JP2014205596A - 炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池 - Google Patents

炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池 Download PDF

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Abstract

【構成】 この発明に係る炭素材料の製造方法では、木質バイオマスから炭素材料(10)を製造する。先ず、木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収する(S1)。そして、回収した水溶液に含まれる糖分を150−250℃の低温(S3)、および1000−3000℃の高温(S5)の2段階で加熱して炭素化させることによって、炭素材料(10)を得る。
【効果】 糖化工程を経ることによって、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造できる。
【選択図】 図1

Description

この発明は炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池に関し、特にたとえば、木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する、炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池に関する。
近年、地球温暖化防止に向けた取り組みが広がる中、再生可能な資源である木質バイオマス(リグノセルロース系バイオマス)に対する注目が高まっている。
木質バイオマスを有効利用する技術としては、これを原料としてエタノールを製造する技術がよく知られている。木質バイオマスは、セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンの3つの主要成分から構成されており、通常、セルロースおよびヘミセルロースを酵素により糖化し、その糖分を酵母によりエタノール発酵することによって、エタノールが生成される。たとえば、特許文献1の技術では、木質バイオマスを微粉砕する前処理を施した後、同一反応帯域内で、酵素を用いた糖化工程、酵母を用いたエタノール発酵工程、およびエタノール蒸留工程を行うことにより、簡単かつ効率よくエタノールを製造している。
一方、特許文献2には、木材等のバイオマス資源由来の木タールを原料にして、炭素電極を製造する方法が開示されている。特許文献2の技術では、木材から木炭を製造し、その際の副生成物である木タールを回収し、溶媒抽出法によって木タールを精製し、精製タールを減圧雰囲気下で加熱してピッチ化し、タールピッチを粉砕して粉末化し、ピッチ粉末を不活性ガス雰囲気下で炭素化し、炭素粉末をポリマーに分散させてフィルム化することによって、炭素電極を製造している。
国際公開WO/2008/047679号公報 [C12P 7/06] 特開2006−236942号公報 [H01M 4/58]
木質バイオマスの利用をより促進するため、木質バイオマスの有用かつ新たな利用方法の開発が望まれている。また、特許文献2の技術では、木炭を製造する際の副生成物である木タールを有効利用できるという利点はあるが、その製造工程は複雑であり、木質バイオマスから効率的に炭素材料(炭素電極)を製造することができない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池を提供することである。
この発明の他の目的は、木質バイオマスを有効利用できる、炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造できる、炭素材料の製造方法、炭素材料および二次電池を提供することである。
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、(A)木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、(B)ステップ(A)で回収した水溶液を150−250℃に加熱して乾燥させ、当該水溶液に含まれる糖分を粉末状にするステップ、および(C)ステップ(B)で得た粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成するステップを含む、炭素材料の製造方法である。
