JP2014200315A - 超音波処置装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切な処置方式が異なる複数の組織の処置を連続して行う。
【解決手段】細長い本体と、該本体の先端部3に設けられた第1の処置手段および第2の処置手段と、該第1の処置手段および第2の処置手段を択一的に駆動させる駆動切替部とを備え、第1の処置手段が、第1の超音波振動を発生する第1の超音波振動子8と、該第1の超音波振動子8によって発生された第1の超音波振動を組織に伝達する伝達部材9とを有し、第2の処置手段が、第2の超音波振動を発生する第2の超音波振動子10と、該第2の超音波振動子10によって発生された第2の超音波振動によって組織に向かって超音波を放射する放射面10aとを有する超音波処置装置を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、超音波処置装置に関するものである。
従来、超音波を利用して組織を処置する装置が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。特許文献1の装置は、プローブの先端部を脂肪に接触させた状態で超音波振動させることによって脂肪に摩擦熱を発生させ、この摩擦熱によって脂肪を溶解および生理食塩水に乳化させ、乳化した脂肪を体内から吸引除去するものである。特許文献2の装置は、球面状の放射面から放射した超音波を放射面から離れた焦点に集束させることによって心筋などの組織を非接触で焼灼するものであり、焦点を組織の深さ方向に移動させる機構を備えている。
特公平06−020462号公報 特開2012−187257号公報
しかしながら、特許文献1および2の装置はそれぞれ、特定の用途にしか対応できないため、脂肪に覆われた心筋を処置する場合のように、適切な処置方式が異なる複数の組織が混在する状況に対応することが難しいという問題がある。
すなわち、特許文献1の装置は、プローブを組織に直接接触させて比較的広範囲の組織に超音波振動を伝達する方式であるため、組織への影響が大きい。したがって、体内から除去することを前提とした脂肪の処置には有効であるものの、低侵襲性が要求される心筋の治療には不向きである。一方、特許文献2の装置は、焦点近傍の組織のみに局所的に超音波が作用するため、低侵襲な治療が可能である。しかしながら、比較的大量の脂肪を除去することは困難であるため、脂肪越しに心筋を焼灼しなければならず、脂肪の厚さの分だけ、心筋に照射される超音波の焦点の位置が浅くなってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、適切な処置方式が異なる複数の組織の処置を連続して行うことができる超音波処置装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、細長い本体と、該本体の先端部に設けられた第1の処置手段および第2の処置手段と、該第1の処置手段および前記第2の処置手段を択一的に駆動させる駆動切替部とを備え、前記第1の処置手段が、第1の超音波振動を発生する第1の超音波振動子と、該第1の超音波振動子によって発生された前記第1の超音波振動を組織に伝達する伝達部材とを有し、前記第2の処置手段が、第2の超音波振動を発生する第2の超音波振動子と、該第2の超音波振動子によって発生された前記第2の超音波振動によって組織に向かって超音波を放射する放射面とを有する超音波処置装置を提供する。
本発明によれば、第1の処置手段を用い、第1の超音波振動子によって発生させた第1の超音波振動を第1の伝達部材を介して該第1の伝達部材の周辺の組織に伝達することによって、組織に機械的な振動を与えて該組織を破砕または溶解することができる。また、第2の処置手段を用い、第2の超音波振動子によって発生させた第2の超音波振動を、放射面から超音波として組織に照射することによって、組織に高いエネルギを与えて該組織を焼灼することができる。
この場合に、互いに異なる方式で組織を処置する第1の処置手段および第2の処置手段が単一の本体に設けられているので、これら2つの処置手段を処置対象の組織に応じて駆動切替部によって使い分けることにより、適切な処置方式が異なる複数の組織の処置を連続して行うことができる。
上記発明においては、前記第1の超音波振動子と一体的に超音波振動させられるとともに前記組織に接触させられる処置部を有していてもよい。
