JP2014197946A - キャンドモータおよびこれを備えた液中ポンプ - Google Patents

キャンドモータおよびこれを備えた液中ポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性が向上し且つ長寿命であるにもかかわらず、簡便な構造で安価なコンデンサ内蔵型のキャンドモータを提供すること。【解決手段】液中ポンプを駆動するためのコンデンサ内蔵型のキャンドモータ1であって、円筒状のモータフレーム11と、このモータフレーム11の内部に設置される円筒状のキャン21とを備え、ステータ51とコンデンサ41は前記モータフレーム11とキャン21との間のステータ室31に設置され、前記コンデンサ41は前記ステータ51の下方側に配置すること。【選択図】図1

Description

発明の属する技術分野
本発明は、キャンドモータおよび液中ポンプに係り、特に、深井戸等から取水する際に用いる液中ポンプを直接駆動するために、液中に水没させて用いられるキャンドモータ及びこれを備えた液中ポンプに関する。更に詳しくは、コンデンサを内蔵したキャンドモータに関する。
従来から、図8に示すように、深井戸等から取水するためのポンプとしては、井戸Wに沿って鉛直方向に設置される細長い液中ポンプ202が用いられている。この液中ポンプ202は、実際に水を汲み上げるためのポンプ本体203と、このポンプ本体203を駆動するためのモータ201からなる。モータ201としては、ステータ室とロータ室とがキャンで分離された、いわゆるキャンドモータ201が用いられる場合がある。深井戸用の液中ポンプ202においては、一般的にキャンドモータ201が下方に配置されると共に、ポンプ本体203が上方に配置され、両者が直接連結されている。
図9は、液中ポンプに用いられる、従来のキャンドモータ201を示す断面図である(特許文献1参照)。このキャンドモータ201は、モータを始動させ、且つ運転性能を向上させる為にコンデンサ241を用いるものである。このようなコンデンサ241を使用する単相の深井戸液中ポンプ用のキャンドモータ201においては、コンデンサ241を外部(地上)に設置するものもある。しかしながら、電源への接続の利便性を高め、製造コストを低減する目的で、キャンドモータ201内にコンデンサ241を内蔵したのが、図9に示すキャンドモータ201である。
このキャンドモータ201においては、モータフレーム211,キャン221及びフレーム側板213a,213bによって密閉空間が構成される。この密閉空間がキャンドモータ201のステータ室231となる。このステータ室231に、ステータ巻線255とコンデンサ241とを共に内蔵することで、コンデンサ用の配電盤が不要となり、キャンドモータ201から外部電源への導線を2本に減らすことができる。因みに、コンデンサ外部型のキャンドモータの場合は、導線が3本必要となる。このため、コンデンサ241を内蔵することで、ポンプ設置の利便性が高まり、また電源線のコストを抑えることが可能となる。
米国特許第6359353号明細書
しかしながら、従来のコンデンサ内蔵型のキャンドモータにおいては、以下のような問題点があった。すなわち、キャンドモータ201が駆動力を発生している場合、ステータ巻線255の温度が上昇する。このステータ巻線255の温度上昇によって、ステータ室231に収容されているコンデンサ241が加熱される。そして、コンデンサ241の温度が定格温度を超えた場合、性能低下や寿命低下の虞れが生じる。従って、発熱源であるステータ巻線255とコンデンサ241とを、同じステータ室231に内蔵するためには、コンデンサ241の温度上昇を抑える必要があった。因みに、一般的なコンデンサは、80から90℃程度の温度から劣化が始まる。
上述したように、従来の深井戸用の液中ポンプ201においては、コンデンサ内蔵型のキャンドモータ201が下方に配置され、ポンプ本体203(負荷)はキャンドモータ201の上方(地上側)に連結されている。そして、ステータ室231において、ステータ251よりも上方側のステータ巻線端255aと上方フレーム側板213aとの間にコンデンサ241が配置されている。すなわち、熱は上方へ移動することから、下方よりも温度上昇が大きい上方側(負荷側)にコンデンサ241が配置されていることになる。このため、コンデンサ241の温度も上昇し易くなる。
