JP2014202964A - トナー処理装置 - Google Patents

トナー処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014202964A
JP2014202964A JP2013079917A JP2013079917A JP2014202964A JP 2014202964 A JP2014202964 A JP 2014202964A JP 2013079917 A JP2013079917 A JP 2013079917A JP 2013079917 A JP2013079917 A JP 2013079917A JP 2014202964 A JP2014202964 A JP 2014202964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
processing
rotating body
rectifying
processing apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013079917A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6108921B2 (ja
Inventor
元英 塩澤
Motohide Shiozawa
元英 塩澤
隆行 板倉
Takayuki Itakura
隆行 板倉
毅 中
Takeshi Naka
毅 中
和男 寺内
Kazuo Terauchi
和男 寺内
洋二朗 堀田
Yojiro Hotta
洋二朗 堀田
祥平 津田
Shohei Tsuda
祥平 津田
信一 岩田
Shinichi Iwata
信一 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013079917A priority Critical patent/JP6108921B2/ja
Publication of JP2014202964A publication Critical patent/JP2014202964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6108921B2 publication Critical patent/JP6108921B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Abstract

【課題】転写性向上の為に大粒径外添剤を添加しても外添剤遊離が発生し難いトナー処理装置を提供する。【解決手段】トナー処理装置100において、トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理槽110と、処理槽110内に収容された被処理物を処理槽110の底部110aから上方に流動させる撹拌羽根120と、撹拌羽根120の上方に回転可能に設けられており、回転体本体131と、回転体本体131の外周面から径方向の外向きに突出し被処理物に衝突して被処理物を処理する処理部132と、を有する処理羽根130と、処理羽根130の上方に設けられており、処理羽根による処理領域内における被処理物の流動の向きを処理羽根130の回転方向と逆方向に変化させる整流部材140と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、又は静電印刷法等において静電潜像を現像するために用いられるトナーを処理するトナー処理装置に関する。
従来、一般的な電子写真法におけるトナーは、着色粒子表面を流動性向上剤(外添剤)で処理し、所望の流動性や帯電特性を制御している。この外添剤として、一般的に広く使用されているものは、無機物あるいは有機物から成る微粒子である。
この外添剤としては、従来から金属酸化物や樹脂粒子及びこれらの表面処理物などが広く利用されてきた。その中で、スペーサー粒子としての機能を有し、主に転写性向上を目的に添加される、一次粒子の体積基準の50%粒径(以下、体積平均粒径(D50)という)が80nm以上300nm以下程度の大粒径外添剤がある。
この外添剤は、一次粒子の体積平均粒径(D50)が80nm未満の小粒径外添剤とは異なり、例えば、二成分現像剤のキャリアとのストレス、一成分現像でのトナー搬送部材や薄層化ブレードとのストレス等による、トナー表面への外添剤埋め込まれは発生し難い。
しかしその反面、大粒径外添剤はトナーから遊離し易いため、特に、高湿下における長期使用において、大粒径外添剤が遊離し、転写効率を低下させる恐れがある。
このような大粒径外添剤の遊離を抑制する装置として、例えば、以下の様な粉体処理装置(トナー処理装置)が提案されている。
特許文献1には、粉体を処理する処理容器内の下部に回転羽根が設けられた粉体処理装置において、処理容器内における回転羽根よりも上方の位置に、回転羽根の回転によって舞い上がった粉体を下方に案内する案内部材を設けた構成が開示されている。
この粉体処理装置は、小粒径外添剤の遊離はある程度低減できるものの、後記する処理領域内での処理が不十分であるため、大粒径外添剤の遊離の低減は困難であった。
また、別の装置として、以下の様な装置が提案されている。
特許文献2には、撹拌槽、回転駆動軸及び撹拌翼を有し、撹拌槽の底壁を貫通する回転駆動軸に固定した撹拌翼を該撹拌槽の底部に配置し、撹拌槽内部に複数枚のデフレクタが固定された金属環を撹拌槽上部から吊り下げて配置した装置が開示されている。
この装置は、大粒径外添剤を固着させることは可能であるものの、運転時に材料温度がトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以上に上昇し、機内での融着や粗粒が発生してしまうという問題点があった。
運転時の材料温度をトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下に抑えるには、材料の仕込量を減らすか、撹拌翼の回転周速を落とせばよいが、材料の仕込量を減らすとトナー生産性(=単位時間当たりの製品出来高)が悪くなってしまう。また、撹拌翼の回転周速を落すと、前記した、高湿下における長期使用での大粒径外添剤遊離といった弊害が解決できない。
従って、トナー生産性向上、転写性向上、及び外添剤遊離の低減、の全てを改善させるトナー処理装置については更なる検討を行う余地があった。
特開平11−216348号公報 特開2012−212062号公報
本発明の目的は上記問題点を解消したトナー処理装置を提供することにある。即ち、本発明は、転写性向上の為に大粒径外添剤を添加しても外添剤遊離が発生し難いトナー処理装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るトナー処理装置は、
トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理室と、
前記処理室内に収容された前記被処理物を前記処理室の底部から上方に流動させる流動手段と、
前記処理室内の前記流動手段の上方に回転可能に設けられており、回転体本体と、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに突出し前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理部と、を有する回転体と、
前記処理室内の前記回転体の上方に設けられており、前記回転体による処理領域内における前記被処理物の流動の向きを前記回転体の回転方向と逆方向に変化させる整流部材と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係るトナー処理装置は、
トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理室と、
前記処理室内に収容された前記被処理物を前記処理室の底部から上方に流動させる流動手段と、
前記処理室内の前記流動手段の上方に回転可能に設けられており、回転体本体と、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに突出し前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理部と、を有する回転体と、