このようにすることで、第1の処置手段を、処置部を組織に接触させて該組織に超音波振動を直接作用させる接触式の構成にすることができる。
また、上記発明においては、前記第1の超音波振動子が、圧電素子と該圧電素子の両側に配置された弾性体とを、前記圧電素子を貫通するボルトによって一体に締結してなるボルト締めランジュバン型(BLT)振動子であり、前記伝達部材が、前記ボルト締めランジュバン型振動子の一端に固定され前記ボルトと同軸に配置された直棒状の部材からなり、その先端部が前記処置部として作用してもよい。
このようにすることで、BLT振動子によって発生された第1の超音波振動を処置部まで効率的に伝達させ、第1の処置手段による組織の処置効率を向上することができる。
また、上記発明においては、前記放射面が、前記本体の外方に向けて配置された凹状の曲面であり、前記第2の処置手段が、前記本体から離れた位置に集束する超音波を前記放射面から放射してもよい。
このようにすることで、本体から離れた位置の治療対象部位に対して超音波を局所的にかつ効果的に作用させ、治療対象部位を非接触で焼灼することができる。
また、上記発明においては、前記伝達部材が、前記本体よりも突出し、前記第2の処置手段が、前記本体から前記伝達部材を超えた位置に集束する前記超音波を放射してもよい。
このようにすることで、伝達部材によって、放射面の組織への接近が制限される構成においても、組織の表面よりも深い位置の治療対象部位に超音波を作用させて焼灼することができる。
また、上記発明においては、前記超音波の焦点を該超音波の放射方向に移動させる焦点移動機構を備えてもよい。
このようにすることで、治療対象部位の深さに応じて集束超音波の焦点の位置を調整することによって、組織の表面からの深さが異なる様々な治療対象部位の焼灼にも好適に適用することができる。
また、上記発明においては、前記第2の処置手段が、前記本体の側方に向かって前記超音波を放射してもよい。
このようにすることで、本体の先端部を組織表面に寝かせた姿勢で組織に超音波を照射して治療対象部位を焼灼することができるので、特に狭い処置空間での操作性を向上することができる。
また、上記発明においては、前記第1の処置手段および前記第2の処置手段が、前記第1の超音波振動の節の位置において互いに結合されていてもよい。
このようにすることで、第1の処置手段の駆動時に第1の超音波振動によって第2の処置手段が振動させられることを防ぐことができる。
本発明によれば、適切な処置方式が異なる複数の組織の処置を連続して行うことができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る超音波処置装置の全体構成図である。 (a)図1の超音波処置装置が備える超音波処置具の先端部の縦断面図と、(b)第1の超音波振動子およびホーンの各位置における縦振動の変位量を示すグラフである。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 (a),(b)本発明の第2の実施形態に係る超音波処置装置が備える超音波処置具の先端部の縦断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る超音波処置装置が備える超音波処置具の先端部の(a)縦断面図および(b)正面図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。 図1の超音波処置装置の使用方法を説明する図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態に係る超音波処置装置100について図1から図6を参照して説明する。
本実施形態に係る超音波処置装置100は、図1に示されるように、超音波処置具1と、該超音波処置具1を駆動する駆動部30と、超音波を伝搬する媒体を超音波処置具1の先端近傍に供給する媒体供給部50とを主な構成として備えている。
超音波処置具1は、硬性の先端部3を有すると共に全体として可撓性を有する細長い挿入部(本体)2と、該挿入部2の基端側に設けられた操作部4と、後述するバルーン11,12に接続されたチューブ5,6とを備えている。
