JP2014196388A - 不完全エマルジョン燃料の製造方法及び不完全エマルジョン燃料の製造装置 - Google Patents

不完全エマルジョン燃料の製造方法及び不完全エマルジョン燃料の製造装置 Download PDF

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Abstract

【目的】本発明は、特殊な水を使用することによって、完全にエマルジョン化することが無い不完全エマルジョン燃料であっても燃焼させることができるエマルジョン燃料製造方法と、エマルジョン燃料製造装置とを提供するものである。【解決手段】特殊な水と燃料とをポンプ76によって混合させて特殊な水と燃料とを攪拌混合した混合物とし、その混合物をポンプ76の圧力によってポンプ76と燃料噴射ノズル82との間を連絡するエマルジョン燃料通路84の途中に備えた流量絞り78を通過させる。流量絞り78を通過した特殊な水と燃料との混合物は完全にエマルジョン化することが無い不完全エマルジョン燃料となるが、特殊な水は水の内部に多数の空孔を有し、その空孔に水素を含んでいると推測されることから、不完全エマルジョン燃料の構成要素である特殊な水も燃焼が可能であることから不完全エマルジョン燃料を燃焼させることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、特殊な水と燃料とを混合して成る不完全エマルジョン燃料の製造方法と、その不完全エマルジョン燃料の製造装置に関するものである。
従来から、水と燃料とを混合して乳化したエマルジョン燃料を製造することが知られている。しかし、一般にはエマルジョン燃料として水と燃料との乳化を容易にするためと、乳化状態を長時間保つために、水と燃料に界面活性剤(乳化剤)を添加してエマルジョン燃料を作っている。エマルジョン燃料の製造方法としては、特許文献1をはじめとして多数のものが知られている。
水と燃料とが乳化したエマルジョン燃料において乳化剤を使用しないものにおいて、水や燃料の粒子が粗いエマルジョン燃料と、水や燃料の粒子を微小化したエマルジョン燃料とでは、粒子が粗いエマルジョン燃料では分離するまでの時間が短く、所定の時間が経過すると分離が進んで燃料として使用できなくなる欠点があった。
乳化剤を使用して水と燃料とを乳化させるものでは、コストがかかることから、乳化剤を使用しないエマルジョン燃料を作ることが考えられ、水の粒子と燃料の粒子を微小化することで、水と燃料を乳化するエマルジョン燃料用混合装置が従来から提供されている(特許文献2)。混合装置は、内部に混合室を形成した混合器を備え、その混合室内に水用噴射ノズルからの水と燃料用噴射ノズルからの燃料とを噴射させることで、混合室内でエマルジョン燃料を微粒子化させて乳化を促進させている。
特開2004−10765 特開2006−241424
水と燃料の粒子を微小化して乳化させる装置では、混合室内に水と燃料とを乳化させるための混合室を内部に備えた混合器と、その混合室内に水を高速で噴射させるための水用噴射ノズルと、混合室内に燃料を高速で噴射させるための燃料用噴射ノズルとを備えるものであり、装置が大型になり、コストがかかるという不具合があった。
本発明は、特殊な水を用いることで、水と燃とを混合攪拌することで完全に乳化していないものであっても燃焼が可能である不完全エマルジョン燃料を作ることができる不完全エマルジョン燃料製造方法と不完全エマルジョン燃料燃焼装置とを提供することを目的とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料の製造方法は、水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、燃料とを攪拌混合して用いて不完全エマルジョン燃料を製造する方法において、前記特殊な水と前記燃料とをポンプに導入してそのポンプで特殊な水と燃料とを攪拌混合させて特殊な水と燃料との混合物とし、その後、前記ポンプと燃料噴射ノズルとを連絡する第一エマルジョン燃料通路の途中に備えるものであって前記エマルジョン燃料通路の通路断面より断面の狭い流量絞りに、前記ポンプからの圧力によって前記混合物を通過させることを特徴とするものである。本発明は、前記流量絞りの位置を前記燃料噴射ノズルの位置をより相対的に低くしたことを特徴とするものである。本発明は、前記特殊な水を入れる水タンクと、前記燃料を入れる燃料タンクとを備え、前記水タンク内の特殊な水の高さと、前記燃料タンク内の燃料の高さを常に同じに調整保持する高さ調整手段を備えることを特徴とするものである。本発明は、前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とするものである。本発明は、前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料の燃焼装置は、水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水を収容するための水タンクと、燃料を収容するための燃料タンクと、前記特殊な水と前記燃料とを混合させるためのポンプと、前記ポンプと燃料噴射ノズルとを連絡する第一エマルジョン燃料通路と、前記第一エマルジョン燃料通路の途中にその第一エマルジョン燃料通路の通路断面より断面の狭い流量絞りとを備えたことを特徴とするものである。本発明は、前記第一エマルジョン燃料通路の途中を前記ポンプの位置や前記燃料噴射ノズルの位置より低く配置し、前記第一エマルジョン燃料通路の途中で最も低い位置に水抜き弁を備えたことを特徴とするものである。本発明は、前記第一エマルジョン燃料通路の途中で最も低い位置に水溜めタンクを備え、その水溜めタンクに前記水抜き弁を備えたことを特徴とするものである。本発明は、前記流量絞りの位置を前記燃料噴射ノズルの位置より相対的に低くしたことを特徴とするものである。本発明は、前記水タンク内の特殊な水の高さと、前記燃料タンク内の燃料の高さを常に同じくするための高さ調整手段を備えたことを特徴とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料は、特殊な水と燃料とをポンプで混合攪拌して、特殊な水と燃料とを微細化して均一に混在させる。その微細化して均一に混在させたものを、ポンプから燃料噴射ノズルに至る第一エマルジョン燃料通路内で、その通路断面より断面積が小さい流量絞りをポンプの圧力によって通過させることで、流量絞りから噴射されるものを更に微細化を促進して一部が乳化するが、特殊な水と燃料とが乳化しない不完全エマルジョンを作る。
