JP2014204436A - ネットワーク内のノードをクラスタリングする方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワーク内のノードが、最初に、各ノードにおいてクラスターヘッド能力(CHC)を求めることによってクラスタリングされる。
【解決手段】CHCは、全てのノードがCHCを受信するまで、直接的又は間接的にブロードキャストされる。各ノードは、CHCに基づいて1つ又は複数の候補クラスターヘッドを指名し340、次に、各ノードにおいて、少なくとも1つのクラスターヘッドが、最大CHCに基づいて、候補クラスターヘッドノードから選択される。
【選択図】図3

Description

本発明は、包括的には、通信ネットワークに関し、特に、衝突を最小限にするように無線マシンツーマシンネットワーク内の通信デバイス(ノード)をクラスタリングすることに関する。
マシンツーマシン(M2M:Machine−to−Machine)ネットワークでは、センサー及びスマートメーター等のデバイスが、温度、エネルギー消費、マシン動作、車両テレマティクス等のデータを測定する。測定されたデータは、ネットワーク(無線、有線、又はハイブリッド)を通して、これらのデータを処理するアプリケーションに通信される。日本国の電波産業会(ARIB)、電気通信技術委員会(TTC)、米国の電気通信産業ソリューション連合(ATIS)、電気通信産業協会(TIA)、中国通信標準協会(CCSA)、欧州電気通信標準協会(ETSI)、韓国の電気通信技術連合(TTA)、及び国際標準協力(GSC)等の標準開発機構(SDO)が、複数のM2Mアプリケーションにわたる一般的な使用事例及びアーキテクチャ原理を用いてM2M通信のエンドツーエンド仕様を策定しようとしている。
無線M2Mネットワークは、ネットワークトポロジー及びマルチホップ通信の意味において従来のセンサーネットワーク又はアドホックネットワークと類似している。無線M2Mネットワーク内のデバイスは、メッシュネットワーク、スターネットワーク、又は双方を形成することができる。これらのデバイスによって測定されたデータは、ゲートウェイ又はデータコンセントレーターに複数のホップで中継することができる。
しかしながら、M2Mネットワークは、M2Mネットワーク内のデバイスが通常、異種であるという点で従来のネットワークと異なる。パーソナルコンピューター等の幾つかのデバイスは、メモリ、処理能力、電源等の十分なリソースを有する。他方で、温度センサー等の小型デバイスは、リソースが非常に限られている。これらのリソースが制約されたデバイスは、視聴覚データ等の大量のデータを通信することができない。従来のセンサーネットワーク又はアドホックネットワークでは、全てのデバイスは、能力及びリソースが同じであることに関して同種である傾向を有する。通常、センサーデバイスは、限られた量のデータしか送信せず、これによって、ピアデバイスは、データをキューイングし、ゲートウェイ又はデータコンセントレーターに向けて転送することが可能になる。したがって、M2Mネットワーク内のデバイスをクラスタリングすることは、従来のセンサーネットワーク内のデバイスをクラスタリングすることとは異なる。
従来のセンサーネットワーク及びアドホックネットワークのための既存のクラスター方法が存在する。例えば、低エネルギー適応クラスタリング階層構造(LEACH:Low−Energy Adaptive Clustering Hierarchy)と呼ばれる無線マイクロセンサーネットワークのための特定用途向けアーキテクチャは、決定論的方法でクラスターヘッドを選択する。LEACHプロトコルは、ネットワーク内の全てのデバイス間でクラスターヘッドの役割を分配する。各送信ラウンドにおいて、固定の割合のデバイスがクラスターヘッドとして選択される。クラスター内において、クラスターメンバーは、時分割多重アクセス(TDMA:Time−Division Multiple Access)を用いて、自身のデータをクラスターヘッドに通信する。これによって、デバイスは、データを送信しないとき、スタンバイモードになることが可能になる。しかしながら、LEACHは、異種のM2Mデバイス、特に、リソース制約のあるデバイスを用いるM2Mネットワークには好適ではない。
特許文献1は、無線センサーネットワーク内のクラスターを管理する方法を記載している。クラスターヘッドが、センサーノードから検知データを収集し、この検知データを集約する。マスタークラスターのクラスターヘッドは、集約されたデータをシンクノードに送信し、スレーブクラスターのクラスターヘッドは、集約されたデータをマスタークラスターに送信する。マスタークラスターのクラスターサイズが閾値よりも小さい場合、このマスタークラスターのクラスターヘッドは、このクラスターをスレーブクラスターとして別のマスタークラスターにマージする。マスタークラスターのクラスターサイズが閾値よりも大きい場合、スレーブクラスターのクラスターヘッドは、そのクラスターをマスタークラスターから分離する。この方法は、リンク安定値を求める周期的な発見パケット、クラスターサイズ要求、及び応答パケットを送信することによって大きなオーバーヘッドを含む。この方法は、衝突低減を考慮していない。
特許文献2は、無線ネットワーク内のデバイスをクラスタリングする方法を記載している。そのネットワークは、アクセスポイントと、所定のパラメーターの関数としてクラスターにグルーピングされた複数の計算ユニットとを含む。このクラスターは、クラスターヘッド及び少なくとも1つのクラスターメンバーを含む。クラスターメンバーは、クラスターヘッドと通信するとき、第1の電力レベルを用い、クラスターヘッドユニットは、アクセスポイントと通信するとき、第2の電力レベルを用いる。その方法は、ロケーション情報が利用可能であることを前提としている。M2Mネットワークでは、全てのデバイスのロケーションを取得することは実現可能ではない。その方法の別の限界は、デバイスがマルチ電力レベル送信を行うことができることを前提としている。