図2(a)は、超音波処置具1の先端部3の構成を示す断面図である。先端部3は、図2(a)に示されるように、硬性の外筒7と、該外筒7内に収容された第1の超音波振動子(第1の処置手段)8と、該第1の超音波振動子8の先端から外筒7の長手方向に沿って外筒7の先端の外側まで延びる直棒状のホーン(伝達部材、第1の処置手段)9と、外筒7の先端に設けられた第2の超音波振動子(第2の処置手段)10と、外筒7の側面および先端面に設けられたバルーン11,12とを備えている。
外筒7は、第1の超音波振動子8を収容する第1の部分7aと、該第1の部分7aの先端に接続され、第1の超音波振動子8を後述するように超音波振動の節の位置において保持する第2の部分7bとを有している。第1の部分7aおよび第2の部分7bは、生体に対して高い親和性を有するSUS(ステンレス鋼)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂などからなる。
第1の超音振動子8は、ボルト締めランジュバン型(BLT)振動子であり、外筒7の長手方向に交互に積層された圧電素子8aおよび電極8bと、これら圧電素子8aおよび電極8bからなる積層体を前記長手方向に挟む2つの弾性体8c,8dと、積層体と弾性体8c,8dとを一体に締結するボルト8eとを備えている。
圧電素子8aは、PZT(チタンジルコ酸塩)のような圧電材料からなる。電極8bは、正と負とが交互に配列されており、正の電極8bには、共通の(+)BLT振動子用ケーブル8fが接続され、負の電極8bには、共通の(−)BLT振動子用ケーブル8gが接続されている。圧電素子8aおよび電極8bは、環状であり、ボルト8eが積層方向に通過する穴が中心部に形成されている。
積層体の先端側に位置する第1の弾性体8cとボルト8eとホーン9とは、単一の部材からなり、チタンのような金属材料からなる。第2の弾性体8dは、アルミのような金属材料かなり、ボルト8eの基端部に締結されるナットを構成している。積層体の中心部を貫通するボルト8eの基端部に第2の弾性体8dを締結し、積層体を第1の弾性体8cと第2の弾性体8dとによって両側から強固に締め付けることによって、圧電素子8aの伸縮変形が2つの弾性体8c,8dを介して高効率でホーン9に伝達されるようになっている。積層体と各弾性体8c,8dとの間には、ホーン9と積層体とを電気的に絶縁するために、アルミナなどからなる絶縁体8hが挟まれている。
このように構成された第1の超音波振動子8は、駆動部30からケーブル8f,8gを介して電極8bに交番電圧が印加されることによって、外筒7の長手方向の縦振動(第1の超音波振動)を発生する。この第1の超音波振動子8の発生する縦振動の超音波振動が、ボルト8eの延長線上に延びるホーン9を基端から先端に向かって伝達することによって、該ホーン9の先端部が長手方向に超音波振動するようになっている。
ここで、縦振動の腹に位置する第1の弾性体8cの外周面が、外筒7の第2の部分7bの内周面に固定されており、第1の超音波振動子8が発生した超音波振動によって外筒7が振動することがないようになっている。また、図2(b)に示されるように、ホーン9の先端が、変位が最大になる縦振動の腹に位置するように、ホーン9の先端から第1の弾性体8cまでの長さと、第1の弾性体8cからボルト8eの基端までの長さとが略同一になっている。
第1の弾性体8c、ボルト8eおよびホーン9は、長手方向に貫通する流路13を内部に有している。この流路13は、ボルト8eの基端に接続された給水管14を介して媒体供給部50に接続されており、媒体供給部50から供給された媒体(例えば、水または生理食塩水)が、ホーン9の先端に開口する吐出口13aから吐出するようになっている。
第2の超音波振動子10は、先端部3の前方に向けて配置され凹状の曲面からなる放射面10aを有する集束超音波振動子である。第2の超音波振動子10の中心部には、ホーン9が通過する穴が形成されており、この穴の内周面とホーン9の外周面との間の隙間は、ホーン9が長手方向に摺動可能なシール部材16によって密閉されている。
第2の超音波振動子10は、(+)集束超音波振動子用ケーブル10bおよび(−)集束超音波振動子用ケーブル10cが接続されており、駆動部30からこれらケーブル10b,10cを介して交番電圧が印加されることによって、超音波振動(第2の超音波振動)を発生し、放射面10aから集束超音波Uを放射する。放射面10aから放射された集束超音波Uは、放射面10aから外筒7の前方に離れた位置に配される焦点Fに集束する。焦点Fにおいては、超音波のエネルギ密度が局所的に高くなることによって温度が上昇し、組織が焼灼される。ここで、焦点Fが、先端部3の先端からホーン9の先端を超えた位置に配されるように、放射面10aの形状が設定されている。
