JP2014196665A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アイドリングストップ機能を備えた内燃機関において、機関始動性を確保する。
【解決手段】アイドリングストップによる機関停止の場合、内燃機関の水温、油温及び外気温に応じた目標圧縮比を設定する(S1〜S6)。また、イグニッションスイッチによる機関停止の場合、機関始動時に要求される圧縮比の範囲から所定規則によって選定された目標圧縮比を設定する(S1,2,7)。このようにして、イグニッションスイッチによる機関停止の場合とアイドリングストップによる機関停止の場合とで、内燃機関を停止させるときに設定する圧縮比を異ならせる。そして、バッテリの電源電圧に応じた駆動ゲインを設定し(S8,9)、その駆動ゲインを用いて圧縮比可変機構を駆動する(S10)。
【選択図】図2

Description

本発明は、圧縮比可変機構を備えた内燃機関の制御装置に関する。
圧縮比可変機構を備えた内燃機関は、圧縮比の変更に伴って始動性が変化する。このため、特開2012−225166号公報(特許文献1)に記載されるように、イグニッションスイッチによる機関停止時に、圧縮比可変機構によって、圧縮比を冷機状態での始動(コールドリスタート)に適した圧縮比に制御していた。
特開2012−225166号公報
しかしながら、圧縮比可変機構を備えた内燃機関をアイドリングストップさせた場合、機関始動時には暖機状態での始動(ホットリスタート)となるため、圧縮比をコールドリスタートに適した圧縮比に制御すると、機関始動性を確保することができないおそれがあった。
そこで、本発明は、アイドリングストップ機能を備えた内燃機関の機関始動性を確保できる、内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明では、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、イグニッションスイッチによる機関停止の場合とアイドリングストップによる機関停止の場合とで、内燃機関を停止させるときに設定する圧縮比を異ならせる。
本発明によれば、アイドリングストップ機能を備えた内燃機関において、機関始動性を確保することができる。
車両用内燃機関の一例を示すシステム図である。 機関停止時における圧縮比可変機構の制御内容の一例を示すフローチャートである。 機関停止時における圧縮比可変機構の制御内容の一例を示すフローチャートである。 応答時間の中央値の説明図である。 バッテリにおける充電状態と電源電圧との関係を示す図である。 電源電圧に応じた駆動ゲインを設定する方法の説明図である。 イグニッションスイッチによる機関停止の制御とアイドリングストップによる機関停止の制御との違いを説明する図である。 機関始動時における圧縮比可変機構の制御内容の一例を示すフローチャートである。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、車両用内燃機関の一例を示す。
内燃機関1は、シリンダブロック2と、シリンダブロック2のシリンダボア3に往復動可能に嵌挿されたピストン4と、吸気ポート5及び排気ポート6が形成されたシリンダヘッド10と、吸気ポート5,排気ポート6の開口端を開閉する吸気バルブ7及び排気バルブ8と、を有している。
ピストン4は、クランクシャフト9に対して、ロアリンク11及びアッパリンク12を含むコンロッド13を介して連結されている。そして、ピストン4の冠面4aとシリンダヘッド10の下面との間に、燃焼室14が形成される。燃焼室14を形成するシリンダヘッド10の略中央には、点火栓15が取り付けられている。
また、内燃機関1は、吸気バルブ7のバルブリフト量及び作動角を可変とする可変バルブリフト機構21と、吸気バルブ7の開期間のクランクシャフト9に対する位相を可変とする可変バルブタイミング機構22と、ピストン4の上死点位置を変更することで、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構23と、を備えている。
可変バルブリフト機構21は、例えば、特開2003−172112号公報などに開示されるように、電動モータなどのアクチュエータによって制御軸の角度位置を変化させることによって、吸気バルブ7の最大バルブリフト量を増減させる。また、可変バルブリフト機構21は、最大バルブリフト量の増減に連動して、作動角(開期間の角度)を増減させる。