また、図9に示すキャンドモータ201では、上方のステータ巻線端255aとコンデンサ241との距離が近く、隔離する部材がないため、ステータ巻線端255aからの輻射熱がコンデンサ241を加熱してしまう。その対策として、耐熱性の高い高価なコンデンサを用いたり、ステータ室231に樹脂233を封入する等により放熱性を高める必要があった。樹脂233の封入を行うことで、内部の熱をモータフレーム211やフレーム側板213a,213bなどに伝達することができるからである。
また、ステータ室231の空間において、適切な位置にコンデンサ241を配置するための構成が必要である。ここでいう「適切な位置」とは、例えば、ステータ巻線端255aからの熱的な影響を軽減する距離や、絶縁を保つための距離を維持できる位置などを意味する。このような理由からも、従来のキャンドモータ201では、ステータ室231に樹脂233の封入をすることにより、温度上昇対策と同時にコンデンサ241の固定を行っている。しかし、この構成では、部品点数の増加や樹脂233の封入に起因する製造工程の煩雑化により、コスト高の要因になることが課題として挙げられる。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、液中ポンプに用いるキャンドモータであって、耐久性が向上し且つ長寿命であるにもかかわらず、簡便な構造で安価なコンデンサ内蔵型のキャンドモータを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明の第1の手段では、液中ポンプを駆動するためのコンデンサ内蔵型のキャンドモータであって、円筒状のモータフレームと、このモータフレームの内部に設置される円筒状のキャンとを備え、ステータとコンデンサは前記モータフレームとキャンとの間のステータ室に設置され、前記コンデンサは前記ステータの下方側に配置する、という構成を採っている。
以上のような構成を採ることで、キャンドモータが作動して、ステータ巻線の温度が上昇した場合でも、熱は上方に移動する。このため、ステータよりも下方に配置されているコンデンサは加熱されにくい。コンデンサが加熱され難いということは、耐熱性の低い安価なコンデンサを使用することが可能となり、製造コストを低減することができることを意味する。
第2の手段では、前記コンデンサは、前記ステータ室の下端開口部を封止するための下方フレーム側板に固定されている、という構成を採っている。
第3の手段では、前記コンデンサは、接着剤又はネジによって前記下方フレーム側板に固定されている、という構成を採っている。
第4の手段では、前記コンデンサと前記ステータとの間にリング状の断熱材を設けた、という構成を採っている。
第5の手段では、前記断熱材は絶縁性材料からなる、という構成を採っている。
第6の段では、前記断熱材は、前記コンデンサに対して隙間を維持するための足部を備えている、という構成を採っている。
第7手段では、前記断熱材は、前記コンデンサとステータの間に配置される2つの円筒状部材に挟まれて固定される、という構成を採っている。
第8手段では、前記ステータ室の上端には、上端開口部を封止するための上方フレーム側板が固定され、この上方フレーム側板に電力供給用のコネクタ端子が取り付けられている、という構成を採っている。
第9手段では、前記コネクタ端子とコンデンサとは、少なくとも1本の導線で接続されており、この導線は前記ステータを通過している、という構成を採っている。
第10段では、前記ステータには、ステータコアスロット又はステータコア外周部切り欠き部が形成され、これらステータコアスロット又は切り欠き部の少なくとも1つを前記導線が通過している、という構成を採っている。
第11手段では、前記コンデンサはドーナツ形状を有しており、前記下方フレーム側板の上面には、前記コンデンサの外径に対応する直径の段付き凹部が形成されている、という構成を採っている。
第12手段では、上記各手段1から11の何れか一項に記載のキャンドモータと、このキャンドモータに連結されるポンプ本体、という構成を採っている。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、一例として以下のような優れた効果を奏
することが可能である。すなわち、コンデンサはステータ室における比較的温度の低い下方ステータ巻線端の下側に配置されていることで、発熱源であるステータ巻線からの熱の影響を低減することができる。
