JP2014200367A - バルーンカテーテル - Google Patents

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博 後藤
英資 古市
Eiji Furuichi
英資 古市
滋典 野沢
Shigenori Nozawa
滋典 野沢
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Katsumi Morimoto
克己 森本
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Keiko Yamashita
恵子 山下
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Abstract

【課題】バルーンカテーテルにおいて、薬剤のコーティングされたバルーンに術者が触れてしまうことを阻止して病変部まで確実に送達する。
【解決手段】バルーンカテーテル10を構成するシャフト本体12の先端には、その表面に薬剤が塗布されたバルーン14が装着され、該バルーン14の外周側には円筒状のスリーブ20が装着される。このスリーブ20の先端側には、複数のアーム部46を介してアダプタ22が連結されている。そして、バルーン14を病変部へと送達する際、例えば、ガイディングカテーテル66の基端66aにアダプタ22を当接させた状態でシャフト本体12と共にスリーブ20を移動させることにより、前記スリーブ20の連結状態が解除され、該スリーブ20に形成された破断溝52が前記アダプタ22の突起部62によって切り裂かれて分割し始めると同時に、内部のバルーン14がガイディングカテーテル66側へと送出される。
【選択図】図7

Description

本発明は、生体器官内の狭窄部の処置等に用いられるバルーンカテーテルに関し、一層詳細には前記狭窄部へ薬剤を送達して治療を行うためのバルーンカテーテルに関する。
例えば、心筋梗塞、狭心症や末梢動脈疾患の治療では、冠動脈や下肢動脈等の病変部(狭窄部)をバルーンカテーテルにより押し広げる方法が行われており、他の血管、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器等の生体器官内に形成された狭窄部の改善についても同様に行われることがある。バルーンカテーテルは、一般的に、長尺なシャフト本体と、該シャフト本体の先端側に設けられて径方向に拡張するバルーンとを備えて構成され、先行するガイドワイヤが挿通されることで体内の狭窄部へと送られる。
このようなバルーンカテーテルにおいて、バルーンの表面に治療薬を塗布し、該バルーンを狭窄部で拡張させることで該狭窄部に対して前記治療薬を溶出させ浸透させる治療が行われている。この治療を行う際に術者が治療薬に触れてしまうことを防止するために、例えば、特許文献1に開示されたバルーンカテーテルでは、バルーンの外周側をシースによって被覆することで治療薬を保護する構成としている。そして、バルーンを狭窄部で拡張させることにより、シースが長手方向に沿って形成された複数のミシン目から断裂し、その断裂した部位から前記バルーンの表面に塗布された治療薬を露出させる。
また、特許文献2に開示されたバルーンカテーテルでは、熱収縮性を有したシースによってバルーンの外周側を被覆して保護する構成が採用されており、このシースにも長手方向に沿って引き裂き線が形成され、該引き裂き線に沿って引き裂くことで前記バルーンの外周面を外部に露呈させる。
特表2011−513005号公報 特表2000−516502号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び2に係るバルーンカテーテルは、予め形成されたミシン目や引き裂き線からシースを断裂させることで、その内部に収納されたバルーンの外周面を外部へと露呈させる構成としているため、例えば、シースの先端に何らかの部材が接触して前記ミシン目や引き裂き線が誤って断裂してしまうことが懸念され、この断裂によって治療薬が外部に露呈して術者が触れてしまったり、室内に曝露してしまうという問題がある。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、薬剤のコーティングされたバルーンに術者が触れてしまうことを阻止し、病変部まで確実に送達することが可能なバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、シャフトの先端に接合され、表面に薬剤が塗布されると共に、前記シャフトの内部を通じて供給される拡張用流体によって拡張可能なバルーンを有し、ガイド部材を介して病変部へ前記バルーンを送達するバルーンカテーテルにおいて、
