JP2012036342A - 不完全エマルジョン燃料及び不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法 - Google Patents

不完全エマルジョン燃料及び不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】完全にエマルジョン化をすること無く燃焼させることができる不完全エマルジョン燃料と、その不完全エマルジョン燃料を用いて燃料100%よりも高い熱量を得ることができる高熱量発生方法を提供する。
【解決手段】特殊な水である創生水と燃料とを混合手段76によって混合させて創生水と燃料とを微粒子として混在させたものを燃料として使用する。その燃料をバーナー92の燃料噴射ノズル94から噴射し、燃料噴射ノズル94から噴射された燃料に酸素を投入混合させ、燃料と酸素とを混合した後に、火炎又は着火手段で着火させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃焼可能な不完全エマルジョン燃料と、その不完全エマルジョン燃料を用いて高熱量を発生するための高熱量発生方法に関するものである。
従来から、水と燃料とを混合したエマルジョン燃料が従来から知られている。しかし、水と燃料とを単に攪拌混合しても乳化しないことから、界面活性剤を介して水と燃料とを乳化させてエマルジョン燃料を作っている。エマルジョン燃料の製造方法としては、特許文献1をはじめとして多数のものが提供されている。
エマルジョン燃料では一般に、水の混合比率を高くすればする程、燃料100%に比べて、水の混合比率に比例して発熱量が低くなるものである。例えば、水の混合比率が30%で燃料の混合比率が70%のエマルジョン燃料では、燃料100%の発熱量に対して70%の発熱量しか得られないということが定説になっている。このように、エマルジョン燃料では、それに含まれる燃料だけの発熱量しか得られないため、必要とする発熱量の全量を得るためにかかる時間が、燃料100%のものに比べて長くなるという欠点があった。更に、エマルジョン燃料は一般に、乳化状態を長期間保持できず、途中で利用できなくなるという欠点があった。
この欠点を克服するものとして、エマルジョン燃料を使用しても高い発熱量を得ることができるエマルジョンを用いた高効率燃焼方法及び燃焼装置が提供されている(特許文献2)。
特開2004−10765 特開2000−63857
特許文献2のエマルジョン燃料は、1000℃以上に予熱した燃焼空気を燃焼室内に高速噴射で導入させ、この空気流でエマルジョン燃料を燃焼室内に噴射させて低酸素燃焼をさせるものである。この特許文献2によれば、エマルジョン燃料を使用しても高い発熱量を得ることができるとするものである。しかし、特許文献2のエマルジョン燃料は、従来既知のエマルジョン燃料の欠点を解消することができるが、1000℃以上に予熱した燃焼空気を作り出す必要があり、その装置も多大なコストがかかるという欠点があり、容易に利用することができないものであった。
本発明は、生成して直ちに使用するものであって、完全にエマルジョン化をすることが無くても燃焼させることができる不完全エマルジョン燃料と、その不完全エマルジョン燃料を用いてその不完全エマルジョン燃料に含まれる燃料そのものが持つ発熱量よりも高い発熱量を得ることができる高熱量発生方法を提供することを目的とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法は、水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと二酸化珪素を約65〜76%を含む流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、重油とを、混合手段で混合させて特殊な水と重油とを微粒子として混在させた不完全エマルジョン燃料を、バーナーの燃料噴射ノズルから噴射し、前記燃料噴射ノズルから噴射した不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合させ、前記不完全エマルジョン燃料と前記酸素との混合物に着火させることを特徴とするものである。本発明は、前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とするものである。本発明は、前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とするものである。本発明は、前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6%:86.4%〜78.4%:23.6%としたことを特徴とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料は、水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと二酸化珪素を約65〜76%を含む流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、重油とを、混合手段によって混合させて、特殊な水と重油とを微粒子として混在させたことを特徴とするものである。本発明は、前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とするものである。本発明は、前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とするものである。本発明は、前記不完全エマルジョン燃料に酸素を混合しない場合において、前記不完全エマルジョン燃料における前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6:86.4〜60.2:39.8としたことを特徴とするものである。本発明は、前記不完全エマルジョン燃料に着火前に酸素を混合する場合において、前記不完全エマルジョン燃料における前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6%:86.4%〜78.4%:23.6%としたことを特徴とするものである。
本発明の不完全エマルジョン燃料は、特殊な水である創生水と燃料とを攪拌混合することで創生水と燃料とを微細化して均一に混在させるものである。この不完全エマルジョン燃料は、水と燃料とから不完全エマルジョン燃料を生成後に直ちに燃焼させることから、完全にエマルジョン化しない状態でも、燃焼を可能とするものである。不完全エマルジョン燃料の構成要素である創生水は内部に多数の空孔を有し、その空孔に気体(水素)を含んでいると推測される。燃料噴射ノズルから不完全エマルジョン燃料を噴射する際に、不完全エマルジョン燃料は高圧から大気圧(低圧)へ圧力開放がなされ、その圧力開放によって不完全エマルジョン燃料に内蔵されている水素が外部に放出されると推測される。よって、この不完全エマルジョン燃料が着火されると、創生水から外部に放出されると推測される水素ガスに酸素ガスが混合してそれらが燃焼することよって熱量が増加される。エマルジョン燃料の発熱量は、そのエマルジョン燃料に含まれる燃料の発熱量に相当するが、本発明の不完全エマルジョン燃料では、空気中に放出される水素と酸素とが燃焼することによる熱量の増加があることで、そのエマルジョン燃料に含まれる燃料の発熱量よりも高い発熱量を出すことができる。本発明は、完全なエマルジョン化を目的とせず、しかも界面活性剤を使用する必要性を無くしたものであるので、界面活性剤を使用しないことによる費用の削減を果たし、かつ界面活性剤を使用しないことによるエマルジョン燃料の燃焼温度の低下を防止することができる。