前記処理室内の前記回転体の上方に設けられており、上方側から下方側に向かって前記回転体の回転軸方向に対して前記回転方向に傾斜した方向に延びる第一整流面と、前記第一整流面の下端からさらに下方側に向かって前記回転軸方向に対して前記回転方向と逆方向に傾斜した方向に延びる第二整流面と、を備える整流部材と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、転写性向上の為に大粒径外添剤を添加しても外添剤遊離が発生し難いトナー処理装置を提供することができる。
本発明のトナー処理装置の一例を示す概略図 本発明の処理室の一例を示す概略図 本発明の流動手段の一例を示す概略図 本発明の回転体の一例を示す概略図 本発明の整流部材の一例を示す概略図 実施例1の整流板を示す概略図 実施例2の整流部材を示す概略図 実施例2の整流板を示す概略図 実施例3の撹拌羽根を示す概略図 実施例4の整流部材を示す概略図 実施例4の整流板を示す概略図 比較例2のトナー処理装置を示す概略図 比較例3のトナー処理装置を示す概略図
以下に図面を参照して、本発明のトナー処理装置の好ましい実施形態について詳細に説明する。
[トナー処理装置]
図1は、本発明のトナー処理装置の一例を示す概略図である。図1に示す様に、トナー処理装置100は、処理室としての処理槽110、流動手段としての撹拌羽根120、回転体としての処理羽根130を備えている。処理槽110は、トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する。撹拌羽根120は、処理槽110の底部110aに回転可能に設けられている。処理羽根130は、撹拌羽根120よりも上方で回転可能に設けられている。更に、本発明におけるトナー処理装置100は、処理羽根130の上方に、固定された整流部材140を備えている。以下、各構成の詳細について説明する。
[処理室]
図2は、本発明の処理室の一例を示す概略図である。なお、図2においては、内部の構造を示すために、周壁の一部を取り除いて図示している。図2に示す様に、処理室としての処理槽110は、平らな底部110aを持った円筒形の容器であり、底部110aの略中心に、撹拌羽根120と処理羽根130を回転可能に取り付けるための回転軸としての駆動軸111を備えている。処理槽110は、強度の観点から鉄、ステンレス鋼(SUS)等の金属製のものが好ましく、また、内面を導電性の材質にする、又は導電加工するのが好ましい。
[流動手段]
図3は、本発明の流動手段の一例を示す概略図である。また、図3(a)は、流動手段としての撹拌羽根120を処理槽110の上方から見た図であり、図3(b)は、側方から見た図である。図3に示す様に、撹拌羽根120は、中心から外側に向かって延びるS字状の羽根部121を有しており、羽根部121の先端部121aは、被処理物を処理槽110の底部110aから上方に舞い上げるように、上方に突出する跳ね上げ形状をしている。撹拌羽根120は、処理槽110の底部110aで駆動軸111に固定され、駆動軸111を中心軸として、処理槽110の上方から見て時計方向に回転可能に設けられている。撹拌羽根120の回転により、被処理物は処理槽110内(処理室内)で時計回りに回転しながら上昇する。そして、撹拌羽根120の回転により上昇した被処理物は、やがて重力によって下降してくるので処理槽110内で均一に混合されるものと考えられる。
また、撹拌羽根120は、強度の観点から鉄、ステンレス鋼(SUS)の金属製のものが好ましく、必要に応じて耐摩耗用にメッキ、コーティングを施しても良い。なお、羽根部121の形状は、トナー処理装置の大きさや運転条件、被処理物の充填量や比重によって適宜設計可能である。
[回転体]
図4は、本発明の回転体の一例を示す概略図である。また、図4(a)は、回転体としての処理羽根130を処理槽110の上方から見た図であり、図4(b)は、側方から見た図である。図4に示す様に、処理羽根130は、円環状の回転体本体131と、回転体本体131の外周面から径方向の外向きに突き出た処理部132とで構成される。処理部132は複数設けられており、図4においては2つ設けられているものを示す。処理羽根130は、撹拌羽根120よりも上方に設けられており、撹拌羽根120と同じ駆動軸111に固定されている。そして、撹拌羽根120と共に、駆動軸111を中心軸として、処理槽110の上方から見て時計方向に回転する。処理羽根130の回転により、被処理物と処理部132が衝突することによって、トナー粒子表面に外添剤が固着されることとなる。
また、処理羽根130は、強度の観点から鉄、ステンレス鋼(SUS)等の金属のものが好ましく、必要に応じて耐摩耗用のメッキ、コーティングを施しても良い。なお、処理部132の回転方向の断面積は、断面積が大き過ぎると被処理物の流動に影響を与え、駆動トルクの上昇や被処理物の昇温の恐れがあり、断面積が小さ過ぎると所望の処理能力が得られない。従って、処理部132の断面積は、トナー処理装置100の大きさや運転条件、被処理物の充填量や比重によって適宜設計されるものである。
[整流部材]
図5は、本発明の整流部材の一例を示す概略図である。また、図5(a)は、整流部材140を処理槽110の上方から見た図であり、図5(b)は、側方から見た図である。また、図6は、本発明の整流板を示す概略図であって、1枚の整流板を側方から見た図である。本発明において整流部材140は、撹拌羽根120によって流動させられた被処理物の流動向きを、処理羽根130の回転方向と逆方向に変化させる部材である。
図5に示す様に、整流部材140は円環状の本体141と、本体141の外周面から径方向の外向きに突き出した整流板142で構成される。ここで、図6における右側が撹拌羽根120の回転方向における上流側で、左側が下流側である。被処理物が図6中の右から左に向かって流動するときに、被処理物と対向する面が整流面143である。
整流面143において撹拌羽根120の回転方向で最も下流にある部位をA部145としたときに、A部145よりも上方側を第一整流面143a、A部135よりも下方側を第二整流面143bとする。第一整流面143aは上方側から下方側(A部145)に向かって回転方向に傾斜し、第二整流面143bはA部145(上方)から下方に向かって回転方向と逆向きに傾斜している。
整流板142の径方向の長さは、円環状の本体141に近い側は、処理部132よりも径方向内側になるのが好ましい。逆に、円環状の本体141から最も遠い外端側は、処理部132よりも外側になるのが好ましく、処理槽110の内壁に接触していても構わない。
整流部材140の固定方法は特に限定されるものではないが、トナー処理装置100の動作中は処理槽110内部で回転することなく固定される必要がある。また、撹拌羽根120や処理羽根130の脱着作業の観点から処理槽110に対して脱着可能であることが好ましく、例えば図5(b)に示すように中央に設けた円筒あるいは支持棒を使って処理槽110の上端や処理槽110の蓋に固定すればよい。
なお、第一整流面143a、第二整流面143bはそれぞれ平面で構成されていてもよく、あるいは撹拌羽根120の回転方向に凹となる湾曲面であってもよい。また、整流部材140は強度の観点から鉄、SUS等の金属製が好ましく、必要に応じて耐摩耗用にメッキ、コーティングを施してもよい。また、整流部材140は、一対の第一整流面143aと第二整流面143bを本体141の外周面に複数有している。
[被処理物の流動状態]
本発明者は、外添剤遊離を抑制するためには、即ち、トナー粒子に外添剤を固着させるためには、トナー処理装置100内でのトナー粒子及び外添剤を含む被処理物の流動状態を把握することが重要であると考えた。そこで、本発明者は、図1に示すトナー処理装置100に設置可能な透明アクリルケーシング(不図示)を製作し、透明アクリルケーシング内での被処理物の流動状態を、風速測定、タフト法及び目視による観察で確認した。
風速測定は、株式会社シロ産業製の風速計MY709−40DAに接続した風速センサーM709B−10を処理槽110内に取り付けて行った。流動向きについては、目視で被処理物の動きを観察した。また、被処理物の上昇角度については、透明アクリルケーシング内に糸(タフト)を取り付け、こちらも目視で被処理物の上昇角度を観察した。
その結果、処理羽根130の周速44m/sの時、処理部132周辺の気流は、風速10〜14m/sであり、回転方向に対して約10度上昇方向であることが確認された。また被処理物は処理槽110の外周部に多く存在して旋回していることが確認された。
