JP2014202940A - 可搬型表示装置の支持機構、可搬型表示装置および表示システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 スタンドやアーム、壁掛け用留め具等に支持/固定されて使用したり、携帯/運搬して単独で使用したりする等の兼用使用が、簡単な操作で切り替え可能な可搬型表示装置を実現する。単独で使用する際には、多段階の角度に調整した上で閲覧や操作をしながら使用することが求められる。【解決手段】 本発明に係る表示装置の支持機構は、表示装置に、突出状態と収納状態の少なくとも2つの状態のいずれかをとることができる少なくとも1つの支持用部材からなる。【選択図】図1
Description
本発明は、可搬型表示装置の支持機構に関する。
カラー映像を表示するための装置として、例えば液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置が広く用いられている。このような表示装置は使用者の見やすい位置・角度で使用されるために、支持器材に固定あるいは支持されることが一般的である。たとえば、ディスプレイモニタ背面には、ねじの穴径及びピッチ、耐荷重、固定面のサイズ等がVESA規格によって定められたVESAマウントが設けられており、対応するスタンドやアーム、壁掛け用留め具等の支持器材にビス留めで固定されて使用されることがよく知られている。
また、特許文献1には、ディスプレイの背面に凹部を設け、ホルダに設けられたフックと嵌合することでディスプレイをホルダに固定することが記載されている。特許文献1の図3の本願関連部分のみを図15に示し、具体的に説明する。ディスプレイ装置51の背面には、対応するホルダ53のフック54と嵌合するためのソケット52が設けられている。ソケット52を備えたディスプレイ装置51をフック54と一線上に配し(図15(a))、フック54に対して押し付け(図15(b))、下方へスライドさせる(図15(c))。ソケット52の内部のボス部、すなわち凸部は、図15(c)で示すようにフック54のラッチとかみ合ってディスプレイ装置51をロックする。ロックのための復元力としてホルダ53は弾性接触体55を有している。
近年これらの表示装置は、軽量化やタッチパネル化により、スマートフォン、タブレットのような可搬型として、携帯/運搬して使用される例も多く見られるようになった。これを発展させれば、ひとつの表示装置をある時はスタンドやアーム、壁掛け用留め具等に固定して使用したり、ある時は携帯/運搬して単独で使用したりする等の兼用使用する応用例も考えられるようになっている。しかしながら、従来のように表示装置とスタンドやアーム、壁掛け用留め具等との固定にビスを用いる場合、表示装置を携帯/運搬のために取り外す際にはドライバーが必要であるし、ネジの管理や作業時間も必要となり、利便性が大きく損なわれるという問題があった。
また、特許文献1に開示されているように、ホルダにフックを設ける場合には、VESA規格のような簡便な孔形成に比べて複雑なフック形状を設けなければならない。また、フック形状を設けることによってホルダの基準面から飛び出た凸形状となるため、対応ソケットが存在しない表示装置を用いる場合は、表示装置背面にフックの凸形状が当たって使用できず、前記ホルダは汎用的なVESA規格準拠品としては使用できない。さらには、表示装置を単独で使用する際には机上に例えば水平などの一定の角度にしか置くことしかできないという問題があった。
本発明は、上記の点を鑑みてなされたものであり、その目的は固定使用、携帯/運搬しての単独使用の両方が可能で、かつ利便性の高い表示装置を実現することにある。
本発明に係る表示装置の支持機構は、少なくとも1つの支持用部材からなり、前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることを特徴としている。
前記支持用部材は、先端側の幅が根元側の幅に比べて大きいことが好ましい。
前記支持用部材は、前記突出状態と前記収納状態においてそれぞれ固定されることが好ましい。
前記支持用部材は、所定の軸を中心として回動自在に取り付けられていることが好ましい。
本発明に係る表示装置は、少なくとも1つの支持用部材からなる支持機構を有する表示装置であって、前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることを特徴としている。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであり、固定使用、携帯/運搬しての単独使用の両方が可能で、かつ利便性の高い表示装置を実現することができる。
〔実施形態1〕
第1の実施形態に係る表示装置について、図面を参照し説明すれば以下のとおりである。
第1の実施形態に係る表示装置について、図面を参照し説明すれば以下のとおりである。
