JP2014205182A - 溶接部の検査装置とその検査方法 - Google Patents

溶接部の検査装置とその検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014205182A
JP2014205182A JP2013085150A JP2013085150A JP2014205182A JP 2014205182 A JP2014205182 A JP 2014205182A JP 2013085150 A JP2013085150 A JP 2013085150A JP 2013085150 A JP2013085150 A JP 2013085150A JP 2014205182 A JP2014205182 A JP 2014205182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
component
intensity
inspection
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013085150A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5849985B2 (ja
Inventor
裕臣 小林
Hiroomi Kobayashi
裕臣 小林
雅志 古川
Masashi Furukawa
雅志 古川
内田 圭亮
Yoshiaki Uchida
圭亮 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2013085150A priority Critical patent/JP5849985B2/ja
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to CN201480021132.0A priority patent/CN105142848B/zh
Priority to US14/784,493 priority patent/US9527166B2/en
Priority to RU2015143268A priority patent/RU2635586C2/ru
Priority to BR112015026028A priority patent/BR112015026028A2/pt
Priority to EP14721963.8A priority patent/EP2986411B1/en
Priority to PCT/IB2014/000539 priority patent/WO2014170735A1/en
Publication of JP2014205182A publication Critical patent/JP2014205182A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5849985B2 publication Critical patent/JP5849985B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K31/00Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups
    • B23K31/12Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups relating to investigating the properties, e.g. the weldability, of materials
    • B23K31/125Weld quality monitoring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/03Observing, e.g. monitoring, the workpiece
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/02Positioning or observing the workpiece, e.g. with respect to the point of impact; Aligning, aiming or focusing the laser beam
    • B23K26/03Observing, e.g. monitoring, the workpiece
    • B23K26/032Observing, e.g. monitoring, the workpiece using optical means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/21Bonding by welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/21Bonding by welding
    • B23K26/24Seam welding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/20Bonding
    • B23K26/21Bonding by welding
    • B23K26/22Spot welding

Abstract

【課題】たとえばレーザトーチとワークを離間して溶接するリモート溶接において、ワークの溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる溶接部の検査装置とその検査方法を提供する。【解決手段】ワークW1、W2に設定された溶接軌跡C11、C12に沿って溶接用レーザ光L1を複数回照射し、もしくは、溶接用レーザ光L1によって溶融されたワークW1、W2の溶融池Y1に設定された走査軌跡C51、C52に沿って検査用レーザ光L5を複数回照射し、ワークの溶融池Y1からの反射光、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、およびワークの溶融池Y1から放射される熱放射光を含む戻り光L2を受光し、戻り光L2から蒸気発光を含む短波長成分L2aと熱放射光を含む長波長成分L2bを抽出し、短波長成分L2aの強度と長波長成分L2bの強度の比率に基づいてワークの溶接部の溶接状態を検査する。【選択図】図1

Description

本発明は溶接部の検査装置とその検査方法に関し、たとえばレーザ光で複数のワーク同士を溶接する際に形成される溶接部の溶接状態を検査する検査装置とその検査方法に関するものである。
従来から、たとえば二枚の鋼板を重ね合わせてレーザ溶接する際には、そのレーザ溶接によって形成される溶接部の品質評価が行われている。このようなレーザ溶接による溶接部の品質評価の一例として、たとえば特許文献1には、レーザ光の反射光を用いてレーザ溶接の品質評価を行う技術が開示されている。
特許文献1に開示されているレーザ溶接品質判定システムは、レーザトーチから例えばYAGレーザを照射し、第1の受光出力手段によってレーザ反射光を溶接進行方向の前方斜め上方から受光し、第2の受光出力手段によって蒸気発光(プルーム)やレーザ反射光を含む溶接光をレーザ光の照射方向と同軸方向にて受光し、この所定の2方向から同時に受光されたレーザ反射光と溶接光をそれらの強度に応じた電気信号に変換し、この電気信号の信号強度またはその変化に基づいて溶接品質を判定するシステムである。
特開2008−87056号公報
特許文献1に開示されているレーザ溶接品質判定システムによれば、所定の異なる2方向からレーザ反射光と溶接光を同時に受光し、それぞれの受光信号強度と適宜に設定された閾値を比較することによって、たとえば鋼板間の隙間を埋めるために溶接ビードが窪んでしまう引け溶接(アンダーフィル)、鋼板間の隙間が過大であるために上下の鋼板同士が接合しない未接合溶接、やはり鋼板間の隙間が過大であるためにビードが陥没する落ち溶接、熱バランスの変動などに起因して突発的にビードが無くなる溶断溶接、穴あき溶接などといった多様な形態の溶接不良のいずれか一つが生じていることを判定することができる。
しかしながら、特許文献1に開示されているレーザ溶接品質判定システムにおいては、たとえばレーザトーチとワーク(鋼板)とが離間している場合に、受光されたレーザ反射光や溶接光から得られる電気信号が微弱となるため、溶接不良の判定精度が低下する可能性がある。特に、レーザ溶接時にビードが陥没する落ち溶接などにおいては、溶接不良に起因する電気信号の変化が小さくなるため、ワークの溶接不良を精緻に検出することができないといった問題が生じ得る。さらに、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光やワークの溶融池から放射される熱放射光はワーク温度に応じて変化し、受光されたレーザ反射光や溶接光から得られる電気信号およびレーザ溶接品質を判定するための閾値がワーク温度に応じて変化することが知られており、レーザ溶接時のワーク温度の変動が大きい場合には、ワークの溶接不良の判定精度が更に低下するといった問題が生じ得る。
本発明は上記する課題に鑑みてなされたものであり、たとえばレーザトーチとワークを離間して溶接するリモート溶接において、ワークの溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる溶接部の検査装置とその検査方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明者等は、鋭意研究の結果、ワークに対して溶接用レーザ光や検査用レーザ光を照射した際に受光される戻り光のうち蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分の強度比率が、ワークに形成される溶接部の溶接状態と密接に関連することを見出した。