次に、駆動軸111の軸線方向(回転軸方向)における、整流板142の下端部と処理部132の距離を5mm〜50mmの範囲で変えて取り付け、整流面143に取り付けた糸の動きを観察した。その結果、整流板142と処理部132との距離によって被処理物の流動状態への影響が変化することを確認した。
駆動軸111の軸線方向における、整流部材140の下端部と処理部132との距離が近い時には、糸は第二整流面143bを通過した後に処理部132に至るまで回転方向とは逆向きの流れを示していた。一方で整流部材140の下端部と処理部132との距離が遠い時には、糸は第二整流面143を通過した後に一旦は回転方向と逆向きの流れを示すが、やがて回転方向に倣ってしまってから処理部132に至ることが判った。このような現象は整流板142の下端部と処理部132との距離に対して明確な変化点は無く、段階的に変化し、回転体の周速やトナー処理装置の大きさによって変化すると考えられる。従って、処理部132がトナー粒子と外添剤を処理する領域を処理領域とすると、処理領域は処理部132の近傍の数十mmの範囲にあると考えられる。
そして以上の観察から、駆動軸111の軸線方向における、整流板142と処理部132の距離が近い時には、整流板142は、処理領域内での被処理物の流動向きを逆方向に変化させていると考えることができる。すなわち、整流板142は、処理部132の処理領域での流動向きに影響を与えていると考えることができる。
[固着処理]
以上のような被処理物の流動状態から考えられるトナー粒子と外添剤との固着処理について説明する。図5は、整流部材の一例を示す概略図であって、整流面が平面の整流部材を示す図である。図6は、図5に示す整流部材の整流板を示す概略図である。図7は、整流部材の一例を示す概略図であって、整流面が湾曲面の整流部材を示す図である。また、図7(a)は、整流部材170を処理槽110の上方側から見た図であり、図7(b)は、側方から見た図である。図8は、図7に示す整流部材の整流板を示す概略図であって、1枚の整流板を側方から見た図である。
本発明におけるトナー処理装置100は、撹拌羽根120と、処理羽根130と、整流部材140との3つの基本構成からなり、処理槽110内でこれらの構成が連動して機能することにより、本件発明特有の効果を得ることができるものである。ここで、撹拌羽根120と処理羽根130は、それらの回転速度が同じとなるように、図1等に示す様に同一の駆動軸111に取り付けた。ただし、これに限らず、撹拌羽根120と処理羽根130とを別々のモータによって回転駆動するように設け、回転速度が異なる構成としても良い。
本発明において、まず、被処理物は、撹拌羽根120の回転によって処理槽110の底部110aから上方に巻き上げられ、処理槽110内の外周部で撹拌羽根120の回転方向に旋回しながら上昇する。次に、旋回する被処理物は、撹拌羽根120の回転方向に対向する面である整流面143に突き当たる。被処理物の旋回角度から、まず、第一整流面
143aに突き当たると考えられる。そして、第一整流面143aに突き当たった被処理物は、第一整流面143aに沿って移動(流動)することとなる。すなわち、被処理物の移動方向(流動方向)は、第一整流面143aを備える整流板142によって、撹拌羽根120の回転方向の上流から下流に向かって下方に傾斜する方向に変化させられる。
第一整流面143aに沿って移動する被処理物は、その後、第二整流面143bに到達し、第二整流面143bに沿って移動することとなる。すなわち、被処理物の移動方向は、第二整流面143bを備える整流板142によって、撹拌羽根120の回転方向と逆方向に変化させられることとなる。
このため、処理羽根130に対する被処理物の相対速度が大きくなる。整流板142を処理部132の近傍に設けることにより、被処理物は、撹拌羽根120の回転方向と逆方向に移動方向を変化させられた状態、すなわち相対速度が大きくなった状態で上記の処理領域に送り込まれる。
そして、処理領域に送り込まれた被処理物が、処理部132と衝突することによって固着処理が行われることとなる。ここで、被処理物と処理部142との相対速度が大きい程、その衝突力を大きくすることができると考えられる。本発明では被処理物を処理羽根130と順方向に流動させるのではなく、逆方向に流動させて処理部132と衝突させることで、被処理物と処理部142の衝突時の相対速度を大きくして衝突力を高めるものである。
そのため、外添剤の遊離を生じ難くし、トナー粒子表面に外添剤を固着させることができる。尚、整流面143は、図5、図6に示すような平面で構成されていても良いが、被処理物の移動方向を逆向きにするものであれば、図7、図8に示す様な湾曲面で構成されていても良い。
[トナーの製造]
次に、本発明におけるトナー処理装置を用いたトナーの製造方法の一例について説明する。トナーの製造方法については、特に限定されず、従来公知の製造方法を用いることができる。ここでは、粉砕法を用いたトナーの製造手順について説明する。
まず、原料混合工程では、トナー粒子を構成する材料として、結着樹脂、着色剤、及びワックス、並びに必要に応じて、荷電制御剤等の他の成分を所定量秤量して配合し、混合する。トナー処理装置(混合装置)の一例としては、スーパーミキサー(株式会社カワタ社製)、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(日本コークス工業株式会社製)、ナウターミキサー(ホソカワミクロン株式会社製)等が挙げられる。
次に、混合した材料を溶融混練して、結着樹脂中にワックス等を分散させる。その溶融混練工程では、加圧ニーダー、バンバリィミキサーの如きバッチ式練り機や、連続式の練り機を用いることができる。連続生産できる優位性から、1軸又は2軸押出機が主流となっている。例えば、KTK型2軸押出機(株式会社神戸製鋼所製)、TEM型2軸押出機(東芝機械株式会社製)、PCM混練機(株式会社池貝製)、ニーデックス(日本コークス工業株式会社製)が挙げられる。
更に、溶融混練することによって得られる樹脂組成物は、2本ロール等で圧延され、冷却工程で水などによって冷却してもよい。ついで、樹脂組成物の冷却物は、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、クラッシャー、ハンマーミル、の如き粉砕機で粗粉砕した後、更に、クリプトロンシステム(株式会社アーステクニカ製)、ターボ・ミル(フロイント・ターボ株式会社製)等による微粉砕機で微粉砕する。
次に、必要に応じて慣性分級方式のエルボジェット(日鉄鉱業株式会社製)、遠心力分級方式のTSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)等の分級機や篩分機を用いて分級しトナー粒子を得る。
[外添処理]
このようにして得られた、トナー粒子の表面に外添剤を固着させる装置として、図1に示す本発明におけるトナー処理装置100を用いる。処理方法は以下の通りである。
図1に示すトナー処理装置100の処理羽根130の回転周速を後記する所定の範囲内で設定する。次に、処理槽110の上蓋を開け、予め計量しておいたトナー粒子及び外添剤を含む被処理物を投入する。投入後上蓋を閉め、以下に記載する回転周速で、処理羽根130を回転させる。
更に、処理羽根130を回転中、冷水発生手段からの冷水を冷水ジャケット(図示しない)に供給することで、処理槽110内の材料温度を、トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下に調整する。所望の時間処理を行った後、排出弁(図示しない)を開き、処理槽110からトナーを取り出す。その後、35μmから75μm開口程度のメッシュに通し、粗大粒子を除去し、トナーを得る。
処理羽根130の回転周速や、混合時間は、処理中の材料温度がトナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)以下となる範囲に調整することが好ましい。具体的には、処理羽根130の回転周速の最大周速は10.0m/sec以上、150.0m/sec以下であることが好ましい。また、混合時間は0.5分以上、60分以下の範囲で調整することが好ましい。トナー粒子の表面に外添剤を固着させる工程は、1段階で行っても、2段階以上の多段階で行ってもよく、それぞれの段階で用いる混合条件及びトナー粒子の配合等は、同一であっても異なっていても良い。
[トナー]