図1に、表示装置とその支持機構、そして対応する支持器材を示す。表示装置1には、背面に4つの支持用部材2が設けられている。支持用部材2は所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることができ、図1においては支持用部材2が所定の突出状態となっている。表示装置1に対応する支持器材21は、支持用部材2に対応する支持孔22をそれぞれ有しており、対応する支持用部材2と支持孔22が嵌合することによって、支持器材21が表示装置1を支持する。このように、表示装置1と支持器材21は組み合わせて一式で使用することができるため、これらの組み合わせを表示システムとして扱うことができる。
支持用部材2は金属、プラスチック、木材などが適用可能であるが、突出状態において支持荷重に耐えうる材料であればよく、特に材料を限定するものではない。
支持器材21は、金属、プラスチック、木材などが適用可能であり、支持用部材2を介して表示装置1を支持もしくは固定することができる。支持器材21は、支持荷重に耐えて安定支持できればよく、特に材料を限定するものではない。
次に、図2、図3を用いて、表示装置1が支持用部材2を介して支持器材21に保持される一例を示す。図2に、表示装置1が支持用部材2を介して支持器材21の支持孔22と嵌合し、保持されている状態の側面の拡大図を示す。図3(a)には支持器材21の支持孔22の形状の拡大図を示す。図3(b)は嵌合した状態を示す拡大図である。支持孔22は、上部の径が大きく、下部の径が小さくなっている。支持用部材2は図1、図2に示すように、先端側の径が根元側の径に比べて大きくなっており、先端側は支持孔22の上部を通過することはできるが、下部を通過することはできない。これを利用して、支持用部材2は支持孔22の上部を通った後、図2に示すように下方向にずらすことにより嵌合し保持される。この時、支持用部材2の上記径の大きい先端側は、支持器材21の外側にあって嵌合している。支持用部材2の径の小さい根元側部分の長さが支持器材21の嵌合部分の厚さと一致し、かつ、先端側に径の大きい部分を設けておくことで図2に示すように確実に嵌合する。支持用部材2の径の太い部分は最先端に限るものではなく、根元側の径に比べて径の大きい領域を少しでも先端側に設けておけば同様に確実に嵌合できる。
以上のように突出状態の支持用部材2を用いることで、表示装置1を対応する支持器材21、例えばスタンドやアーム、壁掛け用留め具等に支持させて使用することができる。
ここまでは、支持用部材2の突出状態と支持孔22との嵌合について説明してきたが、支持用部材2は嵌合するための所定の突出状態に加えて、所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることができる。
図4、図5を用いて前記2状態の切り替えについて説明する。支持用部材2は、例えば位置保持型のオルタネイト動作型スイッチを用いて前記2状態を実現することができる。図4には支持用部材2の突出状態の、図5には収納状態の、それぞれ拡大図を示す。図4では収納状態の支持用部材2を押す、もしくは押し込むことでロックを解除し、支持用部材2が飛び出て突出状態となり、そのまま突出状態を保持/固定している。図4の突出状態の支持用部材2を押し込み、さらに押すことでロックし収納状態を保持/固定している状態を示すのが図5である。つまり、図4の状態の支持用部材2を押すことで図5の状態に切り替わり、図5の状態の支持用部材2を押すことで図4の状態に切り替わる。このスイッチを用いることで、押す、もしくは押し込むという簡便な動作で、上記2つの状態を切り替えることができるので利便性が向上する。
オルタネイト動作型スイッチの具体例としては、ハート状カム方式、回転カム方式、ラチェットカム方式、などがある。本実施形態ではオルタネイト動作型スイッチを例に説明したが、状態を保持することができればプッシュプル動作型等、他の方式を用いても構わない。これらの方式の詳細については、本発明の本質ではないため本実施形態では省略するが、特許庁ホームページの「HOME > 資料室(その他参考情報) > 標準技術集 > 小型スイッチ」(更新日:2004年3月26日)内の「モーメンタリ・オルタネイト動作方式」の項に詳しい。
「モーメンタリ・オルタネイト動作方式」、[online]、特許庁、[平成25年4月3日検索]、インターネット〈URL:http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/small_switch/a-2-5.htm〉
以上のように支持用部材2が突出状態と収納状態の少なくとも2状態をとることと、その具体例を示したが、引き続き、支持器材21を用いず、表示装置1を単独で使用する場合の例を図6、図7を用いて示す。
「モーメンタリ・オルタネイト動作方式」、[online]、特許庁、[平成25年4月3日検索]、インターネット〈URL:http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/small_switch/a-2-5.htm〉
