JP2014200956A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部機器から送信された印刷ジョブに含まれる画像データを画像形成装置に記憶して保存する際に、記憶部に記憶するデータ容量を削減し、記憶容量不足を回避して再印刷を容易に可能とする。【解決手段】画像形成装置(1)の記憶データ操作部(19)は、通信部(13)によりホールドプリントの指示情報を含む印刷ジョブが受信されると、記憶部(12)に記憶されているデータ容量が所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、所定の上限レベルに達している場合、すでに記憶部(12)に記憶されている他の印刷ジョブのデータのうち、所定条件に合致する印刷ジョブの印刷用画像データとサムネイルデータとを削除する。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷ジョブに含まれる印刷データから印刷用画像データを生成し、記録媒体に画像形成を行う画像形成装置に関する。
単機能のプリンタや、プリント機能を含む複数の機能を備えた複合機などの画像形成装置は、一般に画像形成を指示する印刷ジョブを、外部のパーソナルコンピュータ(PC)等の情報処理装置から有線または無線の通信路を介して受け取り、印刷ジョブに含まれる印刷データに変換処理を施して印刷用画像データを生成し、これを記録用紙に画像形成する。このような画像形成装置では、一般的にPDL(Page Description Language:ページ記述言語)と呼ばれる形式で記述された印刷データを外部から受け取ることができる。
PDL形式は、画像形成装置の特性をできるだけユーザに意識させず、様々な画像形成装置で印刷出力が可能となるような汎用性を目的として定義された形式である。PDLの一例としては、例えばアドビ社のポストスクリプトが存在する。
ここでは画像形成装置には、通信路を介して外部の情報処理装置からPDLデータが入力される。画像形成装置に入力されたPDLデータには、RIP(Raster Image Processor)処理が施される。RIP処理では、PDL言語仕様に従ってPDLデータが解析され、ドットの集合であるビットマップデータからなる印刷用画像データ(RIPデータ)が生成される。そして生成された印刷用画像データをプリントエンジンにて処理して画像を用紙上に画像形成(印刷)する。
このような画像形成装置では、入力した印刷ジョブの画像データをただちに画像形成出力することなくホールドするホールドプリント機能が知られている。ホールドプリント機能は、画像形成装置と外部の情報処理装置とがネットワークで接続されるシステムにおいて、情報処理装置から送信された印刷ジョブに含まれる画像データを画像形成装置内に格納しておき、ユーザが画像形成装置の所に行って所定の操作を行うことにより、印刷を実行できるようにする機能である。これにより、遠隔の情報処理装置でユーザが印刷指示を行ったときに、画像形成装置で記録紙に印刷出力されてしまうことにより画像データの秘密性を確保することができなくなったり、あるいは画像形成装置による用紙切れなどにより画像形成ができないまま放置されたりすることを回避することができる。
ホールドプリンド機能を実行する場合には、例えば情報処理装置から送信する印刷ジョブにホールドプリントを指示する情報を含ませて送信する。またホールドされた印刷ジョブを実行させるためのパスワードを設定することができる。画像形成装置では、ホールドプリンタが指示された印刷ジョブを受け取ると、その印刷ジョブに含まれるPDLデータを解析し、印刷用画像データとして保存しておく。そして画像形成装置に対してパスワードが入力されたときに、その保存している印刷用画像データを記録紙に印刷出力させるようにする。
また、画像形成装置では、情報処理装置から送信された印刷ジョブに含まれる画像データのサムネイル画像を生成し、画像形成装置の表示画面に表示させる機能を備えることができる。ここでは画像形成装置は、外部の情報処理装置から送信された印刷ジョブに含まれる画像データと同一のサムネイル画像データを生成する。
そして画像形成装置では、生成したサムネイル画像を保存しておき、画像形成装置に対する所定の操作入力に応じて、あるいは印刷実行前のプレビューとして、サムネイル画像を表示させることができる。
また、ユーザが画像形成装置に保存されている印刷データや印刷用画像データを再利用して画像形成させたい場合、保存されているサムネイルデータの一覧を表示させ、そのなかから任意のサムネイルデータを選択することで、選択したサムネイルデータに該当する印刷用画像データを画像形成させることができる。