本発明の不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法では、不完全エマルジョン燃料(創生水の内部の多数の空孔に水素を含んでいると推測される)を燃料噴射ノズルから噴射した際に、不完全エマルジョン燃料は高圧から低圧へ至った際に圧力開放がなされ、その圧力開放によって不完全エマルジョン燃料に内蔵されている水素が外部に放出されると推測される。燃料噴射ノズルから噴射された不完全エマルジョン燃料が着火される前に、不完全エマルジョン燃料に酸素を混合させる。即ち、不完全エマルジョン燃料から放出される水素に新たに酸素を投入して、水素と酸素とを混合させ、水素と酸素との混合物に着火させる。水素と酸素との混合物に着火することで、高い燃料温度が得られることは従来から明らかであるので、燃料噴射ノズルから噴射される不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合した混合物を燃焼する温度は、不完全エマルジョン燃料に含まれる燃料の発熱量よりも充分に高い発熱量を発生する。この結果、エマルジョン燃料において、発熱量を高くすることができないという従来の欠点を解消することができる。
本発明に係る不完全なエマルジョン燃料水素の製造方法に使用する特殊な水(創生水)を作る製造装置の一例を示す構成図である。 図1に示す製造装置に用いる水生成器の断面図である。 図1に示す製造装置に用いるイオン生成器の要部断面図である。 本発明に係る水素の製造方法に使用する特殊な水(創生水)を作る製造装置の他の例を示す構成図である。 本発明の不完全エマルジョン燃料を製造するための装置を示す構成図である。 不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合させるための装置と、火炎の温度を測定するための装置とを示す構成図である。 不完全エマルジョン燃料とA重油とをそのまま燃焼させた状態と、不完全エマルジョン燃料とA重油とにそれぞれ酸素を混合投入した場合の測定結果を示す説明図である。
本発明は、不完全エマルジョン燃料とその不完全エマルジョン燃料を用いて燃料100%よりも高い熱量を発生するための高熱量発生方法である。本発明について説明する前に、先ず、本発明で使用する特殊な水(以下、「創生水」とする)を、図1乃至図3に基づいて説明する。図1は創生水の製造装置の一実施例を示す構成図である。第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12とイオン生成器14と岩石収納器16とを、連絡管18a,18b,18cを介して、順に直列に連結する。第1の軟水生成器10には、例えば水道のような圧力のある水が水供給管20から連絡管22を介して内部に導入される。水供給管20と連絡管22との間には、蛇口のような入口用開閉弁24が備えられ、連絡管22の途中には逆止弁26が備えられる。岩石収納器16の出口側には吐出管28が取り付けられ、吐出管28の先端または途中に出口用開閉弁30が備えられる。
水道水の場合、水供給管20から送り出される水は、第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12とイオン生成器14と岩石収納器16の順を経て、出口用開閉弁30を開くことによって吐出管28から取り出される。水道水以外の場合は、図示しないが、水槽に溜めた水をポンプによって、水供給管20を経由して第1の軟水生成器10に導入する。この場合、ポンプと第1の軟水生成器10との間に逆止弁26を備える。
第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12は、その内部に粒状のイオン交換樹脂32を大量に収納するもので、その断面図を図2に示す。軟水生成器10,12の本体34は筒状をしており、その筒状の上下端面に水の出入口36a,36bを有する。筒状の本体34の内部には、上下の端面からやや離れた位置の内壁に、それぞれ中央に穴を開けたシールド部材38a,38bを備える。その一対のシールド部材38a,38bの間に、イオン交換樹脂32を細かい網40に入れた状態で収納する。上下の出入口36a,36bからやや離れた位置の内壁に、中央に穴を開けたシールド部材38を備えるのは、イオン交換樹脂32を入れた網40を一対のシールド部材38の間に配置し、出入口36a,36b付近に空間42a,42bを形成させるためである。また、シールド部材38a,38bの中央の穴から水を出入りさせるようにしたのは、水がイオン交換樹脂32に必ず接触させるためである。イオン交換樹脂32を網40に入れるのは、粒状のイオン交換樹脂32を洗浄するために取り出す際に、網40ごと粒状のイオン交換樹脂32を取り出せるようにしたものである。
第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12は、その高さを例えば80cmとし、内径を10cmとする。そして、例えばイオン交換樹脂32の収納高さを70cmとし(上下に空間42a,42bを存在させる)。この際、イオン交換樹脂32の収納高さは、水にイオン交換が充分行なえるような高さが必要である。一方、イオン交換樹脂32の収納高さが高くなりすぎると(例えばイオン交換樹脂32の収納高さが約200cm以上になると)、イオン交換樹脂32が水の抵抗となって軟水生成器の内部を通過する流量が減少するため、イオン交換樹脂32の収納高さを流量が減少しない高さにする。イオン交換樹脂32を収納する容器を2つに分けたのは、第1の軟水生成器10や第2の軟水生成器12の高さをイオン生成器14や岩石収納器16と同じ程度の高さに低く押えるためと、そこを通過する水の圧損失によって流量が減少することを避けるためである。また、2つの軟水生成器10,12を1つにまとめて、1つの軟水生成器にすることも可能である。
イオン交換樹脂32は、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンを除去して、水を軟水にするためのものであり、特に水の硬度をゼロに近い程度に低くするためのものである。イオン交換樹脂32としては、例えば、スチレン・ジビニルベンゼンの球状の共重合体を均一にスルホン化した強酸性カチオン交換樹脂(RzSO3 Na)を用いる。このイオン交換樹脂32は、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンとは、以下のイオン交換反応を生じる。
2RzSO3 Na + Ca2+ → (RzSO32 Ca + 2Na+
2RzSO3 Na + Mg2+ → (RzSO32 Mg + 2Na+
2RzSO3 Na + Fe2+ → (RzSO32 Fe + 2Na+
即ち、イオン交換樹脂32を通すことによって、水に含まれているCa2+やMg2+やFe2+等を除去することができる。イオン交換樹脂32として強酸性カチオン交換樹脂(RzSO3 Na)を用いることによって、ナトリウムイオン(Na+ )が発生する。イオン交換樹脂32は、Na+ 以外のものが発生するものであっても構わないが、Na+ を発生するものの方が好ましい。水が水道水であれば、その水道水の中にはCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンの他に塩素が含まれているが、水道水がイオン交換樹脂32を通ることによって、この塩素には何も変化が生じない。
一方、水(H2 O)がイオン交換樹脂32を通ることによって、以下のように変化する。
2 O → H+ + OH- ……(1)
2 O + H+ → H3+ ……(2)
即ち、(1) (2) に示すように、イオン交換樹脂32を通ることによって、水からは水酸化イオン(OH- )とヒドロニウムイオン(H3+ )とが発生する。