すなわち、本発明による溶接部の検査装置は、複数のワーク同士を溶接する際に形成される溶接部の溶接状態を検査する溶接部の検査装置であって、ワーク同士を溶接するために該ワークに設定された溶接軌跡に沿って溶接用レーザ光を複数回照射する、もしくは、溶接用レーザ光によって溶融されたワークの溶融池に設定された走査軌跡に沿って検査用レーザ光を複数回照射する照射部と、前記照射部によって照射された溶接用レーザ光もしくは検査用レーザ光によるワークの溶融池からの反射光、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、およびワークの溶融池から放射される熱放射光を含む戻り光を受光する受光部と、前記受光部によって受光される戻り光から、蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出する抽出部と、前記抽出部によって抽出された第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する検査部と、を備えているものである。
ワークの溶接部に溶接欠陥が存在し、ワークに設定された溶接軌跡に沿って照射される溶接用レーザ光やワークの溶融池に設定された走査軌跡に沿って照射される検査用レーザ光がその溶接欠陥上を通る場合、戻り光のうち蒸気発光を含む第1成分の強度と熱放射光を含む第2成分の強度は略同一の周期で変化するものの、その強度波形は相違する。そのため、第1成分の強度と第2成分の強度の比率を算出すると、その比率には略同一の周期で変化し且つ位相のずれた複数の波形が混在することとなり、ワークの溶接部の溶接欠陥に起因する周期的な変化が増幅されると考えられる。
上記する溶接部の検査装置によれば、溶接用レーザ光を溶接軌跡に沿って複数回照射した際もしくは検査用レーザ光を走査軌跡に沿って複数回照射した際に受光部で受光される戻り光から、蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出し、その第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいて、ワークの溶接部の溶接状態を検査することによって、たとえば照射部とワークを離間して溶接するリモート溶接において、受光部で受光される戻り光から得られる電気信号が微弱となる場合や、受光部で受光される戻り光の強度がワーク温度の変化に応じて変化する場合であっても、ワークの溶接部の溶接欠陥に起因する周期的な変化を増幅して確実に検出することができ、ワークの溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる。
また、前記検査部は、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して前記ワークの溶接部の溶接状態を検査するようになっていることが好ましい。
上記する溶接部の検査装置によれば、検査部が第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施してワークの溶接部の溶接状態を検査することによって、ワークの溶接部の溶接欠陥に起因する周期的な変化をより確実に検出することができるため、ワークの溶接部の溶接状態をより精緻に検査することができる。
また、前記検査部は、第1成分の強度と第2成分の強度もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗の比率にフーリエ変換を施して検出される基本周波数の複数倍の周波数における振幅に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査するようになっていることが好ましい。
本発明者等は、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して検出される基本周波数における振幅よりも、該基本周波数の複数倍の周波数における振幅が、ワークの溶接部の溶接状態との関連性が高いことを実験によって確認した。上記する溶接部の検査装置によれば、検査部が、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して検出される基本周波数の複数倍の周波数における振幅に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査することによって、ワークの溶接部の溶接状態をより一層精緻に検査することができる。
また、前記抽出部は、前記受光部によって受光される戻り光を少なくとも蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分に分光して、前記戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出するようになっていることが好ましい。
上記する溶接部の検査装置によれば、抽出部が、受光部によって受光される戻り光を少なくとも蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分に分光して、戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出することによって、簡単な構成でもって戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出することができる。
また、本発明による溶接部の検査方法は、複数のワーク同士を溶接する際に形成される溶接部の溶接状態を検査する溶接部の検査方法であって、ワーク同士を溶接するために該ワークに設定された溶接軌跡に沿って溶接用レーザ光を複数回照射し、もしくは、溶接用レーザ光によって溶融されたワークの溶融池に設定された走査軌跡に沿って検査用レーザ光を複数回照射し、前記溶接用レーザ光もしくは検査用レーザ光によるワークの溶融池からの反射光、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、およびワークの溶融池から放射される熱放射光を含む戻り光を受光する第1のステップと、戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出する第2のステップと、第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいて前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する第3のステップと、からなる方法である。
上記する溶接部の検査方法によれば、戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出し、蒸気発光を含む第1成分の強度と熱放射光を含む第2成分の強度の比率に基づいてワークの溶接部の溶接状態を検査することによって、たとえば照射部とワークを離間して溶接するリモート溶接において、受光された戻り光から得られる電気信号が微弱となる場合や、受光される戻り光の強度がワーク温度の変化に応じて変化する場合であっても、ワークの溶接部の溶接欠陥に起因する周期的な変化を増幅して確実に検出することができ、ワークの溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の溶接部の検査装置やその検査方法によれば、複数のワーク同士を溶接する際に、溶接用レーザ光を溶接軌跡に沿って複数回照射した際もしくは検査用レーザ光を走査軌跡に沿って複数回照射した際の戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出し、その第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいてワークの溶接部の溶接状態を検査することにより、たとえば戻り光から得られる電気信号が微弱となる場合や戻り光の強度がワーク温度の変化に応じて変化する場合であっても、ワークの溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる。
本発明の溶接部の検査装置の実施の形態1の全体構成を模式的に示した全体構成図である。 図1で示す検査装置の溶接用照射部による溶接用レーザ光の照射の形態を説明した上面図である。 図1で示す検査装置の検査用照射部による検査用レーザ光の照射の形態を説明した上面図である。 溶接部の溶接状態が正常である場合の、蒸気発光を含む短波長成分の強度、熱放射光を含む長波長成分の強度、短波長成分の強度に対する長波長成分の強度の比率の一例を時系列で示した図である。 溶接部の溶接状態が正常である場合の溶融池と検査用レーザ光の走査軌跡の関係を説明した上面図である。 図5AのA5−A5矢視図である。 溶接部の溶接状態が不良である場合の、蒸気発光を含む短波長成分の強度、熱放射光を含む長波長成分の強度、短波長成分の強度に対する長波長成分の強度の比率の一例を時系列で示した図である。 溶接部の溶接状態が不良である場合の溶融池と検査用レーザ光の走査軌跡の関係を説明した上面図である。 図7AのA7−A7矢視図である。 本発明の溶接部の検査装置の実施の形態2の全体構成を模式的に示した全体構成図である。 検査用試料による実施例1の蒸気発光と熱放射光の強度の測定結果、および蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の演算結果を時系列で示した図である。 検査用試料による実施例2の蒸気発光と熱放射光の強度の測定結果、および蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の演算結果を時系列で示した図である。 検査用試料による実施例1の蒸気発光の強度、熱放射光の強度、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率のそれぞれの周波数と振幅の関係を示した図である。 検査用試料による実施例2の蒸気発光の強度、熱放射光の強度、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率のそれぞれの周波数と振幅の関係を示した図である。 検査用試料による蒸気発光の強度の基本周波数における振幅を示した図である。 検査用試料による蒸気発光の強度の基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。 検査用試料による熱放射光の強度の基本周波数における振幅を示した図である。 検査用試料による熱放射光の強度の基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。 検査用試料による蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の基本周波数における振幅を示した図である。 検査用試料による蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の溶接部の検査装置とその検査方法の実施の形態を説明する。
