JP2014207779A - ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 - Google Patents
ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014207779A JP2014207779A JP2013083896A JP2013083896A JP2014207779A JP 2014207779 A JP2014207779 A JP 2014207779A JP 2013083896 A JP2013083896 A JP 2013083896A JP 2013083896 A JP2013083896 A JP 2013083896A JP 2014207779 A JP2014207779 A JP 2014207779A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rotor
- electrical angle
- brushless motor
- angle
- hall sensor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
Abstract
【解決手段】ブラシレスモータの制御装置100は、磁極通過検出部と、基準電気角推定部と、ロータ回転位置推定部と、を備える。磁極通過検出部は、ホールセンサ11a、11b、11cの位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出する。基準電気角推定部は、位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを基準とする基準位相角から、ホールセンサ11a、11b、11cの位置とロータの位置に基づいて決定される所定の角度ずらした位相角を、電気角の基準電気角と推定する。ロータ回転位置推定部は、基準電気角と、インクリメンタル型のエンコーダ13からの出力とに基づいて、ブラシレスモータ1のロータの回転位置を推定する。
【選択図】図1
Description
本発明の一見地に係るブラシレスモータの制御装置は、ロータと、ステータと、少なくとも1つのホールセンサと、インクリメンタル型のエンコーダと、駆動装置と、を備えるブラシレスモータの制御装置である。ロータは、永久磁石により形成される複数の磁極を有する。ステータは、複数のコイルを有している。コイルは、コイルへの駆動電圧の印加により励磁される。ホールセンサは、ロータのステータに対する相対的な位置を検出する。インクリメンタル型のエンコーダは、ロータに固定される。駆動装置は、コイルに駆動電圧を印加する。
ブラシレスモータの制御装置は、磁極通過検出部と、基準電気角推定部と、ロータ回転位置推定部と、を備える。磁極通過検出部は、ロータの磁極がホールセンサを通過する際に発生する、ホールセンサから出力される位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを検出する。基準電気角推定部は、位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを基準とする基準位相角から、ホールセンサの位置とロータの位置との関係に基づいて決定される所定の電気角ずらした角度を、電気角の基準角度である基準電気角と推定する。ロータ回転位置推定部は、基準電気角と、インクリメンタル型のエンコーダからの出力とに基づいて、ブラシレスモータのロータの回転位置を推定する。
そして、ロータ回転位置推定部は、上記により推定された基準電気角とインクリメンタル型のエンコーダからの出力とに基づいて、ブラシレスモータのロータの回転位置を推定する。
また、エンコーダの取り付け位置を厳密に調整することなく、効率よくブラシレスモータのロータを回転させることが可能となる。
なお、CCW(Counter Clock Wise)回転とは、ロータから伸びるブラシレスモータの回転出力軸から見て反時計回りの回転を意味している。一方、CW(Clock Wise)回転とは、回転出力軸から見て時計回りの回転を意味している。
これにより、ホールセンサの異常をいち早く発見し、ホールセンサの交換等を行える。
これにより、ブラシレスモータの異常をいち早く発見できる。
これにより、より安全にブラシレスモータの制御を行える。
ブラシレスモータの電気角推定方法は、以下のステップを備えている。
◎ロータの磁極がホールセンサを通過する際に発生する、ホールセンサから出力される位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを検出する磁極通過検出ステップ。
◎位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを基準とする基準位相角から、ホールセンサの位置と前記ステータの位置との関係に基づいて決定される所定の電気角ずらした角度を、電気角の基準角度である基準電気角と推定する、基準電気角推定ステップ。
1−1.ブラシレスモータの制御装置の全体構造
ブラシレスモータの制御装置100の全体構造を、図1を用いて説明する。図1は、ブラシレスモータの制御装置100の全体構造を示す図である。
ブラシレスモータの制御装置100は、ブラシレスモータ1と、制御装置3と、上位装置5と、を備える。
ブラシレスモータ1は、ホールセンサ11a、11b、11cと、インクリメンタル型のエンコーダ13と、を有する。ホールセンサ11a、11b、11cは、ブラシレスモータ1のロータ17(図2)の磁極から発生する磁界を検出する。このとき、ホールセンサ11a、11b、11cは、ホールセンサ11a、11b、11cの検出面に入射する磁界の方向(すなわち、当該検出面にロータ17のN極が対向するか、S極が対向するか)に基づいて、正の電圧又は負の電圧を発生する。その結果、ホールセンサ11a、11b、11cは、ロータ17のブラシレスモータ1のステータ15a、15b、15c(図2)に対する相対的な位置を検出する。
なお、ブラシレスモータ1の詳細な構造については、後ほど説明する。
駆動装置31は、ブラシレスモータ1のステータ15a、15b、15c(図2)のコイルに電気的に接続されている。駆動装置31は、ブラシレスモータ1のステータ15a、15b、15cのコイルに電圧(駆動電圧)を印加する。ブラシレスモータ1のステータ15a、15b、15cのコイルに電圧を印加することにより、ステータ15a、15b、15cが励磁される。
駆動装置31として、例えば、インバータなどの電力発生装置が用いられる。
なお、制御部33の構造の詳細については、後述する。
上位装置5としては、例えば、シーケンサ(プログラマブルロジックコントローラ(PLC))などを用いることができる。
次に、本実施形態におけるブラシレスモータ1の構造を、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態におけるブラシレスモータ1の構造を示した図である。図2に示すブラシレスモータ1は、2極3スロットの三相ブラシレスモータである。