前記バルーンの外側を覆うように設けられ、軸方向に沿って延在し破断可能な弱化部を有するスリーブと、
前記スリーブの先端に連結され、少なくとも基端が前記弱化部と対峙するように配置される切断部を有したアダプタと、
を備え、
前記アダプタが前記ガイド部材に当接した状態で、前記スリーブが前記アダプタ側に向かって押圧されることで、前記弱化部が前記切断部によって軸方向に沿って破断されることを特徴とする。
本発明によれば、表面に薬剤の塗布されたバルーンを有したバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンの外側を覆うようにスリーブが設けられ、該スリーブには、破断可能な弱化部が軸方向に沿って延在して形成されると共に、前記スリーブの先端にはアダプタが連結され、該アダプタには、少なくとも基端が前記弱化部と対峙した切断部が形成されている。そして、バルーンを病変部へと送達する際、アダプタをガイド部材に当接させた状態で、前記スリーブが前記アダプタ側へと押圧されることで、該スリーブの移動に伴って弱化部が切断部によって軸方向に破断されると同時に、該スリーブの内部に収納されたバルーンが前記ガイド部材側へと送出される。
従って、バルーンを病変部へと送達する際、術者が前記バルーンに触れることなく手技を行うことができるため、該バルーンに塗布された薬剤に誤って触れてしまうことが回避され、前記薬剤の曝露等が確実に阻止される。また、スリーブが弱化部を介して分割されるため、前記バルーンを病変部まで送達させる際におけるシャフト操作の支障となることが回避され、円滑に手技を行うことができる。
また、スリーブに、シャフトに対する軸方向への相対的な移動状態を切り換える切換部を設けることにより、バルーンをガイド部材側へと送出する場合には、切換部の切換作用下に前記シャフトと共にスリーブを一体的に移動させ、一方、前記バルーンをスリーブ内からガイド部材へと送出させた後には、前記切換部によって前記シャフトと前記スリーブとが相対移動可能な状態へと容易に切り換えることができる。
さらに、切断部を、アダプタの外周面から突出し、軸方向に沿って延在した突起状に形成することで、スリーブが前記アダプタ側に向かって移動することで、突起状に形成された切断部で弱化部を確実に破断させることができる。
さらにまた、弱化部の先端に、該弱化部から離間する方向に向かって拡幅した切欠部を設けることにより、スリーブをアダプタ側へと移動させた際、切断部を切欠部に挿入させることで弱化部へと好適に導くことができるため、前記切断部と前記弱化部との相対的な位置がずれていた場合でも、前記切断部によって前記弱化部を確実に破断させることができる。
またさらに、スリーブの先端に、アダプタ側に向かって突出したアームを有し、前記アームを前記アダプタに形成された溝部に係合させることで、前記スリーブと前記アダプタとを連結させるとよい。これにより、アームを溝部に係合させることでスリーブの先端側にアダプタを容易且つ確実に連結できると共に、前記スリーブに対して前記アダプタ側への荷重(押圧力)が付与された際に、前記アームが前記溝部から離脱することで、前記スリーブが前記アダプタに対して容易に相対移動可能とすることができる。
また、弱化部を、スリーブにおける他の部位に比べて薄厚に形成することで、切断部との接触作用下に前記スリーブを軸方向に沿って容易且つ確実に破断することが可能となる。
本発明によれば、以下の効果が得られる。