[溶接部の検査装置の実施の形態1]
まず、図1〜図3を参照して、本発明の溶接部の検査装置の実施の形態1を説明する。
図1は、本発明の溶接部の検査装置の実施の形態1の全体構成を模式的に示した全体構成図である。また、図2は、図1で示す検査装置の溶接用照射部による溶接用レーザ光の照射の形態を説明した上面図であり、図3は、検査用照射部による検査用レーザ光の照射の形態を説明した上面図である。
図1に示す検査装置100は、主に、溶接用照射部1、検査用照射部5、受光部2、光学系フィルタ8、10、変換部3a、3b、アンプ4a、4b、検査部6、およびCRT(Cathode Ray Tube)7から構成されている。
溶接用照射部1は、重ね合わされた若しくは僅かに離間して配置された二枚のワーク(たとえば鋼板など)W1、W2同士を溶接するために、二枚のワークW1、W2に対して溶接用レーザ光(たとえば所定のレーザ波長を有するYAGレーザ)L1を照射する。具体的には、溶接用照射部1は、図2で示すように、ワークW1に設定された半径R11を有する略円形状の溶接軌跡C11に沿って溶接用レーザ光L1の焦点F1を複数回回転させ、その溶接軌跡C11上で溶接用レーザ光L1を複数回照射する。次いで、溶接用レーザ光L1の焦点F1を溶接軌跡C11の内側へ移動させ、半径R11よりも小さい半径R12を有し且つ溶接軌跡C11と同心である略円形状の溶接軌跡C12に沿って溶接用レーザ光L1の焦点F1を複数回回転させ、その溶接軌跡C12上で溶接用レーザ光L1を複数回照射する。このような溶接用レーザ光L1の照射工程を繰り返すことによって、ワークW1、W2に略円形状の溶接部を形成してワークW1、W2同士を溶接接合する(Laser Screw Weldingともいう)。なお、溶接軌跡C11や溶接軌跡C12の中心C0が、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接中心となる。
ここで、溶接用照射部1による溶接用レーザ光L1の照射によって、溶接用レーザ光L1の進行方向に対して当該溶接用レーザ光L1の左右や後方には、ワークW1、W2が溶融された溶融池Y1が形成される。本実施の形態1では、上記するように略円形状の溶接軌跡C1、C2に沿って溶接用レーザ光L1が照射されるため、ワークW1、W2に略円形状の溶融池Y1が形成されることとなる。
検査用照射部5は、図1で示すように、光学系フィルタ8と受光部2を介してその溶融状態の溶融池Y1に対して検査用レーザ光L5を照射する。具体的には、検査用照射部5は、図3で示すように、溶融池Y1の外縁の内側に設定された半径R51を有する略円形状の走査軌跡C51に沿って検査用レーザ光L5の焦点F5を略一定速度で複数回回転させ、その走査軌跡C51上で検査用レーザ光L5を複数回照射する。次いで、検査用レーザ光L5の焦点F5を走査軌跡C51の内側へ移動させ、半径R51よりも小さい半径R52を有し且つ走査軌跡C51と同心である略円形状の走査軌跡C52に沿って検査用レーザ光L5の焦点F5を複数回回転させ、その走査軌跡C52上で検査用レーザ光L5を複数回照射する。このような検査用レーザ光L5の照射工程を繰り返すことによって、検査用照射部5は、ワークW1、W2に形成された略円形状の溶融池Y1全体に検査用レーザ光L5を照射する。なお、走査軌跡C51、C52の中心は、たとえば上記する溶接軌跡C11、C12の中心C0に設定されている。
受光部2は、図1で示すように、検査用照射部5から溶融池Y1に対して検査用レーザ光L5を照射しながら、検査用レーザ光L5によるワークW1、W2の溶融池Y1からの反射光やワークW1、W2の溶融蒸発によって生じる蒸気発光(プラズマ光)、ワークW1、W2の溶融池Y1から放射される熱放射光(赤外光)などを含む戻り光L2を受光する。
受光部2で受光された戻り光L2は、光学系フィルタ8と光学系フィルタ(抽出部)10を介して、550nm程度の波長を有する蒸気発光(プラズマ光)を含む短波長成分L2aと800nm程度の波長を有する熱放射光(赤外光)を含む長波長成分L2bに分光され、戻り光L2から短波長成分L2aと長波長成分L2bが抽出される。
変換部3aは、光学系フィルタ10で分光され、集光レンズ9aを介して集光された短波長成分L2aを電気信号へ変換し、その電気信号をアンプ4aへ出力する。アンプ4aは、変換部3aから出力された電気信号の信号強度を増幅して検査部6へ送信する。
また、変換部3bは、光学系フィルタ10で分光され、集光レンズ9bを介して集光された長波長成分L2bを電気信号へ変換し、その電気信号をアンプ4bへ出力する。アンプ4bは、変換部3bから出力された電気信号の信号強度を増幅して検査部6へ送信する。
検査部6は、各アンプ4a、4bから送信された電気信号を信号処理してワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査する。具体的には、検査部6は、検査用照射部5から溶融池Y1に対して検査用レーザ光L5を各走査軌跡C51、C52に沿って複数回照射する際に各アンプ4a、4bから送信される蒸気発光を含む短波長成分L2aの信号強度と熱放射光を含む長波長成分L2bの信号強度の比率を算出し、その比率に基づいてワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査する。また、検査部6は、各アンプ4a、4bから送信された電気信号の信号処理結果および当該検査部6で得られた演算結果をCRT7へ送信し、CRT7は検査部6から送信された信号処理結果および演算結果を表示する。
[溶接部の検査方法の実施の形態1]
次に、図4〜図7を参照して、図1で示す溶接部の検査装置100を用いた本発明の溶接部の検査方法の実施の形態1を説明する。
図4は、溶接部の溶接状態が正常である場合の、図1で示す検査装置100の検査部6へ送信される、蒸気発光を含む短波長成分の強度、熱放射光を含む長波長成分の強度、検査部6で算出される短波長成分の強度に対する長波長成分の強度の比率の一例を時系列で示した図である。また、図5Aは、溶接部の溶接状態が正常である場合の溶融池と検査用レーザ光の走査軌跡の関係を説明した上面図であり、図5Bは、図5AのA5−A5矢視図である。また、図6は、溶接部の溶接状態が不良である場合の、図1で示す検査装置100の検査部6へ送信される、蒸気発光を含む短波長成分の強度、熱放射光を含む長波長成分の強度、検査部6で算出される短波長成分の強度に対する長波長成分の強度の比率の一例を時系列で示した図である。また、図7Aは、溶接部の溶接状態が不良である場合の溶融池と検査用レーザ光の走査軌跡の関係を説明した上面図であり、図7Bは、図7AのA7−A7矢視図である。
図5Aおよび図5Bで示すように、溶接部の溶接状態が正常である場合(ワークW1、W2同士が正常に溶接される場合)には、たとえば溶融池Y1に設定された略円形状の走査軌跡C51に沿って検査用レーザ光L5の焦点F5を複数回回転させ、その走査軌跡C51上で検査用レーザ光L5を複数回照射した際、検査用レーザ光L5によるワークW1、W2からの反射光や蒸気発光、熱放射光などの強度変化は相対的に小さいと考えられる。
そのため、図4で示すように、検査部6へ送信される短波長成分L2aの強度変化や長波長成分L2bの強度変化、検査部6で得られる短波長成分L2aの強度に対する長波長成分L2bの強度の比率の変化は相対的に小さい。
一方で、図7Aおよび図7Bで示すように、溶接部の溶接状態が不良である場合(たとえば一方のワークの溶接ビードが陥没する片落ち溶接の場合)には、たとえば溶融池Y1に設定された略円形状の走査軌跡C51に沿って検査用レーザ光L5の焦点F5を複数回回転させ、その走査軌跡C51上で検査用レーザ光L5を複数回照射した際、かつ検査用レーザ光L5の走査軌跡C51上に溶接欠陥(溶融金属が欠落した部分)X1が存在する際には、検査用レーザ光L5が走査軌跡C51の溶接欠陥X1を走査することによって検査用レーザ光L5によるワークW1、W2からの反射光や蒸気発光、熱放射光などの強度が減少し、ワークW1、W2からの反射光や蒸気発光、熱放射光などの強度が周期的に変化すると考えられる。
そのため、図6で示すように、検査部6へ送信される短波長成分L2aの強度や長波長成分L2bの強度は、検査用レーザ光L5の一走査周期T(たとえば検査用レーザ光L5が走査周期C51を一周回する周期)毎に周期的に変化する。ここで、検査部6へ送信される短波長成分L2aの強度や長波長成分L2bの強度は略同一の周期Tで周期的に変化するものの、その強度波形は相違している。よって、検査部6で得られる短波長成分L2aの強度に対する長波長成分L2bの強度の比率には、周期Tで変化し且つ位相のずれた複数(たとえば二つ)の波形が混在することとなり、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接欠陥X1に起因する周期Tの周期的な変化が増幅される。