特許文献3は、エネルギー消費を最小限にする無線センサーネットワークのためのクラスタリング方法を記載している。その方法は、クラスターヘッドの送信範囲内にある通常ノードの送信範囲内の初期ノードの数を求め、初期ノードの数が最も大きな通常ノードをゲートウェイとして設定する。クラスターヘッドが、データを収集及び集約し、ゲートウェイが、集約されたデータをデータシンクにルーティングする。その方法は、クラスターヘッド及びゲートウェイの数を最小限にするように試みる。なぜならば、これらのクラスターヘッド及びゲートウェイは、通常ノードよりも多くのエネルギーを消費するからである。その方法の1つの不利な点は、通信オーバーヘッドである。データをゲートウェイに送信し、その後、次のクラスターに送信するのではなく、クラスターヘッドがデータを次のクラスターに直接送信する。
特許文献4は、アドホック無線ネットワークにおけるクラスタリングの方法を提供している。その方法は、ノードの集合を境界サイズの最小数の接続されたクラスターに編成し、指定マスター(master−designate)及び指定スレーブ(slave−designate)を規定する。指定マスターは、データを収集し、指定スレーブは、データをルーティングするようにプロシキスレーブとして選択される。その方法の1つの不利な点は、通信オーバーヘッドである。データをプロシキスレーブに送信し、プロシキスレーブがデータを次のクラスターに転送するのではなく、指定マスターがデータを次のクラスターに直接送信することができる。
デバイスのクラスタリングは、衝突の最小化及び他の目的にも用いることができる。衝突は、パケット損失を引き起こす。失われたパケットは、再送信する必要がある。したがって、パケット損失は、信頼性を減少させるとともに、遅延を増大させる。再送信は、帯域幅使用量及び通信オーバーヘッドを増大させ、さらに、これは、エネルギー消費を増大させ、これによって、バッテリー電源型デバイスの寿命が短くなる。
米国特許第8,055,740号 米国特許第7,961,673号 米国特許第7,590,611号 米国特許第6,876,643号
M2Mネットワーク内の送信衝突を最小限にするために、異なるクラスタリング方法が必要とされている。したがって、衝突を最小限にする大規模M2Mネットワークのためのクラスタリング方法を提供することが望ましい。衝突を最小限にすることによって、パケット配信の信頼性を改善することができ、送信遅延を低減することができ、ネットワークスループットを増大させることができる。
本発明の実施の形態は、マシンツーマシン(M2M)ネットワーク内のノード間の衝突を最小限にするようにノードをクラスタリングする方法を提供する。本方法は、所定の閾値及び大域パラメーターを何ら用いることなく、M2Mネットワーク内のノードを分散形式でクラスターにグルーピングする。
ノードは、高いクラスのノードほど、低いクラスのノードよりもクラスターヘッドとして選択される確率が高くなるように、それらの能力に基づいて異なるクラスに分類される。
各ノードは、クラスターヘッド能力(CHC:Cluster Head Capability)を求め、このCHCをブロードキャストする。ノードは、CHCに基づいて、1つ又は複数の自身の近傍ノードをクラスターヘッド候補として指名し、クラスターヘッド候補は、自身のCHCを、例えば、送信範囲の2分の1以内の近傍クラスターヘッド候補のCHCと比較することによって、その指名を受理又は拒否することができる。非クラスターヘッドノードは、主クラスター及び複数の副クラスターに加わることができる。クラスター内の送信衝突は、各クラスターをクリーク(clique)として形成することによって最小限にされる。このクリーク内では、全てのノードが検出可能である。
近傍クラスター間の送信衝突は、当該近傍クラスター間の協調によって回避される。クラスターヘッドは、そのクラスター内でデータを収集するためのタイムスロット予約を行う。近傍クラスターヘッドは、この予約に肯定応答し、他の時間においてデータを収集する。非近傍クラスターは、データを同時に収集することができる。なぜならば、非近傍クラスター内のノードは、衝突が生じる可能性のない送信範囲外にあるからである。
クラスター内でのデータ収集は、任意のチャネルアクセス方式を用いることができるように、クラスターヘッドによって管理される。クラスターヘッドは、ルーティング方法を用いることによってデータを宛先に転送する。
本発明の幾つかの実施形態が動作することができるマシンツーマシン(M2M)ネットワークの概略図である。 本発明の実施形態によるクラスター形成(CF:Cluster Formation)パケットの構造のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスターヘッド指名(CHN:Cluster Head Nomination)パケットの構造のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスターヘッド受理(CHA:Cluster Head Acceptance)パケットの構造のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスターメンバー登録(CMR:Cluster Member Registration)パケットの構造のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスターメンバー公表(CMA:Cluster Member Announcement)パケットの構造のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスター形成のブロック図である。 本発明の実施形態による主クラスターヘッド及び副クラスターヘッドの選択の一例の概略図である。 本発明の実施形態によるクラスター内の隠れノードを除去する一例の概略図である。 2つの近傍クラスターが干渉する可能性がある一例の概略図である。 本発明の実施形態によるデータ収集予約(DCR:Data Collection Reservation)パケットのフォーマットを示す図である。 本発明の実施形態による予約肯定応答(RA:Reservation Acknowledgement)パケットの構成を示す図である。 本発明の実施形態による予約放棄(RR:Reservation Relinquish)パケットの構成のブロック図である。 本発明の実施形態によるクラスター間のデータ収集協調プロセスのブロック図である。 本発明の実施形態による4つのクラスターを有するM2Mネットワークにおけるデータ収集の一例のブロック図である。