すなわち、表面に薬剤の塗布されたバルーンを有したバルーンカテーテルにおいて、前記バルーンの外側を覆うようにスリーブを設け、前記スリーブに破断可能な弱化部を軸方向に沿って形成すると共に、前記スリーブの先端にアダプタが連結され、該アダプタには少なくとも基端が前記弱化部と対峙した切断部を形成することにより、バルーンを病変部へと送達する際、アダプタをガイド部材に当接させた状態で、前記スリーブを前記アダプタ側へと押圧することで両者の連結状態を解除し、該スリーブの移動に伴って弱化部を切断部によって軸方向に破断すると同時に、バルーンをスリーブの内部から前記ガイド部材側へと送出することができる。その結果、術者がバルーンに触れることなく手技を行うことができるため、該バルーンに塗布された薬剤に誤って触れてしまうことが確実に回避され、前記薬剤の曝露等を確実に阻止できる。
本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテルの全体構成図である。 図1のバルーンカテーテルにおける先端部近傍を示す拡大側面図である。 図2の縦断面図である。 図4Aは、バルーンカテーテルを構成するアダプタの外観斜視図であり、図4Bは、図4Aに示すアダプタの平面図である。 図1に示すバルーンカテーテルのバルーンをガイディングカテーテルに挿入する前の状態を示す拡大側面図である。 図5のバルーンカテーテルのアダプタをガイディングカテーテルに当接させた状態を示す拡大側面図である。 図6のバルーンカテーテルにおいて、シャフト本体及びスリーブをガイディングカテーテル側へと移動させ、アダプタの突起部によって前記スリーブを先端側から分割し始めた状態を示す拡大側面図である。 図7のバルーンカテーテルにおいて、シャフト本体及びスリーブをさらにガイディングカテーテル側へと移動させ、該スリーブをさらに分割させた状態を示す拡大側面図である。 図9Aは、変形例に係るアダプタの外観斜視図であり、図9Bは、図9Aに示すアダプタの平面図である。
本発明に係るバルーンカテーテルについて好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るバルーンカテーテル10の全体構成図であり、図2は、図1に示すバルーンカテーテル10の先端側を拡大した構成図であり、図3は、図2に示す先端部側の断面図である。
本実施の形態に係るバルーンカテーテル10は、長尺なシャフト本体(シャフト)12を生体器官、例えば下肢動脈に挿通させ、その先端側に設けられたバルーン14を狭窄部(病変部)で拡張させることで該狭窄部を押し広げて治療する、いわゆるPTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty:経皮的血管形成術)拡張カテーテルである。本発明は、このようなPTA拡張カテーテル以外のもの、例えば、冠動脈等の他の血管、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器等の生体器官内に形成された病変部の改善のためのカテーテルにも適用可能である。
このバルーンカテーテル10は、図1〜図3に示されるように、細径で長尺なシャフト本体12と、前記シャフト本体12の最先端に固着された先端チップ16と、前記先端チップ16の基端側に設けられたバルーン14と、前記シャフト本体12の基端側に設けられたハブ18と、前記シャフト本体12に挿通され前記バルーン14の外周側を覆うスリーブ20と、前記スリーブ20の端部に連結されるアダプタ22とを含む。
なお、ここでは、シャフト本体12の中間部のやや先端側寄りにガイドワイヤ24が導出される開口部26を設けた、いわゆるラピッドエクスチェンジタイプと呼ばれるバルーンカテーテル10を例示して説明する。また、図1〜図3において、シャフト本体12の右側(ハブ18側)を「基端(後端)」側(矢印A方向)、前記シャフト本体12の左側(バルーン14側)を「先端」側(矢印B方向)と呼び、他の各図についても同様とする。
シャフト本体12は、図3に示されるように、ガイドワイヤ24が挿通されるワイヤ用ルーメン28を形成した内管30と、バルーン14の拡張用流体を供給するための拡張用ルーメン32を内管30の外周面との間に形成した外管34とから構成される同心二重管である。
内管30は、その先端が先端チップ16の略中央に位置すると共に、バルーン14及び外管34内を延在し、その基端が外管34の中間部に形成された開口部26に液密に接合されている。従って、先端チップ16の先端開口部を入口として挿入されたガイドワイヤ24は、内管30のワイヤ用ルーメン28を先端側から基端側(矢印A方向)へと挿通し、出口である開口部26から導出される。
