JP2014206467A - 表面処理状況モニタリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エッチング加工を実行する際に、レジスト膜の厚さの時間的変化をリアルタイムで測定する。【解決手段】予め設定された各パラメータが保存された記憶手段41と、干渉光スペクトルを取得するスペクトル取得手段42と、初回のスペクトル取得時に基板表面からの反射光強度と干渉光強度の関係を表す理論式に基づいて膜層の厚さを推定して複数の膜厚候補値にインデックスを付与するインデックス付与手段43と、上記理論式に基づいて前回の膜厚推定値を含む膜厚広域推定値の範囲内で膜厚を推定する膜厚広域推定手段44と、複数のインデックスの中から1つを選択するインデックス選択手段45と、膜厚広域推定結果を算出する膜厚広域推定結果算出手段46と、膜厚広域推定結果算出後に上記理論式に基づいて膜層の厚さを決定する膜厚決定手段47を備えることを特徴とする表面処理状況モニタリング装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は表面処理状況モニタリング装置に関する。特に、レジスト膜によるマスキングを行った半導体基板に対して各種のエッチング加工を施して微細な孔や溝を形成する際に、時々刻々と変化するレジスト膜の厚さの時間的変化を計測するために用いられる表面処理状況モニタリング装置に関する。
半導体集積回路の製造プロセスでは、シリコンウエハ等の半導体基板に微細な孔や溝を形成するために低圧プラズマ等を用いたエッチング加工が行われている。通常、エッチング加工では、まず、基板上で孔や溝を形成しない部分にレジスト膜によるマスキングを行った上でエッチングを実行する。これにより、マスキングされていない部分のみを選択的に削り、加工後にレジスト膜を除去することで基板に孔や溝(以下、「孔等」とする。)を形成する。
エッチング加工中には、マスキングされていない基板部分だけでなく、マスキングしているレジスト膜の厚さもエッチングされ減少したり、エッチングされた物質がマスク部分のレジスト膜に堆積して増加したりする。エッチング加工中には、レジスト膜の厚さの時間的な変化をリアルタイムでモニタし、その結果をエッチング加工が正常に行われているかを判断する一つの目安としている。
レジスト膜の厚さの時間的変化を把握する方法の1つに、波長帯域の広い光源(白色光源)を用いる方法がある。この方法では、表面がレジスト膜によりマスキングされた基板に白色光を照射し、レジスト膜表面で反射した光とレジスト膜を通過して基板表面で反射した光を干渉光学系により干渉させる。そして、干渉光を分光素子により波長分散し、CCDラインセンサなどで検出して波長−強度特性を得る。
しかし、白色光の場合、波長分散後に各センサに入射する光の強度が弱く、レジスト膜の厚さの測定に時間がかかるため、レジスト膜の厚さをリアルタイムで測定することができない。
そこで、レーザ光源やSLD(=Super Luminescent Diode:スーパールミネッセントダイオード)光源を用いてリアルタイム測定を行う方法が提案されている。特許文献1には、表面がレジスト膜によりマスキングされた基板に対してレーザ光を照射し、上記同様にして得た干渉光の強度の時間的な変化をモニタリングする方法が記載されている。この方法では、エッチングの進行に伴い、照射されるレーザ光の波長の4分の1ずつ膜厚が変化する毎に干渉光の強度に極大値と極小値が現れることを利用し、干渉光の強度の時間的変化をモニタリングしてレジスト膜の厚さや孔等の深さを測定する。
特開平10-325708号公報
特許文献1に記載の方法では、極大値や極小値(以下、これらをまとめて「極値」とする)は、干渉光の強度変化の傾向が逆になったことを、しばらくの間、確認した後でなければ決定することができない。そのため、実際に極値が検出されるタイミングと極値を決定するタイミングの間には必然的にタイムラグが生じる。また、極値を決定した後、次の極値を決定するまでの間は、レジスト膜の厚さや孔等の深さを決めることができない。そのため、特許文献1に記載の方法では時々刻々と変化するレジスト膜の厚さをリアルタイムで測定することができないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、レジスト膜によるマスキングを行った基板に対してエッチング加工を行う際に、時々刻々と変化するレジスト膜の厚さの時間的変化をリアルタイムで測定できる表面処理状況モニタリング装置を提供することである。
エッチング加工時にレジスト膜によりマスクされた箇所へ光を照射した場合、基板のレジスト膜表面とレジスト膜を通過して基板表面で反射した二つの反射光が同時に得られる。これら反射光には前述の二つの反射光の光路差を反映した強度を有する干渉光が含まれている為、最終的に得られる光の強度Rm(λ,t)は次式で表される。なお、以下の説明では、これらの光を総称して干渉光と呼ぶ。