バルーン11は、略円形であり、外筒7の周方向に略均等に複数(図示する例では2つ)配列されている。バルーン12は、筒状であり、第2の超音波振動子10の放射面10aを囲むように、外筒7の先端面の周縁に沿って設けられている。各バルーン11,12に接続されたチューブ5,6は、外筒7に沿って該外筒7の基端側へ延び、流体(例えば、空気または水)を収容したシリンジ15が基端に接続されている。
駆動部30は、前面パネルに、各振動子用ケーブル8f,8g,10b,10cが接続される接続口31,32と、各振動子用ケーブル8f,8g,10b,10cを介して第1の超音波振動子8または第2の超音波振動子10に印加する交番電圧のレベルを調整する出力調整ダイヤル33と、該ダイヤル33によって設定されていた交番電圧のレベルを表示する第1の出力表示窓34および第2の出力表示窓35と、交番電圧の印加対象を第1の超音波振動子8と第2の超音波振動子10との間で切り替える駆動切替スイッチ(駆動切替部)36と、第1の超音波振動子8または第2の超音波振動子10への交番電圧の供給をオンオフする第1のフットスイッチ37および第2のフットスイッチ38と、これらフットスイッチ37,38が接続される接続口39,40とを備えている。
媒体供給部50は、前面パネルに、給水管14が接続される接続口51と、給水管14への媒体の供給をオンオフするフットスイッチ52と、該フットスイッチ52が接続される接続口53と、フットスイッチ52による媒体の供給のオンオフを表示する表示窓54とを備えている。
次に、このように構成された超音波処置装置100の作用について、心筋の内部に存在する治療対象部位を治療する場合を例に挙げて説明する。
本実施形態に係る超音波処置装置100を用いて心筋の内部に存在する治療対象部位を治療するには、図示しない診断装置によって治療対象部位の位置を特定した後、超音波処置具1の挿入部2を、図3に示されるように、心膜Aと心臓との間の空間(心膜腔)に挿入し、治療対象部位Bの近傍に先端部3を配置する。
次に、駆動部30の駆動切替スイッチ36によって第1の超音波振動子8を選択し、ホーン9の先端部(処置部)を心筋Cの表面を覆う脂肪Dに接触させた状態で第1のフットスイッチ37を踏み、ホーン9の先端部を超音波振動させる。これにより、図4に示されるように、ホーン9の先端部と脂肪Dとの間に発生する摩擦熱によって脂肪Dを溶解し、心筋C上から脂肪Dを除去し、脂肪Dによって覆われていた心筋Cを露出させる。
次に、シリンジ15からチューブ5,6を介してバルーン11,12内に流体を供給することによって、図5に示されるように、先端部3がバルーン11,12を介して周辺の組織A,Cに支持されるまで、バルーン11,12を十分に膨張させる。これにより、集束超音波Uの焦点Fが治療対象部位Bに一致するように、先端部3を治療対象部位Bに対して位置決めする。このときに、先端部3の先端面において膨張した筒状のバルーン12が、心筋Cおよび脂肪Dと接触することによって、ホーン9の周辺に密閉空間が形成される。
次に、フットスイッチ52を踏み、媒体供給部50から給水管14および流路13を介して、ホーン9の周辺の密閉空間に媒体Eを供給し、該密閉空間を媒体Eで満たす。次に、駆動切替スイッチ36によって第2の超音波振動子10を選択し、第2のフットスイッチ38を踏み、第2の超音波振動子10を超音波振動させ、治療対象部位Bへの集束超音波Uの照射を開始する。第2の超音波振動子10の放射面10aから放射された集束超音波Uは、媒体Eおよび心筋Cを伝搬し、心筋Cの表面よりも深い位置の治療対象部位Bに集束する。これにより、心筋C内部の治療対象部位Bを局所的に加熱し、治療対象部位Bのみを選択的に焼灼することができる。
このように、本実施形態によれば、単一の挿入部2の先端部3に、脂肪Dの溶解に適した、第1の超音波振動子8およびホーン9からなる接触式の第1の処置手段と、心筋Cの内部の焼灼に適した、第2の超音波振動子10からなる非接触式の第2の処置手段とが両方備えられている。したがって、第1の処置手段を用いて脂肪Dを効率良く除去しつつ、第2の処置手段によって心筋Cの内部の治療対象部位Bを低侵襲に治療することができるという利点がある。また、このように方式の異なる2つの処置を単一の超音波処置具1を用いて連続して行うことができるので、手技を簡便にすることができるという利点がある。