次に、本発明に用いられる、トナーに関して説明する。本発明の用いられるトナーとしては、公知のものが使用でき、粉砕法、重合法、乳化凝集法、溶解懸濁法等のいずれの方法で製造されたものであってもよい。
[トナー;結着樹脂]
トナーを構成する結着樹脂としては、通常トナーに用いられ樹脂を使用することができる。以下のようなものが挙げられる。
本発明に好適に用いられるトナーにおいて、結着樹脂としては、ポリスチレン;ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体が挙げられる。更に、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体が挙げられる。更に、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体が挙げられる。更に、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂が挙げられる。更に、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、
キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂及び石油系樹脂が挙げられる。
トナーの物性のうち、結着樹脂に起因するものとしては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定される分子量分布は以下のものが好ましい。即ち、分子量2,000以上50,000以下の領域に少なくとも一つのピークを有し、分子量1,000以上30,000以下の成分が50%以上90%以下存在する場合がより好ましい。結着樹脂のガラス転移点(Tg)は30℃以上60℃以下であることが好ましく、40℃以上60℃以下であることがより好ましい。ガラス転移点(Tg)が上記の範囲内であれば、トナーの耐久性に優れると共に、高温多湿環境下におけるトナー粒子同士の凝集が抑制される。
[トナー;ワックス]
本発明に好適に用いられるトナーのおいては、定着時の定着部材からの離型性の向上、定着性の向上の点から次のようなワックスがトナー粒子の材料として用いられる。ワックスとしては、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、フィッシャートロプシュワックス及びその誘導体、ポリオレフィンワックス及びその誘導体、カルナバワックス及びその誘導体が挙げられる。これらのワックスの誘導体として、酸化物や、ビニル系モノマーとのブロック共重合物、グラフト変性物を含む。その他のワックスとして、アルコール、脂肪酸、酸アミド、エステル、ケトン、硬化ヒマシ油及びその誘導体、植物系ワックス、動物性ワックス、鉱物系ワックス、ペトロラクタムが挙げられる。
[トナー;荷電制御剤]
本発明に好適に用いられるトナーのおいては、トナー粒子の帯電量及び帯電量分布の制御のために、荷電制御剤をトナー粒子に配合(内添)、又はトナー粒子と混合(外添)して用いることが好ましい。
トナーを負荷電性に制御するための負荷電制御剤としては、有機金属錯体、キレート化合物が挙げられる。有機金属錯体としては、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸金属錯体、芳香族ジカルボン酸金属錯体が挙げられる。更に、負荷電制御剤としては、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸及びその金属塩;芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸の無水物が挙げられる。更に、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ポリカルボン酸のエステル化合物、ビスフェノールの如きフェノール誘導体が挙げられる。
トナーを正荷電性に制御するための正荷電制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩によるニグロシンの変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩が挙げられる。更に、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレートの如き四級アンモニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリブチルベンジルホスホニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩が挙げられる。更に、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボレートの如きホスホニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、燐タングステン酸が挙げられる。更に、燐モリブデン酸、燐タングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン化物、フェロシアン化物等);高級脂肪酸の金属塩が挙げられる。
これらの荷電制御剤は、単独で又は二種類以上を組み合わせて用いることができる。また、電荷制御樹脂も用いることができ、上記の電荷制御剤と併用することも出来る。上記
した荷電制御剤は微粒子状で用いることが好ましい。これらの荷電制御剤をトナー粒子に内添する場合は、結着樹脂100.0質量部に対して0.1質量部以上20.0質量部以下をトナー粒子に添加することが好ましい。
[トナー;着色剤]
本発明に好適に用いられるトナーにおいては、トナー粒子の材料として、従来知られている種々の着色剤を用いることが出来る。本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としては、マグネタイト、カーボンブラック、以下に示すイエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤の如き有彩色着色剤によって黒色に調色されるように組み合わせたものが用いられる。
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111が挙げられる。更に、C.I.ピグメントイエロー120、127、128、129、147、155、162、168、174、176、180、181、185、191が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、31、48;2、48;3、48;4、57;1、81;1、122が挙げられる。更に、C.I.ピグメントレッド144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、238、254が挙げられる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66が挙げられる。
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることが出来る。本発明において、着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナー中への分散性を考慮して選択される。これらの有彩色の非磁性の着色剤は、結着樹脂100質量部に対し総量で1.0質量部以上20.0質量部以下がトナー粒子中に含有される。また、磁性の着色剤は、結着樹脂100質量部に対し総量で20質量部以上60質量部以下がトナー粒子中に含有される。
[外添剤]
本発明に好適に用いられるトナーにおいては、微粒子である外添剤をトナー粒子表面に固着する。微粒子が固着されることにより、トナー粒子の流動性や転写性が向上しうる。トナー粒子表面に固着される外添剤は、酸化チタン、酸化アルミナ、及びシリカ微粒子のいずれかの微粒子を含むことが好ましい。
前記外添剤に含まれる微粒子の表面は、疎水化処理をされていることが好ましい。疎水化処理は、各種チタンカップリング剤、シランカップリング剤の如きカップリング剤;脂肪酸及びその金属塩;シリコーンオイル;またはそれらの組み合わせによってなされることが好ましい。
様々な組み合わせの中でも、微粒子の一つとして、個数平均粒子径が80nm以上300nm以下である大粒径外添剤を固着することが好ましい。理由としてはスペーサー粒子
