JP2014200138A - 発電制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発電機の位相制御における、回転変動による位相角の誤差を低減する。
【解決手段】 発電制御装置は、発電機10の所定相の周期に対応する位置検出信号Tsを出力する位置センサ42、複数の整流素子と複数のスイッチング素子からなり、発電機10から出力される三相交流を整流した直流電力をバッテリ24に供給するレギュレータ20、三相交流の周期に合わせてレギュレータ20の各スイッチング素子の開閉を切り替える駆動信号の出力タイミングを、位置検出信号Tsを基準として算出される位相角に基づき制御する制御回路32を備える。制御回路32は、位置検出信号Tsの出力タイミングに基づき、続く位置検出信号Tsの出力タイミングを予測し、予測された出力タイミングに基づき駆動信号の出力タイミングを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用の発電機を制御する発電制御装置に関する。
三相交流発電機の出力を整流してバッテリを充電する充電制御装置がある。この整流には三相ブリッジ整流回路が使用され、三相ブリッジ整流回路の各ダイオードにはスイッチング素子が並列に接続されている。発電制御装置は、バッテリの充電状態や負荷の変動によって必要な電流が変動すると、各スイッチング素子の通電タイミングを変化(進角または遅角)させる位相制御を行う。
特許文献1は、各スイッチング素子が通電状態に切り替わる通電パターンの組み合わせを、各相の一周期の六等分に当る60度の位相区分ごとに第一から第六までの序列で循環する六つの出力ステージとして予め規定する。そして、位置検出信号を基準として各出力ステージをその序列の順に移行させながら、各スイッチング素子の駆動信号を生成する位相制御を開示する。
しかし、三相交流発電機の駆動源としてエンジンなどの回転変動がある駆動源を用いると、各相の一周期の中にも回転速度の変動があり、単純に一周期を六等分して決定した通電タイミングと、実際に通電すべきタイミングにずれが生じる問題がある。
特開2012-005246号公報
本発明は、発電機の位相制御における、回転変動による位相角の誤差を低減することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
請求項1の発明は、三相交流発電機の所定相の周期に対応する位置検出信号を出力する位置センサと、複数の整流素子と複数のスイッチング素子からなり、前記三相交流発電機から出力される三相交流を整流した直流電力をバッテリに供給する整流回路と、前記三相交流の周期に合わせて前記整流回路の各スイッチング素子の開閉を切り替える駆動信号の出力タイミングを、前記位置検出信号を基準として算出される位相角に基づき制御する制御回路とを備え、前記制御回路は、前記位置検出信号の出力タイミングに基づき、続く前記位置検出信号の出力タイミングを予測する予測手段と、前記予測された出力タイミングに基づき前記駆動信号の出力タイミングを制御する制御手段とを有する。
請求項2の発明は、前記制御手段は、前記位置検出信号の出力タイミングを基準とした電気角60度の位相区分ごとに前記整流回路の各スイッチング素子の通電状態を表す六つの通電パターンの組み合わせを六つの出力ステージとして予め規定した通電制御マップを備え、前記予測された出力タイミングに基づき前記六つの出力ステージの時間を変化させることで前記駆動信号の出力タイミングを制御する。
請求項3の発明は、前記予測手段は、前記三相交流発電機を駆動する4サイクルエンジンのクランク二回転分の、前記位置検出信号の出力タイミングと次回の前記位置検出信号の出力タイミングの間の第一の時間差と、前記次回の前記位置検出信号の出力タイミングと次々回の前記位置検出信号の出力タイミングの間の第二の時間差との相関から得られる近似式を用いて前記予測を行う。
請求項4の発明は、前記予測手段は、前記位置検出信号について、前回の出力タイミングから今回の出力タイミングまでの時間に対する、前記今回の出力タイミングから次回の出力タイミングまでの次回の時間の増減と、前記次回の出力タイミングから次々回の出力タイミングまでの次々回の時間の増減を予測し、前記制御手段は、前記次回の時間の増減に基づき前記六つのステージの前半の三つのステージの時間を変化させ、前記次々回の時間の増減に基づき前記六つのステージの後半の三つのステージの時間を変化させる。