上記のような印刷ジョブをホールドプリント機能により画像形成装置に保持する場合、ポストスクリプトなどのPDLデータと、これをRIP処理して変換したRIPデータと、サムネイルデータとが画像形成装置に保存される。このため、画像形成装置のハードディスクなどの所定の記憶部を占有する容量が大きくなり、容量不足が生じる恐れが生じる。
このような容量不足の問題に対処するために、従来では、例えば印刷用画像データを記憶部に一旦格納し、その記憶部の記憶容量の制限に従って、印刷用画像データの画像形成出力が終了した直後にその印刷用画像データを記憶部から消去する方式が取られるものがある。しかしながら、この方式では、印刷用画像データを再度画像形成する必要が生じた場合、印刷用画像データは前回の印刷直後に消去されているため、再度印刷することができないという問題が生じる。
このような問題に対して、例えば、特許文献1には、記憶部に記憶した印刷用画像データの消去に猶予を与えるオプションを印刷処理前に指定する画像形成装置が記載されている。この画像形成装置は、上記のオプションの指定に応じてタイマー手段が機能し、印刷処理終了後に既定値時間の経過を管理し、既定値経過後に印刷用画像データを記憶部から消去する。これにより、タイマーが満了するまでの既定値時間内では、印刷用画像データを保存しておくことで、再度の画像形成要求があった場合でも画像形成を行うことを可能としている。
特開平11−225255号公報
上記のように、ホールドプリント機能により印刷ジョブをホールドする際に、画像形成装置では、ポストスクリプトなどによるPDLデータ(印刷データ)と、PDLデータをRIP処理により変換したRIPデータ(印刷用画像データ)と、PDLデータから作成したサムネイルデータが記録保存され、ハードディスクなどの記憶手段の記憶容量不足が生じるおそれがある。
これに対して引用文献1では、タイマーを動作させて印刷終了後の一定期間は、記憶部にデータを保存しておくことで再度の印刷処理を可能としている。しかしながら引用文献1に開示された技術であっても、一定期間が経過すると記憶部から印刷ジョブに係る印刷用画像データが消去されてしまうため、再度その印刷用画像データを用いた印刷処理を行うことができない。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、外部機器から送信された印刷ジョブに含まれる画像データを画像形成装置に記憶して保存する際に、記憶部に記憶するデータ容量を削減し、記憶容量不足を回避して再印刷を容易に可能とする画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置の第1の技術手段は、ページ記述言語により記載された印刷データを含む印刷ジョブを受信する通信部と、前記印刷データを解析してビットマップによる印刷用画像データを生成する印刷データ解析部と、前記印刷データからサムネイルデータを生成するサムネイル生成部と、前記印刷データ、前記印刷用画像データ、前記サムネイルデータを印刷ジョブごとに記憶する記憶部と、前記印刷用画像データに基づき記録媒体に画像形成を行う画像形成部とを備え、前記印刷データ解析部が、印刷ジョブに含まれるホールドプリントの指示情報に従って、該指示情報を含む印刷ジョブの前記印刷データ、前記印刷用画像データ、及び前記サムネイルデータを前記記憶部に記憶させる画像形成装置において、前記通信部により前記指示情報を含む印刷ジョブが受信された際に、前記記憶部に記憶されているデータ容量が所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、所定の上限レベルに達している場合、すでに前記記憶部に記憶されている他の印刷ジョブのデータのうち、所定条件に合致する印刷ジョブの前記印刷用画像データと前記サムネイルデータとを削除する記憶データ操作部、を有することを特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段おいて、前記記憶部に前記印刷データ、前記印刷用画像データ、及び前記サムネイルデータを記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブを、前記所定条件に合致する印刷ジョブとすることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第1の技術手段において、前記記憶部に記憶した印刷データ、または印刷用画像データを使用して前記画像形成部による画像形成を行った累積回数が、所定回数以上である印刷ジョブについては、前記印刷用画像データと前記サムネイルデータを削除する対象から除外することを特徴としたものである。
