JP2014198492A - かご台車 - Google Patents
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Description
この折畳み式のかご台車は、通常、底板、後枠、一対の側枠、及び、四つのキャスターなどを有しており、底板及び一方の側枠が折り畳まれる構成としてある。折り畳まれたかご台車は、上方から見るとほぼL字形状となり、容易に倒れない安定性を有している。さらに、折畳み式のかご台車は、たとえば、第一のかご台車の他方の側枠と第二のかご台車の他方の側枠とがほぼ接触する状態、かつ、第一のかご台車の折り畳まれた一方の側枠と第二のかご台車の後枠とがほぼ接触する状態で保管などを行うことができ、折り畳むことができないかご台車と比べると、大幅な省スペース化を図ることができる。
さらに、この特許文献には、折りたたんだ状態を維持するための引掛具が記載されている。
さらに、この特許文献には、左右の扉部はそれぞれ施錠部材を有し、これらの施錠部材は、前記左右の扉部を閉じて相互に重ね合わせると嵌合し合うそれぞれの嵌合部と、前記施錠部材の前記重なりが外れないように前記施錠部材間をロックするロック部材とを有するロールボックスパレットの技術も開示されている。
たとえば、納入先などによっては、かご台車に食料品を積んだ状態で納品し、後日新たに納品する際、食料品が降ろされ折り畳まれたかご台車を回収する場合がある。このようにすると、スーパーなどの納入先の作業者は、受入れ場所から売り場までかご台車を移動させ、食料品を降ろした後、空になったかご台車をかご台車置き場に移動させ、さらに、かご台車を折り畳み、上述したように、複数のかご台車を重ねるようにして保管することができる。
すなわち、このシステムは、納品する業者にとっては、かご台車からの荷降ろし作業を回避でき、納入先においては、省スペース化などを図ることができ、両者にとって有益なシステムである。
ただし、B社のかご台車が、鶏卵などの輸送に用いるかご台車の場合、A社の作業員が、先にB社のかご台車(鶏卵などの輸送に用いる消毒済みのかご台車)を回収すると、後から回収に来たB社の作業員は、A社やC社などの消毒していないかご台車を回収しても使用できないので、回収しないでもどり、予備の消毒済みのかご台車を用いて、次回納品することとなる。
すなわち、B社にとっては、消毒済みのかご台車と消毒を必要としない通常のかご台車とを区別しないで使い回しされると、不足、あるいは、紛失した分のかご台車を補充しなければならず、経済的に大きな負担となることから、効果的な対策を講じる必要があった。
さらに、上記の使い回しや盗難の防止対策として、市販のチェーン錠やワイヤー錠などを用いることも考えられるが、納入先の作業者が、空になったかご台車を折り畳む場合などにおいては、市販のチェーン錠やワイヤー錠などをかけるといった面倒な作業を伴うことなく、かご台車の盗難防止対策を施すことが要望されていた。
なお、上述した特許文献1〜3の技術は、本発明に関連する技術ではあるものの、上記課題を解決することはできなかった。
さらに、回動可能な側枠が折り畳まれると、自動的に施錠されるので、従来と同様に折り畳むことができ、折り畳む際、余分な作業が発生するといった不具合を回避することができる。
図1は、本発明の実施形態にかかるかご台車を説明するための概略斜視図を示している。
図1において、本実施形態のかご台車1は、折り畳み可能な底板11、後枠12、少なくとも一方が折り畳み可能な一対の側枠(すなわち、本実施形態では、固定側枠13と可動側枠14)、四つのキャスター15、及び、可動側枠14の折り畳み状態を維持する施錠手段2などを備えた構成としてある。
また、後枠12、固定側枠13及び可動側枠14は、ほぼコ字形状の筒状部材、並びに、格子状に配設された棒状部材及び細長い板状部材などを有している。