このように、水が硬水であった場合に、イオン交換樹脂32を通過することによって、水からCa2+やMg2+やFe2+等の金属イオンが除去されて軟水となる。また、イオン交換樹脂32を通過することによって、水の中にNa+ とOH- とヒドロニウムイオン(H3+ )とが発生する。しかし、水道水に含まれている塩素(Cl)はイオン化しないでそのまま通過する。なお、イオン交換樹脂32の種類によっては、Na+ が発生しないこともある。
次に、前記イオン生成器14の部分断面図を図3に示す。イオン生成器14は、複数個のカートリッジ44を同じ配置で上下に連続して直列に連結したものである。各カートリッジ44の内部に、粒状のトルマリン46のみか、粒状のトルマリン46と板状の金属48との混合物かのいずれかを収納する。トルマリンは、プラスの電極とマイナスの電極とを有するもので、このプラスの電極とマイナスの電極によって、水に4〜14ミクロンの波長の電磁波を持たせ、かつ水のクラスターを切断してヒドロニウムイオン(H3+ )を発生させるためのものである。その4〜14ミクロンの波長の電磁波が持つエネルギは0.004watt/cm2 である。ここで、トルマリン46とは、トルマリン石を細かく砕いたものであっても良いが、トルマリンとセラミックと酸化アルミニウム(銀を含むものもある)との重量比を約10:80:10とする市販のトルマリンペレットと呼ばれるトルマリン混合物であっても良い。このトルマリンペレットに含まれるセラミックは、プラスの電極とマイナスの電極を分離しておく作用をする。ここで、トルマリン46をセラミックに対し重量比10%以上の割合で混合させて800°C以上で加熱することによって、水の攪拌によって所定の期間(例えば直径4mmで約3ヶ月)で消滅するトルマリン46を作ることができる。トルマリン46は、加熱によって強度が増し、摩滅期間を長くすることができる。イオン交換樹脂32を通過させて水を硬度がゼロに近い軟水にして、その軟水の中でトルマリン46同士をこすり合わせる。硬度がゼロに近い軟水では、トルマリン46のマイナスの電極にマグネシウムイオンやカルシウムイオンが付着するのを防ぐことができ、トルマリン46のプラスとマイナスの電極としての働きを低下させることを防ぐことができる。
前記金属48としては、アルミニウム、ステンレス、銀の少なくとも1種類の金属を用いる。この金属48としては、水中で錆を発生させたり水に溶けたりしない金属が望ましい。この金属48のうち、アルミニウムは殺菌作用や抗菌作用と共に漂白作用を有しており、ステンレスは殺菌作用や抗菌作用と共に洗浄向上作用を有しており、銀は殺菌作用や抗菌作用を有している。金属48としては、銅や鉛は毒性を有しているので採用することができない。また、金等の高価な素材はコスト上からも採用することができない。前記トルマリン46と金属48との重量比は、10:1〜1:10が望ましい。その範囲を超えると、一方の素材が多くなりすぎ、両方の素材の効果を同時に発揮することができない。
カートリッジ44は一端を開放した筒状をしており、その底面50に多数の穴52が設けられている。カートリッジ44の内部にトルマリン46と金属48とを入れた場合に、底面50の穴52をトルマリン46や金属48が通過しないように穴52の大きさを設定する。図3に示すように、各カートリッジ44は多数の穴52を設けた底面50を下側にし、その底面50の上にトルマリン46や金属48を載せる。そして、各カートリッジ44の内部を下位から上位に向かって流れるように設定する。即ち、各カートリッジ44においては、底面50の多数の穴52を通過した水が、下から上に向けてトルマリン46と金属48とに噴射するように設定されている。ここで、水道水は高い水圧を有するので、その水圧を有する水がカートリッジ44内のトルマリン46と金属48に勢いよく衝突し、その水の勢いでトルマリン46と金属48とがカートリッジ44内で攪拌されるように、穴52の大きさ並びに個数を設定する。水をトルマリンに噴射してトルマリンを攪拌するのは、その攪拌によってトルマリンと水とに摩擦が生じ、トルマリンからプラスとマイナスの電極が水に溶け出して水のクラスターを切断し、ヒドロニウムイオン(H3+ )を大量に発生させるためである。
実際の設置例としては、内径5cmで深さが7cmの収容容積を有するカートリッジ44を4段に重ね、そのカートリッジ44内にトルマリン46と金属48とを充分収納するが、トルマリン46と金属48とがカートリッジ44内で自由に移動できるような分量とする。カートリッジ44の段数を増減しても構わないし、収容容積を大きくした1個のカートリッジ44にしても良い。このように、トルマリン46と金属48を収容容積を小さくした複数のカートリッジ44に分散させて、それらの複数のカートリッジ44を接続させることで、水の勢いによってトルマリン46と金属48との撹拌効率を高めることができる。カートリッジ44内に収納したトルマリン46は、水に溶けて数ヶ月で消滅するので、各カートリッジ44は例えば螺合等の手段によって容易に着脱出来るようにし、各カートリッジ44内にトルマリン46を容易に補充できるようにする。なお、金属48は水に溶けないので補充する必要がないが、トルマリン46と金属48とを入れたカートリッジ44全体を取替えることも可能である。カートリッジ44は使用流量の大小に応じてその収容容積を変えるようにしても良い。
カートリッジ44を通過する水に加えるマイナスイオンを増やすためには、トルマリン46同士がこすり合うことでプラスの電極とマイナスの電極が発生し、そのトルマリン46に水が接触することで、マイナスイオンの増加が達成できる。また、水のクラスターを切断し、ヒドロニウムイオン(H3+ )を大量に発生させるためには、カートリッジ44内にトルマリン46のみを収容すれば良い。しかし、金属48をトルマリン46と混合させることによって、それらが接触し合ってトルマリン46に発生するマイナスイオンをより増加させることができる。即ち、金属48は、トルマリン46に発生するマイナスイオンをより増加させるための役割を果たすものである。
トルマリン46にはプラス電極とマイナス電極とを有するため、トルマリンが水で攪拌されると、水(H2 O)は水素イオン(H+ )と水酸化イオン(OH- )とに解離する。
2 O → H+ + OH- ……(1)
更に、水素イオン(H+ )と水(H2 O)とによって、界面活性作用を有するヒドロニウムイオン(H3+ )が発生する。このヒドロニウムイオン(H3+ )の発生量は、前記イオン交換樹脂32によって発生する量よりはるかに多い量である。
2 O + H+ → H3+ ……(2)
このヒドロニウムイオン(H3+ )の一部は、水(H2 O)と結びついてヒドロキシルイオン(H32 -)と水素イオン(H+ )になる。
3+ + H2 O → H32 - + 2H+ ……(3)
イオン交換樹脂32を通過した水を、イオン生成器14を通過させることによって、水の内部にヒドロニウムイオン(H3+ )とヒドロキシルイオン(H32 -)とH+ とOH- とが発生する。なお、イオン交換樹脂32を通過した塩素(Cl)と、イオン交換樹脂32で発生したNa+ とは、反応することなくそのままイオン生成器14を通過する。
イオン生成器14を通過した水を、次に、火成岩のうち二酸化珪素を65〜76%含む岩石54を収納する岩石収納器16の内部を通過させる。火成岩(火山岩と深成岩とに分けられる)のうち二酸化珪素を多く含む岩石54としては、火山岩には黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩があり、深成岩には花崗岩がある。岩石収納器16の内部には、黒曜石,真珠岩,松脂岩,花崗岩の岩石のうちの少なくとも1種類以上の岩石を収納する。黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩、あるいは花崗岩はマイナス電子を帯びている。更に、黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩や花崗岩は酸性岩である。流紋岩は花崗岩と同じ化学組成を持つものである。