第4の技術手段は、第1〜3のいずれか1の技術手段において、前記サムネイル生成部は、前記記憶データ操作部が前記所定条件に合致する印刷ジョブの前記印刷用画像データと前記サムネイルデータとを削除した際に、前記削除したサムネイルデータよりもデータ容量が小さい新たなサムネイルデータを生成し、前記記憶部に記憶させることを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第4の技術手段において、ユーザによる操作入力を受け付けるユーザインタフェースを有し、前記サムネイル生成部は、前記ユーザインタフェースに対する操作入力に従って、新たなサムネイルデータの生成を実行するか否かを予め設定可能としたことを特徴としたものである。
本発明によれば、外部機器から送信された印刷ジョブに含まれる画像データを画像形成装置に記憶して保存する際に、記憶部に記憶するデータ容量を削減し、記憶容量不足を回避して再印刷を容易に可能とする画像形成装置を提供することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施形態による機能ブロックを示す図である。 本発明に係る画像形成装置におけるホールドプリントの実行時の記憶データの様子を説明する図である。 ホールドジョブからサムネイルデータを削除したときに、新しいサムネイルデータを作成するか否かを設定可能とするための表示画面の一例を示す図である。 本発明による画像形成装置における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態による機能ブロックを示す図である。画像形成装置100は、ネットワーク30を介して外部の情報処理装置であるPC(personal computer)21に接続される。PC21では、プリンタドライバが動作し、画像形成装置に対して画像形成(印刷)を指示する印刷ジョブを生成して、画像形成装置1に送信する。ネットワーク30は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などによるネットワーク、あるいは公衆回線網などのネットワークにより構成される。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)により構成され、画像形成装置1の各要素を制御する。制御部11は、記憶部12記憶されている各種の制御プログラムを読み出して実行することで、画像形成装置1の各種動作を実行する制御を行う。
記憶部12は、ハードディスクなどの記憶装置、あるいはROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリを用いた記憶手段である。記憶部12を構成するハードディスクの所定の記憶領域には、PC21から送信された印刷ジョブに含まれる印刷データ、印刷データを変換処理した印刷用画像データ、印刷ジョブに含まれる印刷データから作成したサムネイルデータなどが記憶される。印刷データはPDLで記述されたPDLデータ、印刷用画像データはPDLデータにRIP処理を施したRIPデータとされる。
通信部13は、外部のPC21との間でデータを送受信するときの通信制御を行う。また、外部インタフェース14は、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの外部記録媒体を接続するためのインタフェースを構成する。また、ネットワークインタフェース20は、ネットワーク30を介して外部のPC21と通信を行うためのインタフェースを構成する。
印刷部15は、RIP処理された印刷用画像データを受け取り、記録紙に画像形成(印刷)を行う。印刷部15は、例えばプリントエンジン、感光体ドラム、感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、感光体ドラム表面に静電潜像を形成するレーザ書込装置、感光体ドラム表面の静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像装置、感光体ドラム表面のトナー像を用紙に転写する転写装置などの電子写真方式の画像形成部を備えている。なお印刷部15は、電子写真方式の他、インクジェット方式、熱転写方式などいずれの方式のものでもよい。
ユーザインタフェース18は、ユーザからの操作入力を受け付ける入力装置、およびユーザに対して各種情報を提示する表示装置から構成される。入力装置は、ユーザ操作による操作入力を受け付けて制御部11に伝えるものであり、キーボードやボタンにより操作入力を受け付けるデバイス、及びユーザによるタッチ操作により操作入力を受け付けるデバイスが適用できる。タッチデバイスは表示装置に一体的に取り付けられることでタッチパネルを構成することができる。表示装置には、Webページなどの情報を提示することができる。また、印刷ジョブの印刷データから生成されたサムネイルデータを提示することができる。ユーザは、表示装置に表示されたサムネイルデータにより画像形成する画像をプレビューしたり、保存されているサムネイルデータの一覧から、画像形成を行う印刷用画像データを選択し、画像形成を実行させることができる。