本発明では、ポンプと燃料噴射ノズルとを連絡する第一エマルジョン燃料通路内に流量絞りを設けることで、ポンプで攪拌混合した燃料も特殊な水も更に微細化すすることができる。水に特殊な水創生水を使用することで、燃料と特殊な水とを完全に乳化していない不完全エマルジョン燃料でも燃焼を可能とすることができるので、乳化剤を使用した完全乳化したエマルジョン燃料と比べて、費用を格段に低減することができる。
このような簡単な構成は、特殊な水を使用することによって完全に乳化していなくても燃焼が可能な不完全エマルジョン燃料(特殊な水と燃料とを混合攪拌することで、完全に乳化しない状態のもの)を作るだけで燃料とすることができるので、不完全エマルジョン燃料の製造方法も製造装置も簡単なものとすることができ、燃料(不完全エマルジョン燃料)の製造コストを低減することができる。
本発明では、第一エマルジョン燃料通路の途中を燃料噴射ノズルやポンプよりも低い位置となる箇所を設ける。これによって、一旦作動を停止した後、再始動する場合でも、燃料噴射ノズルに近い側の第一エマルジョン燃料通路の上方に比重の軽い燃料を位置させることができるので、再始動時の着火を確実に行なわせることができる。更に、第一エマルジョン燃料通路の最も低い箇所に水抜き弁を備えることができるので、再始動の前に、水抜き弁から第一エマルジョン燃料通路内に蓄積した水を抜くようにする。これによって、作動停止状態では、流量絞りから燃料噴射ノズルの間の第一エマルジョン燃料通路内において、不完全エマルジョン燃料が水と燃料とに分離されたとしても、燃料は上位側(燃料噴射ノズル側)に溜り、水は下位側(流量絞り側)に溜る。従って、再始動時に、燃料のみが噴射されることになり良好に着火を行なうことができる。
エマルジョン燃料に使用する水を特殊な水(創生水)とすることで、燃料を微細化して均一に混在させたものが不完全エマルジョン燃料であっても、不完全エマルジョン燃料(一部がエマルジョンで、残りが創生水と燃料)が燃焼できることから、完全にエマルジョン化しない状態でも、燃焼を可能とするものである。不完全エマルジョン燃料の構成要素である創生水は内部に多数の空孔を有し、その空孔に気体(水素)を含んでいると推測される。よって、燃料噴射ノズルから不完全エマルジョン燃料を噴射する際に、不完全エマルジョン燃料は高圧から大気圧(低圧)へ圧力開放がなされ、その圧力開放によって不完全エマルジョン燃料に内蔵されている水素が外部に放出されると推測される。この推測から、不完全エマルジョン燃料に容易に着火でき、創生水から外部に放出される水素によって熱量が増加される。エマルジョン燃料の燃焼温度は燃料100%による燃焼温度より充分低いが、水素の燃焼による熱量の増加があることで、本発明で生成される不完全エマルジョン燃料は、燃料100%に近い燃料温度を出すことができる。本発明は、完全なエマルジョン化を目的とせず、しかも界面活性剤を使用する必要性を無くしたものであるので、界面活性剤を使用しないことによる費用の削減を果たし、かつ界面活性剤を使用しないことによるエマルジョン燃料の燃焼温度の低下を防止することができる。
本発明に係る不完全なエマルジョン燃料水素の製造方法に使用する特殊な水(創生水)を作る製造装置の一例を示す構成図である。 図1に示す製造装置に用いる水生成器の断面図である。 図1に示す製造装置に用いるイオン生成器の要部断面図である。 本発明に係る水素の製造方法に使用する特殊な水(創生水)を作る製造装置の他の例を示す構成図である。 本発明の不完全エマルジョン燃料を燃焼させるための装置を示す構成図である。
本発明は、不完全エマルジョン燃料製造方法と簡単な構成の不完全エマルジョン燃料燃焼装置に関するものである。本発明について説明する前に、先ず、本発明で使用する特殊な水(以下、「創生水」とする)を、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は創生水の製造装置の一実施例を示す構成図である。第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12とイオン生成器14と岩石収納器16とを、連絡管18a,18b,18cを介して、順に直列に連結する。第1の軟水生成器10には、例えば水道のような圧力のある水が水供給管20から連絡管22を介して内部に導入される。水供給管20と連絡管22との間には、蛇口のような入口用開閉弁24が備えられ、連絡管22の途中には逆止弁26が備えられる。岩石収納器16の出口側には吐出管28が取り付けられ、吐出管28の先端または途中に出口用開閉弁30が備えられる。
水道水の場合、水供給管20から送り出される水は、第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12とイオン生成器14と岩石収納器16の順を経て、出口用開閉弁30を開くことによって吐出管28から取り出される。水道水以外の場合は、図示しないが、水槽に溜めた水をポンプによって、水供給管20を経由して第1の軟水生成器10に導入する。この場合、ポンプと第1の軟水生成器10との間に逆止弁26を備える。
