JP2014205094A - ビーターおよびこれを用いた混合器 - Google Patents

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俊昭 倉岡
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Abstract

【課題】被混合材料の温度上昇、傷つきを軽減するビーターおよび混合器を得る。【解決手段】回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出しかつ回転中心軸に対し非対称形の複数の羽根部1,2を有し、各羽根部1,2は、回転中心軸を中心とした容器4との相対回転により被混合材料を移動させるために迎え角がつけられた複数の羽根11,12,13,14,21,22,23を有し、各羽根部1,2が有する複数の羽根の迎え角は、回転中心軸を中心とした容器4との相対回転により被混合材料を各羽根部において循環させる向きにつけられている。【選択図】図1

Description

本発明は、主として食材をかき混ぜるビーターおよびこのビーターを用いた混合器に関するものである。
複数種類の材料、例えば餃子の具材やハンバーグの材料などの食材を均一に混合するのにビーターが用いられる。ビーターは一般的にはミキサーすなわち混合器に装着して使用される。特許文献1に記載されているハンドミキサーおよびそのアタッチメントはその一例で、アタッチメントであるビーターは、回転軸と回転軸に固着された複数の撹拌羽根を含む。各撹拌羽根は、上下の端部が回転軸に固着され、上下方向の中間部分が回転軸から離れる向きに膨出し、かつ、回転軸線を中心に所定角度回転させたようにねじれている。ビーターの撹拌羽根は、ボールなどの容器に収容されている被混合材料中に挿入され、混合器本体に組み込まれているモータなどの駆動源によって回転駆動され、被混合材料を混合する。
特許文献1には、撹拌羽根の中間部がねじれていることにより回転方向に関し傾斜面となって被混合材料に当たり、撹拌効率が上がる旨の記載がある。また、特許文献1には、2本のビーターを平行に装着し、各ビーターの撹拌羽根の回転軌跡が重なるように、しかし、互いに干渉しないように構成した混合器の例についても記載されている。
混合器に1本のビーターを装着し、混合器は1本のビーターを自転させながら公転させるように構成した例も知られている。
特許文献1に記載されているビーターおよび一般的に用いられているビーターは、帯状の素材を折り曲げて撹拌羽根とし、撹拌羽根が回転駆動されると、撹拌羽根は被混合材料を切るようにして移動しながら被混合材料を混合する。これでは、あたかも箸で被混合材料をかき回すようなもので、混合効率が悪く、被混合材料の酸化を促進して品質を劣化させる。
特許文献1記載のビーターの撹拌羽根は、ねじることによって撹拌羽根の移動方向に対し角度を付け、被混合材料の混合効率を上げようとしている。しかし、このビーターの構造では、被混合材料を一定の向きに移動させるだけであるから、粘性があって流動性の悪い被混合材料の場合、撹拌羽根の移動(回転)とともに被混合材料を連れ回るだけで、混合効率はよくない。
特許文献2には、ミキサーの自転軸に装着することができる着脱部と、着脱部と一体のブレードを備え、ブレードには複数の掻き取り部が形成されたミキサー用回転羽根が記載されている。掻き取り部の一つは、容器の深さ方向の一部分の内壁面から被混合材料である高粘度物を掻き取り、他の掻き取り部は容器の内壁面に残っている高粘度物を掻き取るように、上記回転羽根が非対称に形成されている。特許文献1記載の発明は、ハンドミキサーといわれる手持ち式の混合器およびビーターに関するものであるのに対し、特許文献2に記載されている発明は、固定またはこれに準じる容器内でビーターを回転駆動する例である。
主として液体または流動体を混合あるいは撹拌する装置として特許文献3乃至5に記載されている装置が知られている。特許文献3には、撹拌層の中心部に取り付けられた回転軸の下部に取り付けられた撹拌翼を有してなる撹拌装置が記載されている。撹拌翼は、平板状翼部材とその両端から回転軸の回転方向とは逆方向かつ斜め上方に向かって設けられた一対のリボン状翼部材と、一対の連結辺を介して各リボン状翼部材に連結された格子状翼部材とから構成されている。特許文献3には、撹拌層内で撹拌翼が回転駆動されると、平板状翼部材とリボン状翼部材によって撹拌層内の溶液に強い上下循環流が発生し、溶液の混合を効率よく行うことができる旨の記載がある。
特許文献4には、容器内に設けた回転軸の長さ方向複数箇所に板状の羽根の一端を固着し、容器内にはまた、回転軸に対し相対回転自在に枠形の羽根取り付け部材を設け、羽根取り付け部材にも板状の羽根の一端を固着した混合装置が記載されている。回転軸と一体の羽根と、羽根取り付け部材と一体の羽根は干渉しないように、上下方向に互い違いに配置されている、また、回転軸と一体の羽根と、羽根取り付け部材と一体の羽根は、これらの羽根の移動方向に対して迎え角が付けられ、互いに逆向きに回転駆動される。特許文献4には、容器内の液体が、回転軸と一体の羽根と羽根取り付け部材と一体の羽根によってせん断される形で撹拌され、液体の混合が促進される旨記載されている。
特許文献5には、回転駆動される主軸と、主軸の周りを公転しながら自転する副軸と、主軸の長さ方向複数箇所に固着された撹拌羽根と、副軸と一体で副軸と平行になるように延び出た複数の撹拌棒を有する撹拌装置が記載されている。上記撹拌羽根には、回転方向に対して迎え角が付けられている。特許文献5には、主軸とともに撹拌羽根が回転し、副軸とともに撹拌棒が公転しながら自転することにより、適切な撹拌効果が得られる旨の記載がある。