可変バルブタイミング機構22は、クランクシャフト9に対する吸気カムシャフト24の位相を変更することで、吸気バルブ7の作動角を一定としたまま、作動角の中心位相を進角又は遅角させる。
圧縮比可変機構23は、例えば、特開2002−276446号公報に開示されるような構造によって、ピストン4の上死点位置を変化させることで、内燃機関1の圧縮比を可変とする。以下に、圧縮比可変機構23の構造の一例を説明する。
クランクシャフト9は、複数のジャーナル部9aとクランクピン部9bとを有し、シリンダブロック2の主軸受に、ジャーナル部9aが回転自在に支持される。クランクピン部9bは、ジャーナル部9aから偏心しており、ここにロアリンク11が回転自在に連結される。アッパリンク12は、下端側が連結ピン25によりロアリンク11の一端に回動可能に連結され、上端側がピストンピン26によりピストン4に回動可能に連結される。コントロールリンク27は、上端側が連結ピン28によりロアリンク11の他端に回動可能に連結され、下端側が制御シャフト29を介してシリンダブロック2の下部に回動可能に連結される。詳しくは、制御シャフト29は、回転可能に機関本体(シリンダブロック2)に支持されていると共に、その回転中心から偏心している偏心カム部29aを有し、この偏心カム部29aにコントロールリンク27の下端部が回転可能に嵌合する。制御シャフト29は、電動モータを用いた圧縮比制御アクチュエータ30によって回動位置が制御される。
このような複リンク式ピストン−クランク機構を用いた圧縮比可変機構23においては、制御シャフト29が圧縮比制御アクチュエータ30によって回動されると、偏心カム部29aの中心位置、つまり、機関本体(シリンダブロック2)に対する相対位置が変化する。これにより、コントロールリンク27の下端の搖動支持位置が変化すると、ピストン4の行程が変化し、ピストン上死点(TDC)におけるピストン4の位置が高くなったり低くなったりして、内燃機関1の圧縮比が変更される。
また、内燃機関1の吸気系には、吸気系の開口面積を変化させることで、内燃機関1の吸入空気量を調整する電子制御スロットル41が配設されている。
可変バルブリフト機構21、可変バルブタイミング機構22、圧縮比可変機構23、電子制御スロットル41、更に、点火コイルの1次側に流れる電流を制御するパワートランジスタ43などは、コンピュータを内蔵した制御装置31によって、内燃機関1の運転状態などに応じて制御される。
制御装置31には、外気温TOを検出する外気温センサ32、内燃機関1の潤滑油などの油温TLを検出する油温センサ33、バッテリなどの電源電圧VBを検出する電圧センサ34、内燃機関1を始動又は停止させるイグニッションスイッチ35、内燃機関1の冷却水温度(水温)TWを検出する水温センサ37、内燃機関1の回転速度NEを検出する回転速度センサ42の各信号が入力される。ここで、イグニッションスイッチ35は、車両運転者などにより操作され、内燃機関1を始動させるときにOFFからONに変化し、内燃機関1を停止させるときにONからOFFに変化する。
制御装置31は、駐停車や信号待ちのときに内燃機関1を自動停止させ、燃料節約及び排気削減を行うアイドリングストップ機能を実現する。このため、制御装置31は、所定の停止条件が成立したときに内燃機関1を停止させ、所定の始動条件が成立したときに内燃機関1を再始動させる。なお、アイドリングストップ機能は、制御装置31と別体のアイドリングストップ制御装置によって実現されるようにしてもよい。この場合には、制御装置31は、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して、アイドリングストップ制御装置から、内燃機関1を停止する「停止指令」、及び、内燃機関1を再始動する「始動指令」を夫々読み込み可能となっていればよい。
図2及び図3は、制御装置31が起動されたことを契機として、制御装置31が所定時間ごとに繰り返し実行する、内燃機関1の停止時における圧縮比可変機構23の制御内容の一例を示す。なお、制御装置31は、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに格納された制御プログラムに従って、圧縮比可変機構23を制御する(以下同様)。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、制御装置31が、イグニッションスイッチ35の出力信号がONからOFFに変化したか、又は、所定の停止条件が成立しているか否かを介して、内燃機関1の停止要求があるか否かを判定する。そして、制御装置31は、内燃機関1の停止要求があると判定すれば処理をステップ2へと進める一方(Yes)、内燃機関1の停止要求がないと判定すれば処理をステップ11へと進める(No)。なお、内燃機関1の停止要求があった場合には、制御装置31は、図示しない燃料噴射装置、パワートランジスタ43などを電子制御して、内燃機関1を徐々に停止させる。