ブラシレスモータ1は、ホールセンサ11a、11b、11cと、ステータ15a、15b、15cと、ロータ17と、筐体19と、を有する。
従って、ステータ15a、15b、15cのコイルに電圧を印加すると、ステータ15a、15b、15cは励磁される。また、ステータ15a、15b、15cのロータ17に面する方向(筐体19の内部に向かう方向)の励磁極は、コイルの巻き方向及びコイルへの電圧の印加方向(コイルの導線に流れる電流の方向)に基づいて決定される。
このホールセンサ11a、11b、11cとステータ15a、15b、15cとのなす角度βは、ブラシレスモータ1の仕様書などに示されていることが多い。
そして、上述のように、ホールセンサ11a、11b、11cは、それぞれ、ステータ15a、15b、15cと、ある所定の角度βをなして配置されているため、ホールセンサ11a、11b、11cは、それぞれ、ロータ17のステータ15a、15b、15cに対する相対的な位置を検出できる。
なお、本実施形態のホールセンサ11a、11b、11cにおいては、ホールセンサの検出面にロータ17のN極が面したときに正の電圧信号を発生し、ロータ17のS極が面したときに負の電圧信号を発生する。
次に、制御装置3の制御部33の構成について、図4を用いて説明する。図4は、制御部33の構成を示す図である。
なお、制御部33は、CPU(Central Processing Unit)と、記憶部と、その他インターフェース(いずれも図示せず)などを有するマイコンボードなどとして実現されている。下記に示す制御部33の各機能の一部又は全部は、マイコンボードなどに組み込まれた専用チップにより実現されていてもよい。また、制御部33の各機能の一部又は全部は、ファームウェアなどのプログラムにより実現されていてもよい。制御部33の各機能の一部又は全部をプログラムにより実現する場合、当該プログラムは、制御部33の記憶部に格納されていてもよい。
制御部33は、駆動装置制御部331と、磁極通過検出部333と、基準電気角推定部335と、ロータ回転位置推定部337と、電気角カウンタ339と、を有する。
一方、電気角に対して、機械角という用語がある。機械角とは、ロータの回転角度やホールセンサとステータのなす角度など、機械構造における角度を表現するための角度である。一般的に、機械角θmは、θm=θe÷Poと表現できる。
また、角度の単位として、「°(度)」又は「ラジアン(rad.)」を用いる。「°」を単位とする角度Xと、「ラジアン」を単位とする角度Yとは、Y(rad.)=X(°)/180×πという公知の式により、相互に変換可能である。
電気角は、ステータのコイルに印加される電圧の位相と関連する角度でもある。従って、以下においては、電気角は、原則として、正弦波の位相を表すときによく使われるラジアンを単位とする角度で主に表現することにする。
また、ロータ回転位置推定部337は、基準電気角を基準として、ロータ17の回転位置を推定する。上記のように、基準電気角は、基準電気角推定部335にて推定可能な、制御部33の内部パラメータとみなすことができる。よって、基準電気角をインクリメンタル型のエンコーダ13の出力パルスのカウントの基準とすることにより、インクリメンタル型のエンコーダ13の取り付け位置を厳密に調整して、インクリメンタル型のエンコーダ13のZ相のパルス発生タイミングを厳密に決定することなく、ロータ17の回転位置を精度良く推定できる。
なお、ロータ回転位置推定部337による、ロータ17の回転位置の推定方法については後述する。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13からのパルス数がNとなったときの電気角カウンタ339の電気角のカウント(電気角カウント)は、
CCW回転時:φCCW=2π×(Ns−N)/NMAX(rad.)
CW回転時:φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAX(rad.)
となる。
上記の式から分かるように、本実施形態において、ロータ17がCCW回転するとき電気角は増加する。なぜなら、ロータ17がCCW回転する回転量に従い、インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数Nは減少するからである。そして、電気角が基準電気角となったときのパルス数NSは電気角が基準電気角となる毎に更新されるため、電気角のカウントは2πラジアンになった時点にて0ラジアンにリセットされる。
一方、ロータ17がCW回転するとき電気角は減少する。そして、電気角のカウントは、0ラジアンになった時点にて2πラジアンにリセットされる。
2−1.ブラシレスモータの制御装置の動作
次に、本実施形態に係るブラシレスモータの制御装置100の動作について、図5A〜図5Cを用いて説明する。図5Aは、ブラシレスモータの制御装置100の基本的な動作を示すフローチャートである。
まず、ブラシレスモータの制御装置100の始動後、制御装置3及び上位装置5は、ブラシレスモータ1の制御のための各種初期設定を行う(ステップS1)。次に、制御装置3は、上位装置5からブラシレスモータ1の制御指令を受信する(ステップS2)。
すなわち、上位装置5からブラシレスモータ1の制御を停止する制御指令を受信しない限り、制御装置3は、上位装置5からの制御指令を受信し続け、受信した制御指令に基づいた各種処理を実行する。
この場合、制御装置3が、原点復帰を行うよう要求する制御指令を送信するよう、上位装置5に要求してもよいし、制御装置3が、制御装置3自身に原点復帰を行うよう指令してもよい。
これにより、基準電気角推定部335は、以降のブラシレスモータ1の制御時に、改めて基準電気角を推定する必要がなくなる。そのため、ブラシレスモータの制御装置100の計算負荷を減少できる。
この時、電気角が基準電気角となったタイミングからのロータ17の回転量θ(°)(機械角)は、θ=360×(NR%MMAX)/MMAX(°)の式から推定できる。この式において、記号「%」は除算の余りを算出する演算子である。
また、ロータ17の回転位置を推定するための基準位置は、インクリメンタル型のエンコーダ13のZ相の位置によらず、任意に決定できる。すなわち、ブラシレスモータ1の出力回転軸にインクリメンタル型のエンコーダ13を取り付け、Z相の位置を決定し、制御対象負荷を取り付けた後であっても、当該基準位置を任意に決定できる。
次に、原点復帰処理(ステップS6)における、基準電気角の推定方法について説明する。ここでは、まず、ブラシレスモータ1のロータ17の回転中における、ロータ17の回転位置(機械角)、ホールセンサ11a、11b、11cの位置検出信号、ステータ15a、15b、15cのコイルに印加する電圧、及び電気角カウンタ339が示す電気角の値の関係について説明する。そして、基準電気角の推定方法について説明する。その後、本実施形態における原点復帰処理(ステップS6)における具体的な処理の流れを説明する。