請求項5の発明は、前記予測手段は、前記位置検出信号について、前回の出力タイミングから今回の出力タイミングまでの時間に対する、前記今回の出力タイミングから次回の出力タイミングまでの次回の時間の増減と、前記次回の出力タイミングから次々回の出力タイミングまでの次々回の時間の増減を予測し、前記制御手段は、前記次回の時間の増減および前記次々回の時間の増減の和に基づき前記六つのステージの時間を変化させる。
請求項6の発明は、前記予測手段は、前記三相交流発電機を駆動する4サイクルエンジンのクランク二回転分の、前記位置検出信号の出力タイミングの変化パターンを示すテーブルまたは近似式を用いて前記予測を行う。
請求項7の発明は、前記位置センサは、前記三相交流発電機のロータに設けられた複数のリラクタの通過を検知して前記位置検出信号を出力し、前記三相交流発電機を駆動する原動機の圧縮工程におけるピストンの上死点において、前記位置センサは二つのリラクタの中央に位置する。
請求項1の発明によれば、回転変動による位相角の誤差を低減して、発電機の出力の安定性を向上することができる。
請求項2の発明によれば、回転変動に合わせた出力ステージの時間とすることで、発電機の出力の安定性を向上することができる。
請求項3の発明によれば、データの蓄積により個体差に影響されず位置検出信号の出力タイミングを予測することができる。
請求項4、5の発明によれば、出力ステージの時間変化を滑らかにすることができる。
請求項6の発明によれば、位置検出信号の出力タイミング周期の極大を正確に捉えることができる。
三相交流発電機と発電制御装置の電気的な接続を説明する図。 位相制御におけるスイッチング素子の基本的な開閉タイミングを表す図。 位置センサとリラクタの配置の一例を示す図。 ピストンの上死点近傍において位置検出信号Tsの周期τTsを計測した結果を示す図。 4サイクル四気筒エンジンの回転数Neと位置検出信号Tsの出力タイミングを測定した結果を示す図。 ステージ区間の時間を変化させた状態を示す図。 ステージ区間の決定例を説明する図。 八個のリラクタ間のタイミングセンサ出力間隔を1ステージ区間としてクランク角720度分の16のステージ区間を設定したときの、当該ステージの時間間隔と次のステージ区間との時間差を示す図。
以下、本発明にかかる実施例の発電制御装置を図面を参照して詳細に説明する。
[発電機と発電制御装置の電気的接続]
図1は三相交流発電機と発電制御装置の電気的な接続を説明する図である。
図1に示す三相交流発電機(以下、発電機)10は、内燃機関のような原動機により駆動される磁石発電機である。磁石発電機は、ヨークに永久磁石を取り付けて界磁を構成した回転子(ロータ)12、および、電機子鉄心と当該鉄心に巻回された電機子巻線12u、12v、12wからなる固定子(ステータ)を有する。回転子は原動機の回転軸に取り付けられ、固定子は原動機のケースやカバーなどに取り付けられた取付部に固定される。
発電機10の電機子巻線12u、12v、12wが出力する三相電力は、レギュレータ20を介して二次電池であるバッテリ24に充電され、また、負荷26に供給される。なお、図1には電機子巻線をスター結線した例を示すが、デルタ結線にしてもよい。
MOS型のFETで構成されるレギュレータ20は、MOS型のFETのドレインソース間に存在する寄生ダイオードを整流素子とする全波整流回路とスイッチング素子を組み合わせた整流・スイッチング回路として機能する。レギュレータ20は、スイッチング回路を介して電機子巻線12u、12v、12wに制御電圧を印加して、バッテリ24の充電電圧として適切な電圧が得られるように発電機12の出力電圧を制御する。そして、全波整流回路により三相交流を整流して得た直流電力をバッテリ24と負荷26に供給する。
スイッチング素子22u、22v、22wのドレイン端子はバッテリ24の正極に接続され、それらスイッチング素子のソース端子はそれぞれ発電機12の出力端子12a、12b、12cに接続されている。また、スイッチング素子22x、22y、22zのソース端子はバッテリ24の負極に接続され、それらスイッチング素子のドレイン端子はそれぞれ発電機12の出力端子12a、12b、12cに接続されている。