本発明の一実施形態に係るコンデンサ内蔵型のキャンドモータの断面図である。 図1に開示したキャンドモータに追加した断熱構造を説明する図であり、図2(A)は断熱材を示す平面図であり、図2(B)はこの断熱材による断熱構造を適用したキャンドモータの部分断面図である。 図2に開示した断熱構造とは別の断熱構造を示す断面図である。 図1に開示したキャンドモータの回路図である。 図4に開示した回路図を実現するための詳細配線図を示す図であり、図5(A)はコンデンサの一方の導線(5)とコネクタの一端(8)とを結線する導線がステータを通過する例であり、図5(B)はコンデンサ導線(5)とコネクタの一端(8)と結線する導線がステータを通過する例であり、図5(C)はコネクタの一端(8)とコンデンサの一端(5)と結線する導線および補巻コイルの一端(4)とコンデンサの一端(6)と結線する導線とがステータを通過する例であり、図5(D)は、コネクタの一端(7)と主巻コイル端の一端とを結線する導線及びコネクタの一端(8)とコンデンサの一端(5)とを結線する導線がステータを通過する例をそれぞれ示す。 導線がステータを通過する構造を示すためのステータの断面図である。 図1に開示したキャンドモータで使用されるコンデンサを示す図であり、図7(A)は側面図を示し、図7(B)は平面図を示す、図7(C)は図7(B)のC−C線における断面図である。 液中ポンプの一般的な設置態様を示す図である。 従来のキャンドモータを示す断面図である。
また、下方ステータ巻線端とコンデンサの間に断熱材を配置することで、巻線端からの輻射熱の影響を低減することができる。更に、コンデンサを下側のフレーム側板に接着固定することで、簡単に確実な位置決めが可能になると共に、コンデンサの熱を金属部品へ放出させることができる。
なお、上記各効果はあくまでも一例であり、本発明の技術思想が当該効果を実現するためのものに限定される訳ではない。すなわち、他の技術的効果を奏する発明であっても、本願発明の技術的範囲に属する発明は存在し得る。
発明の実施の形態
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明はあくまでも一例を示すものであって、本願発明の技術的範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。また、各実施形態を構成する構成要素は任意に組み合わせることが可能であり、以下に説明する組み合わせに限定されるものではない。
[第1の実施形態]
[全体概要]
図1は、第1の実施形態に係るコンデンサ内蔵型のキャンドモータ1の断面図である。このキャンドモータ1は、一例として深井戸用の液中ポンプに用いられる。図1に示すように、このキャンドモータ1は、円筒状のモータフレーム11と、このモータフレーム11の内部に設置される円筒状のキャン21とを備え、ステータ51とコンデンサ41がモータフレーム11とキャン21との間のステータ室31に設置され、コンデンサ41はステータ51の下方側に配置されている、ことが特徴の一つである。
[キャンドモータの構造]
円筒状のモータフレーム11とキャン21とは同心状に配置され、両者の間にステータ室31が形成される。モータフレーム11の内周面であって、ステータ室31の上下両端開口部には、それぞれ負荷側(上方)と反負荷側(下方)のフレーム側板13a,13bが溶接部aによって固定されている。更に、両フレーム側板13a,13bの内周面に、円筒状のキャン21の上下両端部の外周面が溶接部bによって固定されている。これにより、ステータ室31が完全に密封されたキャンド構造となり、外部からの液体等の侵入が防止される。
上方及び下方フレーム側板13a,13bの更に外側には、それぞれ負荷側(上方)と反負荷側(下方)のブラケット15a,15bがボルト17a,17bによって固定されている。これらのブラケット15a,15bは、キャンドモータ1の上下両端部でロータ主軸63を支持するためのものである。このため、各ブラケット15a,15bには、中心にラジアル軸受19a,19bが設けられると共に、下方のブラケット15bにスラスト軸受19cが設けられている。以上の構成から明らかなように、キャン21及び各ブラケット15a,15bによって、ロータ室が形成されている。