Figure 2014206467

ここで、λは測定光の波長、tは時間、Rr(λ)は基板表面からの反射光の強度、α1は基板表面とレジスト膜表面で反射する光の強度に対応する係数、α2は上記干渉光の強度に対応する係数、T(t)は時間tにおけるレジスト膜の膜厚、n(λ)は波長λにおけるレジスト膜材料の屈折率である。これらのうち、α1、α2はレジスト膜表面の状態やレジスト膜の膜厚T(t)とともに変化する。また、Rr(λ)は、事前にレジスト膜の無い基板表面からの反射光を取得することによって得られる。
干渉光の強度Rm(λ,t)を示す式において重要な項は、上式(1)の右辺に含まれるcos関数である。他の項や係数については、測定系の構成(レジスト膜材料・基板材料・レンズ・光学フィルタなど)や、測定条件(ドリフトの発生など)に応じて、適宜、追加・変更し得る。
本願発明者は、干渉光の強度Rm(λ,t)を所定の時間間隔で検出し、その都度、予備実験等により取得した基板表面からの反射光強度Rr(λ)と比較して、α1、α2及びT(t)の値をそれぞれ決定することにより、レジスト膜の膜厚T(t)をリアルタイムで測定できることに着目して本願発明に想到した。
上記課題を解決するために成された本発明は、基板上に形成され表面処理加工中に増加又は減少する膜層の厚さを測定する表面処理状況モニタリング装置であって、光源と、前記膜層の表面と前記基板の表面からそれぞれ反射した光を干渉させる干渉光学系と、該干渉光学系による干渉光を波長分散させる分光手段と、該分光手段により波長分散された光の強度を波長毎に測定する測定手段と、を有する表面処理状況モニタリング装置において、
a) 前記膜層の初期厚さの値と、表面処理加工中の前記膜層の厚さの時間変化率と、膜厚広域推定幅と、該広域推定幅を用いて膜厚を推定する膜厚広域推定時間間隔と、前記膜厚広域推定幅よりも狭い膜厚狭域推定幅と、該膜厚狭域推定幅を用いて膜厚を推定する膜厚狭域推定時間間隔とが保存された記憶手段と、
b) 前記測定手段により、前記膜厚広域推定時間間隔で所定回数、干渉光スペクトルを取得し、その後、前記膜厚狭域推定時間間隔で干渉光スペクトルを取得するスペクトル取得手段と、
c) 前記スペクトル取得手段による初回のスペクトル取得時に、基板表面からの反射光の強度と前記干渉光の強度の関係を表す理論式に基づいて、前記初期厚さの値を含む前記膜厚広域推定幅の値の範囲内で前記膜層の厚さを推定し、その推定値を含めて所定の間隔で複数の膜厚候補値を設定し、それら複数の膜厚候補値のそれぞれに対応する複数のインデックスを付与するインデックス付与手段と、
d) 前記スペクトル取得手段による2回目から前記所定回数までのスペクトル取得時に、前記理論式に基づいて、前回の膜厚推定値を含む前記膜厚広域推定値の範囲内で前記膜層の厚さを推定する膜厚広域推定手段と、
e) 前記膜厚広域推定手段による膜厚計算結果と、前回の膜厚計算結果に基づいて、前記複数のインデックスの中から1つのインデックスを選択するインデックス選択手段と、
f) 前記インデックス選択手段による選択結果、及び前記膜層の厚さの時間変化率に基づいて、膜厚広域推定結果を算出する膜厚広域推定結果算出手段と、
g) 前記膜厚広域推定結果の算出後、前回の膜厚推定結果と前記理論式に基づいて、前回の膜厚推定値を含む前記膜厚狭域推定幅の範囲内で前記膜層の厚さを決定する膜厚決定手段と
を備えることを特徴とする。
本発明に係る表面処理状況モニタリング装置の動作は、膜厚広域推定と、その後に行う膜厚狭域推定に大別され、膜厚狭域推定に移行した時点で膜厚のリアルタイム測定が開始される。このリアルタイム測定は、上記膜厚狭域推定時間間隔で行われる。膜厚狭域推定時間間隔は、膜厚広域推定時間間隔よりも短くすることが好ましいが、これは必須ではない。
上記所定回数は、予め記憶手段に保存しておいてもよく、また、使用者が広域推定終了指示を行うまでの回数としてもよい。その他、表面処理加工プロセスの実行条件に応じて決められた時間が経過するまでに実行される回数等とすることもできる。
膜厚広域推定では、以下のようにして膜厚を推定して膜厚広域推定結果を算出する。
まず、初回の干渉光スペクトル取得時には、インデックス付与手段が、基板表面からの反射光の強度と干渉光の強度の関係を表す理論式に基づいて、初期厚さの値を含む膜厚広域推定幅の値の範囲内で膜層の厚さを推定する。上記の基板表面からの反射光の強度と前記干渉光の強度の関係を表す理論式としては、例えば上述の式(1)を用いることができる。より具体的には、最小二乗法を用いて、式(1)中の計算結果が測定された干渉光強度Rm(λ,t)に最も近くなるようにα1、α2及びT(t)の値を計算して膜層の厚さT(1)を推定することができる。