インバータ制御部30は、各種信号を入力する入力回路40、ワンチップマイクロコンピュータなどで構成される制御回路32、レギュレータ20のスイッチング素子を駆動する駆動信号を各スイッチング素子のゲートに出力する出力回路38を有する。入力回路40は、位置センサ42が出力する位置検出信号Ts、原動機の回転数信号Ne、電流指令値信号Ir、バッテリ電圧信号Vbattを入力する。
電流指令値信号Irは、発電機10が搭載された車両の制御システムからインバータ制御部30に供給される制御信号である。つまり、バッテリ24の充電状態や負荷26の変動によって必要な電流が変動すると、各スイッチング素子の通電タイミングを変化(進角または遅角)させる位相制御を行うが、電流指令値信号Irは位相制御を行うための制御信号である。
制御回路32のCPU(以下、CPU32)は、RAMをワークメモリとしてROMに格納されたプログラムを実行することで各種制御を実現する。CPU32は、入力回路40に入力される信号に基づきレギュレータ20の各スイッチング素子の開閉信号を出力回路38に供給する。出力回路38は、開閉信号に従いレギュレータ20の各スイッチング素子を開閉(オンオフ)する駆動信号を出力し、レギュレータ20の各スイッチング素子の位相制御が実現される。
なお、発電制御装置は、位置センサ42、レギュレータ20、インバータ制御部30などから構成される。
[通電パターン]
図2は位相制御におけるスイッチング素子の基本的な開閉タイミングを表す図である。
図2には電機子巻線12u、12v、12wの誘起電圧Eu、Ev、Ewを模式的に示すが、電機子巻線12uの誘起電圧はタイミングt0において負から正に変化する。タイミングt0を位相0度とすると、電機子巻線12vの誘起電圧Evは120度(タイミングt1)において、電機子巻線12vの誘起電圧Ewは240度(タイミングt2)において、それぞれ負から正に変化する。
誘導電圧の正負の変化に基づきスイッチング素子の通電を制御する必要があり、各スイッチング素子の開閉の関係をまとめると図2に示す通電パターン(通電制御マップ)になる。図2に示すように、通電制御マップは、各相の一周期Pの六等分に当る電気角60度の位相区分ごとに第一から第六の出力ステージを規定する。CPU32は、位置検出信号Tsを基準として第一から第六の出力ステージをその順に移行させながら、各スイッチング素子の駆動信号を生成する。さらに、CPU32は、電流指令値信号Irに従い、位置検出信号Tsに基づき各スイッチング素子をオンする(通電状態にする)タイミングを進角または遅角させる位相制御を行う。なお、位相制御の詳細は例えば特許文献1に記載されているのでは、ここでは説明を省略する。
発電機10の駆動源がエンジンなどの回転変動がある駆動源の場合、各相の一周期Pの中にも回転速度の変動がある。つまり、図2に示す通電制御マップのように一周期Pを六等分した通電タイミングと、実際に通電すべきタイミングにはずれが生じる。
[位置センサ]
図3は位置センサとリラクタの配置の一例を示す図である。
発電機10の回転子(ロータ)12(またはクランク軸にキー溝で固定されたリラクタロータ)には複数のリラクタ43が電気角360度の配置で固定されている。位置センサ42は、リラクタ43に対向するように例えば発電機10の取付部に固定され、回転子12と伴に回転するリラクタ43の通過を検知する度に位置検出信号Tsを発生する。なお、図3に示すリラクタ43の数および配置は一例であり、発電機10の極数により変化する。
リラクタ43と位置センサ42は、所定相(例えば、電機子巻線12uのU相)の誘起電圧Euが負から正に遷移するタイミング(ゼロクロス点)で位置検出信号Tsを出力するように配置される。つまり、位置検出信号Tsは、基準相(例えばU相)の無負荷電圧(誘導電圧)の位相角を検出するセンサとして機能する。
回転変動にはエンジン形式による差異があるが、同一形式のエンジンであれば再現性がある特徴的な変動を示す。特徴的な変動とは、圧縮工程における回転数の下降と、膨張工程における回転数の上昇である。回転数が下降から上昇に転じる回転数の変曲点は、ピストンの直線運動を回転運動に変換するクランク構造の特性からピストンの上死点近傍にある。