よって、実施の形態1の検査方法によれば、このような短波長成分L2aの強度に対する長波長成分L2bの強度の比率の変化の周期性を検査部6で解析する、具体的には、検査用レーザ光L5を各走査軌跡C51、C52に沿って複数回照射する際にアンプ4aから送信される蒸気発光を含む短波長成分L2aの信号強度に対するアンプ4bから送信される熱放射光を含む長波長成分L2bの信号強度の比率を算出することによって、たとえば戻り光L2から得られる電気信号が微弱となる場合や戻り光L2の強度がワーク温度の変化に応じて変化する場合であっても、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を精緻に検査することができるとともに、たとえば検査部6へ送信される短波長成分L2aの強度や長波長成分L2bの強度あるいは受光部2で受光される戻り光L2の強度の周期性を直接検出するよりも、より精緻にワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査することができ、溶融池Y1の外縁の内側に存在し得る溶接欠陥X1をより確実に検出することができる。その際、短波長成分L2aの信号強度に対する長波長成分L2bの信号強度の比率にフーリエ変換を施すことによって、その比率の変化の周期性をより確実に検出できるため、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態をより一層精緻に検査することができる。
特に、本実施の形態1では、溶融池Y1に対して略円形状の走査軌跡に沿って検査用レーザ光L5が照射されるため、溶融池Y1の外縁の内側に溶接中心C0から偏在して存在し得る溶接欠陥X1、あるいは、たとえば楕円形状や略多角形状などの非円形状の溶接欠陥X1を検出することができる。
また、本実施の形態1によれば、溶接用レーザ光L1の照射によって形成される溶融池Y1に設定された走査軌跡C51、C52に沿って検査用レーザ光L5を照射し、検査用レーザ光L5を走査軌跡C51、C52に沿って照射した際に各アンプ4a、4bから送信される短波長成分L2aの信号強度に対する長波長成分L2bの信号強度の比率の変化の周期性に基づいて溶接部の溶接状態を検査することにより、たとえば溶接用レーザ光L1の照射条件が変化した場合や溶接用レーザ光の焦点位置と溶接欠陥X1の発生位置が離間する場合であっても、検査用レーザ光L5の走査条件(走査軌跡や走査速度など)を適宜調整することができるため、ワークに形成される溶接部の溶接状態を精緻に検査することができる。
[溶接部の検査装置の実施の形態2]
次に、図8を参照して、本発明の溶接部の検査装置の実施の形態2を説明する。
図8は、本発明の溶接部の検査装置の実施の形態2の全体構成を模式的に示した全体構成図である。図8で示す実施の形態2の検査装置100Aは、図1で示す実施の形態1の検査装置100に対して、溶接用照射部から照射される溶接用レーザ光による戻り光を用いて溶接部の溶接状態を検査する点が相違しており、その他の構成は実施の形態1の検査装置100とほぼ同様である。したがって、実施の形態1と同様の構成については、同様の符号を付してその詳細な説明は省略する。
図示する検査装置100Aは、主に、溶接用照射部1A、受光部2A、光学系フィルタ8A、10A、変換部3aA、3bA、アンプ4aA、4bA、検査部6A、およびCRT7Aから構成されている。
溶接用照射部1Aは、重ね合わされた若しくは僅かに離間して配置された二枚のワークW1、W2同士を溶接するために、光学系フィルタ8Aと受光部2Aを介して二枚のワークW1、W2に対して溶接用レーザ光L1Aを照射する。溶接用照射部1Aによる溶接用レーザ光L1Aの照射によって、溶接用レーザ光L1Aの進行方向に対して当該溶接用レーザ光L1Aの左右や後方には、ワークW1、W2が溶融された溶融池Y1が形成される。
受光部2Aは、溶接用照射部1Aから照射される溶接用レーザ光L1AによるワークW1、W2の溶融池Y1からの反射光やワークW1、W2の溶融蒸発によって生じる蒸気発光(プラズマ光)、ワークW1、W2の溶融池Y1から放射される熱放射光(赤外光)などを含む戻り光L2Aを受光する。
受光部2Aで受光された戻り光L2Aは、光学系フィルタ8Aと光学系フィルタ(抽出部)10Aを介して、蒸気発光(プラズマ光)を含む短波長成分L2aAと熱放射光(赤外光)を含む長波長成分L2bAに分光され、戻り光L2Aから短波長成分L2aAと長波長成分L2bAが抽出される。
変換部3aAは、光学系フィルタ10Aで分光され、集光レンズ9aAを介して集光された短波長成分L2aAを電気信号へ変換し、その電気信号をアンプ4aAへ出力する。アンプ4aAは、変換部3aAから出力された電気信号の信号強度を増幅して検査部6Aへ送信する。
また、変換部3bAは、光学系フィルタ10Aで分光され、集光レンズ9bAを介して集光された長波長成分L2bAを電気信号へ変換し、その電気信号をアンプ4bAへ出力する。アンプ4bAは、変換部3bAから出力された電気信号の信号強度を増幅して検査部6Aへ送信する。
検査部6Aは、各アンプ4aA、4bAから送信された電気信号を信号処理してワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査する。具体的には、検査部6Aは、溶接用照射部1Aから溶接用レーザ光L1Aを溶接軌跡に沿って複数回照射する際に各アンプ4aA、4bAから送信される短波長成分L2aAの信号強度と長波長成分L2bAの信号強度の比率を算出し、その比率に基づいてワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査する。また、検査部6Aは、各アンプ4aA、4bAから送信された電気信号の信号処理結果および当該検査部6Aで得られた演算結果をCRT7Aへ送信し、CRT7Aは検査部6Aから送信された信号処理結果および演算結果を表示する。
溶接用レーザ光L1Aを溶接軌跡に沿って照射する際に検査部6Aに送信される短波長成分L2aAの強度変化や長波長成分L2bAの強度変化、検査部6Aで得られる短波長成分L2aAの強度に対する長波長成分L2bAの強度の比率の変化は、上記する実施の形態1と同様、溶接部の溶接状態が正常である場合には相対的に小さい。
一方で、溶接部の溶接状態が不良である場合、且つ溶接用レーザ光L1Aの溶接軌跡上に溶接欠陥(溶融金属が欠落した部分)が形成される場合には、溶接用レーザ光L1Aを溶接軌跡に沿って複数回照射する際に検査部6Aに送信される短波長成分L2aAの強度や長波長成分L2bAの強度は周期的に変化する。また、検査部6Aで得られる短波長成分L2aAの強度に対する長波長成分L2bAの強度の比率には、略同一の周期で変化し且つ位相のずれた複数(たとえば二つ)の波形が混在することとなり、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接欠陥に起因する周期的な変化が増幅される。
本実施の形態2によれば、このような短波長成分L2aAの強度に対する長波長成分L2bAの強度の比率の変化の周期性を検査部6Aで解析する、具体的には、溶接用レーザ光L1Aを溶接軌跡に沿って複数回照射する際にアンプ4aAから送信される蒸気発光を含む短波長成分L2aAの信号強度に対するアンプ4bAから送信される熱放射光を含む長波長成分L2bAの信号強度の比率を算出することによって、たとえば戻り光L2Aから得られる電気信号が微弱となる場合や戻り光L2Aの強度がワーク温度の変化に応じて変化する場合であっても、ワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を精緻に検査することができるとともに、たとえば検査部6Aへ送信される短波長成分L2aAの強度や長波長成分L2bAの強度あるいは受光部2Aで受光される戻り光L2Aの強度の周期性を直接検出するよりも、より精緻にワークW1、W2に形成される溶接部の溶接状態を検査することができ、溶融池Y1の外縁の内側に存在し得る溶接欠陥をより確実に検出することができる。
なお、上記する実施の形態1では、検査用レーザ光の走査軌跡の中心が溶接用レーザ光の溶接軌跡の中心に設定される形態について説明したが、検査用レーザ光の走査軌跡の中心は溶接用レーザ光の照射によって形成される溶融池内の適宜の位置に設定することができる。
また、上記する実施の形態では、溶接用レーザ光の溶接軌跡や検査用レーザ光の走査軌跡が略円形状である形態について説明したが、溶接用レーザ光の溶接軌跡や検査用レーザ光の走査軌跡は、たとえば楕円形状や多角形状の閉ループ形状、所定の長さの曲線状や直線状などであってもよい。また、溶接部の溶接欠陥が発生し易い箇所を予測し得る場合には、溶接用レーザ光の溶接軌跡や検査用レーザ光の走査軌跡は、その箇所を通過するように設定することが好ましい。
また、上記する実施の形態では、所定位置に固定したワークに溶接用レーザ光や検査用レーザ光を照射する形態について説明したが、たとえば溶接用レーザ光や検査用レーザ光の焦点位置を固定してワークを適宜移動させながらワーク同士をレーザ溶接してもよいし、ワークと溶接用レーザ光や検査用レーザ光の焦点位置との双方を相対的に移動させながらワーク同士をレーザ溶接してもよい。
また、上記する実施の形態では、受光部で受光された戻り光を光学系フィルタを介して蒸気発光を含む短波長成分と熱放射光を含む長波長成分に分光して、戻り光から短波長成分と長波長成分を抽出する形態について説明したが、たとえば所定範囲の波長成分を有する光を透過する光学系フィルタを介して、受光部で受光された戻り光から蒸気発光を含む所定範囲の波長成分を有する短波長成分と熱放射光を含む所定範囲の波長成分を有する長波長成分を抽出してもよい。