第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12は、その内部に粒状のイオン交換樹脂32を大量に収納するもので、その断面図を図2に示す。軟水生成器10,12の本体34は筒状をしており、その筒状の上下端面に水の出入口36a,36bを有する。筒状の本体34の内部には、上下の端面からやや離れた位置の内壁に、それぞれ中央に穴を開けたシールド部材38a,38bを備える。その一対のシールド部材38a,38bの間に、イオン交換樹脂32を細かい網40に入れた状態で収納する。上下の出入口36a,36bからやや離れた位置の内壁に、中央に穴を開けたシールド部材38を備えるのは、イオン交換樹脂32を入れた網40を一対のシールド部材38の間に配置し、出入口36a,36b付近に空間42a,42bを形成させるためである。また、シールド部材38a,38bの中央の穴から水を出入りさせるようにしたのは、水がイオン交換樹脂32に必ず接触させるためである。イオン交換樹脂32を網40に入れるのは、粒状のイオン交換樹脂32を洗浄するために取り出す際に、網40ごと粒状のイオン交換樹脂32を取り出せるようにしたものである。
第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12は、その高さを例えば80cmとし、内径を10cmとする。そして、例えばイオン交換樹脂32の収納高さを70cmとし(上下に空間42a,42bを存在させる)。この際、イオン交換樹脂32の収納高さは、水にイオン交換が充分行なえるような高さが必要である。一方、イオン交換樹脂32の収納高さが高くなりすぎると(例えばイオン交換樹脂32の収納高さが約200cm以上になると)、イオン交換樹脂32が水の抵抗となって軟水生成器の内部を通過する流量が減少するため、イオン交換樹脂32の収納高さを流量が減少しない高さにする。イオン交換樹脂32を収納する容器を2つに分けたのは、第1の軟水生成器10や第2の軟水生成器12の高さをイオン生成器14や岩石収納器16と同じ程度の高さに低く押えるためと、そこを通過する水の圧損失によって流量が減少することを避けるためである。また、2つの軟水生成器10,12を1つにまとめて、1つの軟水生成器にすることも可能である。
イオン交換樹脂32は、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンを除去して、水を軟水にするためのものであり、特に水の硬度をゼロに近い程度に低くするためのものである。イオン交換樹脂32としては、例えば、スチレン・ジビニルベンゼンの球状の共重合体を均一にスルホン化した強酸性カチオン交換樹脂(RzSO3 Na)を用いる。このイオン交換樹脂32は、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンとは、以下のイオン交換反応を生じる。
2RzSO3Na + Ca2+ → (RzSO32Ca + 2Na+
2RzSO3Na + Mg2+ → (RzSO32Mg + 2Na+
2RzSO3Na + Fe2+ → (RzSO32Fe + 2Na+
即ち、イオン交換樹脂32を通すことによって、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等を除去することができる。イオン交換樹脂32として強酸性カチオン交換樹脂(RzSO3Na)を用いることによって、ナトリウムイオン(Na+)が発生する。イオン交換樹脂32としては、Na+ 以外のものが発生するものであっても構わないが、Na+を発生させるもの、例えば強酸性カチオン交換樹脂(RzSO3Na)を用いることが望ましい。水が水道水であれば、その水道水の中にはCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンの他に塩素が含まれているが、水道水がイオン交換樹脂32を通ることによって、この塩素には何も変化が生じない。
一方、水(H2O)がイオン交換樹脂32を通ることによって、以下のように変化する。
2O → H+ + OH- ……(1)
2O + H+ → H3+ ……(2)
即ち、(1)(2)に示すように、イオン交換樹脂32を通ることによって、水からは水酸化イオン(OH-)とヒドロニウムイオン(H3+)とが発生する。
このように、水が硬水であった場合に、イオン交換樹脂32を通過することによって、水からCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンが除去されて軟水となる。また、イオン交換樹脂32を通過することによって、水の中にNa+とOH-とヒドロニウムイオン(H3+)とが発生する。しかし、水道水に含まれている塩素(Cl)はイオン化しないでそのまま通過する。
次に、前記イオン生成器14の部分断面図を図3に示す。イオン生成器14は、複数個のカートリッジ44を同じ配置で上下に連続して直列に連結したものである。各カートリッジ44の内部に、粒状のトルマリン46のみか、粒状のトルマリン46と板状の金属48との混合物かのいずれかを収納する。トルマリンは、プラスの電極とマイナスの電極とを有するもので、このプラスの電極とマイナスの電極によって、水に4〜14ミクロンの波長の電磁波を持たせ、かつ水のクラスターを切断してヒドロニウムイオン(H3+)を発生させるためのものである。その4〜14ミクロンの波長の電磁波が持つエネルギは0.004watt/cm2である。ここで、トルマリン46とは、トルマリン石を細かく砕いたものであっても良いが、トルマリンとセラミックと酸化アルミニウム(銀を含むものもある)との重量比を約10:80:10とする市販のトルマリンペレットと呼ばれるトルマリン混合物であっても良い。このトルマリンペレットに含まれるセラミックは、プラスの電極とマイナスの電極を分離しておく作用をする。ここで、トルマリン46をセラミックに対し重量比10%以上の割合で混合させて800°C以上で加熱することによって、水の攪拌によって所定の期間(例えば直径4mmで約3ヶ月)で消滅するトルマリン46を作ることができる。トルマリン46は、加熱によって強度が増し、耐摩滅期間を長くすることができる。イオン交換樹脂32を通過させて水を硬度がゼロに近い軟水にして、その軟水の中でトルマリン46同士をこすり合わせる。硬度がゼロに近い軟水では、トルマリン46のマイナスの電極にマグネシウムイオンやカルシウムイオンが付着するのを防ぐことができ、トルマリン46のプラスとマイナスの電極としての働きを低下させることを防ぐことができる。