外管34は、バルーン14の後端からハブ18の先端まで延びており、先端から開口部26までの部位は内管30との間に拡張用ルーメン32を形成する二重管を構成し、開口部26からハブ18までの部位は一重管である。なお、外管34は、ハブ18に設けられるルアーテーパー等によって図示しないインデフレータ等の圧力印加装置から圧送される拡張用流体をバルーン14まで送液可能となっている。
バルーン14は、内圧の変化により収縮(折り畳み)及び拡張が可能であり、図3に示すように、拡張用ルーメン32を介して内部に注入される拡張用流体により筒状(円筒状)に拡張する筒部36と、前記筒部36の先端側(矢印B方向)で漸次縮径する先端テーパ部38と、前記筒部36の基端側(矢印A方向)で漸次縮径する基端テーパ部40とを有する。
このバルーン14は、内管30及び外管34と同様に適度な可撓性が必要とされると共に、狭窄部を確実に押し広げることができる程度の強度が必要であり、その材質は、例えば、上記にて例示した内管30及び外管34のものと同一でよく、勿論他の材質であってもよい。
また、バルーン14の外周面には、例えば、薬剤が被膜状に塗布されたコーティング部42を有し、病変部で拡張させて該コーティング部42を接触させることで前記薬剤を溶出させ浸透させる。すなわち、このバルーン14は、薬剤溶出バルーン(Drug Eluting Balloon:DEB)である。
先端チップ16は、その外径がバルーン14の先端側非拡張部と略同一とされ、その内径が内管30の外径と略同一とされた短尺なチューブであり、内管30の先端部に外嵌及び液密に接合されてワイヤ用ルーメン28の先端開口部よりも先端側に突出すると共に、その基端面がバルーン14の先端側非拡張部の先端面に接合されている。図3から諒解されるように、先端チップ16の先端開口部は、内管30のワイヤ用ルーメン28に連通し、ガイドワイヤ24の入口となっている。
また、この先端チップ16は、その材質や形状を適宜設定することにより、少なくとも内管30(外管34)よりも柔軟に構成され、バルーンカテーテル10の最先端として生体器官内での湾曲部や凹凸部等を柔軟に進むと共に、狭窄部(病変部)を貫通し、当該バルーンカテーテル10の円滑な挿通を先導するための部位である。
スリーブ20は、図1〜図3、図5〜図8に示されるように、例えば、樹脂製材料から形成され、軸方向(矢印A、B方向)に沿って所定長さを有した本体部44と、該本体部44の先端に設けられる複数(例えば、4本)のアーム部46と、前記本体部44の基端に設けられる把持部48とを有する。このスリーブ20は、例えば、バルーンカテーテル10の工場出荷時にバルーン14の外周側を覆うように装着される。
本体部44は、例えば、略一定の直径で円筒状に形成され、その内部にはシャフト本体12及び収縮されたバルーン14の挿通可能な収納孔50(図3参照)が形成されると共に、その基端側(矢印A方向)には一旦縮径した部位を挟んで把持部48が形成される。
また、本体部44の壁部には、軸線方向(矢印A、B方向)に沿って延在する複数(例えば、4本)の破断溝(弱化部)52が形成される。この破断溝52は、本体部44の周方向に沿って互いに等間隔離間するように複数形成され(図4B参照)、前記本体部44の内周面から外周面側に向かって所定深さで形成される。すなわち、本体部44の径方向の厚さは、破断溝52の形成された部位が他の部位と比較して局部的に薄く形成される。
なお、破断溝52は、長手方向に沿って同一深さに形成される構成に限定されるものではなく、例えば、本体部44の軸方向に沿って、切断された切断部位と非切断部位とが交互、且つ、一直線状に形成されたミシン目でもよい。
また、破断溝52の先端には、本体部44の先端に臨むように断面三角形状の切欠部54が形成され、該切欠部54は前記破断溝52の先端から離間する方向(矢印A方向)に向かって徐々に拡幅するように形成される。換言すれば、断面三角形状に形成された切欠部54の頂点が破断溝52の先端と接続するように形成される。