図1は、本発明の実施形態による異種ノードを有するM2Mネットワークの一例を示している。デバイスに関連付けられた送受信機(ノード)100は、コントローラー115と通信する。センサーに関連付けられたノード120、例えば、スマートメーター120は、データをコンセントレーター125に送信する。コントローラー115及びコンセントレーター125は、収集されたデータをゲートウェイ130に通信し、このゲートウェイは、コアネットワーク140と通信し、さらに、このコアネットワークは、データをアプリケーション150と通信する。ノードは、無線リンク160若しくは有線リンク170、又は双方を介して通信することができる。M2Mネットワークは、種々のトポロジー、例えば、スターネットワーク180、又は必要に応じて中継ノード及びルーターノードを有するメッシュネットワーク190に編成することができる。
本発明の焦点は、ノード(送受信機)にある。ノードに関連付けられたデバイス、マシン、センサー等のタイプはあまり重要ではない。しかしながら、ほとんどの場合、ノードの能力及び特徴は、ノードに関連付けられたデバイスのタイプに依存する。加えて、ノードは、通常、デバイスと同じ場所に配置された構成要素又は一体の構成要素である。したがって、デバイス及びノードという用語は、本明細書では区別なく用いられる。しかし、通信タスクに関して、主に関係するのはノード(送受信機)である。中継器等の幾つかのノードは送受信機しか備えていないことも理解される。
M2Mネットワークは、種々のタイプ、種々の能力、及び種々のリソースの、数千とまではいかないにしても数百のノードを含むことができる。換言すれば、ネットワークは、異種のものである。例えば、工場には、マシン、パーソナルコンピューター、監視センサー、ゲートウェイ等がある。測定されたデータを用いるアプリケーションは、ノードから遠隔にすることができ、そのため、中継器が必要とされる場合がある。
温度センサー等の幾つかの小型デバイスは、他のデバイス用のデータを中継することができないか、又は長い遅延の後にしかデータを中継することができない。信頼性が低いことも問題である。ゲートウェイ等の幾つかのデバイスは、遅延がなく、高い信頼性でデータを中継することができる。したがって、M2Mネットワーク内のノードをクラスターに編成することと、クラスター内の1つの有能なノードをクラスターヘッド(CH:Cluster Head)として選択することとが望ましい。有能なノードは、他のノードからデータを収集するとともに、収集したデータを宛先にルーティングするのに好適な任意のノードとして定義される。
クラスターを有するM2Mネットワークでは、送信衝突が、近傍クラスター内のノードとの衝突及びクラスター内のノード間の衝突の2つの方法で生じる可能性がある。近傍ノードは、指定された送信範囲内の任意のノードとして定義される。搬送波検知多重アクセス(CSMA:Carrier Sense Multiple Access)方式を用いると、衝突は双方の場合に起こり得る。時分割多重アクセス(TDMA)方式は、協調することなくクラスター内の衝突を回避することができるが、TDMAは、近傍クラスター内のノードとの衝突を解決するものではない。
クラスター内では、TDMA方式が、衝突がなく、バッテリー電源型ノードにはよりエネルギー効率がよい。TDMAは、予測可能なデータ送信量を有するノードのクラスターからデータを収集するのに好適である。クラスターが、異なるタイプのノードを含み、データ要件が経時的に変動する場合、CSMAがより実用的な手法である。なぜならば、クラスターヘッドが、ノードのそのようなことに時間予約することは困難であるからである。加えて、分散型クラスターでは、クラスターヘッドであるノードは、経時的に変化する可能性があり、これによって、TDMAの時間予約が困難になる。したがって、CSMAも、M2Mネットワークにおけるデータ収集に必要とされる。CSMAを用いると、送信するデータを有するノードのみが、チャネルアクセスを得るために競合し、クラスターヘッドは、ノードの時間割り当てを行う必要がない。しかしながら、送信衝突は、依然としてCSMAの問題である。
したがって、M2Mネットワークのための本発明者らのクラスタリング方法は、クラスター内及び近傍クラスター間の衝突の確率を最小限にする。
距離決定を伴う近傍ノード発見
本発明者らのM2Mネットワーク内の各ノードは、そのノードの近傍ノードを含む集合(NB)を保持する。最初に、ノードiが、集合NB(i)を空に設定する。この集合NB(i)内のエントリーは、フォーマット(ID,D,CHC)を有する。ここで、IDは、近傍ノードの識別子を表し、Dは、ノードiから近傍ノードまでの距離を表し、CHCは、近傍ノードのクラスターヘッド能力を表す。CHCの決定は、以下で説明する。最初に、CHCは0である。
ネットワーク起動時、各M2Mノードは、発見パケットを送信する。ノードiが近傍ノードjから発見パケットを受信すると、ノードiは、次のように距離Dを求める。
Figure 2014204436
式中、Pは、ノードjから1メートルにおける受信機電力であり、Pは、ノードiにおける受信電力であり、αは、ノードiとノードjとの間のチャネルのパス損失指数である。距離D(i,j)が求められた後、ノードiは、CHC(j)=0を有するエントリー(j,D(i,j)、CHC(j))をNB(i)に追加する。近傍ノード発見後、ノードは、空の近傍ノード集合を有しない。換言すれば、本発明者らのM2Mネットワークには、隠れノードはない。
デバイス分類及びクラスターヘッド能力評価
センサーネットワーク等の従来の同種ネットワークでは、全てのデバイスは、同様の能力及び機能を有する。デバイスは、同様の量のデータを測定する。データシンクに近いデバイスは、データをこのデータシンクに直接送信することができる。しかしながら、幾つかのデバイスによって測定されたデータは、データシンクに向けて複数のホップを中継する必要がある。また、幾つかのデバイスは、他のデバイスよりも多くのデータを中継する。より多くのデータを中継するデバイスは、より多くのエネルギーを消費する。したがって、従来のクラスター方法は、主として、バッテリー電源型デバイスのネットワーク寿命を延長するためにエネルギー節減に焦点を当てている。