第1の発明では、木質バイオマスから炭素材料(10)を製造する。先ず、ステップ(A)において、前処理を適宜施した木質バイオマスを酵素によって糖化し、グルコースおよびマンノース等の糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する(S1)。次のステップ(B)では、電気炉などを利用して、ステップ(A)で回収した水溶液を150−250℃に加熱して乾燥させ、当該水溶液に含まれる水溶性成分を粉末状にする(S3)。そして、ステップ(C)では、電気炉などを利用して、ステップ(B)で得た粉末を窒素などの不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する(S5)。すなわち、ステップ(B)および(C)において、水溶液に含まれる糖分を低温および高温の2段階で加熱して炭素化させる。
これによって、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とが混在する炭素材料が得られる。なお、必要に応じて、ステップ(A)で回収した水溶液に対して、糖類の中から数種類の糖、たとえばグルコースやスクロースを添加してもよい。
第1の発明によれば、糖化工程を経ることによって、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造することができ、木質バイオマスの有効利用を図ることができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、(D)ステップ(A)において水溶液を回収した後に残る残渣を回収するステップ、(E)ステップ(D)で回収した残渣を加熱して乾燥させるステップ、および(F)ステップ(B)で得た粉末とステップ(E)で乾燥させた残渣とを混合するステップをさらに含み、ステップ(C)では、ステップ(F)で得た混合物を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する。
第2の発明では、ステップ(D)−(F)をさらに含み、糖化工程によって発生する残渣をさらに利用して炭素材料(10)を製造する。ステップ(D)では、糖化工程によって発生するリグニンを主成分とする残渣を回収し(S11)、ステップ(E)では、ステップ(D)で得た残渣をたとえば50−80℃で加熱して水分を蒸発させ、乾燥させる(S15)。また、ステップ(F)では、ステップ(B)で得た粉末とステップ(E)で乾燥させた残渣とを重量比でたとえば1:1−10:1の割合で混ぜ合わせた後、ボールミル等を用いて粉砕しつつ均一的に混合する(S17)。そして、ステップ(C)では、ステップ(F)で得た混合物の粉末を窒素などの不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する(S19)。
これによって、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とが混在する炭素材料が得られる。この際、リグニンを主成分とする残渣は隙間材として機能するため、炭素材料に対して細孔をより適切に形成することができる。また、残渣の混合量を調整することによって、細孔の数や大きさをコントロールすることもできる。
第2の発明によれば、糖化工程によって発生する残渣も利用するので、木質バイオマスをより効果的に有効利用できる。
第3の発明は、木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、(A)木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、および(B)ステップ(A)で回収した水溶液を1000−3000℃に加熱した不活性ガス雰囲気下または過熱水蒸気下の空間に噴霧することによって、当該水溶液に含まれる糖分を熱分解してハードカーボンの微粒子として堆積させるステップを含む、炭素材料の製造方法である。
第3の発明では、木質バイオマスから炭素材料(10)を製造する。先ず、ステップ(A)において、前処理を適宜施した木質バイオマスを酵素によって糖化し、グルコースおよびマンノース等の糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する(S21)。そして、ステップ(B)では、アトマイザ(32)を備える製造装置(20)などを利用して、1000−3000℃の不活性ガス雰囲気下または過熱水蒸気下の加熱空間(24a)に対してステップ(A)で得た水溶液を噴霧することによって、水溶液に含まれる糖分を熱分解させてハードカーボンの微粒子(40)として堆積させる(S25)。
これによって、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とが混在する炭素材料が得られる。なお、必要に応じて、ステップ(A)で回収した水溶液に対して、糖類の中から数種類の糖、たとえばグルコースやスクロースを添加してもよいし、また、寒天などの水溶性高分子を添加してもよい。
第3の発明によれば、第1の発明と同様に、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造することができ、木質バイオマスの有効利用を図ることができる。