まず、ロータ17回転中の、位置検出信号、ステータのコイルに印加する電圧、及び電気角カウンタの変化を、図6A〜図7Bを用いて説明する。図6A〜図7Bを用いた以後の説明においては、ホールセンサ11aから出力されるU相の位置検出信号(HU)の変化、U相ステータ15aへの印加電圧の変化、及びU相ステータ15aのための電気角カウンタの変化を示すこととする。図6A及び図7Aにおいて、図中右下の白丸の中心に黒点を付した印は、ロータ17の出力回転軸が紙面から手前に向かう方向に延びていることを示している。
そして、U相ステータ15aのコイルには、正弦波電圧が印加されるものとし、U相ステータ15aのコイルに正の電圧が印加されたときに、U相ステータ15aのロータ17に面した側がN極に励磁されるものとする。また、U相ステータ15aのコイルに印加される正弦波電圧の位相が2π×n(n:整数)となるときに、電気角が基準電気角になるものとする。
また、ロータ17の回転位置が0°の時に、インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数がN0になったとする。さらに、ロータ17が1回転したとき、インクリメンタル型のエンコーダ13から出力されるパルス数はNMAXであるとする。
上記の仮定は、以下の説明を明確に分かり易くするために設けた仮定であり、上記の仮定以外の任意の仮定を設定してもよい。特に、ホールセンサ11aは、他のホールセンサ11b又は11cに、U相ステータ15aは、V相ステータ15b又はW相ステータ15cに置き換わっていてもよい。
以下、ロータ17がCCW回転した場合、及び、CW回転した場合に分けて、ロータ17回転中の、U相の位置検出信号HU、U相ステータ15aのコイルに印加する電圧(U相ステータ15aの印加電圧とも言う)、及び電気角カウンタ339の電気角カウントの変化について説明する。
まず、図2に示す構造を有するブラシレスモータ1のロータ17がCCW回転にて1回転するときの、ロータ17の回転位置(機械角)、U相の位置検出信号HU、U相ステータ15aのコイルに印加する電圧、及び電気角カウントの関係を、図6A及び図6Bを用いて説明する。図6Aは、ブラシレスモータ1のロータ17が、CCW回転にて1回転する際の、ロータ17の磁極の位置の状態を模式的に示す図である。図6Bは、ロータ17がCCW回転にて1回転するときの、ロータ17の回転位置(機械角)、U相の位置検出信号Hu、U相ステータ15aの印加電圧、及び電気角カウントの関係を経時的に示した図である。
なお、後述するように、ロータ17の回転位置が0°の時、U相ステータ15aの印加電圧の位相は0ラジアンとなる。従って、ロータ17の回転位置が0°の時の電気角が基準電気角となる。そして、上述のCCW回転時の電気カウントを表す式φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXにおいて、Ns=N0となる。なぜなら、Nsは、電気角が基準電気角となるときのインクリメンタル型のエンコーダ13から出力されたパルス数であるからである。
また、ロータ17の回転位置が0°の時、インクリメンタル型のエンコーダ13から出力されたパルス数はN0である。従って、上記のCCW回転時の電気カウントを表す式において、N=N0となっている。よって、電気角カウントφCCWは0ラジアンとなる。
図6Bにも示すとおり、CCW回転時において、ロータ17の回転位置が0°から−90°に変化したとき、U相ステータ15aのコイルに印加される電圧は、0(V)から最大値(VU(V))へ増加している。この場合、U相ステータ15aの印加電圧の位相は0ラジアンからπ/2へと変化する。よって、ロータ17の回転位置が0°の時、U相ステータ15aの印加電圧の位相は0ラジアンである。そして、ロータ17の回転位置が−90°のとき、U相ステータ15aの印加電圧の位相はπ/2ラジアンである。
また、ロータ17の回転位置が−90°のとき、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0−(90°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が−90°のときの電気角カウントφCCWは、π/2ラジアンとなる。
なお、図6Aの(1)〜(6)において、回転位置が負値となっているのは、ロータ17がCCW回転(反時計回り)していることを示している。すなわち、CW回転が正方向の回転である。しかし、これに限られず、図6Aの(1)〜(6)において、回転位置を正値として表現してもよい。この場合、CCW回転が正方向の回転とする。
このとき、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0−(150°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が−150°のときの電気角カウントφCCWは、5π/6ラジアンとなる。
また、このとき、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0−(180°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が−180°のときの電気角カウントφCCWは、πラジアンとなる。
このとき、U相ステータ15aの印加電圧の位相は3π/2ラジアンである。また、このとき、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0−(270°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が−270°のときの電気角カウントφCCWは、3π/2ラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0−(330°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が−330°のときの電気角カウントφCCWは、11π/6ラジアンとなる。
そして、この時、電気カウントが2πラジアンとなっているので、電気カウンタ339は、φCCW=2π×(Ns−N)/NMAXの式のNsを、N0からN0−NMAXに更新する。これにより、電気カウントφCCWは0ラジアンとなる。
次に、ブラシレスモータ1のロータ17が、CW(時計回り)回転にて1回転するときの、ロータ17の回転位置(機械角)、U相の位置検出信号HU、U相ステータ15aの印加電圧、及び(U相ステータ15aの)電気角カウンタ339が示す電気角の値の関係を、図7A及び図7Bを用いて説明する。図7Aは、ブラシレスモータ1のロータ17が、CW回転にて1回転する際の、ロータ17の磁極の位置の状態を模式的に示す図である。図7Bは、CW回転にて1回転するときの、ロータ17の回転位置(機械角)、U相の位置検出信号Hu、U相ステータ15aの印加電圧、及び電気角カウンタ339の電気角カウントの関係を経時的に示した図である。