一方、異種M2Mネットワークでは、AVデバイス等の幾つかのデバイスは、建物監視センサー等の他のデバイスよりもはるかに多くのデータを送信する。幾つかのデバイスは、他のデバイスよりも多くのリソースを有する。例えば、ゲートウェイ又はコンセントレーター等のデバイスは、高速のプロセッサ及び大きなメモリを有することができる一方、温度センサー又はスマートメーター等のデバイスは、低速(8ビット)のプロセッサ及び小さな(キロバイトサイズの)メモリを有する。したがって、幾つかのM2Mデバイスは、クラスターヘッドになることができる一方、他のものはなることができない。
M2Mネットワークは、ゲートウェイ、スマートメーターデータコンセントレーター、スマートメーター、工場マシンコントローラー、マシン、バッテリー電源型建物監視センサー、及びバッテリー電源型室温センサー等を含むことができる。能力に基づいて、本発明者らのM2Mネットワーク内のデバイスは、異なるクラスに分類することができる。クラスターヘッドになる能力が高いノードほど、能力の低いノードよりも高い分類を有する。例えば、能力分類は、6〜0の整数の範囲にあり、0の能力分類を有するノードは、どの状況の下でもクラスターヘッドになることができない。
クラス5:ゲートウェイは、ネットワーク間でデータを転送することができ、主電源型(mains−powered)である(電力グリッドに接続されている)。
クラス4:スマートメーターデータコンセントレーター及び工場マシンコントローラーである。なぜならば、これらは、スマートメーター又はマシンからデータを収集するように設計されているとともに、主電源型でもあるからである。
クラス3:工場マシンである。なぜならば、これらは、通常、マシンコントローラーへの有線接続を有するとともに、主電源型であるからである。
クラス2:スマートメーターは、通常、データ送信に無線リンクを用い、主電源型である。
クラス1:大規模センサー、例えば、建物センサー等は、クラス1のデバイスである。なぜならば、これらは、バッテリー電源型であり、リソースが限られているからである。
クラス0:小規模センサー、例えば、室温センサーは、クラス0のデバイスである。なぜならば、これらは、バッテリー電源型であり、データを中継することできないからである。換言すれば、これらは、クラスターヘッドになることができない。
クラス5及びクラス4のデバイスは、十分な処理能力及びリソースを有するとともに主電源型であるので、クラスターヘッドになることができる。クラス3のデバイスは、それらの適度なリソース及び有線通信接続に起因してクラスターヘッド候補になることができる。クラス2のデバイスは、主電源型であり、十分なエネルギーを有するが、リソースが限られており、無線通信リンクを用い、或る特定の量のデータを中継することができる。クラス1のデバイスは、限られた量のデータしか中継することができない。クラス0のデバイスは、どの状況下でもクラスターヘッドになることができない。
デバイス分類は、デバイスタイプ、デバイス能力、デバイスリソース、デバイス機能、デバイス電源、及びM2Mネットワークの特徴に依存する。したがって、M2Mデバイスを分類する種々の方法がある。
クラスタリングのために、M2Mノードは、動作して、CHCをブロードキャストする。以下は、ノードiの一例示のCHCである。
Figure 2014204436
式中、CHCは、分数とすることができ、C(i)は、ノードiの能力分類であり、Cmaxは、最大分類であり、E(i)は、ノードiの残りエネルギーの割合であり、ER(i)は、ノードiがクラスターヘッドであり、データをルーティングするときのこのノードの予想信頼度である。
上記分類例では、C(i)は、スマートメーターの場合には2であり、Cmaxは5である。主電源型デバイスの場合、E(i)は常に1であり、バッテリー電源型デバイスの場合、E(i)は、最初は1であり、実際の測定に従って更新される。ER(i)は、最初は1に設定され、T/Tに従って更新される。ここで、Tは、データをルーティングしている間に成功した送信の数である一方、Tは、データをルーティングしている間の全送信数である。
2つのノードi及びjについて、CHC(i)>CHC(j)である場合、ノードiは、ノードjよりもクラスターヘッドとして指名されるのに好適である。
クラスター形成パケット
図2A、図2B、図2C、図2D、及び図2Eは、クラスタリング用のパケットを示している。
図2Aは、クラスター形成(CF)パケット200のフォーマットを示している。このCFパケットは、タイプフィールド、IDフィールド、シーケンス(SQ)、CHCフィールド、及び追加のオプション用のオプションフィールドを含む。
図2Bは、クラスターヘッド指名(CHN)パケット210のフォーマットを示している。このCHNパケットは、タイプフィールド、IDフィールド、クラスターヘッドとして指名されたノードを識別するID_CHフィールド、CHCフィールド、及びオプションフィールドを含む。
図2Cは、クラスターヘッド受理(CHA)パケット220のフォーマットを示している。このCHAパケットは、タイプフィールド、IDフィールド、CSフィールド、MSフィールド、ATTフィールド、MTTフィールド、TNフィールド、MNフィールド、及びオプションフィールドを含む。CSフィールドは、ノードがクラスターヘッドとして動作したときのクラスターサイズを示す。CSフィールドは、最初は0に設定される。MSは、ノードによってサポートされる最大クラスターサイズを表す。ATTは、ノードがクラスターヘッドであり、収集されたデータをルーティングするときの平均送信時間を表す。ATTは、最初は0に設定される。MTTは、ノードがクラスターヘッドとして動作し、収集されたデータをルーティングするときの最大送信時間であり、最初は1に設定される。TNは、ノードによって中継される総バイト数であり、これも最初は0に設定される。MNは、ノードが中継することができる最大バイト数である。