ステップ2では、制御装置31が、内燃機関1の停止要求はアイドリングストップによるものであるか否か、要するに、所定の停止条件が成立したことを起因とするものであるか否かを判定する。そして、制御装置31は、停止要求はアイドリングストップによるものであると判定すれば処理をステップ3へと進める一方(Yes)、停止要求はアイドリングストップによるものでない(イグニッションスイッチ35によるもの)と判定すれば処理をステップ7へと進める(No)。
ステップ3では、制御装置31が、水温センサ37から水温TWを読み込む。
ステップ4では、制御装置31が、油温センサ33から油温TLを読み込む。
ステップ5では、制御装置31が、外気温センサ32から外気温TOを読み込む。
ステップ6では、制御装置31が、水温センサ37、油温センサ33及び外気温センサ32から夫々読み込んだ水温TW、油温TL及び外気温TOに基づいて、内燃機関1のホットリスタートに適した目標圧縮比を設定する。即ち、内燃機関1の始動に適した圧縮比は、内燃機関1の温度(機関温度)に応じて変化するため、制御装置31は、例えば、水温、油温及び外気温に適合した目標圧縮比が設定されたマップ又はテーブルを参照し、水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比を設定する。なお、目標圧縮比は、ある程度の精度を有していれば足りる場合には、水温TW、油温TL及び外気温TOのうち、少なくとも水温TWに応じて設定することもできる(以下同様)。
ここで、水温TW、油温TL及び外気温TOのうち少なくとも水温TWに応じて設定する、目標圧縮比の技術的意義について考察する。
[圧縮比と始動性との関係]
下記の表1に示すように、圧縮比が高くなると、始動時の圧縮仕事が増えてスタータの負荷が大きくなるが、燃料と空気との混合気の温度が上昇して着火性が良好となる。一方、圧縮比が低くなると、始動時の圧縮仕事が減ってスタータの負荷が小さくなるが、混合気の温度があまり上昇せず着火性が良好でない。
[機関温度と始動性との関係]
下記の表2に示すように、機関温度が高くなると、潤滑油などのフリクションが減少してスタータの負荷が小さくなると共に、燃料の気化が促進して着火性が良好となる。一方、機関温度が低くなると、潤滑油などのフリクションが増加してスタータの負荷が大きくなると共に、燃料の気化が促進せず着火性が良好でない。このため、機関温度が高くなると、始動時に要求される圧縮比が低くなり、機関温度が低くなると、始動時に要求される圧縮比が高くなる。
従って、始動に適した圧縮比は機関温度に応じて変化するため、水温TW、油温TL及び外気温TOのうち少なくとも水温TWに応じて設定することで、ホットリスタートにおけるスタータの負荷及び混合気の着火性を両立させることができる。なお、以上の考察から、機関温度が低くなると、スタータの負荷が大きくなるが、圧縮比をある程度高くして着火性を確保しなければならないことが理解されよう。
ステップ7では、制御装置31が、フラッシュROMなどの不揮発性メモリから制御値たる固定値を読み出し、内燃機関1のコールドリスタートに適した目標圧縮比を設定する。ここで、コールドリスタートに適した目標圧縮比としては、始動時の機関温度が不明であるため、機関始動時に要求される圧縮比の範囲内から所定規則によって選定された圧縮比を採用することができる。具体的には、目標圧縮比として、例えば、機関始動時に要求される最小圧縮比と最大圧縮比との中央値、又は、圧縮比可変機構23による圧縮比の変更可能範囲における応答時間の中央値(図4参照)などを採用することができる。なお、内燃機関1の始動時には、高圧縮側へと圧縮比を変更し難いため、中央値よりも高圧縮側へと所定値だけオフセットさせてもよい。
図4について説明すると、所定条件で内燃機関1を作動させた場合、圧縮比を8から12へと変更するのに要する時間は2.4秒、圧縮比を12から14へと変更するのに要する時間は0.4秒である。これは、圧縮比可変機構23のギヤレシオの関係で、低圧縮比における圧縮比変更に時間がかかるためである。なお、圧縮比を低圧縮比側に変更する場合には、これよりも早くなる。従って、応答時間の中央値としては、図4に示す例では、圧縮比を8から高圧縮側に1.4秒変更したときの値とすることができる。