前記金属48としては、アルミニウム、ステンレス、銀の少なくとも1種類の金属を用いる。この金属48としては、水中で錆を発生させたり水に溶けたりしない金属が望ましい。この金属48のうち、アルミニウムは殺菌作用や抗菌作用と共に漂白作用を有しており、ステンレスは殺菌作用や抗菌作用と共に洗浄向上作用を有しており、銀は殺菌作用や抗菌作用を有している。金属48としては、銅や鉛は毒性を有しているので採用することができない。また、金等の高価な素材はコスト上からも採用することができない。前記トルマリン46と金属48との重量比は、10:1〜1:10が望ましい。その範囲を超えると、一方の素材が多くなりすぎ、両方の素材の効果を同時に発揮することができない。
カートリッジ44は一端を開放した筒状をしており、その底面50に多数の穴52が設けられている。カートリッジ44の内部にトルマリン46と金属48とを入れた場合に、底面50の穴52をトルマリン46や金属48が通過しないように穴52の大きさを設定する。図3に示すように、各カートリッジ44は多数の穴52を設けた底面50を下側にし、その底面50の上にトルマリン46や金属48を載せる。そして、各カートリッジ44の内部を下位から上位に向かって流れるように設定する。即ち、各カートリッジ44においては、底面50の多数の穴52を通過した水が、下から上に向けてトルマリン46と金属48とに噴射するように設定されている。ここで、水道水は高い水圧を有するので、その水圧を有する水がカートリッジ44内のトルマリン46と金属48に勢いよく衝突し、その水の勢いでトルマリン46と金属48とがカートリッジ44内で攪拌されるように、穴52の大きさ並びに個数を設定する。水をトルマリンに噴射してトルマリンを攪拌するのは、その攪拌によってトルマリンと水とに摩擦が生じ、トルマリンからプラスとマイナスの電極が水に溶け出して水のクラスターを切断し、ヒドロニウムイオン(H3+)を大量に発生させるためである。
実際の設置例としては、内径5cmで深さが7cmの収容容積を有するカートリッジ44を4段に重ね、そのカートリッジ44内にトルマリン46と金属48とを充分収納するが、トルマリン46と金属48とがカートリッジ44内で水の勢いによって自由に移動できるような分量とする。カートリッジ44の段数を増減しても構わないし、収容容積を大きくした1個のカートリッジ44にしても良い。このように、トルマリン46と金属48を収容容積を小さくした複数のカートリッジ44に分散させて、それらの複数のカートリッジ44を接続させることで、水の勢いによってトルマリン46と金属48との撹拌効率を高めることができる。カートリッジ44内に収納したトルマリン46は、水に溶けて数ヶ月で消滅するので、各カートリッジ44は例えば螺合等の手段によって容易に着脱出来るようにし、各カートリッジ44内にトルマリン46を容易に補充できるようにする。なお、金属48は水に溶けないので補充する必要がないが、トルマリン46と金属48とを入れたカートリッジ44全体を取替えることも可能である。カートリッジ44は使用流量の大小に応じてその収容容積を変えるようにしても良い。
カートリッジ44を通過する水に加えるマイナスイオンを増やすためには、トルマリン46同士がこすり合うことでプラスの電極とマイナスの電極が発生し、そのトルマリン46に水が接触することで、マイナスイオンの増加が達成できる。また、水のクラスターを切断し、ヒドロニウムイオン(H3+)を大量に発生させるためには、カートリッジ44内にトルマリン46のみを収容すれば良い。しかし、金属48をトルマリン46と混合させることによって、それらが接触し合ってトルマリン46に発生するマイナスイオンをより増加させることができる。
トルマリン46にはプラス電極とマイナス電極とを有するため、トルマリンが水で攪拌されると、水(H2O)は水素イオン(H+)と水酸化イオン(OH-)とに解離する。
2O → H+ + OH- ……(1)
更に、水素イオン(H+)と水(H2O)とによって、界面活性作用を有するヒドロニウムイオン(H3+)が発生する。このヒドロニウムイオン(H3+)の発生量は、前記イオン交換樹脂32によって発生する量よりはるかに多い量である。
2O + H+ → H3+ ……(2)
このヒドロニウムイオン(H3+)の一部は、水(H2 O)と結びついてヒドロキシルイオン(H32 -)と水素イオン(H+)になる。
3+ + H2O → H32 - + 2H+ ……(3)
イオン交換樹脂32を通過した水を、イオン生成器14を通過させることによって、水の内部にヒドロニウムイオン(H3+)とヒドロキシルイオン(H32 -)とH+とOH-とが発生する。なお、イオン交換樹脂32を通過した塩素(Cl)と、イオン交換樹脂32で発生したNa+とは、反応することなくそのままイオン生成器14を通過する。
イオン生成器14を通過した水を、次に、火成岩のうち二酸化珪素を多く含む岩石(二酸化珪素を約65〜76%含む岩石)54を収納する岩石収納器16の内部を通過させる。火成岩(火山岩と深成岩とに分けられる)のうち二酸化珪素を多く含む岩石54としては、火山岩には黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩があり、深成岩には花崗岩がある。岩石収納器16の内部には、黒曜石,真珠岩,松脂岩,花崗岩の岩石のうちの少なくとも1種類以上の岩石を収納する。黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩、あるいは花崗岩はマイナス電子を帯びている。更に、黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩や花崗岩は酸性岩である。流紋岩は花崗岩と同じ化学組成を持つものである。