図2Dは、クラスターメンバー登録(CMR)パケット230のフォーマットを示している。このパケットは、タイプフィールド、IDフィールド、(CH)フィールド、及びクラスターヘッド優先順位(CH_P:Cluster Head Priority)を含む。CH_P=0である場合、対応するクラスターヘッドは、主クラスターであり、CH_P=1である場合、対応するクラスターヘッドは、第1の副クラスターヘッドであり、CH_P=2である場合、対応するクラスターヘッドは、第2の副クラスターヘッドであり、以下、同様である。数nは、ノードによって選択されたクラスターヘッドの数を表す。
図2Eは、クラスターメンバー公表(CMA)パケット240のフォーマットを示している。このパケットは、タイプフィールド、CH_IDフィールド、CM_IDフィールド、及びクラスターサイズCS用のオプションフィールドを含む。
クラスター形成
クラスター形成は、周期的に又はオンデマンドで実行することができる。クラスターマネージャーが、クラスタリングをいつ実行するのかを制御する。任意の主電源型ノードをクラスターマネージャーとして選択することができる。しかしながら、高いクラスのノードほど、その能力及びリソースによって、クラスターマネージャーとして好ましい。各ノードiは、クラスターシーケンス番号SQ(i)を保持し、この番号は、最初は0に設定される。クラスターマネージャーは、このシーケンス番号を用いて、クラスタリングを開始する。クラスター形成中に、クラスターマネージャーは、インクリメントされたクラスターシーケンス番号を有するクラスター形成(CF)パケット200をブロードキャストする。ノードは、以前に受信した任意のCFパケットよりも大きなシーケンス番号を有するCFパケットを受信したときは常に、クラスタリングに参加する。例えば、ゲートウェイをクラスターマネージャーとすることができる。
図3に示すように、クラスタリングは、所定の閾値も大域パラメーターも一切有することなく分散される。クラスタリングを開始するために、クラスターマネージャー、例えば、ゲートウェイgは、クラスターシーケンス番号SQ(g)をインクリメントし、CFパケットをブロードキャストする(320)。クラスターマネージャーは、最も高い能力分類C(g)を有し、ER(g)及びE(g)の双方は1に設定される。したがって、CHC(g)は、この場合、最大CHCである1.0である。ノードgの全ての第1ホップ近傍ノードがCFパケットを受信する。
第1ホップのノードは、より大きな値を有するSQフィールドを含むCFパケットを受信した(330)後、受信したCHCを用いて集合NB内の対応するエントリーを更新し、それ自身のCHC決定を実行し、そのSQを、受信したCFパケットに含まれるSQに設定し、CFパケットを再ブロードキャストする。例えば、ノードiは、ゲートウェイgからCFパケットを受信した場合、CHC(i)を求め、SQ(i)を1.0に設定し、(i、SQ(i)、CHC(i))を含むCFパケットをブロードキャストする。ノードは、SQフィールド内の等しい値を含むCFパケットを受信した後、このCFパケット内のCHCを用いて集合NB内の対応するエントリーを更新する。
ノードは、全ての近傍ノードからCFパケットを受信した後、最大CHCを有する近傍ノードをクラスターヘッド候補として指名し(340)、クラスターヘッド指名(CHN)パケット210を送信する。クラスターマネージャー、例えば、ゲートウェイgは、最大CHCを有するので、自身をクラスターヘッド候補として指名する。
ゲートウェイgの第2ホップのノードは、第1ホップのノードによって送信されたCFパケットを受信した後、これらの第1のノードが行うのと同じクラスターヘッド能力評価及びクラスターヘッド指名プロセスを実行する。このクラスターヘッド指名は、M2Mネットワーク内の全てのノードが指名を行うまで続く。
各ノードは、クラスターヘッド指名プロセスを監視し、クラスターヘッドになることができないノードを除いたクラスターヘッド候補情報を記憶する。クラスターヘッド候補として指名されたノードは、この指名を受理又は拒否する(350)。クラスターヘッド候補ノードは、自身のCHCを、送信範囲(R)の2分の1内にある近傍クラスターヘッド候補のCHCと比較する。クラスターヘッド候補は、最大CHCを有する場合、指名を受理する。そうでない場合、クラスターヘッド候補は指名を拒否する。クラスターヘッド候補は、指名を受理する場合、クラスターヘッド受理(CHA)パケット220をブロードキャストする(360)。
クラスターヘッド受理ルールに基づくと、任意の2つのクラスターヘッド間の距離は、R/2よりも大きくなければならない。これによって、クラスターヘッドとして選択されるノードの数が制限される。
クラスターヘッドでないノードは、クラスターヘッド選択(CHS:Cluster Head Selection)判定基準に基づいて、1つの主クラスターヘッドと、1つ又は複数の副クラスターヘッドとを選択する(370)。クラスターヘッドは、分散形式で選択される。必要な共通の閾値は存在しない。ノードは、ローカルな要件に基づいてクラスターヘッドを選択する。異なる判定基準が存在することができる。
例えば、各近傍クラスターヘッドhについて、非クラスターヘッドノードiは、次のようにh用のCHSを求める。
Figure 2014204436
式中、CHC(h)は式(2)によって与えられ、D(i,h)はノードiとノードhとの間の距離であり、Rは送信範囲であり、他のパラメーターは、ノードhによって送信されたCHAパケットから取得される。M2Mネットワーク内の全てのノードは、同様の送信範囲Rを有すると仮定される。
CHS(i,h)が0よりも小さい場合、クラスターヘッドhとノードiとの間の距離は、R/2よりも大きく、したがって、ノードiは、ノードhを自身のクラスターヘッドとして選択しない。ノードiは、最大CHS(i,h)を有する主クラスターヘッドhを選択し、これに続くCHS(i,h)を有する副クラスターヘッドを選択する。ノードiは、主クラスターヘッド及び副クラスターヘッドを選択した後、クラスターメンバー登録(CMR)パケット230をブロードキャストする(380)。