印刷データ解析部16は、ネットワーク30を介してPC21から送信された印刷ジョブに含まれるPDLデータを解析し、RIP処理を施してビットマップデータからなるRIPデータを生成する。
また、サムネイル生成部17は、PC21から送信された印刷ジョブに含まれるPDLデータに基づいて、サムネイルデータを生成する。
サムネイルとは、印刷対象の画像データのデータ量を圧縮した画像を意味する。データ量の圧縮は、例えば、印刷対象の画像データを縮小した画像、その内容を要約した画像、あるいはビット数を削減した画像等に相当する。また、複数ページからなる印刷対象の画像データのうち、表紙や目次となる1ページ目の画像データを示す画像等もサムネイルに含まれる。
画像形成装置1は、ホールドプリント機能を実行することができる。ホールドプリントを実行する場合、印刷データ解析部16は、PC21から送信された印刷ジョブを解析し、ホールドジョブが指示されているか否かを判定する。ホールドジョブが指示されている場合、印刷データ解析部16は、制御部11により印刷ジョブに含まれるPDLデータ、印刷データ解析部16にて生成されたRIPデータ、及びサムネイル生成部17で生成されたサムネイルデータを記憶部12に記憶させる。
ユーザインタフェース18に対して、印刷ジョブのホールドを解除して印刷を実行させる情報、例えばPC21で設定されたパスワードが入力されると、制御部11は、記憶部12に記憶している印刷用画像データを印刷部15に出力し、画像形成させる。
また、ユーザインタフェース18に対して、記憶部12に記憶されているサムネイルデータを表示させるための所定の操作入力があった場合、制御部11は、ユーザインタフェース18の表示装置に対して、記憶部12から読み出したサムネイルデータを一覧にして表示させることができる。そして一覧にしたサムネイルデータから、所定のサムネイルデータが選択されたときに、そのサムネイルデータに該当する印刷用画像データを画像形成させる制御を行うことができる。
上記のようなホールドプリント機能により、印刷ジョブに係るデータを画像形成装置に保持する場合、ポストスクリプトなどのPDLデータと、これをRIP処理して変換したRIPデータと、印刷ジョブのPDLデータをサムネイル表示するためのサムネイルデータとが記憶部12に記憶され保存される。
記憶データ操作部19は、記憶部12に記憶されたRIPデータ、及びサムネイルデータを所定条件下で削除する。ここでは、記憶データ操作部19は、記憶部12に記憶されているデータ容量を監視し、記憶部12に記憶されているデータ容量が上限になったときに、記憶部12に記憶されているPDLデータ、RIPデータ(印刷用画像データ)、サムネイルデータのうち、RIPデータとサムネイルデータを削除する。
データを削除する場合、記憶部12に記憶されている印刷データ、または印刷用画像データを使用して画像形成部による画像形成を行った累積回数が、所定回数以上である印刷ジョブについては、印刷用画像データと前記サムネイルデータを削除する対象から除外する。
ここでは、例えば制御部11では、記憶部12に記憶されている印刷用画像データをユーザが再利用して印刷部15で画像形成させた場合、その再利用の累積回数を記憶部12に記憶させておく。また、再利用する場合、印刷用画像データが削除されていれば、印刷データをRIP処理して画像形成させることもできる。この場合にも再利用の回数としてカウントする。印刷データをRIP処理して再利用した場合には、RIPデータを再度記憶部12に記憶させるようにしてもよい。
そして記憶部12のデータ容量が上限となったときに記憶データ操作部19により記憶部12のデータを削除する際に、再利用により画像形成を行った累積回数が所定回数以上の印刷ジョブ、つまり再利用頻度が一定レベル以上に高い印刷ジョブについては、その印刷用画像データとサムネイルデータとを削除する対象から除外する。これにより、記憶部12の記憶データを削除する場合でも、再利用頻度の高いデータについては削除することなく継続して再利用可能とすることができるようになる。
また、記憶データ操作部19が、記憶部12に記憶されたRIPデータ、及びサムネイルデータを所定条件下で削除する場合、これら各データを記憶部12に記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブについて、そのRIPデータとサムネイルデータとを削除する。これにより、一定期間経過した古い印刷ジョブに係るRIPデータとサムネイルデータとを、削除するができる。
また、サムネイル生成部17は、記憶データ操作部19が印刷用画像データとサムネイルデータとを削除した際に、削除したサムネイルデータよりもデータ容量が小さい新たなサムネイルデータを生成し、記憶部12に記憶させることができる。