これら火成岩のうちの二酸化珪素を約65〜76%を含む岩石(黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩、あるいは花崗岩等の深成岩)は、原石の状態で−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。但し、岩石54は水に溶けるものを除く。岩石収納器16は例えば内径を10cmとし、高さを80cmの筒とし、その内部に例えば5mm〜50mm粒程度の大きさの火成岩のうちの二酸化珪素を多く含む岩石54を、水の通過流量を落とさない程度の量を収容する。
この岩石収納器16の内部に、イオン生成器14を通過した水を通過させると、水にe-(マイナス電子)が加えられる。この結果、水道水に含まれている塩素(Cl)はマイナス電子によって、塩素イオンとなる。
Cl + e- → Cl- ……(4)
このCl-と前記Na+とはイオンとして安定した状態になる。安定した状態とは、蒸発することなくイオン状態が長期間保たれることを意味する。また、前記ヒドロキシルイオン(H32 -)もイオンとして安定した状態になる。水が岩石54を通過することによって、イオン生成器14を通過した水と比べて、ヒドロニウムイオン(H3+)が更に発生し、かつヒドロキシルイオン(H32 -)も水素イオン(H+)も更に発生する。
2O + H+ → H3+ ……(2)
3+ + H2O → H32 - + 2H+ ……(3)
水が岩石54を通過することによって、その他に、以下の反応も発生する。
OH- + H+ → H2O ……(5)
2H+ + 2e- → 2H2 ……(6)
更に、水が岩石収納器16を通過すると、岩石54のマイナス電子によって、水の酸化還元電位が+340mVから−20〜−240mVになる。水に代えてお湯を使うと、マイナスの酸化還元電位がより安定する。更に、岩石54を通過した水は、溶存酸素や活性水素を大量に含む。
図1に示すように、水が、最初にイオン交換樹脂を通過し、次にトルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合させたもの)に通過し、その後に岩石収納器16を通過したものが特殊な水(創生水)である。創生水には、Na+と、Cl-と、H+と、OH-と、H2と、ヒドロニウムイオン(H3+)と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、活性水素と、溶存酸素とを多く含む。この水のエネルギは0.004watt/cm2である4〜14ミクロンの波長の電磁波を有し、−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。
本発明に係る不完全エマルジョン燃料の製造方法に使用する水としては、水をイオン交換樹脂32,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの),岩石54の順に通過させた創生水を使用する。図1では、水をイオン交換樹脂32,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの),岩石54の順に通過させたが、水をイオン交換樹脂32,岩石54,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの)の順に通過させたものを使用しても良い。即ち、図4に示すように、水を第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12と岩石収納器16とイオン生成器14の順に通過させるようにしてもよい。
この図4においては、イオン交換樹脂32を通過した水は、次に岩石54を通過する。この岩石54によって、水の内部にe-(マイナス電子)が発生する。この結果、水道水に含まれている塩素はマイナス電子によって、塩素イオンとなる。
Cl + e- → Cl- ……(4)
このCl-とイオン交換樹脂32によって発生したNa+とはイオンとして安定した状態になる。なお、イオン交換樹脂32を通過した水であっても、Na+を含まない場合もある。
イオン交換樹脂32を通過した水には、前記(1)(2)に示すように、H+とOH-とヒドロニウムイオン(H3+)とが存在する。イオン交換樹脂32を通過した水が、その後、岩石54を通過することによって、以下の反応も発生する。
OH- + H+ → H2O ……(5)
2O + H+ → H3+ ……(2)
2H+ + 2e- → 2H2 ……(6)
この反応においては、ヒドロニウムイオン(H3+)が、イオン交換樹脂32によって発生する量よりも更に多くの量が発生する。
以上のように、イオン交換樹脂32の後に岩石54を通過することによって、水の中に従来から存在したNa+とOH-と、新たに発生するCl-とヒドロニウムイオン(H3+)とが存在することになる。また、岩石54を通過させた水は、酸化還元電位が−20〜−240mVになる。水に代えてお湯を使うと、マイナスの酸化還元電位が更に安定する。更に、岩石54を通過した水は、溶存酸素や活性水素を大量に含む。
この岩石54を通過した水を、次にトルマリン46と金属48を内蔵するイオン生成器14の内部を通過させる。これによって、以下の反応が生じる。
2O → H+ + OH- ……(1)
2O + H+ → H3+ ……(2)
このヒドロニウムイオン(H3+)は大量に発生する。またヒドロニウムイオン(H3+)の一部はヒドロキシルイオン(H32 -)になる。
3+ + H2O → H32 - + 2H+ ……(3)
この結果、トルマリン46と金属48を通過させた水には、ヒドロニウムイオン(H3+)と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、OH-と、H+とが増加する。