クラスターヘッドは、自身の近傍ノード集合内のノードによって送信されたCMRパケットを監視し、これらのCMRパケットに含まれる主クラスターヘッドを近傍クラスターヘッドの集合に追加する。
式(3)に基づくと、ノードは、このノードから距離R/2よりも大きなクラスターヘッドを選択しない。これによって、同じクラスター内の任意の2つのクラスターメンバーが送信範囲Rよりも小さな距離を有することが保証される。これによって、隠れノード問題が最小限に抑えられる。
クラスターヘッドhは、自身の全ての非クラスター近傍ノードからCMRパケットを受信又はオーバーヒアした後、クラスターメンバー公表(CMA)パケット240をブロードキャストする(390)。このパケットは、このクラスターヘッドのクラスター内の非クラスターノードの識別子を含む。
ノードの距離R/2内にクラスターヘッドが存在しない場合、このノードは、選択されたクラスターヘッドを有しない。このノードは、クラスターヘッド候補として指名されたノードにオーファン要求を送信する。非クラスターヘッドノードは、このオーファン要求を受信した後、このオーファンノード用のクラスターヘッドの役割を実行して、データを収集し、データを中継する。
図4は、2つのクラスターC410及びC420、並びにクラスターヘッドCH430及びCH440を有する一例示のネットワークを示している。ノードi450は、クラスターCを自身の主クラスターとして選択し、クラスターCを自身の副クラスターとして選択する。クラスターCは、ノードiに加えて、他のノード460も含む。同様に、クラスターCは、ノードiに加えて、他のノード470も含む。ノードiは、リンク480を介してクラスターヘッドCHと通信することができ、リンク490を介してクラスターヘッドCHと通信することができる。
隠れノード除去
無線通信では、ノードは、そのパケットがどの別のノードによっても受信することができないとき隠れる。ノードAは、ノードBがノードAから受信することができないが、ノードCがノードA及びノードBの双方を受信することができる場合、ノードBから隠れていると言われる。隠れノードは、送信衝突及び再送信を引き起こす可能性がある。衝突回避付き搬送波検知多重アクセス(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式は、隠れノード問題を解決するものではない。
クラスター内の隠れノードを除去するために、クラスター内のノードの集合は、任意のノードによって送信されたパケットをクラスター内のノードの残りが受信することができるようなクリークを形成する。クラスターヘッドhについて、以下の場合にのみ、そのクラスター集合C(h)はクリークであることを示すことができる。
Figure 2014204436
式中、NB(d)は、ノードdの近傍ノード集合である。
実施形態によるクラスタリングを用いると、クラスター内の任意の一対のノード間の距離は、送信範囲R以下である。したがって、距離の観点から、これらのノードは、互いの送信範囲内にある。
しかしながら、図5に示すように、隠れノード問題は、依然として起こる可能性がある。例えば、放射線不透過性物体570は、2つのノード間の通信を遮断することができる。隠れノードが存在しないことを確実にするために、クラスターメンバーノードiは、その主クラスターヘッド及び副クラスターヘッドからCMAパケットを受信した後、全てのクラスターメンバーが自身の集合NB(i)に属するか否かを調べる。属していない場合、少なくとも1つのノードがノードiから隠れている。ノードiは、その主クラスター内に隠れノードがある場合、隠れノードを有しない副クラスターに切り替えることができる。
図5では、クラスター500は、クラスターヘッド510、クラスターメンバー520、530、540、550、及び560を含む。しかしながら、クラスターメンバー520と530との間に放射線不透過性物体570がある。したがって、クラスターメンバー520は、クラスターメンバー530から受信することができない。その結果、クラスターメンバー530は、クラスターメンバー520の近傍ノード集合には存在しない。クラスターメンバー520は、クラスターヘッド510からCMAパケット580を受信した後、CMRパケットを再送信する(590)ことによって、クラスター500を自身の副クラスターとして変更する。
データ送信のための近傍クラスター間の協調
2つのクラスターは、一方のクラスター内の任意の送信が他方のクラスター内の送信と干渉するとき、近傍クラスターである。2つのクラスターについて、2つのクラスターヘッド間の距離は、約3R/2よりも大きく、これらの2つのクラスターは、互いに干渉せず、それらのクラスターは、同じタイムスロット中にデータを同時に通信することができる。しかしながら、2つのクラスターヘッド間の距離が約3R/2以下である場合、これらの2つのクラスター間に干渉の確率がある。クラスター内の隠れノードを除去することによって、同じクラスター内の衝突は最小限に抑えられる。
しかしながら、図6に示すように、近傍クラスター間の衝突は、協調がない場合、依然として起こり得る。それぞれクラスターヘッドCH630及びCH640を有する2つの近傍クラスターC610及びC620を考える。各ノードは、送信範囲R 600を有し、クラスターメンバーとそのクラスターヘッドとの間の距離は、R/2 605以下である。クラスターヘッドCHとCHとの間の距離はRよりも小さい。
クラスターC内での送信は、クラスターC内での送信によって干渉される可能性があり、その逆の可能性もある。クラスターCは、2つのメンバー650及び660を有し、クラスターCは、2つのメンバー670及び680を有する。ノード650とノード670との間の距離は、Rよりも大きい場合であっても、ノード670の送信は、ノード650からのクラスターヘッドCHの受信と干渉する。なぜならば、ノード670は、ノード650から隠されているからである。同様に、ノード660の送信は、ノード680からのクラスターヘッドCHの受信と干渉する。なぜならば、ノード660は、ノード680から隠されているからである。クラスターCのサイズはNであり、クラスターCのサイズはNであり、送信周期はT個のタイムスロットに分割されていると仮定する。2つの近傍クラスターC及びC内のノード間の衝突の確率は、以下の式となることを示すことができる。