この時、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式、及びN=N0であることから、ロータ17の回転位置が0°の時の電気角カウントφCWは2πラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0+(30°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が30°のときの電気角カウントφCWは、11π/6ラジアンとなる。
なお、図7Aの(1)〜(6)において、回転位置が正値となっているのは、ロータ17がCW回転(時計回り)していることを示している。すなわち、CW回転が正方向の回転である。一方、CCW回転を正方向の回転とした場合は、図7Aの(1)〜(6)の回転位置は負値として表現される。
ここで、ロータ17の回転位置が0°から90°へCW回転したときに、U相ステータ15aの印加電圧は、0(V)からVU(V)(最大値)に変化している。従って、U相ステータ15aの印加電圧の位相は、0ラジアンからπ/2ラジアンへ変化している。よって、CW回転時、ロータ17の回転位置が0°のときにU相ステータ15aの印加電圧の位相は0ラジアンとなり、ロータ17の回転位置が90°の時にU相ステータ15aの印加電圧の位相がπ/2ラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0+(90°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が90°のときの電気角カウントφCWは、3π/2ラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0+(180°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が180°のときの電気角カウントφCWは、πラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数Nは、N=N0+(210°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が210°のときの電気角カウントφCWは、5π/6ラジアンとなる。
よって、このときのU相ステータ15aの印加電圧の位相は3π/2ラジアンとなる。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13が出力するパルス数は、N0+(270°/360°)×NMAXとなっている。したがって、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式から、ロータ17の回転位置が270°のときの電気角カウントφCWは、π/2ラジアンとなる。
そして、この時、電気カウントが0ラジアンとなっているので、電気カウンタ339は、φCW=2π×(NMAX+Ns−N)/NMAXの式のNsを、N0からN0+NMAXに更新する。これにより、電気カウントφCWは2πラジアンとなる。
次に、上記2−2−1.節において図6A〜図7Bを用いて説明した内容に基づいて、基準電気角の推定方法について説明する。上記2−2−1.節にて図6A〜図7Bを用いて説明したように、CCW回転においては、ロータ17の回転位置が−330°の時にU相の位置検出信号HUが立ち上がり、ロータ17の回転位置が0°の時に電気角が基準電気角となる。一方、CW回転においては、ロータ17の回転位置が210°の時にU相の位置検出信号が立ち上がり、ロータの回転位置が0°の時に電気角が基準電気角となる。
また、CCW回転において、ロータ17の回転位置が−330°の時の電気角カウントφCCWは11π/6ラジアンである。一方、CW回転において、ロータ17の回転位置が210°の時の電気角カウントφCWは5π/6ラジアンである。
ここで、U相の位置検出信号HUの立ち上がりを基準(基準位相角)とした場合、CCW回転においては、U相の位置検出信号HUの立ち上がりタイミングから、11π/6/(2π/T)=11T/12前(又は、T/12後)に、電気角カウントが基準電気角となっていたと推定できる。これは、基準位相角から11π/6ラジアン分負側にずれた(又は、π/6ラジアン分正側にずれた)位置に基準電気角が存在すると推定することに相当する。
または、電気角カウンタ339の電気角カウントを、U相の位置検出信号HUの立ち上がりタイミングにおいて、上記のようにして求められたU相の位置検出信号HUの立ち上がりタイミングにおける電気角カウントの値に補正することによって行ってもよい。この場合、上記の例においては、U相の位置検出信号HUの立ち上がりタイミングにおいて、電気角カウンタ339の電気角カウントは11π/6ラジアン(または、−π/6ラジアン)と補正される。これにより、ロータ17の回転速度が変化しても、確実、かつ、正確に基準電気角を推定できる。
または、CCW回転時と同様、基準電気角の推定を、電気角カウンタ339の電気角カウントをU相の位置検出信号HUの立ち上がりタイミングにおいて、5π/6ラジアンと補正することによって行ってもよい。これにより、ロータ17の回転速度が変化しても、確実、かつ、正確に基準電気角を推定できる。
次に、本実施形態に係るブラシレスモータの制御装置100における、原点復帰処理(ステップS6)における具体的な動作を、図8Aを用いて説明する。図8Aは、原点復帰処理の基本的な動作を示すフローチャートである。
原点復帰処理は、磁極通過検出ステップS61と、基準電気角推定ステップS62とを含む。磁極通過検出ステップS61においては、ロータ17の磁極がホールセンサ11a、11b、及び/又は11cを通過する際に発生する、ホールセンサ11a、11b、及び/又は11cから出力される位置検出信号(HU、HV、及び/又はHW)の立ち上がりを検出する。なお、磁極検出ステップS61における、さらに詳細な動作は後述する。
まず、原点復帰処理を開始すると、ブラシレスモータ1が駆動中であるかどうかを確認する(ステップS611)。ブラシレスモータ1が駆動中でない場合(ステップS611にて「No」の場合)、駆動装置制御部331は、制御装置3の駆動装置31に対してブラシレスモータ1の駆動を開始するように指令する(ステップS612)。なぜなら、上記2−2−1.節及び2−2−2.節に示したように、ホールセンサ11a、11b、11cの位置検出信号の立ち上がり(又は立ち下がり)を検出するためには、ブラシレスモータ1のロータ17を回転させる必要があるからである。
ブラシレスモータ1が駆動中である場合(ステップS611にて「Yes」の場合)、次のステップに進む。
磁極通過検出部333が、位置検出信号の立ち上がり(又は、立ち下がり)を検出した場合(ステップS613にて「Yes」の場合)、次のステップである基準電気角推定ステップS62に進む。