以上のように支持用部材2が突出状態と収納状態の少なくとも2状態をとることと、その具体例を示したが、引き続き、支持器材21を用いず、表示装置1を単独で使用する場合の例を図6、図7を用いて示す。
図6は表示装置1の支持用部材2をすべて収納状態とし、机などの平面に対して水平に置いた使用例を示している。
図6では、表示装置1の背面が一様な平面になっている。支持用部材2は収納状態となっており、上記表示装置1の背面を基準面とした場合、基準面に対して出っ張らない位置にまで収納されている。これにより、表示装置1の背面の基準面に対して完全に収納された状態になっている。このことにより、背面を下にして表示装置1を平面に水平に置いても支持用部材2が邪魔にならない。その結果、表示装置1を安定して水平に置いた状態で使用することができる。また、支持用部材2が出っ張っていないことにより、表示装置1を平面に置いた状態のまま移動させても支持用部材2が引っかかることがないため、表示装置1を平面上に置いたまま、所望の方向に滑らせて移動させることも可能になる。
各支持用部材2には、該支持用部材2が収納状態から突出状態へ復元するための復元力として圧縮バネ3が設けられている。なお図6では、支持用部材2が収納状態となっており、圧縮バネ3は縮んでいる状態である。
以上のように、安定して平面に立脚できるように支持用部材2を設計しておけば、図6のように表示装置背面において例えば机上に水平に安定して平置きすることができ、上面から表示装置表面を視聴・閲覧または操作することが可能となる。これにより、複数の人が向い合わせに使用することも可能となる。前記操作には画面上に指もしくは器具などを触れたり近づけたりして操作する、いわゆるタッチパネル操作も含まれる。また、運搬の際には支持用部材2を収納状態にしておくことで、表示装置の携帯/運搬時に支持用部材2が引っ掛かったり邪魔になったりすることなく、安全に携帯/運搬することができるため、利便性が向上する。
上記では表示装置1の背面が一様な平面になっている場合について説明したが、支持用部材2が、収納状態において上記表示装置1の背面の基準面に対してわずかに突出するように設計しても構わない。その場合は収納状態の支持用部材2が脚となり、安定して平面に立脚し、安定して使用することができる。
また、他の手法として、表示装置1の背面に、水平に置くための脚を予め有することもできる。この時は、いずれの支持用部材2においても、収納状態において前記脚よりも出っ張らない位置にまで収納するように設計しておけば、表示装置1は前記脚を用いて安定して平面に立脚し、安定して使用することができる。
図7には一部の支持用部材2を突出状態で固定し、一部の支持用部材2を収納状態で固定した場合の使用例を示す。具体例として、表示装置1にとって画面下側、すなわち図7の左側に位置する支持用部材2を収納状態に、画面上側に位置する支持用部材2を突出状態にすれば、表示装置1は図7に示すように表示装置1の画面上側を少し起こした状態を保持できるため、表示装置1を一定の角度で安定させた上で表示装置1の画面を視聴・閲覧または操作することが可能となる。なお、この時前記画面上側に位置する支持用部材2は、圧縮バネ3の復元力により突出し、突出状態にある。これまで図6、図7で示したように、支持用部材2の状態を切り替えて表示装置1の角度を2段階に調整することで、状況に応じた適切な角度で保持・安定させた上で、閲覧や操作をしながら積極的に使用できるため、利便性が向上する。
上記では2段階の角度を実現できる説明を行ったが、2段階を多段階に拡張することも可能である。例えば支持用部材2で示した突出状態に加えて、別の支持用部材を追加して、異なる突出長さの状態をとるように設計すれば、表示装置1を多段階の角度設定で使用することが可能となる。あるいは、ひとつの支持用部材2が複数の異なる長さの突出状態に保持/固定できる場合でも同様の効果を得ることができる。
上記に説明してきたように、本実施形態1の表示装置の支持機構は、支持用部材2が突出状態と収納状態が2つの状態をとり、それぞれの状態が切り替え可能であることを特徴としている。これにより実施形態1では、図1乃至図3、図6および図7のように、表示装置1を用途や状況に応じた適切な様態・設置場所・設置角度で使用することができるという効果を奏する。
ここで、支持用部材2の突出状態、収納状態の保持/固定について説明する。
支持用部材2は、突出状態と収納状態の2つの状態をそれぞれ固定できることが望ましい。各状態を固定することで、支持機構がそれぞれの状態において安定するため、結果として上記で示した表示装置1のいずれの使用状況においても安定するからである。
以下に具体的に説明する。
例えば、支持用部材2は突出状態をとる時、固定していることが好ましい。なぜなら、図1乃至図3において説明したような、対応する支持器材21による支持/固定において、負荷される荷重に耐えて突出状態を保持し続ける必要があるからである。これにより、表示装置1は安定して支持器材21に保持される。
