JP2014203192A - 車両運行管理システム、端末装置、制御装置、および車両運行管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両運行管理システムでは、デマンドバスである第2バスB2を待つ利用者に関する情報を検出し(S22)と、第2バスB2を待つ利用者に関する情報と第2バスB2の位置とに基づいて、第2バスB2の運行スケジュールが制御される(S26)。そして、第2バスB2の運行スケジュールに基づいて、第2バスB2のバス停にあるバス停端末100の表示部で第2バスB2の運行スケジュールに関する情報が表示される(S28)。
【選択図】図6
Description
通常のバス交通は決まったルートにあるバス停間を一定間隔で運行し、利用者側がバスの時間に合わせて利用するものである。これに対し、「デマンドバス」とは、利用者の要求に応じてバスを運行する方式を採用するものである。デマンドバスは、利用者が乗りたい時に「呼んで乗る」バスであると言える。
図2は、本実施の形態にかかる車両運行管理システムの構成の具体例を示す概略図である。図2を参照して、本実施の形態にかかる車両運行管理システムは、支線路線rにある第2バスB2の乗り合い位置(停留所)に設置される端末装置(以下、バス停端末)100と、第2バスB2の運行管理を行なうための制御装置200と、第2バスB2に設置される通信装置300と、第1バスB1に設置される通信装置400とを含む。制御装置200は、インターネットや専用回線などで構築されたネットワーク500を介して、バス停端末100および通信装置300,400と通信可能である。
(バス停端末)
図3は、バス停端末100の外観の具体例を表わした図である。図3を参照して、バス停端末100は、バス停bsで第2バスB2を待つ利用者に関する情報を検出するための検出部としてのカメラ14、操作ボタン15、および人感センサであるセンサ16と、表示装置としての第1表示部17および第2表示部18とを備える。
制御装置200は、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータで実現されてよい。制御装置200は、少なくとも、第2バスB2の運行スケジュールの処理を実行するための、図示しないCPUを含んだ処理部と、ネットワーク500を介してバス停端末100および通信装置300,400と通信するための通信部とを含む。好ましくは、制御装置200には、オペレータに対して情報を表示するための表示装置、およびオペレータから操作入力を受け付けるための入力装置が接続される。
通信装置300,400は、少なくとも通信機能を備える装置であれば、パーソナルコンピュータなどの一般的なコンピュータで実現されてもよいし、携帯電話機やいわゆるスマートフォンと呼ばれる通信端末装置などで実現されてもよい。通信装置300,400は、少なくとも、ネットワーク500を介して制御装置200と通信するための通信部と、通信部での通信を制御するための、図示しないCPUを含んだ制御部とを含む。好ましくは、通信装置300,400は、制御装置200から受信した情報を出力するための、ディスプレイおよびスピーカなどの出力部を含む。また、好ましくは、通信装置300,400は、自身の位置を特定するための機能として、たとえばGPS(Global Positioning System)を利用した位置特定機能や、オペレータ(たとえばバスの運転手)から現在位置の入力を受け付けるための入力部を含む。位置情報は、所定のタイミングで、通信部によって通信装置300,400から制御装置200に送信される。
本実施の形態にかかる車両運行管理システムは、図1に示された運行モデルを想定し、第1バスB1から第2バスB2に乗り換えて国道(基幹路線R)に設けられたバス停BSから各施設に設けられたバス停bsまで利用者が向かう上記の上り方向の移動の場合にも、各施設に設けられたバス停bsから国道(基幹路線R)に設けられたバス停BSまで利用者が向かって第2バスB2から第1バスB1に乗り換える上記の下り方向の移動の場合にも、利用者が、第1バスB1と第2バスB2と間の乗り換えを待ち時間なく行なうように、第2バスB2の運行を管理する。図5は、上り方向における車両運行管理システムでの動作概要を表わした図であり、図6は、下り方向における車両運行管理システムでの動作概要を表わした図である。
図5を参照して、上り方向では、所定のタイミングで、通信装置300,400は、自身の現在位置を表わす位置情報を制御装置200に対して送信する(ステップS11,S14)。この送信のタイミングは、予め規定された時間間隔であってもよいし、制御装置200から送信を要求されたタイミングであってもよいし、バス停を発車したタイミングなどの規定されたタイミングであってもよい。このタイミングは、以降の下り方向の説明でも同様である。これにより、制御装置200は、各バスB1,B2の現在位置を把握することができる。