さらに、心筋Cを脂肪D越しに焼灼する場合には、心筋Cと脂肪Dとの音響インピーダンスが互いに異なることに起因して心筋Cと脂肪Dとの間で超音波が屈折し、焦点Fの位置が設計値からずれることがある。これに対し、本実施形態によれば、脂肪Dを十分に除去して心筋Cを露出させてから心筋Cに集束超音波Uを照射することによって、焦点Fの位置のずれを防ぎ、治療対象部位Bに正確に集束超音波Uを作用させることができるという利点がある。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る超音波処置装置について図7を参照して説明する。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、第1の実施形態と共通する構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る超音波処置装置は、集束超音波Uの焦点Fの位置を前後方向に移動させる焦点移動機構を備えている点において、第1の実施形態と異なっている。すなわち、図7(a)に示されるように、第2の超音波振動子10を保持する外筒7と、該外筒7内に収容されている第1の超音波振動子8とが、長手方向に相対移動可能に設けられているとともに、外筒7と第1の超音波振動子8との長手方向の位置を固定する固定ネジ17をさらに備えている。
第1の弾性体8cは、外筒7の第2の部分7bの内周面に嵌合する外周面を有しており、第1の弾性体8cが第2の部分7bの内周面に沿って長手方向に移動することによって、外筒7と第1の超音波振動子8とが長手方向に相対移動する。これにより、図7(a)および図7(b)に示されるように、集束超音波Uの焦点Fが、ホーン9の先端に対して前後方向に移動可能になっている。
外筒7の、互いに半径方向に対向する2つの位置には、壁厚方向に貫通するネジ穴18が形成されており、該ネジ穴18に固定ネジ17を締結することによって、第1の超音波振動子1が第1の弾性体8cの位置において外筒7に固定されるようになっている。
次に、このように構成された超音波処置装置の作用について説明する。
本実施形態に係る超音波処置装置を用いて心筋C内部の治療対象部位Bを治療するには、まず、固定ネジ17を緩め、外筒7および第1の超音波振動子8を長手方向に相対移動させることによって、焦点Fを所望の位置に変更し、その位置において固定ネジ17を締めて外筒7と第1の超音波振動子8とを互いに固定する。次に、第1の実施形態と同様に、治療対象部位Bの位置を特定した後、超音波処置具を心膜腔内に挿入し、図3から図6に示されるように、脂肪Dを除去し、治療対象部位Bを焼灼する。
この場合に、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、個々の治療対象部位Bの深さに合わせて集束超音波Uの焦点Fの位置を変更することによって、心筋Cの様々な深さに位置するいずれの治療対象部位Bに対しても適切に集束超音波Uを作用させて、治療対象部位Bを確実に焼灼することができるという利点がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る超音波処置装置について図8から図12を参照して説明する。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態と異なる点について主に説明し、第1の実施形態と共通する構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る超音波処置装置は、集束超音波Uを先端部3の側方に放射する点において、第1の実施形態と異なっている。すなわち、図8(a),(b)に示されるように、第2の超音波振動子10は、集束超音波Uの中心軸が外筒7の長手方向に対して直交するように、放射面10aを半径方向外方に向けて外筒7の側面に設けられている。
次に、このように構成された超音波処置装置の作用について説明する。
本実施形態に係る超音波処置装置を用いて心筋C内部の治療対象部位Bを治療するには、第1の実施形態と同様に、治療対象部位Bの位置を特定した後に挿入部2を心膜腔に挿入し、図9に示されるように、治療対象部位Bの近傍に先端部3”を配置する。次に、図10に示されるように、ホーン9の先端部を超音波振動させることによって脂肪Dを溶解および除去する。次に、図11に示されるように、バルーン11を十分に膨張させ、集束超音波Uの焦点Fが治療対象部位Bに一致するように、先端部3”を治療対象部位Bに対して位置決めする。