これら火成岩のうちの二酸化珪素を約65〜76%を含む岩石(黒曜石や真珠岩や松脂岩等の流紋岩、あるいは花崗岩等の深成岩)は、原石の状態で−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。但し、岩石54は水に溶けるものを除く。岩石収納器16は例えば内径を10cmとし、高さを80cmの筒とし、その内部に例えば5mm〜50mm粒程度の大きさの火成岩のうちの二酸化珪素を多く含む岩石54を、水の通過流量を落とさない程度の量を収容する。
この岩石収納器16の内部に、イオン生成器14を通過した水を通過させると、水にe- (マイナス電子)が加えられる。この結果、水道水に含まれている塩素(Cl)はマイナス電子によって、塩素イオンとなる。
Cl + e- → Cl- ……(4)
このCl- と前記Na+ とはイオンとして安定した状態になる。安定した状態とは、蒸発することなくイオン状態が長期間保たれることを意味する。また、前記ヒドロキシルイオン(H32 -)もイオンとして安定した状態になる。水が岩石54を通過することによって、イオン生成器14を通過した水と比べて、ヒドロニウムイオン(H3+ )が更に発生し、かつヒドロキシルイオン(H32 -)も水素イオン(H+ )も更に発生する。
2 O + H+ → H3+ ……(2)
3+ + H2 O → H32 - + 2H+ ……(3)
水が岩石54を通過することによって、その他に、以下の反応も発生する。
OH- + H+ → H2 O ……(5)
2H+ + 2e- → 2H2 ……(6)
更に、水が岩石収納器16を通過すると、岩石54のマイナス電子によって、水の酸化還元電位が+340mVから−20〜−240mVになる。水に代えてお湯を使うと、マイナスの酸化還元電位がより安定する。更に、岩石54を通過した水は、溶存酸素や活性水素を大量に含む。
図1に示すように、水が、最初にイオン交換樹脂を通過し、次にトルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合させたもの)に通過し、その後に岩石収納器16を通過したものが特殊な水(創生水)である。創生水には、Na+ と、Cl- と、H+ と、OH- と、H2と、ヒドロニウムイオン(H3+ )と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、活性水素と、溶存酸素とを多く含む。この水のエネルギは0.004watt/cm2 である4〜14ミクロンの波長の電磁波を有し、−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。
本発明に係る水素の製造方法を生成する際に使用する水としては、水をイオン交換樹脂32,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの),岩石54の順に通過させた創生水を使用する。図1では、水をイオン交換樹脂32,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの),岩石54の順に通過させたが、水をイオン交換樹脂32,岩石54,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの)の順にしても良い。即ち、図4に示すように、水を第1の軟水生成器10と第2の軟水生成器12と岩石収納器16とイオン生成器14の順に通過させるようにしてもよい。
この図4においては、イオン交換樹脂32を通過した水は、次に岩石54を通過する。この岩石54によって、水の内部にe- (マイナス電子)が発生する。この結果、水道水に含まれている塩素はマイナス電子によって、塩素イオンとなる。
Cl + e- → Cl- ……(4)
このCl- とイオン交換樹脂32によって発生したNa+ とはイオンとして安定した状態になる。なお、イオン交換樹脂32を通過した水であっても、Na+ を含まない場合もある。
イオン交換樹脂32を通過した水には、前記(1) (2) に示すように、H+ とOH- とヒドロニウムイオン(H3+ )とが存在する。イオン交換樹脂32を通過した水が、その後、岩石54を通過することによって、以下の反応も発生する。
OH- + H+ → H2 O ……(5)
2 O + H+ → H3+ ……(2)
2H+ + 2e- → 2H2 ……(6)
この反応においては、ヒドロニウムイオン(H3+ )が、イオン交換樹脂32によって発生する量よりも更に多くの量が発生する。
以上のように、イオン交換樹脂32の後に岩石54を通過することによって、水の中に従来から存在したNa+ とOH- と、新たに発生するCl- とヒドロニウムイオン(H3+ )とが存在することになる。また、岩石54を通過させた水は、酸化還元電位が−20〜−240mVになる。水に代えてお湯を使うと、マイナスの酸化還元電位が更に安定する。更に、岩石54を通過した水は、溶存酸素や活性水素を大量に含む。
この岩石54を通過した水を、次にトルマリン46と金属48を内蔵するイオン生成器14の内部を通過させる。これによって、以下の反応が生じる。
2 O → H+ + OH- ……(1)
2 O + H+ → H3+ ……(2)
このヒドロニウムイオン(H3+ )は大量に発生する。またヒドロニウムイオン(H3+ )の一部はヒドロキシルイオン(H32 -)になる。
3+ + H2 O → H32 - + 2H+ ……(3)
この結果、トルマリン46と金属48を通過させた水には、ヒドロニウムイオン(H3+ )と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、OH- と、H+ とが増加する。
図4に示すように、水をイオン交換樹脂32,岩石54,トルマリン46(またはトルマリン46と金属48とを混合したもの)の順に通過させたものは、Na+ と、Cl- と、OH- と、ヒドロニウムイオン(H3+ )と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、H+ と、溶存酸素と、活性水素とを含み、図1で創り出した創生水と同じ成分を含む。更に、0.004watt/cm2 のエネルギを有する4〜14ミクロンの電磁波と、−20〜−240mVの酸化還元電位を有する。この結果、図4で創り出した水と図1で創り出した創生水とは、同じ効果を有する。図4の装置で生成する水は、図1で生成する創生水と、水に含むものは結果的に同じであるので、図4の装置で生成する水も創生水とする。
この創生水の水質検査結果を、以下に示す。この創生水と比較する水道水の値をカッコ内に示す。但し、水道水において創生水と同じ値は、「同じ」とする。亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素:1.8mg/l(同じ)、塩素イオン:6.8mg/l(9.0mg/l)、一般細菌:0個/ml (同じ)、シアンイオン0.01mg/l未満(同じ)、水銀:0.0005mg/l未満(同じ)、有機リン:0.1mg/l未満(同じ)、銅:0.01mg/l未満(同じ)、鉄:0.05mg/l未満(0.08mg/l未満)、マンガン:0.01mg/l未満(同じ)、亜鉛:0.005mg/l未満(0.054mg/l未満)、鉛:0.01mg/l未満(同じ)、六価クロム:0.02mg/l未満(同じ)、カドミウム:0.005mg/l未満(同じ)、ヒ素:0.005mg/l未満(同じ)、フッ素:0.15mg/l未満(同じ)、カルシウムイオン・マグネシウムイオン等(硬度):1.2mg/l(49.0mg/l)、フェノール類:0.005mg/l未満(同じ)、陰イオン海面活性剤0.2mg/l未満(同じ)、pH値:6.9(同じ)、臭気:異臭なし(同じ)、味:異味なし(同じ)、色度:2度(同じ)、濁度:0度(1度)