アーム部46は、本体部44の先端から離間する方向(矢印B方向)に向かって所定長さだけ突出し、且つ、先端に向かって徐々に外側に向かって傾斜するように形成される。また、各アーム部46は、本体部44の周方向に沿って互いに等間隔離間するように設けられる(図4B参照)。アーム部46の先端には、その内側となる内壁面から突出し、該先端から基端に向かって徐々に幅広状となる断面三角形状の爪部56がそれぞれ形成される。詳細には、アーム部46は、隣接する2つの破断溝52の間において中間となる位置に配置される。
把持部48は、基端側に向かって開口した円筒状に形成され、半径内方向に押圧自在な弾性を有しており、その中心には本体部44の収納孔50が貫通し、シャフト本体12が移動自在に挿通される。そして、スリーブ20の内部にシャフト本体12が挿通された状態で、図6〜図8に示されるように、術者(図示せず)が把持部48を半径内方向に押圧して変形させることで、該把持部48の内周面を前記シャフト本体12の外周面に対して接触させることが可能となる。
アダプタ22は、例えば、樹脂製材料から形成され、図4A〜図5に示されるように、その外周面60が基端から先端側(矢印B方向)に向かって徐々に拡径する傾斜面で形成されると共に、その中心には基端から先端まで貫通した貫通孔58が形成される。すなわち、アダプタ22は、基端側(矢印A方向)が小径で、先端側(矢印B方向)が大径となるように断面略台形状に形成される。このアダプタ22の外周面60には、該外周面60に対して外側に突出した複数(例えば、4本)の突起部(切断部)62と、該突起部62の間に形成される複数(例えば、4箇所)の係合溝(溝部)64とが形成される。なお、アダプタ22は、突起部62及び係合溝64を含めて一体成形で形成される。
なお、突起部62及び係合溝64の数量は、それぞれスリーブ20における破断溝52の数量、アーム部46の数量に対応するように設定される。
突起部62は、アダプタ22の外周面60に沿って基端から先端まで延在し、且つ、該アダプタ22の周方向に沿って互いに等間隔離間するように配置されると共に、前記外周面60に対して一定高さで突出して形成される。また、突起部62は、例えば、アダプタ22の外周面60から離間する方向に向かって徐々に先細となる断面三角形状に形成される。
係合溝64は、例えば、アダプタ22の先端側(矢印B方向)に向かって徐々に先細となる断面三角形状に形成され、外周面60に対して所定深さだけ窪んで形成されると共に、例えば、隣接配置された一方の突起部62と他方の突起部62との間において中間となる位置に設けられる(図4B参照)。
そして、アダプタ22は、図2、図3及び図5に示されるように、その基端がスリーブ20側(矢印A方向)となるように、該スリーブ20の先端側(矢印B方向)に配置され、各アーム部46の爪部56を係合溝64にそれぞれ係合させることで、前記スリーブ20の先端と前記アダプタ22の基端とが軸方向(矢印A、B方向)に所定間隔離間した状態で、前記アダプタ22がスリーブ20に対して一体的に保持された状態となる。これにより、スリーブ20とアダプタ22とが互いに軸方向への相対移動が規制された状態で連結されることとなる。
また、この際、図4B及び図5に示されるように、アダプタ22の各突起部62が、スリーブ20における各破断溝52及び各切欠部54に臨んだ位置となる。
本発明の実施の形態に係るバルーンカテーテル10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。本例では特に、下肢動脈内等に発生した狭窄部(病変部)近傍まで穿刺されたガイディングカテーテル(ガイド部材)66の基端66a側からバルーンカテーテル10のバルーン14を挿入する操作について説明する。なお、図1〜図3に示されるように、バルーンカテーテル10におけるバルーン14の外周側にスリーブ20が予め装着され、且つ、該スリーブ20の先端側(矢印B方向)にアダプタ22が連結され、前記バルーン14が完全に覆われた状態を初期状態(工場出荷状態)として説明する。また、ガイディングカテーテル66を通じて狭窄部近傍まで予めガイドワイヤ24が既に挿入され留置されている状態とする。
先ず、図5に示されるように、バルーンカテーテル10の先端となるスリーブ20及びアダプタ22を、ガイディングカテーテル66の基端66aに対して接近させ、前記アダプタ22の先端を前記基端66aに対して当接させる(図6参照)。この際、スリーブ20及びアダプタ22とガイディングカテーテル66とが同軸上となるように配置する。