上述の通り、本発明の技術思想は、予め取得可能である基板表面からの反射光と、実測により得られる干渉光スペクトルとの関係を示す理論式に基づいて、表面処理加工中に膜層の厚さをリアルタイムで測定する点にある。従って、上述したように、この技術思想に基づき、測定系の構成や状態を考慮して係数や項が追加・変更された他の理論式を用いてもよい。また、最小二乗法以外の方法を用いてα1、α2及びT(t)の値を計算してもよい。さらに、基板表面からの反射光強度は事前に測定しておき上記記憶手段に保存しておいてもよく、あるいは、干渉光のスペクトルを取得する際に併せて取得しても良い。
上記の式(1)から分かるように、干渉光強度Rm(λ,t)の右辺にはcos成分が含まれている。そのため、膜層の厚さT(t)がλ/2n(λ)変化する毎に、つまりレジスト膜表面で反射する光とレジスト膜を通過して基板表面で反射する光の光路長の差2T(t)が測定光の波長λ/n(λ)の整数倍に一致する毎に周期的に変化する。そこで、好適には、膜厚広域推定幅をλ/n(λ)以上としておき、最小二乗和が極小となるT(t)の値を少なくとも2つ出現させ、それらのうち、最小二乗和がより小さいT(t)の値を初回の膜厚推定値T(1)とする。そして、インデックス付与手段は、T(1)とλ/n(λ)の整数倍だけ異なる離散値のそれぞれに対してインデックスを付与する。
2回目以降の干渉光スペクトル取得時には、膜厚広域推定手段が、上記理論式に基づいて、前回の膜厚推定値を含む膜厚広域推定幅の値の範囲内で膜層の厚さを推定する。具体的には、例えば、最小二乗法を用いて、式(1)中の計算結果が測定された干渉光強度Rm(λ,t)に最も近くなるようにα1、α2及びT(t)の値を計算して膜層の厚さTnを推定する。そして、インデックス選択手段が、膜層の厚さTnと前回推定した膜層の厚さTn-1を比較し、その結果に基づいて上記複数のインデックスのうちの一つを選択する。インデックス選択手段は、例えば床関数や天井関数を用いてインデックスを選択するように構成することができる。
干渉光スペクトル取得、及び膜厚推定が所定回数終了した時点で、膜厚広域推定結果算出手段は、インデックス選択手段による選択結果、及び膜層の厚さの時間変化率に基づいて、膜厚広域推定結果を算出する。例えば、最も多くの回数選択されたインデックスに対応する膜層の厚さを膜厚広域推定結果として算出する。こうして、膜厚広域推定が完了する。
膜厚広域推定完了後、膜厚決定手段は、膜厚広域推定結果と、基板表面からの反射光の強度と干渉光の強度の関係を表す理論式に基づいて、膜厚広域推定結果の値を含む膜厚狭域推定幅の範囲内で膜層の厚さを決定する。このとき、好適には、膜厚狭域推定幅をλ/n(λ)未満としておき、最小二乗和が極小となるT(t)の値を1点のみ出現させ、その値を膜厚値として決定する。膜厚狭域推定では、膜厚狭域推定幅を膜厚広域推定幅よりも狭くしているため、膜厚計算時間が短縮されてリアルタイムでの膜厚測定が実現される。
本発明に係る表面処理状況モニタリング装置では、干渉光強度の極大値や極小値と関係なく、基板表面からの反射光の強度と干渉光の強度の関係を表す理論式と干渉光のスペクトルを用いて膜厚広域推定及び膜厚狭域推定を行う。具体的には、膜厚広域推定において膜厚の正確な値を算出し、その後の膜厚狭域推定においてリアルタイム測定を行う。従って、膜厚狭域推定開始後は、常にリアルタイムで膜層の厚さを測定することができる。
本発明に係る表面処理状況モニタリング装置の一実施例の要部構成図。 本実施例の表面処理状況モニタリング装置における、レジスト膜表面からの反射光と、レジスト膜を通過して基板表面で反射する反射光の状態の模式図。 本実施例の表面処理状況モニタリング装置の動作フローを説明する図。 本実施例における初回の膜厚推定方法について説明する図。 最小二乗和の周期的な変動について説明する図。 本実施例におけるインデックス付与方法について説明する図。 本実施例の表面処理状況モニタリング装置によるレジスト膜厚の測定結果。 本実施例の表面処理状況モニタリング装置によるレジスト膜厚の別の測定結果。 本発明に係る表面処理状況モニタリング装置の変形例の動作フローを説明する図。
本発明に係る表面処理状況モニタリング装置の一実施例について、以下、図面を参照して説明する。
図1は本実施例の表面処理状況モニタリング装置の概略構成図である。この表面処理状況モニタリング装置は、例えばプラズマエッチング装置や基板研磨装置などにおいて加工処理されることにより時々刻々と変化する、試料50のレジスト厚みや基板厚みなどをモニタリングする装置である。本実施例の表面処理状況装置は、光源10と、測定光学系20と、分光部30と、データ処理部40とを備える。光源10と測定光学系20、また測定光学系20と分光部30とは光ファイバを介して接続されている。各部の構成については、順次、後述する。
本実施例の光源10は、中心波長が830nm、半値全幅が15nmのSLD光源である。光源10から発せられた測定光は、測定光学系20の入射側光ファイバ21に導入され、ファイバカプラ22を介して光ファイバ23中を進行し、光ファイバ23先端より射出される。光ファイバ23端部から出射された測定光はコリメートレンズ24を介して試料50上に照射される。