図6を参照して、下り方向では、バス停bsに設置されたバス停端末100の操作ボタン15が押されるなどして、バス停端末100が第2バスB2を待つ利用者が到着したことを検出すると(ステップS21)、バス停端末100はセンシング動作を行なって(ステップS22)、第2バスB2を待つ利用者に関する情報を取得する。ステップS22でバス停端末100は、たとえば操作ボタン15からの操作信号などに基づいて、少なくとも、バス停bsで第2バスB2を待つ利用者の有無を第2バスB2を待つ利用者に関する情報として取得する。その他、バス停端末100は、カメラ14からの撮影画像を解析するなどして、人数や性別や年齢層などの属性を第2バスB2を待つ利用者に関する情報として取得してもよい。そして、バス停端末100は、第2バスB2を待つ利用者に関する情報を制御装置200に対して送信する(ステップS23)。
(バス停端末)
図8は、上記動作を行なうための、バス停端末100の機能構成の具体例を示すブロック図である。図8では、各機能が、アプリケーションプロセッサ10がメモリ11に記憶されているプログラムを読み出して実行することでアプリケーションプロセッサ10によって実現される機能であるものとしているが、少なくとも一部は、アプリケーションプロセッサ10以外の電気回路などのハードウェア構成にて実現されてもよい。
図9は、上記動作を行なうための、制御装置200の機能構成の具体例を示すブロック図である。図9に表わされる各機能は、制御装置200の図示しないCPUがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することで、主に、CPUで実現されるものである。しかしながら、少なくとも一部は、CPU以外の電気回路などのハードウェア構成にて実現されてもよい。
(バス停端末)
図10は、バス停端末100での動作の流れの具体例を表わしたフローチャートである。図10のフローチャートに表わされた動作は、バス停端末100のアプリケーションプロセッサ10がメモリ11に記憶されているプログラムを読み出して実行し、図8の各機能を発揮することによって実現される。
図11は、制御装置200での動作の流れの具体例を表わしたフローチャートである。図11のフローチャートに表わされた動作は、制御装置200の図示しないCPUがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行し、図9の各機能を発揮することによって実現される。
本実施の形態にかかる車両運行管理システムによると、デマンドバスである第2バスB2への乗車を待つ利用者がそのバス停に設置されるバス停端末100等によって検出され、自動的に第2バスB2が要求される。これにより、利用者の突発的に生じたデマンドや、事前の運行スケジュールとは非同期に発生したデマンドであっても、柔軟に対応して第2バスB2を配車することが可能となり、利用者の利便性を向上させることができる。
発明者らは、本実施の形態にかかる車両運行管理システムの効果を実証するための実験を行なった。まず、発明者らは、このようなデマンド対応型交通の効果の高い地域として、北海道亀田郡七飯町を実験地区として選定した。図12は、実験地区とした七飯町の駅付近の大まかな地図を表わしている。図12に示されたように、七飯町は、町を南北に貫く国道(国道5号線)と該国道から垂直に伸びる支線とを有して、主たる交通は、ほぼ並走する鉄道とバスとであるという交通事情を有している。国道から離れた中心街に病院等の生活支援施設が集中する一方で、その外側に郊外が広く広がり、集落が点在している。そのため、地理的な特徴として、国道に垂直な方向には高低差(坂道)があるにも関わらず(図13参照)、生活支援施設に行くためには国道から垂直な支線を進む必要がある。一方で、全国平均よりも高齢者人口の割合が高く、コミュニティバスの導入に積極的というアンケート結果(平成19年9月〜10月実施)が得られている。また、上記の交通事情より、短距離であれば、渋滞や気象トラブルなどのデマンド交通の運行を妨げる外乱が少ない。そこで、発明者らは、図1に示された運行モデルを想定しやすい地区として北海道亀田郡七飯町を選定し、本実施の形態にかかる車両運行管理システムの効果を実証するための実験を行なった。
Claims (19)
- 車両の乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報を検出するための検出手段と、
前記乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報と、前記車両の位置とに基づいて、前記車両の運行スケジュールを制御するための制御手段と、
前記乗り合い位置にある表示装置に、前記車両の運行スケジュールに関する表示を行なうための表示手段とを備える、車両運行管理システム。 - 前記制御手段は、前記車両に設置される第1の通信装置と通信することで前記車両の位置を取得する、請求項1に記載の車両運行管理システム。
- 前記制御手段は、予め規定された運行スケジュールに従って運行される交通機関の位置をさらに用いて、前記車両の運行スケジュールを制御する、請求項1に記載の車両運行管理システム。