第4の発明は、木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、(A)木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、(B)ステップ(A)で回収した水溶液に対して水溶性高分子を含む水溶液を添加した後、当該混合液を冷却して固形化するステップ、(C)ステップ(B)で得た固形物を乾燥させた後、粉砕機を用いて粉末状にするステップ、および(D)ステップ(C)で得た粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成するステップを含む、炭素材料の製造方法である。
第4の発明では、木質バイオマスから炭素材料(10)を製造する。先ず、ステップ(A)において、前処理を適宜施した木質バイオマスを酵素によって糖化し、グルコースおよびマンノース等の糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する(S31)。次のステップ(B)では、ステップ(A)で回収した水溶液に対して寒天やゼラチン等の水溶性高分子を含む水溶液を添加した後、冷却して固形化させる(S35)。この際、水溶液に含まれる糖分は、水溶性高分子の3次元の網目構造に取り込まれるようにして水溶性高分子に吸着される。続くステップ(C)では、電気炉などを利用して、ステップ(B)で得た固形物をたとえば150−250℃に加熱して乾燥させた後、ボールミル等の粉砕機を用いて粉砕して粉末状にする(S37)。そして、ステップ(D)では、電気炉などを利用して、ステップ(C)で得た粉末を窒素などの不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する(S39)。
これによって、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とが混在する炭素材料が得られる。この際、水溶性高分子は隙間材として機能するため、炭素材料に対して細孔をより適切に形成することができる。また、水溶性高分子の混合量を調整することによって、細孔の数や大きさをコントロールすることもできる。なお、必要に応じて、ステップ(A)で回収した残液に対して、糖類の中から数種類の糖、たとえばグルコースやスクロースを添加してもよい。
第4の発明によれば、第1の発明と同様に、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造することができ、木質バイオマスの有効利用を図ることができる。
第5の発明は、第4の発明に従属し、(E)ステップ(A)において水溶液を回収した後に残る残渣を回収するステップ、および(F)ステップ(E)で回収した残渣を加熱して乾燥させるステップをさらに含み、ステップ(C)では、ステップ(B)で得た固形物を乾燥させた後、ステップ(F)で乾燥させた残渣を加え、当該混合物を粉砕機を用いて粉末状にし、ステップ(D)では、混合物の粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する。
第5の発明では、ステップ(E)−(F)をさらに含み、糖化工程によって発生する残渣をさらに利用して炭素材料(10)を製造する。ステップ(E)では、糖化工程によって発生するリグニンを主成分とする残渣を回収し(S41)、ステップ(F)では、ステップ(E)で得た残渣をたとえば50−80℃で加熱して水分を蒸発させ、乾燥させる(S47)。そして、ステップ(C)では、ステップ(B)で得た固形物をたとえば150−250℃に加熱して乾燥させた後、ステップ(F)で乾燥させた残渣と混ぜ合わせ、当該混合物をボールミル等の粉砕機を用いて粉砕して粉末状にする(S47)。また、ステップ(D)において、ステップ(C)で粉末状にした混合物を窒素などの不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する(S49)。
これによって、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とが混在する炭素材料が得られる。この際、残渣および水溶性高分子は隙間材として機能するため、炭素材料に対して細孔をより適切に形成することができる。また、残渣および水溶性高分子の混合量を調整することによって、細孔の数や大きさをコントロールすることもできる。
第5の発明によれば、糖化工程によって発生する残渣も利用するので、木質バイオマスをより効果的に有効利用できる。
第6の発明は、第1ないし第5のいずれかの発明に係る炭素材料の製造方法によって製造される、炭素材料である。
第6の発明では、炭素材料(10)は、第1ないし第5のいずれかの発明に係る炭素材料の製造方法によって製造され、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域(12)と、孔径が0.40−0.46nmである細孔(14)とを有する。このような炭素材料は、リチウムイオン又はナトリウムイオンの吸蔵および放出に適したグラファイト領域および細孔を有していることから、リチウム又はナトリウムを活物質とする二次電池の陰極材料として好適に用いることができる。