試料50の表面における干渉の状態について、図2を用いて説明する。本実施例の試料50は、基板51の表面にレジスト膜52が塗布されたものであり、レジスト膜52の厚さはエッチングの進行に伴って時々刻々と減少する。試料50はこれに限らず、基板等の表面に形成される膜の厚さが時々刻々と変化するものであればよい。例えば基板51の表面に膜を堆積させるもの、つまり膜厚が時々刻々と増加するものでもよい。
レジスト膜52の表面からの反射光62と、レジスト膜52を通過して基板51の表面で反射した反射光61は、コリメートレンズ24を光照射時とは逆に辿って光ファイバ23に入射する。そして、ファイバカプラ22を経て分光部30に達する。光ファイバ23中を通って分光部30に達するまでに、反射光61、62は干渉して干渉光となる。
分光部30において、干渉光は回折格子31により波長分散され、CCDラインセンサ32により複数波長の光が同時に検出される。CCDラインセンサ32により検出された各波長に対応する信号は、ノイズフィルタ(図示なし)によりノイズ除去されてデータ処理部40に入力される。
データ処理部40は、記憶部41のほか、機能ブロックとして、スペクトル取得部42、インデックス付与部43、膜厚広域推定部44、インデックス選択部45、膜厚広域推定結果算出部46、及び膜厚決定部47を備えている。データ処理部40の実体はパーソナルコンピュータであり、該コンピュータに予めインストールされたデータ処理用ソフトウェアを実行することにより、データ処理部40としての機能を発揮させるようにすることができる。また、コンピュータには、入力部48、表示部49が接続されている。
以下、本実施例の表面処理状況モニタリング装置の動作について、図1及び図3を参照して説明する。図3は本実施例の表面処理状況モニタリング装置の動作のフローチャートである。
記憶部41には、予め取得された、レジスト膜52が塗布されていない基板表面からの反射光のスペクトルデータRr(λ)が読み込まれて保存されている(ステップS1)。この反射光のスペクトルデータRr(λ)からは、予めCCDラインセンサ32の暗信号が差し引かれている。また、記憶部41には、予め設定された、レジスト膜の初期厚さT0、膜厚の時間変化率β、膜厚広域推定回数(M回、本実施例では200回)、膜厚広域推定時間間隔(Δt1、本実施例では0.5sec)、膜厚広域推定幅(2.5ΔTi)、膜厚狭域推定間隔(Δt2、本実施例では0.05sec)、膜厚狭域推定幅(ΔTi未満)、及びインデックス付与番号(本実施例では0〜32の計33個)も保存されている(ステップS2)。
通常、基板表面上のレジスト膜の真の膜厚を正確に把握する事は困難である。従って、設定されているレジスト膜の初期厚さT0は、エッチング加工開始時点での推測値である。本実施例の表面処理状況モニタリング装置では、後述する実施例2に示すように、エッチング加工開始時点で真の膜厚を正確に把握できていなくても、所定時間経過後にはリアルタイムで正確に膜厚をモニタリングすることができる。
膜厚広域推定時間間隔Δt1は、事前に予想される単位時間当たりのレジスト膜の厚さの変化の最大値βmax[μm/sec]に基づき、βmax×ΔtがΔTiよりも十分に小さくなるように設定されている。また、膜厚狭域推定時間間隔Δt2は、事前に予想される単位時間当たりのレジスト膜の厚さの変化の最大値βmax[μm/sec]に基づき、βmax×Δt2が1/2×ΔTiよりも十分に小さくなるように設定されている。
上記の各設定値のさらなる詳細については後述する。
上述のとおり、本実施例の表面処理状況モニタリング装置では、まず、膜厚広域推定を行い、続いて膜厚狭域推定を行う。以下、膜厚広域推定、膜厚狭域推定の順にそれぞれ説明する。
1.膜厚広域推定
はじめに、スペクトル取得部42が初回の干渉光スペクトルRm(λ,t)を取得する(ステップS3)。すると、インデックス付与部43が、該干渉光スペクトルRm(λ,t)と記憶部41に保存されている基板表面からの反射光のスペクトルRr(λ)を比較して膜厚の初回推定値を算出する(ステップS4)。具体的には、上述した式(1)の理論式を元にして、以下の式(2)を用いた最小二乗法により、即ちσが最小値となるようにα1(反射光の強度に対応する係数)、α2(干渉光の強度に対応する係数)、及びT(1)を計算する(ステップS4)。なお、次式において、FitStart、FitEndはそれぞれラインセンサの番号(1〜1024)、InputSignalはCCDラインセンサ32の各素子から得られた信号強度の値、DarkSignalは前述したCCDラインセンサ32の暗信号の値、FitSignalはインデックス付与部43により計算された値である。
Figure 2014206467