特開2005−168559号公報 特開平9−248435号公報 特開2007−203163号公報 実開昭50−82969号公報 実開平2−125730号公報
混合器、ミキサー、撹拌機などと言われる機器で混合される材料には様々なものがある。例えば、餃子、シュウマイ、肉まんなどの具材やハンバーグの材料などは、液体でも流動体でもなく、ある程度粘性があり、水分も多く含んでいる固体からなる材料である。かかる材料を均一に混合しようとする場合、特許文献3乃至5に記載されているような液体ないしは流動体の混合、撹拌を対象としている機器は使えない。
特許文献2記載の発明は、例えば、粘土や樹脂などの高粘度素材の混合に適しており、容器の内壁面に付着している被混合材を、容器の深さ方向の位置が異なる二つの掻き取り部で分担して掻き取るものである。しかし、特許文献2記載の発明は、被混合材料の積極的な移動を促して混合効率を高めるという発想ではない。
餃子、シュウマイの具材やハンバーグの材料などのように、複数の食材を均一に混合しようとする場合、食材の温度上昇を抑えるために低速度で駆動しても効率よく食材が混合されるように工夫する必要がある。また、被混合材料にキャベツなどの葉物野菜が含まれる場合も考慮して、葉物野菜をなるべく傷つけないように工夫する必要がある。葉物野菜を傷つけると、水分が流れ出して水っぽくなり、食感を悪くする。
本発明は、ビーターの回転駆動により、被混合材料の循環が促進されるように形を工夫し、被混合材料の温度上昇や、被混合材料が傷つくことを抑制することができるビーターおよびこのビーターを用いた混合器を提供することを目的とする。
本発明に係るビーターは、
混合器の容器に対し回転中心軸線の周りに相対回転駆動されることにより上記容器内の被混合材料を混合するビーターであって、
上記回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出しかつ上記回転中心軸に対し非対称形の複数の羽根部を有し、
上記各羽根部は、上記回転中心軸を中心とした上記容器との相対回転により被混合材料を移動させることができるように迎え角がつけられた複数の羽根を有し、
上記各羽根部が有する上記複数の羽根の迎え角は、上記回転中心軸を中心とした上記容器との相対回転により被混合材料を上記各羽根部において循環させる向きにつけられていることを最も主要な特徴とする。
本発明に係る混合器は、容器内でビーターと上記容器を相対回転駆動することにより上記容器内の被混合材料を混合する混合器であって、上記本発明に係るビーターを用いたことを特徴とする。
ビーターと容器との相対回転により、被混合材料が各羽根部において循環するため、ビーターの回転速度が遅くても、被混合材料が効率よく混合される。被混合材料の温度上昇や被混合材料が傷つくことを抑制することができる。
本発明に係るビーターの一実施例を示す正面図である。 上記実施例の斜視図である。 上記実施例を異なる角度から見た斜視図である。 上記実施例の平面図である。 図1中のA−A線に沿う断面図である。 図1中のB−B線に沿う断面図である。 図1中のC−C線に沿う断面図である。 図1中のD−D線に沿う断面図である。 本発明に係るビーターの別の実施例を示す正面図である。 本発明に係るビーターのさらに別の実施例を示す正面図である。 本発明に係るビーターのさらに別の実施例を示す斜視図である。 本発明に係るビーターのさらに別の実施例を示す斜視図である。 本発明に係る混合器の実施例を示す縦断面図である。 上記混合器の要部を拡大して示す縦断面図である。 本発明に適用可能なベアリングの防水構造の例を示す縦断面図である。 上記防水構造の要部を拡大して示す縦断面図である。
以下、本発明に係るビーターおよびこれを用いた混合器の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1乃至図4において、符号10はビーターを、符号4は混合器の容器を示している。ビーター10は、容器4の内部に装着され、容器4に対し回転中心軸線の周りに相対回転駆動されることにより容器4内の被混合材料を混合するものである。容器4が固定され、ビーター10が回転駆動される構成であってもよいし、ビーター10が固定され、容器4が回転駆動されるものであってもよい。本明細書および図面に記載した実施例は、容器4が固定され、ビーター10が回転駆動される構成である。
ビーター10は上下方向の中心軸3を有している。中心軸3は、混合器の容器4の底部中心部から垂直に立ち上がった回転駆動軸62(図13、図14参照)の外周に嵌められる軸孔を有している。この軸孔が上記回転駆動軸62嵌められることにより、回転駆動軸62とともにビーター10が回転駆動されるように構成されている。中心軸3の下部は円筒部31になっており、中心軸3の円筒部31より上部は平板状になっている。中心軸3の中心がビーター10の回転中心軸となっていて、この回転中心軸の周りにビーター10が回転駆動される。
ビーター10は、上記回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出しかつ上記回転中心軸に対し非対称形の2つの羽根部1,2を有している。各羽根部1,2は、正面または背面側から見て中心軸3とともに枠形に、ただし、中心軸3に対し互いに非対称形に形成されている。各羽根部1,2は、1枚の帯状の平板を連続的に折り曲げて両端を結合した形をしていて、混合器の機能を向上させるために、以下のような工夫が施されている。