次に、媒体供給部50から給水管14および流路13を介して先端部3”の周囲に媒体Eを供給し、第2の超音波振動子10と脂肪Dとの間を媒体Eで満たす。次に、図12に示されるように、第2の超音波振動子10を超音波振動させることによって、治療対象部位Bへの集束超音波Uを照射し、治療対象部位Bを焼灼する。
この場合に、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、先端部3”の長手方向に対して側方に向かって集束超音波Uが出射されるので、心筋Cの表面に対して略平行に先端部3”を配置した状態で治療対象部位Bを焼灼することができる。これにより、心膜腔のような狭い処置空間における超音波処置具の操作を容易にすることができるという利点がある。
100 超音波処置装置
1 超音波処置具
2 挿入部(本体)
3,3’,3” 先端部
4 操作部
5,6 チューブ
7 外筒
7a 第1の部分
7b 第2の部分
8 第1の超音波振動子(第1の処置手段)
8a 圧電素子
8b 電極
8c,8d 弾性体
8e ボルト
8f (+)BLT振動子用ケーブル
8g (−)BLT振動子用ケーブル
8h 絶縁体
9 ホーン(伝達部材、第1の処置手段)
10 第2の超音波振動子(第2の処置手段)
10a 放射面
10b (+)集束超音波振動子用ケーブル
10c (−)集束超音波振動子用ケーブル
11,12 バルーン
13 流路
13a 吐出口
14 給水管
15 シリンジ
16 シール部材
17 固定ネジ
18 ネジ穴
30 駆動部
31,32,39,40 接続口
33 出力調整ダイヤル
34,35 出力表示窓
36 駆動切替スイッチ(駆動切替部)
37,38 フットスイッチ
50 媒体供給部
51,53 接続口
52 フットスイッチ
54 表示窓
A 心膜
B 治療対象部位
C 心筋
D 脂肪
E 媒体

Claims (8)

  1. 細長い本体と、
    該本体の先端部に設けられた第1の処置手段および第2の処置手段と、
    該第1の処置手段および前記第2の処置手段を択一的に駆動させる駆動切替部とを備え、
    前記第1の処置手段が、第1の超音波振動を発生する第1の超音波振動子と、該第1の超音波振動子によって発生された前記第1の超音波振動を組織に伝達する伝達部材とを有し、
    前記第2の処置手段が、第2の超音波振動を発生する第2の超音波振動子と、該第2の超音波振動子によって発生された前記第2の超音波振動によって組織に向かって超音波を放射する放射面とを有する超音波処置装置。
  2. 前記伝達部材が、前記第1の超音波振動子と一体的に超音波振動させられるとともに前記組織に接触させられる処置部を有する請求項1に記載の超音波処置装置。
  3. 前記第1の超音波振動子が、圧電素子と該圧電素子の両側に配置された弾性体とを、前記圧電素子を貫通するボルトによって一体に締結してなるボルト締めランジュバン型振動子であり、
    前記伝達部材が、前記ボルト締めランジュバン型振動子の一端に固定され前記ボルトと同軸に配置された直棒状の部材からなり、その先端部が前記処置部として作用する請求項2に記載の超音波処置装置。
  4. 前記放射面が、前記本体の外方に向けて配置された凹状の曲面であり、
    前記第2の処置手段が、前記本体から離れた位置に集束する超音波を前記放射面から放射する請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波処置装置。
  5. 前記伝達部材が、前記本体よりも突出し、
    前記第2の処置手段が、前記本体から前記伝達部材を超えた位置に集束する前記超音波を放射する請求項4に記載の超音波処置装置。
  6. 前記超音波の焦点を該超音波の放射方向に移動させる焦点移動機構を備える請求項4または請求項5に記載の超音波処置装置。
  7. 前記第2の処置手段が、前記本体の側方に向かって前記超音波を放射する請求項1から請求項6のいずれかに記載の超音波処置装置。
  8. 前記第1の処置手段および前記第2の処置手段が、前記第1の超音波振動の節の位置において互いに結合されている請求項1から請求項7のいずれかに記載の超音波処置装置。
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