さらに、上記する実施の形態では、一般に熱放射光を含む長波長成分の強度が蒸気発光を含む短波長成分の強度よりも大きいことから、蒸気発光を含む短波長成分の強度に対する熱放射光を含む長波長成分の強度の比率に基づいて溶接部の溶接状態を検査する形態について説明したが、たとえば熱放射光を含む長波長成分の強度に対する蒸気発光を含む短波長成分の強度に基づいて溶接部の溶接状態を検査してもよい。また、蒸気発光を含む短波長成分の強度と熱放射光を含む長波長成分の強度の比率の周期的な変化を検出し易くするために、蒸気発光を含む短波長成分の強度と熱放射光を含む長波長成分の強度の比率の累乗を算出し、その比率の累乗に基づいて溶接部の溶接状態を検査してもよい。
[検査用試料による蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率と溶接部の溶接状態の関係を評価した実験とその結果]
本発明者等は、溶接状態が異なる2種類の検査用試料(実施例1、2)を作製し、それぞれの検査用試料からの蒸気発光(プラズマ光)と熱放射光(赤外光)の強度測定を実施し、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率と溶接部の溶接状態の関係を評価した。
<検査用試料の作製方法と検査用試料による蒸気発光と熱放射光の強度の測定方法>
まず、検査用試料の作製方法と検査用試料による蒸気発光と熱放射光の強度の測定方法を概説すると、厚さが0.7mmのSCGA270D-45D、厚さが1.2mmのSCGA980DU-45、厚さが1.2mmのSCGA590DU-45からなる三枚のワークを溶接用レーザ光の照射側からその順で重ね合わせ、直径が約4.5mmの略円形状の溶接部が形成されるように、ワークに対して溶接用レーザ光を略円形状の溶接軌跡に沿って照射した。次いで、ワークに形成された溶融池を通過するように、検査用レーザ光(出力が2000Wで走査速度が83.93m/min)を半径が約1.9mmの略円形状(溶接中心を中心とする)の走査軌跡に沿って3.5周回照射した。すなわち、検査用レーザ光の走査周期は約8.53msであり、その走査周波数は約117Hzであった。そして、検査用レーザ光によるワークの溶融池からの反射光やワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、ワークの溶融池から放射される熱放射光などを含む戻り光を受光し、受光された戻り光から蒸気発光(波長が約550nm)と熱放射光(波長が約800nm)を抽出し、抽出された蒸気発光と熱放射光を電気信号へ変換してその信号強度を測定した。
なお、ワークに形成された溶融池に対して検査用レーザ光を照射するに当たり、生産ライン等における検査用レーザ光の角度ばらつきを考慮し、検査用レーザ光の光軸をワーク表面の垂線から10度だけ傾け、検査用レーザ光の焦点がワーク表面から約±1mmだけずれるようにして検査用レーザ光を照射した。
<検査用試料による蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率と溶接部の溶接状態の関係を評価した結果>
図9および図10はそれぞれ、検査用試料による実施例1、2の蒸気発光と熱放射光の強度の測定結果、および蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の演算結果を時系列で示した図である。なお、実施例1の検査用試料は、溶接部の溶接状態が正常である検査用試料(図5Aおよび図5B参照)であり、実施例2の検査用試料は、溶接部の溶接状態が不良である検査用試料(たとえば溶接用レーザ光の照射側のワークの溶接ビードが陥没する片落ち溶接、図7Aおよび図7B参照)である。
図9で示すように、実施例1(溶接状態が正常)の検査用試料では、蒸気発光の強度や熱放射光の強度が略一定であり、それらに周期的な変動は確認されなかった。また、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率は僅かに変動するものの、周期的な変動は確認されなかった。
一方、図10で示すように、実施例2(三枚のワークのうち溶接用レーザ光の照射側のワークが溶け落ちた穴あき溶接)の検査用試料では、蒸気発光の強度や熱放射光の強度に、検査用レーザ光の走査周期と同等の約8.53ms毎(周波数は約117Hz)の周期的な変動が確認された。また、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率には、約8.53ms毎(周波数は約117Hz)の周期的な変動を含む二つの波形が位相がずれた状態で重畳していることが確認された。
図11および図12はそれぞれ、検査用試料による実施例1、2の蒸気発光の強度、熱放射光の強度、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率のそれぞれに対して高速フーリエ変換を施した際の周波数と振幅の関係を示した図である。なお、図11および図12における振幅はそれぞれ、周波数が0Hzの場合の振幅を1として無次元化(規格化ともいう)している。
図11で示すように、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)では、蒸気発光の強度、熱放射光の強度、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率のいずれに高速フーリエ変換を施した場合であっても、特定の周波数で明確な振幅ピークは確認されなかった。
一方、図12で示すように、実施例2の検査用試料(穴あき溶接)では、蒸気発光の強度、熱放射光の強度、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率のいずれに高速フーリエ変換を施した場合であっても、検査用レーザ光の走査周波数と同等の約117Hzの周波数(以下「基本周波数」という)で明確な振幅ピークが確認された。しかし、蒸気発光の強度および熱放射光の強度に対して高速フーリエ変換を施した場合、特に熱放射光の強度に対して高速フーリエ変換を施した場合には、基本周波数の複数倍の周波数において振幅ピークが不明確となった。それに対し、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率に対して高速フーリエ変換を施した場合には、図10に基づき説明したように、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率に周期的な変動が増幅されているため、基本周波数の複数倍(たとえば2倍、3倍)の周波数においても振幅ピークが明確に確認された。なお、蒸気発光の強度と熱放射光の強度に対して高速フーリエ変換を施した際に、基本周波数の複数倍の周波数において振幅ピークが不明確となった理由としては、検査用レーザ光がワーク表面に対して傾斜して照射され、検査用レーザ光の焦点がワーク表面からずれたことが考えられる。
図13Aは、検査用試料による蒸気発光の強度の基本周波数における振幅を示した図であり、図13Bは、その基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。また、図14Aは、検査用試料による熱放射光の強度の基本周波数における振幅を示した図であり、図14Bは、その基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。また、図15Aは、検査用試料による蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率の基本周波数における振幅を示した図であり、図15Bは、その基本周波数の2倍の周波数における振幅を示した図である。
なお、図13A〜図15Bでは、実施例1、2のそれぞれに対して15個の検査用試料を作製し、それぞれの検査用試料からの蒸気発光の強度と熱放射光の強度および蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率に対して高速フーリエ変換を施した際の、基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅を示している。また、図13A〜図15Bにおける振幅はそれぞれ、周波数が0Hzの場合の振幅を1として無次元化している。
図13Aおよび図13Bで示すように、蒸気発光の強度に対して高速フーリエ変換を施した場合、実施例2の検査用試料(穴あき溶接)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅は、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅よりも平均的に大きくなるものの、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)の一部と実施例2の検査用試料(穴あき溶接)の一部が同等の振幅を有している。そのため、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)と実施例2の検査用試料(穴あき溶接)を判別するための閾値を設定することができず、たとえば生産ライン等においてワークに形成される溶接部の溶接状態を正確に判別することができない。
また、図14Aおよび図14Bで示すように、熱放射光の強度に対して高速フーリエ変換を施した場合、実施例2の検査用試料(穴あき溶接)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅は、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅よりも平均的に大きくなるものの、たとえば蒸気発光の強度に対して高速フーリエ変換を施した場合と同様に、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)と実施例2の検査用試料(穴あき溶接)を判別するための閾値を設定することができず、たとえば生産ライン等においてワークに形成される溶接部の溶接状態を正確に判別することができない。