羽根部1は、図1において上から反時計回りに順に4つの羽根14,11,12,13を有している。羽根14は、中心軸3から斜め上方に円弧を描いて延び上がりかつ円弧を描きながら斜めに下がることにより山形に形成されている。羽根14に続く羽根11は斜め下方に向かってほぼ直線状に延び、これに続く羽根12はほぼ垂直方向下方に延びている。羽根12は、中心軸3に対し高さ方向の途中から折れ曲がって羽根13につながっていて、羽根13は中心軸3の下端部につながっている。したがって、羽根13は羽根12から斜め下方に向かって延びていて、羽根13と容器4の底面および内側面との間に、三角形状の空間41が生じている。
羽根部1の各羽根14,11,12,13には、容器4に対しビーター10が相対回転することにより、容器4内の被混合材料を移動させることができるように迎え角が付けられている。本明細書において「迎え角」とは、上記各羽根の移動方向に対する上記各羽根の幅方向の傾き角度をいう。回転中心軸の周りにビーター10が回転駆動されると、上記各羽根はその幅方向に移動する。各羽根が幅方向に移動すると、上記迎え角によって被混合材料を所定の向きに押し動かす分力が発生する。
図4に示すように、ビーター10は、これを上面側から見て時計方向に回転駆動される。この回転駆動により、羽根部1においては、枠形の羽根部1に対し被混合材料が枠の外から内、内から外に向かって上下方向に循環するように上記各羽根の迎え角が設定されている。被混合材料の循環の様子を、図1では矢印および矢印線で示している。羽根部1では被混合材料が図1において時計回り方向に循環する。
ここで、上記ビーター10の回転駆動によって上記羽根が被混合材料を移動させる向きが外から内の場合の迎え角をプラス、内から外の場合の迎え角をマイナスと定義する。羽根部1における各羽根14,11,12,13の迎え角は以下のように設定されている。
羽根14:プラス
羽根11:プラス
はね12:プラス
羽根13:マイナス
図6は、羽根11と羽根13の縦断面を示している。ビーター10の上記回転駆動により羽根11と羽根13は図6に矢印線で示すように右から左に向かって移動する。この移動によって羽根11と羽根13は被混合材料を下斜め方向に移動させるように迎え角が付けられている。枠形の羽根部1において、羽根11は被混合材料を枠の外から内に向かって移動させるので、羽根11の迎え角はプラス、羽根13は被混合材料を上記枠の内から外に向かって移動させるので、羽根13の迎え角はマイナスである。羽根14も羽根11と同様に迎え角はプラスに設定されている。
図7は羽根12の横断面を示している。図7に示す横断面において、ビーター10の回転駆動により羽根12は図7の下から上に向かって移動する。この移動によって羽根12は被混合材料を下斜め方向に移動させるように迎え角が付けられている。枠形の羽根部1において、羽根12は被混合材料を枠の外から内に向かって移動させるので、羽根12の迎え角はプラスである。
枠形の羽根部1を構成する羽根13は、枠形の羽根部1の内から外に向かって被混合材料を移動させるように迎え角が設定されているので、枠の外に押し出された被混合材料が導かれる空間が必要になる。そこで、本実施例では、既に説明したように、羽根13と容器4の底面および内側面との間に、三角形状の空間41を設けている。さらに、空間41に押し出された被混合材料を上下方向に循環させるために、羽根12の外側面と容器4の周壁内面との間に、被混合材料が移動できる適宜の間隔Sが設けられている。
以上説明したように、羽根部1においては、被混合材料が上方および外側方から内側に向かって移動し、内側から斜め下方外側に向かい移動して循環するように、上記各羽根の迎え角が設定されている。このような被混合材料の循環を可能にするため、羽根部1は回転中心軸方向上部に偏って形成されている。
次に、羽根部2の構成を説明する。羽根部2は、図1において下側から反時計回りに順に3つの羽根21,22,23を有している。羽根21は、中心軸3の下端部から容器4の底面に近接しかつ容器4の底面と平行に水平方向に延び出ている。羽根21に続いてその外側端部が円弧を描きながら上方に折り曲げられ、さらに折り返されることによって羽根22が形成されている。羽根22に続いて羽根23が斜め上方に延び上がり、中心軸3の上端に結合されている。
このようにして羽根部2は中心軸3とともに三角形状の枠形に形成されている。前記羽根部1を第1の羽根部、羽根部2を第2の羽根部とすると、第2の羽根部2は第1の羽根部1とは逆に、回転中心軸方向下部に偏って形成されている。その結果、第2の羽根部2の下部に位置する羽根21と容器4の底面との間には僅かな隙間しかなく、羽根23の上方と容器4の内周壁面との間には、三角形状の比較的大きな空間42が生じている。
第2の羽根部2の各羽根21,22,23には、容器4に対しビーター10が相対回転することにより、容器4内の被混合材料を移動させることができるように迎え角が付けられている。既に説明したように、回転中心軸の周りにビーター10が回転駆動されると、上記迎え角によって被混合材料を所定の向きに押し動かす分力が発生する。前述のとおり、回転駆動によって羽根が被混合材料を移動させる向きが外から内の場合の迎え角をプラス、内から外の場合の迎え角をマイナスと定義すると、各羽根21,22,23の迎え角は以下のように設定されている。
羽根21:プラス
はね22:プラス
羽根23:マイナス