- 前記車両は、第1の乗り合い位置と第2の乗り合い位置との間を運行し、前記交通機関は、前記予め規定された運行スケジュールに従って前記第1の乗り合い位置を含む規定された乗り合い位置を運行し、
前記制御手段は、前記交通機関が前記予め規定された運行スケジュールに従って前記第1の乗り合い位置に到着するタイミングに応じたタイミングで前記車両が前記第1の乗り合い位置に到着するよう、前記車両の運行スケジュールを決定する、請求項3に記載の車両運行管理システム。 - 前記制御手段は、前記第2の乗り合い位置に前記車両を待つ利用者がいることが検出されると、前記第1の乗り合い位置に前記交通機関が到着する時刻に基づいて前記第2の乗り合い位置から前記第1の乗り合い位置へ運行する前記車両の運行スケジュールを決定する、請求項4に記載の車両運行管理システム。
- 前記制御手段は、前記交通機関に設置される第2の通信装置と通信可能することで、前記第1の乗り合い位置で前記交通機関から降りる利用者があること表わす情報を取得し、
前記制御手段は、前記第1の乗り合い位置で前記交通機関から降りる利用者があることが検出されると、前記第1の乗り合い位置に前記交通機関が到着する時刻に基づいて前記第1の乗り合い位置から前記第2の乗り合い位置へ運行する前記車両の運行スケジュールを決定する、請求項4に記載の車両運行管理システム。 - 前記検出手段は、前記乗り合い位置で前記車両を待つ利用者の少なくとも有無を検出する、請求項1〜6のいずれかに記載の車両運行管理システム。
- 前記検出手段は、人の有無を検出するためのセンサと、人が操作するためのボタンと、カメラと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項7に記載の車両運行管理システム。
- 前記検出手段は前記センサおよび前記カメラを含み、前記センサが人がいることを検出しているときのみに前記カメラを動作させる、請求項8に記載の車両運行管理システム。
- 車両の乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報を検出するための検出手段と、
制御装置と通信するための通信手段と、
接続された表示装置の表示を制御するための表示制御手段とを備え、
前記通信手段は、前記検出手段で検出された前記車両を待つ利用者に関する情報を前記制御装置に送信し、
前記通信手段は、前記車両を待つ利用者に関する情報と前記車両の位置とに基づいて前記車両の運行スケジュールを制御する前記制御装置から表示情報を受信し、前記表示制御手段は、前記車両の運行スケジュールに関する表示を前記表示装置に行なわせる、端末装置。 - 前記検出手段は、前記乗り合い位置で前記車両を待つ利用者の少なくとも有無を検出する、請求項10に記載の端末装置。
- 前記検出手段は、人の有無を検出するためのセンサと、人が操作するためのボタンと、カメラと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の端末装置。
- 前記検出手段は前記センサおよび前記カメラを含み、前記センサが人がいることを検出しているときのみに前記カメラを動作させる、請求項12に記載の端末装置。
- 車両の位置と、前記車両の乗り合い位置に設置される端末装置と通信することで得られた前記乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報とに基づいて、前記車両の運行スケジュールを制御する、制御装置。
- 前記車両の運行スケジュールに基づいて、前記車両の運行スケジュールに関する表示を行なうための表示情報を前記端末装置に送信する、請求項14に記載の制御装置。
- 前記車両に設置された第1の通信装置と通信することで前記車両の位置を取得する、請求項14または15に記載の制御装置。
- 予め規定された運行スケジュールに従って運行される交通機関の位置をさらに用いて、前記車両の運行スケジュールを制御する、請求項14または15に記載の制御装置。
- 前記車両は、第1の乗り合い位置と第2の乗り合い位置との間を運行し、前記交通機関は、前記予め規定された運行スケジュールに従って前記第1の乗り合い位置を含む規定された乗り合い位置を運行し、
前記交通機関が前記予め規定された運行スケジュールに従って前記第1の乗り合い位置に到着するタイミングに応じたタイミングで前記車両が前記第1の乗り合い位置に到着するよう、前記車両の運行スケジュールを決定する、請求項17に記載の制御装置。 - 車両の乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報を検出するステップと、
前記乗り合い位置で前記車両を待つ利用者に関する情報と、前記車両の位置とに基づいて、前記車両の運行スケジュールを制御するステップと、
前記車両の運行スケジュールに基づいて、前記乗り合い位置にある表示装置で、前記車両の運行スケジュールに関する情報を表示するステップとを備える、車両運行管理方法。
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