WO2013145253A1 - 通信方法、ノード装置、および、通信プログラム - Google Patents

通信方法、ノード装置、および、通信プログラム Download PDF

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Abstract

 実施形態に係る通信方法では、ゲートウェイは、ノード装置に配信する配信データをゲートウェイから取得して他のノード装置に配信する配信ノード装置を決定する。このとき、ゲートウェイは、配信ノード装置と、ゲートウェイが、所定の範囲内のホップ数ごとに配置されるようにする。さらに、1回の配信により配信データが配信されるノード装置のグループであるエリアが決定される。エリアは、配信ノード装置とゲートウェイのいずれでもないノード装置である受信ノード装置が、配信ノード装置およびゲートウェイのうちの最短ホップ数で到達できる装置である最短配信元と同じエリアに含まれるように決定される。受信ノード装置は、最短配信元を通知された後、最短配信元から送信されたフレームを用いて、配信データを取得する。

Description

通信方法、ノード装置、および、通信プログラム
 本発明は、複数のノード装置を含むネットワークにおける通信方法に関する。
 アドホックネットワークに含まれるノード装置で用いられるプログラムファイルが更新されると、アドホックネットワーク中のゲートウェイとして動作するノード装置に更新後のプログラムがダウンロードされる。以下の説明では、アドホックネットワーク中のゲートウェイとして動作するノード装置を単に「ゲートウェイ」と記載する。ゲートウェイは、ダウンロードした更新ファイルをブロードキャスト送信する。さらに、更新ファイルを受信したノード装置は、更新ファイルをブロードキャスト転送する。
 関連する技術として、無線基地局と通信可能な2以上の端末を端末群とし、基地局は端末群から選んだ代表端末局にフレームを送信するシステムが知られている。このシステムでは、基地局から送信されたフレームの受信状態が良好な端末が代表端末局となり、代表端末局は、受信したフレームを他の端末に送信する。また、センサノードである子ノードと1つのクラスタヘッドからなるクラスタが構成されたセンサネットワークシステムが知られている。このシステムでは、子ノードは、センシングしたセンサデータを無線通信でクラスタヘッドに送信し、クラスタヘッドは1つ上位の階層のクラスタの子ノードとして動作する。
特開2003-332977号公報 特開2009-206560号公報
 背景技術として説明したように、更新ファイルのダウンロードの際にブロードキャスト転送が行われると、ネットワーク中で送受信されるフレーム数は膨大になる。さらに、プログラムの更新の際には、更新ファイルの大きさが大きいことが多く、ネットワーク中で送受信されるデータ量が膨大になる。このため、ネットワーク中で輻輳が発生やすい。そこで、輻輳を回避するために、データの送信間隔を長くすることになってしまう。また、関連する技術として述べたセンサネットワークシステムや端末群の生成方法は、アドホックネットワークでデータ配信が行われる際に発生する輻輳の防止には適していない。
 本発明は、アドホックネットワークでの輻輳の発生を防止して、効率的にデータ配信する方法を提供することを目的とする。
 実施形態に係る通信方法では、ゲートウェイは、ノード装置に配信する配信データを前記ゲートウェイから取得して他のノード装置に配信する配信ノード装置を決定する。このとき、ゲートウェイは、前記配信ノード装置と、前記ゲートウェイが、所定の範囲内のホップ数ごとに配置されるようにする。さらに、1回の配信により前記配信データが配信されるノード装置のグループであるエリアが決定される。エリアは、前記配信ノード装置と前記ゲートウェイのいずれでもないノード装置である受信ノード装置が、前記配信ノード装置および前記ゲートウェイのうちの最短ホップ数で到達できる装置である最短配信元と同じエリアに含まれるように決定される。前記受信ノード装置は、前記最短配信元を通知された後、前記最短配信元から送信されたフレームを用いて、前記配信データを取得する。
 アドホックネットワークでの輻輳の発生が防止され、効率的にデータ配信が行われる。
実施形態に係る方法の例を示す図である。 ゲートウェイの構成の例を示す図である。 ホップ数テーブルの例を示す図である。 エリアテーブルの例を示す図である。 隣接エリアテーブルの例を示す図である。 近傍ノードテーブルの例を示す図である。 配信元テーブルの例を示す図である。 ノード装置の構成の例を示す図である。 エリアテーブルの例を示す図である。 ゲートウェイおよびノード装置のハードウェア構成の例を示す図である。 ゲートウェイからのホップ数を特定するための処理の例を説明する図である。 実施形態に係る通信方法で用いられるフレームのフォーマットの例を示す図である。 実施形態に係る通信方法で用いられるフレームのフォーマットの例を示す図である。 エリアA0の生成手順の例を示す図である。 ホップ数の取得からエリアA0の生成までに行われる動作の例を示すフローチャートである。 配信ノード装置を選択する方法の例を説明する図である。 隣接エリアテーブルの例を示す図である。 エリア設定フレームを受信したノード装置の動作の例を説明するフローチャートである。 エリアA1~A3の生成例を示す図である。 エリアA6の生成例を示す図である。 第2世代のエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。 第3世代の第1グループのエリアの生成方法の例を説明する図である。 エリアA7~A12の生成例を示す図である。 第3世代の第1グループのエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。 第3世代の第2グループのエリアの生成方法の例を説明する図である。 エリアA13~A18の生成例を示す図である。 第3世代の第2グループのエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。 配信データフレームの送信の様子の例を示す。 配信ノードからの配信方法の例を説明する図である。 配信データの配信方法の例を説明する図である。 配信データの配信方法の例を説明するフローチャートである。 配信データの配信の際に行われる動作の例を説明するシーケンス図である。 配信元が決定されないノード装置が存在する場合の例を示す図である。 障害の発生時に行われる処理の例を示すフローチャートである。 エリアの形成例を示す図である。
 図1は、実施形態に係る方法の例を示す図である。実施形態にかかる方法では、各ノード装置がハローフレームを用いた経路情報の交換により、ネットワーク中の他のノード装置への経路情報を含むルーティングテーブルを生成した後に、ネットワーク全体が図1(a)に示すように複数のエリアに分割される。以下の説明では、1回の配信で配信データが配信されるノード装置のグループを「エリア」と記載するものとする。また、「配信データ」は、通信プログラムの更新データなど、ネットワーク中の各ノード装置に送信されるデータであるものとする。図1(a)の例では、ネットワーク中のノード装置は、エリアA0~A18の19個のエリアに分割されている。エリアへの分割は、ネットワーク中のゲートウェイGWによって行われる。
 まず、ゲートウェイGWは、ネットワーク中のノード装置の各々について、ゲートウェイGWからそのノード装置に到達するまでのホップ数を取得する。ゲートウェイGWは、取得したホップ数を用いて、配信ノードとして動作するノード装置を選択する。以下の説明や添付の図面では、配信ノードは、「リピータ」、「RP」などと記載されることがあるものとする。ここで、各配信ノードRPは、ゲートウェイGWから配信データを取得し、取得した配信データを、その配信ノードRPと同じエリア内の他のノード装置に配信する。従って、配信データの配信元として動作することができるノードは、ゲートウェイGWか、配信ノードRPに設定されているノード装置である。そこで、ゲートウェイGWは、ゲートウェイGWと配信ノードRPが、ほぼ同じホップ数ごとに配置されるように、配信ノードを選択する。
 ゲートウェイGWは、配信ノードRPとして選択したノード装置の各々に、配信ノードRPとして動作することを要求し、その配信ノードRPが属するエリアを識別するエリアIDを通知する。配信ノードRPは、ゲートウェイGWと配信ノードRPのいずれでもないノード装置(受信ノード装置)の一部にエリアIDを通知し、その配信ノードRPと同じエリアに参加することを要求する。例えば、配信ノードAは、受信ノード装置Bにとっては、配信データの配信元として動作するノード装置の中では最短ホップ数で到達できるノードであるとする。この場合、配信ノードAは、受信ノード装置Bに対してエリアIDを通知する。また、ゲートウェイGWも、配信ノードRPと同様の方法により、受信ノード装置の一部を、ゲートウェイGWと同じエリアに参加させる。例えば、各配信ノードRPは、2つの配信ノードRP間のホップ数をゲートウェイGWから通知されると、ゲートウェイGWから通知された値の半分のホップ数で到達できる受信ノード装置に、その配信ノードRPに通知されたエリアIDを通知しても良い。
 図1(a)の例では、エリアA0~A18の中央に位置するノードが配信ノードRPである。図1(b)に、エリアA8を拡大した図を示す。エリアA8の中央付近のRPは、エリアA8中の配信ノードRPである。また、図1(b)では、受信ノードをNで示している。
 図1(a)、図1(b)を参照しながら説明したようにエリアへの分割が行われると、ゲートウェイGWは、配信データを各配信ノードRPにユニキャスト通信で送信する。配信データを受信した配信ノードRPは、その配信ノードRPと同じエリアに属する受信ノード装置に、配信データをブロードキャスト送信する。また、全ての配信ノードRPに配信データを送信し終わると、ゲートウェイGWは、ゲートウェイGWと同じエリアに属している受信ノード装置に対して、配信データをブロードキャスト送信する。各受信ノード装置は、その受信ノード装置が含まれるエリアに存在するゲートウェイGWまたは配信ノードRPから送信されたブロードキャストフレームを用いて、配信データを受信する。ここで、各受信ノード装置は、その受信ノードが含まれるエリアとは異なるエリアに属する装置が送信元となっているブロードキャストフレームを廃棄し、転送も行わない。
 このように、配信データのブロードキャスト送信がエリアごとに行われるため、ネットワーク全体の輻輳が回避される。このため、輻輳の発生による通信の遅延や、通信の失敗を防止できる。また、受信ノード装置が配信データの受信に失敗しても、受信ノード装置は、エリア内の配信ノードRPに再送を要求できる。このため、配信データの配信に失敗しても受信ノードは、ゲートウェイに再送を要求しなくても良く、再送に成功する確率は、エリアに分割されていない場合に比べて大きくなる。また、ゲートウェイGWは、ゲートウェイGWと同じエリアに属している受信ノード装置以外には、ブロードキャスト送信により送信したデータを含むフレームを再送しなくても良い。このため、1回のブロードキャスト送信にかかる時間は、ネットワークがエリアに分割されていない場合に比べて短くなる。従って、配信データの配信にかかる時間が短くなる。
 <装置構成>
 図2は、ゲートウェイ10の構成の例を示す。ゲートウェイ10は、送信部11、受信部12、フレーム処理部13、配信フレーム生成部14、通知フレーム生成部15、障害処理部16、記憶部20、エリア生成部30を備える。記憶部20は、ルーティングテーブル21、ホップ数テーブル22、エリアテーブル23、隣接エリアテーブル24、近傍ノードテーブル25、配信元テーブル26、配信データ27を格納する。また、エリア生成部30は、分割数取得部31、エリアサイズ算出部32、配信ノード選択部33、エリア決定部34を備える。
 送信部11は、フレーム処理部13、配信フレーム生成部14、通知フレーム生成部15で生成されたフレームを、隣接するノード装置に送信する。以下の説明では、ゲートウェイ10を含む複数のノード装置について、互いにフレームを送受信できる距離に位置することを「隣接する」と記載する。また、あるノード装置から送信されたフレームを受信できる範囲に位置するノード装置のことを、そのノード装置の「隣接ノード」と記載することがある。例えば、ゲートウェイ10から送信された通知フレームは、ゲートウェイ10の隣接ノードで受信される。
 受信部12は、隣接するノード装置から送信されたフレームを受信し、受信したフレームをフレーム処理部13に出力する。フレーム処理部13は、入力されたフレームを処理し、受信フレームに含まれている情報を、適宜、記憶部20に記録する。また、フレーム処理部13は、障害の発生を通知するフレームが受信部12から入力された場合は、入力されたフレームを障害処理部16に出力する。
 配信フレーム生成部14は、ゲートウェイ10が有線ネットワークを経由して受信した配信データ27を、アドホックネットワークに参加しているノード装置に配信するためのフレームを生成する。通知フレーム生成部15は、エリアの生成や配信ノードRPの選択、配信ノードRPに設定されていたノード装置の代替の指定などに用いられる通知フレームを生成する。フレーム処理部13、配信フレーム生成部14、通知フレーム生成部15の動作については、後で詳しく説明する。