Figure 2014204436
図7A、図7B、及び図7Cに示すように、データ収集予約(DCR)パケット710、予約肯定応答(RA)パケット720、及び予約放棄(RR)パケット730の3つのタイプのパケットが、クラスター間の協調を達成して近傍クラスター間の干渉を除去するのに用いられる。
図7Aは、DCRパケットのフォーマットを示している。タイプフィールドは、パケットのタイプを示す。RS_CH_IDフィールドは、予約を行うクラスターヘッドの識別子を表す。SEQは、予約を行うクラスターヘッドによって保持された予約シーケンス番号である。RLフィールドは、予約されたタイムスロットの長さを示す。オプションフィールドは、他の任意のオプションに用いられる。予約は、(RS_CH_ID、SEQ)の対によって一意に識別される。
図7Bは、RAパケットのフォーマットを示している。タイプフィールドは、パケットのタイプを示す。ACK_CH_IDは、予約に肯定応答するクラスターヘッドの識別子を表す。RS_CH_IDフィールド及びSEQフィールドは、DCRパケットのものと同じである。オプションフィールドは、他の任意のオプションに用いられる。
図7Cは、RRパケットのフォーマットを示している。タイプフィールドは、パケットのタイプを示す。RS_CH_IDは、予約を放棄するクラスターヘッドの識別子を表す。SEQは、DCRパケットのものと同じ値を有する。オプションフィールドは、他の任意のオプションに用いられる。
図8は、近傍クラスター間のデータ収集協調を示している。クラスター内でデータ収集を開始する(800)ために、クラスターヘッドは、DCRパケットを作成及び送信して(810)、データ収集用のタイムスロットを予約する。DCRパケットを作成するために、クラスターヘッドは、SEQを1だけインクリメントし、RS_CH_IDを自身のIDに設定し、RLを適切な値に設定し、オプションを適切な値に設定する。次に、クラスターヘッドは、DCRパケットをブロードキャストする。予約側クラスターヘッドの全ての近傍ノードは、このDCRパケットを受信する(820)。受信側近傍ノードは、予約側クラスターの主メンバーである場合(830)、何も行わない(835)(動作なし)。
受信側近傍ノードが、予約側クラスターの主メンバーではなく、別のクラスターのクラスターヘッドである場合(840)、この近傍クラスターヘッドは、RAパケットを作成し、予約側クラスターヘッドに送信して(850)、予約に肯定応答し、そのクラスター内でのデータ収集を遅延させる。
受信側近傍ノードが、予約側クラスターの主メンバーでなく、他のどのクラスターのクラスターヘッドでもない場合、この近傍ノードは、自身の主クラスターヘッドからのRAパケットを待機する。この近傍ノードは、自身の主クラスターヘッドからRAパケットを受信した場合(860)、何ら動作を行わない(835)。一方、近傍ノードは、自身の主クラスターヘッドからRAパケットを受信しない場合、DCRパケット中継プロセスを実行する(870)。近傍ノードは、受信したDCRパケットが、自身の主クラスター内の任意の主メンバーによって自身の主クラスターヘッドに中継されたか否かを調べる。
中継された場合、近傍ノードは、何ら動作を実行しない。中継されてない場合、近傍ノードは、DCRパケットを自身の主クラスターヘッドに送信する。近傍クラスターヘッドは、自身の主クラスターメンバーによって中継されたDCRパケットを受信した(872)後、RAパケットを作成し、このRAパケットを、DCRパケットを受信した主クラスターメンバーに返信し(874)、自身のクラスター内でのデータ収集を遅延させる。
中継近傍ノードは、自身の主クラスターヘッドからRAパケットを受信した後、次に、このRAパケットを予約側クラスターヘッドに送信する(876)。予約側クラスターヘッドは、全ての近傍クラスターヘッドからRAパケットを受信した(880)後、クラスター内でのデータの収集を開始する(890)。近傍クラスターからの干渉はない。なぜならば、全ての近傍クラスターヘッドは、予約されたタイムスロットの終了まで自身のデータ収集を遅延させているからである。
クラスター内では、データ収集は、クラスターヘッドによって管理される。データは、TDMA若しくはCSMA又は他の変調方式を用いて送信することができる。クラスターヘッドは、収集されたデータを集約することができるか又は集約することができない。M2Mネットワーク内のクラスターヘッドは、ルーティング方法を用いて、収集されたデータを宛先にルーティングする。任意の実現可能なルーティングプロトコルを用いることができる。
クラスターヘッドは、必要とされるものよりも多くの時間を予約した場合、RRパケットをブロードキャストすることによって予約を放棄することができる。送信されたRRパケットは、DCRパケットと同じく近傍クラスターヘッドに伝播する。近傍クラスターヘッドは、RRパケットを受信した後、それらのデータ収集を開始することができる。非近傍クラスターは、データを同時に収集することができる。
図9は、ノードがクラスターに編成され、データがクラスター間で協調的に収集されてアプリケーションに通信されるM2Mネットワークの一例を示している。各ノードは、送信範囲R900を有し、クラスターメンバーとそのクラスターヘッドとの間の距離は、R/2 905以下である。4つのクラスターC910、C920、C930、及びC940が存在する。クラスターヘッドは、それぞれCH950、CH960、CH970、及びCH980である。クラスターヘッドCHが、DCRパケットをブロードキャストすると、Cの全ての近傍ノードが、このDCRパケットを受信する。ノード955及び958等のCの主メンバーは、DCRパケットを中継しない。近傍クラスターヘッドCH960、並びにノード965及び968等のCの主メンバーのうちの幾つかがDCRパケットを受信する。
