JP2014000717A - 流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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【課題】シール部材を取り付け易くすると共に、シール部材による反力が著しく大きくなるのを抑制して、シール部材が予期せぬタイミングで外れるのを低減した流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】液体を吐出するヘッド本体に液体を供給する液体供給路311と、該液体供給路311の一方が開口すると共に当該液体供給路311の液体を供給する液体供給手段20が取り付けられる取付部316と、が設けられた流路部材本体310と、前記取付部316に固定されて、前記液体供給路311の開口を覆うフィルター317と、前記取付部316の周囲に亘って設けられて弾性材料で形成されたシール部材330と、を具備し、前記シール部材330には、前記取付部316が挿入される挿入孔334が設けられており、該挿入孔334の内面には、前記取付部316側に向かって突出して当該取付部316に密着する突起部335が設けられ、該突起部335以外の領域で、前記挿入孔334と前記取付部316との間には空間が画成されている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ノズル開口から液体を吐出するヘッド本体に液体を供給する流路部材、流路部材を具備する液体噴射ヘッド及び液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置に関する。
液滴を吐出する液体噴射ヘッドの代表例としては、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このインクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、インク滴をノズル開口から吐出するヘッド本体と、ヘッド本体が固定されると共に、インクが貯留されたインクカートリッジ(液体供給手段)が着脱自在に設けられて、インクカートリッジからのインクをヘッド本体に供給する流路部材と、を具備するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1によれば、インクカートリッジに多孔質材料などで形成された圧接体からなる供給部を設け、この供給部を流路部材に設けられたフィルターに圧接すると共に圧接体とフィルターとの周囲をシール部材でシールすることで、インクカートリッジと流路部材とが接続される。
特開2007−15272号公報
しかしながら、特許文献1のような構成では、インクカートリッジを流路部材に取り付けた際に、シール部材が変形して逃げるスペースがなく、シール部材の反力が大きくなってしまうという問題がある。このようにシール部材の反力が大きくなると、インクカートリッジを取り付け難くなると共に、反力によってインクカートリッジや流路部材が反るように変形してしまう。
また、シール部材の内面と流路部材との間に空間を画成するように配置すると、インクカートリッジの脱着時などの予期せぬタイミングでシール部材が流路部材から脱落してしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドに用いられる流路部材に限定されず、インク以外の液体噴射ヘッドに用いられる流路部材においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、シール部材を取り付け易くすると共に、シール部材による反力が著しく大きくなるのを抑制して、シール部材が予期せぬタイミングで外れるのを低減した流路部材、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を吐出するヘッド本体に液体を供給する液体供給路と、該液体供給路の一方が開口すると共に当該液体供給路の液体を供給する液体供給手段が取り付けられる取付部と、が設けられた流路部材本体と、前記取付部に固定されて、前記液体供給路の開口を覆うフィルターと、前記取付部の周囲に亘って設けられて弾性材料で形成されたシール部材と、を具備し、前記シール部材には、前記取付部が挿入される挿入孔が設けられており、該挿入孔の内面には、前記取付部側に向かって突出して当該取付部に密着する突起部が設けられ、該突起部以外の領域で、前記挿入孔と前記取付部との間には空間が画成されていることを特徴とする流路部材にある。
かかる態様では、シール部材の突起部のみが取付部に接触するため、接触面積を減少させて密封性を向上することができる。また、突起部以外の領域でシール部材と取付部と空間が画成されることから、シール部材が空間を利用して弾性変形し易く、シール部材の反力が著しく大きくなるのを抑制することができる。さらに、シール部材は突起部によって取付部に密着するため、シール部材が予期せぬタイミングでズレたり脱落するのを抑制することができる。