サムネイル生成部17は、PC21から送信された印刷ジョブについて最初にサムネイルデータを生成する場合、印刷ジョブに含まれるPDLデータの全ページについてサムネイルデータを作成して記憶部12に記憶する。これにより、全ページのサムネイル表示が可能となる。
そして、記憶部12のデータ容量が上限になり、記憶データ操作部19が記憶部12に記憶されたサムネイルデータを削除した際、新たなサムネイルデータとして、削除したサムネイルデータよりもデータ容量が小さい新たなサムネイルデータを生成することができる。例えば、新たなサムネイルデータとして、そのPDLデータの最初のページのサムネイルデータのみを作成することができる。新たなサムネイルデータを生成するか否かは、ユーザ設定により変更することができる。
記憶部12に記憶されている過去の印刷ジョブのデータを利用して、再度、画像形成(印刷)処理を実行する場合、RIPデータが削除されている印刷ジョブであれば、記憶されているPDLデータを再利用し、RIP処理を行って印刷用画像データ(RIPデータ)を作成し、印刷部15で画像形成させることができる。また、記憶されている印刷ジョブのサムネイル一覧を表示させる場合でも、1ページ分のサムネイルデータがあれば、ユーザはそのサムネイルデータにより所望の印刷ジョブであることを確認することができる。
上記のような記憶部12のデータ容量を削減する処理を行うことにより、記憶部12に記憶するデータ容量を削減し、記憶容量不足を回避して再印刷を容易にすることができるようになる。
図2は、本発明に係る画像形成装置におけるホールドプリントの実行時の記憶データの様子を説明する図である。図2(A)に示すように、印刷ジョブをホールドプリント機能により画像形成装置に保持する場合、画像形成装置の記憶部12には、ホールドジョブの画像データとして、ポストスクリプトなどのPDLデータ(印刷データ)と、これをRIP処理して変換したRIPデータ(印刷用画像データ)と、印刷ジョブの画像をサムネイル表示するためのサムネイルデータとが保存される。
そして記憶部12に記憶されているデータ容量が上限になった場合、図2(B)に示すように、記憶部12に記憶されている印刷ジョブのPDLデータ、RIPデータ、及びサムネイルデータのうち、RIPデータとサムネイルデータを削除する。データ容量の上限のレベルは、記憶部12の総記憶容量に基づいて予め定められたレベルとする。
そしてこの場合、ホールドジョブとして保存された印刷ジョブのうち、再使用された頻度の低い印刷ジョブを所定条件で判別し、頻度の低い印刷ジョブに係るRIPデータとサムネイルデータとを削除する。再使用頻度を判別する場合、例えば、保存されたPDLデータまたはRIPデータが再利用により画像形成された印刷ジョブごとの累積回数を所定の閾値と比較し、累積回数が閾値より低い場合に、再使用された頻度が低い印刷ジョブであるものと判断する。また、RIPデータとサムネイルデータとを削除する際に、これら各データを記憶部12に記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブについて、そのRIPデータとサムネイルデータとを削除する。
サムネイルデータを削除した印刷ジョブについて、図2(C)に示すように、データ容量が小さい新しいサムネイルデータを作成して保存させることができる。この場合、ホールドジョブのPDLデータの全頁について作成されたサムネイルデータを削除した後、その印刷ジョブに係るPDLデータの最初のページのサムネイルデータのみを作成して保存する。これにより、記憶部12の記憶データの容量を削減することができる。これによりデータ量が削減されたサムネイルデータに置き換えることができる。新しいサムネイルデータとしては、印刷ジョブのPDLデータの最初の1ページのサムネイルデータのみならず、最後のページのみとしたり、あるいは10ページ毎等に新しいサムネイルデータを生成する等、データ容量を削減した形態で適宜定めることができる。
図3は、ホールドジョブからサムネイルデータを削除したときに、新しいサムネイルデータを作成するか否かを設定可能とするための表示画面の一例を示す図である。
上記のように、画像形成装置では、ホールドジョブのPDLデータの全頁について作成されたサムネイルデータを削除した後、その印刷ジョブに係る新しいサムネイルデータを作成して保存することができる。このとき、新しいサムネイルデータを作成するか否かをユーザ操作により予め設定しておくことができる。
例えばサムネイルデータの作成を設定可能とするために、図3に示すような画面100を画像形成装置のユーザインタフェース18に表示させる。画面100では、新しいサムネイル画像を再生成するか否かを設定するためのラジオボタン103,104が表示され、サムネイルを作成する場合のサムネイルの一例を示す画像101と、サムネイルを作成しない場合の空白を示す画像102が表示される。ユーザは、この画面100に従って、ホールドジョブから当初のサムネイルデータを削除した際に、データ量を削減した新たなサムネイルデータを作成して保存するか否かを設定することができる。
