JP2014205804A - 高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行初期、ジャストウェット路面などにおけるグリップ性能、ドライグリップ性能及び耐摩耗性をバランスよく改善できる高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物、並びに該ゴム組成物を用いた高性能ドライタイヤを提供する。
【解決手段】ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含有する高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
【選択図】なし
【解決手段】ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含有する高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
【選択図】なし
Description
本発明は、高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物及び該ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤに関する。
レースなどの競技に使用される高性能タイヤ、特にドライ路面に適用される高性能ドライタイヤ(競技用ドライタイヤ)のトレッド用ゴム組成物には、グリップ性能と耐摩耗性の性能バランスの向上が強く要求されており、これらの性能を確保するために、フィラーによる性能改善など、従来から様々な工夫がなされている。
例えば、フィラーとして、微粒子カーボンブラックを用いて高ヒステリシスロスを発生させることでグリップ性能を向上しつつ、更に高ストラクチャーにして高モジュラスを確保することで耐摩耗性を向上し、前記性能バランスを改善することが行われている。
しかし、このような微粒子でかつ高ストラクチャーなカーボンブラックを用いると、ゴムが硬くなりすぎて初期グリップ性能の著しい低下を招く傾向がある。また、気温が低下する環境や突然の降雨などによるジャストウェット路面(路面全体に水たまりや乾き始めが無く、均一に濡れた状態)でゴム温度が低下すると、突然グリップ性能が低下する傾向もあり、温度に対するロバスト性に劣るという問題もある。
一方、水酸化アルミニウムの添加によりウェットグリップ性能を向上する技術が提案されているが、これを高性能ドライタイヤに適用しても耐摩耗性が低下するという問題がある(特許文献1参照)。このように、走行初期やジャストウェット路面でのグリップ性能を確保しながら、ドライグリップ性能と耐摩耗性を両立することは難しく、改善が望まれている。
本発明は、前記課題を解決し、走行初期、ジャストウェット路面などにおけるグリップ性能、ドライグリップ性能及び耐摩耗性をバランスよく改善できる高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物、並びに該ゴム組成物を用いた高性能ドライタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含有する高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物に関する。
前記二酸化ジルコニウム粉末は、平均粒子径が5μm以下であることが好ましい。
前記二酸化ジルコニウム粉末は、二酸化ジルコニウム含有率が90質量%以上であることが好ましい。
前記ゴム成分100質量部に対して、前記二酸化ジルコニウム粉末を2〜15質量部含有することが好ましい。
前記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積が100〜600m2/g、ジブチルフタレート吸油量が80〜250ml/100gであることが好ましい。
前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックを50〜200質量部含有することが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤに関する。
本発明によれば、ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含む高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物であるので、走行初期、ジャストウェット路面などにおけるグリップ性能、ドライグリップ性能及び耐摩耗性をバランスよく改善できる。
本発明の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物は、ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含む。
充填剤として高ストラクチャー微粒子カーボンブラックを用いた配合ゴムに二酸化ジルコニウム粉末を添加することにより、走行初期、ジャストウェット路面などにおけるグリップ性能を確保しながら、ドライグリップ性能及び耐摩耗性を両立でき、これらの性能をバランス良く改善できる。
本発明で使用できるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、グリップ性能及び耐摩耗性がバランスよく得られるという理由からNR、BR、SBRが好ましく、SBRがより好ましい。
SBRとしては、特に限定されず、例えば、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等を使用できる。
SBRのスチレン含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。20質量%未満であると、充分なグリップ性能が得られない傾向がある。また、上記スチレン含有量は、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。60質量%を超えると、耐摩耗性が低下するだけでなく、温度依存性が増大し、温度変化に対する性能変化が大きくなってしまう傾向がある。なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H1−NMR測定により算出される。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。60質量%未満であると、十分な耐熱性が得られず、ドライグリップ性能(特に初期性能)、耐摩耗性、ジャストウェット路面のグリップ性能に劣るおそれがある。また、SBRの含有量の上限は特に限定されず、100質量%でもよい。
二酸化ジルコニウム粉末は、一般的なものが挙げられ、例えば、ハフニアなどの不純物金属化合物を含む粉末などを好適に使用できる。二酸化ジルコニウム粉末は単独でも、2種以上を併用してもよい。
二酸化ジルコニウム粉末の平均粒子径は、好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、更に好ましくは1.5μm以下である。5μmを超えると、充分な破壊強度が発揮されず、耐摩耗性能が悪化する傾向にある。下限は特に限定されないが、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.3μm以上である。
なお、本発明において、平均粒子径は、レーザー回折散乱装置など、動的光散乱法で測定した粒子径分布の累積頻度が50体積%となる粒子径(D50)である。
なお、本発明において、平均粒子径は、レーザー回折散乱装置など、動的光散乱法で測定した粒子径分布の累積頻度が50体積%となる粒子径(D50)である。
二酸化ジルコニウム粉末100質量%中の二酸化ジルコニウム(ジルコニア:ZrO2)の含有率(純度)は、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。90質量%未満であると、充分なグリップ性能が発揮されないおそれがある。上限は特に限定されないが、通常、二酸化ジルコニウム粉末はハフニア(HfO2)などの不純物金属化合物を若干含んでいる。なお、該粉末100質量%中の二酸化ジルコニウム及びハフニアの合計含有率は、95質量%以上が好ましく、98質量%以上がより好ましい。