ここで、前記シール部材は、円筒形状を有する第1シール部と、該第1シール部内に設けられた円筒形状を有する第2シール部と、前記第1シール部と前記第2シール部との端部同士を連結すると共に液体供給手段が当接する第3シール部と、を具備することが好ましい。これによれば、第3シール部が第1シール部と第2シール部とによって支持されるため、第3シール部が撓み変形し易く、密封性を向上することができる。
また、前記第1シール部及び前記第2シール部の前記第3シール部が接続する端部とは反対側の端部は、それぞれ曲面となっていることが好ましい。これによれば、流路部材本体とシール部材との接触面積が減少すると共に常に同じ面積で接触することで密封性を向上することができる。
さらに本発明の他の態様は、上記態様の流路部材と、ヘッド本体と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、液漏れを抑制して、変形を低減した液体噴射ヘッドを実現できる。
また、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、液漏れを抑制して、変形を低減した液体噴射装置を実現できる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係るシール部材の斜視図である。 実施形態1に係る流路部材の要部を拡大した断面図である。 インクカートリッジを流路部材に装着する方法を示す断面図である。 シール部材の比較例を示す記録ヘッドの要部断面図である。 シール部材の比較例を示す記録ヘッドの要部断面図である。 実施形態2に係る流路部材の要部を拡大した断面図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの要部を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係る記録装置の概略図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッドを分解した斜視図であり、図2は、インクジェット式記録ヘッドの断面図である。
図示するように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、液体としてインクを貯留した液体供給手段であるインクカートリッジ20が着脱される流路部材30と、流路部材30に固定されたヘッド本体40と、を具備する。
流路部材30は、流路部材本体310と、流路部材本体310に設けられたシール部材330と、を具備する。
流路部材本体310は、内部に液体であるインクが通過する液体供給路311が設けられ、液体供給路311が開口する一方面にはインクカートリッジ20が装着されるカートリッジ装着部312が設けられている。本実施形態では、カートリッジ装着部312には、4つのインクカートリッジ20が装着されるようになっている。
また、カートリッジ装着部312は、周囲を壁部313で囲まれており、壁部313の相対向する一対の壁面には、それぞれ厚さ方向に貫通した第1係合孔314及び第2係合孔315が設けられている。
これら第1係合孔314及び第2係合孔315に詳しくは後述するインクカートリッジ20の第1係合爪24及び第2係合爪25が係合することで、カートリッジ装着部312にインクカートリッジ20が固定される。
なお、本実施形態では、カートリッジ装着部312には4つのインクカートリッジ20が装着されるため、各インクカートリッジ20の間には仕切り板313aが設けられている。
また、流路部材本体310のカートリッジ装着部312には、円柱状に突出した取付部316が設けられている。本実施形態では、カートリッジ装着部312に4つのインクカートリッジ20が固定されるため、取付部316はインクカートリッジ20と同じ数、すなわち4個設けられている。この取付部316には、先端面に開口する液体供給路311が設けられた円筒形状を有しており、液体供給路311が開口する突出した先端面には液体供給路311の開口を覆うフィルター317が設けられている。
フィルター317は、液体であるインク中に含まれる異物や気泡を除去するためのものであり、例えば、金属や樹脂等の繊維を細かく編むことで複数の微細孔が形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させたものなどを用いることができる。なお、フィルター317は、不織布等を用いてもよく、その材料は特に限定されるものではない。
このフィルター317は、円盤形状を有し、取付部316の先端面(液体供給路311が開口する開口面)と略同じ面積で設けられている。
また、このようなフィルター317が設けられた取付部316の周囲には円環状のシール用溝部319が設けられており、このシール用溝部319内にシール部材330が設けられている。
ここで、シール部材330について図3及び図4を参照して詳細に説明する。なお、図3は、シール部材を示す斜視図であり、図4は、流路部材の要部を拡大した断面図である。
図示するように、シール部材330は、ゴムやエラストマーなどの弾性材料で形成されており、円筒形状を有する第1シール部331と、第1シール部331よりも小さな内径を有し、第1シール部331の内部に配置された円筒形状を有する第2シール部332と、第1シール部331及び第2シール部332の端部同士を連続する円盤状の第3シール部333と、が一体的に形成されたものであり、中央に取付部316が挿入される挿入孔334が設けられている。