 障害処理部16は、フレーム処理部13から入力されたフレームから、障害が発生しているノード装置を特定する。障害処理部16は、障害が発生しているノード装置が配信ノードRPに設定されているかを判定する。配信ノードRPに設定されているノード装置に障害が発生した場合、障害が発生した配信ノードRPからのホップ数が最も小さいノード装置を代替の配信ノードRPとする。このとき、障害処理部16は、近傍ノードテーブル25、配信元テーブル26などを参照できる。障害処理部16の処理については後で詳しく説明する。
 分割数取得部31は、生成するエリアの大きさを決定するために用いる分割数を取得する。ここで「分割数」は、ゲートウェイに到達するまでのホップ数が最も大きいノード装置から、ゲートウェイまでの経路に位置するノード装置を含むエリアの数のことを指すものとする。以下の説明では、ゲートウェイに到達するまでのホップ数が最も大きいノード装置のことを「最長経路装置」と記載することがある。分割数は、予め分割数取得部31が記憶することもできる。また、有線ネットワークを介してゲートウェイ10が受信したフレームに分割数が記録されていても良い。この場合、フレーム処理部13は、フレームのタイプ情報やヘッダ情報を用いて、分割数の記録されているフレームを特定し、分割数取得部31に出力する。分割数取得部31は、入力されたフレームから、分割数を取得する。分割数取得部31は、取得した分割数をエリアサイズ算出部32に出力する。
 エリアサイズ算出部32は、分割数取得部31から入力された分割数と、ゲートウェイから最長経路装置までのホップ数を用いて、同じエリアに含まれるノード装置間で得られる最大のホップ数を算出する。以下の説明では、同じエリアに含まれるノード装置間で得られる最大のホップ数のことを「エリア内最大ホップ数」もしくは「エリアサイズ」と記載することがある。例えば、以下の式からエリアサイズが計算される。
ASize=2×LH/(2×Div-1)
ここで、ASizeはエリアサイズである。また、LHは、ゲートウェイから最長経路装置までのホップ数であり、Divは分割数である。エリアサイズの計算式の導出方法については後述する。
 配信ノード選択部33は、エリアサイズを用いて、配信ノードRPを選択する。分割数取得部31、エリアサイズ算出部32、配信ノード選択部33、エリア決定部34の動作については後で詳しく説明する。
 ルーティングテーブル21とホップ数テーブル22は、アドホックネットワーク中での通信に用いられる経路情報を格納する。ルーティングテーブル21は、フレームの宛先として指定されたノード装置に送信するための1ホップ先の転送先の情報などを格納する。以下の説明では、フレームの最終的な宛先のノード装置のことを「グローバル宛先」(Global Destination、GD)と記載することがある。また、フレームをグローバル宛先に送信するために行われる1ホップの転送の際に、宛先として指定されるノード装置のことを「ローカル宛先」(Local Destination、LD)と記載することもある。一方、送信元の表記としては、グローバル送信元(Global Source、GS)、および、ローカル送信元(Local Source、LS)という表現を用いることがある。「グローバル送信元」は、フレームを生成したノード装置を示す。「ローカル送信元」は、フレームが1ホップ転送される場合の転送元のノード装置10を指す。
 図3は、ホップ数テーブル22の例を示す。ホップ数テーブル22は、アドホックネットワーク中の各ノード装置についての、ゲートウェイ10からのホップ数を記録する。図3の例では、ゲートウェイ10からのホップ数に対応付けてノード装置の識別子が記録されている。ノード装置の識別子は、以下の説明では、アルファベットの大文字のNの後に数字が続く文字列として表されるものとする。図3の例では、ノードN1やノードN2は、ゲートウェイ10からのホップ数が1である。また、ノードN3はゲートウェイ10から2ホップ目に位置している。ホップ数テーブル22の生成方法については後述する。
 図4は、エリアテーブル23の例を示す。図4には、エリアごとに、エリアの識別子(エリアID)、そのエリアに含まれている配信ノードRPの識別子と、受信ノード装置の識別子が記録されている。図4の例では、エリアA1の配信ノードRPは、ノードN50である。また、以下の説明では、各エリアに設定された配信ノードRPのことを識別するときに、「RP」という文字列に、エリアIDの数字部分をつなげて得られる文字列を用いることがあるものとする。例えば、エリアA1の配信ノードRPは、「RP1」と表され、エリアA2の配信ノードRPは、「RP2」と表されるものとする。エリアテーブル23には、各エリアで配信ノードRPとして動作しているノード装置の識別子と、配信ノードRPとしての識別子の対応付けが記録されている。各エリアに含まれる受信ノード装置は、そのノード装置が含まれているエリア、および、その受信ノード装置が受信する配信データの配信元と対応付けられている。図4の例では、ノードN21は、エリアA1に含まれており、配信ノードRP1から配信データを受信する。エリアテーブル23の生成方法については後述する。
 図5は、隣接エリアテーブル24の例を示す。隣接エリアテーブル24は、あるエリアに隣接するエリアを記載する。隣接エリアIDの欄に記録されているエリアIDは、エリアIDの欄に記録されているエリアIDで識別されるエリアに隣接するエリアのIDである。隣接エリアテーブル24の生成方法については後述する。また、「世代」の定義と、決定方法についても後述する。図5の例では、隣接エリアテーブル24は、世代別に、図5(a)~図5(c)の3つに分かれているが、全ての世代に関するデータが1つの隣接エリアテーブル24に含まれていても良いものとする。
 図6は、近傍ノードテーブル25の例を示す。近傍ノードテーブル25は、配信ノードRPに選択されたノード装置を基準としたときの、ある一定のホップ数までに位置するノード装置の識別子を、基準とする配信ノードRPからのホップ数ごとに記録している。なお、図6の例では、ホップ数の計測の起点となる配信ノードRPが含まれるエリアのIDに対応付けて、配信ノードRPからのホップ数が記録されている。近傍ノードテーブル25の生成方法と使用方法についても後述する。
 図7は、配信元テーブル26の例を示す。配信元テーブル26は、ノード装置ごとに配信元の確定状況と、確定した配信元を記録する。図7の例では、ノードN1とNnについては、配信元が決定されていない。一方、ノードNxの配信元は、ゲートウェイ10であり、ノードNyの配信元は、配信ノードRP1である。配信元テーブル26を用いた処理については後述する。
 図8はノード装置40の構成の例を示す。ノード装置40は、送信部41、受信部42、フレーム処理部43、故障通知部44、記憶部50を備える。記憶部50は、ルーティングテーブル51、エリアテーブル52、配信データ53を記憶する。ルーティングテーブル51はルーティングテーブル21と同様である。なお、配信データ53は、ゲートウェイ10もしくは配信ノードRPから受信した更新データなどのデータであり、ゲートウェイ10もしくは配信ノードRPから受信する前は、ノード装置40に記憶されていないものとする。
 送信部41は、フレーム処理部43もしくは故障通知部44で生成したフレームを隣接ノードへ送信する。受信部42は、隣接ノードからフレームを受信し、フレーム処理部43に出力する。フレーム処理部43は、適宜、入力されたフレームを処理する。故障通知部44は、隣接ノード装置に故障が発生しているかを確認するためのフレームを生成する。以下の説明では、隣接ノード装置に故障が発生しているかを確認するためのフレームを「障害検知フレーム」と記載することがある。故障通知部44は、障害検知フレームを定期的に隣接ノードと交換することにより、故障の発生を確認する。隣接ノードの故障を発見すると、故障通知部44は、ゲートウェイ10に宛てて、障害通知フレームを送信する。故障通知部44の動作については後で詳しく説明する。
 図9にエリアテーブル52の例を示す。図9(a)は、配信ノードRPで記憶されているエリアテーブル52の例である。配信ノードRPで記憶されているエリアテーブル52は、エリアID、エリアの配信ノードRP、配信元確定ホップ数、制限ホップ数、配信ノードRPからのホップ数が制限ホップ数以下のノード装置40の識別子が含まれている。配信元確定ホップ数は、その配信ノードRPが配信元として配信データを送信するノード装置40の範囲を示す。例えば、配信ノードRPおよびゲートウェイ10からなるノード群のうちで、受信ノード装置にとって最短ホップ数で到達できるノードを配信元とするために、配信元確定ホップ数はエリアサイズの半分にできる。図9(a)の例では、ノードN50から4ホップ以下のノード装置40のうちで、配信元が決定していないノード装置40は、ノードN50を配信元に決定する。
 制限ホップ数は、配信ノードRPの近傍に位置するノード装置の特定に用いられる。配信ノードRPからのホップ数が制限ホップ数以下の場合、配信ノードRPの「近傍」に位置するノード装置40であると判定される。配信ノードRPは、配信ノードRPからのホップ数が制限ホップ数以下のノード装置40に対して、ホップ数を測定するためのフレームを送信し、ホップ数の返信を要求する。ホップ数の返信を要求されたノード装置40は、自ノードに割り当てられた識別子と、配信ノードRPからのホップ数を配信ノードRPに返信する。配信ノードRPは、ノード装置40からの返信を受信して得た情報を、例えば図9(a)に示すように記憶する。なお、後述するように、近傍ノードの情報は、配信ノードRPの選択に用いられるので、制限ホップ数はエリアサイズ以上に設定されるものとする。
 図9(b)は、配信ノードRPとゲートウェイ10のいずれでもないノード装置40において記憶されているエリアテーブル52の例を示す。以下の説明では、配信ノードRPとゲートウェイ10のいずれでもないノード装置40を「受信ノード装置」と記載することがある。受信ノード装置が備えているエリアテーブル52には、配信ノードRPから通知されたエリアID、配信元の配信ノードRPの識別子、および、配信元の配信ノードRPまでのホップ数が含まれる。
 図10は、ゲートウェイ10およびノード装置40のハードウェア構成の例を示す。図(a)は、ゲートウェイ10のハードウェア構成の例を示し、図10(b)は、ノード装置40のハードウェア構成の例を示す。ゲートウェイ10およびノード装置40は、MicroProcessingUnit(MPU)100、バス101(101b、101c)、タイマIC104、Dynamic Random access Memory(DRAM)106、フラッシュメモリ107、無線モジュール108を備える。バス101a、101bは、MPU100、タイマIC104、DRAM106、フラッシュメモリ107、無線モジュール108の間をデータの入出力が可能になるように接続する。ゲートウェイ10は、さらに、PHY102とバス101aを備え、PHY102により、有線ネットワークとの間での通信を行う。バス101aにより、PHY102は、タイマIC104、無線モジュール108、MPU100などとの間でデータの入出力が可能である。MPU100は、フラッシュメモリ107に格納されたファームウェアなどのプログラムを読み込んで処理を行う。このとき、MPU100は、DRAM106をワーキングメモリとして使用できる。
 ゲートウェイ10において、MPU100は、フレーム処理部13、配信フレーム生成部14、通知フレーム生成部15、障害処理部16、および、エリア生成部30として動作し、DRAM106は、記憶部20として動作する。また、ゲートウェイ10では、無線モジュール108およびPHY102は、送信部11および受信部12として動作する。タイマIC104は、適宜、他のノード装置40との同期などに用いられる。ノード装置40では、MPU100は、フレーム処理部43、故障通知部44として動作する。また、DRAM106は、記憶部50として動作する。無線モジュール108は、送信部41と受信部42として動作する。
 <第1の実施形態>
 以下、図1に示すように、エリアA0を中心にしてエリアが年輪状に生成される場合を例として、エリアの生成方法を説明する。また、エリアの中央のノードとゲートウェイ10を結ぶ線までの間に含まれているエリアの数を「世代数」と記載することがある。例えば、エリアA1~A6のいずれも、自エリアの中央のノードとゲートウェイ10を結んだ線には、ゲートウェイ10の含まれるエリアと、自エリアが含まれる。従って、エリアA1~A6を「第2世代のエリア」と記載することがある。同様に、エリアA7~A12は、自エリアの中央のノードとゲートウェイ10を結んだ線には、自エリア、ゲートウェイ10のあるエリアの他に第2世代のエリアの境界が含まれる。従って、エリアA7~A12は、「第3世代のエリア」である。エリアA13~A18は、自エリアの中央のノードとゲートウェイ10を結んだ線には、自エリア、ゲートウェイ10のあるエリアの他に第2世代のエリアが1つ含まれるので、これらも「第3世代のエリア」である。以下、エリアA7~A12とエリアA13~A18を区別するために、エリアA7~A12を「第3のエリアの第1グループ」もしくは「世代3-1」と記載することがある。同様に、エリアA13~A18を「第3のエリアの第2グループ」もしくは「世代3-2」と記載することがある。また、表記の整合性を保つために、エリアA0を「第1世代のエリア」と記載することがある。なお、図1は一例であり、エリアの数はゲートウェイ10が含まれているエリアからの方向に応じて変わっていても良い。