一方、図15Aおよび図15Bで示すように、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率に対して高速フーリエ変換を施した場合には、実施例2の検査用試料(穴あき溶接)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅が、実施例2の検査用試料の大部分で、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)での基本周波数もしくは基本周波数の2倍の周波数における振幅よりも相対的に大きくなることが確認された。特に、図15Bで示すように、実施例2の検査用試料での基本周波数の2倍の周波数における振幅は、実施例1の検査用試料での基本周波数の2倍の周波数における振幅よりも相対的に大きくなるため、振幅に対する所定の閾値(たとえば0.03)を設定することによって、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)と実施例2の検査用試料(穴あき溶接)を精緻に判別でき、たとえば生産ライン等においてワークに形成される溶接部の溶接状態を容易に且つ正確に判別できることが確認された。
なお、図12で示す周波数と振幅の関係から、実施例2の検査用試料(穴あき溶接)での基本周波数の複数倍の周波数における振幅は、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)での基本周波数の複数倍の周波数における振幅よりも相対的に大きくなると考えられるため、基本周波数の複数倍の周波数における振幅に基づいて、実施例1の検査用試料(溶接状態が正常)と実施例2の検査用試料(穴あき溶接)を精緻に判別できると考えられた。
この実験結果より、蒸気発光の強度に対する熱放射光の強度の比率を算出し、その比率に対して高速フーリエ変換を施すという簡便な方法によって、たとえば生産ライン等においてワーク表面とレーザ光の光軸の角度がずれたり、ワークに対してレーザ光を傾斜して照射して戻り光から得られる電気信号が微弱となる場合や、戻り光の強度がワーク温度の変化(たとえば溶接時のワーク温度の上昇や外気温の変化によるワーク温度の変化)に応じて変化する場合であっても、穴あき溶接や片落ち溶接などの溶接不良を含む溶接部の溶接状態を精緻に検査できることが実証された。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…溶接用照射部、2…受光部、3a、3b…変換部、4a、4b…アンプ、5…検査用照射部、6…検査部、7…CRT、8…光学系フィルタ、9a、9b…集光レンズ、10…光学系フィルタ(抽出部)、100…溶接部の検査装置、C0…溶接中心、C11、C12…溶接軌跡、C51、C52…走査軌跡、F1…溶接用レーザ光の焦点、F5…検査用レーザ光の焦点、L1…溶接用レーザ光、L2…戻り光、L2a…短波長成分(蒸気発光を含む第1成分)、L2b…長波長成分(熱放射光を含む第2成分)、L5…検査用レーザ光、W1、W2…ワーク、Y1…溶融池

Claims (8)

  1. 複数のワーク同士を溶接する際に形成される溶接部の溶接状態を検査する溶接部の検査装置であって、
    ワーク同士を溶接するために該ワークに設定された溶接軌跡に沿って溶接用レーザ光を複数回照射する、もしくは、溶接用レーザ光によって溶融されたワークの溶融池に設定された走査軌跡に沿って検査用レーザ光を複数回照射する照射部と、
    前記照射部によって照射された溶接用レーザ光もしくは検査用レーザ光によるワークの溶融池からの反射光、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、およびワークの溶融池から放射される熱放射光を含む戻り光を受光する受光部と、
    前記受光部によって受光される戻り光から、蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出する抽出部と、
    前記抽出部によって抽出された第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する検査部と、を備えている溶接部の検査装置。
  2. 前記検査部は、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して前記ワークの溶接部の溶接状態を検査するようになっている、請求項1に記載の溶接部の検査装置。
  3. 前記検査部は、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して検出される基本周波数の複数倍の周波数における振幅に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査するようになっている、請求項2に記載の溶接部の検査装置。
  4. 前記抽出部は、前記受光部によって受光される戻り光を少なくとも蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分に分光して、前記戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出するようになっている、請求項1から3のいずれか一項に記載の溶接部の検査装置。
  5. 複数のワーク同士を溶接する際に形成される溶接部の溶接状態を検査する溶接部の検査方法であって、
    ワーク同士を溶接するために該ワークに設定された溶接軌跡に沿って溶接用レーザ光を複数回照射し、もしくは、溶接用レーザ光によって溶融されたワークの溶融池に設定された走査軌跡に沿って検査用レーザ光を複数回照射し、前記溶接用レーザ光もしくは検査用レーザ光によるワークの溶融池からの反射光、ワークの溶融蒸発によって生じる蒸気発光、およびワークの溶融池から放射される熱放射光を含む戻り光を受光する第1のステップと、
    戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出する第2のステップと、
    第1成分の強度と第2成分の強度の比率に基づいて前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する第3のステップと、からなる溶接部の検査方法。
  6. 前記第3のステップにおいて、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する、請求項5に記載の溶接部の検査方法。
  7. 前記第3のステップにおいて、第1成分の強度と第2成分の強度の比率もしくは第1成分の強度と第2成分の強度の比率の累乗にフーリエ変換を施して検出される基本周波数の複数倍の周波数における振幅に基づいて、前記ワークの溶接部の溶接状態を検査する、請求項6に記載の溶接部の検査方法。
  8. 前記第2のステップにおいて、戻り光を少なくとも蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分に分光して、前記戻り光から蒸気発光を含む第1成分と熱放射光を含む第2成分を抽出する、請求項5から7のいずれか一項に記載の溶接部の検査方法。
JP2013085150A 2013-04-15 2013-04-15 溶接部の検査装置とその検査方法 Active JP5849985B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013085150A JP5849985B2 (ja) 2013-04-15 2013-04-15 溶接部の検査装置とその検査方法
US14/784,493 US9527166B2 (en) 2013-04-15 2014-04-11 Welding portion inspection device and inspection method therefore, with extracting portion for extracting evaporation luminescence and thermal radiation
RU2015143268A RU2635586C2 (ru) 2013-04-15 2014-04-11 Устройство контроля сварного участка и способ его контроля с выделяющим участком для выделения свечения испарения и теплового излучения
BR112015026028A BR112015026028A2 (pt) 2013-04-15 2014-04-11 dispositivo de inspeção de porção de soldagem e método de inspeção para o mesmo, com porção de extração para extrair luminescência de evaporação e radiação térmica
CN201480021132.0A CN105142848B (zh) 2013-04-15 2014-04-11 具有用于提取蒸发冷光和热辐射的提取部的焊接部检查装置及其检查方法
EP14721963.8A EP2986411B1 (en) 2013-04-15 2014-04-11 Welding portion inspection device and inspection method therefore, with extracting portion for extracting evaporation luminescence and thermal radiation