図5は、羽根21と羽根23の縦断面を示している。ビーター10の上記回転駆動により羽根21と羽根23は図5に矢印線で示すように右から左に向かって移動する。この移動によって羽根21と羽根23は被混合材料を斜め上方向に移動させるように迎え角が付けられている。枠形の羽根部2において、羽根21は被混合材料を枠の外から内に向かって移動させるから迎え角はプラス、羽根23は被混合材料を枠の内から外に向かって移動させるから迎え角はマイナスである。
図8は羽根22の横断面を示している。図8に示す横断面において、ビーター10の回転駆動により羽根22は上から下に向かって移動する。この移動によって羽根22は被混合材料を斜め下方向に移動させるように迎え角が付けられている。枠形の羽根部2において、羽根22は被混合材料を枠の外から内に向かって移動させるから迎え角はプラスである。
第2の羽根部2を構成する羽根23は、枠形の羽根部2の内から外に向かって被混合材料を移動させるように迎え角が設定されているので、枠の外に押し出された被混合材料が導かれる空間が必要になる。そこで、本実施例では、羽根23の上面と容器4の内壁面との間に、三角形状の空間42を設けている。また、第2の羽根部2は、容器4の底部にある被混合材料を掻き揚げて第2の羽根部2の枠内に移動させるために、羽根21が容器4の底面に近接しかつ上記底面と平行に半径方向に伸びている。さらに、第2の羽根部2は、容器4の内壁面に付着している被混合材料を掻き取って第2の羽根部2の枠内に迎え入れるために、羽根22は容器4の内壁面に近接する位置まで伸びている。
図4に示すように、ビーター10は上面側から見て時計方向に回転駆動される。このビーター10の回転により、枠形の第2の羽根部2に対し被混合材料が枠の外から内、内から外に向かって上下方向に循環するように上記各羽根の迎え角が設定されている。被混合材料の循環の様子を、図1では矢印および矢印線で示している。第2の羽根部2においては、下側の被混合材料が枠内に取り込まれて斜め上側に押し出され、被混合材料が図1において時計回りの向きに循環する。
前記第1の羽根部1は、回転中心軸方向上部に偏って形成され、容器4内の上部の被混合材料を枠内に取り込み、かつ、枠の下方の空間41に向かって押し出す。これに対して第2の羽根部2は、容器4内の下部の被混合材料を枠内に取り込み、かつ、枠の上方の空間42に向かって押し出す。第1、第2の羽根部1,2の回転軌跡は一部が重複している。したがって、第1、第2の羽根部1,2は共同し、一方が枠の外に押し出した被混合材料を他方が枠内に取り込み、相互に補完し合いながら被混合材料を効率よく循環させる。
図4に示すように、第1、第2の羽根部1,2は、ビーター10の回転中心軸から半径方向外側に、かつ、互いに逆方向に延び出ている。ただし、第1、第2の羽根部1,2は直線的に伸び出ているのではなく、回転方向に対し緩やかな曲線を描いて反っていて、ビーター10の回転により被混合材料を引き切る形状になっている。換言すれば、第1の羽根部1の羽根11,13および第2の羽根部2の羽根21,23は、半径方向外側になるほど、回転移動に対し遅れて回転する形状になっている。
仮に、第1、第2の羽根部1,2が半径方向に直線状に伸びているものとすれば、被混合材料が第1、第2の羽根部1,2に直角に当たる。被混合材料に例えば葉物野菜などが含まれている場合、葉物野菜に第1、第2の羽根部1,2が直角に当たると、葉物野菜が傷つき、水分が流れ出して被混合材料が水っぽくなってしまう。しかし、図示の実施例のように、第1、第2の羽根部1,2が被混合材料を引き切る形状になっていると、被混合材料に羽根が優しく当たり、被混合材料に含まれる葉物野菜などが傷つくことを軽減することができる。
第1、第2の羽根部1,2の各羽根の回転移動方向前端縁は、面取りされて傾斜面になっている。図5乃至図8に各羽根部の面取り傾斜面を示している。図5において、符号231は羽根23の面取り傾斜面、符号211は羽根21の面取り傾斜面を示している。図6において、符号111は羽根11の面取り傾斜面、符号131は羽根13の面取り傾斜面を示している。図7において符号121は羽根12の面取り傾斜面、図8において符号221は羽根22の面取り傾斜面を示している。面取り傾斜面に代えて円弧状の面取り面としてもよい。
ビーターの回転により、各羽根の回転方向前端が被混合材料に分け入りながら各羽根が被混合材料を移動させる。各羽根の回転移動方向前端縁に上記のような面取り傾斜面を形成することにより、面取り傾斜面が被混合材料に分け入るときの抵抗を小さくすることができる。これにより、被混合材料の損傷を軽減することができる。
図1において、容器4は混合器本体の上面に装着され固定される。混合器本体の上面からは回転駆動軸が垂直に延び上がっていて、この回転駆動軸に上記実施例に係るビーター10の中心軸を嵌めてビーター10を容器4の内底部に装着する。容器4に複数種類の食材やその他適宜の被混合材料を入れて混合器本体側の駆動源、例えばモータを起動してビーター10を所定の向きに回転駆動する。ビーター10の回転により、既に述べたとおりビーター10の羽根部1,2において被混合材料が循環しながら混合される。
第1、第2の羽根部の一方は回転軸方向上部に偏り、他方は回転軸方向下部に偏って形成されているため、第1、第2の羽根部で循環される被混合材料の領域が異なっている。さらに、被混合材料が、第1の羽根部では上側から取り込まれた下側に押し出され、第2の羽根部では下側から取り込まれて上側に押し出される。このように、第1、第2の羽根部においては被混合材料の上下方向の移動の向きが互いに逆になっているため、被混合材料がより一層効率よく混合される。