 以下、エリアの生成方法の例を、ゲートウェイ10からのホップ数の取得、第1世代のエリアの生成、第2世代のエリアの生成、第3世代の第1グループのエリアの生成、第3世代の第2グループのエリアの生成に分けて説明する。
 〔ゲートウェイ10からのホップ数の取得〕
 図11は、各ノード装置40についてのゲートウェイ10からのホップ数を特定するための処理の例を説明する図である。ゲートウェイ10の通知フレーム生成部15は、ゲートウェイ10からのホップ数を問い合わせるためのホップ数要求フレームを生成する。ゲートウェイ10は、隣接する全てのノード装置40に、ホップ数要求フレームを送信する。
 図12と図13に、実施形態に係る通信方法で用いられるフレームのフォーマットの例を示す。図12に示すように、フレームは、ヘッダとアプリケーション情報部を含む。ヘッダには、GDフィールド、GSフィールド、LSフィールト、LDフィールド、Lengthが含まれる。GDフィールドは、フレームの宛先のノードのアドレス、GSフィールドはフレームを生成したノードのアドレスが記録される。LDフィールドには、フレームが1ホップ転送される際にLDとして設定されるノードのアドレスが記録され、LSフィールドには、フレームが1ホップ転送される際にLSとなるノードのアドレスが記録される。ホップ数要求フレームのようにブロードキャストされるフレームでは、GDフィールドとLDフィールドは、全てのビットが1のアドレス(ブロードキャストアドレス)に指定される。
 図12に示すように、アプリケーション情報の先頭にTypeフィールドが含まれており、Typeフィールドの値によりフレームの種類が特定される。Typeフィールドの値ごとのフレームの種類を図12のテーブルに示す。
 図13は、フレームの種類ごとの、アプリケーション情報部に含まれる情報要素の例を示している。図13の200は、ホップ数要求フレーム200の例である。ホップ数要求フレーム200では、Typeフィールドの値は0に設定されており、フレームIDフィールドと、現ホップ数フィールドが含まれている。フレームIDはフレームの識別に用いられる。例えば、ノード装置40のフレーム処理部43は、処理したフレームに含まれているフレームIDとTypeの組合せを記憶している。受信フレーム中のフレームIDとTypeフィールドの値が、既に処理ずみのフレームと同じ場合、フレーム処理部43は、受信フレームの処理を行わずに廃棄する。現ホップ数は、ホップ数要求フレーム200のLSとなっているノードからゲートウェイ10までのホップ数が記録される。
 ゲートウェイ10の通知フレーム生成部15は、現ホップ数フィールドの値を0に設定したホップ数要求フレーム200を生成する。ゲートウェイ10の送信部11がホップ数要求フレーム200をブロードキャスト送信する。ゲートウェイ10に隣接するノード装置40でホップ数要求フレーム200が受信されると、フレーム処理部43は、ホップ数要求フレーム200の中のTypeフィールドとフレームIDの組合せを記憶する。さらに、フレーム処理部43は、現ホップフィールドに記録されている値を1つインクリメントした値を、ゲートウェイ10からのホップ数として計算して、得られたホップ数を記憶する。例えば、図11の例では、ノードN1、N2、N5がゲートウェイ10からホップ数要求フレーム200を受信している。ゲートウェイ10が送信するホップ数要求フレーム200の現ホップ数フィールドの値は0であるので、ノードN1、N2、N5は、ゲートウェイ10からのホップ数が1であると認識する。
 ホップ数要求フレーム200を受信したノード装置40のフレーム処理部43は、ホップ数要求フレーム200のLSフィールドの値を自ノードのアドレスに変更し、現ホップ数を、ゲートウェイ10から自ノードまでのホップ数に変更する。フレーム処理部43は、変更後のホップ数要求フレーム200を、送信部41を介して隣接ノードにブロードキャスト送信する。例えば、ノードN1のフレーム処理部43は、ホップ数要求フレーム200のLSをノードN1のアドレスに変更し、現ホップ数フィールドの値を1に設定したホップ数要求フレーム200を生成する。次に、ノードN1は、生成したホップ数要求フレーム200を、ノードN1の隣接ノードにブロードキャスト送信する。ゲートウェイ10に隣接する他のノード装置40も同様の処理を行う。
 次に、ゲートウェイ10からのホップ数を認識したノード装置40のフレーム処理部43は、ホップ数通知フレーム201を生成する。ホップ数通知フレーム201の例を図13に示す。ホップ数通知フレーム201はType=1に設定されており、ノードIDフィールドとホップ数フィールドを含む。ノードIDフィールドは、ホップ数通知フレーム201を生成したノード装置40に割り当てられたノードIDが記録される。ホップ数フィールドには、ホップ数通知フレーム201を生成したノード装置40とゲートウェイ10の間の経路に含まれるホップ数が記録される。フレーム処理部43は、送信部41を介して、生成したホップ数通知フレーム201をゲートウェイ10に向けて送信する。
 ゲートウェイ10は、ホップ数通知フレーム201を受信すると、ホップ数とノードIDを対応付けてホップ数テーブル22に記録する。ネットワーク中の全てのノード装置40から得られた結果を記録したホップ数テーブル22の例を、図3に示す。
 〔第1世代のエリアの生成〕
 ホップ数テーブル22が生成されると、ゲートウェイ10は、第1世代のエリアの生成を開始する。ゲートウェイ10のエリアサイズ算出部32は、ホップ数テーブル22の中の最大ホップ数を取得する。さらに、分割数を分割数取得部31から取得する。
 ここで、エリアサイズ算出部32は、1つのエリアの中心となる配信ノードRPもしくはゲートウェイ10からのホップ数は全ての方向に対して同じであると仮定するものとする。エリアサイズ算出部32での仮定を用いると、図1などに示しているように、ホップ数を基準とした図では1つのエリアを円形として表現できる。そこで、エリアサイズ算出部32は、1つのエリアの半径となるホップ数を「エリア半径」として、最大ホップ数(LH)と、分割数(Div)から計算する。
 最長経路装置とゲートウェイ10の間の経路は、世代数(分割数)と同数のエリアにまたがっている。ここで、ゲートウェイ10の位置するエリアをエリアA0とすると、最長経路装置とゲートウェイ10の間の経路には、世代数分のエリアの直径の合計からエリアA0の半径を引いた分のホップ数が含まれることになる。すなわち、最長経路装置とゲートウェイ10の間の経路は、世代数の2倍より1つ少ない数分のエリア半径を含んでいることになる。例えば、図1のエリアA18においてゲートウェイ10から最もホップ数が大きなノード装置40が最長経路装置であるとする。すると、エリア半径Rは、以下の式から計算できる。
 R=LH/(2×Div-1)
エリアサイズは、エリア半径の2倍であるので、
ASize=2×LH/(2×Div-1)
の式に基づいて、計算される。
 例えば、最大ホップ数が20、分割数が3である場合のエリア半径は、
 R=20/(2×3-1)=20/5=4
である。一方、エリアサイズは、
 Asize=2×20/(2×3-1)=2×20/5=8
である。以下、エリアサイズが8ホップ、エリア半径が4ホップである場合を例として説明することがある。
 図14は、エリアA0の生成手順の例を示す図である。エリア決定部34は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズ算出部32で算出されたエリア半径以下のノード装置40を特定する。ゲートウェイ10と配信ノードRPの間のホップ数がエリアサイズと同じ場合、ゲートウェイ10からエリア半径以内のホップ数のノード装置40にとっては、ゲートウェイ10が最短ホップで到達できる配信元である。そこで、エリア決定部34は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリア半径以下のノード装置40を、エリアA0に参加させる。エリア決定部34は、特定したノード装置40に宛てた配信元通知フレーム202を生成する。配信元通知フレーム202は、ゲートウェイ10の含まれるエリアへの参加を求めるために用いられるフレームである。配信元通知フレーム202の例を図13に示す。配信元通知フレーム202は、Type=2であり、エリアIDと配信元のノードに割り当てられた識別子(ノードID)が含まれる。エリアA0の生成の際に用いられる配信元通知フレーム202では、配信元はゲートウェイ10であるので、エリアID=A0、ノードID=GWとなる。エリア決定部34は、生成した配信元通知フレーム202を、送信部11を介して宛先のノード装置40に送信する。
 エリア決定部34は、さらに、配信元通知フレーム202の宛先のノード装置40をエリアA0に含まれるノードとして登録する。このとき、エリア決定部34は、配信元テーブル26中のエリアA0に含めるノード装置40に関する情報を、配信元確定状況=確定、配信元=GWに設定する。すなわち、エリア決定部34は、エリアA0に含められるノード装置40の情報を、図7のノードNxについての登録のように設定する。
 次に、配信元通知フレーム202を受信したノード装置40の動作について説明する。フレーム処理部43は、受信部42から入力されたフレームのTypeフィールドの値を用いて、受信したフレームが配信元通知フレーム202であると判定する。次に、フレーム処理部43は、配信元通知フレーム202のエリアIDとノードIDの値から、自ノードはゲートウェイ10が配信元であるエリアA0に割り当てられていると判定する。そこで、フレーム処理部43は、エリアテーブル52のエリアIDをA0、配信元をゲートウェイ10に設定し、ホップ数をゲートウェイ10から自ノードまでのホップ数とする。この処理により、配信元通知フレーム202を受信したノード装置40は、エリアA0に参加する。
 図15は、ホップ数の取得からエリアA0の生成までに行われる動作の例を示すフローチャートである。ゲートウェイ10の通知フレーム生成部15は、ホップ数要求フレーム200をブロードキャスト送信する(ステップS1)。ホップ数要求フレーム200を受信したノード装置40は、ゲートウェイ10からのホップ数(Hgw)を算出して、ホップ数通知フレーム201によりゲートウェイ10に通知すると共に、算出したホップ数を記憶する(ステップS2、S3)。ゲートウェイ10のフレーム処理部13は、ホップ数通知フレーム201を受信すると、ホップ数通知フレーム201に記録されているノードとHgwの値を対応付けてホップ数テーブル22に記録する(ステップS4)。次に、ゲートウェイ10のエリアサイズ算出部32は、エリア半径とエリアサイズを算出する(ステップS5)。エリア決定部34は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリア半径以下のノード装置40に宛てた配信元通知フレーム202を生成し、送信部11を介して宛先に送信する(ステップS6)。配信元通知フレーム202を受信したノード装置40は、配信元がゲートウェイ10であることをエリアテーブル52に記録する(ステップS7)。ゲートウェイ10のエリア決定部34は、配信元通知フレーム202を送信したノード装置40について、配信元がゲートウェイ10であることを配信元テーブル26に記録する(ステップS8)。
 〔第2世代のエリアの生成〕
 ゲートウェイ10の配信ノード選択部33は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズと同じ値であるノード装置40のうちの1つを、最初に形成される第2世代目のエリアでの配信ノードRPとする。このとき、配信ノード選択部33は、任意の方法で1つ目の配信ノードRPを選択することができる。
 図16は、配信ノードRPを選択する方法の例を説明する図である。図16の例では、ゲートウェイ10から最長経路装置(Nmax)までの経路上に形成される第2世代のエリアの配信ノードRPが選択される場合を示している。以下の説明では、ゲートウェイ10から最長経路装置までの経路上の第2世代のエリアを、エリアA1とする。ゲートウェイ10から最長経路装置に至る経路上に位置するノード装置40の特定のために、配信ノード選択部33は、ルーティングテーブル21とホップ数テーブル22を使用することができる。例えば、配信ノード選択部33は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズと同じであり、かつ、LDがノードNmaxと同じノード装置40から配信ノードRP1を選択することができる。