そして、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転しても、磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出しない場合(ステップS614にて「Yes」の場合)、ブラシレスモータの制御装置100は、ホールセンサ断線エラーが発生したと判断してもよい(ステップS615)。これにより、ホールセンサ11a、11b、11cの異常をいち早く発見し、ホールセンサ11a、11b、11cの交換等を行える。さらに、ホールセンサ断線エラーと判断された場合、制御装置3の駆動装置31は、ブラシレスモータ1への駆動電圧の印加を停止してもよい(ステップS616)。これにより、ブラシレスモータの制御装置100は、より安全にブラシレスモータ1の制御を行える。
なお、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転したかどうかは、ロータ17の回転を開始してからのインクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数を計数することにより、知ることができる。
従って、ブラシレスモータの制御装置100は、ブラシレスモータ1の駆動開始後、所定の時間内に、磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出したがどうかの判定を行ってもよい(ステップS617)。
さらに、ホールセンサ未検出エラーを発生した後、ブラシレスモータの制御装置100の駆動装置31は、ブラシレスモータ1への駆動電圧の印加を停止してもよい(ステップS616)。これにより、ブラシレスモータの制御装置100は、より安全にブラシレスモータ1の制御を行える。
次に、上述の本実施形態に係るブラシレスモータの制御装置100の効果について説明する。
ブラシレスモータの制御装置100(ブラシレスモータの制御装置の一例)は、ロータ17(ロータの一例)と、ステータ15a、15b、15c(ステータの一例)と、少なくとも1つのホールセンサ11a、11b、11c(ホールセンサの一例)と、インクリメンタル型のエンコーダ13(インクリメンタル型のエンコーダの一例)と、駆動装置31(駆動装置の一例)と、を備える。ロータ17は、永久磁石により形成される複数の磁極(磁極の一例)を有する。ステータ15a、15b、15cは、複数のコイル(コイルの一例)を有している。コイルは、コイルへの駆動電圧の印加により励磁される。ホールセンサ11a、11b、11cは、ロータ17のステータ15a、15b、15cに対する相対的な位置を検出する。インクリメンタル型のエンコーダ13は、ロータ17に固定される。駆動装置31は、コイルに駆動電圧を印加する。
ブラシレスモータの制御装置100は、磁極通過検出部333(磁極通過検出部の一例)と、基準電気角推定部335(基準電気角推定部の一例)と、ロータ回転位置推定部337(ロータ回転位置推定部の一例)と、を備える。磁極通過検出部333は、ロータ17の磁極がホールセンサ11aを通過する際に発生する、ホールセンサ11aから出力されるU相の位置検出信号HU(位置検出信号の一例)の立ち上がり(立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかの一例)を検出する。基準電気角推定部335は、U相の位置検出信号HUの立ち上がりを基準とする基準位相角(位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを基準とする基準位相角の一例)から、U相の位置検出信号HUの立ち上がりが発生する時の電気角カウント(ホールセンサの位置とロータの位置との関係に基づいて決定される所定の角度の一例)ずらした角度を、電気角の基準角度である基準電気角(基準電気角の一例)と推定する。ロータ回転位置推定部337は、基準電気角と、インクリメンタル型のエンコーダ13からの出力とに基づいて、ブラシレスモータ1のロータ17の回転位置を推定する。
また、インクリメンタル型のエンコーダ13の取り付け位置を厳密に調整することなく、効率よくブラシレスモータ1のロータ17を回転させることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(a)ブラシレスモータの構造について
上記の実施形態においては、ステータ15a、15b、15cの数が3、ロータ17の磁極の数が2(極対数は1つ)であるブラシレスモータ1を用いていたが、これに限られない。ブラシレスモータの用途等に応じて、これ以外のステータ数及びロータの磁極数を有するブラシレスモータを用いることができる。
上記の実施形態においては、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転しても、磁極通過検出部333がU相の位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出しない場合(ステップS614にて「Yes」の場合)、ブラシレスモータの制御装置100は、ホールセンサ断線エラーが発生したと判断していた(ステップS615)。しかし、これに限られない。
ブラシレスモータ1の制御装置3は、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転しても、磁極通過検出部333がU相の位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出しない場合(ステップS614にて「Yes」の場合)、ブラシレスモータの制御装置100は、異常が見つかったホールセンサ11a以外のホールセンサ11b又は11cを用いて、磁極の通過の検出、及び、基準電気角の推定を行うようにしてもよい。そして、全てのホールセンサ11a、11b、11cにおいて異常が見つかった場合に初めて、ホールセンサ断線エラーと判定してもよい。これにより、1つのホールセンサが異常となっても、ブラシレスモータ1の駆動を停止する必要がなくなる。
なお、基準電気角推定に用いていたホールセンサの故障後、他の正常なホールセンサを用いて磁極の通過の検出及び基準電気角の推定を行う場合、故障前まで用いていたホールセンサの設置位置と、選択したホールセンサの設置位置との間の関係に基づいて、基準位相角から基準電気角を推定するための新たなオフセット値を設定する。
上記の実施形態においては、図8Cに示したように、磁極通過検出ステップS61において、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転したかどうか判定(ステップS614)した後、ステップS614にて「No」と判断された場合に、ブラシレスモータ1の駆動開始後、所定の時間内に、磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出したかどうか判定(ステップS617)している。しかし、これに限られない。
磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出していない時間が、ブラシレスモータ1の駆動開始後の所定の時間内であるかどうかを判定した後に、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転したかどうか判定してもよい。
又は、磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出していない時間が、ブラシレスモータ1の駆動開始後の所定の時間内であるかどうかを判定することと、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転したかどうかを判定することを、1つのステップにて判定してもよい。この場合、磁極通過検出部333が位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりを検出していない時間が、ブラシレスモータ1の駆動開始後の所定の時間内であり、かつ、ロータ17が電気角換算にて1回転以上回転していない場合に、磁極通過の検知を行うステップS613を継続する。それ以外の場合には、ブラシレスモータ1の制御装置100は、エラーを発生し、ブラシレスモータ1の駆動を停止する。
上記の実施形態において、インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数は、ロータがCW回転のときに増加していた。しかし、これに限られない。インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数は、ロータ17がCCW回転するときに増加するとしてもよい。
上記の実施形態の電気角カウンタ339において、電気角が基準電気角となるパルス数であるNsは、電気角が基準電気角となる毎に更新されていた。しかし、これに限られない。電気角が基準電気角となるパルス数Nsは、電気角が基準電気角となるパルス数が一旦決まれば、更新されなくてもよい。
この時、インクリメンタル型のエンコーダ13からのパルス数がNとなったときの電気角カウンタ339の電気角カウントは、以下のような式により表現される。以下の式において、記号「%」は除算の余り(剰余)を算出する演算子である。また、インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数は、ロータ17がCCW回転したときに増加するものとする。
CCW回転時:φCCW=2π×{(N−Ns)%NMAX}/NMAX(rad.)
CW回転時:φCW=2π−2π×{(Ns−N)%NMAX}/NMAX(rad.)
上記の式により、電気角カウンタ339は、インクリメンタル型のエンコーダ13のパルス数Nをロータ17が1回転する毎に更新することなく、そして、電気角が基準電気角となる毎にNsを更新することなく、電気角カウントを算出できる。これにより、電気角カウンタ339の計算負荷が減少する。
1 ブラシレスモータ
11a、11b、11c ホールセンサ
13 インクリメンタル型のエンコーダ
15a、15b、15c ステータ
17 ロータ
19 筐体
3 制御装置
31 駆動装置
33 制御部
331 駆動装置制御部
333 磁極通過検出部
335 基準電気角推定部
337 ロータ回転位置推定部
339 電気角カウンタ
5 上位装置
αCW、αCCW 位置検出信号の立ち上がりが発生するときの電気角カウント
β ホールセンサとステータとがなす角度
γ それぞれのステータがなす角度
θ 回転量
θe 電気角
θm 機械角
φCW CW回転時の電気角カウント
φCCW CCW回転時の電気角カウント
N インクリメンタル型のエンコーダからのパルス数
NMAX ロータが電気角にて1回転したときのパルス数
Ns 電気角が基準電気角となるときのパルス数
N0 ロータ17の回転位置0°のときのパルス数
MMAX ロータが1回転したときのパルス数
Hu、Hv、Hw ホールセンサの位置検出信号
R、S、T 駆動装置の出力端子
Po 極対数
r、s、t コイルの接点
Claims (8)
- 永久磁石により形成される複数の磁極を有するロータと、駆動電圧の印加により励磁される複数のコイルを有するステータと、前記ロータの前記ステータに対する相対的な位置を検出する少なくとも1つのホールセンサと、前記ロータに固定されるインクリメンタル型のエンコーダと、前記コイルに前記駆動電圧を印加する駆動装置と、を備えるブラシレスモータの制御装置であって、
前記ロータの前記磁極が前記ホールセンサを通過する際に発生する、前記ホールセンサから出力される位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを検出する磁極通過検出部と、
前記位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを基準とする基準位相角から、前記ホールセンサの位置と前記ステータの位置との関係に基づいて決定される所定の電気角ずらした角度を、電気角の基準角度である基準電気角と推定する基準電気角推定部と、
前記基準電気角と、前記インクリメンタル型のエンコーダからの出力とに基づいて、前記ブラシレスモータの前記ロータの回転位置を推定するロータ回転位置推定部と、
を有する制御装置。 - 前記基準電気角推定部は、前記ブラシレスモータの駆動開始時に前記コイルに前記駆動電圧を印加して前記ロータを回転させて前記基準電気角を推定する、請求項1に記載の制御装置。
- 前記ロータがCCW回転又はCW回転のいずれか一方をしている場合に前記基準位相角からずらす第2の所定の電気角は、前記ロータが他方の回転をしている場合に前記基準位相角からずらす第1の所定の電気角に、πラジアンを加算又は減算して推定する、請求項1又は2に記載の制御装置。
- 前記ロータが電気角換算にて1回転以上回転しても、前記磁極通過検出部が前記位置検出信号の前記立ち上がり、又は、前記立ち下がりを検出しない場合、ホールセンサ断線エラーと判断する、請求項1から3のいずれかに記載のブラシレスモータの制御装置。
- 前記ブラシレスモータの駆動開始後、所定の時間内に、前記磁極通過検出部が前記位置検出信号の前記立ち上がり、又は、前記立ち下がりを検出しない場合、ホールセンサ未検出エラーと判断する、請求項1から4のいずれかに記載の制御装置。
- 前記ホールセンサ断線エラー、又は、前記ホールセンサ未検出エラーと判断された場合、前記ブラシレスモータへの前記駆動電圧の印加を停止する、請求項4又は5に記載の制御装置。
- 永久磁石により形成される複数の磁極を有するロータと、駆動電圧の印加により励磁される複数のコイルを有するステータと、前記ロータの前記ステータに対する相対的な位置を検出するホールセンサと、前記ロータに固定されるインクリメンタル型のエンコーダと、前記コイルに前記駆動電圧を印加する駆動装置と、を備えるブラシレスモータの制御方法であって、
前記ロータの前記磁極が前記ホールセンサを通過する際に発生する、前記ホールセンサから出力される位置検出信号の立ち上がり、又は、立ち下がりのいずれかを検出する磁極通過検出ステップと、