PCT/IB2014/000539 WO2014170735A1 (en) 2013-04-15 2014-04-11 Welding portion inspection device and inspection method therefore, with extracting portion for extracting evaporation luminescence and thermal radiation

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013085150A JP5849985B2 (ja) 2013-04-15 2013-04-15 溶接部の検査装置とその検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014205182A true JP2014205182A (ja) 2014-10-30
JP5849985B2 JP5849985B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=50678231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013085150A Active JP5849985B2 (ja) 2013-04-15 2013-04-15 溶接部の検査装置とその検査方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9527166B2 (ja)
EP (1) EP2986411B1 (ja)
JP (1) JP5849985B2 (ja)
CN (1) CN105142848B (ja)
BR (1) BR112015026028A2 (ja)
RU (1) RU2635586C2 (ja)
WO (1) WO2014170735A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016133370A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 株式会社ディスコ レーザー光線の検査方法
JP2017024046A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 有限会社西原電子 レーザ溶接監視装置とレーザ溶接監視方法
JP2017220634A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 トヨタ自動車株式会社 皮膜除去装置
JP2021058927A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 レーザ溶接品質検査の方法及びレーザ溶接品質検査装置
JP2021530360A (ja) * 2018-07-19 2021-11-11 アイピージー フォトニクス コーポレーション インラインコヒーレントイメージング(ici)を用いた、ウォブル加工を監視及び/または制御するためのシステム及び方法
JP2021193341A (ja) * 2020-06-08 2021-12-23 株式会社豊田中央研究所 疲労限度特定装置および疲労限度特定方法
WO2023176047A1 (ja) * 2022-03-18 2023-09-21 パナソニックホールディングス株式会社 レーザー溶接装置及びレーザー溶接方法
US11975410B2 (en) 2019-10-09 2024-05-07 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Laser welding quality inspection method and laser welding quality inspection apparatus

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5338890B2 (ja) * 2011-12-15 2013-11-13 Jfeスチール株式会社 レーザ溶接の溶接位置検出装置および溶接位置検出方法
EP3216552B1 (en) * 2016-03-09 2018-12-12 NGK Spark Plug Co., Ltd. Laser welding methods, method of manufacturing a welded body, method of manufacturing electrode for spark plug, and method of manufacturing spark plug based on such laser welding methods
JP6290960B2 (ja) * 2016-04-04 2018-03-07 ファナック株式会社 反射光強度を低減する機能を備えたレーザ加工装置
CN107817047B (zh) * 2016-09-13 2021-04-16 南京理工大学 一种多检测头分区检测的熔池光强检测装置
JP6524992B2 (ja) * 2016-12-22 2019-06-05 トヨタ自動車株式会社 レーザ溶接方法およびレーザ溶接装置
CN106895908B (zh) * 2017-03-29 2018-10-16 中国汽车技术研究中心 一种高稳定度激光定位光度探头期间核查装置
US10786872B2 (en) * 2017-06-15 2020-09-29 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Welding method
JP6674422B2 (ja) * 2017-09-14 2020-04-01 フタバ産業株式会社 レーザ溶接装置、及び、部材の製造方法
WO2020003950A1 (ja) * 2018-06-27 2020-01-02 Smc株式会社 鋼材の突合せ溶接継手及びその製造方法
DE102020120670A1 (de) 2020-08-05 2022-02-10 Precitec Gmbh & Co. Kg Verfahren zum Analysieren eines Laserschweißprozesses und Laserbearbeitungssystem
US20220347791A1 (en) * 2021-02-26 2022-11-03 Nagoya Institute Of Technology Laser processing apparatus, thickness detection method, and thickness detection apparatus

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1110335A (ja) * 1997-06-18 1999-01-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶接状況の監視方法とその装置
US6060685A (en) * 1997-10-23 2000-05-09 Trw Inc. Method for monitoring laser weld quality via plasma light intensity measurements
JP2004066266A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Toyota Motor Corp レーザ溶接品質検査方法及び装置
JP2007098442A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Toyota Motor Corp レーザ接合品質検査装置
JP2010533071A (ja) * 2007-07-13 2010-10-21 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング レーザ溶接装置及びレーザ溶接法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2547757B1 (fr) 1983-06-27 1986-10-17 Sciaky Sa Procede et installation de soudage par point a faisceau laser
US5651903A (en) * 1995-10-12 1997-07-29 Trw Inc. Method and apparatus for evaluating laser welding
JP3227650B2 (ja) * 1998-07-31 2001-11-12 住友重機械工業株式会社 レーザ溶接機及びレーザ溶接状態監視方法
DE19852302A1 (de) * 1998-11-12 2000-05-25 Fraunhofer Ges Forschung Verfahren und Vorrichtung zum Bearbeiten von Werkstücken mit Hochenergiestrahlung
JP3184966B2 (ja) 1999-02-04 2001-07-09 住友重機械工業株式会社 レーザ溶接状態計測装置
DE19957163C1 (de) * 1999-11-27 2001-08-09 Thyssenkrupp Stahl Ag Verfahren und Vorrichtung zur Qualitätskontrolle der Naht an mit einem Laser stumpf geschweißten Blechen oder Bändern