回転数の下降と上昇は位置検出信号Tsの出力タイミング周期τTsの伸縮として観察される。従って、ピストンの上死点近傍を基準タイミングとすれば、回転数の下降と上昇の特徴から、位置検出信号Tsが出力された後、次に位置検出信号Tsが出力されるタイミングを推定すること、つまり回転変動を検出することが可能になる。
図4はピストンの上死点近傍において位置検出信号Tsの周期τTsを計測した結果を示す図である。曲線はエンジンの実際の回転数Ne、折れ線は周期τTsを表す。図4(a)はピストンの上死点(図4におけるクランク角0度)を挟む位置で位置検出信号Tsが出力されるように位置センサ42とリラクタ43を配置(図3)した場合である。図4(b)はピストンの上死点において位置検出信号Tsが出力されるように位置センサ42とリラクタ43を配置した場合である。なお、図4に示すように、周期τTsはエンジン回転数Neが低いほど長くなる。
周期τTsは位置検出信号Tsの出力間隔であり、位置検出信号Tsが出力された後、次の位置検出信号Tsが出力されるまでの期間を計測して周期τTsが得られる。従って、図4(a)に対応する配置(図3)で周期τを計測した方が、図4(b)に対応する配置で周期τTsを計測する場合よりも周期τの極大(回転数Neの極小)をより正確に捉えることができるので、ピストンの上死点の位置が確認し易い。
発電機10の出力制御の目的からすれば、リラクタ43とクランク角の同期は必要とされない。しかし、位置検出信号Tsからクランク角を推定する場合は、上述するように、ピストンが上死点にあるとき、隣り合う二つのリラクタ43の中央に対応する位置に位置センサ42を配置する図3に示す配置が好ましい。
[回転変動の検出(第一の方法)]
図5は4サイクル四気筒エンジンの回転数Neと位置検出信号Tsの出力タイミングを測定した結果を示す図である。なお、測定は、圧縮工程におけるピストンの上死点(以下、圧縮トップ)の間隔が180度、90度、180度、270度の四気筒エンジンを用いて行った。また、カーブτは、位置検出信号Tsの出力タイミングt1と、続く位置検出信号Tsの出力タイミングt2の時間差t2-t1(=τ)を表す。
例えば、タイミングt0で一番目のシリンダが圧縮トップになり回転数Neは極小を示す。続いて、180度進んだタイミングt1で三番目のシリンダが圧縮トップになり回転数Neは極小を示す。続いて、90度進んだタイミングt2で四番目のシリンダが圧縮トップになるが、三番目のシリンダが爆発工程にあるため回転数Neは増加を示す。続いて、180度進んだタイミングt3で二番目のシリンダが圧縮トップになり回転数Neは極小を示す。さらに、270度進むとタイミングt0に戻る。
図5に示すように、回転数Neの変動がエンジンのクランク二回転分に相当するクランク角720度ごとに繰り返され、回転数Neの変動に伴い位置検出信号Tsの出力タイミングが進み、または、遅れて、時間差τも変動していることが分かる。時間差τが増加から減少に転じる変曲点(図5に○印で示す点)に注目すると、タイミングt1、t3、t0における時間差τt1、τt3、τt0に次の関係があることがわかる。
τt1 > τt3 < τt0 …(1)
つまり、タイミングt3に対応する変曲点は特徴的な変曲点であり、当該変曲点を検出することで、回転変動を検出する基準タイミングとなる圧縮トップのタイミングTs0を検出することができる。そして、Ts0の検出後、カウンタNstにより位置検出信号Tsをクランク二回転分カウントする。なお、カウンタNstは、次回のTs0の検出によって初期値0にリセットされ、本実施例では、八個のリラクタのクランク二回転分となる16区間の時間差τを計測する。所定区間の時間差をτNstとしたとき、次区間の時間差τNst+1との差はΔτNstNst+1Nstで表される。クランクの角速度変動は、図5に示すように、規則性を持っているのでΔτNstとτNstを計測しプロットすると図8に示すとおり相関関係を見出すことができる。つまり、所定区間の時間差τNstから次区間の時間差τNst+1は予測可能である。
そこで、カウンタNstのカウント値に対応して時間差τの増減を示すテーブルまたは近似式を作成する。そして、当該テーブルまたは近似式を利用して、TsNst-1とTsNstの時間差τNstからTsNstとTsNst+1の時間差τNst+1を予測することができる。下式は時間差τを予測する近似式である。