インデックス付与部43によるT(1)の計算時の候補値の範囲は、T0-1.25ΔTiからT0+1.25ΔTiの範囲である。つまり、レジスト膜の初期厚さT0を中心値とする膜厚広域推定幅2.5ΔTiの範囲である(図4参照)。ここで、ΔTiは以下の式により算出される値である。
Figure 2014206467
上式において、λcはSLD光源の中心波長(測定光の中心波長)、n(λc)は波長λcにおけるレジスト膜材料の屈折率である。式(1)に関連して既に述べたように、干渉光強度Rm(λ,t)の右辺にcos成分が含まれているため、レジスト膜表面で反射する光と基板表面で反射する光の光路差2T(t)が、屈折率n(λc)における測定光の波長λc/n(λc)の整数倍に一致する毎に、干渉光強度が周期的に変化する。そのため、膜層の厚さT(t)がλc/2n(λc)変化する毎に、干渉光強度が周期的に変化する。従って、上述の数式(2)により計算される最小二乗和の値σは、図5に示すように変化する。
図5から分かるように、膜厚広域推定幅を2ΔTi以上の値に設定しておくと、σが極小値となるT(1)の値が少なくとも2つ出現するため、より適した値(即ち、σの値がより小さくなる値)をT(1)とすることができる。従って、膜厚広域推定幅は、2ΔTi以上であればよく、膜厚広域推定幅を広く設定することで、より多くのσの極小値を出現させることができる。しかし、その一方で、α1、α2、及びT(1)の計算に係る時間が増大する。従って、膜厚広域推定幅の大きさは、これらの兼ね合いを考慮して適宜に設定すればよい。
なお、本実施例では、光源の中心波長λcが830nm、該波長におけるレジスト膜材料の屈折率が1.4であるため、ΔTic/2n(λc)は上式に示す値になる。
T1の値の計算が終了すると、これが初回の膜厚推定であることを確認し(ステップS5)、インデックス付与部は、上記インデックス付与番号に基づき、T(1)の推定値にIndex=16(記憶部41に設定されているIndexの中央値)を付与する。続いて、図6に示すように、T(1)からΔTiずつ異なる値に対してそれぞれIndex=0〜15(T(1)よりも小さい値)、Index=17〜32(T(1)よりも大きな値)を付与する(ステップS6a)。
続いて、スペクトル取得部42により2回目の干渉光スペクトルが取得される(ステップS3)と、膜厚広域推定部は43、初回の干渉光スペクトル取得時と同様に、上述した式(1)の理論式を元にして、以下の式(2)を用いた最小二乗法により、即ちσが最小値となるようにα1(反射光の強度に対応する係数)、α2(干渉光の強度に対応する係数)、及びTn (nは2以上M以下)を計算する(ステップS4)。ただし、2回目以降の干渉光スペクトル取得時、Tnの計算時の候補値の範囲はTn-1-1.25ΔTiからTn-1+1.25ΔTiである。つまり、前回の干渉光スペクトル取得時の推定膜厚値Tn-1を中心値とする膜厚広域推定幅2.5ΔTiの範囲である。本実施例では、膜厚広域推定幅を2.5ΔTiとしている。そのため、各回における膜厚推定時に上式(2)により計算される最小二乗和σが極小となるT(t)を2点(あるいは3点)出現させ、より適した候補値T(t)をTnとすることができる。
Tnの値の計算を終えると、これが初回の膜厚推定ではないことを確認し(ステップS5)、インデックス選択部45は、Tn(今回の推定値)とTn-1(前回の推定値)の値の大小を比較して今回の推定値に対応するインデックスを選択する(ステップS6b)。具体的には以下のとおりである。
Tn≧Tn-1の場合(今回の推定値が前回の推定値から増加した場合)には、床関数(右辺の第2項)を含む次式を用いて推定膜厚候補を選択する。つまり、推定値の増加が一定値以上である場合には選択するIndexの値を増加させ、該Index値を選択し、選択したIndex値の選択回数を増加(+1)させる。
Figure 2014206467
一方、Tn<Tn-1の場合(推定値が減少した場合)には、天井関数(右辺の第2項)を含む次式を用いて推定膜厚候補を選択する。つまり、推定値の減少が一定値以上である場合にIndexの値を増加させ、該Index値を選択し、選択したIndex値の選択回数を増加(+1)させる。
Figure 2014206467
式(4)、(5)におけるIndexcoefは補正値であり、膜厚広域推定時間間隔Δt1と膜厚の時間変化率βを考慮して、適宜に値を決定する。本実施例におけるIndexcoefの値は(β×Δt)/ΔTiの50%である。
先に、膜厚広域推定時間間隔Δt1の設定について、β×ΔtがΔTiよりも十分に小さくなるように設定する、と述べたのは、実際のエッチングプロセス中に、膜厚の時間変化率βの値が変化する場合があるためである。エッチング中の時間変化率βは、レジスト表面の状態の変化に伴って時間的に変化し得る。膜厚広域推定時間間隔Δt1の値が大きいと、実際の膜厚の時間変化率β0と初期値として設定したβの誤差が、(β0−設定値β)xΔt1と大きくなってしまう。その結果、インデックス選択部45によるインデックスの選択結果Indexnが、実際の膜厚の時間変化率β0の時間的な変化によって、その都度異なるものとなり、インデックスの選択結果の精度が低下してしまう。β×Δt1がΔTiよりも十分に小さくなるように膜厚広域推定時間間隔Δt1を設定するのはこれを回避するためである。