第1シール部331は、円筒形状を有し、シール用溝部319よりも若干小さな外径を有する。これにより、第1シール部331は、シール用溝部319の内壁に当接することがなく、シール部材330をシール用溝部319内に挿入し易くなっている。
第2シール部332は、中央に取付部316が挿入される挿入孔334が設けられた円筒形状を有する。また、第2シール部332の挿入孔334には、取付部316側に向かって突出する突起部335が設けられている。
突起部335は、本実施形態では、第2シール部332のフィルター317とは反対側の端部に設けられており、第2シール部332の内周面(挿入孔334)の周方向に亘って連続して設けられている。
このような突起部335は、取付部316側の面が凸曲面となるように、すなわち、断面が円弧状(半円形状)となるように形成されている。すなわち、突起部335の取付部316に当接する面の両側の角部、つまり、図4に示す断面において、突起部335のフィルター317側及び流路部材本体310側の角部は、本実施形態では、曲面となっている。
また、挿入孔334の突起部335が設けられた領域の内径は、取付部316の外周に密着する大きさで設けられている。このように突起部335の角部をR面取りし、突起部335を取付部316に接するまで突出させることで、シール部材330を取付部316の外側に装着及び脱着し易くすることができる。また、突起部335の表面を凸曲面とすることで、取付部316の外周面に常に同じ面で接触させることができる。
なお、突起部335による内径は、取付部316の外周に密着する大きさで設けられており、挿入孔334の突起部335以外の内径は、取付部316の外周よりも若干大きな内径を有する。このため、シール部材330を流路部材本体310に取り付けた際に、インクカートリッジ20を取り付ける前の状態では、突起部335が設けられていない領域においてシール部材330と取付部316との間に空間が画成されている。
また、第1シール部331及び第2シール部332の流路部材本体310に当接する端面は、曲面で形成されている。本実施形態では、第1シール部331及び第2シール部332の端面は、厚さ方向略中央部が突出した凸曲面状、つまり、断面が半円形状となるように形成されている。これにより、シール部材330にインクカートリッジ20が当接して、インクカートリッジ20によってシール部材330が弾性変形した際に、第1シール部331及び第2シール部332の端面が常に同じ状態で流路部材本体310に接触して、密封性を向上することができる。
このようなシール部材330は、取付部316を挿入孔334に挿入させて取り付けられる。このとき、シール部材330の第2シール部332に設けられた突起部335のみが取付部316に密着するため、シール部材330の挿入孔334に取付部316を圧入する圧力を小さくすることができる。このため、シール部材330の流路部材本体310への取り付けを容易にすることができる。また、シール部材330は、突起部335によって取付部316の外周に密着するため、インクカートリッジ20を流路部材30から脱着した際や、取り扱い時に取付部316を鉛直下向きにした際などの予期せぬタイミングでシール部材330が流路部材本体310から外れるのを抑制することができる。
ここで、このような流路部材30に着脱されるインクカートリッジ20について図1及び図2を参照して説明する。
インクカートリッジ20は、内部にインク(液体)が貯留された中空箱形状を有する。また、インクカートリッジ20の底面には、円筒形状のリブ21が設けられており、リブ21の内部には、インクカートリッジ20の内部のインクを流路部材30に供給する供給口22が設けられている。この供給口22の内部には、供給部23が設けられている。供給部23は、流路部材30のフィルター317に圧接して、インクカートリッジ20内のインクを流路部材30の液体供給路311に供給するためのものである。このような供給部23としては、例えば、綿状パルプ、高分子吸水ポリマー、ウレタンフォーム等の多孔質材料や不織布などを用いることができる。
また、インクカートリッジ20には、流路部材本体310の壁部313に設けられた第1係合孔314に挿入される第1係合爪24と、第1係合爪24とは反対面側に設けられて流路部材本体310の壁部313に設けられた第2係合孔315に挿入される第2係合爪25とが設けられている。
第2係合爪25は、インクカートリッジ20の側面の供給部23側に一端部が固定されて、他端部側が自由端となるように、インクカートリッジ20に一体的に形成されたものである。これにより、第2係合爪25は、インクカートリッジ20の側面に向かって弾性変形可能となっている。
このようなインクカートリッジ20を流路部材30に装着する方法について図4及び図5を参照して説明する。なお、図5は、本発明の実施形態1に係るインクカートリッジを流路部材に装着する方法を示す断面図である。
まず、図5(a)に示すように、インクカートリッジ20の第1係合爪24側を先に流路部材本体310の壁部313の内部に斜めに挿入し、第1係合爪24を第1係合孔314に挿入する。