ステップ8では、制御装置31が、電圧センサ34から電源電圧VBを読み込む。
ステップ9では、制御装置31が、電圧センサ34から読み込んだ電源電圧VBに基づいて、圧縮比可変機構23の圧縮比制御アクチュエータ30を駆動する駆動ゲインを設定する。要するに、制御装置31は、電源電圧VBから把握されるバッテリの充電状態に応じて、圧縮比制御アクチュエータ30の応答速度を調整する。
圧縮比制御アクチュエータ30を駆動するバッテリは、充電状態(SOC:State of Charge)と電源電圧との間に、図5に示すような特性を有している。即ち、バッテリにおいては、充電状態がある程度低下すると、電源電圧が急激に低下してしまう。このため、電源電圧が急激に低下する領域では、圧縮比制御アクチュエータ30を安定して駆動することができない。また、バッテリを使い切ってしまうと、スタータが作動せず機関始動ができなくなるため、ある程度の余裕を確保する必要がある。さらに、バッテリは、化学反応によって電力を生み出しているため、その環境温度の一例としての外気温に応じて、外部に供給可能な電力も変化する。
このため、図6に示すように、内燃機関1の停止要求があったときの充電状態、即ち、電源電圧VBから把握される充電状態と外気温に応じた閾値との差分に応じた駆動ゲインを設定し、この駆動ゲインを用いて圧縮比可変機構23の圧縮比制御アクチュエータ30を駆動する。このとき、駆動ゲインは、例えば、充電状態と閾値との差分に比例した大きさ、要するに、その差分が大きくなるにつれて徐々に大きくなる値とすることができる。また、外気温が高いほど化学反応が促進するので、外気温が高くなるほど、閾値は図の左方へと移動する。なお、充電状態と閾値との差分が所定値Δよりも小さい場合、要するに、電源電圧VBが所定値よりも小さい場合には、実質的に圧縮比可変機構23を駆動することが困難であるため、例えば、駆動ゲインを0として圧縮比可変機構23の駆動を禁止するようにしてもよい。
ステップ10では、制御装置31が、圧縮比可変機構23により圧縮比が目標圧縮比となるように、ステップ9で設定した駆動ゲインを用いて圧縮比制御アクチュエータ30を駆動する。
ステップ11では、制御装置31が、回転速度センサ42から回転速度NEを読み込み、これが所定値(例えば、50rpm)未満であるか否か、要するに、内燃機関1が車両運転者などの意思に反してストールする状態にあるか否かを判定する。そして、制御装置31は、回転速度NEが所定値未満であると判定すれば処理をステップ12へと進める一方(Yes)、回転速度NEが所定値以上であると判定すれば処理をステップ16へと進める(No)。
ステップ12では、制御装置31が、水温センサ37から水温TWを読み込む。
ステップ13では、制御装置31が、油温センサ33から油温TLを読み込む。
ステップ14では、制御装置31が、外気温センサ32から外気温TOを読み込む。
ステップ15では、制御装置31が、ステップ6と同様な方法で、水温センサ37、油温センサ33及び外気温センサ32から夫々読み込んだ水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比を設定する。そして、制御装置31は、目標圧縮比を設定した後、処理をステップ8へと進める。
ステップ16では、制御装置31が、圧縮比可変機構23の通常制御、即ち、内燃機関1の停止時及び始動時以外の圧縮比可変機構23の制御を行う。そして、制御装置31は、圧縮比可変機構23の制御を行った後、処理を終了させる。
かかる制御によれば、アイドリングストップによる停止要求があった場合、短時間で内燃機関1が再始動される蓋然性が高いため、内燃機関1のホットリスタートに適した圧縮比として、内燃機関1の水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比が設定される。また、イグニッションスイッチ35による停止要求があった場合、内燃機関1の再始動時の温度が不明であるため、内燃機関1のコールドリスタートに適した圧縮比として、機関始動時に要求される圧縮比の範囲内から所定規則によって選定された圧縮比が設定される。そして、内燃機関1が停止するまでに、電源電圧VBから把握される充電状態に応じた駆動ゲインを用いて圧縮比可変機構23が駆動され、圧縮比が目標圧縮比まで変更される。