ΔτNst+1 = α(Nst)×τNst + β(Nst); …(2)
τNst+1 = τNst + ΔτNst+1; …(3)
ここで、ΔτNst+1はTsNstとTsNst+1の時間差τNst+1の、τNstに対する増減、
α(Nst)、β(Nst)はカウント値Nstに応じた係数。
式(2)により得られる時間差τNst+1は図2に示す周期Pに相当し、得られた時間差τを六等分して第一から第六の出力ステージの開始から終了までの時間(以下、区間)を設定すれば、回転変動に応じた出力ステージの設定が可能になる。つまり、各出力ステージの区間は下記のようになる。
第一出力ステージ:SNst+1, 1 = τNst+1/6;
第二出力ステージ:SNst+1, 2 = τNst+1/6;

第六出力ステージ:SNst+1, 6 = τNst+1/6; …(4)
このように、近似式(2)(3)を用いて次回の周期Pを予測することができる。さらに、τNst+1と近似式(2)を使用して、式(5)に示すように次々回の周期Pの増減ΔτNst+2を予測することができる。
ΔτNst+2 = α(Nst+1)×τNst+1 + β(Nst+1) …(5)
二つ先の時間差τNst+2の増減を予測すれば、出力ステージが進むに連れて回転数Neが上昇するか下降するかを考慮して、各出力ステージの区間(以下、ステージ区間)を設定することができる。つまり、増減ΔτNst+1とΔτNst+2から下式により各出力ステージに配分する時間のベースΔ12τを計算する。
Δ12τ = (ΔτNst+1 + ΔτNst+2)/(6×2×12) …(6)
ベース配分時間Δ12τを用いた時間の配分の詳細は図7を用いて後述するが、ベース配分時間Δ12τは下式に従い第一から第六の出力ステージに所定比率ri(i=1-6、例えば-5:-3:-1:1:3:5)で分配される。
SNst+1, 1 = τNst+1/6 + Δ12τ×r1;
SNst+1, 2 = τNst+1/6 + Δ12τ×r2;
SNst+1, 3 = τNst+1/6 + Δ12τ×r3;
SNst+1, 4 = τNst+1/6 + Δ12τ×r4;
SNst+1, 5 = τNst+1/6 + Δ12τ×r5;
SNst+1, 6 = τNst+1/6 + Δ12τ×r6; …(7)
図6は各ステージ区間の時間を変化させた(ステージ区間を補正した)状態を示す図である。図6(a)は式(3)により各ステージ区間を均等分割により設定した例を示し、図6(b)は式(5)により各ステージ区間を次々回の周期を考慮して設定した例を示す。なお、図6において、τNs1<τNst+ΔτNst+1<τNst+ΔτNst+1+ΔτNst+2の関係にあり、回転数Neが下降状態にある様子を示している。従って、図6(b)において、出力ステージが進むに従い時間が増加している。もし、回転数Neが上昇状態にあれば出力ステージが進むに従い時間が減少する。
図6(a)はスイッチング素子の駆動タイミングが回転変動に追従していない。一方、図6(b)は回転の落ち込みに対応してスイッチング素子の駆動タイミングを追従させるので発電機の出力制御精度が向上する。
なお、図5には、所定の回転数Neにおける回転変動を示した。回転数Neが異なる場合の時間差τを予測するためには、回転数Neまたはスロットル開度に応じた複数のテーブルや近似式を用意して上記予測を行う。
[ステージ区間の決定]
図7はステージ区間の決定例を説明する図で、横軸は電気角、縦軸はステージ区間の時間を表す。
位置検出信号TsNstが出力されると、前回の位置検出信号TsNst-1が出力されたタイミングからの時間差τNstを算出する。そして、近似式により次回の周期Pの増減ΔτNst+1を算出し、τNst+1(=τNst+ΔτNst+1)を算出する。そして、τNst+1を六等分したτNst+1/6を次回の周期Pの各ステージ区間とする(図7(a))。図7(a)は図6(a)に相当するステージ区間の決定方法である。
図7(b)に示すステージ区間の決定方法は、図6(b)に相当し、τNst+1と近似式を用いて、次々回の周期Pの増減ΔτNst+2を算出する。そして、増減ΔτNst+1とΔτNst+2を所定比率で第一から第六のステージ区間に所定比率riで配分する(式(7))。その際のベース配分時間Δ12τは、式(6)に示すように、増減ΔτNst+1とΔτNst+2を12等分した時間である。