すなわち、かご台車1は、底板11が、後枠12の側の端部付近を回動中心として、後枠12と重なるように折り畳まれ、次に、可動側枠14が、施錠手段2及びヒンジ141を回動中心として、底板11と重なるように折り畳まれる。これにより、折り畳まれたかご台車1は、上方から見るとほぼL字形状となり、容易に倒れない安定性を有するとともに、上述したように、省スペース化を図ることができる。
また、後枠12と固定側枠13とは、ほぼ直角となる状態で、連結金具131によって連結されている。
また、図3は、本発明の実施形態にかかるかご台車の施錠手段の内部構造を説明するための要部の概略図であり、(a)は分解図を示しており、(b)はA−A矢視図を示している。
図2、3において、施錠手段2は、ロック部材21、引っ張りばね22、錠23、基部24、及び、カバー体25、26などを有している。
なお、図3(a)は、カバー体26を取り外し、カバー体26の側からカバー体25などを見た概略分解図である。また、図2、3において、施錠手段2は、施錠された状態である。
なお、ガイド溝214は、ガイド部248が貫入される一対の幅広の部分(図示せず)を有しており、この幅広の部分を介して、ガイド溝214に一対のガイド部248を係入させることができる。
すなわち、可動側枠14が折り畳まれ、係入部用開口部142に係入部211が係入すると、後述するように、鍵を用いてこの係入状態を解除しないかぎり、折り畳まれた可動側枠14を開く方向に回動させることはできない。
これにより、作業者が可動側枠14を折り畳むために回動させ、係入部用開口部142が係入部211と対応する位置にまで回動すると、付勢されたロック部材21は、可動側枠14の方向に自動的に移動し、係入部211が係入部用開口部142に係入し、この係入状態が維持される。
すなわち、錠23は、カバー体25に取り付けられており、錠23の鍵(図示せず)と連動する係合部材231を有している。作業者は、可動側枠14の折り畳まれた状態を解除する際、図2(b)に示す錠23に鍵を挿入し、時計回り方向に回すと、図4に示すように、係合部材231は、反時計回り方向に回転する。そして、係合部材231が被係合部212を押すことにより、ロック部材21は、後枠12の方向に移動し、係入部211が係入部用開口部142から抜け出る。この状態で、可動側枠14を開くと、鍵を離しても、係入部211は、可動側枠14の筒状部材の表面(係入部用開口部142と対応しない表面)と当接した状態となり、作業者は、自由に可動側枠14を開くことができる。続いて、作業者は、錠23に鍵を挿入し回した動作を戻ることによって、錠23から鍵を抜き取る。
側板243は、上部及び下部にねじ249を締め込むための雌ねじが切られており、締め込まれたねじ249の先端が、後枠12の筒状部材に形成されたねじ用孔121に係入する。これにより、可動側枠14が折り畳まれた際、係入部211と係入部用開口部142とが対応するように、後枠12に対する施錠手段2の角度位置及び高さ位置を位置決めする。
また、ロック部材21をガイドする構造は、上記の構造に限定されるものではなく、図示してないが、他の構造でもよい。
このカバー体25、26は、後枠12と折り畳み可能な可動側枠14とを連結させ、ロック部材21、引っ張りばね22、錠23及び基部24を収容する。
このようにすると、施錠手段2を後枠12及び可動側枠14に容易に取り付けることができ、製造原価のコストダウンを図ることができる。
施錠手段2は、まず、カバー体25に、基部24が位置決めされた状態で載置され、錠23が取り付けられ、さらに、係合部材231が螺着される。
次に、ガイド部248をガイド溝214に係入しつつ、ロック部材21を基部24に取り付け、続いて、引っ張りばね22を取り付ける。
次に、カバー体26を、各湾曲部261が後枠12及び可動側枠14の筒状部材と接触するように、位置決めし、続いて、ボルト254及びナット263を用いて、カバー体25とカバー体26とを螺着する。そして、施錠手段2が分解されないように、ボルト254のねじ部先端とナット263とを溶接などによって接合する。