従って、アイドリングストップによる停止要求があった場合には、内燃機関1の水温TW、油温TL及び外気温TOに基づいて、ホットリスタートにおける目標圧縮比が設定されるため、機関始動性を確保することができる。このとき、ホットリスタートにおける燃料の着火性は、コールドリスタートにおける燃料の着火性よりも良好であるため、図7に示すように、目標圧縮比をコールドスタートのものより低くすることができる。このため、機関始動性を確保しつつ、スタータの負荷を低減することができる。
一方、アイドリングストップ又はイグニッションスイッチ35による停止要求がないにもかかわらず、内燃機関1の回転速度NEが所定値未満になった場合には、例えば、クラッチ操作のミスにより、車両運転者などの意思に反して内燃機関1がストールする状態にあると判断する。そして、内燃機関1がストールした場合には、車両運転者などが時間をおかずに内燃機関1を再始動すると考えられるため、アイドリングストップによる停止要求の場合と同様に、ホットリスタートに適した圧縮比として、水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比が設定される。従って、内燃機関1がストールした場合にも、スタータの負荷を低減しつつ機関始動性を確保することができる。
図8は、制御装置31が起動されたことを契機として、制御装置31が所定時間ごとに繰り返し実行する、内燃機関1の始動時における圧縮比可変機構23の制御内容の一例を示す。ここで、所定時間は、図2及び図3に示す制御内容を繰り返し実行する所定時間と異ならせてもよい。
ステップ21では、制御装置31が、イグニッションスイッチ35の出力信号がOFFからONに変化したか、又は、所定の始動条件が成立しているか否かを介して、内燃機関1の始動要求があるか否かを判定する。そして、制御装置31は、内燃機関1の始動要求があると判定すれば処理をステップ22へと進める一方(Yes)、内燃機関1の始動要求がないと判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ22では、制御装置31が、水温センサ37から水温TWを読み込む。
ステップ23では、制御装置31が、油温センサ33から油温TLを読み込む。
ステップ24では、制御装置31が、外気温センサ32から外気温TOを読み込む。
ステップ25では、制御装置31が、ステップ6と同様な方法で、水温センサ37、油温センサ33及び外気温センサ32から夫々読み込んだ水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比を設定する。
ステップ26では、制御装置31が、電圧センサ34から電源電圧VBを読み込む。
ステップ27では、制御装置31が、ステップ9と同様な方法で、電圧センサ34から読み込んだ電源電圧VBに基づいて、圧縮比可変機構23の圧縮比制御アクチュエータ30を駆動する駆動ゲインを設定する。
ステップ28では、制御装置31が、圧縮比可変機構23により圧縮比が目標圧縮比となるように、ステップ27で設定した駆動ゲインを用いて圧縮比制御アクチュエータ30を駆動する。
かかる制御によれば、内燃機関1の始動要求があった場合には、水温TW、油温TL及び外気温TOに応じた目標圧縮比が設定されると共に、電源電圧VBに応じた駆動ゲインが設定される。そして、内燃機関1の圧縮比が目標圧縮比になるように、圧縮比可変機構23の圧縮比制御アクチュエータ30が駆動ゲインを用いて駆動される。このため、内燃機関1の停止時に変更された圧縮比が、始動時の機関温度に応じた圧縮比に更に変更され、内燃機関1の始動性を向上させることができる。ここで、内燃機関1をホットリスタートさせる場合には、機関停止から機関始動までの時間が短いため機関温度が変化せず、停止時に変更された圧縮比によって内燃機関1が始動される。従って、内燃機関1をホットリスタートさせる場合には、図8に示す、内燃機関1の始動時における圧縮比可変機構23の制御内容を必ずしも実行する必要はない。
ところで、内燃機関1をコールドリスタートさせるときの目標圧縮比は、次のような圧縮比とすることができる。即ち、内燃機関1をコールドリスタートさせるときには、内燃機関1の機関温度が不明であるため、機関始動時に要求される圧縮比の範囲内において、スタータの負荷低減と混合気の着火性向上を両立できる圧縮比を採用してもよい。また、内燃機関1をコールドリスタートさせるときには、スタータの負荷低減よりも混合気の着火性向上が要求されるため、機関始動時に要求される圧縮比の範囲内において、最も高い圧縮比を採用してもよい。この2つの場合には、機関停止時に変更した圧縮比で再始動するため、図8に示す、内燃機関1の始動時における圧縮比可変機構23の制御内容を実行する必要はない。