FR2811427B1 (fr) * 2000-07-06 2002-10-25 Aerospatiale Matra Ccr Procede de detection et d'identification de defauts dans un cordon de soudure realise par faisceau laser
DE10120251B4 (de) * 2001-04-25 2006-03-23 Precitec Kg Verfahren und Sensorvorrichtung zur Überwachung eines an einem Werkstück durchzuführenden Laserbearbeitungsvorgangs sowie Laserbearbeitungskopf mit einer derartigen Sensorvorrichtung
SE521787C2 (sv) * 2002-04-05 2003-12-09 Volvo Aero Corp Anordning och förfarande för kontroll av ett svetsområde, inrättning och förfarande för styrning av en svetsoperation, datorprogram och datorprogramprodukt
JP2007098464A (ja) * 2005-10-07 2007-04-19 Nissan Motor Co Ltd レーザー加工ロボット制御装置、レーザー加工ロボット制御方法およびレーザー加工ロボット制御プログラム
JP2008087056A (ja) 2006-10-03 2008-04-17 Toyota Motor Corp レーザ溶接品質判定システムおよび品質判定方法
JP2008272767A (ja) 2007-04-26 2008-11-13 Kanto Auto Works Ltd レーザ溶接装置及びレーザ溶接の品質管理方法
CN201052570Y (zh) * 2007-06-29 2008-04-30 华中科技大学 三维激光焊接和切割过程的实时监测装置
EP2263823B1 (en) * 2008-11-27 2020-09-23 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Hybrid welding method and hybrid welding apparatus
JP5252026B2 (ja) * 2011-05-10 2013-07-31 パナソニック株式会社 レーザ溶接装置及びレーザ溶接方法
CZ2011408A3 (cs) 2011-07-04 2013-05-09 Ústav prístrojové techniky Akademie ved CR, v.v.i. Zarízení pro svarování laserem a zpusob rízení kvality svaru
JP5947741B2 (ja) 2013-03-29 2016-07-06 トヨタ自動車株式会社 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5842851B2 (ja) 2013-03-29 2016-01-13 トヨタ自動車株式会社 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5947740B2 (ja) 2013-03-29 2016-07-06 トヨタ自動車株式会社 溶接部の検査装置とその検査方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1110335A (ja) * 1997-06-18 1999-01-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 溶接状況の監視方法とその装置
US6060685A (en) * 1997-10-23 2000-05-09 Trw Inc. Method for monitoring laser weld quality via plasma light intensity measurements
JP2004066266A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Toyota Motor Corp レーザ溶接品質検査方法及び装置
JP2007098442A (ja) * 2005-10-05 2007-04-19 Toyota Motor Corp レーザ接合品質検査装置
JP2010533071A (ja) * 2007-07-13 2010-10-21 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング レーザ溶接装置及びレーザ溶接法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016133370A (ja) * 2015-01-19 2016-07-25 株式会社ディスコ レーザー光線の検査方法
TWI670479B (zh) * 2015-01-19 2019-09-01 日商迪思科股份有限公司 雷射光線之檢查方法
JP2017024046A (ja) * 2015-07-23 2017-02-02 有限会社西原電子 レーザ溶接監視装置とレーザ溶接監視方法
JP2017220634A (ja) * 2016-06-10 2017-12-14 トヨタ自動車株式会社 皮膜除去装置
JP2021530360A (ja) * 2018-07-19 2021-11-11 アイピージー フォトニクス コーポレーション インラインコヒーレントイメージング(ici)を用いた、ウォブル加工を監視及び/または制御するためのシステム及び方法
JP2021058927A (ja) * 2019-10-09 2021-04-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 レーザ溶接品質検査の方法及びレーザ溶接品質検査装置
JP7390680B2 (ja) 2019-10-09 2023-12-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 レーザ溶接品質検査の方法及びレーザ溶接品質検査装置
US11975410B2 (en) 2019-10-09 2024-05-07 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Laser welding quality inspection method and laser welding quality inspection apparatus
JP2021193341A (ja) * 2020-06-08 2021-12-23 株式会社豊田中央研究所 疲労限度特定装置および疲労限度特定方法
JP7395426B2 (ja) 2020-06-08 2023-12-11 株式会社豊田中央研究所 疲労限度特定装置および疲労限度特定方法
WO2023176047A1 (ja) * 2022-03-18 2023-09-21 パナソニックホールディングス株式会社 レーザー溶接装置及びレーザー溶接方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2986411A1 (en) 2016-02-24
WO2014170735A1 (en) 2014-10-23
US9527166B2 (en) 2016-12-27
CN105142848A (zh) 2015-12-09
EP2986411B1 (en) 2016-12-21
US20160067832A1 (en) 2016-03-10
RU2635586C2 (ru) 2017-11-14
JP5849985B2 (ja) 2016-02-03
BR112015026028A2 (pt) 2017-07-25
RU2015143268A (ru) 2017-05-22
CN105142848B (zh) 2017-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5849985B2 (ja) 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5947740B2 (ja) 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5842851B2 (ja) 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5947741B2 (ja) 溶接部の検査装置とその検査方法
JP5929948B2 (ja) 溶接部の検査方法
WO2018185973A1 (ja) レーザ加工監視方法及びレーザ加工監視装置
JP2017024046A (ja) レーザ溶接監視装置とレーザ溶接監視方法
JP2012213806A (ja) 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法
JP2009148795A (ja) 溶着状態検出装置および溶着状態検出方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150518

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151117

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5849985

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151