創生水は、以下に列挙する多くの特徴を有する。
(a) ヒドロニウムイオン(H3+ )と、ヒドロキシルイオン(H32 -)と、水素イオン(H+)と、水素(H2)と、水酸基(OH-)と、硫酸イオン(SO 2-)と、炭酸水素イオン(HCO3 -)と、炭酸イオン(CO3 2-)と、メタケイ酸(H2SiO3)と、遊離二酸化炭素(CO2)とを含んでいる。 (b)(b) 界面活性作用がある。
界面活性作用(OW型創生水乳化作用)を有する。
(c)微弱エネルギ(育成光線)作用がある。
トルマリンは微弱エネルギ(4〜14ミクロンの波長の電磁波)を放出する。この微弱エネルギは水の大きいクラスターを切断して、クラスター内に抱えこまれていた有毒ガスや重金属類を水から外部に放出する。
(d) −20〜−240mVの酸化還元電位を有している。
(e) 溶存酸素や活性水素を含んでいる。
(f) カルシウムイオンやマグネシウムイオンを除去した軟水である。
イオン交換樹脂に水道水等を通すことによって、水に含まれているカルシウムイオン及びマグネシウムイオンを除去することができる。
(g) 活性水素炭酸水素イオン(HCO3 -)や、メタケイ酸(H2SiO3)を含んでいる。
生成した前記創生水を、更に、火成岩のうち二酸化珪素を65〜76%含む岩石54(例えば黒曜石)を収納する岩石収納器(図1に示す岩石収納器16と同一の構造のもの)の内部に長く通過させた水(この水を「創生水H1」と命名する)を生成して、この「創生水H1」を使用しても良い。「創生水H1」を生成する装置としては、複数の岩石収納器16を連絡管で直列に連結し、複数連結した岩石収納器16の連絡管の一方と他方とをタンクに連絡し、タンク内に創生水を入れる。連絡管の途中にポンプを備える。ポンプを作動させることによって、タンク内の創生水は複数の岩石収納器を順に通過してタンクに入り、その後タンクと複数連結した岩石収納器16内を何度も循環するように設定する。創生水を、火成岩のうち二酸化珪素を65〜76%含む岩石54(例えば黒曜石)に長く接触させることによって、創生水に水素を更に大量に含むものである(2H+ +2e- →2H2 ……(6))。
次に、本発明に係る不完全エマルジョン燃料及び不完全エマルジョン燃料による高熱量発生方法を図5に基づいて説明する。本発明の不完全エマルジョン燃料及び不完全エマルジョン燃料による高熱量発生方法には、水として特殊な水(創生水または創生水H1)を使用する。
本発明は、創生水を入れる水タンク60と、燃料を入れる燃料タンク62とを有する。図5において、水タンク60と燃料タンク62とは、創生水や燃料の移動方向において最も上流側に配置される。水タンク60には水を外部に排出する水排出通路64が連絡され、燃料タンク62には水を外部に排出する燃料排出通路66が連絡される。水排出通路64と燃料排出通路66とは合流して、合流位置から下流側は1個の上流側主通路68となっている。水排出通路64の途中にはその水排出通路64を開閉する水用開閉弁70が備えられ、燃料排出通路66の途中にはその燃料排出通路66を開閉する燃料用開閉弁72が備えられる。
上流側主通路68の途中にはポンプ74が備えられ、ポンプ74の働きによって、水タンク60からの創生水と燃料タンク62からの燃料とが上流側主通路68に導入される。ポンプ74において創生水と燃料とが攪拌されるが、その攪拌は創生水と燃料とを粗く攪拌混合するものである。粗く攪拌された創生水と燃料との混合物は、上流側主通路68を経由してその下流側に移動する。ポンプ74は加圧ポンプであり、下流側に移動する創生水と燃料との混合物を加圧するものである。上流側主通路68におけるポンプ74位置の下流側に、混合促進手段である混合促進構造体76を備える。
混合促進構造体76は、上流側主通路68と連絡する1個の上流側連絡通路78と、上流側連絡通路78と間を開けて並列に備えられる1個の下流側連絡通路80と、それら上流側連絡通路78と下流側連絡通路80の間に複数個(n個)並列に接続される中間連絡通路82(82a、82b、82c、……、82n)と、を有する。n個の中間連絡通路82のうち、1個の中間連絡通路82aの途中には、開閉弁84aを備える。1個の中間連絡通路82aを除くその他の中間連絡通路82b、82c、……、82nの途中には、それぞれ上流側に開閉弁84b、84c、……、84nを備え、それぞれ下流側に混合手段としてのノズル86b、86c、……、86nを備える。
下流側連絡通路80は、下流側主通路88と連絡する。即ち、上流側主通路68は、混合促進構造体76を介して、下流側主通路88と連絡する。混合促進構造体76においては、上流側主通路68から下流側主通路88に向けて燃料のみを流す場合には、開閉弁84b、84c、……、84nを閉じると共に、開閉弁84aのみを開く。これによって、燃料のみを流す場合には、上流側主通路68から中間連絡通路82aを経て下流側主通路88に燃料のみが流れる。一方、上流側主通路68から下流側主通路88に向けて創生水と燃料との混合体を流す場合には、混合促進構造体76においては、開閉弁84aを閉じ、開閉弁84b、84c、……、84nを開く。開閉弁84b、84c、……、84nのうちの開く個数を調整することによって、下流側への創生水と燃料の混合体の流量を調整することができる。
中間連絡通路82b、82c、……、82nに備えられるノズル86b、86c、……、86nは、ポンプ74の攪拌によって細分化された創生水と燃料を更に微細化させるものである。創生水は界面活性効果があることから、ノズル86b、86c、……、86nを通過した創生水と燃料は、一部にはエマルジョンになる可能性があるが、界面活性剤を何ら使用していないので、原則としてエマルジョン化することはなく、創生水と燃料は更に微細化して均等に分散して混合した状態のものとなる。創生水と燃料とを微細化して均等に分散混合したものであって、エマルジョンを一部に含んでいる可能性があるものを「不完全エマルジョン燃料」とする。言い換えると、混合手段(ノズル86b、86c、……、86n)を通過した創生水と燃料を「不完全エマルジョン燃料」とする。なお、混合手段は、ノズルに限るものではない。
混合促進構造体76において、複数の中間連絡通路82b、82c、……、82nと、複数のノズル86b、86c、……、86nを設けたのは、創生水と燃料とを微細化した混合物(不完全エマルジョン燃料)を大量に作り出すためであると共に、不完全エマルジョン燃料の供給量を必要に応じて調整するためである。不完全エマルジョン燃料を構成する創生水と燃料とを更に微細化する場合には、ノズルを何度か通過させるようにしても良い。
このように、創生水と燃料との微細化した混合物である不完全エマルジョン燃料を閉鎖通路である中間連絡通路82b、82c、……、82nで作る。閉鎖通路で不完全エマルジョン燃料を作ることは、創生水と燃料とから生成した不完全エマルジョン燃料を直ちに使用するためであり、創生水と燃料とから生成した不完全エマルジョン燃料を直ちに使用することで、不完全エマルジョン燃料であっても、完全にエマルジョン化しない状態でも、着火燃焼させることができる。