好ましくは、膜厚広域推定時間間隔Δt1を、十分に小さく設定し、該時間間隔Δt1の間の膜厚の変化がΔTiに対して十分に小さくしておく。これにより、実際の膜厚の時間変化率β0の時間的な変化を考慮することなくIndexnを決定することができる。つまり、上式(4)の補正値Indexcoefを0として下式(6)とすることができる。当然、上式(5)の補正値Indexcoefについても同様である。
Figure 2014206467
インデックス選択部45によるインデックスの選択完了後、スペクトル取得部43、膜厚広域推定部44、及びインデックス選択部45は、干渉光スペクトルデータの取得(ステップS3)、膜厚推定値の計算(ステップS4)、及びインデックスの選択(ステップS6b)を1つのループとして行い。インデックス選択部45は、該ループが予め決められた回数(M回)終了したかを確認する(ステップS8)。M回に満たない場合には、干渉光スペクトルデータの取得(ステップS3)からインデックス選択回数の付与(ステップS7)を繰り返す。
上記ステップをM回終了すると、膜厚広域推定結果算出部46が、それまでの推定膜厚候補の選択結果に基づき、複数のインデックス(0〜32)の中から1つのインデックスを決定する。本実施例では、インデックス選択部45によって最も多くの回数、選択された推定膜厚候補を膜厚変化線とする。膜厚変化線の選択方法はこれに限らず、例えば直近の複数回の選択結果に基づいて膜厚変化線を決定するなど、種々の方法を採ることができる。そして、次式に従い、膜厚広域推定結果を算出する(ステップS9)。
Figure 2014206467
上式において、T(M)はM回目の干渉光スペクトル取得時の膜厚広域推定値、Indexmaxは、M回のインデックス選択の結果、最も多くの回数選択されたインデックスの値、IndexMはM回目の干渉光スペクトル取得時のインデックス選択結果、ΔtはM回目の干渉光スペクトル取得時からの経過時間である。膜厚広域推定結果算出部46が上式(7)によりTを決定した時点で膜厚広域推定が終了する。
2.膜厚狭域推定
続いて、膜厚狭域推定について説明する。膜厚広域推定では、スペクトル取得部42が膜厚狭域推定間隔Δt2で干渉光スペクトルRm(λ,t)を取得する(ステップS10)。
膜厚狭域推定時間間隔Δt2を、事前に予想される単位時間当たりのレジスト膜の厚さの変化の最大値βmax×Δt2が1/2×ΔTiよりも十分に小さくなるように設定したのは、膜厚狭域推定時間間隔Δt2が経過する間の膜厚の変化が膜厚狭域推定幅ΔTi未満になることを担保するためである。
スペクトル取得部42により干渉光スペクトルが取得されると、膜厚決定部47は、上述した式(1)の理論式を元にして、上述した式(2)を用いた最小二乗法により、α1(反射光の強度に対応する係数)、α2(干渉光の強度に対応する係数)、及びT(t) を計算する(ステップS11)。ただし、膜厚広域推定部47による膜厚計算時とは異なり、T(t)の初回計算時の候補値の範囲はT-1/2×ΔTiよりも大きくT+ 1/2×ΔTi未満の範囲である。また、膜厚決定部47によるT(t)の2回目以降の計算時の候補値の範囲は前回計算値を中心とするΔTi未満の範囲である。つまり、前回の干渉光スペクトル取得時の推定膜厚値Tn-1を中心値とする膜厚狭域推定幅ΔTi未満の範囲である。
膜厚広域推定幅(2.5ΔTi)よりも膜厚狭域推定幅(ΔTi未満)は小さいため、膜厚推定時の計算量が減少する。また、既に説明した図5から分かるように、膜厚狭域推定幅をΔTi未満に設定しておくと、σが極小値となるTの値は1つしか出現しない。従って、膜厚広域推定部44による膜厚推定に比べて高速で膜厚を計算し、膜厚の値をリアルタイムで決定することができる。
本実施例の表面処理状況モニタリング装置によりレジスト膜の厚さの時間変化を測定した結果を図7に示す。ここでは、図を見やすくするために複数のインデックスは表示せず、インデックスの選択結果の推移のみを示している。図7(a)は膜厚広域推定結果及び膜厚狭域推定結果(リアルタイム測定)の全体図、図7(b)は図7(a)中の破線で囲まれた部分の拡大図である。本実施例では、膜厚広域推定時間間隔Δt1は0.5sec、膜厚広域推定回数は200回としているため、膜厚広域推定開始後、100秒経過した時点で膜厚広域推定結果が算出される。図7(a)から分かるように、この時点で、インデックス選択回数には明確な差が生じており、正しいインデックスを一意に選択できる状態にあることが分かる。その後は、膜厚狭域推定に入り、膜厚決定部47によって、膜厚狭域推定時間間隔Δt2(0.05sec)毎に、リアルタイムで正確に膜厚が測定される。