図4に示すように、水をイオン交換樹脂32,岩石54,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの)の順に通過させたものは、Na+と、Cl-と、OH-と、ヒドロニウムイオン(H3+)と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、H+と、溶存酸素と、活性水素とを含み、図1で創り出した創生水と同じ成分を含む。更に、0.004watt/cm2 のエネルギを有する4〜14ミクロンの電磁波と、−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。この結果、図4で創り出した水と図1で創り出した創生水とは、同じ効果を有する。図4の装置で生成する水は、図1で生成する創生水と、水に含むものは結果的に同じであるので、図4の装置で生成する水も創生水とする。
この創生水の水質検査結果を、以下に示す。この創生水と比較する水道水の値をカッコ内に示す。但し、水道水において創生水と同じ値は、「同じ」とする。亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素:1.8mg/l(同じ)、塩素イオン:6.8mg/l(9.0mg/l)、一般細菌:0個/ml (同じ)、シアンイオン0.01mg/l未満(同じ)、水銀:0.0005mg/l未満(同じ)、有機リン:0.1mg/l未満(同じ)、銅:0.01mg/l未満(同じ)、鉄:0.05mg/l未満(0.08mg/l未満)、マンガン:0.01mg/l未満(同じ)、亜鉛:0.005mg/l未満(0.054mg/l未満)、鉛:0.01mg/l未満(同じ)、六価クロム:0.02mg/l未満(同じ)、カドミウム:0.005mg/l未満(同じ)、ヒ素:0.005mg/l未満(同じ)、フッ素:0.15mg/l未満(同じ)、カルシウムイオン・マグネシウムイオン等(硬度):1.2mg/l(49.0mg/l)、フェノール類:0.005mg/l未満(同じ)、陰イオン海面活性剤0.2mg/l未満(同じ)、pH値:6.9(同じ)、臭気:異臭なし(同じ)、味:異味なし(同じ)、色度:2度(同じ)、濁度:0度(1度)
創生水は、以下に列挙する多くの特徴を有する。
(a) ヒドロニウムイオン(H3+)と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、水素イオン(H+)と、水素と、水酸基(OH-)と、硫酸イオン(SO 2-)と、炭酸水素イオン(HCO3 -)と、炭酸イオン(CO3 2-)と、メタケイ酸(H2SiO3)と、遊離二酸化炭素(CO2)とを含んでいる。
(b) 界面活性作用がある。
界面活性作用(OW型創生水乳化作用)を有する。
(c)微弱エネルギ(育成光線)作用がある。
トルマリンは微弱エネルギ(4〜14ミクロンの波長の電磁波)を放出する。この微弱エネルギは水の大きいクラスターを切断して、クラスター内に抱えこまれていた有毒ガスや重金属類を水から外部に放出する。
(d) −20〜−240mVの酸化還元電位を有している。
(e) 溶存酸素や活性水素を含んでいる。
(f) カルシウムイオンやマグネシウムイオンを除去した軟水である。
イオン交換樹脂に水道水等を通すことによって、水に含まれているカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを除去することができる。
(g) 活性水素炭酸水素イオン(HCO3 -)や、メタケイ酸(H2SiO3)を含んでいる。
生成した前記創生水を、更に、火成岩のうち二酸化珪素を65〜76%含む岩石54(例えば黒曜石)を収納する岩石収納器(図1に示す岩石収納器16と同一の構造のもの)の内部に長く通過させた水(この水を「創生水H1」と命名する)を生成して、この「創生水H1」を使用しても良い。「創生水H1」を生成する装置としては、複数の岩石収納器16を連絡管で直列に連結し、複数連結した岩石収納器16の連絡管の一方と他方とをタンクに連絡し、タンク内に創生水を入れる。連絡管の途中にポンプを備える。ポンプを作動させることによって、タンク内の創生水は複数の岩石収納器を順に通過してタンクに入り、その後タンクと複数連結した岩石収納器16内を何度も循環するように設定する。創生水を、火成岩のうち二酸化珪素を65〜76%含む岩石54(例えば黒曜石)に長く接触させることによって、創生水に水素を更に大量に含むものである(2H+
+2e-
→2H2 ……(6))。
次に、本発明に係る不完全エマルジョン燃料の製造方法並びに不完全エマルジョン燃料の製造装置を図5に基づいて説明する。本発明のエマルジョン燃料製造方法には、水として特殊な水(創生水または創生水H1)を使用する。本発明のエマルジョン燃料製造装置では、特殊な水(創生水または創生水H1)を収容する水タンク60と、燃料を収容する燃料タンク62と、水タンク60から、特殊な水(以下「創生水」とする)を外部に排出する水供給通路64と、燃料タンク62から燃料を外部に排出する燃料供給通路66とを有する。なお、燃料は、必要に応じて、重油や軽油等を使用する。
水供給通路64の途中にはその水供給通路64を開閉するものであって水タンク60内の水の高さ調整手段としての水流量調整手段68(水用開閉弁または水流量調整弁)が備えられ、燃料供給通路66の途中にはその燃料供給通路66を開閉するものであって燃料タンク62内の燃料の高さ調整手段としての燃料流量調整手段70(燃料用開閉弁または燃料流量調整弁)70が備えられる。水供給通路64からの創生水と燃料供給通路66からの燃料は混合器72で混合され、混合された創生水と燃料は混合器72から合流通路74を経て、ポンプ76に至る。なお、混合器72を省略して、水供給通路64からの創生水と燃料供給通路66からの燃料を直接ポンプ76に導入しても良い。この場合には、混合器72と合流通路74とを省略する。ここで、水タンク60内の創生水の高さと燃料タンク62内の燃料の高さを同じ高さに調整保持し、同じ圧力で混合器72かポンプ76に創生水と燃料を導入するのが望ましい。どちらかの高さが変わると、圧力が変わり、創生水と燃料の比率が変わり、その比率を調整する必要がでてくるからである。