混合促進構造体76において、中間連絡通路82b、82c、……、82nで生成された不完全エマルジョン燃料は、下流側連絡通路80で集められて、下流側連絡通路80から下流側主通路88に流入される。下流側主通路88は、途中で2つの通路に分岐して、第一下流側主通路88aと第二下流側主通路88bとになる。第一下流側主通路88aの途中には開閉弁90aが備えられ、第二下流側主通路88bの途中には開閉弁90bが備えられる。下流側主通路88を途中で2つの通路に分岐して、第一下流側主通路88aと第二下流側主通路88bとした場合には、バーナー92内に位置する第一下流側主通路88aと第二下流側主通路88bのそれぞれの先端に、燃料噴射ノズル94を備える。なお、下流側主通路88を第一下流側主通路88aと第二下流側主通路88bとの2つの通路に分岐しないで1つの通路とし、燃料噴射ノズル94も1個としても良い。
図6に示すように、バーナー92はハウジング96を有し、ハウジング96内の空間98に燃料噴射ノズル94と着火手段である点火プラグ100を備える。本発明では、バーナー94の燃料噴射ノズル94の噴射口の下流側で、点火プラグ100付近に酸素供給管102の開口部を配置する。燃料噴射ノズル94から噴射された不完全エマルジョン燃料(創生水と燃料との混合体)に、酸素供給管102から供給される酸素(純酸素)を投入し、酸素を不完全エマルジョン燃料(創生水と燃料との混合体)に混合させる。酸素供給管102からの酸素の投入位置は、不完全エマルジョン燃料から放出される水素(後述する)と投入される酸素とが混合されて、その混合の後に水素と酸素の混合物が着火されるような位置とする。
図6には、燃料100%や不完全エマルジョン燃料に酸素を混合したもの等の燃焼温度を比較測定するための測定部材を示している。バーナー92で発生した着火手段としての火炎104の下流側に、内部空間106を有する両端開放の筒状の金属缶108を備える。この金属缶108の内部空間106にバーナー92で発生した火炎104を通過させる。金属缶108の外表面に、その金属缶108の外表面の温度を測定するための温度測定具110を取り付ける。温度測定具110は、火炎104の温度を直接測定するものではなく、火炎104によって加熱された金属缶108の外表面の温度を測定するものである。火炎104の温度は、金属缶108の外表面の温度より充分高いものである。
金属缶108の位置より下流側に、保持具112を備えると共に、その保持具112に3枚の平行な鉄板114を保持する。金属缶108の内部空間106を通過して外部に突出する火炎104を鉄板114の中央に当てるように、鉄板114を配置する。
次に、本発明に係る不完全エマルジョン燃料(創生水と燃料とを微細化したものが均一に分散混合された燃料)の製造方法を、第5図に基づいて説明する。創生水と燃料とから不完全エマルジョン燃料を製造する場合には、水タンク60からの創生水と燃料タンク62からの燃料とを上流側主通路68に導入する。創生水と燃料は上流側主通路68に分離された状態で導入されるが、上流側主通路68の途中に備えられるポンプ74で攪拌されて、混合促進構造体76に送られる。創生水と燃料はポンプ74で粗く攪拌され、創生水の多くの小さな粒子(塊)と、燃料の多くの小さな粒子(塊)とが均等に分散混合された状態である。本発明に係る不完全エマルジョン燃料は、界面活性剤を用いないので、創生水と燃料との混合物はエマルジョンにならないものである。
上流側主通路68から混合促進構造体76に送られた創生水と燃料との混合物は、上流側連絡通路76を経由して、その上流側連絡通路76から分岐した多数の中間連絡通路82b、82c、……、82nに至る。ここで、開閉弁84aを閉じると共に、開閉弁84b、84c、……、84nを開放するように操作する。これによって、創生水と燃料との混合物は、各中間連絡通路82b、82c、……、82nに至り、各ノズル86b、86c、……、86nを通過する。各ノズル86b、86c、……、86nによって創生水と燃料との混合物は更に細かく攪拌混合され、その後、下流側燃料通路80で集められ、下流側燃料通路80から下流側主通路88に導かれる。
多数のノズル86b、86c、……、86nを通過することで、創生水と燃料との混合物は、創生水と燃料が更に微細化され、創生水と燃料がより細かく分散して均等に混合された不完全エマルジョン燃料となる。不完全エマルジョン燃料では、界面活性剤を使用していないため創生水と燃料とは乳化するものではないが、創生水は界面活性作用を有するので、創生水と燃料との混合物の一部にエマルジョンを発生する可能性がある。混合促進構造体76において不完全エマルジョン燃料が形成され、その不完全エマルジョン燃料は、その後、下流側主通路88に導かれる。下流側主通路88に導かれた不完全エマルジョン燃料は、加圧ポンプ74の働きによってバーナー92の噴射ノズル94から噴射される。噴射ノズル94から噴射される不完全エマルジョン燃料に、スタート時に点火プラグ100で着火される。なお、一旦不完全エマルジョン燃料に着火した後は、火炎104が噴射ノズル94から噴射される不完全エマルジョン燃料に着火する。
例えば、寒冷地方などにおいては、始動時に水の凍結が発生する場合があり、その際に、始動時に一時的に燃料100%を使用する場合がある。この際に、混合促進構造体76において、開閉弁84b、84c、……、84nを閉鎖し、開閉弁84aを開く。そして、上流側主通路68に燃料100%を導入させ、上流側主通路68を通過する燃料100%は、混合促進構造体76の中間連絡通路82aのみを通過して、下流側主通路88に導くようにする。なお、ノズル86b、86c、……、86nの口径の大きさを異なるものとして、混合促進構造体76を通過する不完全エマルジョン燃料の流量を調整できるようにしても良い。更に、ノズル86b、86c、……、86nの一部または全部を通過させて不完全エマルジョン燃料を生成する際に、中間連絡通路82aも開く場合もある。
本発明の不完全エマルジョン燃料で発生する熱量は、不完全エマルジョン燃料に含まれる燃料による発熱量より高い発熱量となるものである。これを図6及び図7に基づいて説明する。図7は、実験結果を示すものである。この図7において、左側縦方向の数値は、図6において測定した金属缶108の外側表面の温度を示すものである。図7において、下から上に向けて順に、(1)、(2)、(2’)、(1’)の温度が表示されている。(1)は、本発明に係る不完全エマルジョン燃料を燃焼させた場合の金属缶108の外側表面の温度を示すものである。不完全エマルジョン燃料における創生水と燃料(A重油)との比率は、創生水40%:燃料60%である。不完全エマルジョン燃料を燃焼させた場合の金属缶108の外側表面温度は約830℃である。(2)は、燃料(A重油)100%を燃焼させた場合の金属缶108の外側表面の温度を示すものである。燃料(A重油)のみを燃焼させた場合の金属缶108の外側表面温度は約856℃である。(2’)は、噴射ノズル94から噴射した燃料(A重油)に純酸素を投入混合したものを燃焼させた際の金属缶108の外側表面の温度を示すものである。燃料(A重油)100%と酸素を混合したものを燃焼させた状態の金属缶108の外側表面温度は約929℃である。(1’)は、噴射ノズル94から噴射した不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合したものを燃焼させた際の金属缶108の外側表面の温度を示すものである。不完全エマルジョン燃料と純酸素を混合したものを燃焼させた状態の金属缶108の外側表面温度は約954℃である。(1)、(2)、(2’)、(1’)の全てにおいて、燃料噴射ノズル94からの噴射燃料量を0.62L/分とした。