第7の発明は、第6の発明に係る炭素材料を用いて形成された陰極を備え、リチウム又はナトリウムを活物質とする、二次電池である。
第7の発明では、二次電池は、リチウム又はナトリウムを活物質とし(つまりリチウムイオン二次電池又はナトリウムイオン二次電池であり)、第6の発明に係る炭素材料(10)を用いて形成された陰極を備える。この陰極は、リチウムイオン又はナトリウムイオンの吸蔵および放出に適したグラファイト領域および細孔を有しているので、優れた充放電機能を発揮することができる。
この発明によれば、糖化工程を経ることによって、木質バイオマスから炭素材料を効率的に製造することができ、木質バイオマスの有効利用を図ることができる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の炭素材料の製造方法の一実施例を示すフロー図である。 図1の製造方法によって製造される炭素材料の構造を模式的に示す図解図である。 この発明の炭素材料の製造方法の他の実施例を示すフロー図である。 この発明の炭素材料の製造方法のさらに他の実施例を示すフロー図である。 図4に示す製造方法に用いる製造装置の一例を模式的に示す図解図である。 図4に示す製造方法に用いる製造装置の他の一例を模式的に示す図解図である。 この発明の炭素材料の製造方法のさらに他の実施例を示すフロー図である。 この発明の炭素材料の製造方法のさらに他の実施例を示すフロー図である。
この発明の一実施例である炭素材料の製造方法は、木質バイオマス(リグノセルロース系バイオマス)を原料として炭素材料10(図2参照)を製造するものであって、詳細は後述するように、木質バイオマスを糖化し、その糖化工程で得られる糖分を炭素化することによって、ハードカーボンと呼ばれる炭素材料10を製造する。
木質バイオマスを糖化する方法としては、木質バイオマスからエタノールを製造する際に用いられる、酵素による公知の糖化方法を適宜利用するとよい。糖化工程で用いられる酵素としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼおよびこれらを組み合わせたもの等を用いるとよい。この糖化工程によって、木質バイオマスに含まれるセルロースおよびヘミセルロースが分解されて、グルコース、マンノース、キシロース、ガラクトースおよびアラビノース等の糖分が生成される。なお、木質バイオマスに含まれるリグニンは、実質的に水に不溶で糖化しないため、糖化残渣として残留する。
また、木質バイオマスは、セルロースの網目構造にヘミセルロースおよびリグニンが充填された複雑な構造を有するので、セルロースおよびヘミセルロースの糖化を効率的に行うためには、糖化工程の前に、木質バイオマスに対して何らかの前処理を施す必要がある。この前処理としては、硫酸や塩酸などの酸、水酸化ナトリウム等のアルカリ、過酸化水素などの過酸化物、およびエタノール等の有機溶媒などによる化学的処理がある。また、ボールミルやロールミルによる粉砕処理やプレスによる圧砕処理などの物理的処理、或いは、蒸気による爆砕処理や超臨界処理などの物理化学的処理などがあり、これらを適宜組み合わせた処理なども適宜利用できる。後述する実施例1−5では、糖化工程後の水溶液(糖化液)に強酸または強アルカリが含まれず、これらを中和する必要がないという点、および処理が簡便であるという点などから、ボールミルを用いた粉砕処理を前処理として用いている。
以下、図1を参照して、炭素材料の製造方法の一実施例(実施例1)について説明する。この実施例では、原料である木質バイオマスとしてヒノキの木片を用いる(後述する実施例2−5も同様)。そして、この木質バイオマスを糖化(ステップS1)した後、生成された糖分を低温(ステップS3)および高温(ステップS5)の2段階で加熱して炭素化することによって、炭素材料10を製造する。以下、具体的に説明する。
図1に示すように、この実施例では、先ずステップS1において、木質バイオマスを糖化し、糖分を含む水溶液を回収する。具体的には、木質バイオマスをボールミルによって粉砕する前処理を行った後、反応槽内で酵素によって糖化し、反応槽内から生成物を回収する。そして、濾過などを用いて、生成物から残渣(非水溶性成分)を取り除くことによって、糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する。濾過方法としては、濾紙やメンブランフィルタ等を濾材として用いる自然濾過法や減圧濾過法などを用いることが好ましい。