図7(c)に示すステージ区間の決定方法は、第一から第三のステージ区間には増減ΔτNst+1の半分(ΔτNst+1/(6×12))を所定比率riで配分し、第四から第六のステージ区間には増減ΔτNst+2の半分(ΔτNst+2/(6×12))を所定比率riで配分するようにステージ区間を決定する。このような配分を行うために、次のように、ベース配分時間Δ12τFとΔ12τRを算出する。
次回の周期Pの前半の出力ステージには増減ΔτNst+1の半分を配分する。ベース配分時間Δ12τFは次式で表される。
Δ12τF= ΔτNst+1/(6×12) …(8)
また、次回の周期Pの後半の出力ステージには増減ΔτNst+2の半分を配分する。ベース配分時間Δ12τRは次式で表される。
Δ12τR= ΔτNst+2)/(6×12) …(9)
ベース配分時間Δ12τは下式に従い第一から第六の出力ステージに所定比率ri(i=1-6、例えば-5:-3:-1:1:3:5)で分配される。
SNst+1, 1 = τNst+1/6 + Δ12τF×r1;
SNst+1, 2 = τNst+1/6 + Δ12τF×r2;
SNst+1, 3 = τNst+1/6 + Δ12τF×r3;
SNst+1, 4 = τNst+1/6 + Δ12τR×r4;
SNst+1, 5 = τNst+1/6 + Δ12τR×r5;
SNst+1, 6 = τNst+1/6 + Δ12τR×r6; …(10)
なお、図7(b)(c)には、図の最初の電気角360度の各ステージ区間が固定されているように記載するが、実際は続く電気角360度の各ステージ区間と同様にベース配分時間Δ12τが配分される。
[回転変動の検出(第二の方法)]
第一の方法は、図5に示す回転数Neと位置検出信号Tsの出力タイミングを測定した結果に基づき作成したテーブルや近似式を用いて次回の周期や次々回の周期を予測して、各ステージ区間を設定した。
第二の方法は、あるリラクタR0に対する位置検出信号Ts0の出力タイミングと次のリラクタR1に対する位置検出信号Ts1の出力タイミングの第一の時間差τ0と、位置検出信号Ts1の出力タイミングと次のリラクタR2に対する位置検出信号Ts2の出力タイミングの第二の時間差τ1を測定する。そして、τ0(X成分)とτ1とτ0の差であるΔτ1(τ10+Δτ1、Y成分)の相関分布を予めまたは継続して取得し、相関分布から最小二乗法により近似式を求めて、次回の周期における各ステージ区間を設定する。
図8は八個のリラクタ間のタイミングセンサ出力間隔を1ステージ区間としてクランク角720度分の16のステージ区間を設定したときの、当該ステージの時間間隔と次のステージ区間との時間差を示す図である。なお、図8には4ステージ分のマップしか記載しないが、実際には16ステージ分のマップが存在する。
図8において、横軸はあるステージ時間間隔τ0[ms]、縦軸は次のステージの間隔との差Δτ1[ms]である。τ0(X成分)とΔτ1(Y成分)の間には強い相関があることが分かる。つまり、Ts0とTs1の時間間隔τ0を計測することによって、Ts1とTs2の時間間隔τ1を推測することができる。
例えば、リラクタR0に対する出力信号を検出してからリラクタR1に対する出力信号を検出するまでの時間がτ0=6msとすると、リラクタR1に対する出力信号を検出した後にリラクタR2に対する出力信号を検出するまでの時間間隔はτ10+Δτ1=6+0.5msと推定することができる。
さらに、リラクタR1に対する出力信号を検出してからリラクタR2に対する出力信号を検出するまでの時間τ0が6.5msと推定されるので、リラクタR2に対する出力信号を検出した後にリラクタR3に対する出力信号を検出するまでの時間間隔はτ1=6+0msと、次の次のリラクタの検出タイミングも推定することができる。
図8に示すマップは、予め計測したものを制御装置に記憶させておいてもよいし、車両の運転時に計測したデータを蓄積し、作成してもよい。
このように、図6(a)、図7(a)に示すステージ区間の決定方法は、予測される次回の周期を単純に六分割したステージ区間を決定するだけでスイッチング素子の駆動タイミングは回転変動に充分に追従しているとは言えない。