燃料を燃焼させるためのバーナー80は1個または複数個の燃料噴射ノズル82を備え、前記ポンプ76と燃料噴射ノズル82とは第一エマルジョン燃料通路84(バーナー80の外部の通路)と第二エマルジョン燃料通路86(バーナー80の内部の通路)を介して連絡する。即ち、ポンプ76から送り出されるものは、最終的には第一エマルジョン燃料通路84と第二エマルジョン燃料通路86を経て燃料噴射ノズル82から噴射される。
ポンプ76は、その内部において創生水と燃料とを攪拌するものであるが、その攪拌は創生水と燃料とをそれぞれの粒子を微細にするように攪拌混合するものであり、この攪拌混合された創生水と燃料の混合物において、部分的に乳化は発生するかも知れないが、完全には乳化していない。本発明に係わる不完全エマルジョン燃料とは、部分的に乳化を生じていないが、特殊な水(創生水)と燃料のそれぞれの粒子を微細にして創生水と燃料とを混合した状態のものである。
ポンプ76は加圧ポンプであり、そのポンプ76の圧力によって、攪拌された創生水と燃料との混合物である不完全エマルジョン燃料を、エマルジョン燃料通路84,86を経由(後述する流量絞りも経由)して燃料噴射ノズル82まで到達するように設定する。
ポンプ76とバーナー80とを連絡する第一エマルジョン燃料通路84(バーナー80の外部の通路)は、その途中(または全体)で燃料噴射ノズル82の位置やポン76の位置より低い位置を有する。本発明では、第一エマルジョン燃料通路84の最下位の位置に、水溜めタンク88と、その水溜めタンク88の下位に水抜き弁90を備える。水抜き弁90は、その位置での第一エマルジョン燃料通路84内に存在する不完全エマルジョン燃料を第一エマルジョン燃料通路84(水溜めタンク88)から外部に排出するためのものである。
第一エマルジョン燃料通路84の途中で、水溜めタンク88の位置より上流側(ポンプ76側で)に、流量絞り78を備える。流量絞り78は、その断面が第一エマルジョン燃料通路84の断面よりも狭いものであり、しかもその断面は燃料噴射ノズル82に必要な燃料噴射量を通過させることが可能な大きさとする。創生水と燃料とを乳化することなく攪拌混合した混合物(不完全エマルジョン燃料)は、流量絞り78を通過することによって、狭い断面積のノズルから広い断面積のエマルジョン燃料通路84に噴射するので、一般のジェットと同じ混合攪拌効果を生じ、更に攪拌混合された創生水と燃料とからなる混合物の創生水と燃料のそれぞれの粒子に、更なる微細化が促進される。
界面活性剤を何ら使用していなくても、創生水は界面活性効果があることから、流量絞り78を通過して更に粒子を微細化したものは、一部はエマルジョンになっている可能性がある。エマルジョン化していないものは創生水と燃料であり、エマルジョン化していない創生水と燃料は更に微細化されて均等に分散して混合された状態となる。創生水と燃料とを微細化して均等に分散混合したものであって、エマルジョンを一部に含んでいる可能性があるものを、ここでは「不完全エマルジョン燃料」とする。
閉鎖通路である第一エマルジョン燃料通路84の途中で断面が狭い流量絞り78を通すことによって粒子の細かい不完全エマルジョン燃料を作ることは、創生水と燃料とから生成した不完全エマルジョン燃料を直ちに使用するためである。創生水と燃料とから生成した不完全エマルジョン燃料を直ちに使用することで、不完全エマルジョン燃料であっても、完全にエマルジョン化しない状態でも、着火燃焼させることができる。
本発明の創生水と燃料から成る不完全エマルジョン燃料が、エマルジョン化していなくても、充分に燃焼する理由を説明する。不完全エマルジョン燃料を構成する創生水は、水道水等の通常の水に比べて、内部に有する空孔の数が多く、その空孔に気体(水素)を含んでいると推測される。不完全エマルジョン燃料を燃料噴射ノズル82から噴射する際に、燃料噴射ノズル82の上流側の圧力が高く(例えば5〜20気圧)、燃料噴射ノズル82の下流側の圧力が低い(大気圧である)ため、不完全エマルジョン燃料にかかる圧力が開放され、その圧力開放によって不完全エマルジョン燃料の創生水に内蔵されている水素が外部に放出されると推測される。よって、この不完全エマルジョン燃料を燃焼させると、不完全エマルジョン燃料本来の熱量に、外部に放出される水素の熱量が増加されるので、本発明の不完全エマルジョン燃料は、燃料100%に近い燃料温度を出すことができるので、充分実用性があると考えられる。
本発明の不完全エマルジョン燃料は、創生水と燃料とから不完全エマルジョン燃料を生成したものを、生成後直ちに燃焼させるものである。生成後直ちに燃焼させることから、ほぼ完全なエマルジョン化の必要が無くなり、よって、界面活性剤を使用する必要性を無くすことができる。従って、界面活性剤を不要としたことによる費用の削減を達成し、界面活性剤を使用しないことによる燃焼温度の低下を防止することができる。本発明ではまた、創生水と燃料とから生成する不完全エマルジョン燃料で燃焼が可能であることから、燃料噴射ノズル82より低い位置の第一エマルジョン燃料通路84に、流量絞り78を備えるだけの簡単な構成で済ますことができる。
次に、燃料製造装置を一旦停止して、その後の再始動について説明する。装置の停止状態においては、ポンプ76(または絞り78)の位置と燃料噴射ノズル82の位置でそれらより低い位置の第一エマルジョン燃料通路84に不完全エマルジョン燃料が溜る。ポンプ76(または絞り78)位置と燃料噴射ノズル82の位置までの間の第一エマルジョン燃料通路84に溜る不完全エマルジョン燃料は、長い時間が経過すると、創生水と燃料とに分離する。長期停止に伴う創生水と燃料の分離によって、燃料が第一エマルジョン燃料通路84内の上方(燃料噴射ノズル82側)に浮き、創生水が第一エマルジョン燃料通路84の下方の水溜めタンク88に溜る。その長期停止中に、ポンプ76位置と燃料噴射ノズル82の位置までの間の第一エマルジョン燃料通路84の下位の水溜めタンク88に創生水が溜り、第一エマルジョン燃料通路84と連絡する第二エマルジョン燃料通路86には、比重の軽い燃料のみが溜る。