被混合材料の混合効率が高まることによって、ビーターの回転速度を遅くしても被混合材料を混合することができるから、被混合材料の温度上昇を軽減することができる。被混合材料が食材の場合、温度上昇によって、脂分などの旨味成分の流出や酸化の促進などによって品質を劣化させることがある。上記実施例に係るビーターによれば、被混合材料の温度上昇を軽減することができるため、食材混合用のビーターとして大きな効果を得ることができる。
次に、本発明に係るビーターの各種変形実施例について説明する。図9に示すビーター10Aは変形実施例の一つで、第2の羽根部2Aが第1の実施例と異なっている。ビーター10Aの回転の向きも第1の実施例に係るビーター10と同じである。第1の羽根部1の構成は第1の実施例における第1の羽根部1の構成と同じであるから、共通の符号を付して第1の羽根部1の詳細な説明は省略する。
第2の羽根部2Aは、中心軸3の下端から水平方向にかつ半径方向外側に向かって延び出た羽根21Aと、この羽根21Aに続いて垂直方向上方に延びた羽根22Aを有する。さらに、羽根22Aに続き斜め下方に直線的に延びて中心軸3の長さ方向中央付近に結合された羽根23Aを有している。
羽根21Aは前記第1の実施例における羽根21に対応していてプラスの迎え角がつけられている。羽根22Aは、第1の実施例における羽根22に対応していてプラスの迎え角がつけられているが、前記容器4の内周面に沿って立ち上がっている点が第1の実施例における羽根22と異なっている。羽根23Aは第1の実施例における羽根23に対応していてマイナスの迎え角がつけられているが、傾斜の向きが第1の実施例における羽根23と異なっている。
ビーター10Aの回転中心軸を中心とした第2の羽根部2Aの最大半径は第1の羽根部1の最大半径よりも大きく、羽根22Aは容器4の内周面の直近を移動するようになっている。ビーター10Aが所定の向きに回転駆動されると、羽根21Aは容器の底部の被混合材料を、羽根22Aは容器の内周面付近の被混合材料を枠形の第2の羽根部2A内に取り込む。取り込まれた被混合材料は羽根23Aによって斜め上方に、回転中心軸に近寄る向きに押し出す。
羽根23Aによって押し出された被混合材料は、第1の羽根部1の羽根14および羽根11によって枠形の第1の羽根部1内に取り込まれる。第1、第2の羽根部1,2においてそれぞれ被混合材料が上下方向に循環し、かつ、第1、第2の羽根部1,2における上下方向の循環の向きが互いに逆になるため、被混合材料が効率よく混合される。そのほか、第1の実施例について説明した効果と同様の効果を得ることができる。
図10は、本発明に係るビーターの第3の実施例を示す。この実施例に係るビーター10Bも第2の羽根部2Bが第1の実施例と異なっており、ビーター10Aの回転の向きも第1の実施例に係るビーター10と同じである。第1の羽根部1の構成は第1の実施例における第1の羽根部1の構成と同じであるから、共通の符号を付して第1の羽根部1の詳細な説明は省略する。
図10において、第2の羽根部2Bは3つの羽根21B,22B,23Bを有している。羽根21B,22B,23Bはそれぞれ第2の実施例における3つの羽根21A,22A,23Aに対応し、各羽根21B,22B,23Bの迎え角も上記羽根21A,22A,23Aの迎え角と同じである。
第3の実施例が第2の実施例と異なっている点は、羽根23Bが水平方向に延びて中心軸3の上端近くに結合されていることである。第2の羽根部2Aの最大高さは第1の羽根部1の最大高さよりも低く、羽根23Bで押し上げられる被混合材料を受け入れる空間が確保される。この空間に押し出される被混合材料を、第1の羽根部1の羽根14と羽根11で枠形の第1の羽根部1内に取り込む構成になっている。
第3の実施例によっても、第1、第2の実施例について説明した効果と同様の効果を得ることができる。
図11は、本発明に係るビーターの第4の実施例を示す。この実施例に係るビーター10Cも第2の羽根部2Cが第1の実施例と異なっており、ビーター10Cの回転の向きも第1の実施例に係るビーター10と同じである。第1の羽根部1の構成は第1の実施例における第1の羽根部1の構成と同じであるから、共通の符号を付して第1の羽根部1の詳細な説明は省略する。
図11において、第2の羽根部2Cは4つの羽根21C,22C,23C、24Cを有している。羽根21C,22Cはそれぞれ第1の実施例における羽根21,22に対応し、各羽根21C,22Cの迎え角も上記羽根21,22の迎え角と同じである。羽根23C,24Cは第1の実施例における羽根23に対応し、羽根23C,24Cの迎え角も上記羽根23と同じである。羽根23Cは羽根22Cの上端から半径方向内側に向かい水平方向に延びている。羽根23Cに続いて羽根24Cが斜め上方に向かって延び、中心軸3の上端および第1の羽根部1の羽根14に連結されている。
羽根23Cと羽根24Cの迎え角は、第1の実施例における羽根23と同様に、枠形の第2の羽根部2C内の被混合材料を外側に向かって押し出すようにつけられている。羽根23Cは水平方向に延びているから、被混合材料をほぼ真上に向かって押し出す。羽根24Cは回転軸3の上端に向かって斜めに延びているので、第2の羽根部2C内の被混合材料を斜め上外側に向かって押し出す。このように、第4の実施例に係るビーター10Cの羽根23C,24Cは、第1の実施例における羽根23と同様の働きをして、第2の羽根部2Cにおける被混合材料の循環に寄与する。