一方、図6(b)、図7(b)(c)に示すステージ区間の決定方法は、予測される次回の周期と次々回の周期に基づき、回転数Neが低下傾向か上昇傾向かを考慮してステージ区間を決定する。従って、発電機10の駆動源がエンジンなどの回転変動がある駆動源の場合、各相の一周期Pに含まれる回転変動による位相角の誤差を低減して、スイッチング素子を通電すべきタイミングを正確に捉えることができる。従って、発電機10の出力制御精度を向上し、レギュレータ20の出力の安定性を向上することができる。

Claims (7)

  1. 三相交流発電機(10)の所定相の周期に対応する位置検出信号を出力する位置センサ(42)と、
    複数の整流素子と複数のスイッチング素子からなり、前記三相交流発電機から出力される三相交流を整流した直流電力をバッテリ(24)に供給する整流回路(20)と、
    前記三相交流の周期に合わせて前記整流回路の各スイッチング素子の開閉を切り替える駆動信号の出力タイミングを、前記位置検出信号を基準として算出される位相角に基づき制御する制御回路(32)とを備え、
    前記制御回路は、前記位置検出信号(Ts)の出力タイミングに基づき、続く前記位置検出信号の出力タイミングを予測する予測手段と、
    前記予測された出力タイミングに基づき前記駆動信号の出力タイミングを制御する制御手段とを有する発電制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記位置検出信号の出力タイミングを基準とした電気角60度の位相区分ごとに前記整流回路の各スイッチング素子の通電状態を表す六つの通電パターンの組み合わせを六つの出力ステージとして予め規定した通電制御マップを備え、前記予測された出力タイミングに基づき前記六つの出力ステージの時間を変化させることで前記駆動信号の出力タイミングを制御する請求項1に記載された発電制御装置。
  3. 前記予測手段は、前記三相交流発電機を駆動する4サイクルエンジンのクランク二回転分の、前記位置検出信号の出力タイミングと次回の前記位置検出信号の出力タイミングの間の第一の時間差と、前記次回の前記位置検出信号の出力タイミングと次々回の前記位置検出信号の出力タイミングの間の第二の時間差との相関から得られる近似式を用いて前記予測を行う請求項1または請求項2に記載された発電制御装置。
  4. 前記予測手段は、前記位置検出信号について、前回の出力タイミングから今回の出力タイミングまでの時間に対する、前記今回の出力タイミングから次回の出力タイミングまでの次回の時間の増減と、前記次回の出力タイミングから次々回の出力タイミングまでの次々回の時間の増減を予測し、
    前記制御手段は、前記次回の時間の増減に基づき前記六つのステージの前半の三つのステージの時間を変化させ、前記次々回の時間の増減に基づき前記六つのステージの後半の三つのステージの時間を変化させる請求項2または請求項3に記載された発電制御装置。
  5. 前記予測手段は、前記位置検出信号について、前回の出力タイミングから今回の出力タイミングまでの時間に対する、前記今回の出力タイミングから次回の出力タイミングまでの次回の時間の増減と、前記次回の出力タイミングから次々回の出力タイミングまでの次々回の時間の増減を予測し、
    前記制御手段は、前記次回の時間の増減および前記次々回の時間の増減の和に基づき前記六つのステージの時間を変化させる請求項2または請求項3に記載された発電制御装置。
  6. 前記予測手段は、前記三相交流発電機を駆動する4サイクルエンジンのクランク二回転分の、前記位置検出信号の出力タイミングの変化のパターンを示すテーブルまたは近似式を用いて前記予測を行う請求項1または請求項2に記載された発電制御装置。
  7. 前記位置センサは、前記三相交流発電機のロータに設けられた複数のリラクタの通過を検知して前記位置検出信号を出力し、
    前記三相交流発電機を駆動する原動機の圧縮工程におけるピストンの上死点において、前記位置センサは二つのリラクタの中央に位置する請求項1から請求項6の何れか一項に記載された発電制御装置。
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