前記位置検出信号の前記立ち上がり、又は、前記立ち下がりのいずれかを基準とする基準位相角から、前記ホールセンサの位置と前記ステータの位置との関係に基づいて決定される所定の電気角ずらした角度を、電気角の基準角度である基準電気角と推定する基準電気角推定ステップと、
を含む制御方法。 - 請求項7に記載の制御方法をコンピュータにより実行させるためのプログラムを格納した記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013083896A JP6186824B2 (ja) | 2013-04-12 | 2013-04-12 | ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013083896A JP6186824B2 (ja) | 2013-04-12 | 2013-04-12 | ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014207779A true JP2014207779A (ja) | 2014-10-30 |
JP6186824B2 JP6186824B2 (ja) | 2017-08-30 |
Family
ID=52120928
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013083896A Active JP6186824B2 (ja) | 2013-04-12 | 2013-04-12 | ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6186824B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104811105A (zh) * | 2015-05-08 | 2015-07-29 | 江苏工程职业技术学院 | 高速工业缝纫机用单霍尔三相直流无刷电机及控制方法 |
CN106787483A (zh) * | 2017-02-12 | 2017-05-31 | 湖南天富机电科技有限公司 | 一种直流无刷电机霍尔角度调试系统及调试方法 |
KR20180013774A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 주식회사 지니틱스 | 정현파 전류구동 드라이브 ic로 단일 홀-센서를 갖는 bldc 모터를 구동하는 방법 및 이를 위한 장치 |
JP6438176B1 (ja) * | 2018-02-16 | 2018-12-12 | 株式会社 五十嵐電機製作所 | Dcモータの制御装置 |
JP2019537915A (ja) * | 2016-09-22 | 2019-12-26 | ヴァレオ システム デシュヤージュValeo Systemes D’Essuyage | 歯車モータ、関連するワイパーシステム、及び関連する制御方法 |
CN111211729A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 现代自动车株式会社 | 用于检测bldc电机过载的装置和方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1075597A (ja) * | 1996-08-30 | 1998-03-17 | Toshiba Corp | ブラシレスdcファンモータの駆動装置 |
US20030076060A1 (en) * | 2001-10-01 | 2003-04-24 | Colosky Mark P. | Method and apparatus for calibrating and initializing an electronically commutated motor |
JP2005012955A (ja) * | 2003-06-20 | 2005-01-13 | Mitsuba Corp | ブラシレスモータおよびその製造方法 |
JP2006027090A (ja) * | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Nidec-Shimpo Corp | 陶芸用電動ろくろ装置 |
JP2011045217A (ja) * | 2009-08-24 | 2011-03-03 | Ricoh Co Ltd | ブラシレスモータ駆動装置 |
JP2012170689A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Panasonic Corp | 洗濯機 |
JP2012185106A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Ricoh Co Ltd | 位置検出装置およびモータ駆動装置 |
-
2013
- 2013-04-12 JP JP2013083896A patent/JP6186824B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1075597A (ja) * | 1996-08-30 | 1998-03-17 | Toshiba Corp | ブラシレスdcファンモータの駆動装置 |
US20030076060A1 (en) * | 2001-10-01 | 2003-04-24 | Colosky Mark P. | Method and apparatus for calibrating and initializing an electronically commutated motor |
JP2005012955A (ja) * | 2003-06-20 | 2005-01-13 | Mitsuba Corp | ブラシレスモータおよびその製造方法 |
JP2006027090A (ja) * | 2004-07-16 | 2006-02-02 | Nidec-Shimpo Corp | 陶芸用電動ろくろ装置 |
JP2011045217A (ja) * | 2009-08-24 | 2011-03-03 | Ricoh Co Ltd | ブラシレスモータ駆動装置 |
JP2012170689A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Panasonic Corp | 洗濯機 |
JP2012185106A (ja) * | 2011-03-08 | 2012-09-27 | Ricoh Co Ltd | 位置検出装置およびモータ駆動装置 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104811105A (zh) * | 2015-05-08 | 2015-07-29 | 江苏工程职业技术学院 | 高速工业缝纫机用单霍尔三相直流无刷电机及控制方法 |