この際、表面に薬剤の塗布されたバルーン14は、その外周面が円筒状のスリーブ20の本体部44によって完全に覆われているため、術者が誤って前記バルーン14に触れてしまうことが回避され、薬剤の曝露等が確実に阻止される。
次に、図示しない術者が、図6に示されるように、スリーブ20の把持部48を半径内方向に把持することで変形させ、該把持部48の内周面をシャフト本体12の外周面に対して接触させた状態で、ハブ18を介して前記シャフト本体12をガイディングカテーテル66側(矢印B方向)に向かって進行させる。これにより、シャフト本体12と共にスリーブ20が一体的にガイディングカテーテル66側へと移動する。この際、アダプタ22は、ガイディングカテーテル66の基端66aに当接しているため移動することがない。
このスリーブ20の軸方向への移動によって、アーム部46の爪部56が係合溝64から先端側(矢印B方向)へと離脱し、アダプタ22に対する前記スリーブ20の連結状態が解除されるため、該アダプタ22に対して前記スリーブ20が相対移動する。その結果、スリーブ20の切欠部54がアダプタ22の各突起部62の基端に接触し、図7に示されるように、さらに前記スリーブ20が前記アダプタ22側(矢印B方向)へと移動することで、前記突起部62によって破断溝52が先端から基端側(矢印A方向)に向かって徐々に切り裂かれていく。詳細には、スリーブ20の先端は、先端側(矢印B方向)が拡径するようにテーパ状に形成されたアダプタ22によって徐々に拡径するように半径外方向へと押し広げられ、突起部62によって破断溝52が切断されていく。これと同時にスリーブ20に収納されたバルーン14は、本体部44の内部からアダプタ22の貫通孔58の内部へと移動していく。
そして、シャフト本体12をさらにガイディングカテーテル66側(矢印B方向)へと移動させることにより、図8に示されるように、バルーン14がガイディングカテーテル66の内部へと挿入されると共に、スリーブ20の本体部44がさらにアダプタ22側へと移動し、それに伴って、前記本体部44が破断溝52を介してさらに4つに破断され分割された帯状の分割体68となる。
このようにバルーン14が完全にガイディングカテーテル66の内部に挿入されたことを確認した後、スリーブ20における把持部48の把持を解除し、該把持部48を弾性によって再び拡径させることでシャフト本体12と把持部48とが非接触な状態(図5参照)へと復帰する。
これにより、シャフト本体12を移動させた際にスリーブ20が一体的に移動することがなく、前記シャフト本体12を先端側(矢印B方向)へとさらに進行させることで、該シャフト本体12のみが移動し、バルーン14がガイディングカテーテル66から下肢動脈内へと挿入される。この際、スリーブ20は、本体部44が周方向に沿って4つに分割され、しかも、把持部48による把持状態が解除されているため、シャフト本体12の基端側(矢印A方向)へと移動可能であり、アダプタ22と共に該基端側へと移動させておくことで操作の支障となることが回避され好適である。
そして、バルーン14の先端チップ16が狭窄部に到達して通過すると前記バルーン14が狭窄部に位置した状態となり、そこでハブ18側から拡張用ルーメン32内へと拡張用流体(例えば、造影剤)を圧送することにより、バルーン14が拡張して狭窄部が押し広げられ、所定の治療を行うことができる。
また、バルーン14を拡張させ所定時間維持することにより、コーティング部42が前記狭窄部に接触して薬剤が溶出し始める。これにより、狭窄部に薬剤を浸透させることで再び狭窄してしまうことが予防される。
この治療後には、拡張用流体をバルーン14内から拡張用ルーメン32を通ってハブ18側へと吸引し、バルーン14を収縮させてシャフト本体12を基端側(矢印A方向)へと引き抜いていくことでバルーンカテーテル10を体外へと抜去する。
なお、上述した実施の形態においては、ガイディングカテーテル66を介してバルーン14を狭窄部へと送達する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、シースイントロデューサ等を用いて前記バルーン14を送達する場合にも、該シースイントロデューサ(ガイド部材)の基端にアダプタ22を当接させスリーブ20を相対移動させることで、前記バルーン14に触れることなく前記シースイントロデューサの内部へと送出することが可能である。