二酸化ジルコニウム粉末の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、2〜15質量部であることが好ましく、4〜13質量部であることがより好ましく、6〜10質量部であることが更に好ましい。2質量部未満であると、充分に初期グリップ性能を改善できないおそれがあり、15質量部を超えると、耐摩耗性及びグリップ性能が悪化するおそれがある。
本発明で使用できるカーボンブラックとしては、例えば、GPF、HAF、ISAF、SAF、SAF−HSなどが挙げられる。なかでも、補強効果が高く、本発明の効果が充分に得られるという点から、SAF−HSが好適である。カーボンブラックは単独でも、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N2SA)は100m2/g以上が好ましく、120m2/g以上がより好ましく、135m2/g以上が更に好ましい。100m2/g未満では、充分な補強性が得られず、本発明の効果が低下する傾向がある。該N2SAは、600m2/g以下が好ましく、250m2/g以下がより好ましく、160m2/g以下が更に好ましい。600m2/gを超えると、初期グリップ性能が低下する傾向がある。なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K6217−2:2001によって求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量(OAN)は、80ml/100g以上が好ましく、120ml/100g以上がより好ましく、130ml/100g以上が更に好ましい。80ml/100g未満では、充分な補強性が得られず、本発明の効果が低下する傾向がある。また、カーボンブラックのOANは、250ml/100g以下が好ましく、170ml/100g以下がより好ましい。250ml/100gを超えると、初期グリップ性能が低下するおそれがある。なお、カーボンブラックのDBP吸油量(OAN)は、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、50〜200質量部であることが好ましく、60〜160質量部であることがより好ましい。50質量部未満であると、充分な補強性が得られないおそれがあり、200質量部を超えると、低温でのグリップ性能の低下を招くおそれがある。
本発明のゴム組成物は、充填剤として、二酸化ジルコニウム粉末とカーボンブラックの他にも、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルクなど、従来からタイヤ用ゴム組成物で慣用される補強用充填剤を任意に配合してもよい。
本発明のゴム組成物において、二酸化ジルコニウム粉末及びカーボンブラックの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50〜250質量部、より好ましくは65〜180質量部、更に好ましくは75〜160質量部である。合計含有量が上記範囲内であれば、走行初期、ジャストウェット路面などにおけるグリップ性能、ドライグリップ性能及び耐摩耗性をバランスよく改善できる。
また、二酸化ジルコニウム粉末とカーボンブラックとの合計100質量%中の二酸化ジルコニウム粉末の含有率は、好ましくは1〜35質量%、より好ましくは3〜25質量%、更に好ましくは6〜18質量%である。上記範囲内であれば、本発明の効果が良好に得られる。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、ワックス、酸化亜鉛、ステアリン酸、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤等の材料が適宜配合してもよい。
本発明で使用できる軟化剤は特に限定されず、例えば、オイルであればアロマチックオイル、プロセスオイル、パラフィンオイル等の鉱物油が挙げられる。
軟化剤として、耐久性とグリップ性能をバランスよく改善できる点から、液状ポリマーを好適に使用できる。液状ポリマーとしては、液状SBR、液状BR、液状IR、液状SIRなどが挙げられるが、なかでも、液状SBRが好ましい。液状SBRのスチレン含量は、好ましくは10〜45質量%、より好ましくは15〜30質量%以上であり、スチレン含量は、H1−NMR測定により算出される。
液状ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1.0×103〜2.0×105、より好ましくは3.0×103〜1.0×105、更に好ましくは3.0×103〜1.5×104である。1.0×103未満では、破壊特性が低下し、充分な耐久性が確保できないおそれがあり、2.0×105を超えると、重合溶液の粘度が高くなりすぎ、生産性が悪化するおそれがある。なお、本発明において、Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算値である。
液状ポリマーの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは20質量部以上、より好ましくは40質量部以上である。20質量部未満では、液状ポリマーを配合した効果が充分に得られないおそれがある。また、該液状ポリマーの含有量は、好ましくは120質量部以下、より好ましくは80質量部以下である。120質量部を超えると、耐摩耗性能が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物において、軟化剤の合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは60〜200質量部、より好ましくは100〜150質量部である。60質量部未満では、本発明の効果が充分に発揮されないおそれがあり、200質量部を超えると、耐摩耗性が低下するおそれがある。なお、軟化剤の合計含有量には、油展ゴム中のオイルも含まれる。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、グアニジン系加硫促進剤などが挙げられ、なかでも、本発明では、チアゾール系、チウラム系加硫促進剤を好適に使用できる。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドなどが挙げられ、なかでも、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィドが好ましい。チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)などが挙げられ、なかでも、TOT−Nが好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。1質量部未満では、充分な加硫速度が得られない傾向があり、15質量部を超えると、ブルーミングを起こすおそれがある。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明のゴム組成物は、高性能ドライタイヤのトレッドに用いられる。なお、高性能ドライタイヤとは、レースなどの競技において、特にドライ路面(乾燥路面)の条件下で使用されるタイヤをいう。
本発明の高性能ドライタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの形状に合わせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成形機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを成形する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:旭化成(株)製のタフデン4850(スチレン含有率:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分(低PCAオイル)50質量部含有)
カーボンブラック(SAF):東海カーボン(株)製のシースト9(SAF、N2SA:142m2/g、DBP吸油量:115ml/100g)
カーボンブラック(SAF−HS):東海カーボン(株)製のシースト9(SAF−HS、N2SA:142m2/g、DBP吸油量:130ml/100g)
二酸化ジルコニウム粉末:第一稀元素化学工業(株)製のTMZ酸化ジルコニウム(平均粒子径:1.1μm、ZrO2含有率(純度):95質量%以上、ZrO2及びHfO2の合計含有率:98.5質量%(Min.))