 配信ノード選択部33は、配信ノードRP1に選択したノード装置40に対して、配信ノード設定フレーム203を送信する。配信ノード設定フレーム203は、配信ノードRPとしての動作を要求するために用いられるフレームである。配信ノード設定フレーム203の例を図13に示す。配信ノード設定フレーム203は、Type=3に設定されており、エリアIDと配信元確定ホップ数が含まれている。ここで、配信元確定ホップ数として、エリア半径が用いられる。例えば、エリアサイズが8ホップ、エリア半径が4ホップであり、配信ノード選択部33が、ノードN50を配信ノードRP1に設定したとする。このとき、ノードN50宛ての配信ノード設定フレーム203は、以下の設定を含む。
  GS       :ゲートウェイ10
  GD       :ノードN50
  エリアID    :A1
  配信元確定ホップ数;4
配信ノード選択部33は、生成した配信ノード設定フレーム203を、送信部11を介してノードN50に送信する。
 配信ノード設定フレーム203の送信に伴い、配信ノード選択部33は、隣接エリアテーブル24を図17に示すように変更する。図17の例では、新たに生成されるエリアA1が第2世代のエリアであって、しかも、エリアA0と隣接していることが隣接エリアテーブル24に記録されている。
 ノードN50のフレーム処理部43は、受信したフレームのTypeの値を用いて、配信ノード設定フレーム203を受信したと判定する。そこで、フレーム処理部43は、ノードN50が配信ノードRP1として動作することを認識する。さらに、フレーム処理部43は、配信ノード設定フレーム203で通知されたエリアIDと配信元確定ホップ数をエリアテーブル52に記録する。
 ノードN50のフレーム処理部43は、次に、制限ホップ数を求める。制限ホップ数は、配信ノードRPの近傍に位置するノード装置40としてホップ数とノードIDの対応関係を調べる範囲を決めるために用いられる値である。制限ホップ数の計算方法は、予め、フレーム処理部43が保持しているものとする。なお、制限ホップ数は、エリアサイズ以上の値になるように計算されるものとする。以下の説明では、制限ホップ数(X)がエリアサイズと同じであって、X=Y×2の式から計算される場合の例について説明する。ここで、Yは配信元確定ホップ数の値である。
 配信ノードRP1は、配信ノードRP1の近傍に位置するノードの情報を取得するためにエリア設定フレーム204を用いる。エリア設定フレーム204の例を図13に示す。エリア設定フレーム204は、Type=4であり、エリアID、配信元ID、フレームID、制限ホップ数、配信元確定ホップ数、現ホップ数を含む。フレームIDは、エリア設定フレーム204を受信したノード装置40が同じフレームを別経路で受信した場合、2回目以降に受信したフレームの廃棄を行うために使用される。現ホップ数は、エリア設定フレーム204を生成した配信ノードRPからのホップ数である。エリアID、配信元ID、制限ホップ数、配信元確定ホップ数は、エリア設定フレーム204を生成する配信ノードRPのエリアテーブル52に記録されている値が設定される。例えば、配信ノードRP1のフレーム処理部43は、以下のような情報を含むエリア設定フレーム204を生成する。
  GS       :N50
  LS       :N50
  Type     :4
  エリアID    :A1
  配信元ID    :RP1=N50
  フレームID   :1
  制限ホップ数   :8ホップ
  配信元確定ホップ数:4ホップ
  現ホップ数    :0
フレーム処理部43は、生成したエリア設定フレーム204を、送信部41を介してブロードキャスト送信する。
 図18は、エリア設定フレーム204を受信したノード装置40の動作の例を説明するフローチャートである。ノード装置40は、エリア設定フレーム204を受信するまで待機する(ステップS11)。
 エリア設定フレーム204を受信したノード装置40のフレーム処理部43は、受信したエリア設定フレーム204のフレームIDとTypeを対応付けて記憶する。さらに、フレーム処理部43は、エリア設定フレーム204のGSに設定されているノード装置40から自ノードまでのホップ数が制限ホップ数未満であるかを判定する(ステップS12)。このとき、フレーム処理部43は、受信したエリア設定フレーム204の現ホップ数フレームに記録されている値を1つインクリメントした値を、エリア設定フレーム204のGSから自ノードまでのホップ数として計算する。自ノードまでのホップ数が制限ホップ数未満であれば、フレーム処理部43は、受信したエリア設定フレーム204のLSを自ノードにし、現ホップ数をインクリメントしたエリア設定フレーム204を生成する。例えば、ノードN50の隣接ノードN51は、以下の情報要素を備えるエリア設定フレーム204を生成する。
  GS       :N50
  LS       :N51
  Type     :4
  エリアID    :A1
  配信元ID    :RP1=N50
  フレームID   :1
  制限ホップ数   :8ホップ
  配信元確定ホップ数:4ホップ
  現ホップ数    :1
フレーム処理部43は、送信部41を介して、生成したエリア設定フレーム204を隣接ノードにブロードキャスト送信する(ステップS12でYes、ステップS13)。
 次に、フレーム処理部43は、エリア設定フレーム204のGSからのホップ数は配信元確定ホップ数以下であるかを判定する(ステップS14)。エリア設定フレーム204のGSからのホップ数が配信元確定ホップ数以下である場合、フレーム処理部43は、エリア設定フレーム204で通知された配信元から配信データの配信を受けることを決定する(ステップS15)。そこで、フレーム処理部43は、エリア設定フレーム204で通知された情報と、配信元とした配信ノードRPからのホップ数をエリアテーブル52に設定する。図9(b)は、ノードN51が保持するエリアテーブル52の例を示している。
 エリアテーブル52の更新が終わると、フレーム処理部43は、ホップ数通知フレーム205を生成する。ホップ数通知フレーム205は、エリア設定フレーム204を受信したノード装置40がエリア設定フレーム204のGSである配信ノードRPからのホップ数を通知する際に、用いられるフレームである。ホップ数通知フレーム205の例を図13に示す。ホップ数通知フレーム205は、Type=5であり、ノードIDとホップ数を含む。ノードIDフィールドには、ホップ数通知フレーム205を生成するノード(GS)のノードIDが記録される。ホップ数フィールドには、ホップ数通知フレーム205を生成するノード(GS)についての、エリア設定フレーム204のGSを起点としたホップ数が記録される。ノード装置40は、生成したホップ数通知フレーム205をエリア設定フレーム204のGSに送信する。例えば、ノードN51のフレーム処理部43は、以下の情報要素を含むホップ数通知フレーム205を生成する。
  GS   :N51
  GD   :N50
  Type :5
  ノードID:N51
  ホップ数 :1
ノードN51は、ノード50に向けて、生成したホップ数通知フレーム205を送信する(ステップS16)。
 一方、ステップS14の判定結果がNoである場合、フレーム処理部43は、エリア設定フレーム204で通知された配信元を自ノードの配信元には設定せずに、ホップ数通知フレーム205をエリア設定フレーム204のGSに送信する(ステップS15)。
 ステップS12の判定結果がNoの場合、フレーム処理部43は、自ノードの隣接ノードに対してエリア設定フレーム204を送信しなくても良いと判定する。そこで、ノード装置40は、エリア設定フレーム204のGSにホップ数通知フレーム205を送信して処理を終了する(ステップS16)。
 ホップ数通知フレーム205を受信した配信ノードRP1は、受信したホップ数通知フレーム205のノードIDとホップ数を、エリアテーブル52に記録する。配信ノードRP1が生成するエリアテーブル52を図9(a)に示す。配信ノードRP1は、ホップ数通知フレーム205から得られる情報により、配信ノードRP1の近傍ノードのノードIDとそのノード装置40までのホップ数を特定することができる。さらに、配信ノードRP1は、配信ノードRP1の近傍ノードのうち、配信ノードRP1からのホップ数がエリア半径以下のノード装置40を、エリアA1に含める。なお、配信ノードRP1は、エリアテーブル52を用いることにより、エリアA1に含まれているノード装置40を特定できる。
 配信ノードRP1は、エリアテーブル52の生成が終わると、配信ノードRP1の近傍ノードの情報をゲートウェイ10に通知する。近傍ノードの情報の通知には、近傍ノード通知フレーム206が用いられる。近傍ノード通知フレーム206の例を図13に示す。近傍ノード通知フレーム206には、エリアID、近傍ノード数、ユニット情報が含まれる。近傍ノード数は、近傍ノード通知フレーム206を生成する配信ノードRPの近傍に位置するノード装置40の数である。ユニット情報は、近傍ノードの各々についてのノードIDと配信ノードRPまでのホップ数を含む。
 ゲートウェイ10は、近傍ノード通知フレーム206を受信すると、近傍ノードテーブル25を更新する。例えば、配信ノードRP1からの近傍ノード通知フレーム206を受信したことにより、ゲートウェイ10のフレーム処理部13は、図6に示す近傍ノードテーブル25のエリアID=A1の欄の情報を生成する。次に、エリア決定部34は、近傍ノードテーブル25のうちで配信ノードRP1からのホップ数がエリア半径以下のノード装置40について、エリアA1のノードであると判定する。エリア決定部34は、判定結果に従って、エリアテーブル23と配信元テーブル26を更新する。例えば、エリア決定部34は、配信元テーブル26において、ノードN51の配信元が配信ノードRP1に確定していることを記録する。また、エリアA1が生成されることにより、図4に示すエリアテーブル23に、エリアA1に含まれるノード装置40の情報が記録される。
 エリアA1の生成が終わると、ゲートウェイ10は、エリアA2を生成する。配信ノード選択部33は、ゲートウェイ10と配信ノードRP1のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノード装置40を検索する。このとき、配信ノード選択部33は、ホップ数テーブル22と近傍ノードテーブル25を使用する。配信ノード選択部33は、検索により得られたノード装置40のうちの1つを、配信ノードRP2に選択し、エリアA2での配信ノードRPとする。配信ノードRP2の決定例を図16に示す。ゲートウェイ10は、配信ノードRP2に選択したノード装置40に対して、配信ノード設定フレーム203を送信する。配信ノード設定フレーム203の生成方法や情報要素は、配信ノードRP1に送信される配信ノード設定フレーム203と同様である。
 ここで、ゲートウェイ10と配信ノードRP1からのホップ数に基づいて配信ノードRP2が決められているため、エリアA2は、エリアA0とエリアA1に隣接することになる。このため、配信ノードRP2への配信ノード設定フレーム203の送信に伴い、配信ノード選択部33は、隣接エリアテーブル24を図19の隣接エリアテーブル24aに示すように変更する。
 配信ノード設定フレーム203を受信した配信ノードRP2の動作は、配信ノードRP1と同様である。さらに、ゲートウェイ10は、配信ノードRP2から受信した情報に基づいて、エリアテーブル23、近傍ノードテーブル25、配信元テーブル26も変更する。このときの動作は、ゲートウェイ10が配信ノードRP1からの近傍ノード通知フレーム206を受信したときの動作と同様である。
 次に、ゲートウェイ10は、エリアA2と同様の手順で、エリアA3を生成する。すなわち。配信ノード選択部33は、ゲートウェイ10と配信ノードRP2のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノード装置40のうちで、配信ノードRPに選択されていないノードを1つ選択する。このとき、配信ノード選択部33は、ホップ数テーブル22と近傍ノードテーブル25を用いてホップ数の条件を満たすノード装置40を検索する。さらに、得られたノード装置40について、エリアテーブル23を参照することにより、配信ノードRPに選択されているかを確認する。
 配信ノード選択部33は、選択したノード装置40を配信ノードRP3として、隣接エリアテーブル24aを隣接エリアテーブル24bに更新する。配信ノードRP3の位置を図19に示す。また、ゲートウェイ10と配信ノードRP3との間のデータの送受信や、配信ノードRP3から受信したデータを用いたゲートウェイ10の処理は、配信ノードRP2のときと同様である。
 ゲートウェイ10は、同様にして、エリアA4、エリアA5を生成する。隣接エリアテーブル24cはエリアA4が生成されたとき、隣接エリアテーブル24dはエリアA5が生成されたときの隣接エリアテーブル24である。