(2)のA重油100%を燃焼させた状態の金属缶108の外側表面温度は約856℃であるが、A重油100%を燃焼させた際の実際の火炎の温度は約1300℃であることが分かっている。一方、(1)の不完全エマルジョン燃料(創生水とA重油とを混合したものであり、界面活性剤を使用しないもの)を燃焼した際の金属缶108の外側表面温度は約830℃であった。ここで、(1)の不完全エマルジョン燃料に代えて、従来既知のエマルジョン燃料(水:燃料(A重油)=40%:60%、このようなエマルジョン燃料が存在するものとして考える)を燃焼させたと仮定する。水:燃料=40%:60%であることから、このエマルジョン燃料の発熱量は、A重油100%を燃焼させた場合の発熱量の約60%になるのが一般的である。図7での(2)のA重油100%における金属缶108の外側表面温度は約856℃である。このことから考えると、従来既知のエマルジョン燃料(水:燃料=40%:60%)を燃焼させると、金属缶108の外側表面温度は、例えば、856℃×0.6=514℃となると想定される。即ち、従来既知のエマルジョン燃料(水:燃料=40:60)を燃焼させた場合の金属缶108の外側表面温度は、(2)のA重油100%における金属缶108の外側表面温度(約856℃)よりも遥かに低いものとなるはずである。
これに対して、図7に示すように、(1)の本発明の不完全エマルジョン燃料を燃焼させた場合の金属缶108の外側表面温度は約830℃であり、(2)のA重油100%の燃焼温度856℃に近い温度であった。図7における(1)の温度が(2)の温度に近いことから、創生水と燃料とを混合手段86を介して微細化して混合分散した不完全エマルジョン燃料(エマルジョンを一部に含んでいる可能性がある)は、不完全エマルジョン燃料に含まれる燃料量のみを燃焼して得られる発熱量よりも充分に高い発熱量を得ることができるものである。
本発明に係る創生水とA重油とを混合した不完全エマルジョン燃料は、界面活性剤を使用しないことを原則とするものである。従来のエマルジョン燃料は、界面活性剤を使用することによって、水と燃料とを乳化させるものである。完全にエマルジョン化していない場合には、水と燃料とが分離しているために、水の存在によって、燃焼しないか、燃焼しても燃焼温度が低くなって、実用に乏しいものとなっていた。また、界面活性剤は、燃焼温度を下げるものであるため、例えば(1)の不完全エマルジョン燃のように加水率(エマルジョン燃料における水の割合)が40%のように高い比率であれば、燃焼温度が高くならないものであった。即ち、従来の既知のエマルジョンン燃料では、加水率が40%であったら、燃料100%の燃焼温度に対して、一般には例えば約60%程度の燃焼温度になる。以上のことから考えると、創生水を使用する本発明の不完全エマルジョン燃料は、同じ加水率の従来既知の普通の水(例えば水道水)を使用するエマルジョン燃料と比べて、非常に高い発熱量を得ることが分かる。
本発明の創生水とA重油とから成る不完全エマルジョン燃料では、創生水とA重油とを微細化して均一に分散混合させたものであるので、エマルジョン化していなくても、充分に燃焼可能な状態である。不完全エマルジョン燃料を構成する創生水は、水道水等の普通の水に比べて、内部に有する空孔の数が多いと推測される。更に、その空孔に気体(水素)を含んでいると推測される。不完全エマルジョン燃料を燃料噴射ノズル94から噴射する際に、燃料噴射ノズル94の上流側の圧力(例えば5〜20気圧)が高く、燃料噴射ノズル94から噴射された後の下流側の圧力が低い(大気圧)ため、不完全エマルジョン燃料の圧力が開放され、その圧力開放によって不完全エマルジョン燃料に内蔵されている水素が外部に放出されると推測される。よって、この不完全エマルジョン燃料を燃焼させると、不完全エマルジョン燃料本来の熱量に、外部に放出される水素の熱量が増加されるので、本発明の不完全エマルジョン燃料は、その不完全エマルジョン燃料に含まれる燃料のみによる発熱量と比べて、高い発熱量を出すことができ、充分実用性があると考えられる。本発明の不完全エマルジョン燃料は、創生水と燃料とから不完全エマルジョン燃料を生成したものを、生成後直ちに燃焼させるものである。生成後直ちに燃焼させることから、ほぼ完全なエマルジョン化の必要が無くなり、よって、界面活性剤を使用する必要性を無くしたものである。従って、界面活性剤を不要としたことによる費用の削減を達成し、界面活性剤を使用しないことによる燃焼温度の低下を防止することができる。
本発明の創生水と燃料(A重油)とを混合した不完全エマルジョン燃料の燃焼温度は、燃料(A重油)100%と比べて燃焼温度(発熱量)が若干低い。このため使用対象によっては、不完全エマルジョン燃料を採用してもらえない場合がある。また、燃料(A重油)100%以上の高い燃焼温度を必要とする対象には、従来からエマルジョン燃料は採用されなかった。
本発明では、創生水を使用した不完全エマルジョン燃料を基本燃料とすることで、燃料100%よりも充分高い燃焼温度を得ることができるものであり、そのことを図6と図7に基づいて説明する。図6に示すように、本発明では、燃料噴射ノズル94から噴射された不完全エマルジョン燃料に、酸素を投入混合させるものである。不完全エマルジョン燃料から放出された水素に酸素を混合した混合物を燃焼させることで、非常に高い発熱量を得ることができる。図7に示すように、噴射ノズル94から噴射した不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合したものを燃焼させた際の温度を(1’)に示す。これに対して、燃料噴射ノズル94から噴射されたA重油100%に純酸素を投入混合させたものを、図7の(2’)に示す。(1’)の燃焼温度が約954℃に対し、(2’)の燃焼温度が約929℃である。この図7に示す測定結果からすれば、(1’)の不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合させた燃焼温度は、(2’)のA重油100%に純酸素を投入混合させた燃焼温度や(2)A重油100%を燃焼させた燃焼温度より高くなる。
不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合させた燃焼温度が、A重油100%に純酸素を投入混合させた燃焼温度より高くなるこの理由は、燃料噴射ノズル94から噴射された不完全エマルジョン燃料からは、多数の空孔を有する創生水に内蔵されていた大量の気体(水素)が放出されるからだと推測される。不完全エマルジョン燃料は、燃料噴射ノズル94において例えば10〜15気圧程度(最大範囲で5〜20気圧)に加圧され、その後、燃料噴射ノズル94から噴射された際に、創生水の空孔に内蔵されていた水素が、圧力の減少によって大量に創生水の外部に開放放出されるのではないかと推測される。燃料噴射ノズル94から噴射される不完全エマルジョン燃料から放出される水素と、新たに不完全エマルジョン燃料に投入される酸素とが混合し、水素と酸素との混合物を燃焼させることによって高い熱量が発生する。これによって、不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合させた混合物による発熱量が、燃料100%で発生する熱量よりも高くなるものと考えられる。この結果、それ自体の燃焼では発熱量が低いと従来から考えられていたエマルジョン燃料を用いて、燃料100%で発生する発熱量より高い熱量を得ることが可能となった。
酸素供給管102から不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合する位置は、酸素が不完全エマルジョン燃料に投入されて水素と混合した後、水素と酸素との混合物に、着火手段(後述する火炎104または前述の点火プラグ100)によって着火されるような位置とする。即ち、酸素は、不完全エマルジョン燃料が着火された後の火炎に投入するものではない。