上記羽根22Cは、第1の実施例における羽根22よりも長く上下方向に延びていて、容器の内周面付近にある被混合材料の内方への取り込み量を増やすことができる。その他、第1、第2の羽根部の半径方向の長さ、回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出ている羽根の追い切り形状、各羽根の回転方向前端縁の面取りなどは前記各実施例と同じである。また、上記第4の実施例は、前述の各実施例と同様の効果を奏する。
ここまで説明してきたビーターの各実施例では、中心軸3が、下部の円筒部31と、それより上部の平板状の部分からなり、枠形に形成されているビーターの上下の対向位置をつなぐ構造になっている。後で説明する混合器本体からの駆動力を円筒部31でビーターに伝達できれば、上記平板状の部分はなくてもよい。
図12に示す第5の実施例に係るビーター10Dは、中心軸3の上記板状の部分がなく、枠形のビーター10Dの内面下部に片持ち状に固着された円筒部31のみで中心軸3が構成されている。換言すれば、中心軸3は円筒部31の上方の上記平板状の部分が切除され、複数の羽根部からなる枠形のビーターの内部に、中心軸が存在しない解放された空間が生じている。ビーター10Dのその他の構成は、図1などに示す第1の実施例と同じで、羽根14,11,12,13からなる第1の羽根部1と、羽根21,22,23からなる第2の羽根部2を有してなる。上記各羽根の迎え角は第1の実施例における各羽根の迎え角と同様に設定され、ビーター10Dが回転駆動されると、被混合材料が第1、第2の羽根部1,2において上下方向に循環する。
上記第5の実施例によれば、中心軸3は円筒部31の上方が解放されているため、混合されない材料が中心軸3に付着する量を少なくすることができる。また、混合器の稼働中にへらや棒状の異物などが被混合材料に混入しても、上記異物は中心軸3の上方の解放空間をすり抜け易くなり、ビーターが受けるダメージを軽減することができる。
以上、ビーターの各種実施例について説明した。各実施例では、羽根部が二つあるものとして説明したが、回転中心軸を中心にして三つ以上の羽根部が形成されていてもよい。この場合も、少なくとも二つの羽根部は、容器との相対回転により被混合材料を循環させることができるように、羽根部を構成する各羽根に迎え角がつけられる。
[混合器]
以上説明した各実施例に係るビーターは、容器とともに混合器本体に装着されることにより混合器が構成される。図13、図14は、ビーターを含む混合器の実施例を示す。図13、図14において、混合器本体50の上面には、被混合材料を収容する容器4が載せられている。混合器本体50は、駆動源としてのモータ52と、モータ52の出力軸に固着された小プーリ54と、大プーリ58と、小プーリ54から大プーリ58に駆動力を伝達するベルト56を有している。大プーリ58は、回転中心寄りの位置に同心円をなして一体成形された有底円筒形状のドラム57を有している。ドラム57は、ビーターが結合されてビーターを回転駆動する混合器本体50側の回転駆動部材を構成している。ドラム57の上面は平坦な面になっていて、上面の回転中心位置から円錐形のガイド突起59が立ち上がっている。
混合器本体50は、そのフレームと一体に円筒部53を有している。円筒部53はドラム57よりも内周側にある。円筒部53の外周にはベアリング55の内輪の内周面が嵌められ、ベアリング55の外輪の外周にはドラム57の内周面が嵌められている。混合器本体50の上パネル51には、容器4の底面を受ける容器受け部511が形成されている。上記上パネル51にはまた、円筒部512が下方に窪んだ形で形成されている。大プーリ58の上面側にはドラム57よりも外周側において円筒形の凹陥部581が形成され、この凹陥部581に上パネル51の円筒部512が空間的な余裕をもって落ち込んでいる。
混合器本体50には、容器4の温度を検出するための温度センサ66が取り付けられている。温度センサ66は、薄板状のカバーの下に貼り付けられていて、断熱材を介しばねで押し上げられることにより、容器4の底面に押し付けられ、容器の温度を検出する。
モータ52が起動されると、モータ52による回転駆動力が、小プーリ54、ベルト56、大プーリ58からなる減速機構に伝達され、大プーリ58およびこれと一体のドラム57が所定の向きに回転駆動される。この回転駆動力は、以下の伝達機構を介して、容器4内のビーター10に伝達される。
大プーリ58は、ドラム57よりも半径方向外側でありかつ円筒部512よりも半径方向内側に適宜数の駆動突起582を有している。容器4の外側の底面には、容器4の中心軸線を中心とする有底円筒形状の固定筒61が固定されている。容器4の底板と固定筒61の間には、容器4の底板と固定筒61との間の水密性を保つために、適宜数の、図示の実施例では2個のOリング68,69が介在している。
固定筒61は半径方向内側に円筒形のベアリング受部612を有し、ベアリング受部612の内周面にベアリング64の外輪が嵌められている。ベアリング64の内輪は回転駆動軸62の外周面に嵌められている。固定筒61は上パネル51の円筒部512よりも半径方向内側に位置している。
回転駆動軸62は、固定筒61の中心孔を貫通して容器4の内底面から垂直方向に立ち上がっている。回転駆動軸62の底部は半径方向外側に広がって混合器本体50からの動力伝達部621になっている。動力伝達部621は、前記駆動突起582が嵌まる受け孔622を有している。回転駆動軸62の下部回転中心位置には、前記ガイド突起59を受け入れることができるガイド孔623が設けられている。