 図20は、エリアA6が生成された場合の例を示す。エリアA6の生成に伴い、ゲートウェイ10は、隣接エリアテーブル24eを記憶する。エリアA6の生成が終わると、配信ノード選択部33は、新たに第2世代のエリアを生成しようとする。しかし、ゲートウェイ10と配信ノードRP6のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノードであって、しかも、配信ノードRPに選択されていないノード装置40は存在しない。すると、配信ノード選択部33は、第2世代のエリアの生成が終わったと認識する。さらに、ゲートウェイ10と配信ノードRP6のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノードのノードIDをキーとして、エリアテーブル23の配信元の欄を検索する。すると、配信ノード選択部33は、得られたノードは、配信ノードRP5と配信ノードRP1であることを認識する。そこで、配信ノード選択部33は、エリアA6とエリアA1が互いに隣接していると判定し、隣接エリアテーブル24eから隣接エリアテーブル24fに更新する。
 図21は、第2世代のエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。まず、ゲートウェイ10の配信ノード選択部33は、ゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズであるノード装置40の1つを配信ノードRPに選択し、配信ノード設定フレーム203を送信する(ステップS21)。配信ノード設定フレーム203を受信したノード装置40(RP1)は、配信ノードRP1の近傍ノードの特定とエリアA1の生成のために、エリア設定フレーム204を送信する(ステップS22)。配信ノードRP1は、ホップ数通知フレーム205から得られたデータをエリアテーブル52に記録すると共に、近傍ノード通知フレーム206をゲートウェイ10に送信する(ステップS23)。ゲートウェイ10は、近傍ノード通知フレーム206に含まれる情報を用いて、配信ノードRP1の近傍ノードについての配信ノードRP1からのホップ数を、近傍ノードテーブル25に記録する(ステップS24)。さらに、配信ノードRP1からのホップ数がエリア半径以内のノード装置40の配信元が配信ノードRP1であることを確定して、エリアテーブル23、近傍ノードテーブル25、配信元テーブル26を変更する(ステップS25)。
 次に、配信ノード選択部33は、変数kを2に設定する(ステップS26)。配信ノード選択部33は、k-1番目に決定された配信ノードRPとゲートウェイ10のいずれからのホップ数もエリアサイズと一致しているノード装置40を検索する(ステップS27)。配信ノード選択部33は、検索結果として得られたノードから、配信ノードRPに設定されていないノードの1つを選択し、配信ノード設定フレーム203を送信する(ステップS28でYes、ステップS29)。ステップS30~S33は、ステップS22~S25と同様である。次に、配信ノード選択部33は、kの値を1つインクリメントして、ステップS27以降の処理を繰り返す(ステップS34)。ステップS28でNoと判定されると、配信ノード選択部33は、第2世代のエリアの生成が終了したと判定する。
 〔第3世代の第1グループのエリアの生成〕
 図22は、第3世代の第1グループのエリアの生成方法の例を説明する。配信ノード選択部33は、隣接する2つの第2世代のエリアに隣接するエリアを、第3世代の第1グループのエリアとして生成する。例えば、図22に示すように、エリアA1とA2に隣接するエリアとして、エリアA7が生成され、エリアA2とA3に隣接するエリアとして、エリアA8が生成される。
 エリアA7に含まれる配信ノードRP7を選択する際に、配信ノード選択部33は、まず、隣接エリアテーブル24を参照して、エリアA1とA2が隣接していることを特定する。次に、配信ノード選択部33は、近傍ノードテーブル25を用いて、配信ノードRP1と配信ノードRP2のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノード装置40を特定する。配信ノード選択部33は、エリアテーブル23を用いて、特定したノード装置40が配信ノードRPに設定されているかを判定する。特定したノード装置40が配信ノードRPに設定されていない場合、配信ノード選択部33は、特定したノード装置40を配信ノードRP7として選択して、配信ノード設定フレーム203を送信する。ゲートウェイ10と配信ノードRP7との間のデータの送受信や、配信ノードRP7から受信したデータを用いたゲートウェイ10の処理は、第2世代のエリアの生成の際と同様である。図22に、エリアA7とA8が生成されたときの隣接エリアテーブル24gを示す。
 同様の処理により、エリアA7~A12が生成された場合の例を図23に示す。また、エリアA7~A12が生成された場合の隣接エリアテーブル24(24h)も図23に示す。
 図24は、第3世代の第1グループのエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。配信ノード選択部33は、変数iを1に設定し、変数tを設定ずみの配信ノードRPの数に設定する(ステップS41)。配信ノード選択部33は、iが2世代目のエリア数以下の場合(ステップS51でYes)、2世代目のi番目のエリアの配信ノードRPと、2世代目のi番目のエリアの隣接エリアの配信ノードRPのいずれからのホップ数もエリアサイズと一致しているノード装置40を検索する(ステップS42)。配信ノード選択部33は、検索結果として得られたノードから、配信ノードRPに設定されていないノードの1つを選択し、配信ノード設定フレーム203を送信する(ステップS43でYes、ステップS44)。ステップS45~S48は、図21で説明したステップS30~S33と同様である。次に、配信ノード選択部33は、変数tを1つインクリメントする(ステップS49)。その後iを1つインクリメントし、ステップS51以降の処理を繰り返す(ステップS50)。ステップS43でNoと判定されると、iを1つインクリメントし、ステップS51以降の処理を繰り返す(ステップS50)。ステップS51でNoと判定されると、配信ノード選択部33は、第3世代の第1グループエリアの生成が終了したと判定する。
 〔第3世代の第2グループのエリアの生成〕
 図25は、第3世代の第2グループのエリアの生成方法の例を説明する。配信ノード選択部33は、第2世代のエリアと、その第2世代のエリアに隣接する2つの第3世代の第1グループのエリアの全てに隣接するエリアを、第3世代の第2グループのエリアとして生成する。例えば、図25に示すように、エリアA2、A7、A8に隣接するエリアとして、エリアA13が生成され、エリアA3、A8、A9に隣接するエリアとして、エリアA14が生成される。さらに、エリアA4、A9、A10に隣接するエリアとして、エリアA15が生成される。
 エリアA13に含まれる配信ノードRP13を選択する際に、配信ノード選択部33は、まず、隣接エリアテーブル24を参照して、エリアA2とA8が隣接していることと、エリアA2とA7が隣接していることを特定する。次に、配信ノード選択部33は、近傍ノードテーブル25を用いて、配信ノードRP2、配信ノードRP7、配信ノードRP8のいずれからのホップ数もエリアサイズであるノード装置40を特定する。配信ノード選択部33は、エリアテーブル23を用いて、特定したノード装置40が配信ノードRPに設定されているかを判定する。特定したノード装置40が配信ノードRPに設定されていない場合、配信ノード選択部33は、特定したノード装置40を配信ノードRP13に選択し、配信ノード設定フレーム203を送信する。ゲートウェイ10と配信ノードRP13との間のデータの送受信や、配信ノードRP13から受信したデータを用いたゲートウェイ10の処理は、第2世代のエリアの生成の際と同様である。図25に、エリアA13が生成されたときの隣接エリアテーブル24iを示す。
 同様の処理により、エリアA13~A18が生成された場合の例を図26に示す。また、エリアA13~A18が生成された場合の隣接エリアテーブル24(24j)も図26に示す。
 図27は、第3世代の第2グループのエリアの生成方法の例を示すフローチャートである。配信ノード選択部33は、変数jを1に設定し、変数sを、設定済みの配信ノードRPの総数に設定する(ステップS61)。jが2世代目のエリア数以下の場合(ステップS71でYes)、配信ノード選択部33は、2世代目のj番目のエリアの配信ノードRPと、2世代目のj番目のエリアに隣接している第3世代の第1グル-プのエリアを特定する。次に、配信ノード選択部33は、特定したエリアの配信ノードRPのいずれからのホップ数もエリアサイズと一致しているノード装置40を検索する(ステップS62)。配信ノード選択部33は、検索結果として得られたノードから、配信ノードRPに設定されていないノードの1つを選択し、配信ノード設定フレーム203を送信する(ステップS63でYes、ステップS64)。ステップS65~S68は、図21を参照しながら説明したステップS30~S33と同様である。次に、配信ノード選択部33は、変数sを1つずつインクリメントする(ステップS69)。その後、jを1つインクリメントし、ステップS71以降の処理を繰り返す(ステップS70)。ステップS63でNoと判定されると、jを1つインクリメントし、ステップS71以降の処理を繰り返す(ステップS70)。
 ステップS71でNoと判定されると、エリア決定部34は、配信元が未決定のノード装置40が残っているかを判定する(ステップS72)。配信元が未決定のノード装置40がない場合、配信ノード選択部33は、エリアの生成が終了したと判定して処理を終了する(ステップS72において無いと判定)。一方、配信元が未決定のノード装置40がある場合、エリア決定部34は、配信ノードが未決定のノード装置40に対して、生成したいずれかのエリアに所属させるための処理を行った後に、エリアの生成を終了する(ステップS72で有ると判定、ステップS73)。ステップS73で行われる処理については、後で説明する。
 〔データの配信方法〕
 以下、エリアの生成が終了した後に行われるデータの配信の方法の例を説明する。エリアの生成が終わると、エリア決定部34は、配信フレーム生成部14に対し、配信データの送信が可能であることを通知する。すると、配信フレーム生成部14は、有線ネットワークを介して取得してある配信データ27の配信を開始する。
 まず、配信フレーム生成部14は、配信データフレーム207を用いて、個々の配信ノードRPに配信データ27を送信する。全ての配信ノードRPに配信データ27を配信し終わると、配信フレーム生成部14は、エリアA0に属する受信ノード装置に対して、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて、配信データ27を配信する。
 始めに、ゲートウェイ10から各配信ノードRPへの配信データフレーム207の送信について説明する。配信データフレーム207の例を図13に示す。配信データフレーム207は、Type=7であり、データブロック番号フィールド、ブロック長フィールド、データフィールドを含む。配信データ27は、1つの配信データフレーム207のデータフィールドに含められる大きさの複数のデータブロックに分けられる。このとき、データの順序を特定するために、各データブロックにはデータブロック番号が割り当てられる。データブロックフィールドは、配信データフレーム207のデータフィールドに含まれているデータに割り当てられたデータブロックの番号を記録している。ブロック長フィールドは、配信データ27が分けられた数を示す。例えば、配信データ27が5000に分けられている場合、データブロック長は5000になる。
 配信フレーム生成部14は、輻輳によって配信データフレーム207が届きにくくなることを防ぐために、ゲートウェイ10から離れた位置に形成されているエリアの配信ノードRPから順に、配信データフレーム207を送信する。例えば、配信フレーム生成部14は、世代数が大きなエリアの配信ノードRPから順に配信データフレーム207を送信する。そこで、配信フレーム生成部14は、隣接エリアテーブル24を参照して、世代数が最も大きなエリアの1つを選択する。さらに、配信フレーム生成部14は、選択したエリアの配信ノードRPをエリアテーブル23から特定し、配信データフレーム207のGDに設定する。なお、配信データフレーム207は、ユニキャスト配信されるものとする。
 図28は、配信データフレーム207の送信の様子の例を示す。図28の例では、配信フレーム生成部14が配信データフレーム207の送信先として配信ノードRP18を選択した場合を示している。配信ノードRP18は、配信データフレーム207を用いて配信データ27を取得する。例えば、配信データ27が5000のデータブロックに分割されている場合、配信ノードRP18は、配信データフレーム207により、全てのデータブロックを受信できているかを判定し、受信に失敗したデータブロックの番号をゲートウェイ10に通知する。すると、配信フレーム生成部14は、配信ノードRP18から通知されたデータブロックを含む配信データフレーム207を、配信ノードRP18に再度送信する。配信ノードRP18は、配信データ27の全てを受信すると、受信したデータを配信データ53として格納する。