上述したように、記憶部41に予め設定される膜厚の初期値は、膜厚の真の初期値からずれている場合がある。こうした場合でも、本実施例の表面処理状況モニタリング装置を用いることにより、正確な膜厚をリアルタイムで測定できることを検証した。その結果を図9に示す。具体的には、膜厚の初期値が真の膜厚よりも厚く設定された場合を想定した。その結果を図8に示す。図8(a)は膜厚測定結果の全体図、図8(b)は図8(a)中の破線で囲まれた部分の拡大図である。ここでも、図7同様に推定膜厚候補の選択結果の推移のみを示している。図8から分かるように、膜厚広域推定開始後、100秒経過した時点(所定回数のインデックス選択後の時点)で、インデックス選択回数には明確な差が生じており、正しいインデックスを一意に選択できる状態にあることが分かる。つまり、本実施例の表面処理状況モニタリング装置を用いると、初期値が実際の値から外れていても、膜厚広域推定結果算出時点では、正しい膜厚が算出される。従って、その後の膜厚狭域推定ではリアルタイムで正確に膜厚を測定することができる。
上記実施例はいずれも一例であって、本発明の趣旨に沿って適宜に変更することができる。
上記実施例では、記憶部41には予め各種パラメータが設定されている場合を例に説明したが、エッチング加工を行う毎に、使用者にこれらの値を入力させるようにしてもよい。その場合には、膜厚の時間変化率βと膜厚広域推定時間間隔Δt1の積が、ΔTiに比べて十分に小さな値であるかを確認し、また、膜厚の時間変化率βと膜厚狭域推定時間間隔Δt2の積が1/2×ΔTi未満であるかを確認し、これらの内のいずれかの条件を満たさない場合には、Δt1、Δt2を再設定させる警告画面を表示49に表示するように構成することが望ましい。
また、上記実施例では、膜厚広域推定回数Mを予め設定しておき、この回数を終了すると、膜厚決定部47により膜厚のリアルタイム測定が開始される(即ち、膜厚狭域推定に移行する)構成としたが、膜厚広域推定回数Mを事前に設定せず、使用者がインデックス選択部45によるインデックス選択結果の状況を確認し、選択回数に有意な差が生じており、インデックスを一意に選択できると判断した時点で、膜厚広域推定結果算出部46により膜厚広域推定結果を算出させ、膜厚決定部47による膜厚のリアルタイム測定に移行させるようにしてもよい。この場合の表面処理状況モニタリング装置の動作フローを図9に示す。上記実施例におけるフローチャート(図3)と異なり、事前に膜厚広域推定回数を設定せず(ステップS2’)、使用者による広域推定終了指示があった時点(ステップS8’でYES)で膜厚広域推定結果を算出する(ステップS9)。あるいは、膜厚広域推定回数を、表面処理加工プロセスの実行条件に応じて決められた時間が経過するまでに実行される回数等とすることもできる。
さらに、上記実施例は、膜厚広域推定結果算出部46は、式(7)を用いて膜厚広域推定結果を計算したが、この式(7)に含まれる時間変化率βを、M回の膜厚広域推定結果に基づいて補正した補正時間変化率β’としてもよい。膜厚広域推定結果算出時点では、それまでの膜厚の正確な時間変化がわかっているため、これを用いることにより補正時間変化率β’を求めることができる。初期設定されている時間変化率βの時間的な変化が大きい場合や、初期設定値に誤差が含まれている(エッチング開始時点で時間変化率を正確に推定することが難しい)場合には、こうした構成が有用である。
その他、インデックス付与部43等が膜厚を推定する際、T(1)の計算時の候補値の範囲をT0-ΔTiからT0+ΔTiとしたが、必ずしもT0を候補値の中心値にしなくてもよい。膜厚広域推定部44、及び膜厚決定部47による膜厚推定時の候補値の範囲の設定についても同様である。
上記実施例において、一例として挙げたSLD光源、回折格子、CCDラインセンサ、等の構成は、同等の機能を有するものであれば代替可能であり、当然、これらに限定されない。また、上記実施例では、種々の具体的な数式に基づいて膜層の厚さをモニタリングしたが、上述の通り、本発明の技術思想は、予め取得可能である基板表面からの反射光と、実測により得られる干渉光スペクトルとの関係を示す理論式に基づいて、表面処理加工中に膜層の厚さをリアルタイムで測定する点にある。従って、この技術思想の範囲内であれば上記実施例に示した式以外の理論式等を用いることもできる。
10…光源
20…測定光学系
21…入射側光ファイバ
22…ファイバカプラ
23…光ファイバ
24…コリメートレンズ
30…分光部
31…回折格子
32…CCDラインセンサ
40…データ処理部
41…記憶部
42…スペクトル取得部
43…インデックス付与部
44…膜厚広域推定部
45…インデックス選択部
46…膜厚広域推定結果算出部
47…膜厚決定部
48…入力部
49…表示部
50…試料
51…基板
52…レジスト膜
61、62…反射光
62…反射光