としての機能を有し、主に転写性が向上できるためである。
材質としては例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化セリウム等が挙げられる。前記シリカの場合、例えば、気相分解法、燃焼法、爆燃法など従来公知の技術を用いて製造されたいかなるシリカをも使用することができる。中でも、粒度分布をシャープにできるゾルゲル法により得られるシリカ粒子が好ましい。
前記外添剤のトナー中における含有量は、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上8.0質量%以下であることがより好ましい。また外添剤は、複数種の微粒子の組み合わせでもよい。
本発明の磁性キャリアとトナーを混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2質量%以上15質量%以下、好ましくは4質量%以上13質量%以下にすると通常良好な結果が得られる。
[トナーの重量平均粒径(D4)の測定方法]
以下、本発明におけるトナー等の各種物性の測定法について説明する。トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。
測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター
Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行う。専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。
「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに該電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに該電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製
)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(4)該(2)のビーカーを該超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)該(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ該電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した該(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した該(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の該専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
[トナーのBET比表面積の測定]
トナー及び外添剤のBET(Brunauer,Emmet and Teller‘s
equation)比表面積の測定は、JIS Z8830(2001年)に準じて行なう。具体的な測定方法は、以下の通りである。
測定装置としては、定容法によるガス吸着法を測定方式として採用している「自動比表面積・細孔分布測定装置 TriStar3000(島津製作所社製)」を用いる。
測定条件の設定および測定データの解析は、本装置に付属の専用ソフト「TriStar3000 Version4.00」を用いて行い、また装置には真空ポンプ、窒素ガス配管、ヘリウムガス配管が接続される。窒素ガスを吸着ガスとして用い、BET多点法により算出した値を本発明におけるBET比表面積とする。
尚、BET比表面積は以下のようにして算出する。
まず、トナー及び外添剤に窒素ガスを吸着させ、その時の試料セル内の平衡圧力P(Pa)とトナーの窒素吸着量Va(モル・g−1)を測定する。そして、試料セル内の平衡圧力P(Pa)を窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)で除した値である相対圧Prを横軸とし、窒素吸着量Va(モル・g−1)を縦軸とした吸着等温線を得る。
次いで、トナー及び外添剤の表面に単分子層を形成するのに必要な吸着量である単分子層吸着量Vm(モル・g−1)を、下記のBET式(式1)を適用して求める。ここで、CはBETパラメーターであり、測定サンプル種、吸着ガス種、吸着温度により変動する変数である。
Figure 2014202964
BET式は、X軸をPr、Y軸をPr/Va(1−Pr)とすると、傾きが(C−1)/(Vm×C)、切片が1/(Vm×C)の直線と解釈できる(この直線をBETプロットという)。
直線の傾き=(C−1)/(Vm×C)
直線の切片=1/(Vm×C)
Prの実測値とPr/Va(1−Pr)の実測値をグラフ上にプロットして最小二乗法により直線を引くと、その直線の傾きと切片の値が算出できる。これらの値を用いて上記の傾きと切片の連立方程式を解くと、VmとCが算出できる。
更に、上記で算出したVmと窒素分子の分子占有断面積(0.162nm)から、下記の式2に基づいて、トナー及び外添剤のBET比表面積S(m・g−1)を算出する。ここで、Nはアボガドロ数(モル−1)である。
Figure 2014202964
本装置を用いた測定は、装置に付属の「TriStar3000 取扱説明書V4.0」に従うが、具体的には、以下の手順で測定する。
充分に洗浄、乾燥した専用のガラス製試料セル(ステム直径3/8インチ、容積約5ml)の風袋を精秤する。そして、ロートを使ってこの試料セルの中に約1.5gのトナーを入れる(外添剤の場合は、0.3g)。
トナー或いは外添剤を入れた前記試料セルを真空ポンプと窒素ガス配管を接続した「前処理装置 バキュプレップ061(島津製作所社製)」にセットし、23℃にて真空脱気を約10時間継続する。
尚、真空脱気の際には、トナー或いは外添剤が真空ポンプに吸引されないよう、バルブを調整しながら徐々に脱気する。セル内の圧力は脱気とともに徐々に下がり、最終的には約0.4Pa(約3ミリトール)となる。真空脱気終了後、窒素ガスを徐々に注入して試料セル内を大気圧に戻し、試料セルを前処理装置から取り外す。そして、この試料セルの質量を精秤し、風袋との差からトナー或いは外添剤の正確な質量を算出する。尚、この際に、試料セル内のトナー或いは外添剤が大気中の水分等で汚染されないように、秤量中はゴム栓で試料セルに蓋をしておく。
次に、トナー或いは外添剤が入った前記の試料セルのステム部に専用の「等温ジャケット」を取り付ける。そして、この試料セル内に専用のフィラーロッドを挿入し、前記装置の分析ポートに試料セルをセットする。尚、等温ジャケットとは、毛細管現象により液体窒素を一定レベルまで吸い上げることが可能な、内面が多孔性材料、外面が不浸透性材料で構成された筒状の部材である。
続いて、接続器具を含む試料セルのフリースペースの測定を行なう。フリースペースは、23℃においてヘリウムガスを用いて試料セルの容積を測定し、続いて液体窒素で試料セルを冷却した後の試料セルの容積を同様にヘリウムガスを用いて測定して、これらの容
積の差から換算して算出する。また、窒素の飽和蒸気圧Po(Pa)は、装置に内蔵されたPoチューブを使用して、別途に自動で測定される。
次に、試料セル内の真空脱気を行った後、真空脱気を継続しながら試料セルを液体窒素で冷却する。その後、窒素ガスを試料セル内に段階的に導入してトナー或いは外添剤に窒素分子を吸着させる。この際、平衡圧力P(Pa)を随時計測することにより前記した吸着等温線が得られるので、この吸着等温線をBETプロットに変換する。
尚、データを収集する相対圧Prのポイントは、0.05、0.10、0.15、0.20、0.25、0.30の合計6ポイントに設定する。得られた測定データに対して最小二乗法により直線を引き、その直線の傾きと切片からVmを算出する。更に、このVmの値を用いて、前記したようにトナーのBET比表面積を算出する。
[トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)測定]