また、支持用部材2は収納状態をとる時、固定していることが好ましい。なぜなら、図6にて説明したような水平の平置き使用においても収納状態を固定することで、表示装置1を安定して使用できるからである。また、運搬の際には、すべての支持用部材2を収納状態に固定することで、支持用部材2が引っ掛かったり邪魔になったりすることを防ぐことができる。
また、図7にて説明した一定の角度に傾斜させて使用する場合においても、収納状態、突出状態それぞれの状態に固定することで、図7に示すような傾斜状態を保持でき、安定して使用することができる。
表示装置1を安定して使用するために、支持用部材2は、突出状態と収納状態の2つの状態をそれぞれ固定できることが望ましい旨を上記に示してきたが、他の目的のために突出状態や収納状態を固定しない構成をとることも可能である。その構成について説明する。
例えば、支持用部材2が収納状態に戻ろうとする復元力を持った構成とする。引っ張り力を加えることにより引き出して一時的に突出状態にすることは可能であるが、引っ張り力が加わらなくなると収納状態に復元する。復元力手段としては引っ張りバネ等を利用することができる。この構成においては支持器材21などを用いて保持/固定する時のみ引っ張り力を加えて引き出して、例えば図2の嵌合状態のように嵌合すれば復元力が働いても抗力により突出状態を保持し、支持器材による支持が継続できる。何らかの手段で嵌合を外せば支持用部材2が自動的に収納状態に復元するため、突出状態として使用した後に支持用部材2をひとつひとつ操作して収納状態に切り替える手間がなくなり、利便性が向上する効果がある。
また別の例として、復元力を持たず、力を加えることにより自由に変位する構成であっても構わない。この構成においては、復元機構や切り替え機構などを設ける必要がないため、製造が容易かつ低コストとなる。
なお、図6、図7において支持用部材2の復元力として便宜上バネを示したが、復元力を得る手段としては特にバネに限るものではない。
本実施形態をとることにより、従来VESA規格対応品とビスを用いて行っていた固定作業や解除作業の煩雑さが不要となるため、固定使用、携帯/運搬して単独で使用したりする等の兼用使用が、簡単な操作で切り替え可能となる。
また、特許文献1のように対応する支持器材にフックを設ける必要がないため、対応する支持器材をVESA規格準拠品としても汎用的に使用することができる。
なお、本実施形態では支持用部材2に根元側径が小さく、先端側径が大きい円柱形状の例を示したが、この形状に限定するものではない。例えば円柱形状の代わりに、円筒、角柱、平板、ワイヤーで形作った形状などを用いることができる。その幅について、根元側が小さく、先端側が大きければ支持用部材2は確実に支持器材21と嵌合するため望ましい。ここで、幅が大きいとは、実際に幅が大きい場合のみを示すものではなく、例えば鈎爪やフック形状のような先端側が屈曲している形状も含まれる。この場合には実際には先端の幅が大きくなくても、支持用部材2の軸に対しての「幅」が大きいため、確実に嵌合することが可能である。また、支持用部材2の幅の大きい部分は最先端に限るものではなく、根元側の幅に比べて幅の大きい領域を少しでも先端側に設けておけば確実に嵌合できる。
上記では、支持用部材2の幅について、根元側が小さく、先端側が大きければ確実に嵌合でき望ましい旨を説明したが、支持器材21と組み合わせや設計によっては、これに限るものではない。例えば、次のような構成とする。支持用部材2を一様な寸胴の円柱形状とする。支持器材21の表示装置1に対向する面側を上に向けて仰ぐ方向に、例えば水平面に対して45度に傾斜させた形状とする。さらに支持器材21の支持孔22を単純な円状孔とし、その径を支持用部材2の円柱径と一致するようにすることで、突出状態の支持用部材2を挿入できる構造とする。この場合、支持用部材2は支持項22に対して嵌合はしないものの、挿入することで、表示装置1を支持器材21により保持することができる。すなわち、確実に固定することはできないものの、表示装置1を支持器材21に保持した状態で使用することが可能である。この構成の場合、支持用部材2の支持孔22への抜き差しが容易であるため、表示装置1と支持器材21との着脱が容易であるという効果を有する。
なお、支持孔22には、必要に応じて図8(a)に示すように支持孔22の付近に固定用部材23を設けておくことができる。固定用部材23は、回転軸24を中心として回動可能な構造になっている。このような構造としておくことで、図8(b)に示すように支持用部材2の嵌合時に固定用部材23を回転させることで支持用部材2を確実に固定し、表示装置1の保持/固定を確実にすることも可能である。以上のように突出状態の支持用部材2を用いることで、表示装置を対応する支持器材、例えばスタンドやアーム、壁掛け用留め具等に確実に固定して使用することができる。
〔実施形態2〕
次に、第2の実施形態について図9乃至図12に基づいて説明する。実施形態1とは、支持用部材2の代わりに支持用部材4を用いる点が異なる。その他の点は実施形態1と共通である。