図4は、本発明による画像形成装置における処理の一例を説明するためのフローチャートである。
ユーザは、PC等の情報処理装置を使用して、プリンタドライバの設定画面を開き、ホールドプリントを設定する(ステップS1)。そしてプリンタドライバに対して、ユーザが作成した画像、あるいは情報処理装置で取得した画像等を画像形成装置で画像形成させる指示を行ことにより、プリンタドライバは、PDLデータ(印刷データ)を生成する(ステップS2)。PDLデータは、画像形成すべき画像をプリンタドライバがページ記述言語に変換したデータである。
そして、プリンタドライバは、印刷データを印刷ジョブとして画像形成装置に送信する(ステップS3)。印刷ジョブには、PDLデータとともに印刷指示を行うコマンドが含まれ、そのコマンドにはホールドプリントを指示する情報が含まれる。
画像形成装置では、受信した印刷ジョブのPDLデータをRIP処理し、RIPデータを生成する(ステップS4)。ここで、画像形成装置では、印刷ジョブに含まれるPDLデータ、PDLデータをRIP処理したRIPデータ、PDLデータから作成したサムネイルデータを保存するハードディスクなどの記憶部12における保存済みのデータ容量を確認し、保存済みのデータ容量が予め定めた上限になっているかを判断する(ステップS5)。
記憶済みのデータ容量が上限になっていなければ、さらに記憶部12にデータを記憶させることができるため、印刷ジョブに含まれるPDLデータ、PDLデータから作成したサムネイルデータを記憶部12に保存する(ステップS10)。
一方、保存済みのデータ容量が上限になっている場合、さらに画像形成装置では、記憶部12に保存済みのデータに、再利用頻度が高い印刷ジョブがあるか否かを判定する(ステップS6)。ここでは、ホールドジョブとして記憶部12に保存された印刷ジョブに係るPDLデータ及びRIPデータのうち、再利用された累積回数が所定レベル以上のものがあるか否かを判定する。
そして、再利用頻度の高い印刷ジョブがあれば、その印刷ジョブを削除対象から除く(ステップS11)。また、保存済みのデータに再利用頻度の高い印刷ジョブがない場合、もしくは上記ステップS11で印刷ジョブを削除対象から除いた場合、画像形成装置では、保存日時の古いデータを削除する(ステップS7)。ここではRIPデータ、及びサムネイルデータを記憶部12に記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブについて、そのRIPデータとサムネイルデータとを削除する処理が行われる。
次に画像形成装置では、削除したサムネイルデータに係る印刷ジョブについて、データ量を削減した新しいサムネイルデータを作成するか否かを判定する(ステップS8)。ここでは予め設定された作成基準に従って、サムネイルデータを削除した印刷ジョブについて新しいサムネイルデータを作成すべきか否かを判定する。新しいサムネイルデータを作成する必要があれば、画像形成装置は、その印刷ジョブについて新しいサムネイルデータを生成し(ステップS9)、そのサムネイルデータを記憶部12に保存する。
以上説明したように、本発明の画像形成装置は、ページ記述言語により記載された印刷データを含む印刷ジョブを受信する通信部と、印刷データを解析してビットマップによる印刷用画像データを生成する印刷データ解析部と、印刷データからサムネイルデータを生成するサムネイル生成部と、印刷データ、印刷用画像データ、サムネイルデータを印刷ジョブごとに記憶する記憶部と、印刷用画像データに基づき記録媒体に画像形成を行う画像形成部とを備え、印刷データ解析部が、印刷ジョブに含まれるホールドプリントの指示情報に従って、その指示情報を含む印刷ジョブの印刷データ、印刷用画像データ、及びサムネイルデータを記憶部に記憶させる画像形成装置において、通信部により指示情報を含む印刷ジョブが受信された際に、記憶部に記憶されているデータ容量が所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、所定の上限レベルに達している場合、すでに記憶部に記憶されている他の印刷ジョブのデータのうち、所定条件に合致する印刷ジョブの印刷用画像データとサムネイルデータとを削除する記憶データ操作部、を有するものである。これにより、PC等の外部機器から送信された印刷ジョブに含まれる画像データを画像形成装置に記憶して保存する際に、記憶部に記憶するデータ容量を削減し、記憶容量不足を回避して再印刷を容易に可能とすることができる。