次に、図5(b)に示すように、インクカートリッジ20の第1係合爪24を第1係合孔314に挿入した状態で、第1係合爪24を支点としてインクカートリッジ20を回転させることで、インクカートリッジ20を壁部313の内部に挿入する。このとき、第2係合爪25は、流路部材本体310の壁部313に押圧されて弾性変形するため、インクカートリッジ20を壁部313内部に挿入するのを阻害することがない。これにより、供給部23とフィルター317とが接続される。
また、このようにインクカートリッジ20を流路部材に取り付けることにより、図4(b)に示すように、インクカートリッジ20のリブ21がシール部材330の第3シール部333に当接し、シール部材330は弾性変形する。具体的には、第3シール部333は、第1シール部331及び第2シール部332の上端(フィルター317側の端部)に支持されているため、図4(b)に示すように第3シール部333は、インクカートリッジ20からの押圧によって第1シール部331と第2シール部332との間で流路部材本体310側に向かって凸となるように撓み変形する。また、第3シール部333が流路部材本体310側に凸となるように撓み変形した際に、第1シール部331及び第2シール部332も湾曲するように撓み変形する。具体的には、第1シール部331は取付部316とは反対側の外側に向かって凸となるように変形する。また、第2シール部332は、取付部316側に凸となるように変形するが、第2シール部332は、突起部335が取付部316に密着し、突起部335以外の領域が取付部316との間に空間が画成されているため、突起部335以外の領域が取付部316との間の空間内に凸となるように変形する。これにより、流路部材30にインクカートリッジ20を取り付ける際に、シール部材330のインクカートリッジ20を脱着方向(流路部材本体310とは反対側)に押し戻す力(反力)が著しく大きくなることがなく、インクカートリッジ20の装着性を向上することができると共に、インクカートリッジ20、流路部材30及びヘッド本体40の反力による変形を抑制することができる。また、本実施形態では、突起部335の曲面が取付部316の外周に接触するようにしたため、接触面積を小さくしてシール性を向上することができる。
これに対して、図6(a)に示すように、シール部材330に突起部335を設けずに、インクカートリッジ20(リブ21)が装着されていない状態でシール部材330の挿入孔334の内面の略全面が取付部316の外周面に密着する場合には、インクカートリッジ20を流路部材30に装着すると、図6(b)に示すように、リブ21が第3シール部333を押圧しても、第2シール部332は取付部316との間に撓み変形する空間がないことからシール部材330がインクカートリッジ20を脱着する方向への圧力(反力)が大きくなってしまう。このようにシール部材の反力が大きくなると、インクカートリッジ20の装着荷重が大きくなって取り付け難く、また、反力によってインクカートリッジ20、流路部材30及びヘッド本体40が変形してしまう虞がある。また、図6に示すシール部材330では、第2シール部332の内面(挿入孔334)の全面が取付部316の外周に接触するため、接触面積が広くシール性が低下してしまう。
また、本実施形態では、第1シール部331と第2シール部332の第3シール部333とは反対側の端部を曲面として、流路部材本体310に曲面が接触するようにした。このため、接触面積を狭くして密封性を向上することができると共に、シール部材330が流路部材本体310と接触する領域が1箇所に限定され、且つ第1シール部331及び第2シール部332が変形することによって傾いても常に同じ面積で同様の位置が接触するためシール性を安定して確保することができる。
これに対して、図7に示すように、シール部材330の第1シール部331及び第2シール部332の端面が、断面が凹形状となる曲面で形成されている場合、図7(b)に示すように、シール部材330がインクカートリッジ20に押圧されて弾性変形すると、流路部材本体310とシール部材330とは、端面の角部(エッジの部分)のみで接触する。このようにシール部材330の角部のみが流路部材本体310と接触した、限りなく線接触に近い状態では、シール部材330の変形具合によってどちらのエッジが接するか不安定となるため、途中で接するエッジが切り替わった際などにシール性が確保できなくなってしまう。
なお、このような流路部材30のカートリッジ装着部312とは反対面側にはヘッド本体40が固定される。
ヘッド本体40は、流路部材30に固定される面とは反対側に、液体としてインク滴を吐出するノズルが開口する液体噴射面が設けられている。また、ヘッド本体40の図示しない内部にはノズルに連通すると共に流路部材30の流路に連通する液体流路と、液体流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段等が設けられている。かかる圧力発生手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を有する圧電アクチュエーターの変形によって液体流路の容積を変化させて液体流路内のインクに圧力変化を生じさてノズルからインク滴を吐出させるものや、液体流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズルからインク滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズルからインク滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