トナーに含有される樹脂成分のガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、トナーを約10mg精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30乃至200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。この昇温過程で、温度40℃乃至100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後の、ベースラインの中間点の線と、示差熱曲線との交点を、トナーに含有される樹脂成分のガラス転移温度Tgとする。
ワックスおよびトナーの最大吸熱ピークのピーク温度は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。具体的には、トナー約10mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで測定を行う。この昇温過程で、温度40℃〜100℃の範囲において比熱変化が得られる。このときの比熱変化が出る前と出た後のベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を、結着樹脂のガラス転移温度Tgとする。
[大粒径外添剤の体積分布基準50%粒径(D50)の測定方法]
大粒径外添剤の粒度分布測定は、レーザー回折・散乱方式の粒度分布測定装置「マイクロトラックMT3300EX」(日機装社製)にて測定を行う。大粒径外添剤の体積分布基準50%粒径(D50)の測定には、乾式測定用の試料供給機を装着して行う。尚、上記の試料供給機としては、「ワンショットドライ型サンプルコンディショナーTurbotrac」(日機装社製)等がある。
Turbotracの供給条件として、真空源として集塵機を用い、風量約33リットル/sec、圧力約17kPaとした。制御は、ソフトウエア上で自動的に行う。粒径は体積基準の累積値である50%粒径(D50)を求める。制御及び解析は付属ソフト(バージョン10.3.3−202D)を用いて行う。測定条件は、SetZero時間10秒、測定時間10秒、測定回数1回、粒子屈折率は、1.81、粒子形状を非球形、測定上限1408μm、測定下限0.243μmとする。測定は、常温常湿(23℃、50%RH)環境下で行う。
(実施例)
以下、具体的なトナー処理装置の構成について実施例及び比較例をもって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[トナー粒子の製造例]
・不飽和ポリエステル樹脂:100質量部
(ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/ポリオキシエチレン(2,2)−2,2ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン/テレフタル酸/無水トリメリット酸/フマル酸からなる不飽和ポリエステル樹脂,
Mw:15000、Mw/Mn:4.5、Tg:54℃)
・銅フタロシアニン顔料(C.I.Pigment Blue15:3):5質量部
・パラフィンワックス(最大吸熱ピーク73℃):4質量部
・荷電制御剤(サリチル酸Al錯体):1質量部
上記の材料をヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM10型)でよく混合した後、温度120℃に設定した二軸混練機(株式会社池貝製PCM15型)にて混練した。得られた混練物を冷却後、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製ハンマーミルH12型)を用いて粗粉砕し、粗砕物を得た。得られた粗砕物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製T250RS型)を用いて微粉砕し、部粉砕物を得た。次に得られた微粉砕物を、分級機(ホソカワミクロン株式会社製TSPセパレータ200型)を用いて分級し、重量平均径(D4)が6μmのトナー粒子を得た。
(実施例1)
前記トナー粒子100質量部と、体積平均粒径(D50)が100nmのゾルゲルシリカ粒子(BET比表面積28.55m/g)1質量部を、図1に示すトナー処理装置を用いて処理し、トナーを得た。実施例1におけるトナー処理装置の概略構成図を図1に示す。
図1に示す、トナー処理装置100は、トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理槽110、駆動モーター150、制御盤160で構成されている。駆動モーター150の駆動は駆動ベルトを介して駆動軸111に伝達され、駆動軸111を回転駆動する。制御盤160は電源スイッチ、駆動ONスイッチ、駆動停止スイッチ、回転数調整ボリューム、回転数表示部、品温表示部等を備え、トナー処理装置100の動作を制御している。
図2に示す、処理槽110は、内寸高さが250mm、内径がφ230mmで有効容量が10Lの円筒形状の容器で平らな底部110aの略中心に駆動軸111を備えている。また、本実施例においては、図3に示す様に、撹拌羽根120(撹拌羽根A)は、羽根部121を有するものとした。撹拌羽根120はS字形状でかつ先端が跳ねあげ形状のものを使用する。また、図4に示す様に、被処理物を処理する処理羽根130は、円環状の回転体本体131の外周面から径方向の外向きに突き出した処理部132を2ヶ所有するものとした。ここで、処理部132のうち回転体本体131から最も離れた端部までの径方向の長さは、処理部132が処理槽110の内周面に接触しない長さであって、内周面の半径の90%以上の長さであることが好ましい。実施例1においては、処理部132の形状は、径方向の最外端が処理槽110の半径の95%となるようにし、厚みは4mmとする。
さらに、実施例1においては、処理羽根130の上方には図5に示す整流部材140(整流部材C)を取り付ける。また、処理羽根130の処理領域内で整流部材140の効果
が得られるように、整流板142の下端部と処理部132との距離が5mmとなるようにする。また、整流部材140は円環状の本体141の外周面から径方向の外向きに突き出した整流板142を8枚設けた構成とする。ここで、図6に示す様に、1枚の整流板を側方から見た場合における、第一整流面143aの上端部とA部145を結ぶ線の水平線に対する角度をθ1、A部145と第二整流面143bの下端部を結ぶ線の水平線に対する角度をθ2とする。すなわち、第一整流面143aの水平面に対する角度をθ1、第二整流面143bの水平面に対する角度をθ2とする。
第一整流面143aをθ1が45度の平面とし、第二整流面143bをθ2が−60度の平面とし、8枚の整流板142は全て同じ形状とする。上記構成のトナー処理装置100に対し、トナー粒子100質量部と、体積平均粒径(D50)が100nmのゾルゲルシリカ粒子(BET比表面積28.55m/g)1質量部を処理槽110の有効容量の8%分導入する。処理羽根130の先端周速が44m/secとなるように制御して5分間運転してトナーを制作する。得られたトナーの物性評価および以下に示す複合機での転写性評価を行う。
得られたトナー10質量部に対し、90質量部の磁性キャリアを加え、常温常湿(23℃、50%RH)の環境において、V型混合機(株式会社徳寿工作所製)により混合し現像剤とする。この現像剤を用いてキヤノン株式会社製フルカラー複合機iR−ADV C5051(以下、複合機)を使用して画像評価を行う。
[転写効率の評価]
転写効率の評価は以下のようにして行った。
感光体上のトナー載り量が0.5mg/cmとなるよう前記の複写機本体を調整し、テストパターンを出力した。その際にテストパターンが感光体から中間転写ベルトに転写され、かつ記録紙に転写される前に複合機を強制停止した。
強制停止した複合機の中間転写ベルトを取り出し、転写されたテストパターン部に透明な粘着テープを貼ってトナーを採取し、粘着テープごとコピー用紙に貼り付けた。光学濃度計でテストパターン部の濃度を測定し、粘着テープのみをコピー用紙に張った個所の濃度を差し引き、転写濃度Aを求めた。その後、複合機の感光体を取り出し、転写残トナーについても同様の方法で転写残濃度Bを求めた。
粘着テープは透明で弱粘着のリンテック(株)社製 スーパーステックを使用し、コピ
ー用紙はGF−C081(キヤノンマーケティングジャパン株式会社が販売)を使用し、光学濃度計はエックスライト株式会社製分光濃度計504を使用した。トナーの転写効率は以下の式3により求めた。
Figure 2014202964
複合機を高温高湿環境(30℃/80%RH)に設置し、初期状態の現像剤を用いて転写効率を測定した。