なお、必要に応じて、ステップS1で回収した水溶液に対して、糖類の中から数種類の糖、たとえばグルコースやスクロースを添加してもよい。また、木質バイオマスからエタノールを別途製造し、エタノール発酵後に発酵されずに残る糖分をステップS1で回収した水溶液に添加することによって、エタノール発酵後に残る糖分の有効利用を図るようにしてもよい。このことは、後述する実施例2−5においても同様である。
続くステップS3では、水溶液を加熱して乾燥させ、水溶性成分を粉末状にする。具体的には、電気炉などを用いて、ステップS3で得た水溶液を150−250℃に加熱して水分を蒸発させ、粉末状の水溶性成分(糖分)を得る。なお、電気炉などを用いて150−250℃に加熱する前に、水溶液をセラミックス製などの耐熱容器に入れ、電気ヒータやガスバーナ等の外部熱源を用いて50−80℃に加熱することによって、水溶液を予め濃縮しておいてもよい。
そして、ステップS5では、ステップS3で得た粉末を焼成する。具体的には、窒素ガスやアルゴンガス等の不活性ガスを流通させた不活性ガス雰囲気下(つまり無酸素状態)の電気炉内またはガス炉内において、ステップS3で得た粉末を1000−3000℃で1−10時間焼成する。以上の工程によって、炭素材料10が形成される。
この実施例によって得られる炭素材料10は、図2に示すように、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域12と、孔径が0.40−0.46nmである細孔14とを有しており、二次電池の陰極材料や吸着剤等として用いられる。
その中でも特に、炭素材料10は、リチウムイオン又はナトリウムイオンの吸蔵および放出に適したグラファイト領域12および細孔14を有していることから、リチウム又はナトリウムを活物質とする二次電池(つまりリチウムイオン二次電池又はナトリウムイオン二次電池)の陰極材料として好適に用いられる。
なお、リチウムイオン二次電池の陽極材料としては、LiCoOやLiMnO-LiNiCoMnOなどの公知のLi系層状酸化物などを適宜用いるとよい。また、ナトリウムイオン二次電池の陽極材料としては、NaCoOやNa2/3Ni0.5Mn0.5などの公知のNa系層状酸化物などを適宜用いるとよい。炭素材料10を用いて形成された陰極を備えるリチウム又はナトリウムを活物質とする二次電池は、陰極がリチウムイオン又はナトリウムイオンの吸蔵および放出に適したグラファイト領域および細孔を有しているので、従来のリチウム又はナトリウムを活物質とする二次電池と比較して、優れた充放電機能を発揮することができる。
この実施例によれば、糖化工程を経ることによって、木質バイオマスから炭素材料10を効率的に製造することができ、木質バイオマスの有効利用を図ることができる。
次に、図3を参照して、炭素材料の製造方法の他の実施例(実施例2)について説明する。図3に示す実施例では、糖化工程で発生する残渣をさらに用いることが、図1に示す実施例と異なる。以下、図3に示す実施例について具体的に説明するが、重複する説明は、簡略化または省略して行う。なお、重複する説明を簡略化または省略することは、後述する図4、図7および図8に示す実施例(実施例3−5)についても同様である。
図3に示すように、この実施例では、先ずステップS11において、木質バイオマスを糖化し、糖分を含む水溶液と残渣とを分離回収する。すなわち、糖化工程によって得られた生成物から、糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収すると共に、残渣も別に回収する。具体的には、糖化工程後に反応槽内に残る生成物を回収し、濾過などを用いて水溶液と残渣とに分離することによって、水溶性成分を含む水溶液および非水溶性成分である残渣のそれぞれを回収する。非水溶性成分である残渣の主成分は、リグニンである。
次のステップS13では、水溶液を加熱して乾燥させ、水溶性成分を粉末状にする。具体的には、電気炉などを用いて、ステップS11で得た水溶液を150−250℃に加熱して水分をさらに蒸発させ、粉末状の水溶性成分を得る。
また、ステップS15では、残渣を加熱して乾燥させる。具体的には、ステップS11で得た残渣をセラミックス製などの耐熱容器に入れ、電気ヒータやガスバーナ等の外部熱源を用いて、50−80℃に加熱して水分を蒸発させることによって乾燥させる。なお、ステップS15の工程は、ステップS13の工程と並行して行うとよい。
続くステップS17では、ステップS13で得た粉末とステップS15で得た残渣とを均一的に混合する。すなわち、水溶性成分の粉末と非水溶性成分である残渣とを重量比で1:1−10:1の割合で混合して均一化する。具体的には、水溶性成分の粉末と非水溶性成分である残渣とを上記割合で混合し、この混合物に非水系カチオン界面活性剤と水溶性有機溶媒とを添加した後、ボールミル等の粉砕機を用いて、残渣を粉砕しつつ水溶性成分の粉末と残渣とを均一的に混合する。その後、この混合物をセラミックス製などの耐熱容器に入れ、電気ヒータやガスバーナ等の外部熱源を用いて50−80℃に加熱して、適宜乾燥させておくとよい。