ドラム57、駆動突起582を含む大プーリ58および上パネル51が混合器本体側にあり、容器4を取り外した状態では、上パネル51および大プーリ58のドラム57、駆動突起582が露呈している。固定筒61、回転駆動軸62が容器4側にあり、容器4の底面から、固定筒61と、回転駆動軸62の動力伝達部621および受け孔622が露呈している。
上パネル51の円筒部512の内周側に容器4と一体の固定筒61が嵌め込まれ、容器4が混合器本体50に位置決めされて装着される。容器4と混合器本体50とを位置決めして結合する構造は各種考えられ、適宜の構造を選択して採用すればよい。本実施例では、カメラ本体と交換レンズの結合に用いられているような、複数本の爪とストッパによってロックされるバヨネット方式に類似の構造が用いられている。
上記の位置決めし結合する構造によって混合器本体50に容器4を位置決めして装着すると、ドラム57の平坦な上面に回転駆動軸62の動力伝達部621が対向し、駆動突起582と受け孔622が嵌り合う。容器4の荷重は、混合器本体50の上パネル51がその容器受け部511で支える。混合器本体50側の大プーリ58の回転駆動力は、回転駆動部材としてのドラム57から、駆動突起582と受け孔622を介して容器4側の回転駆動軸62に伝達される。さらに回転駆動力は回転駆動軸62からビーター10に伝達されてビーター10が回転駆動される。
混合器本体50側においては、混合器本体50のフレームと一体の円筒部53に対して大プーリ58が回転する。上記円筒部53と大プーリ58のドラム57との間にベアリング55が介在している。容器4側では、固定筒61に対して回転駆動軸62が回転し、その間にベアリング64が介在している。食材を混合する混合器の場合、上記ベアリング55,64、特に容器4側のベアリング64は、食品を扱う機械装置に適合した食品機械用ベアリングとする。固定の容器4に対して回転駆動軸62を相対回転させるため、固定部と回転部との間のシールが難しく、漏れた水分がベアリングに流れ込むと、ベアリングが汚れ、食品衛生上望ましくない。食品機械用ベアリングは、水分が内部に侵入しにくい構造になっている。
しかし、単に食品機械用ベアリングを使用するだけでは十分なシール効果を得ることができないとして、さらに高度なシール効果が望まれる。そこで、上記ベアリング55,64に、高度なシール効果を得ることができるシール構造を付加した。図15、図16はベアリング64のシール構造を示す。
[シール構造]
図15、図16において、ベアリング64は、周知のとおり、外輪641と、内輪642と、これら内輪と外輪との間に介在する複数の鋼球643を有し、内輪と外輪が滑らかに相対回転できる構造になっている。ベアリング64は食品機械用ベアリング仕様になっていて、外輪641と内輪642との間にシールゴム65が介在している。シールゴム65は全体が平板形のリング状になっていて、図16に示すように、厚さ方向の断面において内周側がフォーク状に分かれ、分かれた部分の先端は尖った形になっている。
内輪642の上端部外周には横断面がV字状の周溝645が形成され、周溝645の壁面にシールゴム65の上記フォーク状に分かれた部分の先端縁がシールゴム65の弾性によって圧接している。シールゴム65の外周面はベアリング64の外輪641の内周面に当たっている。シールゴム65には、その剛性や強度を確保するために、リング状の金属カバー67が重ねられ、シールゴム65と一体化されている。シールゴム65は、ベアリング64の外輪641または内輪642との間で相対回転しながら、水などの液体がベアリング64内に進入するのを防止する。
上記のように、ベアリング64はシールゴム65によるシール構造を備えていることで食品機械用ベアリングとしての機能を果たすが、図示の実施例では、シール効果をさらに高めるために、弁板75が付加されている。弁板75は、例えば弾性を有するプラスチック素材からなり、リング状に形成されている。弁板75は、外周側がベアリング64の外輪641の上端面と前記固定筒61に形成されている段部615の下面との間に挟み込まれて固定されている。弁板75はベアリング64の内輪642の上面を覆い、さらに弁板75の内周縁は、回転駆動軸62に中径部625を形成することによって形成されている段部624の上にまで至っている。
このように、弁板75は、その断面において外周縁部が片持ち的に固定されている。弁板75に対してベアリング64の内輪642と回転駆動軸62が回転する。弁板75は、上方から圧力がかかると撓み、ベアリング64の内輪642の上面および回転駆動軸62の段部624に圧接してベアリング64内に水が進入することを防止し、ベアリング64の防水効果を強化している。
図15、図16に示す例では、さらに、容器4からの漏水防止構造が付加されている。容器4の底部に固着されている固定筒61に対して回転駆動軸62が回転するため、固定筒61と回転駆動軸62との間で可能な限り摩擦抵抗を小さくしながら防水を図ることが望ましい。図示の例では、回転駆動軸62の外周に接する固定筒61の中心孔の縁部を、縦断面内において尖った形の尖端縁部614としている。こうすることにより、固定筒61を回転駆動軸62に接触させて防水効果を高めても、固定筒61と回転駆動軸62との摩擦抵抗を小さくすることができる。
回転駆動軸62の中径部625の下には大径部628が形成され、中径部625と大径部628との間に段部626が形成されている。上記大径部628の外周面とベアリング64の内輪642の内周面とが嵌め合わせられていて、内輪642と回転駆動軸62が一体回転する。回転駆動軸62の中径部625の外周面と上記内輪642の内周面との間に隙間が生じていて、この隙間にOリング72が嵌められ、回転駆動軸62とベアリング64との間の防水を図っている。上記隙間はまた弁板75で覆われていて、弁板75に上側から水圧がかかると弁板75で上記隙間が塞がれるため、上記防水効果がさらに高められている。