次に、第2の実施形態について図9乃至図12に基づいて説明する。実施形態1とは、支持用部材2の代わりに支持用部材4を用いる点が異なる。その他の点は実施形態1と共通である。
図9、図10には、レバー型の動作機構を持つ支持用部材4を側面から見た図を示す。図9には突出状態、図10には収納状態の支持用部材4を示す。支持用部材4は、回転軸5を有するヒンジ状の動作機構を有し、軸に基づいて回転・回動し表示装置背面に対して仰角を変化させることで、突出状態、収納状態をそれぞれとることができる。また、それぞれの状態を固定できる形態が望ましいことは実施形態1に示した通りである。本実施形態2の場合は、仰角を固定することで支持用部材4を固定できるため、比較的簡便な構造で支持用部材4を突出状態、収納状態のそれぞれの状態に固定することが可能である。前記それぞれの状態において、例えば、図9の突出状態では、実施形態1の図1と同様に対応支持器材21による支持/固定が可能であり、図10の収納状態では実施形態1の図6と同様に水平に安定して平置き使用が可能である。また、一部を突出状態、一部を収納状態とすることで図7同様表示装置1を一定の角度で安定させた上で表示装置表面を視聴・閲覧または操作することが可能となる。
さらに、図11は、本実施形態2の支持用部材4を発展させた、異なる長さの突出状態を実現する支持用部材を示す図である。図11に示すように長尺型支持用部材6を併せて設けてもよい。この図では、支持用部材4の回転軸5を長尺型支持用部材6が共通利用する形態を示した。共通利用する方が省スペースで好ましいが、もちろんこれに限るものではない。長尺型支持用部材6を併せて用いれば、図12に示すように、2種類の突出状態を実現することができるので、実施形態1で説明した支持器材21による支持/固定使用と、図7に示した表示装置単独使用の両方において、取りうる傾斜角を増やすことができ、利便性と使用の自由度が向上する。
本実施形態2ではヒンジ状の動作機構と、レバー型の支持用部材4を用いることで、簡便な構成で、突出状態と収納状態の2つの状態を実現することができる。加えて、上記2つの状態の固定が仰角の固定で実現できるため構造が簡単である。さらには比較的長尺の支持用部材を実現することが可能である。また、図11に示すように、簡単な構成で異なる長さを持つ複数の支持用部材を設けることが可能であるため、複数の突出状態を容易に実現することができ、実施形態1で説明した支持器材21による支持/固定使用と、図7に示した表示装置単独使用の両方において、傾斜角を増やすことができ、利便性と使用の自由度が向上する。
なお、本実施形態では支持用部材2に根元側径が小さく、先端側径が大きい円柱形状の例を示したが、この形状に限定するものではない。例えば円柱形状の代わりに、円筒、角柱、平板、ワイヤーで形作った形状などを用いることができることは、実施形態1に示したのと同様である。本実施形態2では、収納状態での厚さ方向の省スペースを図るために、平板形状やワイヤーで平面に形作った形状とすることが望ましい。
〔実施形態3〕
次に、第3の実施形態について図13、図14に基づいて説明する。実施形態1とは、支持用部材2の代わりに、支持用部材7を用いる点が異なる。その他の点は実施形態1と共通である。本実施形態では、支持用部材7の突出状態を確実に固定するための一例を示す。
次に、第3の実施形態について図13、図14に基づいて説明する。実施形態1とは、支持用部材2の代わりに、支持用部材7を用いる点が異なる。その他の点は実施形態1と共通である。本実施形態では、支持用部材7の突出状態を確実に固定するための一例を示す。
図13は、支持用部材7の突出状態を固定する手順の一例を示す図である。図13では、実施形態1の図4と同様にロックを解除し、支持用部材2が飛び出てくることで突出状態となるが、支持用部材7の回転、この場合は支持用部材7の軸に対して右回転を利用することで、突出状態を固定(ロック)するものである。また、突出状態の固定(ロック)を解除する場合は、図14に示すように逆に回転、この場合は支持用部材7の軸に対して左回転することで解除が可能である。その後図5と同様に押し込んで収納状態へ切り替えることができる。以上のように、支持用部材7の軸の回転という簡単な操作を利用することにより、突出状態を確実に固定したり、解除したりすることができるので、実施形態1、実施形態2同様、支持機構がそれぞれの状態において安定し、結果として表示装置1のいずれの使用においても安定する。
なお、実施形態1と同様に、支持用部材7の復元力としてバネを用いてもよいし、他の手段を用いても構わない。
以上のように、実施形態1、実施形態2、および実施形態3について具体的に説明を行ったが、本発明は上記に限定されるものではない。また、上述した3つの実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、図1や図6、図7において、説明のために支持用部材2を表示装置1の隅部に4つ設けた例を示したが、支持用部材2の位置や数はこれに限るものではない。図1においては対応する支持器材21によって表示装置1を安定に支持できればよく、また、図7では所望の角度で安定して使用できれば支持用部材2の位置は表示装置1の隅部に限るものではない。このことは支持用部材4や長尺型支持用部材6、支持用部材7においても同様である。