ステータ室31には、キャンドモータ1の長手方向の略中央部にステータ51が設置されている。ステータ51は、円筒状のステータコア52とステータ巻線55とからなり、モータフレーム11の内周面に取り付けられている。そして、ステータコア52の上下両端部には、上方及び下方ステータ巻線端55a、55bが突出しており、これらの各ステータ巻線端55a、55bが発熱源となる。本実施形態のステータ室31は、従来のキャ
ンドモータとは異なり、樹脂封入が不要であるため、空間となっている。
また、上述のロータ室には、ロータ主軸63に取り付けられたロータ61が配置され、上述のラジアル軸受19a,19bとスラスト軸受19cによって軸支されている。ロータ室には封入液65が充填されているが、これはキャンドモータ1自体が液中に水没することに起因する外圧への対策や、各軸受19a,19b、19cの潤滑及び冷却対策である。そして、ロータ61はステータ51の内周面に対応する位置に配置されており、ステータ51から印加される磁気力によって回転するようになっている。なお、ロータ主軸63の上端部には、液中ポンプの回転軸(図示略)が連結されるためのスプラインやキーが形成されている。
[コンデンサの配置位置]
次に、本実施形態の特徴点の一つである、コンデンサ41の設置位置について説明する。本実施形態においては、コンデンサ41は円筒状の外形を有しており、下方のステータ巻線端55bと下方フレーム側板13bとの間に配置されている。図1の実施形態では、直接的に下方フレーム側板13b上に固定されている。このため、コンデンサ41はステータ室31の空間の下端領域に配置されることとなる。この点で、従来のキャンドモータとは大きく異なっている。すなわち、従来のキャンドモータでは、コンデンサが上方フレーム側板と上方ステータ巻線端との間に配置されていた。
コンデンサ41を下方フレーム側板13bに固定する構造は種々あるが、一例としては接着剤を用いて接着することが考えられる。また、図1に示すように、ボルト43によって下方フレーム側板13bに固定することも考えられる。この場合、コンデンサ41にボルト用の貫通孔を形成する必要がある。コンデンサ41を下方フレーム側板13bに接着固定することにより、位置決めが容易になるとともに、下方ステータ巻線端55bからの輻射熱やコンデンサ41自体が発生する熱を下方フレーム側板13bへ逃がすことが可能となる。その場合、熱伝導性の高い接着剤を用いることが望ましい。なお、本実施形態のコンデンサ41は、モータフレーム11及びキャン21に接触しないように、その外径寸法と内径寸法が設定されている。但し、これは一例であって、モータフレーム11の内周面及びキャン21の外周面の少なくとも何れか一方に接触するような構造を採用することも可能である。
[コネクタ端子]
また、上方フレーム側板13aには、コネクタ端子71が取り付けられている。このコネクタ端子71は、外部電源(図示略)からステータ51とコンデンサ41に電力を供給するためのものである。本実施形態のコネクタ端子71には、2本の電源線が接続されており、コンデンサ41を外部(地上)に設置する形式(電源線が最低3本必要)と比較して、電源線の数を減らすことが可能である。なお、図1に示すキャンドモータ1では、コネクタ端子71の位置は従来のものと共通しているが、一方でコンデンサ41の位置はステータ51の下方となっている。このため、コンデンサ41へ接続する導線がステータ51を通過する必要があるが、その詳細は後述する。なお、図中の符号81aと81bは、上方及び下方フレーム側板13a、13bと上方及び下方ブラケット15a、15bとの間をシールするためのOリングを示しており、符号83はロータ主軸をシールする軸封装置を示し、符号85は調圧装置を示している。
[第2の実施形態]
[断熱構造]
次に、図2に基づいて、第2の実施形態に係るキャンドモータ101について説明する。図2は、図1に開示したキャンドモータ1に追加した断熱構造103を説明する図である。ここで、図2(A)は断熱材111を示す平面図であり、図2(B)はこの断熱材1
11による断熱構造を施したキャンドモータ101の部分断面図である。下方ステータ巻線端55bと下方フレーム側板13bとの間に断熱材111を配置することで、下方ステータ巻線端55bからの輻射熱の影響を避けることができる。特に、断熱材111に絶縁性を有する部材を用いれば、確実な絶縁も得ることが可能となる。