流量絞り78の高さは、燃料噴射ノズル82の高さより相対的に低くする。流量絞り78がポンプが停止している時に、第一エマルジョン燃料通路84内で分離した特殊な水の逆流を防止して水溜めタンク88に特殊な水をためるための閉鎖弁としての機能を果たすためである。
第二エマルジョン燃料通路86には、比重の軽い燃料のみが溜っているので、その後、再始動を行なった場合には、第二エマルジョン燃料通路86側に溜った燃料が先ず燃料噴射ノズル82に供給されるので、燃料噴射ノズル82から噴射される燃料(燃料のみ)への着火が確実に行なわれる。着火された後、第二エマルジョン燃料通路86側に溜った創生水が瞬時に供給されるが、その後直ちに、不完全エマルジョン燃料が燃料噴射ノズル82に供給されるので、着火からその後の不完全エマルジョン燃料の燃焼まで、燃焼をスムースに継続することができる。また、創生水にも燃焼を継続するための水素を含んでいるため、燃料噴射ノズル82から創生水が瞬時に噴射される状態でも、着火後の燃焼状態を保つことができる。
なお、長期停止時には、ポンプ76や燃料噴射ノズル82より下位に位置する第一エマルジョン燃料通路84のうちの最下位の位置(水溜めタンク88を備えている位置)付近に、燃料より比重の重い創生水が溜っている。従って、再始動の前に、水抜き弁90を開いて、第一エマルジョン燃料通路84内の創生水を外部に排出することで、第一エマルジョン燃料通路84内に不完全エマルジョン燃料を充填することができ、再始動時の着火後の燃焼状態を良好に保つことができる。
次に、本発明に係る不完全エマルジョン燃料(創生水と燃料とを微細化したものが均一に分散混合された燃料)の製造方法を、第5図に基づいて説明する。創生水と燃料とから不完全エマルジョン燃料を製造する場合には、水タンク60からの創生水と燃料タンク62からの燃料とをポンプ76に導入して、ポンプ76で創生水と燃料とを攪拌混合する。攪拌混合された創生水と燃料の混合物を、ポンプ76の圧力によってエマルジョン燃料通路84の途中に備えられる流量絞り78を通過させる。ポンプ76で粗く攪拌混合された創生水と燃料の混合物は、流量絞り78を通過することで、部分的にはエマルジョン化するが、エマルジョン化しない創生水と燃料は粒子が微細化して均等に分散混合させられる(不完全エマルジョン燃料となる)。本発明に係る不完全エマルジョン燃料は、界面活性剤を用いないので、創生水と燃料との混合物は完全なエマルジョンにならないが、完全なエマルジョンにならなくても、燃焼を行なうことができるので、第一エマルジョン燃料通路84の途中に流量絞り78や水溜めタンク88や水抜き弁90を備えるだけの簡単な構造で済ますことができる。
10 第1軟水生成器
12 第2軟水生成器
14 イオン生成器
16 岩石収納器
32 イオン交換樹脂
46 トルマリン
48 金属
54 岩石
60 水タンク
62 燃料タンク
76 ポンプ
78 流量絞り
80 バーナー
82 燃料噴射ノズル
84 第一エマルジョン燃料通路
88 水溜めタンク
90 水抜き弁

Claims (10)

  1. 水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、燃料とを攪拌混合して用いて不完全エマルジョン燃料を製造する方法において、前記特殊な水と前記燃料とをポンプに導入してそのポンプで特殊な水と燃料とを攪拌混合させて特殊な水と燃料との混合物とし、その後、前記ポンプと燃料噴射ノズルとを連絡する第一エマルジョン燃料通路の途中に備えるものであって前記エマルジョン燃料通路の通路断面より断面の狭い流量絞りに、前記ポンプからの圧力によって前記混合物を通過させることを特徴とする不完全エマルジョン燃料の製造方法。
  2. 前記流量絞りの位置を前記燃料噴射ノズルの位置をより相対的に低くしたことを特徴とする請求項1記載の不完全エマルジョン燃料の製造方法。
  3. 前記特殊な水を入れる水タンクと、前記燃料を入れる燃料タンクとを備え、前記水タンク内の特殊な水の高さと、前記燃料タンク内の燃料の高さを常に同じに調整保持する高さ調整手段を備えることを特徴とする請求項1項記載の不完全エマルジョン燃料の製造方法。
  4. 前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とする請求項1記載の不完全エマルジョン燃料の製造方法。
  5. 前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とする請求項4記載の不完全エマルジョン燃料の製造方法。
  6. 水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水を収容するための水タンクと、燃料を収容するための燃料タンクと、前記特殊な水と前記燃料とを混合させるためのポンプと、前記ポンプと燃料噴射ノズルとを連絡する第一エマルジョン燃料通路と、前記第一エマルジョン燃料通路の途中にその第一エマルジョン燃料通路の通路断面より断面の狭い流量絞りとを備えたことを特徴とする不完全エマルジョン燃料の製造装置。
  7. 前記第一エマルジョン燃料通路の途中を前記ポンプの位置や前記燃料噴射ノズルの位置より低く配置し、前記第一エマルジョン燃料通路の途中で最も低い位置に水抜き弁を備えたことを特徴とする請求項6記載の不完全エマルジョン燃料の製造装置。
  8. 前記第一エマルジョン燃料通路の途中で最も低い位置に水溜めタンクを備え、その水溜めタンクに前記水抜き弁を備えたことを特徴とする請求項7記載の不完全エマルジョン燃料の製造装置。
  9. 前記流量絞りの位置を前記燃料噴射ノズルの位置より相対的に低くしたことを特徴とする請求項6記載の不完全エマルジョン燃料の製造装置。
  10. 前記水タンク内の特殊な水の高さと、前記燃料タンク内の燃料の高さを常に同じくするための高さ調整手段を備えたことを特徴とする請求項6項記載の不完全エマルジョン燃料の製造装置。
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