以上のように、本実施の形態では、バルーンカテーテル10において、表面に薬剤のコーティングされたバルーン14の外周側に円筒状のスリーブ20を設け、例えば、前記バルーン14をガイディングカテーテル66の内部へと挿入する際、前記スリーブ20の先端に連結されたアダプタ22をガイディングカテーテル66の基端66aに当接させた状態で、前記スリーブ20をシャフト本体12と共に前記ガイディングカテーテル66側へと移動させることで、複数のアーム部46を介した前記アダプタ22との連結状態が解除され、前記バルーン14の外周側を覆ったままの状態でガイディングカテーテル66の内部へと送出することが可能となる。
その結果、バルーンカテーテル10の先端に設けられたバルーン14をガイディングカテーテル66へと挿入する際、術者が前記バルーン14に触れることなく手技を行うことができるため、該バルーン14に塗布された薬剤に前記術者が誤って触れてしまうことが回避され、前記薬剤の曝露等が確実に阻止される。
また、スリーブ20には、その本体部44に軸方向に沿った複数の破断溝52を有しており、前記スリーブ20がシャフト本体12と共にガイディングカテーテル66側(矢印B方向)へと移動した際、前記破断溝52の先端がアダプタ22の突起部62に接触することで、該スリーブ20の移動に伴って、前記破断溝52を介してスリーブ20の本体部44を基端側に向かって破断して容易に分割することができる。その結果、スリーブ20に収納されたバルーン14をガイディングカテーテル66の内部へと送出する後、該スリーブ20を徐々に周方向に分割できるため、前記バルーン14が前記ガイディングカテーテル66内に完全に収納された後に、前記スリーブ20をシャフト本体12の基端側へと容易に移動させることができ、シャフト本体12の操作の支障となることがない。
さらに、スリーブ20の先端側にアダプタ22を配置して連結しているため、例えば、バルーンカテーテル10で手技を行う際に、破断溝52の始点となる先端に他の部材が誤って接触してしまうことが前記アダプタ22によって回避され、意図しない破断溝52の破断を確実に防止できるため、それに伴って、バルーン14が誤って外部に露出してしまうという不具合を阻止することができる。
さらにまた、スリーブ20の先端に複数のアーム部46を設け、該アーム部46をアダプタ22の係合溝64に係合させることにより、前記アダプタ22がガイディングカテーテル66の基端66aに当接するまでは、前記スリーブ20と前記アダプタ22とを互いに軸方向への相対移動を規制した状態で確実に連結することができ、前記基端66aに前記アダプタ22が当接した後には、係合溝64に対するアーム部46の係合状態を解除することで好適に前記スリーブ20を前記アダプタ22側へと相対移動させることが可能となる。
またさらに、スリーブ20の基端に把持部48を設け、該把持部48を把持することでシャフト本体12と接触させて一体的に移動させることができる。すなわち、内部を挿通するシャフト本体12に対する接触状態を切換可能な把持部48を設けるという簡単な構成で、シャフト本体12を軸方向に移動させる際のスリーブ20の移動状態を容易に切り換えることが可能となる。換言すれば、把持部48は、スリーブ20の移動状態を切換可能な切換部として機能する。
また、スリーブ20には、破断溝52の先端となる位置に断面三角形状の切欠部54を設けているため、前記スリーブ20がアダプタ22側(矢印B方向)へと移動した際、該スリーブ20と前記アダプタ22とが若干周方向に所定位置からずれていた場合でも、前記切欠部54によって好適に前記破断溝52を突起部62の位置へと導くことができる。その結果、突起部62によってより一層確実に破断溝52を破断させ、スリーブ20を分割させることが可能となる。すなわち、切欠部54は、破断溝52を突起部62の位置へと導くガイドとして機能する。
さらに、上述した実施の形態では、スリーブ20におけるアーム部46及び破断溝52の数量、アダプタ22における係合溝64及び突起部62の数量がそれぞれ4つである場合について説明したが、これに限定されるものではなく、少なくともアーム部46と係合溝64の数量が同数であり、前記破断溝52と前記突起部62の数量が同数であれば、特にその数量は限定されるものではない。