このようなインクジェット式記録ヘッド10では、インクカートリッジ20からのインクを流路部材30を介してヘッド本体40に供給し、圧力発生手段によって液体流路内のインクに圧力変化を生じさせることで、ノズルからインク滴が吐出される。
以上説明したように、本実施形態のインクジェット式記録ヘッド10では、流路部材本体310にシール部材330を取り付ける際に、シール部材330の突起部335のみが取付部316に密着するため、シール部材330を流路部材本体310に取り付け易い。また、シール部材330が突起部335で取付部316に密着するため、インクカートリッジ20を流路部材30から脱着した際や、取り扱い時に取付部316を鉛直下向きにした際などの予期せぬタイミングでシール部材330が取付部316の外周から外れるのを抑制することができる。
さらに、シール部材330の突起部335は断面が凸曲面で形成されているため、取付部316に接触する面積を狭めて密封性を向上することができる。また、シール部材330の突起部335以外の領域では、シール部材330と取付部316との間に空間が画成されているため、この空間を利用して第2シール部332が弾性変形することで、インクカートリッジ20を脱着方向に押圧する反力を低減することができる。したがって、インクカートリッジ20、流路部材30及びヘッド本体40の反力による変形を抑制することができる。
(実施形態2)
図8は、本発明の実施形態2に係る流路部材の要部を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図8に示すように、本実施形態の流路部材30は、流路部材本体310と、シール部材330Aと、を具備する。
シール部材330Aは、第1シール部331と、第2シール部332Aと、第3シール部333とを具備し、これら第1シール部331、第2シール部332A及び第3シール部333が一体的に形成されている。
また、第2シール部332Aには、取付部316側に突出する突起部335Aが設けられている。本実施形態では、突起部335Aは、第2シール部332Aのフィルター317側に設けられており、第2シール部332Aと取付部316の流路部材本体310(ヘッド本体40)側には、空間が画成されている。
また、突起部335Aは、取付部316側の面が凸曲面となるように、すなわち、断面が円弧状(半円形状)となるように形成されている。
このような構成のシール部材330Aであっても、上述した実施形態1と同様に、突起部335Aが取付部316に密着するため、シール部材330Aが予期せぬタイミングで流路部材本体310から外れるのを抑制することができる。
また、本実施形態の突起部335Aは断面が凸曲面となっているため、取付部316に接触する面積が狭く、密封性を向上することができる。
さらに、突起部335A以外の領域で第2シール部332Aと取付部316との間に空間が画成されているため、第2シール部332Aが空間を利用して弾性変形が可能となり、インクカートリッジ20を脱着方向に押圧する反力を低減することができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1及び2では、突起部335、335Aを、第2シール部332、332Aの端部(流路部材本体310側の端部及び第3シール部333側の端部)に設けるようにしたが、突起部335、335Aを設ける位置は特にこれに限定されるものではない。ここで、突起部の他の例を図9に示す。なお、図9は、他の実施形態に係るシール部材の他の例を示す流路部材の要部を拡大した断面図である。
図9(a)に示すように、シール部材330Bは、第1シール部331、第2シール部332B及び第3シール部333を具備し、第2シール部332Bの内側の挿入孔334には、突起部335Bが設けられている。
突起部335Bは、断面が凸曲面となるように、すなわち、半円形状で形成されている。また、突起部335Bは、流路部材本体310に接する端部からフィルター317側に離れた位置に設けられている。また、突起部335Bは、第3シール部333側の端部からも離れた位置に設けられている。すなわち、第2シール部332Bと取付部316との間には、突起部335Bの上下(第3シール部333側及び流路部材本体310側)に空間が画成されている。なお、図9(a)は、突起部335Bを流路部材本体310側にずらして配置したものであり、図9(b)は、突起部335Bをフィルター317側(第3シール部333側)にずらして配置したものである。このように、突起部335Bを第2シール部332Bの端部以外の領域に設けるようにしても、上述した実施形態1及び2と同様の効果を奏することができる。
また、上述した実施形態1では、シール部材330、330A、330Bとして、第1シール部331と第2シール部332、332A、332Bと第3シール部333とで構成された一方面に開口する中空部材を例示したが、特にこれに限定されず、例えば、シール部材として、中実部材を用いるようにしてもよく、その形状は特に限定されるものではない。