さらに本発明の画像形成装置は、記憶部に印刷データ、印刷用画像データ、及びサムネイルデータを記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブを、所定条件に合致する印刷ジョブとするものである。これにより、一定期間経過した古い印刷ジョブに係る印刷用画像データとサムネイルデータとを、削除するができる。
さらに本発明の画像形成装置は、記憶部に記憶した印刷データ、または印刷用画像データを使用して画像形成部による画像形成を行った累積回数が、所定回数以上である印刷ジョブについては、印刷用画像データとサムネイルデータを削除する対象から除外するものである。これにより記憶部の記憶データを削除する場合でも、再利用頻度の高いデータについては削除することなく継続して再利用可能とすることができるようになる。
さらに本発明の画像形成装置は、記憶データ操作部が所定条件に合致する印刷ジョブの印刷用画像データとサムネイルデータとを削除した際に、サムネイル生成部が、削除したサムネイルデータよりもデータ容量が小さい新たなサムネイルデータを生成し、記憶部に記憶させるものである。これにより、サムネイルを利用可能な状態を維持しつつ、サムネイルデータのデータ容量を削減することができる。
さらに本発明の画像形成装置は、ユーザによる操作入力を受け付けるユーザインタフェースを有し、サムネイル生成部が、ユーザインタフェースに対する操作入力に従って、新たなサムネイルデータの生成を実行するか否かを予め設定可能としたものである。そしてこれにより、データ容量が小さい新たなサムネイルデータを作成して保存するか否かを、ユーザが任意に設定することができる。
1…画像形成装置、11…制御部、12…記憶部、13…通信部、14…外部インタフェース、15…印刷部、16…印刷データ解析部、17…サムネイル生成部、18…ユーザインタフェース、19…記憶データ操作部、20…ネットワークインタフェース、21…PC、30…ネットワーク、100…画面、101…サムネイルを示す画像、102…空白を示す画像、103,104…ラジオボタン。

Claims (5)

  1. ページ記述言語により記載された印刷データを含む印刷ジョブを受信する通信部と、前記印刷データを解析してビットマップによる印刷用画像データを生成する印刷データ解析部と、前記印刷データからサムネイルデータを生成するサムネイル生成部と、前記印刷データ、前記印刷用画像データ、前記サムネイルデータを印刷ジョブごとに記憶する記憶部と、前記印刷用画像データに基づき記録媒体に画像形成を行う画像形成部とを備え、前記印刷データ解析部が、印刷ジョブに含まれるホールドプリントの指示情報に従って、該指示情報を含む印刷ジョブの前記印刷データ、前記印刷用画像データ、及び前記サムネイルデータを前記記憶部に記憶させる画像形成装置において、
    前記通信部により前記指示情報を含む印刷ジョブが受信された際に、前記記憶部に記憶されているデータ容量が所定の上限レベルに達しているか否かを判定し、所定の上限レベルに達している場合、すでに前記記憶部に記憶されている他の印刷ジョブのデータのうち、所定条件に合致する印刷ジョブの前記印刷用画像データと前記サムネイルデータとを削除する記憶データ操作部、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記記憶部に前記印刷データ、前記印刷用画像データ、及び前記サムネイルデータを記憶させた時点からの経過期間が所定期間以上である印刷ジョブを、前記所定条件に合致する印刷ジョブとすることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1に記載の画像形成装置において、前記記憶部に記憶した印刷データ、または印刷用画像データを使用して前記画像形成部による画像形成を行った累積回数が、所定回数以上である印刷ジョブについては、前記印刷用画像データと前記サムネイルデータを削除する対象から除外することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載の画像形成装置において、前記サムネイル生成部は、前記記憶データ操作部が前記所定条件に合致する印刷ジョブの前記印刷用画像データと前記サムネイルデータとを削除した際に、前記削除したサムネイルデータよりもデータ容量が小さい新たなサムネイルデータを生成し、前記記憶部に記憶させることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の画像形成装置において、ユーザによる操作入力を受け付けるユーザインタフェースを有し、前記サムネイル生成部は、前記ユーザインタフェースに対する操作入力に従って、新たなサムネイルデータの生成を実行するか否かを予め設定可能としたことを特徴とする画像形成装置。
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