…係合爪、721…係合爪、723…着脱レバー、725,726,727,728…隔壁、731…被係合部、732…被係合部、735…凹部、800…凸部、801…頂部、803…曲線、805…凸部、807…スペーサー、811…キャップ、815…シール部材、817…凹部、820…輪郭領域、831…第1部材、833…第2部材、835…凹部、836…側面、900…凸部、901…頂部、903…球面、905…凸部、910…フォーム、911…凸部、920…キャップ、921…シール部材、923…凹部、950…凸部、951…頂部、953…球面、955…フォーム、957…コイルバネ、959…凸部、960…フォーム、961…凸部。

Claims (17)

  1. 液体消費装置の液体導入部に液体を供給可能な液体収容容器であって、
    前記液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に連通し、前記液体導入部に前記液体を排出可能な排出口と、を含む容器と、
    前記排出口に設けられており、前記液体導入部に接触可能な第1多孔部材と、を備え、
    前記第1多孔部材は前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出する突出部を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容容器であって、
    前記第1多孔部材の前記収容部側に設けられ、前記第1多孔部材を前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に付勢する付勢部材を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  3. 請求項1または2に記載の液体収容容器と、
    前記液体収容容器から前記液体を導入可能な前記液体消費装置と、を備え、
    前記液体消費装置は前記液体排出口から前記液体を導入可能な前記液体導入部を有し、
    前記液体導入部は筒状体と前記筒状体に設けられた第2多孔部材とを有し、
    前記第1多孔部材は前記第2多孔部材に向って凸となる凸形状を有し、
    前記第2多孔部材は前記第1多孔部材に向って凹となる凹形状を有し、
    前記第1多孔部材の前記凸形状のうち前記第2多孔部材に向かう方向における頂部が前記第2多孔部材の前記凹形状の一部に接触可能である、
    ことを特徴とする液体供給システム。
  4. 請求項1または2に記載の液体収容容器と、
    前記液体収容容器から前記液体を導入可能な前記液体消費装置と、を備え、
    前記液体消費装置は前記液体排出口から前記液体を導入可能な前記液体導入部を有し、
    前記液体導入部は筒状体と前記筒状体に設けられた第2多孔部材とを有し、
    前記第1多孔部材は前記第2多孔部材に向って凸となる凸形状を有し、
    前記第2多孔部材は前記第1多孔部材に向って凸となる凸形状を有し、
    前記第1多孔部材の前記凸形状のうち前記第2多孔部材に向かう方向における頂部が前記第2多孔部材の前記凸形状の一部に接触可能である、
    ことを特徴とする液体供給システム。
  5. 液体消費装置の液体導入部に液体を供給可能な液体収容容器であって、
    前記液体を収容する液体収容部と、前記液体収容部に連通し、前記液体導入部に前記液体を排出可能な排出口と、を含む容器と、
    前記排出口に設けられており、前記液体導入部に接触可能な多孔部材と、を備え、
    前記多孔部材は前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出する突出部を有し、
    前記突出部は前記液体導入部に接触可能な頂部を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  6. 請求項5に記載の液体収容容器であって、
    前記突出部は、前記頂部が前記液体導入部と点接触可能である形状を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  7. 請求項5または6に記載の液体収容容器であって、
    前記頂部を通る面で前記突出部を切った断面の形状が変曲点を含まない曲線部を有し、前記頂部が常に前記曲線部上に位置する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  8. 請求項5ないし7のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記突出部のうち前記液体導入部に接触可能な部分を、前記液体収容部から前記排出口に向かう方向において切った断面の形状が、楕円または真円を含む円形状である、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  9. 請求項5に記載の液体収容容器であって、
    前記頂部は直線状に延在する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  10. 請求項5に記載の液体収容容器であって、
    前記排出口から前記液体導入部に前記液体を排出する方向に対し直交するふたつの方向を第1方向と第2方向とし、前記第1方向と前記第2方向とが互いに直交するとき、
    前記多孔部材は前記第1方向における第1の幅と前記第2方向における第2の幅とを有し、
    前記第1の幅は前記第2の幅より大きく、
    前記頂部は前記第1方向に沿って直線状に延在する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  11. 請求項5ないし10のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記多孔部材は前記頂部を含む第1の部分と、前記頂部を含まない第2の部分とを有し、
    前記液体収容容器が前記液体消費装置に装着される過程において、前記第1の部分が前記第2の部分より先に前記液体導入部に接触するよう、前記第1の部分は前記第2の部分より前記液体収容部から前記排出口に向かう方向に突出している、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  12. 請求項5ないし11のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記排出口から前記液体導入部に前記液体を排出する方向に対し平行する面で前記多孔部材を切断したときの前記多孔部材の断面は曲線を有し、
    前記頂部は前記曲線上に位置する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  13. 請求項5ないし12のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
    前記多孔部材と前記液体収容部との間に突出構造を備え、
    前記液体収容容器が前記液体消費装置に装着される前の状態において、前記多孔部材の前記頂部は前記突出構造により形成される、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  14. 請求項13に記載の液体収容容器であって、
    前記突出構造は流路形成部材を含み、
    前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、前記多孔部材に接触する面に凸部を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  15. 請求項13に記載の液体収容容器であって、
    前記突出構造は流路形成部材と凸部材とを含み、
    前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、
    前記凸部材は前記多孔部材と前記流路形成部材との間に前記多孔部材に接触するよう位置する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  16. 請求項13に記載の液体収容容器であって、
    前記突出構造は流路形成部材と付勢部材とを含み、
    前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、
    前記付勢部材は前記流路形成部材と前記液体収容部との間に前記流路形成部材に接触するよう位置し、前記流路形成部材に接触する面に凸部を有する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
  17. 請求項13に記載の液体収容容器であって、
    前記突出構造は流路形成部材と付勢部材と凸部材とを含み、
    前記流路形成部材は前記多孔部材と前記液体収容部との間に前記多孔部材に接触するよう位置し、
    前記凸部材は前記流路形成部材と前記付勢部材との間に前記流路形成部材に接触するよう位置する、
    ことを特徴とする液体収容容器。
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