近傍クラスターヘッドCHは、DCRパケットを受信した後、肯定応答のためにRAパケットをクラスターヘッドCHに返信する。クラスターCの主メンバーは、それらの主クラスターヘッドCHによって送信されたRAパケットを受信し、したがって、DCRパケットを中継しない。近傍クラスターヘッドCH970は、CHの送信範囲外にあるので、DCRパケットを受信することができない。しかしながら、クラスターCの主メンバー973及び976の2つは、DCRパケットを受信する。Cの主メンバー973及び976は、それらの主クラスターヘッドCHからのRAパケットをオーバーヒアしないので、メンバー973及び976のうちの一方のみが、DCRパケット中継プロセスを実行し、CHによって送信されたRAパケットをクラスターヘッドCHに中継する。近傍クラスターヘッドCH及びCHは、DCRパケットを受信した後、自身のデータ収集を遅延させる。
予約側クラスターヘッドCHは、全ての近傍クラスターヘッドからRAパケットを受信した後、クラスターC内でデータ収集を開始する。クラスターヘッドCH980及びメンバー985等のCの全ての主メンバーは、クラスターヘッドCHによって送信されたDCRパケットを受信しない。したがって、クラスターC及びクラスターCは、それらのクラスター用にデータを同時に収集することができる。データが収集された後、クラスターヘッドCHは、収集されたデータを経路990に沿ってコアネットワーク140にルーティングする。このコアネットワークは、次に、データをアプリケーション150に通信する。また、ノード958は、その主クラスターヘッドとしてCHを選択し、そのバックアップクラスターヘッドとしてCHを選択する。同様に、ノード968は、その主クラスターヘッドとしてCHを選択し、その副クラスターヘッドとしてCHを選択する。

Claims (19)

  1. ネットワーク内のノードをクラスタリングする方法であって、
    前記各ノードにおいて、クラスターヘッド能力(CHC)を求めるステップと、
    全ての前記ノードが前記CHCを受信するまで、前記CHCを直接的又は間接的にブロードキャストするステップと、
    前記各ノードにおいて、前記CHCに基づいて1つ又は複数の候補クラスターヘッドを指名するステップと、
    前記各ノードにおいて、最大CHCに基づいて、前記候補クラスターヘッドノードから少なくとも1つのクラスターヘッドを選択するステップと、
    を含む、ネットワーク内のノードをクラスタリングする方法。
  2. 前記ノードは異種のものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記各ノードにおいて、前記ノードiの近傍ノードjを含む集合(NB)を保持するステップ、
    を更に含み、前記集合NB(i)内の各エントリーは、フォーマット(ID,D,CHC)を有し、ここで、IDは、前記近傍ノードjの識別子を表し、Dは、前記ノードiと前記近傍ノードjとの間の距離を表し、CHCは、前記ノードjのクラスターヘッド能力を表す、請求項1に記載の方法。
  4. 前記距離Dは、
    Figure 2014204436
    であり、式中、Pは、前記送信ノードjから1メートルにおける受信機電力であり、Pは、前記ノードiにおいて測定された電力であり、αは、前記ノードiと前記ノードjとの間のチャネルのパス損失指数である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記CHCは、
    Figure 2014204436
    であり、式中、C(i)は、前記ノードiの能力分類であり、Cmaxは、最大分類インデックスであり、E(i)は、前記ノードiの残りエネルギーの割合であり、ER(i)は、前記ノードiが前記クラスターヘッドであるときの該ノードの予想信頼度である、請求項1に記載の方法。
  6. クラスター形成(CF)をブロードキャストするステップであって、クラスターマネージャーノードによって前記クラスタリングを開始するステップ、
    を更に含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記クラスターマネージャーは、ゲートウェイノードである、請求項6に記載の方法。
  8. 前記クラスターマネージャーは最も高い能力分類を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 任意の2つのクラスターヘッド間の距離が、送信範囲の2分の1よりも大きい、請求項1に記載の方法。
  10. 前記1つ又は複数のクラスターヘッドは、1つの主クラスターヘッドと、1つ又は複数の副クラスターヘッドとを含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記選択するステップは、前記ネットワーク内の前記全てのノードにわたって分散される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記ノードと前記クラスターヘッドとの間の距離が、送信範囲の2分の1よりも小さい、請求項1に記載の方法。
  13. 前記クラスターヘッドのいずれも、前記ノードの前記送信範囲の2分の1以内に存在せず、前記ノードは、前記候補クラスターヘッドのうちの1つに、そのノードの前記クラスターヘッドになるように要求する、請求項12に記載の方法。
  14. 同じクラスターヘッドを有する全てのノードは、互いからデータを受信することができる、請求項1に記載の方法。
  15. 前記クラスターヘッドは、該クラスターヘッドを選択した前記ノードと通信するタイムスロットを予約する、請求項1に記載の方法。
  16. 約3R/2よりも大きな距離にある任意の2つのノードが同時に通信することができ、Rは送信範囲である、請求項9に記載の方法。
  17. 前記クラスターヘッドを選択する確率は、前記能力分類に基づいている、請求項5に記載の方法。
  18. 前記クラスは、高い順位から低い順位に、ゲートウェイ、スマートメーターデータコンセントレーター又は工場マシンコントローラー、工場マシン、スマートメーター、大規模センサー、及び小規模センサーに関連付けられている、請求項1に記載の方法。
  19. 特定のノードが前記候補クラスターヘッドになることを拒否する、請求項1に記載の方法。
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