そして、ステップS19では、ステップS17で得た混合物を焼成する。具体的には、不活性ガス雰囲気下の電気炉内またはガス炉内において、ステップS17で得た混合物を1000−3000℃で1−10時間焼成する。
図3に示す実施例においても、図2に示すような、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域12と、孔径が0.40−0.46nmである細孔14とを有する炭素材料10が形成される。この際、リグニンを主成分とする残渣は、隙間材として機能するため、炭素材料10に対して細孔14をより適切に形成することができる。また、残渣の混合量を調整することによって、細孔14の数や大きさをコントロールすることもできる。さらに、図3に示す実施例では、糖化工程によって発生する残渣も利用するので、木質バイオマスをより効果的に有効利用することができる。
続いて、図4を参照して、炭素材料の製造方法のさらに他の実施例(実施例3)について説明する。図4に示す実施例では、図5に示す製造装置20を用いて、水溶液を噴霧しながら糖分を熱分解させてハードカーボンの微粒子として堆積させることによって、炭素材料10を形成する。
先ず、図4に示す実施例の説明に先立ち、図5を参照して、製造装置20の構成について説明する。図5に示すように、製造装置20は、電気炉、高周波誘導炉およびガス炉などの加熱炉22を備える。加熱炉22には、その内部を通るようにセラミック管および石英管などの円筒状の反応容器24が設置される。反応容器24の両端には、ガス流路26a,26bを有する封止部28が設けられる。また、反応容器24内には、加熱炉22内に配置される部分(加熱空間24a)または加熱空間24aより下流側の部分において、セラミック板および石英板などの平板30が反応容器24の管軸と直交する方向に設けられる。さらに、反応容器24の上流側には、アトマイザ(噴霧器)32が設けられ、アトマイザ32のノズル34が上流側のガス流路(ガス導入口)26aに接続される。アトマイザ32は、窒素ガス等の不活性ガスを供給するガス供給部36および噴霧する液体を貯留するための貯留タンク38を備え、ガス供給部36から供給される不活性ガスをフローガスとして、貯留タンク38に貯留された液体をノズル34から噴霧する。
図4に戻って、この実施例について具体的に説明する。図4に示す実施例では、先ずステップS21において、木質バイオマスを糖化し、糖分を含む水溶液を回収する。具体的には、前処理した木質バイオマスを反応槽内で酵素によって糖化し、反応槽内から生成物を回収する。そして、濾過などを用いて、生成物から残渣を取り除くことによって、糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する。
なお、必要に応じて、ステップS21で回収した水溶液に対して、上述の糖分の他に、寒天などの水溶性高分子を適宜添加してもよい。つまり、水溶性成分(糖分)を水溶性高分子に吸着させてから以下の工程を行ってもよい。これにより、後述する実施例4と同様の作用効果を奏する。
次のステップS23では、水溶液に含まれる水溶性成分の濃度を調整する。具体的には、ステップS21で回収した水溶液に水を添加して希釈し、水溶液に含まれる水溶性成分の重量濃度が20−200ppm程度となるように調整する。
そして、ステップS25では、濃度調整した水溶液(希釈液)を加熱空間に噴霧することによって、水溶性成分を熱分解させてハードカーボンの微粒子として堆積させる。具体的には、ステップS23で濃度調整した水溶液を製造装置20の貯留タンク38に充填し、アトマイザ32のノズル34から反応容器24内に、つまり1000−3000℃の不活性ガス雰囲気下の加熱空間24aに対して水溶液を噴霧する。この際、加熱空間24aに噴霧された水溶液に含まれる水溶性成分(糖分)は、熱分解されてハードカーボンの微粒子40(図5参照)となり、平板30の一方面に堆積される。
図4に示す実施例においても、図2に示すような、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域12と、孔径が0.40−0.46nmである細孔14とを有する炭素材料10が形成される。
なお、図4に示す実施例(実施例3)では、ステップS25において1000−3000℃の不活性ガス雰囲気下の加熱空間24aに対して糖分を含む水溶液を噴霧する代わりに、1000−3000℃の過熱水蒸気下の加熱空間24aに対して糖分を含む水溶液を噴霧するようにしてもよい。この場合には、図6に示すような製造装置20を用いるとよい。図6に示す製造装置20は、図5に示す製造装置20とほぼ同じであるが、反応容器24内に水蒸気を供給する水蒸気供給部42をさらに備えることが異なる。