B社の作業者は、図1に示す使用可能な状態のかご台車1に、たとえば、鶏卵を積み込み、スーパーなどの納入先に搬送する。このとき、鶏卵はかご台車1に積み込まれた状態にあり、納入先では、このかご台車1を店内に移動し、客は、かご台車1に積まれた鶏卵をかごに入れる。なお、B社は、かご台車1に対して定期的に消毒処理などを施している。
次に、納入先の作業者は、かご台車1の底板11を後枠12と重なるように折り畳み、続いて、可動側枠14を底板11と重なるように折り畳み、他社のかご台車とともに保管する。
なお、折り畳まれた他社のかご台車及びかご台車1は、上方から見るとほぼL字形状となり、重ねた状態でかご台車置き場に保管される。
そして、B社の作業者は、回収してきたかご台車1に鶏卵を積み込む際、施錠手段2の鍵穴に鍵を差し込み、図2(b)において時計回り方向に回すと、図4に示すように、係合部材231が反時計回り方向に回転し、被係合部212と接触し、ロック部材21を後枠12の方向に移動させ、係入部211が係入部用開口部142から抜け出る。すなわち、鍵が開けられた状態となり、作業者は、可動側枠14及び底板11を開いて、かご台車1を使用可能な状態とすることができる。
なお、鍵は、係入部211が係入部用開口部142から抜け出た後、錠23から取り外される。
また、かご台車1は、回動可能な可動側枠14が折り畳まれると、自動的に施錠されるので、従来と同様に折り畳むことができ、折り畳む際、余分な作業が発生するといった不具合を回避することができる。
例えば、上述した実施形態では、折り畳み可能な底板11を使用しているが、これに限定されるものではなく、取り外し可能な底板を使用してもよい。
また、少なくとも一方が折り畳み可能な一対の側枠として、固定側枠13と可動側枠14を使用しているが、これに限定されるものではなく、たとえば、固定側枠13の代わりに、折り畳み可能な側枠を使用してもよい。
2 施錠手段
11 底板
12 後枠
13 固定側枠
14 可動側枠
15 キャスター
21 ロック部材
22 引っ張りばね
23 錠
24 基部
25 カバー体
26 カバー体
121 ねじ用孔
131 連結金具
141 ヒンジ
142 係入部用開口部
210 折り曲げ部
211 係入部
212 被係合部
213 ばね取付部
214 ガイド溝
231 係合部材
241 上板
242 下板
243 側板
224 錠用孔
245 係合部材用開口部
246 ボルト用孔
247 ばね取付部
248 ガイド部
249 ねじ
251 湾曲部
252 上板
253 下板
254 ボルト
255 錠用孔
261 湾曲部
262 上板
263 ナット
Claims (3)
- 後枠、少なくとも一方が折り畳み可能な一対の側枠、及び、前記側枠の折り畳み状態を維持する施錠手段を備えたかご台車であって、
前記施錠手段が、
前記側枠が折り畳まれると、前記側枠の筒状部材に形成された開口部に係入するロック部材と、
このロック部材を、前記開口部の方向に付勢する付勢手段と、
係入した前記ロック部材を前記開口部と反対の方向に移動させ、前記ロック部材の係入を解除する錠と、
前記後枠と前記折り畳み可能な側枠とを連結させ、前記ロック部材、付勢手段及び錠を収容する一対のカバー体と
を有することを特徴とするかご台車。 - 前記カバー体が、左右両側に湾曲部を有する板状部材であり、前記一対のカバー体の対向する前記湾曲部が前記後枠の筒状部材及び折り畳み可能な前記側枠の筒状部材を挟んだ状態で、前記施錠手段が取り付けられたことを特徴とする請求項1に記載のかご台車。
- 前記施錠手段が、折り畳み可能な側枠を回動可能に取り付けるヒンジとして用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載のかご台車。
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