次に画像面積比率2%のテストパターンを連続印刷し、A4サイズで5万枚の耐久試験を行い、耐久試験後に再び転写効率を測定した。そして初期状態の転写効率をトナーの初期特性、耐久試験後の転写効率をトナーの耐久性として評価した。評価結果を表1に示す。
(実施例2)
本実施例においては整流部材140の代わりに図7、図8に示す形状の整流部材170(整流部材D)を用いる。整流部材170が備える整流板172は第一整流面173aをθ1が45度で処理羽根130の回転方向に凹となる湾曲面とし、第二整流面173bをθ2が−60度で回転方向に凹となる湾曲面とする。それ以外は実施例1と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(実施例3)
図9は、実施例3の撹拌羽根を示す概略図であって、図9(a)は処理槽110の上方から見た図であり、図9(b)は側方から見た図である。本実施例においては、図9に示す様に、中心から外側に向かって略直線状に延びており、先端部183aの上方への突出量が小さい羽根部183を備える撹拌羽根180(撹拌羽根B)を用いる。それ以外は実施例1と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(実施例4)
図10は、実施例4の整流部材を示す概略図であって、図10(a)は処理槽110の上方から見た図であり、図10(b)は側方から見た図である。図11は、実施例4の整流板を示す概略図であって、1枚の整流板を側方から見た図である。本実施例においては整流部材140の代わりに図10、図11に示す形状の整流部材190(整流部材E)を用いる。第一整流面193aをθ1が45度の平面とし、第二整流面193bをθ2が−88度の平面とする。それ以外は実施例1と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(実施例5)
本実施例においては、駆動軸111の軸線方向における、整流板142の下端部と処理部132との距離が30mmとなるように整流部材140を取り付け、処理羽根130の先端周速が33m/secとなるように制御する。それ以外は実施例1と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(比較例1)
本比較例においては、実施例1で用いた整流部材140を取り付けない構成を用いた以外は実施例1と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(比較例2)
本比較例においては、COMPOSI(日本コークス工業株式会社製CP15型)を使用する。図12は、比較例2のトナー処理装置200を示す概略図である。この装置は処理槽210、回転するタービン羽根220、タービン羽根の上方に固定される衝突板230で構成されていて、タービン羽根220で巻き上げられた被処理物を衝突板230に衝突させて固着処理を行うものである。実施例1と同様にタービン羽根220の上端部と衝突板230の下端部との距離を5mmに設定し、実施例1と同じ被処理物を有効容量の8%分導入し、タービン羽根220の先端周速を44m/secとして5分間運転する。運転途中でトナー処理中の品温がトナーのガラス転移点温度(Tg)を超えたため、運転を停止した。
(比較例3)
本比較例においては、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製FM10C型
)を使用する。図13は、比較例3のトナー処理装置300を示す概略図である。この装置は処理槽310、撹拌羽根320、処理羽根330、デフレクタ340で構成されている。デフレクタ340は処理羽根330との距離が42mmとなるように固定された略垂直な平板である。実施例1と同様に被処理物を有効容量の8%分導入し、撹拌羽根320の先端周速を44m/secとして5分間運転してトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
(比較例4)
本比較例においては、運転時間を50分間にする以外は比較例3と同様の構成、運転条件としてトナーを制作し、トナー物性評価および転写性評価を行う。評価結果を表1に示す。
Figure 2014202964
表1の結果より、本発明の構成を採用する実施例1〜5のトナーにおいては、トナー粒子への大径外添剤の固着処理度合いの目安となるBET値の値が低いことがわかる。転写性評価においては初期の転写効率が高く、耐久試験後の転写効率も高い。
一方で整流部材を取り付けない構成で得られる比較例1のトナーはBET値が高く、初期の転写効率が低く、耐久後の転写効率も大きく低下している。また比較例2の構成においてはトナー処理中の品温上昇により処理を中止するためトナー物性、画像評価は行わない。被処理物の流動向きを逆向きにする構成をもたない比較例3の構成で得られるトナーはBET値が高く、転写効率は実施例よりも劣っている。また比較例4の様に処理時間を延長しても改善効果は小さい。
100…トナー処理装置、110…処理槽(処理室)、120…撹拌羽根(流動手段)、130…処理羽根(回転体)、131…回転体本体、132…処理部、140…整流部材

Claims (13)

  1. トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理室と、
    前記処理室内に収容された前記被処理物を前記処理室の底部から上方に流動させる流動手段と、
    前記処理室内の前記流動手段の上方に回転可能に設けられており、回転体本体と、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに突出し前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理部と、を有する回転体と、
    前記処理室内の前記回転体の上方に設けられており、前記回転体による処理領域内における前記被処理物の流動の向きを前記回転体の回転方向と逆方向に変化させる整流部材と、
    を有することを特徴とするトナー処理装置。
  2. 前記整流部材は、
    上方側から下方側に向かって前記回転体の回転軸方向に対して前記回転方向に傾斜した方向に延びる第一整流面と、
    前記第一整流面の下端からさらに下方側に向かって前記回転軸方向に対して前記回転方向と逆方向に傾斜した方向に延びる第二整流面と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のトナー処理装置。
  3. トナー粒子及び外添剤を含む被処理物を収容する処理室と、
    前記処理室内に収容された前記被処理物を前記処理室の底部から上方に流動させる流動手段と、
    前記処理室内の前記流動手段の上方に回転可能に設けられており、回転体本体と、前記回転体本体の外周面から径方向の外向きに突出し前記被処理物に衝突して前記被処理物を処理する処理部と、を有する回転体と、
    前記処理室内の前記回転体の上方に設けられており、上方側から下方側に向かって前記回転体の回転軸方向に対して前記回転方向に傾斜した方向に延びる第一整流面と、前記第一整流面の下端からさらに下方側に向かって前記回転軸方向に対して前記回転方向と逆方向に傾斜した方向に延びる第二整流面と、を備える整流部材と、
    を有することを特徴とするトナー処理装置。
  4. 前記第一整流面及び前記第二整流面は、平面であることを特徴とする請求項2又は3に記載のトナー処理装置。
  5. 前記第一整流面と前記第二整流面とで、前記回転方向に凹となる湾曲面を形成することを特徴とする請求項2又は3に記載のトナー処理装置。
  6. 前記整流部材は、一対の前記第一整流面と前記第二整流面を複数有していることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  7. 前記整流部材は、前記処理室内において固定して設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  8. 前記回転体と前記流動手段は同じ回転軸によって回転可能に設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  9. 前記回転軸を回転駆動させるモータを備えることを特徴とする請求項8に記載のトナー処理装置。
  10. 前記処理室は、前記回転体の回転軸を中心とする内周面を有し、