図6に示す製造装置20を用いて炭素材料10を製造する場合には、水蒸気供給部42から反応容器24内に水蒸気が供給され、その水蒸気が電気炉や高周波誘導炉などの加熱炉22によって1000−3000℃に加熱されて過熱水蒸気とされる。そして、この1000−3000℃に加熱された過熱水蒸気下の加熱空間24a(過熱水蒸気空間)に対して、アトマイザ32のノズル34から糖分を含む水溶液を噴霧することによって、平板30の一方面に炭素材料10が形成される。
続いて、図7を参照して、炭素材料の製造方法のさらに他の実施例(実施例4)について説明する。図7に示す実施例では、水溶液に含まれる水溶性成分(糖分)を寒天などの水溶性高分子に対して吸着させてから焼成する。以下、具体的に説明する。
図7に示すように、この実施例では、先ずステップS31において、木質バイオマスを糖化し、糖分を含む水溶液を回収する。具体的には、前処理した木質バイオマスを反応槽内で酵素によって糖化し、反応槽内から生成物を回収する。そして、濾過などを用いて、生成物から残渣を取り除くことによって、糖分を主成分とする水溶性成分を含む水溶液を回収する。
次のステップS33では、水溶液に含まれる水溶性成分の濃度を調整する。具体的には、ステップS31で回収した水溶液に水を添加して希釈し、水溶液に含まれる水溶性成分の重量濃度が20−200ppm程度となるように調整する。
続くステップS35では、濃度調整した水溶液に寒天溶液を添加した後、冷却して固形化する。具体的には、ステップS33で濃度調整した水溶液と寒天の重量濃度が0.1−1.0%である寒天水溶液とを、80℃程度に加熱した状態で、体積比で1:1程度の割合で混合する。その後、この混合液を冷却して固形化する。この際、水溶液の水溶性成分(糖分)は、寒天の3次元の網目構造に取り込まれるようにして寒天に吸着される。なお、ここでは、ゲル化可能な水溶性高分子の一例として寒天を用いているが、糖分を吸着する性質を有するものであれば適宜用いることができ、寒天の代わりに、ゼラチンやアルギン酸ナトリウム等の水溶性高分子を適宜利用することができる。
続くステップS37では、ステップS35で得た固形物を乾燥させた後、粉砕機を用いて粉末状にする。具体的には、電気炉などを用いて、ステップS35で得た寒天ゲルを150−250℃に加熱して水分を蒸発させ、乾燥させる。そして、乾燥させた寒天ゲルに非水系カチオン界面活性剤と水溶性有機溶媒とを添加した後、ボールミル等の粉砕機を用いて、寒天ゲルを粉砕して均一化する。その後、粉砕した寒天ゲルをセラミックス製などの耐熱容器に入れ、電気ヒータ等の外部熱源を用いて50−80℃に加熱して、適宜乾燥させておくとよい。
そして、ステップS39では、ステップS37で得た粉末を焼成する。具体的には、不活性ガス雰囲気下の電気炉内またはガス炉内において、ステップS37で得た粉末を1000−3000℃で1−10時間焼成する。
図7に示す実施例においても、図2に示すような、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域12と、孔径が0.40−0.46nmである細孔14とを有する炭素材料10が形成される。この際、寒天などの水溶性高分子は、隙間材として機能するため、炭素材料10に対して細孔14をより適切に形成することができる。また、水溶性高分子の混合量を調整することによって、細孔14の数や大きさをコントロールすることもできる。
続いて、図8を参照して、炭素材料の製造方法の他の実施例(実施例5)について説明する。図8に示す実施例では、水溶液に含まれる水溶性成分を寒天などの水溶性高分子に対して吸着させた後、糖化工程によって発生する残渣を加えて焼成する。以下、具体的に説明する。
図8に示すように、この実施例では、先ずステップS41において、木質バイオマスを糖化し、糖分を含む水溶液と残渣とを分離回収する。具体的には、糖化工程後に反応槽内に残る生成物を回収し、濾過などを用いてこの生成物に含まれる残液と残渣とを分離することによって、非水溶性成分である残渣および水溶性成分を含む水溶液のそれぞれを回収する。
次のステップS43では、水溶液に含まれる水溶性成分の濃度を調整する。具体的には、残液に含まれる水溶性成分の重量濃度が20−200ppm程度となるように、水を添加して希釈する。
続くステップS45では、濃度調整した水溶液に寒天溶液を添加した後、冷却化して固形化する。具体的には、ステップS43で濃度調整した水溶液と寒天の重量濃度が0.1−1.0%である寒天水溶液とを、80℃程度に加熱した状態で、体積比で1:1程度の割合で混合する。その後、この混合液を冷却して固形化する。
続くステップS47では、ステップS45で得た固形体およびステップS41で得た残渣のそれぞれを乾燥させた後、これらを混合して粉砕機を用いて粉末状にする。具体的には、電気炉などを用いて、ステップS45で得た寒天ゲルを150−250℃に加熱して乾燥させると共に、耐熱容器および電気ヒータ等の外部熱源などを用いて、ステップS41で得た残渣を50−80℃に加熱して乾燥させる。そして、乾燥させた寒天ゲルと残渣とを重量比で1:1−10:1の割合で混合し、この混合物に非水系カチオン界面活性剤と水溶性有機溶媒とを添加した後、ボールミル等の粉砕機を用いて、寒天ゲルおよび残渣を粉砕しつつ均一的に混合する。その後、粉砕した混合物は、耐熱容器および電気ヒータ等の外部熱源などを用いて、50−80℃に加熱して適宜乾燥させておくとよい。