さらにまた、上述した実施の形態では、スリーブ20が軸方向(矢印B方向)に押圧されることで、アダプタ22に対する連結状態が解除され相対的に移動する構成について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、前記スリーブ20の先端とアダプタ22の基端とをワイヤ等の撓曲自在な部材で連結することで、前記スリーブ20が押圧された場合でも、ワイヤ等による連結を解除させることなくアダプタ22に連結された状態のまま前記スリーブ20を相対的に移動させるようにしてもよい。
なお、上述した実施の形態においては、アダプタ22における突起部62が、外周面60に沿って基端から先端側(矢印B方向)に向かって一直線状に形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、図9A及び図9Bに示されるアダプタ80のように、基端から先端に向かって周方向に所定角度傾斜させた螺旋状の突起部82を複数設けるようにしてもよい。
なお、本発明に係るバルーンカテーテルは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10…バルーンカテーテル 12…シャフト本体
14…バルーン 20…スリーブ
22、80…アダプタ 44…本体部
46…アーム部 48…把持部
52…破断溝 54…切欠部
56…爪部 60…外周面
62、82…突起部 64…係合溝
66…ガイディングカテーテル 68…分割体

Claims (6)

  1. シャフトの先端に接合され、表面に薬剤が塗布されると共に、前記シャフトの内部を通じて供給される拡張用流体によって拡張可能なバルーンを有し、ガイド部材を介して病変部へ前記バルーンを送達するバルーンカテーテルにおいて、
    前記バルーンの外側を覆うように設けられ、軸方向に沿って延在し破断可能な弱化部を有するスリーブと、
    前記スリーブの先端に連結され、少なくとも基端が前記弱化部と対峙するように配置される切断部を有したアダプタと、
    を備え、
    前記アダプタが前記ガイド部材に当接した状態で、前記スリーブが前記アダプタ側に向かって押圧されることで、前記弱化部が前記切断部によって軸方向に沿って破断されることを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記スリーブには、前記シャフトに対する軸方向への相対的な移動状態を切り換える切換部が設けられることを特徴とするバルーンカテーテル。
  3. 請求項1又は2記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記切断部は、前記アダプタの外周面から突出し、前記軸方向に沿って延在した突起状に形成されることを特徴とするバルーンカテーテル。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記弱化部の先端には、該弱化部から離間する方向に向かって拡幅した切欠部が設けられることを特徴とするバルーンカテーテル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記スリーブの先端には、前記アダプタ側に向かって突出したアームを有し、前記アームが前記アダプタに形成された溝部に係合されることで、前記スリーブと前記アダプタとが連結されることを特徴とするバルーンカテーテル。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記弱化部は、前記スリーブにおける他の部位に比べて薄厚に形成されることを特徴とするバルーンカテーテル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109381783A (zh) * 2017-08-02 2019-02-26 杭州唯强医疗科技有限公司 药物涂层球囊导管

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