 次に、配信ノードRP18は、同じエリアに参加している受信ノード装置に配信データ53をブロードキャスト送信する。図29は、配信ノードRPからの配信方法の例を説明する図である。このとき、配信ノードRP18は、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いることにより、同じエリア内の受信ノードに配信データを送信する。図13にエリア内ブロードキャストフレーム208の例を示す。エリア内ブロードキャストフレーム208は、Type=8であり、エリアID、データブロック番号、ブロック長、データを備える。配信ノードRP18によって生成されるエリア内ブロードキャストフレーム208では、エリアIDはA18である。受信ノード装置のフレーム処理部43は、エリア内ブロードキャストフレーム208を受信すると、エリア内ブロードキャストフレーム208に含まれているエリアIDと自ノードが参加しているエリアのエリアIDを比較する。フレーム処理部43は、両者が一致するとエリア内ブロードキャストフレーム208に含まれているデータを取得する。また、エリア内ブロードキャストフレーム208の受信に失敗した場合、受信ノード装置は、配信ノードRP18に対して受信できなかったデータの再送を要求する。配信ノードRP18は、再送を要求された場合、再送の要求元の受信ノード装置に対して、要求されたデータをユニキャスト送信する。
 一方、エリア内ブロードキャストフレーム208に含まれているエリアIDと自ノードが参加しているエリアのエリアIDが異なる場合、フレーム処理部43は、エリア内ブロードキャストフレーム208を廃棄する。例えば、配信ノードRP18から送信されたエリア内ブロードキャストフレーム208を、エリアA7に参加している受信ノード装置Npが受信したとする。図29中では、受信ノード装置Npを×印で示す。この場合、受信ノード装置Npは、エリア内ブロードキャストフレーム208に含まれているエリアIDがA18であるが、参加しているエリアはS7であるため、エリア内ブロードキャストフレーム208を廃棄する。
 従って、ブロードキャストフレームの送受信はエリアA18の中で行われることになり、エリアA0~A17では、ブロードキャストフレームが送受信されず、エリアA0~A17での輻輳の発生が防止される。このため、図29に示すように、ゲートウェイ10は、エリアA18で配信データ53のブロードキャスト配信が行われている間に、配信ノードRP17に対して、配信データ27を送信することができる。なお、各エリアに含まれるノード装置40の数は、エリア内ブロードキャストフレーム208の送受信によっては輻輳が起こらない程度に制限されている。
 図28、図29を参照しながら説明した処理を第3世代の第2グループのエリアに対して行った後、第3世代の第1グループ、第2世代のエリアの順に、ゲートウェイ10は、配信データフレーム207を送信する。各エリアの配信ノードRPは、配信データフレーム207の受信に成功すると、エリア内ブロードキャストフレーム208によってエリア内の受信ノード装置に配信データ53を送信する。全ての配信ノードRPに配信データフレーム207を送信し終わると、ゲートウェイ10は、第1世代のエリアに含まれる受信ノード装置に対して、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて配信データ27を配信する。配信データの配信の様子の例を図30に示す。図30の例では、エリアA11~A18では、既に配信データ53の配信が終了している。配信ノードRP10以降に配信データフレーム207を受信した配信ノードRPを含むエリアと、ゲートウェイ10を含むエリアでは、エリア内でのブロードキャスト送信が行われている。しかし、前述のように、エリア内ブロードキャストフレーム208の送信元とは異なるエリアに含まれている受信ノード装置では、エリア内ブロードキャストフレーム208は処理されない。このため、ネットワーク中での輻輳を防ぐことができる。
 図31は、配信データの配信方法の例を説明するフローチャートである。ゲートウェイ10の配信フレーム生成部14は、変数mを、配信ノードRPの総数に設定する(ステップS81)。例えば、図28~図30を参照しながら説明した例の場合は、m=18である。配信フレーム生成部14は、m番目の配信ノードRPに向けて、配信データフレーム207を送信することにより、配信データ27を配信する(ステップS82)。配信データ27を受信した配信ノードRPは、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて、エリア内の受信ノード装置に配信データを配信する(ステップS83、S84)。配信フレーム生成部14は、mを1つデクリメントし、mが0かを判定する(ステップS85、S86)。配信フレーム生成部14は、mが0でない場合は、ステップS82以降の処理を繰り返す(ステップS86でNo)。一方、m=0であると判定すると、配信フレーム生成部14は、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて、ゲートウェイ10と同じエリア(A0)に参加している受信ノード装置に配信データ27を配信する(ステップS87)。
 図32は、配信データの配信の際に行われる動作の例を説明するシーケンス図である。なお、図32において、配信データフレーム207aと208bの間に送信される配信データフレーム207の数は任意である。同様に、配信データフレーム207cと207dの間、207eと207fの間に送信されるフレームの数も任意である。また、エリア内ブロードキャストフレーム208aと208bの間、208cと208dの間についても同様である。
 (1)ゲートウェイ10は、配信ノードRP18に配信データフレーム207a~207bを用いて配信データ27を送信する。このとき、ゲートウェイ10は、例えば、0.1秒間隔のユニキャスト送信を用いて、配信データフレーム207を配信ノードRP18に送信する。
 (2)配信ノードRP18は、受信した配信データ27を配信データ53として記憶する。配信ノードRP18は、エリア内ブロードキャストフレーム208a~208bを用いて、エリアA18の受信ノード装置に配信データ53を配信する。
 (3)ゲートウェイ10は、配信ノードRP17に配信データフレーム207c~207dを用いて配信データ27を送信する。図32に示すように、手順(3)は手順(2)が行われている間に行われる。
 (4)配信ノードRP17は、配信データ27を配信データ53として記憶する。配信ノードRP17は、エリア内ブロードキャストフレーム208c~208dを用いて、エリアA18の受信ノード装置に配信データ53を配信する。
 (5)ゲートウェイ10は、同様の手順で、配信データフレーム207を配信ノードRP16~RP2にも配信データ27を送信する。また、配信ノードRPは、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて配信データ53を、同じエリア内の受信ノード装置に配信する。
 (6)エリアA18でエリア内ブロードキャストフレーム208の送信が終わると、各ノード装置40は、不足しているデータがあるかを、データブロック番号を用いて判定する。データが不足しているノード装置40は、配信ノードRP18に不足しているデータの再送を要求する。配信ノードRP18は、ユニキャスト送信を行うことにより、不足しているデータを配信する。全てのデータの受信が終わると配信ノードRP18は処理を終了する。
 (7)手順(6)が行われている間にエリアA17でもエリア内ブロードキャストフレーム208の送信が終わったとする。ここでは、受信ノード装置での受信は成功したとする。すると、配信ノードRPの処理は終了する。
 (8)手順(6)、(7)が行われている間に、ゲートウェイ10は、手順(1)と同様の手順で、配信データフレーム207を配信ノードRP1にも送信する。
 (9)配信ノードRP1は、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて配信データ53を、同じエリア内の受信ノード装置に配信する。
 (10)手順(9)が行われている間に、ゲートウェイ10は、エリア内ブロードキャストフレーム208を用いて配信データ27を、エリアA0内の受信ノード装置に配信する。
 (11)手順(10)が行われている間にエリアA1では、エリア内ブロードキャストフレーム208の送信が終わったとする。ここでは、受信ノード装置での受信は成功したとする。すると、配信ノードRP1の処理は終了する。
 (12)エリアA0の全ての受信ノード装置が配信データ27の受信に成功すると、ゲートウェイ10は処理を終了する。
 このように、本実施形態では、エリア単位でブロードキャスト配信が行われるため、個々の受信ノード装置からデータ配信元までのホップ数が短くなり、かつ、ブロードキャストフレームを受信する受信ノード装置数も少なくなる。このため、無線ネットワークの輻輳が防止される。
 第1の実施形態にかかる方法では、エリアの生成時に、2世代目の配信ノードRPとゲートウェイ10の間のホップ数と、配信ノードRP同士の間のホップ数が同じである。従って、配信データを配信するノード装置が、一定のホップ数ごとに設置されることになる。さらに、エリア半径は、配信データを送信する装置同士の間のホップ数の半分である。従って、受信ノード装置は、配信データを配信するノード装置のうちで、最短ホップ数で到達することができるノード装置から配信データを受信することができる。従って、配信データ27が効率よく配信され、輻輳が起こりにくくなっている。
 さらに、個々の受信ノード装置からデータ配信元までのホップ数が短いため、データ配信間隔を短くすることができ、全データ配信が完了する時間を短縮できる。また、図32を参照しながら説明したように、各エリアでのブロードキャスト送信が行われている間に、他のエリアでブロードキャスト送信が行われても良い。このため、ブロードキャスト送信が最後に終了するエリアは、エリアA0である。従って、第1の実施形態において、配信データ27の配信にかかる時間は、ゲートウェイ10から配信ノードRPへの配信データ27の配信にかかる時間と、エリアA0でのブロードキャストにかかる時間の和である。
 例えば、ユニキャスト送信間隔が0.1(秒)、ブローキャスト送信間隔=1(秒)、エリア数が19(エリア)であるとする。また、配信データ27および配信データ53は、5000のフレームに分割されるものとする。すると、ゲートウェイ10から配信ノードRPへの配信データ27の配信にかかる時間は、
 5000(フレーム)×0.1(秒)×18台
 =9000(秒)=2.5(時間)・・・(a)
である。また、エリアA0でのブロードキャスト送信にかかる時間は、
 5000(フレーム)×1(秒)×1(段階)
 =5000(秒)=1.4(時間)・・・(b)
である。従って、配信データ27の配信にかかる時間は、
 (a)+(b)=2.5(時間)+1.4(時間)=3.9(時間)
である。
 一方、エリアを分けていない場合、1回のブロードキャスト送信によりデータを送信するノード装置が多くなることと、輻輳を防ぐための待ち時間を入れることから、30秒程度に1回のブロードキャスト配信しかできない。従って、この場合の所要時間は、
 5000(フレーム)×30(秒)
 =150000(秒)=42(時間)≒2日
となり、配信データ27の配信に2日近くかかる計算になる。従って、第1の実施形態にかかる方法を採用することにより、配信データ27の配信にかかる時間が10分の1程度で済むことになる。
 さらに、第1の実施形態にかかる方法では、再送が発生しても同じエリア内の配信ノードRPもしくはゲートウェイ10から再送データを受け取るので、再送データの受信に失敗しにくい。このため、ネットワーク中の全てのノード装置40に配信データ27を配信できる可能性が高められている。従って、データの配信に失敗したノード装置40が設置されている場所まで、人間が配信データ27を記憶した媒体を持って出向いて、ノード装置40の更新をするようなケースを防ぎ易い。
 <第2の実施形態>
 第2の実施形態では、エリアの分割が行われたときに、全てのノード装置40についての配信元が決定できなかった場合の実施形態について説明する。第2の実施形態で説明する処理は、図27のステップS73の処理である。なお、エリアの生成方法は、第1の実施形態と同様である。
 図33は、配信元が決定されないノード装置40が存在する場合の例を示す。図33の例では、ノードNa、Nb、Ncの3つがいずれのエリアにも含まれなかったとする。すると、各配信ノードRPは、エリア内ブロードキャストフレーム208を送信する。このときに用いられるエリア内ブロードキャストフレーム208には、配信データ53のデータ、データブロック番号、ブロック長さは含まれていないものとする。ノード装置40は、前述のとおり、そのノード装置40が参加しているエリアのIDとエリア内ブロードキャストフレーム208に含まれているエリアIDが一致していない場合は、受信したエリア内ブロードキャストフレーム208を削除する。
 第2の実施形態では、エリアに参加していないノード装置40のフレーム処理部43は、エリア内ブロードキャストフレーム208を受信すると、受信したフレームを処理対象とするものとする。このとき、ノード装置40は、受信したエリア内ブロードキャストフレーム208の受信品質を、エリア内ブロードキャストフレーム208のGSと対応付けて記憶するとする。さらに、エリアに参加していないノード装置40は、エリア内ブロードキャストフレーム208を、隣接ノードに転送する。