断熱材111として用いる材料は特に限定されるものでは無いが、例えば芳香族ポリアミドにロックウールを組み合わせて板状にしたようなものが考えられる。断熱材の厚さは、設置位置のスペースの問題や加工性を考慮して、0.5mmから1.0mm程度が適当である。但し、これ以外の厚さであっても利用することは可能である。断熱材111は、ステータ室31に配置できるように、リング状の形状を有している。そして、そのリング状の断熱材本体の内径から、中心に向かって延びる3本の足部113が設けられている。この足部113は、図2(B)に示すように、折り曲げ線115によってコの字状に折り曲げられる。そして、断熱材111がコンデンサ41上に配置された場合に、コンデンサ41との間に所定の隙間が形成される。
上記足部113の構成は一例であって、他の構成を採ることも可能である。例えば、上記実施形態では3つの足部113を設けているが、これは断熱材111の姿勢を安定させるためであって、理論上は2つの足部であっても目的を達成することは可能である。もちろん、4つ以上の足部を設けてもよい。また、コの字状に折り曲げるのではなく、L字状に折り曲げるだけでもコンデンサ41との間に所定の隙間を形成することは可能である。更には、リング状の断熱材本体の内径からではなく、外径側に足部を形成することも考えられる。
また、リング状の断熱材本体の外周部には、所定の切欠き117aが形成されている。この切欠き117aは、後述するように、コンデンサ41に結線される導線を通過させるためのものである。本実施形態では、切欠き117aは断熱材111の外周部に形成されているが(図中の実線)、内周部(図中の点線)に設けるようにしてもよい(符号117b)。また、切欠き117a、117bは、図に示すような1カ所に限定されるものではなく、2カ所以上設けるようにしてもよい。こうすることで、キャンドモータ101を組み立てる際の自由度を向上させることが可能となる。
[断熱構造の変形例]
図3は、図2に開示した断熱構造103の変形例を示す図である。図3に示すように、本断熱構造123の断熱材121は、単純なリング形状を有するものであり、図2に開示したような足部113は設けられていない。その一方で、モータフレーム11の内周面近傍に、2つの円筒状部材125が上下方向に配置されて、これらの円筒状部材125の間に断熱材121が挟まれている。各円筒状部材125はステータ51の下面及び下方フレーム側板13bの上面に挟まれているため、所定の力で断熱材121を挟み込んでいる。これにより、断熱材121はコンデンサ41から所定の隙間を持って離れており、且つ一定の姿勢で支持されることとなる。なお、図2においても、2つの円筒状部材125が記載されているが、足部113が設けられている図2の実施形態の場合には、円筒状部材125を設けることは必須ではない。
[コンデンサの固定構造]
また、本実施形態のキャンドモータ101においては、コンデンサ41を下方フレーム側板13bに固定する構造にも特徴がある。すなわち、図3に示すように、下方フレーム側板13bの上面には、所定の直径の段付き凹部127が形成されている。この段付き凹部127の直径は,コンデンサ41の外径とほぼ等しく、コンデンサ41が嵌り込むようになっている。このため、コンデンサ41をモータフレーム11及びキャン21に対して同心状に位置決めすることが容易となる。また、コンデンサ41が一旦下方フレーム側板
13bに固定された後は、段付き凹部127の作用によって容易には下方フレーム側板13bから外れなくなる。なお、段付き凹部127は円形状に形成されているが、コンデンサ41を位置決めするための構造としてはこれに限定されるものではない。例えば、下方フレーム側板13bの上面に、円周方向に沿って3つ以上の突起を形成しても、段付き凹部127と同様の機能を実現することは可能である。
[キャンドモータの回路図および詳細配線図]
次に、図4及び図5に基づいて、キャンドモータ1,101に適用される回路図について説明する。本実施形態に係るキャンドモータ1,101は単相PSCモータである。このキャンドモータ1,101のステータ巻線は、主巻線56と補巻線57の各一組で構成されている。そして、各巻線56、57に一次電源線(図示略)と接続するためのコネクタ端子71、巻線保護用のプロテクタP、コンデンサ41がそれぞれ導線等を介して結線されている。図4は、コネクタ端子71およびプロテクタPを負荷側(上方)のステータ巻線へ結線し、コンデンサ41を反負荷側(下方)のステータ巻線に結線する場合の回路図である。この図4に示すように、補巻線57は主巻線56と並列に接続されており、コンデンサ41は補巻線57と直列に接続されている。