ベアリング64の外輪641の外周面が嵌められる固定筒61のベアリング受部612の下端部には半径方向外側への膨出部616が形成されている。この膨出部616の内周面と上記外輪641の外周面との間にリング状の間隙が生じている。この間隙にOリング70が嵌められ、固定筒61とベアリング64の外輪641との間の防水が図られている。
図15、図16に示す例によれば、容器4とベアリング64との間に、幾重もの防水構造が採用されており、容器4から漏れる水分によるベアリング64の汚れ防止効果を高めることができる。図15、図16に示す防水構造は、図13、図14に示すベアリング55にも採用するとよい。少なくとも、弁板75と同様の部材をベアリング55に付加すると、ベアリング55に対する防水効果は格段に向上する。
以上説明した本発明に係る混合器の実施例では、容器4内のビーターを容器4の外側底部から回転駆動するようになっている。したがって、容器4の上端が解放され、容器4への被混合材料の投入、取り出しが容易であり、回転駆動機構との着脱も容易である。さらに、容器4内での被混合材料の混合の様子を観察することも容易であり、必要であれば容器4に蓋をすることもできる。その反面、容器とビーターとの相対回転を可能にしつつ容器からの水分の漏れに対処する必要があるので、前述のとおり、シール構造を施してシール効果を強化している。
ただし、本発明に係るビーターは、容器の上側から回転駆動する方式の混合器にも適用可能であり、所期の効果を得ることができる。
本発明に係るビーターおよびこれを用いた混合器は、餃子、シュウマイ、肉まんの具材やハンバーグの材料などの食材を均一に混合するのに適しているが、食材に限らず、複数の材料を均一に混合する場合にも使用可能である。また、業務用としても家庭用としても構成することができる。
1 第1の羽根部
2 第2の羽根部
3 中心軸
4 容器
10 ビーター
11 羽根
12 羽根
13 羽根
14 羽根
21 羽根
22 羽根
23 羽根
2A 第2の羽根部
2B 第2の羽根部
50 混合器本体
52 モータ
55 ベアリング
57 ドラム
61 固定筒
62 回転駆動軸
64 ベアリング
75 弁板

Claims (11)

  1. 混合器の容器に対し回転中心軸線の周りに相対回転駆動されることにより上記容器内の被混合材料を混合するビーターであって、
    上記回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出しかつ上記回転中心軸に対し非対称形の複数の羽根部を有し、
    上記各羽根部は、上記回転中心軸を中心とした上記容器との相対回転により被混合材料を移動させることができるように迎え角がつけられた複数の羽根を有し、
    上記各羽根部が有する上記複数の羽根の迎え角は、上記回転中心軸を中心とした上記容器との相対回転により被混合材料を上記各羽根部において循環させる向きにつけられているビーター。
  2. 各羽根部は、枠形に形成されていて少なくとも3か所に羽根を有している請求項1記載のビーター。
  3. 各羽根の迎え角は、一つの羽根部においては被混合材料を回転中心軸方向一端側に押し出して回転中心軸方向他端側から迎え入れ、他の羽根部においては被混合材料を回転中心軸方向他端側に押し出して回転中心軸方向一端側から迎え入れる向きにつけられている請求項1または2記載のビーター。
  4. 一つの羽根部を第1の羽根部、他の羽根部を第2の羽根部とすると、第1の羽根部は回転中心軸方向一方側に偏って形成され、第2の羽根部は回転中心軸方向他方側に偏って形成されている請求項1,2または3記載のビーター。
  5. 第1、第2の羽根部の一方は容器の底に向かって押し出すように形成された羽根を有し、第1、第2の羽根部の他方は容器の底面に沿って移動し容器底部の被混合材料を迎え入れるように形成された羽根を有する請求項4記載のビーター。
  6. 各羽根の回転方向前端縁は面取りされている請求項1乃至5のいずれかに記載のビーター。
  7. 回転中心軸から半径方向外側に向かって延び出ている羽根は、回転方向に対し反っていて、被混合材料との相対回転により被混合材料を引き切る形状になっている請求項1乃至6のいずれかに記載のビーター。
  8. 混合器本体からの回転駆動力を受けてビーターを回転させる回転軸を有し、上記回転軸は、枠形のビーターの内面に片持ち状に固着されている請求項1乃至6のいずれかに記載のビーター。
  9. 容器内でビーターと上記容器を相対回転駆動することにより上記容器内の被混合材料を混合する混合器であって、上記ビーターは、請求項1乃至8のいずれかに記載のビーターである混合器。
  10. ビーターは容器の内底部に回転可能に装着された回転軸に着脱可能であり、容器は混合器本体の上部に着脱可能であり、上記容器を上記混合器本体の上部に装着することにより上記混合器本体側の回転駆動部材と上記回転軸とが嵌り合う構造になっている請求項9記載の混合器。
  11. 容器は、回転軸を支持するベアリングを有し、上記ベアリングには弁板が付加され、上記弁板は、上記容器から漏れる水分の水圧によって上記水分の侵入路を閉鎖する請求項9または10記載の混合器。
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