    前記回転軸から、前記処理部のうち前記回転体本体から最も離れた端部までの前記径方向の長さは、前記処理部が前記内周面に接触しない長さであって、前記内周面の半径の90%以上の長さであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  11. 前記処理部が複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  12. 前記流動手段は、前記被処理物を舞い上げる羽根部を有する回転体であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のトナー処理装置。
  13. 前記羽根部はS字形状であることを特徴とする請求項12に記載のトナー処理装置。
JP2013079917A 2013-04-05 2013-04-05 トナー処理装置及びトナーの製造方法 Active JP6108921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013079917A JP6108921B2 (ja) 2013-04-05 2013-04-05 トナー処理装置及びトナーの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013079917A JP6108921B2 (ja) 2013-04-05 2013-04-05 トナー処理装置及びトナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014202964A true JP2014202964A (ja) 2014-10-27
JP6108921B2 JP6108921B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=52353422

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013079917A Active JP6108921B2 (ja) 2013-04-05 2013-04-05 トナー処理装置及びトナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6108921B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09150048A (ja) * 1995-11-28 1997-06-10 Fuji Xerox Co Ltd 粉粒体の混合装置及びトナーの製造方法
JPH11216347A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Minolta Co Ltd 粉体処理装置
JPH11216348A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Minolta Co Ltd 粉体処理装置
JP2005125191A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Mitsui Mining Co Ltd 混合機
JP2007127802A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
WO2011040620A1 (ja) * 2009-10-02 2011-04-07 日本コークス工業株式会社 処理装置
JP2012108181A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Casio Electronics Co Ltd バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー
JP2012212062A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nippon Zeon Co Ltd トナーの製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09150048A (ja) * 1995-11-28 1997-06-10 Fuji Xerox Co Ltd 粉粒体の混合装置及びトナーの製造方法
JPH11216347A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Minolta Co Ltd 粉体処理装置
JPH11216348A (ja) * 1998-02-02 1999-08-10 Minolta Co Ltd 粉体処理装置
JP2005125191A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Mitsui Mining Co Ltd 混合機
JP2007127802A (ja) * 2005-11-02 2007-05-24 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法、静電荷像現像用トナー、画像形成方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
WO2011040620A1 (ja) * 2009-10-02 2011-04-07 日本コークス工業株式会社 処理装置
JP2012108181A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Casio Electronics Co Ltd バイオプラスチックを用いた電子写真用トナー
JP2012212062A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Nippon Zeon Co Ltd トナーの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6108921B2 (ja) 2017-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7504583B2 (ja) トナーの製造方法
US8518623B2 (en) Toner and toner particle producing method
JP2013020243A (ja) 熱処理装置及びトナーの製造方法
US20150185648A1 (en) Toner
JP4544418B2 (ja) 負帯電球形トナーの製造方法
JP6188383B2 (ja) トナー処理装置及びトナーの製造方法
JP2012171160A (ja) 粉体粒子の熱処理装置及び粉体粒子の製造方法
JP5053739B2 (ja) トナー製造装置及びトナー製造方法
JP6671137B2 (ja) トナー用処理装置及びトナーの製造方法
JP6108922B2 (ja) トナー処理装置及びトナーの製造方法
JP5264109B2 (ja) 粉砕機及びトナーの製造方法
JP6108921B2 (ja) トナー処理装置及びトナーの製造方法
JP5527942B2 (ja) 粉砕機及びトナー製造装置
JP6497863B2 (ja) トナーの製造方法
JP5489400B2 (ja) 粉砕装置、トナーの製造装置及び製造方法
JP2006308640A (ja) トナーの製造方法
JP2009262003A (ja) 粉砕機及びトナー製造装置
JP5253046B2 (ja) 画像形成方法
JP5611410B2 (ja) トナーの製造方法
JP5235442B2 (ja) トナーの製造方法
JP4143574B2 (ja) トナーの製造方法及び表面改質装置
JP5371597B2 (ja) トナーの製造方法
JP2018045004A (ja) トナー及びトナーの製造方法
JP4235590B2 (ja) トナーの製造方法及び表面改質装置
JP5383168B2 (ja) トナー粒子の製造方法、及びトナー粒子の製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170307

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6108921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151