そして、ステップS49では、ステップS47で得た粉末を焼成する。具体的には、不活性ガス雰囲気下の電気炉内またはガス炉内において、ステップS47で得た粉末を1000−3000℃で1−10時間焼成する。
図8に示す実施例においても、図2に示すような、層間距離が0.378−0.382nmであるグラファイト領域12と、孔径が0.40−0.46nmである細孔14とを有する炭素材料10が形成される。この際、残渣および水溶性高分子は、隙間材として機能するため、炭素材料10に対して細孔14をより適切に形成することができる。また、残渣および水溶性高分子の混合量を調整することによって、細孔14の数や大きさをコントロールすることもできる。さらに、図8に示す実施例では、糖化工程によって発生する残渣も利用するので、木質バイオマスをより効果的に有効利用することができる。
なお、上述の各実施例で用いた装置および器具(加熱装置や分離器具など)は単なる一例であり、同様の機能を有する他の装置および器具を適宜利用できる。
10 …炭素材料
12 …グラファイト領域
14 …細孔
20 …製造装置
22 …加熱炉
24 …反応容器
32 …アトマイザ

Claims (7)

  1. 木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、
    (A)前記木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、
    (B)前記ステップ(A)で回収した水溶液を150−250℃に加熱して乾燥させ、当該水溶液に含まれる糖分を粉末状にするステップ、および
    (C)前記ステップ(B)で得た粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成するステップを含む、炭素材料の製造方法。
  2. (D)前記ステップ(A)において水溶液を回収した後に残る残渣を回収するステップ、
    (E)前記ステップ(D)で回収した残渣を加熱して乾燥させるステップ、および
    (F)前記ステップ(B)で得た粉末と前記ステップ(E)で乾燥させた残渣とを混合するステップをさらに含み、
    前記ステップ(C)では、前記ステップ(F)で得た混合物を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する、請求項1記載の炭素材料の製造方法。
  3. 木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、
    (A)前記木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、および
    (B)前記ステップ(A)で回収した水溶液を1000−3000℃に加熱した不活性ガス雰囲気下または過熱水蒸気下の空間に噴霧することによって、当該水溶液に含まれる糖分を熱分解してハードカーボンの微粒子として堆積させるステップを含む、炭素材料の製造方法。
  4. 木質バイオマスを原料として炭素材料を製造する炭素材料の製造方法であって、
    (A)前記木質バイオマスを糖化し、生成した糖分を含む水溶液を回収するステップ、
    (B)前記ステップ(A)で回収した水溶液に対して水溶性高分子を含む水溶液を添加した後、当該混合液を冷却して固形化するステップ、
    (C)前記ステップ(B)で得た固形物を乾燥させた後、粉砕機を用いて粉末状にするステップ、および
    (D)前記ステップ(C)で得た粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成するステップを含む、炭素材料の製造方法。
  5. (E)前記ステップ(A)において水溶液を回収した後に残る残渣を回収するステップ、および
    (F)前記ステップ(E)で回収した残渣を加熱して乾燥させるステップをさらに含み、
    前記ステップ(C)では、前記ステップ(B)で得た固形物を乾燥させた後、前記ステップ(F)で乾燥させた残渣を加え、当該混合物を粉砕機を用いて粉末状にし、
    前記ステップ(D)では、前記混合物の粉末を不活性ガス雰囲気下で1000−3000℃で焼成する、請求項4記載の炭素材料の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の炭素材料の製造方法によって製造される、炭素材料。
  7. 請求項6記載の炭素材料を用いて形成された陰極を備え、リチウム又はナトリウムを活物質とする、二次電池。
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