KR20180013774A (ko) * | 2016-07-29 | 2018-02-07 | 주식회사 지니틱스 | 정현파 전류구동 드라이브 ic로 단일 홀-센서를 갖는 bldc 모터를 구동하는 방법 및 이를 위한 장치 |
JP2019537915A (ja) * | 2016-09-22 | 2019-12-26 | ヴァレオ システム デシュヤージュValeo Systemes D’Essuyage | 歯車モータ、関連するワイパーシステム、及び関連する制御方法 |
US11498525B2 (en) | 2016-09-22 | 2022-11-15 | Valeo Systèmes d'Essuyage | Gear motor, associated wiper system and associated control method |
JP7210435B2 (ja) | 2016-09-22 | 2023-01-23 | ヴァレオ システム デシュヤージュ | 歯車モータ、関連するワイパーシステム、及び関連する制御方法 |
CN106787483A (zh) * | 2017-02-12 | 2017-05-31 | 湖南天富机电科技有限公司 | 一种直流无刷电机霍尔角度调试系统及调试方法 |
CN106787483B (zh) * | 2017-02-12 | 2023-05-16 | 湖南天富机电科技有限公司 | 一种直流无刷电机霍尔角度调试系统的调试方法 |
JP6438176B1 (ja) * | 2018-02-16 | 2018-12-12 | 株式会社 五十嵐電機製作所 | Dcモータの制御装置 |
WO2019159311A1 (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-22 | 株式会社五十嵐電機製作所 | Dcモータの制御装置 |
CN111211729A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 现代自动车株式会社 | 用于检测bldc电机过载的装置和方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6186824B2 (ja) | 2017-08-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6186824B2 (ja) | ブラシレスモータの制御装置、ブラシレスモータの電気角推定方法、および記憶媒体 | |
JP5413424B2 (ja) | モータ駆動装置およびブラシレスモータ | |
KR102588927B1 (ko) | 모터 제어방법 | |
EP2689527B1 (en) | A method and apparatus for control of electrical machines | |
KR100713776B1 (ko) | 검출 전류의 비교를 통한 에스알엠의 여자 위치 검출 방법및 장치 | |
KR20140001826A (ko) | 동기식 기계의 회전자 위치를 체크하기 위한 방법 및 회로 장치 | |
JP2010178586A (ja) | モータ制御装置及びモータ制御方法 | |
CN109863683B (zh) | 电动机驱动装置以及电动机驱动装置的控制方法 | |
KR20120137897A (ko) | Bldc 모터제어 시스템의 홀소자 이상판정 방법 | |
JP2017192298A (ja) | ブラシレス直流モータ、および、ブラシレス直流モータのロータの位置を制御する方法 | |
US20170163185A1 (en) | Method for sensorless commutation of a brushless direct current motor | |
JP5727532B2 (ja) | ステッピングモータの電流ベクトル制御装置 | |
US10224842B2 (en) | Control device and brushless motor | |
US20150069944A1 (en) | Motor driving control apparatus, motor driving control method and motor system using the same | |
US20150102758A1 (en) | Motor drive controller, motor drive control method and motor system using the same | |
CN109075727B (zh) | 马达模块以及马达步进动作控制系统 | |
TWI581559B (zh) | 具有一個霍爾感測器運轉的系統及其方法 | |
KR20150057017A (ko) | 모터 위치 센서 오차 보상 장치 및 방법 | |
JP5418769B2 (ja) | ブラシレスモータの電気角推定方法およびブラシレスモータ | |
US20150069943A1 (en) | Motor driving control apparatus, motor driving control method, and motor system using the same | |
JP2007312535A (ja) | 同期型電動機の駆動装置及び同期型電動機の駆動装置の製造装置 | |
JP5582442B2 (ja) | モータ駆動制御装置、モータ駆動制御方法及びこれを利用したモータ | |
JP7518818B2 (ja) | d軸の推定位置と実位置との間の角度差を表す補正値を決定する方法、制御装置、及びインバータ | |
JP5363158B2 (ja) | センサレスブラシレスモータ用制御装置 | |
JP4196660B2 (ja) | 電動機制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160223 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161215 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161220 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170215 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170704 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170717 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6186824 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |