JP2014196897A - 廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法 - Google Patents

廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】廃棄物の装入タイミングを精度良く定量的に決定する。【解決手段】廃棄物装入制御装置20は、排ガス中に含まれたCO2の流量を測定するCO2流量測定部212と、CO2の流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータを格納する相関関係格納部221と、CO2の流量を元に排ガス流量原単位を算出する排ガス流量原単位算出部222と、排ガス量および排ガス流量原単位に基づき瞬間廃棄物処理速度を算出する瞬間廃棄物処理速度算出部223と、瞬間廃棄物処理速度に基づき瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する廃棄物処理量積算値算出部224と、上記積算値と閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第1廃棄物装入タイミング判断部225と、上記判断に従い、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入する装入装置駆動部230と、備える。【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するための廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法に関するものである。
従来、廃棄物を廃棄物溶融炉内へ装入する際に、装入廃棄物のタイミングを決定するための指標として、マイクロ波式距離測定装置にて測定される廃棄物層高レベルが使用されている(例えば、下記の特許文献1を参照)。特許文献1に記載の技術においては、マイクロ波による距離測定装置を廃棄物溶融炉内に設置し、マイクロ波の反射波により廃棄物の層高レベルを測定することによって、廃棄物の装入タイミングを決定している。
特許第4504090号公報
特許文献1に記載したような従来のマイクロ波式距離測定装置では、廃棄物が偏積して廃棄物層高レベルの測定値が一時的にふらつく場合、廃棄物の装入を適切に行えない可能性があり、この場合、処理量低下や炉況悪化を招くおそれがある。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたもので、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入する際において、廃棄物の装入タイミングを精度良く定量的に決定することを可能とした廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、廃棄物層高レベルの測定値は現在の廃棄物処理量を直接的に意識した指標ではないことに着目した。本発明者らは更に、前回の廃棄物装入後に経過した時間をそのまま使って次回の装入タイミングを決定することは、現在の廃棄物処理状況を直接的に反映した方法ではないことに着目した。そして、現在の廃棄物処理量および処理状況を直接的に意識した別の指標、しかも定量的な指標を、廃棄物の装入タイミングを決めるための新たな指標として導入した。つまり、本発明者らは、投入カロリーと排ガス流量原単位との間の相関関係、および排ガス中のCOの流量と投入カロリーとの間の相関関係に着目し、これをベースに、COの流量と排ガス流量原単位との間の相関関係を予め求め、それを排ガス流量原単位、瞬間廃棄物処理速度、および瞬間廃棄物処理量の積算値を算出するために用いた。ここで、「排ガス流量原単位」は、廃棄物1t当たりに出る排ガス流量であり、廃棄物の成分や燃焼空気比等によって変化するものである。
上記課題を解決するために、本発明の廃棄物装入制御装置は、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するための廃棄物装入制御装置であって、前記廃棄物溶融炉からの排ガス中に含まれたCOの流量を測定するCO流量測定手段と、前記COの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータを格納する相関関係格納手段と、前記相関関係格納手段に格納された前記データに基づき、前記COの流量を元に前記排ガス流量原単位を算出する排ガス流量原単位算出手段と、前記廃棄物溶融炉からの排ガス量および前記排ガス流量原単位に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理速度を算出する瞬間廃棄物処理速度算出手段と、前記瞬間廃棄物処理速度算出手段により算出された前記瞬間廃棄物処理速度に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する廃棄物処理量積算値算出手段と、前記廃棄物処理量積算値算出手段により算出された前記積算値と所定の閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第1廃棄物装入タイミング判断手段と、前記第1廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する廃棄物装入手段と、を備える。
また、本発明の廃棄物装入制御方法は、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するための廃棄物装入制御方法であって、相関関係格納手段に、前記廃棄物溶融炉からの排ガス中に含まれたCOの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータが格納され、CO流量測定手段が、前記COの流量を測定するCO流量測定ステップと、排ガス流量原単位算出手段が、前記相関関係格納手段に格納された前記データに基づき、前記COの流量を元に前記排ガス流量原単位を算出する排ガス流量原単位算出ステップと、瞬間廃棄物処理速度算出手段が、前記廃棄物溶融炉からの排ガス量および前記排ガス流量原単位に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理速度を算出する瞬間廃棄物処理速度算出ステップと、廃棄物処理量積算値算出手段が、前記瞬間廃棄物処理速度算出手段により算出された前記瞬間廃棄物処理速度に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する廃棄物処理量積算値算出ステップと、第1廃棄物装入タイミング判断手段が、前記廃棄物処理量積算値算出手段により算出された前記積算値と所定の閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第1廃棄物装入タイミング判断ステップと、廃棄物装入手段が、前記第1廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する廃棄物装入ステップと、を備える。
このような本発明の廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法によれば、排ガス中のCOの流量を新しい指標として用いて、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するためのタイミングを精度良くかつ定量的に判断することができる。ここで、排ガスの中には数多くの物質が含まれている点を考慮すると、本発明において当該数多くの物質の中からCOの流量に着眼して、装入タイミングを決定するために使用した点は、いくら当業者であっても容易に思いつくような思想ではない。一方で、COの流量は、測定そのものは容易にできるため、装置を容易かつ簡易に構成することができる。
また、本発明では、現在の廃棄物処理量を計算するための必須のパラメータである排ガス流量原単位を排ガス中のCOの流量を元に計算する。排ガス流量原単位を廃棄物のごみカロリー(廃棄物中のCの量)を元に計算することも考えられるが、廃棄物のごみカロリーは時間変動が大きいことから、これを元に排ガス流量原単位を算出することは、長時間および高負担の難しい作業である。一方で、COの流量を元に排ガス流量原単位を算出することは、短時間および低負担の容易な作業である。従って、本発明によれば、排ガス中のCOの流量を新しい指標として用いて、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するためのタイミングを迅速かつ容易に更に精度良く判断することができる。
また、前記瞬間廃棄物処理速度算出手段は、下記の式(1)に基づき、前記瞬間廃棄物処理速度を算出しても良い。
瞬間廃棄物処理速度=排ガス量/排ガス流量原単位…(1)
この発明によれば、瞬間廃棄物処理速度を算出するための具体的な手法が提供される。
また、前記相関関係格納手段に格納された前記データにおいて、前記COの流量と前記排ガス流量原単位との間の前記比例の相関関係は1次関数として近似化されていても良い。
この発明によれば、COの流量と排ガス流量原単位との間の相関関係が1次関数としてわかりやすく提供される。
また、廃棄物装入制御装置は、前記廃棄物溶融炉の定格処理量、および前記廃棄物装入手段により今回装入する廃棄物装入量に基づき、前記廃棄物装入量に対する前記廃棄物溶融炉の参考処理時間(今回装入する廃棄物装入量に見合ったスペースを確保するための時間)を算出する参考処理時間算出手段と、前回装入した時刻から経過した時間と、前記参考処理時間算出手段が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第2廃棄物装入タイミング判断手段と、を更に備え、前記廃棄物装入手段は、前記第2廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入しても良い。
また、廃棄物装入制御方法は、参考処理時間算出手段が、前記廃棄物溶融炉の定格処理量、および前記廃棄物装入手段により今回装入する廃棄物装入量に基づき、前記廃棄物装入量に対する前記廃棄物溶融炉の参考処理時間を算出する参考処理時間算出ステップと、第2廃棄物装入タイミング判断手段が、前回装入した時刻から経過した時間と、前記参考処理時間算出手段が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第2廃棄物装入タイミング判断ステップと、を更に備え、前記廃棄物装入手段は、前記廃棄物装入ステップにて、前記第2廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入しても良い。
これらの発明によれば、廃棄物装入タイミングを判断するための更なるパラメータとして、今回装入する廃棄物装入量に対する廃棄物溶融炉の参考処理時間を利用する。参考処理時間は、今回装入する廃棄物を廃棄物溶融炉が処理するための目安となる時間であり、廃棄物溶融炉の定格処理量、および今回装入する廃棄物装入量に基づき算出することができる。参考処理時間を廃棄物装入タイミング判断のための更なるパラメータとして利用することにより、廃棄物を装入するための適切なインターバルが確保できるので、廃棄物処理の進みすぎまたは遅れすぎを防止でき、炉況安定化を図ることができる。
また、 前記参考処理時間算出手段は、前記参考処理時間を算出するために、前記廃棄物装入量を前記定格処理量で割る演算を行っても良い。
この発明によれば、参考処理時間を算出するための具体的な手法が提供される。
また、前記参考処理時間算出手段は、前記参考処理時間を算出するために、前記廃棄物溶融炉全体における処理速度が反映された係数を更に乗じる演算を行っても良い。
この発明によれば、参考処理時間を算出するための具体的な手法が提供される。また、廃棄物溶融炉全体における処理速度が反映された係数が参考処理時間に反映されることとなり、この参考処理時間を用いて廃棄物装入タイミング判断を行えば、当該判断には廃棄物溶融炉全体における処理速度が反映されるため、炉況に応じたより的確な判断が行われ、炉況安定化を更に確実に図ることができる。
本発明によれば、廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入する際において、廃棄物の装入タイミングを精度良く決定することを可能とした廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る廃棄物装入制御装置20を含む廃棄物溶融設備1の構成概要図である。 廃棄物装入制御装置20のハードウェア構成図である。 第1実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の構成概要図である。 投入カロリーと排ガス流量原単位との間の相関関係を示す図である。 COの流量と投入カロリーとの間の相関関係を示す図である。 COの流量と排ガス流量原単位との間の相関関係を示す図である。 第1実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の構成概要図である。 第2実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の動作を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明にかかる廃棄物装入制御装置および廃棄物装入制御方法の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
(廃棄物溶融設備1の全体構成)
図1は、本発明の第1実施形態に係る廃棄物装入制御装置20を含む廃棄物溶融設備1の構成概要図である。図1に示すように、廃棄物溶融設備1は、廃棄物溶融炉10および廃棄物装入制御装置20を備えて構成される。廃棄物溶融炉10の排ガス管121の中に廃棄物装入制御装置20の測定部210が設置され、測定部210は廃棄物装入制御装置20の演算部220とデータ通信可能に接続される。廃棄物装入制御装置20の装入装置駆動部230は、演算部220からの出力に基づき廃棄物溶融炉10の装入装置120を駆動させることにより、廃棄物溶融炉10への廃棄物の装入を自動制御する。
(廃棄物溶融炉10の構成)
廃棄物溶融炉10の構成について説明する。廃棄物溶融炉10は、廃棄物を溶融処理するものである。廃棄物溶融炉10は、図1に示されるように、溶融炉部110と、溶融炉部110の上部に設けられた装入装置120とを備える。溶融炉部110は、シャフト部111と、該シャフト部111の下端に設けられる朝顔部112と、朝顔部112の下部に設けられる炉底部113と、を備える。炉底部113には、上から順に、熱分解帯用の上段羽口114と、燃焼溶融帯用の下段羽口115とが設けられている。上段羽口114及び下段羽口115は、それぞれ複数段であってもよい。
廃棄物およびコークスは、装入装置120によって、溶融炉部110に導入される。ここで用いられる廃棄物としては、一般廃棄物、産業廃棄物、これらに乾燥、焼却、破砕等の処理を施して得られた処理物、またはこれらを一度埋め立て処理した後、再度掘り起こした土砂分を含む埋め立てごみ等が挙げられる。
下段羽口115からは酸素又は酸素富化空気が供給され、上段羽口114からは燃焼支持ガスとして空気が供給される。溶融炉部110の下部に配置されたコークス116は、下段羽口115から供給された酸素又は酸素富化空気によって燃焼されて、熱源として機能する。溶融炉部110の上部に配置された廃棄物117は、コークスの燃焼によって加熱されて、熱分解残渣118となる。熱分解残渣118は、主に上段羽口114から供給された空気によって燃焼される。
溶融炉部110の内部は、コークス116等の燃焼によって温度勾配が生じている。具体的には、溶融炉部110は、上方から下方に向けて乾燥・予熱帯110a(約300〜400℃)、熱分解帯110b(約600〜800℃)、および燃焼・溶融帯110c(約1000〜1800℃)を有する。溶融炉部110の内部に導入された廃棄物117は、乾燥・予熱帯110a、熱分解帯110b及び燃焼・溶融帯110cの順に通過する。これによって、廃棄物117中の可燃分は熱分解ガス化して燃焼室に導入され、灰分は、熱分解残渣118を経て溶融物となる。スラグ及びメタルを含む溶融物は、炉底部113に設けられた出滓口119から排出される。
溶融炉部110で生成した熱分解ガスは、シャフト部111を上昇し、装入装置120の下部に接続された排ガス管121から燃焼室へ導入される。排ガスは可燃ガスとして燃焼された後、ボイラーで廃熱回収される。その後、排ガスは、減温塔で温度が調整された後、集塵機及び触媒反応塔を通過して、煙突122から排出される。なお、図示は省略するが、図1の排ガス管121と煙突122との間に、燃焼室、ボイラー、減温塔、集塵機、および触媒反応塔が順に設置されている。
(廃棄物装入制御装置20の構成)
次に、廃棄物装入制御装置20の構成について説明する。廃棄物装入制御装置20は、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を定量的に装入するためのものである。図2は廃棄物装入制御装置20のハードウェア構成図である。図2に示すように、廃棄物装入制御装置20は、物理的には、CPU21、ROM22及びRAM23等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス24、ディスプレイ等の出力デバイス25、他の装置との間でデータの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール26、ハードディスク等の補助記憶装置27などを含む通常のコンピュータシステムとして構成される。後述する廃棄物装入制御装置20の各機能は、CPU21、ROM22、RAM23等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU21の制御の元で入力デバイス24、出力デバイス25、通信モジュール26を動作させると共に、主記憶装置22,23や補助記憶装置27におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
図3は、廃棄物装入制御装置20の構成概要図である。廃棄物装入制御装置20は、機能的な構成要素として、測定部210、演算部220、および装入装置駆動部230(特許請求の範囲における「廃棄物装入手段」に相当)を備えて構成される。測定部210は、排ガス量測定部211、およびCO流量測定部212(特許請求の範囲における「CO流量測定手段」に相当)を有する。演算部220は、相関関係格納部221(特許請求の範囲における「相関関係格納手段」に相当)、排ガス流量原単位算出部222(特許請求の範囲における「排ガス流量原単位算出手段」に相当)、瞬間廃棄物処理速度算出部223(特許請求の範囲における「瞬間廃棄物処理速度算出手段」に相当)、廃棄物処理量積算値算出部224(特許請求の範囲における「廃棄物処理量積算値算出手段」に相当)、および第1廃棄物装入タイミング判断部225(特許請求の範囲における「第1廃棄物装入タイミング判断手段」に相当)を有する。
排ガス量測定部211は、廃棄物溶融炉10からの排ガス量を測定するものである。排ガス量測定部211は、例えば廃棄物溶融炉10の排ガス管121の中に設置されることができる。排ガス量測定部211は、汎用のものを用いることができる。排ガス量測定部211は、演算部220とデータ通信可能に接続され、排ガス量の測定値を瞬間廃棄物処理速度算出部223に出力する。
CO流量測定部212は、廃棄物溶融炉10からの排ガス中に含まれたCOの流量を測定するものである。CO流量測定部212は、例えば廃棄物溶融炉10の排ガス管121の中に設置されることができる。CO流量測定部212は、汎用のものを用いることができる。CO流量測定部212は、演算部220とデータ通信可能に接続され、COの流量の測定値を排ガス流量原単位算出部222に出力する。
相関関係格納部221は、COの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータなど、廃棄物装入制御装置20で必要なデータを格納するものである。図4〜6は、相関関係格納部221が格納するデータの一例を示す。
図4は、投入カロリーと排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータである。なお、投入カロリーは、廃棄物およびコークスのカロリーを合算した値であり、例えば1日単位で入熱量と出熱量との差異により逆算して求めることができる。
本発明者らは、本データを取得するために、あらかじめ多数回に渡る実験を行って、それぞれの投入カロリーと排ガス流量原単位の計算値を元に、近似化を行った。その結果、投入カロリーと排ガス流量原単位との間には正比例の相関関係があることを見つけた。すなわち、投入カロリーと排ガス流量原単位との間の相関関係は以下のように表すことができる。
排ガス流量原単位=f1(投入カロリー)…(2)
ここで、関数f1は正の傾きを有する1次関数であり、図4の例においては、下記のように表すことができる。
排ガス流量原単位[Nm3/TR]=a×投入カロリー[kcal]+b…(3)
ただし、aおよびbはそれぞれ常数である。
図5はCOの流量と投入カロリーとの間の比例の相関関係を示すデータである。本発明者らは、本データを取得するために、あらかじめ多数回に渡る実験を行って、それぞれのCOの流量の測定値と投入カロリーの計算値を元に、近似化を行った。その結果、COの流量と投入カロリーとの間には正比例の相関関係があることを見つけた。つまり、COの流量と投入カロリーとの間の相関関係は以下のように表すことができる。
投入カロリー=f2(COの流量)…(4)
ここで、関数f2は正の傾きを有する1次関数であり、図5の例においては、下記のように表すことができる。
投入カロリー[kcal]=c×COの流量[Nm3/h]+d…(5)
ただし、cおよびdはそれぞれ常数である。
図6は、図4および図5のデータに基づき、COの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を求めた結果を示すデータである。図4および図5において、投入カロリーと排ガス流量原単位とが正比例の相関関係を有し、COの流量と投入カロリーとが正比例の相関関係を有していたため、図6におけるCOの流量と排ガス流量原単位も正比例の相関関係を有する。つまり、COの流量と排ガス流量原単位との間の相関関係は以下のように表すことができる。
排ガス流量原単位=f3(COの流量)…(6)
ここで、関数f3は正の傾きを有する1次関数であり、図6の例においては、下記のように表すことができる。
排ガス流量原単位[Nm3/TR]=e×COの流量[Nm3/h]+f…(7)
ただし、eおよびfはそれぞれ常数である。つまり、相関関係格納部221に格納されたデータにおいて、COの流量と排ガス流量原単位との間の正比例の相関関係は1次関数として近似化されていることがいえる。
図3に戻り、排ガス流量原単位算出部222は、相関関係格納部221に格納されたデータに基づき、COの流量を元に排ガス流量原単位を算出するものである。排ガス流量原単位算出部222はCO流量測定部212よりCOの流量の測定値を入力し、当該COの流量測定値に対応する排ガス流量原単位を図6に示したデータに基づき算出する。排ガス流量原単位算出部222は、算出した排ガス流量原単位を瞬間廃棄物処理速度算出部223に出力する。
瞬間廃棄物処理速度算出部223は、廃棄物溶融炉10からの排ガス量および排ガス流量原単位に基づき、廃棄物溶融炉10における瞬間廃棄物処理速度を算出するものである。瞬間廃棄物処理速度算出部223は、排ガス量測定部211より排ガス量の測定値を入力し、排ガス流量原単位算出部222より排ガス流量原単位を入力する。瞬間廃棄物処理速度算出部223は、下記の式(1)に基づき、瞬間廃棄物処理速度を算出する。瞬間廃棄物処理速度算出部223は、算出した瞬間廃棄物処理速度を廃棄物処理量積算値算出部224に出力する。
瞬間廃棄物処理速度[t/h]=排ガス量[Nm3/h]/排ガス流量原単位[Nm3/TR]…(1)
廃棄物処理量積算値算出部224は、瞬間廃棄物処理速度算出部223により算出された瞬間廃棄物処理速度に基づき、廃棄物溶融炉10における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出するものである。廃棄物処理量積算値算出部224は、まず瞬間廃棄物処理速度の一定期間の平均値を求め、それを60で割ることにより、分単位の瞬間廃棄物処理量[t/min]を求める。次に、廃棄物処理量積算値算出部224は、瞬間廃棄物処理量[t/min]を積算することにより、瞬間廃棄物処理量の積算値[t]を算出する。廃棄物処理量積算値算出部224は、算出した瞬間廃棄物処理量の積算値を第1廃棄物装入タイミング判断部225に出力する。
第1廃棄物装入タイミング判断部225は、廃棄物処理量積算値算出部224により算出された積算値と所定の閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断するものである。第1廃棄物装入タイミング判断部225は、廃棄物処理量積算値算出部224より瞬間廃棄物処理量の積算値を入力し、それを閾値と大小比較する。閾値は、例えば、装入装置120の廃棄物装入クレーンの1掴み重量にあわせて設定することができる。瞬間廃棄物処理量の積算値がまだ閾値より大きくない場合に、第1廃棄物装入タイミング判断部225は、まだ次回の廃棄物装入タイミングになっていないと判断する。一方で、瞬間廃棄物処理量の積算値が閾値より大きくなった場合に、第1廃棄物装入タイミング判断部225は、次回の廃棄物装入タイミングになったと判断する。第1廃棄物装入タイミング判断部225は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を装入装置駆動部230に通知する。
装入装置駆動部230は、第1廃棄物装入タイミング判断部225の当該判断に従い、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入するものである。具体的に、装入装置駆動部230は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を第1廃棄物装入タイミング判断部225より通知されると、装入装置120を駆動させることにより廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する。本実施形態では、閾値が例えば装入装置120の廃棄物装入クレーンの1掴み重量にあわせて設定されているため、装入装置駆動部230は装入装置120が1掴み分の廃棄物を廃棄物溶融炉10へ装入するように制御しても良い。
(廃棄物装入制御装置20の動作)
続いて、廃棄物装入制御装置20により行われる動作について、図7を参照しながら説明する。図7は、廃棄物装入制御装置20の動作を示すフローチャートである。
最初に、排ガス量測定部211が廃棄物溶融炉10からの排ガス量を測定するとともに、CO流量測定部212が排ガス中に含まれたCOの流量を測定する。排ガス量測定部211は排ガス量の測定値を瞬間廃棄物処理速度算出部223に出力し、CO流量測定部212はCOの流量の測定値を排ガス流量原単位算出部222に出力する(ステップS1、CO流量測定ステップ)。
次に、排ガス流量原単位算出部222が、相関関係格納部221に格納されたデータに基づき、COの流量を元に排ガス流量原単位を算出する。排ガス流量原単位算出部222は、算出した排ガス流量原単位を瞬間廃棄物処理速度算出部223に出力する(ステップS2、排ガス流量原単位算出ステップ)。
次に、瞬間廃棄物処理速度算出部223が、廃棄物溶融炉10からの排ガス量および排ガス流量原単位に基づき、廃棄物溶融炉10における瞬間廃棄物処理速度を算出する。瞬間廃棄物処理速度算出部223は、排ガス量測定部211より排ガス量の測定値を入力し、排ガス流量原単位算出部222より排ガス流量原単位を入力する。瞬間廃棄物処理速度算出部223は、算出した瞬間廃棄物処理速度を廃棄物処理量積算値算出部224に出力する(ステップS3、瞬間廃棄物処理速度算出ステップ)。
次に、廃棄物処理量積算値算出部224が、瞬間廃棄物処理速度算出部223により算出された瞬間廃棄物処理速度に基づき、廃棄物溶融炉10における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する。廃棄物処理量積算値算出部224は、算出した瞬間廃棄物処理量の積算値を第1廃棄物装入タイミング判断部225に出力する(ステップS4、廃棄物処理量積算値算出ステップ)。
次に、第1廃棄物装入タイミング判断部225が、廃棄物処理量積算値算出部224により算出された積算値と閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する。第1廃棄物装入タイミング判断部225は、廃棄物処理量積算値算出部224より瞬間廃棄物処理量の積算値を入力し、それを閾値と大小比較する。瞬間廃棄物処理量の積算値がまだ閾値より大きくない場合に、第1廃棄物装入タイミング判断部225は、まだ次回の廃棄物装入タイミングになっていないと判断する。一方で、瞬間廃棄物処理量の積算値が閾値より大きくなった場合に、第1廃棄物装入タイミング判断部225は、次回の廃棄物装入タイミングになったと判断する。第1廃棄物装入タイミング判断部225は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を装入装置駆動部230に通知する(ステップS5、第1廃棄物装入タイミング判断ステップ)。
次に、装入装置駆動部230が、第1廃棄物装入タイミング判断部225の当該判断に従い、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する。具体的に、装入装置駆動部230は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を第1廃棄物装入タイミング判断部225より通知されると、装入装置120を駆動させることにより廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する(ステップS6、廃棄物装入ステップ)。
(第2実施形態)
引き続き、本発明の第2実施形態を説明する。図8は、第2実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の構成概要図である。図8に示すように、第2実施形態では、廃棄物装入制御装置20の演算部220が、機能的構成要素として、参考処理時間算出部226(特許請求の範囲における「参考処理時間算出手段」に相当)および第2廃棄物装入タイミング判断部227(特許請求の範囲における「 第2廃棄物装入タイミング判断手段」に相当)を更に備える点で第1実施形態と異なる。更に、装入装置駆動部230が 第1廃棄物装入タイミング判断部225だけでなく、第2廃棄物装入タイミング判断部227の判断にも従い、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する点で第1実施形態と異なる。なお、第1実施形態と重複する部分については説明を省略する。
参考処理時間算出部226は、廃棄物溶融炉10の定格処理量と、装入装置駆動部230および装入装置120により今回装入する廃棄物装入量とに基づき、当該装入する廃棄物装入量に対する廃棄物溶融炉10の参考処理時間を算出するものである。参考処理時間は、今回装入する廃棄物を廃棄物溶融炉が処理するための目安となる時間である。参考処理時間算出部226は、参考処理時間を算出するために、廃棄物装入量を定格処理量で割る演算を行う。また、参考処理時間算出部226は、参考処理時間を算出するために、廃棄物溶融炉10全体における処理速度が反映された係数を更に乗じる演算を行う。
すなわち、参考処理時間算出部226は、一例として、下記の式(8)に従い、参考処理時間を算出することができる。
参考処理時間[分]=(今回の廃棄物装入量[t]/定格処理量[t/day])×(100/N[%])×60×24]…(8)
ここで、今回の廃棄物装入量は、上記第1実施形態でのように、例えば装入装置120の1掴み分の廃棄物の量に相当する。また、廃棄物溶融炉10の定格処理量は、例えば1日を単位にした廃棄物溶融炉10の処理量を表し、廃棄物溶融炉10毎に予め定められている値である。Nは、廃棄物溶融炉10全体における処理速度が反映された係数である。この係数は、廃棄物溶融炉10の運転状況に合わせて適宜調整するものであり、例えば50〜200の間で調整される。例えば、夜の格安の深夜電気を使って廃棄物溶融炉10を運転させる場合には、処理量を増やすために、Nの値を大きく調整することができる。一方で、昼の電気代が安くないときなどに、廃棄物溶融炉10の処理量を抑えながら運転する場合には、Nの値を小さく調整することができる。「100」はNがパーセントを表すので乗じるものであり、「60」および「24」は 参考処理時間を分で表すために乗じている。
第2廃棄物装入タイミング判断部227は、前回装入した時刻から経過した時間と、参考処理時間算出部226が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断するものである。第2廃棄物装入タイミング判断部227は、例えば、前回装入した時刻から経過した時間と参考処理時間とが同じようになったときに、次回の廃棄物装入タイミングになったと判断することができる。言い換えれば、第2廃棄物装入タイミング判断部227は、例えば、前回装入した時刻から経過した時間がまだ参考処理時間になっていない場合には、次回の廃棄物装入タイミングにまだなっておらず、次回の廃棄物装入をしてはならないと判断することができる。これに限らず、第2廃棄物装入タイミング判断部227は、廃棄物溶融炉10の運転状況によって、例えば、前回装入した時刻から経過した時間が参考処理時間の3分の2になったときに、次回の廃棄物装入タイミングになったと判断することもできる。更に、第2廃棄物装入タイミング判断部227は、例えば、前回装入した時刻から経過した時間が参考処理時間より所定の時間分だけ長くなったときに、次回の廃棄物装入タイミングになったと判断することもできる。第2廃棄物装入タイミング判断部227は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を装入装置駆動部230に通知する。
装入装置駆動部230は、第2廃棄物装入タイミング判断部227の当該判断に従い、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する。具体的に、装入装置駆動部230は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を第2廃棄物装入タイミング判断部227より通知されると、装入装置120を駆動させることにより廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する。運転状況に合わせて、装入装置駆動部230は、第1廃棄物装入タイミング判断部225および 第2廃棄物装入タイミング判断部227の両方から次回の廃棄物装入タイミングになった旨を通知された場合に、装入装置120を駆動させるようにしても良い。これに限らず、運転状況に合わせて、装入装置駆動部230は、第1廃棄物装入タイミング判断部225および 第2廃棄物装入タイミング判断部227の何れか一方から次回の廃棄物装入タイミングになった旨を通知された場合に、装入装置120を駆動させるようにしても良い。
続いて、第2実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20により行われる動作について、図9を参照しながら説明する。図9は、第2実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の動作を示すフローチャートである。
最初に、図7を参照しながら説明した第1実施形態と同じく、ステップS1〜S5までが実行される。
次に、参考処理時間算出部226が、廃棄物溶融炉10の定格処理量および今回装入する廃棄物装入量に基づき、当該装入された廃棄物装入量に対する廃棄物溶融炉10の参考処理時間を算出する(ステップS7、参考処理時間算出ステップ)。
次に、第2廃棄物装入タイミング判断部227が、前回装入した時刻から経過した時間と、参考処理時間算出部226が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断する(ステップS8、第2廃棄物装入タイミング判断ステップ)。
次に、装入装置駆動部230が、ステップS5の第1廃棄物装入タイミング判断部225の判断、およびステップS8の第2廃棄物装入タイミング判断部227の判断に従い、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する。具体的に、装入装置駆動部230は、次回の廃棄物装入タイミングになった旨を第1廃棄物装入タイミング判断部225および第2廃棄物装入タイミング判断部227の両方、または運転状況によっては何れか一方から通知されると、装入装置120を駆動させることにより廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入する(ステップS9)。
続いて、本実施形態にかかる廃棄物装入制御装置20の作用及び効果について説明する。本実施形態の廃棄物装入制御装置20によれば、排ガス中のCOの流量を新しい指標として用いて、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入するためのタイミングを精度良くかつ定量的に判断することができる。ここで、排ガスの中には数多くの物質が含まれている点を考慮すると、本実施形態において当該数多くの物質の中からCOの流量に着眼して、装入タイミングを決定するために使用した点は、いくら当業者であっても容易に思いつくような思想ではない。一方で、COの流量は、測定そのものは容易にできるため、装置を容易かつ簡易に構成することができる。
また、本実施形態では、現在の廃棄物処理量を計算するための必須のパラメータである排ガス流量原単位を排ガス中のCOの流量を元に計算する。排ガス流量原単位を廃棄物のごみカロリー(廃棄物中のCの量)を元に計算することも考えられるが、廃棄物のごみカロリーは時間変動が大きいことから、これを元に排ガス流量原単位を算出することは、長時間および高負担の難しい作業である。一方で、COの流量を元に排ガス流量原単位を算出することは、短時間および低負担の容易な作業である。従って、本実施形態によれば、排ガス中のCOの流量を新しい指標として用いて、廃棄物溶融炉10へ廃棄物を装入するためのタイミングを迅速かつ容易に更に精度良く判断することができる。
また、本実施形態によれば、廃棄物装入タイミングを判断するための更なるパラメータとして、今回装入する廃棄物装入量に対する廃棄物溶融炉10の参考処理時間を利用する。参考処理時間は、今回装入する廃棄物を廃棄物溶融炉10が処理するための目安となる時間であり、廃棄物溶融炉10の定格処理量、および今回装入する廃棄物装入量に基づき算出することができる。参考処理時間を廃棄物装入タイミング判断のための更なるパラメータとして利用することにより、廃棄物を装入するための適切なインターバルが確保できるので、廃棄物処理の進みすぎまたは遅れすぎを防止でき、炉況安定化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、参考処理時間を算出するための具体的な手法が提供される。また、廃棄物溶融炉10全体における処理速度が反映された係数が参考処理時間に反映されることとなり、この参考処理時間を用いて廃棄物装入タイミング判断を行えば、当該判断には廃棄物溶融炉10全体における処理速度が反映されるため、炉況に応じたより的確な判断が行われ、炉況安定化を更に確実に図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。
例えば、上記実施形態においては、相関関係格納部221が格納するデータを図4〜6を用いて例示したが、これに限られることなく、廃棄物溶融炉10の炉況や操業環境が異なる場合には異なる値のデータが格納される。
また、廃棄物溶融炉10の構成に関して図1を用いて例示したが、これに限られることなく、様々な種類および構成の廃棄物溶融炉に廃棄物装入制御装置20を適用することができる。
1…廃棄物溶融設備、10…廃棄物溶融炉、110…溶融炉部、120…装入装置、20…廃棄物装入制御装置、210…測定部、211…排ガス量測定部、212…CO流量測定部、220…演算部、221…相関関係格納部、222…排ガス流量原単位算出部、223…瞬間廃棄物処理速度算出部、224…廃棄物処理量積算値算出部、225…第1廃棄物装入タイミング判断部、226…参考処理時間算出部、227…第2廃棄物装入タイミング判断部、230…装入装置駆動部。

Claims (8)

  1. 廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するための廃棄物装入制御装置であって、
    前記廃棄物溶融炉からの排ガス中に含まれたCOの流量を測定するCO流量測定手段と、
    前記COの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータを格納する相関関係格納手段と、
    前記相関関係格納手段に格納された前記データに基づき、前記COの流量を元に前記排ガス流量原単位を算出する排ガス流量原単位算出手段と、
    前記廃棄物溶融炉からの排ガス量および前記排ガス流量原単位に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理速度を算出する瞬間廃棄物処理速度算出手段と、
    前記瞬間廃棄物処理速度算出手段により算出された前記瞬間廃棄物処理速度に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する廃棄物処理量積算値算出手段と、
    前記廃棄物処理量積算値算出手段により算出された前記積算値と所定の閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第1廃棄物装入タイミング判断手段と、
    前記第1廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する廃棄物装入手段と、
    を備える、廃棄物装入制御装置。
  2. 前記瞬間廃棄物処理速度算出手段は、
    下記の式(1)に基づき、前記瞬間廃棄物処理速度を算出する、請求項1に記載の廃棄物装入制御装置。
    瞬間廃棄物処理速度=排ガス量/排ガス流量原単位…(1)
  3. 前記相関関係格納手段に格納された前記データにおいて、前記COの流量と前記排ガス流量原単位との間の前記比例の相関関係は1次関数として近似化されている、請求項1または2に記載の廃棄物装入制御装置。
  4. 前記廃棄物溶融炉の定格処理量、および前記廃棄物装入手段により今回装入する廃棄物装入量に基づき、前記廃棄物装入量に対する前記廃棄物溶融炉の参考処理時間を算出する参考処理時間算出手段と、
    前回装入した時刻から経過した時間と、前記参考処理時間算出手段が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第2廃棄物装入タイミング判断手段と、
    を更に備え、
    前記廃棄物装入手段は、前記第2廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する、請求項1〜3何れか1項に記載の廃棄物装入制御装置。
  5. 前記参考処理時間算出手段は、前記参考処理時間を算出するために、前記廃棄物装入量を前記定格処理量で割る演算を行う、請求項4に記載の廃棄物装入制御装置。
  6. 前記参考処理時間算出手段は、前記参考処理時間を算出するために、前記廃棄物溶融炉全体における処理速度が反映された係数を更に乗じる演算を行う、請求項5に記載の廃棄物装入制御装置。
  7. 廃棄物溶融炉へ廃棄物を装入するための廃棄物装入制御方法であって、
    相関関係格納手段に、前記廃棄物溶融炉からの排ガス中に含まれたCOの流量と排ガス流量原単位との間の比例の相関関係を示すデータが格納され、
    CO流量測定手段が、前記COの流量を測定するCO流量測定ステップと、
    排ガス流量原単位算出手段が、前記相関関係格納手段に格納された前記データに基づき、前記COの流量を元に前記排ガス流量原単位を算出する排ガス流量原単位算出ステップと、
    瞬間廃棄物処理速度算出手段が、前記廃棄物溶融炉からの排ガス量および前記排ガス流量原単位に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理速度を算出する瞬間廃棄物処理速度算出ステップと、
    廃棄物処理量積算値算出手段が、前記瞬間廃棄物処理速度算出手段により算出された前記瞬間廃棄物処理速度に基づき、前記廃棄物溶融炉における瞬間廃棄物処理量の積算値を算出する廃棄物処理量積算値算出ステップと、
    第1廃棄物装入タイミング判断手段が、前記廃棄物処理量積算値算出手段により算出された前記積算値と所定の閾値との大小比較により、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第1廃棄物装入タイミング判断ステップと、
    廃棄物装入手段が、前記第1廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する廃棄物装入ステップと、
    を備える、廃棄物装入制御方法。
  8. 参考処理時間算出手段が、前記廃棄物溶融炉の定格処理量、および前記廃棄物装入手段により今回装入する廃棄物装入量に基づき、前記廃棄物装入量に対する前記廃棄物溶融炉の参考処理時間を算出する参考処理時間算出ステップと、
    第2廃棄物装入タイミング判断手段が、前回装入した時刻から経過した時間と、前記参考処理時間算出手段が算出した参考処理時間とを比較することにより、次回の廃棄物装入タイミングを判断する第2廃棄物装入タイミング判断ステップと、
    を更に備え、
    前記廃棄物装入手段は、前記廃棄物装入ステップにて、前記第2廃棄物装入タイミング判断手段の当該判断に従い、前記廃棄物溶融炉へ前記廃棄物を装入する、請求項7に記載の廃棄物装入制御方法。
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