不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合したものを燃焼させた際の燃焼温度がどれ位であるかについての実験結果を図6で示す。不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合したものを燃焼させた火炎104を、金属缶108の内部空間を通過させる。金属缶108を通過した火炎104を、保持具112で保持した3枚の平行な鉄板114の中央に当てる。この結果、3枚の鉄板114において火炎104を当てた全ての箇所に穴116が開いた。鉄板114の溶解温度は、種類にもよるが、1450℃〜1600℃である。このことから、不完全エマルジョン燃料に純酸素を投入混合したものを燃焼させた場合の燃焼温度は、1600℃以上であることが明らかである。
創生水の加水率(創生水と燃料との重量合計を100%とした時の創生水の割合)について説明する。燃料はA重油とする。不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合する場合には、創生水の加水率が0%を超えて約13%を超えるまでの間は、不完全エマルジョン燃料の燃焼による熱量は、A重油100%に酸素を投入混合して燃焼させた熱量と比べて、ほぼ同じ程度であった。ところが、創生水の加水率が13.6%以上になると、図7における不完全エマルジョン燃料の燃焼による(1’)の温度は、A重油に酸素を投入混合して燃焼させた(2’)の温度よりも高くなる。従って、創生水の加水率が13.6%未満の場合には、A重油100%とほぼ熱量が変わらないことから、創生水の加水率の下限は、13.6%とする。
一方、創生水の加水率が78.6%を超えると、創生水の比率が高くなると共に、燃料の比率が低くなる。燃料の比率が小さいことから、燃焼を継続できなくなるおそれがある。この結果、創生水の加水率の上限は78.6%である。即ち、不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合する場合では、創生水と重油との混合重量比の範囲は、創生水:A重油=13.6%:86.4%〜78.4%:23.6%である。
不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合しない場合(不完全エマルジョン燃料のみで燃焼する場合)には、創生水の加水率の下限は、0%を超えていれば良いが、実質的には13.6%以上であれば良い。一方、創生水の加水率の上限は60.2%である。創生水の加水率がこれ以上高くなると、燃焼を継続できなくなるおそれがある。従って、不完全エマルジョン燃料に酸素を投入しないで燃焼させる場合には、創生水と重油との混合重量比の範囲は、創生水:A重油=13.6%:86.4%〜60.2%:39.8%である。
前述したように、不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合しない場合での加水率の上限が60.2%であり、不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合する場合での加水率の上限が86.4%であることが実験で明らかにされた。この実験結果から、創生水を使用した不完全エマルジョン燃料では、酸素を混合させない場合と、酸素を混合させた場合とでは、創生水の加水率が大幅に変化する(酸素を混合させた場合では加水率が非常に高い)ことが分かる。また、図7から、酸素を混合させた場合の熱量が、酸素を混合させない場合の熱量よりも大幅に高いことが分かる。酸素と混合して高い熱量を発生するものとして、水素が従来から知られていることから、燃料噴射ノズル94から噴射される不完全エマルジョン燃料からは、大量の水素が放出されるものと推測できる。更に、酸素ガスと水素ガスの割合が2:1である場合に爆発を起こすことが知られており、酸素の投入量の実験の際に爆発を起こしたことから、不完全エマルジョン燃料から、大量の水素が放出されることがほぼ正しいものとの証明になると思われる。
不完全エマルジョン燃料から放出される水素と不完全エマルジョン燃料に投入される酸素とが混合した後、水素と酸素の混合物に着火手段(火炎104か前述の点火プラグ100)によって着火することによって、多大の熱量が発生する。不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合したものを燃焼して発生する熱量が、燃料100%に酸素を混合した場合の熱量よりも高くなる。従って、燃料100%よりも高い熱量を必要とするものに対しても、不完全エマルジョン燃料を使用することができる。
10 第1軟水生成器
12 第2軟水生成器
14 イオン生成器
16 岩石収納器
32 イオン交換樹脂
46 トルマリン
48 金属
54 岩石
60 水タンク
62 燃料タンク
68 上流側主通路
76 混合促進手段
86 ノズル
88 下流側主通路
92 バーナー
94 燃料噴射ノズル
100 着火手段
102 酸素供給管

Claims (9)

  1. 水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと二酸化珪素を約65〜76%を含む流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、重油とを、混合手段で混合させて特殊な水と重油とを微粒子として混在させた不完全エマルジョン燃料を、バーナーの燃料噴射ノズルから噴射し、前記燃料噴射ノズルから噴射した不完全エマルジョン燃料に酸素を投入混合させ、前記不完全エマルジョン燃料と前記酸素との混合物に着火させることを特徴とする不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法。
  2. 前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とする請求項1記載の油分乳化物。
  3. 前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とする請求項1記載の油分乳化物。
  4. 前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6%:86.4%〜78.4%:23.6%としたことを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1項記載の不完全エマルジョン燃料の高熱量発生方法。
  5. 水を最初にイオン交換樹脂を通過させ、次にトルマリンと二酸化珪素を約65〜76%を含む流紋岩または花崗岩から成る岩石とのどちらか一方を先に他方を後に通過させた特殊な水と、重油とを、混合手段によって混合させて、特殊な水と重油とを微粒子として混在させたことを特徴とする不完全エマルジョン燃料。
  6. 前記流紋岩は、黒曜石,真珠岩及び松脂岩のうちの少なくとも1つから成る岩石としたことを特徴とする請求項5記載の不完全エマルジョン燃料。
  7. 前記トルマリンにアルミニウム,ステンレス及び銀のうちの少なくとも1つから成る金属を混在させたものとしたことを特徴とする請求項5記載の不完全エマルジョン燃料。
  8. 前記不完全エマルジョン燃料に酸素を混合しない場合において、前記不完全エマルジョン燃料における前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6:86.4〜60.2:39.8としたことを特徴とする請求項5乃至7のうちのいずれか1項記載の不完全エマルジョン燃料。
  9. 前記不完全エマルジョン燃料に着火前に酸素を混合する場合において、前記不完全エマルジョン燃料における前記特殊な水と前記重油との混合重量比を、13.6%:86.4%〜78.4%:23.6%としたことを特徴とする請求項5乃至7のうちのいずれか1項記載の不完全エマルジョン燃料。
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