 図33の例では、ノードNaが受信するエリア内ブロードキャストフレーム208の送信元と受信品質は次の通りであるとする。なお、品質は、高、中、低の3段階で評価されるものとする。
  ノードNa
 配信ノードRP18からのエリア内ブロードキャストフレーム208:中
 配信ノードRP7からのエリア内ブロードキャストフレーム208 :高
 すると、ノードNaのフレーム処理部43は、配信ノードRP7を配信元ノードに選択し、エリアA7に参加するためにエリアテーブル52を変更する。さらに、フレーム処理部43は、配信ノードRP7に宛てて、ノードNaの配信元を配信ノードRP7に設定したことを通知する。配信ノードRP7は、ゲートウェイ10に対して、ノードNaがエリアA7に参加したことを通知する。ゲートウェイ10は、配信ノードRP7からの通知に基づいて、エリアテーブル23と配信元テーブル26を更新する。
 ノードNbとノードNcが受信したエリア内ブロードキャストフレーム208の受信品質と送信元が以下の通りであるとする。
  ノードNb
 配信ノードRP13からのエリア内ブロードキャストフレーム208:高
 配信ノードRP7からのエリア内ブロードキャストフレーム208 :低
  ノードNc
 配信ノードRP18からのエリア内ブロードキャストフレーム208:低
 配信ノードRP13からのエリア内ブロードキャストフレーム208:高
 すると、ノードNb、ノードNcのフレーム処理部43も、ノードNaのフレーム処理部43と同様の処理を行う。その結果、ノードNbとNcのいずれも、エリアA13に参加する。
 第2の実施形態によると、第1の実施形態で説明した方法によってエリアが決定されなかったノードについてもエリアを決定することができる。エリアが決定された後の配信データ27の配信は、第1の実施形態と同様である。
 <第3の実施形態>
 第3の実施形態では、配信ノードRPとなっているノード装置40に障害が発生した場合に、配信ノードRPを変更する方法について説明する。エリアの生成方法や配信データ27の配信方法は、第1もしくは第2の実施形態と同様である。
 第3の実施形態では、ノード装置40の故障通知部44は、定期的に、隣接ノードに障害が発生しているかを確認するための障害検知フレームを、隣接ノードとの間で送受信する。このとき使用される障害検知フレームは、例えば、ハローフレームとすることもでき、ノード装置40の障害の検知に使用可能な任意のフレームとすることができる。
 故障通知部44は、隣接ノードから一定の時間以内に障害検知フレームを受信しないと、隣接ノードに異常が発生したと認識する。そこで、故障通知部44は、一定の時間以内に障害検知フレームを受信できなかったノード装置40のノードIDを、故障したノードとしてゲートウェイ10に通知する。このとき、故障通知部44は、図13に示す障害通知フレーム209を使用する。
 ゲートウェイ10のフレーム処理部13は、受信したフレームが障害通知フレーム209である場合、障害通知フレーム209を障害処理部16に出力する。障害処理部16は、障害通知フレーム209から障害が発生したノード装置40を特定する。次に、障害処理部16は、エリアテーブル23を参照して、障害が発生しているノード装置40が配信ノードRPとして動作しているかを判定する。
 障害が発生しているノード装置40が配信ノードRPとして動作している場合、障害処理部16は、障害が発生している配信ノードRPからのホップ数が最小のノード装置40から、代替の配信ノードRP(代替配信ノード装置)に設定するノード装置40を選択する。このとき、障害処理部16は、近傍ノードテーブル25を参照することができる。
 障害処理部16は、代替配信ノード装置に、配信ノードRPとして動作することを要求する。このとき、障害処理部16は、例えば、配信元確定ホップ数フィールドに無効な値が入った配信ノード設定フレーム203を送信することができる。以下、配信元確定ホップ数フィールドに無効な値が入った配信ノード設定フレーム203を「代替配信要求フレーム」と記載するものとする。フレーム処理部43は、Type=3であって、配信元確定ホップ数フィールドに無効な値が入ったフレームを「代替配信要求フレーム」であると判定するものとする。代替配信要求フレームを受信したノード装置40は、そのノード装置40が参加しているエリアの配信ノードRPの障害により、代替の配信ノードRPに指定されたと認識する。
 代替配信ノード装置は、参加しているエリアに含まれている受信ノード装置に、代替配信ノード装置として動作することを通知するためのエリア内ブロードキャストフレーム208を送信する。このとき、代替配信ノード装置のフレーム処理部43は、エリア内ブロードキャストフレーム208の、データブロック番号とブロック長に無効な値を含める。以後、データブロック番号とブロック長に無効な値が記録されているエリア内ブロードキャストフレーム208のことを「代替配信通知フレーム」と記載する。フレーム処理部43は、Type=8で、データブロック番号とブロック長に無効な値が記録されているフレームが「代替配信通知フレーム」であると判定するものとする。
 ノード装置40は、代替配信通知フレームを受信すると、代替配信通知フレームのGSとして記録されているノード装置40が代替配信ノード装置であると判定する。そこで、フレーム処理部43は、エリアテーブル52の配信元を、代替配信通知フレームのGSに変更する。
 図34は、障害の発生時に行われる処理の例を示すフローチャートである。ゲートウェイ10は、障害通知フレーム209を受信したかを判定する(ステップS91)。障害通知フレーム209を受信した場合、障害処理部16は、障害が発生しているノード装置40が配信ノードRPであるかを判定する。このとき、障害処理部16は、障害通知フレーム209のノードIDフィールドの値をキーとしてエリアテーブル23を検索することにより判定を行う(ステップS91でYes、ステップS92)。障害が発生しているノード装置40が配信ノードRPである場合、障害処理部16は、障害が発生しているノード装置40からのホップ数が最小のノード装置40から、代替配信ノード装置を選択する(ステップS92でYes、ステップS93)。障害処理部16は、代替配信ノード装置に対して、代替配信要求フレームを送信することにより、配信ノードRPとして動作することを要求する(ステップS94)。代替配信要求フレームを受信したノードは、代替配信ノード装置に設定を変更する(ステップS95)。代替配信ノード装置と同じエリアの受信ノード装置は、代替配信ノード装置からの通知に基づいて配信元を変更する(ステップS96)。一方、障害が発生したノード装置40が配信ノードRPではない場合、障害処理部16は処理を終了する(ステップS92でNo)。
 その後に行われる配信データ27の配信では、代替配信ノード装置が配信ノードRPとして動作する。すなわち、ゲートウェイ10は、代替配信ノード装置に配信データ27を送信するための配信データフレーム207を送信する。代替配信ノード装置は、配信データフレーム207を受信する。配信データフレーム207の受信に失敗した場合、代替配信ノード装置は、ゲートウェイ10に配信データフレーム207の再送を要求する。代替配信ノード装置は、配信データ27を取得し、配信データ53として記憶する。次に、代替配信ノード装置は、同じエリア内の受信ノード装置にエリア内ブロードキャストフレーム208を送信する。このとき、代替配信ノード装置は、エリア内ブロードキャストフレーム208に配信データ53を含める。
 第3の実施形態によると、配信ノードRPとして動作しているノード装置40に障害が発生しても、代替配信ノード装置が指定されるため、配信データの送信に支障が起こらない。また、第1および第2の実施形態と同様に、ネットワーク内での輻輳の発生を防ぐこともできる。
 <その他>
 なお、本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、様々に変形可能である。以下にその例をいくつか述べる。
 配信ノード選択部33は、第3-2世代のエリアを生成するときに、第2世代のエリアの配信ノードRPと、そのエリアに隣接する1つの第3-1世代のエリア中の配信ノードRPからのホップ数に基づいて配信ノードRPを決定しても良い。例えば、配信ノード選択部33は、配信ノードRP2と配信ノードRP8からのホップ数がエリアサイズであるノード装置40から配信ノードRP13を選択することができる。このとき、配信ノード選択部33は、配信ノードRP2と配信ノードRP7からのホップ数がエリアサイズのノード装置40を検索したときの結果に基づいて、エリアA7とエリアA13が隣接エリアであることを、隣接エリアテーブル24に記録する。
 第3の実施形態において、ゲートウェイ10は、代替配信ノード装置を選択したエリアに含まれる全てのノード装置40に対して、代替配信ノード装置を通知することもできる。この場合、ゲートウェイ10は、エリアテーブル23に含まれている情報を用いる。
 第1~第3の実施形態のいずれも、ノード装置40が円形に分布していないネットワークにおいても適用される場合があるものとする。円形と異なる形状にノード装置40が分布しているネットワークでエリアが形成される場合の例を図35に示す。
 さらに、いずれの実施形態においても、隣接するエリアに含まれる配信ノードRPもしくはゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズに達するノードがない場合にも、エリアが形成されるように、配信ノードRPの選択方法が変形されてもよい。この場合、配信ノード選択部33は、隣接するエリアに含まれる配信ノードRPもしくはゲートウェイ10からのホップ数がエリアサイズから所定の閾値以内の値であるノード装置40を、配信ノードRPの候補とする。配信ノード選択部33は、配信ノードRPの候補のノードから、まだいずれのエリアにも参加していないノード装置40を1つ選択して、配信ノードRPとすることができる。例えば、エリアサイズが8ホップ、閾値が-2ホップであるとする。この場合、配信ノード選択部33は、例えば、配信ノードRP2を選択する際に、ゲートウェイ10からのホップ数が6ホップ以上で8ホップ以下であり、かつ、配信ノードRP1からのホップ数も6ホップ以上で8ホップ以下のノード装置40を配信ノードRP2の候補とする。配信ノード選択部33は、配信ノードRP2の候補としたノードの中から、配信元テーブル26を参照することによって、まだエリアが決まっていないノード装置40を特定できる。配信ノード選択部33は、特定したノード装置40の中から、配信ノードRP2を選択する。なお、配信ノード選択部33は、他の配信ノードRPもしくはゲートウェイ10からのホップ数がいずれもエリアサイズに近いノード装置40ほど、優先的に配信ノードRPとして選択するものとする。
 また、受信ノード装置は、エリア内ブロードキャストフレーム208のGSと、配信元に設定しているノードのアドレスが一致するかを判定することにより、エリア内ブロードキャストフレーム208を処理対象とするかを決定することもできる。
  10 ゲートウェイ
  11、41 送信部
  12、42 受信部
  13、43 フレーム処理部
  14 配信フレーム生成部
  15 通知フレーム生成部
  16 障害処理部
  20、50 記憶部
  21、51 ルーティングテーブル
  22 ホップ数テーブル
  23、52 エリアテーブル
  24 隣接エリアテーブル
  25 近傍ノードテーブル
  26 配信元テーブル
  27、53 配信データ
  30 エリア生成部
  31 分割数取得部
  32 エリアサイズ算出部
  33 配信ノード選択部
  34 エリア決定部
  40 ノード装置
  44 故障通知部
 100 MPU
 101 バス
 102 PHY
 104 タイマIC
 106 DRAM
 107 フラッシュメモリ
 108 無線モジュール

Claims (20)

  1.  ゲートウェイは、ノード装置に配信する配信データを前記ゲートウェイから取得して他のノード装置に配信する配信ノード装置と、前記ゲートウェイが、所定の範囲内のホップ数ごとに配置されるように前記配信ノード装置を決定し、
     1回の配信により前記配信データが配信されるノード装置のグループであるエリアを、前記配信ノード装置と前記ゲートウェイのいずれでもないノード装置である受信ノード装置が、前記配信ノード装置および前記ゲートウェイのうちの最短ホップ数で到達できる装置である最短配信元と同じエリアに含まれるように決定し、
     前記受信ノード装置は、前記最短配信元を通知された後、前記最短配信元から送信されたフレームを用いて、前記配信データを取得する
     ことを特徴とする通信方法。
  2.  前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数が最も大きい最長経路装置から、前記ゲートウェイまでの経路を複数のエリアに分割することにより得られるエリアの数である分割数を取得し、
     前記経路に含まれるホップ数と前記分割数を用いて、同じエリアに含まれるノード装置間で得られる最大のホップ数である最大ホップ数を算出し、
     前記最大ホップ数から閾値以内のホップ数を前記所定の範囲内とする
     ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
  3.  前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数を、前記ネットワーク中に含まれる全てのノード装置から取得し、
     前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイからのホップ数が前記所定の範囲内のノード装置から選択した第1のノード装置を前記配信ノード装置に設定し、
     前記第1のノード装置は、前記第1のノード装置からのホップ数が前記最大ホップ数以下であるノード装置の識別子と、前記第1のノード装置からのホップ数を対応付けて前記ゲートウェイに送信し、
     前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイからのホップ数が前記所定の範囲内であって、かつ、前記第1のノード装置からのホップ数も前記所定の範囲内であるノード装置から第2のノード装置を選択すると共に、前記第2のノード装置を前記配信ノード装置に設定する
     ことを特徴とする請求項2に記載の通信方法。
  4.  前記ゲートウェイは、隣接する2つのエリアを特定し、前記隣接する2つのエリアのうちの第1のエリアに含まれる第1の配信ノード装置からのホップ数と、前記隣接する2つのエリアのうちの第2のエリアに含まれる第2の配信ノード装置からのホップ数がいずれも前記所定の範囲内であるノード装置を、さらに、新たな配信ノード装置に設定する
     ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の通信方法。
  5.  前記配信ノード装置および前記ゲートウェイは、自ノードからのホップ数が前記最大ホップ数の半分以下の受信ノードに、前記自ノードが所属するエリアを識別するエリア識別子を含む通知メッセージを送信することにより、前記自ノードが所属するエリアへの参加を要求する
     ことを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の通信方法。
  6.  前記ゲートウェイは、前記配信ノード装置のうち、前記ゲートウェイからのホップ数が大きいものから順に、前記配信データを送信し、
     前記ゲートウェイから前記配信データを受信した配信ノード装置は、前記配信データを受信した配信ノード装置が含まれているエリアに属する受信ノード装置に向けて、前記配信データを受信した配信ノード装置が含まれるエリアのエリア識別子と前記配信データを含むフレームを送信する
     ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の通信方法。
  7.  ネットワーク中のノード装置は、隣接するノード装置である隣接ノード装置で障害が発生したことを検出すると、前記障害が発生したノード装置を識別する識別子と前記障害の発生を通知する障害通知フレームを、前記ゲートウェイに送信し、
     前記ゲートウェイは、前記障害が発生したノード装置が前記配信ノード装置である場合、前記障害が発生したノード装置からのホップ数が最小のノード装置を、前記障害が発生した配信ノード装置の代替である代替配信ノード装置に設定し、
     前記代替配信ノード装置は、前記代替配信ノード装置と前記最短配信元が同じ受信ノード装置に、前記代替配信ノード装置を配信データの配信元に設定することを要求する
     ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の通信方法。
  8.  複数のノード装置を含む第1のネットワークと、第2のネットワークの間のゲートウェイとして動作するノード装置であって、
     隣接するノード装置である隣接ノード装置から、前記第1のネットワーク中の経路情報を含むフレームを受信すると共に、前記第2のネットワークから前記第1のネットワークに含まれるノード装置に配信する配信データを受信する受信部と、
     前記配信データを前記ゲートウェイから取得して他のノード装置に配信する配信ノード装置と、前記ゲートウェイが、所定の範囲内のホップ数ごとに配置されるように、前記経路情報を用いて、前記複数のノード装置の中から前記配信ノード装置を選択する選択部と、
     選択したノード装置に、前記配信ノード装置に設定したことを通知する設定通知フレームを生成する通知フレーム生成部と、
     前記配信データを含む配信フレームを生成する配信フレーム生成部と、
     前記設定通知フレームおよび前記配信フレームを送信する送信部
     を備えることを特徴とするノード装置。
  9.  1回の配信により前記配信データが配信されるノード装置のグループであるエリアを、前記配信ノード装置と前記ゲートウェイのいずれでもないノード装置である受信ノード装置が、前記配信ノード装置および前記ゲートウェイのうちの最短ホップ数で到達できる装置である最短配信元と同じエリアに含まれるように、決定するエリア決定部
     をさらに備え、
     前記送信部は、前記配信ノード装置と、前記ゲートウェイと同じエリアに含まれる受信ノード装置に、前記配信データを送信する
     ことを特徴とする請求項8に記載のノード装置。
  10.  前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数が最も大きい最長経路装置から、前記ゲートウェイまでの経路を複数のエリアに分割することにより得られるエリアの数である分割数を含むフレームから前記分割数を取得する取得部と、
     前記経路に含まれるホップ数と前記分割数を用いて、同じエリアに含まれるノード装置間で得られる最大のホップ数である最大ホップ数を算出する算出部、
     をさらに備え、
     前記選択部は、前記最大ホップ数から閾値以内のホップ数を前記所定の範囲内とする
     ことを特徴とする請求項8もしくは9に記載のノード装置。
  11.  前記第1のネットワーク中に含まれる全てのノード装置から、前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数を通知するホップ数通知フレームを受信することにより得られる情報を記録するホップ数テーブルと、
     前記配信ノードからのホップ数が前記最大ホップ数以下の近傍ノードについて、ノード装置の識別子と、前記配信ノード装置からのホップ数を対応付けた近傍ノード通知フレームを受信することにより得られる情報を記録する近傍ノードテーブル
     をさらに備え、
     前記選択部は、
      前記ゲートウェイからのホップ数が前記所定の範囲内であり、かつ、前記配信ノード装置のいずれかからのホップ数も前記所定の範囲内であるノード装置と、
      複数の前記配信ノード装置からのホップ数がいずれも前記所定の範囲内であるノード装置を
     前記配信ノード装置に選択する
     ことを特徴とする請求項10に記載のノード装置。
  12.  前記送信部は、前記配信ノード装置に設定されたノード装置のうち、前記ゲートウェイからのホップ数が大きいものから順に、前記配信データを送信し、前記配信ノード装置に設定されたノード装置への前記配信データの送信が終わると、前記ゲートウェイと同じエリアに含まれる受信ノード装置に、前記配信データを送信する
     ことを特徴とする請求項8~11のいずれか1項に記載の通信装置。
  13.  前記第1のネットワーク中のノード装置で障害が発生したことと、前記障害が発生したノード装置を識別する識別子を通知する障害通知フレームを処理する障害処理部
     をさらに備え、
     前記受信部は、前記障害通知フレームを前記障害処理部に出力し、
     前記障害処理部は、前記障害が発生したノード装置が前記配信ノード装置である場合、前記障害が発生したノード装置からのホップ数が最小のノード装置を、前記障害が発生した配信ノード装置の代替である代替配信ノード装置に設定し、
     前記障害が発生した配信ノード装置と同じエリアに含まれる受信ノード装置に、前記代替配信ノード装置を配信データの配信元に設定することを要求する
     ことを特徴とする請求項8~12のいずれか1項に記載の通信装置。
  14.  ノード装置に配信する配信データをゲートウェイから取得して他のノード装置に配信する配信ノード装置と、前記ゲートウェイが、所定の範囲内のホップ数ごとに配置されるように前記配信ノード装置を決定し、
     1回の配信により前記配信データが配信されるノード装置のグループであるエリアを、前記配信ノード装置と前記ゲートウェイのいずれでもないノード装置である受信ノード装置が、前記配信ノード装置および前記ゲートウェイのうちの最短ホップ数で到達できる装置である最短配信元と同じエリアに含まれるように決定し、
     前記受信ノード装置に対して、前記最短配信元を通知すると共に、前記最短配信元から送信されたフレームから、前記配信データを取得させることを前記配信ノード装置に要求する
     処理を前記ゲートウェイに行わせることを特徴とする通信プログラム。
  15.  前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数が最も大きい最長経路装置から、前記ゲートウェイまでの経路を複数のエリアに分割することにより得られるエリアの数である分割数を取得し、
     前記経路に含まれるホップ数と前記分割数を用いて、同じエリアに含まれるノード装置間で得られる最大のホップ数である最大ホップ数を算出し、
     前記最大ホップ数から閾値以内のホップ数を前記所定の範囲内とする
     ことを特徴とする請求項14に記載の通信プログラム。
  16.  前記ゲートウェイに到達するまでのホップ数を、前記ネットワーク中に含まれる全てのノード装置から取得し、
     前記ゲートウェイからのホップ数が前記所定の範囲内のノード装置から選択した第1のノード装置を前記配信ノード装置に設定し、
     前記第1のノードから、前記第1のノードからのホップ数が前記最大ホップ数以下であるノード装置の識別子と、前記第1のノード装置からのホップ数を対応付けた情報を受信し、
     前記ゲートウェイからのホップ数が前記所定の範囲内であって、かつ、前記第1のノードからのホップ数も前記所定の範囲内であるノード装置から第2のノード装置を選択すると共に、前記第2のノード装置を前記配信ノード装置に設定する
     処理をさらに前記ゲートウェイに行わせることを特徴とする請求項14もしくは15に記載の通信プログラム。
  17.  隣接する2つのエリアを特定し、前記隣接する2つのエリアのうちの第1のエリアに含まれる第1の配信ノード装置からのホップ数と、前記隣接する2つのエリアのうちの第2のエリアに含まれる第2の配信ノード装置からのホップ数がいずれも前記所定の範囲内であるノード装置を、さらに、新たな配信ノード装置に設定する
     処理をさらに前記ゲートウェイに行わせることを特徴とする請求項14~16のいずれか1項に記載の通信プログラム。
  18.  前記ゲートウェイは、前記ゲートウェイからのホップ数が前記最大ホップ数の半分以下の受信ノードに、前記ゲートウェイが所属するエリアを識別する第1のエリア識別子を含む通知メッセージを送信することにより、前記ゲートウェイが所属するエリアへの参加を要求し、
     前記配信ノード装置に、自ノードからのホップ数が前記最大ホップ数の半分以下の受信ノードに、前記自ノードが所属するエリアを識別する第2のエリア識別子を含む通知メッセージを送信することにより、前記自ノードが所属するエリアへの参加を要求する処理を行わせる
     処理をさらに前記ゲートウェイに行わせることを特徴とする請求項14~17のいずれか1項に記載の通信プログラム。
  19.  前記ゲートウェイは、前記配信ノード装置のうち、前記ゲートウェイからのホップ数が大きいものから順に、前記配信データを送信し、
     前記ゲートウェイから前記配信データを受信した配信ノード装置に、前記配信データを受信した配信ノード装置が含まれているエリアに属する受信ノード装置に向けて、前記配信データを受信した配信ノード装置が含まれるエリアのエリア識別子と前記配信データを含むフレームを送信することを要求する
     ことを特徴とする請求項14~18のいずれか1項に記載の通信プログラム。
  20.  ネットワーク中のノード装置での障害の発生と、前記障害が発生したノード装置を識別する識別子を通知する障害通知フレームを受信し、
     前記障害が発生したノード装置が前記配信ノード装置である場合、前記障害が発生したノード装置からのホップ数が最小のノード装置を、前記障害が発生した配信ノード装置の代替である代替配信ノード装置に設定し、
     前記障害が発生した配信ノード装置と同じエリアに含まれる受信ノード装置に、前記代替配信ノード装置を配信データの配信元に設定することを要求する
     処理をさらに前記ゲートウェイに行わせることを特徴とする請求項14~19のいずれか1項に記載の通信プログラム。
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