Claims (7)

  1. 基板上に形成され表面処理加工中に増加又は減少する膜層の厚さを測定する表面処理状況モニタリング装置であって、光源と、前記膜層の表面と前記基板の表面からそれぞれ反射した光を干渉させる干渉光学系と、該干渉光学系による干渉光を波長分散させる分光手段と、該分光手段により波長分散された光の強度を波長毎に測定する測定手段と、を有する表面処理状況モニタリング装置において、
    a) 前記膜層の初期厚さの値と、表面処理加工中の前記膜層の厚さの時間変化率と、膜厚広域推定幅と、該広域推定幅を用いて膜厚を推定する膜厚広域推定時間間隔と、前記膜厚広域推定幅よりも狭い膜厚狭域推定幅と、該膜厚狭域推定幅を用いて膜厚を推定する膜厚狭域推定時間間隔とが保存された記憶手段と、
    b) 前記測定手段により、前記膜厚広域推定時間間隔で所定回数、干渉光スペクトルを取得し、その後、前記膜厚狭域推定時間間隔で干渉光スペクトルを取得するスペクトル取得手段と、
    c) 前記スペクトル取得手段による初回のスペクトル取得時に、基板表面からの反射光の強度と前記干渉光の強度の関係を表す理論式に基づいて、前記初期厚さの値を含む前記膜厚広域推定幅の値の範囲内で前記膜層の厚さを推定し、その推定値を含めて所定の間隔で複数の膜厚候補値を設定し、それら複数の膜厚候補値のそれぞれに対応する複数のインデックスを付与するインデックス付与手段と、
    d) 前記スペクトル取得手段による2回目から前記所定回数までのスペクトル取得時に、前記理論式に基づいて、前回の膜厚推定値を含む前記膜厚広域推定値の範囲内で前記膜層の厚さを推定する膜厚広域推定手段と、
    e) 前記膜厚広域推定手段による膜厚計算結果と、前回の膜厚計算結果に基づいて、前記複数のインデックスの中から1つのインデックスを選択するインデックス選択手段と、
    f) 前記インデックス選択手段による選択結果、及び前記膜層の厚さの時間変化率に基づいて、膜厚広域推定結果を算出する膜厚広域推定結果算出手段と、
    g) 前記膜厚広域推定結果の算出後、前回の膜厚推定結果と前記理論式に基づいて、前回の膜厚推定値を含む前記膜厚狭域推定幅の範囲内で前記膜層の厚さを決定する膜厚決定手段と
    を備えることを特徴とする表面処理状況モニタリング装置。
  2. 測定光の波長をλ、該波長における膜層材料の屈折率をn(λ)としたときに、前記膜厚広域推定幅の大きさがλ/n(λ)以上であり、前記膜厚狭域推定幅の大きさがλ/2n(λ)未満であることを特徴とする請求項1に記載の表面処理状況モニタリング装置。
  3. 測定光の波長をλ、該波長における膜層材料の屈折率をn(λ)としたときに、前記所定の間隔がλ/2n(λ)であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理状況モニタリング装置。
  4. 測定光の波長をλ、該波長における膜層材料の屈折率をn(λ)としたときに、前記膜層の厚さの時間変化率と膜厚広域推定時間間隔の積がλ/2n(λ)未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の表面処理状況モニタリング装置。
  5. 前記干渉光の強度をRm(λ,t)、λを測定光の波長、tを時間、Rr(λ)を基板表面からの反射光の強度、α1を基板表面と膜層表面で反射する光の強度に対応する係数、α2を上記干渉光の強度に対応する係数、T(t)を時間tにおける膜層の厚さとしたときに、前記理論式が
    Figure 2014206467
    であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の表面処理状況モニタリング装置
  6. 前記インデックス選択手段が、床関数及び/又は天井関数を用いて前記複数のインデックスの中から1つのインデックスを選択することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の表面処理状況モニタリング装置。
  7. 測定光の波長をλ、該波長における膜層材料の屈折率をn(λ)、前記膜層の厚さの時間変化率をβ、前記膜厚広域推定手段が前記所定回目に推定した膜厚をTM、前記インデックス選択手段が前記所定回目に選択したインデックスをIndexM、前記インデックス選択手段により最も多くの回数選択されたインデックスをIndexmax、前記スペクトル取得手段による前記所定回目の干渉光スペクトルの取得時からの経過時間をΔtとしたときに、前記膜厚広域推定結果算出手段が、
    Figure 2014206467
    により膜厚広域推定結果Tを算出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の表面処理状況モニタリング装置。
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