本発明に係る表示装置の支持機構は、少なくとも1つの支持用部材からなり、前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることを特徴としている。
本発明に係る表示装置は、少なくとも1つの支持用部材からなる支持機構を有する表示装置であって、前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとることを特徴としている。
本発明に係る表示システムは、表示装置と支持器材からなる表示システムであって、前記表示装置は、少なくとも1つの支持用部材を有し、前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態を取ることができ、前記支持器材は、少なくとも1つの支持孔を有し、前記支持孔は、前記突出状態の前記支持用部材と嵌合することを特徴としている。
上記構成によれば、突出状態の支持用部材を用いることで、表示装置を対応する支持器材、例えばスタンドやアーム、壁掛け用留め具等に固定されて、もしくは支持されて使用することができる。
従来VESA規格対応品とビスを用いて行っていた固定作業や解除作業の煩雑さが不要となるため、固定使用、携帯/運搬して単独で使用したりする等の兼用使用が、簡単な操作で切り替え可能となる。
また、特許文献1のように対応する支持器材側にフックを設ける必要がないため、対応する支持器材をVESA規格準拠品としても汎用的に使用することができる。
表示装置の携帯/運搬時には、支持用部材を実質的な収納状態にすることで、支持用部材が引っ掛かったり邪魔になったりすることなく、安全に携帯/運搬することができるため、利便性が向上する。
単独で使用する際には、支持用部材の状態を切り替えて表示装置の角度を多段階に調整することで、状況に応じた適切な角度で安定させた上で、閲覧や操作をしながら積極的に使用できるため、利便性が向上する。例えば、全支持用部材を収納状態として、机上に水平に平置きして複数の人が向い合わせに使用したり、あるいは一部の支持用部材を突出状態に固定することで、表示装置を一定の角度に固定したまま使用したりするなどが可能となるという効果を奏する。前記操作には画面上に指もしくは器具などを触れたり近づけたりして操作する、いわゆるタッチパネル操作も含まれる。
前記支持用部材は、先端側の幅が根元側の幅に比べて大きいことが好ましい。
上記構成によれば、支持用部材と支持器材の支持孔とが確実に嵌合できるという効果を奏する。
前記支持用部材は、前記突出状態と前記収納状態においてそれぞれ固定されることが好ましい。
上記構成によれば、各状態を固定することで、支持機構がそれぞれの状態において安定するため、結果として上記で示した表示装置1のいずれの使用においても安定するからである。
具体的に説明すると、例えば、支持用部材2は突出状態をとる時、固定していることが好ましい。なぜなら、図1乃至図3において説明したような、対応する支持器材21による支持/固定において、支持荷重に耐える必要があるからである。具体例を挙げると、支持用部材2は、少なくとも支持時において、表示装置1の重量にともなう荷重が負荷された場合でも、突出状態を固定していることが望ましい。これにより、表示装置1は安定して支持器材21に保持される。
また、図6にて説明したような水平の平置き使用においても収納状態を固定することで安定して使用できる。図7にて説明した一定の角度に傾斜させて使用する場合においても、収納状態、突出状態それぞれの状態に固定することで安定して使用できる。また、運搬の際に収納状態に固定することで、支持用部材が引っ掛かったり邪魔になったりすることを防ぐことができるという効果を奏する。
前記支持用部材は、押し込まれることにより前記突出状態と前記収納状態を切り替え可能であることが好ましい。
上記構成によれば、押し込むという簡便な動作で、上記2つの状態を切り替えることができるので利便性が向上するという効果を奏する。
前記支持用部材は、所定の軸を中心として回動自在に取り付けられていることが好ましい。
上記構成によれば、簡便な構成で、突出状態と収納状態の2つの状態を実現することができる。加えて、上記2つの状態の固定が仰角の固定で実現できるため構造が簡単である。さらには比較的長尺の支持用部材を実現することが可能である。また、図11に示すように、異なる長さを持つ複数の支持用部材を設けることが可能であるため、複数の突出状態を実現することができ、実施形態1で説明した支持器材21による支持/固定使用と、図7に示した表示装置単独使用の両方において、傾斜角を増やすことができ、利便性と使用の自由度が向上するという効果を奏する。