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
液状SBR:サートマー社製のRICON100(Mw:5000、スチレン含量:20質量%)
レジン:日塗化学(株)製のV−120(クマロンインデン樹脂)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N(テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド)
SBR:旭化成(株)製のタフデン4850(スチレン含有率:40質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分(低PCAオイル)50質量部含有)
カーボンブラック(SAF):東海カーボン(株)製のシースト9(SAF、N2SA:142m2/g、DBP吸油量:115ml/100g)
カーボンブラック(SAF−HS):東海カーボン(株)製のシースト9(SAF−HS、N2SA:142m2/g、DBP吸油量:130ml/100g)
二酸化ジルコニウム粉末:第一稀元素化学工業(株)製のTMZ酸化ジルコニウム(平均粒子径:1.1μm、ZrO2含有率(純度):95質量%以上、ZrO2及びHfO2の合計含有率:98.5質量%(Min.))
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
液状SBR:サートマー社製のRICON100(Mw:5000、スチレン含量:20質量%)
レジン:日塗化学(株)製のV−120(クマロンインデン樹脂)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーDM(ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーTOT−N(テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド)
<実施例及び比較例>
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼(株)製1.7Lバンバリーを用いて硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料を混練りした。得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、150℃の条件下で30分間加硫し、試験用タイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を得た。
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼(株)製1.7Lバンバリーを用いて硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料を混練りした。得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、150℃の条件下で30分間加硫し、試験用タイヤ(タイヤサイズ:215/45R17)を得た。
(グリップ性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(グリップ性能指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能が高いことを示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(グリップ性能指数)。数値が大きいほど、ドライ路面におけるグリップ性能が高いことを示す。
(初期グリップ性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際の2周目における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(初期グリップ性能指数)。数値が大きいほどドライ路面における初期グリップ性能が高いことを示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて10周の実車走行を行った。その際の2周目における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示をした(初期グリップ性能指数)。数値が大きいほどドライ路面における初期グリップ性能が高いことを示す。
(耐摩耗性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時15mm)、それぞれ比較例1の残溝量を100として指数表示した(耐摩耗性能指数)。数値が大きいほど、耐摩耗性能が高いことを示す。
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、ドライアスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。その際におけるタイヤトレッドゴムの残溝量を計測し(新品時15mm)、それぞれ比較例1の残溝量を100として指数表示した(耐摩耗性能指数)。数値が大きいほど、耐摩耗性能が高いことを示す。
高ストラクチャー微粒子カーボンブラックを含む配合ゴムに二酸化ジルコニウム粉末を添加した実施例では、ドライグリップ性能、耐摩耗性及び初期グリップ性能をバランスよく改善できることが明らかとなった。
Claims (7)
- ゴム成分と、二酸化ジルコニウム粉末と、カーボンブラックとを含有する高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記二酸化ジルコニウム粉末は、平均粒子径が5μm以下である請求項1記載の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記二酸化ジルコニウム粉末は、二酸化ジルコニウム含有率が90質量%以上である請求項1又は2記載の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、前記二酸化ジルコニウム粉末を2〜15質量部含有する請求項1〜3のいずれかに記載の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記カーボンブラックは、窒素吸着比表面積が100〜600m2/g、ジブチルフタレート吸油量が80〜250ml/100gである請求項1〜4のいずれかに記載の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックを50〜200質量部含有する請求項1〜5のいずれかに記載の高性能ドライタイヤ用トレッドゴム組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したトレッドを有する高性能ドライタイヤ。
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
JP2018135410A (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-30 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴム組成物、タイヤトレッドおよび空気入りタイヤ |
JP2021042270A (ja) * | 2019-09-06 | 2021-03-18 | 横浜ゴム株式会社 | タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いた空気入りタイヤ |
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