もちろん、突起部335、335A、335Bの形状についても特に限定されず、断面が三角形状、矩形状等の多角形状であってもよい。
さらに、上述した実施形態のインクジェット式記録ヘッド10は、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備するインクジェット式記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図10は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。
図10に示すインクジェット式記録装置Iにおいて、複数のインクジェット式記録ヘッド10は、インク供給手段を構成するインクカートリッジ20が着脱可能に設けられ、このインクジェット式記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。このインクジェット式記録ヘッド10は、例えば、ブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、インクジェット式記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラーなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8に巻き掛けられて搬送されるようになっている。
さらに、上述した例では、流路部材30を具備するインクジェット式記録ヘッド10について説明したが、インクジェット式記録ヘッド10以外の部分に流路部材30が設けられたインクジェット式記録装置にも本発明は適用することができる。具体的には、インクが貯留された液体供給手段であるインクタンクが、キャリッジ3に搭載されずに、装置本体4に固定されて、インクタンクとヘッド本体40とをチューブ状の供給管で接続するインクジェット式記録装置の場合、例えば、インクタンクを設置する場所に上述した流路部材30が設けられていてもよい。
また、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド10がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド10が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般の製造方法を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の製造方法にも適用することができる。
また、本発明は液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に搭載される流路部材に限定されず、その他のデバイスに搭載される流路部材についても適用可能である。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 20 インクカートリッジ(液体供給手段)、 23 供給部、 30 流路部材、 40 ヘッド本体、 310 流路部材本体、 311 液体供給路、 312 カートリッジ装着部、 316 取付部、 330、330A、330B シール部材、 331 第1シール部、 332、332A、332B 第2シール部、 333 第3シール部、 334 挿入孔、 335、335A、335B 突起部

Claims (5)

  1. 液体を吐出するヘッド本体に液体を供給する液体供給路と、該液体供給路の一方が開口すると共に当該液体供給路の液体を供給する液体供給手段が取り付けられる取付部と、が設けられた流路部材本体と、
    前記取付部に固定されて、前記液体供給路の開口を覆うフィルターと、
    前記取付部の周囲に亘って設けられて弾性材料で形成されたシール部材と、を具備し、
    前記シール部材には、前記取付部が挿入される挿入孔が設けられており、該挿入孔の内面には、前記取付部側に向かって突出して当該取付部に密着する突起部が設けられ、該突起部以外の領域で、前記挿入孔と前記取付部との間には空間が画成されていることを特徴とする流路部材。
  2. 前記シール部材は、円筒形状を有する第1シール部と、該第1シール部内に設けられた円筒形状を有する第2シール部と、前記第1シール部と前記第2シール部との端部同士を連結すると共に液体供給手段が当接する第3シール部と、を具備することを特徴とする請求項1記載の流路部材。
  3. 前記第1シール部及び前記第2シール部の前記第3シール部が接続する端部とは反対側の端部は、それぞれ曲面となっていることを特徴とする請求項2記載の流路部材。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の流路部材と、ヘッド本体と、を具備することを特徴とする液体噴射ヘッド。
  5. 請求項4に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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