前記支持用部材は、バネと回転機構の組み合わせにより前記突出状態と前記収納状態をそれぞれ固定することができることが好ましい。
上記構成によれば、支持用部材7の軸の回転という簡単な操作を利用することにより、突出状態を確実に固定することができるので、実施形態1、実施形態2同様、支持機構がそれぞれの状態において安定するため、結果として表示装置1のいずれの使用においても安定するという効果を奏する。
本発明に係る表示装置の支持機構は、表示装置を支持/固定する用途や表示装置単独で使用する用途全般に広く適用することができる。
1 表示装置
2 支持用部材
3 圧縮バネ
4 支持用部材
5 支持用部材の回転軸
6 長尺型支持用部材
7 支持用部材
21 支持器材
22 支持孔
23 固定用部材
24 固定用部材の回転軸
2 支持用部材
3 圧縮バネ
4 支持用部材
5 支持用部材の回転軸
6 長尺型支持用部材
7 支持用部材
21 支持器材
22 支持孔
23 固定用部材
24 固定用部材の回転軸
Claims (5)
- 少なくとも1つの支持用部材からなり、
前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとる表示装置の支持機構。 - 前記支持用部材は、先端側の幅が根元側の幅に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の支持機構。
- 前記支持用部材は、前記突出状態と前記収納状態においてそれぞれ固定されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示装置の支持機構。
- 前記支持用部材は、所定の軸を中心として回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項3に記載の表示装置の支持機構。
- 少なくとも1つの支持用部材からなる支持機構を有する表示装置であって、
前記支持用部材は、所定の突出状態と所定の収納状態の少なくとも2つの状態をとる表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013079452A JP2014202940A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 可搬型表示装置の支持機構、可搬型表示装置および表示システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013079452A JP2014202940A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 可搬型表示装置の支持機構、可搬型表示装置および表示システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014202940A true JP2014202940A (ja) | 2014-10-27 |
Family
ID=52353405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013079452A Pending JP2014202940A (ja) | 2013-04-05 | 2013-04-05 | 可搬型表示装置の支持機構、可搬型表示装置および表示システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014202940A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019105667A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-27 | 東芝テック株式会社 | 表示装置 |
JP2020197657A (ja) * | 2019-06-04 | 2020-12-10 | 株式会社リコー | 電子機器 |
-
2013
- 2013-04-05 JP JP2013079452A patent/JP2014202940A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019105667A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-27 | 東芝テック株式会社 | 表示装置 |
JP7033900B2 (ja) | 2017-12-08 | 2022-03-11 | 東芝テック株式会社 | 表示装置 |
JP2020197657A (ja) * | 2019-06-04 | 2020-12-10 | 株式会社リコー | 電子機器 |
JP7243467B2 (ja) | 2019-06-04 | 2023-03-22 | 株式会社リコー | 電子機器 |
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