さらに、制御装置31は、内燃機関1の始動時における水温TW、油温TL及び外気温TOの平均値を学習し、内燃機関1をコールドリスタートさせるときの目標圧縮比として、学習した水温TW、油温TL及び外気温TOの平均値に応じた圧縮比を採用してもよい。このようにすれば、過去の実績に応じて、内燃機関1をコールドリスタートさせるときの水温、油温及び外気温を推定することができ、制御精度を向上させることができる。ここで、学習した水温TW、油温TL及び外気温TOの平均値に応じた目標圧縮比を高圧縮側に所定値だけオフセットさせてもよい。なお、この2つの場合には、図8に示す、内燃機関1の始動時における圧縮比可変機構23の制御内容を実行する。
上記実施形態で説明した各技術的思想は、矛盾が生じない限りにおいて、適宜組み合わせて使用することができる。
ここで、上記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)前記アイドリングストップによる機関停止の場合に設定される圧縮比は、前記内燃機関の水温、油温及び外気温のうち少なくとも水温に応じて設定される、ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
かかる技術的思想によれば、アイドリングストップによる機関停止の場合には、そのときの機関温度に応じた圧縮比となるため、スタータの負荷を低減しつつ機関始動性を確保することができる。
(ロ)電源電圧に応じた駆動ゲインを設定し、その駆動ゲインによって前記圧縮比可変機構を駆動する、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(イ)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
かかる技術的思想によれば、バッテリの充電状態を考慮して圧縮比可変機構を駆動させることができる。
(ハ)前記電源電圧が所定値より小さい場合に、前記圧縮比可変機構の駆動を禁止する、ことを特徴とする(ロ)に記載の内燃機関の制御装置。
かかる技術的思想によれば、バッテリの充電状態が良好でない場合、圧縮比可変機構の駆動が禁止されるため、バッテリを保護することができる。
(ニ)前記イグニッションスイッチによる機関停止の場合に設定する圧縮比を高圧縮側に所定値だけオフセットする、ことを特徴とする請求項1〜請求項3、(イ)、(ロ)、(ハ)のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置。
かかる技術的思想によれば、内燃機関を再始動させるときの始動性を向上させることができる。
(ホ)前記内燃機関の始動時における機関温度の平均値を学習し、前記イグニッションスイッチによる機関停止の場合に設定する圧縮比を学習値とする、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
かかる技術的思想によれば、過去の実績に応じて、内燃機関をコールドリスタートさせるときの機関温度を推定することができ、制御精度を向上させることができる。
23 圧縮比可変機構
31 制御装置
35 イグニッションスイッチ

Claims (3)

  1. 圧縮比を可変とする圧縮比可変機構を備えた内燃機関において、
    イグニッションスイッチによる機関停止の場合とアイドリングストップによる機関停止の場合とで、前記内燃機関を停止させるときに設定する圧縮比を異ならせる、
    ことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記アイドリングストップによる機関停止の場合に設定する圧縮比は、前記イグニッションスイッチによる機関停止の場合に設定する圧縮比より低い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記イグニッションスイッチによる機関停止の場合に設定する圧縮比は、機関始動時に要求される圧縮比の範囲内にある、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
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