図5は、上記回路を実現するための具体的な配線図の例である。図5では、4種類の詳細配線図を示している。
先ず、図5(A)の配線図においては、主巻線の両端(1)(2)と補巻線の一端(3)が負荷側に取り出されている。そして、主巻線の一端(1)と補巻線の一端(3)が、プロテクタPを介してコネクタ端子71の一端(7)に結線されている。また、補巻線のもう一端(4)が反負荷側に取り出されると共に、コンデンサ41の導線(6)と結線されている。コンデンサ41の他の導線(5)は延長用導線(5)´に結線され、この延長用導線(5)´は、ステータ51を通過して負荷側へ取り出されている。負荷側に取り出された延長用導線(5)´は、主巻線の一端(2)とコネクタ端子71の一端(8)に結線されている。
次に、図5(B)の配線図においては、主巻線の一端(1)と補巻線一端(3)が負荷側に取り出され、プロテクタPを介してコネクタ端子71の一端(7)に結線されている。主巻線の他の一端(2)は反負荷側に取り出され、コンデンサ41の導線(5)および延長用導線(8)´に結線されている。延長用導線(8)´はステータ51を通過して負荷側へ取り出され、この負荷側に取り出された延長用導線(8)´がコネクタ端子71の一端(8)に結線されている。補巻線の他の一端(4)は反負荷側に取り出され、コンデンサ41の他の一端(6)の導線と結線されている。
次に、図5(C)の配線図においては、主巻線の両端(1)(2)と補巻線の両端(3)(4)がすべて負荷側に取り出されている。そして、主巻線の一端(1)と補巻線の一端(3)が、プロテクタPを介してコネクタ端子71の一端(7)に結線されている。主巻線の他の一端(2)とコネクタ端子71の他の一端(8)は、延長用導線(5)´に結線されている。また、延長用導線(5)´は、ステータ51を通過して反負荷側に取り出され、コンデンサ41の導線の一端(5)に結線されている。補巻線の他の一端(4)には延長用導線(6)´が結線され、延長用導線(6)´はステータ51を通過して反負荷側へ取り出され、コンデンサ51の他の一端(6)と結線されている。
更に、図5(D)の配線図においては、主巻線の両端(1)(2)と補巻線の両端(3)(4)が反負荷側に取り出されている。そして、主巻線の一端(1)と補巻線の一端(3)に、延長用導線(7)´が結線されている。延長用導線(7)´はステータ51を通過して負荷側へ取り出され、プロテクタPを介してコネクタ端子71の一端(7)と結線されている。主巻線の他の一端(2)とコンデンサ41の一端(5)が、延長用導線(8)´に結線されている。延長用導線(8)
´はステータ51を通過して負荷側に取り出され、コネクタ端子71の他の一端(8)に結線されている。そして、補巻線の他の一端(4)とコンデンサ41の他の導線(6)とが結線されている。
[導線のステータ通過構造]
次に、図6に基づいて、導線59がステータ51(より正しくは、ステータコア)を通過する構造について説明する。図6に示すように、ステータコア52には、内周面に沿ってステータコアスロット58aが形成されると共に、外周面の所定箇所に切欠き58bが形成されている。これらステータコアスロット58aおよび切欠き58bは、ステータコア52の長手方向に沿って貫通している。
ステータコアスロット58aは、ステータ巻線55が通るための空間であり、キャン21の外周面に向かって開口している。通常、ステータコアスロット58aには、その断面全体にわたってステータ巻線55が通っている。しかし、本実施形態のステータコア52では、一部のステータコアスロット58aについて、ステータ巻線55の本数を減らして、一定の隙間空間を形成している。そして、この隙間空間に導線59を通している。また、ステータコアの外周面の切欠き58bも、導線59を通過させるために利用できる空間である。この切欠き58bを用いる場合には、ステータコアスロット59aを利用する場合のように、ステータ巻線55の本数を減らす必要がないため、キャンドモータ1,101の効率の低下を防ぐことができる。なお、図6においては、ステータコアスロット58aと切欠き58bにそれぞれ導線59が通っている例を示しているが、実際の態様では、1つのステータコアスロット58aに1本又は2本の導線59を通す場合、2つのステータコアスロット58aに2本の導線59をそれぞれ一本ずつ通す場合、1つの切欠き58bに1本又は2本の導線59を通す場合、2つの切欠き59bに2本の導線59をそれぞれ一本ずつ通す場合、1つのステータコアスロット58aに1本の導線59を通すと共に1つの切欠き58bに他の1本の導線59を通す場合など、様々なケースが考えられる。
[コンデンサ]
図7は、本実施形態のキャンドモータ1,101に用いられる円筒状のコンデンサ41である。当該コンデンサは、容量を変更する場合でも内外径は変わらず、長手方向の寸法のみが変わる。また、コンデンサ41の外殻はプラスチック製である。
[液中ポンプ]
上述のキャンドモータ1,101は、例えば、深井戸用の液中ポンプに連結して使用することが可能である。すなわち、当該キャンドモータ1,101を液中ポンプの下端に連結して、液中ポンプに駆動力を付与することができる。
本発明のキャンドモータは、液中ポンプ、特に深井戸用の液中ポンプに駆動力を付与するためのモータとして利用することができる。
1、101 キャンドモータ
11 モータフレーム
13a 上方フレーム側板(負荷側)
13b 下方フレーム側板(反負荷側)
15a 上方ブラケット(負荷側)
15b 下方ブラケット(反負荷側)
17a ボルト(負荷側)
17b ボルト(反負荷側)
19a ラジアル軸受(負荷側)
19b ラジアル軸受(反負荷側)
19c スラスト軸受
21 キャン
31 ステータ室
41 コンデンサ
43 ネジ
51 ステータ
55 ステータ巻線
55a 上方ステータ巻線端(負荷側)
55b 下方ステータ巻線端(反負荷側)
58a ステータコアスロット
58b 切欠き
59 導線
61 ロータ
63 ロータ主軸
65 封入液
71 コネクタ端子
81a Oリング(負荷側)
81b Oリング(反負荷側)
83 軸封装置
85 調圧機構
111、121 断熱材
113 足部
127 段付き凹部

Claims (12)

  1. 液中ポンプを駆動するためのコンデンサ内蔵型のキャンドモータであって、
    円筒状のモータフレームと、このモータフレームの内部に設置される円筒状のキャンとを備え、
    ステータとコンデンサは前記モータフレームとキャンとの間のステータ室に設置され、前記コンデンサは前記ステータの下方側に配置されている、キャンドモータ。
  2. 前記コンデンサは、前記ステータ室の下端開口部を封止するための下方フレーム側板に固定されている、請求項1に記載のキャンドモータ。
  3. 前記コンデンサは、接着剤又はネジによって前記下方フレーム側板に固定されている、請求項2に記載のキャンドモータ。
  4. 前記コンデンサと前記ステータとの間にリング状の断熱材を設けた、請求項1から3の何れか一項に記載のキャンドモータ。
  5. 前記断熱材は絶縁性材料からなる、請求項4に記載のキャンドモータ。
  6. 前記断熱材は、前記コンデンサに対して隙間を維持するための足部を備えている、請求項4又は5に記載のキャンドモータ。
  7. 前記断熱材は、前記コンデンサとステータの間に配置される2つの円筒状部材に挟まれて固定される、請求項4から6の何れか一項に記載のキャンドモータ。
  8. 前記ステータ室の上端には、上端開口部を封止するための上方フレーム側板が固定され、この上方フレーム側板に電力供給用のコネクタ端子が取り付けられている、請求項1から7の何れか一項に記載のキャンドモータ。
  9. 前記コネクタ端子とコンデンサとは、少なくとも1本の導線で直接接続されており、この導線は前記ステータを通過している、請求項8に記載のキャンドモータ。
  10. 前記ステータには、ステータコアスロット又はステータコア外周部切り欠き部が形成され、これらステータコアスロット又は切り欠き部の少なくとも1つを前記導線が通過している、請求項9に記載のキャンドモータ。
  11. 前記コンデンサはドーナツ形状を有しており、前記下方フレーム側板の上面には、前記コンデンサの外径に対応する直径の段付き凹部が形成されている、請求項1から10の何れか一項に記載のキャンドモータ。
  12. 請求項1から11の何れか一項に記載のキャンドモータと、このキャンドモータに連結されるポンプ本体とを備える、液中ポンプ。
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